JP6848458B2 - センサーユニット - Google Patents

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Description

本発明は、センサーユニットに関する。
近年、衣料等に歪みセンサーを配設し、着用者の動作を電気信号として検出することが行われている。通常このような歪みセンサーは、一対の配線に接続され、これらの配線と共に伸縮可能な布帛に全面的に接着した状態で用いられる。
この歪みセンサーは、例えば手袋表面の着用者の手の関節に相当する部位に配設されることで、着用者の手指の動作を検出することができる(特開2003−5887号公報参照)。
特開2003−5887号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、手袋表面に歪みセンサーを配設した場合、手袋の着脱時等に手袋が比較的強く引っ張られることで歪みセンサー及びこの歪みセンサーに接続される一対の配線が手袋の伸びに十分に追随できず手袋表面から徐々に剥がれていくことが分かった。特に、歪みセンサーと一対の配線との接続部は他の部分と比べて伸縮し難いため、この接続部が手袋の伸びに追随しきれずに剥がれやすいことが分かった。さらに、本発明者らが検討したところ、前記接続部が手袋表面から剥がれると、配線に比べて柔軟性の高い歪みセンサーに引張応力が集中してこの歪みセンサーが伸び切ったり切断したりするおそれがあることが分かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、歪みセンサー及び一対の配線の剥がれを抑制することができるセンサーユニットを提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明は、伸縮可能な布帛と、この布帛に配設される歪みセンサーと、この歪みセンサーに接続される一対の伸縮配線とを備えるセンサーユニットであって、前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の少なくとも一方が、前記布帛に点接合されていることを特徴とするセンサーユニットである。
前記点接合部が、平面視で前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の接続部と重なり合う部分又はこの接続部よりも伸縮配線側に設けられるとよい。
前記歪みセンサーが、少なくとも前記点接合部以外で前記布帛と接合されていないとよい。
前記伸縮配線が、複数の前記点接合部によって前記布帛と散点的に接合されているとよい。
前記伸縮配線が、複数の導電糸を含む編物であるとよい。
前記伸縮配線が導電糸であり、この導電糸が前記布帛に伸縮縫いされているとよい。
前述したように、本発明者らの知見によると、歪みセンサー及び一対の伸縮配線が全面的に布帛に接合されていると、この歪みセンサー及び一対の伸縮配線が布帛の伸びに追随できず布帛から剥がれるおそれがある。これに対し、本発明に係るセンサーユニットは、前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の少なくとも一方が前記布帛に点接合されており、この点接合部の周囲には非接合領域が存在している。そのため、本発明に係るセンサーユニットは、この非接合領域では前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線が布帛と独立して伸長することができ、布帛と共に伸長することを要しない。これにより、本発明に係るセンサーユニットは、前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の伸縮性と布帛の伸縮性の相違に起因する歪みセンサー及び一対の伸縮配線の布帛からの剥がれを抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係るセンサーユニットを示す模式的平面図である。 図1のセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。 図1のセンサーユニットとは異なる形態に係るセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。 図1及び図3のセンサーユニットとは異なる形態に係るセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。 図1、図3及び図4のセンサーユニットとは異なる形態に係るセンサーユニットを示す模式的平面図である。 図1、図3〜図5のセンサーユニットとは異なる形態に係るセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。 参考実施形態に係るセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。 図7とは異なる参考実施形態に係るセンサーユニットの歪みセンサー及び一対の伸縮配線と布帛との接合状態を示す模式的断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<センサーユニット>
図1のセンサーユニット1は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、この歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。当該センサーユニット1は、歪みセンサー3の両端側の抵抗値を検出回路(不図示)によって測定することで、測定対象部位の動作に応じて変化する測定対象部位の表面(例えば皮膚)の長さの増減を検出可能に構成されている。
(布帛)
布帛2は、糸(糸状体)が編成又は織成されている。布帛2を構成する糸は、伸縮性を有するものが好適に用いられ、この糸が編成されることで布帛2が全体的に伸縮可能に設けられることが好ましい。また、布帛2を構成する糸は、導電性を有しないものが好適に用いられる。なお、当該センサーユニット1は、布帛2の歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4が配設される面と反対側の面を衣料等に固定して用いられてもよく、布帛2が衣料等の一部を構成してもよい。
