JP6844933B2 - インサート材と樹脂材料の複合体の成形方法および成形装置 - Google Patents

インサート材と樹脂材料の複合体の成形方法および成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、インサート材と樹脂材料の複合体の成形方法およびインサート材と樹脂材料の複合体の成形装置に関するものである。
昨今、自動車の軽量化などの分野で強化繊維樹脂材料などの樹脂材料の使用が増加している。しかしながら強化繊維材料などの樹脂材料のみによる成形品は、強度の問題、他部材との接合の問題、成形精度の問題などが存在し、マルチマテリアルとも呼ばれる金属材料と強化繊維樹脂材料などの樹脂材料の複合体の開発が行われている。特許文献1では熱圧着による金属材料と強化繊維樹脂材料の複合体の成形方法の他、図7に射出成形による金属材料と強化繊維樹脂材料の複合体の成形方法も記載されている。
また特許文献2は、キャビティにインサート物である押出しピンを挿入した状態でスキン層を射出成形し、次にコアー層を射出成形することによる金属材料と強化繊維樹脂材料の複合体の成形方法が記載されている。また更には特許文献2には、成形物からスキン層の一部を削除した後に、金属筒の筒状インサートを挿入することも記載されている。
特開2016−55539号公報(請求項3、0047、図7) 特開平10−24447号公報(請求項1、0012、0013,図3)
これらの射出成形を用いたインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料の接合を樹脂の射出成形とともに行えるので他の成形方法よりも生産性に優れている場合が多い。しかしながら特許文献1、特許文献2のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、次に記載されるように種々の成形方法には対応が困難であるという問題があった。
具体的には特許文献1、特許文献2の成形方法は、インサートされた金属材料からなるインサート材が金型に当接されているため、インサート材の片面しか強化繊維樹脂材料を付着させることができず、インサート材の全周に強化繊維樹脂材料を付着させることが困難であるという問題があった。また通常は単一の金型でインサートと射出成形を行うため、種類や性格の異なる樹脂材料を射出して成形を行う際に成形上の制約を受けるという問題があった。更には通常は単一の金型を使用するため、金属材料や強化繊維等からなるインサート材の部分に更に加工処理やコーティングをしたり予熱処理するなど各種のバリエーションを有する成形を採用することが困難であった。更にまたこれらのバリエーションを有する成形を単一の金型上で行おうとすると成形サイクルが延長されてしまうものであった。
本発明では上記の問題を鑑みて、インサート材の両側に樹脂を付着させる成形を含む各種のバリエーションを備えた成形にも対応可能な、インサート材と樹脂材料の複合体の成形方法およびインサート材と樹脂材料の複合体の成形装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、型開きされた第1の金型と中間金型を型閉し、前記型閉により形成されたキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品を成形し、前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型と第2の金型を型閉して前記1次成形品を含むキャビティを形成するまでのいずれかの工程で、第1の金型、中間金型、第2の金型、1次成形品の少なくとも一つに、係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、前記1次成形品を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出し、前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂を付着させることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、第1の金型と中間金型を型閉し、インサートされた前記インサート材の一側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂材料を付着させた1次成形品を成形し、前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型と第2の金型を型閉し、前記型閉により形成された1次成形品のインサート材の他側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出させ、前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂を付着させることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、第1の金型と中間金型を型閉し、インサートされた前記インサート材の一側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂材料を付着させた1次成形品を成形し、前