JP6837048B2 - 軸受洗浄方法 - Google Patents

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Description

本開示は、グリース潤滑式の軸受を洗浄するための軸受洗浄方法に関する。
陸上や海上に設置される風車が知られている。この種の風車は、例えば、再生エネルギ発電装置の一種である風力発電装置として利用されている。風力発電装置では、風力エネルギによって風車翼が設けられたロータを回転させ、回転軸(主軸)を介して連結された発電機を駆動することで電気エネルギを発生させる。
風車では、回転軸(主軸)を回転可能に支持するために、軸受(主軸軸受)が用いられる。このような軸受は、風車の様々な稼働条件下で信頼性を確保すべく、潤滑剤として、グリースが用いられる場合が多い。グリース潤滑式の軸受では、風車の稼働によって生じた金属摩耗粉や劣化したグリースなどの汚れ成分がグリース中に増加することから、所定のタイミングでグリースの補給又は交換作業などのメンテナンスを行う必要がある。
ここで軸受に対してグリースの補給又は交換作業を実施する際には、まず汚れ成分を含む既存のグリースを排出し、その後、新たなグリースグリースを補給することが好ましい。そのためメンテナンス時には、軸受から既存の使用済みのグリースを排出するための洗浄作業が必要である。特許文献1及び特許文献2には、このような軸受におけるグリースの洗浄手法の一例が開示されている。これらの文献では、軸受が有するハウジングを部分的に取外し、軸受の内部にあるグリースを手作業にて大まかに除去する。その後、軸受に対して洗浄カバーを取り付けた状態で、洗浄カバーに設けられた穴を介してスプレー洗浄を行うことで、グリースの排出作業を行っている。このようなスプレー洗浄は、洗浄カバーに設けられた各穴に対して、約3分間行われる。
欧州特許公報第2937564号明細書 米国特許公報第2015/377294号明細書
上記特許文献1及び特許文献2では、スプレー洗浄作業を実施する前に、手作業によるグリース除去を行う必要がある。またスプレー洗浄作業においても、洗浄カバーに設けられた各穴に対して比較的長い時間にわたってスプレー作業を行う必要がある。そのため、グリース洗浄に要する時間や作業負担が大きい。また、このスプレー洗浄は片側からのみ実施される。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、風車の主軸軸受のような大型軸受において内部に残存する汚れ成分を含むグリースを効率的に洗浄可能な軸受洗浄方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る軸受洗浄方法は上記課題を解決するために、
互いに相対的に回転可能な内輪及び外輪を備え、10度以内の傾きを有する略水平方向に沿って延在する回転軸を回転可能に支持するグリース潤滑式の軸受の洗浄方法であって、
前記軸受に設けられた第1供給部から前記軸受の内部に第1洗浄剤を供給し、前記内輪及び前記外輪を相対的に回転させた後、前記軸受のうち前記第1供給部より下方側に設けられた排出部から前記第1洗浄剤及びグリースを含む第1混合物を排出する第1洗浄工程を備える。
上記(1)の方法によれば、グリース潤滑式の軸受に対して、第1供給部から軸受の内部に第1洗浄剤が供給される。この状態で軸受の内輪を回転させることで、軸受内部でグリースと第1洗浄剤とが混合され、第1混合物が形成される。その後、軸受の排出部から第1混合物を排出することで、汚れたグリースは第1洗浄剤とともに外部に取り出される。排出部は第1供給部より下方側に設けられるため、軸受内に存在する第1混合物が重力作用によってスムーズに排出される。このような手法を採用することで、軸受に使用されているグリースを効果的に洗浄でき、また大がかりなカバーなどの装置を装着する必要もなく作業負担を小さくすることができる。
尚、第1供給部は、例えば、通常のメンテナンスでグリースが給脂される場所を利用可能である。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の方法において、
前記第1洗浄工程を複数回繰り返す。
上記(2)の方法によれば、上述の第1洗浄工程を繰り返し実施することで、軸受の内部に存在するグリースを的確に外部に排出できる。
(3)幾つかの実施形態では上記(1)又は(2)の方法において、
前記第1洗浄工程では、前記軸受を第1供給部を除いてシールした状態で、吸引機を用いて前記第1混合物を吸引することにより前記第1混合物を排出する。
上記(3)の方法によれば、第1混合物を排出する際に吸引機を用いることで、負圧を利用して第1混合物の効率的な排出が可能となる。この際、第1供給部はシールされていないため吸引の空気の通り道として機能し、スムーズな吸引が可能となる。
(4)幾つかの実施形態では上記(3)の方法において、
前記吸引機は、フレキシブルチューブを介して前記排出部に接続される。
上記(4)の方法によれば、第1混合物を排出する際に用いられる吸引機が、排出部に対してフレキシブルチューブを介して接続される。そのため、限られた作業エリアにおいて、吸引機の位置を柔軟に変更することができる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか一方法において、
