JP6822855B2 - 伸縮配線及び伸縮配線の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮配線及び伸縮配線の製造方法に関する。
伸縮に対する抵抗体の抵抗変化から歪みを検出する歪みセンサーが知られている。この歪みセンサーは、例えば被服やロボットの屈曲部・可動部等に取り付けて用いられ、この屈曲部・可動部等の伸縮に対応して抵抗体を伸縮させることで伸縮歪みを検知する。
このような歪みセンサーは、配線と電気的に接続され、この配線を介して検知信号を出力する。そのため、この歪みセンサーに接続される配線は、被服やロボットの屈曲部・可動部等の伸縮に追随可能な十分な伸縮性を有することが望まれる。このような歪みセンサーに接続される配線としては、ベース材上に形成され波状に蛇行した構成のものが発案されている(特開2013−187308号公報参照)。
特開2013−187308号公報
前記公報に記載の伸縮性フレキシブル回路基板は、ベース材上に配線層を有する。この配線層は、伸縮方向に対して左右に蛇行する伸縮パターンを有する。また、この伸縮パターンは、伸縮方向と交差する方向の一方側から他方側への方向転換をする第1のターンパターン部と、この第1のターンパターン部から連続して他方から一方への方向転換をする逆向きの第2のターンパターン部とを有し、この第1のターンパターン及び第2のターンパターンが伸縮方向に所定間隔毎に交互に設けられている。そのため、この配線層は、第1のターンパターン部及び第2のターンパターン部の弾性によって伸縮パターンをベース材の伸縮に対応して延在方向に伸縮させることができる。
しかしながら、前記配線層は、延在方向に対する一定の伸縮性を有するものの、この伸縮性は未だ十分とはいえない。特に、前記伸縮性フレキシブル回路基板が被服やロボットの屈曲部・可動部等に取り付けられる場合、前記配線層には適度な屈曲性が必要とされることがあるが、前記配線層は絶縁ベース材の屈曲に十分に追随することができないおそれがある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、伸縮性及び屈曲性に優れる伸縮配線及び伸縮配線の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明は、伸縮性を有する絶縁シートと、前記絶縁シートに固定され、全体として一方向に延在する少なくとも1つの導電糸とを備え、前記導電糸が、前記絶縁シートの平面方向及び厚さ方向に迂曲し、前記延在方向に伸長可能に設けられている伸縮配線である。
複数の前記導電糸が離間して並設され、複数の前記導電糸の間において前記絶縁シートに固定され、複数の前記導電糸と編成される非導電糸をさらに備えるとよい。
前記導電糸が、前記絶縁シートに固着される部位と、前記絶縁シートと離間する部位とを有するとよい。
前記導電糸が前記延在方向に連続する複数のループ部を有し、前記ループ部の基端部に前記固着部位及び離間部位を有するとよい。
絶縁性を有し、前記導電糸に積層される被覆シートをさらに備えるとよい。
また、前記課題を解決するためになされた別の発明は、伸縮性を有する絶縁シートと、前記絶縁シートに固定され、全体として一方向に延在する複数の導電糸とを備え、複数の前記導電糸が導電糸及び非導電糸の編物由来であり、前記非導電糸が水溶性糸である伸縮配線である。
また、前記課題を解決するためになされた別の発明は、複数の導電糸及び複数の非導電糸を編成する工程と、前記編成した複数の導電糸及び複数の非導電糸を絶縁シートに固定する工程とを備える伸縮配線の製造方法である。
前記非導電糸が水溶性糸であり、前記編成した複数の非導電糸を絶縁シート上で溶解する工程をさらに備えるとよい。
当該伸縮配線は、導電糸が絶縁シートの平面方向及び厚さ方向に迂曲しており、換言すると導電糸が3次元で迂曲しているので、2次元でのみ迂曲する場合に比較して伸縮性に優れる。当該伸縮配線は、導電糸が絶縁シートの平面方向に加え、厚さ方向にも迂曲しており伸縮性が十分に高められているので、例えば絶縁シートが導電糸が固定される側と反対側に屈曲した場合でも、導電糸を絶縁シートに追随して伸長させやすい。従って、当該伸縮配線は屈曲性に優れる。
当該伸縮配線の製造方法は、編成工程で編成した複数の導電糸及び複数の非導電糸を固定工程で絶縁シートに固定するので、絶縁シートに固定された複数の導電糸は、全体として一方向に延在すると共に、絶縁シートの平面方向及び厚さ方向に迂曲している。そのため、当該伸縮配線の製造方法は、伸縮性及び屈曲性に優れる伸縮配線を製造することができる。
本発明の第一実施形態に係る伸縮配線を示す模式的断面図である。 図1の伸縮配線の導電糸及び非導電糸の配設状態を示す模式的平面図である。 図1の伸縮配線の導電糸の絶縁シートとの固着状態を示す模式的部分拡大側面図である。 図1の伸縮配線とは異なる形態に係る伸縮配線を示す模式的断面図である。 図4の伸縮配線の導電性糸を示す模式的斜視図である。 図1及び図4の伸縮配線とは異なる形態に係る伸縮配線を示す模式的断面図である。 図6の伸縮配線の導電糸の配設状態を示す模式的平面図である。 図6の伸縮配線の製造方法の固定工程を示す模式的平面図である。 図6の伸縮配線の製造方法の溶解工程を示す模式的平面図である。 図1、図4及び図6の伸縮配線とは異なる形態に係る伸縮配線の導電糸及び非導電糸の配設状態を示す模式的平面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<伸縮配線>
