JP6846285B2 - 位置検出装置及び位置検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位置検出装置及び位置検出方法に関する。
近年、液晶パネルのような表示装置上に、表示装置上の指定された位置を検出するタッチパッド等のセンサが組み合わされて設けられた、タッチパネル等の位置検出装置が広く使用されている。
このような位置検出装置に対する入力は、例えば位置検出装置への正確な入力が必要となる場合には、先の尖った棒状のスタイラスペンを用いて行われることがある。現在、様々な種類のスタイラスペンが使用されているが、その中でも特に、アクティブ静電結合方式のスタイラスペンが普及しつつある。
図12に示されるように、アクティブ静電結合方式のスタイラスペン101は、複数の、例えば2つの第1電極101a及び第2電極101bと、これらを駆動する図示されない駆動電源を備えている。第1電極101aは、スタイラスペン101の軸C方向の一端に設けられ、第2電極101bは、軸Cの周囲に、例えば軸Cを囲うようにリング状に設けられている。駆動電源により駆動された各電極101a、101bが送信する信号を、位置検出装置100上のセンサ100aが静電結合により受信することにより、スタイラスペン101により指示された位置が検出される。
特許文献1には、上記のような支持体、位置検出装置及び位置検出方法が開示されている。
このような複数の電極101a、101bを備えた指示器101を使用すると、例えば、センサ100a上の各電極101a、101bの検出座標A、Bと、指示器101の軸C方向における第1電極101aと第2電極101bの距離Lを基に、軸Cの傾きθや回転角φ等を導出することが可能である。
上記のような指示器101の位置を検出するに際し、位置検出装置100は、例えば次のように第1電極101aと第2電極101bを走査することがある。
まず、第1電極101aを走査して、図13に示される位置Aを検出する。図13においては、センサ100aは、方向X及び方向Yの各々に延びる複数の導体により形成されている。これら導体の各々は所定の幅を備えており、異なる方向に延びる導体が交差した部分の各々には、導体同士がオーバーラップされてセンサ単位100bが形成されている。
位置Aは、走査処理による負荷を低減するため、例えばY方向においては、直近の走査の結果として取得された第1電極101aの位置の近傍に限定して走査される。図13においては、第1電極101aの位置検出のために走査される領域がRAとして示されている。
図13においては、PAとして示される領域内の第1電極101aが当接されたセンサ単位100bを含めた複数のセンサ単位100bにおいて、第1電極101aが検出されている。これらの、第1電極101aが検出された領域PA内のセンサ単位100bに対し、例えば検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算することで位置座標を計算し、これにより第1電極101aの位置Aを検出する。
実際には、第1電極101aはセンサ100aに密接されており、密接されたセンサ単位100bは特に強い信号を検出する。したがって、第1電極101aの位置は、検出信号の値の最大値を計算することで検出されてもよい。
その後、図14に示されるように、基本的には第1電極101aと同様に、第1電極101aの位置検出のために走査された領域RA内で第2電極101bを走査して、位置Bを検出する。
特開2011−164801号公報
上記のように第2電極101bは、軸Cの周囲に第1電極101aに比べると大きな体積で形成されている。このため、センサ100aは第2電極101bとして大きな領域PBを検出する。したがって、上記のように領域RA内で第2電極101bを走査すると、特に指示器101を大きく傾けた場合などにおいては、図14に領域PBOとして示されるように、領域PBが領域RA内に納まらないことがある。すなわち、領域PBOに属するセンサ単位100bにおいては、領域RAの外に位置しているため、第2電極101bの検出のために領域RAを走査しても信号が検出されない。
ここで、第2電極101bは位置検出装置100から図12に示される高さHだけ離れて位置づけられているため、第1電極101aに比べると、第2電極101bのセンサ100aによる検出値は全体的に小さな値となる。すなわち、第2電極101bの信号を検出する複数のセンサ単位100bにおいては、センサ単位100b間の検出信号の値の差分も小さいものとなる。したがって、検出信号の値の最大値を計算することで位置座標を計算すると誤差が大きくなる可能性がある。このため、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する場合が多い。
しかし、上記領域PBOとして示されるように信号が検出されないセンサ単位100bがあると、加重平均の計算にはこれらのセンサ単位100bは反映されない。このような場合には、計算された位置座標Bcは、実際の位置Bとは異なるものとなる。このように、位置Bの計算精度が低減することがある。
位置Bの計算精度が低減すると、これを基に算出される傾きなどの値にも誤差が生じ得る。
本発明が解決しようとする課題は、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置及び位置検出方法を提供することである。
本発明に係る位置検出装置は、ペン状の指示器の位置を検出する位置検出装置であって、前記指示器は、軸方向の一端に設けられた第1電極と、前記軸の周囲に設けられた第2電極を備え、前記第1電極の位置と、前記第2電極の位置を検出する平面状のセンサと、制御部を備え、該制御部は、前記センサ上の第1方向と、該第1方向とは異なる第2方向の各々における、前記第1電極の前記位置を、特に前記第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出する、第1電極位置検出部と、該第1電極位置検出部により検出された前記第1電極の前記位置を基準とした前記第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、前記第2電極を走査し、前記第2電極の走査基準位置を計算する、第2電極走査基準位置計算部と、前記第1及び第2方向の各々における前記第2電極の前記位置を、特に前記第2方向においては、前記第2電極走査基準位置計算部により計算された前記走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する、第2電極位置検出部と、を備える。
