JP6839480B2 - 官能化f−possモノマーを製造するための方法 - Google Patents

官能化f−possモノマーを製造するための方法 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
本特許出願は、2015年2月19日に出願された米国仮特許出願第62/118,220号の優先権を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に援用される。
本開示は、例示的な実施形態において、フッ素化かご型シルセスキオキサン分子構造の分布を生じる少なくとも2つの原料の合成ブレンドを含む物質の組成物に関する。本開示はまた、例示的な実施形態において、このような合成ブレンドの作製方法に関する。
フッ素化かご型シルセスキオキサン(fluorinated polyhedral oligomeric silsesquioxane)(「F−POSS」)分子は、周囲に長鎖フッ素化アルキル基を有する酸化ケイ素コア[SiO1.5]からなるかご型シルセスキオキサン(「POSS」)のサブクラスである。F−POSS分子は超疎水性表面および疎油性表面の生成をもたらす最も低い既知の表面エネルギーの1つを有する。F−POSS材料の特徴は、通常、無機ガラス様材料のように作用するシロキシ・ケージを形成するが、マトリックスの頂点に有機R基置換基を有するため、通常とは異なる性質と用途がもたらされることである。以下の式Iを参照されたい。
F−POSS分子は材料科学に応用されている。例えば、超疎水性表面および超疎油性表面は、基材上にキャストされるか、またはポリマーマトリックス中にブレンドされるかのいずれかで、F−POSSを使用して製造されている。例えば、Chhatre, S. S.; Guardado, J. O.; Moore, B. M.; Haddad, T. S.; Mabry, J. M.; McKinley, G. H.; Cohen, R. E. ACS Appl. Mater. Interfaces 2010, 2, 3544-3554; Mabry, J. M.; Vij, A.; Iacono, S. T.; Viers, B. D. Angew. Chem., Int. Ed. 2008, 47, 4137-4140; Tuteja, A.; Choi, W.; Mabry, J. M.; McKinely, G. H.; Cohen, R. E. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2008, 105, S18200/1-S18200/29;およびTuteja, A.; Choi, W.; Ma, M.; Mabry, J. M.; Mazzella, S. A.; Rutledge, G. C.; McKinley, G. H.; Cohen, R. E. Science 2007, 318, 1618-1622を参照されたい。
機能化されたF−POSS分子の製造は達成されたが、ある程度の成果しか得られていない。初期のアプローチには、不完全に縮合されたシルセスキオキサンの製造が含まれていた。最も効果的な初期のアプローチには、酸触媒による完全に縮合されたPOSSケージ縁部の開放とジシラノールフッ素化かご型シルセスキオキサン(F−POSS−(OH))の単離が含まれていた。単離されたF−POSS−(OH)分子は、その後、ClSiR型のジクロロシランで処理され、官能化F−POSS構造が生成されている。Ramirez, S. M.; Diaz, Y. J.; Campos, R.; Stone, R. L.; Haddad, T. S.; Mabry, J. M. J. Am. Chem. Soc., 2011, 133, 20084-20087を参照されたい。そのようなアプローチの主な欠点は、所望のジシラノールを単離する際に困難を伴うということである。理論に縛られることなく、完全に縮合されたF−POSSケージは、酸性条件下で開環ジシラノール生成物と平衡状態で存在すると仮定される。したがって、開環ジシラノールは、より低いエネルギー状態の完全に縮合されたF−POSSケージへの縮合を絶えず受け続けることになる。ジシラノール中間体の不安定性により、完全に縮合されたF−POSS出発物質から開始して、通常25%〜35%の範囲の、低い全収率で官能化F−POSS分子が得られることになる。
材料に使用する官能化F−POSS分子を生成するための効率的で高収率の方法を提供することが望まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書は、式IIの誘導体化F−POSSを製造するための方法を提供し、前記方法は、
水性塩基触媒の存在下、
式Iの少なくとも1つのF−POSS分子を、
式RSi(ORの化合物と接触させる工程を含む
(式中、Rは長鎖フッ素化アルキルであり;RおよびRは、それぞれ独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;RはC〜Cアルコキシであり;各Rは、独立して、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)ORおよび−NRC(O)NRからなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環または5〜7員ヘテロアリールである場合、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;RおよびRのそれぞれは、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;各Rは、独立して、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)ORおよび−NRC(O)NRからなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環または5〜7員ヘテロアリールである場合、R中の各水素原子は、独立して、R10で置換されていてもよく;RおよびRのそれぞれは、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、1つ以上のR10で置換されていてもよく;各R10は、独立して、水素、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択され、R10がC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、C〜Cシクロアルキルまたは5〜7員ヘテロアリールである場合、R10中の各水素は、独立して、ハロ、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択される部分で置換されていてもよく;そしてR11およびR12のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルからなる群から選択され、R11またはR12がC〜Cアルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニルである場合、R11およびR12中の各水素原子は、独立して、フッ素原子で置換されていてもよい)。
これらの実施形態の一態様では、RはC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、Rは−NCO、−OR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)Rまたは−OC(O)ORである。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキル、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)Rまたは−OC(O)ORである。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリールまたは5〜7員ヘテロアリールであり、R中の各水素原子は、独立して、1つ以上のR10で置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキルである。別の態様では、Rはメチルである。
