以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて本実施形態のゲームシステムの構成例について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(ゲームシステム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態のゲームシステム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、ゲームシステム及びその処理の全部又は一部を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。また、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、プレーヤ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームなどのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(プレーヤ端末、ユーザ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。或いは、端末装置TMとして、プレーヤの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、後述する図3の端末装置TMの処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600と端末装置TMの処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600(プロセッサ)は、記憶部670(データベース)に記憶される各種の情報や、プログラムや、操作情報等に基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、音処理、サーバに必要な各種の制御処理、或いは管理処理などを行う。
処理部600(処理部100)の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部670、170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部600(処理部100)の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部600は、入力処理部602、演算処理部610、出力処理部640を含む。演算処理部610は、位置情報取得部611、設定部612、ゲーム処理部613、認証処理部617、課金処理部618、管理処理部619、表示処理部620、音処理部630を含む。ゲーム処理部613はイベント制御部614を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリー)により実現できる。
入力処理部602は、操作部660により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部670から情報を読み出す処理や、通信部696を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部602は、操作部660で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を、記憶部670から読み出す処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。
演算処理部610は、各種の演算処理を行う。例えば位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などの演算処理を行う。
位置情報取得部611、設定部612(位置情報取得処理、設定処理のプログラムモジュール)は、各々、位置情報取得処理、経路等の設定処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
ゲーム処理部613(ゲーム処理のプログラムモジュール)はゲーム処理を行う。ゲーム処理は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などである。或いはゲーム処理として、オブジェクト空間に複数のオブジェクトを配置設定するオブジェクト空間設定処理、オブジェクト空間において移動体を移動(又は動作)させる移動体処理、オブジェクト空間において所与の視点から見える画像を生成するための仮想カメラを制御する仮想カメラ制御処理、プレーヤのゲーム成績を演算するゲーム成績演算処理などを行うようにしてもよい。
認証処理部617はプレーヤの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたプレーヤの認証処理を行う。この認証処理は、例えばプレーヤが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。課金処理部618は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部618の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。管理処理部619は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばプレーヤは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、プレーヤは、ネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、プレーヤ間でのメッセージ交換や、フレンドプレーヤの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部619は、このようなプレーヤのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620(表示処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの表示部に画像を表示する制御を行ってもよい。音処理部630(音処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの音出力部から音を出力する制御を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において表示するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
出力処理部640は各種の情報の出力処理を行う。例えば出力処理部640は、記憶部670に情報を書き込む処理や、通信部696を介して情報を送信する処理を、出力処理として行う。例えば出力処理部640は、書き込み命令で指定された情報を、記憶部670に書き込む処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)に対してネットワーク510を介して情報を送信する処理を行う。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。
記憶部670は、ポイント情報記憶部672、経路情報記憶部673、ゲーム情報記憶部674、マップ情報記憶部675、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。ポイント情報記憶部672は、地域に設定される複数のポイントの情報を記憶する。例えばポイント情報記憶部672は、ポイントIDに対して、ポイントの位置や検出範囲情報や各種のフラグが関連づけられた情報を、ポイント情報として記憶する。経路情報記憶部673は、複数のポイントを巡るための経路の情報を記憶する。例えば経路情報記憶部673は、経路を構成する複数のポイントのリスト情報などを記憶する。ゲーム情報記憶部674は、ゲーム処理に使用するゲームパラメータ、キャラクタ又はアイテムの情報などを含むゲーム情報を記憶する。ゲーム情報記憶部674は、ゲームにおいて発生するイベントの情報についても記憶する。マップ情報記憶部675は、地図情報であるマップ情報を記憶する。課金情報記憶部676は、課金処理部618により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、プレーヤの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したプレーヤのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各プレーヤの各アカウント情報(ユーザID)に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD、BD)、HDD、半導体メモリー(ROM)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置TM(プレーヤ端末、クライアント装置、ゲーム装置)の構成例を示す。なお、端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置TMは、処理部100、操作部160、撮像部162、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は、前述した図2の処理部600と同様に、プロセッサ、或いはプロセッサ及びメモリーにより実現できる。
処理部100は、入力処理部102、演算処理部110、出力処理部140を含む。演算処理部110は、位置情報検出部111、設定部112、ゲーム処理部113、表示処理部120、音処理部130を含む。
入力処理部102は、操作部160により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部170から情報を読み出す処理や、通信部196を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部102は、操作部160で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を記憶部170から読み出す処理や、端末装置TMの外部装置(サーバシステム、他の端末装置等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。位置情報検出部111、設定部112、ゲーム処理部113は、各々、位置情報検出処理、経路等の設定処理、ゲーム処理を行う。表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報に基づく画像を表示部190に表示する処理を行う。音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。なお、本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、管理処理、表示処理、音処理等は、サーバシステム500と端末装置TMのいずれか一方の処理により実現してもよいし、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。例えばネットワークを利用しないスタンドアローンのゲームシステムの場合には、ゲームシステムである端末装置TMにより本実施形態の各処理が行われる。
操作部160は、プレーヤが、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、被写体の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、ポイント情報記憶部172、経路情報記憶部173、ゲーム情報記憶部174を含む。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
そして本実施形態では図2に示すように、ゲームシステムであるサーバシステム500(或いは端末装置TM)が、位置情報取得部611(位置情報検出部111)、設定部612(設定部112)、ゲーム処理部613(ゲーム処理部113)を含む。なお以下では、本実施形態のゲームシステムがサーバシステム500により実現される場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、ゲームシステムを端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
位置情報取得部611は、プレーヤ(ユーザ)の位置情報を取得する。例えば本実施形態では、端末装置(TM)が位置情報の検出が可能な装置になっている。例えば図3の位置情報検出部111が位置情報を検出する。そしてサーバシステム500は、各端末装置で検出された位置情報を受信する。これにより位置情報取得部611は、各端末装置のプレーヤの位置情報を取得できる。ここで端末装置は、例えばプレーヤが所持可能な携帯型の情報端末装置である。携帯型の情報端末装置は、例えば携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、携帯型ゲーム装置、タブレット型PC等である。或いは端末装置はウェアラブル機器であってもよい。
