JP7163153B2 - 着色断熱ボード - Google Patents

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本発明は、表面が着色された着色断熱ボードに関する。
建物の内装などに用いられる断熱ボードとして、ポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウムの面材を貼り合わせたものがある。ポリイソシアヌレート発泡体は、断熱性及び難燃性を有し、かつ強度を有することから、建材に利用されている。
ポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウムの面材を貼り合わせた断熱ボードは、表面がアルミニウムの金属色であってカラーバリエーションが無いことから、使用場所によっては色彩的に適さないことがある。そのため、近年では、種々の色の断熱ボードが望まれている。
従来、ポリイソシアヌレート発泡体として、独立気泡率が20%以下のもの、あるいは69%以上のものが開示されている(特許文献1の表2)。
特許第3948014号公報 特許第4541970号公報
しかし、従来のポリイソシアヌレート発泡体の両面にアルミニウム箔を用いたボードにおいて、アルミニウム箔の表面に着色塗膜を設けた構成とすると、発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験における準不燃性能以上に合格しなくなり、準不燃性能以上の防火材料が求められる用途には適さないものになる。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である着色断熱ボードの提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール成分、発泡剤、触媒、破泡剤、芳香族ポリイソシアネートを含むポリイソシアヌレート組成物から得られるポリイソシアヌレート発泡体と、前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着されたアルミニウム層と、前記アルミニウム層のうち少なくとも一方のアルミニウム層の表面に設けられた着色塗膜層とよりなり、前記破泡剤は、ブタジエン系破泡剤と、シリコーン系破泡剤とを併用し、前記触媒は、三量化触媒を含み、前記ポリイソシアヌレート発泡体は、ヌレート化率が30~40%、独立気泡率が0~30%であり、前記着色塗膜層の目付量が1.5~13g/mであることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ポリイソシアヌレート組成物は、イソシアネートインデックスが300~600であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記破泡剤の量が0.2~0.5重量%であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記発泡剤が化学発泡剤または物理発泡剤であり、前記ポリイソシアヌレート発泡体の密度が25~45kg/mであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4において、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記発泡剤としての水の量が0.1~0.5重量%であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5の何れか一項において、前記ポリオール成分の25℃における粘度が25~6000mPa・sであり、ポリオール成分を構成する各ポリオールの分子量が100~900、官能基数が2~4であることを特徴とする。
本発明によれば、表面が着色され、かつ発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験において準不燃以上に合格することのできる防火材料としての着色断熱ボードが得られる。
本発明の着色断熱ボードの一実施形態を示す断面図である。 コーンカロリーメータ試験の判定基準を示す表である。 実施例1-4の構成と、配合、物性、発熱試験、判定、総合評価等を示す表である。 実施例5-10の構成と、配合、物性、判定、総合評価等を示す表である。 比較例の構成と、配合、物性、発熱試験、判定、総合評価等を示す表である。
図1に示す本発明の一実施形態に係る着色断熱ボード10は、本体部11と表面部21と裏面部31とよりなり、発熱性試験であるコーンカロリーメータ試験に準不燃以上で合格し、建物の天井材などの内装材、あるいは外装材などの材料として好適なものである。
前記本体部11は、ポリイソシアヌレート組成物を反応させて得られるポリイソシアヌレート発泡体からなる。前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体は、ヌレート化率(イソシアヌレート化率とも称される)が30~40%、より好ましくは32~40%であり、独立気泡率が0~30%、より好ましくは0~20%である。
前記ポリイソシアヌレート発泡体のヌレート化率が低いと難燃性が低くなり、逆にヌレート化率が高いと発泡体がもろくなり、圧縮強度や曲げ物性などが低下し構造体としては好ましくないものとなる。ヌレート化率の測定は、赤外線吸収スペクトル法に基づいて測定されたものである。具体的には、ヌレート化率は、ヌレート環に基づく吸収ピーク面積を、ヌレート環、ウレタン、ウレアの[N-H]、ウレアの[C=O]、ウレタン、ヌレートの[C=O]に基づく吸収ピーク面積の総和で割ることにより、全体の部分構造に対するヌレート環の割合を算出した値であり、以下のa、b、c、dを用いるヌレート化率の計算式により算出される。
a:ヌレート環に基づく吸収ピーク位置:1410cm-1、面積位置:1347.03~1464.67cm-1の面積
b:ウレタン、ウレアの[N-H]に基づく吸収ピーク位置:1510cm-1、面積位置:1460.81~1562.06cm-1の面積
c:ウレアの「C=O]に基づく吸収ピーク位置:1595cm-1、面積位置:1566.88~1638.23cm-1の面積