これらの実施形態の別の態様では、R10は水素またはC〜Cアルキルであり、R10がC〜Cアルキルである場合、R10は−OC(O)R11で置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、R11はHまたはC〜Cアルキルであり、R11がC〜Cアルキルである場合、R11中の各水素原子は、独立して、フッ素原子で置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、n−プロピルである。これらの実施形態の別の態様では、Rは−OC(O)Rまたは−OC(O)ORである。これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、n−プロピルである。これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、−CH=CHである。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキルである。これらの実施形態の別の態様では、Rはメチルである。これらの実施形態の別の態様では、Rは−OC(O)Rまたは−C(O)ORである。これらの実施形態の別の態様では、Rは、R10で置換されていてもよい、−CH=CHである。これらの実施形態の別の態様では、R10はC〜Cアルキルである。これらの実施形態の別の態様では、R10はメチルである。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜C10アリールであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルキル、C〜Cアルケニルまたは−NCOであり、RがC〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルである場合、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、C〜Cアルケニルである。これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、−CH=CHである。これらの実施形態の別の態様では、Rはメチルである。
これらの実施形態の別の態様では、Rは、Rで置換されていてもよい、C〜Cアルキルである。これらの実施形態の別の態様では、Rは、R10で置換されていてもよい、C〜C10アリールである。これらの実施形態の別の態様では、R10はC〜Cアルケニルまたは−NCOであり、R10がC〜Cアルケニルである場合、R10は、ハロ、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択される部分で置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、R10は−CH=CHである。これらの実施形態の別の態様では、R10は−NCOである。これらの実施形態の別の態様では、RはC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい。これらの実施形態の別の態様では、Rはハロである。
これらの実施形態の別の態様では、前記水性塩基触媒は水性アンモニウム塩である。これらの実施形態の別の態様では、前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウム塩である。これらの実施形態の別の態様では、前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウムヒドロキシドである。
これらの実施形態の別の態様では、前記長鎖フッ素化アルキルは8/2、6/2、4/2、またはこれらの組み合わせである。これらの実施形態の別の態様では、前記長鎖フッ素化アルキルは8/2、6/2および4/2からなる群から選択される。これらの実施形態の別の態様では、前記少なくとも1つのF−POSS分子は、8/2 F−POSS、6/2 F−POSSおよび4/2 F−POSSからなる群から選択される。これらの実施形態の別の態様では、前記少なくとも1つのF−POSS分子は6/2 F−POSSである。これらの実施形態の別の態様では、前記少なくとも1つのF−POSS分子は4/2 F−POSSである。これらの実施形態の別の態様では、前記長鎖フッ素化アルキルは6/2である。
これらの実施形態の別の態様では、前記長鎖フッ素化アルキルは4/2である。これらの実施形態の別の態様では、前記F−POSS分子は合成ブレンドF−POSSであり、Rは独立して選択される長鎖フッ素化アルキルの組み合わせである。この実施形態の1つの態様では、Rは8/2、6/2および4/2からなる群から独立して選択される2つの長鎖フッ素化アルキルの組み合わせである。
図1において、1aは実施例2の生成物についてのH NMR分析の分析プロットであり、1bはメタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン出発物質のH NMR分析の分析プロットであり、1cは6/2 F−POSSのH NMR分析の分析プロットである。
図2は、実施例3によるメタクリルオキシプロピルメチル6/2 F−POSSのH NMR分析の分析プロットである。
図3は、実施例3によるメタクリルオキシプロピルメチル6/2 F−POSSの29Si NMR分析の分析プロットである。
図4は、メチルメタクリレート(MMA)マトリックスへのFPOSSモノマーの組み込みを示す6つのフッ素ピークが示された実施例4による19F NMR 6/2 F−POSS−メタクリレート(6/2 F−POSS−MA)/MMAポリマーの分析プロットである。
図5は、実施例5によるガラス上の6/2 FPOSS−メチルメタクリレートポリマー上の水の接触角を示す実験のグラフである。
図6は、実施例5によるガラス上の6/2 FPOSS−メチルメタクリレートポリマー上のヘキサデカンの接触角を示す実験のグラフである。
図7は、実施例6による合成ブレンドSB3のH NMR分析の分析プロットである。
図8は、実施例6による合成ブレンドSB3の19F NMR分析の分析プロットである。
図9は、実施例6に従って製造したSB3の第1の示差走査熱量測定分析のグラフである。
図10は、実施例6に従って製造したSB3の第2の示差走査熱量分析のグラフである。
図11は、実施例7によるSB3 F−POSS メタクリレートモノマーのH NMR分析の分析プロットである。
図12は、実施例7によるSB3 F−POSS メタクリレートモノマーの19F NMR分析の分析プロットである。
図13は、実施例7によるSB3 F−POSS メタクリレートモノマーの29Si NMR分析の分析プロットである。
定義
本明細書中で使用される場合、「長鎖フッ素化アルキル」という用語は、炭素原子の鎖の結合点から酸化ケイ素コアの任意の頂点のケイ素原子までを数えて炭素原子の最長連続鎖中に5〜12個の炭素原子を有する任意の直鎖または分岐鎖アルキル基であって、その中の少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている前記直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。前記直鎖または分枝鎖アルキル基中の任意の数の水素原子は、本明細書で使用する「長鎖フッ素化アルキル」の意味においてフッ素原子で置換することができる。例えば、鎖中に6個の炭素原子を有する直鎖アルキル基(例えば、ヘキシル基)の末端メチル基は、ペンダント水素原子のそれぞれがフッ素原子で置換され(例えば、トリフルオロメチルとなり)、式−CHCHCHCHCHCFを有する長鎖フッ素化アルキル基となりうる。別の例では、鎖中に6個の炭素原子を有する直鎖アルキル基の最後の2個の炭素原子は、ペンダント水素原子のそれぞれがフッ素原子で置換され(例えば、トリフルオロエチルとなり)、式−CHCHCHCHCFCFを有する長鎖フッ素化アルキル基となりうる。この例示的なパターンは、式−CHCHCHCFCFCF、−CHCHCFCFCFCF、−CHCFCFCFCFCF、および−CFCFCFCFCFCFの「長鎖フッ素化アルキル」基の定義内に続いて含まれ得る。当該技術分野で一般的に知られているように、鎖中の全ての水素原子がフッ素原子で置換されているアルキル基は、「パーフルオロ化」アルキル基として知られている。