図1の伸縮配線1は、伸縮性を有する絶縁シート2と、絶縁シート2に固定され、離間して並設される複数の導電糸3と、複数の導電糸3の間において絶縁シート2に固定され、複数の導電糸3と編成される複数の非導電糸4とを備える。また、当該伸縮配線1は、複数の導電糸3に積層される被覆シート5をさらに備える。当該伸縮配線1は、例えば被服やロボットの屈曲部・可動部等に取り付けられる歪みセンサーの電極部に接続され、この歪みセンサーの検知信号を出力可能に構成されている。
(絶縁シート)
絶縁シート2は、例えばロボットや被服に付設して用いられ、この付設された部位と共に伸縮するよう伸縮可能に構成されている。絶縁シート2はエラストマーを主成分とする。絶縁シート2の主成分としては、例えば合成樹脂、ゴム等が挙げられる。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。
前記合成樹脂としては、例えばポリウレタン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂等が挙げられる。
前記ゴムとしては、例えば天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
中でも、前記エラストマーとしては、伸縮性及び強度に優れるウレタンゴムが好ましい。
絶縁シート2は、単層体であってもよく、2層以上の多層体であってもよい。絶縁シート2が多層体である場合の具体的構成としては、例えば当該伸縮配線1の外面側に配設される基材層と、この基材層の内面側に積層され、熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層とを有する構成を挙げることができる。なお、絶縁シート2が多層体である場合、各層の主成分がエラストマーであることが好ましいが、少なくとも絶縁シート2全体としての主成分がエラストマーであればよく、例えば前記熱融着層の主成分は必ずしもエラストマーでなくてもよい。
絶縁シート2の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、15μmがより好ましい。一方、絶縁シート2の平均厚さの上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。絶縁シート2の平均厚さが前記下限に満たないと、強度が不十分となるおそれがある。逆に、絶縁シート2の平均厚さが前記上限を超えると、当該伸縮配線1が不要に厚くなるおそれや、当該伸縮配線1の伸縮性が不十分となるおそれがある。
(導電糸)
図2に示すように、各導電糸3は、それぞれ全体として一方向に延在している。具体的には、各導電糸3は、両端部間の領域が両端部を結ぶ仮想直線に沿って配設されている。詳細には、前記両端部間の領域が前記仮想直線を長手方向とする矩形内に収まるように配設されている。各導電糸3は、前記延在方向に伸長可能に設けられている。
図2及び図3に示すように、各導電糸3は、絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲している。複数の導電糸3は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の編物由来である。そのため、複数の導電糸3は、絶縁シート2の厚さ方向において複数の非導電糸4との複数の接点を有している。導電糸3は、絶縁シート2との間に非導電糸4が介在する部位では絶縁シート2と離間する一方、絶縁シート2との間に非導電糸4が介在しない部位で絶縁シート2と固着されている。このように、複数の導電糸3は、絶縁シート2に固着される複数の固着部位Pと、絶縁シート2と離間する複数の離間部位Qとを有している。当該伸縮配線1は、複数の導電糸3が、複数の固着部位P及び複数の離間部位Qを有することによって、絶縁シート2の厚さ方向における迂曲形状を保持しやすく、これにより伸縮性及び屈曲性を高めることができる。また、複数の導電糸3が複数の固定部位Pに加え複数の離間部位Qを有することで、固着部位P間の領域(つまり固定部位P間に設けられる離間部位Q)を絶縁シート2とは独立して伸縮させやすいので、絶縁シート2の屈曲に対応して導電糸3を伸縮させやすい。
複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の編成方法としては、経編及び緯編のいずれを用いることも可能であるが、複数の導電糸3を延在方向に伸縮させやすい緯編が好ましい。また、前記緯編としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、両畦編み、片畦編、ペレリン編、アイレット編、多衝程両面編、ダブル・ジャージー編、振り編み、針抜き編、立毛編、裏毛編、添え糸編、からみ添え糸編、ラーベン編、ひねり編、アーガイル編等が挙げられる。中でも、伸縮性、耐久性等の点から、平編が好ましい。
