JPS5854662B2 - 組立式射出成形装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、組立式射出成形装置に関するものである。

家庭用電気製品や自動車等の各分野においては、採用プ
ラスチックの種類も多岐に渡っており、従来、これを製
作するために、単色の汎用成形機によって個々に成形し
た要求品質の異なった部品を組立ラインへ供給した後、
接着、ビス締め、はめ込み、色入れなどの多（の工程を
経て完成品にしているが、一般の実情である。

しかしながら、このために、個々の部品の製作、品質の
検査、包装、保管、運搬費を始めとし、組立てに多くの
費用を必要とし、更には、一体化された完成品について
も、同様の手順を繰り返す必要があるので、最終製品の
価格の高騰を免れることは、できないところであった。

従来、このような、汎用成形機の欠点を解消するために
、インサート用成形機、あるいは、色や材質の異なった
ものを成形するための２〜３色成形機というような、各
種の専用機も既に良く知られており、これらの採用によ
って、各専門分野において合理化の実を挙げている。

しかしながら、このような専用機は、それぞれ得意とす
る分野がある反面、汎用性に難点があるために、通常の
単色成形機に比較して用途が限定され、その利用分野に
伸び悩みの感のあることを、免れることができない。

一方、射出成形という一つの工程によって最終製品に近
附けることができれば、組立て工数の吸収、一体化によ
る部品の省略、二次加工の合理化、材料費の削減、不良
の削減、部品管理及び包装の合理化等による大巾な価格
の低減を図ることのできることは、明らかなところであ
る。

従来から、このようなことを実現させるために、射出成
形機にインサート、ホットスタンプ、穴明け、カシメ、
取出機等の各種の二次加工機を連動させることのできる
、いわば、組立て成形機ともいうことのできる多目的な
射出成形装置の開発が、特に、家庭用電気製品や自動車
関係の各分野から要望されている。

なお、最近においては、実公昭５３−１２７８１号公報
によって知られるように、中央に回転盤を設けた対向形
射出成形機の回転盤を９００回動させた位置において、
回転盤の型取付は面に対して模様付は部材を進退動自在
とした成形機が開発され、この成形機においては、成形
品を金型から離型させることなく、所要の模様付けを行
なうことのできることが記載されている。

しかしながら、このような装置においては、射出、冷却
完了後、金型を開いた位置において９００回動させ、模
様付けを行なった後、再び９０’回動させ、次ぎの射出
成形行程に移行するので、時間的な損失が生じ、生産能
率の低下を免れることができず、また、模様付は装置の
設置場所としては、回転盤が中央に固定されているので
、回転盤の操作側及び反操作側の２箇所に限定せざるを
得ないという欠点もあるものである。

本発明は、このような既に公知のものにおける欠点に鑑
がみ、−次側及び二次側における射出成形行程の前後に
おいて、各種の二次加工機と連動させることによって、
射出成形という一つの工程内において、最終製品に近付
けることができ、これによって、大巾な価格の低減を図
ることを可能とさせる組立機としての機能を有している
射出成形装置を得ることをその目的とするものである。

本発明は、この目的を達成するために、既に、本出願人
が特願昭５１−１２０９４９号として特許出願中である
色、材質の異なる２色あるいは２材質成形品を効率良く
生産するために開発された「射出成形機の型締装置」の
発明におげろ型締装置を基本とし、その中央部に配置さ
れた回転装置に改良を加えると共に成形機の操作側及び
反操作側における回転盤の型閉及び型開完了位置の合計
４箇所に各種の二次加工機を設置し、これらを射出成形
操作と連動運転させることによって組立成形機としての
十分な機能を付加したことを特徴とするものである。

以下、本発明をその１実施例を示す添附図面の第１〜８
図に基づいて説明する。

まず、第１及び２図に示すように、ベッド１の上に型締
シリンダ２を備えた型締盤３及び可動盤４を対向して配
置し、両盤３，４の中央に回転コアー型取付けのための
回転盤５を配置し、この回転盤５に対向して２台の射出
装置６，６′を同軸上に配置して２色ないしは２材質成
形機を形成し、また、ベッド１の１端部に可動盤４の外
方にタイバー支持盤７を固定し、これに可動錠開閉用シ
リンダ８及び可動盤４を案内するためのタイバー９の１
端部を固定し、更に、可動盤４には、前面にキャビティ
型１０を取付けると共に後面にタイバー９の一部に設け
られた切欠き部１１に係合するストッパー１２を出し入
れ可能に取付ける。

