以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.処理システム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて本実施形態の処理システム(ゲームシステム)の構成例について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態の処理システム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、処理システム及びその処理の全部又は一部を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。また、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、ユーザ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームなどのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(ユーザ端末、プレーヤ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。或いは、端末装置TMとして、ユーザの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(処理システム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、後述する図3の端末装置TMの処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600と端末装置TMの処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600(プロセッサ)は、記憶部670(データベース)に記憶される各種の情報や、プログラムや、操作情報等に基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、音処理、サーバに必要な各種の制御処理、或いは管理処理などを行う。
処理部600(処理部100)の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部670、170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部600(処理部100)の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部600は、入力処理部602、演算処理部610、出力処理部640を含む。演算処理部610は、ゲーム処理部611、行動履歴情報取得部612、開示処理部613、特典処理部614、資格判定部615、位置情報取得部616、認証処理部617、課金処理部618、管理処理部619、表示処理部620、音処理部630を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリー)により実現できる。
入力処理部602は、操作部660により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部670から情報を読み出す処理や、通信部696を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部602は、操作部660で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を、記憶部670から読み出す処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。
演算処理部610は、各種の演算処理を行う。例えばゲーム処理、行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、位置情報取得処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などの演算処理を行う。
ゲーム処理部611(ゲーム処理のプログラムモジュール)はゲーム処理を行う。ゲーム処理は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などである。或いはゲーム処理として、オブジェクト空間に複数のオブジェクトを配置設定するオブジェクト空間設定処理、オブジェクト空間において移動体を移動(又は動作)させる移動体処理、オブジェクト空間において所与の視点から見える画像を生成するための仮想カメラを制御する仮想カメラ制御処理、ユーザのゲーム成績を演算するゲーム成績演算処理などを行うようにしてもよい。
行動履歴情報取得部612、開示処理部613、特典処理部614、資格判定部615、位置情報取得部616(行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、位置情報取得処理のプログラムモジュール)は、各々、ユーザの行動履歴情報の取得処理、取得された行動履歴情報の開示処理、ユーザへの特典付与処理、模倣対象者の資格判定処理、ユーザの位置情報取得処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
認証処理部617はユーザの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。課金処理部618は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部618の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。管理処理部619は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばユーザは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、ユーザは、ネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、ユーザ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部619は、このようなユーザのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620(表示処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの表示部に画像を表示する制御を行ってもよい。音処理部630(音処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの音出力部から音を出力する制御を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において表示するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
出力処理部640は各種の情報の出力処理を行う。例えば出力処理部640は、記憶部670に情報を書き込む処理や、通信部696を介して情報を送信する処理を、出力処理として行う。例えば出力処理部640は、書き込み命令で指定された情報を、記憶部670に書き込む処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)に対してネットワーク510を介して情報を送信する処理を行う。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。
記憶部670は、行動履歴情報記憶部672、特典情報記憶部673、ゲーム情報記憶部674、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。行動履歴情報記憶部672は、ユーザの行動履歴情報を記憶する。例えばユーザの位置に対して行動内容や行動の日時などの情報が対応づけられた情報を、行動履歴情報として記憶する。特典情報記憶部673はユーザに対して付与する特典についての情報を記憶する。ゲーム情報記憶部674は、ゲーム処理に使用するゲームパラメータ、キャラクタ又はアイテムの情報などを含むゲーム情報を記憶する。課金情報記憶部676は、課金処理部618により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したユーザのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各ユーザの各アカウント情報(ユーザID)に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD、BD)、HDD、半導体メモリー(ROM)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置TM(ユーザ端末、クライアント装置、ゲーム装置)の構成例を示す。なお、端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置TMは、処理部100、操作部160、撮像部162、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は、前述した図2の処理部600と同様に、プロセッサ、或いはプロセッサ及びメモリーにより実現できる。
