JP6848038B1 - 擁壁の自動配置装置、および擁壁の自動配置プログラム - Google Patents

擁壁の自動配置装置、および擁壁の自動配置プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】3次元道路モデル上に擁壁モデルを自動配置する擁壁の自動配置装置を提供する。【解決手段】擁壁の自動配置装置100は、3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を特定する配置区間特定手段と、配置区間特定手段によって特定された配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定する基準線設定手段と、配置候補とする擁壁形状を選択して、基準線設定手段によって設定された基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置する擁壁配置手段と、擁壁配置手段によって配置された擁壁を対象として、擁壁高の調整を行う擁壁高調整手段と、擁壁高調整手段によって調整を行った後の擁壁高が擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁モデルを3次元道路モデル上に配置する擁壁モデル配置手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、擁壁の自動配置装置、および擁壁の自動配置プログラムに関する。
次のような道路線形設計方法が知られている。この道路線形設計方法では、設計しようとする道路の計画線形を入力して、道路線形を設計しようとする区間の始点と終点とが含まれる仮想空間内を設定し、この仮想空間内に設定された複数の通過点を通るように始点から終点までの間を連結して道路線形を設定する(例えば、特許文献1)。
特開2004−100148号公報
従来の道路線形設計方法を用いて建設する道路の設計をする場合、道路が通る地点の地形によっては擁壁の設置が必要になる場合がある。この場合、擁壁を設置する必要があるかどうかの判断や、設置すべき擁壁の設計などを自動的に行うことができれば、道路建設の設計をさらに自動化することができるが、従来の道路線形設計方法では、そのような方法については何ら検討されていなかった。
本発明による擁壁の自動配置装置は、3次元道路モデルに擁壁モデルを自動配置するための擁壁の自動配置装置であって、3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を、前記3次元道路モデルにおいて設定されるセンターラインと、該3次元道路モデルの側方に位置する法面との距離に基づいて特定する配置区間特定手段と、配置区間特定手段によって特定された配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定する基準線設定手段と、配置候補とする擁壁形状を選択して、基準線設定手段によって設定された基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置する擁壁配置手段と、擁壁配置手段によって配置された擁壁を対象として、擁壁高の調整を行う擁壁高調整手段と、擁壁高調整手段によって調整を行った後の擁壁高が擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁モデルを3次元道路モデル上に配置する擁壁モデル配置手段とを備えることを特徴とする。
本発明による擁壁の自動配置プログラムは、3次元道路モデルに擁壁モデルを自動配置するための擁壁の自動配置プログラムであって、3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を、前記3次元道路モデルにおいて設定されるセンターラインと、該3次元道路モデルの側方に位置する法面との距離に基づいて特定する配置区間特定手順と、配置区間特定手順で特定した配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定する基準線設定手順と、配置候補とする擁壁形状を選択して、基準線設定手順で設定した基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置する擁壁配置手順と、擁壁配置手順で配置した擁壁を対象として、擁壁高の調整を行う擁壁高調整手順と、擁壁高調整手順で調整を行った後の擁壁高が擁壁配置手順で配置した擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、擁壁配置手順で配置した擁壁の擁壁モデルを3次元道路モデル上に配置する擁壁モデル配置手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、3次元道路モデル上の擁壁の設置が必要な範囲を特定して、該範囲に擁壁モデルを自動配置することができる。
擁壁の自動配置装置100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。 3次元道路モデルの一例を示す図である。 擁壁を自動配置するか否かを判定するための方法を模式的に示した図である。 配置する擁壁が盛土擁壁の場合の基準点の設定例を示した図である。 配置する擁壁が盛土擁壁の場合の基準線の設定例を示した図である。 配置する擁壁が切土擁壁の場合の基準点の設定例を示した図である。 配置する擁壁が切土擁壁の場合の基準線の設定例を示した図である。 擁壁高区分ごとの擁壁タイプ、擁壁形状、最小根入れ、およびブロック長の例を示す図である。 逆T型擁壁の一例を示す図である。 ブロック積み擁壁の一例を示す図である。 重力式擁壁の一例を示す図である。 盛土擁壁の場合の擁壁の配置方法の例を示す図である。 盛土擁壁の場合の擁壁高調整を説明するための第一の図である。 盛土擁壁の場合の擁壁高調整を説明するための第二の図である。 盛土擁壁の場合の擁壁高調整を説明するための第三の図である。 盛土擁壁の場合の擁壁モデルの配置例を示す第一の図である。 盛土擁壁の場合の擁壁モデルの配置例を示す第二の図である。 切土擁壁の場合の擁壁の配置方法の例を示す図である。 切土擁壁の場合の擁壁高調整を説明するための第一の図である。 切土擁壁の場合の擁壁高調整を説明するための第二の図である。 切土擁壁の場合の擁壁モデルの配置例を示す第一の図である。 切土擁壁の場合の擁壁モデルの配置例を示す第二の図である。 擁壁の自動配置装置100で実行される処理の流れを示すフローチャート図である。