(歪みセンサー)
歪みセンサー3は、伸縮性を有し、伸縮に応じて電気的特性が変化するものであればよいが、伸縮により電気抵抗が変化する抵抗素子が好適に用いられる。中でも、歪みセンサー3としては、カーボンナノチューブ(以下、「CNT」ということがある)を用いたCNT歪みセンサーが特に好適に用いられる。
歪みセンサー3はシート状に形成されている。当該センサーユニット1は、歪みセンサーが3シート状であることによって、歪みセンサー3が使用者(例えば当該センサーユニット1を具備する衣料の着用者)に違和感を与え難く、これにより使用者の自然な動作をより正確に検出することができる。また、歪みセンサー3がシート状であることによって、歪みセンサー3を布帛2表面に追随させやすい。
また、歪みセンサー3は帯状に形成されている。具体的には、歪みセンサー3は平面視矩形状に形成されており、長手方向長さ及び短手方向長さ(幅)に対して厚さが小さい。
歪みセンサー3は、例えば伸縮可能なフィルム状の支持膜と、この支持膜の表面側に積層されるCNT膜と、このCNT膜を保護する保護膜とを備える構成とすることができる。前記CNT膜は平面視矩形状であり、長手方向の両端部に電極が形成されている。なお、この歪みセンサー3の層構造における表裏は便宜的なものであって、製造工程において積層される順番や製造時の上下関係等を限定するものではなく、当該センサーユニット1における歪みセンサー3の向きを限定するものでもない。
歪みセンサー3の支持膜及び保護膜の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、50μmがより好ましい。一方、前記支持膜及び保護膜の平均厚さの上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。前記支持膜及び保護膜の平均厚さが前記下限に満たないと、強度が不十分となり、CNT膜の損傷を防止できないおそれがある。逆に、前記支持膜及び保護膜の平均厚さが前記上限を超えると、歪みセンサー3の弾性率が大きくなることで、測定対象の表面の伸縮を阻害するおそれや、使用者に違和感を与えるおそれがある。
この支持膜及び保護膜の材質としては、柔軟性を有する限り特に限定されず、例えば合成樹脂、ゴム、不織布等を挙げることができる。
前記合成樹脂としては、例えばフェノール樹脂(PF)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、尿素樹脂(ユリア樹脂、UF)、不飽和ポリエステル(UP)、アルキド樹脂、ポリウレタン(PUR)、熱硬化性ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、環状ポリオレフィン(COP)等を挙げることができる。
前記ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(U)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、フッ素ゴム(FKM)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等を挙げることができる。これらのゴムの中でも強度等の点から天然ゴムが好ましい。
前記CNT膜は、多数のCNT繊維を含有する樹脂組成物で形成される。具体的には、CNT膜は、一方向に配向する複数のCNT繊維からなる複数のCNT繊維束と、この複数のCNT繊維束の周面を被覆する樹脂層とを有する。このようなCNT膜を延伸する歪みが加わった場合、CNT繊維同士の接触具合に変化が起こり、歪センサーとして抵抗変化を得ることができる。なお、より効率よく歪みを検出するには、CNT膜中のCNT繊維が伸縮方向に配向されていることが好ましい。
前記CNT膜の無荷重状態での平均厚さの下限としては、1μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、前記平均厚さの上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。前記平均厚さが前記下限に満たないと、薄膜の形成が困難になるおそれや、伸長時に抵抗が上昇し過ぎるおそれがある。逆に、前記平均厚さが前記上限を超えると、伸縮性が不十分となるおそれや、伸縮に対する抵抗変化、つまり検出感度が不十分となるおそれや、使用者に違和感を与えるおそれがある。
なお、前記CNT膜は、CNT繊維を平面状に略平行に配置した単層構造からなってもよいし、多層構造からなってもよい。但し、ある程度の導電性を確保するためには、多層構造とすることが好ましい。
前記CNT繊維としては、単層のシングルウォールナノチューブ(SWNT)や、多層のマルチウォールナノチューブ(MWNT)のいずれも用いることができるが、導電性及び熱容量等の点から、MWNTが好ましく、直径1.5nm以上100nm以下のMWNTがより好ましい。
前記CNT膜の樹脂層は、樹脂を主成分とし、複数のCNT繊維束の周面を被覆する層である。前記樹脂層の主成分としては、前記支持膜の材料として例示した合成樹脂やゴム等を挙げることができ、これらの中でもゴムが好ましい。ゴムを用いることで、大きな歪みに対してもCNT繊維の十分な保護機能を発揮することができる。また、前記CNT膜の樹脂層は前記支持膜又は保護膜と一体に形成されてもよい。換言すると、CNT繊維の層に含浸しない樹脂層の厚さを大きくすることによって、支持膜又は保護膜を省略してもよい。
これらの樹脂層とCNT膜との積層構造は、例えばいずれかの層(又は膜)に他の層(又は膜)を形成する材料を塗工することで形成してもよく、各層(又は膜)の融着又は溶着により形成してもよく、熱可塑性接着剤を用いた各層(又は膜)の接着により形成してもよい。また、前記樹脂層は、少なくとも部分的にCNT膜の表層及び裏層に含浸させる絶縁性エラストマーと一体に形成されてもよい。つまり、CNT膜の形成工程において複数のCNT繊維に含浸せず、複数のCNT繊維の表裏に留まって樹脂層を形成するよう絶縁性エラストマーを塗布してもよい。また、前記樹脂層は複数の異なる層からなる多層構造にしてもよい。その場合には、バネ性の高い材料と組み合わせるとよい。具体的には、バネ性の高い材料としてポリウレタンを使用することが好ましい。