処理部100は、入力処理部102、演算処理部110、出力処理部140を含む。演算処理部110は、ゲーム処理部111、行動履歴情報取得部112、開示処理部113、特典処理部114、資格判定部115、位置情報取得部116、表示処理部120、音処理部130を含む。
入力処理部102は、操作部160により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部170から情報を読み出す処理や、通信部196を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部102は、操作部160で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を記憶部170から読み出す処理や、端末装置TMの外部装置(サーバシステム、他の端末装置等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ゲーム処理部111、行動履歴情報取得部112、開示処理部113、特典処理部114、資格判定部115、位置情報取得部116は、各々、ゲーム処理、行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、位置情報取得処理を行う。表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報に基づく画像を表示部190に表示する処理を行う。音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。なお、本実施形態のゲーム処理、行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、位置情報取得処理、管理処理、表示処理、音処理等は、サーバシステム500と端末装置TMのいずれか一方の処理により実現してもよいし、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。例えばネットワークを利用しないスタンドアローンの処理システムの場合には、処理システムである端末装置TMにより本実施形態の各処理が行われる。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、被写体の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、行動履歴情報記憶部172、特典情報記憶部173、ゲーム情報記憶部174を含む。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、ユーザが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
そして本実施形態では図2に示すように、処理システムであるサーバシステム500(或いは端末装置TM)が、行動履歴情報取得部612(行動履歴情報取得部112)、開示処理部613(開示処理部113)、特典処理部614(特典処理部114)を含む。またゲーム処理部611(ゲーム処理部111)、資格判定部615(資格判定部115)、位置情報取得部616(位置情報取得部116)を含むことができる。なお以下では、本実施形態の処理システムがサーバシステム500により実現される場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、処理システムを端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。なお、本実施形態の処理システムは、位置情報の取得が可能な第1の端末装置(第1のユーザの端末装置)と、位置情報の取得が可能な第2の端末装置(第2のユーザの端末装置)と、行動履歴情報取得部612と開示処理部613と特典処理部614を有するサーバシステム500を含む処理システムにより実現することができる。
行動履歴情報取得部612(行動履歴情報取得部112。以下、同様)は、位置情報の取得が可能な第1の端末装置の第1のユーザの行動履歴情報を取得する。この第1のユーザの行動履歴情報は、第1のユーザの位置情報(第1の端末装置で取得された位置情報)により取得される移動履歴情報を含む情報である。この移動履歴情報は例えば位置情報の履歴情報である。開示処理部613(開示処理部113。以下、同様)は、取得された行動履歴情報を、第2の端末装置の第2のユーザに対して開示する。
ここで第1、第2の端末装置は図3においてその構成例を説明した装置である。これらの第1、第2の端末装置は、例えば第1、第2のユーザが所持可能な携帯型の情報端末装置であることが望ましい。携帯型の情報端末装置は、例えば携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、携帯型ゲーム装置、タブレット型PC等である。或いは第1、第2の端末装置はウェアラブル機器であってもよい。
これらの第1、第2の端末装置の各端末装置(TM)は、ユーザ(プレーヤ)の位置情報の取得が可能になっている。具体的には図3の位置情報取得部116がユーザの位置情報を取得する。位置情報の取得手法としては、GPSを用いる手法、ワイファイ(Wi−Fi(登録商標))を用いる手法、セルベース測位手法、或いはブルートゥースのビーコン(iBeacon(登録商標))を用いる手法などの種々の手法を想定できる。GPSを用いる手法では、複数のGPS衛星から送信されている電波を受信することで位置を特定する。ワイファイを用いる手法では、ワイファイのアクセスポイントのMACアドレスと位置情報のデータベースを使用して、現在の位置を特定する。セルベース測定手法では、スマートフォン、携帯電話機等の携帯型通信端末の周囲にある基地局等を利用して位置を特定する。ブルートゥース(BLE)のビーコンを用いる手法では、店舗、施設等に設置された発信側のビーコン端末から送信されたアドバタイズメントのパケットを、端末装置が受信し、当該パケットに含まれるID情報を利用して位置を特定する。端末装置の位置情報取得部116は、これらの手法により端末装置の位置情報を取得する。そしてサーバシステム500の位置情報取得部616はこのように取得された端末装置の位置情報を取得する。なおサーバシステム500の位置情報取得部616が直接に端末装置の位置情報を取得するようにしてもよい。
行動履歴情報は、ユーザの複数(2以上)の行動についての履歴情報である。例えば行動履歴情報は、ユーザの複数の時系列の行動を特定して記録することで作成される。ユーザの行動の特定は、公知の行動判定処理により実現できる。例えばユーザの行動は、端末装置に設けられたモーションセンサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)や生体センサなどのセンサからのセンサ情報を用いて特定してもよいし、ユーザのスケジュール情報に基づいて特定してもよい。或いはユーザが自身の行動情報を端末装置において入力してもよい。行動履歴情報は端末装置側で作成してもよいし、サーバシステム500側で作成してもよいし、両者の分散処理により作成してもよい。端末装置側で行動履歴情報を作成した場合には、サーバシステム500(行動履歴情報取得部612)が、端末装置(TM)からの行動履歴情報を受信して受け付けることで、行動履歴情報を取得する。サーバシステム500側で作成する場合には、サーバシステム500は、端末装置から位置情報や行動特定用の検出情報(センサ情報)を受信し、これらの情報に基づいて行動履歴情報を作成して取得する。取得された行動履歴情報は、例えばユーザ情報記憶部678のユーザID(ユーザ情報のID)に関連づけられて行動履歴情報記憶部672に記憶される。なお、行動履歴情報や、行動履歴情報を作成するための情報(位置情報、行動特定用の検出情報等)を、直接に第1のユーザの第1の端末装置から受信するのではなく、他のサーバ(例えばSNSサーバ等)を介して受信してもよい。
そして開示処理部613、このようにして取得された行動履歴情報を第2の端末装置の第2のユーザに対して開示(公開)する処理を行う。具体的には、取得された第1のユーザの行動履歴情報を、第2のユーザの第2の端末装置に対して送信する。なお、第1のユーザの行動履歴情報を、他のサーバ(例えばSNSサーバ等)を介して第2の端末装置に送信してもよい。
そして本実施形態では特典処理部614(特典処理部114。以下、同様)は、行動履歴情報が開示された第2のユーザが、行動履歴情報により表される第1のユーザの行動履歴を模倣した場合に、行動履歴の模倣状況に応じて、第2のユーザ及び第1のユーザの少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する処理を行う。
ここで、第2のユーザによる第1のユーザの行動履歴の模倣状況(模倣度合い)についての判断処理は、例えば第1のユーザの行動履歴を模倣した第2のユーザの行動履歴情報を、第2の端末装置から受信(直接又は他のサーバを介した受信)することで実現できる。例えば特典処理部614(模倣状況判断部)が、第1のユーザの行動履歴情報と第2のユーザの行動履歴情報の比較処理やマッチング処理などを行うことで、模倣状況の判断処理を実現する。なお、第2のユーザの行動履歴情報は、第2のユーザの位置情報(第2の端末装置で取得された位置情報)により取得される移動履歴情報を含む情報である。この移動履歴情報は例えば位置情報の履歴情報である。
模倣状況は、第2のユーザが第1のユーザの行動履歴の模倣行動を行った場合における、第1のユーザの行動履歴と第2のユーザの行動履歴の類似状況であり、具体的には行動履歴の模倣度合いである。例えば行動履歴の模倣状況は、どの部分で両者の行動履歴が類似しているのかや、どの程度、両者の行動履歴が類似しているのかについての状況を示すものである。