ここで位置情報の検出手法としては、GPSを用いる手法、ワイファイ(Wi−Fi(登録商標))を用いる手法、セルベース測位手法、或いはブルートゥースのビーコン(iBeacon(登録商標))を用いる手法などの種々の手法を想定できる。GPSを用いる手法では、複数のGPS衛星から送信されている電波を受信することで位置を特定する。ワイファイを用いる手法では、ワイファイのアクセスポイントのMACアドレスと位置情報のデータベースを使用して、現在の位置を特定する。セルベース測定手法では、スマートフォン、携帯電話機等の携帯型通信端末の周囲にある基地局等を利用して位置を特定する。ブルートゥース(BLE)のビーコンを用いる手法では、店舗、施設等に設置された発信側のビーコン端末から送信されたアドバタイズメントのパケットを、端末装置が受信し、当該パケットに含まれるID情報を利用して位置を特定する。端末装置の位置情報検出部111は、これらの手法により端末装置の位置情報を検出する。そしてサーバシステム500の位置情報取得部611はこのように検出された端末装置の位置情報を、プレーヤの位置情報として取得する。なおサーバシステム500の位置情報取得部611が直接にプレーヤの位置情報を取得するようにしてもよい。
設定部612(設定部112。以下、同様)は、各種の設定処理を行う。例えば設定部612は、経路の設定処理を行う。具体的には、所与の地域に設定された複数のポイントを巡るための経路を設定する処理を行う。ここで、地域は現実世界のエリアである。各地域には複数のポイントが設定される。例えば各地域への複数のポイントの設定は、例えばゲームシステムの運営側が行う。或いは、各地域への複数のポイントの設定を、プレーヤの入力情報に基づき行ったり、コンピュータによる自動設定により行ってもよい。そして、これらの複数のポイントを用いて経路が設定される。経路は、プレーヤが移動することを想定されるルートである。ここでは、地域に設定された複数のポイントを巡るための経路が、設定部612により設定される。設定された経路の情報は、例えば経路情報記憶部673に記憶される。経路を構成する複数のポイントの位置情報などのポイント情報は、例えばポイント情報記憶部672に記憶される。なお経路の情報とポイントの情報が一体となったデータ構造の形式で記憶部670に記憶するようにしてもよい。また経路の情報を必ずしも作成する必要はなく、複数のポイントの情報だけを用いて経路の設定を行ってもよい。例えば経路は、経路そのもののデータとしては実在しないような仮想的な経路であってもよい。
ゲーム処理部613(ゲーム処理部113。以下、同様)は、各種のイベントを発生するイベント制御を行う。具体的には、ゲーム処理部613は、経路を移動するプレーヤに対して、プレーヤの位置情報に応じて、経路のポイントに対応するイベントを発生するイベント制御を行う。
例えばプレーヤが、複数のポイントで構成される経路を移動すると、ゲーム処理部613は、プレーヤの位置に対応する経路のポイントにおいて、当該ポイントに関連づけられたイベントの制御を行う。例えばゲーム処理部613は、プレーヤが、ポイントに対応する場所に位置することが検出された場合に、当該ポイントに関連づけられたイベントを発生させるなどのイベント制御を行う。プレーヤがポイントに対応する場所に位置するか否かは、ポイントに対して設定された検出範囲内に、プレーヤが位置するか否かを、プレーヤの位置情報に基づき検出すればよい。この検出範囲は、ポイントを内包するように設定された所与の大きさの範囲である。例えばポイントを中心点(基準点)とするような範囲である。この検出範囲の大きさ(広さ)は、固定であってもよいし、可変であってもよい。例えばプレーヤが屋外で移動する場合には、検出範囲を広い範囲に設定し、プレーヤが屋内で移動する場合には、屋外の場合に比べて検出範囲を狭い範囲に設定すればよい。またプレーヤのゲームレベルやゲーム状況(ゲームの進行度合い。ゲームが序盤か終盤か)に応じて検出範囲を可変に設定してもよい。例えばプレーヤのゲームレベルが低い場合には、例えば検出範囲を広くし、プレーヤのゲームレベルが高い場合には、例えば検出範囲を狭くする。またプレーヤのゲーム状況を有利な状況に設定する場合には、例えば検出範囲を広くし、不利な設定にする場合には、例えば検出範囲を狭くする。またゲーム処理において発生するイベントは、イベントが発生する各ポイント(ポイントID)に対応づけて、記憶部670(ゲーム情報記憶部674)に記憶すればよい。なお、イベント発生等のイベント制御は、ゲーム処理部613のイベント制御部614が行う。イベント制御は、例えばイベントの発生の制御であってもよいし、イベントの削除の制御、或いはイベント内容の変更の制御などであってもよい。
そして本実施形態ではゲーム処理部613は、ポイント順移動の場合と、ポイント飛ばし移動の場合とで、異なるイベント制御を行う。或いはゲーム処理部613は、ポイント順移動の場合と、ポイント飛ばし移動の場合とで、ゲーム結果を異ならせる演算処理を行う。具体的にはゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の場合は、ポイント順移動の場合に比べて、ゲーム結果がより劣るゲーム結果となるような、ゲーム結果の演算処理を行う。
ここで、ポイント順移動は、例えばプレーヤが経路のポイント順に移動する移動態様である。例えばポイント順移動は、第jのポイントの次に第j+1(jは1以上の整数)のポイントに移動するというような移動態様である。具体的には、経路が第1〜第M(Mは2以上の整数)のポイントを含む場合に、第1のポイントの次に第2のポイントに移動し、第2のポイントの次に第3のポイントに移動し・・・・第jのポイントの次に第j+1のポイントに移動し・・・・第M−1のポイントの次に第Mのポイントに移動するような移動態様が、ポイント順移動である。例えば経路情報記憶部673が、ポイントのリスト情報を経路情報として記憶する場合には、そのリスト情報でのポイントのリストの順での移動が、ポイント順移動である。一方、ポイント飛ばし移動は、経路の1又は複数のポイントを飛ばして移動する移動態様である。例えばポイント飛ばし移動は、ポイント順移動での1又は複数のポイントを飛ばして移動(バイパス移動)する移動態様である。またイベント制御を異ならせるとは、例えばイベントの発生の制御やイベントの削除の制御やイベントの内容の制御などを異ならせることである。またゲーム結果は、例えばプレーヤのゲーム成績やゲーム成果であり、ゲーム成績、ゲーム成果は、ゲームの各段階での中間的なゲーム成績、ゲーム成果であってもよいし、最終的なゲーム成績、ゲーム成果であってもよい。
またゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の状況を判定し、当該状況の判定結果に応じたイベント制御を行う。例えば、ポイント飛ばし移動の状況の判定結果に応じて、異なるイベント制御を行う。またゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の状況の判定結果に応じたゲーム結果の演算処理を行う。例えば、ポイント飛ばし移動の状況の判定結果に応じて、ゲーム結果が異なるようなゲーム結果の演算処理を行う。
例えばゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の状況の判定として、ポイント飛ばし移動の移動距離、移動時間、飛ばしポイント数又は飛ばし方向を判定する。例えばゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動が行われた場合のプレーヤの移動経路における移動距離や、その移動経路でのプレーヤの移動時間や、ポイント飛ばし移動により飛ばしたポイントの数や、どの方向でポイントを飛ばしたかの飛ばし方向(経路に沿った方向か、経路に直交する方向か)に基づいて、ポイント飛ばし移動の状況の判定処理を行う。そしてゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の移動距離、移動時間、飛ばしポイント数又は飛ばし方向の判定結果に応じたイベント制御や、当該判定結果に応じたゲーム結果の演算処理を行う。
またゲーム処理部613は、プレーヤの経路巡りのゲームの達成度を評価するゲーム結果の演算処理を行う。この達成度は、発生したイベントの数、イベントのクリア条件をクリアしたか否か、又は発生したイベントでのプレーヤの行動結果などに基づいて評価できる。そしてゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動の場合と、ポイント順移動の場合とで、達成度の評価を異ならせる。一例としては、ポイント飛ばし移動の場合は、ポイント順移動の場合に比べて、達成度を低く評価する。或いは逆に、ポイント飛ばし移動の場合は、ポイント順移動の場合に比べて、達成度を高く評価してもよい。
またゲーム処理部613は、経路に対して少なくとも1つのゲーム要素を設定する。例えば経路やポイントの情報にゲーム要素の情報を関連づける。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたゲーム要素のイベントを発生する。経路へのゲーム要素の設定手法としては、種々の手法を想定できる。例えば1つの経路に複数のゲーム要素を設定してもよい。この場合は、経路の各ポイントで出現するゲーム要素を異ならせてもよい。即ち、複数のゲーム要素の中から選択されたゲーム要素を、各ポイントにおいて出現させてもよい。或いは、第1の経路と第2の経路に設定されるゲーム要素を互いに異ならせてもよい。例えば第1の経路には第1のゲーム要素又は第1のゲーム要素群を設定し、第2の経路には、第1のゲーム要素とは異なる第2のゲーム要素、或いは第1のゲーム要素群とは異なる第2のゲーム要素群を設定してもよい。経路の数が3以上である場合も同様である。
またゲーム要素は、ゲームを構成する要素であり、例えばゲームにおいて表示されるゲーム表示物である。或いはゲーム要素は、音声等を出力する音源(例えば会話音源、セリフ音源、ゲーム効果音の音源等)であってもよい。例えばゲーム要素の1つはキャラクタである。キャラクタは、人、モンスター、動物、ロボット、車、電車、飛行機又は船等を表象するものである。キャラクタは、ゲーム表示物であってもよいし、音声だけを出力する音源(音出力物)であってもよい。またキャラクタは、キャラクタ性を有するようなアイテムであってもよい。またゲーム要素は、ゲームのアイテム、仮想抽選器(ガチャ等)、ゲームに用いられる楽器、又はゲームカードなどであってもよい。
例えばゲーム要素がキャラクタである場合に、ゲーム処理部613は、経路に対して、少なくとも1つのキャラクタを設定する。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたキャラクタのイベントを発生する。このイベントは、キャラクタの表示物によるイベントであってもよいし、キャラクタの音声の音源によるイベントであってもよい。
またゲーム処理部613は、ポイント飛ばし移動が行われた場合に、ポイント飛ばし移動の以降のポイントにおいて、飛ばされたポイントに対応するゲーム要素のイベントを発生する。例えばポイント飛ばし移動の以降のポイントにおいて、飛ばされたポイントに対応するキャラクタのイベントを発生する。ポイント飛ばし移動の以降のポイントは、飛ばされたポイントに続くポイント(後続のポイント)などである。またポイント飛ばし移動の以降のポイントにおいて、飛ばされたポイントに対応するゲーム要素のイベントを発生するとは、例えば、飛ばされたポイントに登場するキャラクタ等のゲーム要素を、ポイント飛ばし移動の以降のポイントにおいても出現させることなどである。
また設定部612は、地図情報(地図画面)に基づき選択された地域に対して、複数のポイントを設定する。例えばプレーヤの入力情報に基づき又はコンピュータによる自動設定により、複数のポイントを設定する。そして設定部612は、設定された複数のポイントに基づいて、複数のポイントを巡るための経路を設定する。例えば設定部612は、ポイント情報記憶部672にその情報が記憶される複数のポイントの中から、経路を構成するポイントを選択する。そして、選択された複数のポイントに基づいて、当該複数のポイントを巡るための経路を設定する。
また設定部612は、経路のスタートポイントとゴールポイントと、スタートポイントとゴールポイントの間の中間ポイントを設定する。例えばポイント情報記憶部672にその情報が記憶される複数のポイントの中から、スタートポイントとゴールポイントと中間ポイントを設定(選択)する。この中間ポイントは中間ゴールポイントであってもよい。そしてゲーム処理部613は、スタートポイントと中間ポイントの間の前半経路でのプレーヤの経路巡りゲームの状況に応じて、中間ポイントとゴールポイントの間の後半経路でのイベント制御を行う。ここで前半経路は経路の往路であってもよく、後半経路は経路の復路であってもよい。前半経路でのプレーヤの経路巡りゲームの状況は、当該ゲームのゲーム結果などで判断できる。例えば前半経路での当該ゲームの達成度、ゲームに要した時間、或いは制限時間に間に合ったか否かなどにより、当該ゲームの状況を判断できる。そして、当該ゲームの状況の判断結果に基づいて、後半経路でのイベント制御を行う。例えば判断結果に応じた、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。