前記樹脂層の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、15μmがより好ましい。一方、前記樹脂層の平均厚さの上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。前記樹脂層の平均厚さが前記下限に満たないと、十分にCNT膜を保護できないおそれがある。逆に、前記樹脂層の平均厚さが前記上限を超えると、CNT膜の弾性率が大きくなり測定対象部位の変形を阻害するおそれがある。なお、前記樹脂層の平均厚さは、CNT膜の表裏で異なってもよい。
歪みセンサー3の無荷重状態での平均幅の下限としては、0.1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、歪みセンサー3の平均幅の上限としては、10mmが好ましく、5mmがより好ましい。歪みセンサー3の平均幅が前記下限に満たないと、検出感度が不十分となるおそれや、測定対象部位の動きにより歪みセンサー3が断裂するおそれがある。逆に、歪みセンサー3の平均幅が前記上限を超えると、使用者に違和感を与えるおそれがある。
また、歪みセンサー3の無荷重状態での平均長さは測定対象部位に応じて選択される。一般論として、歪みセンサー3の無荷重状態での平均長さの下限としては、3mmが好ましく、15mmがより好ましい。一方、歪みセンサー3の無荷重状態での平均長さの上限としては、70mmが好ましく、50mmがより好ましい。歪みセンサー3の平均長さが前記下限に満たないと、歪みセンサー3の測定対象部位に対する僅かなずれによって検出値が大きく変化し、検出誤差が大きくなるおそれがある。逆に、歪みセンサー3の平均長さが前記上限を超えると、検出する動きによって長さが変化しない領域を含むことになり、動きに対する歪みセンサー3の長さの変化率が小さくなることで検出感度が不十分となるおそれがある。
また、歪みセンサー3の10%伸び荷重の下限としては、0.01Nが好ましく、0.03Nがより好ましく、0.05Nがさらに好ましい。一方、歪みセンサー3の10%伸び荷重の上限としては、0.5Nが好ましく、0.3Nがより好ましく、0.2Nがさらに好ましい。歪みセンサー3の10%伸び荷重が前記下限に満たないと、測定対象部位の動作以外の要因で伸縮することにより検出精度が不十分となるおそれがある。逆に、歪みセンサー3の10%伸び荷重が前記上限を超えると、伸長時の反力が大きくなり、使用者に違和感や拘束感を与えるおそれがある。
歪みセンサー3の無荷重状態での抵抗値の下限としては、例えば10Ωが好ましく、100Ωがより好ましい。一方、歪みセンサー3の無荷重状態での抵抗値の上限としては、100kΩが好ましく、10kΩがより好ましい。歪みセンサー3の無荷重状態での抵抗値が前記下限に満たないと、伸び歪みを検出するための電流が大きくなり消費電力が大きくなるおそれがある。逆に、歪みセンサー3の無荷重状態での抵抗値が前記上限を超えると、検出回路の電圧が高くなり、小型化及び省電力化が困難となるおそれがある。
歪みセンサー3の伸長による抵抗値の変化率は、十分な検出精度が得られるよう適宜選択されるものであるが、歪みセンサー3の無荷重状態での抵抗値に対する10%延伸した状態での抵抗値の比としては、例えば1.5以上20以下とすることができる。
(伸縮配線)
一対の伸縮配線4は、歪みセンサー3の両端部に形成される一対の電極を外部の検出回路に電気的に接続する。一対の伸縮配線4は、歪みセンサー3の両端部に形成された電極の表面に導電性接着剤によって接着されている。当該センサーユニット1は、一対の電極と一対の伸縮配線4との接着部分が歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部を構成している。
一対の伸縮配線4は、導電性を有する導電糸(糸状体)を含む編物である。一対の伸縮配線4は、伸縮方向を長手方向とする帯状体であり、一方の表面が布帛2と対面するよう配設されている。一対の伸縮配線4は、複数の導電糸が伸縮方向に沿って編まれており、これにより優れた伸縮性を有する。伸縮配線4を構成する導電糸としては、鉄等の金属製の導電糸を用いることができ、この金属製の導電糸としてはステンレス糸が好適に用いられる。ステンレス糸によれば、電気抵抗が小さく、また当該歪みセンサー3を洗濯した場合であっても電気抵抗の変化が比較的少ない。なお、伸縮配線4を構成する糸としては、絶縁性の糸に導電性材料を塗工した糸や、導電性材料を混紡して形成した糸を用いることも可能である。また、伸縮配線4は導電糸と非導電糸とを組み合わせて編成されてもよい。例えば1又は複数の導電糸と1又は複数の非導電糸とが伸縮方向と垂直な方向にストライプ状に設けられるよう編成されてもよい。この場合、伸縮配線4の幅方向中央部に導電糸を配し、この幅方向の端部(好ましくは両端部)に非導電糸を配することで、他の伸縮配線と短絡し難い伸縮配線4とすることができる。
伸縮配線4を構成する糸は、10cmあたりの電気抵抗が100Ω未満であることが好ましく、50Ω未満であることがより好ましい。これにより、伸縮配線4の電気抵抗を小さくすることができ、歪みセンサー3からの検知信号を的確に検出回路に伝達することができる。なお、「10cmあたりの抵抗値」とは、5Vの電圧をかけたときの糸10cm間の抵抗値であり、汎用のテスターを用いて測定することができる。
伸縮配線4の10%伸び荷重の上限としては、0.1Nが好ましく、0.05Nがより好ましい。一方、伸縮配線4の10%伸び荷重の下限としては、特に限定されない。伸縮配線4の10%伸び荷重が前記上限を超えると、布帛2の伸縮を阻害して、使用者に違和感を与えるおそれや、布帛2の伸縮を不均一にすることにより歪みセンサー3の位置ずれを招き検出精度が不十分となるおそれがある。
(接合構造)
