第1の発明は、被加熱物が載置されるトッププレートを有する本体と、本体内に配置されており、トッププレートに載置された被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱条件を設定する操作部と、操作部で設定される加熱条件を表示する表示部と、操作部で設定された加熱条件に応じて加熱コイルに供給される高周波電流を制御する制御部と、を備え、操作部は、予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチ及びトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を増加させるスイッチとして動作する第1のスイッチと、予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチ及びトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を減少させるスイッチとして動作する第2のスイッチと、を有しており、制御部は、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューが設定されていない場合は、第1のスイッチ及び第2のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとするとともに、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューが設定された場合は、第1のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を増加させるスイッチとするとともに、第2のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を減少させるスイッチとする、誘導加熱調理器としたものである。
これにより、制御部は、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューが設定されていない場合は、第1のスイッチ及び第2のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとするため、第1のスイッチ及び第2のスイッチとは別に、第1のスイッチ及び第2のスイッチを被加熱物の加熱メニューを選択するスイッチとするためのスイッチを操作部に配置することなく、第1のスイッチ及び第2のスイッチによって、被加熱物を加熱する加熱メニューを選択することができる。そのため、操作部の構成を簡素化することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
また、使用者は第1のスイッチ及び第2のスイッチの2つのスイッチによって複数の加熱メニューの中から所定の加熱メニューを選択することができるため、例えば、第1のスイッチが操作されるごとに選択される加熱メニューの順序と第2のスイッチが操作されるごとに選択される加熱メニューの順序とが逆の順序となるように構成することで、誘導加熱調理器に予め設定されている加熱メニューの数が多い場合であっても、加熱メニューを選択するためのスイッチが1つだけ配置されている構成に比べ、使用者が選択したい加熱メニューを選択するまでに第1のスイッチまたは第2のスイッチを操作する回数を低減することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。また、使用者が第1のスイッチ及び第2のスイッチの操作回数を誤ってしまい、選択したい加熱メニューを行き過ぎてしまった場合でも、誤って操作したスイッチとは逆のスイッチを操作することで、加熱メニューの選択を戻すことができるため、少ない操作回数で選択したい加熱メニューを選択することができ、使い勝手を向上することができる。
さらに、制御部は、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューが設定された場合は、第1のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を増加させるスイッチとするとともに、第2のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を減少させるスイッチとするため、第1のスイッチ及び第2のスイッチとは別に、第1のスイッチ及び第2のスイッチをトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を増加及び減少させるスイッチとするためのスイッチを操作部に配置することなく、第1のスイッチ及び第2のスイッチによって、被加熱物を加熱する火力を増加及び減少させることができる。そのため、操作部の構成を簡素化することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチまたは第2のスイッチが操作されると、予め設定された第1の加熱メニューが選択される構成としたものである。
これにより、例えば、第1の加熱メニューとして、複数の加熱メニューの中で使用頻度の高い加熱メニューを予め設定しておくことで、トッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択する際に、第1のスイッチまたは第2のスイッチの最初の操作で使用頻度の高い加熱メニューを選択することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第2の発明において、第1の加熱メニューが選択された状態において、第1のスイッチが操作されると、予め設定された第2の加熱メニューが選択されるとともに、第1の加熱メニューが選択された状態において、第2のスイッチが操作されると、予め設定された第3のメニューが選択される構成としたものである。
