JP6839627B2 - 着色断熱ボード - Google Patents

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Description

本発明は、表面が着色された着色断熱ボードに関する。
建物の内装などに用いられる断熱ボードとして、ポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウムの面材を貼り合わせたものがある。ポリイソシアヌレート発泡体は、断熱性及び難燃性を有し、かつ強度を有することから、建材に利用されている。
ポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウムの面材を貼り合わせた断熱ボードは、表面がアルミニウムの金属色であってカラーバリエーションが無いことから、使用場所によっては色彩的に適さないことがある。そのため、近年では、種々の色の断熱ボードが望まれている。
従来、ポリイソシアヌレート発泡体として、独立気泡率が20%以下のもの、あるいは69%以上のものが開示されている(特許文献1の表2)。
特許第3948014号公報 特許第4541970号公報
しかし、従来のポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウム箔を用いたボードにおいて、アルミニウム箔の表面に着色塗膜を設けた構成とすると、発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験における準不燃性能以上に合格しなくなり、準不燃性能以上の防火材料が求められる用途には適さないものになる。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である着色断熱ボードの提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤、芳香族ポリイソシアネートを含むポリイソシアヌレート組成物から得られるポリイソシアヌレート発泡体と、前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着されたアルミニウム層と、前記アルミニウム層のうち少なくとも一方のアルミニウム層の表面に設けられた着色塗膜層とよりなり、前記ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が3〜48%であり、前記着色塗膜層の目付量が1.5〜13g/mであることを特徴とする着色断熱ボードに係る。
請求項2の発明は、請求項1において、前記アルミニウム層は、接着用樹脂層を介して前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着され、前記着色塗膜層が設けられている側の前記接着用樹脂層の目付量が1〜10g/mであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記ポリイソシアヌレート組成物は、イソシアネートインデックスが200〜300であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記整泡剤の量が0.2〜2.5重量%であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記発泡剤が水であり、前記ポリイソシアヌレート発泡体の密度が25〜45kg/mであることを特徴とする。
本発明によれば、表面が着色され、かつ発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験において準不燃以上に合格することのできる防火材料としての着色断熱ボードが得られる。
本発明の着色断熱ボードの一実施形態を示す断面図である。 コーンカロリーメータ試験の判定基準を示す表である。 実施例1〜12の構成と、独泡率、発泡体密度及び発熱性試験等の測定結果を示す表である。 実施例13〜19及び比較例1〜3の構成と、独泡率、発泡体密度及び発熱性試験の測定結果等を示す表である。
図1に示す本発明の一実施形態に係る着色断熱ボード10は、本体部11と表面部21と裏面部31とよりなり、発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験に準不燃以上で合格し、建物の天井材などの内装材、あるいは外装材などの材料として好適なものである。
前記本体部11は、ポリイソシアヌレート組成物を反応させて得られるポリイソシアヌレート発泡体からなる。前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体は、独泡率(独立気泡率)が3〜48%、より好ましくは10〜40%である。なお、本発明における独泡率は、ASTM D 2856に準じて測定される値である。
前記ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が高い場合、加熱時にポリイソシアヌレート発泡体に膨らみ易くなって発熱性試験で不利になる。一方、前記ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が極端に低い場合、すなわちポリイソシアヌレート発泡体が殆ど連通気泡で構成されている場合には、ポリイソシアヌレート発泡体が燃焼しやすく、亀裂あるいは穴を生じ易くなって発熱性試験で不利になる。本発明では、前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体の独泡率(独立気泡率)を、前記範囲に設定したため、加熱時にポリイソシアヌレート発泡体の膨らみや亀裂及び穴の発生を抑えることができ、発熱性試験で準不燃性能以上が得られる。
前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体の密度(JIS K7222:2005)は、25〜45kg/mが好ましい。密度が低すぎると強度不足になり、逆に密度が高すぎると発熱温度が高くなり発火する恐れがある。