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型と第2の金型を型閉し、前記型閉により形成された1次成形品のインサート材の他側を含むキャビティに強化繊維を含まない樹脂材料か強化繊維の含有量が1次成形よりも低い樹脂材料を1次成形された強化繊維材料を射出させ、前記樹脂材料を1次成形された強化繊維を含む樹脂層の表面に付着させることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化される金属と樹脂材料の複合体の成形方法において、第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、前記インサート材に対して型開きされた状態のまま或いは第1の金型と中間金型を型閉してから追加処理し、更に追加処理されたインサート材の係合部を除く部分を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出成形して前記インサート材と前記強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品を成形し、前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型と第2の金型を型閉し、前記型閉により形成された1次成形品の係合部を除く部分を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記インサート材は両端に係合部を備えた属材料であることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法に用いる金型を含む射出成形機と、前記射出成形機の側方に配置され、係合部を備えた金属材料からなるインサート材を金型または1次成形品の所定位置にインサートするロボットとを備えたことを特徴とする。
本発明のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法は、インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、型開きされた第1の金型と中間金型を型閉し、前記型閉により形成されたキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品を成形し、前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型と第2の金型を型閉して前記1次成形品を含むキャビティを形成するまでのいずれかの工程で、第1の金型、中間金型、第2の金型、1次成形品の少なくとも一つに、係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、前記1次成形品を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出し、前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂を付着させるので、各種のバリエーションを備えたインサート材と樹脂材料の複合体の成形を行うことができる。
本発明の本実施形態の射出成形機の平面図であって、型開き時の状態を示す平面図である。 本発明の本実施形態の射出成形機の平面図であって、型閉時の状態を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態の成形方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の成形方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態の成形方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態の成形方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の成形方法で成形されるインサート材Iと樹脂材料Mの複合体の正面図である。 図7におけるB−B線の断面であるである。
本発明の実施形態の射出成形機11について、図1、図2を参照して説明する。射出成形機11は、インサート材Iと樹脂材料M1,M2の複合体を成形するための射出成形機11である。ベッド12の上面には型締装置13が配置されている。型締装置13は、第1の金型である可動金型14が取付けられる第1の盤である可動盤15と第2の金型である固定金型16が取付けられる第2の盤である固定盤17との間に、中間金型18,18が取付けられる中間部材である回転盤25が型開閉方向A−Aに移動可能かつ型開方向に直交する軸Oを中心に回転可能に配設されている。そして前記固定金型16と前記中間金型18、前記可動金型14と中間金型18とがそれぞれ型開閉手段19,20により型閉されてそれぞれ第1のキャビティC1,第2のキャビティC2が形成され、型締手段21により型締が行われる。