図1は、本実施の形態における擁壁の自動配置装置100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。擁壁の自動配置装置100としては、例えば、サーバ装置やパソコン等が用いられ、図1は、擁壁の自動配置装置100としてパソコンを用いた場合の一実施の形態の構成を示している。擁壁の自動配置装置100は、操作部材101と、制御装置102と、記録装置103と、表示装置104とを備えている。
操作部材101は、擁壁の自動配置装置100の操作者によって操作される種々の装置、例えばキーボードやマウスを含む。
制御装置102は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、擁壁の自動配置装置100の全体を制御する。なお、制御装置102を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。
記録装置103は、擁壁の自動配置装置100が蓄える種々のデータや、制御装置102が実行するためのプログラムのデータ等を記録するための記憶媒体で構成される記録装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。なお、記録装置103に記録されるプログラムのデータは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体に記録されて提供されたり、ネットワークを介して提供され、操作者が取得したプログラムのデータを記録装置103にインストールすることによって、制御装置102がプログラムを実行できるようになる。
表示装置104は、例えば液晶ディスプレイなどであって、制御装置102によって出力された表示用データを表示するための装置である。
本実施の形態における擁壁の自動配置装置100は、道路の設計を支援するためソフトウェアを用いて作成された3次元道路モデル上に、擁壁を配置するための処理を実行するために用いられる。本実施の形態で想定する3次元道路モデルを作成するためのソフトウェアは、地図上で道路中心線の通過点を指示するだけで3次元道路モデルを自動生成し、平面図、縦断図、横断図を作成する機能を備えている。
本実施の形態における擁壁の自動配置装置100では、記録装置103に上記の3次元道路モデルを作成するためのソフトウェアで作成された3次元道路モデルのデータが記録されている。そして、制御装置102は、記録装置103に記録されている3次元道路モデルのデータを読み出して、道路の片側または両側に擁壁が必要かどうかといった条件に基づいて擁壁を設置するかどうかを判定し、擁壁の設置が必要と判定した場合には、あらかじめ設定されているパラメータ及びアルゴリズムを用いて、3次元道路モデル上に擁壁モデルを自動設置するための処理を行う。
図2は、3次元道路モデルの一例を示す図である。この3次元道路モデルは、公知の道路モデル作成処理によって作成されるため詳細な説明は省略するが、例えば、以下のような処理を経て生成されている。平面線形、縦断線形で決まる道路中心線上に所定距離間隔で道路モデル作成位置を設け、該道路モデル作成位置に盛土標準幅員を配置する。横断勾配と拡幅データがある場合は、それらを考慮した幅員形状を配置する。保護路肩の端部が地形より下の場合は切土幅員形状に変更する。保護路肩の端部に法面を設置し、地形と交差する位置で切断する。隣り合う幅員形状と法面形状の各要素をサーフェスで結ぶことにより3次元道路モデルが作成される。なお、図2に示す例では、5m間隔で道路モデル作成位置が設けられている。
本実施の形態における擁壁の自動配置装置100のユーザ、例えば、3次元道路モデル上への擁壁の配置処理を実行する人物は、操作部材101を操作して、3次元道路モデル上への擁壁モデルの自動配置の開始を指示することができる。制御装置102は、3次元道路モデル上への擁壁モデルの自動配置の開始が指示された場合には、記録装置103に記録されている3次元道路モデル上への擁壁モデルの自動配置を行うためのプログラムを起動する。これによって、表示装置104に擁壁モデルの自動配置を行うためのソフトウェアの画面が表示される。
ユーザは、画面上に事前に作成された3次元道路モデルを表示させる。制御装置102は、操作者によって3次元道路モデルの表示が指示されると、記録装置103から該当する3次元道路モデルのデータを読み出す。そして、制御装置102は、読み出した3次元道路モデル上に擁壁を配置するかどうかの判定を行う。3次元道路モデル上に擁壁を配置するかどうかを判定するための処理は、例えば以下のような処理となる。
擁壁の設置対象となる範囲は、道路の右側、左側、または左右両側に切土や盛土がある範囲が想定され、本実施の形態では、制御装置102は、法面がセンターラインから遠く離れた位置まで配置される区間に擁壁を自動設置する。このために、擁壁を設置する区間を決定するためのセンターラインから法面までの距離があらかじめ設定されており、制御装置102は、センターラインから法面までの距離が、このあらかじめ設定された距離以上の区間に擁壁を設定すると判定する。
本実施の形態では、盛土擁壁と切土擁壁のそれぞれに対して、センターラインから道路の右側の法面までの距離と、センターラインから道路の左側の法面までの距離が、擁壁を自動配置するかどうかを判定するための閾値として設定されているものとする。具体的には、例えば、盛土擁壁の場合には、道路の左側、右側ともに法面がセンターラインから5m以上離れている場合に擁壁を自動配置すると判定し、切土擁壁の場合には、道路の左側、右側ともに法面がセンターラインから4.6m以上離れている場合に擁壁を自動配置すると判定するようにあらかじめ設定されている。なお、道路のセンターライン位置を示す情報や周囲が盛土か切土かといった地形情報は、3次元道路モデルのデータに基づいて判定が可能となっている。