また、前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体の厚みは適宜設定されるが、例として10〜70mmを挙げる。
前記ポリイソシアヌレート組成物は、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤、芳香族ポリイソシアネート、及び適宜配合される助剤を含む。
ポリオールは、ポリイソシアヌレート発泡体用として公知のものを使用することができる。ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールの何れでもよく、それらの一種類あるいは複数種類を使用してもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
ポリオールの量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に1〜20重量%が好ましい。
発泡剤は、水、あるいはペンタンなどの炭化水素を、単独または組み合わせて使用できる。水の場合は、ポリオールとポリイソシアネートの反応時に炭酸ガスを発生し、その炭酸ガスによって発泡がなされる。発泡剤の量は適宜とされるが、水の場合、ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に1〜3重量%が好ましい。
触媒は、ポリイソシアヌレート発泡体の製造に使用される三量化触媒あるいは三量化触媒とウレタン化触媒を併用することができる。
三量化触媒としては、例えば、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、酢酸カリウム、2−エチルヘキサンカリウム、オクチル酸カリウムなどを挙げることができる。三量化触媒は2種以上を用いてもよい。
ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、2−メチルトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルエタノールアミン等のアミン触媒、スタナスオクトエート等のスズ系触媒、フェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。
三量化触媒とウレタン化触媒とを併用する混合触媒は、良好な発泡状体を得やすいため、好ましいものである。三量化触媒とウレタン化触媒との重量比率は、三量化触媒:ウレタン化触媒=3:2〜24:1が好ましい。混合触媒の好ましい量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に0.8〜7重量%が好ましい。
整泡剤は、ポリイソシアヌレート発泡体用として公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。整泡剤の量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に、前記整泡剤の量が0.2〜2.5重量%であるのが好ましい。整泡剤の量を前記範囲にすることにより、ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率を3〜48%にすることができる。
芳香族ポリイソシアネートは、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。芳香族ポリイソシアネートは、2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリイソシアネートの量は、イソシアネートインデックスが200〜300となるようにするのが好ましい。イソシアネートインデックスが200未満の場合は独泡率が低く燃えやすく熱収縮しやすくなり、それに対して300より大の場合には独泡率が高く膨れ易くなる。イソシアネートインデックスの定義は、ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基のモル数をポリオールの水酸基や発泡剤としての水などの活性水素基の合計モル数で割った値に100を掛けた値であり、[ポリイソシアネートのNCO当量/活性水素当量×100]で計算される。
適宜配合される助剤としては、難燃剤や着色剤等を挙げることができる。難燃剤としては、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリマー、リン酸エステルやハロゲン化リン酸エステル化合物、或いはメラミン樹脂やウレア樹脂などの有機系難燃剤、酸化アンチモンや水酸化アルミニウムなどの無機系難燃剤等を挙げることができる。難燃剤の量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に1〜15重量%が好ましく、より好ましくは2〜4.8重量%である。
着色剤の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができ、顔料、染料、カーボン等も使用できる。
前記ポリイソシアヌレート組成物は、公知の発泡装置で混合されることにより、ポリオールと芳香族ポリイソシアネートが反応して発泡し、ポリイソシアヌレート発泡体を形成する。
前記表面部21は、前記着色断熱ボード10の一側の面を構成する。前記表面部21は、図1のA部拡大断面図に示すように、接着用樹脂層22とアルミニウム層23と着色塗膜層24とからなる。
前記接着用樹脂層22は、前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11と前記アルミニウム層23との間に位置し、前記アルミニウム層23と前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11との接着力を向上させるため等の理由で設けられる。前記接着用樹脂層22は、合成樹脂を溶媒に溶かした樹脂塗料を前記アルミニウム層23の一側に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成することができる。前記接着用樹脂層22の目付量は1.0〜10.0g/mが好ましい。前記接着用樹脂層22の目付量が少ない場合は均一に樹脂層を形成できなくなる。一方、前記接着用樹脂層22の目付量が多い場合はコーンカロリーメータ試験においてサンプルが膨れ、不燃性能が得られない。前記接着用樹脂層22の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。