複数の導電糸3は、前記延在方向に連続する複数のループ部Rを有する。複数の導電糸3は、これらのループ部Rの基端部R1に固着部位P及び離間部位Qを有することが好ましい。このように、ループ部Rの基端部R1に固着部位P及び離間部位Qを有することで、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の接点部分を摺動させやすい。そのため、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の伸縮性を高めやすい。
また、当該伸縮配線1は、ループ部Rの先端部R2に固着部位P及び離間部位Qを有することも好ましい。このように、ループ部Rの先端部R2に固着部位P及び離間部位Qを有することで、導電糸3の伸縮性をさらに高めることができる。
各導電糸3は、非伸長状態で前記延在方向における複数個所で接点を有することが好ましい。当該伸縮配線1は、各導電糸3が非伸長状態で前記延在方向における複数個所で接点を有することで、各導電糸3の抵抗を低く抑えることができる。また、当該伸縮配線1は、各導電糸3が非伸長状態で複数の接点を有する状態で絶縁シート2に固定されている場合、導電糸3が伸長した場合にもこの接触状態が保持されやすい。これにより、当該伸縮配線1は、各導電糸3の接点の増減に起因する抵抗の変化を抑制することができる。
導電糸3は可撓性を有する。導電糸3は、線状の導体によって構成されている。導電糸3としては、ステンレス等の金属製の導電糸、カーボン系の導電糸、金属又は合金のメッキ糸(メッキ層を有する絶縁繊維)、導電性樹脂繊維により形成される糸等が挙げられる。中でも、耐久性、低重量性及び滑り性に優れ、前記延在方向に伸縮しやすいメッキ糸が好ましい。また、このようなメッキ糸に用いられる金属としては、例えば電気抵抗が低い金又は銀が好ましく用いられる。なお、導電糸3は、線状の導体の単線であってもよく、複数の単線を撚り合わせた撚り線であってもよい。
導電糸3が前記メッキ糸である場合、複数の導電糸3の延在方向における直線距離に対する複数の導電糸3の長さの比の下限としては、1.5が好ましく、2.3がより好ましい。一方、前記長さの比の上限としては、8.0が好ましく、4.5がより好ましい。前記長さの比が前記下限に満たないと、複数の導電糸3の伸縮性が不十分となるおそれがある。逆に、前記長さの比が前記上限を超えると、複数の導電糸3が不要に長くなり、当該伸縮配線1のサイズが不要に大きくなるおそれがある。
導電糸3が前記金属製の導電糸である場合、複数の導電糸3の延在方向における直線距離に対する複数の導電糸3の長さの比の下限としては、2.3が好ましく、4.5がより好ましい。一方、前記長さの比の上限としては、8.0が好ましく、5.8がより好ましい。前記長さの比が前記下限に満たないと、複数の導電糸3の伸縮性が不十分となるおそれがある。逆に、前記長さの比が前記上限を超えると、複数の導電糸3が不要に長くなり、当該伸縮配線1のサイズが不要に大きくなるおそれがある。
導電糸3の軸と垂直な断面形状は円形又は楕円形であることが好ましい。導電糸3の軸と垂直な方向の断面形状が円形又は楕円形であることによって、導電糸3の伸縮時に導電糸3の一部に応力が集中することを抑制し、導電糸3の断線のおそれを低下することができる。また、導電糸3の繊度の下限としては、3dtexが好ましく、7dtexがより好ましい。一方、導電糸3の繊度の上限としては、500dtexが好ましく、200dtexがより好ましい。導電糸3の繊度が前記下限に満たないと、強度が低下して伸縮時に導電糸3が断線するおそれがある。逆に、導電糸3の繊度が前記上限を超えると、導電糸3が伸縮し難くなるおそれがある。
導電糸3の10cmあたりの電気抵抗の上限としては、100Ωが好ましく、50Ωがより好ましい。導電糸3の電気抵抗が前記上限未満であることによって、導電糸3の電気抵抗を十分小さくすることができる。また、導電糸3の10cmあたりの電気抵抗は低い方が好ましいため、その下限は特に限定されるものではなく、例えば0.01Ωとすることができる。なお、「10cmあたりの電気抵抗」とは、5Vの電圧をかけて計測される糸10cm間の抵抗値であり、汎用のテスターを用いて測定することができる。
(非導電糸)
非導電糸4は、隣接する導電糸3間に配設される。各非導電糸4は絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲している。各非導電糸4は、それぞれ全体として導電糸3と同一方向に延在している。複数の非導電糸4は、前記延在方向と垂直な方向において複数の導電糸3と交互に配設されている。非導電糸4は、隣接する導電糸3を絶縁状態で保持する。つまり、複数の導電糸3は、複数の非導電糸4が介在することで、離間した状態で保持される。当該伸縮配線1は、複数の導電糸3の間において絶縁シート2に固定され、複数の導電糸3と編成される複数の非導電糸4を有するので、複数の導電糸3の延在方向における伸縮が阻害されることを抑制しつつ、隣接する導電糸3間の絶縁性を容易かつ確実に確保することができる。また、当該伸縮配線1は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4が編成されているので、隣接する導電糸3の絶縁性を保ちつつ狭ピッチで配設することができる。