上記のような構成によれば、第2電極の最終的な位置を検出する際に、第1電極の位置を基準とした所定の大きさの領域において一度第2電極の位置を走査し、特に第2方向においては、この走査の結果を基に計算された走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査している。すなわち、第2電極の最終的な位置を、第1電極の位置検出時に用いられた領域とは異なる、より適切な領域で走査することが可能である。このため、第2電極の信号を検出可能であるにもかかわらず、走査範囲の外であるために検出できないセンサ単位が生じる可能性を低減できる。したがって、第2電極の位置の計算精度が向上し、指示器の位置を精度よく検出することができる。
本発明の一態様においては、前記第2電極走査基準位置計算部は、前記所定の大きさの領域を、前記第1電極の前記位置を中心として設定する。
上記のような構成によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第2電極走査基準位置計算部は、前記所定の大きさの領域内で前記第2電極を走査した結果、検出値が最も高い位置を前記走査基準位置として設定する。
上記のような構成によれば、所定の大きさの領域内において検出値が最も高い位置を走査基準位置とすることで、走査基準位置を高い値の検出が想定される第2電極の位置に近づけることができる。これにより、第2電極の位置の計算精度が向上し、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第2電極位置検出部は、前記第2範囲を、前記走査基準位置を中心として設定する。
上記のような構成によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第1電極位置検出部は、前記第1範囲を、前回検出された前記第1電極の前記位置を基に決定する。
上記のような構成によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第1電極位置検出部は、初回の前記第1電極の前記位置を、前記第1及び第2方向の各々の全域を走査することにより検出する。
上記のような構成によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置が実現可能である。
また、本発明に係る位置検出方法は、軸方向の一端に設けられた第1電極と、前記軸を囲うように設けられた第2電極を備えたペン状の指示器の位置を検出する位置検出方法であって、平面状のセンサにより、該センサ上の第1方向と、該第1方向とは異なる第2方向の各々における、前記第1電極の前記位置を、特に前記第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出し、検出された前記第1電極の前記位置を基準とした前記第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、前記第2電極を走査し、前記第2電極の走査基準位置を計算し、前記第1及び第2方向の各々における前記第2電極の前記位置を、特に前記第2方向においては、計算された前記走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する。
上記のような方法によれば、最終的な第2電極の位置を検出する際に、第1電極の位置を基準とした所定の大きさの領域において一度第2電極の位置を走査し、特に第2方向においては、この走査の結果を基に計算された走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査している。すなわち、最終的な第2電極の位置を、第1電極の位置検出時に用いられた領域とは異なる、より適切な領域で走査することが可能である。このため、第2電極の信号を検出可能であるにもかかわらず、走査範囲の外であるために検出できないセンサ単位が生じる可能性を低減できる。したがって、第2電極の位置の計算精度が向上し、指示器の位置を精度よく検出することができる。
本発明の一態様においては、前記所定の大きさの領域を、前記第1電極の前記位置を中心として設定する。
上記のような方法によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出方法が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記所定の大きさの領域内で前記第2電極を走査した結果、検出値が最も高い位置を前記走査基準位置として設定する。
上記のような方法によれば、所定の大きさの領域内において検出値が最も高い位置を走査基準位置とすることで、走査基準位置を高い値の検出が想定される第2電極の最終的な位置Bに近づけることができる。これにより、第2電極の位置の計算精度が向上し、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出方法が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第2範囲を、前記走査基準位置を中心として設定する。
上記のような方法によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出方法が実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記第1範囲を、前回検出された前記第1電極の前記位置を基に決定する。
