JP6838701B2 - 排水弁操作装置、洗浄水タンク装置、及び水洗大便器 - Google Patents
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Description
また、洗浄水タンクの立壁と金属製ハンドルとの隙間を隠蔽するためにカバー部材等で隠蔽すると共に、このカバー部材についても高級感を演出して意匠性を確保するために、金属製のものを採用することも考えられるが、これらの金属製の操作ハンドルやカバー無部材は製造誤差が生じやすいことに加え、陶器製の洗浄水タンクでも製造誤差が生じやすいため、組み付けた状態で金属製ハンドルがカバー部材に対してがたつくという問題もある。
さらに、このように金属製ハンドルがカバー部材に対してがたついた状態でハンドルを回転操作して際には、金属製のハンドルとカバー部材同士が擦れ合うことにより異音(金属音)が発生するおそれがあるという問題もある。
また、このような金属製のハンドルとカバー部材同士が擦れ合うことによる異音(金属音)の発生を抑制するために、擦れ合う部分に潤滑油等を付与することも考えられるが、長期間使用する程、潤滑状態も低下し、定期的なメンテナンスはコストアップにもつながるという問題もある。
したがって、いかに簡易でかつ安価な構造で、金属製のハンドルとカバー部材との間のがたつきを抑制しつつ、ハンドルの回転操作時に発生する異音(金属音)を抑制するかが従来から要請された課題となっている。
このように構成された本発明においては、カバー部内に設けられて金属製のハンドル又は回転軸部の一方の外周面とカバー部の内周面との接触を抑制可能にする樹脂製の介在部材により、ハンドルが回転した際に、金属製のハンドル又は回転軸部の外周面とカバー部の内周面とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。また、洗浄水タンクの立壁部とハンドルとの間の隙間を隠蔽する金属製のカバー部により意匠性を確保することもできる。
このように構成された本発明においては、長手方向の寸法が断面寸法に長い長尺なアームである回転軸部の一端がハンドルに圧入されて固定されていても、カバー部内のハンドルの外周面とカバー部の内周面のとの間に樹脂製の介在部材が設けられているため、ハンドルの外周面とカバー部の内周面との間に段差やがたつきが生ずることを効果的に抑制することができる。
したがって、ハンドルが回転した際に、金属製のハンドルの外周面とカバー部の内周面とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。
このように構成された本発明においては、回転軸部が金属製であることにより、例えば、樹脂製の回転軸部に比べて、回転軸部の製造誤差が生じ易くても、樹脂製の介在部材により、ハンドルの外周面とカバー部の内周面との間に段差やがたつきが生ずることを効果的に抑制することができる。
したがって、ハンドルが回転した際に、金属製のハンドル又は回転軸部の外周面とカバー部の内周面とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。
このように構成された本発明においては、樹脂製の介在部材が暗色の樹脂材料で形成されていることにより、介在部材が外見から視認され難いため、介在部材を含む周辺部分の意匠性や装置全体の意匠性が低下することを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、排水弁操作装置のハンドルが回転した際に、金属製のハンドル又は回転軸部の外周面とカバー部の内周面とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について、樹脂製の介在部材により簡易で且つ安価な構造で容易に抑制することができる洗浄水タンク装置を提供することができる。
このように構成された本発明においては、排水弁操作装置のハンドルが回転した際に、金属製のハンドル又は回転軸部の外周面とカバー部の内周面とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について、樹脂製の介在部材により簡易で且つ安価な構造で容易に抑制することができる洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器を提供することができる。