d:ウレタン、ヌレートの「C=O]に基づく吸収ピーク位置:1710cm-1、面積位置:1636.3~1768.4cm-1の面積
ヌレート化率(%)=[a/(a+b+c+d)]×100
前記ヌレート化率とするには、イソシアネートインデックスを300以上であることが好ましく、より好適には、300~600、350~500である。なお、イソシアネートインデックスの詳細については、後述する。
本発明における独立気泡率は、ASTM D 2856に準じて測定される値である。前記ポリイソシアヌレート発泡体の独立気泡率が高い場合、加熱時にポリイソシアヌレートの熱分解ガスが発泡体とアルミニウム箔面材間に滞留して面材を押し上げ、面材の膨れを生じさせるため、発熱性試験で不利になる。本発明では、前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体の独立気泡率を、前記範囲に設定したため、発熱性試験時に発泡体の熱分解ガスが連通構造により、発泡体の端部に流通するため、加熱時にポリイソシアヌレート発泡体と面材間に分解ガスが滞留しないことから、面材の膨らみを抑えることができ、面材が膨れることなくスパークプラグへの接触やリークを回避でき、発熱性試験で準不燃性能以上が得られる。
前記ポリイソシアヌレート発泡体の密度(JIS K7222:2005)は、25~45kg/mが好ましい。密度が低すぎると強度不足になり、逆に密度が高すぎると天井材や壁材としての用途としては重くなり過ぎ、また施工時にも軽量の物が好まれ、壁構造材等としての観点から好ましくない。
また、前記本体部11を構成するポリイソシアヌレート発泡体の厚みは適宜設定されるが、例として10~70mmを挙げる。
前記ポリイソシアヌレート組成物は、ポリオール成分、発泡剤、触媒、破泡剤、芳香族ポリイソシアネート、及び適宜配合される助剤を含む。
ポリオールは、ポリイソシアヌレート発泡体用として公知のものを使用することができる。ポリオールとしては、複数の水酸基を有している化合物であれば特に限定されない。ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールの何れでもよく、それらの一種類あるいは複数種類を使用してもよい。例えば、2官能若しくは3官能の双方又はいずれか一方のポリエーテルポリオールと、多塩基酸とを縮合させて得られた、末端又は側鎖に水酸基を2個以上有する芳香族ポリエステルポリオールと、を併用して用いることが好適である。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールのほか、2官能ポリオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA 、ビスフェノールF 、ビスフェノールS等、又は、これらにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドのアルキレンオキサイド類を付加重合した化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、3官能ポリオール(トリメチロールプロパン、グリセリン等、又は、これらにアルキレンオキサイド類を付加重合した化合物等)が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、芳香族ポリエステルポリオールを構成する多塩基酸としては、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。ここで、フタル酸と、2官能、3官能若しくは多官能のアルコール類又はこれらのアルキレンオキサイド付加物の1種以上と、を縮合させて得られたポリエステルポリオールが好ましく、より好ましくは、テレフタル酸とジエチレングリコールとを縮合させて得られたポリエステルポリオールである。芳香族ポリエステルポリオールの水酸基の含有量は、2個以上であり、好ましくは2~3個である。
さらに、ポリエーテルエステルポリオールとしては、ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
本発明におけるポリオール成分は、使用するポリオールが複数種類の場合は、使用する各ポリオールを各実施例における配合率で配合したポリオール混合物、または使用するポリオールが単独の場合はそのポリオールのことであり、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールが含まれる。
本発明におけるポリオール成分の25℃における粘度は25~6000mPa・s(ASTM D4889)が好ましい。本発明に使用する各ポリオールは、数平均分子量が100~900、官能基数が2~4であるのが好ましい。
本発明におけるポリオール成分の25℃における粘度は、ポリオール成分を構成する各ポリオールの25℃における粘度を各ポリオールの構成比率で乗じ、各々の総和で割ることにより、ポリオール成分の粘度を算出した。
さらに、本発明におけるポリオール成分を構成する各ポリエステルポリオールの25℃における粘度は600~6000mPa・s(ASTM D4889)が好ましく、より好適には900~5600mPa・sが好ましい。ポリオール成分を構成する各ポリエステルポリオールの数平均分子量が200~900、官能基数が2~4であるのが好ましい。
ポリオール成分の25℃における粘度を、前記範囲からなる低粘度とすることにより、ポリイソシアヌレート発泡体のセル膜が前記破泡剤の効果で破泡し易くなって独立気泡率が低く(連続気泡化率が高く)なる。
また、ポリオール成分を構成する各ポリオールの数平均分子量が100~900、官能基数が2~4であることにより、独立気泡率の低く、かつ、発熱性試験で熱収縮しにくい発泡体となる。
ポリオール成分の量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に1~20重量%が好ましい。