上記のような方法によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出方法が実現可能である。
本発明の別の態様においては、初回の前記第1電極の前記位置を、前記第1及び第2方向の各々の全域を走査することにより検出する。
上記のような方法によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出方法が実現可能である。
本発明によれば、指示器の位置を精度よく検出可能な、位置検出装置及び位置検出方法を提供することができる。
本発明の実施形態における位置検出装置と、これと共に使用される指示器の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の、制御部の信号処理ブロック図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出方法のフローチャートである。 前記実施形態における位置検出装置の説明図である。 前記実施形態における位置検出装置の、実験結果の説明図である。 従来の位置検出装置と指示器の説明図である。 従来の位置検出装置の説明図である。 従来の位置検出装置の説明図である。
本発明に係る位置検出装置は、ペン状の指示器の位置を検出する位置検出装置であって、指示器は、軸方向の一端に設けられた第1電極と、軸の周囲に設けられた第2電極を備え、第1電極の位置と、第2電極の位置を検出する平面状のセンサと、制御部を備え、制御部は、センサ上の第1方向と、第1方向とは異なる第2方向の各々における、第1電極の位置を、特に第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出する、第1電極位置検出部と、第1電極位置検出部により検出された第1電極の位置を基準とした第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、第2電極を走査し、第2電極の走査基準位置を計算する、第2電極走査基準位置計算部と、第1及び第2方向の各々における第2電極の位置を、特に第2方向においては、第2電極走査基準位置計算部により計算された走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する、第2電極位置検出部と、を備える。
また、本発明に係る位置検出方法は、軸方向の一端に設けられた第1電極と、軸を囲うように設けられた第2電極を備えたペン状の指示器の位置を検出する位置検出方法であって、平面状のセンサにより、センサ上の第1方向と、第1方向とは異なる第2方向の各々における、第1電極の位置を、特に第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出し、検出された第1電極の位置を基準とした第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、第2電極を走査し、第2電極の走査基準位置を計算し、第1及び第2方向の各々における第2電極の位置を、特に第2方向においては、計算された走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における位置検出装置1と、これと共に使用される指示器101の説明図である。図2は、位置検出装置1の説明図である。
指示器101は、ペン状を成しており、軸C方向の一端に設けられた第1電極101aと、軸Cの周囲に設けられた第2電極101b、及び、これらを駆動する図示されない駆動電源を備えている。
第2電極101bは、本実施形態においては、軸Cを囲うようにリング状に設けられている。
第1及び第2電極101a、101bは、後述する位置検出装置1のセンサ2と静電結合することにより、位置検出装置1に対して信号を送信する。
位置検出装置1は、本実施形態においては、タブレット型の情報端末である。位置検出装置1は、例えば液晶パネル等の表示装置の表面上に、平面状で静電容量方式のセンサ2を備えたものである。位置検出装置1においては、液晶パネルの表示領域の略全面にわたってセンサ2が設けられて、表示領域全体がセンサによる位置検出可能領域1aとなっている。位置検出装置1のセンサ2は、位置検出可能領域1a内に指示器101が位置づけられた場合に、第1電極101aの位置と第2電極101bの位置を検出して、指示器101によって指示された位置を検出する。
センサ2は、第1方向に延在する複数の第1方向導体3と、第1方向と直交する第2方向に延在する複数の第2方向導体4を備えている。本実施形態においては、第1方向は紙面横方向である方向Xであり、第2方向は紙面縦方向である方向Yである。
第1方向導体3と第2方向導体4の各々は、位置検出可能領域1a内の表示装置の所定の画素数に導体3、4の一本が対応して、所定の幅を備えるように形成され、表示装置の画素よりも粗い格子状となるように設けられている。
位置検出装置1は、選択回路5を備えている。第1及び第2方向導体3、4の各々の末端は、選択回路5に接続されている。選択回路5は、第1及び第2方向導体3、4の各々を所定の順序で選択することにより、指示器101の第1及び第2電極101a、101bから各導体3、4に送信された信号を受信する。
選択回路5は、各導体3、4から受信した信号を制御部10へ送信する。
制御部10は、選択回路5を制御して選択回路5に第1電極101a、第2電極101bの走査を指示し、その結果を検出信号として受信する。制御部10は、後に詳細に説明するように、受信した検出信号から第1電極101a、第2電極101bの位置座標を計算し、位置を検出する。
以下の説明で、制御部10あるいは制御部10を構成する各構成要素が第1電極101a及び第2電極101bを走査すると記載するときは、制御部10が選択回路5を直接、あるいは図示されないタッチコントローラ等の他の構成要素を指示、制御して、走査制御を行うことを意味するものとする。
制御部10は、検出した第1電極101a、第2電極101bの位置情報を信号処理部6へ送信する。
信号処理部6は、制御部10から第1電極101a、第2電極101bの位置情報を受信し、指示器101の傾きの導出等の様々な信号処理を実行する。