前記第1洗浄工程の後、第2洗浄剤を前記軸受の側面に設けられた第2供給部から前記軸受の内部に吹き付け、前記排出部から前記第2洗浄剤と前記グリースとの第2混合物を排出する第2洗浄工程を更に備える。
上記(5)の方法によれば、第1洗浄工程で洗浄された軸受に対して、軸受の側面に設けられた第2供給部から第2洗浄剤が吹き付けられる。これにより、軸受の内部には第1洗浄工程とは異なる角度から第2洗浄剤が吹き付けられ、軸受の内部に残存するグリースをより効果的に排出することができ、また大がかりなカバーなどの装置を装着する必要もなく作業負担を小さくすることができる。また、このような第2供給部を軸受の両側面に設けると、両側から作業することができるので、より効果的である。
(6)幾つかの実施形態では上記(5)の方法において、
前記第2洗浄工程における前記第2洗浄剤の吹き付けは、前記第1洗浄工程における前記第1洗浄剤の供給より速い流速で行われる。
上記(6)の方法によれば、第2洗浄工程では、第1洗浄工程より速い流速で洗浄剤を供給することで、軸受の内部に残存するグリースをより効果的に排出することができる。尚、このように速い流速を有する洗浄剤は、例えば、スプレー機による噴射や、ポンプを用いた加圧、ノズルのような細い先端からの噴射によって実現できる。
(7)幾つかの実施形態では上記(5)又は(6)の方法において、
前記第2供給部は、前記内輪及び前記外輪の間に設けられたオイルシール部材を取り外すことで外部からアクセス可能な前記回転軸の周方向に沿って延在する隙間であり、
前記第2洗浄剤の吹き付けは、前記隙間の周方向に沿った少なくとも一つの位置に対して実施される。
上記(7)の方法によれば、第2洗浄工程では、オイルシール部材を取り外すことで軸受の内輪及び外輪の間に形成される隙間に対して第2洗浄剤の吹き付けが行われる。このような第2洗浄剤の吹き付けは、隙間に対して周方向に沿った任意の位置に対して実施されることで、軸受の内部に残存しているグリースを、より効果的に洗浄できる。
(8)幾つかの実施形態では上記(5)から(7)のいずれか一方法において、
前記第2洗浄工程では、吸引機を用いて前記第2混合物を吸引することにより前記第2混合物を排出する。
上記(8)の方法によれば、第2混合物を排出する際に吸引機を用いることで、負圧を利用して第2混合物の効率的な排出が可能となる。
(9)幾つかの実施形態では上記(8)の方法において、
前記吸引機は、フレキシブルチューブを介して前記排出部に接続することもできる。
上記(9)の方法によれば、第2混合物を排出する際に用いられる吸引機が、排出部に対してフレキシブルチューブを介して接続することもできる。そのため、限られた作業エリアにおいて、吸引機の位置を柔軟に変更することができる。
(10)幾つかの実施形態では上記(1)から(9)のいずれか一方法において、
前記第1洗浄工程及び/又は前記第2洗浄工程では、前記排出部の下方側をフレキシブルカバーで導きながら、前記第1混合物及び/又は前記第2混合物を排出する。
上記(10)の方法によれば、排出部の下方側をフレキシブルカバーで導くことで、排出部の下方側から排出される第1混合物及び/又は第2混合物が周囲に飛散することを防止できる。
(11)幾つかの実施形態では上記(10)の方法において、
前記フレキシブルカバーは、前記内輪及び前記外輪の間に設けられたオイルシール部材の固定用ボルトによって前記軸受の側面に取り付けられる。
上記(11)の方法によれば、既存構成であるオイルシール部材の固定用ボルトを利用してフレキシブルカバーを取り付けられるため、構成の複雑化を抑制できる。
(12)幾つかの実施形態では上記(11)の方法において、
前記フレキシブルカバーは、前記軸受のうち前記軸受の中心部を通る水平ラインより下側に取り付けられる。
上記(12)の方法によれば、軸受の下側半分においてオイルシール部材に沿ってフレキシブルカバーを取り付けることで、排出部の下方側から排出される第1混合物及び/又は第2混合物が周囲に飛散することを効率的に防止できる。
(13)幾つかの実施形態では上記(1)から(12)のいずれか一方法において、
前記第1洗浄剤及び/又は前記第2洗浄剤は前記グリースより基油の粘度が低い。
上記(13)の方法によれば、粘度が低い第1洗浄剤及び/又は第2洗浄剤を既存のグリースに供給することで、既存のグリースを効果的に軟化できる。
(14)幾つかの実施形態では上記(1)から(13)のいずれか一方法において、
前記軸受は、単列円筒コロ軸受、複列円筒コロ軸受、単列円すいコロ軸受、複列円すいコロ軸受又は自動調心コロ軸受である。
上記(14)の方法によれば、潤滑剤としてグリースが用いられる単列円筒コロ軸受、複列円筒コロ軸受、単列円すいコロ軸受、複列円すいコロ軸受又は自動調心コロ軸受を好適に洗浄できる。
(15)幾つかの実施形態では上記(1)から(14)のいずれか一方法において、
前記軸受は、前記回転軸として風車の主軸を回転可能に支持する主軸軸受である。
上記(15)の方法によれば、風車の主軸を回転可能に支持するグリース潤滑式の主軸軸受を好適に洗浄できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、風車の主軸軸受のような軸の直径が300mmを超える大型軸受において内部に残存する汚れ成分を含むグリースを効率的に洗浄可能な軸受洗浄方法を提供できる。