炭素原子の最長連続鎖中の炭素原子の全てよりも少ない炭素原子が有する水素原子がフッ素原子で置換されている場合、「長鎖フッ素化アルキル」基は省略形X/Yで特定することができ、Xは炭素原子の鎖の結合点から酸化ケイ素コアの任意の頂点におけるケイ素原子までを数えて炭素原子の最長連続鎖中の末端炭素原子数であり、Yは水素原子がフッ素原子で置換されていない炭素原子の最長連続鎖中の炭素原子の残りの数である。例えば、式−CHCHCFCFCFCFの長鎖フッ素化アルキル基は省略形4/2で示すことができる。他の例示的な長鎖フッ素化アルキル基としては、これらに限定されないが、3/3、6/2、4/4、8/2、6/4などが挙げられる。
F−POSSに関連して省略形X/Yが本明細書で使用される場合、付けられた名称は、酸化ケイ素コアの頂点に結合した基のそれぞれがX/Yで定義された長鎖フッ素化アルキル基タイプであるF−POSS分子を指す。例えば、6/2 F−POSSは、酸化ケイ素コアの頂点におけるR基のそれぞれが本明細書で定義される6/2長鎖フッ素化アルキル基である式IのF−POSS分子を指す。
本明細書で使用される場合、「アルキル」とは、1〜20個の炭素原子(例えば、C〜C20)、好ましくは1〜12個の炭素原子(例えば、C〜C12)、より好ましくは1〜8個の炭素原子(例えば、C〜C)、または1〜6個の炭素原子(例えば、C〜C)、または1〜4個の炭素原子(例えば、C〜C)の、直鎖および分岐鎖基を含む飽和脂肪族炭化水素基を指す。「低級アルキル」は、具体的には、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を指す。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルなどが含まれる。アルキルは置換されていても置換されていなくてもよい。通常の置換基には、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロ、カルボニル、チオカルボニル、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、C−アミド、N−アミド、C−カルボキシ、O−カルボキシ、ニトロ、シリル、アミノおよび−NR(式中、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、カルボニル、アセチル、スルホニル、トリフルオロメタンスルホニルおよび組み合わされた5員または6員ヘテロ脂環式環からなる群から選択される)などの従来から知られている置換基が含まれる。置換基には、さらに、アルキルに関連して本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」とは、3〜10員の全炭素単環式環(C〜C10)、および全炭素5員/6員環または6員/6員縮合二環式環(「縮合」環系とは、前記系中の各環が隣接する炭素原子の対を前記系中で互いに共有することを意味する)を指し、前記環の1つ以上は1つ以上の二重結合を含み得るが、前記環のいずれも完全共役パイ電子系を持たない。「シクロアルキル」には、3〜8員の全炭素単環式環(例えば、「C〜Cシクロアルキル」)が含まれる。限定されないが、シクロアルキル基の例として、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキサジエン、アダマンタン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエンなどが挙げられる。シクロアルキル基は置換されていても置換されていなくてもよい。通常の置換基には、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロ、カルボニル、チオカルボニル、C−カルボキシ、O−カルボキシ、O−カルバミル、N−カルバミル、C−アミド、N−アミド、ニトロ、アミノおよび−NRが含まれ、RおよびRは上記で定義した通りである。置換基には、さらに、シクロアルキルとの関連で本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」とは、本明細書で定義されるアルキル基を指し、それはさらに少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含むことによってさらに定義される。「アルケニル」は、2〜8個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する基(例えば、「C〜Cアルケニル」)を含む。代表的な例には、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−、2−または3−ブテニルなどが含まれるが、これらに限定されない。アルケニルは、アルキルについて上記のように置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換基には、さらに、アルケニルに関連して本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」とは、本明細書で定義されるアルキル基を指し、それはさらに少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含むことによってさらに定義される。「アルキニル」は、2〜8個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する基(例えば、「C〜Cアルキニル」)を含む。代表的な例には、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−、2−または3−ブチニルなどが含まれるが、これらに限定されない。アルキニルは、アルキルについて上記のように置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換基には、さらに、アルキニルとの関連で本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「アリール」とは、完全共役パイ電子系を有する6〜14個の炭素原子(C〜C14)の全炭素単環または縮合環多環式基を指す。アリールは、6〜10個の炭素原子の全炭素単環または縮合環多環式基(例えば、「C〜C10アリール」)を含む。限定されないが、アリール基の例としては、フェニル、ナフタレニルおよびアントラ
セニルが挙げられる。アリール基は、アルキルについて上述したように置換されていても、置換されていなくてもよい。置換基には、さらに、アリールに関連して本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」とは、N、OおよびSから選択される1、2、3または4個の環ヘテロ原子を含有する5〜12個の環原子の単環または縮合環基を指し、Cである残りの環原子は、さらに、完全共役パイ電子系を有する。「ヘテロアリール」は5〜7個の環原子を有する本明細書で定義される基(例えば、「5〜7員ヘテロアリール」)を含む。限定されない、非置換ヘテロアリール基の例としては、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、プリン、テトラゾール、トリアジンおよびカルバゾールが挙げられる。ヘテロアリール基は、アルキルについて上述したように置換されていても、置換されていなくてもよい。置換基には、さらに、ヘテロアリールに関連して本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ環」とは、3〜12個の環原子を有する単環式または縮合環基を指し、1または2個の環原子はN、OおよびS(O)(nは0、1または2である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCである。前記環はまた、1つ以上の二重結合を有していてもよい。しかしながら、前記環は完全共役パイ電子系を持たない。「ヘテロ環」には、5〜7個の環原子を有する本明細書で定義される基(例えば、「5〜7員ヘテロ環」)が含まれる。ヘテロ環基は、アルキルについて上述したように置換されていても、置換されていなくてもよい。置換基はまた、ヘテロ環に関連して本開示の他の箇所に記載されているものを含む。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」とは、−O−(アルキル)基または−O−(非置換シクロアルキル)基の両方を指す。アルコキシ基は、アルキルについて上述したように置換されていても、置換されていなくてもよい。置換基には、さらに、アルコキシに関連して本開示の他の箇所に記載されているものが含まれる。代表的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