制御部10と信号処理部6は、本実施形態においては、例えば1つのマイクロプロセッサ内に実装されているが、個別に実装されていてもよい。
次に、制御部10を詳細に説明する。図3は、制御部10の信号処理ブロック図である。制御部10は、第1電極位置検出部11、第2電極走査基準位置計算部12、第2電極位置検出部13、及び、第1電極位置座標保存部14を備えている。
第1電極位置検出部11は、センサ2上の第1方向Xと第2方向Yの各々における第1電極101aの位置Aを検出する。
図4は、位置検出可能領域1aの説明図である。図4においては、第1方向導体3と第2方向導体4が交差してオーバーラップした部分に相当する、センサ2の一つの単位がセンサ単位7として矩形で示されている。位置検出可能領域1aは、センサ単位7が第1方向Xと第2方向Yの各々に格子状に整列されることで構成されている。後に説明する図5乃至図8も同様に、整列されたセンサ単位7が示されている。
図4は特に、一定期間指示器101を検出していない状態の位置検出装置1に対し、位置検出可能領域1aの中のある位置に指示器101の第1電極101aを当接させた状況下における、位置検出可能領域1aを示している。すなわち、センサ2が、これまでは検出していなかった第1電極101aの検出信号を、ある時点において初めて検出した状況を示すものである。
このような状況においては、第1電極位置検出部11は、第1方向Xと第2方向Yの各々の全域において、すなわち位置検出可能領域1aの全域において、第1電極101aを走査する。
図4においては、第1電極101aの近傍に位置して第1電極101aの信号を検出し得る領域が、初回走査時の第1電極検出領域PA0として示されている。第1電極101aの初回の走査の結果、初回走査時の第1電極検出領域PA0を含み得る複数のセンサ単位7が、第1電極101aの信号を検出する。
第1電極位置検出部11は、第1電極101aの信号を検出した複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算し、または、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第1電極位置検出部11は、初回走査時の第1電極位置座標A0(初回の第1電極の位置)を計算し、これを位置Aとして検出する。
第1電極位置検出部11は、検出した位置A(位置座標A0)を第1電極位置座標保存部14へ保存する。
位置検出装置1は、上記のように第1電極101aの位置A0を初回に検出した後、更に所定の検出間隔の経過後に、再度第1電極101aの位置を検出する。図5は、図4と同様に位置検出可能領域1aの説明図であるが、図4に示されるものより所定の検出間隔が経過した後の時点の状況を示すものである。このような状況においては、第1電極101aは、使用者の操作によって位置検出可能領域1aに当接されながらスライドされて、初回の第1電極101aの位置A0とは異なる位置に在る可能性がある。
ここで、第1電極101aの検出間隔を適切に短くすることにより、使用者の通常使用時におけるスライド操作によって移動し得る第1電極101aの最大距離を、一定の短い距離に収めることが可能である。本実施形態においては、この第1電極101aの最大距離を、センサ単位7において例えば2〜3個分とするように、検出間隔を設定している。
このような場合には、初回の位置検出から所定の検出間隔経過後の時点における位置検出においては、初回走査時の第1電極位置座標A0から第2方向Yにおいて、例えば3〜4個分のセンサ単位7の範囲を走査すれば、この時点に第1電極101aが位置し得るほぼ全てのセンサ単位7を走査可能である。
このような考えに基づき、第1電極位置検出部11は、第2方向Yにおいては、第1電極位置座標保存部14に保存した第1電極位置座標A(第1電極の位置)を基に、これを中心として第2方向Yに略一定の幅の第1範囲R1を設定する。この場合においては、基準となる第1電極位置座標Aは、初回の位置座標A0に相当する。第1電極位置検出部11は、第1方向Xにおいては全域を、第2方向Yにおいては第1範囲R1を、すなわち、図5にRAとして示される第1電極局所走査領域RAを局所的に走査する。
本実施形態においては、第1範囲R1は、8個分のセンサ単位7に相当する領域である。図5においては、この時点において第1電極101aの近傍に位置して第1電極101aの信号を検出し得る領域が、第1電極検出領域PAとして示されている。第1範囲R1の値は、上記のように、この領域PAの大きさや、検出間隔の設定値等に依存して決定、変更され得る。更には、指示器101に対する反応速度等も考慮して決定され得る。
この時点における第1電極101aの走査の結果、第1電極検出領域PAを含み得る複数のセンサ単位7が、第1電極101aの信号を検出する。
第1電極位置検出部11は、第1電極101aの信号を検出したこれら複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算し、または、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第1電極位置検出部11は、この時点における第1電極位置座標Aを計算し、これを位置Aとして検出する。
第1電極位置検出部11は、検出した位置Aを第1電極位置座標保存部14へ、既に保存されている位置情報に代えて保存する。
以上のように、第1電極位置検出部11は、初回の第1電極101aの位置A0を、第1及び第2方向X、Yの各々の全域1aを走査することにより検出する。
また、第1電極位置検出部11は、センサ2上の第1方向Xと第2方向Yの各々における第1電極101aの位置Aを、特に第2方向Yにおいては、任意の操作の結果に基づいて定めた、より具体的には前回検出された第1電極101aの位置を基に決定された、第1範囲R1内の領域を走査することで検出する。
第1電極位置検出部11は、検出した位置Aを第2電極走査基準位置計算部12へ送信する。
第2電極走査基準位置計算部12は、第1電極位置検出部11から位置Aを受信する。