前記固定盤17の四隅近傍には型締手段21の型締シリンダ22が設けられ、型締シリンダ22のロッドがタイバ23となっている。そしてタイバ23には、固定盤17に対して型開閉方向A−Aに移動可能な可動盤15と、固定盤17と可動盤15の間にあって型開閉方向A−Aに移動可能な上フレーム(図示省略)と下フレーム24が挿通されている。上側の2本のタイバ23に挿通される上フレームと下側の2本のタイバ23に挿通される下フレーム24の間には中間部材である回転盤25が型開閉方向A−Aに直交する軸を中心に回転可能に配設されている。そして回転盤25の両面の金型取付面にはそれぞれ中間金型18,18が取付けられる。中間金型18,18には1次成形品P1が離型時に保持されるような形状的工夫や装置が設けられている。
なお前記において下フレーム24はベッド12上にも支持されたものでもよい。また上フレームについては省略してもよい。更に上フレーム、下フレーム24を省略し、タイバ23にガイドされない移動部材をベッド12上に型開閉方向A−Aに移動可能に設け、前記移動フレームに対して回転可能な回転盤(中間部材)を立設し、該回転盤の両面の金型取付面にそれぞれ中間金型を取付けたものでもよい。または移動部材の上面の回転可能な回転テーブルの上面に2面または4面にキャビティ面を備えた1個の中間金型を取付けたものでもよい。その場合回転テーブルが中間部材に相当する。更にまた上フレームと下フレーム24の間に中間部材の部分の両側に金型部分が取付けられた1個の中間金型を回転自在に取付けたものでもよい。本発明の各例において中間部材を回転可能に設けるとは、1方向に間欠的な回転を繰り返すものの他、180°等の角度で正転と反転を行うものも含まれる。
型締シリンダ22は油圧により作動され、タンク26に接続して設けられたポンプ27から切換弁28を介して型締シリンダ22の型締側油室29aまたは型開側油室29bに作動油が供給されるようになっている。なお型締手段についても図1の型締シリンダ22に限定されない。また可動盤15には可動金型14が取付けられ、可動盤15の外側面のタイバ23の挿通部分の近傍にはハーフナット34が設けられている。そしてハーフナット34は図示しない駆動手段により進退移動可能であり、タイバ23に設けられた係止部35に係止されるようになっている。
また射出成形機11は可動盤15(可動金型14を含む)を型開閉方向A−Aに移動させる型開閉手段19と、上フレームおよび下フレーム24、中間部材である回転盤25、および中間金型18,18を型開閉方向A−Aに移動させる型開閉手段20が設けられている。可動盤の型開閉手段19(可動金型の型開閉手段)は、ベッド12上に固定されたサーボモータ37(M1)の駆動軸とベッド12上に軸支されたボールねじ38とがベルト39等を介して連結されている。サーボモータ37は回転角度を検出するロータリエンコーダ40が設けられている。可動盤15の側面のブラケットにはボールねじナット41が固定され、ボールねじナット41にボールねじ38が挿入されている。またサーボモータ37は、サーボアンプ42を介して射出成形機11全体を統括する制御装置33に接続されている。図1,図2では1基の可動盤の型開閉手段19しか図示されていないが、一般的には2基〜4基の可動盤の型開閉手段19が設けられる。
可動盤15と中間部材(回転盤)25の間を型開閉する中間部材の型開閉手段20(中間金型の型開開閉手段)については、可動盤15の側面のブラケットにサーボモータ43(M2)が固定され、この図では下フレーム24にボールねじナット44が固定され、前記ボールねじナット44に挿通されるボールねじ45が、サーボモータ43の駆動軸と連結されている。そしてサーボモータ43にはロータリエンコーダ47が設けられている。またサーボモータ43は、サーボアンプ48を介して射出成形機11全体を統括する制御装置33に接続されている。図1,図2では1基の中間部材の型開閉手段20しか図示されていないが、一般的には2基〜4基の中間部材の型開閉手段20が設けられる。なお可動盤の型開閉手段19と中間部材の型開閉手段20の取付けられる部材やフレーム、サーボモータ37,43の駆動軸とボールねじ38,45の連結方法などもこれに限定されない。
また固定盤17の外側のベッド12上には第1の射出装置49が設けられ、可動盤15の外側には可動盤15とともに移動する第2の射出装置50が設けられている。射出装置49,50の数や配置はこれに限定されず、型締装置13の側面側に射出装置を配置してもよい。
制御装置33について詳細は省略するが演算部、記憶部、入出力部などの機能を備えた部分を有している。そして制御装置33は、上記した型開閉手段19,20の他、射出成形機11の各装置のアクチュエータやセンサに接続されている。また制御装置33は、射出成形機11の各種設定入力や表示を行う操作部31に接続されている。
また射出成形機11のベッド12の一側には金属材料からなるインサート材を金型の所定位置にインサートするインサート用のロボット51が配置されている。本実施形態では、インサート用のロボット51は多関節ロボットが使用され、先端のチャックまたは吸着具によりインサート材を把持できるようになっている。床面にはロボットを型開閉方向A−Aに移動させるレール52が配置されている。そして前記レール52上をロボット51が型開閉方向A−Aに移動できるようになっている。このようにロボット51が移動可能なのは、インサート材を取付ける金型が固定金型16、中間金型18,18、可動金型14のいずれに変更されても対応可能なようにロボット51を最適の位置に移動させるためである。また図示しないがインサート材と樹脂材料の複合体(完成品)を金型から取り出す取出し用のロボットも別途に配置されている。これらロボット51等もまた制御装置33に接続されている。なおインサート用のロボット51は多関節ロボットに限定されずXYZ軸方向にチャック等が移動するものでもよい。本発明のインサート材と樹脂材料の複合体の成形装置には、射出成形機11とロボット51が少なくとも含まれる。