図3は、盛土擁壁を自動配置するか否かを判定するための具体例を模式的に示した図である。図3においては、センターライン3aに対して、道路左側の法面3bと道路右側の法面3cが配置されている。また、図3では、この道路モデルに対して擁壁を配置するかどうかを判定するための判定ラインとして、左側の判定ライン3dと右側の判定ライン3eが図示されている。すなわち、図3では、センターライン3aから5m離れた位置に左側の判定ライン3dと右側の判定ライン3eが設定されている。また、図3では、5m間隔で設けられている3次元道路モデルの道路モデル作成位置を3fから3oで表している。
制御装置102は、道路モデル作成位置3fから3oの各位置について、道路左側の法面3bが左側の判定ライン3dより外側に位置している場合には道路の左側に擁壁を配置すると判定し、道路右側の法面3cが右側の判定ライン3eより外側に位置している場合には道路の右側に擁壁を配置すると判定する。これにより、図3に示す例では、道路モデル作成位置3iから3oの間の区間の左側及び右側が擁壁の自動配置対象区間と判定される。
制御装置102は、擁壁を自動配置すると判定した区間を対象として、擁壁を配置するために用いる基準線を設定する。配置する擁壁が盛土擁壁の場合は、図4に示すように、自動配置の判定に利用したセンターライン3aから上記の閾値とした5m離れた位置4aに、天端小段幅4bを考慮して擁壁前面の天端がくるように設置する。なお、天端小段幅4bはあらかじめ設定されており、図4では1000mmとなっている。本実施の形態では、制御装置102は、この擁壁前面の天端位置を基準点4cとする。
制御装置102は、盛土擁壁を自動配置すると判定した区間内で道路モデル作成位置ごとに上記の基準点4cを設定し、図5に示すように、区間内の隣り合う断面の基準点4cを結ぶことにより、連続した基準線を設定する。図5に示す例では、道路の左右両側に盛土擁壁を設定する場合に、道路左側の基準線5aと道路右側の基準線5bが設定された例を示している。なお、図5では、図上で一番手前に位置している左右の基準点にのみ符号4cを付し、その他の基準点は符号を省略している。
また、制御装置102は、配置する擁壁が切土擁壁の場合は、図6に示すように、保護路肩の端部に擁壁を設置する。本実施の形態では、制御装置102は、この保護路肩の端部位置を基準点4cとする。
制御装置102は、切土擁壁を自動配置すると判定した区間内で道路モデル作成位置ごとに上記の基準点4cを設定し、図7に示すように、区間内の隣り合う断面の基準点4cを結ぶことにより、連続した基準線を設定する。図7に示す例では、道路の左右両側に切土擁壁を設定する場合に、道路左側の基準線7aと道路右側の基準線7bが設定された例を示している。なお、図7では、図上で一番手前に位置している左右の基準点にのみ符号4cを付し、その他の基準点は符号を省略している。
なお、制御装置102は、3次元道路モデル上に擁壁を自動配置すると判定した区間が複数ある場合は、区間ごとに上記の基準線を設定し、それぞれの基準線を対象として以下に説明する擁壁モデルを自動配置するための処理を行えばよい。
制御装置102は、擁壁を自動配置すると判定した3次元道路モデル上の各区間、すなわち上述した基準線を設定した各区間を対象として、配置する擁壁を選定する。配置対象とする擁壁は、配置する擁壁の高さごとにあらかじめ設定されている。本実施の形態では、盛土擁壁と切土擁壁のそれぞれについて、最小擁壁高(mm)と最大擁壁高(mm)の擁壁高区分ごとに、擁壁タイプ、擁壁形状、最小根入れ(m)、およびブロック長(m)があらかじめ設定されて記録装置103に記録されているものとする。図8は、最小擁壁高(mm)と最大擁壁高(mm)とからなる擁壁高区分ごとに設定された擁壁タイプ、擁壁形状、最小根入れ(m)、およびブロック長(m)の一例を示す図である。図8において、図8(A)は盛土擁壁に対する設定例を示し、図8(B)は切土擁壁に対する設定例を示している。なお、図8に示した例は一例であって、図8に示した内容に限定されるものではない。
図8において、擁壁形状がRCT1 − H 7000 − B 3500 − N1 0.00の逆T型擁壁は、例えば、図9に示すような擁壁である。また、擁壁形状がRM1 − H 5000 − U2 − N1 0.5のブロック積み擁壁は、例えば、図10に示すような擁壁である。また、擁壁形状がH 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0の重力式擁壁は、例えば、図11に示すような擁壁である。
擁壁を自動配置するための処理内容には、自動配置する擁壁が盛土擁壁の場合と切土擁壁の場合とで異なる部分があるため、まずは自動配置する擁壁が盛土擁壁の場合の自動配置処理について説明する。
制御装置102は、最初に配置を試みる擁壁形状の選択を行う。ここでは、最初に図8(A)に示した擁壁高区分毎に設定された擁壁形状の中で最も低い区分の擁壁形状を配置候補として選択して擁壁の配置を試みる。例えば、図12(A)に示すような地形及び道路面に対して基準線開始位置12aを起点とした基準線4cが設定されているものとする。図12(A)は、道路右側の盛土を側面から見た状態を示しており、上述したように道路モデル作成位置の間隔は5mである。この場合、制御装置102は、図12(B)に示すように、基準線開始位置12aを擁壁のブロック開始点として、最初に擁壁高区分が最も低い擁壁形状「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」を該ブロック開始点に擁壁の始点を合わせて配置する。図8(A)に示したように、配置した擁壁はブロック長が8mのため、図12(B)では基準線開始位置12aから8mの位置まで擁壁が配置されている。
制御装置102は、図12(B)に示すように、配置した擁壁のブロックの開始位置をS1、開始位置から5m位置の基準線の折れ点をS2、ブロックの終点をS3と設定する。そして、制御装置102は、S1、S2、S3の各位置における道路断面について、基準点を基準に擁壁横断形状を配置し、擁壁の根入れ深さがあらかじめ設定している最小根入れ、例えば500mmとなるように擁壁高を変更して、擁壁高の調整を行う。