風力発電装置の全体構成図である。 図1の主軸軸受の軸方向に沿う概略的な縦断面図である。 本発明の少なくとも一実施形態に係る軸受洗浄方法を工程毎に示すフローチャートである。 図3の第1洗浄工程S100を工程毎に示すフローチャートである。 図2のB領域に形成される第1供給部を模式的に示す拡大断面図である。 図2のC領域に形成される第1排出部及び第2排出部を模式的に示す拡大断面図である。 図4のステップS105及びS106における第1排出部からの第1混合物の排出・回収作業の一例を示す模式図である。 図3の第2洗浄工程S200を工程毎に示すフローチャートである。 図2の主軸軸受に形成される第2供給部を模式的に示す拡大断面図である。 図9のD視図である。 図2の主軸軸受に対するフレキシブルカバーの設置例を示す縦断面図である。 図11においてフレキシブルカバーをE方向から示す外観図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず本発明の少なくとも一実施形態に係る軸受洗浄方法の実施対象について説明する。以下の説明では、実施対象である軸受を備える風車の一例として風力発電装置について述べる。ただし、本発明は潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等の他の再生エネルギ型発電装置を含むグリース潤滑式の軸受を備える他の装置においても広く適用可能である。好適には、本発明は、設備から軸を切り放つ等して構造上容易に軸受を交換できない大型の転がり軸受を備える装置に適用できる。
図1は風力発電装置1の全体構成図である。風力発電装置1は、風車翼2及びハブ4で構成されるロータ3と、ロータ3のハブ4に連結される回転軸6と、電力を生成する発電機16と、回転軸6の回転エネルギを所定の増速比で発電機16に伝える増速機10とを備える。ハブ4はスピナー5によって覆われている。
回転軸6は、洋上又は地上に立設されたタワー8上に設置されたナセル30内において、軸受箱19に収納された主軸軸受20によってナセル30に対して回転自在に支持される。軸受箱19は、ナセル30のナセル台板30Aによって支持される。
尚、ナセル30はヨー軸受50を介してタワー8上に旋回可能に設置されている。
図2は図1の主軸軸受20の軸方向に沿う概略的な縦断面図である。主軸軸受20は、略水平方向に沿って延在する回転軸である回転軸6を回転可能に支持する。ここで略水平方向とは、回転軸6の延在方向Aが少なからず水平方向成分を有することを意味する。すなわち、回転軸6の延在方向Aは完全な水平方向であってもよいし、水平面Hに対して傾斜してもよい。図2では、回転軸6の延在方向Aが水平面Hに対して傾斜角度θを有する場合が示されており、この傾斜角度θは10度以内である。
尚、以下に説明する軸受洗浄方法は、風力発電装置1の主軸軸受20のように略水平状態にある回転軸6を回転可能に支持する軸受に対して広く適用可能であるが、回転軸6が非水平状態にある軸受であっても、当該軸受を回転させることで略水平状態に姿勢を調整することで、同様に、以下に示す軸受洗浄方法を適用できる。
回転軸6は、ハブ4側に径方向サイズが大きくなるように形成されたフランジ部6aを有する。フランジ部6aはハブ4の後方面に対してボルト7で固定されることにより、回転軸6がハブ4を含むロータ3に対して固定されている。
回転軸6を支持する主軸軸受20は、互いに相対的に回転可能な内輪20Aと外輪20Bとの間に転動体20Cが保持された構成を有し、軸受箱19(図1を参照)に収納されている。転動体20Cは、内輪20A及び外輪20Bとの間に形成された内部空間21に収納されており、当該内部空間21には潤滑用のグリース(不図示)が注入されている。内輪20Aは回転軸6に対して固定されるとともに、外輪20Bは軸受箱19に固定されることで、回転軸6はナセル30側に固定された軸受箱19に対して回転可能に支持される。
尚、主軸軸受20は、転動体20Cの形状によって、例えば単列円筒コロ軸受、複列円筒コロ軸受、単列円すいコロ軸受、複列円すいコロ軸受又は自動調心コロ軸受として形成される。
また主軸軸受20のうち外輪20Bには、主軸軸受20の頂部において、内部空間21と外部とを連通する第1連通路22が形成されている。当該第1連通路22は、通常時には、第1シール部材23によって封止されており、必要に応じて第1シール部材23を取り外すことで開放可能に構成されている。
また主軸軸受20のうち外輪20Bには、主軸軸受20の頂部のうち第1連通路22に隣接する位置において、内部空間21と外部とを連通する第2連通路24が形成されている。当該第2連通路24は、通常時には、第2シール部材25によって封止されており、必要に応じて第2シール部材25を取り外すことで開放可能に構成されている。
また主軸軸受20のうち外輪20Bには、外輪20Bのうち転動体20Cの前後方向に至るまで延在する側面部において、内部空間21と外部とを連通する第3連通路26が形成されている。当該第3連通路26は、回転軸6の周方向に沿ってリング状に形成され(すなわち内輪20A及び外輪20B間の隙間として形成され)、主軸軸受20の前後両側に一対設けられる。第3連通路26は、通常時には、第3連通路26の形状に対応するリング状に形成された第3シール部材27によって封止されており、必要に応じて第3シール部材27を取り外すことで開放可能に構成されている。尚、第3シール部材27は、オイルシールとして主軸軸受20の軸受箱19から内部にあるグリースが外に漏れないように、軸受箱19と回転軸6との間をシールする部材である。
