JP6851101B1 - スロープ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に収納展開することができ、かつ展開時の傾斜角度が緩やかなスロープ機構を提供する。【解決手段】車体の後部に回動可能に連結された主スロープ部分と前記主スロープ部分に連結された補助スロープ部分とから成る折り畳み式のスロープ部と、複数の支点で前記スロープ部に回動可能に接続された主リンク部と、前記主リンク部を介して前記主スロープ部分の開閉を操作する開閉操作部とを備え、前記開閉操作部により前記主スロープ部分のみが展開された半展開状態においてさらに前記補助スロープ部分を開くことにより、前記スロープ部が地表面と前記車体の後方との間に斜めに架け渡された展開状態となるように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば、特装車両などの後部出入口に配備されるスロープ機構に関する。
従来より、複数の患者を収容することができる特装車両が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この特装車両は、たとえば、地震や台風などの災害に見舞われた場合などに、傷病者に対する治療を目的として被災地域に派遣される。現場において、患者は後部の扉より展開されたスロープ部から搬入される。
危機管理産業展、"福島原発に投入された東京消防庁の特殊車両が登場 4枚目の写真・画像"、[online]、[令和2年5月14日検索]、インターネット<URL:https://www.rbbtoday.com/article/img/2011/10/20/82213/161031.html>
しかしながら、上述の特装車両においては、図13に示すように、スロープ部106を収納する際、または展開する際において複数の隊員の助力が必要であった。そして、スロープ部106の大きさや重量を考慮すると、スロープ部106を収納、展開する際における隊員たちの労力は過大であった。また、スロープ部106は一つの部材としてのサイズが大きく、収納や展開が容易でないという問題があった。
また、上述のような特装車両102の利用者には、当然のことながら車椅子などを利用する障害者や高齢者も含まれることになる。この点、近年バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)の趣旨に鑑みれば、上述のスロープ部106が展開した場合に形成されるスロープ部106と地表面との間の角度は、できる限り緩やかであることが望ましい。
本発明の目的は、容易に収納展開することができ、かつ展開時の傾斜角度が緩やかなスロープ機構を提供することである。
本発明のスロープ機構は、
車体の後部に回動可能に連結された主スロープ部分と前記主スロープ部分に連結された補助スロープ部分とから成る折り畳み式のスロープ部と、
複数の支点で前記スロープ部に回動可能に接続された主リンク部と、
前記主リンク部を介して前記主スロープ部分の開閉を操作する開閉操作部と
前記主スロープ部分と前記補助スロープ部分とに接続され、地表面に着地する着地部が設けられた補助リンク部と
を備え、
前記開閉操作部により前記主スロープ部分のみが展開された半展開状態においてさらに前記補助スロープ部分を開くことにより、前記補助リンク部の前記着地部が前記地表面に着地し、かつ前記スロープ部が地表面と前記車体の後方との間に斜めに架け渡された展開状態となるように構成されていることを特徴とする。
このように、二つに折り畳むことが可能な主スロープ部分に加えて、さらに補助スロープ部分を有する展開時の全長が長いスロープ部を有することにより、主スロープ部分のみから成る従来のスロープ部よりも、展開状態のスロープ部の全長を長くすることができる。このため、展開状態におけるスロープ部の地表面に対する傾斜角度を緩やかにすることができる。また、スロープ部は、重量が大きい主スロープ部分のみを開閉操作部を用いて開閉し、軽量の補助スロープ部分については手動で開閉可能なため、一人の作業員が短時間で容易に収納展開することができる。また、スロープ部が展開された状態において補助リンク部に備えられた着地部が着地することで、補助スロープ部分が撓まないようにすることができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記補助リンク部は、前記補助スロープ部分の開閉過程において地表面に一時的に接地する補助車輪を備えることを特徴とする。
これにより、補助スロープ部分の展開過程において着地部が地表面に着地した際に、着地部と地表面との間に働く抵抗を軽減することができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記補助スロープ部分の裏面には、前記スロープ部の両サイドに配置される手摺を収納するための凹状空間が形成されていることを特徴とする。