制御装置102は、擁壁高を変更する場合は、天端幅、前面勾配、および背面勾配が変化しないように擁壁高と床版幅を変化させる。これにより、図13に示すように、擁壁の根入れ深さ13aが500mmになるように擁壁高を調整したS1の断面、S2の断面、S3の断面が得られる。なお、図13(A)がS3の断面を示し、図13(B)がS2の断面を示し、図13(C)がS1の断面を示している。なお、図13は地形が水平面のデータを想定しているため、各断面の根入れ標高13bはすべて49.50mで統一されている。
一方で、一般的な地形データでは断面毎に根入れ標高が異なるため、この場合には、制御装置102は、各断面における根入れ標高の調整を行う。本実施の形態では、制御装置102は、最小根入れ500mmを確保しつつ根入れ標高を水平にするために、S1〜S3までの根入れ標高の中で最も低い根入れ標高に、他の断面の根入れ標高も合わせて、擁壁形状を調整する。例えば、図14(A)にS3の断面を示し、図14(B)にS2の断面を示し、図14(C)にS1の断面を示した図14に示すような断面の場合には、最小根入れ500mmを確保した場合にS2の断面の根入れ標高14aが48.81mで最も低くなる。このため、この場合は、制御装置102は、図15に示すように、S3とS1の根入れ標高15aを48.81mに変更する。なお、図15では、図15(A)がS3の断面を示し、図15(B)がS2の断面を示し、図15(C)がS1の断面を示している。
制御装置102は、S1〜S3の中で最も高い擁壁高をこの区間の擁壁ブロックの擁壁高とする。図13に示した例では、S3の断面における2067mmが最大となるため、制御装置102は、図12に示したS1〜S3の間の区間の擁壁ブロックの擁壁高を2067mmと特定する。そして、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内であるかどうかを判定する。
制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内、すなわち図8(A)に示した最小擁壁高から最大擁壁高の範囲内である場合には、配置候補として選択した擁壁形状で3次元道路モデル上への擁壁モデルの配置を確定する。具体的には、制御装置102は、図13や図15に示したように根入れ標高が揃ったS1の断面とS2の断面とS3の断面の擁壁形状を直線で結ぶことにより、配置候補として配置した擁壁形状の3次元の擁壁モデルを作成して、作成した擁壁モデルの始点を擁壁のブロック開始点に合わせて配置する。これにより、図16に示すように、3次元道路モデル上のブロック開始点位置に擁壁モデル16aが配置される。
制御装置102は、擁壁モデルを配置した後は、配置した擁壁モデルの終了点を次の擁壁のブロック開始点に設定する。そして、制御装置102は、新たに設定したブロック開始点を始点として、上記の処理で配置した擁壁形状の擁壁を配置し、上述した処理の擁壁高の調整以降を行う。制御装置102は、次の擁壁ブロックの開始点が基準線の範囲内にある間は上記の処理を繰り返し、次の擁壁ブロックの開始点が基準線の範囲を超えた場合は、擁壁モデルの配置処理を終了する。これによって、図17に示すように、3次元道路モデル上の盛土擁壁の設置が必要な区間に対して擁壁モデル17a〜17fを自動配置することができる。
一方、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲より高い場合は、擁壁高区分が一つ上の擁壁形状を配置候補として再選択し、これをブロック開始点である基準線開始位置12aに始点を合わせて配置して擁壁高の調整から上述した処理をやり直す。また、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲より低い場合は、擁壁高区分が一つ下の擁壁形状を配置候補として再選択し、これをブロック開始点である基準線開始位置12aに始点を合わせて配置して擁壁高の調整から上述した処理をやり直す。
このとき、もし、次に選択する一つ上または一つ下の擁壁形状がない場合や、次に選択する擁壁がすでに判定済みの場合には、制御装置102は、S1〜S3の区間には擁壁モデルを配置しない。この場合、制御装置102は、基準線開始位置12aから、設定されている擁壁形状に対応したブロック長の中で最も小さいブロック長と同じ距離進んだ位置を次のブロック開始点とする。例えば図8(A)に示す例では「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されたブロック長の8mが最も短いブロック長となるため、制御装置102は、基準線開始位置12aから基準線の延在方向へ8m進んだ位置を次のブロック開始点に設定する。そして、制御装置102は、新たに設定した次のブロック開始点を対象として、上述した最初に配置を試みる擁壁形状選択から処理を行う。
なお、図13に示した例では、擁壁ブロックの擁壁高2067mmは、配置候補とした「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されている最小擁壁高1200mmから最大擁壁高3000mmの範囲内であるため、特定した擁壁ブロックの擁壁高は擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内であると判定されることになる。
もし、特定した擁壁ブロックの擁壁高が3200mmであった場合には、配置候補とした「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されている最小擁壁高1200mmから最大擁壁高3000mmの範囲外であり、該擁壁形状の擁壁高の範囲より高いため、一つ上の擁壁形状である「RM1 − H 5000 − U2 − N1 0.5」を配置候補として再選択して擁壁高の調整から処理をやり直すことになる。