非導電糸4は、絶縁シート2との間に導電糸3が介在する部位では絶縁シート2と離間する一方、絶縁シート2との間に導電糸3が介在しない部位で絶縁シート2と固着されている。複数の非導電糸4は、絶縁シート2に固着される複数の固着部位と、絶縁シート2と離間する複数の離間部位とを有するので、絶縁シート2の厚さ方向における迂曲形状を保持しやすく、これにより伸縮性及び屈曲性を高めることができる。
複数の非導電糸4は、複数の導電糸3と同様、前記延在方向に連続する複数のループ部を有する。複数の非導電糸4は、これらのループ部の基端部に前記固着部位及び離間部位を有することが好ましい。また、複数の非導電糸4は、前記ループ部の先端部に固着部位及び離間部位を有していてもよい。
各非導電糸4は、非伸長状態で前記延在方向における複数個所で接点を有していてもよい。複数の非導電糸4の延在方向における直線距離に対する複数の非導電糸4の長さの比としては、複数の導電糸3の延在方向における直線距離に対する複数の導電糸3の長さの比と同様とすることができる。
非導電糸4は、導電性を有しない線状体によって構成されている。非導電糸4としては、導電性を有しない限り特に限定されないが、例えば非導電性樹脂繊維の撚糸等が用いられる。前記非導電性樹脂繊維としては、例えばポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維等のポリエステル繊維、ポリウレタン弾性繊維(スパンデックス)、ポリカーボネート繊維、ポリスチレン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、フッ素系樹脂繊維などが挙げられる。中でも、伸縮性に優れるポリウレタン弾性繊維が好ましい。
非導電糸4の軸と垂直な断面形状は円形又は楕円形であることが好ましい。非導電糸4の軸と垂直な方向の断面形状が円形又は楕円形であることによって、非導電糸4の伸縮時に非導電糸4の一部に応力が集中することを抑制し、非導電糸4の断線のおそれを低下することができる。また、非導電糸4の繊度の下限としては、3dtexが好ましく、7dtexがより好ましい。一方、非導電糸4の繊度の上限としては、500dtexが好ましく、200dtexがより好ましい。非導電糸4の繊度が前記下限に満たないと、強度が低下して伸縮時に非導電糸4が断線するおそれがある。逆に、非導電糸4の繊度が前記上限を超えると、非導電糸4が伸縮し難くなるおそれがある。
(被覆シート)
被覆シート5は、絶縁シート2に複数の導電糸3及び複数の非導電糸4が積層された状態で、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を被覆する。つまり、被覆シート5は、絶縁シート4との間に複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を挟持する。
被覆シート5は絶縁性を有する。また、被覆シート5は、エラストマーを主成分とし、伸縮性を有する。このエラストマーとしては、前述の絶縁シート2の主成分と同様とすることができる。被覆シート5は、単層体であってもよく、2層以上の多層体であってもよい。被覆シート5が2層以上の多層体である場合、各層の主成分がエラストマーであることが好ましいが、少なくとも被覆シート5全体としての主成分がエラストマーであればよい。被覆シート5が多層体である場合の具体的構成としては、例えば当該伸縮配線1の外面側に配設される基材層と、この基材層の内面側に積層され、熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層とを有する構成を挙げることができる。また、被覆シート5の平均厚さとしては、前述の絶縁シート4の平均厚さと同様とすることができる。
複数の導電糸3及び複数の非導電糸4は、被覆シート5との固着される複数の固着部位と、被覆シート5と離間する複数の離間部位とを有していることが好ましい。これにより、当該伸縮配線1は、前記固着部位間の領域を被覆シート5とは独立して伸縮させやすいので、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の伸縮性を高めやすい。
当該伸縮配線1は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4に積層される被覆シート5を有することによって、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を絶縁シート2及び被覆シート5間に安定的に保持することができ、これにより複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の傷付きや断線を抑制することができる。また、かかる構成によると、当該伸縮配線1の防水性を高めると共に、隣接する導電糸3の接触をより的確に抑制することができる。
