JP6835251B2 - 損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム - Google Patents

損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム Download PDF

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Description

本願発明は、支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物に発生した損傷を診断する技術に関する。
近年、老朽化した様々な構造物(例えば橋梁あるいはビル等の建築物)において発生した損傷に起因して事故が発生することを未然に防止することができるように、構造物に発生した損傷をより正確に診断する技術への期待が高まってきている。
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、構造物の異常を検知する構造物異常検知装置が開示されている。この装置は、第1の検査位置において取得される第1の検査値に基づいて、当該構造物の固有振動数における、所定の振動時の振動強度が第1の検査位置となる同程度となる位置である第2の検査位置において取得される第2の検査値を予測するモデルを記憶する。この装置は、特定時刻において取得した第1の検査値と第2の検査値に関して、当該モデルに対する適合度を評価することによって、当該構造物の異常を検知する。
また、特許文献2には、コンクリート鉄道橋の主桁下面に発生したひび割れをそのコンクリート鉄道橋の固有振動数の変化から検知する際に用いられる、鉄道橋固有振動数の変化量に対する評価方法が開示されている。この方法では、コンクリート鉄道橋の主桁の振動波形を測定する。この方法では、測定された振動波形に対して、フーリエ変換処理、ピーク振動数抽出処理、及びバンドパスフィルタ処理を行うことによって、モード波形を生成する。この方法では、生成したモード波形の包絡線を算出するとともに、算出した包絡線に基づいて、振幅が常に一定となるように標準モード波形を生成する。そしてこの方法では、生成した標準モード波形に基づいて、多変量自己回帰モデルの自己回帰係数行列に時間的変化を許容したモデルを用いることによって、当該鉄道橋固有振動数の変化量を評価する。
また、特許文献3には、設置から長期間が経過して支柱基部の支持条件(劣化や損傷、埋設条件等)が設計段階とは変化した防護柵支柱に関する健全度を評価する装置が開示されている。この装置は、防護柵支柱モデルに対して振動モード解析を行うことによって、振動モードを求める。この装置は、振動モードのうち任意の次数の振動モードを基準モードとする。この装置は、評価対象となる防護柵支柱に対して所定位置に振動を加えた際に、当該防護柵支柱における複数の位置に配置したセンサから、当該複数位置における振幅値を取得する。この装置は、その振幅値に基づいて実測モードを求め、その実測モードを構成する各振幅値と基準モードに含まれる振幅値との差の二乗和が最小になる位置を算出することによりカーブフィット処理を行う。そしてこの装置は、基準モードと実測モードのMAC(Modal Assurance Criteria)値を算出し、算出したMAC値に基づいて、当該防護柵支柱に関する健全度を評価する。
また、特許文献4には、構造物内部の変位や歪みなどを監視するシステムが開示されている。このシステムは、構造物の損傷の診断のため、構造物の監視対象箇所を挟む2点に設置された複数の振動応答検出センサと、参照点に設置された参照応答検出センサとを備える。このシステムは、これらのセンサによって取得した振動計測データに基づいて、固有振動の数N(Nは任意の整数)の振動モードの各々において、n次モード(nは1≦n≦Nを満たす整数)の相対モードシェイプと参照モードシェイプ、およびn次モードの固有振動数を求める。そして、このシステムは、求めたそれらの値から導出される評価値を算出し、現在の評価値と健全状態の評価値とに基づいて、当該構造物に関する損傷指標を評価する。
国際公開第2017/064854号 特開2016-194442号公報 特開2015-036661号公報 特開2008-134182号公報
支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物の損傷を診断する際の課題について考える。
図6は、損傷を診断する対象である橋梁20の構成を例示する図である。橋梁20は、支持部21及び22と、被支持部23とを有している。支持部21及び22は橋梁20における橋脚であり、被支持部23は、橋梁20における橋桁である。被支持部23は、支持点210において支持部21により支持され、支持点220において支持部22により支持されている。