そして特典処理部614は、このような行動履歴の模倣状況の判断処理の結果に基づいて、付与する特典を決定し、決定された特典を、第1、第2のユーザの少なくとも一方のユーザに付与する処理を行う。例えば、第1、第2のユーザの一方のみに特典を付与したり、両者に特典を付与する。
ここでユーザへの特典の付与処理としては、例えば仮想通貨や金銭等の報酬、ゲームポイント、ゲームのクレジット、アイテム(武器、防具等の装備品や、体力回復や装飾用等の道具)、キャラクタ、又はゲームカード(電子的なカード)等をユーザに付与する処理(ユーザの所持物として登録する処理)や、ユーザについての各種のゲームパラメータ、得点、ランキング又は称号等を変化させる処理などを想定できる。仮想通貨は、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨や、ネットワークサービスで利用可能な仮想的な通貨である。特典は、例えばゲームにおいてユーザを有利にしたり、優遇するためのものである。また特典は、ユーザを経済的に有利にするものであってもよい。特典付与処理は、ゲームにおいてユーザを有利にしたり、金銭的対価をユーザに与える処理とも言える。ユーザに付与された特典(恩典)の情報は、例えばユーザ情報記憶部678のユーザID(ユーザ情報)に関連づけられて特典情報記憶部673に記憶される。このように特典の付与処理は、ユーザに付与した特典の情報をユーザID(ユーザ情報)に関連づける処理である。
例えば行動履歴の模倣状況は、行動履歴の模倣度合いである。そして特典処理部614は、第2のユーザが第1のユーザの行動履歴を模倣した場合に、行動履歴の模倣度合いに応じて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。例えば行動履歴の模倣度合いが高いほど、より高い特典度合いの特典(より良い特典)を付与する。特典の特典度合い(恩典度)は、例えば付与される仮想通貨や金銭等の報酬やゲームポイント等の高さや、付与されるアイテム、キャラクタ又はゲームカードのレア度、重要度又は個数や、ゲームパラメータ、得点、ランキング又は称号を変化させた場合の変化量などにより表すことができる。例えば付与される報酬やゲームポイントを高くしたり、よりレア度又は重要度の高いアイテム、キャラクタ又はゲームカードを付与したり、付与する個数を増やしたり、或いはユーザのゲームパラメータ、得点、ランキング又は称号を高くする処理を行うことで、より高い特典度合いの特典の付与処理を実現できる。
また特典処理部614は、模倣度合いとして、第1のユーザの行動時間と、第1のユーザの行動履歴を模倣した第2のユーザの行動時間との類似度合いに応じて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。例えば行動時間の類似度合いが高いほど、より高い特典度合いの特典を付与する。行動時間の類似度合いは、行動の時間的要素についての類似度合いである。行動時間の類似度合いは、絶対的な時間の類似度合いであってもよいし、相対的な時間の類似度合いであってもよいし、或いは時間帯の類似度合いであってもよい。
また特典処理部614は、模倣度合いとして、第1のユーザの行動軌跡又は行動距離と、第1のユーザの行動履歴を模倣した第2のユーザの行動軌跡又は行動距離との類似度合いに応じて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。例えば行動軌跡又は行動距離の類似度合いが高いほど、より高い特典度合いの特典を付与する。この場合に行動軌跡及び行動距離の両方の類似度合いを判断してもよい。行動軌跡(移動軌跡)は、例えばユーザの行動に伴うユーザ(ユーザ位置)の移動の軌跡(軌跡の形状又はサイズ等)を表すものである。行動距離は、例えばユーザの行動に伴うユーザの移動の距離(総移動距離等)を表すものである。
また特典処理部614は、模倣度合いとして、第1のユーザの行動内容と、第1のユーザの行動履歴を模倣した第2のユーザの行動内容との類似度合いに応じて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。例えば行動内容の類似度合いが高いほど、より高い特典度合いの特典を付与する。行動内容は、行動履歴を構成する各行動についての内容や、行動履歴で表される全体的な行動の内容である。行動の内容は、行動の種別又は属性などにより特定される。例えばユーザの行動履歴情報を取得するために、ユーザの行動解析処理を行う場合に、行動の内容は、この行動解析処理の結果により特定される内容である。
また開示処理部613は、第1のユーザの行動履歴情報の公開範囲設定情報を受け付け、公開範囲設定情報により設定された範囲の行動履歴情報を開示する。例えば第1のユーザの入力情報又はコンピュータによる自動設定により、第1のユーザの行動履歴情報の公開範囲設定情報が設定される。例えばサーバシステム500は、第1の端末装置から第1のユーザの公開範囲設定情報を受信して受け付ける。そして第2の端末装置の第2のユーザに第1のユーザの行動履歴情報を開示する際には、公開範囲設定情報によって設定される範囲の行動履歴情報を開示する。例えば公開範囲設定情報の設定範囲外の行動履歴情報は非公開にする。
また開示処理部613は、第1のユーザの行動履歴情報の公開タイミング設定情報を受け付け、公開タイミング設定情報により設定されたタイミングで、行動履歴情報を開示する。例えば第1のユーザの入力情報又はコンピュータによる自動設定により、第1のユーザの行動履歴情報の公開タイミング設定情報が設定される。例えばサーバシステム500は、第1の端末装置から第1のユーザの公開タイミング設定情報を受信して受け付ける。そして例えば第2の端末装置の第2のユーザに第1のユーザの行動履歴情報を開示する際には、公開タイミング設定情報によって設定されるタイミングで行動履歴情報を開示する。公開タイミング設定情報は、行動履歴情報の公開の開始タイミングであってもよいし、開始タイミング(開始日時)と終了タイミング(終了日時)であってもよい。
また特典処理部614は、第1のユーザの行動履歴を模倣した第2のユーザによる、第1のユーザの行動履歴に対する評価情報に基づいて、第1のユーザに対して特典を付与する処理を行ってもよい。例えば第1のユーザの行動履歴を開示された第2のユーザは、第1のユーザの行動履歴を評価して、その評価情報を第2の端末装置等を用いて入力する。するとサーバシステム500は、この評価情報を第2の端末装置等から受信し、この評価情報に基づいて、第1のユーザに特典を付与する処理を行う。例えば評価情報により表される評価値が所与のしきい値を超えた場合に、第1のユーザに対して特典を付与する。或いは評価値が高いほど、より高い特典度合いの特典を第1のユーザに対して付与する。
また行動履歴情報取得部612は、第1の端末装置のGPSデータに基づいて、第1のユーザの行動履歴情報を取得してもよい。例えば第1の端末装置が、第1の端末装置に設けられたGPSデバイスを用いてGPSデータを取得し、そのGPSデータをサーバシステム500に送信する。サーバシステム500は、受信したGPSデータを行動履歴情報として取得する。例えばGPSデータに含まれる経度、緯度などの位置情報や測位時刻などに基づいて、第1のユーザの行動履歴が特定される。
また表示処理部620(表示処理部120。以下、同様)は、第1のユーザの行動履歴を模倣する第2のユーザの第2の端末装置に対して、第1のユーザのキャラクタを表示する処理を行う。例えば第1のユーザのキャラクタの表示を、第2の端末装置に対して指示する。第1のユーザのキャラクタは、例えば第1のユーザのアバタとなるキャラクタ(アバタとして案内等を行うキャラクタ)や、第1のユーザの所有キャラクタ(第1のユーザが獲得したキャラクタ)などである。
例えば、このキャラクタは、第1のユーザの行動履歴の行動軌跡の各位置に配置される。例えば第1のユーザの所有キャラクタが行動軌跡の各位置に配置される。例えば第1のユーザの複数の所有キャラクタの各々が、行動履歴の複数の位置の各々に配置される。そしてゲーム処理部611(ゲーム処理部111。以下、同様)は、各位置に配置されたキャラクタを用いたゲームを第2のユーザにプレイさせるためのゲーム処理を行う。例えばゲーム処理部611は、第2のユーザのキャラクタを、行動軌跡の各位置に配置された第1のユーザのキャラクタと対戦させるゲーム(キャラクタ対戦ゲーム)の処理を行う。或いは、行動軌跡の各位置に配置された第1のユーザのキャラクタを、第2のユーザに獲得させるゲーム(キャラクタ獲得ゲーム)の処理を行う。
この場合に表示処理部620は、行動履歴の模倣度合いに応じてキャラクタの表示態様を変化させる処理を行ってもよい。キャラクタの表示態様を変化させる処理は、例えばキャラクタの画像の半透明度、明るさ(輝度)、色又はテクスチャ等を変化させる処理である。例えば行動履歴の模倣度合いが高いほど、より視認性が高まるようにキャラクタの表示態様を変化させる。例えば、より視認性が高まるようにキャラクタの画像の半透明度、明るさ、色又はテクスチャ等を変化させる