<製造方法>
次に、当該伸縮配線1の製造方法について説明する。当該伸縮配線1の製造方法は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を編成する工程(編成工程)と、前記編成した複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を絶縁シート2に固定する工程(固定工程)とを備える。
(編成工程)
前記編成工程では、例えば複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を延在方向と垂直な方向において交互に配設されるよう、緯編によって編成する。
(固定工程)
前記固定工程では、各導電糸3及び各非導電糸4がそれぞれ全体として一方向に延在するよう固定する。前記固定工程では、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲した状態で絶縁シート2に固定する。これにより、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4は、前記延在方向に十分に伸長可能に設けられる。前記固定工程では、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の編成体を絶縁シート2に固定する。これにより、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4がそれぞれ絶縁シート2に固着される固着部位と、絶縁シート2と離間する離間部位とが形成される。前記固定工程では、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を、それぞれ前記延在方向における複数個所で接触するよう絶縁シート2に固定してもよい。
前記固定工程では、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を絶縁シート2及び被覆シート5間に挟持した状態で固定する。絶縁シート2及び被覆シート5に対する複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の固定方法は、特に限定されるものではなく、例えば接着剤によって固定することも可能である。但し、前記固定工程では、絶縁シート2及び被覆シート5の構成として、前述の基材層及び熱融着層を有する構成を採用し、絶縁シート2及び被覆シート5を熱ラミネートすることで絶縁シート2及び被覆シート5間に複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を固定することが好ましい。当該伸縮配線の製造方法は、このように絶縁シート2及び被覆シート5の熱ラミネートによって複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を絶縁シート2及び被覆シート5間に固定することで、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の形状安定性を向上することができる。
なお、当該伸縮配線の製造方法は、絶縁シート2及び被覆シート5と複数の導電糸3及び複数の非導電糸4との接着性を向上させるため、絶縁シート2及び被覆シート5の内面に表面処理を施してもよい。このような表面処理としては、例えばプライマー塗布、カップリング処理、表面粗化等が挙げられる。
<利点>
当該伸縮配線1は、導電糸3が絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲しており、換言すると導電糸3が3次元で迂曲しているので、2次元でのみ迂曲する場合に比較して伸縮性に優れる。当該伸縮配線1は、導電糸3が絶縁シート2の平面方向に加え、厚さ方向にも迂曲しており伸縮性が十分に高められているので、例えば絶縁シート2が導電糸3が固定される側と反対側に屈曲した場合でも、導電糸3を絶縁シート2に追随して伸長させやすい。従って、当該伸縮配線1は屈曲性に優れる。
当該伸縮配線の製造方法は、前記編成工程で編成した複数の導電糸3及び非導電糸4を固定工程で絶縁シート2に固定するので、絶縁シート2に固定された複数の導電糸3は、全体として一方向に延在すると共に、絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲している。そのため、当該伸縮配線の製造方法は、伸縮性及び屈曲性に優れる当該伸縮配線1を容易かつ確実に製造することができる。
[第二実施形態]
<伸縮配線>