発泡剤は、化学発泡剤である水、あるいは物理発泡剤であるペンタンなどの炭化水素、ハイドロフルオロオレフィンを、単独または組み合わせて使用できる。水の場合は、ポリオールとポリイソシアネートの反応時に炭酸ガスを発生し、その炭酸ガスによって発泡がなされる。発泡剤の量は適宜とされるが、水の場合、ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に水の量を0.1~1.5重量%、また水と他の発泡剤との併用の場合は、ポリイソシアネート組成物100重量%中に、水の量を0~1.0重量%、物理発泡剤がペンタンの場合には8~0重量%、ハイドロフルオロオレフィンの場合には15~0重量%とするのが好ましい。
触媒は、ポリイソシアヌレート発泡体の製造に使用される三量化触媒を必須的に含む。さらに、三量化触媒とウレタン化触媒(樹脂化触媒、泡化触媒)とを併用することができる。
三量化触媒としては、例えば、1)酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム等の金属酸化物類;2)メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、プロポキシナトリウム、ブトキシナトリウム、メトキシカリウム、エトキシカリウム、プロポキシカリウム、ブトキシカリウム等のアルコキシド類;3)酢酸カリウム、2-エチルヘキサンカリウム、オクチル酸カリウム、カプリル酸カリウム、シュウ酸鉄等の有機金属塩類;4)2,4,6‐トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、N,N’,N”‐トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン、トリエチレンジアミン等の3級アミン類;5)エチレンイミンの誘導体;6)アルカリ金属、アルミニウム、遷移金属類のアセチルアセトンのキレート類、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
これらは、単独、又は2種以上を混合して使用することができ、なかでも、3)有機金属塩類や6)4級アンモニウム塩を使用することがより好ましい。好適には、酢酸カリウムとオクチル酸カリウムとを組み合わせたものが使用できる。
ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、2-メチルトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス-(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルエタノールアミン等のアミン触媒、スタナスオクトエート等のスズ系触媒、フェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。
三量化触媒の好ましい量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に0.8~7重量%が好ましい。
破泡剤は、発泡時にセルを壊してセルの連通化を促し、独立気泡率を低下させる。本発明における破泡剤としては、ブタジエン系破泡剤とシリコーン系破泡剤が併用される。ブタジエン系破泡剤とシリコーン系破泡剤を併用することにより、発泡成長時に泡が保持できず発泡体が潰れる状態とならず、良好な発泡状態で独泡率の低い発泡体を得ることができる。ブタジエン系破泡剤とシリコーン系破泡剤との重量比率は、ブタジエン系破泡剤:シリコーン系破泡剤=25:1~1:1が好ましい。破泡剤の好ましい量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に0.2~0.5重量%が好ましい。
芳香族ポリイソシアネートは、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。芳香族ポリイソシアネートは、2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリイソシアネートの量は、イソシアネートインデックスが300~600となるようにするのが好ましく、より好ましくは350~500である。イソシアネートインデックスが300未満の場合は。燃えやすく熱収縮しやすくなり、それに対して600より大の場合には、発泡体がもろくなり、圧縮強度や曲げ物性などが低下し構造体としては好ましくないのものとなる。
また、前記のように、イソシアネートインデックスを上記範囲とし、三量化触媒を適宜添加することにより、本発明におけるヌレート化率の範囲30~40%を得ることができる。イソシアネートインデックスの定義は、ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基のモル数をポリオールの水酸基や発泡剤としての水などの活性水素基の合計モル数で割った値に100を掛けた値であり、[ポリイソシアネートのNCO当量/活性水素当量×100]で計算される。
適宜配合される助剤としては、難燃剤や着色剤等を挙げることができる。難燃剤としては、ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリマー、リン酸エステルやハロゲン化リン酸エステル化合物、或いはメラミン樹脂やウレア樹脂などの有機系難燃剤、酸化アンチモンや水酸化アルミニウムなどの無機系難燃剤等を挙げることができる。難燃剤の量は、前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中に1~15重量%が好ましく、より好ましくは2~10重量%である。
着色剤の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができ、顔料、染料、カーボン等も使用できる。
前記ポリイソシアヌレート組成物は、公知の発泡装置で混合されることにより、ポリオールと芳香族ポリイソシアネートが反応し、発泡して、ポリイソシアヌレート発泡体を形成する。
前記表面部21は、前記着色断熱ボード10の一側の面を構成する。前記表面部21は、図1のA部拡大断面図に示すように、接着用樹脂層22とアルミニウム層23と着色塗膜層24とからなる。
