JP6896967B2 - 人体動作検出用ウェア - Google Patents

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本発明は、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備え、伸長を繰り返した後も電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えた導電性伸縮編地を用いた導電用ハーネスを好適に適用した一例としての人体動作検出用ウェアに関する。
従来、導電性を有する部位と非導電性を有する部位とを交互に配置して製編又は製織したシーツが提案されている(特許文献1)。このシーツにおいて、導電性を有する部位は、金、銀、銅などの金属糸を用いて製編又は製織することが選択肢の一つとされていた。また、製織の際には導電糸を経糸に用いることが想定されていた。
一方、布帛を繰り返し伸縮させても断線や基布損傷を抑制できるように構成した伸縮伝送線が配置された布帛が提案されている(特許文献2)。この布帛において、伸縮伝送線には、直径0.03mmの銅線100本を束ねた集合線4本を直径1.8mmの組紐まわりに撚り合わせ、更にそのまわりに仮撚加工糸を二重(二層)に撚り合わせることで構成させたもののみが例示されている。
上述した特許文献1に開示されたシーツにより生体情報が取得されたり、特許文献2に開示された伸縮伝送線が人体の動作や姿勢を検出するモーションキャプチャーシステムに適用されたりする。このような人体の動作や姿勢を検出する技術として、手指の繊細な動きを記録・再現するための磁気式位置姿勢センサを用いた手指用モーションキャプチャ装置が提案されており(特許文献3)、ユーザの身体の少なくとも一部分の位置に関する指標を提供するための複数のセンサ素子を備え、ユーザによる着用が可能な装置が提案されている(特許文献4)。
特開2000−221号公報 特開2012−177210号公報 特開2007−236602号公報 特開2007−181673号公報
特許文献1のシーツにおいて、導電性を有する部位に金、銀、銅などの金属糸を用いたり、製織の際に導電糸を経糸に用いたりすると、ゴワツキ性が強く出て柔軟性を豊富にすることが困難となる。また、シーツを伸縮させるような使用をすると金属糸が塑性変形を繰り返し起こすことになり、断線の危険性が高まる懸念が生じる。のみならず、伸長に対する復元性が低いため、伸縮性が得られる使用期間は制限されたものとなり、伸縮性を期待される用途としては不向きな一面を有していた。
一方、特許文献2の布帛において、伸縮伝送線は銅の集合線だけでも直径換算で1〜2mmほどにも匹敵するのではないかと推測され、加えて、芯となる直径1.8mmの組紐や更には仮撚加工糸による二重(二層)の被覆層をも必要とすることで、全体として相当に太いものとなっている。それ故、仮に伸縮による断線が抑制されるものであったとしても、伸縮性の豊富さ、柔軟性の豊富さ、伸長に対する復元性などにおいて、何ら期待できるものではないと言わざるを得ない。
このように特許文献1のシーツであれ、また特許文献2の布帛であれ、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備えた編地でありながら、伸長時と非伸長時とで電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えさせることに関しては、着眼していなかったと言うことができる。また、複数の基板間を配線するような場合にあって、各基板の配置により配線経路が複雑な曲がりを有するものとなっていたり、配線する段階まで配線長さや配線経路が確定していなかったり、基板同士が配線後に移動したりするとき等には、これら特許文献1のシーツや特許文献2の布帛を配線部材として用いるのは不向きであった。
さらに、特許文献2は、配線部材(伸縮伝送線)を布帛(基布)に配する方法として、(1)縫製により伸縮伝送線を基布に装着、(2)基布に取り付けられた筒状部材の内側に伸縮伝送線を内装、(3)伸縮伝送線が基布を構成する織編物組織中に挿入、の3つを開示する。しかしながら、このような方法により伸縮伝送線を布帛に配した場合に繰返し伸縮を受けると、伸縮伝送線の断線、基布の損傷または基布からの伸縮伝送線の剥離を、十分に抑制できるとは言えず、十分な耐久性を実現することができない。さらに、いずれの特許文献1および特許文献2にも、実際に配線部材(伸縮伝送線)を布帛(基布)に配して使用する場合における、電子機器等との接続技術および配線部材(伸縮伝送線)の取り回し技術についての課題についても解決手段についても開示も示唆もない。
なお、特許文献3においては、手指に磁気式位置姿勢センサを設けるにあたり、手の大きさに関わらず装着できることを重視し、トランスミッタと手掌部のセンサを固定するグローブは伸縮性のある面ファスナーを巻きつけて装着し、その他のセンサは伸縮性に富むテーピングを用いて装着する構造としか開示していない。さらに、特許文献4においては、センサを含むジャケットが示されているものの、その実現方法は、センサがジャケットに導電性の繊維を編み込んだ洗練された織物またはユーザの肌に密着し得るメッシュ又はネット状のプローブを使用することも可能であるとしか開示していない。すなわち、いずれの特許文献3および特許文献4においても、実際に配線部材(伸縮伝送線)とともにセンサおよびコントローラを布帛(基布)に配して人が着用する人体動作検出用ウェアを実現する場合における、配線部材、センサおよびコントローラをウェアに取り付ける場合の課題についても解決手段についても開示も示唆もない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備え、伸長を繰り返した後も電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えた導電性伸縮編地を用いた導電用ハーネスを好適に適用した一例としての人体動作検出用ウェアを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る人体動作検出用ウェアは、人が着用して、人体の動作を検出する人体動作検出用ウェアであって、前記人体における第1の部位に対応するウェアの位置に設けられ、前記第1の部位についての第1の物理量を検出する第1の検出手段と、前記第1の部位と関節を介した第2の部位に対応する前記ウェアの位置に設けられ、前記第2の部位についての第2の物理量を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段から出力された信号および前記第2の検出手段から出力された信号の少なくともいずれかの信号が電気的に流れる導電用ハーネスとを含み、前記導電用ハーネスが前記ウェアに接合されている。
好ましくは、前記第2の検出手段は、前記第1の物理量が基準として用いられる、第2の物理量を検出するように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第1の検出手段は、前記第2の部位の基準面として前記第1の部位を用いるために、前記基準面として用いられる、絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力し、前記第2の検出手段は、前記第2の部位について、前記基準面に対する相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力するように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第1の検出手段および前記第2の検出手段の少なくともいずれかと前記導電性ハーネスにより接続され、前記人体動作検出用ウェアを制御する制御手段をさらに含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記導電用ハーネスと、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記制御手段の少なくともいずれかとが、前記ウェアを構成する布帛に接合されるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記ウェアが、上腕用衣類、上半身用衣類、靴下、脚用衣類、下半身用衣類のいずれかであるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記ウェアは手袋であって、前記第1の検出手段は、前記手袋の手甲部に設けられ、手甲を基準面として絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力するセンサであって、前記第2の検出手段は、前記手袋の手指部に設けられ、前記基準面に対する手指についての相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力するセンサであって、少なくともいずれかのセンサから出力された信号が電気的に流れる導電用ハーネスが、前記手袋を構成する布帛に接合されるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第1の検出手段は、ジャイロセンサを含み、前記第2の検出手段は、前記手袋の第1手指部および第2手指部にそれぞれ設けられ、前記基準面に対する第1手指および第2手指についての相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力する2個の加速度センサであるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記導電用ハーネスは、導電糸と弾性糸とを混用して製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、前記導電部は少なくとも前記導電糸が編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられていると共に前記弾性糸が編地の表裏面の面方向に沿って引き締め力を生じて前記導電糸のジグザグ状配置を保形する配置で設けられており、前記導電部には前記導電糸として金属線を採用した構成経路が設けられ、前記非導電部には前記非導電糸として合成繊維を採用した構成経路が設けられているように構成することができる。