これにより、手摺を効率よくコンパクトに収納することができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記主スロープ部分は、その裏面に吊り下げられ、前記展開状態において地表面に着地する下端着地部を下端に有する支持棒を備えることを特徴とする。
このように、スロープ部が展開された状態において支持棒の下端着地部が着地することで、主スロープ部分が撓まないようにすることができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記スロープ部の収納状態における総厚が300mm以下であることを特徴とする。
このように、収納状態におけるスロープ部の総厚を薄くすることで、車体内部の荷室のスペースを広く利用することができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記車体の後部の両サイドの内側に形成されたガイド部と、
前記主リンク部に設けられ、前記ガイド部に沿って上下する可動端部と、
前記開閉操作部に含まれ、前記可動端部を上下させるための昇降部と
を備えることを特徴とする。
これにより、主リンク部を介して無理なく主スロープ部分を開閉することができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記スロープ部において、前記主スロープ部分は、第1スロープ部材と第2スロープ部材から成り、前記補助スロープ部分は、第3スロープ部材から成ることを特徴とする。
すなわち、本発明のスロープ部は、少なくとも3枚のスロープ部材によって構成された全長の長いものである。
このように、全長の長くすることにより、展開状態におけるスロープ部の傾斜角度を緩やかにすることができる。
また、本発明のスロープ機構は、
前記展開状態における前記補助スロープ部分と地表面との間の角度が14°以下であることを特徴とする。
このように、展開状態におけるスロープ機構の傾斜角度が14°以下であれば、介助者が車椅子を容易に押し上げられるようになり、好ましい。
本発明に係る発明によれば、容易に収納展開することができ、かつ展開時の傾斜角度が緩やかなスロープ機構を提供することができる。
実施の形態に係るスロープ機構を備えた特装車両を後方から視た斜視概要図である。 実施の形態に係るスロープ部を展開した状態を車体の側方から視た図である。 実施の形態に係る特装車両の後部出入口において第3スロープ部材の裏面に手摺を収納した状態を示す図である。 実施の形態に係る特装車両の後部出入口にスロープ部が折り畳まれて収納された状態を示す図である。 実施の形態に係るスロープ部が展開し始めた状態を後方から視た斜視図である。 実施の形態に係るスロープ部が展開し始めた状態を側方から視た図である。 実施の形態に係るスロープ部が中途まで展開した中間状態を後方から視た斜視図である。 実施の形態に係るスロープ部が中途まで展開した中間状態を側方から視た図である。 実施の形態に係る主スロープ部分のみが展開し、補助スロープ部分が折り畳まれた半展開状態を後方から視た斜視図である。 実施の形態に係る主スロープ部分のみが展開し、補助スロープ部分が折り畳まれた半展開状態を側方から視た図である。 実施の形態に係るスロープ部において補助スロープ部分を展開する過程を説明するための図である。 実施の形態に係るスロープ部が展開された状態を示す図である。 従来の特装車両の後部を示す斜視概要図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るスロープ機構について説明する。図1は、実施の形態に係るスロープ機構を備えた特装車両を車体の後方から視た斜視概要図である。図1に示すように、特装車両2は、直方体状の車体4を有しており、車体4には側方に拡幅可能な拡幅部4aが備えられている。また、車体4の後部に設けられた後部出入口6には、後部出入口6を開閉する外折れ式ドア8、およびスロープ機構10が配備されている。なお、図1には、外折れ式ドア8が折り畳まれて後部出入口6が開かれ、スロープ機構10が展開された状態が示されている。
図2は、展開された状態のスロープ機構10を側方から視た状態を示す図である。図2に示すように、スロープ機構10は、実施の形態に係るスロープ機構10を構成する折り畳み式のスロープ部12、スロープ部12の開閉を補佐する主リンク部14と補助リンク部16、および主リンク部14を介してスロープ部12の開閉を操作する開閉機構18を備えている。なお、展開されたスロープ部12上には、介助者が通行しやすいように手摺20が立設される。また、以下の説明で回動と記載のある場合、すべては、略鉛直平面内における回動動作を示している。