また本実施形態では、プレーヤの移動に対して制限時間が設定されている。この制限時間は、経路の全体に対する制限時間であってもよいし、経路の前半経路、後半経路などに対する制限時間であってもよいし、経路のポイント間での制限時間であってもよい。そしてゲーム処理部613は、制限時間内での時間経過に応じたイベント制御を行う。例えば制限時間内での時間経過に応じた、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。例えば制限時間に間に合ったか否かに応じた、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。
またゲーム処理部613は、経路のポイントに対応するイベントとして、ゲーム要素(キャラクタ、アイテム、ゲームカード、楽器又は仮想抽選器等。以下、同様)の出現イベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントを発生する。ゲーム要素の出現イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所(例えばポイントの検出範囲内の場所)に位置する場合に、ゲーム要素を出現させるイベントである。出現するゲーム要素は、ゲーム要素に対応する表示物であってもよいし、ゲーム要素に対応する声源であってもよい。また、ゲーム要素の獲得イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所に位置する場合に、プレーヤにゲーム要素を獲得させるためのゲームイベントである。この獲得イベントは、例えばプレーヤのキャラクタ等のゲーム要素と、出現した敵キャラクタ等のゲーム要素の対戦イベントであってもよい。或いは所与の獲得条件が満たされた場合に、ゲーム要素をプレーヤの所持物として獲得させるようなイベントであってもよい。またゲーム要素のパラメータ情報の変更イベントは、キャラクタ又はアイテム等のゲーム要素の各種のパラメータの値や態様等を変更するイベントである。またゲーム要素のパラメータは、キャラクタ又はアイテム等のゲーム要素の能力(攻撃力、守備力、魔法力等)、ステータス(体力、ヒットポイント、耐久値等)、属性又は状態等を表すパラメータである。またアイテムとしては、武器、防具等の装備品や、体力回復や装飾用等の道具などの種々のゲームアイテムを想定できる。また仮想抽選器の抽選イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所に位置する場合に、ポイントに対応する仮想抽選器の抽選処理を行って、プレーヤにレアアイテム等のアイテムを獲得させるイベントである。また仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントは、仮想抽選器の各種パラメータの値や態様等を変更するイベントである。より具体的には、仮想抽選器の当たり確率等を変更するイベントである。
またゲーム処理部613は、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報に応じたイベント制御を行う。移動情報は、プレーヤの移動についての状態(停止状態も含む)を表す情報である。例えばゲーム処理部613は、経路の第iのポイントと次の第i+1のポイント(iは1以上の整数)の間でのプレーヤの移動情報(移動状態情報)に応じたイベント制御を行う。例えばプレーヤの移動情報に応じた、イベントの発生、イベントの削除又はイベント内容の変更の制御などを行う。
プレーヤの移動情報は、例えば経路のポイント間でのプレーヤの移動速度、移動距離、移動時間又はポイント滞在時間(停止時間)などである。そしてゲーム処理部613は、ポイント間でのプレーヤの移動速度、移動距離、移動時間又はポイント滞在時間に応じたイベント制御を行う。例えばゲーム処理部613は、移動速度、移動距離、移動時間又はポイント滞在時間に応じた、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。なお、移動速度、移動距離、移動時間及びポイント滞在時間のうちの2つ以上を用いて、イベント制御を行ってもよい。
ここでポイント間でのプレーヤの移動速度は、ポイント間でのプレーヤの移動の例えば平均速度である。或いは移動速度はポイント間での移動の代表的な速度(例えば最大速度、又はポイント間の所与の区間での速度等)であってもよい。ポイント間でのプレーヤの移動距離は、例えばポイント間でのプレーヤの移動経路の距離(長さ)である。ポイント間でのプレーヤの移動時間は、ポイント間の移動に要した時間であり、例えば上記の移動経路での移動時間である。なお移動速度は、移動距離と移動時間とにより特定されるものであってもよい。ポイント滞在時間は、ポイントやポイント間でのプレーヤの滞在時間(停止時間)を表す情報である。例えばポイント滞在時間(プレーヤ滞在時間、プレーヤ停止時間)は、第iのポイントでのイベント発生タイミングからの経過時間により特定できる。
またゲーム処理部613は、経路の第iのポイントに対応するイベントの発生後、次の第i+1のポイントに対応するイベントが発生することなく経過した経過時間を、ポイント滞在時間(プレーヤ滞在時間)として、ポイント滞在時間に応じたイベント制御を行う。例えば第iのポイントでのイベント発生タイミングで、タイマー等による経過時間の計時を開始する。そして第iのポイントでのイベント発生タイミングから所与の時間が経過しても、次の第i+1のポイントのイベントが発生していない場合(第i+1のポイントにプレーヤが到着してない場合)には、プレーヤがポイントやポイント間で滞在していると判断する。そしてゲーム処理部613は、そのときの経過時間(タイマー等により計時された時間)をポイント滞在時間として、ポイント滞在時間に応じたイベント制御を行う。
またゲーム処理部613は、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報に応じて、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。例えば移動情報に応じて、所与のイベントを発生したり、以降のイベントを削除したり、以降のイベントの内容を変更する制御を行う。
具体的にはゲーム処理部613は、経路の第iのポイントと第i+1のポイントの間でのプレーヤの移動情報に応じて、第iのポイントと第i+1のポイントの間又は第i+1のポイント以降での、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。例えばゲーム処理部613は、プレーヤの移動情報に応じて、第iのポイントと第i+1のポイントの間でのイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。或いは、第i+1のポイントでのイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。或いは、第i+2のポイント等でのイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。
またゲーム処理部613は、イベントを発生する新たなポイントを設定することで、イベント発生を行ってもよい。例えばサブのポイントをメインのポイントに変更し、変更後のメインのポイントでイベントを発生することで、移動情報に応じたイベント発生を行ってもよい。
またゲーム処理部613は、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報と、経路のポイントでのプレーヤの行動結果とに応じた、イベント制御を行う。即ち、ポイント間でのプレーヤの移動情報に加えて、経路のポイントでのプレーヤの行動結果も用いて、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。例えばゲーム処理部613は、第iのポイントと第i+1のポイントの間でのプレーヤの移動情報と、第iのポイントでのプレーヤの行動結果に基づいて、例えば第i+1のポイント以降でのイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。プレーヤの行動結果は、例えば第iのポイントで発生するイベントのゲームでのプレーヤのゲーム結果(例えば対戦結果、ゲーム成績等)などである。或いは、第iのポイントで発生するイベントが、キャラクタ又はアイテム等のゲーム要素の獲得イベントである場合には、プレーヤの行動結果は、ゲーム要素の獲得についての結果である。第iのポイントで発生するイベントが、仮想抽選器(ガチャ等)による抽選イベントである場合には、プレーヤの行動結果は抽選イベントの抽選結果である。
また経路のポイント間のプレーヤの移動に対して、制限時間又は制限距離が設定されていたとする。この制限時間、制限距離は、ポイント間のプレーヤの移動時間、移動距離に対する制限時間、制限距離である。この場合にゲーム処理部613は、制限時間に対するプレーヤの移動時間、又は制限距離に対するプレーヤの移動距離に応じた、イベント制御を行う。例えばゲーム処理部613は、制限時間に対するプレーヤの移動時間の割合である時間割合を求める。そして、この時間割合に応じたイベント制御を行う。例えば時間割合が小さいほど、プレーヤがより有利になったり、優遇されるようなイベント制御を行う。またゲーム処理部613は、制限距離に対するプレーヤの移動距離の割合である距離割合を求める。そして、この距離割合に応じたイベント制御を行う。例えば距離割合が小さいほど、プレーヤがより有利になったり、優遇されるようなイベント制御を行う。なお、時間割合と距離割合の両方に応じたイベント制御を行ってもよい。
また設定部612は、経路に沿ったメインのポイントと、サブのポイントを設定する。サブのポイントとしては、例えばメインのポイント以外のポイント(例えばメインのポイント以外のポイントのうちの一部又は全部のポイント)を用いることができる。サブのポイントは、経路に沿わないポイント(経路から所与の距離以上離れたポイント)であってもよいし、経路に沿ったポイント(経路上のポイント)であってもよい。例えば設定部612は、ポイント情報記憶部672に記憶される複数のポイントのうち、経路に沿ったメインのイベントを発生させるポイントを、メインのポイントとして設定する。そしてメインのポイントに設定されていないポイントを、サブのポイントに設定することができる。例えば設定部612は、複数のポイントの中から選択したポイントをメインのポイントに設定して、経路を設定し、メインのポイント以外のポイントをサブのポイントに設定する。
そしてゲーム処理部613は、プレーヤの位置情報に応じて、サブのポイントに対応するサブポイントイベントを発生するイベント制御を行う。例えばイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。例えばゲーム処理部613は、プレーヤが、サブのポイントに対応する場所に位置することが検出された場合に、サブのポイントに関連づけられたサブポイントイベントを発生させるなどのイベント制御を行う。プレーヤがサブのポイントに対応する場所に位置するか否かは、サブのポイントに対して設定された検出範囲内に、プレーヤが位置するか否かを、プレーヤの位置情報に基づいて検出すればよい。この検出範囲は、サブのポイントを内包するように設定された所与の大きさの範囲である。
またゲーム処理部613は、サブポイントイベントとして、プレーヤを経路側に戻すためのイベントを発生する。ここで、プレーヤを経路側に戻すためのサブポイントイベントは、例えば経路側に戻ることをプレーヤに指示(促す)する指示情報(警告情報)を出力(発生)するイベントである。この指示情報は、画像情報又は音声情報である。例えば指示情報は、キャラクタ等のゲーム要素の画像情報又は音声情報である。例えば経路側に戻るように、キャラクタの画像や音声を用いて指示(促す、警告)する。またプレーヤを経路側に戻すためのサブポイントイベントは、例えば端末装置を振動させたり、端末装置の画面を光らせるイベントであってもよい。例えば端末装置を振動させる情報や画面を光らせる情報を指示情報(警告情報)として当該イベントにおいて出力する。
またゲーム処理部613は、経路又はメインのポイントとサブのポイントとの距離に応じて、サブポイントイベントのイベント制御を異ならせてもよい。経路又はメインのポイントとサブのポイントとの距離が近い場合(第1の距離の場合)には、プレーヤを経路側に戻すための指示情報(警告情報)として、指示度合い(警告度合い)が低い第1の指示情報(画像情報、音声情報、振動情報又は発光情報等)を、当該サブポイントイベントにおいて出力する。経路又はメインのポイントとサブのポイントとの距離が遠い場合(第1の距離よりも長い第2の距離の場合)には、プレーヤを経路側に戻すための指示情報(警告情報)として、第1の指示情報よりも指示度合い(警告度合い)が高い第2の指示情報(画像情報、音声情報、振動情報又は発光情報等)を、当該サブポイントイベントにおいて出力する。
またゲーム処理部613は、サブポイントイベントが発生したか否かに応じて、サブポイントイベント以降に発生するイベントのイベント制御を異ならせてもよい。例えばサブポイントイベントが発生した場合と、サブポイントイベントが発生しなかった場合とで、サブポイントイベント以降でのイベント発生の制御、イベント削除の制御、又はイベント内容の変更の制御等を行う。
そしてゲーム処理部613は、サブポイントイベント以降に発生するイベントでは、サブポイントイベントの内容を反映させたイベント制御を行う。例えば、サブポイントイベントで出現するキャラクタ等のゲーム要素が、サブポイントイベント以降に発生するイベントにおいて出現するようなイベント制御を行う。