前記接着用樹脂層22は、前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11と前記アルミニウム層23との間に位置し、前記アルミニウム層23と前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11との接着力を向上させるため等の理由で設けられる。前記接着用樹脂層22は、合成樹脂を溶媒に溶かした樹脂塗料を前記アルミニウム層23の一側に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成することができる。前記接着用樹脂層22の目付量は1.0~10.0g/mが好ましい。前記接着用樹脂層22の目付量が少ない場合は均一に樹脂層を形成できなくなる。一方、前記接着用樹脂層22の目付量が多い場合はコーンカロリーメータ試験において面材が膨れてスパークプラグに接触してしまうため、不燃性能が得られない。前記接着用樹脂層22の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。
前記アルミニウム層23は、アルミニウム箔からなる。前記アルミニウム層23の厚みは12~150μmが好ましい。前記アルミニウム層23の厚みが薄すぎると、アルミニウムにピンホールがあり、アルミニウム箔の遮熱効果が得られず、コーンカロリー試験時に準不燃性能以上にならず、逆に厚すぎると前記着色断熱ボード10が重くなり、かつコストアップになる。前記アルミニウム層23を構成するアルミニウム箔には、あらかじめ接着剤用樹脂層22を塗布しておくこともできる。
前記着色塗膜層24は、着色された樹脂の塗膜からなる。前記着色塗膜層24の形成は、樹脂を溶媒に溶かして着色剤を分散させた樹脂塗料を前記アルミニウム層23の表面(前記接着用樹脂層22が設けられる面とは反対側の面)に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成することができる。前記着色塗膜層24を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。前記着色塗膜層24の目付量は1.5~12.0g/mが好ましい。前記着色塗膜層24の目付量が少ない場合は均一に塗膜層が形成できなかったり、着色が不十分となる。一方、前記着色塗膜層24の目付量が多い場合はコーンカロリーメータ試験において膨れて準不燃以上に合格しない。着色の色は、白色、黄色、水色、アイボリー等、前記着色断熱ボード10の設置場所等に応じて適宜決定される。なお、前記着色塗膜層24の塗装方法は、グラビア塗装、スプレー、ロールコータ、コンマコータ等を挙げることができる。
前記裏面部31は、前記着色断熱ボード10の他側の面を構成する。前記裏面部21は、図1のB部拡大断面図に示すように、接着用樹脂層32とアルミニウム層33とからなる。
前記接着用樹脂層32は、前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11とアルミニウム層33との間に位置し、前記アルミニウム層33と前記ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11との接着力を向上させるため等の理由で設けられる。前記接着用樹脂層32は、合成樹脂を溶媒に溶かした樹脂塗料をアルミニウム層33の一側に所定厚みで塗布し、乾燥させることにより形成される。前記接着用樹脂層32の目付量は1.0~10.0g/mが好ましい。前記接着用樹脂層32を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。
前記アルミニウム層33は、アルミニウム箔からなる。前記アルミニウム層33の厚みは12~150μmが好ましい。前記アルミニウム層33を構成するアルミニウム箔には、あらかじめ接着剤用樹脂層32を塗布しておくこともできる。
前記着色断熱ボード10は、コーンカロリーメータ試験に準不燃以上で合格するものである。コーンカロリーメータ試験は、輻射電気ヒーターによって50kW/mをサンプルに照射し、発熱量等を測定して発熱性を判断する試験であり、ISO 5660-1に規定されている。コーンカロリーメータ試験では、図2に示すように、不燃、準不燃、難燃のクラスがある。ここで、「不燃」とは、建築基準法第2条第9号でいう建材として「不燃材料」に適合し、建築基準法施行令第108条の2の要件を満たすものである。「準不燃」とは、同施行令1条5項に規定される「準不燃材料」のことであり、「難燃」とは、同施行令1条6項に規定される「難燃材料」のことである。
不燃の判定基準は、加熱開始後1200秒(20分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)~(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。なお、「スパークがリーク」とは、プラグ間のスパークが試験体に取られた現象をいう。
準不燃の判定基準は、加熱開始後600秒(10分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)~(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。
難燃の判定基準は、加熱開始後300秒(5分)間において、(1)総発熱量が8MJ/m以下であること、(2)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂・穴がないこと、(3)最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと、(4)スパークがリークしないこと、の全てを満たす場合に合格であり、(1)~(3)何れか1つでも満たさない場合に不合格であり、(4)を満たさない場合には判定不能である。
