JP6839992B2 - めっき方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき方法およびその装置に関し、特に、被めっき材の一部にめっきを施すめっき方法およびその装置に関する。
従来、被めっき材の一部にめっきを施す方法として、予め被めっき材のめっきを施さない部分(非めっき領域)にテープを貼り、このテープによって被めっき材の一部がマスキングされた状態で被めっき材にめっきを施し、めっき後にテープを除去する方法が知られている。
また、めっき処理槽内においてアノードに対向しながらアノードに沿って搬送されるテープ状製品の導体部をめっきする電解めっき装置において、アノードとテープ状製品の間に、テープ状製品の導体部の幅より狭い開口を有する絶縁性の遮蔽板を設けて、テープ状製品の導体部の端部に外側から入り込んで到達する電流成分により、テープ状製品の端部でめっきが厚くなり、中央部付近で薄くなるのを抑えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−293114号公報(段落番号0010−0020)
しかし、帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる条材をめっき浴内に連続的に送給して、条材に帯状に電気めっきを施す場合には、特許文献1の遮蔽板を使用しても、帯状のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に電流が集中し易くなるのを抑えるのが困難であり、帯状のめっき領域の幅方向のめっきの膜厚分布を均一にするのは困難である。
また、帯状のめっき領域の長手方向に延びる周縁部とアノードとの間に帯板状の遮蔽板をめっき浴内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対応するようにめっき領域とアノードとの間に配置しても、帯状のめっき領域の幅方向のめっきの膜厚分布を十分に均一にするのは困難である。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材に帯状に電気めっきを施す場合に、帯状のめっき領域の幅方向のめっきの膜厚分布を均一にすることができる、めっき方法およびその装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材をめっき浴内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき方法において、めっき領域の長手方向に延びる周縁部とアノードとの間の電流密度を低減させる遮蔽板を、めっき浴内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向するようにめっき領域とアノードとの間に配置し、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板を形成することにより、帯状のめっき領域の幅方向のめっきの膜厚分布を均一にすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるめっき方法は、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材をめっき浴内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき方法において、めっき領域の長手方向に延びる周縁部とアノードとの間の電流密度を低減させる遮蔽板を、めっき浴内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向するようにめっき領域とアノードとの間に配置し、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板を形成することを特徴とする。
このめっき方法において、遮蔽板が、めっき浴内のめっき領域の略全長にわたって延びているのが好ましい。また、帯板状の条材のめっき領域以外の非めっき領域をマスキングするのが好ましい。また、めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなる場合には、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板を、複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、条材とアノードとの間に配置するのが好ましい。また、複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域である場合には、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板を、めっき浴内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、めっき浴内の幅狭めっき領域の長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、条材とアノードとの間に配置して、条材のめっき領域のめっき時間の一部において、条材とアノードとの間の電流密度を低減するのが好ましい。
また、本発明によるめっき装置は、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材をめっき槽内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき装置において、遮蔽板が、めっき槽内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向するように条材の搬送路とアノードとの間に配置され、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板が形成されていることを特徴とする。