なお図1、図2の例では、第1の金型が可動金型14であり、第1の盤が可動盤15であり、第2の金型が固定金型16であり、第2の盤が固定盤17であるが、本発明では、その反対に、第1の金型が固定金型であり、第1の盤が固定盤であり、第2の金型が可動金型であり、第2の盤が可動盤であってもよい。また図1、図2の例では、中間部材である回転盤25と中間金型18は、型開閉方向A−Aに移動されるが、回転可能な中間部材と中間金型は型開閉方向には固定されるかまたは僅かしか移動せず、一方側の第1の盤(可動盤)に取付けられた第1の金型(可動金型)、他方側の第2の盤(可動盤)に取付けられた第2の金型(可動金型)が中間金型と中間部材に向けて移動するものでもよい。
次に図1、図2に示されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形用の射出成形機11を用いた本発明のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法について図3ないし図6を用いて説明する。本発明では、型開きされた第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型閉し、前記型閉により形成されたキャビティC1に樹脂材料M1を射出して1次成形品P1を成形し、前記1次成形品P1を保持した中間金型18を第2の金型(固定金型16)と対向する位置に向けて回転移動させ、前記中間金型18と第2の金型(固定金型16)を型閉して1次成形品P1を含むキャビティC2を形成するまでのいずれかの工程で、第1の金型(可動金型14)、中間金型18,18、第2の金型(固定金型16)、1次成形品P1の少なくとも一つにインサート材Iをインサートし、前記1次成形品P1を含むキャビティC2に樹脂材料M2を射出する。
図3ないし図6では、射出成形機11は第1の射出装置49や第2の射出装置50などは省略して要部のみを図示している。ま成形方法の説明は、1個のインサート材と樹脂材料の複合体P2の成形手順に沿って説明する。そのためインサート材と樹脂材料の複合体P2は連続して成形されるが、前のサイクルや後のサイクルで成形される1次成形品P1やインサート材と樹脂材料の複合体P2については図3ないし図6では図示を省略している。
まず図3に示される本発明の第1の実施形態のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法について説明する。図3(a)に示されるように、型開きされた第1の金型(可動金型14)か、または第1の金型(可動金型14)と対向する中間金型18の所定の位置にインサート用のロボット51によりインサート(金型の凹部に挿入)する(この実施形態では可動金型14にインサート)。インサート材Iは、図7に示されるような棒状または長手板状の金属材料のインサート材Iがインサート(金型の凹部に挿入)される。このことによりインサート材Iの他側は第1の金型(可動金型14)のキャビティ面14aに当接される。次に図3(b)に示されるように第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型閉し、第1の金型(可動金型14)にインサートされたインサート材Iの一側を含み中間金型18の間に形成されるキャビティC1に第2の射出装置50から強化繊維を含む樹脂材料M1を射出する。そして所定の冷却時間が経過したら図3(c)に示されるようにインサート材Iと強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品P1を中間金型18に保持した状態で第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型開きする。本実施形態の1次成形品P1は、図7、図8に示される完成品のうち、樹脂材料M1とインサート材Iからなり、樹脂材料M2の部分が無いものである。樹脂材料M1のうち、2次成形時に樹脂材料M2と接合される部分は、図8に示されるように凸部M1a、凹部、粗面等の非平面部を形成して、樹脂材料M2との接合力が大きくなるようにしておくことが望ましい。
次に図3(d)に記載されるように、前記1次成形品P1を保持した中間金型18と中間部材である回転盤25を第2の金型(固定金型16)と対向する位置に向けて180°回転移動させる。次に図3(e)に示されるように前記中間金型18と第2の金型(固定金型16)を型閉し、1次成形品P1のインサート材Iの他側を含み第2の金型(固定金型16)と中間金型18の間のキャビティC2を形成する。そして前記キャビティC2に強化繊維を含む樹脂材料を射出することによりインサート材Iと強化繊維を含む樹脂材料の複合体が成形される。次に図4(f)に示されるように再度型開きして、図7、図8に示されるようなインサート材Iの一側と他側にそれぞれ樹脂材料M1,M2が付着したインサート材と樹脂材料の複合体P2を図示しないロボットにより取り出す。前記において、図3(b)の工程で、インサート材Iの一側と第1の金型(可動金型14)の間のキャビティC1に溶融した樹脂材料を射出した場合は、図3(e)の工程では、インサート材Iの他側と中間金型18の間に溶融樹脂を射出しないとインサート材Iの両側に樹脂材料M1,M2を形成することができない。しかしインサート材Iと中間金型18の間の部分は特殊な金型構造ではない場合、型閉時からキャビティ空間が形成されておらず、射出とともに溶融樹脂圧力によりキャビティC2が形成されることになるので、一定量以上の溶融樹脂の射出には適さない。