前記着色断熱ボード10の製造は、あらかじめ接着用樹脂層32が塗布されたアルミニウム層(アルミニウム箔)33を、前記接着用樹脂層32が上向きとなるように配置し、前記接着剤用樹脂層32の上にポリイソシアヌレート組成物を吐出し、反応による発泡途中のポリイソシアヌレート組成物上に、あらかじめ接着剤用樹脂層22が塗布されたアルミニウム層(アルミニウム箔)23を、前記接着用樹脂層22が下向きとなるように積層し、前記ポリイソシアヌレート組成物の発泡・硬化を行わせる。これにより、ポリイソシアヌレート組成物を反応させて得られるポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部11に、前記接着剤用樹脂層22、32を介してアルミニウム層23、33を接着し、積層することができる。このとき、接着に要する接着剤用樹脂層22、32の塗布量を低減することができ、コーンカロリーメータ試験において接着用樹脂層22、32の熱分解による膨れを減らすことができる。その後、前記アルミニウム層23の表面に着色塗膜層24を塗布形成する。なお、着色塗膜層24は、あらかじめ前記アルミニウム層23の表面に塗布形成しておいてもよく、また、両面に着色塗膜層を設ける場合には、他方のアルミニウム層33の表面にも着色塗膜層を形成する。
下型と上型からなり、300×300×50mmのキャビティが形成されたモールド(発泡成形型)を用い、下型のキャビティの底面に接着用樹脂層を上向きにして裏面部材を配置し、90℃に温調した状態で、キャビティ内にポリイソシアヌレート組成物を約180g注入する。そして、表面部材を接着用樹脂層が下向きとなるようにセットしたモールドの上型を、モールドの下型に被せて閉型し、ポリイソシアヌレート組成物をキャビティ内で発泡させた後、成形品を脱型し、100mm角に裁断して各実施例及び各比較例の発熱性試験用サンプルを得た。また、当該ポリイソシアヌレート組成物を300×300×300mmの上部が解放されている箱に注入し、面材を備えないポリイソシアヌレート発泡体(以下、フリー発泡体)を作製し、独立気泡率、発泡体密度、ヌレート化率を測定した。
図3~図5に、各実施例及び各比較例の構成を示す。なお、図3~図5における配合欄の〔wt%〕は、ポリイソシアヌレート組成物100重量%に対する重量%である。
前記表面部材は、次のようにして作成した。まず、図3~図5の表面部のアルミニウム層欄に示す各実施例及び各比較例の厚みからなるアルミニウム箔(合金番号1N30、東洋アルミニウム社製)の片側表面に、エポキシ樹脂(透明、品名;RC12〔硬化剤〕、JER828〔主剤〕、三菱化学社製、主剤100gに対して硬化剤50で配合)をメチルエチルケトンで希釈した希釈樹脂液を、図3~図5の表面部の接着用樹脂層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより接着用樹脂層を作成した。また、アルミニウム箔の接着用樹脂層とは反対側の表面には、着色材を含むエポキシ樹脂(ホワイト、品名;ロックホールドホワイト、ロックペイント社製)をシンナーで希釈した希釈樹脂液を、図3~図5の表面側の着色塗膜層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより着色塗膜層を作成した。
前記裏面部材は、次のようにして作成した。まず、図3~図5の裏面部のアルミニウム層欄に示す各実施例及び各比較例の厚みからなるアルミニウム箔(合金番号1N30、東洋アルミニウム社製)の片側表面に、エポキシ樹脂(透明、品名;RC12〔硬化剤〕、JER828〔主剤〕、三菱化学社製、主剤100gに対して硬化剤50で配合)をメチルエチルケトンで希釈した希釈樹脂液を、図3~図5の裏面側の接着用樹脂層欄に示す各実施例及び各比較例の目付量となるようにバーコーターにて塗布し、常温で1週間放置することにより接着用樹脂層を作成した。
ポリイソシアヌレート組成物は、以下の成分を図3~図5の各実施例及び各比較例に示す割合(重量部)で配合した。
・イソシアネート:ポリメリックMDI、NCO%;31.3%、品名;MR-200、東ソー株式会社製
・メインポリオール1:オルトフタル酸とジエチレングリコール(DEG)とを脱水縮合してなるポリエステルポリオール(OHV:323mgKOH/g、数平均分子量:350)25℃の粘度2600mPa・s、15℃の粘度5200mPa・s、官能基数2
・メインポリオール2:テレフタル酸とジエチレングリコール(DEG)とを脱水縮合してなるポリエステルポリオール(OHV:200mgKOH/g、数平均分子量:561)25℃の粘度950mPa・s、15℃の粘度1600mPa・s、官能基数2
・メインポリオール3:テレフタル酸とジエチレングリコール(DEG)とを脱水縮合してなるポリエステルポリオール(OHV:250mgKOH/g、数平均分子量:450)25℃の粘度5500mPa・s、15℃の粘度13450mPa・s、官能基数2
・エーテルポリオール:ポリエーテルポリオール、官能基数2、数平均分子量106、水酸基価1057mgKOH/g、25℃の粘度27mPa・s、品名;ジエチレングリコール、丸善石油化学社製
・難燃剤:トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、品名;TCPP、大八化学社製
・触媒1:三量化触媒、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール 品名:ルベアックDMP-30、ナカライテスク社製
・触媒2:三量化触媒、オクチル酸カリウム
・触媒3:三量化触媒、酢酸カリウム
・整泡剤:シリコーン系整泡剤、品名;テゴスターブB8443、エボニックジャパン株式会社製
・破泡剤1:ブタジエン系破泡剤、品名;オルテゴール501、エボニックジャパン株式会社製
・破泡剤2:シリコーン系破泡剤、品名;テゴスターブB8523 、エボニックジャパン株式会社製
・発泡剤1:水
・発泡剤2:シクロペンタン
・発泡剤3:ハイドロフルオロオレフィン、品名;ソルスティスLBA、ハネウェルジャパン株式会社製
各実施例及び各比較例のサンプルについて、ヘルスバブルの有無、独立気泡率、ヌレート化率、発泡体密度の測定、及び発熱性試験を行った。
ヘルスバブルは、ポリイソシアヌレート組成物の泡化反応により発生した炭酸ガス等が、膨らんだ発泡体の表面から泡状となってガス抜けすることをいい、フリー発泡での発泡時に目視でヘルスバブルの有無を判断した。
独立気泡率の測定は、各実施例及び各比較例のサンプルにおけるポリイソシアヌレート発泡体(本体部)について、ASTM D 2856に準じて行った。