本発明によると、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備え、伸長を繰り返した後も電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えた導電性伸縮編地を用いた導電用ハーネスであって、電子機器等との接続およびその取り回しが容易な導電用ハーネスを好適に適用した一例としての人体動作検出用ウェアを提供することができる。
本発明に係る導電性伸縮編地をスムースにより構成した第1実施形態の断面方向の両面編目図であって(a)は非伸長時であり(b)は伸長時である。 本発明に係る導電性伸縮編地を用いて構成した導電用のハーネスを示した平面図である。 本発明に係る導電性伸縮編地をダンボールニットにより構成した第2実施形態を示した組織図である。 本発明に係る導電性伸縮編地の第3実施形態を示した組織図である。 本発明に係る導電性伸縮編地をエイトロックにより構成した実施形態の組織図である。 本発明に係る導電性伸縮編地をフライスインレイにより構成した実施形態の組織図である。 (a)は図1に示す導電性伸縮編地を用いた本発明に係る導電用ハーネスの断面方向の両面編目図であり(b)は図1に示す導電性伸縮編地を用いた本発明に係る導電用ハーネス構造の断面方向の両面編目図である。 図7(a)に示す導電用ハーネスにおける金属ピン近傍または図7(b)に示す導電用ハーネス構造における金属ピン近傍の平面拡大図である。 図7(a)に示す導電用ハーネスにおける金属ピン近傍または図7(b)に示す導電用ハーネス構造における金属ピン近傍の図面代用写真である。 本発明に係る導電用ハーネス取付構造についての具体例を示す平面図である。 本発明に係る導電用ハーネス構造および導電用ハーネス取付構造についての具体例を示す斜視図である。 本発明に係る人体動作検出用ウェアの具体例である図11に示す作業用グローブの制御ブロック図である。 本発明に係る導電用ハーネスを好適に適用した人体動作検出用ウェアの他の具体例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。なお、以下においては、導電性伸縮編地1自体も、導電用ハーネス構造および導電用ハーネス取付構造も、本発明に係る物に含めて説明する。
図1は、本発明に係る導電性伸縮編地1の第1実施形態を示した両面編目図である。この導電性伸縮編地1は、例えば図2に示すような導電用ハーネス2(単にハーネス2と記載する場合がある)を製造する際において、その構成要素の一つとして使用することができる。
図2に示したハーネス2は偏平で細長い帯紐状を呈して形成され、帯長手方向に沿って互いに平行な2本の導電部を備えたものとしてある。これら2本の導電部が、本発明に係る導電性伸縮編地1(以下、「本発明編地1」と言う)によって形成されている。
図2に示した例では本発明編地1が細帯状であって且つハーネス2の表裏面に露出する状態に形成され、2本の本発明編地1,1の相互間には互いの短絡を防止するための非導電部3が設けられたものとしてある。
また、これら本発明編地1,1に対する帯幅方向の外側にも非導電部4が設けられており、ハーネス2の側縁部が他物と接触したときに本発明編地1による短絡や漏電等が起こらないように対処してある。非導電部3,4は、いずれも合成繊維(例えばアラミド繊維)や天然繊維、合成繊維と弾性糸とを混用した素材等の非導電糸のみによって製編された編地として組成されており、本発明編地1と同様にハーネス2の表裏面に露出する状態に形成されている。
なお、本発明編地1は、ハーネス2の帯幅方向の中に3本以上設けてそれらを非導電部3で区分けするようにしてもよいし、ハーネス2の帯幅方向の中に1本だけ設けてもよい。また非導電部4については本発明編地1の片側だけとしたり、設けなかったりしてもよい。
また本発明編地1は、帯状とせず、線状に形成することも可能であるし、ハーネス2の帯幅方向及び帯長手方向の全部を形成する広幅のものとして形成することもできる(これらについては後述する)。要は、本発明編地1の配置や形成数は何ら限定されるものではない。またハーネス2自体も、そもそも帯紐状に形成することが限定されるものではなく、正方形や長方形などの四角形に形成すること等も可能である。
図2で示したハーネス2では、当然に、本発明編地1(2本の導電部)が帯長手方向の両端部で電気抵抗の低い導通特性を有したものとされている。のみならず、帯長手方向の任意位置であっても、帯表面及び/又は帯裏面において電気抵抗の低い導通特性を有したものとされている。従って、本発明編地1の帯長手方向において導通させる2点間距離に応じて電気抵抗の大小を設定したり、反対に電気抵抗に応じた長さを設定したりするといった使い方をすればよい。或いはまた、本発明編地1の帯幅(コース数)を幅広にしたり幅狭にしたりすることの選択によっても電気抵抗の大小を設定することができる。
また、このハーネス2は、本発明編地1及び非導電部3,4が一体となって帯長手方向に沿った豊富な伸縮性を有していると共に、表裏方向へ向けた反りや曲がり、面方向に沿った左右への曲がり、更には捻りなどに自由に対応できるだけの豊富な柔軟性を有している。そして、このようにハーネス2を帯長手方向に伸縮させたときや、表裏方向へ反らせたり曲げたり、或いは面方向に沿って曲げたりしたとき、更にはこれらの伸縮や反り、曲げを繰り返したときであっても、電気抵抗は不変状態に保持される特性を有している。
ここにおいて「電気抵抗の低い」とは、電流を流した際の電圧降下が機能に影響を与えない抵抗値であることを言う。具体的な抵抗値は、用途や使用条件によって種々に異なっている。例えば、給電用であれば10Ω/m以下、より好ましくは1Ω/m以下、さらには0.1Ω/m以下が望ましいが、配線長や供給電流により許容範囲は異なる。
一般に、給電用と比較して、信号用の場合は電流が低いことが一般的であるので、より高抵抗値まで許容可能である
一方、「伸縮性」とは、非伸長時(常態)からの伸長と、この伸長状態からの解放による即時復元との両方を備えた特性を言う。本発明編地1と非導電部3,4とで、伸縮性を同じ強度にするか強弱の差をつけるかは適宜変更可能である。例えば、編地全体としてシワや波打ち等が目立たないようにしたり、伸張負荷時に導電糸10がダメージを受けないように伸縮性を抑えたりすることを目標として、それぞれの伸縮性を設定すればよい。
非伸長状態からどれだけ伸長するかの度合い(伸長度)については、製編に用いる材料(糸)の材質や太さ、製編材料の混用の有無や混用方法(カバリング、プレーティング、引き揃え等)、混用数、ハーネス2としての帯幅や帯長さ等といった様々なファクターを、所望されるところに応じて適宜変更することで対応することができる。
また組成組織の選択によっても伸長度を適宜変更することができることは言うまでもない。この場合、殊に本発明編地1の編みを設計する際には、後述する導電糸10のループ長と弾性糸11の弾性率、ドラフト(短繊維束を引き伸ばして細くすること)との調整が大きな要因となる。
なお、復元に関しては非伸長時の長さに100%回復することが理想である。しかし、必ずしも100%回復が限定されるものではなく、伸長と復元との繰り返し数を規定したうえで、この規定数以内のときは80%以上回復するような特性を備えるものであれば「良」と見なすなど、用途に応じた性能を設定すればよい。この「伸長−復元繰り返し数」が1000回に満たない場合は、実質上、実用に向かないと言わざるを得ない。
「伸長−復元繰り返し数」は、デマッチャ式繰返疲労試験機を用いた繰返し引っ張り疲労試験により、計数することができる。この場合、ハーネス2としての試験片にはコース方向を長辺とする長方形のものを用いる。本実施形態では試験片の寸法を長辺10cm、短辺1.5cmとした。また、試験片の中で、導電部(本発明編地1)の両側を挟む配置となる非導電部3,4にはそれぞれ40番手の綿糸を用いるものとし、これによって導電部に伸びの影響(外乱)を与えないように配慮した。
試験片には非伸長時の5cm間隔おきにマーキングしておく。そしてこのマーキングの間隔が伸長時に10cmになることを目安にストローク(伸長度)を調整した。試験は室温下で行い、60回/分の速度で伸長と復元とを3000回、及び1万回繰り返し実行し、その後のマーキング間隔及びマーキング間の抵抗値を測定して、規定の結果が得られていることを確認することにより、その繰り返し数の達成と見なした。
このようなハーネス2は、例えば特開平11―279937号に記載の方法(筒状生地からテープ生地を取り出す方法)等を採用して製造することができる。すなわち、丸編機を用いた筒状生地の製編を行うに際して、帯幅方向外側の非導電部4、本発明編地1、帯幅方向中央の非導電部3、本発明編地1、帯幅方向外側の非導電部4、の合計5区分を複数の給糸口から同時進行で製編するピース編みを行うと共に、ピース間に熱、水、溶剤などで溶ける繋ぎの糸を入れ、製編後に得られた筒状生地からこの繋ぎの糸を溶かす処理を行うことにより、ハーネス2を螺旋状に分離しつつ取り出すという方法である。
本発明編地1の製編時には、図1に示すように導電糸10と弾性糸11とを混用させる。導電糸10と弾性糸11とが含まれていれば、その他に別種の糸を混用させることは任意である。