前記第1の実施形態の場合、インサート材Iの一側と他側の両面に樹脂材料M1,M2を付着させることができる。従ってインサート材Iが比較的薄い板状のものや棒状のものであってもインサート材と樹脂材料の複合体P2に反りが生じにくい。またインサート材Iがリサイクル材や繊維が表面に現れている樹脂体である場合、両面をバージン材の樹脂材料M1,M2により覆うことにより美観に優れたインサート材と樹脂材料の複合体P2を成形できる。更にはインサート材Iが金属材料等の長尺材(丸棒等)であっても全周を強化繊維材料等の樹脂材料M1,M2で覆うことができるので強度の強いインサート材と樹脂材料の複合体P2を成形できる。
次に図1、図2に示される複合体成形用の射出成形機11を用いた、図4に示される本発明の第2の実施形態のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法について説明する。まず図4(a)に示されるように第1の金型(可動金型14)と中間金型18が型開きされた状態から、型閉を行い、図4(b)に示されるように第1の金型(可動金型14)と中間金型18の間に形成されるキャビティC1に樹脂材料M1を第2の射出装置50から射出し、樹脂材料からなる1次成形品P1を成形する。次に図4(c)に示されるように、中間金型18に1次成形品P1を保持した状態で第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型開きする。次に前記1次成形品P1を保持した中間部材である回転盤25と中間金型18を第2の金型(固定金型16)と対向する位置に向けて回転移動させ、その後、前記中間金型18と第2の金型(固定金型16)を型閉するまでの間にインサート材Iの一側が前記1次成形品P1に接合されるようにインサートする。この際、図4(c)に示されるように、最初に型開きして第1の金型(可動金型14)と中間金型18が対向している状態で1次成形品P1を含む中間金型18の所定の位置にインサート用のロボット51によりインサート材をインサートしてもよいし、図4(d)に示されるように、中間金型18の回転後に中間金型18と第2の金型(固定金型16)が対向している状態で1次成形品P1の所定位置にインサート材Iをインサートしてもよい。更には中間金型18が、90°回転して、型開閉方向A−Aに直交する方向に正対した状態で、射出成形機11の側面からインサート材Iを1次成形品P1の所定位置にインサートしてもよい。または1次成形品P1を成形後(前の完成品を除去後)に、中間金型18や第2の金型(固定金型)の所定位置に、インサート材Iをインサートしてもよい。
本実施形態では、図4(d)に示されるように中間金型18を回転後、を第2の金型(固定金型16)と対向した状態で1次成形品P1または中間金型18にインサート材Iがインサートされる。次に図4(e)に示されるように前記中間金型18と第2の金型(固定金型16)を型閉する。そしてインサート材Iの他側を含み中間金型18と第2の金型(固定金型16)の間に形成されるキャビティC2に第1の射出装置49から樹脂材料を射出する。そしてキャビティC2内での溶融樹脂の冷却が完了すると、次に図4(f)に示されるように再度型開きして、インサート材と樹脂材料の複合体P2を図示しないロボットにより取り出す。第2の実施形態においては、1次成形のキャビティC1にはインサート材Iは挿入しないので、第1の実施形態との比較においては成形時のインサート材Iへの熱や圧力などによるストレスは小さい。そのため比較的耐熱性や耐圧性に劣るインサート材Iには適する。また中間金型18に保持された1次成形品P1の上にインサート材Iをインサートし第2の金型(固定金型16)と対向させ、第2の射出装置50から射出を行う場合、1次成形の金型のランナー構造などを複雑化させないで済む場合がある。ただし第2の実施形態は、1次成形品P1とインサート材Iとの間の結合は、第1の射出装置49からの射出で補強などしないと比較的弱くなる。
次に図1、図2に示される複合体成形用の射出成形機11を用いた、図5に示される本発明の第3の実施形態のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法について説明する。まず図5(a)に示されるように、型開きされた第1の金型(可動金型14)または第1の金型(可動金型14)と対向する中間金型18に第1のインサート材1aをインサートする。そして図5の(b)に示されるように、第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型閉し、インサートされた第1のインサート材Iaを含むキャビティC1に樹脂材料M1を第2の射出装置50から射出してインサート材と樹脂材料からなる1次成形品P1を成形する。次に図5の(c)に示されるように、前記1次成形品P1を中間金型18に保持した状態で第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型開きする。