図2を参照して、当該センサーユニット1の歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4と布帛2との接合構造について説明する。当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が布帛2に点接合されている。特に本実施形態では、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍において、一対の伸縮配線4が布帛2に点接合されている。つまり、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍と布帛2とが点接合される少なくとも一対の点接合部6を有しており、かつこの一対の点接合部6の周囲には非接合領域が形成されている。
当該センサーユニット1にあっては、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xは比較的伸縮し難いため、この接続部Xと平面視で重なり合う部分及びこの接続部Xと平面視において連続する部分が全面的に布帛2と接合されていると、接続部Xが布帛2の伸縮に十分に追随できないおそれがあり、その結果接続部Xが剥がれやすくなるおそれがある。これに対し、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4が平面視で接続部Xと重なり合う部分の近傍で布帛2と点接合されていることで、点接合部6の周囲の非接合領域によって接続部Xの伸縮性を補うよう調節することができ、これにより歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の布帛2からの剥がれを抑制することができる。
当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xと平面視で重なり合う部分で歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4と布帛2とが接合されていてもよい。つまり、「歪みセンサー及び一対の伸縮配線の接続部近傍」とは、この接続部と平面視で重なり合う部分及び平面視でこの接続部の周囲に位置する部分を含む。
当該センサーユニット1は、点接合部6が、平面視で歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xと重なり合う部分又はこの接続部Xよりも伸縮配線4側に設けられることが好ましい。当該センサーユニット1は、通常一対の伸縮配線4の伸縮性よりも歪みセンサー4の伸縮性の方が低い。そのため、点接合部6を平面視で歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xと重なり合う部分又はこの接続部Xよりも伸縮配線4側に設け、点接合部6の周囲に存在する非接合領域を歪みセンサー3側に形成することで、布帛2との伸縮性の相違に起因する歪みセンサー3の剥がれを抑制しやすい。
また、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xと平面視で重なり合う部分では、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4と布帛2とは接合されておらず、平面視でこの接続部Xの周囲に位置する部分において歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくともいずれか一方と布帛2とが点接合されていることも好ましい。当該センサーユニット1は、接続部Xと平面視で重なり合う部分で歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4と布帛2とが接合されていないことで、接続部分Xの伸縮性が不十分であることに起因する歪みセンサー3の損傷をより確実に抑制することができる。
当該センサーユニット1は、平面視で接続部Xの周囲に位置する部分において、歪みセンサー3及び伸縮配線4のいずれか一方のみが布帛2と点接合されることが好ましい。当該センサーユニット1は、このように歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の各接続部近傍において、歪みセンサー3及び伸縮配線4のいずれか一方のみが布帛2と点接合される場合、接続部Xが布帛2の伸縮に合わせて伸縮する必要がないので、接続部Xの剥がれや、歪みセンサー3の伸び切り、切断等を容易かつ確実に防止することができる。
歪みセンサー3又は伸縮配線4と布帛2とが平面視で接続部Xの周囲に位置する部分において接合される場合、平面視における接続部Xと点接合部6との間隔の上限としては、5mmが好ましく、1mmがより好ましい。つまり、本発明における「歪みセンサー及び一対の伸縮配線の接続部近傍」とは、平面視における接続部Xと点接合部6との間隔が5mm以下の範囲を意味することが好ましく、1mm以下の範囲を意味することがより好ましい。前記間隔が前記上限を超えると、測定対象部位に対する歪みセンサー3の位置が不安定になるおそれや、歪みセンサー3の長さの変化が不均一となり、検出感度が不十分となるおそれがある。一方、前記間隔の下限としては、例えば0.1mmとすることができる。なお、「平面視における接続部と点接合部との間隔」とは、平面視における接続部と点接合部との最短距離をいう。
図2に示すように、当該センサーユニット1は、一対の伸縮配線4が歪みセンサー3の長手方向の両端部から長手方向外側に延びている。また、前述のように歪みセンサー3は帯状に形成されている。当該センサーユニット1は、歪みセンサー3が帯状であり、一対の帯状の伸縮配線4が歪みセンサー3の長手方向の両端部から長手方向外側に延びていることによって、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍の布帛2からの剥がれを十分に抑制しつつ、歪みセンサー3の長手方向の伸縮歪みを容易かつ確実に検出することができる。
また、図2に示すように、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の各接続部近傍において一対の伸縮配線4のみが布帛2と点接合されていることが好ましい。当該センサーユニット1は、一対の伸縮配線4のみが布帛2と点接合されている場合、歪みセンサー3の長手方向の伸縮が点接合部6に起因して部分的に不均一となることがない。そのため、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3による測定対象部位の伸縮動作の検出感度を高めることができる。
