JP6846185B2 - 固体触媒担持体の劣化診断方法、劣化診断装置及び処理対象物質の測定装置 - Google Patents

固体触媒担持体の劣化診断方法、劣化診断装置及び処理対象物質の測定装置 Download PDF

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本発明は、固体触媒担持体の劣化診断方法、劣化診断装置及び処理対象物質の測定装置に関する。
従来、半導体製造工程等に使用される超純水は、超純水製造システムによって製造されている。一般に、超純水製造システムでは次のようにして超純水が製造される。まず、原水を前処理システムと一次純水システムによって処理する。続いて、これらシステムによって原水を処理して得られる一次純水を、一次純水タンクに貯留する。一次純水タンクに貯留された一次純水は、二次純水システムに供給され、二次純水システムによって処理されることで、原水がさらに高純度化される。こうして原水が高純度化されることによって、超純水が製造される。製造された超純水は、ユースポイントに供給される。
通常、超純水製造システムに備えられる一次純水システム及び二次純水システムには、それぞれ、全有機炭素(TOC)成分を低減することを目的として、水中の有機物を酸化分解する紫外線酸化装置、及びイオン性の不純物を低減することを目的として、水中のイオン成分を除去する混床式イオン交換樹脂装置が設置される。混床式イオン交換樹脂装置には、陰イオン交換樹脂及び陽イオン交換樹脂を混合した混床式イオン交換樹脂が充填されている。
また、ユ−スポイントで使用されない超純水を回収した回収水は、再度、超純水を製造するための原水として使用されることも行われている。回収水は活性炭吸着装置等を備えた回収システムにより処理されて、ユースポイントで混入した過酸化水素やフッ化水素等の薬品が除去あるいは分解される。こうして処理された回収水は、前処理システムや一次純水システムに再度供給される。
ここで、超純水中に過酸化水素が含まれると、過酸化水素の分解により酸素が生成し、超純水中の溶存酸素濃度が上昇する。溶存酸素濃度の上昇した超純水を半導体製造工程のシリコンウェハ用洗浄水として用いた場合、この超純水はシリコンウェハの表面に酸化膜を生じさせるなどの弊害を起こすおそれがある。そのため、超純水中に含まれる過酸化水素の濃度を低減することが求められる。例えば、回収水中に酸化剤として混入した過酸化水素が回収システムで除去しきれずに残留したり、過酸化水素が紫外線酸化装置における過剰の紫外線の照射によって発生したりして、過酸化水素が一次純水に(二次純水システムの処理過程で)混入することがある。
そのため、過剰の紫外線の照射による過酸化水素の発生を抑えることが行われている。また、超純水中の処理液中の過酸化水素の濃度をヨウ素電極滴定法によって測定し、過酸化水素を含む超純水を下流側へ通水させない超純水製造システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、紫外線酸化装置で処理された水に含まれる過酸化水素の濃度を、白金族金属を担持した触媒金属担持体と溶存酸素計とからなる過酸化水素の濃度測定装置によって測定し、過酸化水素の濃度の測定値に応じて紫外線酸化装置における紫外線照射量を制御して、過酸化水素の発生を抑制する超純水システムが知られている(例えば、特許文献2参照。)。この過酸化水素の濃度測定装置は、紫外線酸化装置により生じる酸素の濃度を溶存酸素計によって測定して、紫外線酸化装置で処理された水中の過酸化水素の濃度を測定する。
一方、超純水中の過酸化水素の濃度を低減するために、過酸化水素除去装置として、架橋カタラーゼ固定化繊維を使用した超純水製造システムが提案されている。また、シリカ、チタニア等の粒状物や、セルロース、キトサン、ポリスチレン系の多孔性粒子に固定化したカタラーゼを用いて水系液体に中の過酸化水素を分解処理する場合、このカタラーゼは数週間から数か月、場合よっては1年以上使用可能であることが示唆されている。
しかしながら、ヨウ素電極滴定法は、過酸化水素を含む超純水にヨウ化カリウムを加え、ヨウ化カリウムと過酸化水素との反応で生じるヨウ素の滴定を行う逆滴定であり、過酸化水素を含まない水を用いたブランク測定を必要とし、バッチでの測定であるために測定セルにおいて測定された廃水を生じ、測定セルの洗浄の工程を必要とし、及びヨウ化カリウムと過酸化水素との反応に、3分以上程度要する。そのため、ヨウ素電極滴定法を利用した過酸化水素の濃度の測定は30分程度かかる。
そのため、ヨウ素電極滴定法による過酸化水素の濃度測定装置を用いて紫外線酸化装置における紫外線照射量や、過酸化水素を含む超純水の下流側への通水の停止と過酸化水素の低減された超純水の下流側への通水の再開とを繰り返し行って、水質の管理された超純水の製造を行う場合、過酸化水素の濃度の急激な変動に対応できないという課題があった。
また、ヨウ素電極滴定法では、還元剤としてチオ硫酸ナトリウムが使用される。しかしながら、この還元剤は、比較的反応性が高いため、長期の保存が難しく、定期的な交換が必要である。そのため、メンテナンスの頻度が高くなるという課題があった。
また、ヨウ素電極滴定法は、酸化還元反応を利用している。そのため、超純水中に酸化性物質や還元性物質が存在する場合、これら物質とヨウ素とが反応してしまい、過酸化水素の濃度の測定精度を下げてしまう。ここで、紫外線酸化装置で処理した処理水中には、TOC成分が分解によって発生する有機酸と炭酸が含まれている。そして、この有機酸には、シュウ酸などの還元性物質が含まれることがある。そのため、ヨウ素電極滴定法による過酸化水素の濃度測定装置を用いて、紫外線酸化装置で処理した処理水中の過酸化水素の濃度を測定する場合、このような還元性物質の存在によって過酸化水素の濃度の測定精度が下がるという問題があった。
また、一般的に、陰イオン交換樹脂の官能基が脱離することで、トリメチルアミンが溶出することが知られている。そのため、紫外線酸化装置の上流側に、陰イオン交換樹脂を用いた装置を備える超純水システムにおいては、紫外線酸化装置で処理した処理水中にトリメチルアミンが残留することがある。このような超純水システムにおいて、紫外線酸化装置で処理した処理水中に含まれる過酸化水素の濃度の測定をヨウ素電極滴定法による過酸化水素の濃度測定装置で行う場合、このトリメチルアミンがヨウ素と反応して、過酸化水素の濃度の測定精度を下げるという問題もあった。
また、白金族金属を担持した触媒金属担持体と溶存酸素計とからなる過酸化水素の濃度測定装置では、紫外線酸化装置で処理した処理水中の過酸化水素の濃度を正確に測定することができない。これは、次のような理由によるものである。紫外線酸化装置で処理した処理水中には、過酸化水素とともに、紫外線の照射により水中で発生した微量の水素が含有されることがある。そして、紫外線酸化装置で処理した処理水を触媒金属担持体に接触させると、触媒金属担持体の作用により、過酸化水素が分解して酸素になるだけでなく、発生した酸素が水素と反応して水になる。そのため、処理水中に含まれる過酸化水素の量と、触媒金属担持体において発生する酸素の量とが対応しない。
