JP6838722B2 - 脱線復旧装置付き鉄道車両 - Google Patents

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Description

本願発明は、脱線復旧装置付き鉄道車両に関するものである。
鉄道車両に脱線復旧装置を設けることが行われている。例えば、磨耗したレールを削正する削正車、線路の曲がりやゲージ幅を修正する保線車、架線やレール等を交換する作業車、架線やレールの磨耗やズレ等を検査する測定車、作業用資材や作業員を運ぶ運搬車のような作業用車両は、作業中等に脱線することがあるので、速やかに線路に戻し得るように脱線復旧装置を設けることが行われている。
この脱線復旧装置は、昇降ユニットと横移動ユニットとを組み合わせた構造になっており、昇降ユニットで車体を持ち上げて、横移動ユニットで車体を左右方向に移動させて、車輪を線路に乗せている。従って、横移動ユニットは横移動スライダーを有しており、横移動スライダーに昇降ユニットを取り付けている。
昇降ユニットは一般に油圧シリンダが使用されている一方、横移動ユニットは、油圧シリンダ方式とねじ軸方式とが見受けられる。横移動ユニットを油圧方式にした例が、本願発明の出願である特許文献1に開示されている。他方、ねじ軸方式の例が、特許文献2,3に開示されている。
特許第4916146号公報 特開平2001−261289号公報 特開平2006−143894号公報
特許文献1では、油圧シリンダを駆動して車両を速やかに横移動できるため、作業能率が高い利点を有しており、実用化されている。しかし、問題点の存在も明らかになった。この点を、図8の模式図を参照して説明すると、次のとおりである(図8に関し、(A)は格納時の正面図、(B)は横移動させるときの正面図、(C)は(B)のC−C視断面図、(D)は(B)のD−D視断面図である。)。
すなわち、先ず、構造を説明すると、左右の横移動シリンダ61が左右スライド式になっていて、横移動シリンダ61に昇降シリンダ62が固定されており、左右の横移動シリンダ61に同時に圧油を供給することによって車両の横移動が行われるが、横移動シリンダ61は相対向するように配置されているため、車両を横移動させるに当たっては、一方の横移動シリンダ61を外側に突出させてから、左右の横移動シリンダ61に圧油を供給して同じ方向に一緒に駆動している。
そして、一方の横移動シリンダ61では、ピストンロッド63が存在しない第1加圧室64に圧油が供給されるのに対して、他方の横移動シリンダ61では、ピストンロッド63が存在する第2加圧室65に圧油が供給されるが、第1加圧室64と第2加圧室65とでは断面積(或いは容積)が相違するため、左右の横移動シリンダ61に同量のオイルを供給すると、第2加圧室65にオイルが供給される横移動シリンダ61において移動速度が速くなってしまうことになり、そこで、2つの横移動シリンダ61の移動速度が同じにるように、2つの横移動シリンダ61への送油経路に設けた流量調節弁66を制御しており、この流量の制御に手間がかかっていた。
他方、特許文献2,3は、ねじ軸を人が手作業で回転操作するものであるため、作業に多大の手間がかかるのみならず、左右の横移動ユニットのねじ軸は別々の人が操作するため、同期させるのも厄介である。この点、特許文献2の段落0018には、ねじ軸をモータで駆動することが開示されており、ねじ軸をモータで駆動すると作業者の負担を軽減できる。しかし、特許文献2には、ねじ軸を動力駆動式に構成するに当たっての具体的な構造は提示されていない。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、横移動ユニットをねじ軸方式とする点は特許文献2,3を踏襲しつつも、より改良された構成で提供しようとするものである。
本願発明では、方向の定義として、線路上を走行する車体の進行方向を前後方向、前記線路と直交した水平方向を左右方向としており、前記車体の下部の左右両側の部位に、左右移動自在な横移動スライダーを有する横移動ユニットが配置されており、前記左右の横移動スライダーに、車体を持ち上げる昇降用油圧シリンダがそれぞれ取り付けられている、という基本構成になっている。
そして、請求項1の発明では,上記基本構成において、