なお以上では、本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、表示処理、音処理等を、図2のサーバシステム500が行う場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上記に説明した本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、表示処理、音処理等の一部又は全部を図3の端末装置TMが行うようにしてもよい。この場合には、端末装置TM(或いは端末装置とサーバシステムが連携したシステム)が本実施形態のゲームシステムとして機能することになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では、経路のポイントで発生するイベントが、キャラクタの出現イベント(キャラクタの音声出力イベント、画像出力イベント)である場合を主に例にとり説明するが、本実施形態のイベントはこれに限定されない。経路のポイントに対応するイベントは、キャラクタ以外のゲーム要素(アイテム、ゲームカード、仮想抽選器又は楽器等)が出現するイベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントなどであってもよい。
2.1 ポイント、経路の設定、イベント制御
図4(A)、図4(B)はポイント、経路の設定手法の一例の説明図である。例えば本実施形態では、地図情報(地図画面)に基づき地域が選択される。例えば図4(A)の地図情報(例えば首都圏の地図情報)には複数の地域AR1〜AR20が設定されている。図4(A)では、例えば電車(例えば山手線)の駅に対応するエリア(現実世界のエリア)が地域AR1〜AR20として設定されている。本実施形態では、図4(A)のような地図情報に基づき、プレーヤがゲームプレイ(例えば経路巡りのゲームプレイ)を行う地域が選択される。この地域の選択は、プレーヤの入力情報に基づく選択であってもよいし、コンピュータによる自動選択であってもよい。或いはプレーヤがゲームプレイを行う地域は予め選択されているものであってもよい。
そして本実施形態では、地図情報に基づき選択された地域に対して、複数のポイントが設定される。例えばプレーヤの入力情報に基づき又はコンピュータによる自動設定により、複数のポイントが設定される。なお複数のポイントは、例えばゲームシステムの運営者等により予め地域に対して設定されていてもよい。そして設定された複数のポイントに基づいて、複数のポイントを巡るための経路が設定される。例えば図5(B)では、地域の駅の近くに複数のポイントが設定され、これらの複数のポイントを巡るための経路RT1、RT2、RT3が設定されている。図4(B)の地域は、図4(A)の地図情報(地図画面)に設定された複数の地域AR1〜AR20の中から選択された地域である。
図4(A)の経路RT1は、ポイントPSTをスタートポイントとして、ポイントPA1、PA2、PA3、PA4、PA5、PA6の順で巡って、ポイントPGLをゴールポイントとする経路である。即ち、経路RT1は、ポイントPST、PA1〜PA6、PGLを巡るための経路である。経路RT2は、ポイントPSTをスタートポイントとして、ポイントPB1、PB2、PB3、PB4、PB5、PB6の順で巡って、ポイントPGLをゴールポインとする経路である。即ち、経路RT2は、ポイントPST、PB1〜PB6、PGLを巡るための経路である。経路RT3も同様である。このように図4(B)では、所与の地域に設定された複数のポイントを巡るための経路RT1、RT2、RT3が設定されている。
なお図4(B)では、経路RT1、RT2、RT3のスタートポイントやゴールポイントが同じポイントに設定されているが、スタートポイントやゴールポイントが互いに異なるポイントに設定されていてもよい。
本実施形態では、RT1、RT2、RT3の各経路のポイントにおいてイベントが発生する。経路に沿って移動するプレーヤは、このように経路の各ポイントで発生するイベントを楽しむゲーム(経路巡りのゲーム)をプレイする。
具体的には本実施形態では、経路(RT1等)を移動するプレーヤに対して、プレーヤの位置情報に応じて、経路のポイント(PST、PA1〜PA6、PGL等)に対応するイベントを発生する。例えば、プレーヤは、携帯型情報端末装置(スマートフォン、携帯型ゲーム装置等)などの端末装置を所持して、選択した経路を移動する。そして経路を移動するプレーヤが、ポイントに対応する場所に位置することが検出されると、そのポイントに関連づけられたイベントが発生する。例えばイベントに対応する音声が端末装置から出力されたり、イベントに対応する画像が端末装置の表示部に表示される。例えばポイントに対して、ポイント(ポイント位置)を内包する検出範囲が設定されており、プレーヤの位置情報に基づいて、プレーヤが検出範囲に入ったことが検出されると、そのポイントに対応するイベントが発生する。検出範囲は、ポイントを中心とした例えば円形状等の範囲である。なお検出範囲の形状は円形状には限定されず、矩形等の他の形状であってもよい。
プレーヤの位置情報は、例えば、プレーヤが所持する、位置情報の検出が可能な端末装置により取得される。プレーヤの位置情報は、例えばGPSを用いる手法、ワイファイを用いる手法、セルベース測位手法、或いはブルートゥースのビーコンを用いる手法などにより取得できる。例えば屋外の経路である場合には、GPS等を用いる手法が望ましい。一方、屋内の経路の場合には、ブルートゥース等のビーコンを用いる手法を採用できる。例えば屋内の店舗や施設にビーコン端末を設置し、そのビーコン端末からのパケットに含まれる、店舗や施設を特定するためのID情報を用いて、プレーヤの位置情報を特定する。
なお、経路が屋外である場合のポイントの検出範囲である屋外用検出範囲と、経路が屋内である場合のポイントの検出範囲である屋内用検出範囲は、その大きさ等を異ならせることが望ましい。例えば屋外用検出範囲は、屋内用検出範囲よりも広くすることが望ましい。屋外用検出範囲は直径が例えば10m以上となるような範囲に設定する。一方、屋内用検出範囲は直径が例えば5m以下となるような範囲に設定する。
また本実施形態では、経路に対して少なくとも1つのゲーム要素が設定される。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたゲーム要素のイベントを発生させる。ここでゲーム要素は例えばキャラクタである。
図5(A)、図5(B)は経路へのキャラクタ(広義にはゲーム要素)の設定手法の説明図である。例えば図5(A)では1つの経路に対して複数のキャラクタCH1、CH2、CH3が設定されている。これらのキャラクタCH1、CH2、CH3は例えば現実世界やアニメでのアイドルを表象したキャラクタである。例えば前述の図4(B)でプレーヤが経路RT1を移動した場合には、経路RT1の各ポイントにおいて、キャラクタCH1、CH2、CH3の中から選択された1又は複数のキャラクタが出現するイベントが発生する。例えば選択されたキャラクタの音声が、プレーヤが所持する端末装置のスピーカやヘッドフォン端子から出力されるイベントが発生する。或いは、選択されたキャラクタの画像が、端末装置の表示部に表示されるイベントが発生する。
第1のプレーヤはキャラクタCH1を好み、第2のプレーヤはキャラクタCH2を好むというように、プレーヤごとに好み、嗜好が異なる。このため、1人のキャラクタだけしか登場しないと、そのキャラクタがプレーヤの好みではなかった場合(そのキャラクタのファンではなかった場合)に、プレーヤのゲームプレイ意欲が減退してしまう。
この点、図5(A)の手法によれば、経路の各ポイントにおいて、ポイントに応じて異なるキャラクタが出現するようになる。従って、様々な好み、嗜好のプレーヤに対応することができ、プレーヤのゲームプレイ意欲が減退してしまうような事態を防止できる。
なお図5(A)では、ゲームの達成度、イベント発生数、ゲームの制限時間などが表示されている。達成度は、経路のポイントを巡るゲームの達成度である。例えば経路の各ポイントで適正にイベントを発生させることで、達成度が上昇する。イベント発生数は、経路で発生したイベントの数である。イベント発生数が多いほど、達成度も上昇する。またこのゲームでは、例えばスタートポイントからゴールポイントに到着するまでの時間に、制限時間が設定されている。プレーヤは制限時間内にゴールポイントに到着することが要求される。なお、後述するようにスタートポイントとゴールポイントの間の中間ポイントの到着に対して制限時間を設定してもよい。
一方、図5(B)では、経路RT1、RT2、RT3に対して異なるキャラクタが設定されている。例えば経路RT1にはキャラクタCH1が設定され、経路RT2にはキャラクタCH2が設定され、経路RT3にはキャラクタCH3が設定されている。
そしてプレーヤが図5(B)の経路選択画面において経路RT1を選択すると、プレーヤのエスコート・キャラクタとしてキャラクタCH1が選択される。これにより、プレーヤが図4(B)の経路RT1を移動した場合に、経路RT1の各ポイントにおいて、キャラクタCH1が出現するイベントが発生する。例えば各ポイントにおいてキャラクタCH1の音声が出力されたり、キャラクタCH1の画像が表示されるイベントが発生する。
一方、プレーヤが図5(B)の経路選択画面において経路RT2を選択すると、プレーヤのエスコート・キャラクタとしてキャラクタCH2が選択される。これにより、プレーヤが図4(B)の経路RT2を移動した場合に、経路RT2の各ポイントにおいて、キャラクタCH2が出現するイベントが発生する。例えば各ポイントにおいてキャラクタCH2の音声が出力されたり、キャラクタCH2の画像が表示されるイベントが発生する。同様にプレーヤが経路RT3を選択した場合には経路RT3の各ポイントにおいてキャラクタCH3の音声が出力されたり画像が表示される。
このようにすれば、各プレーヤは、自身が好むキャラクタが設定された経路を選択することで、経路の各ポイントで、自身の好みのキャラクタが出現するようになり、当該プレーヤの好み、嗜好に対応することが可能になる。
図6(A)、図6(B)は、複数のポイントを用いた経路の設定手法の一例についての説明図である。例えば図6(A)のポイントP11〜P55の情報は、図2のポイント情報記憶部672に記憶されている。これらのポイントP11〜P55は、図4(B)で説明したように地域の各地点に設定される。一例としては、店舗、施設、交差点、公園、トイレ、駐車場、交番、電柱又は木などの種々の地点にこれらのポイントが設定される。そして、本実施形態ではこれらのポイントP11〜P55の中から選択されたポイントにより経路が設定される。例えばポイントP11、P21、P31、P41、P51、P52、P53、P54、P55を選択することで、経路RT1が設定される。この場合にポイントP11がスタートポイントになり、ポイントP55がゴールポイントになる。またポイントP11、P12、P13、P14、P15、P25、P35、P45、P55を選択することで、経路RT2が設定される。この場合にもポイントP11がスタートポイントになり、ポイントP55がゴールポイントになる。経路RT3についても同様である。なおスタートポイントやゴールポイントは経路毎に異ならせてもよい。
ここで図6(A)では、経路上のポイントの全てを、経路のポイントに設定して、イベントを発生させているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば図6(B)において、ポイントP21、P41、P52、P54は経路RT4上のポイントであるが、経路RT4のポイントには設定されていない。即ち、図6(B)では、ポイントP11、P31、P51、P53、P55が経路のポイントとして設定され、これらの各ポイントにおいてイベントが発生する。
なお、図6(B)において、ポイントP11、P31、P51、P53、P55を後述するメインのポイントに設定し、ポイントP21、P41、P52、P54を後述するサブのポイントに設定してもよい。メインのポイントでは、経路のメインのイベントであるメインポイントイベントが発生する。一方、サブのポイントでは、サブのイベントであるサブポイントイベントが発生する。サブのポイントは、例えばメインのポイント以外のポイントの中から選択されるポイントである。例えば図6(A)では、ポイントP24、P32、P42、P43などをサブのポイントとして設定できる。
図7(A)はポイント情報の一例である。このポイント情報は例えば図2のポイント情報記憶部672に記憶される。図7(A)のポイント情報では、例えばポイントID(ポイント識別情報)に対して、ポイントの名称、位置、検出範囲情報、メイン/サブフラグ、種別、又は各種属性情報などが対応づけられている。ポイントの名称は、例えばポイントが設定されている地点の名称等を表す情報(例えば店舗名、施設名等)である。ポイントの位置は、GPS等により検出される情報である。検出範囲情報は、ポイントに設定される検出範囲を規定するための情報(例えば大きさ)である。メイン/、サブフラグは、ポイントをメインのポイントとして使用するか、サブのポイントとして使用するかを切り替えるためのフラグである。ポイントの種別はポイントの種類(例えば屋外のポイント、屋内のポイント等)を指定する情報である。属性情報は、これら以外の各種の情報である。