シルセスキオキサンは、最も一般的には立方体、六角形プリズム、八角形プリズム、十角形プリズムまたは十二角形プリズムである、ケージ様構造を有する。例示的な実施形態では、様々な可能性のあるF−POSSケージ分子構造のうち、立方体様(「T8」)ケージ構造が本発明に関連して提供される。F−POSS分子は、周囲に長鎖フッ素化アルキル基を有する酸化ケイ素コア[SiO1.5]からなる。
本明細書において、誘導体化F−POSS分子を製造する方法が提供される。前記方法はスキーム1に示す反応スキームによって表すことができる。本明細書に記載された方法は、一般的に、式IのF−POSSを塩基触媒の存在下でジアルコキシシラン化合物と接触させることを含み、式IIの所望の誘導体化F−POSSを形成する。
当業者であれば、本明細書に記載の方法に関連して使用されるジアルコキシシラン化合物は、当該分野で公知の任意のジアルコキシシランであり得ることを認識するであろう。所望の置換基RおよびRの同一性は、得られる誘導体化F−POSS分子がどの用途に使用されるかに依存して大きく変化することになる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、フリーラジカル重合条件下で反応することができる、オレフィンなどの重合性基を有する誘導体化F−POSS分子を提供する。例えば、本明細書に記載の方法によって、酸化ケイ素コアに共有結合したメチルメタクリレート(MMA)を有する誘導体化F−POSS分子を製造することができ、他のモノマー(例えば、メチルメタクリレート)とのフリーラジカル重合が可能なMMA F−POSSモノマーが提供される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、開環メタセシス重合(例えば、ROMP)などのオレフィンメタセシス重合条件下で反応することができる、歪み環状オレフィンなどの重合性基を有する誘導体化F−POSS分子を提供する。例えば、酸化ケイ素コアに共有結合されたノルボルネンまたはシクロペンテンなどの歪み環式オレフィンを有する誘導体化F−POSS分子は、本明細書に記載の方法によって製造でき、ROMP条件下で他のモノマー(例えば、シクロペンテン)と重合することができる環状オレフィンF−POSSモノマーを提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、可逆的付加断片化連鎖移動条件(例えば、RAFT)下で反応できる、オレフィンなどの重合性基を有する誘導体化F−POSS分子を提供する。例えば、酸化ケイ素コアに共有結合したメチルメタクリレート(MMA)を有する誘導体化F−POSS分子は、本明細書に記載の方法によって製造でき、他のモノマー(例えば、メチルメタクリレート)とのフリーラジカル重合が可能なMMA F−POSSモノマーを提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、ポリウレタンの形成に適した条件下で反応することができる、イソシアネートなどの重合性基を有する誘導体化F−POSS分子を提供する。例えば、酸化ケイ素コアに共有結合したアリールイソシアネートまたはメチルジフェニルイソシアネート(例えば、MDI)を有する誘導体化F−POSS分子は、本明細書に記載の方法によって製造でき、ポリオール、連鎖延長剤または架橋剤と反応してポリウレタンを提供することができる、イソシアネート誘導体化F−POSSモノマーを提供することができる。
当業者は、本明細書に記載の方法に関連して使用されるF−POSS分子の同一性は特に限定されないことを容易に理解するであろう。F−POSS分子は当該分野で公知の分子のいずれかであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、酸化ケイ素コアに結合した長鎖フッ素化アルキル基が6/2 F−POSS、4/2 F−POSS、8/2 F−POSSを生じる図Iに示すタイプのF−POSS分子などが挙げられる。また、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、式IIIのいわゆる「ブレンド」F−POSS分子に適用することができることも理解されるであろう
(式中、R、R、R、R、R、R、RおよびRは複数の異なる長鎖フッ素化アルキル基を表すことができる)。
例示的な実施形態において、いくつかの別個のF−POSS分子のブレンドを、第1の原料フッ素化トリエトキシシランおよび第2の原料フッ素化トリエトキシシランから合成することができ、各原料はフッ素化トリエトキシシランに組み込まれた異なる長鎖フッ素化アルキル基を有する。合成された最終生成物は、いくつかのR置換基(例えば、R、R、Rなど)の1つと別個のF−POSS分子からなる部分を有するF−POSS分子の分散物である。F−POSS分子の一部は、全てが置換基Rを伴う8つの頂点を有し、かつ同じ長さの長鎖フッ素化アルキル基を有するマトリックス構造を有する。前記分子の一部は、全てが置換基Rを有する8つの頂点を有する。以下の式[5]は、(n)R単位および(8−n)R単位を有するブレンドF−POSSの分子式を例示しており、nは0〜8の間の数である。
前記分子の一部は、1つ以上の頂点が置換基Rを有し、残りが置換基Rを有するマトリックス構造を有し、RおよびRは異なる長鎖フッ素化アルキル基を表す。いくつかの実施形態では、F−POSS分子のブレンドは、異なる比率のRおよびRを有するF−POSS分子のガウス分布を形成し得る。例えば、1つの例示的な実施形態では、前記ブレンドの一部分はR:R=0:8のモル比を有するF−POSS分子で構成されていてもよく、換言すれば、8つの頂点の全てがRを有する。別の部分はR:R=1:7のモル比を有していてもよく、言い換えれば、頂点のうち7つはRを有し、1つの頂点はRを有する。もう1つの部分の比率は2:6である。そして、他の部分は、3:5、4:4、5:3、6:2、7:1および8:0の比率を有する。例示的な実施形態では、R:R比の分布は、概して、ガウス分布を含む。例示的な実施形態において、比の分布は、各置換基の使用される反応条件および量に基づいてある程度まで予め決定され得るか、または調整され得る。ブレンドF−POSS分子は、3つ以上のフッ素化トリエトキシシランの原料から製造でき、原料投入数に応じて様々な程度に分布した構成長鎖フッ素化アルキル基を有するブレンドF−POSS分子の分布をもたらすことができる。
本開示の方法に関連して使用するための塩基触媒は、幅広いバリエーションであり得ることが理解されるであろう。例えば、本明細書に記載の方法に関連して使用される水性塩基触媒は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラベンジルアンモニウムヒドロキシドなどのアルキルまたはアリール四級アンモニウム触媒、およびリン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、フッ化物などのそれらの代替対イオン;カリウムt−ブトキシド、ナトリウム・エトキシドなどのアルコキシド塩基;KOH、NaOH、KCO、CsCO、酢酸ナトリウム、ヨウ化カリウム(KI)、フッ化カリウム(KF)、フッ化セシウム(CsF)、酸化マグネシウム(MgO)などの無機塩基;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの有機塩基;n−BuLi、t−BuLiなどのリチウム塩基および他の有機アニオン;NaHMDS、KHMDS、およびLiHMDSなどのビス(トリメチルシリル)アミン塩基;およびホスファゼン塩基であってもよい。いくつかの実施形態では、前記水性塩基触媒は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラベンジルアンモニウムヒドロキシドなどのアルキルまたはアリール四級アンモニウム触媒、およびリン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、フッ化物などのそれらの代替対イオンであってもよい。いくつかの実施形態において、前記水性塩基触媒は、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの四級アンモニウム水酸化物などであってもよい。
本開示の方法は、以下の番号を付した条項のいずれかの実施形態として記載することができる。本明細書に記載された実施形態のいずれも、実施形態が互いに矛盾しない限り、本明細書に記載された任意の他の実施形態と関連して使用され得ることが理解される。
条項1.