図6に例示する通り、被支持部23には、9個のセンサ30−1乃至30−9が、X軸方向に所定の間隔をなして、並べて設置されている。センサ30−1乃至30−9は、車両等が橋梁20を通行することによって発生する、橋梁20の振動に関するデータ(振動の振幅等)を収集可能なセンサである。
橋梁20は、固有の振動特性(固有振動)を有している。図7は、橋梁20に損傷が発生していない場合における、その振動特性を表す情報の1つ(パラメータ)であるモード形状を例示する図である。但し、本願では以降、「損傷が発生していない」とは、無視できる程度の損傷(即ち問題にはならない程度の損傷)が発生していることも含むこととする。図7に例示するモード形状は、横軸を空間位置(図6に示すX座標)とし、縦軸を振動の振幅として、センサ30−1乃至30−9によって収集された振動の振幅を示す値を結んだ曲線によって表されている。尚、図7に例示するモード形状は、振幅の最大値が「1」となるように規格化されている。また、支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物のモード形状が示す振幅特性は、図7に示す通り、一般的に、支持点付近(節に相当する位置)では振幅値が小さくなり、2つの支持点の間の中央部付近(腹に相当する位置)では振幅値が大きくなることが知られている。図7に例示するモード形状は、式1に示す特性ベクトルΦとして表すことができる。
Figure 0006835251
・・・・・・(式1)
但し、式1において、r、θ(jは1乃至nのいずれかの整数)は、順に、センサ30−jによって得られた振幅と位相とを表す。nは、橋梁20に設置されたセンサの個数を示す整数であり、図6及び7に示す例では、「9」である。eは、複素数表記を表し、tは、ベクトルの転置を表す符号である。
橋梁20において損傷が発生した場合、橋梁20のモード形状は変化するので、このモード形状の変化を検出することによって、橋梁20において損傷が発生したことを検出することができる。図8は、橋梁20の被支持部23における中央部付近において損傷が発生した場合における、モード形状が示す振幅の変化を例示する図である。この場合、センサ30−5が設置された近辺において、橋梁20に損傷が発生した結果、センサ30−5により得られた振動の振幅が、図7に例示するモード形状が示す振幅の2倍になっている。尚、損傷が発生していない位置に設置されたセンサ30−1乃至30−4、及び、センサ30−6乃至センサ30−9により得られた振幅は、図7に例示するモード形状が示す振幅と比較して、ほとんど差は無い。この場合、センサ30−5により得られた振幅に関して、損傷が発生していないモード形状が示す振幅(基準値)からの変化量が大きいので、橋梁20において損傷が発生したことを検出することは容易である。
図9は、橋梁20の支持点210付近において損傷が発生した場合における、モード形状が示す振幅の変化を例示する図である。この場合、センサ30−1が設置された近辺において、橋梁20に損傷が発生した結果、センサ30−1により得られた振動の振幅は、図8に示す例の場合と同様に、図7に例示するモード形状が示す振幅の2倍になっている。しかしながらこの場合、損傷が発生した部分の近辺における、モード形状の基準値からの変化量は、図8に示す例の場合と比較して非常に小さいので、モード形状が変化したことを見逃す虞がある。即ち、本発明者は、橋梁等の構造物において、振動特性(モード形状)が示す振幅が小さい支持点付近において損傷が発生した場合であっても、当該構造物に発生した損傷を正確に診断することが課題であることを見出した。特許文献1乃至4は、この課題について言及していない。本願発明の主たる目的は、この問題を解決する損傷診断装置等を提供することである。
本願発明の一態様に係る損傷診断装置は、支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成する生成手段と、前記構造物におけるに発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出手段と、前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する診断手段と、を備える。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の一態様に係る損傷診断方法は、情報処理装置によって、支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成し、前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出し、前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する。