本発明編地1に採用し得る編組織は、例えばスムース編(両面編又はインターロックとも言う)とする。スムース編は、ゴム編を2枚重ね合わせてお互いの凹凸の溝を埋め合ったような編組織である。すなわち、図1(a)の上面側を編地表面側とおき、同下面側を編地裏面側とおいて説明すると、導電糸10は、編地表面側の導電糸オールドループ10aと絡んで第1ループP1を形成し、編地裏面側へ移行する。そして編地裏面側の導電糸オールドループ10bと絡んで第2ループP2を形成し、以後同様に編地表面側で第3ループP3を形成し、編地裏面側で第4ループP4を形成するといったことを繰り返す。従って導電糸10は、本発明編地1の編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられている。
これに対して弾性糸11は、編地裏面側の弾性糸オールドループ11aと絡んで第1ループR1を形成し、編地表面側へ移行する。そして、編地表面側の弾性糸オールドループ11bと絡んで第2ループR2を形成し、以後同様に編地裏面側で第3ループR3を形成し、編地表面側で第4ループR4を形成するといったことを繰り返す。従って弾性糸11も、本発明編地1の編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられている。その結果、編地中には、導電糸10と弾性糸11とのクロス部13がループ毎に交互配置で形成されることになる。
但し、弾性糸11は豊富な伸縮性を有しているのに対して導電糸10は殆ど伸縮しない。そのため、本発明編地1をその表裏面の面方向(図1(a)の左右方向であり後述する「コース方向」と同じである)に沿って伸長させると、クロス部13では、弾性糸11が導電糸10と交差することで編地の表裏面側に生じさせているクロス角θを徐々に拡大させ、鈍角となる状況を経て、次第に弾性糸11だけがよく伸びてゆくようになる。
次に、この弾性糸11の伸びに引っ張られるようにして導電糸10がそのループからクロス部13へと繰り出される挙動が生じる。
また、本発明編地1の伸長を解除すると、クロス部13では弾性糸11だけが収縮による引き締め力を生じ、この引き締め力を受けて導電糸10がクロス部13からその両外側のループへと押し込める挙動が生じる。このときの弾性糸11による引き締め力が、非伸縮時の本発明編地1において、導電糸10のジグザグ状配置を保形させ、厚さ方向のボリュウムを持たせる作用を奏することになる。
このように導電糸10は、ループからクロス部13への繰り出しや押し込みによってループを小さくさせたり大きくさせたりするだけでありながら、弾性糸11の伸縮に合わせて一緒に伸び縮みをしているかのようになり、本発明編地1は図1(b)に示すような伸縮性を有するものとなっている。
この説明から明らかなように、導電糸10は実質的に伸縮するものではないので、コース方向で使用された全長は変化せず、もとよりその外径も変化しない。のみならず、導電糸10はコース方向に並ぶループ同士が接触することがなく、複数のコース間で絡まったり接触したりすることもない。従って、電気抵抗も不変となるものである。
また、本発明編地1では、編地中の同一コース内が導電糸10により製編された構成経路と、弾性糸11により製編された構成経路とに分離されたものであると言える。そのため、互いの構成経路における伸縮挙動の互いへの影響(干渉)が抑制され、各独立したものとなるので、各構成経路ではそれぞれ自由度の高い伸縮挙動が許容されることになる。これにより、本発明編地1として、豊富な伸縮性及び柔軟性が確保される。
なお、このように導電糸10の構成経路と弾性糸11の構成経路とが分離する編地構成では、導電糸10の構成経路中に1経路あたり多くの導電糸10を入れられることになる。そのため、本発明編地1の電気抵抗値を可及的に低く設定することが可能となる。弾性糸11の場合も、1経路あたり多くの弾性糸11を入れられることは同様である。弾性糸11を多く入れることに関しては弾性特性を良好にできるという利点に繋がる。
導電糸10の構成経路と弾性糸11の構成経路とが分離する編地構成を得る方法としては、本発明編地1を製編するに際し、導電糸10と弾性糸11とを異なるニッティングポイントで製編し、各別のループを形成させる方法を提示できる。
なお、「コース方向」は編組織において繋がったループを形成しつつ進む方向であって「コース」と同じ方向とおく。編地地面上でコース方向と垂直に交差する方向は「ウエール」又は「ウエール方向」とおく。また「コース間」はウエール方向で隣接するコースとコースとの間である。
このようなことから、本発明編地1において、コース方向の導電性は、1コースの導電糸10によって(一筋の連続した導電糸10として)発現されることが明らかである。なお、1コースの電気抵抗値を小さくするには、1コースに用いる導電糸10について、S撚りやZ撚り、引き揃えやプレーティング等により導電糸10の本数を多くしたり、或いは低電気抵抗の素材を選んだり、太くしたりすればよいことになる。
また、より伸縮性を豊富なものとさせるには、太いポリウレタン糸、伸長に対する復元力(キックバック)の強い高弾性率のポリウレタン糸をドラフト高く(ループ長を短く)使用する方法もある。更に、導電糸10の経路に補助的に比較的細い弾性糸11(ポリウレタン等)を同給糸したり、カバリング糸(「芯」にポリウレタン等の弾性糸11を用い「カバー」に導電糸10を用いたもの)を使用したりするなどの方法もある。ただ、これらの方法は、あくまでも伸縮挙動の補助的な役割とする。
導電糸10には、例えばアルミ、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、錫、亜鉛、鉄、銀、金、白金、バナジウム、モリブデン、タングステン、コバルト等の純金属やそれらの合金、ステンレス、真鍮等により形成された金属線を用いることができる。場合によっては、金属線の代わりに炭素繊維を採用することも可能である。線径は、10〜200μmのものとするのが好適である。殊に、細径の繊維を束ねて使うのが望ましい。このように金属線に関しては、塑性変形しやすいものであるか否か、或いは、顕著な弾性復元力(バネ性)を備えたものであるか否かなどについて、特に限定されるものではない。
なお、導電糸10には、樹脂繊維(ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、フッ素樹脂など)をカバリングしたものを使用することもできる。このようにすることで、本発明編地1に親水性、撥水性、耐食・防食性、カラーリング等の機能を持たせることができる。また、導電糸10は、樹脂繊維や金属線に対して湿式や乾式のコーティング、又はメッキなどで表面処理を施したり、真空成膜により有機又は無機の薄膜を成膜したりすることが可能である。
更に導電糸10は、弾性糸11と撚糸、カバリング加工、又は引き揃えにより複合糸とすることもできる。
弾性糸11には、ポリウレタンやゴム系のエラストマー材料、或いは「芯」にポリウレタンやエラストマー材料を用い「カバー」にナイロンやポリエステルを用いたカバリング糸などを採用することができる。
なお、弾性糸11は、導電糸10の引張強度限界となる伸長度を超えて伸長することがないように(導電糸10の伸長を制限する目的で)、素材選びすることが推奨される。弾性糸11としてカバリング糸を採用する場合は、「カバー」において、導電糸10の伸長制限作用を持たせるような素材選びをすることも可能である。またこのような、弾性糸11自体、或いは「カバー」の素材選びは、本発明編地1に要求される伸縮挙動に適応させる目的で行うものとしてもよい。また、導電糸10の伸長(負荷)を制限する目的では非導電部3,4で制御することもあり得る。
例えば、伸長からの復元(戻り)が急峻で勢いの強い挙動となるように要求される場合であれば、比較的太くて強弾性の弾性糸11を選択する。反対に、伸長からの復元がじわじわとゆっくりした挙動となるように要求される場合であれば、比較的細くて弱弾性の弾性糸11を選択するといった具合である。
以上、詳説したところから明らかなように、本発明編地1は、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備えた編地でありながら、伸長時と非伸長時とで電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えている。そのため、複数の基板間を配線するような場合にあって、各基板の配置により配線経路が複雑な曲がりを有するものとなっていたり、配線する段階まで配線長さや配線経路が確定していなかったり、基板同士が配線後に移動したりするとき、或いは基板と動体との間に配線する状況下において動体の動作で配線距離に大きな伸縮変動が繰り返し起こったりするとき等にも、好適な配線部材として使用可能である。
また、伸長時と非伸長時とで電気抵抗が不変であるので、外乱を嫌う信号線としても好適に使用できることになる。
本発明編地1は、弾性糸11による面方向の引き締め力(収縮力)に付随させることにより、編地の伸長状態と非伸長状態との間で導電糸10を挙動させるものである。そのため本発明編地1では、豊富な伸縮性(例えば200%以上)を発現させながらも導電糸10として金属線を使用することができる点が、特徴点の一つである。
このように導電糸10に金属線を用いた場合、メッキ糸などに比べて電気抵抗を遥かに低く抑えることができ、編地厚を分厚くすることなく、通電可能な電圧値や電流値を高めるのにも適している(薄地にできる)。また導電部、ひいては本発明編地1としての耐久性を高めることができるといった利点がある。更に、デザイン性を高めることができると共に、外観面での展開を広範に拡大させることができる。