前記横移動ユニットは、前記横移動スライダーに螺合した左右長手のねじ軸と、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において横移動スライダーを左右動自在に支持する前後のガイド体と、前記ねじ軸を個別に駆動する左右の油圧モータとを有しており、
前記ねじ軸は、車体の外側寄りに位置した外軸受けと軌道側に位置した内軸受けとによって回転自在に保持されていて、前記内軸受に前記油圧モータを固定している一方、
前記左右の油圧モータには調圧バルブを介して1本の管路から送油されており、前記左右の油圧モータごとに流量調節弁を設けている。
本願発明は様々の構成に展開できるが、請求項2の発明では、請求項1において、前記ねじ軸と横移動スライダーとの螺合は、多数のボールを介して動力伝達するボールねじ方式になっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、
前記横移動ユニットは、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において車体に固定された左右長手の固定ガイドレールと、前記固定ガイドレールに下方から嵌合した可動レールとを有していて、前記可動レールに横移動スライダーが固定されており、
かつ、前記固定ガイドレールの前後外面に、前記横移動スライダーを前後外側から覆うカバーが、前記固定ガイドレールの略全長に亙って延びる状態で固定されている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、
前記横移動ユニットは、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において車体に固定された左右長手の固定ガイドレールと、前記固定ガイドレールに下方から嵌合した可動レールとを有していて、前記可動レールに横移動スライダーが固定されており、
前記外軸受けは前記前後固定ガイドレールの外端部の間に位置されている一方、
前記可動レールの外端は、前記横移動スライダーを構成するナットの外端よりも外側にはみ出ており、前記ナットが外側に移動しきった状態で、前記可動レールの外端が外軸受け及び固定ガイドレールの外端まで移動するように設定されている。
本願発明では、1本の管路から調圧バルブを介して左右の油圧モータに送油することにより、左右の油圧モータを確実に同期して回転させることができる。従って、車両を昇降ユニットで持ち上げてから横移動させることを、正確にかつ容易に行える。また、横送り作業中、作業者は油圧制御装置を操作するだけであるため、作業者の負担も軽減できる。
さて、ねじ軸を電動モータで駆動することが考えられるが、電動モータでは、車両を横移動できる程のパワーを確保するには、減速機を備えた相当に大型のものを使用せざるを得ず、車両の床下空間に配置できなくなるおそれが発生したり、コストが嵩んだりする可能性がある。この点、本願発明のように油圧モータを使用すると、コンパクトで大きなトルクを発生できるため、スペース上の問題も生じないし、コスト面でも有利である。また、昇降は油圧シリンダで行われるため、全体の制御を油圧で行って制御系統を簡素化できる。従って、トータルしたコスト抑制にも貢献できる。
また、特許文献1の場合、車両の横移動に際しては、一方の横移動シリンダを車体の外側に突出させることが必要であるが、ホーム67(図8参照)の横で脱線したような場合、ホームが邪魔になって横送りシリンダを外向きに突出させることができなったり、突出量が規制されたりすることが想定され、このため、復旧作業に手間がかかる場合が懸念される。しかし、本願発明では、ねじ軸と油圧モータとの位置は固定されていて、車体の外側にはみ出る部材は存在しないため、ホームの横で脱線したような場合でも、復旧作業を速やかに行うことができる。
ねじ軸として角ねじなども使用できるが、請求項2のようにボールねじを使用すると、動きが滑らかで車両の横移動を精密に制御できると共に、摩擦が少ないため、油圧モータの負担も軽減できる利点がある。
請求項3の構成では、横移動スライダー及びねじ軸がカバーで前後から覆われるため、固定ガイドレール、横移動スライダー、ねじ軸の防塵性・防水性を向上できる。なお、ねじ軸や横移動スライダーは、蛇腹状カバーのような変形するカバーで覆うことも可能であり、この場合は、防塵性や防水性を一層確実化することができる。