また、上記目的を達成する更なる見地において、本願発明の一態様に係る損傷診断プログラムは、支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成する生成処理と、前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出処理と、前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する診断処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
更に、本願発明は、係る損傷診断プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
本願発明は、支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物に発生した損傷を、より正確に診断することを可能とする。
本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断システム1の構成を概念的に示すブロック図である。 橋梁20の支持点210付近において損傷が発生した場合において、本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断装置10によって生成された逆モード形状が示す振幅の逆数の変化を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断装置10の動作を示すフローチャートである。 本願発明の第2の実施形態に係る損傷診断装置40の構成を概念的に示すブロック図である。 本願発明の各実施形態に係る損傷診断装置を実行可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。 損傷を診断する対象である橋梁20の構成を例示する図である。 橋梁20に損傷が発生していないときのモード形状(振幅特性)を例示する図である。 橋梁20の被支持部の中央部付近において損傷が発生した場合における、モード形状(振幅特性)が示す振幅の変化を例示する図である。 橋梁20の支持点210付近において損傷が発生した場合における、モード形状(振幅特性)が示す振幅の変化を例示する図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る損傷診断システム1の構成を概念的に示すブロック図である。損傷診断システム1は、大別して、損傷診断装置10、橋梁20、センサ30−1乃至30−9、及び、測定データ集約器31を含んでいる。損傷診断装置10は、橋梁20に発生した損傷を診断する装置である。損傷診断装置10は、上述した通り、橋梁20において損傷が発生することに起因して、橋梁20のモード形状(第一の振動特性情報)が、基準値(損傷が発生していないときの値)から変化したことを検出することによって、橋梁20に発生した損傷を診断する。
本実施形態に係る橋梁20の構成は、図6について上述した通りである。即ち、橋梁20は、支持部21及び22と、被支持部23とを有している。被支持部23は、支持点210において支持部21により支持され、支持点220において支持部22により支持されている。
図1に例示する通り、被支持部23には、9個のセンサ30−1乃至30−9が、X軸方向に所定の間隔をなして、並べて観測点に設置されている。但し、X軸は、例えば橋梁20の長手方向であり、2つの支持部21及び22の配列の方向である。センサ30−1乃至30−9は、車両等が橋梁20を通行することによって発生する、橋梁20の振動に関するデータ(振動の振幅等)を収集可能なセンサである。尚、本実施形態に係る当該センサの個数は9個に限定されない。測定データ集約器31は、センサ30−1乃至30−9と、例えば無線通信を行うことによって、センサ30−1乃至30−9により収集された橋梁20の振動に関する測定データを所定のタイミングに取得する。測定データ集約器31は、取得した測定データを、例えば無線通信によって、所定のタイミングに損傷診断装置10に送信する。
損傷診断装置10は、生成部11、算出部12、診断部13、記憶部14、及び、通信部15を備えている。
通信部15は、測定データ集約器31と例えば無線通信を行うことによって、センサ30−1乃至30−9により収集された橋梁20の振動に関する測定データを受信する。
記憶部14は、例えば電子メモリあるいは磁気ディスク等の記憶デバイスである。記憶部14は、通信部15が受信した、センサ30−1乃至30−9により収集された橋梁20の振動に関する測定データを記憶する。記憶部14は、また、後述する、生成部11、算出部12、及び、診断部13によって生成された情報(データ)を記憶する。
生成部11は、橋梁20に関して、固有振動を特定し、モード形状(振動特性)を生成(抽出)する機能を備える。即ち、生成部11は、橋梁20における、少なくとも1以上の特定の位置における振動を表す時刻歴波形(時間の経過とともに変動する振動を表す波形)を周波数変換することによって周波数スペクトルを算出する。この特定の位置は、支持点210、支持点220、及び、支持点210と支持点220との間の中央という3つの位置を除く位置であればよい。生成部11は、その特定の位置における周波数スペクトルにおけるピーク周波数を、固有振動の周波数として特定する。