また主軸軸受20のうち外輪20Bには、主軸軸受20の下方側の側面において、内部空間21と外部とを連通する第4連通路28が形成されている。第4連通路28は、主軸軸受20の前後に一対設けられる。当該第4連通路28は、通常時には、第4シール部材29によって封止されており、必要に応じて第4シール部材29を取り外すことで開放可能に構成されている。
また主軸軸受20のうち外輪20Bには、主軸軸受20の底部において、内部空間21と外部とを鉛直方向に沿って連通する第5連通路35が形成されている。第5連通路35は、通常時には、第5シール部材34によって封止されており、必要に応じて第5シール部材34を取り外すことで開放可能に構成されている。
続いて上記構成を有する主軸軸受20に対して実施される軸受洗浄方法について説明する。図3は本発明の少なくとも一実施形態に係る軸受洗浄方法を工程毎に示すフローチャートである。軸受洗浄方法は、第1洗浄剤を用いて洗浄を行う第1洗浄工程S100と、第2洗浄剤を用いて洗浄を行う第2洗浄工程S200とを備える。第1洗浄工程S100、第2洗浄工程S200は、図3に示すように、順次実施されることによって、主軸軸受20を多段階にわたって洗浄する。
尚、軸受洗浄方法を実施する際には、第2洗浄工程S200の実施は任意でもよい。すなわち、第1洗浄工程S100のみを実施し、第2洗浄工程S200は実施しなくとも十分洗浄できる場合もある。また第1洗浄工程S100を実施し、第2洗浄工程S200を行わなくとも十分洗浄できる場合もある。このように一部の洗浄工程を省略した場合においても、すべての洗浄工程を実施した場合に比べて洗浄効果が少なからず低下するものの、良好な洗浄効果が得られる。
<第1洗浄工程S100>
続いて第1洗浄工程S100の具体的内容について説明する。図4は図3の第1洗浄工程S100を工程毎に示すフローチャートである。
まず洗浄対象となる主軸軸受20の温度を確認する(ステップS101)。主軸軸受20の温度は、洗浄対象であるグリースのちょう度に影響を及ぼすパラメータであることから、グリースの洗浄のしやすさを把握する目安となる。例えば主軸軸受20の温度が高いほどグリースのちょう度が低くなるため、洗浄がしやすくなり、逆に主軸軸受20の温度が低いほどグリースのちょう度が高くなるため洗浄がしにくくなる。このような傾向を把握することにより、第1洗浄工程S100において必要となる第1洗浄剤の量や作業時間を見積もることが可能となる。尚、ステップS101における温度の確認は、例えば、軸受箱19(図1を参照)の任意の表面温度を計測することにより行える。
尚、ステップS101で確認された温度が低い場合には、暖機運転を行うことにより主軸軸受20の温度を昇温させてもよい。これにより、主軸軸受20におけるグリースのちょう度を予め低下させることができるため、グリースを洗浄するのに好適な状況を積極的に形成できる。
尚、このような主軸軸受20の昇温に代えて、各洗浄工程に用いられる各洗浄剤の温度を昇温することにより、軸受箱19の温度をより高くするようにしてもよい。
続いて主軸軸受20に第1供給部31を形成する(ステップS102)。第1供給部31は、第1洗浄工程S100において第1洗浄剤を供給するための構造である。図5は図2のB領域に形成される第1供給部31を模式的に示す拡大断面図である。図5の例では、主軸軸受20の頂部にある第1シール部材23(図2を参照)を取り外すことで第1連通路22を外部に対して開放することで、第1供給部31が形成される。この第1供給部31は、後述する第1排出部33より上方側に設けられることにより、第1供給部31から供給された第1洗浄剤は、重力によって主軸軸受20の内部空間21を介して下方側に設けられた第1排出部33に至るようになっている。
尚、第1供給部31は、開放された第1連通路22から第1洗浄剤を供給した際に主軸軸受20の内部空間21に存在する空気の抜け道として機能するエアブリーザ通路32を含んでもよい。本実施形態では、第1連通路22に隣接して設けられた第2連通路24から第2シール部材25(図2を参照)を取り外すことで、エアブリーザ通路32を形成している。これにより、第1連通路22から第1洗浄剤を供給した際に、第2連通路24から内部空間21に存在する空気が外部に抜けることで、第1洗浄剤のスムーズな供給が可能となる。
続いて主軸軸受20を構成する内輪20A及び外輪20Bを相対的に回転させる(ステップS103)。ステップS104で実施される回転動作は、例えば、風力発電装置1が有する風車翼のピッチ角度を制御することによって回転軸6を回転させることで行ってもよいし、風力発電装置1がロータターニング装置を備える場合にはロータターニング装置によって駆動されることで行ってもよい。また風力発電装置1がインバーター発電設備を持つ場合は、その電力で発電機16を回転させることにより回転動作を実現してもよい。
尚、第1洗浄工程S100においてステップS103及び続くS104を除く他のステップでは、作業者が主軸軸受20の近傍に接近する可能性があるため内輪20A及び外輪20Bが静止状態を保持するように制動・ロックされてもよい。
続いてステップS102で形成された第1供給部31に対して第1洗浄剤を供給する(ステップS104)。第1洗浄剤は、主軸軸受20に使用されるグリースに比べて基油の粘度が低い液体であり、例えば、低粘度を有する潤滑油である。第1洗浄剤の供給は、例えば、第1供給部31に第1洗浄剤の供給源を接続することにより行われる。第1供給部31に供給された第1洗浄剤は、第1連通路22を介して主軸軸受20の内部空間21に行き渡る。