これにより、第1の加熱メニューが選択された後に、第1のスイッチまたは第2のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに応じて異なる加熱メニューを選択される構成になる。そのため、使用者が選択したい加熱メニューを選択するまでに第1のスイッチまたは第2のスイッチを操作する回数を低減することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3の発明において、第1のスイッチ及び第2のスイッチは、隣接して配置されており、第1のスイッチ及び第2のスイッチが予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作している場合、表示部には、第1のスイッチ及び第2のスイッチによって加熱メニューが選択可能であることを使用者に報知する第1の表示が表示されており、第1の表示は、第1の表示の少なくとも一部が第1のスイッチ及び第2のスイッチの左右幅の範囲内に位置している構成としたものである。
これにより、第1のスイッチ及び第2のスイッチがトッププレートに載置された被加熱物を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとされていることを使用者に報知することができる。そのため、使用者は、第1のスイッチ及び第2のスイッチが加熱メニューを選択するスイッチとされていることを容易に判別することができるため、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、第1の表示は、図形と文字との組み合わせからなる構成としたものである。
これにより、例えば、スイッチ操作を促す形状を図形で表現し、第1のスイッチおよび
第2のスイッチが加熱メニューを選択するスイッチとされていることを文字によって表現するなど、多種多様な表現が可能となる。そのため、使用者は、第1のスイッチ及び第2のスイッチが加熱メニューを選択するスイッチとされていることをより容易に判別することができ、誘導加熱調理器の使い勝手をさらに向上させることができる。
第6の発明は、特に、第4または第5の発明において、第1の表示は、複数の図形と複数の図形の間に配置された文字との組み合わせからなる構成としたものである。
これにより、第1の表示の複数の図形と文字に一体感をもたせることが可能となり、第1の表示の視認性を向上させることができる。そのため、使用者は、第1のスイッチ及び第2のスイッチが加熱メニューを選択するスイッチとされていることをより容易に判別することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の誘導加熱調理器の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分に同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
本発明の誘導加熱調理器の実施の形態1について、以下、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の概略図である。また、図2は、本発明の実施の形態1におけるトッププレートの上面図である。
図1に示すように、本実施の形態における誘導加熱調理器100は、被加熱物1が載置されるトッププレート2を有する本体3と、本体3内に配置されており、トッププレート2に載置された被加熱物1を誘導加熱する加熱コイル4と、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱条件を設定する操作部7と、操作部7で設定される加熱条件を表示する表示部8と、操作部7で設定された加熱条件に応じて加熱コイル4に供給される高周波電流を制御する制御部9と、を有している。
図2に示すように、操作部7及び表示部8はトッププレートの前方に配置されている。ここで、本実施の形態において、「前方」とは、キッチンカウンターなどに誘導加熱調理器100が配置された状態において使用者に近い側である。
また、図2に示すように、トッププレート2の上面には、被加熱物1が載置される位置である加熱部11が複数形成されており、複数の加熱部11の下方には、加熱コイル4がそれぞれ配置されている。
図2に示すように、操作部7は、誘導加熱調理器100に電源を投入する電源スイッチ10と、予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチ及びトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する火力を増加させるスイッチとして動作する第1のスイッチ5と、予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチ及びトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する火力を減少させるスイッチとして動作する第2のスイッチ6と、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6で選択された加熱メニューや火力などを確定させ、被加熱物1を加熱する加熱条件として設定するスタートスイッチ12と、を有している。また、第1のスイッチ5、第2のスイッチ6、及び、決定スイッチ7aは、トッププレート2に形成された加熱部11に対応して配置されている。
表示部8には、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6で選択される加熱メニューが表示される。また、表示部8には、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6で選択される加熱メニューの他に、例えば、被加熱物1を加熱する火力や、設定した時間が経過すると加熱を停止させる機能をもつタイマーの残り時間など、操作部7で設定される加熱条件が表示される。
ここで、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6で選択される加熱メニューとしては、例えば、加熱、揚げ物、焼き物、及び湯沸しなどが予め設定されている。また、制御部9は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6で設定された火力、被加熱物1の温度、加熱開始からの時間などの情報を基に、加熱メニューに応じて予め設定された制御方法に従って加熱コイル4に供給される高周波電流を制御している。
以上のように構成された誘導加熱調理器100について、以下、図3を加えて、その動作、作用を説明する。なお、以下においては、加熱メニューとして、被加熱物1の加熱を行う「加熱」、被加熱物1を加熱し、被加熱物1に収容された調理物を焼く「焼き物」、及び、被加熱物1を加熱し、被加熱物1内に収容された多量の油で調理物を揚げる「揚げ物」が誘導加熱調理器100に予め設定されている構成について説明する。