図7(B)は経路情報の一例である。この経路情報は例えば図2の経路情報記憶部673に記憶される。この経路情報では、例えば経路ID(経路識別情報)に対して、その経路のポイントのリスト情報などが対応づけられている。この経路情報を用いることで、当該経路を構成するポイントやポイントの順番を特定できる。
図8(A)は、イベント情報の一例である。このイベント情報では、イベントID(イベント識別情報)に対して、イベント内容(音声、画像情報等)、そのイベントが発生するポイントのポイントIDなどが対応づけられている。
なお、ポイント情報、経路情報、イベント情報のデータ構造は図7(A)、図7(B)、図8(A)に例示されたものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
図8(B)は経路の選択画面の一例である。例えば図8(B)のA1に示すように、システム側(運営者側)により、予め複数の経路が用意されている。例えばラーメン店めぐりの経路、アニメ聖地めぐりの経路、スイーツ店めぐりの経路などである。例えばラーメン店めぐりの経路では、地域にある各ラーメン店にポイントが設定される。アニメ聖地めぐりの経路では、地域の各アニメ聖地にポイントが設定される。スイーツ店めぐりの経路では、地域の各スイーツ店にポイントが設定される。例えば図8(B)のA1でユーザがアニメ聖地めぐりの経路を選択して、A2のゲーム開始のアイコンを選択すると、アニメ聖地めぐりのゲームが開始する。プレーヤは、経路のポイントである各アニメ聖地を探しながら経路を移動する。各アニメ聖地のポイントでは、そのアニメ聖地に対応するようなイベントが発生する。例えばそのアニメ聖地に対応するキャラクタなどが出現するイベントが発生する。
この場合に、経路に設定された店舗、施設とゲームシステムの運営側とで広告契約等を結んでおく。そして、プレーヤが経路のポイントの店舗、施設を訪れて、食事をしたり、商品を購入するなどすると、プレーヤが店舗、施設で支払った額の一部を、広告料等として、ゲームシステムの運営側にペイバックしてもよい。
図9は、経路のポイントでのイベント制御手法についての説明図である。図9では、ポイントP1、P2、P3による経路RTが設定されている。プレーヤは、ポイントP1の次にポイントP2、ポイントP2の次にポイントP3というように、ポイント順に移動する。そしてポイントP1ではキャラクタCH1が出現するイベントが発生し、ポイントP2ではキャラクタCH2が出現するイベントが発生し、ポイントP3ではキャラクタCH3が出現するイベントが発生する。即ち図9では、図5(A)で説明したように1つの経路RTに対して複数のキャラクタCH1、CH2、CH3が設定されており、これらのキャラクタから選択されたキャラクタが、各ポイントにおいて出現する。
具体的にはポイントP1では、「大通りの方へ行こう」というキャラクタCH1のセリフが出力されるイベントが発生する。このセリフの出力は、セリフの音声の出力であってもよいし、セリフのテキスト等の画像の出力であってもよい。例えば音声の出力の場合には、プレーヤが所持する端末装置のスピーカやヘッドフォン端子から、キャラクタCH1の「大通りの方へ行こう」という音声が出力される。画像の出力の場合には、端末装置の表示部に、「大通りの方へ行こう」というテキストやキャラクタCH1の画像などが表示される。なお、この際に、セリフの内容に応じてキャラクタCH1のモーションが変化するような画像を表示してもよい。
プレーヤが経路RTを移動して、ポイントP2に到着すると、「大通りに到着。右の方に行ったはず」というキャラクタCH2のセリフが出力されるイベントが発生する。このゲームでは、例えば特定のペットや人を、プレーヤとゲーム空間のキャラクタとで追いかけるというシナリオ要素が盛り込まれている。ここでは、特定のペットや人が右の方に行ったことが、セリフによりプレーヤに知らされている。そしてプレーヤが経路RTを更に移動して、ポイントP3に到着すると、「あっちに行ったみたい。大きな木がめじるしだよ」というキャラクタCH3のセルフが出力されるイベントが発生する。このようにプレーヤは、キャラクタのセリフの指示等にしたがって、経路を移動する。
ここで各ポイントP1、P2、P3にはイベントのクリアの条件がCD1、CD2、CD3が設定されている。キャラクタの指示に従って、ポイントに無事に到着することなどにより、各条件がクリアされる。そして条件がクリアされることで、図5(A)で説明した達成度が上昇して行く。この場合にCD1、CD2、CD3の各条件がクリアされる毎に、達成度を上昇させてもよいし、例えばCD1とCD2、CD2とCD3というように2つの条件がクリアされる毎に、達成度を上昇させてもよい。
またキャラクタのセリフ出力などの少ない情報だけで、プレーヤが正確に経路RTを辿ることは難しいと考えられる。このため図9に示すように、例えばポイントP3に加えてP3’というような補助のポイントを、ポイントP3の周辺に設定してもよい。この補助のポイントP3’には、ポイントP3の条件CD3と同一又は類似の条件CD3’が設定されている。このようにすれば、プレーヤが経路RTを少しだけ外れてしまい、ポイントP3ではなくポイントP3’を通った場合にも、ゲームのシナリオを適切に進めることが可能になる。
なお本実施形態において各ポイントで発生するイベントとしては種々のイベントを想定できる。例えば、経路の各ポイントでのイベントとしては、ゲーム要素の出現イベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベント等がある。
例えば図10(A)では、経路RTのポイントP1、P2、P3、P4にキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4が配置されている。プレーヤが経路RTを移動して、P1、P2、P3、P4の各ポイントに到着すると、各ポイントに配置されたキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4が出現する。即ち、ゲーム要素であるキャラクタの出現イベントが発生する。また、これらのキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4と、例えばプレーヤの所持キャラクタとの対戦のイベントも発生する。そしてプレーヤが勝利することで、キャラクタCM1、CM2、CM3、CM4やその所持アイテムなどを、プレーヤが獲得できるようになる。即ち、ゲーム要素であるキャラクタやアイテムの獲得イベントが発生する。また対戦に勝利すると、プレーヤの所持キャラクタのパラメータ情報が変更される。例えばプレーヤの所持キャラクタの経験値などのパラメータ値が上昇する。このように、ゲーム要素である所持キャラクタのパラメータ情報の変更イベントも発生する。
また図10(B)では、経路RTのポイントP1、P2、P3、P4にアイテムIT1、IT2、IT3、IT4が配置されている。プレーヤが、経路を間違わずに各ポイントP1、P2、P3、P4に無事に到着すると、これらのアイテムIT1、IT2、IT3、IT4が出現し、プレーヤはこれらのアイテムを獲得できるようになる。即ち、ゲーム要素であるアイテムの出現イベントや獲得イベントが発生する。この場合に、各ポイントでの他のイベントをクリアしたことなどを条件に、アイテムIT1、IT2、IT3、IT4を獲得できるようにしてもよい。或いは、当該他のイベントをクリアしたか否かや、そのクリア度に応じて、アイテムIT1、IT2、IT3、IT4のパラメータ情報を変更してもよい。即ち、ゲーム要素であるアイテムのパラメータ情報の変更イベントが発生する。
また図10(C)では、経路RTのポイントP1、P2、P3、P4にゲーム要素であるガチャ等の仮想抽選器GA1、GA2、GA3、GA4が配置されている。プレーヤが各ポイントP1、P2、P3、P4に到着すると、これらの仮想抽選器GA1、GA2、GA3、GA4の抽選プレイが可能になる。即ち、仮想抽選器の抽選イベントが発生する。この場合に、各ポイントでの他のイベントをクリアしたことなどを条件に、仮想抽選器のパラメータ情報を変更してもよい。具体的には仮想抽選器でのレアアイテムの当たり確率を変更する。或いは、仮想抽選器で当たるレアアイテムの種類などを変更してもよい。即ち、仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントが発生する。
また本実施形態では、図11に示すように、経路として前半経路RTF(例えば往路)と後半経路RTL(例えば復路)を設定してもよい。例えば経路のスタートのポイントPSTとゴールのポイントPGLを設定する。またスタートのポイントPSTとゴールのポイントPGLの間の中間ポイントPFMを設定する。この中間ポイントPFMは中間ゴールでもある。そして、スタートのポイントPSTと中間ポイントPFMの間が、前半経路RTFであり、中間ポイントとゴールのポイントPGLの間が、後半経路RTLである。
例えばスタートのポイントPSTでは、「行くわよ」というキャラクタCH1のセリフが出力(音声出力及び画像出力の少なくとも一方。以下、同様)されるイベントESが発生する。これによりプレーヤは経路での移動を開始する。
そして本実施形態ではプレーヤの移動に対して制限時間が設定されており、制限時間内での時間経過に応じたイベント制御が行われる。
例えば図11では、前半経路RTFに対して制限時間TLFが設定され、後半経路RTLに対して制限時間TLLが設定されている。例えば前半経路RTFでのプレーヤの移動が遅く、制限時間TLFを越えそうな状況になると、例えばポイントPF2で「遅れてるわよ。がんばって」というキャラクタCH2のセリフが出力されるイベントEF2が発生する。またプレーヤが、制限時間TLF内に中間ポイントPFMに到着できないと、「残念。前半戦タイムアップ」というキャラクタCH3のセリフが出力されるイベントETFが発生する。
このように本実施形態では、制限時間TLF内での時間経過に応じたイベント制御が行われている。即ち、制限時間TLFに間に合わなくなりそうな時間の経過になると、イベントEF2が発生する。また制限時間TLFに実際に間に合わなくなってしまうと、イベントETFが発生する。また後半経路RTLにおいても、制限時間TLLに間に合わないような状況になると、例えば「ライブがはじまるから急いで」というような仮想的な電話がプレーヤの端末装置にかかってくるイベントETLが発生する。この仮想的な電話のイベントは、現実に電話がかかってくるのではなく、電話のような音声が端末装置から出力されるイベントである。このように後半経路RTLにおいても、制限時間TLF内での時間経過に応じたイベント制御が行われている。このようにすれば、制限時間内での時間経過に応じた適切なイベント制御を実現できるようになる。
また本実施形態では、前半経路RTFでのプレーヤの経路巡りのゲームの状況に応じて、後半経路RTLでのイベント制御を行う。例えば前半経路RTFでのゲームの達成状況、或いは前半経路RTFでのプレーヤのポイントの通過状況などに応じて、後半経路RTLでのイベント発生、イベント削除、又はイベント内容の変更の制御を行う。ここで前半経路RTFでのゲームの達成状況は、例えば図5(A)の達成度で表されるものや、前半経路RTFでの制限時間TLFのクリアの状況などである。前半経路RTFでのプレーヤのポイントの通過状況は、前半経路RTFでのプレーヤの移動速度、移動時間又は移動距離などである。
例えば図11において、プレーヤが前半経路RTFの制限時間TLFに間に合わなかったようなゲーム状況(達成状況)の場合には、前述したイベントETFが発生する。そしてこのような前半経路RTFのゲーム状況(達成状況)の場合には、後半経路RTLのポイントPL1において、「後半戦ファイト」というキャラクタCH3のセリフが出力されるイベントEL1が発生する。このイベントEL1は、前半経路RTFの制限時間TLFに間に合わなかったプレーヤを励まして元気づけるイベントである。
このように本実施形態では、前半経路RTFのゲーム状況(制限時間TLFに間に合わなかったという達成状況)に応じて、プレーヤを励ますイベントEL1が発生しており、前半経路RTFのゲーム状況に応じて、後半経路RTLでのイベント制御が行われている。これにより、前半経路RTFのゲーム状況を反映させた後半経路RTLでのイベント制御を実現できるようになる。
図12は本実施形態の全体的な処理例を示すフローチャートである。まず地域選択画面を表示する(ステップS1)。例えば図4(A)に示すような地域選択画面(地図情報)をプレーヤの端末装置に表示する。そしてプレーヤが地域を選択したか否かを判断し(ステップS2)、選択した場合には選択された地域に対応するポイント情報を読み出す(ステップS3)。例えば図4(A)において、プレーヤが地域AR1〜AR20の中から所望の地域を選択すると、その地域に設定されたポイントの情報を、図2のポイント情報記憶部672から読み出す。そしてプレーヤの入力情報又は自動設定により、複数のポイントと複数のポイントを巡る経路を設定する(ステップS4)。例えば図4(B)に示すような経路RT1、RT2、RT3を設定する。
次に、プレーヤがゲームを開始したか否かを判断する(ステップS5)。例えば図5(B)において、プレーヤが自身が好むキャラクタ(例えばCH1)に対応する経路(例えばRT1)を選択して、ゲームの開始を指示すると、ゲームが開始する。
