JP6837170B1 - ハンドカバー - Google Patents
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Abstract
Description
なお、グリップは、吊り輪や階段の手すりなど手で握る部材である。以下の説明は吊り輪を例示する。
また、ハンドカバーを構成する本体部(後述)は表裏をなす2面を備え、そのうちのグリップへ重ねる面を表面、手のひらが合わせられる面を裏面ということにする。
なお、親指3は図示の開いた状態から握り位置へ回動させることができる。
親指3の握り位置は、グリップ時に中指5の付け根側となる手のひら2の上へ間隔を持って重なるように親指3を回動させたときの位置である(図4のB参照)。
グリップ時には、握り位置の親指3と、手のひら2及び4指4Fとの間にグリップ9が挟まれる。
しかし、上記ハンドカバー100は、手のひらのみを覆うものであり、指がグリップと接触する可能性があるから、より完全な汚染防止において不十分である。
そこで、上記を考慮してハンドカバーを、親指袋部と4指袋部を有する構成にするとともに、4指袋部を挟んで左右に親指袋部を設け、同じハンドカバーを右手と左手で共用できるようにするとともに、このような左右共用の構成にしたとき、 親指袋部近傍に設けられた破断容易部を破断して分離部を容易に形成でき、親指袋部の4指袋部に対する異なった動きを容易にすることも望まれる。
この本体部(11)の手に対面する側の先端部に設けられて指先部が差し込み可能になっている袋部(15)とを備え、
この袋部(15)は、指先部の差し込み方向に向かって、指先部より大きく開口するとともに、
袋部(15)は、親指以外の4指(4F)の指先部を差し込む4指袋部(14)を備え、
袋部(15)は、4指袋部(14)に加えて、親指(3)を差し込む親指袋部(13)を備え、
親指袋部(13)は4指袋部(14)を挟んで左右一対で設けられ、左右の親指袋部(13)と4指袋部(14)との間にそれぞれ破断容易部(17)が設けられていることを特徴とする。
また、上記構成において、左右の親指袋部(13)の一方を使用し、他方を不使用にするとともに、使用する親指袋部(13)の破断容易部(17)は破断されて分離部(18)とされ、他方の親指袋部(13)の破断容易部(17)は破断されずそのままとすることもできる。
その結果、手のひらのみならず指を含めた手の内側全体をグリップへ触れさせずにグリップを握ることができる。
また、4指袋部を挟んで親指袋部を左右一対で備えると、左右いずれの手を用いても、4指を共通の4指袋部へ差し込むとともに、親指を左右いずれかの親指袋部へ差し込むことができるので、同じハンドカバーを右手と左手で共用できるようになる。
さらに、左右の親指袋部と4指袋部との間にそれぞれ破断容易部を設けることにより、左右どちらの手を使った場合側でも、使用する側の親指袋部近傍に設けられた破断容易部を破断して分離部を容易に形成でき、親指袋部の4指袋部に対する異なった動きを容易にする。
一方、使用しない親指袋部側の破断容易部をそのままとすることにより、使用しない親指袋部4指袋部に連結して、親指袋部が不用意に折れ曲がるなどの不都合な動きを防止できる。このため、左右いずれの手でもハンドカバーの確実な使用を可能にする。
そのうえ、グリップ時における親指と4指の動きが異なるが、親指が差し込まれた親指袋部と4指袋部との間に分離部を形成すると、親指袋部が4指袋部と独立して動くことを可能にする。このため、親指と4指との機能差に合わせて親指袋部を動かしてグリップを一層容易にする。
また、袋部が指先部に係止されることにより、ハンドカバーの装着は安定したものになる。このため、グリップを握り、ハンドカバーで迅速かつ正確にグリップを覆うことができる。
また、汚染された本体部の表面へ手を触れずに取り外すことができるので、より確実な汚染防止を実現できる。
また、4指袋部を挟んで親指袋部を左右一対で備えると、左右いずれの手を用いても、4指を共通の4指袋部へ差し込むとともに、親指を左右いずれかの親指袋部へ差し込むことができるので、同じハンドカバーを右手と左手で共用できるようになる。
さらに、左右の親指袋部と4指袋部との間にそれぞれ破断容易部を設けることにより、左右どちらの手を使った場合側でも、使用する側の親指袋部近傍に設けられた破断容易部を破断して分離部を容易に形成でき、親指袋部の4指袋部に対する異なった動きを容易にすることができる。
一方、使用しない親指袋部側の破断容易部をそのままとすることにより、使用しない親指袋部4指袋部に連結して、親指袋部が不用意に折れ曲がるなどの不都合な動きを防止できる。このため、左右いずれの手でもハンドカバーの確実な使用を可能にすることができる。
そのうえ、グリップ時における親指と4指の動きが異なるが、親指が差し込まれた親指袋部と4指袋部との間に分離部を形成すると、親指袋部が4指袋部と独立して動くことを可能にする。このため、親指と4指との機能差に合わせて親指袋部を動かしてグリップを一層容易にすることができる。