尚、ステップS103で第1洗浄剤を供給する際、後述の第1排出部33は封止された状態にある。そのため、ステップS103で主軸軸受20の内部空間21に行き渡った第1洗浄剤は、外部に排出されることなく、主軸軸受20の内部空間21にとどまることとなる。
このときステップS103で説明したように、主軸軸受20を構成する内輪20A及び外輪20Bは相対的に回転した状態にあるため、第1供給部31から供給された第1洗浄剤は、主軸軸受20の内部に存在する使用済のグリースと好適に混合される。これによりグリースと第1洗浄剤との第1混合物が生成される。第1混合物は、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースが、基油の粘度が低い第1洗浄剤と混合されることで生成されるため、グリースよりちょう度が低くなる。このようにして、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースが第1洗浄剤によって軟化される。
続いて主軸軸受20に排出部を形成する(ステップS105)。排出部は、第1洗浄工程S100において内部空間21に貯留されている第1混合物を外部に排出するための構造である。本実施形態では排出部として、第1排出部33及び第2排出部56が形成される。
図6は図2のC領域に形成される第1排出部33及び第2排出部56を模式的に示す拡大断面図である。第1排出部33は、主軸軸受20の底部にある第4シール部材29(図2を参照)を取り外すことで第4連通路28を外部に対して開放することで形成される。第2排出部56は、軸受箱19の底部にある第5シール部材34(図2を参照)を取り外すことで第5連通路35を外部に対して開放することで形成される。このように形成された第1排出部33及び第2排出部56は第1供給部31より下方に位置するため、内部空間21に貯留されているグリースと第1洗浄剤との第1混合物は、重力の作用によって、第1排出部33及び第2排出部56から外部に排出される。そして、第1排出部33及び第2排出部56から排出された第1混合物は、所定の容器に回収される(ステップS106)。
ステップS105及びS106では、排出部のうち第1排出部33からの第1混合物の排出・回収を促進するために、吸引機の負圧を利用してもよい。図7は図4のステップS105及びS106における第1排出部33からの第1混合物の排出・回収作業の一例を示す模式図である。図7では、第1排出部33の出口に対して、フレキシブルチューブ40を介して吸引機41が接続される。フレキシブルチューブ40は、柔軟な材料によって形成され、例えばビニルホースや蛇腹状配管等が用いられる。このようなフレキシブルチューブ40は、第1排出部33の出口に係合可能なプラグ42を介して密に接続される。そして吸引機41を駆動することで、主軸軸受20の内部空間21に対して負圧を作用させ、主軸軸受20の内部空間21に存在する第1混合物の排出を促進できる。このように排出された第1混合物はフレキシブルチューブ40を通って、吸引機41に内蔵された容器(不図示)に回収される。このようなフレキシブルチューブ40は柔軟であるため、限られた作業エリアにおいて、吸引機41の位置を柔軟に変更することができる。
尚、吸引機41を駆動する際には、第1連通路22以外の主軸軸受20をシール状態にすることが好ましい。このシール状態は、例えば、吸引機41がフレキシブルチューブ40を介して接続される第1排出部33が外部に連通する経路を封止することで実現される(例えばステップS102で開放状態にされた第2連通路24を、第2シール部材25で封止することにより実現される)。このように主軸軸受20に対して第1連通路22以外をシール状態にすることで、吸引機41を駆動した際に、開放状態として残された第1連通路22を介して空気流れを確保しながら第1排出部33に対して負圧をより効果的に作用させ、第1混合物の排出を促進できる。
そして上述のステップS103〜S106は、必要に応じて繰り返される(ステップS107)。ステップS107における繰り返し回数は任意でよいが、例えば第1排出部33から排出される第1混合物に含まれるグリースの量が十分少なくなる程度まで繰り返すとよい。このように第1洗浄工程S100を繰り返すことで、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースを効果的に洗い出すことができる。
尚、第1洗浄工程S100の各ステップを完了した後には、第1洗浄工程S100で取り外された第1シール部材23、第2シール部材25及び第4シール部材29は、必要に応じて元の位置に取り付けてもよい。ただし、第1洗浄工程S100の後に実施する作業に応じて、これらのシール部材を取り外した方が効率的である場合には、これらのシール部材は取り外されたままでもよい。
このように第1洗浄工程S100では、第1供給部31から主軸軸受20の内部空間21に第1洗浄剤を供給して内輪20A及び外輪20Bを回転させることにより、主軸軸受20の内部空間21でグリースを第1洗浄剤と混合することにより軟化する。そして、グリースと第1洗浄剤との第1混合物を排出することで、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースを効果的に洗い出すことができる。