第2電極走査基準位置計算部12は、この位置Aを基準とした所定の大きさの領域内で第2電極101bを走査し、第2電極101bの走査基準位置Btを計算する。
図6は、図5の位置A近傍の拡大図である。第2電極101bは、指示器101上において第1電極101aから一定の位置に設けられている。このため、位置検出可能領域1a上において、第2電極101bの位置Bとして最終的に検出され得るセンサ単位7は、位置Aから一定の範囲内に位置するはずである。
一般的に指示器101は、第1電極101aの周囲がテーパー状に形成されており、第1電極101aを位置検出可能領域1aに当接させた状態で一定の角度以上倒すことが出来ない。したがって、この一定の範囲は、図12にLとして示される、指示器101の軸C上における第1電極101aと第2電極101bの距離よりも、実際には短い距離である。
図6においては、この一定の範囲が、第1電極近傍走査領域(所定の大きさの領域)Sとして示されている。本実施形態においては、第1電極近傍走査領域Sは、第1電極101aの位置Aを中心とした5×5の範囲のセンサ単位7に相当する領域である。第1電極近傍走査領域Sの大きさは、上記のように、指示器101における軸C上の第1電極101aと第2電極101bの距離や、第1電極101aのテーパー状部分の角度に依存して決定、変更され得る。
第2電極走査基準位置計算部12は、上記のように決定された第1電極近傍走査領域S内において、第2電極101bを走査する。図7は、この状況を示した説明図である。図7においては、第2電極101bの近傍に位置して第2電極101bの信号を検出し得る第1電極近傍走査領域S内の領域が、基準位置検出領域PBSとして示されている。第1電極近傍走査領域S内の第2電極101bの走査の結果、基準位置検出領域PBSを含み得る複数のセンサ単位7が、第2電極101bの信号を検出する。
第2電極走査基準位置計算部12は、第2電極101bの信号を検出した複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算する。そして、第2電極走査基準位置計算部12は、当該最大値を示したセンサ単位7を第2電極走査基準位置(走査基準位置)Btとして設定する。
第2電極走査基準位置Btは、上記のように第2電極101bの位置Bとして最終的に検出され得るセンサ単位7を含み得るように定められた第1電極近傍走査領域S内に位置するセンサ単位7で、最大の信号値が検出されたものである。したがって、第2電極走査基準位置Btは、最終的に第2電極101bの位置Bとして検出され得る候補となる位置である。
以上のように、第2電極走査基準位置計算部12は、第1電極位置検出部11により検出された第1電極101aの位置Aを基準とした第1及び第2方向X、Y上の所定の大きさの領域S内において、第2電極101bを走査し、第2電極101bの走査基準位置Btを計算する。
より詳細には、第2電極走査基準位置計算部12は、所定の大きさの領域Sを、第1電極101aの位置Aを中心として設定する。
また、第2電極走査基準位置計算部12は、所定の大きさの領域S内で第2電極101bを走査した結果、検出値が最も高い位置を走査基準位置Btとして設定する。
第2電極走査基準位置計算部12は、計算した第2電極走査基準位置Btを第2電極位置検出部13へ送信する。
第2電極位置検出部13は、第2電極走査基準位置計算部12から第2電極走査基準位置Btを受信する。
第2電極位置検出部13は、特に第2方向Yにおいては、この第2電極走査基準位置Btを基準とした一定の領域で第2電極101bを走査し、第2電極101bの位置Bを検出する。
上記のように、第2電極走査基準位置Btは、最終的に第2電極101bの位置Bとして検出され得る候補となる位置である。したがって、第2電極101bの信号を検出し得るセンサ単位7が位置検出可能領域1a上の広範囲に分布するとしても、第2電極走査基準位置Btを中心とした一定の範囲内の領域を走査すれば、図14に示される検出外領域PBOのように、一つの方向に偏って第2電極101bの信号を検出し得るセンサ単位7が走査されないという状況は回避可能である。
このような考えに基づき、図8に示されるように第2電極位置検出部13は、第2方向Yにおいては第2電極走査基準位置Btを基に、これを中心として第2方向Yに略一定の幅の第2範囲R2を設定する。第2電極位置検出部13は、第1方向Xにおいては全域を、第2方向Yにおいては第2範囲R2を、すなわち、図8にRBとして示される第2電極局所走査領域RBを局所的に走査する。
本実施形態においては、第2範囲R2は、8個分のセンサ単位7に相当する領域である。図8においては、この時点において第2電極101bの近傍に位置して第2電極101bの信号を検出し得る領域が、第2電極検出領域PBとして示されている。第2範囲R2の値は、上記のように、第2電極101bの信号を検出し得る領域PBの大きさを含むように決定される。
この時点における第2電極101bの走査の結果、第2電極検出領域PBを含み得る複数のセンサ単位7が、第2電極101bの信号を検出する。
第2電極位置検出部13は、第2電極101bの信号を検出したこれら複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第2電極位置検出部13は第2電極位置座標Bを計算し、これを位置Bとして検出する。
図8に示される例においては、第2電極101bの位置Bとして最終的に検出され得るセンサ単位7を含み得るように第1電極近傍走査領域Sの大きさが適切に設定され、かつ、第2電極走査基準位置Btを中心として適切な範囲で第2電極局所走査領域RBが設定されている。このため、第2電極走査基準位置Btと、第2電極位置検出部13により計算された第2電極位置座標Bは一致しており、結果として第2電極検出領域PB全域が第2電極局所走査領域RBに含まれている。すなわち、第2電極局所走査領域RBに相当する全てのセンサ単位7における信号値が検出されて、位置Bの検出に反映されている。