まず、図1により、本発明の一実施形態による排水弁操作装置を備えた洗浄水タンク装置が適用される水洗大便器について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による排水弁操作装置を備えた洗浄水タンク装置が適用された水洗大便器において、便座及び便蓋を取り外した状態を示す斜視図である。
なお、以下、水洗大便器3の便器本体4及び洗浄水タンク装置2の説明では、便器本体4の前方から見て左右方向の左側を「左側」とし、便器本体4の前方から見て左右方向の右側を「右側」として説明する。
また、図1に示すように、便器本体4は、汚物を受けるボウル部6を備えており、このボウル部6の下部には、排水トラップ管路8の入口8aが設けられている。また、排水トラップ管路8は、その入口8aよりも下流側の管路がボウル部6の後方に配置されている。
さらに、図1にしめすように、便器本体4のボウル部6の上縁には、内側にオーバーハングしたリム10と、便器本体4の後方側の内部に形成される導水路(図示せず)から供給される洗浄水を吐水する第1吐水口12が形成されている。この第1吐水口12からボウル部6内に吐水された洗浄水は、旋回しながら下降してボウル部6のボウル面を洗浄するようになっている。
なお、本実施形態では、上述したサイホン式の水洗大便器3に洗浄水タンク装置2を適用した例について説明するが、このようなサイホン式の水洗大便器3に限定されず、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す、いわゆる、洗い落し式の水洗大便器等の他のタイプの水洗便器にも適用可能である。
図2は、本発明の一実施形態による排水弁操作装置を備えた洗浄水タンク装置の内部構造を示す概略正面断面図である。
図2に示すように、洗浄水タンク装置2は、水洗大便器3の便器本体4のボウル部6を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク16を備えている。この洗浄水タンク16の内部には、水道等の外部の給水源(図示せず)から供給される洗浄水を給水する給水装置20が設けられていると共に、洗浄水タンク16の底部の排水口18を開閉する排水弁体22を含む排水弁装置24が設けられている。
さらに、洗浄水タンク装置2は、洗浄水タンク16の左側の内部及び外部には、排水弁装置24の排水弁体22の開弁操作を可能にする本実施形態の排水弁操作装置1が設けられている。
なお、図2においては、洗浄水タンク16の満水水位及び死水水位(最低水位)をそれぞれ「WL0」及び「DWL」で示しているが、これらの洗浄水タンク16内の水位WL0,DWLは、便器の種類に応じて設定されている。
また、洗浄水タンク16の排水口18は、便器本体4の導水路(図示せず)と連通している。そして、排水弁操作装置1の開弁操作により排水弁装置24の排水弁体22が開弁することにより、洗浄水タンク16内の洗浄水が排水口18から便器本体4の導水路(図示せず)へと供給されるようになっている。
図3は、本発明の一実施形態による排水弁操作装置の分解斜視図である。また、図4は、本発明の一実施形態による排水弁操作装置の中央断面図である。さらに、図5は、図4に示す本発明の一実施形態による排水弁操作装置のA部を拡大した拡大断面図である。
まず、図2〜図4に示すように、本実施形態による排水弁操作装置1は、洗浄水タンク16の立壁部である左側壁26の取付穴26aに外側から挿入されて取り付けられた筒状の樹脂製ガイド部材28を備えている。このガイド部材28が取り付けられた状態では、洗浄水タンク16の左側壁26の外側に位置するガイド部材28の左端から、洗浄水タンク16内に位置する右端までほぼ水平方向に延びている(図4参照)。
また、図3及び図4に示すように、ガイド部材28の外周面の一部には雄ねじ28aが形成されており、この雄ねじ28aにナット30が螺合されることにより、ガイド部材28が洗浄水タンク16の左側壁26に固定されるようになっている。
図5に示すように、このハンドル32は、その右端がガイド部材28の挿入穴28bに部分的に挿入されており、左右方向の中心軸線A1回りに手動で回転操作することにより、ガイド部材28に対して摺動回転可能となっている。
なお、本実施形態では、排水弁操作装置1の金属製のハンドル32が洗浄水タンク16の左側壁26外側に配置された形態について説明するが、ハンドル32については、洗浄水タンク16の右側壁の外側に配置された形態であってもよい。
ここで、回転軸部材34としては、黄銅等の金属製の中実の丸棒部材が採用されており、長手方向の寸法が断面寸法に比べて長い長尺なアームである。