以上のように、超純水中の過酸化水素の濃度を長時間安定して、かつ、応答性よく監視することが困難であった。
そこで、本発明者らは、上記した課題を解決するために、定量性、安定性に優れ、測定性能が長期間維持された過酸化水素の濃度測定が可能なカタラーゼ担持樹脂を用いた濃度測定装置を有する超純水製造システム及び製造方法を既に出願している(国際出願番号:PCT/JP2016/002818)。
特許4219664号明細書 特開2012−61443号
ところで、カタラーゼ担持樹脂は、樹脂に酵素であるカタラーゼを担持させたものであるため、その使用する酵素の触媒回転数(ターンオーバー数)や、通水操作による酵素の脱落、損傷等により、その触媒機能は経時的に劣化することとなる。このように触媒機能が低下したカタラーゼ担持樹脂は、新たなカタラーゼ担持樹脂に交換して、過酸化水素の濃度の測定が常に安定して行えるようにしている。
なお、このカタラーゼ担持樹脂の交換時期は、所定の使用時間や処理量を超えた場合や、測定される過酸化水素の濃度が常に低く算出される等の異常値を示した場合などに、行っていた。
しかしながら、使用時間の経過による方法では、カタラーゼ担持樹脂が十分に機能する余力があっても交換されてしまう場合がある。また、過酸化水素の濃度が異常値を示した場合には、既にカタラーゼ担持樹脂が十分に機能しておらず、過酸化水素の濃度が正確に測定できていない場合が含まれていることとなる。
これは、一般に固体触媒を担持体に固定した固体触媒担持体においても同様の課題を有しており、触媒が十分に機能しているか否かを、より正確に判定し、適切に交換作業等を行うことができることが望まれている。
そこで、本発明は、固体触媒担持体をその処理対象の化合物(以下、「処理対象物質」と称する。)の処理に用いる濃度測定装置において、固体触媒担持体の劣化の有無を容易に判定できる固体触媒担持体の劣化診断装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、固体触媒担持体に処理対象物質を含有する診断水を異なる流量で流したときの処理対象物質又はその分解物の濃度の変化により劣化度合いを判定、評価できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の固体触媒担持体の劣化診断方法は、処理対象物質を含有する診断水を、前記処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で接触させ、第1の診断処理水とし、前記第1の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する第1の濃度測定工程と、前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きい第2の空間速度(SV2)で接触させ、第2の診断処理水とし、前記第2の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する第2の濃度測定工程と、前記第1の濃度測定工程及び前記第2の濃度測定工程で得られた各濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定工程と、を有することを特徴とする。
本発明の固体触媒担持体の劣化診断装置は、処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体と、前記処理対象物質を含有する診断水を、前記固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で供給するための第1の配管と、前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きな第2の空間速度(SV2)で供給するための第2の配管と、前記固体触媒担持体の下流に設けられ、前記固体触媒担持体と接触後の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定するための濃度測定手段と、前記濃度測定手段で測定される濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の処理対象物質の測定装置は、処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体と、前記固体触媒担持体の下流に設けられ、液体中の前記処理対象物質の分解物の濃度を測定するための分解物濃度測定手段と、被処理水を、前記固体触媒担持体に供給するための第3の配管と、前記被処理水を、前記分解物濃度測定手段に供給するための第4の配管と、前記処理対象物質を含有する診断水を、前記固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で供給するための第1の配管と、前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きな第2の空間速度(SV2)で供給するための第2の配管と、前記分解物濃度測定手段で測定される前記被処理水の分解物濃度に基づいて、前記被処理水中の処理対象物質の濃度を算出する算出手段と、前記分解物濃度測定手段で測定される前記診断水の分解物濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の固体触媒担持体の劣化診断方法及び劣化診断装置によれば、簡便な装置構成で、かつ、簡易な操作により、固体触媒担持体の劣化の有無を容易に判定できる。
本発明の処理対象物質の測定装置によれば、被処理水中の処理対象物質の濃度を安定して測定できるとともに、該装置が有する固体触媒担持体の劣化の有無を判定可能である。これにより、固体触媒担持体の性能低下の有無を判定でき、固体触媒担持体の適切な交換時期を容易に判断できる。
本発明の一実施形態に係る固体触媒担持体の劣化診断装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る処理対象物質の測定装置の概略構成を示す図である。 実施例におけるカタラーゼ担持樹脂を製造する装置の概略構成を示す図である。 実施例の劣化診断における、カタラーゼ担持樹脂の使用時間、空間速度及び溶存酸素濃度の関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[固体触媒担持体の劣化診断装置]
図1は、本発明の一実施形態である固体触媒担持体の劣化診断装置(以下、単に「劣化診断装置」ともいう。)の概略構成を示した図である。ここで、劣化診断装置1は、固体触媒担持体2と、その下流に設けられた濃度測定手段3と、判定手段4と、から構成されている。この劣化診断装置1においては、さらに、固体触媒担持体2に診断水を供給するための配管L1及びL2が設けられている。
(固体触媒担持体)
本実施形態で用いる固体触媒担持体2は、固体触媒を担体に担持させたものであり、通常、これを容器内に充填しておき、診断水や被処理水等が該容器内に供給され、通液される際に、固体触媒担持体と接触できるように構成される。
〈固体触媒〉