このめっき装置において、遮蔽板が、めっき槽内のめっき領域の略全長にわたって延びているのが好ましい。また、帯板状の条材のめっき領域以外の非めっき領域をマスキングするのが好ましい。また、めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなる場合には、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板が、複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、条材の搬送路とアノードとの間に配置されているのが好ましい。また、複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域である場合には、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板が、めっき槽内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、めっき槽内の幅狭めっき領域長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、条材の搬送路とアノードとの間に配置されているのが好ましい。
本発明によれば、帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材に帯状に電気めっきを施す場合に、帯状のめっき領域の幅方向のめっきの膜厚分布を均一にすることができる。
本発明によるめっき装置の実施の形態を模式的に示す平面図である。 図1AのIB−IB線で切断して模式的に示す断面図である。 図1Aおよび図1Bに示すめっき装置の遮蔽板を図1Aの右側から見た模式的な側面図である。 図1CのID−ID線で切断して模式的に示す断面図である。 図1Aおよび図1Bに示すめっき装置の遮蔽板の変形例を模式的に示す断面図である。 本発明によるめっき方法の実施の形態で使用する条材にマスキングテープを貼り付けた状態を示す平面図である。 実施例の遮蔽板と条材の位置関係を示す図である。 比較例1の遮蔽板と条材の位置関係を示す図である。 比較例2の遮蔽板と条材の位置関係を示す図である。 実施例および比較例の条材の幅方向におけるAgめっき皮膜の厚さの変化を示す図である。
本発明によるめっき方法の実施の形態では、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる(好ましくは、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びるようにめっき領域以外の非めっき領域をマスキングした)帯板状の条材を(めっき槽内にめっき液を含む)めっき浴内に連続的に送給し、めっき浴内の(カソードとしての)条材とアノードとの間に電流を流して条材のめっき領域に電気めっきを施すめっき方法において、めっき領域の長手方向に延びる周縁部とアノードとの間の電流密度を低減させる遮蔽板を、めっき浴内のめっき領域の(好ましくは略全長にわたって)長手方向に延びる周縁部に対向するようにめっき領域とアノードとの間に配置し、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板を形成する。
このめっき方法において、めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなる場合には、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板を、複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、条材とアノードとの間に配置するのが好ましい。
この場合、複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域である場合には、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板を、めっき浴内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、めっき浴内の幅狭めっき領域の長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、条材とアノードとの間に配置して、条材のめっき領域のめっき時間の一部において、条材とアノードとの間の電流密度を低減するのが好ましい。
また、本発明によるめっき装置の実施の形態では、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる(好ましくは、少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びるようにめっき領域以外の非めっき領域をマスキングした)帯板状の条材をめっき槽内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき装置において、(好ましくは帯板状の)遮蔽板が、めっき槽内のめっき領域の(好ましくは略全長にわたって)長手方向に延びる周縁部に対向するように条材の搬送路とアノードとの間に配置され、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板が形成されている。