図4の伸縮配線11は、伸縮性を有する絶縁シート2と、絶縁シート2に固定され、離間して並設される複数の導電糸3と、複数の導電糸3の間において絶縁シート2に固定され、複数の導電糸3と編成される複数の非導電糸4とを備える。また、当該伸縮配線11は、複数の導電糸3に積層される被覆シート5をさらに備える。複数の導電糸3は、それぞれ全体として一方向に延在している。複数の導電糸3及び複数の非導電糸4は、絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向にし、前記延在方向に伸長可能に設けられている。当該伸縮配線11における絶縁シート2、複数の導電糸3、複数の非導電糸4及び被覆シート5としては、図1の伸縮配線1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
当該伸縮配線11は、導電糸3の外周面を被覆する合成樹脂層13を有する。合成樹脂層13は、図5に示すように、円筒状に形成されている。合成樹脂層13は、導電糸3の外周面を両端に亘って全面的に被覆してもよく、導電糸3と端子(不図示)との接続容易化のため、導電糸3の両端部は被覆していなくてもよい。当該伸縮配線11は、合成樹脂層13が導電糸3の外周面を両端に亘って全面的に被覆している場合、ウェルダー加工等によって容易に電極を取り出すことができる。合成樹脂層13は、導電糸3の外周面を被覆した状態で、導電糸3と共に線状の導電性糸12を形成している。なお、合成樹脂層13は、導電糸3の伸縮性を低下させないよう導電糸3以外の糸とは結合されていないことが好ましい。
合成樹脂層13の主成分樹脂としては、例えば熱可塑性ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、柔軟性に優れ、導電糸3の伸縮の妨げとなり難い熱可塑性ポリウレタンが好ましい。
合成樹脂層13の固形分換算での塗布量の下限としては、0.5g/mが好ましく、1g/mがより好ましく、2g/mがさらに好ましい。一方、合成樹脂層13の固形分換算での塗布量の上限としては、10g/mが好ましく、7g/mがより好ましく、5g/mがさらに好ましい。合成樹脂層13の塗布量が前記下限に満たないと、導電糸3を合成樹脂層13で十分に被覆できないおそれがある。逆に、合成樹脂層13の塗布量が前記上限を超えると、導電糸3が伸縮し難くなるおそれがある。これに対し、当該伸縮配線11は、合成樹脂層13の塗布量を前記範囲内で調節することで、導電糸3の伸縮性が不十分となることを抑えつつ、導電性糸12が所望の伸縮性を有するよう制御することができる。
合成樹脂層13は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を編成する前に導電糸3に被覆されてもよく、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の編成後に導電糸3に被覆されてもよい。複数の導電糸3及び複数の非導電糸4の編成後に合成樹脂層13を各導電糸3に被覆する方法としては、例えば複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を丸編み機で編み込んだ後に導電糸3の外周面にのみ合成樹脂をノズルから塗布し、この合成樹脂を加熱及び硬化させる方法が挙げられる。このように、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4を丸編み機で編む場合、複数の導電糸3は引き伸ばされながら編まれるため、編まれた直後に樹脂が塗布されることで各導電糸3の外周全面に合成樹脂を行き渡らせることができる。そのため、このような方法によると、合成樹脂層13を各導電糸3の非導電糸4との接点まで入り込ませることが容易となる。また、このような方法によると、合成樹脂層13を導電糸3の外周面にのみ容易かつ確実に塗布することができる。
合成樹脂層13は絶縁シート2と融着している。また、合成樹脂層13は被覆シート5とも融着していることが好ましい。当該伸縮配線11は、例えば絶縁シート2及び被覆シート5の構成として、前述の基材層及び熱融着層を有する構成を採用し、前述の固定工程で絶縁シート2及び被覆シート5を熱ラミネートすることで、この熱ラミネート時に合成樹脂層13を溶融させ、絶縁シート2及び被覆シート5と融着させることができる。
<利点>
当該伸縮配線11は、合成樹脂層13が絶縁シート2と融着しているので、複数の導電糸3をより安定的に絶縁シート2に固定することができる。また、当該伸縮配線11は、合成樹脂層13が絶縁シート2に加え、被覆シート5とも融着することで、複数の導電糸3の安定性がより向上する。さらに、当該伸縮配線11は、導電糸3の外周面を合成樹脂層13が被覆しているので、導電糸3の絶縁性を向上することができる。加えて、当該伸縮配線11は、導電糸3の外周面を合成樹脂層13が被覆しているので、仮に被覆シート5が破損した場合でも隣接する導電糸3の接触を的確に抑制することができる。
[第三実施形態]
<伸縮配線>