固体触媒としては、処理対象物質を、それと接触することによって分解することができる固体状の物質であればよく、例えば、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等の金属触媒、カタラーゼ、ウレアーゼ等の酵素触媒、などが挙げられる。これら固体触媒と処理対象物質との接触は、通常、処理対象物質を含有する液体を固体触媒と接触することにより行われる。なお、本明細書において、Pd、Pt及びカタラーゼは、処理対象物質が過酸化水素であり、これを分解して酸素を生成する触媒であり、ウレアーゼは、処理対象物質が尿素であり、これを分解してアンモニア及び炭酸を生成する触媒である。
〈担体〉
また、固体触媒は上記のように処理対象物質との接触を効率的に行うことができるように、担体に担持して用いられる。ここで用いられる担体としては、上記固体触媒をその表面に固定し、安定して処理できるものであれば公知の担体が使用できる。この担体としては、例えば、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂等が挙げられ、不純物の溶出等が抑制できる点でイオン交換樹脂が好ましい。
イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂がある。なお、陽イオン交換樹脂の表面は強酸性になっており、酵素触媒が失活するおそれがある。そのため、酵素触媒を用いる場合、固体触媒担持体2に用いられるイオン交換樹脂としては、その活性を維持する点で、陰イオン交換樹脂を用いることが好ましい。イオン交換樹脂としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
固体触媒担持体2に用いられるイオン交換樹脂のイオン交換容量は、特に制限はないが、0.8meq/mL以上1.8meq/mL以下であることが好ましい。イオン交換容量が0.8meq/mL以上であることで、固体触媒を安定的に担持することができる。
また、固体触媒担持体2に用いられる陰イオン交換樹脂として、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂のいずれを用いてもよい。このとき、イオン交換基としては、−NR、−NHR、−NHで示されるアミノ基又は、−Nで表される4級アンモニウム基(ここで、Rはそれぞれ同一であっても異なってもよい、置換または非置換のアルキル基又は置換または非置換のヒドロキシアルキル基である。)が挙げられる。特に、酵素触媒の活性を長期間維持する点で、陰イオン交換樹脂は弱塩基性陰イオン交換樹脂であることが好ましい。
陰イオン交換樹脂としては、陰イオン交換樹脂を構成する骨格が重合体の三次元構造によって構成されるゲル型のイオン交換樹脂、ならびに陰イオン交換樹脂を構成する骨格が多孔質構造を有するマクロポーラス型及びハイポーラス型のイオン交換樹脂のいずれであってもよい。固体触媒を安定的に担持する点で、陰イオン交換樹脂はマクロポーラス型又はハイポーラス型のイオン交換樹脂であることが好ましい。マクロポーラス型及びハイポーラス型のイオン交換樹脂を構成する骨格中には、孔径100オングストローム以上1000オングストローム以下程度の多数の細孔が形成されている。そのため、このイオン交換樹脂を構成する骨格に対して、固体触媒が単なる表面吸着やイオン交換反応によって担持されていることに加えて、骨格に形成されている細孔と固体触媒との立体的な絡まりによって、固体触媒がイオン交換樹脂により強固に担持されていると考えられる。
陰イオン交換樹脂として弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いる場合、固体触媒を安定的に担持できることから、ポリスチレンをイオン交換樹脂を構成する骨格とし、1級〜3級アミンを形成するアミノ基をイオン交換基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂が好適に用いられる。なかでも、酵素触媒活性を維持する点で、3級アミンを形成するアミノ基をイオン交換基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂が特に好ましい。
陰イオン交換樹脂としては市販品を用いることができる。例えば、2級アミン又は3級アミンを形成するアミノ基をイオン交換基として有する陰イオン交換樹脂としては、VPOC 1065(ランクセス製)、WA21J(三菱化学製)等が使用可能である。また、アンモニウム基をイオン交換基として有する陰イオン交換樹脂としては、モノプラスMP64(ランクセス製)、マラソンWBA(DOW製)、WA30(三菱化学製)、A100FL(Purolite製)などが使用できる。
固体触媒担持体2に担持される金属触媒は、触媒活性を有するものであれば特に限定されないが、Pt、Pd等の貴金属触媒などが使用できる。
固体触媒担持体2に担持される酵素触媒は、触媒活性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、カタラーゼの場合、そのカタラーゼ活性(力価)が1000U/mL以上1000000U/mL以下程度であることが好ましく、10000U/mL以上500000U/mL以下であることがより好ましい。なお、カタラーゼ活性とは、1分間に1μmolの過酸化水素を分解する活性を1Uとして求められる値である。ここで用いられるカタラーゼとしては、特に限定されないが、馬、牛、豚等の、内臓、血液等から得られるもの、細菌から得られるもの等を特に制限なく用いることができる。カタラーゼは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ウレアーゼの場合、そのウレアーゼ活性(力価)が500U/g以上10000U/g以下程度であることが好ましく、2000U/g以上5000U/g以下であることがより好ましい。なお、ウレアーゼ活性とは、1分間に1μmolの尿素を分解する活性を1Uとして求められる値である。ここで用いられるウレアーゼとしては、特に限定されないが、ヘリコバクターピロリやナタ豆由来のウレアーゼ等が挙げられる。ウレアーゼの場合には、粉体なので、適度な純水、もしくは、緩衝液等に溶解した後、担持体へ接触させて担持させる。
固体触媒担持体2は、例えば、上記イオン交換樹脂等の担体に固体触媒を接触させることで製造される。この場合、固体触媒は、水に溶解させた固体触媒水溶液として担体に接触させることが好ましい。
固体触媒を担体と接触させて固体触媒担持体2を製造する場合、固体触媒が担体に効率的に、かつ、安定的に担持するように、用いる固体触媒及び担体により適宜条件を設定すればよい。例えば、固体触媒としてカタラーゼ水溶液をイオン交換樹脂と接触させてカタラーゼ担持樹脂を製造する場合、カタラーゼをイオン交換樹脂に安定的に担持させる点で、カタラーゼ水溶液とイオン交換樹脂との接触時間は1時間以上200時間以下程度であることが好ましい。カタラーゼ水溶液とイオン交換樹脂との接触時におけるカタラーゼ水溶液の温度は、カタラーゼの活性を維持する点で、カタラーゼ活性の至適温度範囲であることが好ましく、例えば10℃以上40℃以下であることが好ましい。このような時間及び温度の条件でカタラーゼを担持させたカタラーゼ担持樹脂は、カタラーゼを安定的に担持しており、また、カタラーゼの活性を維持している。そのため、カタラーゼ担持樹脂のライフタイムが長く、過酸化水素の濃度の測定のために長時間の使用が可能である。