図3は、本発明に係る導電性伸縮編地の第2実施形態を示した組織図である。本第2実施形態では、編組織にダンボールニットを採用している。ダンボールニットは、平編を表裏に重ね合わせてそれらの間をタック(矢符T)により結合させたような編組織である。すなわち、図3の上面側を編地表面側とおき、同下面側を編地裏面側とおいて説明すると、導電糸10は、編地表面側の平編ループ20aとタックして編地裏面側へ移行し、編地裏面側の平編ループ20bとタックすることを繰り返して、本発明編地1の編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられている。
これに対して弾性糸11は、編地表面側及び編地裏面側の平編を製編している。従って、この弾性糸11が発現する表裏面の面方向に沿った引き締め力(収縮力)により、非伸縮時の本発明編地1において、導電糸10のジグザグ状配置を保形させ、厚さ方向のボリュウムを持たせる作用を奏する。その他の構成及び作用効果については第1実施形態と略同様である。
図4は、本発明に係る導電性伸縮編地の第3実施形態を示した組織図である。本第3実施形態についても、平編を表裏に重ね合わせてそれらの間を結合させたような編組織であって、導電糸10が、編地表面側と編地裏面側との間で表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられている。
第2実施形態との違いは、導電糸10によって編地の表裏間方向にジグザグ状に形成された経路と、弾性糸11によって編地の面方向に沿って引き締め力を生じるように形成された経路とが絡まって、これら導電糸10と弾性糸11とが互いに移動自在(伸縮動作を自由に許容される状態)で、収縮側で保持されている点にある。この図4は編地の断面構造を示したものであり、実際には、導電糸10のループ21や弾性糸11のループ20は、それぞれ編地の表面や裏面で畦状に繋がった突条を形成している。そのため、いずれかのループが編地の肉厚中央へ向けてすっぽ抜けるようなことは起こらない(これを互いの経路が「絡まって」いると説明した)。
その他の構成及び作用効果については第1実施形態と略同様である。
[実施例]
以下に、本発明編地1の実施例を例示するが、これらは技術的な理解を助けるために開示するものであり、本発明の技術的範囲は以下の例示に限定されるものではない。
(実施例1)
導電糸10として線径50μmの銅線4本を用い、弾性糸11として235dtのポリウレタンを用いて、スムース(図1参照)により製編した。
(実施例2)
導電糸10として線径40μmのニッケル線1本を用い、弾性糸11として235dtのポリウレタンを用いて、スムース(図1参照)により製編した。ニッケル線は耐候性がよいために、特に、環境が重視される部分で使用する場合に適したものであると言うことができる。
(実施例3)
導電糸10として線径50μmの銅線3本と110dtのポリウレタンとによる複合糸を用い、弾性糸11に235dtのポリウレタンを用いて、スムース(図1参照)により製編した。
(実施例4)
導電糸10として線径50μmの銅線3本を用い、弾性糸11として235dtのポリウレタンを用いて、ダンボールニット(図3参照)により製編した。
(実施例5)
導電糸10として線径50μmの銅線3本を用い、弾性糸11として235dtのポリウレタンを用いてインレイを行い、フライスインレイ(図6参照)により製編した。
(実施例6)
導電糸10として線径50μmの銅線3本と110dtのポリウレタンとによるプレーティング編を用い、フライス(ゴム編)により製編した。フライスによる編組織は編地厚のボリュウムが十分あるので、プレーティング編により挿入したポリウレタンに弾性糸11としての作用を期待することができる。
(比較例)
導電糸10として線径50μmの銅線3本と110dtのポリウレタンとによるプレーティング編を用い、シングル(平編)により製編した。シングルによる編組織は編地厚としてボリュウムが不十分であるので、プレーティング編により挿入したポリウレタンに弾性糸11としての作用を期待することはできない。すなわち、この比較例は、弾性糸11を不採用としたものであると言うことができる。
Figure 0006896967
表1に示すように、実施例1〜5では、250〜300%の最大伸びを実現させることができ、この最大伸びに対して10000回に及ぶ伸縮を繰り返しても、実用に耐え得るだけの強い復元力が保持されていることが確かめられた。実施例6で採用しているフライス(ゴム編)では、編地中の導電糸10が表裏間方向にボリュウムを持ったものとなり、ジグザグ状配置と同等の構成となっているので、「伸長−復元繰り返し数」として3000回の耐久性を達成し得るものであった。この意味で本発明効果を得られるものであった。
これに対して比較例では、シングル(平編)を採用しているので、編地中の導電糸10が表裏間方向にジグザグ状配置と成らず、また弾性糸11を不採用としているのに等しいために最大伸びが小さく、且つ復元力も乏しいために、実用には不向きであることが判明した。
なお、伸縮動作を繰返し行う場合では、導電糸10に与える影響を考慮して、その振幅を最大伸びの1/2程度として行うのが好ましい。そのため、表1中に示した最大伸びについては、振幅の設定にもよるが、大きい数値が得られるものが好ましいと言うことができる。
一方、スムース組織(図1参照)の本発明編地1を導電部に使用して、本発明に係るハーネス2(図2に示した構成のもの)を以下の通り製造した。
なお、帯幅方向中央の非導電部3と帯幅方向外側の非導電部4とは、コース数及び使用素材を同じとした。また帯幅方向の両側縁部を縁取るように、それぞれ2コースずつ、溶着ポリウレタンによる被覆コースを設けて、取り扱い性の向上を図った。
また、導電部(本発明編地1)には、導電糸10としてエナメル線を採用した構成経路が設けられたものとし、非導電部4には、非導電糸としてアラミド繊維を採用した構成経路が設けられたものとした。
Figure 0006896967
導電部(本発明編地1)の導電糸10として用いたエナメル線は樹脂コーティングされているので、周囲との絶縁が確保されるという特性を備える。また、非導電部3,4に用いたアラミド繊維は耐熱性に優れているので、電気的配線を行う際の半田付けの熱に耐えることができる。そのため、半田熱により非導電部3,4が溶けてしまうといった不具合は起こらす、導電糸10のエナメル線の樹脂コーティングを巧く溶かして確実且つ容易に半田付けができるものとなった。
ところで、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、本発明編地1は筒状生地として製編することが限定されるものではなく、非筒のシート状として製編してもよい。従って、丸編機や横編機など、汎用の編機によって製編することができる。
本発明編地1は、図1で説明したスムース編や図3で説明したダンボールニット、図4で説明した編構造などの他、ゴム編としてもよいし、又はそれらの変形組織のいずれかの編組織により製編することができる。例えば、図5に示すようなエイトロックや図6に示したようなフライスインレイ、更には図示は省略するが、ミラノリブ、モックミラノリブ、片畦、三段両面、コードレーン、鹿の子などを例示することができる。経編を採用することもできる。
本発明編地1は、前記した給電用、信号用、医療用など以外にも、衣料用(ウエアラブル素材等として)など、多くの利用分野を有する。
本発明編地1は、導電糸10をウエール方向で隣接させて少なくとも2コース設けることが必要であるが、コース数をどの程度に増やすかの限定は一切ない。そのため、本発明編地1として、線状に形成することも可能であるし幅広の帯状に形成することも可能である。従って、図2に示したようなハーネス2として、その帯幅方向及び帯長手方向の全部を本発明編地1として形成することもできる。
また、本発明編地1は正方形や長方形などの四角形として形成することもできる。この場合、例えば生体情報をセンシングして取得するための電極等として採用することができる。
その他、導電糸10及び弾性糸11とは別に、伸び止め用の編糸(非弾性糸とすることが好ましいが撚りや編組織により伸長を制限させた糸としてもよい)を混用することも可能である。非導電部3,4の編糸、編設計で伸び止めをするのがよい。
編地中の同一コース内を、導電糸10により製編された構成経路と弾性糸11により製編された構成経路とに分離する場合にあって、導電糸10の一部又は全部に非導電性の他の糸素材を引き揃えるようにしたり、或いは弾性糸11の一部又は全部に導電性の他の糸素材を引き揃えるようにしたりすることが可能である。
上述したように、本発明に係る導電性伸縮編地1は、図2に示すような導電用ハーネス2を製造する際において、その構成要素の一つとして使用することができ、この導電用ハーネス2は、給電用、信号用、医療用などを含めて、衣料用(ウエアラブル素材等として)など、多くの利用分野を有する。以下においては、このような利用分野において、この導電用ハーネス2を採用するにあたって、実際に配線部材としての導電用ハーネス2を生地(布帛、基布)に配して使用する場合における、電子機器等との接続技術(導電用ハーネス)、配線部材の取り回し技術(導電用ハーネス構造)、十分な耐久性を実現することができる生地への取付構造(導電用ハーネス取付構造)について、詳しく説明する。
図7は図1(a)に対応する図であって、図7(a)は図1に示す導電性伸縮編地1を用いた本発明に係る導電用ハーネスの断面方向の両面編目図であり、図7(b)は図1に示す導電性伸縮編地1を用いた本発明に係る導電用ハーネス構造の断面方向の両面編目図である。図7において図1と同じ構成については同じ参照符号を付してあり、その構造のみならず機能も同じであるので、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