図6の伸縮配線21は、伸縮性を有する絶縁シート2と、絶縁シート2に固定され、離間して並設される複数の導電糸3とを備える。また、当該伸縮配線21は、複数の導電糸3に積層される被覆シート5をさらに備える。複数の導電糸3は、それぞれ全体として一方向に延在している。複数の導電糸3は、絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲し、前記延在方向に伸長可能に設けられている。当該伸縮配線21は、図7に示すように、隣接する導電糸3間に空隙を有する。具体的には、当該伸縮配線21は、図1の伸縮配線1における複数の非導電糸4が存在しない構成とされる。当該伸縮配線21は、隣接する導電糸3の接触を防止する点から、隣接する導電糸3間の領域で絶縁シート2及び被覆シート5が接着されていることが好ましい。当該伸縮配線21における絶縁シート2、複数の導電糸3及び被覆シート5としては、図1の伸縮配線1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。なお、「隣接する導電糸間に空隙を有する」とは、隣接する導電糸間に空間(空気)が存在する場合の他、隣接する導電糸が他の糸を介して接続されていない場合を含む。
当該伸縮配線21は、複数の導電糸3が、複数の導電糸3及び複数の非導電糸の編物由来である。また、前記非導電糸は水溶性糸である。この水溶性糸は、後述するように、当該伸縮配線21の製造過程において溶解される。複数の水溶性糸の溶解により、当該伸縮配線21は、隣接する導電糸3間の領域に空隙が形成される。
<製造方法>
図8及び図9を参照して当該伸縮配線21の製造方法について説明する。当該伸縮配線の製造方法は、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を編成する工程(編成工程)と、前記編成した複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を絶縁シート2に固定する工程(固定工程)と、前記編成した複数の水溶性糸22を絶縁シート2上で溶解する工程(溶解工程)とを備える。
〔水溶性糸〕
まず、当該伸縮配線の製造方法で用いられる水溶性糸22について説明する。水溶性糸22は、水によって溶解する水溶性繊維によって形成される。前記水溶性繊維としては、例えば水溶性ポリビニルアルコール系合成繊維、水溶性ポリエステル系合成繊維、水溶性ポリアミド系合成繊維、水溶性エチレン−ビニルアルコール共重合体系合成繊維等が挙げられる。中でも、前記水溶性繊維としては、溶解処理が容易な水溶性ポリビニルアルコール系合成繊維が好ましい。
水溶性糸22の繊度の下限としては、3dtexが好ましく、7dtexがより好ましい。一方、水溶性糸22の繊度の上限としては、500dtexが好ましく、200dtexがより好ましい。水溶性糸22の繊度が前記下限に満たないと、強度が低下して、水溶性糸22が不要に断線するおそれがある。逆に、水溶性糸22の繊度が前記上限を超えると、溶解し難くなるおそれがある。
(編成工程)
前記編成工程では、例えば複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を延在方向と垂直な方向において交互に配設されるよう、緯編によって編成する。
(固定工程)
前記固定工程では、各導電糸3及び水溶性糸22がそれぞれ全体として一方向に延在するよう固定する。前記固定工程では、図8に示すように、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22が絶縁シート2の平面方向及び厚さ方向に迂曲した状態でこれらの導電糸3及び水溶性糸22を絶縁シート2に固定する。前記固定工程では、例えば複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を接着剤によって絶縁シート2に強固に固定してもよく、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を絶縁シート2に仮固定してもよい。また、本実施形態では、前記固定工程で、後述の溶解工程によって複数の水溶性糸22を溶解した後に、複数の導電糸3に被覆シート5を積層する。被覆シート5は、接着剤によって複数の導電糸3及び絶縁シート2に固定されてもよいが、前述の熱ラミネートによって絶縁シート2及び被覆シート5間に複数の導電糸3を固定することが好ましい。
(溶解工程)
前記溶解工程では、例えば複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22が固定された状態の絶縁シート2を水に浸漬することで複数の水溶性糸22を溶解させる。これにより、図9に示すように、複数の導電糸3が延在方向と垂直な方向において各々離間した状態で絶縁シート2上に載置される。
なお、当該伸縮配線の製造方法は、必ずしも複数の導電糸3及び水溶性糸22を絶縁シート2に固定した後に複数の水溶性糸22を溶解する必要はなく、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を絶縁シート2に固定する前に(具体的には、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を絶縁シート2に載置した状態で)複数の水溶性糸22を溶解してもよい。つまり、当該伸縮配線の製造方法は、前記編成工程と、前記編成後に複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22を絶縁シート2上に載置する工程(載置工程)と、前記載置後に複数の水溶性糸22を溶解する工程(溶解工程)と、複数の導電糸3を絶縁シート2に固定する工程(固定工程)とを備えていてもよい。