<第2洗浄工程S200>
続いて第2洗浄工程S200の具体的内容について説明する。図8は図3の第2洗浄工程S200を工程毎に示すフローチャートである。以下の説明では、第1洗浄工程S100で脱着可能な各シール部材(第1シール部材23、第2シール部材25及び第4シール部材29)が主軸軸受20に全て取り付けられた初期状態にあることを前提として説明する。実際には、先に実施される第1洗浄工程S100においてシール部材が取り外されている場合には、必要に応じて、これらのシール部材を取り付けた上で、以下の第2洗浄工程S200が実施されてもよい。
まず主軸軸受20に第2供給部51を形成する(ステップS201)。第2供給部51は、第2洗浄工程S200において第2洗浄剤を供給するための構造である。図9は図2の主軸軸受20に形成される第2供給部51を模式的に示す拡大断面図であり、図10は図9のD視図である。第2供給部51は、主軸軸受20の第3シール部材27を取り外すことで、第3連通路26を開放することにより形成される。図2に示すように、リング形状又は部分リング形状を有する第3シール部材27は、軸受箱19の外表面に回転軸6の周りに沿って周方向に配列する複数のボルト穴54に対して固定用ボルト55が挿入されることで押え板57を介して固定されているため、ステップS201では、当該固定用ボルト55をボルト穴54から取り外し、押え板57を取り外すことで、第3シール部材27が取り外される。外部に開放される第3連通路26は、上述したように、内輪20Aと外輪20Bとの間における隙間として構成されており、外輪20Bのうち転動体20Cの前後方向に至るまで延在する側面部において、回転軸6の周方向に沿ってリング状又は部分リング状に空間が形成される。このような第3連通路26は、外輪20Aの前後における側面部のそれぞれに設けられており(すなわち、前後一対設けられており)、それぞれ第3シール部材27を取り外すことで開放される。ここで第3連通路26は、外輪20Bの側方面から内部空間21に配置された転動体20Cに向けて形成されているため、外部から第3連通路26を覗いた際に、内部空間21にある転動体20Cが外部から直接視認可能となる位置にある。
続いて、後述する第2供給部51の下方側を囲むようにフレキシブルカバー53を設置する(ステップS202)。フレキシブルカバー53を設置することにより、第1排出部28及び第2排出部56から排出される第2混合物の周囲への飛散を防ぐことができる。
尚、第1排出部28及び第2排出部56からの排出時に第2混合物が周囲へ飛散するおそれが少ない場合(例えば重力落下作用により排出物が良好に下方側に落下する場合)には、ステップS202におけるフレキシブルカバー53の設置を省略してもよい。
図11は図2の主軸軸受20に対するフレキシブルカバー53の設置例を示す縦断面図であり、図12は図11においてフレキシブルカバー53をE方向から示す外観図である。軸受箱19には、前述のリング状の第3シール部材27を取り付けるための固定用ボルト55が係合可能なボルト穴54が回転軸6から放射状に周方向に沿って複数設けられる。このボルト穴54は、通常時には、固定用ボルト55によって第3シール部材27が押え板57を介して固定されているが、ステップS201において第2供給部51を形成する際に第3シール部材27が取り外されているため、ボルト穴54には固定用ボルト55が挿入されていない状態にある。ステップS202では、このようなボルト穴54に沿ってフレキシブルカバー53を固定用ボルト55で固定することで、軸受箱19によって支持される回転軸6の中心部より下方側に設置される。このようにボルト穴54と固定用ボルト55を利用することにより、主軸軸受20の既存構成を利用してフレキシブルカバー53の設置が可能となる。
続いて第2混合物を排出するための排出部を形成する(ステップS203)ステップS203では、前述の第1洗浄工程S100と同様に、排出部として第1排出部28及び第2排出部33を形成する。図11及び図12の例では第2排出部56として、軸受箱19の底部にある第5シール部材34を取り外すことで第5連通路35を外部に対して開放することで、第2排出部56が形成される。第2排出部56は第2供給部51より下方に位置する。そのため、第2供給部51に第2洗浄剤が供給されると、第2洗浄剤は内部空間21を通って第2排出部56から外部に排出されるようになっている。
続いて第2供給部51に対して第2洗浄剤を噴きつける(ステップS204)。第2洗浄剤は、第1洗浄剤と同じであってもよいし、異なってもよい。第2洗浄剤の噴きつけは、例えば、スプレー機による噴霧、ポンプを用いて第2洗浄剤を予め圧縮することによる供給、又は、ノズルを用いた供給によって実施される。このように第2洗浄工程S200では、第1洗浄工程S100とは異なる態様で第2洗浄剤を供給することで、内部空間21にあるグリースを更に洗浄することができる。
また第2供給部51を構成する第3連通路26は周方向に沿ってリング状に延びるため、第2洗浄剤の供給は、当該第3連通路26に対して周方向に沿った任意の箇所で実施することができる。例えば図10の白抜き矢印で示すように複数箇所で実施されてもよい。このような第2洗浄剤の供給は、第3連通路26に対して周方向に沿って連続的に実施されてもよい。第1洗浄工程S100では、第1洗浄剤の供給は周方向の一箇所(頂部)に対してのみ行われていたが、第2洗浄工程S200では、このように周方向に沿った任意の箇所で実施することができるため、第1洗浄工程S100では洗浄し切れなかった混合物を更に洗い流すことができる。