図1は、手1に装着した状態におけるハンドカバー10の平面図である。なお、図示は左手で使用する状態を示すが、このハンドカバー10は左手及び右手共通である。右手については説明を省略するが、左手と対称にして使用できる。
袋部15は、本体部11の先端部上へ重なる重合部15aにより、本体部11との間に形成される袋状の部分であり、親指3が差し込み可能な親指袋部13と、4指4Fの先端部が差し込み可能な4指袋部14を備える。
但し、この長さは、爪先から第1関節まで、もしくは第2関節まで、さらには第2関節を越えて指の付け根側へまで延びるなど、任意に設定できる。また、比較的長い差し込み長さは、4指4Fのうちの少なくとも1指に設定すればよい。
また、親指袋部13は本体部11の側部に設けられ、4指袋部14よりは後方に位置するが、手のひら部12より先方側へ突出する端部に設けられるので、この位置も本体部の先端部ということにする。
これにより、ハンドカバー10は左手又は右手の共用を可能にしている。図示のものは左手用としての使用例である。左手用の場合は左の親指袋部13を不使用し、右の親指袋部13を使用する。右手用の場合は逆になる。
一方、使用する右側の親指袋部13近傍は、破断容易部17を破断してスリット状の分離部18になっている(丸囲み拡大部R参照)。親指袋部13が分離部18で4指袋部14と連続しないことにより、グリップ時において、親指袋部13の4指袋部14に対する動きを異ならせ、親指袋部13を指袋部14に対して独立させて動かしてグリップを容易にすることができる。
このようにすることで、共通のハンドカバー10を、左右の手で快適に共用できる。
図6は1枚の平板なシート状素材から立体的なハンドカバー10を形成するための製造工程を示し、図6のAは当初の原材料であるシート状素材10aを示す。このシート状素材10aは、展開形状にした本体部11と重合部15aとを型取ることができる大きさの平面状部材である。
但し、本体部11と重合部15aは説明のために記載した仮想線であり、実際のシート状素材10aには記載されない(図6のB〜Dも同様)。
これらの図に示すように、重合部15aは本体部11の上に重なった状態で周囲を結合される。この結合方法は、圧着、溶着、接着、縫合等種々可能である。本例は圧着であり、符号16は圧着による結合部を示す。
これにより、重合部15aの親指部13cと本体部11の親指部13bとで親指袋部13が形成されている。隣接する親指袋部13と4指袋部14との間は結合部16で閉じられることにより、親指袋部13が4指袋部14から独立したものとなっている。
この破断容易部17は先端側から後方へ向かって直線状に形成されたミシン目により形成される。この破断容易部17を設けることにより、グリップ時に使用する親指袋部13と4指袋部14の境界部に分離部18を容易に設けて、親指袋部13の動きを容易にする。
ここで指先部より大きいとは、開口面積が、この部分における指先部の断面積より大きいことであり、差し込まれる指先部が複数の場合は、各断面積の合計よりも開口面積が大きいことである。
したがって、4指袋部14は4指4Fを揃えた状態で余裕をもって差し込みや抜き出しができるようになっている。
また、開放端部13aを開口縁部とする開口が形成されており、この開口の大きさも親指の指先部より大きく形成され、親指の差し込みや抜き出しが容易になるように設定されている。
したがって、親指袋部13も親指3の指先部を差し込み及び抜き出すことを容易かつ迅速にできるようになっている。
図4は手1へハンドカバー10を装着した状態でグリップ9を握った状態を示す図である。Aはグリップ9を握った状態の手1を甲側から示す図、Bは反対側から一部を示す図である。
Bに示すように、手1の内側にてハンドカバー10が下部9aに対してその外周を巻くように重なる。なおBにおける親指3は握り位置に回動している状態である。
これにより、グリップ9の下部9aにおける外周部周囲はハンドカバー10でくるまれ、手1の内側がグリップ9の下部9aと接触しなくなる。
次に、Cに示すように、重合部15aを折れ線10bに沿って本体部11の上へ折り返すとともに、左右方向を上方へ凸に湾曲させ、左右方向端部が平面視で、本体部11の親指部13b及び4指部14bの左右端部と重なるようにする。
このようにすると、平面的なシート状素材から、簡単なプレス加工により、連続して効率よく立体的なハンドカバー10を製造でき、量産性に優れたものになる。
Aはグリップからハンドカバー10を離した状態の断面図であり、ハンドカバー10は袋部15へ指先部を差し込んでいるため手1へ装着された状態を維持されるが、本体部11の手首側は手1から離れて垂れ下がる。
しかも、取り外しと廃棄は、グリップにより汚染されている表面へ手1を触れずに、迅速かつ容易におこなわれる。また、4指袋部14を有効に利用してコンパクトに折りたたんで廃棄できる。
すなわち、図7のAにおいて、手1の全体を下に向けると、4指4Fの各指先部が下に向くため、4指袋部14が指先部から脱落し、ハンドカバー10は自重により速やかに落下して廃棄される。この場合、4指4Fの指先部の向きを下向きにするだけで他に何もせず、かつハンドカバー10の表面に手を触れることなく迅速に取り外しと廃棄ができる。