このめっき装置において、めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなる場合には、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板が、複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、条材の搬送路とアノードとの間に配置されているのが好ましい。
この場合、複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域である場合には、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板が、めっき槽内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、めっき槽内の幅狭めっき領域長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、条材の搬送路とアノードとの間に配置されているのが好ましい。
以下、添付図面を参照して、本発明によるめっき方法およびその装置の実施の形態について詳細に説明する。
図1Aおよび図1Bに示すように、本実施の形態のめっき装置10は、(銀めっき液などの)めっき液12が供給されるめっきセル14と、このめっきセル14を内部に収容してめっきセル14からオーバーフローしためっき液12を貯留するオーバーフロー槽16とからなるめっき槽18を備えている。
めっき槽18のめっきセル14の幅方向両側の側壁の上部には、めっきセル14内の所定量以上のめっき液12を矢印Aのようにオーバーフローさせてオーバーフロー槽16内に貯留させるための開口部14bが形成されている。
めっき槽18のオーバーフロー槽16の底部の溜まっためっき液12は、矢印Bのように流れてリザーブ槽22に貯留され、ポンプ20により矢印Cのように、めっき槽18のめっきセル14内に供給されて循環するようになっている。
めっき槽18のめっきセル14の長手方向両端の側壁の幅方向中央部には、それぞれ(銅条材などの導電性の金属)条材24の導入口および導出口としての一対のスリット14aが側壁を貫通して形成されているとともに、オーバーフロー槽16の長手方向両端の側壁の幅方向中央部には、それぞれ条材24の導入口および導出口としての一対のスリット16aが(それぞれスリット14aに対向して)側壁を貫通して形成されており、これらのスリット14aおよび16aは、帯板状の条材24の幅方向が鉛直方向になるように鉛直方向に延びている。
めっき槽18のめっきセル14内には、めっきセル14内に送給された条材24の両面の各々に対向するように一対のアノード26が設けられている。また、めっき槽18のオーバーフロー槽16の外側には、その長手方向両端の側壁の一対のスリット16aの各々に対向して給電板(または給電ロール)28が設けられている。アノード26は、めっき槽18の外部に設けられた整流器(外部直流電源)30のプラス(+)側に接続され、給電板(または給電ロール)28は、整流器30のマイナス(−)側に接続されて、給電板28に当接しながら(または給電ロール28間に挟持されながら)矢印D方向にめっき槽16内に送給される(カソードとしての)条材24とアノード26との間で電流を流すことができるようになっている。
めっき槽16内に送給される条材24の両面の各々には、複数(図示した実施の形態では2本)のマスキングテープ32が互いに離間して平行に条材24に沿って延びるように貼り付けられて帯状の非めっき領域が形成され、条材24の表面のマスキングテープ32が貼り付けられていないストライプ状の部分(複数の帯状のめっき領域)にめっき皮膜34が形成されるようになっている。
めっき槽18のめっきセル14内には、導入口側と導出口側の各々において、条材24の一方の面に対向するように、めっきセル14の底面から鉛直方向上方に延びた一対の支柱36が設けられているとともに、条材24の他方の面に対向するように、めっきセル14の底面から鉛直方向上方に延びた一対の支柱36が設けられている。条材24の両面の各々に対向するように設けられた一対の支柱36には、めっきセル14内の条材24の略全長にわたって、条材24の複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように配置された複数(図示した実施の形態では3つ)の(帯状めっき領域周縁部用)遮蔽板38が固定されている。これらの遮蔽板38がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の幅方向内側部分に対向する領域からその周縁部の幅方向端部に対向する領域に向かって、遮蔽板38とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔が漸減するように、遮蔽板38の端部に傾斜面38aが形成されている。なお、本実施の形態では、遮蔽板38のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向する幅方向端部の端面を、めっき領域の長手方向に延びる周縁部に向かって遮蔽板38の幅が漸減するように傾斜する端面にして傾斜面38aを形成しているが、このような端面を形成しないで、帯板状の遮蔽板38の長手方向に延びる周縁部をめっき領域の長手方向に延びる周縁部から離れるように折り曲げて傾斜面38aを形成してもよい。このような遮蔽板38により、条材24の複数の帯状(ストライプ状)のめっき領域の長手方向周縁部(の遮蔽幅a、b、c、dの部分)とアノード26との間の電流密度を低減させて、条材24の帯状のめっき領域の長手方向周縁部のめっき皮膜34がその中央部より厚くなるのを防止するようになっている。なお、条材24の複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部の幅(遮蔽幅)は、めっき領域の幅などから適宜定めることができる。また、遮蔽板38の傾斜面38aとめっき領域の長手方向に延びる周縁部との最大間隔と最小間隔の差(本実施の形態では、遮蔽板38の厚さであり、遮蔽板30を折り曲げて傾斜面38aを形成した場合は、遮蔽板30の先端部および折り曲げ部とめっき領域の長手方向に延びる周縁部との間隔の差)は、5〜20mmであるのが好ましく、遮蔽板38の幅方向の傾斜面38aの長さは、10〜40mmであるのが好ましい。