請求項4の構成では、固定ガイドレールを車体の端まで延ばすことができるため、昇降用油圧シリンダを車体の端まで移動させることができる。このため、左右の横移動ユニットの間隔をできるだけ広げて、車体の安定性を確保しつつ横移動ストロークを大きくすることが可能になる。その結果、例えば、従来は2回の横移動で車両を線路に戻していたが1回の横送りで済むというように、復旧作業の作業性向上にも貢献できる。
実施形態の要部縦断正面図である。 (A)は要部の格納状態での側面図、(B)は昇降用油圧シリンダのピストンロッドを下降させた状態での部分側面図である。 図2(A)の中央部の縦断正面図である。 (A)は図3の IVA-IVA視断面図、(B)は図3の IVB-IVB視断面図である。 図2(A)の V-V視正面図である。 カバーを省略した状態での図5と同じ正面図である。 制御回路図である。 従来例(特許文献1)を示す図で、(A)は格納時の正面図、(B)は横移動させるときの正面図、(C)は(B)のC−C視断面図、(D)は(B)のD−D視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面(図1〜7)に基づいて説明する。前後・左右の方向は、請求項1で記載しているように、線路の長手方向を前後方向、線路と直交した方向を左右方向として定義している。念のため、図1,図2に方向を明記している。
(1).概要
図1に示すように、車両は、車体1の骨組みを構成する本体フレーム(デッキ)2を備えており、本体フレーム2に、線路Rを走行する車輪3が台車(図示せず)を介して取り付けられている。本体フレーム2の下面のうち、台車(車輪3)の左右外側の部位に、それぞれ脱線復旧装置4を対称状に配置している。
脱線復旧装置4は、昇降用油圧シリンダ5と、車両を左右方向に横移動させるための横移動ユニット6とを備えている。昇降用油圧シリンダ5は下向きに下降するピストンロッド7を備えており、ピストンロッド7の下端には支持板7aを設けている。脱線復旧作業時には、図1に示すように、木材等のスペーサ8を軌道の外側に載置して、昇降用油圧シリンダ5の支持板7aをスペーサ8に載せることが多い。
例えば図2に示すように、昇降用油圧シリンダ5の上端には補強板9が固定されており、補強板9の前後両端が、左右長手のピン10を有する蝶番装置11を介してベース板12に取付けられている。ピン10は、ベース板12に固定した押さえ板13で抜け不能に保持されている。一方のピン10を抜き外すと、昇降用油圧シリンダ5は、他方のピン10を支点として回動させることができる。従って、昇降用油圧シリンダ5は、不使用時(格納時)には、略水平姿勢に回動させて、図示しないロック装置によって水平姿勢に保持することができる。
昇降用油圧シリンダ5の下端部には、ピストンロッド7が意図せず下降してしまう不測の事態を防止するためのストッパー14が、前後のブラケット14aを介して取り付けられている。使用時には、ストッパー14を抜き外す。
昇降用油圧シリンダ5には上下のポート15を設けており、これらのポート15に接続された配管16は、1つの継手ブロック17に接続されている。図1に模式的に示すように、継手ブロック17にはフレキシブルホース18が接続されており、フレキシブルホース18は、本体フレーム2に固定された中継ブロック19に接続されて、中継ブロック19と油圧ユニットとがホース等の配管で接続されている。
中継ブロック19は車体1の左右中間部に位置しており、後述する制御用バルブ類も中継ブロック19に取り付けている。すなわち、油圧制御部がユニット化されている。このため、車体フレーム2の取り付けやメンテナンスなどの作業を簡単に行える。また、中継ブロック19は車体1の(或いは車体フレーム2の)の左右中間部に配置しているため、左右の脱線復旧装置4のホース類は一部を不必要に長くすることなく同じ長さに設定できるため、左右の脱線復旧装置4を同期して作動させる上で有益である。中継ブロック19は前後方向に長い形態として、これに、ポートの群やバルブの群が、複数の段に分かれた状態で前後方向に並んでいる。
(2).横移動ユニット
図2,3に示すように、横移動ユニット6は、本体フレーム2の下面に当て板21を介して固定された基板22を備えている。基板22の下面に、左右方向に長い前後の固定ガイドレール23が固定されており、固定ガイドレール23に、スライド補助体24を介して可動ガイドレール25が下方から取り付いており、左右の可動ガイドレール25に、ベース板12が固定されている。従って、昇降用油圧シリンダ5は、可動ガイドレール25と一緒に左右移動する。当て板21は、ブラケット26を介して本体フレーム2の外端部に固定されている。