図7(a)に示すように、本発明に係る導電用ハーネスは、図1(a)に示す金属線(導電糸10)と接合された金属小片(たとえば金属ピン30)が編地の表裏面を貫通して設けられていることを特徴とする。そして、図7(b)に示すように、本発明に係る導電用ハーネス構造は、図1(a)に示す編地を少なくとも2つ重ね合わせて(この場合において後述するように導電用ハーネスの長手方向は異なる方向に向くようにずらしている)1の金属小片(たとえば金属ピン30)が、第1の導電用ハーネスの金属線(導電糸10)と第1の導電用ハーネスの金属線(導電糸10)に対応する第2の導電用ハーネスの金属線(導電糸10)とに接合されるようにして、第1の導電用ハーネスの表面と第2の導電用ハーネスの裏面とを貫通して設けられていることを特徴とする。
そして、これらの本発明に係る導電用ハーネスおよび導電用ハーネス構造は、たとえば、図2に示したように、導電部(導電性伸縮編地1)は帯状に長く形成されており、非導電部(非導電部3および非導電部4)は導電部(導電性伸縮編地1)の帯状の長手方向に沿った絶縁部を形成し、導電部と絶縁部とが帯状の短手方向に交互に形成されている。そして、金属小片は、隣接する導電部を跨がない形状であれば特に限定されるものではないが、ここではピン形状を備える金属ピン30であるとして説明する。
以下において、本発明に係る導電用ハーネスおよび導電用ハーネス構造を詳しく説明する。
図7(a)に示す導電用ハーネスおよび図7(b)に示す導電用ハーネス構造における金属線(導電糸10)は、半田溶融性を備えた絶縁材で被覆された金属素線で形成され(一般的にはエナメル導線または上述したエナメル線と呼ばれることが多い)、図7(a)に示す導電用ハーネスおよび図7(b)に示す導電用ハーネス構造においては、金属小片(金属ピン30)と金属素線とが(構造的(機械的)にも電気的にも)接合されていることを特徴とする。なお、この接合方法は特に限定されるものではなく接着剤等による(半田付け以外による)接合であっても構わないが、以下においては、金属小片(金属ピン30)と金属線(導電糸10)の金属素線とは半田付けにより接合されているとして説明する。また、以下においては、金属素線の素材は限定されるものではないが、以下においては、金属素線は銅線であるとして説明する。
ここで、金属素線である銅線を被覆して導電糸10を形成する絶縁材(エナメル導線の被覆材)は、高温溶融性を備えたものであれば特に限定されるものではないが、一般的にはポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等の熱可塑性の合成樹脂が好ましい。さらに、この絶縁材(被覆材)の高温溶融性により、金属小片(金属ピン30)と金属線(導電糸10)の金属素線とを半田付けする際に、半田の溶融温度(おおよそ170℃〜250℃)以上に温度上昇された半田鏝(たとえば320℃〜380℃)から受ける熱により導電糸10を形成する絶縁材(エナメル導線の被覆材)が加熱されて溶融して除去されることになる。これに加え、この絶縁材(被覆材)は、非導電性を有していることが必要とされる。また、柔軟性や伸縮牲を備えているものが推奨される。
すなわち、この絶縁材(被覆材)には、半田の溶融温度に比べて同等以下の融点を有する熱可塑性樹脂を使用するのが好適である。半田付けが短時間で行え、しかも溶融した非導電被覆材が確実に焼失又は収縮して半田箇所を邪魔することなく、確実な導通が得られるようにするうえでは、半田の溶融温度の範囲内において、低温域に融点があるものが好適と言える。
とは言え、絶縁材(被覆材)の選出には融点だけが条件とされるものではなく、絶縁材(被覆材)が導電糸を被覆する厚さ等についても条件の一つとされる。例えば、絶縁材(被覆材)の融点が高めであったとしても、被覆厚が薄ければ、半田付け時に比較的容易に溶融することになるので、絶縁材(被覆材)として使用可能となる。
さらには、後述する導電用ハーネス取付構造において熱融着テープまたは熱融着接着剤が用いられる場合には、この絶縁材(被覆材)の融点は、特に限定されるものではないが、その熱融着素材の融点(アイロン中温である150℃程度)よりも高く、かつ、半田の溶融温度(おおよそ170℃〜250℃であってここでは200℃程度とする)よりも低い、180℃程度であることが好ましい。
なお、非導電部(非導電部3および非導電部4)は、半田の溶融温度に対する耐熱性を備えた非導電糸により形成されている。ここにおいて、この非導電糸に要求される耐熱性は、溶融した半田(又は加熱状態の半田鏝)との接触によっても発火や溶損などを起こさず、また簡単に焼失しないことを言う。但し、焦げが生じる程度は許容範囲(非導電部の形成用に採用可能)とする。要は、半田付けをすることでも形体が残る程度の耐熱性を有するものであれば、機能としては十分である。溶融した半田を非導電部へ浸透させない作用を補助するうえで、非導電部の編組織を緻密構造にする等の対策を加えるとなお一層好ましい。
すなわち、導電部(本発明編地1)の導電糸10として用いたエナメル導線は樹脂コーティングされているので、周囲との絶縁が確保されるという特性を備える。非導電部3,4に用いた繊維(たとえばアラミド繊維)は耐熱性に優れているので、電気的配線を行う際の半田付けの熱に耐えることができる。そのため、半田熱により非導電部3,4が溶けてしまうといった不具合は起こらす、導電糸10のエナメル線の樹脂コーティングを巧く溶かして確実且つ容易に半田付け(詳しくは後述するように金属ピン30と導電糸10とを接合するための半田付け)ができ、かつ、後述する導電用ハーネス取付構造において熱融着テープまたは熱融着接着剤を用いるためにアイロン中温である150℃程度の熱を加えても(さらに熱付与時間としては数秒程度プレスするだけであることもあって)導電糸10のエナメル線の樹脂コーティングも半田も溶融することがない。
このような熱特性を備えた導電糸10および非導電部3,4に用いた耐熱性繊維(たとえばアラミド繊維)を採用した本発明に係る導電用ハーネスおよび導電用ハーネス構造においては、上述したように、金属小片(金属ピン30)と金属線(導電糸10)の金属素線とは半田付けにより接合されている。これについて、詳しく説明する。
まず、導電糸10と金属ピン30との位置関係について説明する。導電性伸縮編地1を編成する(側面視でも平面視でもループを形成する)導電糸10に対して金属ピン30の胴部31の位置が、(1)側面視では図7(a)および図7(b)に示すように導電糸10の異なるループ(ここでは、第2ループP2および第3ループP3)に接触する位置、かつ、(2)平面視では図8に示すように導電糸10のループ10R内に挿入する位置、であるように、導電性伸縮編地1(を編成する導電糸10)に金属ピン30が挿入される。なお、図7および図8は模式的な図であって、さらに、図8はフライス編みの場合の一例を示しているに過ぎない。
このように金属ピン30が挿入された実際の導電性伸縮編地1の表面を撮影した写真を図9に示す。図9は図8に対応するが、図8においては導電糸10を(図示の都合上)1本で形成(モノフィラメントのような構成)で表現しているが、実際には、図9に示すように導電糸10は多数のエナメル導線で形成されている(マルチフィラメントのような構成)。
これらの図7〜図9に示すように、導電性伸縮編地1を編成する導電糸10に対して、側面視でも平面視でも、導電性伸縮編地1を編成するために形成された導電糸10のループを維持するようにして、導電性伸縮編地1に金属ピン30が挿入される。さらに、いずれの図7〜図9であっても、導電性伸縮編地1を編成する弾性糸11については、側面視でも平面視でも、導電性伸縮編地1を編成するために形成された弾性糸11のループを維持するようにして、導電性伸縮編地1に金属ピン30が挿入される。すなわち、このように、導電性伸縮編地1に金属ピン30が挿入されても、導電糸10のループおよび弾性糸11のループが維持されるので、導電性伸縮編地1自体の特性(電気的特性および構造的(機械的)特性)が損なわれることがない。
そして、このように導電性伸縮編地1に金属ピン30が挿入された後に、金属ピン30のいずれか一方端から半田付けを実施する(ここでは頭部32および端部33のうちの端部33から半田付けを実施するとする)。このとき、半田付けによる熱は図7の矢示X方向へ熱伝導して、この熱により、導電糸10を被覆する絶縁材(被覆材)の温度が上昇して樹脂コーティングを溶かすとともに、溶けた半田が金属ピン30に沿って流し込まれていく。そして、金属素材どうしの接触部位である領域Aにおいて、金属ピン30の胴部31と導電糸10の金属素線(銅線)とが半田により接合される。なお、このように金属ピン30の胴部31と導電糸10の金属素線(銅線)とが半田により接合された領域Aにおいては、電気的に接続されることになるとともに、構造的(機械的)強度が向上することにもなる。
このように金属ピン30の胴部31と導電糸10の金属素線(銅線)とが半田により接合される態様は、図7(a)に示す導電用ハーネスにおいても図7(b)に示す導電用ハーネス構造においても同じであり、これらの図においては金属ピン30の胴部31の長さが異なる。なお、胴部31が長めの金属ピン30を用いるようにすれば、図7(a)に示す導電用ハーネスにおいても図7(b)に示す導電用ハーネス構造においても、金属ピン30の胴部31の長さは同じものとなる。特に、このように接合した後に、不要な金属ピン30の胴部31については切断することも好ましい。この場合には、導電性伸縮編地1の表裏に、金属小片の頭部32自体または切断された胴部31の断面のみが現れていることになる。
このようにして、導電性伸縮編地1の表裏に金属小片(金属ピン30の頭部32、端部33または切断された胴部31)が現れている導電用ハーネス2を用いて電子機器等(たとえば加速度センサ)と接続する場合には、この導電性伸縮編地1の表裏に現れた金属小片と加速度センサの入出力端子とを電気的に接続(半田付け)すればよいだけであって、本発明に係る導電用ハーネスと電子機器等とを容易にかつ確実に接続することができる。