また、この回転軸部材34の一端は、ハンドル32の一部に圧入されて固定されるものであり、回転軸部材34の一端(左端)と他端(右端)との間の数箇所には、屈曲した部分である屈曲部34a,34b,34cが形成されている。これにより、回転軸部材34は、各屈曲部34a,34b,34cにおいて、ほぼ直角に曲げ加工が行われることにより、クランク形状に形成されている。
より具体的に説明すると、図5に示すように、ハンドル32の右側端部には、回転軸部材34の左端を圧入するための圧入用の取付穴32aが左右方向の中心軸線A1に沿って形成されている。そして、図4及び図5に示すように、回転軸部材34の左端は、ガイド部材28の挿入穴28bの右側から挿入された後、この挿入穴28bを貫いた状態で、回転軸部材34の左端の直径よりもわずかに小さい直径の取付穴32aに圧入されて、ハンドル32に固定されるようになっている。
さらに、図3及び図4に示すように、回転軸部材34は、その左端がハンドル32の取付穴32aに圧入された後、回転軸部材34の長手方向の途中部分の三箇所の屈曲部34a,34b,34cのそれぞれにおいてほぼ直角に曲げ加工が行われることにより、クランク形状に形成されるようになっている。
ここで、図2に示すように、排水弁体22が排水口18を閉止している状態(待機状態)では、ハンドル32は、その先端が下端になるような姿勢となっている。そして、この待機状態から、ハンドル32の先端を手前側(前方側)に引き上げるように、或いは、ハンドル32の先端を奥側(後方側)に押し上げるようにハンドル32を中心軸線A1回りに手動で回転操作すると、回転軸部材34がハンドル32と共に中心軸線A1とほぼ同一の軸線回りで回転し、鎖36が回転軸部材34の右端により引き上げられて、排水弁装置24の排水弁体22が上昇(開弁)し、排水口18が開放されるようになっている。
したがって、ハンドル32を回動操作することにより、鎖36と連動して排水弁装置24の排水弁体22が所定時間引き上げられた際には、洗浄水タンク16の排水口18が所定時間開放されて、洗浄水タンク16内の洗浄水が排水口18から便器本体4の導水路(図示せず)に一定量だけ供給されるようになっている。
また、図5に示すように、このカバー部材38は、その右側内縁部38aがガイド部材28の左側端部28cと洗浄水タンク16の左側壁26との間に挟まれて固定されている。
さらに、カバー部材38は、上述した金属製のハンドル32と同様に、ニッケルクロムメッキ加工等が施された光沢のある金属製のものであるため、ハンドル32と共に装飾的な部材としても一体感と高級感を演出し、意匠性を向上させるものである。
なお、スリーブ部材40については、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、又は、ポリアセタール(POM)等の樹脂材料で形成されている樹脂製の介在部材であるため、ハンドル32を回転操作した際に、金属製のハンドル32の軸方向内側部分32bの外周面S1と金属製のカバー部材38の内周面S2とが直接的に擦れ合うことによる異音(金属音)の発生を抑制することができるようになっている。
したがって、ハンドル32を回転操作した際に、ハンドル32とカバー部材38との金属同士が擦れ合うことにより、異音(金属音)が発生することになる。
これに対し、図2〜図5に示す本実施形態の排水弁操作装置1では、金属製のハンドル32の軸方向内側部分32bの外周面S1と金属製のカバー部材38の内周面S2と間に樹脂製のスリーブ部材40が介在しているため、簡易で且つ安価な構造によって両者の段差やがたつきを抑制することができると共に、ハンドル32とカバー部材38との金属同士が擦れ合うことによる異音(金属音)の発生を効果的に抑制することができるようになっている。
したがって、本実施形態の排水弁操作装置1において、例えば、ハンドル32を回転操作した際、スリーブ部材40の内周面と金属製のハンドル32の軸方向内側部分32bの外周面S1との摩擦が大きく影響している状態では、スリーブ部材40がハンドル32の回転と共に追従して摺動回転することもあり得る。
一方、スリーブ部材40の外周面とカバー部材38の内周面S2との摩擦が大きく影響している状態では、スリーブ部材40がカバー部材38に留まり、ハンドル32のみがスリーブ部材40及びカバー部材38に対して摺動回転することもあり得る。