図3(a)は、本発明の実施の形態1において、電源が投入前の表示部の表示状態を示す図であり、図3(b)は、本発明の実施の形態1において、電源が投入されたときの表示部の表示状態を示す図であり、図3(c)は、本発明の実施の形態1における加熱メニューが設定されていない状態において第1のスイッチが操作され、「加熱」が選択されたときの表示部の表示状態を示す図であり、図3(d)は、本発明の実施の形態1における加熱メニューが設定されていない状態において第2のスイッチが操作され、「揚げ物」が選択されたときの表示部の表示状態を示す図であり、図3(e)は、本発明の実施の形態1における加熱メニューが設定された状態において第1のスイッチまたは第2のスイッチが操作され、「焼き物」が選択されたときの表示部の表示状態を示す図であり、図3(f)は、本発明の実施の形態1において、加熱メニューとして「焼き物」が設定されたときの表示部の表示状態を示す図である。
使用者がトッププレート2上に載置した被加熱物1を加熱するために、操作部7に配置された電源スイッチ10を操作すると、操作部7に配置された各スイッチ及び表示部8に電力が供給され、操作部7によって被加熱物1の加熱条件を設定できるようになる。
図3(a)及び(b)に示すように、電源スイッチ10が操作されていない状態(図3(a)に示す状態)において、使用者によって電源スイッチ10が操作されると、制御部9は、表示部8に配置された電源ランプ13を点灯させ、電源がオンになったことを使用者に報知する(図3(b)に示す状態)。このとき、使用者によって電源スイッチ10が操作され、電源がオンされた状態においては、トッププレート2上に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューは設定されていないため、制御部9は、使用者によって電源スイッチ10が操作されると、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を自動的にトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作させる。
次に、使用者によって、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、予め設定された複数の加熱メニューの中から1つの加熱メニューが選択される。この時、制御部9は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6によって選択可能な加熱メニューの全部または一部を表示部8に表示させると共に、使用者によって選択された加熱メニューを点滅させることで、使用者が選択している加熱メニューがどれであるかを識別可能にして
いる。
具体的には、図3(c)に示すように、被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、使用者によって第1のスイッチ5が操作されると、誘導加熱調理器100に予め設定された複数の加熱メニューのうち、「加熱」が選択される。このとき、制御部9は、誘導加熱調理器100に予め設定されている「加熱」、「焼き物」、及び「揚げ物」の全部の加熱メニューを表示部8に表示するとともに、使用者によって選択されている「加熱」を点滅させる。一方、図3(d)に示すように、被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、使用者によって第2のスイッチ6が操作されると、誘導加熱調理器100に予め設定された複数の加熱メニューのうち、「揚げ物」が選択される。このとき、制御部9は、誘導加熱調理器100に予め設定されている「加熱」、「焼き物」、及び「揚げ物」の全部の加熱メニューを表示部8に表示するとともに、使用者によって選択されている「揚げ物」を点滅させる。
なお、本実施の形態においては、使用者が選択している加熱メニューがどれであるかを識別方法として、使用者によって選択された加熱メニューを点滅させる構成について説明するが、使用者が選択している加熱メニューがどれであるかを識別方法としては、例えば、表示部8に表示されている複数の加熱メニューのうち、使用者によって選択されている加熱メニューを表示する輝度を使用者によって選択されていない他の加熱メニューを表示する輝度よりも高輝度にするなど、使用者によって選択されている加熱メニューと使用者によって選択されていない加熱メニューとの表示方法を異ならせることで、使用者が選択している加熱メニューがどれであるかを識別できる方法であればよい。
次に、複数の加熱メニューのうちの1つが選択されている状態において、使用者によって第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が再度操作されると、使用者によって操作されたスイッチに応じて加熱メニューが選択されるとともに、使用者によって選択された加熱メニューが点滅される。
具体的には、図3(e)に示すように、使用者が第1のスイッチ5を操作して「加熱」を選択している状態において、使用者によって第1のスイッチ5が操作されると、「焼き物」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「加熱」から「焼き物」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「加熱」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「焼き物」を点滅させる。また、使用者が第1のスイッチ5を操作して「焼き物」を選択している状態において、使用者によって第1のスイッチ5が操作されると、「揚げ物」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「焼き物」から「揚げ物」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「焼き物」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「揚げ物」を点滅させる。