またゲーム処理部611は、第1のユーザの行動履歴情報を用いたゲームのゲーム処理を行い、特典処理部614は、ゲーム処理の結果に基づいて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。第1のユーザの行動履歴情報を用いたゲームは、例えば第1のユーザの行動履歴情報に応じて動作するキャラクタが登場するゲームである。そしてゲーム処理の結果が所与の条件を満たした場合に、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。例えば第1のユーザの行動履歴情報を用いたゲームのゲーム処理を行うことで、第2のユーザに当該ゲームをプレイさせる。そして、このゲームプレイの結果が良い結果であることを条件に、第2のユーザに対して特典を付与したり、或いは第1のユーザに特典を付与する。即ち、行動履歴の模倣状況(模倣度合い)に加えて、当該ゲーム処理の結果を反映させた特典付与処理を実行する。
また開示処理部613は、第1のユーザの行動履歴情報を、複数の第2のユーザに対して開示する。例えば第1のユーザの行動履歴情報を、複数の第2のユーザに対応する複数の第2の端末装置に送信する。そして特典処理部614は、複数の第2のユーザによる行動履歴の模倣状況に応じて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する処理を行う。例えば複数の第2のユーザに対応する複数の第2の端末装置から、複数の第2のユーザの行動履歴情報を受信する。そして第1のユーザの行動履歴情報と、複数の第2のユーザの行動履歴情報の各々との比較処理を行い、その比較処理の結果に基づいて特典の付与処理を行う。例えば複数の第2のユーザの中から、行動履歴情報の比較処理(マッチング処理)の結果に応じて、特典を付与する第2のユーザを決定し、決定された第2のユーザに対して特典を付与する。例えば複数の第2のユーザの模倣状況を判断して、模倣度合いが最も高い第2のユーザに対して特典を付与する。或いは、複数の第2のユーザの模倣状況(模倣度合いの平均値又は総量値)に基づいて、第1のユーザに付与する特典を決定して、決定された特典を第1のユーザに付与する。
また資格判定部615(資格判定部115。以下、同様)は、第1のユーザが、行動履歴情報の模倣対象者(模倣される側)としての資格を有するか否かを判定する。例えば模倣対象者としての資格条件を満たしているか否かを判定する。そして資格条件が満たされている場合には、開示処理部613が、当該第1のユーザの行動履歴情報を第2の端末装置の第2のユーザに開示する。そして特典処理部614が、第2のユーザによる第1のユーザの行動履歴の模倣状況を判断し、判断結果に基づいて、少なくとも一方のユーザに対して特典を付与する。
また表示処理部620は、第1のユーザの行動履歴情報を取得するための行動パターンの候補を、第1のユーザの第1の端末装置に表示する処理を行う。例えば当該行動パターンの候補を表示することを、第1の端末装置に指示する。そして第1のユーザは、例えば行動パターンの候補の中から所望の行動パターンを選択し、選択された行動パターンでの行動を第1のユーザが行うことで、第1のユーザの行動履歴情報が取得される。そして第2のユーザが第1のユーザの行動履歴の模倣を行い、その模倣状況に応じた特典が、第1、第2のユーザの少なくとも一方のユーザに付与される。
なお以上では、本実施形態の行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、ゲーム処理等を、図2のサーバシステム500が行う場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上記に説明した本実施形態の行動履歴情報取得処理、開示処理、特典処理、資格判定処理、ゲーム処理等の一部又は全部を図3の端末装置TMが行うようにしてもよい。この場合には、端末装置TM(或いは端末装置とサーバシステムが連携したシステム)が本実施形態の処理システムとして機能することになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下ではサーバシステムを、適宜、単にサーバと記載する。
2.1 行動履歴の模倣による特典付与
従来より、スマートフォンや携帯型ゲーム装置などの端末装置の位置情報取得機能を有効活用した位置情報ゲームと呼ばれるゲームが脚光を浴びている。例えば、ユーザが現実世界の地域を歩き回ると、ユーザの位置に対応する場所に仮想空間のキャラクタが出現し、ユーザは、当該キャラクタを獲得する位置情報ゲームを楽しむ。
しかしながら、この位置情報ゲームは、ユーザが歩き回ってキャラクタやアイテムを獲得するだけという単純なゲームであるため、ユーザの飽きが来やすいという課題がある。本実施形態ではこのような課題を解決するために、他人の行動を模倣することによって、特典の獲得が可能になるように工夫された処理システムを提供する。この処理システムによれば、例えばユーザは、自身のお薦め行動のプラン(行動履歴)を、他人がどう思うかを簡単に確認可能なシステムについても実現できる。また自身のお薦め行動のプランを開示して、集客し、集客に対する広告収入等を得るシステムについても実現できる。
図4(A)〜図4(D)は本実施形態の手法を説明する図である。図4(A)においてTM1、TM2はユーザUS1、US2(第1、第2のユーザ)が使用(所持)する端末装置(第1、第2の端末装置)であり、例えばスマートフォン、携帯型ゲーム装置、タブレット型PC又はウェアラブル機器などである。これらの端末装置TM1、TM2は、図1(A)で説明したようにネットワーク(インターネット等)を介してサーバ(サーバシステム)に通信接続されている。
また端末装置TM1、TM2は、位置情報の取得が可能な装置である。具体的には、前述したようにGPSを用いる手法、ワイファイを用いる手法、セルベース測位手法、或いはブルートゥースのビーコンを用いる手法などにより、位置情報を取得する。これにより端末装置TM1、TM2を使用するユーザUS1、US2の位置情報を特定でき、ユーザUS1、US2の行動(行動内容)を特定して、行動履歴情報を取得できるようになる。
なお、ユーザの行動の特定には、端末装置で取得された位置情報に加えて、端末装置に設けられたモーションセンサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)や生体センサなどのセンサからのセンサ情報を用いることができる。例えばモーションセンサや生体センサ(生体情報を検出するセンサ)を用いることで、ユーザの歩行状態、運動状態又は睡眠状態等を特定して、ユーザの行動を特定できる。また、ユーザが端末装置で撮影した撮影画像や、端末装置で録音した録音データなどを用いて、ユーザの行動を特定してもよい。或いは、ユーザのスケジュール情報を用いてユーザの行動を特定したり、ユーザの行動内容を端末装置を用いてユーザが入力するようにしてもよい。
そして図4(A)では、サーバ(広義には処理システム。以下、同様)は、端末装置TM1のユーザUS1(第1の端末装置の第1のユーザ)の行動履歴情報を取得している。例えばサーバは、端末装置TM1から行動履歴情報を受信することで、ユーザUS1の行動履歴情報を取得する。なお、端末装置TM1で検出された位置情報やセンサ情報等を用いて、サーバ側がユーザUS1の行動履歴情報を求めてもよい。またサーバは、ユーザUS1の行動履歴情報を、SNSのサイトからSNSサーバ等を介して取得するようにしてもよい。
そして図4(B)では、サーバは、取得されたユーザUS1の行動履歴情報を、端末装置TM2のユーザUS2(第2の端末装置の第2のユーザ)に対して開示している。具体的には、取得された行動履歴情報を端末装置TM2に送信することで、当該行動履歴情報をユーザUS2に開示する。なお、行動履歴情報の開示は、ユーザUS2の要求に基づいて行ってもよいし、ユーザUS1の指示により行ってもよい。或いは、ユーザUS1の行動履歴情報をユーザUS2に自動的に開示するようにしてもよい。
このようにユーザUS1の行動履歴情報が開示されたユーザUS2は、行動履歴情報により表されるユーザUS1の行動履歴を模倣する行動を行う。即ち、ユーザUS2は、ユーザUS1の時系列の複数の行動を真似る行動を行う。すると図4(C)に示すように、サーバは、行動履歴の模倣状況(模倣度合い、模倣態様)を判断する。例えばユーザUS2によるユーザUS1の行動履歴の模倣の行動が、どのような模倣状況の行動なのかを判断する。このような模倣状況の判断は、模倣行動を行っているユーザUS2の行動履歴情報を、サーバが端末装置TM2から受信し、ユーザUS1の行動履歴情報とユーザUS2の行動履歴情報の比較処理やマッチング処理を行うことで実現できる。そして図4(D)に示すようにサーバは、行動履歴の模倣状況に応じて、ユーザUS1、US2の少なくとも一方に対して特典を付与する処理を行う。例えばユーザUS1、US2の一方のユーザのみに特典を付与したり、両方のユーザに特典を付与する。付与される特典は、前述したように、仮想通貨や金銭等の報酬であってもよいし、キャラクタやアイテムなどのゲーム使用物であってもよい。或いは、特典は、ユーザのゲームパラメータ、得点、ランキング等を変化させるようなものであってもよい。
このような本実施形態の手法によれば、例えば端末装置により位置情報を取得しながら行動するゲームなどにおいて、ユーザUS1がたどった行動履歴をユーザUS2に開示し、ユーザUS2がその行動履歴をたどる模倣を行い、その模倣状況(模倣度合い)に応じて、ユーザUS2及びユーザUS1の少なくとも一方に対して特典を付与するようなゲームを実現できる。
図5(A)、図5(B)に行動履歴情報の一例を示す。図5(A)では、ユーザの位置(端末装置の位置)に対して、その位置に居たときの日時やユーザの行動内容が関連づけられている。行動内容としては、歩行、走行、運動、食事や、或いは店舗や施設等のスポットの訪問などの種々のものを想定できる。この行動内容の特定は、例えば公知の行動判定処理により実現できる。