以上のように、第2電極位置検出部13は、第1及び第2方向X、Yの各々における第2電極101bの位置Bを、特に第2方向Yにおいては、第2電極走査基準位置計算部12により計算された走査基準位置Btを基準とした第2範囲R2内の領域を走査することで検出する。
より詳細には、第2電極位置検出部13は、第2範囲R2を、走査基準位置Btを中心として設定する。
制御部10は、第1電極位置検出部11が検出した位置Aと第2電極位置検出部13が検出した位置Bを、信号処理部6へ送信する。
次に、上記位置検出装置1を使用した位置検出方法を、図1乃至図9、図12を用いて説明する。図9は、制御部10内の処理を示したフローチャートである。
指示器101が、その第1電極101aが位置検出装置1の位置検出可能領域1aに接触するように位置検出装置1上に位置付けられると、指示器101からセンサ2に送信された信号を、第1方向導体3と第2方向導体4の各々を介して選択回路5が受信する。
選択回路5は、各導体3、4から受信した信号を制御部10へ送信する。
制御部10は、処理を開始する(ステップS1)。
第1電極位置検出部11は、図4に示されるように、第1方向Xと第2方向Yの各々の全域において、すなわち位置検出可能領域1aの全域において、第1電極101aを走査する(ステップS2)。
第1電極位置検出部11は、第1電極101aの信号を検出した複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算し、または、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第1電極位置検出部11は、初回走査時の第1電極位置座標A0を計算し、これを位置Aとして検出する。
第1電極位置検出部11は、検出した位置A(位置座標A0)を第1電極位置座標保存部14へ保存する。
第1電極位置検出部11は、図5に示されるように、ステップS2から所定の検出間隔が経過した後に、第1電極位置座標保存部14に保存した第1電極位置座標Aを基に、これを中心として第2方向Yに略一定の幅の第1範囲R1を設定する(ステップS3)。この場合においては、基準となる第1電極位置座標Aは、初回の位置座標A0に相当する。
第1電極位置検出部11は、第1方向Xにおいては全域を、第2方向Yにおいては第1範囲R1を、すなわち、図5にRAとして示される第1電極局所走査領域RAを局所的に走査する(ステップS4)。
第1電極101aの走査の結果、第1電極検出領域PAを含み得る複数のセンサ単位7が、第1電極101aの信号を検出する。第1電極位置検出部11は、第1電極101aの信号を検出したこれら複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算し、または、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第1電極位置検出部11は第1電極位置座標Aを計算し、これを位置Aとして検出する(ステップS5)。
第1電極位置検出部11は、検出した位置Aを第1電極位置座標保存部14へ、既に保存されている位置情報に代えて保存する。
第1電極位置検出部11は、検出した位置Aを第2電極走査基準位置計算部12へ送信する。
第2電極走査基準位置計算部12は、第1電極位置検出部11から位置Aを受信する。
第2電極走査基準位置計算部12は、図6に示されるように、第1電極位置検出部11により検出された第1電極101aの位置Aを基準とした第1及び第2方向X、Y上の所定の大きさの領域Sを第1電極近傍走査領域Sとして設定する。第2電極走査基準位置計算部12は、第1電極近傍走査領域Sを、第1電極101aの位置Aを中心として設定する(ステップS6)。
第2電極走査基準位置計算部12は、図7に示されるように、第1電極近傍走査領域S内において、第2電極101bを走査する(ステップS7)。
第1電極近傍走査領域S内の第2電極101bの走査の結果、基準位置検出領域PBSを含み得る複数のセンサ単位7が、第2電極101bの信号を検出する。第2電極走査基準位置計算部12は、第2電極101bの信号を検出した複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値の最大値を計算する。そして、第2電極走査基準位置計算部12は、当該最大値を示したセンサ単位7を第2電極走査基準位置(走査基準位置)Btとして設定する(ステップS8)。
第2電極走査基準位置計算部12は、計算した第2電極走査基準位置Btを第2電極位置検出部13へ送信する。
第2電極位置検出部13は、第2電極走査基準位置計算部12から第2電極走査基準位置Btを受信する。
第2電極位置検出部13は、図8に示されるように、第2方向Yにおいては第2電極走査基準位置Btを基に、これを中心として第2方向Yに略一定の幅の第2範囲R2を設定する(ステップS9)。
第2電極位置検出部13は、第1方向Xにおいては全域を、第2方向Yにおいては第2範囲R2を、すなわち、図8にRBとして示される第2電極局所走査領域RBを局所的に走査する(ステップS10)。
第2電極101bの走査の結果、第2電極検出領域PBを含み得る複数のセンサ単位7が、第2電極101bの信号を検出する。第2電極位置検出部13は、第2電極101bの信号を検出したこれら複数のセンサ単位7に対して、検出信号の値を重みとして座標の加重平均を計算する。これにより、第2電極位置検出部13は第2電極位置座標Bを計算し、これを位置Bとして検出する(ステップS11)。
制御部10は、第1電極位置検出部11が検出した位置Aと第2電極位置検出部13が検出した位置Bを、信号処理部6へ送信する。
信号処理部6は、制御部10から第1電極101a、第2電極101bの位置情報A、Bを受信し、指示器101の傾きの導出等の様々な信号処理を実行する。
ステップS11から所定の検出間隔が経過した後に、制御部10は、第1電極101aの反応の有無を判定する(ステップS12)。第1電極101aの反応が有る場合は、ステップS3に戻り位置Aと位置Bの検出を繰り返す。反応が無い場合は処理を終了する(ステップS13)。
次に、上記の位置検出装置1及び位置検出方法の効果について説明する。