また、当該センサーユニット1は、伸縮配線4が複数の導電糸の編物であるため、伸縮配線4が優れた伸縮性を有する。そのため、当該センサーユニット1は、布帛2が意図せず引っ張られたような場合であっても、伸縮配線4の伸縮によって歪みセンサー3の伸縮性の不足を補いやすい。これにより、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3の切断等をより的確に抑制することができる。
一対の点接合部6は、接着剤によって形成される。前記接着剤としては、例えばエポキシ系接着剤や熱可塑性接着剤が挙げられる。前記熱可塑性接着剤を用いた場合には、布帛2を痛めずに一対の伸縮配線4を布帛2から着脱することが可能である。また、点接合部6によって一対の伸縮配線4及び布帛2の伸縮を阻害することを極力抑えたい場合には弾性接着剤を用いることもできる。弾性接着剤の硬化後の弾性率としては、1MPa以上10MPa以下であることが好ましい。そのような接着剤としては、例えば湿気硬化型ポリウレタン接着剤が挙げられる。また、一対の点接合部6は縫い付けによって形成されてもよい。当該センサーユニット1は、前述のように一対の伸縮配線4が、導電性を有する導電糸(糸状体)の編物であり、かつ布帛2も糸が編成又は織成されて構成されているため、一対の伸縮配線4及び布帛2を接着剤で接合しても点接合部6が特別硬くなることがない。そのため、この点接合部6によって布帛2の伸縮が阻害されたり、歪みセンサー3に応力が集中することを抑制することができる。
点接合部6の平面視における平均径の下限としては、0.1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、前記平均径の上限としては、5mmが好ましく、3mmがより好ましい。前記平均径が前記下限に満たないと、一対の伸縮配線4及び布帛2の接着強度が不十分となるおそれがある。逆に、前記平均径が前記上限を超えると、一対の伸縮配線4と布帛2との弾性率の相違に起因して点接合部6が剥がれやすくなるおそれがある。なお、「平均径」とは、等面積の真円に換算した場合の直径の平均値をいう。
当該センサーユニット1は、歪みセンサー3が少なくとも点接合部6以外で布帛2と接合されていないことが好ましい。さらに、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3が点接合部6を有しないことがより好ましい。歪みセンサー3及び布帛2が全面的に接合されていると、歪みセンサー3及び布帛2の接合部分の一部の領域に剥がれが生じた場合に歪みセンサー3に部分的に応力が集中するおそれがある。特に、歪みセンサー3及び布帛2が全面的に接合されている場合、伸縮性の低い歪みセンサー3と一対の伸縮配線4との接続部X近傍に剥がれが生じやすく、この部分に応力が集中しやすい。これに対し、歪みセンサー3が少なくとも点接合部6以外で布帛2と接合されていないことで、歪みセンサー3の部分的な剥がれに起因する応力集中を防止することができ、これにより歪みセンサー3の伸び切り又は切断を抑制することができる。また、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3が布帛2と接合されていないことによって、布帛2が横ずれした場合でも歪みセンサー3はこのずれに追随しないので、歪みセンサー3によって測定対象部位の伸縮動作を正確に検出しやすい。さらに、かかる構成によると、歪みセンサー3が布帛2と独立して収縮することができるので、歪みセンサー3によって測定対象部位の伸縮動作を検出しやすい。
<利点>
当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が布帛2に点接合されており、この点接合部6の周囲には非接合領域が存在している。そのため、当該センサーユニット1は、この非接合領域では、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4が布帛2と独立して伸長することができ、布帛2と共に伸長することを要しない。これにより、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の伸縮性と布帛2の伸縮性の相違に起因する歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の布帛からの剥がれを抑制することができる。
当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部分近傍が布帛2と点接合されており、この点接合部6の周囲には非接合領域が存在しているため、布帛2が比較的強く引っ張られた場合でも歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xが過度な引張応力を受けるおそれが低い。そのため、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍の布帛2からの剥がれを抑制することができる。また、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部分近傍が布帛2と点接合されているので、歪みセンサー3が布帛2の伸長以上に伸びることが抑制される。従って、当該センサーユニット1は、歪みセンサー3の伸び切りや切断を抑制することができる。
[第二実施形態]
<センサーユニット>
図3のセンサーユニット11は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、この歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。当該センサーユニット11は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が布帛2に点接合されている。具体的には、当該センサーユニット11は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が、両者の接続部分近傍で布帛2に点接合されると共に、歪みセンサー3が布帛2と散点的に接合されている。詳細には、当該センサーユニット11は、一対の伸縮配線4が、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部分近傍で一対の第1点接合部12によって布帛2に点接合されると共に、歪みセンサー3が布帛2に複数の第2点接合部13によって散点的に点接合される。当該センサーユニット11は、複数の第2点接合部13を有する以外、図1のセンサーユニット1と同様の構成を有する。