担体に固体触媒を接触させる方法としては特に限定されず、例えば、担体を収容した容器内に固体触媒水溶液を添加して、担体を固体触媒水溶液に浸漬させる方法がある。このとき、担体を収容した容器内に固体触媒水溶液を通流させてもよい。担体を収容した容器内に固体触媒水溶液を通流させる場合、当該容器に循環配管を設けて、この循環配管を介して固体触媒水溶液を容器内に循環させることが好ましい。この循環方法は、担体の全体に均一に固体触媒を担持することができるという利点を有する。この循環方法における固体触媒水溶液の流速については、固体触媒水溶液と担体との接触時間を上記した好ましい範囲にするために、固体触媒水溶液の空間速度(SV)が5h−1以上100h−1以下であることが好ましい。
(第1の配管及び第2の配管)
第1の配管L1は、診断水を固体触媒担持体2に供給するための配管である。診断水は、処理対象物質を含有する液体であり、固体触媒による処理対象物質の分解を阻害する成分が含まれず、所定の濃度の処理対象物質を含有するものであればよい。
したがって、第1の配管L1は、所定の処理対象物質の濃度を有する水溶液が製造される装置や、所定の処理対象物質の濃度を有する水溶液が流通する配管などに接続される。例えば、固体触媒担持体2としてカタラーゼ担持樹脂を用いる場合、処理対象物質は過酸化水素であり、この過酸化水素を含有する水溶液が製造される装置としては過酸化水素水の製造装置が挙げられ、流通する配管としては超純水製造装置の二次純水システムにおいて所定の過酸化水素の濃度となる処理水を通液する配管などが挙げられる。
第2の配管L2は、第1の配管L1と同様に、診断水を固体触媒担持体2に供給するための配管である。このとき用いる診断水は、配管L1で供給する診断水と同一のものとする。
ここで、第1の配管L1と第2の配管L2とは、後述するように、固体触媒担持体2に対して所定の空間速度で診断水を供給できるように設ける。すなわち、第1の配管L1及び第2の配管L2は、それぞれ第1のバルブV1、第2のバルブV2を有しており、その開閉により診断水の供給をコントロールできるようになっている。なお、具体的な量的関係については後述する。
第1の配管L1及び第2の配管L2の構成としては、例えば、第1の配管と第2の配管とを同じ単位流量の診断水を供給できるようにしておき、一方の配管のバルブ(例えば、第1のバルブV1)を開とし、他方の配管のバルブ(例えば、第2のバルブV2)を閉とする状態と、両方の配管のバルブ(第1のバルブV1及び第2のバルブV2)を開とする状態と、で供給する単位流量を調節できる。
このとき、第1の配管L1よりも第2の配管L2の方の供給可能な単位流量を大きくしておくことで、一方の配管のみで供給される診断水の流量と、両方の配管で供給される診断水の流量との比を任意に変えることができる。
(濃度測定手段)
本実施形態で用いる濃度測定手段3は、処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する装置である。ここで、処理対象物質が過酸化水素である場合、その分解物は酸素となる。また、処理対象物質が尿素である場合、その分解物はアンモニア及び炭酸となる。
過酸化水素の濃度を測定する場合、過酸化水素の濃度測定手段としては、公知の過酸化水素濃度測定装置が挙げられ、特に限定されずに使用できる。なお、過酸化水素濃度測定装置としては、オンラインで測定可能な濃度測定装置が好適である。例えば、市販の過酸化物モニター「ノキシア」(野村マイクロ・サイエンス(株)製、商品名;登録商標)が例示される。
酸素の濃度を測定する場合、酸素の濃度測定装置としては、公知の溶存酸素計(DO計)が挙げられ、特に限定されずに使用できる。なお、溶存酸素計としては、オンラインで測定可能な溶存酸素計が好適である。このような溶存酸素計として、例えば、隔膜式の溶存酸素計が挙げられる。ここで、溶存酸素計3の溶存酸素濃度の測定下限値は、10μg/L以下が好ましく、1μg/L以下がより好ましい。溶存酸素計3の測定下限値が10μg/L以下であれば、より精度よく過酸化水素の濃度の測定が可能である。
尿素の濃度を測定する場合、尿素の濃度測定装置としては、公知の尿素濃度測定装置が挙げられ、特に限定されずに使用できる。なお、尿素濃度測定装置としては、オンラインで測定可能な濃度測定装置が好適であるが、被測定水をサンプリングして、[LC/MS/MS]液体クロマトグラフィー質量分析法等で分析してもよい。
アンモニアの濃度を測定する場合、アンモニアの濃度測定装置としては、公知のアンモニア濃度測定装置が挙げられ、特に限定されずに使用できる。なお、アンモニア濃度測定装置としては、オンラインで測定可能な濃度測定装置が好適であるが、被測定水をサンプリングして、アンモニア濃度測定装置EC9842(Ecotech社)、Nova60(メルクミリポア社製)等で分析してもよい。
炭酸の濃度を測定する場合、炭酸の濃度測定装置としては、公知の炭酸濃度測定装置が挙げられ、特に限定されずに使用できる。なお、炭酸濃度測定装置としては、オンラインで測定可能な濃度測定装置が好適である。例えばSievers社製のTOC計を用いて測定することができる。
各種濃度の測定に際して、診断水の水温は調節してもしなくてもよいが、水温を調節する場合、診断水の水温は15℃以上25℃以下が好ましい。また、このとき水温の変動を±2℃の範囲でほぼ一定に保つようにすることが好ましい。温度調節する場合、例えば、固体触媒担持体2の下流側に熱交換器を設け、この熱交換器によって水温の調節を行えばよい。
(判定手段)
本実施形態で用いる判定手段4は、濃度測定装置3で測定される濃度が、所定の関係を満たすか否かを確認し、固体触媒担持体2の劣化の有無を判定するものである。この判定手段としては、2つの異なる条件で測定した同一化合物の濃度を対比して所定の関係を満たすか否かを判断できるものであればよい。この判定手段4としては、例えば、IC,LSI等の公知の演算装置が挙げられる。判定内容の詳細については後述する。
[固体触媒担持体の劣化診断方法]
次に、上記固体触媒担持体の劣化診断装置1を用いた固体触媒担持体の劣化診断方法について説明する。ここで、固体触媒担持体2が、劣化診断の対象となる固体触媒担持体である。
(第1の濃度測定工程)
この固体触媒担持体の劣化診断方法においては、まず、処理対象物質を含有する診断水を、処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体2に対して、第1の空間速度(SV1)で接触させて第1の診断処理水とした後、その第1の診断処理水の処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する。