スロープ部12は、第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bから成る主スロープ部分と、第3スロープ部材12cから成る補助スロープ部分とを備えている。ここで、主スロープ部分は、開閉機構18によって開閉操作がなされる部分であり、補助スロープ部分は、開閉機構18によらず手動で開閉操作がなされる部分である。なお、スロープ部12に含まれるスロープ部材(以下、第1スロープ部材12a、第2スロープ部材12b、および第3スロープ部材12cの何れかを特定せずに概括的に指す場合、単にスロープ部材と呼ぶ。)は、それぞれ、平面視において略矩形状の板型部材である。なお、第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bの両サイドには、手摺20を固定するための固定穴(図示せず)が設けられた側板21が取付けられている。
ここで、第1スロープ部材12aの車体4側には、第1スロープ部材12aと車体4とを回動可能に連結する基端部22が形成されている。また、第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bは、第1スロープ連結部24aによって回動可能に連結され、第2スロープ部材12bと第3スロープ部材12cは、第2スロープ連結部24bによって回動可能に連結されている。基端部22、第1スロープ連結部24a、および第2スロープ連結部24bには、たとえばヒンジなどが用いられる。
なお、第1スロープ連結部24aは、第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bが山形に屈折できるように、両部材の接合部の下方に配置されている。一方、第2スロープ連結部24bは、第2スロープ部材12bと第3スロープ部材12cが谷形に屈折できるように、両部材の接合部の上方に配置されている。
また、第1スロープ連結部24aの両サイドには、主スロープ部分である第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bが撓まないように支持する支持棒25がそれぞれ取付けられている。具体的には、支持棒25の上端には、図示しない貫通穴が形成され、第1スロープ部材12aの軸棒を貫通穴に貫通させることにより、第1スロープ連結部24aに2つの支持棒25が搖動可能に吊り下げられている。そして、支持棒25の下端には、突出度合いを調節可能な下端着地部25aが取付けられている。下端着地部25aの突出度合の調節は、たとえば、地表面が不整地である場合などにおいて、二つの支持棒25の下端着地部25aの高さが揃わない場合などに行われる。なお、後述するスロープ部12が折り畳まれた状態(図4参照)において、支持棒25は、第1スロープ部材12aの裏面と第2スロープ部材12bの裏面との間に形成される図示しない空間に収納される。
また、スロープ部12の両側方に設けられた主リンク部14は、それぞれ平板棒状の第1主リンク部材14aと第2主リンク部材14bを備えている。第1主リンク部材14aと第2主リンク部材14bは、その連結部が谷形に屈折するように主リンク連結部30aによって回動可能に連結されている。
ここで、第1主リンク部材14aの車体4側の端部には、後述するガイド部32に沿って上下に昇降可能な可動端部28が設けられている。この可動端部28には、たとえば、ボールベアリングなどが用いられる。また、第1主リンク部材14aの車体4側の端部は、後述する昇降部34bに取り付けられ、昇降部34bの移動に伴って上下する。
また、第1主リンク部材14aの略中央部分には、第1支点30bが形成され、第1スロープ部材12aの側板21に回動可能に接続されている。また、第2主リンク部材14bの車体4側と反対側の端部には、第2支点30cが形成され、第2スロープ部材12bの側板21に回動可能に接続されている。なお、主リンク連結部30a、第1支点30b、第2支点30cは、それぞれ図示しない穴部に支点ピンなどを挿通して形成されている。ここで、第1支点30b、第2支点30cの支点ピンは側板21に固定されている(図1参照)。
また、スロープ部12の両側方に設けられた補助リンク部16は、平板棒状の補助リンク部材16aと略L字状の屈折リンク部材16bを備えている。補助リンク部材16aの車体4側と反対側の端部と屈折リンク部材16bの一端部は、補助リンク連結部30dによって回動可能に連結されている。