また、タイバー９に案内された可動盤４は、可動錠開閉
用シリンダ８のピストンロンド先端部に固定され、射出
装置６は、それに固設された射出ユニット用シリンダ１
３のピストンロンドを介して可動盤４に結合されている
。

なお、２台の射出装置６，６１の中間に配置された回転
盤５は、はぼ正立方体に形成され、その上下の２面を除
いた４面には、同一形状をした回転コアー型１４，１４
’、１４“。

１４”’を取付けると共に回転盤５の上下を、タイバー
９に水平移動自在にはめられた１組の軸受撃１５．１５
’によって回転自在に支持されている。

また、下方の軸受盤１５′の下部には、油圧モータ１６
と、位置決めシリンダ１７とを設け、回転盤５を水平面
内で一定方向に９０°ずつ、回転、停止及び位置決めが
可能であるようにしである。

なお、回転盤５の内部には、回転コアー型１４゜１４’
、 １４”、 １４”’に対応して４個の油圧エジェク
タ１８．１８’、１Ｂ”、１８”’をそれぞれ内蔵しで
ある。

更に、軸受盤１５ 、１５’は、型締盤３に固定された
回転盤開閉用シリンダ１９のピストンロッドの先端部に
固定され、シリンダ１９の作動によってタイバー９に案
内されて水平移動が可能としである。

なお、タイバー９の自由端部にはピストンヘッドを設け
られており、これは型締盤３に形成された型締シリンダ
２にはめられている。

なお、このシリンダ２は、型締シリンダ兼型厚調整シリ
ンダとして作用するものであり、また、型締盤３の前面
には、キャビティ型２０を取付は可能としである。

更に、型締盤３には射出装置６′が、これに固設された
射出ユニット用シリンダ１３′のピストンヘッドを介し
て結合されている。

また、型開完了位置と、型閉完了位置とにおける回転盤
５の操作側及び反操作側の成形機側面の合計４個所に、
インサート、ホットスタンプ、穴加工、カシメ、取出し
等を行なわせるための各種二次加工機２１ 、２１’、
２１”、 ２１″′を、目的や用途に応じて設置する
。

なお、各種二次加工機２１等は、一般に市販されている
もので良く、これらは、成形機本体のベッド１の側面に
設けた架台２２の上においてガイド棒等に沿って左右に
移動可能とされた調整装置２３の上に取り付けるものと
する。

また、複数のタイバー９の中間部にはねじ部２４を設け
、これに調整ナツト２５及びロックナツト２６をねじ込
み、回転盤５を開いた際に、回転盤５と一体化された軸
受盤１５ 、１５’の端面が、調整ナツト２５の端面に
接するように構成しである（第５図参照）。

本発明は上記のように構成されているが、次ぎに、本発
明の詳細な説明する。

まず、第゛１及び２図において、可動錠開閉用シリンダ
８及び回転盤開閉用シリンダ１９の閉側に圧油を供給す
ると、可動盤４は射出装置６を伴って第１図で見て右方
に移動し、回転盤５も軸受盤１５ 、１５’を介して可
動盤４の移動距離の約半分だげ型締盤３の方向に移動し
、キャビティ型１０゜２０は閉の状態となる。

次ぎに、この状態におち・て可動盤４のストッパー１２
を作動させてタイバー９の切欠１１へこれを係合させる
ことによって、可動盤４をタイバー９に固定する。

その後、型締シリンダ２の室ａに圧油を送り、型締を完
了し、射出ユニット用シリンダ１３ 、１３’に圧油を
送り、射出装置６，６′を金型１０ 、２０にタッチさ
せて射出を行なう。

型開きは、上記と逆の手順によって行なうことができる
。

なお、本装置においては、左右いずれを１次成形側とし
ても支障はないが、今後の説明の便宜上、射出装置６及
びキャビティ型１０から成る左側ユニットを１次成形側
とし、射出装置６１及びキャビティ型２０から成る右側
ユニットを２次成形側と称することとする。

なお、回転コアー型１４〜１４”は同一形状であり、型
開完了位置において、油圧モータ１６と位置決めシリン
ダ１７とによって回転盤５を９０°ずつ、水平面内で一
定方向に回転及び停止させることによって、１次成形側
から２次成形側へと順次移動して行く。

今、第６及び７図に示すような成形品を成形する場合を
例として、どのようにして、本発明装置によって組立成
形品が製造されるかを説明する。

なお、この成形品は、メータ類のカバーであって、電流
値を表示するために、透明な、例えば、アクリル樹脂か
ら成る窓部２Ｔに、電流値を示す目盛及び数字２８が表
示されており、窓部２Ｔの外周には、不透明で且つ剛性
のある、例えば、ＡＢＳ樹脂によって外わく２９を形成
し、その一部にゼロ点調整用ツマミを保持するための金
具３０がインサートによって一体化されている。