さらに、使用者が第1のスイッチ5を操作して「揚げ物」を選択している状態において、使用者によって第1のスイッチ5が操作されると、「加熱」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「揚げ物」から「加熱」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「揚げ物」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「加熱」を点滅させる。また、使用者が第1のスイッチ5を操作して「加熱」を選択している状態において、使用者によって第2のスイッチ6が操作されると、「揚げ物」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「加熱」から「揚げ物」に戻されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「加熱」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「揚げ物」を再度点滅させる。
一方、使用者が第2のスイッチ6を操作して「揚げ物」を選択している状態において、使用者によって第2のスイッチ6が操作されると、「焼き物」が選択される。このとき、
制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「揚げ物」から「焼き物」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「揚げ物」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「焼き物」を点滅させる。また、使用者が第2のスイッチ6を操作して「焼き物」を選択している状態において、使用者によって第2のスイッチ6が操作されると、「加熱」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「焼き物」から「加熱」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「焼き物」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「加熱」を点滅させる。さらに、使用者が第2のスイッチ6を操作して「加熱」を選択している状態において、使用者によって第2のスイッチ6が操作されると、「揚げ物」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「加熱」から「揚げ物」に変更されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「加熱」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「揚げ物」を点滅させる。また、使用者が第2のスイッチ6を操作して「揚げ物」を選択している状態において、使用者によって第1のスイッチ5が操作されると、「加熱」が選択される。このとき、制御部9は、使用者によって選択された加熱メニューが「揚げ物」から「加熱」に戻されたことを使用者に報知するために、表示部8に表示された「揚げ物」の点滅を停止するとともに、表示部8に表示された「加熱」を再度点滅させる。
すなわち、本実施の形態においては、第1のスイッチ5が操作されると、第1のスイッチ5が操作される毎に、複数の加熱メニューが一方向に順次選択されるとともに、第2のスイッチ6が操作されると、第2のスイッチ6が操作される毎に、複数の加熱メニューが、第1のスイッチ5が操作された場合とは逆方向に順次選択されるように構成されている。例えば、誘導加熱調理器100の予め設定された加熱メニューとして、10個の加熱メニュー(メニューA、メニューB、メニューC、メニューD、メニューE、メニューF、メニューG、メニューH、メニューI、メニューJ)が設定されており、10個の加熱メニューが表示部8に時計回りの順番で配置されている場合を想定すると、メニューBの状態からメニューJに選択を移動するには時計回りに選択していくと8回操作しなければならないが、反時計回りに選択していけば2回の操作で済む。また、現在選択している加熱メニューがメニューBであり、選択したい加熱メニューがメニューEであった場合を想定すると、時計回りに選択していくことができる第1のスイッチ5の操作回数を誤ってメニューEを通り過ぎ、メニューFの選択状態となってしまった場合でも、次に反時計回りに選択していくことができる第2のスイッチ6を操作することで、1回の操作でメニューEに戻ることができる。
次に、使用者が複数の加熱メニューの中から1つの加熱メニューを選択した状態で、使用者がスタートスイッチ12を操作すると、選択されている加熱メニューが設定され、加熱メニューに応じた加熱動作が開始される。このとき、制御部9は、使用者によって設定された加熱メニューのみを表示部8に表示させ、点滅させることで、使用者によって設定された加熱メニューがどれであるかを使用者に報知している。また、制御部9は、使用者によって設定された加熱メニュー以外に、火力や目標温度など、現在の加熱状態に関する情報を表示部に表示させている。
具体的には、「焼き物」が選択された状態で使用者がスタートスイッチ12を操作すると、被加熱物1の加熱メニューとして「焼き物」が設定される。このとき、図3(f)に示すように、制御部9は、表示部8に表示されていた「加熱」、「焼き物」、及び「揚げ物」のうち、使用者によって設定された「焼き物」のみを表示部8に表示させるとともに、「焼き物」の表示を点滅させる。
使用者によってトッププレート2上に載置された被加熱物1の加熱メニューが設定されると、制御部9は、使用者によって設定された加熱メニューに応じて、第1のスイッチ5
及び第2のスイッチ6の機能を自動的に変更する。