ヌレート化率の測定は、各実施例と各比較例のフリー発泡で得られたサンプルにおけるポリイソシアヌレート発泡体の表面から深さ30mmの位置で厚さ3mmに切り取った試験片に対し、前記赤外線吸収スペクトル法に基づく測定を行い、前記ヌレート化率の計算式により算出した。
発泡体密度の測定は、各実施例及び各比較例のサンプルにおけるポリイソシアヌレート発泡体(本体部、フリー発泡体)について、JIS K7222:2005に従って行った。
発熱性試験は、ISO5660に規定されているコーンカロリーメータ試験に準拠して行った。
各結果を図3~図5に示す。
実施例1~実施例5は、表面部の着色塗膜層の目付量を5g/m、アルミニウム層の厚みを80μm、接着用樹脂層の目付量を1.6g/m、発泡体(ポリイソシアヌレート発泡体)の厚みを50mm、裏面部のアルミニウム層の厚みを20μm、接着用樹脂層の目付量を1.6g/mとし、ポリイソシアヌレート組成物における各材料の量を変化させた例である。
実施例1は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを68.0重量%、メインポリオール2を8.33重量%、エーテルポリオールを2.64重量%、難燃剤を9.72重量%、触媒1を0.24重量%、触媒2を0.80重量%、触媒3を0.41重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.25重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.04重量%、発泡剤1(水)を0.32重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.22重量%、イソシアネートインデックスを412、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例1は、破泡剤2(シリコーン系)を他の実施例よりも減量した例であり、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率2.4%、ヌレート化率33.0%、密度28.5kg/m、準不燃及び不燃に合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例2は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを68.0重量%、メインポリオール2を8.32重量%、エーテルポリオールを2.64重量%、難燃剤を9.71重量%、触媒1を0.24重量%、触媒2を0.80重量%、触媒3を0.41重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.25重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.14重量%、発泡剤1(水)を0.32重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.21重量%、イソシアネートインデックスを412、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例2は、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率1.3%、ヌレート化率34.0%、密度30.5kg/m、準不燃及び不に燃合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例3は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを67.9重量%、メインポリオール2を8.32重量%、エーテルポリオールを2.64重量%、難燃剤を9.7重量%、触媒1を0.24重量%、触媒2を0.80重量%、触媒3を0.41重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.25重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.21重量%、発泡剤1(水)を0.32重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.2重量%、イソシアネートインデックスを411、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例3は、破泡剤2(シリコーン系)を他の実施例よりも増量した例であり、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率2.6%、ヌレート化率35.4%、密度29.3kg/m、準不燃及び不燃に合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例4は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを60.1重量%、メインポリオール2を12.03重量%、エーテルポリオールを2.90重量%、難燃剤を10.94重量%、触媒1を0.26重量%、触媒2を0.88重量%、触媒3を0.45重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.24重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.14重量%、発泡剤1(水)を0重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を12.03重量%、イソシアネートインデックスを420、ポリオール成分の25℃の粘度を771mPa・sとした例である。
実施例4は、発泡剤としての水を配合しない例であり、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率4.9%、ヌレート化率32.5%、密度31.2kg/m、準不燃及び不燃に合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。なお、実施例4は、発泡剤としての水が配合されていないため、独立気泡率が他の実施例よりも高くなった。