次に図5(d)に示されるように、前記1次成形品P1を保持した中間金型18を第2の金型である固定金型16と対向する位置に向けて回転移動させる。そして中間金型18と固定金型16とが型閉されるまでの間に、1次成形品P1、中間金型18、第2の金型(固定金型16)の少なくとも一つに第2のインサート材Ibをインサートする。ここでは1成形品P1を保持した中間金型18が固定金型16と対向した状態で第2のインサート材Ibをインサートしている。そして図5(e)に示されるように型閉により形成された1次成形品P1と第2のインサート材Ibを含むキャビティC2に樹脂材料M2を第1の射出装置49から射出する。そしてキャビティC2内での溶融樹脂の冷却が完了すると、次に図5(f)に示されるように再度型開きして、インサート材Iaとインサート材Ibが一体化されたインサート材と樹脂材料の複合体P2を図示しないロボットにより取り出す。なおインサート材Iaとインサート材Ibはそれぞれ1個をインサートするとは限定されず複数個をインサートしてもよい。
次に図1、図2に示される複合体成形用の射出成形機11を用いた、図6に示される本発明の第4の実施形態のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法について説明する。まず図6(a)に示されるように型開きされた第1の金型(可動金型14)または第1の金型(可動金型14)と対向する中間金型18の少なくとも一方にインサート材Iをインサートする。第4の実施形態ではインサート材Iは、これに限定されるものではないが、強化繊維を含む平板状のプリプレグか、または強化繊維を含む平板状のシート材である。そして図6(b)に示されるように、第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型閉して該インサート材IをキャビティC1内で追加処理(プレス成形)する。この際第1の金型(可動金型14)と中間金型18を前半に加熱して後半に冷却する加熱冷却を行ってもよい。また第1の金型(可動金型14)と中間金型18の間のキャビティC1でプレス成形を行う際は、第2の金型(固定金型)と中間金型18の間では並行して2次成形が行われるが、型開閉手段19,20や図示しない金型に設けたロック装置により型閉してロックしておくことが望ましい。
次に図6(c)に示されるように第1の金型(可動金型14)または中間金型18のキャビティ面の一部であるコア53を後退させ(コアバックさせ)てキャビティC1を形成する。または可動金型14全体を後退させてインサート材Iaを含むキャビティC1を形成してもよい。そしてプレス成形されたインサート材Iaを含む前記キャビティC1に第2の射出装置50から樹脂材料M1を射出してインサート材と樹脂材料からなる1次成形品P1を成形する。次に図6(d)に示されるように、前記1次成形品P1を中間金型18に保持した状態で第1の金型(可動金型14)と中間金型18を型開きする。そして図6(e)に示されるように、前記1次成形品P1を保持した中間金型18を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させる。そして図6(f)に示されるように前記中間金型18と第2の金型(固定金型16)を型閉し、前記型閉により形成された1次成形品P1を含むキャビティC2に樹脂材料M2を第1の射出装置49から射出する。そしてインサート材と樹脂材料の複合体P2を成形し、図6(g)に示されるように型開きし、前記インサート材と樹脂材料の複合体P2を図示しないロボットにより取り出す。
なお第4の実施形態のインサート材Iへの追加処理はインサート材Iがインサートされて型開き状態のまま行ってもよい。この場合の処理としては、インサート材Iへの塗装、インサート材Iと樹脂材料の接合状態を良好にするためのコーティング、インサート材Iの予熱、インサート材Iの孔明け加工などが該当する。またインサート材Iをインサートした後に型閉したキャビティC1内で塗装等の追加処理を行ってもよい。またはインサート材Iが強化繊維とバインダ等を含む強化繊維シートをインサート材Iとしてインサートし、キャビティC1内の前記シートに粘度の低い溶融樹脂を射出または注入して強化繊維を含むシートへの樹脂材料の含浸を図るものでもよい。また強化繊維を含む材料とは強化繊維のみであってもよい。
なお上記第1の実施形態ないし第4の実施形態は実施可能な範囲で適宜に組み合わせて用いることも可能である。また一つのキャビティC1,C2にインサート(挿入・載置)するインサート材Iの個数は、第1成形品を成形する場合、インサート材と樹脂材料の複合体(完成品)を成形する場合ともに限定されない。また金型におけるキャビティC1,C2の数(金型における完成品の取り数)も限定されない。また第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機の第1の金型が固定金型16であって、固定金型16と中間金型18の間で1次成形品P1の成形を行い、第2の金型が可動金型14であって、可動金型14と中間金型18の間で2次成形を行ってインサート材と樹脂材料の複合体P2を成形するものでもよい。また本発明の射出成形機11については、金型を取り換えれば、インサートを行わない多色成形品や単色成形品の成形も行えることは当然である。