すなわち、例えば、使用者によって設定された加熱メニューが「加熱」である場合、制御部9は、表示部8に被加熱物1を加熱する火力を表示させるとともに、第1のスイッチ5をトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する火力を増加させるスイッチとし、第2のスイッチ6をトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する火力を減少させるスイッチとする。そして、制御部9は、使用者によって、第1のスイッチ5が操作されると被加熱物1を加熱する火力が増加され、第2のスイッチ6が操作されると火力が減少されるように、加熱コイル4に供給される高周波電流を制御している。また、例えば、使用者によって設定された加熱メニューが「焼き物」や「揚げ物」である場合、制御部9は、表示部8に被加熱物1の目標温度を表示させるとともに、第1のスイッチ5をトッププレート2に載置された被加熱物1の目標温度を増加させるスイッチとし、第2のスイッチ6をトッププレート2に載置された被加熱物1の目標温度を減少させるスイッチとする。そして、制御部9は、使用者によって、第1のスイッチ5が操作されると被加熱物1の目標温度を上昇させるとともに、第2のスイッチ6が操作されると被加熱物1の目標温度が低下させるように、加熱コイル4に供給される高周波電流を制御する。さらに、例えば、使用者によって設定された加熱メニューの実行中に、他のスイッチ操作によって、タイマー時間が設定可能な状態となった場合、制御部9は、第1のスイッチ5をタイマー設定された時間を増加させるスイッチとし、第2のスイッチ6をタイマー設定された時間を減少させるスイッチとする。そして、制御部9は、第1のスイッチ5が操作されるとタイマー設定された時間が長くなるとともに、第2のスイッチ6が操作されるとタイマー設定された時間が短くなるように制御する。このように、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6は、使用者によって設定された加熱メニューや設定状態に応じて、第1のスイッチ5が操作されると設定値が大きくなる方向に変化し、第2のスイッチ6が操作されると設定値が小さくなる方向に変化するように構成されている。
以上のように、本実施の形態においては、制御部9は、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない場合は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6をトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとするため、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6とは別に、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を被加熱物1の加熱メニューを選択するスイッチとするためのスイッチを操作部7に配置することなく、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6によって、被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択することができる。そのため、操作部7の構成を簡素化することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、使用者は第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の2つのスイッチによって複数の加熱メニューの中から所定の加熱メニューを選択することができるとともに、第1のスイッチ5が操作されるごとに選択される加熱メニューの順序と第2のスイッチ6が操作されるごとに選択される加熱メニューの順序とが逆の順序となるように構成されているため、誘導加熱調理器100に予め設定されている加熱メニューの数が多い場合であっても、加熱メニューを選択するためのスイッチが1つだけ配置されている構成に比べ、使用者が選択したい加熱メニューを選択するまでに第1のスイッチ5または第2のスイッチ6を操作する回数を低減することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。また、使用者が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の操作回数を誤ってしまい、選択したい加熱メニューを行き過ぎてしまった場合でも、誤って操作したスイッチとは逆のスイッチを操作することで、加熱メニューの選択を戻すことができるため、少ない操作回数で選択したい加熱メニューを選択することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上することができる。
さらに、制御部9は、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定された場合は、使用者によって設定された加熱メニューや設定状態に応じて、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の機能を切り替えるように構成されているため、それぞれの機能にあわせてスイッチを操作部7に配置することなく、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6によって各機能の設定値を変更することができる。そのため、操作部7の構成を簡素化することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。特に、制御部9は、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定された場合に、第1のスイッチ5をトッププレートに載置された被加熱物1を加熱する火力を増加させるスイッチとするとともに、第2のスイッチ6をトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する火力を減少させるスイッチとする構成においては、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6とは別に、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6をトッププレートに載置された被加熱物を加熱する火力を増加及び減少させるスイッチとするためのスイッチを操作部7に配置することなく、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6によって、被加熱物を加熱する火力を増加及び減少させることができる。