各第2点接合部13は、接着剤によって形成されている。第2点接合部13を形成する接着剤としては、例えば前述の弾性接着剤が挙げられる。これにより、第2点接合部13の付近において歪みセンサー3に応力が集中することを抑制できる。また、複数の第2点接合部13の平面視における平均径としては、図1のセンサーユニット1における点接合部6の平面視における平均径と同様とすることができる。
第2点接合部13は、図3においては2箇所に設けられている(つまり、歪みセンサー3及び布帛2は2点で点接合されている)が、例えば歪みセンサー3の真ん中の1箇所のみに第2点接合部13が設けられていてもよい。歪みセンサー3を布帛2に対して点接合をする具体的構成は、前述の接着剤に限定されるものではなく、歪みセンサー3に対して部分的に応力が集中するものでなければよい。
<利点>
当該センサーユニット11は、歪みセンサー3が布帛2と散点的に接合されている場合でも、歪みセンサー3の部分的な剥がれに起因する応力集中を抑制することができる。また、当該センサーユニット11は、歪みセンサー3が布帛2と散点的に接合されていることで、歪みセンサー3の布帛2からの浮き上がりを抑制し、取扱性を向上することができる。
[第三実施形態]
<センサーユニット>
図4のセンサーユニット21は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。歪みセンサー3は、布帛2に間隔をあけて配設されている。当該センサーユニット21は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が布帛2に点接合されており、詳細には歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が、両者の接続部分近傍で布帛2に点接合されている。当該センサーユニット21は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xと平面視で重なり合う部分において、一対の伸縮配線4と布帛2とが一対の点接合部26によって点接合されている。一対の点接合部26の周囲には非接合領域が形成されている。当該センサーユニット21における布帛2、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4については、図1のセンサーユニット1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
当該センサーユニット21は、前述のように一対の伸縮配線4が、導電性を有する導電糸(糸状体)の編物であり、かつ布帛2も糸が編成又は織成されて構成されているため、一対の伸縮配線4及び布帛2を接着剤で接合してもこの点接合部26が特別硬くなることがない。そのため、この点接合部26によって布帛2の伸縮が阻害されたり、歪みセンサー3に応力が集中することを抑制することができる。
当該センサーユニット21は、歪みセンサー3が布帛2と接合されていない。当該センサーユニット21は、歪みセンサー3が布帛2と接合されていないので、歪みセンサー3の部分的な剥がれに起因する応力集中を防止することができ、これにより歪みセンサー3の伸び切り及び切断を容易かつ確実に防止することができる。
図4において、当該センサーユニット21は、歪みセンサー3が布帛2と離間しており、一対の伸縮配線4が接続部Xと重なり合う部分で布帛2と点接合されている。但し、当該センサーユニット21にあっては、例えば歪みセンサー3の長手方向両端部を布帛2と点接合したうえ、この点接合部上に一対の伸縮配線4を配置してもよい。この場合、歪みセンサー3と布帛2とが接続部Xと重なり合う部分で点接合される。
<利点>
当該センサーユニット21は、図1のセンサーユニット1と同様、歪みセンサー3の伸び切りや切断を抑制することができる。さらに、当該センサーユニット21は、歪みセンサー3の両端部分と重なり合う部分が布帛2と点接合されているので、歪みセンサー3が測定対象部位に対して位置ずれし難い。
[第四実施形態]
<センサーユニット>
図5のセンサーユニット31は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー33と、この歪みセンサー33に接続される一対の伸縮配線34とを備える。当該センサーユニット31は、歪みセンサー33及び一対の伸縮配線34の少なくとも一方が布帛2に点接合されており、詳細には歪みセンサー33及び一対の伸縮配線34の少なくとも一方が、両者の接続部分近傍で布帛2に点接合されている。当該センサーユニット31における布帛2については、図1のセンサーユニット1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
(歪みセンサー)
歪みセンサー33は糸状に形成されている。歪みセンサー33は、例えばCNT束から形成されるCNT糸と、このCNT糸の外周面を被覆する樹脂層とを有する。前記CNT束は、複数のCNT(単繊維)をCNT糸の長手方向に概略配向した繊維束である。前記CNT束は、電気抵抗を調整するために、絶縁性を有する繊維(絶縁性繊維)を含んでいてもよい。なお、歪みセンサー33及び一対の伸縮配線34は、例えば導電性接着剤によって接続されてもよく、端部同士を結び合わせることで接続されてもよい。
(伸縮配線)
一対の伸縮配線34は導電糸である。一対の伸縮配線34及び歪みセンサー33は、端部同士が結び合わされている。一対の伸縮配線34は、歪みセンサー33と強固に結び合わせ可能な程度の柔軟性を有することが好ましい。前記導電糸としては、ステンレス等の金属製の導電糸、カーボン系の導電糸、金属又は合金のメッキ層を有する絶縁性繊維の糸、導電性樹脂繊維により形成される糸等が挙げられる。中でも、耐久性、低重量性、伸縮性等に優れる金属又は合金のメッキ層を有する絶縁性繊維の糸が好ましい。