ゲームが開始すると、プレーヤの位置情報が取得される(ステップS6)。例えば位置情報の検出が可能なプレーヤの端末装置により、GPS、ワイファイ、セルベース測位又はブルートゥースのビーコンなどを利用することで、プレーヤの位置情報が取得される。そしてプレーヤの位置が、経路のポイントの検出範囲内か否かを判断する(ステップS7)。即ち、取得された位置情報に基づいて、経路のポイントの検出範囲にプレーヤが位置するか否かを判断する。そして、ポイントの検出範囲内にプレーヤが位置する場合には、当該ポイントに対応するイベントを発生する(ステップS8)。例えば図9のようなイベントを発生する。そして、ゲーム終了か否かを判断し(ステップS9)、例えばプレーヤがゴールポイントに到着したり、制限時間を過ぎてしまった場合には、ゲーム終了と判断して、処理を終了する。
2.2 ポイント飛ばし移動
上述したように本実施形態では、プレーヤは経路を移動して各ポイントで発生するイベントを楽しむゲームをプレイできる。しかしながら、プレーヤは、経路に設定された各ポイントの実際の位置を、視覚的に確実に認識することは難しい。このため、プレーヤが経路から外れて移動してしまうような事態が生じてしまう。また、プレーヤは現実世界の地域において自由に移動できるため、プレーヤが例えば意図的に経路から離れて寄り道するなどの事態が生じてしまう。
例えば前述したスタンプラリーなどのシステムでは、スタンプラリーのコースを正確に回って、各スポットで適切にスタンプを押して収集することを目的としているため、このような事態が生じることは少なく、このような事態を殆ど想定していない。
これに対して、本実施形態では、経路の各ポイントでイベントを発生させて、それを楽しむことを目的としているため、経路を正確に回ることに対するプレーヤも目的意識が低く、上記のような事態が頻繁に生じてしまう。
そして、このような事態が生じた場合に、何ら工夫を施さないと、各ポイントでの適切なイベント制御ができなくなってしまう。これにより、プレーヤの感覚とは異なるようなイベントが発生してしまったり、ゲームのシナリオとは矛盾するようなイベントが発生してしまい、プレーヤのゲームプレイ意欲を削いでしまうおそれがある。
このような事態を防止するために本実施形態では、ポイント順移動の場合とポイント飛ばし移動の場合とで、異なるイベント制御を行ったり、ゲーム結果を異ならせる演算処理を行う。
図13(A)はポイント順移動を示す図である。ポイント順移動は、プレーヤが経路のポイント順に移動する移動態様であり、本実施形態のゲームにおいて、プレーヤの通常の移動態様として想定されている移動である。即ち図13(A)に示すように、このポイント順移動では、プレーヤは、ポイントP1の次にポイントP2に移動し、ポイントP2の次にポイントP3に移動し、ポイントP3の次にポイントP4に移動し、ポイントP4の次にポイントP5に移動するというように、経路RTのポイント順(P1、P2、P3、P4、P5の順)に移動する。即ち、経路RTのポイントを飛ばすことなく移動する。そして前述したように、プレーヤの経路RTでの移動に伴い、各ポイントP1、P2、P3、P4、P5においてイベントEV1、EV2、EV3、EV4、EV5が発生する。このようにポイント順にイベントEV1、EV2、EV3、EV4、EV5が発生することで、図9で説明したようにゲームのシナリオに沿った適正なイベント制御が実現される。
一方、図13(B)、図13(C)はポイント飛ばし移動の例を示す図である。ポイント飛ばし移動は、経路の1又は複数のポイントを飛ばして移動する移動態様である。例えば図13(B)では、プレーヤは、ポイントP1、P2まではポイント順移動で経路RTを移動しているが、ポイントP3を飛ばしてしまい、ポイントP2の次にポイントP4に移動している。即ち1つのポイントP3を飛ばしている。また図13(C)では、ポイントP3及びP4を飛ばしてしまい、ポイントP2の次にポイントP5に移動している。即ち2つのポイントP3及びP4を飛ばしている。なおポイント飛ばし移動は3個以上のポイントを飛ばすものであってもよい。
図13(B)のようなポイント飛ばし移動が行われると、図13(A)のポイント順移動で発生してたイベントEV3が発生しなくなってしまう。また図13(C)のようなポイント飛ばし移動が行われると、図13(A)のポイント順移動で発生してたイベントEV3及びEV4の両方が発生しなくなってしまう。このように経路RTの途中のイベントEV3やEV4が発生しなくなってしまうと、経路に設定されたシナリオ進行が崩れて、シナリオ進行が破綻してしまうおそれがある。またプレーヤが不自然さを感じたり、それ以上ゲームを進めなくなったりする事態が生じて、プレーヤのゲームプレイの意欲を削いでしまう。図9を例にとれば、プレーヤがポイントP2を飛ばすポイント飛ばし移動を行って、ポイントP2でのイベントが発生しないと、特定のペットや人を追うというシナリオ進行が崩れてしまう。例えばプレーヤは、ポイントP2を飛ばしてしまうことで、ポイントP2のイベントでのキャラクタCH2のセリフを聞けなくなってしまう。これにより、特定のペットや人を追うことについてのヒントを失うなどして、シナリオ進行がわからなくなり、途方に暮れるなどの事態が生じ、プレーヤのゲームプレイの意欲が大きく減退してしまう。
そこで本実施形態では、このようなポイント飛ばし移動が発生した場合には、ポイント順移動の場合とは異なるイベント制御を行う、図14(A)〜図14(C)は、ポイント飛ばし移動の場合のイベント制御の例を示す図である。
例えば図14(A)では、ポイントP3を飛ばしてしまうポイント飛ばし移動が行われている。この場合には「こっちには何も無いみたいだよ」というキャラクタCH1のセリフが出力されるイベントEVKが発生する。即ち、ポイント飛ばし移動が発生した場合には、ポイント順移動では発生しなかった新たなイベントEVKを発生しており、ポイント順移動の場合とは異なるイベント制御が行われている。そしてこのイベントEVKのセリフを聞いたプレーヤ(或いはセリフを見たプレーヤ。以下、同様)は、経路RTから間違った方向に移動していることに気づき、図14(A)に示すように経路RT側に戻るようになる。これにより、ポイント飛ばし移動を原因としたゲーム進行(シナリオ進行)の乱れを最小限に抑えることが可能になる。またプレーヤが、飛ばしてしまったポイントP3に戻ることも期待できるようになる。
また図14(B)では、ポイント飛ばし移動から戻って来たプレーヤに対して、「よく戻ったね」というキャラクタCH3のセリフが出力されるイベントEK4が発生している。即ち、ポイント飛ばし移動が発生した場合には、ポイント順移動でのポイントP4のイベントEV4とは異なる内容のイベントEK4が発生しており、ポイント順移動の場合とは異なるイベント制御が行われている。例えば、このイベントEK4において、キャラクタCH3が、ポイントP3でプレーヤに伝えるべき情報やそのヒントのセリフを言えば、ゲーム進行が崩れてしまうのを防止できるようになる。
このように本実施形態では、ポイント順移動の場合とポイント飛ばし移動の場合とで、異なるイベント制御を行っている。即ち、図14(A)に示すように新たなイベントを発生したり、図14(B)に示すようにイベント内容を変更している。
また本実施形態では、ポイント飛ばし移動の状況を判定し、その判定結果に応じたイベント制御を行っている。具体的には、ポイント飛ばし移動の状況の判定として、ポイント飛ばし移動の移動距離、移動時間、飛ばしポイント数又は飛ばし方向を判定し、その判定結果に応じたイベント制御を行っている。
例えば図14(B)のポイント飛ばし移動でのプレーヤの移動距離はLK1であり、移動時間はTK1である。また図14(B)での飛ばしポイント数は1つである。一方、図14(C)のポイント飛ばし移動でのプレーヤの移動距離はLK2であり、移動時間はTK2であり、図14(B)の移動距離LK1、移動時間TK1よりも長くなっている。また図14(C)での飛ばしポイント数は2であり、図14(B)の飛ばしポイント数よりも多くなっている。
この場合に本実施形態では、ポイント飛ばし移動の移動距離(LK1、LK2)や、移動時間(TK1、TK2)や、飛ばしポイント数(1つ或いは2つ)を判定し、その判定結果に応じたイベント制御を行っている。
例えば図14(B)のように、ポイント飛ばし移動の移動距離LK1、移動時間TK1が短かったり、飛ばしポイント数が少ないという判定結果の場合には、例えば1人のキャラクタCH3が、単に「よく戻ったね」と言うセリフが出力されるイベントEK4が発生する。
一方、図14(C)のように、ポイント飛ばし移動の移動距離LK2、移動時間TK2が長かったり、飛ばしポイント数が多いという判定結果の場合には、例えば3人のキャラクタCH1、CH2、CH3が全員で、「上手く回れなかったね。時間もだいぶロスしたよ。みんなで応援するからがんばって」と言うセリフが出力されるイベントEK5が発生する。即ち、ポイント飛ばし移動で遠回りしてしまったことや、時間をロスしてしまったことをプレーヤに伝えるイベントが発生する。また、時間をロスしてしまったプレーヤを、3人のキャラクタCH1、CH2、CH3が全員で励ますようなイベントが発生する。
このように本実施形態では、図14(B)、図14(C)に示すように、ポイント飛ばし移動の状況の判定結果を反映させた、適切なイベント制御を実現している。
また本実施形態では、ポイント順移動の場合と、ポイント飛ばし移動の場合とで、ゲーム結果を異ならせる演算処理を行っている。具体的には、プレーヤの経路巡りのゲームの達成度を評価するゲーム結果の演算処理を行い、ポイント飛ばし移動の場合と、ポイント順移動の場合とで、達成度の評価を異ならせている。
例えば図15(A)〜図15(C)は、プレーヤのゲーム結果の演算処理を説明する図である。ここでは、プレーヤの経路巡りのゲームの達成度を評価するゲーム結果の演算処理が行われている。即ち、プレーヤのゲーム結果として、プレーヤのゲームの達成度を演算する処理が行われている。
そして図15(A)のポイント順移動の場合には、ポイントP1〜P5での条件(図9のCD1〜CD3)がクリアされる毎に、プレーヤのゲーム結果である達成度が上昇している。
これに対して図15(B)では、ポイントP3を飛ばすポイント飛ばし移動が行われているため、ポイントP3においては達成度が上昇しないようにする演算処理を行っている。また図15(C)では、ポイントP3、P4を飛ばすポイント飛ばし移動が行われているため、ポイントP3、P4においては達成度が上昇しないようにする演算処理を行っている。
このように本実施形態では、図15(A)のポイント順移動の場合と、図15(B)、図15(C)のポイント飛ばし移動の場合とで、ゲーム結果である達成度が異なるような演算処理を行っている。このようにすれば、プレーヤは、ポイント飛ばし移動をしてしまうと、達成度等のゲーム結果が悪い結果になってしまうため、なるべくポイント飛ばし移動を行わないように振る舞うようになる。従って、プレーヤが例えば意図的に経路から離れて寄り道してしまうような事態を防止できる。
また本実施形態では、ポイント飛ばし移動の移動距離、移動時間又は飛ばしポイント数などのポイント飛ばし移動の状況を判定し、判定結果に応じたゲーム結果の演算処理を行っている。
例えば図15(B)では、ポイント飛ばし移動の移動距離LK1、移動時間TK1が短く、飛ばしポイント数も1個というように少ないという判定結果になる。これに対して図15(C)では、ポイント飛ばし移動の移動距離LK2、移動時間TK2が長く、飛ばしポイント数も2個というように多いという判定結果になる。そして図15(C)のように移動距離LK2、移動時間TK2が長く、飛ばしポイント数が多いという判定結果の場合には、図15(B)の判定結果の場合に比べて、ゲーム結果である達成度の上昇率が少なくなる。
このように本実施形態では、図15(B)、図15(C)に示すように、ポイント飛ばし移動の状況の判定結果を反映させた、適切なゲーム結果の演算処理を実現している。
また本実施形態では、図5(A)、図5(B)で説明したように、経路に対してキャラクタ(ゲーム要素)を設定し、経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたキャラクタのイベントを発生している。
例えば図16(A)では、経路RTに対してキャラクタCH1、CH2、CH3が設定されている。そして図16(A)のようにポイント順移動を行った場合には、ポイントP2では、キャラクタCH1が「こっち、こっち」と言うイベントEV2が発生する。ポイントP3では、キャラクタCH2が「この店に入ろう」と言うイベントEV3が発生する。ポイントP4では、キャラクタCH3が「ここで食べよう」と言うイベントEV4が発生する。
一方、図16(B)では、ポイントP3が飛ばされるポイント飛ばし移動が行われている。この場合に、経路RTのポイントP4に戻ったプレーヤに対して、キャラクタCH2が「あのお店、お気に入りだったのに。しょうがないここで食べよう」と言うイベントEK4が発生している。
このように本実施形態では、ポイント飛ばし移動が行われた場合に、ポイント飛ばし移動の以降のポイントP4において、飛ばされたポイントP3に対応するキャラクタCH2(ゲーム要素)のイベントを発生している。
即ち、図16(A)のポイント順移動では、ポイントP4ではキャラクタCH3のセリフが出力されている。これに対して図16(B)のポイント飛ばし移動では、キャラクタCH3の代わりにキャラクタCH2のセリフが出力されている。
このキャラクタCH2は、図16(A)のポイント順移動ではポイントP3で、そのセリフが出力されている。そして図16(B)のポイント飛ばし移動では、このポイントP3が飛ばされているため、ポイントP4において、このポイントP3に対応するキャラクタCH2のセリフを出力している。