ここで、補助リンク部材16aの車体4側の端部には、第3支点30eが形成され、第2スロープ部材12bの側板21に回動可能に接続されている。また、屈折リンク部材16bの他端部には、第4支点30fが形成され、第3スロープ部材12cに回動可能に接続されている。なお、補助リンク連結部30d、第3支点30e、第4支点30fは、それぞれ図示しない穴部に支点ピンなどを挿通して形成されている。ここで、第3支点30eの支点ピンは側板21に固定され、第4支点30fの支点ピンは第3スロープ部材12cの側面に固定されている。
また、補助リンク部16には、スロープ部12が展開された状態において着地し第3スロープ部材12cが撓まないようにするための着地部31、および第3スロープ部材12cの開閉過程において一時的に接地する補助車輪33が設けられている。補助車輪33は、補助リンク連結部30dと同軸の位置に取り付けられている。なお、着地部31もまた、支持棒25の下端着地部25aと同様に突出度合を調節することができる。
また、開閉機構18は、ガイド部32、開閉操作部34、回転軸38を備えている。ここで、ガイド部32は、特装車両2の後部出入口6の両サイドの内側において、上下方向に延設されている。このガイド部32の具体例としては、可動端部28が脱線せずに走行可能なように、たとえば断面略コの字状のガイドレールが用いられる。
開閉操作部34としては、たとえばウィンチなどが用いられる。この場合、開閉操作部34は、定滑車34a、昇降部34b、ワイヤロープ34cによって構成され、図示しないハンドルで回転軸38を回転させることによって操作される。
たとえば、ハンドルで回転軸38を時計回りに回転させることにより、ワイヤロープ34cが巻き上げられて昇降部34bが上方に移動し、これと連動してガイド部32に沿って可動端部28が上昇する。一方、回転軸38を反時計回りに回転させることにより、ワイヤロープ34cが緩んで昇降部34bが下方に移動し、これと連動してガイド部32に沿って可動端部28が下降する。このように、ウィンチを用いて可動端部28を上下させることにより主リンク部14を介して主スロープ部分の収納展開が実現される。
また、手摺20は、車体4の後部出入口6において、第3スロープ部材12cの裏面に収納されている。ここで、図3は、この状態を車体4の後方正面から視た図である。図3に示すように、第3スロープ部材12cの裏面には、2又状の第1取付部材40、および第1取付部材40の内側に位置する3又状の第2取付部材42が形成され、第1取付部材40と第2取付部材42の間にコの字形状の凹状空間44が形成されている。
なお、第1取付部材40、第2取付部材42とも上方(展開状態においては車体4と反対側)が開放されており、厚さ方向に突出している。また、コの字形状の第2取付部材42の上下に延びる両方のサイド部42aには、スライド錠46が取付けられている。
ここで、手摺20は、その手摺部分20aと手摺子部分20bを凹状空間44の縦長部分44aに配置させ、脚部分20cの一方を凹状空間44のコの字形状の繋ぎ部分44bに配置させることにより、凹状空間44内に収納されている。ここでは、手摺20がそれぞれ2本重ねて双方の縦長部分44aに対向するように収納され、凹状空間44内に計4本の手摺20が収納されている。この状態で、スライド錠46からスライド部46aを突出させることにより、手摺20は、凹状空間44内から外れないように固定される。
次に、図3〜12を参照して、スロープ機構10の挙動について、スロープ部12が折り畳まれて車体4内に収納された収納状態からスロープ部12が開かれて地表面と後部出入口6との間に斜めに架け渡された展開状態に変化させる場合を例に説明する。まず、当初スロープ機構10は、図4に示すように、スロープ部12と主リンク部14が共に折り畳まれて特装車両2の後部出入口6に立て付けた状態で収納されている。このような収納状態において折り畳まれたスロープ部12の総厚Aは300mm以下であることが好ましい。
かかる収納状態において、まず、拡幅部4aが拡幅されることにより(図5参照)、患者等の収納空間が確保される。これにより、スロープ部12を介して患者等を受け入れる前提となる環境が整備される。次に、図3に示すように、外折れ式ドア8が上方に押し上げられて折り畳み後部出入口6が開放され、手摺20が一旦凹状空間44から取り外される。
ここで、ハンドルで回転軸38を反時計回りに回動させると、ワイヤロープ34cが緩んで昇降部34bが下方に移動し、可動端部28が下降する。これにより、図5、6に示すように、第1支点30b、第2支点30cを支点として主リンク部14が展開し始める。これに伴って基端部22を支点として主スロープ部分である第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bが展開し始める。