ハンドカバー10を手1へ取付けるには、図1に示すように、手1を本体部11の上に置き、4指4Fの指先部を4指袋部14の中へ差し込み、同時に親指3を親指袋部13の中へ差し込む。このとき、親指袋部13及び4指袋部14の袋状空間13d及び14d並びにそれぞれの開口は十分に大きく、それぞれの間口も十分に大きくなっているので、各指はスムーズに袋部15内へ入ることができる。
これによりハンドカバー10は4指袋部14及び親指袋部13を介して指先に支持された状態で手1へ装着される。その結果、ハンドカバー10を迅速かつ容易に手1へ装着することができる。
また、親指袋部13を左右一対で設けることにより、左手と右手の共用を可能にする。
図1〜5に示すように、ハンドカバー10は、指先部の差し込み方向へ向かって指先部より大きく開口している袋部15を備えるので、この袋部15へ指先部をスムーズに差し込むことができ、袋部15を指先部に係止させることができる。これにより、ハンドカバー10を容易かつ迅速に手1へ装着できる。
また、袋部15が指先部に係止されることにより、ハンドカバー10の装着は安定したものになる。このため、グリップ9を握り、ハンドカバー10で迅速かつ正確にグリップ9を覆うことができる。
したがって、ハンドカバー10の取り外しを容易かつ迅速にできるようにするとともに、汚染された本体部11の表面へ手1を触れずに取り外すことができ、より確実な汚染防止を実現できる。
特に、親指袋部13を設けることにより、グリップ9と接触し易い親指3を袋状に覆って保護し、グリップ9と接触させないようにすることができる。なお、4指袋部14も4指4Fの差し込まれた部分を覆って保護する。
このため、左右いずれの手でもハンドカバー10の確実な使用を可能にする。
このハンドカバー10Aは、実施例に係る図2に示すハンドカバー10から親指袋部13を排除したものに相当する。すなわち、重合部15aAは左右の親指部13cを備えず、4指部14cのみであり、その結果、袋部15Aは4指袋部14のみとなる。
親指3は本体部11の親指部13bの上に重なるだけであり、親指3は袋部を係止していない。
なお、親指3は親指袋部に入らず本体部11の上に露出することになるが、グリップ時に親指部13bにより覆われるので、グリップとの接触を回避できる。
このハンドカバー10Bは、上記参考例1に係るハンドカバー10Aから左右いずれか一方の親指部13bを削除したものに相当する。図示のものは、右側の親指部13bを削除したことにより、右手専用にしたものである。なお、左側の親指部13bを削除すれば左手専用のものになる。このようにすると、右手及び左手共用にすることはできないが、比較的小型にした簡易なものにすることができる。
このハンドカバー10Cは袋部15Cが、親指3と4指4Fの各指先部を単一の袋空間内へ一緒に差し込める幅を有する単一のものになっている。したがって独立した4指袋部と左右の親指袋部が存在しない。袋部15Cの横幅は、開いた状態の親指3と4指4Fを一緒にして収容できる寸法になっており、袋部15Cの開口幅も袋部15Cの横幅とほぼ一致する程度に大きなものになっている。
このようにすれば、袋部の構造をより簡単にして左手及び右手で共通使用できる簡便なハンドカバーを形成できる。
例えば、グリップは、吊り輪や階段の手すりなど手で握って姿勢を保持するための部材のみならず、自動車やオートバイ等の乗り物のハンドル、ショッピングカートやキャリヤカート、ショッピング用かご、各種バッグ及びトランク等の運搬用具の握り部、さらにはドアノブなど、手で握る各種の部材を含む。
また、グリップはリング状等の曲線をなすものや、直線的なものも含む。
また素材をスポンジにすれば、軽量かつ肌触りが良好で使用感に優れたものになる。なお、このスポンジ材料も種々な樹脂材料が可能である。さらには、非通気性のフィルムやシートにすれば、薄くても細菌等の通り抜けをより確実に阻止できる。
さらには、合成樹脂により、本体部11と袋部15を連続一体に成形したものでもよい。
Claims (2)
- グリップを握るとき、グリップと手の間に介在してグリップから手への汚染を防ぐハンドカバーにおいて、
手の内側全体を覆う本体部(11)と、
この本体部(11)の手に対面する側の先端部に設けられて指先部が差し込み可能になっている袋部(15)とを備え、
この袋部(15)は、指先部の差し込み方向に向かって、指先部より大きく開口するとともに、
袋部(15)は、親指以外の4指(4F)の指先部を差し込む4指袋部(14)を備え、
袋部(15)は、4指袋部(14)に加えて、親指(3)を差し込む親指袋部(13)を備え、
親指袋部(13)は4指袋部(14)を挟んで左右一対で設けられ、
左右の親指袋部(13)と4指袋部(14)との間にそれぞれ破断容易部(17)が設けられていることを特徴とするハンドカバー。 - 左右の親指袋部(13)は一方を使用し、他方を不使用にするとともに、使用する親指袋部(13)の破断容易部(17)は破断されて分離部(18)とされ、他方の親指袋部(13)の破断容易部(17)は破断されずそのままとされることを特徴とする請求項1のハンドカバー。
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