図5(A)に示すように行動履歴情報は、例えば位置情報の履歴(並び)である移動履歴情報を含む。例えば移動履歴情報はユーザの行動軌跡(移動軌跡)の情報である。また行動履歴情報は、例えば日時の履歴(並び)である行動時間情報を含むことができる。また行動履歴情報は、例えば行動内容の履歴(並び)である行動内容情報を含むことができる。
図5(B)では、ユーザの位置に対して、その位置に居たときの日時や、行動特定用の検出情報が関連づけられている。行動特定用の検出情報は、例えば端末装置のモーションセンサや生体センサにより検出されたセンサ情報である。或いはユーザのスケジュール情報や行動入力情報などであってもよい。サーバは、図5(B)の位置、日時、行動特定用の検出情報を用いて、ユーザの行動内容を特定することで、行動内容についても正確に特定された最終的な行動履歴情報を取得できる。
なお本実施形態では図6(A)、図6(B)に示すようなGPSデータを用いてユーザの行動履歴情報を取得してもよい。例えばGPSデータそのものを行動履歴情報として扱って処理を行う。図6(A)、図6(B)の緯度、経度がユーザの位置に相当し、測位時刻が、ユーザがその位置に居た日時に相当する。行動履歴情報として図6(A)、図6(B)のようなGPSデータを用いても、ユーザの複数の行動からなる行動履歴を特定できる。
このように本実施形態では、ユーザの行動履歴を表すGPSデータを他のユーザに開示して、ユーザの行動履歴を他のユーザに模倣させることも可能である。これにより、簡素なデータ構造の行動履歴情報であるGPSデータを用いた、模倣行動への特典の付与処理を実現でき、処理の簡素化や処理負荷の軽減化を図れるようになる。
図7は本実施形態の処理例を示すフローチャートである。まずユーザUS1の行動履歴情報を取得する(ステップS1)。例えばサーバが端末装置TM1からユーザUS1の行動履歴情報を受信する。そして、取得した行動履歴情報をユーザUS2に開示する(ステップS2)。例えば取得した行動履歴情報をサーバが端末装置TM2に送信する。
次に、ユーザUS2の行動履歴情報を取得する(ステップS3)。例えばサーバが端末装置TM2から、ユーザUS1の行動履歴を模倣した際のユーザUS2の行動履歴情報を受信する。そしてユーザUS1、US2の行動時間の類似度合いDS1を求める(ステップS4)。またユーザUS1、US2の行動軌跡又は行動距離の類似度合いDS2を求める(ステップS5)。またユーザUS1、US2の行動内容の類似度合いDS3を求める(ステップS6)。そして、求められた類似度合いDS1、DS2、DS3に基づいて、ユーザUS1、US2の少なくとも一方に特典を付与する処理を行う(ステップS7)。なお、類似度合いDS1、DS2、DS3の少なくとも1つに基づいて行動履歴の模倣度合いを判断して、ユーザに対する特典の付与処理を行ってもよい。或いは、類似度合いDS1、DS2、DS3に対して、重み付け係数wt1、wt2、wt3を用いて重み付け処理を行い、当該重み付け処理で得られた類似度合いにより、行動履歴の模倣度合いを判断して、ユーザに対する特典の付与処理を行ってもよい。
図8(A)、図8(B)は行動履歴の類似度合いの判定手法の説明図である。図8(A)に示すように、ユーザUS1、US2の行動履歴情報に含まれる日時の情報を用いて、行動時間の類似度合いを判断できる。例えばユーザUS1、US2の行動履歴情報の日時の比較処理やマッチング処理などを行うことで、行動時間の類似度合いを判断できる。
またユーザUS1、US2の行動履歴情報に含まれる位置の情報を用いて、行動軌跡や行動距離の類似度合いを判断できる。例えばユーザUS1、US2の行動履歴情報の位置の比較処理やマッチング処理などを行うことで、行動軌跡や行動距離の類似度合いを判断できる。
また図8(B)に示すように、ユーザUS1、US2の行動履歴情報に含まれる行動内容の情報を用いて、行動内容の類似度合いを判断できる。例えばユーザUS1、US2の行動履歴情報の行動内容の比較処理やマッチング処理などを行うことで、行動内容の類似度合いを判断できる。
図9(A)〜図9(C)は、行動時間の類似度合いの判定手法の説明図である。図9(A)では、ユーザUS1が行動を開始したタイミングから、時間TD1の経過後に、ユーザUS2が、ユーザUS1の行動を真似る行動を開始している。即ちユーザUS2は、ユーザUS1の所与の期間での複数の行動を、時間TD1の経過後に模倣している。例えばサーバにより開示されたユーザUS1の所与の期間の行動の履歴を確認しながら、その行動を真似る行動を行っている。そして例えば図9(A)において、時間TD1が短ければ、ユーザUS2は、ユーザUS1の行動の模倣行動を直ぐに行ったと評価され、例えばユーザUS2の模倣行動に高い評価を与え、より良い特典をユーザUS2に付与する。或いは逆に、時間TD1が短すぎる場合には、ユーザUS2に特典を付与せず、所与の時間経過後に模倣行動を開始した場合に、より良い特典をユーザUS2に付与するようにしてもよい。
また図9(B)では、ユーザUS1が所与の期間の間、複数の行動を行い、その期間での行動履歴を開示したタイミングから、時間TD2の経過後に、ユーザUS2が、ユーザUS1の行動を真似る行動を開始している。即ちユーザUS2は、ユーザUS1の所与の期間での複数の行動を、行動履歴が開示されてから時間TD2の経過後に模倣している。そして例えば図9(B)において、時間TD2が短ければ、ユーザUS2は、行動履歴の開示後、直ぐに、ユーザUS1の行動の模倣行動を行ったと評価され、例えばユーザUS2の模倣行動に高い評価を与え、より良い特典をユーザUS2に付与する。或いは逆に、時間TD2が短すぎる場合には、ユーザUS2に特典を付与せず、行動履歴の開示後、所与の時間経過後に模倣行動を開始した場合に、より良い特典をユーザUS2に付与するようにしてもよい。
また図9(C)では、行動時間の類似度合いとして、行動を行った時間帯の類似度合いを判定している。例えばユーザUS1が朝の時間帯に公園を散歩し、昼間の時間帯にエステのサロンに行き、夕方の時間帯にイタリアンレストランに行き、夜の時間帯にジムに行ったとする。そして、ユーザUS1の行動を模倣するユーザUS2が、朝の時間帯に公園を散歩し、昼間の時間帯にエステのサロンに行き、夕方の時間帯にイタリアンレストランに行き、夜の時間帯にジムに行けば、ユーザUS1、US2の行動時間である行動の時間帯の類似度合いが非常に高いと評価される。そしてユーザUS2に対して、より良い特典が付与される。一方、これらの各時間帯での行動内容(公園散歩、エステ、イタリアンレストラン、ジム)のうち、1つの行動内容が異なっていれば、全部の行動内容が同じである場合に比べて、ユーザUS2の行動の時間帯の模倣度合いは低いと評価され、付与される特典の特典度合いも低くなる。そして、図9(C)の行動の時間帯の類似度合いの評価の際には、行動を行った日にちは問われず、異なる日にち同士であっても、行動の時間帯が類似していれば、高い評価が与えられることになる。
このように図9(A)〜図9(C)では、行動履歴の模倣度合い(広義には模倣状況)は、行動時間の類似度合いにより判断されている。そしてユーザUS1とユーザUS2の行動時間の類似度合いに応じて、ユーザUS1、US2の一方に対して特典が付与される。具体的には、ユーザUS1の行動後や行動履歴の開示後、ユーザUS2が直ぐに模倣行動を開始できたか、或いはユーザUS2の模倣行動の時間帯が、ユーザUS1の行動の時間帯と同じ時間帯であったかなどにより、行動履歴の模倣度合いが判断される。なお、行動履歴の中には、ユーザが参加したいくつかのイベントでの行動も含まれ、そのイベントの場所への到着時間(例えばコンサートの場所への到着時間)や、或いはイベント開始時間(例えばコンサートの開演時間)も、模倣行動の模倣度合いの評価対象になる。そして、これらの時間が、ユーザUS1とユーザUS2とで同じタイミングに近ければ、ユーザUS2の模倣行動に対して高い評価が与えられ、より良い特典が与えられるようになる。
なお行動時間の類似度合いは、絶対的な時刻の類似度合いで判断する必要は無く、図9(C)に示すように時間帯の類似度合いであってもよいし、相対的な時間の類似度合いであってもよい。例えばユーザUS1が第1のイベント(公園散歩)の終了後、1時間後に第2のイベントの場所(エステサロン)に到着し、第2のイベントの終了後、2時間後に第3のイベントの場所(イタリアンレストラン)に到着したとする。そしてユーザUS2が、これらの第1、第2、第3のイベントの行動を真似た場合に、第1のイベントと第2のイベントの間の相対的な時間差(1時間)、及び、第2のイベントと第3のイベントの間の相対的な時間差(2時間)が類似していれば、行動時間の類似度合いが高いと評価してもよい。
図10は行動軌跡、行動距離の類似度合いの判定手法の説明図である。図10では、ユーザUS1は、位置P11、P12、P13、P14、P15、P16を通る行動軌跡TR1(移動軌跡、移動経路)で移動している。距離L11は位置P11、P12の間の距離であり、距離L12は位置P12、P13の間の距離である。距離L13、L14、L15も、同様に、P13、P14の間、P14、P15の間、P15、P16の間の距離である。図10では、これらの位置P11、P12、P13、P14、P15、P16の時系列の並びが、ユーザUS1の行動履歴になる。
そしてユーザUS1の行動履歴を模倣するユーザUS2は、位置P21、P22、P23、P24、P25を通る行動軌跡TR2(移動経路)で移動している。距離L21は位置P21、P22の間の距離であり、距離L22は位置P22、P23の間の距離である。距離L23、L24も、同様に、P23、P24の間、P24、P25の間の距離である。これらの位置P21、P22、P23、P24、P25の時系列の並びが、ユーザUS2の行動履歴になる。