実施例5は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを64.3重量%、メインポリオール2を9.00重量%、エーテルポリオールを2.85重量%、難燃剤を10.5重量%、触媒1を0.26重量%、触媒2を0.87重量%、触媒3を0.44重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.27重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.15重量%、発泡剤1(水)を0.17重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を11.21重量%、イソシアネートインデックスを422、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例5は、水の配合量を実施例4(発泡剤としての水が配合されていない例)以外の実施例よりも減量した例であり、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率0%、ヌレート化率33.0%、密度31.9kg/m、準不燃及び不燃に合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例6は、表面部の着色塗膜層の目付量を13g/mに増量し、表面部の他の構成、裏面部の構成、及びポリイソシアヌレート組成物を実施例2と同様にした例である。イソシアネートインデックスは412である。
実施例6は、表面部の着色塗膜層の目付量を他の実施例よりも増量した例であり、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率1.3%、ヌレート化率34.0%、密度30.5kg/m、準不燃及び不燃に合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例7は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを69.6重量%、メインポリオール1を7.32重量%、エーテルポリオールを2.53重量%、難燃剤を9.39重量%、触媒1を0.24重量%、触媒2を0.79重量%、触媒3を0.40重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.22重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.13重量%、発泡剤1(水)を0.28重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.15重量%、イソシアネートインデックスを405、ポリオール成分の25℃の粘度を1938mPa・sとした例である。
実施例7は、実施例1~6のメインポリオール2に代えて25℃の粘度が高いメインポリオール1を配合した例であり、発泡時のヘルスバブルなし、独立気泡率15%、ヌレート化率37.5%、密度32.3kg/m、準不燃に合格、不燃に不合格であり、不燃に合格しなかったために総合評価「〇」となった。実施例7は、25℃の粘度が高いメインポリオール1を配合したことにより、不燃については判定不能となったが、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例8は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを68.9重量%、メインポリオール3を7.95重量%、エーテルポリオールを2.59重量%、難燃剤を9.28重量%、触媒1を0.24重量%、触媒2を0.8重量%、触媒3を0.41重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.24重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.13重量%、発泡剤1(水)を0.3重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.14重量%、イソシアネートインデックスを410、ポリオール成分の25℃の粘度を4153mPa・sとした例である。
実施例8は、25℃の粘度がメインポリオール2よりも高く、かつメインポリオール1よりも低くなっている高粘度のメインポリオール3を配合した例であり、発泡時のヘルスバブルなし、独立気泡率25%、ヌレート化率32.6%、密度31.9kg/m、準不燃に合格、不燃に判定不能であり、不燃に合格しなかったために総合評価「〇」となった。実施例8は、25℃の粘度が高いメインポリオール3を配合したことにより、不燃については不合格となったが、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例9は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを65.3重量%、メインポリオール2を9.7重量%、エーテルポリオールを3.08重量%、難燃剤を10.5重量%、触媒1を0.26重量%、触媒2を0.88重量%、触媒3を0.42重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.25重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.14重量%、発泡剤1(水)を0.33重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.1重量%、イソシアネートインデックスを358、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例9は、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率1.8%、ヌレート化率32.0%、密度30.2kg/m、準不燃及び不に燃合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