なお、金属ピン30および導電糸10の金属素線(銅線)の半田付けと、金属ピン30および加速度センサの入出力端子の半田付けとを、一度に行うようにしても構わない。この場合においては、半田付け前の導電用ハーネス2は、導電性伸縮編地1を構成する導電糸10に金属ピン30が挿入された(だけの)半田付けされる前の状態である。
次に、本発明に係る導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造を、電気的にも構造的(機械的)にも十分な耐久性を実現して生地(布帛、基布)に取り付ける技術である、本発明に係る導電用ハーネス取付構造について説明する。
本発明に係る導電用ハーネス取付構造は、上述した本発明に係る導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造を、生地に接着したことを特徴とするものであって、好ましくは、導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体を生地に密着させて接着したことを特徴とする。より具体的には、伸縮性を備えた熱融着テープにより導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体を生地に密着させて接着したことを特徴とする。
このような熱融着テープとして、伸縮性のあるウレタンフィルム素材やポリアミドフィルム素材に熱融着用接着剤としてのポリウレタンやポリアミド等が塗布されたテープであって、アイロン中温である150℃程度で溶融して生地に融着するテープ、が一般的に知られている。当然であるが、テープの形状を備えたウレタンフィルム素材自体は、アイロン中温である150℃程度で溶融しない。また、フィルム素材以外に、不織布素材が採用された熱融着テープであっても構わない。
たとえば、このような熱融着テープは、テープ状のウレタンフィルム素材の両面の全面的にまたは点状(ドット状)に熱融着用接着剤が塗布されて、その一方面に剥離紙が設けられている。限定されるものではないが、このような熱融着テープの使用方法は、以下の通りである。
剥離紙を付けたままの熱融着テープを、剥離紙が設けられていないテープ面を導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面に当ててアイロン中温で熱を付与するために数秒程度プレスして、温度が下がったら剥離紙を取り外して、剥離紙を取り外したテープ面を生地に当ててアイロン中温で熱を付与するために数秒程度プレスする。温度が下がると、生地−熱融着テープ−導電用ハーネスが層状に形成されて、伸縮性を備えた熱融着テープにより、導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体が生地に密着されて接着されていることになる。
このように導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体を生地に密着させた生地40を図10に示す。ここで、この図10(および後述する図11に示す)導電用ハーネス2は、その帯幅方向の中に4本の編地1を設けてそれらを非導電部3で区分けするようにして、さらに、編地1の両側に非導電部4を設けている。図10に示すように、導電用ハーネス2は、直線状に生地に接着されるものに限定されず曲線状に生地に接着されていても構わないし、重なりがないように生地に接着されるものに限定されず重なりを有して、生地に接着されていても構わない。
さらに、熱融着テープのテープ状のウレタンフィルム素材の両面に、全面的ではなく点状(ドット状)に熱融着用接着剤が塗布されていても構わないが、このような点状(ドット状)であっても導電用ハーネス2の取付面の全体が生地に密着させて接着されている。
また、熱融着テープではなく、熱融着用接着剤を導電用ハーネス2の取付面の全体的にまたは点状(ドット状)に塗布して、上述と同じように、アイロン中温で熱を付与してプレスして導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体を生地に密着させるようにしても構わない。さらに、熱融着テープであっても熱融着用接着剤であっても、点状(ドット状)に加えて、クモの巣状やネット状(網目状)であっても構わない。
本発明において、本発明に係る導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の取付面の全体を生地に密着させて接着する場合における取付面の全体とは、取付面の全面的な部位のみならず取付面の部分的な部位(点状の部位)も含むものである。すなわち、本発明に係る導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造を生地に接着した後に繰返し伸縮を受けても、導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の断線、生地(基布)の損傷、ならびに、生地(基布)からの導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造の剥離、の3つが十分に抑制でき十分な耐久性を実現することができる限りにおいては、本発明における取付面の全体とは、取付面の全面的な部位のみならず取付面の部分的な部位(点状(ドット状)、クモの巣状、ネット状(網目状)の部位)も含むものである。
次いで、図11を参照して、本発明に係る導電用ハーネス構造および導電用ハーネス取付構造についてさらに具体的に説明する。図11(b)は図11(a)における領域Bの拡大図である。
図11に示すように、この具体例は、指先(5指とも)の開いた手袋(作業用グローブ50)に、本発明に係る導電用ハーネス取付構造を用いて、本発明に係る導電用ハーネス構造を取り付けたものであって、作業用グローブ50を装着した作業者の手の動きを検出する。このような手袋の他に、本発明に係る導電用ハーネス取付構造を用いて、本発明に係る導電用ハーネスまたは導電用ハーネス構造を取り付ける対象物としては、限定されるものではないが、衣服、帽子、カバン等がある。
この作業用グローブ50には、ジャイロセンサ、電源ユニット、通信ユニット、メモリユニットおよびプログラムを実行する演算ユニットを含む処理ユニット70が作業用グローブ50の手の甲部分に設けられているとともに、親指(第1指)部分および人差し指(第2指)部分に加速度センサユニット60が設けられている。ジャイロセンサおよび加速度センサを含めてこの作業用グローブ50に取り付けられる電子機器は一般的なものである。
2つの加速度センサユニット60は、センサ62と4つずつの入出力端子64とを含み、入出力端子64は、ハーネス2において対応する導電性伸縮編地1に挿入され半田付けで接合された金属ピン30と、半田付けにより電気的にも構造的(機械的)にも接続されている。2つの加速度センサユニット60にそれぞれ接続されたハーネス2は領域Bに示す分岐(合流)を経て処理ユニット70に接続されている。なお、この場合において、2つの加速度センサ60と処理ユニット70との間における通信方式にはI2C(Inter−Integrated Circuit)通信が用いられており、データ線を合流させてもそれぞれの加速度センサ60からのデータを処理ユニット70により取得することができる。このため、さらに詳しく図11(b)に示すように、領域Bにおける分岐(合流)を、本発明に係る導電用ハーネス構造を用いて実現している。
図11(b)に示すように、この導電用ハーネス構造は、図1(a)に示す編地を少なくとも2つ重ね合わせて(ここでは2つ)1の金属小片(たとえば金属ピン30)が、第1の導電用ハーネス(ここでは上側導電用ハーネス2U)の金属線(導電糸10)と第1の導電用ハーネス(上側導電用ハーネス2U)の金属線(導電糸10)に対応する第2の導電用ハーネス(ここでは下側導電用ハーネス2D)の金属線(導電糸10)とに接合されるようにして、第1の導電用ハーネス(上側導電用ハーネス2U)の表面と第2の導電用ハーネス(下側導電用ハーネス2D)の裏面とを貫通して設けられていることを特徴とする。この場合において、導電用ハーネスの長手方向は互いに異なる方向に向くようにずらしているので、上側導電用ハーネス2Uと下側導電用ハーネス2Dとが交差していることになり、分岐(合流)の態様を実現することができる。
より詳しくは、この導電用ハーネス構造は、
(A)金属ピン30Aにより上側導電用ハーネス2Uにおいて導電糸10により編成された編地1Aと下側導電用ハーネス2Dにおいて導電糸10により編成された編地1Aとが接合されるように、
(B)金属ピン30Bにより上側導電用ハーネス2Uにおいて導電糸10により編成された編地1Bと下側導電用ハーネス2Dにおいて導電糸10により編成された編地1Bとが接合されるように、
(C)金属ピン30Cにより上側導電用ハーネス2Uにおいて導電糸10により編成された編地1Cと下側導電用ハーネス2Dにおいて導電糸10により編成された編地1Cとが接合されるように、
(D)金属ピン30Dにより上側導電用ハーネス2Uにおいて導電糸10により編成された編地1Dと下側導電用ハーネス2Dにおいて導電糸10により編成された編地1Dとが接合されるように、
上側導電用ハーネス2Uの表面と下側導電用ハーネス2Dの裏面とを貫通して、金属ピン30A、30B、30C、30Dが、それぞれ上側導電用ハーネス2Uおよび下側導電用ハーネス2Dに設けられている。
上述のように、本発明に係る導電性伸縮編地1、図2に示すような導電用ハーネス2、この導電用ハーネス2を採用するにあたって、実際に配線部材としての導電用ハーネス2を生地(布帛、基布)に配して使用する場合における、電子機器等との接続技術(導電用ハーネス)、配線部材の取り回し技術(導電用ハーネス構造)、十分な耐久性を実現することができる生地への取付構造(導電用ハーネス取付構造)について説明した。このような導電用ハーネス2、導電用ハーネス構造、導電用ハーネス取付構造を好適に適用した、本発明に係る人体動作検出用ウェアについて詳しく説明する。