前記アルミニウム層23は、アルミニウム箔からなる。前記アルミニウム層23の厚みは12〜150μmが好ましい。前記アルミニウム層23の厚みが薄すぎると、アルミニウムにピンホールがあるため、コーンカロリー試験時に準不燃性能以上にならず、逆に厚すぎると前記着色断熱ボード10が重くなり、かつコストアップになる。前記アルミニウム層23を構成するアルミニウム箔には、あらかじめ接着剤用樹脂層22を塗布しておくこともできる。
前記着色塗膜層24は、着色された樹脂の塗膜からなる。前記着色塗膜層24の形成は、樹脂を溶媒に溶かして着色剤を分散させた樹脂塗料を前記アルミニウム層23の表面(前記接着用樹脂層22が設けられる面とは反対側の面)に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成することができる。前記着色塗膜層24を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。前記着色塗膜層24の目付量は1.5〜12.0g/mが好ましい。前記着色塗膜層24の目付量が少ない場合は均一に塗膜層が形成できなかったり、着色が不十分となる。一方、前記着色塗膜層24の目付量が多い場合はコーンカロリーメータ試験において膨れて準不燃以上に合格しない。着色の色は、白色、黄色、水色、アイボリー等、前記着色断熱ボード10の設置場所等に応じて適宜決定される。なお、前記着色塗膜層24の塗装方法は、グラビア塗装、スプレー、ロールコータ、コンマコータ等を挙げることができる。
前記裏面部31は、前記着色断熱ボード10の他側の面を構成する。前記裏面部21は、図1のB部拡大断面図に示すように、接着用樹脂層32とアルミニウム層33とからなる。
前記接着用樹脂層32は、前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11とアルミニウム層33との間に位置し、前記アルミニウム層33と前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11との接着力を向上させるため等の理由で設けられる。前記接着用樹脂層32は、合成樹脂を溶媒に溶かした樹脂塗料をアルミニウム層33の一側に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成される。前記接着用樹脂層32の目付量は1.0〜10.0g/mが好ましい。前記接着用樹脂層32を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。
前記アルミニウム層33は、アルミニウム箔からなる。前記アルミニウム層33の厚みは12〜150μmが好ましい。前記アルミニウム層33を構成するアルミニウム箔には、あらかじめ接着剤用樹脂層32を塗布しておくこともできる。
前記着色断熱ボード10は、コーンカロリーメータ試験に準不燃以上で合格するものである。コーンカロリーメータ試験は、輻射電気ヒーターによって50kW/mをサンプルに照射し、発熱量等を測定して発熱性を判断する試験であり、ISO 5660−1に規定されている。コーンカロリーメータ試験では、図2に示すように、不燃、準不燃、難燃のクラスがある。ここで、「不燃」とは、建築基準法第2条第9号でいう建材として「不燃材料」に適合し、建築基準法施行令第108条の2の要件を満たすものである。「準不燃」とは、同施行令1条5項に規定される「準不燃材料」のことであり、「難燃」とは、同施行令1条6項に規定される「難燃材料」のことである。
不燃の判定基準は、加熱開始後1200秒(20分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)〜(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。なお、「スパークがリーク」とは、プラグ間のスパークが試験体に取られた現象をいう。
準不燃の判定基準は、加熱開始後600秒(10分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)〜(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。
難燃の判定基準は、加熱開始後300秒(5分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)〜(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。
前記着色断熱ボード10の製造は、あらかじめ接着用樹脂層32が塗布されたアルミニウム層(アルミニウム箔)33を、前記接着用樹脂層32が上向きとなるように配置し、前記接着剤用樹脂層32の上にポリイソシアヌレート組成物を吐出し、反応による発泡途中のポリイソシアヌレート組成物上に、あらかじめ接着剤用樹脂層22が塗布されたアルミニウム層(アルミにウム箔)23を、前記接着用樹脂層22が下向きとなるように積層し、前記ポリイソシアヌレート組成物の発泡・硬化を行わせる。これにより、ポリイソシアヌレート組成物を反応させて得られるポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11に、前記接着剤用樹脂層22、32を介してアルミニウム層23、33を接着し、積層することができる。このとき、接着に要する接着剤用樹脂層22、32の塗布量を低減することができ、コーンカロリーメータ試験において接着用樹脂層22、32の熱分解による膨れを減らすことができる。その後、前記アルミニウム層23の表面に着色塗膜層24を塗布形成する。なお、着色塗膜層24は、あらかじめ前記アルミニウム層23の表面に塗布形成しておいてもよく、また、両面に着色塗膜層を設ける場合には、他方のアルミニウム層33の表面にも着色塗膜層を形成する。