このようにすれば、飛ばされてしまったポイントP3に対応するキャラクタCH2のセリフが、経路RT側に戻って来たプレーヤに対して出力されるようになる。従って、例えばプレーヤがキャラクタCH2の事を気に入っていた場合に、ポイント飛ばしによりこのキャラクタCH2のセリフを聞けなくなってしまうような事態を防止でき、プレーヤのゲームプレイの意欲が減退してしまうのを防止できる。
また図16(B)に示すように、ポイントP4においてキャラクタCH2は、飛ばされてしまったポイントP3に対応する店の件について喋っている。従って、ポイントP3が飛ばされてしまったとしても、そのポイントP3に対応する店の情報について、プレーヤに伝わるようになるため、プレーヤが不自然さを感じないスムーズなゲーム進行を実現できる。またポイント飛ばしにより、ゲーム進行(シナリオ進行)に破綻が生じてしまうような事態も防止できるようになる。
図17は、ポイント飛ばし移動でのイベント制御の処理例を示すフローチャートである。まず、プレーヤが、経路のポイントを飛ばして移動するポイント飛ばし移動を行ったか否かを判定する(ステップS11)。この判定は、例えば、プレーヤが実際に移動したポイント列(ポイント順番)と、図7(B)の経路情報のポイントリストにおけるポイント列(ポイント順番)との比較処理を行うことで判断できる。例えばこの比較処理により、ポイントリストにおけるポイント列には存在するのに、プレーヤが実際に移動したポイント列では抜けているようなポイントがあれば、そのポイントが飛ばされたポイントであると判断でき、ポイント飛ばし移動が発生したと判定できる。
次にポイント飛ばし移動の移動距離、移動時間又は飛ばしポイント数等のポイント飛ばし移動状況の判定を行う(ステップS12)。そして、ポイント飛ばし移動状況の判定結果に応じたイベント制御やゲーム結果の演算処理を実行する(ステップS13)。即ち、図14(B)、図14(C)に示すようなイベント制御や、図15(B)、図15(C)に示すようなゲーム結果である達成度の演算処理を実行する。
2.3 サブポイント
本実施形態では、経路に沿ったメインのポイントと、サブのポイントを設定する手法を採用している。そしてプレーヤの位置情報に応じて、サブのポイントに対応するサブポイントイベントを発生するイベント制御を行う。例えばプレーヤが、サブのポイントに対応する場所に位置することが検出された場合に、サブポイントイベントを発生する。
例えば図18(A)では、経路RTに沿ったポイントP1、P2がメインのポイントに設定されている。そしてメインのポイントP1、P2では、メインポイントのイベントEV1、EV2が発生する。
また図18(A)に示すように、例えば経路RTから離れた位置にサブのポイントPSが設定されている。そしてサブのポイントPSでは、サブポイントイベントEVSが発生する。
図18(B)、図18(C)はメインのポイントとサブのポイントの設定手法の一例の説明図である。図18(B)では、経路RTに沿ったポイントP11、P21、P31、P41、P42、P43、P44がメインのポイントに設定されている。この場合に例えば図18(B)のB1に示すように、メインのポイントP11〜P44以外のポイントP12、P13、P14、P22、P23、P24、P32、P33、P34をサブのポイントに設定できる。或いは、B2に示すように、B1に示すポイントのうち、経路RTから、より離れているポイントP13、P14、P23、P24だけを、サブのポイントに設定してもよい。
また、サブのポイントは、経路RTから離れているポイントである必要はなく、経路RTに沿ったポイントであってもよい。例えば図18(C)では、経路RTに沿ったポイントP11、P41、P44がメインのポイントに設定されている。これらのポイントP11、P41、P44では、メインポイントイベントが発生する。一方、B3に示すポイントP21、P31や、B4に示すポイントP42、P43は、経路RTに沿ったポイントであるが、メインのポイントではなく、サブのポイントに設定されている。そして、ポイントP21、P31、P42、P43ではサブポイントイベントが発生する。このようにサブのポイントの設定としては、様々な設定態様を想定できる。
また本実施形態では、サブポイントイベントとして、プレーヤを経路側に戻すためのイベントを発生する。
例えば図19(A)では、経路RTに沿ってメインのポイントP1、P2が設定されると共に、経路RTから離れた位置にサブのポイントPSが設定されている。そして、このサブのポイントPSの位置にプレーヤが来た場合には、例えば「元の場所に戻って」というキャラクタCH1のセリフが出力されるサブポイントイベントEVSが発生する。即ち、プレーヤを経路RT側に戻すためのイベントが発生している。
このようにすれば、経路RTから外れた位置に移動してしまったキャラクタを、経路RT側に呼び寄せることが可能になる。
また本実施形態では、経路又はメインのポイントとサブのポイントとの距離に応じて、サブポイントイベントのイベント制御を異ならせている。
例えば図19(B)では、図19(A)よりも、経路RTから更に離れた位置にサブのポイントPSが設定されている。例えば経路RTとサブのポイントPSとの距離をLRとし、メインのポイントP1、P2とサブのポイントPSとの距離をL1、L2とする。この場合に、図19(B)では、図19(A)に比べて、距離LR、L1、L2が長くなっている。
そして、このような経路RTやメインのポイントP1、P2から遠いサブのポイントPSの位置にプレーヤが来た場合には、例えば「こっちに行くと失格になるよ。元の道にもどって」というキャラクタCH1のセリフが出力されるサブポイントイベントEVSが発生する。即ち、図19(B)でも、プレーヤを経路RT側に戻すためのサブポイントイベントEVSが発生しているが、図19(A)と図19(B)とでは、サブポイントイベントEVSの内容が異なっている。即ち図19(B)のサブポイントイベントEVSでは、図19(A)に比べて、より警告度の高いセリフが出力されている。
このように本実施形態では、経路RT又はメインのポイントP1、P2とサブのポイントPSとの距離LR、L1、L2に応じて、サブポイントイベントの内容を異ならせており、イベント制御を異ならせている。このようにすることで、経路RTが大きく外れたプレーヤに対して、警告度の高いセリフを出力して、経路RT側に強く呼び戻すことが可能になる。
また本実施形態では、サブポイントイベントが発生したか否かに応じて、サブポイントイベント以降に発生するイベントのイベント制御を異ならせている。またサブポイントイベント以降に発生するイベントでは、サブポイントイベントの内容を反映させたイベント制御を行う。
例えば図20(A)では、経路RTのメインのポイントP1では、「こっち、こっち」というセリフが出力されるイベントEV1が発生し、メインのポイントP2では、「この店に入ろう」というセリフが出力されるイベントEV2が発生している。これらのイベントEV1、EV2はメインポイントイベントである。
一方、図20(B)では、プレーヤが経路RTから外れて移動してしまい、サブのポイントPSの位置に来てしまっている。この場合に「元の道に戻って」という警告のセリフが出力されるサブポイントイベントEVSが発生し、これによりプレーヤは、経路RTの方に戻るようになる。
そして図20(C)では、経路RTの方に戻ったプレーヤが、経路RTのメインのポイントP2に到着している。この場合に「よく戻ったね」というキャラクタCH2のセリフが出力された後、「遅れちゃったけれど、この店に入ろう」というキャラクタCH1のセリフが出力されるイベントEV2が発生する。
例えばサブポイントイベントEVSが発生していない図20(A)の場合には、ポイントP2では「この店に入ろう」というキャラクタCH1のセリフが出力されている。
これに対して、サブポイントイベントEVSが発生している図20(C)の場合には、ポイントP2では「遅れちゃったけれど、この店に入ろう」というキャラクタCH1のセリフが出力されており、図20(A)の場合と、イベントEV2の内容が異なっている。即ち、サブポイントイベントEVSが発生したか否かに応じて、サブポイントイベントEVS以降に発生するイベントEV2のイベント制御が異なっている。具体的にはキャラクタCH2のセリフの内容が異なっており、イベント内容が変更されている。
このようにすれば、図20(C)に示すように、サブポイントイベントが発生した場合には、サブポイントイベントの発生を反映させたイベント制御を実現できるようになる。
また図20(B)のサブポイントイベントEVSでは、キャラクタCH2による「元の道に戻って」というセリフが出力されており、図20(C)のイベントEV2でも、同じキャラクタCH2による「よく戻ったね」というセリフが出力されている。
即ち、図20(A)の場合には、イベントEV2においてキャラクタCH2は出現しないが、図20(C)では、イベントEV2において、サブポイントイベントEVSでセリフを喋ったキャラクタCH2が出現している。そしてイベントEV2でのキャラクタCH2のセリフの内容である「よく戻ったね」も、サブポイントイベントEVSでのセリフの内容である「元の道に戻って」を反映させた内容になっている。
このように本実施形態では、サブポイントイベントEVS以降に発生するイベントEV2において、サブポイントイベントEVSの内容を反映させたイベント制御を行っている。即ち、イベントEV2でのセリフに、サブポイントイベントEVSでのセリフの内容を反映させている。このようにすれば、サブポイントイベントが発生した場合には、このサブポイントイベントの内容を反映させたイベント制御を実現できるようになる。
なお、例えば図14(A)のポイント飛ばし移動において発生させるイベントEVKは、上述したサブのポイントで発生するサブポイントイベントにより実現できる。即ち、プレーヤが経路RTから外れてポイント飛ばし移動を行ってしまった場合に、経路RTから離れた位置に設定されたサブのポイントにおいて、図14(A)のイベントEVKとして、サブポイントイベントを発生させればよい。こうすることで、サブのポイントを有効活用して、ポイント飛ばし移動で経路を外れてしまったプレーヤを、経路RT側に呼び戻すことが可能になる。
2.4 ポイント間の移動情報に応じたイベント制御
さて、前述したスタンプラリーなどのシステムでは、スタンプラリーのコースを正確に回って、各スポットで適切にスタンプを押して収集することを目的としている。このため、例えばスタンプを押す場所であるスポット間でのプレーヤの移動等の状況を考慮することは無かった。
これに対して本実施形態では、プレーヤが経路を移動することで、各ポイントでイベントを発生させて楽しむようなゲームを実現している。この場合に、各イベントで発生するイベントに対して、プレーヤの状況が何ら反映されないと、ゲームの面白さを今ひとつ高めることができない。例えば、各ポイントでのキャラクタのセリフに、プレーヤの状況が反映されないと、予め用意されたセリフが単に再生されているだけのような印象を与えてしまい、ゲームへのプレーヤの没入度を高めることができない。
また、プレーヤが経路巡りのゲームをプレイする場合に、経路でのプレーヤの移動速度が速すぎると、ゲームシステムの運営側が想定しているプレイタイムに比べて、あまりにも速い時間でゲームが終了してしまい、ゲームバランスが崩れてしまう。逆に、プレーヤの移動速度が想定した速度よりも遅いと、例えば制限時間内にゲームを終了できないプレーヤが続出するような事態が生じてしまい、ゲームシステムの運営等に支障が生じてしまう。
そこで本実施形態では、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報に応じたイベント制御を行うようにしている。これにより、ポイント間でのプレーヤの状況を反映させたイベントを発生させることが可能になり、ゲームへのプレーヤの没入度を大幅に向上できる。
例えば図21においてプレーヤPLは、ポイントP1、P2、P3に沿った経路を移動する。そして図21では、ポイントP1、P2間でプレーヤPLが移動している。この場合にポイントP1、P2間でのプレーヤの移動情報に応じて、例えばポイントP2等でのイベント制御を行う。
ここでプレーヤの移動情報は、例えば経路RTのポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動速度、移動距離、移動時間又はポイント滞在時間などである。この場合に、ポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動速度、移動距離、移動時間又はポイント滞在時間に応じたイベント制御を行うようにする。
例えば図22(A)では、ポイントP1とポイントP2の間(広義には第iのポイントと第i+1のポイントの間)において、プレーヤPLが速い移動速度で移動している。例えばプレーヤPLの移動速度が所与のしきい値以上の速度になっている。
この場合に、例えばポイントP2において、速い移動速度を反映させたイベント制御を行う。具体的には図22(A)では、プレーヤPLがポイントP2に到着すると、「ゼーゼー。もう少しゆっくり行こうよ」というキャラクタCH1のセリフが出力される。即ち、プレーヤPLのエスコート・キャラクタとして同行しているキャラクタCH1が、プレーヤPLの移動速度が速すぎて息を切らしている様子を知らせるようなセリフが出力される。このようなセリフが出力されることで、プレーヤPLは減速し、適正な移動速度で移動するようになる。これにより、適正なプレイタイムのゲームプレイにプレーヤPLを誘導できるようになる。