<利点>
当該伸縮配線21は、複数の導電糸3が複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22の編物由来であり、隣接する導電糸3間に空隙を有するので、複数の導電糸3の伸縮性を向上することができる。
当該伸縮配線の製造方法は、複数の導電糸3の伸縮性に優れる当該伸縮配線21を容易かつ確実に製造することができる。また、当該伸縮配線の製造方法は、複数の導電糸3及び複数の水溶性糸22の編成体を絶縁シート2に固定又は載置すればよいので、複数の導電糸3をそれぞれ所定間隔で離間させつつ絶縁シート2に載置する場合に比べて、複数の導電糸3を狭ピッチで容易かつ確実に配設することができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば図10に示すように、当該伸縮配線31は、複数の導電糸3及び複数の非導電糸4が編成される場合に、隣接する導電糸3間に空隙を有していてもよい。このような伸縮配線31の製造方法としては、例えば複数の導電糸3、複数の非導電糸4及び複数の水溶性糸の編成体を絶縁シート2上に固定又は載置した後、複数の水溶性糸22を溶解する方法が挙げられる。当該伸縮配線31は、隣接する導電糸3間に空隙を有すると共に、これらの導電糸3間に非導電糸4が配設されるので、隣接する導電糸3が接触するおそれを格段に低減することができる。
前記実施形態では、各導電糸が延在方向と垂直な方向において離間する構成について説明したが、当該伸縮配線は、延在方向と垂直方向に隣接する複数の導電糸が編成されることで1つの導電帯を構成してもよい。この場合、延在方向と垂直な方向において隣接する導電帯同士が絶縁状態で保持されていればよい。また、当該伸縮配線は、隣接する導電糸間に複数の非導電糸が介在していてもよい。さらに、当該伸縮配線は、必ずしも複数の導電糸を備える必要はなく、1本の導電糸のみを備えていてもよい。
当該伸縮配線は、導電糸が必ずしも絶縁シートに固着される固着部位と、絶縁シートから離間する離間部位とを有していなくてもよい。また、当該伸縮配線は、導電糸が固着部位及び離間部位を有する場合であっても、これらの部位が形成される位置は限定されるものではない。
当該伸縮配線は、必ずしも被覆シートを備えていなくてもよい。また、当該伸縮配線が被覆シートを備える場合、この被覆シートは、例えば合成樹脂を導電糸上に塗布して乾燥させることで形成されてもよい。
前述の各実施形態の構成は適宜組み合わせることが可能であり、例えば図6及び図10の伸縮配線21,31が導電糸の外周面を被覆する合成樹脂層を有していてもよい。
当該伸縮配線は、被服やロボットの屈曲部・可動部等に付設される他、例えば車のダッシュボードへの種々のデバイスの接続用の配線等、電子機器内部のパーツ接続用の配線として用いることも可能である。
以上説明したように、本発明の伸縮配線は、伸縮性及び屈曲性に優れるので、歪みセンサーと共に被服やロボットの屈曲部・可動部等に付設されるのに適している。
1,11,21,31 伸縮配線
2 絶縁シート
3 導電糸
4 非導電糸
5 被覆シート
12 導電性糸
13 合成樹脂層
22 水溶性糸
P 固着部位
Q 離間部位
R ループ部
R1 基端部
R2 先端部

Claims (5)

  1. 伸縮性を有する絶縁シートと、
    前記絶縁シートに固定され、全体として一方向に延在し、離間して並設される複数の導電糸と
    前記複数の導電糸のうち、隣接する第1の導電糸と第2の導電糸との間に介在し、前記第1の導電糸及び前記第2の導電糸に編成されている水溶性の非導電糸と
    を備え、
    前記複数の導電糸が、前記絶縁シートの平面方向及び厚さ方向に迂曲し、前記延在方向に伸長可能に設けられている伸縮配線。
  2. 前記導電糸が、前記絶縁シートに固着される固着部位と、前記絶縁シートと離間する離間部位とを有する請求項1に記載の伸縮配線。
  3. 前記導電糸が前記延在方向に連続する複数のループ部を有し、
    前記ループ部の基端部に前記固着部位及び離間部位を有する請求項に記載の伸縮配線。
  4. 絶縁性を有し、前記導電糸に積層される被覆シートをさらに備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載の伸縮配線。
  5. 複数の導電糸と水溶性の非導電糸とを、前記複数の導電糸のうち、隣接する第1の導電糸と第2の導電糸との間に前記非導電糸を介在させて編成する工程と、
    前記編成した複数の導電糸及び非導電糸を絶縁シートに固定する工程と
    前記編成した非導電糸を絶縁シート上で溶解する工程と
    を備える伸縮配線の製造方法。
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