スライド補助体24は、固定ガイドレール23の全長に亙って重なっており、固定ガイドレール23に形成した溝に嵌まっている。また、スライド補助体24と可動ガイドレール25とは蟻溝方式により、上下離反不能で前後ずれ不能に嵌まっている。可動ガイドレール25は左右動するので、固定ガイドレール23よりも短い左右長さであり、昇降用油圧シリンダ5を外側に移動させきった状態で、可動ガイドレール25の外端と固定ガイドレール23の外端とが同一面状に揃うように設定されている。
例えば図3,4のとおり、左右の固定ガイドレール23の間に、左右長手のねじ軸27が配置されている。ねじ軸27は、基板22に固定された外軸受け28と内軸受け29とに回転自在で摺動不能に嵌まっており、ねじ軸27に螺合したナット30が、ベース板12の上面に固定されている。従って、本実施形態では、ナット30とベース板12とで横移動スライダーが構成されている。ねじ軸27とナット30とはボールねじを構成しており、両者の間には、多数のボール32が介在している。ナット30には、ボール32が循環する通路が形成されている。
内軸受け29のうち軌道の側に位置した面には、ねじ軸27と同心の回転軸を有する油圧モータ33がボルトで固定されており、油圧モータ33の回転軸とねじ軸27とが直結されている。従って、油圧モータ33を駆動してねじ軸27を回転させると、ナット30が左右方向にスライドし、これと一緒に昇降用油圧シリンダ5も左右移動する。油圧モータ33は様々なタイプがあるが、図示例では、固定用フランジ33aに近い側に、圧油が出入りする2つの油圧ポート34を配置している(フランジ33aと反対側の端部に油圧ポート34を設ける場合もある。)。図1のとおり、油圧ポート34は、ホース等の管路34aによって、中継ブロック19に接続されている。
外軸受け28は、前後の固定ガイドレール23の外端部の間に配置されており、外軸受け28の外面と固定ガイドレール23の外面とは、略同一面を成すように揃っている。また、可動ガイドレール25の外端は、ベース板12の外端と揃っている。他方、例えば図3に示すように、ナット30の外端は、外軸受け28の板厚tと略同じ寸法eだけ、可動ガイドレール25の外端から軌道側に寄っている。従って、ナット30を外側に移動させきった状態で、昇降用油圧シリンダ5を固定ガイドレール23の外端まで(車体1の外端まで)移動させることができる。
図4,5に示すように、前後の固定ガイドレール23の前後外側面には、薄体製のインナーカバー35を固定している。インナーカバー35は側面視で階段状に曲がっており、可動ガイドレール25を外側から覆っている。また、インナーカバー35は、固定ガイドレール23の左右全長に亙って延びている。従って、可動ガイドレール25は、そのストロークの全体においてインナーカバー35で外側から覆われている。このため、可動ガイドレール25やねじ軸27を小石や塵埃、雨水から防護できる。
図3に一点鎖線で示すように、基板22の外端にエンドカバー36を固定して、このエンドカバー36により、固定ガイドレール23や外軸受け28などを覆うことも可能である。インナーカバー35とエンドカバー36とに加えて、図3に部分的に表示するように、ねじ軸27の露出部の下方を覆う蛇腹式のロアカバー37を設けることも可能である。このように3種類のカバー35〜37でカバリングすると、ねじ軸27や可動ガイドレール25などをしっかりとカバーできるため、防錆機能を格段に向上できる。
高い防錆効果(耐候性)を確保するためには、カバーを設けることに代えて、又はカバーに加えて、ねじ軸27等の部材をステンレス鋼のような防錆金属で構成したり、防錆の表面処理を施したりすることも有益である。
(3).油圧制御機構
図7では、油圧回路を表示している。本実施形態では、第1及び第2の2つの油圧ユニット39,40を備えている。両油圧ユニット39,40はタンク41と油圧ポンプ42とを備えており、回路中には、第1油圧ユニット39と第2油圧ユニット40との使用を切り換えるメインソレノイドバルブ43と、昇降用油圧シリンダ5に対する油圧の流れを変える第1ソレノイドバルブ44と、横移動用油圧モータ33に対する油圧の流れを変える第2ソレノイドバルブ45と、各油圧シリンダ5及び油圧モータ33ごとに設けたカウンターバランスバルブ46及び流量調節弁47とが介在している。