また第2洗浄剤の吹き付けは、第1洗浄工程S100における第1洗浄剤の供給に比べて速い流速で行われてもよい。このように内部空間21に対して、より高圧な第2洗浄剤の供給を行うことで、第1洗浄工程S100では洗浄し切れなかった混合物を更に洗い流すことができる。
また第2供給部51では、前述したように、外輪20Bの側方面から内部空間21に配置された転動体20Cに向けて形成されているため、外部から第3連通路26を覗いた際に、内部空間21にある転動体20Cが外部から直接視認可能となる位置にある。そのため第2供給部51で吹き付けられる第2洗浄剤は、内部空間21に配置されている転動体20Cに直接供給(衝突)される。そのため第2洗浄工程S200では、第1洗浄工程S100では洗浄し切れなかった混合物を更に洗い流すことができる。また吹き付けに用いられるデバイスが細い先端形状を有する場合には、当該先端を第3連通路26を介して内部空間21に挿入し、転動体20C、及び、隣接する転動体20C同士の隙間に向けて第2洗浄剤を吹き付けることで、洗浄性をより向上させることも可能である。
ステップS204で吹き付けられた第2洗浄剤は、第3連通路26から内部空間21を重力の作用により通過することにより、第1排出部28、下方側の第2排出部56、及び第3連通路の下方側から、グリースと第2洗浄剤とを含む第2混合物として、自動的に排出される。このように第1排出部28及び第2排出部56から排出される第2混合物は、所定の容器(不図示)に回収される(ステップS205)。ここで第1排出部28、及び第3連通路の下方側は、前述したようにフレキシブルカバー53によって導かれているため、第1排出部28、及び第3連通路の下方側から排出される第2混合物は周囲に飛散することなく回収される。
尚、ステップS205では、排出部からの第2混合物の排出・回収を促進するために、負圧を利用してもよい。この場合、前述の第1洗浄工程S100と同様に、図7に示すように、第2排出部56として第4連通路28を利用することができる。すなわち、第4連通路28から第4シール部材29を取り外すことで第4連通路28を外部に対して開放し、当該開放された第4連通路28に対してフレキシブルチューブ40を介して吸引機41が接続される。このようなフレキシブルチューブ40は、第2排出部56の出口に係合可能なプラグ42を介して密に接続される。そして吸引機41を駆動することで、主軸軸受20の内部空間21に対して負圧を作用させながら、第2供給部51に対して第2洗浄剤を吹き付けることで、主軸軸受20の内部空間21を通った第2混合物の排出を促進できる。この場合、第2排出部56から排出された第2混合物はフレキシブルチューブ40を通って、吸引機41に内蔵された容器(不図示)に回収される。
上述のステップS204〜S205は、必要に応じて繰り返される(ステップS206)。ステップS206における繰り返し回数は任意でよいが、例えば第1排出部28、第2排出部56、及び第3連通路の下方側から排出される第2混合物に含まれるグリースの量が十分少なくなる程度まで繰り返すとよい。このように第2洗浄工程S200を繰り返すことで、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースを効果的に洗い出すことができる。
このように第2洗浄工程S200では、第2供給部51から主軸軸受20の内部空間21に第2洗浄剤を噴きつけることにより、主軸軸受20の内部空間21に存在するグリースを更に洗い出すことができる。
尚、上述の第2洗浄工程S200では、リング状又は部分リングの第3シール部材27が取りはずされることにより内部空間21が外部に対して比較的広く露出するため、主軸軸受20の内輪20A及び外輪20Bはともに静止状態にあることが好ましい。このような静止状態は、例えば、不図示のロック機構、ブレーキ機構等によって実施されるとよい。
以上説明したように上述の実施形態によれば、第1洗浄工程では、軸受の内部に第1洗浄剤を供給して軸受の内輪及び外輪を回転させた後に排出することで、軸受に使用されているグリースを効果的に洗浄できる。更に第2洗浄工程では、第2洗浄剤が吹き付けられることにより、軸受の内部に残存するグリースを更に排出することができる。このようにして、風車の主軸軸受のような大型軸受において内部に残存する汚れ成分を含むグリースを効率的に洗浄することが可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態は、グリース潤滑式の軸受を洗浄するための軸受洗浄方法に利用可能である。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
5 スピナー
6 回転軸
8 タワー
10 増速機
16 発電機
19 軸受箱
20 主軸軸受
20A 内輪
20B 外輪
20C 転動体
21 内部空間
22 第1連通路
23 第1シール部材
24 第2連通路
25 第2シール部材
26 第3連通路
27 第3シール部材
28 第4連通路
29 第4シール部材
30 ナセル
31 第1供給部
32 エアブリーザ通路
33 第1排出部
34 第5シール部材
35 第5連通路
40 フレキシブルチューブ
41 吸引機
42 プラグ