次に第1の実施形態から第4の実施形態のいずれかを、金属材料のインサート材と強化繊維樹脂の射出成形の組み合わせにより使用する際の事項を説明する。背景技術の欄にも記載したように、自動車の軽量化のためには、マルチマテリアルとも呼ばれるハイテン鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、マグネシウム等の金属材料と、炭素繊維またはガラス繊維などの強化繊維を含有した樹脂材料を複合体に使用することが望ましい。なお本発明において金属材料のインサート材Iは、金属材料以外の材料の部分を備えたものも含まれる。
まずは図7に示されるように少なくとも一端にボルト孔等の係合部61を備えた長手形状の金属材料からなるインサート材Iとして準備する。この金属材料のインサート材Iは、金属のみで完成部品を構成するものと比較して細く、単独では自動車部品等に要求される強度を備えていないものである。図7では金属材料のインサート材Iは、直線状の部材だが、曲線部を備えたものや枝分かれ部を備えたも、厚みが異なるものなど形状は限定れない。そして前記インサート材Iは、強化繊維樹脂M1,M2との接合性を良好にするために、複合体の成形前に金属表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理(化学エッチング)などの表面処理が施される。また金属材料と強化繊維樹脂からなる複合体P2は、その電位差から金属部分がガルバニック腐食などを引き起こすことがあるので、それらを防止するため金属材料の表面にコーティングを行うことが望ましい。そして前記第1の実施形態から第4の実施形態では、射出成形に用いられる強化繊維を含む樹脂材料M1,M2は、熱可塑性樹脂を用いることがコストや成形時間の点からどちらかと言えば好ましい。これらの材料の射出時には流動性がよくない材料である場合も多く、金型に加熱冷却が可能な金型を用いたり、射出成形の一種である射出圧縮成形を行うことも好ましい。第1の射出装置49と第2の射出装置50の強化繊維を含む樹脂材料M1,M2は、第1の実施形態のように両側から被覆する場合は、同じ樹脂材料が望ましい。しかし強化繊維樹脂を含む1次成形品の表面に第2の射出装置50から表面層を射出して2次成形を行う場合は、1次成形にはリサイクル材や表面に繊維が露出する樹脂材料M1を用い、2次成形には強化繊維を含まない樹脂材料M2か強化繊維の含有量が1次成形よりも低い樹脂材料M2を使用してもよい。
また射出成形機11で成形が完了した金属材料と強化繊維樹脂の複合体は、冷却収縮や反りなどが完全に解消された時点で、寸法精度を出す処理を行ってもよい。具体的には金属部分のボルト孔や係合部は、最初に形成しておくのではなく、インサート材と樹脂材料の複合体P2(完成品)として成形されてから機械加工してもよい。そのほうがインサート前の金属材料に係合用のボルト孔や係合部を形成しておくよりも正確な位置関係に係合用のボルト孔や係合部を形成することができる場合が多い。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものや上記の各実施例の各部を組み合わせたものについても適用されることは言うまでもないことである。型締装置13は縦方向に型開閉される竪型の射出成形機であってものでもよい。竪型の射出成形機の場合、金型の上面にインサート材をインサートされるので、インサート作業自体は容易となる場合が多い。
11 射出成形機
13 型締装置
14 可動金型
15 可動盤
16 固定金型
17 固定盤
18 中間金型
25 中間部材(回転盤)
49 第1の射出装置
50 第2の射出装置
C0,C1,C2 キャビティ
I,Ia,Ib インサート材
M1,M2 樹脂材料
P1 1次成形品
P2 インサート材と樹脂材料の複合体(完成品)

Claims (6)

  1. インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、
    第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、
    型開きされた第1の金型と中間金型を型閉し、
    前記型閉により形成されたキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品を成形し、
    前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、
    前記中間金型と第2の金型を型閉して前記1次成形品を含むキャビティを形成するまでのいずれかの工程で、第1の金型、中間金型、第2の金型、1次成形品の少なくとも一つに、係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、
    前記1次成形品を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出し、前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂を付着させることを特徴とするインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法。