さらに回転軸38を反時計回りに回動させると、主リンク部14は図7、8に示す中間状態を経て、図9、10に示すように、主スロープ部分である第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bのみが展開し、補助スロープ部分である第3スロープ部材12cが折り畳まれた半展開状態に至る。なお、この半展開状態において、補助リンク部16の着地部31は着地しておらず、第3スロープ部材12cの傾斜方向と並行している。
次に、半展開状態において折り畳まれている第3スロープ部材12cが展開される。ここで、第3スロープ部材12cは、主スロープ部分を構成する第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bと比較して軽量であるため、作業員一人によって手動で展開することができる。
まず、図11(a)に示すように、第3スロープ部材12cを開き始め、図11(b)に示すように、さらに第3スロープ部材12cが開かれると、着地部31が下方を向いて地表面に着地し始めると共に、補助車輪33が地表面に接地する。このように、第3スロープ部材12cの展開過程において補助車輪33を地表面に接地させることで、着地角度が徐々に変わる着地部31と地表面との間に発生する抵抗を軽減することができる。
さらに第3スロープ部材12cが開かれると、図11(c)に示すように、着地部31が地表面に直立し、かつ補助車輪33が地表面から離れた状態を経て、図12に示すように、スロープ部12が地表面と後部出入口6間に直線状に斜めに架け渡された展開状態になる。このような展開状態において、第3スロープ部材12cの地表面に対する角度θが14°以下の所定の傾斜角度となる。なお、一般的に、地表面に対する角度θが14°以下になると介助者が車椅子を容易に押し上げられるようになると言われている。
最後に、4本の手摺20がそれぞれ第1スロープ部材12aの両サイドの側板21、および第2スロープ部材12bの両サイドの側板21に取り付けられて、患者等を受け入れることが可能な状態が完成する(図1参照)。
なお、スロープ部12を展開状態から収納状態に変化させる場合は、ハンドルで回転軸38を時計回りに回動させ、図3〜12を参照して説明したのと逆の操作を行う。
この実施の形態のスロープ機構10によれば、主スロープ部分を構成する第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bの他に、補助スロープ部分を構成する第3スロープ部材12cを備えることにより、主スロープ部分のみから成る従来のスロープ部よりも、展開状態のスロープ部12の全長を長くすることができる。このため、展開状態におけるスロープ部12の地表面に対する傾斜角度を緩やかにすることができる。また、スロープ部12は、重量が大きい主スロープ部分のみを開閉操作部34を用いて開閉し、軽量の補助スロープ部分については手動で開閉可能なため、一人の作業員が短時間で容易に収納展開することができる。
また、展開状態において補助リンク部16に備えられた着地部31が着地することで、第3スロープ部材12cが撓まないようにすることができる。
また、補助リンク部16に補助車輪33を備え、第3スロープ部材12cの展開過程において補助車輪33を地表面に接地させることで、着地角度が徐々に変わる着地部31と地表面との間に発生する抵抗を軽減することができる。
また、第3スロープ部材12cの裏面に凹状空間を形成することにより、手摺20を効率よくコンパクトに収納することができる。
また、半展開状態、展開状態において支持棒25の下端着地部25aが着地することで、第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bが撓まないようにすることができる。
また、収納状態におけるスロープ部12の総厚を300mm以下にすることで、車体4内部の荷室のスペースを広く利用することができる。
なお、上述の実施の形態においては、ハンドルで回転軸38を時計回りに回動させた場合に、ワイヤロープ34cが巻き上げられて昇降部34bが上方に移動し、回転軸38を反時計回りに回動させた場合に、ワイヤロープ34cが緩んで昇降部34bが下方に移動する場合を例に説明しているが、回転軸38の回動方向とワイヤロープ34c、昇降部34bの挙動は上述の例と逆であっても構わない。
また、上述の実施の形態においては、主スロープ部分が第1スロープ部材12aと第2スロープ部材12bで構成され、補助スロープ部分が第3スロープ部材12cで構成される3枚のスロープ部材によって構成されたスロープ部12を例示しているが、スロープ部12は、4枚以上のスロープ部材で構成されていてもよい。たとえば、補助スロープ部分が第3スロープ部材12cの他に図示しない第4第3スロープ部材を備えていてもよい。