次に、自動配置する擁壁が切土擁壁の場合の自動配置処理について説明する。この場合も制御装置102は、最初に配置を試みる擁壁形状の選択を行う。切土擁壁の場合は、最初に図8(B)に示した擁壁高区分毎に設定された擁壁形状の中で最も低い区分の擁壁形状を配置候補として選択して擁壁の配置を試みる。例えば、図18(A)に示すような地形及び道路面に対して基準線開始位置18aを起点とした基準線4cが設定されているものとする。図18(A)は、道路右側の切土を側面から見た状態を示しており、上述したように道路モデル作成位置の間隔は5mである。この場合、制御装置102は、図18(B)に示すように、基準線開始位置18aを擁壁のブロック開始点として、最初に擁壁高区分が最も低い擁壁形状「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」を該ブロック開始点に擁壁の始点を合わせて配置する。図8(B)に示したように、配置した擁壁はブロック長が8mのため、図18(B)では基準線開始位置18aから8mの位置まで擁壁が配置されている。
制御装置102は、図18(B)に示すように、配置した擁壁のブロックの開始位置をS1、開始位置から5m位置の基準線の折れ点をS2、ブロックの終点をS3と設定する。そして、制御装置102は、S1、S2、S3の各位置における道路断面について、基準点を基準に擁壁横断形状を配置し、擁壁の根入れ深さがあらかじめ設定している最小根入れ、例えば500mmとなるように擁壁高を変更して、擁壁高の調整を行う。
制御装置102は、擁壁高を変更する場合は、天端幅、前面勾配、および背面勾配が変化しないように擁壁高と床版幅を変化させる。これにより、図19に示すように、擁壁の根入れ深さ19aが500mmになるように擁壁高を調整したS1の断面、S2の断面、S3の断面が得られる。なお、図19(A)がS3の断面を示し、図19(B)がS2の断面を示し、図19(C)がS1の断面を示している。
制御装置102は、最小根入れ500mmを確保しつつ根入れ標高を水平にするために、S1〜S3までの根入れ標高の中で最も低い根入れ標高に、他の断面の根入れ標高も合わせて、擁壁形状を調整する。例えば、図19においては、S3の断面の根入れ標高19bが48.04mで最も低い。このため、この場合は、制御装置102は、図20に示すように、S2とS1の根入れ標高20aを48.04mに変更する。なお、図20では、図20(A)がS3の断面を示し、図20(B)がS2の断面を示し、図20(C)がS1の断面を示している。
制御装置102は、S1〜S3の中で最も高い擁壁高をこの区間の擁壁ブロックの擁壁高とする。図20に示した例では、地形が水平面のため、S1〜S3のすべての断面で擁壁高は1960mmとなることから、これをS1〜S3の間の区間の擁壁ブロックの擁壁高とする。そして、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内であるかどうかを判定する。
制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内、すなわち図8(B)に示した最小擁壁高から最大擁壁高の範囲内である場合には、配置候補として選択した擁壁形状で3次元道路モデル上への擁壁モデルの配置を確定する。具体的には、制御装置102は、図20に示したように根入れ標高が揃ったS1の断面とS2の断面とS3の断面の擁壁形状を直線で結ぶことにより、配置候補として配置した擁壁形状の3次元の擁壁モデルを作成して、作成した擁壁モデルの始点を擁壁のブロック開始点に合わせて配置する。これにより、図21に示すように、3次元道路モデル上のブロック開始点位置に擁壁モデル21aが配置される。
制御装置102は、擁壁モデルを配置した後は、配置した擁壁モデルの終了点を次の擁壁のブロック開始点に設定する。そして、制御装置102は、新たに設定したブロック開始点を始点として、上記の処理で配置した擁壁形状の擁壁を配置し、上述した処理の擁壁高の調整以降を行う。制御装置102は、次の擁壁ブロックの開始点が基準線の範囲内にある間は上記の処理を繰り返し、次の擁壁ブロックの開始点が基準線の範囲を超えた場合は、擁壁モデルの配置処理を終了する。これによって、図22に示すように、3次元道路モデル上の盛土擁壁の設置が必要な区間に対して擁壁モデル22a〜22fを自動配置することができる。
一方、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲より高い場合は、擁壁高区分が一つ上の擁壁形状を配置候補として再選択し、これをブロック開始点である基準線開始位置18aに始点を合わせて配置して擁壁高の調整から上述した処理をやり直す。また、制御装置102は、特定した擁壁ブロックの擁壁高が配置候補として配置した擁壁形状に対応した擁壁高の範囲より低い場合は、擁壁高区分が一つ下の擁壁形状を配置候補として再選択し、これをブロック開始点である基準線開始位置18aに始点を合わせて配置して擁壁高の調整から上述した処理をやり直す。
このとき、もし、次に選択する一つ上または一つ下の擁壁形状がない場合や、次に選択する擁壁がすでに判定済みの場合には、制御装置102は、S1〜S3の区間には擁壁モデルを配置しない。この場合、制御装置102は、基準線開始位置18aから、設定されている擁壁形状に対応したブロック長の中で最も小さいブロック長と同じ距離進んだ位置を次のブロック開始点とする。例えば図8(B)に示す例では「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されたブロック長の8mが最も短いブロック長となるため、制御装置102は、基準線開始位置18aから基準線の延在方向へ8m進んだ位置を次のブロック開始点に設定する。そして、制御装置102は、新たに設定した次のブロック開始点を対象として、上述した最初に配置を試みる擁壁形状選択から処理を行う。
なお、図20に示した例では、擁壁ブロックの擁壁高1960mmは、配置候補とした「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されている最小擁壁高1200mmから最大擁壁高3000mmの範囲内であるため、特定した擁壁ブロックの擁壁高は擁壁形状に対応した擁壁高の範囲内であると判定されることになる。