そのため、操作部7の構成を簡素化することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態1においては、使用者によって電源スイッチ10が操作され、電源がオンされた際に、制御部9が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を自動的にトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作させる構成について説明したが、制御部9は、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6をトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作させればよく、例えば、使用者が操作部7に配置された複数のスイッチのうちの何れか1つのスイッチ(例えば、第1のスイッチ5、第2のスイッチ6、スタートスイッチ12のうちの何れか1つのスイッチ)を操作した際に、制御部9が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を自動的にトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作させるように構成されていてもよい。この構成においても、上述した実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態2)
本発明の誘導加熱調理器の実施の形態2について、以下、図4を用いて説明する。なお、上述した実施の形態1と同一または相当部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
本実施の形態においては、トッププレート2上に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、予め設定された第1の加熱メニューが選択されるとともに、第1のメニューが選択された状態において、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに応じて各々異なる加熱メニューが選択されるように構成した点で上述した実施の形態1と相違する。
図4は、本発明の実施の形態2における加熱メニュー選択時のフローチャート図である。
図4に示すように、誘導加熱調理器100を用いて被加熱物1を加熱する場合、使用者は、操作部7に配置された電源スイッチ10を操作し、誘導加熱調理器100の電源をオンする。ステップ101において、制御部9は、使用者によって電源スイッチ10が操作されたかどうかを検知する。ステップ101において、制御部9は、使用者によって電源
スイッチ10が操作された場合、誘導加熱調理器100の電源をオンするとともに、ステップ102にて、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されたかどうかを判断する。一方、ステップ101において、制御部9は、使用者によって電源スイッチ10が操作されていない場合は、誘導加熱調理器100の電源がオフされた状態を維持するとともに、使用者によって電源スイッチ10が操作されたかどうかを再度検知する。
使用者によって電源スイッチ10が操作され、電源がオンされると、ステップ102にて、制御部9は、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されたかどうかを検知する。ステップ102にて、制御部9は、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されたことを検知すると、ステップ103にて、予め設定された第1の加熱メニューが選択される。すなわち、本実施の形態においては、誘導加熱調理器100の電源が投入され、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、使用者によって第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作された場合、使用者によって操作されたスイッチに関わらず、同一の加熱メニューが選択されるように構成している。
一方、ステップ102にて、制御部9は、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されていないことを検知すると、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されたかどうかを再度検知する。
ここで、本実施の形態においては、第1の加熱メニューとして、使用者が誘導加熱調理器100を使用して被加熱物1を加熱する際に、使用頻度が高い加熱メニューである「加熱」を設定している。なお、本実施の形態においては、誘導加熱調理器100の電源が投入され、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作された際に、第1の加熱メニューとして使用頻度の高い「加熱」が選択されるように構成したが、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作された際に共通の加熱メニューが表示されればよく、例えば、第1のメニューとして、誘導加熱調理器の加熱メニューとして使用者に訴求したい加熱メニューや使用者へのアンケート調査で決定された使用頻度の高い加熱メニューなどが設定されていてもよい。
ステップ103にて、第1の加熱メニューである「加熱」が選択されたとき、制御部9は、誘導加熱調理器100に予め設定されている「加熱」、「焼き物」、及び「揚げ物」の全部の加熱メニューを表示部8に表示するとともに、表示部8に表示された「加熱」を点滅させることで、使用者によって選択されている加熱メニューが「加熱」であることを使用者に報知する。
第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作され、第1の加熱メニューが選択されると、ステップ104にて、制御部9は、第1のスイッチ5が操作されたかどうかを検知する。ステップ104にて、第1のスイッチ5が操作されたことが検知された場合、ステップ105にて、第2の加熱メニューが選択される。一方、ステップ104にて、第1のスイッチ5が操作されていないことが検知された場合、制御部9は、ステップ106にて、第2のスイッチ6が操作されたかどうかを検知する。ステップ106にて、第2のスイッチ6が操作されたことが検知された場合、ステップ107にて、第3の加熱メニューが選択される。一方、ステップ106にて、第2のスイッチ6が操作されていないことが検知された場合、制御部9は、第1のスイッチ5が操作されたかどうかを再度検知する。