また、条材24の複数の帯状のめっき領域のうち、他の帯状のめっき領域より幅の狭い帯状のめっき領域の長手方向に延びる中央部に対向してめっきセル14内の条材24の全長の一部の長さにわたって延びるように配置された少なくとも一つ(図示した実施の形態では1つ)の(幅狭めっき領域用)遮蔽板40が、隣接する(帯状めっき領域周縁部用)遮蔽板38に固定されており、この遮蔽板40により、めっきセル14内で搬送される条材24の幅の狭い帯状のめっき領域がアノード26と対向する時間を短くして、条材24のめっき領域のめっき時間の一部において、めっき槽内のめっき領域とカソードとの間の電流密度を低減することにより、幅の狭い帯状のめっき領域のめっき皮膜34が他の帯状のめっき領域のめっき皮膜34より厚くなるのを防止するようになっている。なお、遮蔽板40の長さは、幅の狭い帯状のめっき領域の幅と他の帯状のめっき領域の幅との関係から適宜定めることができる。
また、図2に示すように、支柱36と遮蔽板38との間に、遮蔽板38と条材24との間隔を調整する間隔調整板42を設けて、条材24の複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部とアノード26との間の電流密度の低減を調整できるようにしてもよい。
このようにして複数の帯状(ストライプ状)のめっきを施した条材24を長手方向に沿って延びる切断線(図3において点線44で示す)で切断すれば、1回のめっきで複数のめっき条材を得ることができる。また、このようにしてストライプ状のめっきを施した条材24を切断前または切断後にプレスして、コネクタやスイッチなどの接点や端子部品などを製造することができる。なお、コネクタやスイッチなどの接点や端子部品などを製造する場合には、条材24の幅が30〜500mm程度であるのが好ましく、条材24の表面の帯状のめっき領域の幅が数mm〜100mm程度であるのが好ましい。
また、本実施の形態のめっき装置10によるめっき材の生産性を高めるために、めっき槽18を直列に複数配置して、条材24をめっき槽18に送給する速度を上げてもよい。
以下、本発明によるめっき方法およびその装置の実施例について詳細に説明する。
[実施例]
条材(被めっき材)24としてタフピッチ銅(C1100R−1/2H)からなる板幅151mm、板厚0.6mmの長尺の条材をコイル状に巻回したコイル材を用意し、リール・ツー・リール(フープ)めっき装置を使用して、前処理として、水洗し、電解脱脂し、水洗し、硫酸酸洗した。
次に、めっき液12として(3g/Lのシアン化銀カリウムと90g/Lのシアン化カリウムからなる)Agストライクめっき液を使用し、電流密度2A/dmで10秒間電気めっきを行って、上記の前処理後の条材上にAgストライクめっき皮膜を形成した。
次に、めっき液12として(3g/Lのシアン化銀カリウムと90g/Lのシアン化カリウムと180mg/Lのセレノシアン酸カリウムからなる)Agめっき液を使用し、Agストライクめっきを行った条材の長手方向に延びる幅14mmの周縁部に傾斜面38aが対向するように(厚さ8mmの)遮蔽板38を配置(図4A参照)して(条材の長手方向に延びる周縁部に対向する遮蔽板38を配置した以外は、図1A〜図1Dに示すめっき装置と同様の)めっき装置に送給して、電流密度5A/dmで最低膜厚が1μmになるまで電気めっきを行って、Agストライクめっき皮膜上にAgめっき皮膜を形成した。
このようにしてAgめっきを行った条材の幅方向におけるAgめっき皮膜の厚さを1mm間隔で蛍光X線膜厚計により測定した。
[比較例1]
幅方向端面が主面に対して略垂直な遮蔽板を使用して、条材の長手方向に延びる周縁部に対向しないように遮蔽板を配置(図4B参照)した以外は、実施例と同様の方法により、条材のAgめっきを行って、Agめっき皮膜の厚さを測定した。
[比較例2]
幅方向端面が主面に対して略垂直な遮蔽板を使用して、条材の長手方向に延びる幅6mmの周縁部に対向するように遮蔽板を配置(図4C参照)した以外は、実施例と同様の方法により、条材のAgめっきを行って、Agめっき皮膜の厚さを測定した。
これらの実施例および比較例の条材の幅方向におけるAgめっき皮膜の厚さの変化を図5に示す。図5に示すように、実施例では、比較例1および2と比べて、条材の両端部のAgめっき皮膜の厚さの増加をかなり低減することができ、幅方向のAgめっき皮膜の膜厚分布を均一にすることができることがわかる。なお、図5に示すように、比較例2では、条材の幅方向の上端側の端部でAgめっき皮膜の厚さがかなり減少しているが、実施例では、このようなAgめっき皮膜の厚さの減少を防止することができる。
10 めっき装置
12 めっき液
14 めっきセル
14a スリット
14b 開口部
16 オーバーフロー槽
16a スリット
18 めっき槽
20 ポンプ
22 リザーブ槽
24 条材