また図22(B)では、ポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動距離が長くなっている。例えばプレーヤPLの移動経路での移動距離が所与のしきい値以上の距離になっている。
この場合には、例えばポイントP2等において、長い移動距離を反映させたイベント制御を行う。具体的には図22(B)では、プレーヤPLがポイントP2に到着すると、「あちこち行くと、疲れちゃうよ」というキャラクタCH1のセリフが出力される。即ち、プレーヤPLがあちこち寄り道していることで移動距離が長くなっている事に対して、キャラクタCH1が不満や心配事を言うようなセリフが出力される。このようなセリフが出力されることで、プレーヤPLは、寄り道をしないようになり、その後の各ポイント間を適正な移動距離で移動するようになる。これにより、プレーヤPLが、寄り道等が原因で制限時間に間に合わなくなるような事態が発生するのを防止できる。
また図22(C)では、ポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動時間が長くなっている。例えばプレーヤPLの移動経路での移動時間が所与のしきい値以上の時間の長さになっている。
この場合には、例えばポイントP2等において、長い移動時間を反映させたイベント制御を行う。具体的には図22(C)では、プレーヤPLがポイントP2に到着すると、「ちょっと遅くない? 時間に間に合わなくなってしまう」というキャラクタCH1のセリフが出力される。即ち、プレーヤPLがゆっくりと時間をかけて移動している事に対して、キャラクタCH1が不満や心配事を言うようなセリフが出力される。このようなセリフが出力されることで、プレーヤPLは、その後の各ポイント間ではあまり時間をかけないで移動するようになる。制限時間に間に合わなくなるような事態が発生するのを防止できる。
また図23(A)では、ポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動速度が速く(移動距離、移動時間が短い)、ポイントP2に速い時間で到着している。この場合にポイントP2のイベントEV2では、3人のキャラクタCH1、CH2、CH3の全員が登場して、「素敵、がんばって」と言うセリフが出力されている。例えば経路を回るスピードが問われるようなゲームであれば、このような激励のセリフが出力されることで、プレーヤのゲームプレイの意欲を増すことが可能になる。
また図23(B)では、ポイントP1、P2間でのプレーヤのポイント滞在時間に応じたイベント制御が行われている。例えば図23(B)では、プレーヤのポイント滞在時間が所与の経過時間より長くなると、キャラクタCH2が鼻歌を歌うようなイベントEVGが発生する。このイベントEVGは、プレーヤPLがポイントP2に到着する前に発生するイベントであり、新たに発生するイベントである。例えばポイントP1でのイベントEV1の発生後、所与の時間が経過すると、イベントEVGが発生する。これにより、イベントEV1でのキャラクタの音声を聞いた後、手持ち無沙汰になっているプレーヤPLに対して、イベントEVGを発生して鼻歌を聞かせることで、手持ち無沙汰の解消が可能になる。なおイベントEVGでは、例えば複数の鼻歌等の音声の中からランダムに選択された音声を出力するようにしてもよい。
具体的には図23(B)では、経路RTのポイントP1(第iのポイント)に対応するイベントEV1の発生後、次のポイントP2(第i+1のポイント)に対応するイベントEV2が発生することなく経過した経過時間を、ポイント滞在時間として、ポイント滞在時間に応じたイベント制御を行っている。
図24は、このようなポイント間でのプレーヤのポイント滞在時間に応じたイベント制御の処理例を示すフローチャートである。
まず、ポイントP1のイベントEV1が発生したか否かを判断する(ステップS31)。そしてイベントEV1が発生した場合には、ポイントP2のイベントEV2が発生したか否かを判断する(ステップS32)。そしてイベントEV2が発生していない場合には、イベントEV1の発生タイミングから所与の時間が経過したか否かを判断する(ステップS33)。そして所与の時間が経過していない場合にはステップS32に戻る。一方、所与の時間が経過した場合には、ポイント間用のイベントを発生する(ステップS34)。即ち、図23(B)に示すようなイベントEVGを発生する。このようなイベントEVGを発生することで、ポイント間で滞在しているプレーヤPLが手持ち無沙汰になってしまうなどの事態を防止できる。
また本実施形態では、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報に応じて、イベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行っている。具体的には、経路RTのポイントP1(第iのポイント)とポイントP2(第i+1のポイント)の間でのプレーヤの移動情報に応じて、ポイントP1とP2の間(第iのポイントと第i+1のポイントの間)、或いは、ポイントP2以降(第i+1のポイント以降)でのイベント発生、イベント削除又はイベント内容の変更の制御を行う。また例えばイベントを発生する新たなポイントを設定することで、イベント発生を実現する。
例えば図25(A)は、ポイントP1、P2間でのイベント発生の手法を説明する図である。即ち図25(A)では、ポイントP1、P2間でのプレーヤPLの移動情報に応じて、ポイントP1とP2の間で、イベントEVPを発生している。具体的には、イベントEVPを発生する新たなポイントPSを設定することで、イベントEVPを発生する。このポイントPSの設定によるイベント発生は、例えば図18(C)のB3、B4で説明したような、メインのポイント間でのサブのポイントの設定などにより実現できる。例えばポイントP1、P2をメインのポイントとした場合に、ポイントP1、P2を結ぶ経路上にあるサブのポイントPSを設定することで、ポイントP1、P2間でのイベントEVPの発生を実現できる。
例えばプレーヤPLの移動速度が速い場合(又は移動時間、移動距離が短い場合)に、ポイントP2の手前にポイントPSを設定することで、イベントEVPを発生する。そして、このイベントEVPとして、プレーヤPLの移動を減速させたり、減速を促すようなイベントを発生する。こうすることで、プレーヤPLの移動速度を適正な速度まで減速させることが可能になる。
また図25(B)はイベント削除の手法を説明する図である。即ち、図25(B)では、ポイントP3を削除することで、ポイントP2以降でのイベント削除を実現している。即ちポイントP3を削除することで、ポイントP3で発生予定であったイベントEV3を削除できる。
例えばプレーヤPLの移動速度が遅い場合(又は移動時間、移動距離が長い場合)に、ポイントP3を削除して、イベントEV3を発生させないようにする。このようにすれば、プレーヤPLは、ポイントP3でのイベントで時間を費やさなくて済むようになる。従って、例えばプレーヤPLが制限時間に間に合わないような場合に、イベントEV3の削除によりプレーヤPLのプレイ時間を節約させて、制限時間に間に合わせることなどが可能になる。
また本実施形態では、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報と、経路のポイントでのプレーヤの行動結果とに応じた、イベント制御を行う。
例えば図26(A)のゲームでは、プレーヤPLがポイントP1でレベル5のボスキャラクタに勝利すると、次のポイントP2において、ポイントP1でのボスキャラクタよりもレベルが高いレベル6のボスキャラクタが出現する。即ち、後半のポイントになるにつれて、順次にレベルの高いボスキャラクタが出現する。そして、ポイントP1でのプレーヤPLの行動(敵との対戦行動)の結果、ボスキャラクタに勝利すると、プレーヤは、そのボスキャラクタの所持アイテムを獲得できたり、そのボスキャラクタ自体の獲得が可能になる。レベルの高いボスキャラクタはそれ自体で価値が有り、またその所持アイテムも、よりレア度の高いアイテムとなっている。従って、プレーヤPLは、なるべく高いレベルのボスキャラクタを倒すことを目的としてゲームを進める。
そして図26(B)では、ポイントP1でのプレーヤPLの行動の結果、レベル5のボスキャラクタに勝利しており、且つ、ポイントP1、P2間を速い移動速度で移動している(又は移動距離や移動時間が短い)。この場合には図26(A)でポイントP2で出現するボスキャラクタよりもレベルが高いレベル7のボスキャラクタが、ポイントP2で出現する。従って、プレーヤPLは、より価値が高いボスキャラクタやアイテムの獲得が可能になる。
一方、図26(C)では、ポイントP1でのプレーヤPLの行動の結果、レベル5のボスキャラクタに敗戦しており、且つ、ポイントP1、P2間を遅い移動速度で移動している(又は移動距離や移動時間が長い)。この場合には、ポイントP2でレベル6のボスキャラクタが出現しないというペナルティがプレーヤPLに与えられる。この結果、プレーヤPLはポイントP2ではボスキャラクタやアイテムを獲得できなくなる。
これに対して、図26(D)では、ポイントP1でのプレーヤPLの行動の結果、レベル5のボスキャラクタに敗戦しているが、ポイントP1、P2間を速い移動速度で移動している(又は移動距離や移動時間が短い)。この場合には、レベル5での敗戦は帳消しになり、ポイントP2において、通常通りにレベル6のボスキャラクタが出現するようになる。従って、図26(C)では獲得不可能であったポイントP2でのボスキャラクタやその所持アイテムを、図26(D)では獲得可能になる。
このように図26(A)〜図26(D)では、経路のポイント間でのプレーヤの移動情報と、経路のポイントでのプレーヤの行動結果との両方に応じた、イベント制御を行っている。これにより従来では実現できなかったゲーム処理を実現できるようになり、ゲームの面白味等の向上を図れるようになる。
図27は、ポイント間でのプレーヤの移動情報に応じたイベント発生、イベント削除のイベント制御の処理例を示すフローチャートである。まず経路のポイント間でのプレーヤの移動速度、移動時間又はポイント滞在時間等の移動情報を取得する(ステップS41)。プレーヤの移動情報は、移動速度、移動時間又はポイント滞在時間の少なくとも1つを含むものであればよく、これらの2つを含んでもよい。そしてポイント間でのプレーヤの移動情報が所与の条件を満たしたか否かを判断する(ステップS42)。例えばプレーヤの移動速度が所与のしきい値の速度以上か否か(或いはしきい値の速度以下か否か)を判断する。或いはプレーヤの移動時間が所与のしきい値の時間以上か否か(或いはしきい値の時間以下か否か)を判断する。或いは、ポイント滞在時間が所与のしきい値の時間以上か否か(或いはしきい値の時間以下か否か)を判断する。そして、これらの所与の条件を満たした場合には、移動情報に応じたイベント発生、イベント削除、又はイベント内容の変更等のイベント制御を実行する(ステップS43)。即ち図21〜図26(D)で説明したイベント制御を実行する。
図28は、制限時間、制限距離に対するポイント間でのプレーヤの移動時間、移動距離に応じたイベント制御の処理例を示すフローチャートである。まず、経路のポイント間でのプレーヤの移動速度、移動距離を取得する(ステップS51)。そしてポイント間の制限時間に対するプレーヤの移動時間の割合である時間割合を求める(ステップS52)。即ち、ポイント間の制限時間に対して、プレーヤがどの程度の時間を費やして移動したかを、当該時間割合により評価する。またポイント間の制限距離に対するプレーヤの移動距離の割合である距離割合を求める(ステップS53)。即ち、ポイント間の制限距離に対して、プレーヤがどの程度の距離を移動したのかを、当該距離割合により評価する。そして、時間割合、距離割合に応じたイベント発生、イベント削除、又はイベント内容の変更等のイベント制御を実行する(ステップS54)。例えば時間割合や距離割合が大きい場合と、小さい場合とで、イベント発生、イベント削除、又はイベント内容の変更などのイベント制御を異ならせる。例えば時間割合や距離割合が大きい場合には、制限時間に間に合わなくなるおそれがあるため、速く移動することをプレーヤに促すようなイベント制御を行う。一方、時間割合や距離割合が小さい場合には、制限時間に十分に間に合うことが予想されるため、それほど移動を急ぐ必要が無いことをプレーヤに通知するようなイベント制御を行う。
このように本実施形態では、制限時間に対するプレーヤの移動時間や、制限距離に対するプレーヤの移動距離に応じた、イベント制御を行っている。これにより、制限時間に対するプレーヤの移動時間の時間割合や、制限距離に対するプレーヤの移動距離の距離割合に応じた最適なイベント制御を実現できるようになる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(ゲーム要素等)と共に記載された用語(キャラクタ・アイテム・ゲームカード・仮想抽選器等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、位置情報取得処理、経路等の設定処理、ゲーム処理、イベント制御処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。