もし、特定した擁壁ブロックの擁壁高が3200mmであった場合には、配置候補とした「H 3000 − B 2000 − C1 − N 1.5 − N1 0.0」に設定されている最小擁壁高1200mmから最大擁壁高3000mmの範囲外であり、該擁壁形状の擁壁高の範囲より高いため、一つ上の擁壁形状である「RM1 − H 5000 − U2 − N1 0.5」を配置候補として再選択して擁壁高の調整から処理をやり直すことになる。
制御装置102は、3次元道路モデル上で擁壁を自動配置すると判定したすべての区間に対して自動配置処理が完了した場合には、擁壁モデルを配置した3次元道路モデルを表示装置104に表示する。これによって、ユーザは3次元道路モデル上への擁壁の配置結果を確認することができる。また、この擁壁を配置した3次元道路モデルのデータを3次元の道路設計データとして出力するようにすれば、擁壁の配置結果を反映させた3次元の道路設計データを道路施工用のデータとして活用することも可能である。
図23は、本実施の形態における擁壁の自動配置装置100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図23に示す処理は、ユーザによって3次元道路モデル上への擁壁の自動配置の開始が指示されると起動するプログラムとして、制御装置102によって実行される。なお、図23においては、擁壁の自動配置対象とする3次元道路モデルのデータは、ユーザによってあらかじめ指定されて記録装置103からメモリに読み出されているものとする。
ステップS10において、制御装置102は、上述したように、センターラインから法面までの距離に基づいて、読み出した3次元道路モデル上で擁壁の配置区間を特定するための処理を実行する。その後、ステップS20へ進む。
ステップS20では、制御装置102は、ステップS10での判定の結果、擁壁の配置区間が存在するか否かを判断する。ステップS20で否定判断した場合には、処理を終了する。これに対して、ステップS20で肯定判断した場合には、ステップS30へ進む。
ステップS30では、制御装置102は、擁壁を配置する一つの区間について、自動配置する擁壁が盛土擁壁であるか切土擁壁であるか判断する。ステップS30で自動配置する擁壁が盛土擁壁であると判断した場合には、ステップS40へ進む。
ステップS40では、制御装置102は、上述したように、盛土擁壁を自動配置すると判定した区間を対象として、盛土擁壁を配置するために用いる基準線を設定する。その後、ステップS50へ進む。
ステップS50では、制御装置102は、上述した自動配置する擁壁が盛土擁壁の場合の自動配置処理を実行して、3次元道路モデル上に擁壁モデルを配置する。その後、後述するステップS80へ進む。
これに対して、ステップS30で自動配置する擁壁が切土擁壁であると判断した場合には、ステップS60へ進み、制御装置102は、上述したように、切土擁壁を自動配置すると判定した区間を対象として、切土擁壁を配置するために用いる基準線を設定する。その後、ステップS70へ進む。
ステップS70では、制御装置102は、上述した自動配置する擁壁が切土擁壁の場合の自動配置処理を実行して、3次元道路モデル上に擁壁モデルを配置する。その後、ステップS80へ進む。
ステップS80では、制御装置102は、擁壁を自動配置すると判定した全ての区間について、自動配置処理が完了したか否かを判断する。ステップS80で否定判断した場合には、ステップS30へ戻って未完了の区間を対象として処理を繰り返す。これに対して、ステップS80で肯定判断した場合には、ステップS90へ進む。
ステップS90では、制御装置102は、擁壁モデルを自動配置した3次元道路モデルを表示装置104に表示する。その後、処理を終了する。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置102は、3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を特定し、特定した配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定し、配置候補とする擁壁形状を選択して、設定した基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置し、配置した擁壁を対象として擁壁高の調整を行い、調整を行った後の擁壁高が配置した擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、該配置した擁壁の擁壁モデルを3次元道路モデル上に配置するようにした。これによって、3次元道路モデル上の擁壁の設置が必要な範囲を特定して、該範囲に擁壁モデルを自動配置することができる。
(2)制御装置102は、3次元道路モデル上でセンターラインから道路の右側または左側の法面までの距離があらかじめ設定されている閾値よりも離れている区間を擁壁の配置区間として特定するようにした。これによって、3次元モデル上で擁壁の配置が必要な区間を特定することができる。
(3)制御装置102は、あらかじめ設定されている擁壁形状の中から最小擁壁高と最大擁壁高とからなる擁壁高区分が最も低い区分の擁壁形状を配置候補として選択するようにした。これによって、擁壁高区分が最も低い区分の擁壁形状を最初の配置候補として、3次元モデル上への擁壁モデルの配置処理を開始することができる。
(4)制御装置102は、調整を行った後の擁壁高が、配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より高い場合は、擁壁高区分が一つ上の擁壁形状を新たな配置候補として再選択するようにした。これによって、擁壁高の調整を行った後に、より高い擁壁の設置が必要な区間については、一つ上の擁壁高区分の擁壁形状を再選択して処理をやり直すことができる。
(5)制御装置102は、調整を行った後の擁壁高が、配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より低い場合は、擁壁高区分が一つ下の擁壁形状を新たな配置候補として再選択するようにした。これによって、擁壁高の調整を行った後に、より低い擁壁の設置が必要な区間については、一つ下の擁壁高区分の擁壁形状を再選択して処理をやり直すことができる。