ここで用いる処理対象物質を含有する診断水は、処理対象物質が溶解している水溶液であればよく、この診断水を上記第1の空間速度(SV1)で固体触媒担持体2を収容する容器内に供給し、接触させる。この診断水の第1の空間速度(SV1)は、例えば、120〜1200hr−1とすればよい。
また、診断水における処理対象物質の濃度は、固体触媒担持体2の劣化の診断を行うことができる濃度であればよい。この処理対象物質が過酸化水素である場合、その濃度は、劣化の診断を効率的に行うことができるように、例えば、5ppb〜100ppbが好ましく、15〜60ppbがより好ましい。
ここで用いる診断水としては、上記のように処理対象物質を含有する液体であり、処理対象物質が過酸化水素である場合、例えば、超純水製造システムにおいて、2次純水システムにおける処理水が挙げられる。2次純水システムにおける処理水の一部を、診断時に、この劣化診断装置1に通水させ、所定の処理を行うことで、その処理対象物質又はその分解物の濃度から劣化の有無を測定できる。上記2次純水システムを利用する場合、その処理水の一部を抜き出せばよいが、ここでは過酸化水素が含有されていることが求められるため、典型的には、紫外線照射装置の出口側で得られる処理水(TOC−UV処理水)の一部であることが好ましい。
固体触媒担持体2と接触した診断水は、その診断水中に含まれる処理対象物質が分解され、診断処理水が得られる。例えば、処理対象物質が過酸化水素である場合、Pd、Pt又はカタラーゼが固定化された担持体により次式(1)に示したように分解され、過酸化水素2モルから理論的には水2モルと酸素1モルが発生する。

2H → 2HO+O …(1)
このとき発生した水は診断処理水の一部となり、発生した酸素は診断処理水に溶解して、診断処理水の溶存酸素濃度が高められる。なお、ここで診断処理水とは、診断水を固体触媒担持体に接触して得られる処理水をいい、上記第1の空間速度(SV1)により接触させて得られた診断処理水を第1の診断処理水とする。
そして、この診断処理水に対し、溶存酸素計により溶存酸素濃度を測定する。この第1の濃度測定工程では、供給される診断水の過酸化水素の量に応じて、上記化学式に従って溶存酸素量が増加し、カタラーゼ担持樹脂を通過した後の診断水の溶存酸素濃度が高くなる。
また、処理対象物質が尿素である場合、ウレアーゼが固定化された担持体により次式(2)に示したように分解され、尿素1モルが水1モルの存在下に分解されると理論的にはアンモニア2モルと炭酸1モルが発生する。

(NHCO+HO → 2NH+CO …(2)

このとき発生したアンモニアと炭酸は診断処理水に溶解して、診断処理水のアンモニア濃度及び炭酸濃度が高められる。
(第2の濃度測定工程)
次に、処理対象物質を含有する診断水を、上記第1の空間速度(SV1)よりも大きい第2の空間速度(SV2)で、固体触媒担持体2と接触させて第2の診断処理水とした後、その第2の診断処理水の処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する。
この工程における診断水は、第1の濃度測定工程と同一の診断水を用いる。ただし、上記したように固体触媒担持体2に対して供給する単位流量を増加させ、診断水の第2の空間速度(SV2)を第1の濃度測定工程における第1の空間速度(SV1)よりも大きい関係(SV1<SV2)を満たすようにする。
ここで、第1の空間速度(SV1)に対する第2の空間速度(SV2)との比(SV2/SV1)を2〜10とすることが好ましい。さらに、この比は2〜4がより好ましい。この比を2以上とすることで、測定される被処理物質又はその分解物の濃度の変化量に反映され、固体触媒担持体2が十分に機能しているか否かを確認できる。また、この比を大きくすることで、固体触媒担持体2のより長期的なライフタイムについて判定することができる。しかし、空間速度を大きくするには固体触媒担持体2の充填する容器、第1の配管L1や第2の配管L2の太さ等の物理的な限界もあるため、10以下とすれば十分である。
上記第1の濃度測定工程と上記第2の濃度測定工程は、具体的には、次のように操作を行えばよい。図1の劣化診断装置1において、第1の濃度測定工程は、第1のバルブV1を開、第2のバルブV2を閉とし、診断水を、第1の配管L1のみに通水させ、固体触媒担持体2に供給する。
次いで、上記第2の濃度測定工程は、第1のバルブV1を開、第2のバルブV2を開とし、診断水を、第1の配管L1及び第2の配管L2に通水させ、固体触媒担持体2に供給する。
このようにすることで、診断水の第1の空間速度(SV1)よりも第2の空間速度(SV2)が常に大きくなり好ましい。このとき、第1の配管L1と第2の配管L2とで供給される診断水の単位流量が同一である場合、第2の空間速度(SV2)は第1の空間速度(SV1)の2倍となる(SV2/SV1=2)。さらに、第2の配管L2から供給可能な診断水の量をより大きくすることで、空間速度の比(SV2/SV1)を大きくできる。
なお、上記所定の関係を満たせば、第2の濃度測定工程において、第1のバルブV1を閉、第2のバルブV2を開とし、診断水を、第2の配管L2のみに通水させ、固体触媒担持体2に供給してもよい。また、さらに配管を増やして3つ以上の配管として供給量を調整してもよい。
(判定工程)
次いで、上記第1の濃度測定工程と上記第2の濃度測定工程とで得られた濃度に基づいて、固体触媒担持体2の劣化の有無を判定する。
固体触媒担持体2が、まだライフタイムが長く、処理対象物質の分解能力を十分に有している場合、第1の濃度測定工程及び第2の濃度測定工程において、供給される診断水中に含まれる処理対象物質は、上記式(1)又は(2)に示した化学量論に従い全て分解される。すなわち、第1の濃度測定工程において測定される濃度と、第2の濃度測定工程において測定される濃度とが、同等の濃度として測定される。
一方、固体触媒担持体2が、ライフタイムが短く、処理対象物質の分解能力が低下している場合、第1の濃度測定工程において、供給される診断水中に含まれる処理対象物質は、上記式(1)又は(2)に示した化学量論に従い全て分解されるものの、第2の濃度測定工程において、供給される診断水中に含まれる処理対象物質は、その一部が分解されるものの、一部は分解しきれずに処理対象物質が残存することとなる。したがって、この場合、第1の濃度測定工程で測定される分解物の濃度に対して、第2の濃度測定工程で測定される分解物の濃度が低くなる(処理対象物質の濃度を測定する場合は、測定される処理対象物質の濃度が、第1の濃度測定工程よりも第2の濃度測定工程で高くなる)。この場合、固体触媒担持体2が劣化していると判定できる。
なお、この固体触媒担持体の劣化診断方法において、使用する固体触媒担持体2の触媒活性や使用量、供給する診断水の処理対象物質の濃度、第1の濃度測定工程と第2の濃度測定工程における空間速度の比(SV2/SV1)等、の様々な条件によって、結果が変動するため、予め最適な条件を調べ、設定しておくことが好ましい。
また、第1の濃度測定工程及び第2の濃度測定工程で測定される濃度の変動度合いにより、固体触媒担持体の劣化の有無だけでなく、劣化度合いを評価することもできる。その場合、固体触媒担持体の使用可能な時間(ライフタイムの残存時間)を計算により算出することもできる。
[処理対象物質の測定装置]