下型と上型からなり、300×300×20mmのキャビティが形成されたモールド(発泡成形型)を用い、下型のキャビティの底面に接着用樹脂層を上向きにして裏面部材を配置し、120℃に温調した状態で、キャビティ内にポリイソシアヌレート組成物を約80g注入する。そして、表面部材を接着用樹脂層が下向きとなるようにセットしたモールドの上型を、モールドの下型に被せて閉型し、ポリイソシアヌレート組成物をキャビティ内で発泡させた後、成形品を脱型し、各実施例及び各比較例のサンプルを得た。図3及び図4に、各実施例及び各比較例の構成を示す。なお、図3及び図4における〔wt%〕は、ポリイソシアヌレート組成物100重量%に対する重量%である。
前記表面部材は、次のようにして作成した。まず、図3及び図4の表面部のアルミニウム層欄に示す各実施例及び各比較例の厚みからなるアルミニウム箔(合金番号1N30、東洋アルミニウム社製)の片側表面に、エポキシ樹脂(透明、品名;RC12〔硬化剤〕、JER828〔主剤〕、三菱化学社製、主剤100gに対して硬化剤50で配合)をメチルエチルケトンで希釈した希釈樹脂液を、図3及び図4の表面部の接着用樹脂層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより接着用樹脂層を作成した。また、アルミニウム箔の接着用樹脂層とは反対側の表面には、着色材を含むエポキシ樹脂(ホワイト、品名;ロックホールドホワイト、ロックペイント社製)をシンナーで希釈した希釈樹脂液を、図3及び図4の表面側の着色塗膜層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより着書用塗膜層を作成した。
前記裏面部材は、次のようにして作成した。まず、図3及び図4の裏面部のアルミニウム層欄に示す各実施例及び各比較例の厚みからなるアルミニウム箔(合金番号1N30、東洋アルミニウム社製)の片側表面に、エポキシ樹脂(透明、品名;RC12〔硬化剤〕、JER828〔主剤〕、三菱化学社製、主剤100gに対して硬化剤50で配合)をメチルエチルケトンで希釈した希釈樹脂液を、図3及び図4の裏面側の接着用樹脂層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより接着用樹脂層を作成した。
ポリイソシアヌレート組成物は、以下の成分を図3及び図4の各実施例及び各比較例に示す割合(重量部)で配合した。
・ポリオール1:ポリエーテルポリオール、官能基数2、分子量106、水酸基価1057mgKOH/g、品名;ジエチレングリコール、丸善石油化学社製
・ポリオール2:ポリエーテルポリオール、官能基数5、分子量623、水酸基価450mgKOH/g、品名;サンニックスHS、三洋化成工業社製
・ポリオール3:ポリエステルポリオール、官能基数2、分子量553、水酸基価203mgKOH/g、品名;マキシモール(登録商標)T−868、川崎化成工業社製
・ポリオール4:ポリエステルポリオール、官能基数2、分子量616、水酸基価182mgKOH/g、品名;ノンフレポールPE−2005、三洋化成工業社製
・触媒:下記(1)〜(3)を、(1):(2):(3)=26:15:7の重量比で混合した混合触媒を使用。
(1) オクチル酸カリウム25%DEG溶液、水酸基価271mgKOH/g、品名;DABCO K−15、エアプロダクツ社製
(2) 酢酸カリウムのDEG溶液、水酸基価740mgKOH/g、品名;DABCO K−2097、エアプロダクツ社製
(3) N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、品名:カオライザーNo.1、花王株式会社製、
・整泡剤1:デカメチルシクロペンタシロキサン、品名;L626、モメンティブ社製
・整泡剤2:オクタメチルシクロテトラシロキサン、品名;SF2938F、東レ・ダウコーニング社製
・難燃剤:トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大八化学社製
・発泡剤:水
・イソシアネート:ポリメリックMDI、NCO%;31.3、品名;ミリオネートMR−200、東ソー社製
各実施例及び各比較例のサンプルについて、独泡率、発泡体密度の測定、及び発熱性試験を行った。
独泡率の測定は、各実施例及び各比較例のサンプルにおけるポリイソシアヌレート発泡体(本体部)について、ASTM D 2856に準じて行った。
発泡体密度の測定は、各実施例及び各比較例のサンプルにおけるポリイソシアヌレート発泡体(本体部)について、JIS K7222:2005に従って行った。
発熱性試験は、ISO5660に規定されているコーンカロリーメータ試験に準拠して行った。
各結果を図3及び図4に示す。
実施例1〜実施例12は、表面部の着色塗膜層の目付量を5g/m、アルミニウム層の厚みを80μm、接着用樹脂層の目付量を1.6g/m、裏面部のアルミニウム層の厚みを20μm、接着用樹脂層の目付量を1.6g/mとし、ポリイソシアヌレート組成物における整泡剤の量を0.2〜1.3wt%とし、イソシアネートインデックスを225〜275とした例である。実施例1〜実施例12の測定結果は、ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が3.1〜47.6%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が33〜41kg/mであった。また、実施例1〜10及び実施例12は、何れも発熱性試験において不燃に合格した。なお、実施例11については、発熱性試験において、裏面まで貫通する亀裂・穴が、試験開始後600秒を超え、1200秒の間で発生したことにより、準不燃となった。