そして図10での行動履歴の模倣度合いは、ユーザUS1の行動軌跡TR1とユーザUS2の行動軌跡TR2の類似度合いにより判定できる。例えば行動軌跡TR1とTR2の形状の類似度合いが高ければ、行動履歴の模倣度合いが高いと評価され、特典がユーザUS2等に付与されたり、付与される特典の特典度合いが高くなる。一方、行動軌跡TR1とTR2の形状の類似度合いが低ければ、行動履歴の模倣度合いが低いと評価され、特典がユーザUS2に付与されなかったり、付与される特典の特典度合いが低くなる。図10では、ユーザUS2は、位置P15、P16間の移動の行動を真似ていないため、行動軌跡TR1、TR2の形状の類似度合いは、若干だけ低くなる。
また図10での行動履歴の模倣度合いは、ユーザUS1、US2の行動距離の類似度合いにより判定してもよい。例えばユーザUS1の行動距離はL11+L12+L13+L14+L15であり、ユーザUS2の行動距離はL21+L22+L23+L24である。ユーザUS1、US2の行動距離が一致又は略一致する場合には、行動履歴の模倣度合いは高いと評価され、特典がユーザUS2等に付与されたり、付与される特典の特典度合いが高くなる。図10では、ユーザUS2は、ユーザUS1の位置P15、P16間の移動の行動を真似ていないため、ユーザUS2の行動距離は、ユーザUS1の行動距離よりも、少しだけ短くなっている。従って、行動距離の類似度合いは、少しだけ低いと評価され、行動距離が一致又は略一致する場合に比べて、特典の特典度合いが低くなる。
このように図10では、行動履歴の模倣度合いは、行動軌跡や行動距離の類似度合いにより判断されている。そしてユーザUS1、US2の行動軌跡や行動距離の類似度合いに応じて、ユーザUS1、US2の一方に対して特典が付与される。例えばユーザUS1、UD2の行動軌跡の一致度合いが高かったり、ユーザUS1、US2の行動距離の差分が小さかった場合には、ユーザUS2に特典が付与されたり、ユーザUS1に特典が付与される。例えばユーザUS1の行動距離(総距離)が10kmであり、ユーザUS1の移動を模倣したユーザUS2の行動距離が8kmである場合には、行動距離が6kmである場合に比べて、より良い特典が付与されたり、行動履歴の模倣度合いを評価する際の重み付け係数が高くなる。
また行動履歴の模倣度合いは、行動内容の類似度合いに基づいて判定してもよい。例えば図10において、ユーザUS1の位置P11とユーザUS2の位置P21が近かったとする。この場合にも、ユーザUS1が位置P11において散歩を行い、ユーザUS2が位置P21においてお店に入った場合には、行動内容の類似度合いが低いため、行動履歴の模倣度合いは低く評価される。更に、ユーザUS1、US2が同じ店に入ったとしても、その店で商品を買ったか否かなどの課金要素や、その店や商品についての広告を閲覧する行動を行ったか否かなどの広告閲覧要素も考慮して、行動内容の類似度合いを判定してもよい。例えば広告の閲覧の行動を行ったか否かは、広告が載っているウェブのページを、ユーザが端末装置により開いたかなどを検出することで判定できる。
また、ユーザが店舗に入ったか否かは、例えばブルートゥースのビーコンを用いる手法などにより判定できる。例えば、店舗に発信側のビーコン端末を設置し、ビーコン端末から送信されるアドバタイズメントのパケットに、その店を特定するためのID情報を含ませる。このようにすれば、ユーザの端末装置が当該パケットを受信して、ID情報を解析することで、ユーザが入った店舗を特定できる。一方、ユーザが散歩を行っているか否かは、端末装置のモーションセンサや生体センサからのセンサ情報等に基づいて判定できる。
以上のように本実施形態の手法によれば、一方のユーザの行動履歴をネットワークを介して開示し、他方のユーザがその行動履歴の模倣行動を行うと、それが評価されて特典が付与されるようになる。こうすることで、従来の位置情報ゲームでは実現できなかった、他人の行動を真似て楽しむというような面白味を実現できるようになり、飽きの来にくい楽しみを実現できる。
そして、模倣する側のユーザに特典を付与することで、模倣行動の効果的な動機づけを与えることができ、本実施形態の処理システムの利用の促進を図れる。例えば模倣度合いが高いほど、より良い特典を付与することで、当該ユーザは積極的に模倣行動を行うようになる。
また模倣される側のユーザに特典を付与することで、当該ユーザは積極的に自身の行動履歴を開示するようになり、処理システムの利用の更なる促進を図れるようになる。また模倣される側のユーザは、自身のお薦めの行動プランを他のユーザがどう思うのかを確認できると共に、その行動プランを開示することで、店舗や施設等への集客を誘引し、広告効果などを期待できるようになる。
例えば、模倣される側のユーザUS1が店SA、SB、SCを順番に巡る行動を行い、その行動履歴をネットワークを介して開示したとする。そして模倣する側のユーザUS2が、この行動を真似て、店SA、SB、SCを順番に巡る行動を行い、これらの店で商品を購入したとする。この場合には、ユーザUS2がこれらの店で支払った購入代金の一部を、行動履歴の開示に対する特典として、ユーザUS1にペイバックする。こうすることで、行動履歴を開示することの効果的な動機づけをユーザUS1に与えることができる。また、店SA、SB、SC側は、本実施形態の処理システムを利用することで、従来には無かった広告効果を期待できるようになる。またユーザUS2に対しても、報酬(仮想通貨、現金等)やゲームのキャラクタ、アイテム等の特典を付与することで、多数のユーザが模倣行動を積極的に行うようになり、処理システムの利用の促進を図れるようになる。
また本実施形態では、模倣状況として、行動履歴の模倣度合いを判定し、行動履歴の模倣度合いに応じた特典の付与処理を行っている。このようにすれば、模倣する側のユーザは、模倣度合いが高い模倣行動を行うことを条件として、特典を獲得できるようになったり、模倣度合いが高いほど、より良い特典を獲得できるようになる。従って、模倣する側のユーザは、模倣度合いの高い模倣行動を行うことに熱中するようになり、飽きの来にくい楽しみを実現できる。
なお、行動履歴の模倣状況は、このような行動履歴の模倣度合いには限定されない。例えば行動履歴の模倣状況は、模倣対象となる行動履歴を構成する様々な要素(時間的要素、場所的要素、行動内容要素、順番的要素、心理要素、課金要素又は広告要素等)の状況である。例えば前述の例において、ユーザUS1が回った店の順番や、店で購入した商品やその購入額、店に入る際に見たウェブの閲覧行為などの状況も、行動履歴の模倣状況の1つである。
また本実施形態では、模倣度合いとして、ユーザの行動時間の類似度合いを判定して、行動時間の類似度合い応じた特典の付与処理を行っている。このようにすれば、模倣行動を行ったタイミングが早いか遅いか、或いは行動時刻の類似度合いや、行動の時間帯の類似度合いなどを判定して、ユーザに対して特典を付与できるようになる。従って、行動履歴の時間的要素の類似度合いを反映した特典の付与処理を実現できるようになる。
また本実施形態では、模倣度合いとして、ユーザの行動軌跡又は行動距離の類似度合いを判定して、行動軌跡又は行動距離の類似度合い応じた特典の付与処理を行っている。このようにすれば、ユーザの行動の際にたどった位置の軌跡の類似度合いや、ユーザが歩いたり走った距離の類似度合いなどを判定して、ユーザに対して特典を付与できるようになる。従って、行動履歴の位置的要素の類似度合いを反映した特典の付与処理を実現できるようになる。
また本実施形態では、模倣度合いとして、ユーザの行動内容の類似度合いを判定して、行動内容の類似度合い応じた特典の付与処理を行っている。このようにすれば、行動履歴を構成する各行動の行動内容の類似度合いを反映させた特典の付与処理を実現できるようになる。
2.2 行動履歴の公開範囲や公開タイミングの設定、行動履歴の評価情報
本実施形態では、行動履歴の公開範囲や公開タイミングの設定を可能にし、設定された公開範囲の行動履歴を開示したり、設定された公開タイミングで行動履歴を開示できるようにしている。例えば、模倣される側のユーザは、行動履歴の開示の際に、行動履歴の公開範囲や公開タイミングの設定が可能であり、このような設定を行うことで、限定された公開範囲や公開タイミングで、ユーザの行動履歴が他のユーザに開示されるようになる。
例えば図11(A)では、模倣される側のユーザは、行動履歴の公開が許容される位置範囲として、公開範囲RG1、RG2を設定している。公開範囲RG1は、スポットSP1〜SP4の位置を内包する範囲であり、公開範囲RG2は、スポットSP5〜SP9の位置を内包する範囲である。SP1〜SP9は、例えば店舗、施設又は観光地などのスポットである。
そして図11(A)では、ユーザの自宅付近(自宅及びその周辺)は、公開範囲としては設定されておらず、自宅付近でのユーザの行動履歴は、他のユーザに公開(開示)されないようになる。このようにすれば、公開と非公開の部分の棲み分けが可能になり、ユーザのプライバシーを保てるようになる。また例えばスポットSP1〜SP4やSP5〜SP9が、ユーザのお薦めのスポットであるとする。この場合には、ユーザは、これらのSP1〜SP4、SP5〜SP9の位置を含む範囲を、公開範囲RG1、RG2に設定することで、ユーザの意図をより反映した形で、お薦めルートや楽しみ方をアピールすることが可能になる。