式IIの誘導体化F−POSSを製造するための方法であって、
水性塩基触媒の存在下、
式Iの少なくとも1つのF−POSS分子を、
式RSi(ORの化合物と接触させる工程を含む、方法
(式中、
Rは長鎖フッ素化アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
はC〜Cアルコキシであり;
各Rは、独立して、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)ORおよび−NRC(O)NRからなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環または5〜7員ヘテロアリールである場合、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
およびRのそれぞれは、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
各Rは、独立して、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−NRC(O)R、−NRC(O)ORおよび−NRC(O)NRからなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環または5〜7員ヘテロアリールである場合、R中の各水素原子は、独立して、R10で置換されていてもよく;
およびRのそれぞれは、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環および5〜7員ヘテロアリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、1つ以上のR10で置換されていてもよく;
各R10は、独立して、水素、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、5〜7員ヘテロアリール、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択され、R10がC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C〜Cシクロアルキル、5〜7員ヘテロ環、C〜Cシクロアルキルまたは5〜7員ヘテロアリールである場合、R10中の各水素は、独立して、ハロ、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択される部分で置換されていてもよく;そして
11およびR12のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルからなる群から選択され、R11またはR12がC〜Cアルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニルである場合、
11およびR12中の各水素原子は、独立して、フッ素原子で置換されていてもよい)。
条項2.
はC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、条項1に記載の方法。
条項3.
は−NCO、−OR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)Rまたは−OC(O)ORである、条項1または2に記載の方法。
条項4.
はC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項5.
はC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項6.
はC〜Cアルキル、−NCO、−OR、−NR、−OC(O)R、−C(O)OR、−C(O)Rまたは−OC(O)ORである、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項7.
はC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリールまたは5〜7員ヘテロアリールであり、R中の各水素原子は、独立して、1つ以上のR10で置換されていてもよい、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項8.
10は水素またはC〜Cアルキルであり、R10がC〜Cアルキルである場合、R10は−OC(O)R11で置換されていてもよい、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項9.
11はHまたはC〜Cアルキルであり、R11がC〜Cアルキルである場合、R11中の各水素原子は、独立して、フッ素原子で置換されていてもよい、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項10.
は、Rで置換されていてもよい、n−プロピルである、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項11.
は−OC(O)Rまたは−OC(O)ORである、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項12.
は、Rで置換されていてもよい、n−プロピルである、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項13.
は、Rで置換されていてもよい、−CH=CHである、先行する条項のいずれかに記載の方法。
条項14.
はC〜Cアルキルである、条項13に記載の方法。
条項15.
はメチルである、条項14に記載の方法。
条項16.
は−OC(O)Rまたは−C(O)ORである、条項1〜12のいずれかに記載の方法。
条項17.
は、R10で置換されていてもよい、−CH=CHである、条項1〜12または16のいずれか1つに記載の方法。
条項18.
10はC〜Cアルキルである、条項17に記載の方法。
条項19.
10はメチルである、条項18に記載の方法。
条項20.
はC〜C10アリールであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、条項1に記載の方法。
条項21.
はC〜Cアルキル、C〜Cアルケニルまたは−NCOであり、RがC〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルである場合、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、条項1または20に記載の方法。
条項22.
は、Rで置換されていてもよい、C〜Cアルケニルである、条項21に記載の方法。
条項23.
は、Rで置換されていてもよい、−CH=CHである、条項21または22に記載の方法。
条項24.
はメチルである、条項21〜23のいずれか1つに記載の方法。
条項25.
は、Rで置換されていてもよい、C〜Cアルキルである、条項21に記載の方法。
条項26.
は、R10で置換されていてもよい、C〜C10アリールである、条項21または25に記載の方法。
条項27.
10はC〜Cアルケニルまたは−NCOであり、R10がC〜Cアルケニルである場合、R10はハロ、−NCO、−OR11、−NR1112、−OC(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)R11、−OC(O)OR11、−C(O)NR1112、−OC(O)NR1112、−NR11C(O)R12、−NR11C(O)OR12および−NR11C(O)NR1112からなる群から選択される部分で置換されていてもよい、条項21、25または26のいずれか1つに記載の方法。
条項28.
10は−CH=CHである、条項27に記載の方法。
条項29.
10は−NCOである、条項27に記載の方法。
条項30.
はC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよい、条項1に記載の方法。
条項31.
はハロである、条項30に記載の方法。
条項32.
前記水性塩基触媒は水性アンモニウム塩である、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項33.
前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウム塩である、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項34.
前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウムヒドロキシドである、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項35.
前記長鎖フッ素化アルキルは8/2、6/2または4/2である、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項36.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は、8/2 F−POSS、6/2 F−POSSおよび4/2 F−POSSからなる群から選択される、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項37.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は6/2 F−POSSである、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項38.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は4/2 F−POSSである、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項39.
前記長鎖フッ素化アルキルは6/2である、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項40.