すなわち、本実施の形態においては、第1の加熱メニューが選択された状態において、使用者によって第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作された場合、使用者によ
って操作されたスイッチに応じて、異なる加熱メニューが選択されるように構成している。
ここで、本実施の形態においては、第2の加熱メニューとして「焼き物」、第3の加熱メニューとして「揚げ物」を設定している。なお、本実施の形態においては、第2の加熱メニューとして「焼き物」、第3の加熱メニューとして「揚げ物」が設定されている構成について説明したが、第2の加熱メニュー及び第3の加熱メニューには異なる加熱メニューが設定されていればよく、第2の加熱メニュー及び第3の加熱メニューは、誘導加熱調理器100に予め設定された複数の加熱メニュー、使用者へのアンケート調査、及び訴求したい加熱メニューなどに応じて設定されていればよい。
また、複数の加熱メニューが所定の順序で配置されている場合、例えば、ステップ104、及び、ステップ106において、第1のスイッチ5が操作された際に加熱メニューが選択されていく方向と、第2のスイッチ6が操作された際に加熱メニューの選択されていく方向とを異なる方向となるように構成するなど、加熱メニューが選択される順序や方向を工夫することで、誘導加熱調理器100の操作性をさらに向上させることできる。
ステップ104またはステップ106にて、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作され、第2の加熱メニューである「焼き物」または第3の加熱メニューである「揚げ物」が選択されたとき、制御部9は、使用者によって選択されている加熱メニューに応じて、表示部8に表示された「焼き物」または「揚げ物」を点滅させることで、使用者によって選択されている加熱メニューが「焼き物」または「揚げ物」であることを使用者に報知する。
以上のように、本実施の形態においては、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、予め設定された第1の加熱メニューが選択される構成としているため、例えば、第1の加熱メニューとして、複数の加熱メニューの中で使用頻度の高い加熱メニューを予め設定しておくことで、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択する際に、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6の最初の操作で使用頻度の高い加熱メニューを選択することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施の形態において、第1の加熱メニューが選択された状態において、第1のスイッチ5が操作されると、予め設定された第2の加熱メニューが選択されるとともに、第1の加熱メニューが選択された状態において、第2のスイッチ6が操作されると、予め設定された第3のメニューが選択される構成としているため、第1の加熱メニューが選択された後に、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに応じて異なる加熱メニューを選択される構成になる。そのため、使用者が選択したい加熱メニューを選択するまでに第1のスイッチ5または第2のスイッチ6を操作する回数を低減することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに関係なく、第1の加熱メニューが選択されるとともに、第1の加熱メニューが選択された状態において第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに応じて異なる加熱メニューが選択される構成について説明したが、第1の加熱メニューが選択された状態において第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに関係なく、例えば、第4の加熱メニューが選択されるとともに、第4の加熱メニューが選択された状態において
第1のスイッチ5または第2のスイッチ6が操作されると、操作されたスイッチに応じて異なる加熱メニューが選択されるように構成されていてもよい。また、上述のように構成された場合、第1の加熱メニューと同様に、第4の加熱メニューとして使用頻度の高い加熱メニューが設定されていることが好ましい。
この構成においても上述した実施の形態2と同様、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択する際に、第1のスイッチ5または第2のスイッチ6の操作で使用頻度の高い加熱メニューを選択することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
(実施の形態3)
本発明の誘導加熱調理器の実施の形態3におけるについて、図5を用いて説明する。なお、上述した実施の形態1及び実施の形態2と同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図5は、本発明の実施の形態3における第1の表示が表示された状態を示す表示部の概略図である。
本実施の形態においては、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が予め設定された複数の加熱メニューの中からトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作している場合、表示部8には、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6によって加熱メニューが選択可能であることを使用者に報知する第1の表示14が表示されている点で、上述して実施の形態1及び実施の形態2と相違する。
図5に示すように、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6は、操作部7の左右方向に隣接して配置されている。