50 ヨー軸受
51 第2供給部
53 フレキシブルカバー
54 ボルト穴
55 固定用ボルト
56 第2排出部
57 押え板

Claims (15)

  1. 互いに相対的に回転可能な内輪及び外輪を備え、10度以内の傾きを有する略水平方向に沿って延在する回転軸として風車の主軸を回転可能に支持するグリース潤滑式の軸受の洗浄方法であって、
    前記軸受に設けられた第1供給部から前記軸受の内部に第1洗浄剤を供給し、前記風車が有する風車翼のピッチ角度の制御、又は、前記風車に設けられたロータターニング装置の駆動によって前記内輪及び前記外輪を相対的に回転させた後、前記軸受のうち前記第1供給部より下方側に設けられた排出部から前記第1洗浄剤及びグリースを含む第1混合物を排出する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程の後、第2洗浄剤を前記軸受の側面に設けられた第2供給部から前記軸受の内部に吹き付け、前記排出部、及び前記第2供給部の下方側から前記第2洗浄剤と前記グリースとの第2混合物を排出する第2洗浄工程と、
    を備える、軸受洗浄方法。
  2. 前記第1洗浄工程を複数回繰り返す、請求項1に記載の軸受洗浄方法。
  3. 前記第1洗浄工程では、前記軸受を前記第1供給部を除いてシールした状態で、吸引機を用いて前記第1混合物を吸引することにより前記第1混合物を排出する、請求項1又は2に記載の軸受洗浄方法。
  4. 前記吸引機は、フレキシブルチューブを介して前記排出部に接続される、請求項3に記載の軸受洗浄方法。
  5. 前記第2洗浄工程における前記第2洗浄剤の吹き付けは、前記第1洗浄工程における前記第1洗浄剤の供給より速い流速で行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  6. 前記第2供給部は、前記内輪及び前記外輪の間に設けられたオイルシール部材を取り外すことで外部からアクセス可能な前記回転軸の周方向に沿って延在する隙間であり、
    前記第2洗浄剤の吹き付けは、前記隙間の周方向に沿った少なくとも一つの位置に対して実施される、請求項1から5のいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  7. 前記第2洗浄工程では、吸引機を用いて前記第2混合物を吸引することにより前記第2混合物を排出する、請求項からのいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  8. 前記吸引機は、フレキシブルチューブを介して前記排出部に接続される、請求項に記載の軸受洗浄方法。
  9. 前記第1洗浄工程及び/又は前記第2洗浄工程では、前記排出部の下方側をフレキシブルカバーで導きながら、前記第1混合物及び/又は前記第2混合物を排出する、請求項1からのいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  10. 前記フレキシブルカバーは、前記内輪及び前記外輪の間に設けられたオイルシール部材の固定用ボルトによって前記軸受箱の側面に取り付けられる、請求項に記載の軸受洗浄方法。
  11. 前記フレキシブルカバーは、前記軸受のうち前記軸受の中心部を通る水平ラインより下側に取り付けられる、請求項10に記載の軸受洗浄方法。
  12. 前記第1洗浄剤及び/又は前記第2洗浄剤は前記グリースより基油の粘度が低い、請求項1から11のいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  13. 前記軸受は、単列円筒コロ軸受、複列円筒コロ軸受、単列円すいコロ軸受、複列円すいコロ軸受又は自動調心コロ軸受である、請求項1から12のいずれか一項に記載の軸受洗浄方法。
  14. 互いに相対的に回転可能な内輪及び外輪を備え、10度以内の傾きを有する略水平方向に沿って延在する回転軸を回転可能に支持するグリース潤滑式の軸受の洗浄方法であって、
    前記軸受に設けられた第1供給部から前記軸受の内部に第1洗浄剤を供給し、前記内輪及び前記外輪を相対的に回転させた後、前記軸受のうち前記第1供給部より下方側に設けられた排出部から前記第1洗浄剤及びグリースを含む第1混合物を排出する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程の後、第2洗浄剤を前記軸受の側面に設けられた第2供給部から前記軸受の内部に吹き付け、前記排出部、及び前記第2供給部の下方側から前記第2洗浄剤と前記グリースとの第2混合物を排出する第2洗浄工程と、
    を備える、軸受洗浄方法。
  15. 互いに相対的に回転可能な内輪及び外輪を備え、10度以内の傾きを有する略水平方向に沿って延在する回転軸を回転可能に支持するグリース潤滑式の軸受の洗浄方法であって、
    前記軸受に設けられた第1供給部から前記軸受の内部に第1洗浄剤を供給し、前記内輪及び前記外輪を相対的に回転させた後、前記軸受のうち前記第1供給部より下方側に設けられた排出部から前記第1洗浄剤及びグリースを含む第1混合物を排出する第1洗浄工程を備え、
    前記第1洗浄工程では、前記排出部の下方側をフレキシブルカバーで導きながら、前記第1混合物を排出する、軸受洗浄方法。
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