図1〜図5に示すように、本発明の一実施形態による排水弁操作装置1によれば、金属製のカバー部材38内に設けられて金属製のハンドル32の外周面S1とカバー部材38の内周面S2との接触を抑制可能にする樹脂製のスリーブ部材40により、ハンドル32が回転した際に、金属製のハンドル32の外周面S1とカバー部材38の内周面S2とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。
また、洗浄水タンク18の左側壁26とハンドル32との間の隙間を隠蔽する金属製のカバー部材38により意匠性を確保することもできる。
したがって、ハンドル32が回転した際に、金属製のハンドル32の軸方向内側部分32bの外周面S1と金属製のカバー部材38の内周面S2とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。
したがって、ハンドル32が回転した際に、金属製のハンドル32の軸方向内側部分32bの外周面S1と金属製のカバー部材38の内周面S2とが擦れ合うことによる異音(金属音)の発生について簡易で且つ安価な構造によって容易に抑制することができる。
例えば、他の形態として、回転軸部材34に相当する金属製の回転軸部の外周面が金属製のカバー部材の内周面とが接触するような形態では、金属製の回転軸部の外周面と金属製のカバー部材の内周面との間に、樹脂製の介在部材であるスリーブ部材40のようなものを設けてもよい。
さらに、本実施形態による排水弁操作装置1では、樹脂製の介在部材としてスリーブ部材40を採用した形態について説明したが、樹脂製の介在部材として、金属製のハンドル又は回転軸部の外周面と金属製のカバー部材の内周面と接触を妨げつつ、ハンドル及び回転軸部の摺動回転を可能にするものであれば、スリーブ部材以外の形態であってもよい。
2 洗浄水タンク装置
3 水洗大便器
4 便器本体
6 ボウル部
8 排水トラップ管路
8a 排水トラップ管路の入口
10 リム
12 第1吐水口
14 第2吐水口
16 洗浄水タンク
18 排水口
20 給水装置
22 排水弁体
24 排水弁装置
26 洗浄水タンクの左側壁(洗浄水タンクの立壁部)
26a 取付穴
28 ガイド部材
28a 雄ねじ
28b 挿入穴
28c 左側端部
30 ナット
32 金属製のハンドル
32a 圧入用の取付穴
32b ハンドルの軸方向内側部分
34 回転軸部材(回転軸部、アーム)
34a 屈曲部(屈曲した部分)
34b 屈曲部(屈曲した部分)
34c 屈曲部(屈曲した部分)
36 鎖
38 金属製のカバー部材(金属製のカバー部)
38a カバー部材の右側内縁部
40 樹脂製のスリーブ部材(樹脂製の介在部材)
A1 ハンドルの左右方向の中心軸線
S1 ハンドルの軸方向内側部分の外周面
S2 カバー部材の内周面
W0 溜水面
WL 満水水位
Claims (6)
- 便器に洗浄水を供給する洗浄水タンク装置の排水弁を開弁操作する排水弁操作装置であって、
洗浄水タンクの立壁部の外側に回転操作可能に設けられた金属製のハンドルと、
一端が上記洗浄水タンクの立壁部を貫いて上記ハンドルに接続されると共に、他端が上記洗浄水タンク内の排水弁に間接的に接続されて、上記ハンドルの回転と共に回転することにより上記排水弁を開弁可能にする回転軸部と、
上記洗浄水タンクの立壁部と上記ハンドルとの間を隠蔽可能にする金属製のカバー部と、
このカバー部内に設けられて上記ハンドル又は上記回転軸部の一方の外周面と上記カバー部の内周面との接触を抑制可能にする樹脂製の介在部材と、を有し、
上記回転軸部は、長手方向の寸法が断面寸法に比べて長い長尺なアームであり、上記アームの一端と他端との間には、屈曲した部分が形成されており、
上記樹脂製の介在部材は、上記カバー部内の上記ハンドルの外周面と上記カバー部の内周面との間に設けられて上記ハンドルの外周面と上記カバー部の内周面との接触を抑制可能にするものであることを特徴とする排水弁操作装置。 - 上記回転軸部は、その一端が上記ハンドルの一部に圧入されて固定されるものである請求項1記載の排水弁操作装置。
- 上記回転軸部は、金属製である請求項1又は2記載の排水弁操作装置。
- 上記樹脂製の介在部材は、暗色の樹脂材料で形成されている請求項1乃至3に記載の排水弁操作装置。
- 上記請求項1乃至4の何れか1項に記載の排水弁操作装置を備えた洗浄水タンク装置。
- 上記請求項5記載の洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器。
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