また、四すみにはカバーを電流計本体にビス等によって
固定するための穴３１が貫通されている。

更に、外わく２９０表面には、メーカーを示す、例えば
、ｒＪｓＷｌ等の文字３２が表示されている。

このような成形品は、本発明による射出成形装置を用い
ると、第８図に示すような行程に経て、射出成形行程内
において完成品として効率良く生産することが可能とな
るが、その詳細を同図に基づいて説明する。

なお、以下に述べる種々の行程は、各行程が並行して効
率良く行なわれるのであるが、説明並びに理解を容易に
するために、１組の組立成形品がどのようにして、完成
品にされて行くかを、順を追って述べることにする。

まず、各部材は、型閉開始前には、同図Ａに示すような
状態にあるが、型締完了後は、同図Ｂに示すように、一
次キャビティ型１０と、回転コアー型１４とによって形
成される窓部２７へ、左側の射出装置６によってアクリ
ル樹脂（一次成形品）を充てんし、冷却時間経過後、同
図Ｃに示すように型開きを行なって回転盤５を９００回
転させた後、同図Ｂに示すように型閉し、型締完了位置
における反操作側に設置した自動インサート機２１“に
よって金具３０を回転コアー型１４′の所定位置へイン
サートする。

所定の冷却時間経過後、同図Ｃに示すように型開きし、
型開完了位置における反操作側に設置した自動ホットス
タンピング機２１’によって回転コアー型１４′につい
ている一次成形品の透明窓部２７の所定位置に、例えば
、黒色から成る目盛及び数字をスタンプする。

その後、回転盤５を油圧モータ１６によって９００旋回
し、同図Ｂに示すように型閉じを行ない、回転コアー型
１１と二次キャビティ型２０とをはめ合わせ、外わく部
２９へ右側の射出装置６′によってＡＢＳ樹脂（二次成
形品）を充てんし、冷却時間経過後、同図Ｃに示すよう
に型開きを行なって回転盤５を９００回転させた後、同
図りに示すように、型開完了位置における操作側に設置
した自動ホットスタンピング機２１によって回転コアー
型１４’“についている二次成形品の不透明外枠部２９
０所定位置に、例えば、赤色からなるｒＪｓＷｊ等の文
字３２をスタンプした後、同図Ｂに示すように型閉を行
ない、型締完了後、回転盤５内に設げた回転コアー型１
４”’に対応する油圧エジェクタ１８１１１によって製
品を突き出すと共に型閉完了位置における操作側に設置
した成形品取出装置２１′ｌｌによって製品を取り出し
、所定のストッカー等に納める。

以上の行程によって、メータカバーの組立成形品が、射
出成形行程内において得られることになる。

、このように、本発明装置によると、メータカバー等の
組立成形品を、効率良く成形することができるが、各種
の二次加工機は、目的、用途に応じて、適宜設置するこ
とができる。

一方、一次キャビテイ型１０、二次キャビティ型２０及
び回転コアー型１４〜１４″′は、成形品の形状及び金
型構造によって異なり、回転盤５の型開及び型閉完了時
の停止位置は異なったものとなる。

このために、成形機側面に設けた各種二次加工機２１〜
２１／／／と、回転コアー型５との位置関係が正確に維
持されなげれば自動運転は達成することはできない。

このために、本発明においては、これに対して、次ぎの
ように対処することを考慮している。

すなわち、複数のタイバー９の中間部に設けたねじ部２
４に、左右に調整可能な調整ナツト２５及びロックナツ
ト２６をねじ合わせ、調整ナツト２５の右端面に回転盤
５と一体化された軸受盤１５゜１５′の左端面を当接さ
せる機械式ストッパーを電気制御と併用することによっ
て、回転盤５の型開停止位置を正確に規制するようにし
ている。

また、ベッド１の側面の架台２２の上に設けた各種の二
次加工機２１〜２１″ｌは、任意機構を有する公知の調
整装置２３によってそれぞれ単独に左右に移動すること
を可能とし、回転盤５の型開及び型閉停止位置の変化に
対応することができるようにしである。

なお、金型厚さの変化に対応させるためには、型締盤３
の位置を左右に移動させることによってこれを簡単に行
なうようにしである。

すなわち、このために、型締盤３のシリンダ２０室ａに
圧油を導入すれば、型締盤３は左方へ移動し、型厚が小
さくなり、反対に、室すに導入すれば、型締盤３は右方
へ移動し、型厚を犬にすることができる。