(6)制御装置102は、擁壁の根入れ深さがあらかじめ設定されている最小根入れの深さになり、かつ擁壁の根入れ標高が水平になるように擁壁高を変更して擁壁高の調整を行うようにした。これによって、最小根入れの深さを確保しつつ擁壁の根入れ標高が水平になるように擁壁高を調整することができる。
(7)制御装置102は、基準線の開始位置に合わせて一つ目の配置候補の擁壁形状を配置し、二つ目以降の配置候補は、一つ前の擁壁モデルの終了位置を開始位置として配置するようにした。これによって、基準線の開始点から終了点に向けて基準線に沿って擁壁モデルを連続して配置することができる。
(8)制御装置102は、擁壁モデルの開始位置が基準線の範囲を超えるまで処理を繰り返すようにした。これによって、3次元道路モデル上の擁壁の配置が必要な範囲に擁壁モデルを自動配置することができる。
(9)制御装置102は、3次元道路モデル上への擁壁モデルの配置結果を表示装置104に表示するようにした。これによって、操作者は3次元道路モデル上への擁壁モデルの配置結果を確認することができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態の擁壁の自動配置装置100は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、擁壁の自動配置装置100としては、例えば、サーバ装置やパソコン等が用いられる例について説明した。しかしながら、上述した処理を実行することができる装置であれば、サーバ装置やパソコンには限定されない。
(2)制御装置102は、上述した処理によって擁壁モデルを配置した3次元道路モデルに対して、配置した擁壁モデルを考慮して透過処理を行うようにしてもよい。例えば、3次元道路モデルの領域に透過領域を設定し、各擁壁から道路中心とは反対の方向に非透過領域を設定して、透過領域に対して透過処理を行うようにしてもよい。また、擁壁モデルを配置した場合には、擁壁より外側の法面は表示が不要になるため、擁壁より外側の法面についても透過処理を行うようにしてもよい。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
100 擁壁の自動配置装置
101 操作部材
102 制御装置
103 記録装置
104 表示装置

Claims (18)

  1. 3次元道路モデルに擁壁モデルを自動配置するための擁壁の自動配置装置であって、
    前記3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を、前記3次元道路モデルにおいて設定されるセンターラインと、該3次元道路モデルの側方に位置する法面との距離に基づいて特定する配置区間特定手段と、
    前記配置区間特定手段によって特定された配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定する基準線設定手段と、
    配置候補とする擁壁形状を選択して、前記基準線設定手段によって設定された前記基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置する擁壁配置手段と、
    前記擁壁配置手段によって配置された擁壁を対象として、擁壁高の調整を行う擁壁高調整手段と、
    前記擁壁高調整手段によって調整を行った後の擁壁高が前記擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、前記擁壁配置手段によって配置された擁壁の擁壁モデルを前記3次元道路モデル上に配置する擁壁モデル配置手段とを備えることを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  2. 請求項1に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記配置区間特定手段は、前記3次元道路モデル上でセンターラインから道路の右側または左側の法面までの距離があらかじめ設定されている閾値よりも離れている区間を擁壁の配置区間として特定することを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  3. 請求項1または2に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁配置手段は、あらかじめ設定されている擁壁形状の中から最小擁壁高と最大擁壁高とからなる擁壁高区分が最も低い区分の擁壁形状を配置候補として選択することを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  4. 請求項3に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁配置手段は、前記擁壁高調整手段によって調整を行った後の擁壁高が、前記配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より高い場合は、前記擁壁高区分が一つ上の擁壁形状を新たな配置候補として再選択することを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  5. 請求項3または4に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁配置手段は、前記擁壁高調整手段によって調整を行った後の擁壁高が、前記配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より低い場合は、前記擁壁高区分が一つ下の擁壁形状を新たな配置候補として再選択することを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁高調整手段は、擁壁の根入れ深さがあらかじめ設定されている最小根入れの深さになり、かつ擁壁の根入れ標高が水平になるように擁壁高を変更して擁壁高の調整を行うことを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁配置手段は、前記基準線設定手段によって設定された前記基準線の開始位置に合わせて一つ目の配置候補の擁壁形状を配置し、二つ目以降の配置候補は、前記擁壁モデル配置手段によって配置された一つ前の擁壁モデルの終了位置を開始位置として配置することを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  8. 