図2は、本発明の一実施形態である処理対象物質の測定装置の概略構成を示した図である。ここで、処理対象物質の測定装置10は、固体触媒担持体2と、分解物濃度測定手段13と、判定手段4と、演算手段11と、から構成されている。この処理対象物質の測定装置10には、さらに、固体触媒担持体2に診断水を供給する第1の配管L1及び第2の配管L2と、固体触媒担持体2に被処理水を供給する第3の配管L3と、被処理水の分解物の濃度を測定するための第4の配管L4と、が設けられている。
本実施形態において、上記劣化診断装置1と同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明については省略する。すなわち、処理対象物質の測定装置10において、固体触媒担持体2、分解物濃度測定手段13、判定手段4、第1の配管L1、第2の配管L2は、同一の構成である。なお、本実施形態における分解物濃度測定手段13は、処理対象物質の分解物の濃度を測定するものであり、劣化診断装置1における濃度測定手段3に対して限定的である(処理対象物質の濃度を測定する手段を含まない点でのみ異なる)。つまり、分解物の濃度測定手段としては、上記相違点以外は、劣化診断装置1と同一の構成とすることができる。
なお、この処理対象物質の測定装置10において、固体触媒担持体2と、分解物濃度測定手段13は、被処理水中の処理対象物質の濃度を測定する際の必須の構成である。上記の劣化診断装置1において、これらの構成は先に説明しているが、一般に、処理対象物質の測定装置としての構成が主であり、劣化の判定は付加的なものである。すなわち、測定対象物質の濃度を常時監視する装置として、処理対象物質の測定装置10を用いた場合、固体触媒担持体2に常時被処理水を通水することとなる。このように使用していると、固体触媒担持体2は経時的に劣化するため、その処理対象物質の分解能力が十分に維持されているかを確認する必要がある。その確認のため、例えば、数カ月〜1年に一回程度、定期的に上記したような劣化の診断操作を行う。
(固体触媒担持体)
固体触媒担持体2は、上記説明した通りの構成である。上記劣化診断装置1における固体触媒担持体2は、本実施形態における処理対象物質の測定に用いられた固体触媒担持体2である。この固体触媒担持体2は、主に処理対象物質の測定に用いられる。
(分解物濃度測定手段)
分解物濃度測定手段13は、上記説明した通りの構成である。この分解物濃度測定手段13は、本実施形態における処理対象物質の算出に用いるものであり、劣化診断装置1のうち分解物の濃度を測定できるものと共通である。分解物濃度測定手段13は、処理対象物質の濃度測定と固体触媒担持体の劣化診断とで、異なる分解物濃度測定手段を用いてもよいが、あえて別の分解物濃度測定手段を設ける意味はないため、共通のものとして1つ設ければよい。
(判定手段)
判定手段4は、劣化診断装置1に固有であり、上記説明の通りである。
(演算手段)
演算手段11は、処理対象物質の測定装置10において、被処理水の処理対象物質の濃度を算出するための要素である。この演算手段11はIC,LSI等の公知の演算手段を用いることができる。演算手段11は、判定手段4と同一の要素として、それぞれの機能を奏するようにすることもできる。
この演算手段11においては、測定対象である被処理水に対し、分解物濃度測定手段13で測定された分解物濃度から、処理対象物質の濃度を算出するものであり、具体的な算出方法については後述する。
(第1の配管〜第4の配管)
第1の配管L1及び第2の配管L2は、劣化診断装置1に固有のものであり、上記説明の通りである。
第3の配管L3は、処理対象物質の濃度の測定対象である被処理水を固体触媒担持体2に供給するための配管である。この被処理水は、処理対象物質である過酸化水素又は尿素を含有するおそれのある液体であれば特に限定されない。
第4の配管L4は、被処理水を固体触媒担持体2には供給せず、分解物濃度測定手段13に供給するための配管である。これは、被処理水中の処理対象物質の濃度を測定するにあたって、被処理水の未処理状態における処理対象物質の濃度を測定するために用いられる。
これら第3の配管L3及び第4の配管L4には、それぞれ第3のバルブV3、第4のバルブV4を有しており、その開閉により被処理水の供給をコントロールできるようになっている。なお、具体的な操作については後述する。
[処理対象物質の測定方法]
(処理前の分解物濃度の測定)
この処理対象物質の測定装置10を用いた処理対象物質の測定方法は、処理対象物質を含有するおそれのある被処理水を測定対象とする。まず、この測定対象である被処理水を、第4の配管L4を流通させ、固体触媒担持体2に対して未処理の被処理水を分解物濃度測定手段13に供給し、被処理水の分解物濃度を測定する。得られた分解物濃度は、被処理水中に元々含まれる分解物濃度(バックグラウンド)であるため、処理対象物質の濃度の算出にあたって考慮する。
(処理後の分解物濃度の測定)
次いで、被処理水を、第3の配管L3を通して固体触媒担持体2に供給する。ここで供給される被処理水は固体触媒担持体2と接触し、該被処理水中に処理対象物質が含まれる場合、その処理対象物質は上記式(1)又は(2)により分解する。そして、その分解により、上記劣化診断方法における第1の濃度測定工程及び第2の濃度測定工程と同様に、被処理水中の分解物濃度が高くなる。
このように固体触媒担持体2と接触した被処理水は、そのまま分解物濃度測定手段13で、被処理水中の分解物濃度が測定される。
なお、この被処理水の通水速度については、固体触媒担持体に対する被処理水の第3の空間速度(SV3)が、1h−1以上100h−1以下であることが好ましく、5h−1以上30h−1以下であることがより好ましい。この第3の空間速度が100h−1以下であると、優れた定量性、分析能を得ることができ、短時間で処理対象物質の濃度を測定することができる。
固体触媒担持体2の量は、処理対象物質の測定装置10で測定される被処理水の流量等によって適宜決定することが好ましい。例えば、被処理水の通水速度が上記した好ましい範囲になるように、固体触媒担持体2の量を設定すればよい。
処理対象物質の濃度測定時における被処理水の温度は、調節してもしなくてもよい。被処理水の温度調節をする場合、被処理水の温度は、15℃以上25℃以下であることが好ましい。また、処理水の温度は±2℃の範囲でほぼ一定に保たれることがより好ましい。被処理水の温度調節をする場合、例えば、固体触媒担持体2の下流側に熱交換器を設け、この熱交換器によって被処理水の温度を調節すればよい。
また、処理対象物質の測定装置10で濃度測定に供される被処理水は、処理対象物質の濃度が高くならないように、常時監視する対象となる液体が好適であり、例えば、超純水製造装置の二次純水システムを循環する処理水が挙げられる。このとき、二次純水装置の任意の箇所から、その処理水の一部を抜き出し、処理対象物質の濃度の測定を行えばよく、典型的には、紫外線照射装置及び混床式イオン交換樹脂で処理された処理水の一部を抜き出し、測定することが好ましい。