26 アノード
28 給電板(または給電ロール)
30 整流器
32 マスキングテープ
34 めっき皮膜
36 支柱
38 (帯状めっき領域周縁部用)遮蔽板
38a 傾斜面
40 (幅狭めっき領域用)遮蔽板
42 間隔調整板
44 切断線

Claims (11)

  1. 少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材をめっき浴内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき方法において、めっき領域の長手方向に延びる周縁部とアノードとの間の電流密度を低減させる遮蔽板を、めっき浴内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向するようにめっき領域とアノードとの間に配置し、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の遮蔽幅の領域のうち、めっき領域の長手方向に垂直な幅方向の内側部分に対向する領域から、その幅方向の外側部分に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部の遮蔽幅の領域との間隔が漸減するように、遮蔽板を形成することを特徴とする、めっき方法。
  2. 前記遮蔽板が、前記めっき浴内の前記めっき領域の略全長にわたって延びていることを特徴とする、請求項1に記載のめっき方法。
  3. 前記帯板状の条材の前記めっき領域以外の非めっき領域をマスキングすることを特徴とする、請求項1または2に記載のめっき方法。
  4. 前記めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに前記非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなり、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、前記遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板を、前記複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、前記条材と前記アノードとの間に配置することを特徴とする、請求項3に記載のめっき方法。
  5. 前記複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域であり、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板を、前記めっき浴内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、前記めっき浴内の幅狭めっき領域の長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、前記条材と前記アノードとの間に配置して、前記条材のめっき領域のめっき時間の一部において、前記条材と前記アノードとの間の電流密度を低減することを特徴とする、請求項4に記載のめっき方法。
  6. 少なくとも一方の面に帯状のめっき領域が長手方向に沿って延びる帯板状の条材をめっき槽内に連続的に送給してめっき領域に電気めっきを施すめっき装置において、遮蔽板が、めっき槽内のめっき領域の長手方向に延びる周縁部に対向するように条材の搬送路とアノードとの間に配置され、その遮蔽板がめっき領域の長手方向に延びる周縁部の遮蔽幅の領域のうち、めっき領域の長手方向に垂直な幅方向の内側部分に対向する領域から、その幅方向の外側部分に対向する領域に向かって、遮蔽板とめっき領域の長手方向に延びる周縁部の遮蔽幅の領域との間隔が漸減するように、遮蔽板が形成されていることを特徴とする、めっき装置。
  7. 前記遮蔽板が、前記めっき槽内の前記めっき領域の略全長にわたって延びていることを特徴とする、請求項6に記載のめっき装置。
  8. 前記帯板状の条材の前記めっき領域以外の非めっき領域をマスキングすることを特徴とする、請求項6または7に記載のめっき装置。
  9. 前記めっき領域が複数の帯状のめっき領域からなるとともに前記非めっき領域が複数の帯状の非めっき領域からなり、これらの複数の帯状のめっき領域と非めっき領域が幅方向に交互に配置され、前記遮蔽板が複数の帯板状の遮蔽板からなり、これらの複数の帯板状の遮蔽板が、前記複数の帯状のめっき領域の各々の長手方向に延びる周縁部に対向するように、前記条材の搬送路と前記アノードとの間に配置されていることを特徴とする、請求項8に記載のめっき装置。
  10. 前記複数の帯状のめっき領域の少なくとも一つの帯状のめっき領域が他の帯状のめっき領域よりも幅が狭い幅狭めっき領域であり、帯板状の幅狭めっき領域用遮蔽板が、前記めっき槽内の幅狭めっき領域の全長の一部にわたって、前記めっき槽内の幅狭めっき領域長手方向に延びる幅方向中央部に対向するように、前記条材の搬送路と前記アノードとの間に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載のめっき装置。
  11. 請求項1乃至5のいずれかに記載のめっき方法によって帯状に電気めっきを施した条材を切断して、複数のめっき材を製造することを特徴とする、めっき材の製造方法。
JP2017018096A 2017-02-03 2017-02-03 めっき方法およびその装置 Active JP6839992B2 (ja)

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