  2. インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、
    第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、
    型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、
    第1の金型と中間金型を型閉し、
    インサートされた前記インサート材の一側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂材料を付着させた1次成形品を成形し、
    前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、
    前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、
    前記中間金型と第2の金型を型閉し、
    前記型閉により形成された1次成形品のインサート材の他側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出させ、前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂を付着させることを特徴とするインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法。
  3. インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化されるインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法において、
    第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、
    型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、
    第1の金型と中間金型を型閉し、
    インサートされた前記インサート材の一側を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出して前記インサート材の係合部を除く部分に強化繊維を含む樹脂材料を付着させた1次成形品を成形し、
    前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、
    前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、
    前記中間金型と第2の金型を型閉し、
    前記型閉により形成された1次成形品のインサート材の他側を含むキャビティに強化繊維を含まない樹脂材料か強化繊維の含有量が1次成形よりも低い樹脂材料を1次成形された強化繊維材料を射出させ、前記樹脂材料を1次成形された強化繊維を含む樹脂層の表面に付着させることを特徴とするインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法。
  4. インサート材と樹脂材料が金型のキャビティ内で一体化される金属と樹脂材料の複合体の成形方法において、
    第1の金型が取付けられる第1の盤と第2の金型が取付けられる第2の盤との間に、中間金型が取付けられる中間部材が型開方向に直交する軸を中心に回転可能に配設される射出成形機を用い、
    型開きされた第1の金型または第1の金型と対向する中間金型に係合部を備え表面にブラスト処理、レーザー処理、プラズマ処理、薬品処理、コーティングのいずれかの処理が行われた金属材料からなるインサート材をインサートし、
    前記インサート材に対して型開きされた状態のまま或いは第1の金型と中間金型を型閉してから追加処理し、
    更に追加処理されたインサート材の係合部を除く部分を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出成形して前記インサート材と前記強化繊維を含む樹脂材料からなる1次成形品を成形し、
    前記1次成形品を中間金型に保持した状態で第1の金型と中間金型を型開きし、
    前記1次成形品を保持した中間金型を第2の金型と対向する位置に向けて回転移動させ、
    前記中間金型と第2の金型を型閉し、
    前記型閉により形成された1次成形品の係合部を除く部分を含むキャビティに強化繊維を含む樹脂材料を射出することを特徴とするインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法。
  5. 前記インサート材は両端に係合部を備えた属材料であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のインサート材と樹脂材料の複合体の成形方法に用いる金型を含む射出成形機と、
    前記射出成形機の側方に配置され、係合部を備えた金属材料からなるインサート材を金型または1次成形品の所定位置にインサートするロボットとを備えたことを特徴とするインサート材と樹脂材料の複合体の成形装置。
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