この被処理水のpHは、7.0±2であることが好ましい。この被処理水としては、上記したように超純水製造システムを循環している超純水が例示でき、このような超純水の場合は、通常、抵抗率18MΩ・cm以上、TOC濃度1μgC/L以下、溶存酸素濃度1μg/L以下の水質である。そのため、処理対象物質の測定装置10に供給される被処理水のpHは、上記した好ましい範囲内に維持されている。したがって、この場合、被処理水のpHの調整は行わなくてもよい。
(処理対象物質の濃度の算出)
次に、被処理水の処理対象物質の濃度を、上記測定した処理前後の分解物濃度から算出する。被処理水の処理対象物質濃度は、処理後に測定された分解物の濃度から処理前に測定された分解物の濃度を引くことで算出される。
そして、このように算出された分解物の濃度は、上記式(1)又は(2)で繰り返し説明している、固体触媒担持体2との接触により処理対象物質が分解して生じた分解物に由来するものである。例えば、処理対象物質が過酸化水素である場合、上記式(1)から、2モルの過酸化水素から1モルの酸素が生じるため、上記溶存酸素濃度を2倍し、分解前後の化合物の質量を考慮することで被処理水の過酸化水素の濃度を算出できる。すなわち、次の式(3)により被処理水の過酸化水素濃度を算出できる。なお、式中、「処理前」とは、被処理水がカタラーゼ担持樹脂等の固体触媒担持体と接触する前を意味し、「処理後」とは、被処理水がカタラーゼ担持樹脂等の固体触媒担持体と接触した後を意味する。なお、尿素の場合も同様の手法により測定、算出することで、被処理水中の尿素濃度を算出できる。

過酸化水素の濃度=(処理後の溶存酸素濃度−処理前の溶存酸素濃度)×2×(34/32) …(3)
次に実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(カタラーゼ担持樹脂の製造)
カタラーゼを担持したカタラーゼ担持樹脂を次のように製造した。図3は、実施例におけるカタラーゼ担持樹脂を製造する装置の概略構成を示す図である。
内径50mmで高さ1500mmのカラム41内に、原体樹脂42として、弱塩基性陰イオン交換樹脂(A378LF、ダウ・ケミカル)を100mL充填し、その後、カタラーゼ活性(力価)が25000U/mLのカタラーゼ水溶液43を約300mL充填した。その後、ポンプ45を稼働させ、カラム41に接続した配管44によって、カラム41内でカタラーゼ水溶液43を、下向流、流量100mL/min(SV=60h−1)で約1日循環させた。そして、カタラーゼ水溶液43を抜き出し、新しくカタラーゼ水溶液43を約300mL充填し、3日間循環させる作業を2回繰り返した。その後7日間、超純水を通水して洗浄した。こうしてカタラーゼ担持樹脂を製造した。
(過酸化水素濃度の測定)
図2に示した処理対象物質の測定装置10を用いて、次のように被処理水の過酸化水素の濃度測定及び劣化診断を行った。
カタラーゼ担持樹脂を新品(0%劣化)、50%劣化、70%劣化させたものを用意し、それぞれ内径23mmで高さ250mmのカラムに充填してなるカタラーゼ担持樹脂装置に、溶存酸素計(Orbisphere510型、ハック・ウルトラ・アナリティクス・ジャパン製)を接続して、処理対象物質の測定装置10を構成した。
なお、ここで用意したカタラーゼ担持樹脂は、次のように調製した。
新品(0%劣化):上記作製したカタラーゼ担持樹脂のみ100mLを充填したもの
50%劣化:上記作製したカタラーゼ担持樹脂50mLとカタラーゼが担持されていない原体樹脂50mLとを充填したもの
70%劣化:上記作製したカタラーゼ担持樹脂30mLとカタラーゼが担持されていない原体樹脂70mLとを充填したもの
(過酸化水素の濃度測定)
被処理水は、TOC−UV(JPW、株式会社日本フォトサイエンス)処理水とした。
新品のカタラーゼ担持樹脂を充填したカラムを用い、被処理水の一部を第3の配管L3及び第4の配管L4に流通できるように接続し、被処理水を処理対象物質の測定装置10に引き込んだ。まず、処理対象物質の測定装置10において、第1のバルブV1、第2のバルブV2、第3のバルブV3を閉、第4のバルブV4を開とし、被処理水を流量200mL/min(SV=120h−1)でそのまま溶存酸素計に供給し、被処理水の溶存酸素濃度を測定した。次いで、第4のバルブV4を閉、第3のバルブV3を開とし、被処理水をカタラーゼ担持樹脂2に流量200mL/min(SV=120h−1)で供給し、被処理水中の過酸化水素をカタラーゼ担持樹脂と接触させ、その接触後の被処理水中の溶存酸素濃度を測定した。得られた2つの溶存酸素濃度から、過酸化水素濃度を算出した。この被処理水中の過酸化水素濃度は約30ppb、DOは、0.3ppbであった。
(カタラーゼ担持樹脂の劣化診断)
上記被処理水を第1の配管L1及び第2の配管L2に流通できるように接続し、診断水とした。なお、通常、被処理水と診断水とは異なるものとするが、ここでは被処理水が十分に過酸化水素濃度が高く、試験を行うのに十分適しているため、同一のものを使用することとした。
次に、上記調製した劣化度の異なるカタラーゼ担持樹脂を充填したそれぞれのカラムについて、次のようにカタラーゼ担持樹脂の劣化診断を行った。なお、新品(0%劣化)については、上記過酸化水素の濃度測定に用いたものをそのまま用いた。
第2のバルブV2、第3のバルブV3及び第4のバルブV4を閉、第1のバルブを開とし、診断水を流量200mL/min(SV=120h−1)でカタラーゼ担持樹脂に供給し、カタラーゼ担持樹脂と接触された第1の診断処理水の溶存酸素濃度を溶存酸素計で測定した(第1の濃度測定)。次いで、第3のバルブV3及び第4のバルブV4を閉、第1のバルブV1及び第2のバルブV2を開とし、診断水を流量800mL/min(SV=480h−1)でカタラーゼ担持樹脂に供給し、カタラーゼ担持樹脂と接触された第2の診断処理水の溶存酸素濃度を溶存酸素計で測定した(第2の濃度測定)。本実施例では、第1の空間速度SV1と第2の空間速度SV2との比(SV2/SV1)を4とした。
このとき測定された溶存酸素濃度は、新品のカタラーゼ担持樹脂において、第1の濃度測定で14.6ppb、第2の濃度測定で14.8ppb、50%劣化のカタラーゼ担持樹脂において、第1の濃度測定で14.2ppb、第2の濃度測定で13.0ppb、70%劣化のカタラーゼ担持樹脂において、第1の濃度測定で14.0ppb、第2の濃度測定で10.7ppbであった。このとき溶存酸素濃度と測定時のカタラーゼ担持樹脂に対する空間速度との関係をグラフ上にプロットすると、図4に示したグラフが得られた。
この結果から、新品のカタラーゼ担持樹脂においては、第1の濃度測定と第2の濃度測定で溶存酸素濃度の変動がほぼなく、カタラーゼ担持樹脂の過酸化水素の分解機能が十分に余裕があり劣化していないと判定できる。一方。70%劣化のカタラーゼ担持樹脂は、第1の濃度測定と第2の濃度測定で溶存酸素濃度の大きな変動があり、カタラーゼ担持樹脂の過酸化水素の分解機能が衰えており劣化していると判定できる。50%劣化のカタラーゼ担持樹脂は新品と70%劣化の間の濃度となっており、カタラーゼ担持樹脂の過酸化水素の分解機能がやや衰えており劣化していると判定できる。