前記導電糸は伸縮性を有することが好ましい。但し、前記導電糸が伸縮性を有しない場合であっても、弛ませながら布帛2に配設することで、布帛2と共に伸縮性をもたせた伸縮配線34とすることができる。前記導電糸を弛ませながら布帛2に配設することによって、伸縮配線34を前記接続部近傍以外の部分において布帛2に散点的に接合することができる。
前記導電糸を弛ませながら布帛2に配設する場合、前記導電糸が布帛2に縫い付けられていてもよい。この場合、前記導電糸が布帛2に伸縮縫いされていることが好ましい。なお、「伸縮縫い」とは、JIS−B−9003(1999)で規定されるように、「伸縮性のある布地を縫ったとき、布地の伸び縮みによって、縫い目が切れたり、緩んだりしないように縫うこと」を意味する。具体的には、本実施形態の伸縮配線34は、カバーステッチ(片面飾り縫い)等によって形成可能である。
当該センサーユニット31は、伸縮配線34が導電糸であり、この導電糸が布帛2に伸縮縫いされている場合、前記導電糸を布帛2の伸縮に的確に追随させつつ、伸縮配線34及び布帛2の伸縮性の相違に起因する伸縮配線34の布帛2からの浮き上がり等を抑止することができる。そのため、当該センサーユニット31は、歪みセンサー33の位置ずれを的確に防止することができる。また、当該センサーユニット31は、伸縮配線34の布帛2からの浮き上がりが防止されるため、布帛2とは独立して伸縮配線34に意図しない応力が加わり難い。その結果、一対の点接合部36に意図しない応力が加えられることを抑制し、一対の点接合部36の剥がれをより確実に防止することができる。
当該センサーユニット31は、歪みセンサー33と一対の糸状の伸縮配線34とが接続され、その各接続部近傍において一対の伸縮配線34のみが布帛2と点接合されている。つまり、当該センサーユニット31は、一対の伸縮配線34及び布帛2が点接合される一対の点接合部36を有しており、かつこの一対の点接合部36の周囲には非接合領域が形成されている。一対の点接合部36は、平面視で歪みセンサー33及び一対の伸縮配線34の接続部と重なり合う部分よりも伸縮配線34側に設けられている。当該センサーユニット31は、歪みセンサー33が布帛2と接合されていない。一対の伸縮配線34及び布帛2は、例えば糸や、市販のステープラー針等によって点接合されている。但し、当該センサーユニット31は、歪みセンサー33及び一対の伸縮配線34が結び目を有する場合、この結び目を布帛2に接合してもよい。
<利点>
当該センサーユニット31は、歪みセンサー33が糸状に形成されている場合でも、図1のセンサーユニット1と同様、歪みセンサー33の伸び切りや切断を抑制することができる。
[第五実施形態]
<センサーユニット>
図6のセンサーユニット41は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、この歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。当該センサーユニット41は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が布帛2に点接合されており、詳細には歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の少なくとも一方が、両者の接続部近傍で一対の点接合部6によって布帛2と点接合されている。また、当該センサーユニット41は、一対の伸縮配線4が歪みセンサー3との接続部近傍以外の部分で布帛2と複数の第3点接合部42によって散点的に接合されている。つまり、当該センサーユニット41は、伸縮配線4が少なくとも複数の第3点接合部42によって布帛2と散点的に接合されている。当該センサーユニット41は、一対の伸縮配線4が布帛2と複数の第3点接合部42によって散点的に接合される以外、図1のセンサーユニット1と同様の構成を有する。複数の第3点接合部42は、それぞれ接着剤によって形成されている。前記接着剤としては、例えば図1のセンサーユニット1の点接合部6に用いられる接着剤が挙げられる。
<利点>
当該センサーユニット41は、伸縮配線4が複数の第3点接合部42によって布帛2と散点的に接合されているので、一対の伸縮配線4と布帛2との一体化を促進しつつ、布帛2の伸縮が阻害されることを抑制することができる。
[第一参考実施形態]
<センサーユニット>
図7のセンサーユニット51は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、この歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。当該センサーユニット51は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍に歪みセンサー3及び布帛2が接合されていない非接合領域が形成されている。詳細には、当該センサーユニット51は、歪みセンサー3が平面視で接続部Xと重ならない領域で布帛2と接合されていない。また、当該センサーユニット51は、一対の伸縮配線4が接続部X及び/又は接続部Xの周囲に位置する部分から延在方向外側に一対の線接合部52によって連続して布帛2と接合されている。一対の線接合部52は、接着剤によって形成されている。一対の線接合部52を形成する接着剤としては、前述の弾性接着剤が好ましい。なお、第一参考実施形態における布帛2、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4としては、図1のセンサーユニット1と同様の構成とすることができる。
当該センサーユニット51は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍に歪みセンサー3及び布帛2が接合されていない非接合領域が形成されているので、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xが過度な引張応力を受けるおそれを抑制することができる。
[第二参考実施形態]
<センサーユニット>