実施例13〜実施例15は、表面部の着色塗膜層の目付量を1.5g/mの一定とし、表面部のアルミニウム層の厚みを12〜150μm、表面部の接着用樹脂層の目付量を1.0〜9.0g/mとし、裏面部のアルミニウム層の厚みを12〜150μm、裏面部の接着用樹脂層の目付量を1.0〜9.0g/mとし、ポリイソシアヌレート組成物における整泡剤の量を0.3〜0.7wt%、イソシアネートインデックスを250とした例である。測定結果はポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が18.0〜23.0%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が32〜35kg/mであり、発熱性試験は何れも不燃に合格した。
実施例16〜実施例19は、表面部の着色塗膜層の目付量を12.0g/mの一定とし、表面部のアルミニウム層の厚みを12〜150μm、表面部の接着用樹脂層の目付量を1.0〜12.0g/mとし、裏面部のアルミニウム層の厚みを12〜150μm、裏面部の接着用樹脂層の目付量を1.0〜12.0g/mとし、ポリイソシアヌレート組成物における整泡剤の量を0.3〜1.0wt%、イソシアネートインデックスを250とした例である。測定結果はポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が20.5〜22.8%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が32〜37kg/mであり、発熱性試験については実施例16、17が不燃に合格し、実施例18は試験開始後600秒を超え、1200秒の間で、裏面まで貫通する亀裂・穴が発生したことにより準不燃となった。実施例19は試験開始後600秒を超え、1200秒の間でスパークのリークが発生したことにより、準不燃となった。
比較例1は、整泡剤の量を2.6wt%に増加させ、イソシアネートインデックスを305としたことを除き、他の構成を実施例1と等しくした例である。測定結果はポリイソシアヌレート発泡体(本体部)の独泡率が82.0%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が35kg/mであり、発熱性試験については試験開始から300秒未満の間でスパークのリーク・接触が発生したことにより、難燃、準不燃及び不燃の何れにおいても判定不能であった。
比較例2は、ポリオール1とポリオール3を併用し、整泡剤の量を0.18wt%にし、イソシアネートインデックスを180としたことを除き、他の構成を実施例1と等しくした例である。測定結果はポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が2.1%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が44kg/mであり、発熱性試験については試験開始から300秒を超え、600秒の間で裏面まで貫通する亀裂・穴が発生したことにより、難燃には合格したが準不燃及び不燃については不合格となった。
比較例3は、表面部の着色塗膜層の目付量を15.0g/mに増加し、表面部及び裏面部の接着用樹脂層の目付量を1.0g/mに減らしたことを除き、他の構成を実施例17と等しくした例である。測定結果はポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が19.8%、ポリイソシアヌレート発泡体の密度が32kg/mであり、発熱性試験については、試験開始から300秒未満の間でスパークのリークが発生したことにより、難燃、準不燃及び不燃の何れにおいても判定不能であった。
このように、本発明の着色断熱ボードは、表面が着色され、かつコーンカロリーメータ試験における準不燃以上に合格するため、カラー装飾性と難燃性の両方が求められる内装材などの建材に好適なものである。なお、実施例では、着色断熱ボードの片面にのみ着色塗膜層を設けたが、両面に設けてもよい。
10 着色断熱ボード
11 ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部
21 表面部
22 表面部の接着用樹脂層
23 表面部のアルミニウム層
24 表面部の着色塗膜層
31 裏面部
32 裏面部の接着用樹脂層
33 裏面部のアルミニウム層

Claims (5)

  1. ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤、芳香族ポリイソシアネートを含むポリイソシアヌレート組成物から得られるポリイソシアヌレート発泡体と、前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着されたアルミニウム層と、前記アルミニウム層のうち少なくとも一方のアルミニウム層の表面に設けられた着色塗膜層とよりなり、
    前記ポリイソシアヌレート発泡体の独泡率が3〜48%であり、
    前記着色塗膜層の目付量が1.5〜13g/mであることを特徴とする着色断熱ボード。
  2. 前記アルミニウム層は、接着用樹脂層を介して前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着され、
    前記着色塗膜層が設けられている側の前記接着用樹脂層の目付量が1〜10g/mであることを特徴とする請求項1に記載の着色断熱ボード。
  3. 前記ポリイソシアヌレート組成物は、イソシアネートインデックスが200〜300であることを特徴とする請求項1または2に記載の着色断熱ボード。
  4. 前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記整泡剤の量が0.2〜2.5重量%であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の着色断熱ボード。
  5. 前記発泡剤が水であり、前記ポリイソシアヌレート発泡体の密度が25〜45kg/mであることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の着色断熱ボード。
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