実施例10は、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを71.6重量%、メインポリオール2を7.01重量%、エーテルポリオールを2.22重量%、難燃剤を8.18重量%、触媒1を0.20重量%、触媒2を0.67重量%、触媒3を0.35重量%、破泡剤1(ブタジエン系)を0.21重量%、破泡剤2(シリコーン系)を0.12重量%、発泡剤1(水)を0.32重量%、発泡剤3(ハイドロフルオロオレフィン)を9.1重量%、イソシアネートインデックスを493、ポリオール成分の25℃の粘度を727mPa・sとした例である。
実施例10は、発泡時のヘルスバブル有り、独立気泡率3.5%、ヌレート化率38.9%、密度31.3kg/m、準不燃及び不に燃合格、総合評価「◎」であり、表面が着色され、かつ準不燃性能以上の防火材料である。
比較例1は、実施例2において、表面部と裏面部を設けず、ポリイソシアヌレート組成物の配合について、破泡剤2(シリコーン系)の配合量を0重量%とした点を除き、他の配合については実施例2とほぼ等しくした例である。
比較例1は、発泡が途中で終了してダウンしたため、ヘルスバブルの有無、発泡体の物性試験、発熱試験の何れも行うことができず、総合評価「×」となった。
比較例2は、実施例2において、ポリイソシアヌレート組成物の配合が、破泡剤1(ブタジエン系)と破泡剤2(シリコーン系)の両方を0重量%とした点を除き、実施例2と配合をほぼ等しくし、表面部と裏面部の構成も実施例2と等しくした例である。
比較例2は、破泡剤1(ブタジエン系)と破泡剤2(シリコーン系)の両方を0重量%とした例であり、発泡時のヘルスバブルなし、独立気泡率80.0%、ヌレート化率36.6%、密度28.1kg/m、準不燃と不燃の何れも不合格であり、総合評価「×」となった。比較例2は、破泡剤1(ブタジエン系)と破泡剤2(シリコーン系)の両方を0重量%としたことにより、独立気泡率が極めて高くなり、準不燃及び不燃の何れも不合格となった。
比較例3は、実施例2において、表面部の着色塗膜層の目付量を35g/mに増量した点を除き、実施例2と配合をほぼ等しくし、表面部と裏面部も実施例2と等しくした例である。
比較例3は、表面部の着色塗膜層の目付量を35g/mに増量した例であり、発泡時のヘルスバブルあり、独立気泡率1.3%、ヌレート化率34.0%、密度30.5kg/m、準不燃と不燃の何れも不合格であり、総合評価「×」となった。比較例3は、表面部の着色塗膜層の目付量が多すぎるため、準不燃及び不燃の何れも不合格となった。
比較例4は、表面部、着色塗膜層の目付量及び裏面部の構成を実施例1~5及び実施例7、8と同様とし、ポリイソシアヌレート組成物が、イソシアネートを68.0重量%、メインポリオール1を10.33重量%、エーテルポリオールを2.81重量%、難燃剤を11.02重量%、触媒1を0.17重量%、触媒2を0.58重量%、触媒3を0.30重量%、整泡剤を0.68重量%、発泡剤2(シクロペンタン)を6.11重量%、イソシアネートインデックスを432、ポリオール成分の25℃の粘度を2049mPa・sとした例である。
比較例4は、25℃の粘度が高いメインポリオール1を配合し、破泡剤に代えて整泡剤を配合した例であり、発泡時のヘルスバブルなし、独立気泡率89.0%、ヌレート化率35.1%、密度32.7kg/m、準不燃と不燃の何れも判定不能であり、総合評価「×」となった。比較例4は、破泡剤に代えて整泡剤を配合したため、独立気泡率が極めて高くなり、準不燃及び不燃の何れも判定不能となった。
このように、本発明の着色断熱ボードは、表面が着色され、かつコーンカロリーメータ試験における準不燃以上に合格するため、カラー装飾性と難燃性の両方が求められる内装材などの建材に好適なものである。なお、実施例では、着色断熱ボードの片面にのみ着色塗膜層を設けたが、両面に設けてもよい。
10 着色断熱ボード
11 ポリイソシアヌレート発泡体からなる本体部
21 表面部
22 表面部の接着用樹脂層
23 表面部のアルミニウム層
24 表面部の着色塗膜層
31 裏面部
32 裏面部の接着用樹脂層
33 裏面部のアルミニウム層

Claims (6)

  1. ポリオール成分、発泡剤、触媒、破泡剤、芳香族ポリイソシアネートを含むポリイソシアヌレート組成物から得られるポリイソシアヌレート発泡体と、前記ポリイソシアヌレート発泡体の両面に接着されたアルミニウム層と、前記アルミニウム層のうち少なくとも一方のアルミニウム層の表面に設けられた着色塗膜層とよりなり、
    前記破泡剤は、ブタジエン系破泡剤と、シリコーン系破泡剤とを併用し、
    前記触媒は、三量化触媒を含み、
    前記ポリイソシアヌレート発泡体は、ヌレート化率が30~40%、独立気泡率が0~30%であり、
    前記着色塗膜層の目付量が1.5~13g/mであることを特徴とする着色断熱ボード。
  2. 前記ポリイソシアヌレート組成物は、イソシアネートインデックスが300~600であることを特徴とする請求項1に記載の着色断熱ボード。
  3. 前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記破泡剤の量が0.2~0.5重量%であることを特徴とする請求項1または2の何れか一項に記載の着色断熱ボード。
  4. 前記発泡剤が化学発泡剤または物理発泡剤であり、前記ポリイソシアヌレート発泡体の密度が25~45kg/mであることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の着色断熱ボード。
  5. 前記ポリイソシアヌレート組成物100重量%中、前記発泡剤としての水の量が0.1~0.4重量%であることを特徴とする請求項4に記載の着色断熱ボード。
  6. ポリオール成分の25℃における粘度が25~6000mPa・s、ポリオール成分を構成する各ポリオールの数平均分子量が100~900、官能基数が2~4であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の着色断熱ボード。
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