メインソレノイドバルブ43は2つ表示しているが、1個のみとすることも可能である。油圧ユニットが1つしかない場合は、当然ながらメインソレノイドバルブ43は存在しない。各ソレノイドバルブ43,44,45は、既述のとおり、中継ブロック19に取り付けられている。
カウンターバランスバルブ46は、圧油を送るパイプと戻り油を送るパイプとの両方に圧力がかかっていないと油を流さないバルブであり、このため、いずれかのパイプ(或いはフレキシブルホース)が事故等によって切断している場合や、いずれかのパイプが事故等で潰れている場合は、油は流れない。カウンターバランスバルブ46は流量調節弁47の下流側に配置してもよい。
本実施形態では、操作手段として、図7に示す手動式の操作盤49を備えている。操作盤49は、電源スイッチ50、昇降用油圧シリンダ5と油圧モータ33とを選択する切り換えスイッチ51、個別駆動と同期駆動とを切り換える操作切り換えスイッチ52、上下方向と左右方向とに回動できる操作レバー53が設けられており、各ソレノイドバルブ43,44,45は、操作盤49に電気的に接続されている。なお、図2及び図5に示している符号54は、昇降用油圧シリンダ5の移動位置を規制するドグであり、ドグ54が図示しないリミットスイッチに当たることにより、油圧モータ33の駆動が自動的に切断される。
電源スイッチ50をONにしてから駆動するシリンダと油圧モータを選択し、次いで、操作レバー53を上下方向又は左右方向に回動させることにより、車両の昇降や横移動を行える。操作レバー53を回動させると、ソレノイドバルブ44,45がON・OFFされて、いずれかのシリンダ5又は油圧モータ33が駆動される。
図7に一点鎖線で示すように、本実施形態では、左右の油圧モータ33の配管(ホース)34aは、正転用の部分と逆転用の部分とをそれぞれ1本に集合させ、これら集合させた配管に調圧バルブ55を介して油圧を供給するように設定している。このように調圧バルブ55を介して左右の油圧モータ33に同量で同圧の油圧を供給することにより、左右の油圧モータ33を確実に同期させて、車体1の横移動を正確かつ安全に行うことができる。調圧バルブ55は、第2ソレノイドバルブ45の上流側に配置してもよいし、調圧バルブ55と第2ソレノイドバルブ45とを1つの外観のものに纏めてもよい。
なお、左右の昇降用油圧シリンダ5は格納時には両方とも車体1の内側に寄っているので、復旧作業の開始時と終了時には、片方だけの昇降用油圧シリンダ5を移動させねばならない。従って、左右の油圧モータ33を個々に作動できるようにしておくことは必要である。従って、いずれか一方の第2ソレノイドバルブ45が作動する状態と、1つの調圧バルブ55が作動する状態とに、油圧の供給回路を切り替えできる必要があり、この切り替えは、図示しないソレノイドバルブで行うことができる。
(4).まとめ
車両が脱線した場合の復旧作業の手順は、基本的には従来と同じである。すなわち、一対の昇降用油圧シリンダ5を脱線した側に寄せてから、地面(或いは枕木の上)に置いたスペーサ8に向けて昇降用油圧シリンダ5のピストンロッド7を下降させ、これによって車両を持ち上げる。次いで、一対の横移動ユニット6の油圧モータ33を同期して駆動することによって車両を横移動し、次いで、車両を下降させて車輪3を線路Rに載せる。
車輪3が線路Rから離反している距離が横移動ユニット6の移動ストロークよりも大きい場合は、車両の昇降と横移動とを何回かに分けて行う。車両が前後の台車を有していて、前後とも脱輪している場合は、それぞれの箇所で昇降と横移動とを行ったらよい。傾斜地で脱線している場合は、左右昇降用油圧シリンダ5のピストンロッドの突出の度合いを変えて、車両を水平姿勢にしてから横移動させたらよい。
そして、左右の横移動ユニット6を同期して駆動することは、左右の油圧モータ33に同量のオイルを供給するだけで簡単に実現できるため、油圧の回路及び制御が著しく簡単になって、それだけ作業能率を向上できると共にコスト抑制にも貢献できるし、特に、調圧バルブ55を使用しているため、同期した横送りが一層確実なものとなる。また、油圧モータ33は小型でも大きなトルクを発生できるため、車体1の床下空間にコンパクトに配置できるものでありながら、車両を軽快に移動させることができる。