トッププレート2上に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューが設定されていない状態において、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6は、トッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとして動作している。このとき、制御部9は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の上部に位置する表示部8に、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとして動作していることを使用者に報知する第1の表示14を表示しており、第1の表示14は、第1の表示の少なくとも一部が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の左右幅の範囲内に位置してするように表示されている。
ここで、第1の表示14は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を操作することによって加熱メニューが選択可能であることを使用者に認識させることができる形状であればよく、例えば、図5に示すように、「メニュー」などの文字を四角などの図形で囲んで表示させたものや、「メニュー」などの文字のみを表示させたものであってもよく、その形状は特に限定されない。
この構成により、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6がトッププレート2に載置された被加熱物1を加熱する加熱メニューを選択するスイッチとされていることを使用者に報知することができる。そのため、使用者は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとされていることを容易に判別することができるため、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
なお、第1のスイッチ5および第2のスイッチ6が他の機能を操作するスイッチである場合など、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチで
ない場合には、第1の表示14を表示しないことが好ましい。
この構成により、使用者が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の機能を誤って認識することを防止することができ、誘導加熱調理器の使い勝手を向上させることができる。
(実施の形態4)
本発明の誘導加熱調理器の実施の形態4について、図6を用いて説明する。なお、上述した実施の形態1〜実施の形態3と同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、本発明の実施の形態4における第1の表示の変形例が表示された状態を示す表示部の概略図である。
本実施の形態において、第1の表示14は、図形と文字との組み合わせからなる点で、上述した実施の形態3とは異なる。
図6に示すように、制御部9は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の上部に位置する表示部8に、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとして動作していることを使用者に報知する第1の表示14を表示しており、第1の表示14は、第1の表示の少なくとも一部が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の左右幅の範囲内に位置してするように表示されている。また、第1の表示14は、図形と文字との組み合わせで構成されている。
図6に示すように、本実施の形態において、第1の表示14は、図形である下向きの三角形と、下向きの三角形の間に配置された「メニュー」という文字との組み合わせで構成されている。また、第1の表示14は、下向きの三角形の頂点が第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の上部に位置するように表示部8に表示されている。
ここで、図形としては、丸、三角、四角、矢印など、どのような形状であってもよい。
以上のようなに、第1の表示14が図形と文字との組み合わせによって構成されていることで、例えば、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6の操作を促す形状を図形で表現し、第1のスイッチ5および第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとされていることを文字によって表現するなど、多種多様な表現が可能となる。そのため、使用者は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとされていることをより容易に判別することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手をさらに向上させることができる。
また、第1の表示14が、複数の図形と複数の図形の間に配置された文字との組み合わせによって構成されていることで、第1の表示14の複数の図形と文字に一体感をもたせることが可能となり、第1の表示14の視認性を向上させることができる。そのため、使用者は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとされていることをより容易に判別することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態4においては、第1の表示14が、複数の図形と複数の図形の間に配置された文字との組み合わせからなる構成について説明したが、第1の表示14は図形と文字との組み合わせによって構成されていればよく、図形の数や形状、文字の数や内容については特に限定されない。この構成においても、使用者は、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6が加熱メニューを選択するスイッチとされていることをより容易に
判別することができ、誘導加熱調理器100の使い勝手をさらに向上させることができる。