また、上述の実施の形態において開閉操作部34として用いられるウィンチは一例であり、これと同様の機能を備えていれば、ウィンチに代えて他の手段を開閉操作部34として用いても構わない。
また、上述の実施の形態に係るスロープ機構10においては、拡幅部4aが備えられている車体4にスロープ部12が配備される場合を例示したが、拡幅部4aが備えられていない車体4にスロープ部12が配備されていても何ら問題はない。
また、上述の実施の形態に係るスロープ機構10においては、ハンドルの操作は、手動に限らず、電動モーター、油圧シリンダー、および油圧モーター等を動力源としてもよいなど、本発明の目的を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能なものである。
2 特装車両
4 車体
4a 拡幅部
6 後部出入口
8 外折れ式ドア
10 スロープ機構
12 スロープ部
12a 第1スロープ部材(主スロープ部分)
12b 第2スロープ部材(主スロープ部分)
12c 第3スロープ部材(補助スロープ部分)
14 主リンク部
14a 第1主リンク部材
14b 第2主リンク部材
16 補助リンク部
16a 補助リンク部材
16b 屈折リンク部材
18 開閉機構
20 手摺
20a 手摺部分
20b 手摺子部分
20c 脚部分
21 側板
22 基端部
24a 第1スロープ連結部
24b 第2スロープ連結部
25 支持棒
25a 下端着地部
28 可動端部
30a 主リンク連結部
30b 第1支点
30c 第2支点
30d 補助リンク連結部
30e 第3支点
30f 第4支点
31 着地部
32 ガイド部
33 補助車輪
34 開閉操作部
34a 定滑車
34b 昇降部
34c ワイヤロープ
38 回転軸
40 第1取付部材
42 第2取付部材
42a サイド部
44 凹状空間
44a 縦長部分
44b 繋ぎ部分
46 スライド錠
46a スライド部
102 特装車両
106 スロープ部

Claims (8)

  1. 車体の後部に回動可能に連結された主スロープ部分と前記主スロープ部分に連結された補助スロープ部分とから成る折り畳み式のスロープ部と、
    複数の支点で前記スロープ部に回動可能に接続された主リンク部と、
    前記主リンク部を介して前記主スロープ部分の開閉を操作する開閉操作部と
    前記主スロープ部分と前記補助スロープ部分とに接続され、地表面に着地する着地部が設けられた補助リンク部と
    を備え、
    前記開閉操作部により前記主スロープ部分のみが展開された半展開状態においてさらに前記補助スロープ部分を開くことにより、前記補助リンク部の前記着地部が前記地表面に着地し、かつ前記スロープ部が地表面と前記車体の後方との間に斜めに架け渡された展開状態となるように構成されていることを特徴とするスロープ機構。
  2. 前記補助リンク部は、前記補助スロープ部分の開閉過程において地表面に一時的に接地する補助車輪を備えることを特徴とする請求項記載のスロープ機構。
  3. 前記補助スロープ部分の裏面には、前記スロープ部の両サイドに配置される手摺を収納するための凹状空間が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスロープ機構。
  4. 前記主スロープ部分は、その裏面に吊り下げられ、前記展開状態において地表面に着地する下端着地部を下端に有する支持棒を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のスロープ機構。
  5. 前記スロープ部の収納状態における総厚は300mm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のスロープ機構。
  6. 前記車体の後部の両サイドの内側に形成されたガイド部と、
    前記主リンク部に設けられ、前記ガイド部に沿って上下する可動端部と、
    前記開閉操作部に含まれ、前記可動端部を上下させるための昇降部とを備えることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のスロープ機構。
  7. 前記スロープ部において、前記主スロープ部分は、第1スロープ部材と第2スロープ部材から成り、前記補助スロープ部分は、第3スロープ部材から成ることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のスロープ機構。
  8. 前記展開状態における前記補助スロープ部分と地表面との間の角度が14°以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のスロープ機構。
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