また、可動ガイドレール25の外端がナット30の外端よりも外軸受け28の略板厚tと略同じ寸法eだけ外側に寄っているため、昇降用油圧シリンダ5を固定ガイドレール23の外端まで一杯に寄せることができ、しかも、一杯に寄せた状態で、昇降用油圧シリンダ5は可動ガイドレール25及び固定ガイドレール23で安定的に支持されている。このため、左右の横移動ユニット6の間隔をできるだけ広くして、車両を横移動するに際しての安定性を向上できる。
本実施形態のように、ねじ軸27や油圧モータ33等の部材を基板22に組み込んでユニット化すると、特許文献1のオール油圧式脱線復旧装置との交換も簡単に行える。この点、本願実施形態の利点の一つである。実施形態では、ナットとベース板とで横移動スライダーを構成したが、横移動スライダーを1つの部材で構成することも可能であるし、3つ以上の部材で構成してもよい。
本願発明は、実際の脱線復旧装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 車体
2 本体フレーム
3 車輪
4 脱線復旧装置
5 昇降用油圧シリンダ
6 横移動ユニット
7 昇降用油圧シリンダのピストンロッド
12 横移動スライダーを構成するベース板
21 当て板
22 基板
23 固定ガイドレール
24 スライド補助体(中間レール)
25 可動ガイドレール
27 ねじ軸
28 外軸受け
29 内軸受け
30 横移動スライダーを構成するナット
32 ボール
33 油圧モータ
35 インナーカバー(請求項のカバー)
47 流量調節弁
49 制御盤
55 調圧バルブ

Claims (4)

  1. 線路上を走行する車体の進行方向を前後方向、前記線路と直交した水平方向を左右方向として、
    前記車体の下部の左右両側の部位に、左右移動自在な横移動スライダーを有する横移動ユニットが配置されており、前記左右の横移動スライダーに、車体を持ち上げる昇降用油圧シリンダがそれぞれ取り付けられている構成であって、
    前記横移動ユニットは、前記横移動スライダーに螺合した左右長手のねじ軸と、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において横移動スライダーを左右動自在に支持する前後のガイド体と、前記ねじ軸を個別に駆動する左右の油圧モータとを有しており、
    前記ねじ軸は、車体の外側寄りに位置した外軸受けと軌道側に位置した内軸受けとによって回転自在に保持されていて、前記内軸受に前記油圧モータを固定している一方、
    前記左右の油圧モータには調圧バルブを介して1本の管路から送油されており、前記左右の油圧モータごとに流量調節弁を設けている、
    脱線復旧装置付き鉄道車両。
  2. 前記ねじ軸と横移動スライダーとの螺合は、多数のボールを介して動力伝達するボールねじ方式になっている、
    請求項1に記載した脱線復旧装置付き鉄道車両。
  3. 前記横移動ユニットは、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において車体に固定された左右長手の固定ガイドレールと、前記固定ガイドレールに下方から嵌合した可動レールとを有していて、前記可動レールに横移動スライダーが固定されており、
    かつ、前記固定ガイドレールの前後外面に、前記横移動スライダーを前後外側から覆うカバーが、前記固定ガイドレールの略全長に亙って延びる状態で固定されている、
    請求項1又は2に記載した脱線復旧装置付き鉄道車両。
  4. 前記横移動ユニットは、前記ねじ軸を挟んだ前後両側において車体に固定された左右長手の固定ガイドレールと、前記固定ガイドレールに下方から嵌合した可動レールとを有していて、前記可動レールに横移動スライダーが固定されており、
    前記外軸受けは前記前後固定ガイドレールの外端部の間に位置されている一方、
    前記可動レールの外端は、前記横移動スライダーを構成するナットの外端よりも外側にはみ出ており、前記ナットが外側に移動しきった状態で、前記可動レールの外端が外軸受け及び固定ガイドレールの外端まで移動するように設定されている、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載した脱線復旧装置付き鉄道車両。
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