なお、この人体動作検出用ウェアは、図11に示す作業用グローブ50をその一例として説明する。ここで、この作業用グローブ50における導電用ハーネス2、導電用ハーネス構造、導電用ハーネス取付構造については上述した通りであるので、それ以外の構造について以下において詳しく説明する。
図11は、本発明に係る人体動作検出用ウェアの具体例である作業用グローブ50を示し、図12は、その制御ブロック図である。これらの図を参照して、人体動作検出用ウェアとしての作業用グローブ50を説明する。図12の領域Bは図11の領域Bに対応する。
図11および図12を参照して、この作業用グローブ50には、ジャイロセンサモジュール72(第1の検出手段)と、バッテリ充電回路およびバッテリから構成される電源ユニット74と、通信(無線)ユニット76と、メモリユニットおよびプログラムを実行する演算ユニット78とを含む処理ユニット70(この作業用グローブ50全体を制御する制御手段)が作業用グローブ50の手の甲部分に設けられているとともに、親指(第1指)部分に加速度センサモジュール60F(加速度センサユニット60と同じであって第2の検出手段)および人差し指(第2指)部分に加速度センサモジュール60S(加速度センサユニット60と同じであって第2の検出手段)が設けられている。以下において、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sはともに加速度センサユニット60と同じであって、これらを纏めて加速度センサモジュール60と記載する場合がある。
なお、上述したように、これらの電気機器間のうちの図示した部分が導電用ハーネス2により接続されている。ここで、第1の検出手段であるジャイロセンサモジュール72および第2の検出手段である加速度センサモジュール60のうちの(少なくとも1つである)加速度センサモジュール60と処理ユニット70とが導電性ハーネス2により接続されている。そして、導電用ハーネス2は作業用グローブ50を構成する布帛に接着されている。そして、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sは、導電用ハーネス2を介して作業用グローブ50を構成する布帛に接着されている。
本発明においては、導電用ハーネス2を介しているものの、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sは作業用グローブ50を構成する布帛に接着されているものとする。なお、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sと導電用ハーネス2との上下関係は図11の状態の逆であっても構わず、この場合、下から作業用グローブ50を構成する布帛、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60S、導電用ハーネス2となり、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sは、作業用グローブ50を構成する布帛に(直接)接着されていることになる。
また、ジャイロセンサモジュール72、加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60Sは、3軸のセンサであって、公知のセンサである。そのため、これらのセンサ自体についてはここでは詳細に説明しない。
この作業用グローブ50は、人がその手に着用して、人体の手指の動作を検出する人体動作検出用ウェアである。人体における第1の部位(ここでは手甲)に対応するウェアの位置(ここでは作業用グローブ50の手甲部)に設けられ、第1の部位についての第1の物理量を検出する第1の検出手段(ここでは角度、角速度および角加速度を検出するセンサの一例であるジャイロセンサ72)と、第1の部位と関節を介した第2の部位(ここでは第1手指(親指)および第2手指(人差し指))に対応するウェアの位置(ここでは作業用グローブ50の親指部および人差し指部)に設けられ、第2の部位についての第2の物理量を検出する第2の検出手段(ここでは速度および加速度を検出するセンサの一例である加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60S)と、第1の検出手段から出力された信号および第2の検出手段から出力された信号の少なくともいずれかの信号(ここでは第2の検出手段から出力された信号)が電気的に流れる導電用ハーネス2とを含み、上述したように、この導電用ハーネス2がウェアである作業用グローブ50に接着されている。なお、限定されるものではないが、この作用用グローブ50においては、第1の部位と第2の部位との間にある関節は、指の根元の関節であって手の甲に5本ある中手骨と指の根元の骨であって5本ある基節骨との間のMP(metacarpal phalangeal joint)関節であるとする。
詳しくは後述するが、第2の検出手段(ここでは加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60S)は、第1の検出手段(ここではジャイロセンサ72)により検出される第1の物理量が基準(基準面である場合も基準軸である場合も含む)として用いられる、第2の物理量を検出する。
さらに詳しくは、第1の検出手段(ここではジャイロセンサ72)は、第2の部位(ここでは手指)の基準面として第1の部位(ここでは手甲)を用いるために、基準面として用いられる、絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力する。そして、第2の検出手段(ここでは加速度センサモジュール60Fおよび加速度センサモジュール60S)は、第2の部位(ここでは手指)について、基準面に対する相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力する。
この場合において、手甲を平面としてその平面を基準面として、その基準面が加速度センサの接地面に対応させるように、演算ユニット78により処理されることにより手指の絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかが検出できることになる。これは、加速度センサでは回転を検出できないために手甲の回転方向が加速度センサのみでは判定できないが、ジャイロセンサで手甲の回転方向を検出して、それを基準として手指の動作を検出することができることになる。このようにすると、手指のそれぞれに、高価なジャイロセンサを設ける必要がない。
以下において、さらに具体的にこの作業用グローブ50について説明する。
上述したように第1の検出手段の一例であるジャイロセンサモジュール72は、図11に示すように作業用グローブ50の手甲部に設けられ、手甲を基準面として絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための角度、角速度または角加速度を示す信号を処理ユニット70の演算ユニット78に出力する。
また、上述したように第2の検出手段の一例である加速度センサモジュール60は、図11に示すように作業用グローブ50の第1手指部(親指部)および第2手指部(人差し指部)にそれぞれ1個ずつ(合わせて2個)設けられ、基準面に対する第1手指(親指)および第2手指(人差し指)についての相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための速度または加速度を示す信号を処理ユニット70の演算ユニット78に出力する。なお、作業用グローブ50における第1手指部(親指部)および第2手指部(人差し指部)は、いずれも上述したMP関節よりも手先側の位置にある部分である。
上述したように、第1の検出手段の一例としてジャイロセンサモジュール72を例示したが、第1の検出手段は、このようなジャイロセンサモジュール72に加えて、図12に示すように、加速度センサモジュールを含むものであっても構わない。すなわち、第1の検出手段として、ジャイロセンサに加えて加速度センサを併用する。このようにすると、ジャイロセンサ単独では初期姿勢を定めることができないが、加速度センサにより重力加速度を検出して、これにより水平面を定めることができ初期姿勢を算出することができる。そして、検出した基準面の初期姿勢からの変化をジャイロセンサにより検出し、第2の検出手段(例示された加速度センサモジュール60)により検出される角度を用いてこの基準面に対する相対角度を取得することができるので、第2の部位について絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかの物理量を高精度で検出することができる。
さらに、第1の検出手段として地磁気センサを併用すれば、水平面内の方位を定めることができる。このように、ジャイロセンサに加速度センサおよび地磁気センサを併用することにより、ジャイロセンサのドリフト等による誤差(積分誤差等)を補正することができ、高い測定精度を実現することができる。
以上のように、第1の検出手段は、ジャイロセンサを含むものであれば特に限定されるものではなく、ジャイロセンサのみで構成されるセンサモジュールであっても、ジャイロセンサと加速度センサとにより構成されるセンサモジュールであっても、ジャイロセンサと加速度センサと地磁気センサとにより構成されるセンサモジュールであっても、ジャイロセンサとこれら例示した加速度センサおよび地磁気センサ以外のセンサとにより構成されるセンサモジュールであっても、構わない。