前記長鎖フッ素化アルキルは4/2である、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項41.
はC〜Cアルキルである、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項42.
R2はメチルである、先行する条項のいずれか1つに記載の方法。
条項1−1.
前記条項1の式IIの誘導体化F−POSSを製造するための方法であって、
水性塩基触媒の存在下、
前記条項1の式Iの少なくとも1つのF−POSS分子を、
式R Si(R の化合物と接触させる工程を含む、方法
(式中、
Rは長鎖フッ素化アルキルであり;
およびR は、それぞれ独立して、C 〜C アルキル、C 〜C アルケニル、およびC 〜C 10 アリールからなる群から選択され、R およびR 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく;
はC 〜C アルコキシであり;
各R は、独立して、ハロ、C 〜C アルキル、C 〜C 10 アリール、−NCO、−OR 、−OC(O)R 、および−C(O)OR からなる群から選択され、R がC 〜C アルキル、またはC 〜C 10 アリールである場合、R 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく;
は、独立して、水素、C 〜C アルキル、およびC 〜C アルケニルからなる群から選択され、R 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく;
各R は、−NCOである)。
条項1−2.
はC 〜C アルキルであり、R 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく、かつ
は−NCO、−OR 、−OC(O)R 、または−C(O)OR である、条項1−1に記載の方法。
条項1−3.
はC 〜C アルキルであり、R 中の各水素原子は、独立して、−NCOであるR で置換されていてもよい、条項1−2に記載の方法。
条項1−4.
はC 〜C アルケニルであり、R 中の各水素原子は、独立して、−NCOであるR で置換されていてもよい、条項1−2に記載の方法。
条項1−5.
は、R で置換されていてもよい、n−プロピルであり、かつ
は−OC(O)R である、条項1−1に記載の方法。
条項1−6.
は、−NCOであるR で置換されていてもよい、n−プロピルである、条項1−5に記載の方法。
条項1−7.
は、−NCOであるR で置換されていてもよい、−CH=CH である、条項1−5に記載の方法。
条項1−8.
はC 〜C 10 アリールであり、R 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく、かつ
はC 〜C アルキルまたは−NCOであり、R がC 〜C アルキルである場合、R 中の各水素原子は、独立して、−NCOであるR で置換されていてもよい、条項1−1に記載の方法。
条項1−9.
は、−NCOであるR で置換されていてもよい、C 〜C アルキルである、条項1−8に記載の方法。
条項1−10.
はC 〜C アルケニルであり、R 中の各水素原子は、独立して、R で置換されていてもよく、かつ
はハロである、条項1−1に記載の方法。
条項1−11.
前記水性塩基触媒は水性アンモニウム塩である、条項1−1に記載の方法。
条項1−12.
前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウム塩である、条項1−11に記載の方法。
条項1−13.
前記水性塩基触媒はテトラエチルアンモニウムヒドロキシドである、条項1−11に記載の方法。
条項1−14.
前記長鎖フッ素化アルキルは8/2、6/2または4/2である、条項1−1に記載の方法。
条項1−15.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は、8/2 F−POSS、6/2 F−POSSおよび4/2 F−POSSからなる群から選択される、条項1−1に記載の方法。
条項1−16.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は6/2 F−POSSである、条項1−15に記載の方法。
条項1−17.
前記少なくとも1つのF−POSS分子は4/2 F−POSSである、条項1−15に記載の方法。
条項1−18.
前記長鎖フッ素化アルキルは6/2である、条項1−14に記載の方法。
条項1−19.
前記長鎖フッ素化アルキルは4/2である、条項1−14に記載の方法。
条項1−20.
はC 〜C アルキルである、条項1−2に記載の方法。
条項1−21.
はC 〜C アルキルである、条項1−5に記載の方法。
条項1−22.
はC 〜C アルキルである、条項1−8に記載の方法。
条項1−23.
はC 〜C アルキルである、条項1−10に記載の方法。

実施例
材料
6/2フッ素化かご型シルセスキオキサン、別名6/2 F−POSSは、Prime Organicsから入手した。メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、95%は、Gelest(SIM6486.8-50G、lot 7D-10507)から入手した。水中のテトラエチルアンモニウムヒドロキシドは、Acros Organics(Code 420291000、lot A0322694)から入手した。ヘキサフルオロベンゼンは、Aldrich(H8706-100G、lot MKBS2573V)から入手した。ジエチルエーテルは、Acros Organics(61508-5000、lot B0527523)から入手した。2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、98%は、Sigma-Aldrichから入手した。1H,1H,2H,2Hパーフルオロオクチルトリエトキシシランは、Sigma Aldrich(667420-25g)から入手した。1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシルトリエトキシシランは、TCI America(T2860)から入手した。
実施例1:
メタクリルオキシプロピルメチル6/2 F−POSSの製造
密閉されていない反応容器に、0.1mmol(0.32g)の6/2 F−POSSおよび0.1mmolのメタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシランを添加した。触媒量(約40μL)の水中のテトラエチルアンモニウムヒドロキシドの25%溶液を、前記容器に添加した。前記容器を撹拌しながら1.5時間127℃まで加熱した。前記容器を周囲温度まで冷却し、内容物を約1mLのヘキサフルオロベンゼンで希釈した。ヘキサフルオロベンゼンで希釈することにより透明な溶液が得られた。29SiおよびH NMRは、JEOL Eclipse+AS400 NMRで内部標準としてクロロホルム−d(CDCl)を用いて行った。29SiおよびH NMRは、所望の生成物の存在を示す文献と一致した。
実施例2:
メタクリルオキシプロピルメチル6/2 F−POSSの製造