上記のような構成によれば、第2電極101bの最終的な位置Bを検出する際に、第1電極101aの位置Aを基準とした所定の大きさの領域Sにおいて一度第2電極101bの位置を走査し、特に第2方向Yにおいては、この走査の結果を基に計算された走査基準位置Btを基準とした第2範囲R2内の領域を走査している。すなわち、第2電極101bの最終的な位置Bを、第1電極101aの位置検出時に用いられた領域RAとは異なる領域RBで走査することが可能である。
より詳細には、第2電極101bの位置Bとして最終的に検出され得るセンサ単位7を含み得るように第1電極近傍走査領域Sの大きさが適切に設定されている。また、この第1電極近傍走査領域Sから第2電極走査基準位置Btが決定されている。更に、第2電極走査基準位置Btを中心として適切な範囲で第2電極局所走査領域RBが設定されている。このため、第2電極走査基準位置Btと、第2電極位置検出部13により計算された第2電極位置座標Bは多くの場合一致し、結果として第2電極検出領域PB全域が第2電極局所走査領域RBに含まれる。すなわち、第2電極局所走査領域RBに相当するほぼ全てのセンサ単位7における信号値が検出されて、位置Bの検出に反映される。
このように、第2電極101bの信号を検出可能であるにもかかわらず、走査範囲の外であるために検出できないセンサ単位7が生じる可能性を低減できる。したがって、第2電極101bの位置Bの計算精度が向上し、指示器101の位置を精度よく検出することができる。
また、所定の大きさの領域S内において検出値が最も高い位置を走査基準位置Btとすることで、走査基準位置Btを高い値の検出が想定される第2電極101bの最終的な位置Bに近づけることができる。これにより、第2電極101bの位置Bの計算精度が向上し、指示器101の位置を精度よく検出することができる。
また、初回のみに実行される、図9のステップS2に相当する位置検出可能領域1aの全域での走査を除き、頻繁に繰り返される、ステップS4、S7、S10に相当する各走査は、局所的な領域RA、S、RBに対して行われる。したがって、指示器101に対する高い反応速度を実現することができる。
[各領域の大きさの決定]
次に、図10を用いて、第1電極近傍走査領域Sの大きさについて検討する。
図10(a)は、あるデータにおける第1電極局所走査領域RA内の、第1電極位置検出部11によって第1電極位置座標Aが計算された部分近傍の、センサ単位7毎の検出信号値を示す説明図である。
第1電極101aの検出信号値として比較的大きな値が検出されているセンサ単位7が、第1電極局所走査領域RA内に含まれている。
図10(b)は、図10(a)に示される第1電極局所走査領域RAの全域で第2電極101bを走査した場合の、センサ単位7毎の検出信号値を示す説明図である。実際には第2電極走査基準位置計算部12は、上記のように第1電極近傍走査領域S内のみを走査するが、ここでは説明のため第1電極局所走査領域RAに対して走査した結果が示されている。
第1電極近傍走査領域Sの位置や大きさが適切に設定された結果、第2電極101bの検出信号の最大値を有するセンサ単位7が第1電極近傍走査領域S内に含まれて、第2電極走査基準位置Btとして設定されている。
図10(c)は、第2電極位置検出部13による、第2電極局所走査領域RB内の第2電極101bの走査結果に関し、センサ単位7毎の検出信号値を示す説明図である。第2範囲R2の位置や大きさが適切に設定された結果、第2電極101bの検出信号値として比較的大きな値が検出されているセンサ単位7が、第2電極局所走査領域RB内に含まれている。
[実験結果]
次に、図11を用いて、上記実施形態に関する実験結果について説明する。
図11(a)、(b)は、指示器101を第2方向Yに向けて倒した場合に、倒した角度と、それに伴う第2電極位置座標BのY座標の変化の度合いを示したグラフである。
図11(a)は、従来のように、第2方向Yにおける第2電極101bの走査を、第2電極局所走査領域RBではなく第1電極局所走査領域RAに対して行った場合の結果である。これに対し図11(b)は、第2電極101bの走査を、上記実施形態のように第2電極局所走査領域RBに対して行った場合の結果である。
図11(a)においては、指示器101を60°以上傾けた場合にTとして示されるように、図14に示されるように第2電極101bを検出する一部のセンサ単位7が第1電極局所走査領域RA内に納まらないため、Y座標がこれ以上変化せず飽和している。したがって、正確に第2電極101bの位置Bを検出できていない。
これに対し、図11(b)においては、指示器101を60°以上傾けた場合においても、第2電極101bを検出するセンサ単位7が第2電極局所走査領域RB内に納まるため、Y座標が正常に推移している。すなわち、正確に第2電極101bの位置Bが検出されている。
なお、本発明の位置検出装置及び位置検出方法は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において他の様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態及び各変形例においては、位置検出装置はタブレット型の情報端末であったが、これに限られず、スマートホンや、据え置き型のディスプレイなど、表示装置とセンサを備えた他の物であってもよいのは言うまでもない。
また、上記実施形態においては、表示装置としては液晶パネルが使用されていたが、これに限られず、例えば有機ELディスプレイ(OLED)等の、他の表示装置が使用されてもよいのは言うまでもない。
また、上記実施形態においては、指示器101の第2電極101bは軸Cを囲うようにリング状に設けられていたが、これに限られない。例えば、同じ機能を備えた複数の第2電極が、軸Cを中心として周方向に互いに離間して設けられた結果、リング状に形成されていてもよいし、他の態様で整列されていても構わない。
また、上記実施形態においては、第1電極位置検出部11及び第2電極位置検出部13は、第2方向Yにおいては、一定の幅の第1及び第2範囲R1、R2を設定し、この領域に対して第1及び第2電極101a、101bを走査したが、これに限られない。