また図11(B)では、1日の各時間帯に対して、行動履歴の開示の許可、非許可を設定するための開示許可フラグが対応づけられている。このようにすれば、ユーザの行動履歴の開示を許可したり、非許可にする時間帯を、開示許可フラグを用いて設定できるようになる。例えば早朝や夜の時間帯での行動履歴の開示を望まないユーザは、開示許可フラグを用いて、早朝や夜の時間帯での行動履歴の開示を非許可に設定すればよい。また昼間の時間帯での行動履歴の開示のみを望むユーザは、昼間の時間帯での行動履歴の開示のみが許可されるように、開示許可フラグを設定すればよい。このようにすることで、ユーザの時間的なプライバシーを保てるようになる。
図12(A)は、ユーザの行動履歴の公開範囲の設定画面の例である。この設定画面は例えばユーザの端末装置に表示される。そして図12(A)の設定画面において、ユーザが、自宅付近での行動履歴の公開を非許可に設定すれば、図11(A)に示すように自宅付近は公開範囲として設定されないようになり、ユーザのプライバシーを守ることが可能になる。
図12(B)は、ユーザの行動履歴の公開タイミングの設定画面の例であり、この設定画面は例えばユーザの端末装置に表示される。そして図12(B)の設定画面において、ユーザは行動履歴の公開の開始タイミングを設定できる。例えばユーザが「今すぐ」を選択すれば、ユーザの行動履歴が直ぐに他のユーザに公開されるようになる。またユーザが「3時間後」、「12時間後」、「24時間後」を選択すれば、ユーザの行動履歴が、各々、3時間後、12時間後、24時間後に他のユーザに公開されるようになる。
例えばユーザが、自身の行動履歴を直ぐに他のユーザに知らせて、自慢等をしたい場合や、時間が経過すると終了してしまうようなイベントでの行動を知らせる場合には、図12(B)の設定画面において「今すぐ」を選択する。そして、例えば自身の行動履歴を直ぐに開示したユーザに対して、より良い特典を付与したり、当該行動履歴を模倣したユーザに対して、より良い特典を付与することも可能になる。従って、直ぐに行動履歴が開示されたか否かに応じて、行動履歴を評価する際の重み付け係数による評価の上乗せ等を期待できるようになる。
一方、模倣される側のユーザが、模倣する側のユーザとの時間的な距離を離したい場合には、図12(B)の設定画面において、「3時間後」、「12時間後」などを選択する。こうすることで、模倣される側のユーザが、模倣する側のユーザに出会ってしまうような事態を防止できる。また、例えば1日毎に開催されるイベントでの行動を開示したい場合には、図12(B)の設定画面において、例えば「24時間後」を選択する。このようにすることで適切な開始タイミングでの行動履歴の開示が可能になる。
以上のように本実施形態では、行動履歴の公開範囲や公開タイミングの設定が可能であり、設定された公開範囲、公開タイミングにおいて行動履歴が開示されるようになる。従って、ユーザのプライバシーを保ったり、適切な公開範囲、公開タイミングでの行動履歴の開示が可能になるため、ユーザの利便性等を向上できる。
また本実施形態では、模倣される側のユーザの行動履歴に対する、模倣する側のユーザの評価情報に基づいて、模倣される側のユーザに対して特典を付与する処理を行っている。例えば、模倣される側のユーザの行動履歴に対する、模倣する側のユーザの満足度を評価し、満足度についての評価値(複数のユーザの評価値の平均値や総量値)が高い場合には、より良い特典(高い特典度合いの特典)を、模倣される側のユーザに対して付与する。
具体的には図13(A)に示すように、サーバが、端末装置TM1のユーザUS1の行動履歴情報を、端末装置TM2のユーザUS2に開示する。そして図13(B)に示すように、ユーザUS2がユーザUS1の行動履歴の評価を行うことで、端末装置TM2において行動履歴の評価情報が作成される。そして図13(C)に示すように、作成された表か情報が端末装置TM2からサーバに送信される。そして図13(D)に示すように、ユーザUS1に対して、行動履歴の評価情報に応じた特典が付与される。例えば評価情報により表される評価値が高いほど、より良い特典(例えば高い報酬やゲームポイント、或いはレア度が高いアイテム、キャラクタ等)がユーザUS1に付与されるようになる。
このように本実施形態では、行動履歴の評価情報に応じた特典を付与するようにしている。これにより、模倣される側のユーザは、より高く評価される一連の行動を行うことで、より良い特典を獲得できるため、模範となる行動を行うことについての動機づけをユーザに与えることができる。従って、模倣対象となる行動の品質等を高めることができ、処理システムにより実現されるアミューズメントの品質向上を図れる。
2.3 ゲームへの適用
本実施形態の処理システムは、ユーザ(プレーヤ)がゲームプレイを行うためのゲームシステムにも適用可能である。即ち本実施形態の手法を用いて、位置情報ゲーム等のゲームを実現する。例えば本実施形態では、模倣される側のユーザUS1の行動履歴情報を用いたゲームのゲーム処理を行い、ゲーム処理の結果に基づいて、模倣される側のユーザUS1と模倣する側のユーザUS2の少なくとも一方に対して特典を付与する。具体的には、ユーザUS1の行動履歴を模倣するユーザUS2の端末装置TM2に対して、ユーザUS1のキャラクタを表示することなどにより、当該ゲーム処理を実現する。即ち、キャラクタを用いたゲーム処理を実現する。
図14(A)、図14(B)は、このようなゲーム処理によるゲーム画面の例である。図14(A)のゲーム画面では、模倣される側のユーザUS1に対応するキャラクタCHが表示されている。このゲーム画面は、ユーザUS2の端末装置TM2に表示される。またユーザUS1に対応するキャラクタCHは、例えばユーザUS1のアバタ(ゴースト)となるキャラクタなどである。このキャラクタCHは、模倣する側のユーザUS2が、ユーザUS1の行動履歴をたどる際の案内役としての役割を有している。
例えば図14(A)に対応するユーザUS1の行動履歴においては、ユーザUS1はレストランに行く行動を行っている。これに対応して図14(A)では、ユーザUS1のアバタであるキャラクタCHが、「あっちのレストランに行ったみたいだよ」という会話を行う。例えば会話のセリフのテキストが、模倣する側のユーザUS2の端末装置TM2に表示されたり、会話のセリフの音声が端末装置TM2の音出力部から出力される。
このように、模倣される側のユーザUS1のアバタ(案内役)のキャラクタCHを表示することで、模倣する側のユーザUS2は、ユーザUS1の行動履歴を視覚的に容易に認識できるようになる。従って、ユーザUS2は、よりスムーズにユーザUS1の行動履歴を模倣できるようになり、より適切なゲーム処理を実現できるようになる。
また図14(B)では、模倣される側のユーザUS1の行動履歴の行動軌跡TR1の各位置P11、P12、P13、P14(ゲーム空間内の位置)に、キャラクタCH1、CH2、CH3、CH4が配置されている。そして、各位置P11〜P14に配置されたキャラクタCH1〜CH4を用いたゲームを、模倣する側のユーザUS2にプレイさせるためのゲーム処理が行われている。例えばユーザUS2は、各位置P11〜P14(スポット)に配置されたキャラクタCH1〜CH4を獲得する位置情報ゲームをプレイする。
例えば、まず、先導者(リーダ)であるユーザUS1が、ゲームプレイを行う地域の各位置においてキャラクタを獲得する位置情報ゲームをプレイする。そして図14(B)の状況では、ユーザUS1が位置P11〜P14においてキャラクタCH1〜CH4の獲得に成功している。このようなキャラクタCH1〜CH4を獲得した行動の履歴が、他のユーザUS2に開示される。このユーザUS1の行動履歴は、後述するように複数のユーザに対して開示することが望ましい。
そして先導者であるユーザUS1を追うユーザUS2は、ユーザUS1のゲームプレイの結果、位置P11〜P14に配置されたキャラクタCH1〜CH4(ユーザUS1の所有キャラクタ)を獲得する位置情報ゲーム)をプレイする。この位置情報ゲームは、キャラクタの捕獲ゲームやキャラクタとの対戦ゲームである。この場合に、例えばCH1〜CH4の各キャラクタのセリフとして、「ここは通さないぞ」などのテキストを表示したり、音声を出力するようにしてもよい。そしてユーザUS2がキャラクタCH1〜CH4の獲得に成功すると、それに応じた特典が、ユーザUS2に付与されたり、先導者であるユーザUS1に付与される。このようにすることで、位置情報ゲームをプレイすることの効果的な動機づけをユーザUS1、US2に与えることができ、これまでにない面白味のある位置情報ゲームの実現が可能になる。
このように本実施形態では、模倣される側のユーザの行動履歴情報を用いたゲームのゲーム処理を行い、ゲーム処理の結果に基づいて、模倣される側及び模倣する側の少なくとも一方のユーザに対して特典を付与している。例えば図14(B)では、模倣される側のユーザの行動履歴情報(キャラクタを獲得する行動の履歴)を用いた位置情報ゲームのゲーム処理が行われている。そして、この位置情報ゲームのゲーム処理の結果に基づいて、模倣する側のユーザや模倣される側のユーザに対して特典が付与される。例えば模倣する側のユーザに対しては、より貴重なキャラクタを獲得したり、仮想通貨等の報酬やゲームポイントを獲得するという特典が付与される。また模倣される側のユーザに対しては、より多くのユーザがその行動履歴を模倣したかに応じて、仮想通貨等の報酬やゲームポイントを獲得するという特典が付与される。このようにすることで、図14(B)のような位置情報ゲームをプレイすることの効果的な動機づけをユーザに与えることができ、より面白味の高い位置情報ゲームの実現が可能になる。