8.3×10−4mol(2.5g)の6/2 F−POSSをメタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン(0.216g)と1:1のモル比で用いて、触媒量(0.124g)の25%テトラエチルアンモニウムヒドロキシドを使用して、実施例1に記載した反応を繰り返した。前記反応容器を撹拌しながら1.5時間127℃まで加熱し、次いで周囲温度まで冷却した。29SiおよびH NMRは、JEOL Eclipse+AS400 NMRで内部標準としてCDClを用いて行った。得られた反応混合物を10mLのヘキサフルオロベンゼンで希釈し、10mLの水および10mLの飽和塩水で連続して洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。得られた溶液を90mLの酢酸エチルで希釈し、周囲温度で約10分間放置し、その時点で少量の不溶性油状物が底部に沈殿した。上澄み液をデカントし、減圧下で粘着性の半固体物質に濃縮した。得られた残渣を20mLのジエチルエーテルに取り、周囲温度で約20分間放置した。上澄みのエーテル層をデカントして沈殿した固体物質を収集した。この固体は、29SiおよびH NMRによって6/2 F−POSS出発物質であると判定された(約350mg収集された)。得られたエーテル溶液中の残りの微粉を、5μナイロンフリットを通してシリンジで濾過した。得られた溶液を容量の半分まで濃縮し、約10℃まで冷却したが、結晶化を誘導することはできなかった。溶媒を減圧下で除去して粘稠な半固体の濃厚な物質を得た。29Si NMRは所望の生成物と一致した。H NMRは、ビニル対F−POSSメチレン陽子の正しい比を示す29Si NMRと一致した。図1の1aに示すH NMRは生成物を示し、図1の1bに示すH NMRはメタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン出発物質を示し、図1の1cに示すH NMRは6/2 F−POSSを示す。
実施例3:
メタクリルオキシプロピルメチル6/2 F−POSSの製造(スケールアップ)
0.007mol(21g)の6/2 F−POSSをメタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン(1.815g)と1:1のモル比で用いて、触媒量(1.04g)の25%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(1.04g)を使用して、実施例1に記載した反応をスケールアップした。前記反応容器を撹拌しながら1.5時間127℃まで加熱し、次いで周囲温度まで冷却した。29SiおよびH NMRを、JEOL Eclipse+AS400 NMRで内部標準としてCDClを用いて行い、所望の生成物が存在することを確認した。得られた反応混合物を60mLのヘキサフルオロベンゼンで希釈し、60mLの水および60mLの飽和塩水で連続して洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。得られた溶液を400mLの酢酸エチルで希釈し、周囲温度で約10分間放置し、その時点で少量の不溶性油状物が底部に沈殿した。上澄み液をデカントし、減圧下で粘着性の半固体物質に濃縮した。得られた残渣を250mLのジエチルエーテルに取り、周囲温度で約20分間放置した。上澄みのエーテル層をデカントして沈殿した固体物質を収集した。エーテル層を減圧下で油状物質となるまで濃縮し、次にこれをさらに250mLのジエチルエーテルで処理した。少量(約1g)の物質が溶液から沈殿した(NMRにより、この物質が6/2 F−POSSであることが示された)。エーテルをデカントして除き、減圧下で濃縮した。得られた残渣を再度250mLのエーテルで粉砕した。得られた液体を固体からデカントし、エーテル溶液を減圧下で濃縮し、次いで共溶媒としてヘキサフルオロベンゼンで2倍に濃縮して痕跡量のジエチルエーテルを除去した。収量は物質の17g(80%)であった。
29SiおよびH NMRにより、所望の生成物の存在が確認された(図2および3参照)。さらに、前記生成物はエーテルに完全に溶解した。ヘキサフルオロベンゼン中のH NMRは前記文献と一致する。約0.46ppmの領域(Si−CHの領域)の試験により、29Si NMRにおいて−17でのダブレットとほぼ同じ比率で妥当なダブレットが示される。29Si NMRで約−17ppm(−17.27での共鳴を参照)で観察されるピークは、F−POSS端部でのSiモノマー挿入を示す。−65ppmと−70ppmとの間の共鳴(−65.26、−66.16、−67.8、−68.2、−68.49および−70.0での共鳴を参照)は、F−POSS 6/2ケージおよび場合によりコーナー挿入および/またはケージ再配列を示す。前記のデータにより、所望の生成物と他の物質との比が約2:1であることが示唆される。プロトンNMR情報に基づき、また29Si NMRと関連して、他の材料(すなわち、8/2または10/2 FPOSS)も、それに1単位のメタクリレートモノマーが付加されている可能性が極めて高い。したがって、前記反応は、所望のメタクリレート6/2 F−POSSモノマーと単一メタクリレートが結合した「再配列」FPOSSとの混合物を生成したと思われる。図2を参照すると、所望の生成物について以下の共鳴帰属がなされた。
実施例4:
6/2 F−POSS−メタクリレート(6/2 F−POSS−MA)/メチルメタクリレートポリマーの合成
4つの別々の比較反応を、6/2 F−POSS−MAの量を変えて同一条件下で行った。
反応容器に25mLの4:1のヘキサフルオロベンゼン/THFを充填し、20分間脱気した。この容器に、6/2 F−POSS−MAモノマー(0、1、5または10重量パーセントのいずれか)、メチルメタクリレートモノマー(合計バッチサイズ5g)および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)開始剤を添加した。全ての反応は窒素下、55℃で12時間行い、次に80℃で5時間行った。得られた反応液を150mLのヘキサンに注加し、スパチュラで撹拌して凝集塊を破砕した。得られた固体物質を濾過し、ヘキサンで十分に洗浄し、45℃で一晩高真空下で乾燥させた。ポリマーの収率を表2に示す。各ポリマーは、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランに可溶であると判定された。前記ポリマーはクロロホルム、イソプロパノールには溶解しなかった。特徴付けは10%FPOSS−MAポリマーで行った。H NMRでは、特徴はなかったが、ビニルプロトンを示さなかった。19F NMRスペクトルでは、FPOSSモノマーのMMAマトリックスへの組み込みを示す6つのフッ素ピークを示した(図4、特に−81.8、−116.55、−122.56、−123.53、−123.96および−126.91での共鳴参照)。
ポリマーの収量:
実施例5:
6/2 F−POSS−MA/メチルメタクリレートポリマーの接触角測定
実施例4で製造した50mgの各ポリマーを600μLのMEK(83.3mg/mL)に溶解した。6/2 F−POSS−MAポリマーのそれぞれは、完全に溶解し透明な溶液となった。0% 6/2 F−POSS−MAを含有するポリマーは、濁った乳白色の溶液のままであった。次いで、得られたポリマー溶液(それぞれの200μL)を、ブレードコーティングによって顕微鏡スライド上にコーティングした。各6/2 F−POSS−MA含有ポリマーは透明フィルムに被覆されている;0%の6/を含有するポリマー
ポリマーの収量:
複数の例示的な実施形態のみを上記に詳細に説明したが、当業者は、新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの変更が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、そのような変更の全ては添付の特許請求の範囲で定義される本開示の範囲内に含まれることが意図される。
特定の実施形態に関連して方法、装置およびシステムを説明してきたが、本明細書の実施形態は全ての点で限定的ではなく例示的であるように意図されているため、前記範囲が説明した特定の実施形態に限定されることは意図されていない。