請求項7に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁配置手段は、前記擁壁モデルの開始位置が前記基準線の範囲を超えるまで処理を繰り返すことを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置装置において、
    前記擁壁モデル配置手段による前記3次元道路モデル上への前記擁壁モデルの配置結果を表示装置に表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする擁壁の自動配置装置。
  10. 3次元道路モデルに擁壁モデルを自動配置するための擁壁の自動配置プログラムであって、
    前記3次元道路モデル上における擁壁の配置区間を、前記3次元道路モデルにおいて設定されるセンターラインと、該3次元道路モデルの側方に位置する法面との距離に基づいて特定する配置区間特定手順と、
    前記配置区間特定手順で特定した配置区間を対象として、擁壁を配置するための基準線を設定する基準線設定手順と、
    配置候補とする擁壁形状を選択して、前記基準線設定手順で設定した前記基準線に合わせて配置候補として選択した擁壁形状の擁壁を配置する擁壁配置手順と、
    前記擁壁配置手順で配置した擁壁を対象として、擁壁高の調整を行う擁壁高調整手順と、
    前記擁壁高調整手順で調整を行った後の擁壁高が前記擁壁配置手順で配置した擁壁の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲内である場合に、前記擁壁配置手順で配置した擁壁の擁壁モデルを前記3次元道路モデル上に配置する擁壁モデル配置手順とをコンピュータに実行させるための擁壁の自動配置プログラム。
  11. 請求項10に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記配置区間特定手順は、前記3次元道路モデル上でセンターラインから道路の右側または左側の法面までの距離があらかじめ設定されている閾値よりも離れている区間を擁壁の配置区間として特定することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  12. 請求項10または11に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁配置手順は、あらかじめ設定されている擁壁形状の中から最小擁壁高と最大擁壁高とからなる擁壁高区分が最も低い区分の擁壁形状を配置候補として選択することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  13. 請求項12に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁配置手順は、前記擁壁高調整手順で調整を行った後の擁壁高が、前記配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より高い場合は、前記擁壁高区分が一つ上の擁壁形状を新たな配置候補として再選択することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  14. 請求項12または13に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁配置手順は、前記擁壁高調整手順で調整を行った後の擁壁高が、前記配置候補の擁壁形状に応じた擁壁高の範囲より低い場合は、前記擁壁高区分が一つ下の擁壁形状を新たな配置候補として再選択することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  15. 請求項10〜14のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁高調整手順は、擁壁の根入れ深さがあらかじめ設定されている最小根入れの深さになり、かつ擁壁の根入れ標高が水平になるように擁壁高を変更して擁壁高の調整を行うことを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  16. 請求項10〜15のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁配置手順は、前記基準線設定手順で設定した前記基準線の開始位置に合わせて一つ目の配置候補の擁壁形状を配置し、二つ目以降の配置候補は、前記擁壁モデル配置手順で配置した一つ前の擁壁モデルの終了位置を開始位置として配置することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  17. 請求項16に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁配置手順は、前記擁壁モデルの開始位置が前記基準線の範囲を超えるまで処理を繰り返すことを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
  18. 請求項10〜17のいずれか一項に記載の擁壁の自動配置プログラムにおいて、
    前記擁壁モデル配置手順による前記3次元道路モデル上への前記擁壁モデルの配置結果を表示装置に表示する表示手順をさらに有することを特徴とする擁壁の自動配置プログラム。
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