なお図14(B)では、ユーザUS1の行動履歴の行動軌跡TR1の各位置P11〜P14にキャラクタを配置したが、各位置P11〜P14にアイテムやゲームカードや仮想抽選器(ガチャ)を配置するようにしてもよい。そして、仮想抽選器においてレアアイテム等が当たる確率を高めるような特典を、ユーザUS2等に付与してもよい。
また図14(A)、図14(B)において、行動履歴の模倣度合いに応じてキャラクタCH、CH1〜CH4の表示態様を変化させる処理を行ってもよい。例えばユーザUS1の行動履歴に対するユーザUS2の模倣行動の模倣度合いに応じて、キャラクタCH、CH1〜CH4の表示態様を変化させる。図14(A)を例にとれば、行動履歴の模倣度合いが低い場合には、アバタのキャラクタCHの半透明度を透明に近づけ、行動履歴の模倣度合いが高くなるほど、キャラクタCHの半透明度を不透明に近づける。即ち、行動履歴の模倣度合いが高くなるにつれて、キャラクタCHの視認性を高める処理を行う。或いは図14(B)において、ユーザUS2がキャラクタの獲得に成功するにつれて、後続のキャラクタの表示態様を変化させてもよい。このようすれば、キャラクタの表示態様の変化を利用して、行動履歴の模倣度合いを、ユーザUS2に対して視覚的に認識させることが可能になり、行動履歴の模倣度合いを、より適切にユーザUS2に伝えることが可能になる。
図15は行動履歴情報を用いたゲーム処理の例を示すフローチャートである。まず、ユーザUS1の行動履歴情報を取得する(ステップS21)。そして、取得した行動履歴情報をユーザUS2に開示する(ステップS22)。図14(A)では、レストラン等に行ったユーザUS1の行動の履歴情報が、ユーザUS2に開示される。図14(B)では、各位置でキャラクタを獲得したユーザUS1の行動の履歴情報(キャラクタの獲得履歴)が、ユーザUS2に開示される。そして、ユーザUS2がプレイするゲームのゲーム処理を実行する(ステップS23)。例えば位置情報ゲーム等のゲーム処理を実行する。そして行動履歴の模倣状況(模倣度合い、類似度合い)やゲーム処理の結果に応じた特典を、ユーザUS1、US2の少なくとも一方に付与する(ステップS24)。例えば図14(B)では、ユーザUS2が、ユーザUS1の行動軌跡TR1と同じ経路をたどって位置情報ゲームをプレイし、より多くのキャラクタを獲得した場合には、より良い特典がユーザUS2やユーザUS1に付与されるようになる。
2.4 複数のユーザへの行動履歴の開示、資格判定、行動パターンの提示
本実施形態では、模倣される側のユーザの行動履歴情報を、複数のユーザに対して開示することが望ましい。
例えば図16(A)では、サーバは、ユーザUS1(第1のユーザ)の行動履歴情報を端末装置TM1から取得している。そして図16(B)に示すように、サーバは、ユーザUS1の行動履歴情報を、複数のユーザUS21、US22・・・US2N(複数の第2のユーザ)に対して開示している。例えば複数のユーザUS21〜US2Nの端末装置TM21〜TM2Nに対して、ユーザUS1の行動履歴情報を送信している。そして、ユーザUS21〜US2Nが、ユーザUS1の行動履歴を模倣する行動を行うと、図16(C)に示すように、ユーザUS21〜US2Nによる行動履歴の模倣状況が判定される。そして、行動履歴の模倣状況に応じて、ユーザUS21〜US2NやユーザUS1に対して特典が付与される。
例えば図16(A)〜図16(C)において、ユーザUS1は、アイドル、芸能人等の有名人である。この有名人であるユーザUS1の行動履歴が、不特定多数のユーザUS21〜US2Nに公開(開示)される。この行動履歴の公開は、SNSや有名人のホームページ(ブログ等)を利用して行ってもよい。そして、この行動履歴の公開により、この有名人(US1)のファンであるユーザUS21〜US2Nが、有名人の行動を真似る模倣行動を行う。そして模倣行動の模倣度合いが高ければ、より良い特典がUS21〜US2Nの各ユーザに対して付与される。
例えば有名人であるユーザUS1は、店舗や施設を訪れる行動を行う。ユーザUS1は、これらの店舗、施設と広告契約等を結んでいる。そして、有名人であるユーザUS1の行動履歴を模倣して、ファンであるユーザUS21〜US2Nが、これらの店舗、施設を訪れたとする。すると、ユーザの訪問人数や商品等の購入額に応じた広告料が、有名人であるユーザUS1に特典としてペイバックされる。例えば訪問人数が多いほど、或いは購入額等の消費金額が多いほど、特典としてペイバックされる広告料等が多くなる。或いは、店舗の商品の広告をウェブ等で閲覧する行為をユーザUS21〜US2Nが行った場合に、特典である広告料をユーザUS1にペイバックしてもよい。
このようにすれば、本実施形態の手法を利用した広告料等の徴収システムの実現が可能になる。また模倣される側のユーザが有名人であることにより、多数のユーザを模倣行動者として誘引することが可能になり、本実施形態の処理システムの稼働率の向上等を図れるようになる。
また本実施形態では、ユーザが、行動履歴情報の模倣対象者(模倣される側)としての資格を有するか否かの判定処理を行ってもよい。図17は、模倣対象者の資格判定の処理例を示すフローチャートである。
まず模倣対象者の候補ユーザから、資格判断要求が来たか否かを判断する(ステップS31)。そして資格判断要求が来た場合には、候補ユーザのフレンド数等のSNS情報を取得する(ステップS32)。また候補ユーザのゲームレベル、プレイ時間又は課金情報等のゲームプレイ情報を取得する(ステップS33)。
次に、取得されたSNS情報やゲームプレイ情報に基づいて、候補ユーザが模倣対象者の資格条件を満たすか否かを判断する(ステップS34)。例えばSNSにおける候補ユーザのフレンド数が所与の人数より多かったり、候補ユーザのゲームレベルが所与のレベルよりも高かったり、プレイ時間(プレイ回数)が所与の時間以上(所与の回数以上)であったり、或いは課金額が所与の額以上である場合に、資格条件が満たされたと判断する。そして資格条件が満たされた場合には、候補ユーザを模倣対象者として認定し、当該候補ユーザの候補履歴情報を受け付ける(ステップS35、S36)。一方、資格条件が満たされなかった場合には、模倣対象者としての資格が無い旨を、候補ユーザに対して通知する(ステップS35、S37)。
このようにすれば、不必要に多数のユーザが、模倣対象者(模倣される側)として、その行動履歴情報が開示されてしまい、処理システムの処理負荷が過大になってしまう事態を防止できる。そして、例えばフレンド数が多いなどの有名人に対して、模倣対象者としての資格を認定すれば、図16(A)〜図16(C)に示すような処理の実現が可能になる。また本実施形態では、例えば、ゲームを頻繁にプレイすることで、ゲームレベルが高くなったり、プレイ時間(総プレイ時間)が長くなったユーザや、或いは課金に対する対価を多く支払ったユーザを優遇して、模倣対象者としての資格を付与するようにする。このようにすれば、ゲームをプレイすることの効果的な動機づけをユーザに与えることができ、処理システムの稼働率の向上等を図れるようになる。
また本実施形態では、模倣される側のユーザの行動履歴情報を取得するための行動パターン候補を、当該ユーザの端末装置に表示するようにしてもよい。
例えば図18(A)では、模倣される側のユーザが池袋のエリアに来ている。この場合には、例えば図18(A)のA1に示すような行動パターンの候補をユーザに対して表示する。ここでは、池袋での「ラーメン店めぐり」、「アニメの聖地めぐり」、「スイーツ店めぐり」が、ユーザの行動履歴情報を取得するための行動パターンの候補として表示されている。そしてユーザが、所望の行動パターンを選択して、A3の行動履歴記録(アイコン)を選択することで、その行動パターンでの行動履歴情報が取得されるようになる。
また図18(B)では、模倣される側のユーザが田舎町に来ている。この場合には、例えば図18(B)のA3に示すような行動パターンの候補をユーザに対して表示する。ここでは、田舎町での「お地蔵さんめぐり」、「そば屋めぐり」、「農園めぐり」が、ユーザの行動履歴情報を取得するための行動パターンの候補として表示されている。そしてユーザが、所望の行動パターンを選択して、A4の行動履歴記録を選択することで、その行動パターンでの行動履歴情報が取得されるようになる。
このようにすれば、模倣対象者であるユーザが訪れた地域に応じて、異なった行動パターンの候補がユーザに提示され、その行動パターンに沿った行動をユーザが行うようになる。そして、当該ユーザの行動履歴を他のユーザが模倣することで、当該ユーザや当該他のユーザに対して特典が付与されるようになる。これにより各地域の特色を反映させた行動模倣のゲーム等を実現できるようになる。
なお、本実施形態は上述した以外にも種々の変形実施が可能である。例えばユーザが、模倣対象者のユーザの行動履歴を模倣することで、ユーザと模倣対象者のユーザとの親密度を高める処理を行ってもよい。そして、親密度が一定以上になった場合に、別の特典を当該ユーザに付与するようにしてもよい。また行動履歴の模倣行動に対して難易度を設定し、設定された難易度に応じて、ユーザに付与する特典の内容や特典度合いを変化させてもよい。例えば難易度が高い模倣行動をクリアした場合には、より良い特典を付与するようにしてもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(模倣状況、処理システム等)と共に記載された用語(模倣度合い、サーバシステム等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、行動履歴情報取得処理、開示処理、特典付与処理、資格判定処理、ゲーム処理、位置情報取得処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。