特に明記しない限り、本明細書に記載した任意の方法は、その工程が特定の順序で実施されることを必要とするものと解釈されることを意図するものではない。したがって、方法の請求項はその工程の後に続くべき順序を実際に列挙していない場合、または請求項もしくは説明にそれらの工程が特定の順序に限定されるべきであることが別途明記されていない場合は、いかなる点でも、順序が推測されることを意図するものではない。
前記明細書および添付の請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」および「前記(the)」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
範囲は、本明細書では、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値と表現されうる。そのような範囲が表されるとき、別の実施形態では、1つの特定の値から、および/または他の特定の値を含む。同様に、先行する「約」を使用することで、値が近似値として表現される場合、特定の値が別の実施形態を形成することが理解される。さらに、範囲のそれぞれの終点は、他方の終点に関して、および他方の終点とは無関係の両方で意味があることがさらに理解される。
「任意の」または「任意に」は、後に記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、および前記説明は前記事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含むことを意味する。
本明細書の説明および特許請求の範囲を通して、「含む」という単語および「含んでいる」および「含み」などの単語の変形は、「含むがこれ(ら)に限定されない」ことを意味し、例えば、他の添加剤、構成要素、整数または工程を排除することを意図しない。「例示的」または「説明的」という単語は「の一例」を意味し、好ましいまたは理想的な実施形態の指示を伝えることを意図するものではない。「例えば、(などの)」は制限的な意味ではなく、解説のために使用している。
開示された方法、装置およびシステムを実行するために使用できる構成要素が開示される。これらおよびその他の構成要素は本明細書に開示されており、これらの構成要素の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループなどが開示されているが、これらのそれぞれの様々な個別のおよび集合的な組み合わせおよび順列の特定の参照は明示的に開示されない可能性があるが、それぞれは全ての方法、装置およびシステムについて、具体的に考慮され、本明細書に記載されている。これは、開示された方法における工程を含むが、これらに限定されない、本出願の全ての態様に適用される。したがって、実行可能な追加の工程が多岐に渡る場合、これらの追加の工程のそれぞれは、開示された方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組み合わせで実行できることが理解される。
本明細書に言及されたいずれの特許、出願および刊行物も、その全体が参照により援用されることにさらに留意されるべきである。

Claims (21)

  1. 式IIの誘導体化F−POSSを製造するための方法であって、
    四級アンモニウム水酸化物の存在下、
    式Iの少なくとも1つのF−POSS分子を、
    式RSi(Rの化合物と接触させる工程を含む、方法
    (式中、
    Rは長鎖フッ素化アルキルであり;
    およびRは、それぞれ独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、およびC〜C10アリールからなる群から選択され、RおよびR中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
    はC〜Cアルコキシであり;
    各Rは、独立して、ハロ、C〜Cアルキル、C〜C10アリール、−NCO、−OR、−OC(O)R、および−C(O)ORからなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、またはC〜C10アリールである場合、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
    は、独立して、水素、C〜Cアルキル、およびC〜Cアルケニルからなる群から選択され、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく;
    各Rは、−NCOである)。
  2. はC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく、かつ
    は−NCO、−OR、−OC(O)R、または−C(O)ORである、請求項1に記載の方法。
  3. はC〜Cアルキルであり、R中の各水素原子は、独立して、−NCOであるRで置換されていてもよい、請求項2に記載の方法。
  4. はC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、−NCOであるRで置換されていてもよい、請求項2に記載の方法。
  5. は、Rで置換されていてもよい、n−プロピルであり、かつ
    は−OC(O)Rである、請求項1に記載の方法。
  6. は、−NCOであるRで置換されていてもよい、n−プロピルである、請求項5に記載の方法。
  7. は、−NCOであるRで置換されていてもよい、−CH=CHである、請求項5に記載の方法。
  8. はC〜C10アリールであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく、かつ
    はC〜Cアルキルまたは−NCOであり、RがC〜Cアルキルである場合、R中の各水素原子は、独立して、−NCOであるRで置換されていてもよい、請求項1に記載の方法。
  9. は、−NCOであるRで置換されていてもよい、C〜Cアルキルである、請求項8に記載の方法。
  10. はC〜Cアルケニルであり、R中の各水素原子は、独立して、Rで置換されていてもよく、かつ
    はハロである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記四級アンモニウム水酸化物はテトラエチルアンモニウムヒドロキシドである、請求項に記載の方法。
  12. 前記長鎖フッ素化アルキルは8/2、6/2または4/2である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つのF−POSS分子は、8/2 F−POSS、6/2 F−POSSおよび4/2 F−POSSからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つのF−POSS分子は6/2 F−POSSである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つのF−POSS分子は4/2 F−POSSである、請求項13に記載の方法。
  16. 前記長鎖フッ素化アルキルは6/2である、請求項12に記載の方法。
  17. 前記長鎖フッ素化アルキルは4/2である、請求項12に記載の方法。
  18. はC〜Cアルキルである、請求項2に記載の方法。
  19. はC〜Cアルキルである、請求項5に記載の方法。
  20. はC〜Cアルキルである、請求項8に記載の方法。
  21. はC〜Cアルキルである、請求項10に記載の方法。
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