例えば、走査範囲を第1方向Xに対して設定し、第1方向Xに対して限定された領域で、及び、第2方向Yに対しては全域で、第1及び第2電極101a、101bを走査してもよい。
あるいは、走査範囲を第1及び第2方向X、Yの双方に対して設定し、第1及び第2方向X、Yの双方に対して限定された領域で、第1及び第2電極101a、101bを走査してもよい。
また、上記実施形態においては、第1電極近傍走査領域Sは、第1電極101aの位置Aを中心として、また、第2範囲R2は、第2電極走査基準位置Btを中心として設定されていたが、これに限られない。
例えば、使用者が第1電極101aを手前側に、すなわち第2方向Yの各図における下側に傾けることが多い場合においては、領域Sや範囲R2を、位置A、Btの下側に広く、上側に狭くなるように設定してもよい。これにより、下側に傾けた際の精度をより高め、かつ、走査領域をできるだけ小さくして反応速度を高めることが出来る。
同様に、第1方向X上の左右何れかに偏って、領域Sが設定されてもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 位置検出装置
1a 位置検出可能領域(第1及び第2方向の各々の全域)
2 センサ
10 制御部
11 第1電極位置検出部
12 第2電極走査基準位置計算部
13 第2電極位置検出部
101 指示器
101a 第1電極
101b 第2電極
A0 初回走査時の第1電極位置座標(初回の第1電極の位置)
A 第1電極位置座標(第1電極の位置)
B 第2電極位置座標(第2電極の位置)
Bt 第2電極走査基準位置(走査基準位置)
C 軸
R1 第1範囲
R2 第2範囲
RA 第1電極局所走査領域
RB 第2電極局所走査領域
S 第1電極近傍走査領域(所定の大きさの領域)
X 第1方向
Y 第2方向

Claims (12)

  1. ペン状の指示器の位置を検出する位置検出装置であって、
    前記指示器は、軸方向の一端に設けられた第1電極と、前記軸の周囲に設けられた第2電極を備え、
    前記第1電極の位置と、前記第2電極の位置を検出する平面状のセンサと、制御部を備え、
    該制御部は、
    前記センサ上の第1方向と、該第1方向とは異なる第2方向の各々における、前記第1電極の前記位置を、特に前記第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出する、第1電極位置検出部と、
    該第1電極位置検出部により検出された前記第1電極の前記位置を基準とした前記第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、前記第2電極を走査し、前記第2電極の走査基準位置を計算する、第2電極走査基準位置計算部と、
    前記第1及び第2方向の各々における前記第2電極の前記位置を、特に前記第2方向においては、前記第2電極走査基準位置計算部により計算された前記走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する、第2電極位置検出部と、
    を備える、位置検出装置。
  2. 前記第2電極走査基準位置計算部は、前記所定の大きさの領域を、前記第1電極の前記位置を中心として設定する、請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記第2電極走査基準位置計算部は、前記所定の大きさの領域内で前記第2電極を走査した結果、検出値が最も高い位置を前記走査基準位置として設定する、請求項1または2に記載の位置検出装置。
  4. 前記第2電極位置検出部は、前記第2範囲を、前記走査基準位置を中心として設定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記第1電極位置検出部は、前記第1範囲を、前回検出された前記第1電極の前記位置を基に決定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記第1電極位置検出部は、初回の前記第1電極の前記位置を、前記第1及び第2方向の各々の全域を走査することにより検出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  7. 軸方向の一端に設けられた第1電極と、前記軸を囲うように設けられた第2電極を備えたペン状の指示器の位置を検出する位置検出方法であって、
    平面状のセンサにより、該センサ上の第1方向と、該第1方向とは異なる第2方向の各々における、前記第1電極の前記位置を、特に前記第2方向においては任意の操作の結果に基づいて定めた第1範囲内の領域を走査することで検出し、
    検出された前記第1電極の前記位置を基準とした前記第1及び第2方向上の所定の大きさの領域内において、前記第2電極を走査し、前記第2電極の走査基準位置を計算し、
    前記第1及び第2方向の各々における前記第2電極の前記位置を、特に前記第2方向においては、計算された前記走査基準位置を基準とした第2範囲内の領域を走査することで検出する、位置検出方法。
  8. 前記所定の大きさの領域を、前記第1電極の前記位置を中心として設定する、請求項7に記載の位置検出方法。
  9. 前記所定の大きさの領域内で前記第2電極を走査した結果、検出値が最も高い位置を前記走査基準位置として設定する、請求項7または8に記載の位置検出方法。
  10. 前記第2範囲を、前記走査基準位置を中心として設定する、請求項7から9のいずれか一項に記載の位置検出方法。
  11. 前記第1範囲を、前回検出された前記第1電極の前記位置を基に決定する、請求項7から10のいずれか一項に記載の位置検出方法。
  12. 初回の前記第1電極の前記位置を、前記第1及び第2方向の各々の全域を走査することにより検出する、請求項7から11のいずれか一項に記載の位置検出方法。
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