ここで、加速度センサモジュール60に替えて、以下のようなセンサであっても構わない。
第1番目の代替センサは、本出願人の出願に係る特願2015−140652号に記載した電気抵抗の可変特性を備えた導電性伸縮編地を用いたストレッチセンサである。この導電性伸縮編地は、編組織においてループが繋がって進む方向をコース方向又はコースと定義する編地であって、ループが導電糸によって形成されていると共に、弾性糸がコース方向で引き締め力を生じる配置で設けられており、編地の非伸長時には弾性糸による引き締め力によりコース方向で隣接する導電糸のループ同士が接触状態を保持する一方で編地のコース方向への伸長時には導電糸のループ同士が弾性糸による引き締め力に抗して離反可能となっていることを特徴とする。
第2番目の代替センサは、本出願人の出願に係る特願2016−002803号に記載した導電性伸縮糸を用いたストレッチセンサである。この導電性伸縮糸は、芯部に弾性糸を用い、芯部を被覆する被覆部に導電糸を用いたカバリング糸で構成され、カバリング糸の電気抵抗値がカバリング糸の伸長率と相関して変化する可変抵抗特性を備えている。
このような作業用グローブ50を物流センターのピッキング作業員が着用するとピッキング作業者の摘む動作を検出できる。たとえば、棚のロケーション管理(棚の位置情報の管理とその棚に載置された商品状態の管理)とともに、この作業用グローブ50によりピッキング作業者の摘む動作を検出する。このようにすると、棚から指定された商品をピッキングする際に、ピッキング作業者が商品を棚から摘む動作を検出でき、ピッキング指示と比較することにより棚からのピッキングミスを検出することができ、ピッキング作業者にそのミスを警報等で知らせることができる。
このような作業用グローブ50以外の人体動作検出用ウェアとしては、図13(a)に示す上半身用衣類110、下半身用衣類120、図13(b)に示す上腕用衣類130、脚用衣類140、靴下150等がある。いずれの人体動作検出用ウェアにおいても、少なくとも1つの関節が含まれるように人体の一部を覆う衣類の形状を備える。なお、人体動作検出用ウェアにより覆われる関節の個数および種類(特に関節の自由度)、検出したい動作の種類(関節より人体末端側で実現される人体動作の種類)等により、検出手段であるセンサの種類、個数および位置ならびに処理ユニット70の演算ユニット78におけるプログラムが適宜選択される。また、上述した図13の説明においては、本発明に係る人体動作検出用ウェアについて、人が着用する観点において衣類と記載している。
以上のようにして、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備え、伸長を繰り返した後も電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えた導電性伸縮編地を用いた導電用ハーネスであって、電子機器等との接続およびその取り回しが容易な導電用ハーネス、導電用ハーネス構造および導電用ハーネス取付構造を好適に適用した一例としての人体動作検出用ウェアを実現することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
たとえば、上述したように導電用ハーネス2がウェアである作業用グローブ50に接着されていると説明したが、導電用ハーネスがウェアに接合されていればよく、接着であっても縫合等の他の接合方法であっても構わず、接着にも縫合にも限定されるものではない。また、第1の検出手段(ジャイロセンサモジュール72を例示)、第2の検出手段(加速度センサモジュール60を例示)および制御手段(処理ユニット70を例示)についてのウェアである作業用グローブ50への接合方法も、接着にも縫合にも限定されるものではなく、どのような接合方法であっても構わない。
本発明は、伸縮性及び柔軟性が豊富で伸長を繰り返した際の復元性をも備え、伸長を繰り返した後も電気抵抗の変化が皆無又は抑制される特性を備えた導電性伸縮編地を用いた導電用ハーネスを好適に適用した一例としての人体動作検出用ウェアに好ましく、人が着用する人体動作検出用ウェアを実現する場合における、配線部材、センサおよびコントローラを人体動作を阻害することなくウェアに取り付けることができる点で特に好ましい。
1 導電性伸縮編地(本発明編地)
2 ハーネス
3 非導電部
4 非導電部
10 導電糸
10a 導電糸オールドループ
10b 導電糸オールドループ
11 弾性糸
11a 弾性糸オールドループ
11b 弾性糸オールドループ
13 クロス部
20 ループ
20a 平編ループ
20b 平編ループ
21 ループ
30 金属ピン
40 生地(布帛、基布)
50 作業用グローブ
60 加速度センサユニット
70 処理ユニット
110 上半身用ウェア
120 下半身用ウェア
130 上腕用ウェア
140 脚用ウェア
150 靴下

Claims (9)

  1. 人が着用して、人体の動作を検出する人体動作検出用ウェアであって、
    前記人体における第1の部位に対応するウェアの位置に設けられ、前記第1の部位についての第1の物理量を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の部位と関節を介した第2の部位に対応する前記ウェアの位置に設けられ、前記第2の部位についての第2の物理量を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段から出力された信号および前記第2の検出手段から出力された信号の少なくともいずれかの信号が電気的に流れる導電用ハーネスとを含み、
    前記第1の検出手段および前記第2の検出手段はいずれも前記導電用ハーネスに電気的に接続されており、
    前記導電用ハーネスが前記ウェアに接合され、
    前記導電用ハーネスは、導電糸と弾性糸とを含んで製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、
    前記導電部には前記導電糸として金属線を採用した構成経路が設けられ、
    前記金属線と、前記第1の検出手段から出力された信号および前記第2の検出手段から出力された信号のうちの前記導電用ハーネスに電気的に流れる信号を出力する前記第1の検出手段および前記第2の検出手段の少なくとも1つが有する金属ピンとが半田付けで接続された、人体動作検出用ウェア。
  2. 前記第2の検出手段は、前記第1の物理量が基準として用いられる、第2の物理量を検出する、請求項1に記載の人体動作検出用ウェア。
  3. 前記第1の検出手段は、前記第2の部位の基準面として前記第1の部位を用いるために、前記基準面として用いられる、絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力し、
    前記第2の検出手段は、前記第2の部位について、前記基準面に対する相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力する、請求項1または請求項2に記載の人体動作検出用ウェア。
  4. 前記第1の検出手段および前記第2の検出手段の少なくともいずれかと前記導電用ハーネスにより接続され、前記人体動作検出用ウェアを制御する制御手段をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の人体動作検出用ウェア。
  5. 前記導電用ハーネスと、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段および前記制御手段の少なくともいずれかとが、前記ウェアを構成する布帛に接合された、請求項4に記載の人体動作検出用ウェア。
  6. 前記ウェアが、上腕用衣類、上半身用衣類、靴下、脚用衣類、下半身用衣類のいずれかである、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の人体動作検出用ウェア。
  7. 前記ウェアは手袋であって、
    前記第1の検出手段は、前記手袋の手甲部に設けられ、手甲を基準面として絶対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力するセンサであって、
    前記第2の検出手段は、前記手袋の手指部に設けられ、前記基準面に対する手指についての相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力するセンサであって、
    少なくともいずれかのセンサから出力された信号が電気的に流れる導電用ハーネスが、前記手袋を構成する布帛に接合された、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の人体動作検出用ウェア。
  8. 前記第1の検出手段は、ジャイロセンサを含み、
    前記第2の検出手段は、前記手袋の第1手指部および第2手指部にそれぞれ設けられ、前記基準面に対する第1手指および第2手指についての相対的な位置および傾きの少なくともいずれかを検出するための信号を出力する2個の加速度センサである、請求項7に記載の人体動作検出用ウェア。
  9. 前記導電用ハーネスは、
    導電糸と弾性糸とを混用して製編された導電部と非導電糸のみによって製編された非導電部とを有し、
    前記導電部は少なくとも前記導電糸が編地中を表裏間方向にジグザグ状となる配置で設けられていると共に前記弾性糸が編地の表裏面の面方向に沿って引き締め力を生じて前記導電糸のジグザグ状配置を保形する配置で設けられており、
    前記非導電部には前記非導電糸として合成繊維を採用した構成経路が設けられている、
    請求項1〜請求項8のいずれかに記載の人体動作検出用ウェア。
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