以上のように、本発明によると、回転盤５の金型取付面
を、例えば、４面にすると共に４個の回転コアー型１４
〜ｌ ４／／／を水平面内で一定方向に９０度ずつの回
転停止を行なわせ、また、回転盤５を型開閉時に型開き
ストローク分だけ移動させることによって、型開完了位
置と型閉完了位置とにおける回転盤５の操作側及び反操
作側の成形機側面の合計４箇所に、目的及び用途に応じ
た各種の二次加工機２１〜２１″ｌを設置することがで
きるので、組立成形を容易に行なうことができるという
効果が得られる。

また、一次、二次側における射出成形と並行して、型閉
完了位置において各種二次加工を行なうことができるの
で、時間的な損失が少なく、効率良く組立成形品を得る
ことができるという効果も得られる。

更には、タイバー９に設けた複数の調整ナツト２５及び
ベッド側面の架台２２の上に設けた調整装置２３によっ
て、回転コアー型１４〜１４″と各種の二次加工機２１
〜２１″′との位置関係を正確に規定することができる
ので、自動化が容易となるという効果も発揮することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による射出成形装置の１実施例を示す縦
断面図、第２図は第１図の平面図、第３図は第２図の■
−■線断面図、第４図は第２図の■矢視図、第５図は回
転盤の型間位置調整装置を示す一部切断面、第６図は組
立成形品の１例を示す斜視図、第７図は第６図の■−■
線断面図、第８図は第６及び７図に示す組立成形品の製
作工程の説明図である。 １・・・・・・ベッド；２・・・・・・型締シリンダ；
３・・・・・・型締盤；４・・・・・・可動盤；５・・
・・・・回転盤； ６ 、６’・・・・・・射出装置
７・・・・・・タイバー支持盤；８・・・・・・可動盤
開閉用シリンダ；９・・・・・・タイバー；１０，２０
・・・・・・キャビティ型；１１・・・・・・切欠き：
１２・・・・・・ストッパー；１３，１３′・・・・・
・射出ユニット用シリンダ；１４〜１４１１１・・・・
・・回転コアー型； １５ 、１５’・・・・・・軸受
盤；１６・・・・・・油圧モータ；１７・・・・・・位
置決めシリンダ；１８〜１８″′・・・・・・油圧エジ
ェクタ；２１〜２１／／／・・・・・・各種二次加工機
；２２・・・・・・架台；２３・・・・・・調整装置；
２４・・・・・・ねじ部；２５・・・・・・調整ナツト
；２６・・・・・・ロックナツト；２７・・・・・・窓
部；２８・・・・・・数字；２９・・・・・・外わ＜；
３０・・・・・・金具；３１・・・・・・穴；３２・・
・・・・文字。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベッド１の１端部上に固定されたタイバー支持盤７
   にタイバー９の１端部を固着し、タイバー９の他端部に
   はピストンを形成し、該ピストンをベッド１の他端部上
   に移動自在に取付けられた型締盤３に設けた型締シリン
   ダ２に装入し、タイバー支持盤７と型締盤３との間には
   可動盤４をタイバー９に案内されて移動自在に設けると
   共に型締板３と可動盤４との間に回転盤５を配置し、回
   転盤５に対向して２台の射出装置６，６′を配置した射
   出成形装置において、回転盤５を型開きストローク分だ
   け移動可能に構成すると共に回転盤５０４面に同一形状
   の回転コアー型１４〜１４″′を取付は可能とし、また
   、回転盤５はその上下をタイバー９に移動自在に取付け
   られた１組の軸受盤１５ 、１５’によって支持して該
   軸受盤１５′に取付げられた油圧モータ１６及び位置決
   めシリンダ１７により回転及び停止を可能とし、回転盤
   ５に対向して可動盤４と型締盤３とにそれぞれ一次及び
   二次キャビティ型１０，２０を設げ型開及び型閉完了時
   に、回転盤５が型開き位置及び型閉じ位置にあるときの
   射出位置以外にある回転コア型１４〜１４１〃と対向す
   る位置に二次加工機２１〜２１／／／を配置することを
   特徴とする組立式射出成形装置。 ２ タイバー９の一部に切欠き１１を設けると共に可動
   盤４にこれに係合するストッパー１２を設けた特許請求
   の範囲第１項記載の組立式射出成形装置。 ３ タイバー９の中間部にねじ部２４を設け、これに調
   整ナツト２５及びロックナツト２６をねじ込んだ特許請
   求の範囲第１又は２項記載の組立式％式％