以上より、本発明の過酸化水素の測定装置は、定量性、安定性に優れ、測定性能が長期間維持された過酸化水素の濃度測定が可能なカタラーゼ担持樹脂を有する装置であって、かつ、カタラーゼ担持樹脂の劣化を容易に診断することができる自己診断機能を有し、簡易な構成、操作により自身の劣化の有無を判定できる。
1…固体触媒担持体の劣化診断装置、2…固体触媒担持体、3…濃度測定装置、10…処理対象物質の測定装置、L1…第1の配管、L2…第2の配管、L3…第3の配管、L4…第4の配管、V1…第1のバルブ、V2…第2のバルブ、V3…第3のバルブ、V4…第4のバルブ

Claims (16)

  1. 処理対象物質を含有する診断水を、前記処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で接触させ、第1の診断処理水とし、前記第1の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する第1の濃度測定工程と、
    前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きい第2の空間速度(SV2)で接触させ、第2の診断処理水とし、前記第2の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定する第2の濃度測定工程と、
    前記第1の濃度測定工程及び前記第2の濃度測定工程で得られた各濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定工程と、
    を有することを特徴とする固体触媒担持体の劣化診断方法。
  2. 前記第1の空間速度(SV1)に対する前記第2の空間速度(SV2)の比(SV2/SV1)が2〜10であることを特徴とする請求項1に記載の固体触媒担持体の劣化診断方法。
  3. 前記第1の空間速度(SV1)が120〜1200hr−1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体触媒担持体の劣化診断方法。
  4. 前記診断水の前記処理対象物質の濃度が、5ppb〜100ppbであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体触媒担持体の劣化診断方法。
  5. 前記固体触媒担持体が有する固体触媒が、カタラーゼ、ウレアーゼ、白金又はパラジウムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体触媒担持体の劣化診断方法。
  6. 処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体と、
    前記処理対象物質を含有する診断水を、前記固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で供給するための第1の配管と、
    前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きな第2の空間速度(SV2)で供給するための第2の配管と、
    前記固体触媒担持体の下流に設けられ、前記固体触媒担持体と接触後の診断処理水の前記処理対象物質又はその分解物の濃度を測定するための濃度測定手段と、
    前記濃度測定手段で測定される、前記診断水を前記第1の空間速度(SV1)で供給したときの濃度及び前記診断水を前記第2の空間速度(SV2)で供給したときの濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする固体触媒担持体の劣化診断装置。
  7. 前記固体触媒担持体が有する固体触媒が、カタラーゼ、ウレアーゼ、白金又はパラジウムであることを特徴とする請求項6に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  8. 前記固体触媒担持体が有する固体触媒が、カタラーゼ、白金又はパラジウムであり、
    前記濃度測定手段が溶存酸素計であり、その溶存酸素濃度の測定下限値が10μg/L以下であることを特徴とする請求項7に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  9. 前記固体触媒担持体が、カタラーゼが陰イオン交換樹脂に担持されてなるカタラーゼ担持樹脂であることを特徴とする請求項7又は8に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  10. 前記陰イオン交換樹脂は、アミノ基又はアンモニウム基をイオン交換基として有することを特徴とする請求項9に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  11. 前記陰イオン交換樹脂はマクロポーラス型であることを特徴とする請求項9又は10に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  12. 前記カタラーゼ担持樹脂における、単位樹脂量あたりのカタラーゼ活性が10000〜500000U/mLであることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の固体触媒担持体の劣化診断装置。
  13. 処理対象物質を分解可能な固体触媒担持体と、
    前記固体触媒担持体の下流に設けられ、液体中の前記処理対象物質の分解物の濃度を測定するための分解物濃度測定手段と、
    被処理水を、前記固体触媒担持体に供給するための第3の配管と、
    前記被処理水を、前記分解物濃度測定手段に供給するための第4の配管と、
    前記処理対象物質を含有する診断水を、前記固体触媒担持体に対し、第1の空間速度(SV1)で供給するための第1の配管と、
    前記診断水を、前記固体触媒担持体に対し、前記第1の空間速度(SV1)よりも大きな第2の空間速度(SV2)で供給するための第2の配管と、
    前記分解物濃度測定手段で測定される、前記被処理水の分解物濃度に基づいて、前記被処理水中の処理対象物質の濃度を算出する算出手段と、
    前記分解物濃度測定手段で測定される、前記診断水を前記第1の空間速度(SV1)で供給したときの濃度及び前記診断水を前記第2の空間速度(SV2)で供給したときの濃度に基づいて、前記固体触媒担持体の劣化の有無を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする処理対象物質の測定装置。
  14. 前記固体触媒担持体が有する固体触媒が、カタラーゼ、ウレアーゼ、白金又はパラジウムであることを特徴とする請求項13に記載の処理対象物質の測定装置。
  15. 前記第3の配管及び第4の配管が、超純水製造装置における二次純水システムの処理水流路と接続されていることを特徴とする請求項14に記載の処理対象物質の測定装置。
  16. 前記第1の配管及び第2の配管が、前記二次純水システムの紫外線酸化装置の出口側の流路に接続されていることを特徴とする請求項15に記載の処理対象物質の測定装置。
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