図8のセンサーユニット61は、伸縮可能な布帛2と、この布帛2に配設される歪みセンサー3と、歪みセンサー3に接続される一対の伸縮配線4とを備える。歪みセンサー3は、布帛2に間隔をあけて配設されている。当該センサーユニット61は、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍に歪みセンサー3及び布帛2が接合されていない非接合領域が形成されている。詳細には、当該センサーユニット61は、歪みセンサー3が平面視で接続部Xと重ならない領域で布帛2と接合されていない。また、当該センサーユニット61は、一対の伸縮配線4が接続部X及び/又は接続部Xの周囲に位置する部分から延在方向外側に一対の線接合部62によって連続して布帛2と接合されている。なお、第二参考実施形態における布帛2、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4としては、図1のセンサーユニット1と同様の構成とすることができる。
当該センサーユニット61は、布帛2と連続的に接合される一対の伸縮配線4に歪みセンサー3が積層されている。当該センサーユニット61は、歪みセンサー3が一対の伸縮配線4の延在方向内側端部に接続されている。歪みセンサー3は、一対の伸縮配線4と接続される接続部Xの内側領域が布帛2から離間しており、この領域は布帛2と接合されていない。一対の線接合部62は、接着剤によって形成されている。一対の線接合部62を形成する接着剤としては、前述の弾性接着剤が好ましい。この場合、当該センサーユニット61は、例えば一対の伸縮配線4を布帛2に接合した状態で、歪みセンサー3の両端部を一対の伸縮配線4の延在方向内側端部に接続することで形成される。そのため、当該センサーユニット61は、歪みセンサー3の位置合わせが容易である。弾性接着剤の硬化後の弾性率としては、1MPa以上10MPa以下であることが好ましい。また、歪みセンサー3は布帛2に接合されずに触れていてもよい。
当該センサーユニット61は、図7のセンサーユニット51と同様、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部近傍に歪みセンサー3及び布帛2が接合されていない非接合領域が形成されているので、歪みセンサー3及び一対の伸縮配線4の接続部Xが過度な引張応力を受けるおそれを抑制することができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば当該センサーユニットは、歪みセンサー及び一対の伸縮配線の少なくとも一方が布帛に点接合されている限り、必ずしも両者の接続部近傍で布帛に点接合されていなくてもよい。当該センサーユニットは、前記伸縮配線が布帛と接合されていなくてもよく、前記歪みセンサーのみが布帛と点接合されていてもよい。前記歪みセンサーのみが布帛と点接合される場合、布帛の測定対象部位に対応する両端部に歪みセンサーを点接合することで、この測定対象部位の伸縮を確実に測定することができる。またこの場合、一対の伸縮配線は歪みセンサーに負担をかけないよう弛ませておいてもよい。
伸縮配線は布帛と部分的に接合されてもよいが、布帛との一体性をより高めたい場合は、歪みセンサーとの接続部近傍以外の部分を全面的(連続的)に布帛と接合してもよい。伸縮配線が帯状に形成される場合、布帛と同じく編み物であるため、布帛の伸縮を伸縮配線が阻害しにくく、且つ剥がれるおそれも少ない。その場合に接着剤を用いる場合には、弾性接着剤であることが好ましい。また、歪みセンサーと一対の伸縮配線とが重なる前述の接続部が布帛から最初に剥がれないように、一対の伸縮配線の歪みセンサーとの接続部近傍以外における接合部の接着強度に比べ、前記接続部近傍における接合部の接着強度を高くしてもよい。接着強度を高くするため、例えば接着剤の塗布量を増やしたり種類を変えたりしてもよいが、縫製等によって強固に接合してもよい。
当該センサーユニットは、歪みセンサーの一対の伸縮配線との接続部に被覆部を配置してもよい。この被覆部としては、例えばニット材や織物等が用いられ、歪みセンサーの両端に備える電極と伸縮配線の接続部を覆うように配置される。
前記伸縮配線は、必ずしも前述の編物又は導電糸である必要はない。また、例えば前記歪みセンサーがシート状である場合に導電糸からなる糸状の伸縮配線を用いてもよく、前記歪みセンサーが糸状である場合に導電糸の編物からなる伸縮配線を用いてもよい。
以上説明したように、本発明のセンサーユニットは、歪みセンサー及び一対の伸縮配線の布帛からの剥がれを抑制することができるので、データグローブ等の衣類に好適に用いられる。
1,11,21,31,41,51,61 センサーユニット
2 布帛
3,33 歪みセンサー
4,34 伸縮配線
6,26,36 点接合部
12 第1点接合部
13 第2点接合部
42 第3点接合部
52,62 線接合部
X 接続部

Claims (7)

  1. 伸縮可能な布帛と、この布帛に配設される歪みセンサーと、この歪みセンサーに接続される一対の伸縮配線とを備えるセンサーユニットであって、
    前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の少なくとも一方に、前記布帛に点接合される点接合部が設けられていることを特徴とするセンサーユニット。
  2. 前記点接合部が、平面視で前記歪みセンサー及び一対の伸縮配線の接続部と重なり合う部分に設けられる請求項1に記載のセンサーユニット。
  3. 前記歪みセンサーが、少なくとも前記点接合部以外で前記布帛と接合されていない請求項1又は請求項2に記載のセンサーユニット。
  4. 前記点接合部が、前記一対の伸縮配線の、平面視で前記歪みセンサーとの接続部と重なり合わない部分に設けられている請求項1に記載のセンサーユニット。
  5. 前記伸縮配線が、複数の前記点接合部によって前記布帛と散点的に接合されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のセンサーユニット。
  6. 前記伸縮配線が、複数の導電糸を含む編物である請求項1から請求項のいずれか1項に記載のセンサーユニット。
  7. 前記伸縮配線が導電糸であり、この導電糸が前記布帛に伸縮縫いされている請求項1から請求項のいずれか1項に記載のセンサーユニット。
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