生成部11は、橋梁20における、異なる位置(センサ30−1乃至30−9が設置された位置)における同一の期間の振動を表す時刻歴波形を周波数変換することによって、それら位置における周波数スペクトルを算出する。生成部11は、それら位置における周波数スペクトルから、上述した固有振動の周波数(ピーク周波数)における振幅及び位相を表す情報を抽出することによって、モード形状を生成する。
上述した、生成部11による固有振動を特定してモード形状を生成する方法は、既存技術が示す方法の1例であり、生成部11が固有振動を特定してモード形状を生成する方法は、上述した方法に限定されない。
生成部11は、橋梁20に損傷が発生していない場合における橋梁20のモード形状を表す特性ベクトルΦを、例えば、上述した式1に示す通り、センサ30−1乃至30−9により収集された測定データに基づいて、モード形状の基準値141として生成する。生成部11は、生成したモード形状の基準値141を、記憶部14に格納する。
本実施形態では、モード形状に対して、逆モード形状(第二の振動特性情報)という指標を定義する。本実施形態に係る逆モード形状を表す特性ベクトルΦ−1は、例えば、式2に示す通りに表されることとする。
Figure 0006835251
・・・・・・(式2)
但し、式2において、r、θ(jは1乃至nのいずれかの整数)は、式1と同様に、順に、センサ30−jによって得られた振幅と位相とを表す。nは、橋梁20に設置されたセンサの個数を示す整数であり、図1に示す例では、「9」である。eは、複素数表記を表し、tは、ベクトルの転置を表す符号である。
逆モード形状は、式1及び式2に示す通り、モード形状における振幅を、その逆数に置き換えた指標である。したがって、逆モード形状が示す特性値(即ち振幅の逆数)は、モード形状が示す振幅とは反対の増加特性(モード形状が示す振幅が小さくなるにつれて大きくなる特性)を有する。
生成部11は、橋梁20に損傷が発生していない場合における橋梁20の逆モード形状を表す特性ベクトルΦ−1を、センサ30−1乃至30−9により収集された測定データに基づいて、逆モード形状の基準値142として生成する。生成部11は、生成した逆モード形状の基準値142を、記憶部14に格納する。
図2は、橋梁20の支持点210付近において損傷が発生した場合において、本実施形態に係る生成部11によって生成された、逆モード形状112が示す振幅の逆数に関する、逆モード形状の基準値142が示す振幅の逆数からの変化を例示する図である。尚、この場合における、生成部11によって生成された、モード形状111が示す振幅に関する、モード形状の基準値141が示す振幅からの変化は、上述した図9に示す通りである。図2及び図9に示す通り、橋梁20の支持点210付近において損傷が発生した場合、モード形状111とモード形状の基準値141との間における振幅の差分(変化量)が小さいのに対して、逆モード形状112と逆モード形状の基準値142との間における振幅の逆数の差分(変化量)は大きくなる。
生成部11は、モード形状の基準値141及び逆モード形状の基準値142を生成したのち、所定のタイミングにセンサ30−1乃至30−9により収集された測定データに基づいて、式1を使用して橋梁20のモード形状111を生成するとともに、式2を使用して橋梁20の逆モード形状112を生成する。生成部11は、生成したモード形状111及び逆モード形状112を、算出部12へ入力する。
生成部11は、生成したモード形状の基準値141とモード形状111とを表すグラフを、例えば図8に示す通り、モニター等の表示装置(図1には不図示)に重ねて表示するようにしてもよい。生成部11は、生成した逆モード形状の基準値142と逆モード形状112とを表すグラフを、例えば図2に示す通り、表示装置に重ねて表示するようにしてもよい。
算出部12は、生成部11から入力されたモード形状111と、記憶部14に記憶されているモード形状の基準値141とに関して、モード形状の類似度121を算出する。本実施形態に係る算出部12は、モード形状の類似度121を表す指標として、周知の指標であるモード信頼性評価基準MACを使用することとする。算出部12は、式3に示す通り、MACを算出する。
Figure 0006835251
・・・・・・(式3)
但し、式3において、Fはモード形状の基準値141を表す符号であり、Iはモード形状111を表す符号である。即ち、Φはモード形状の基準値141を表す特性ベクトルであり、Φはモード形状111を表す特性ベクトルである。式3において、Tはベクトルの転置を表す符号であり、Φ は、Φの転置ベクトルを表す。式3の分母が示す「||Φ||」及び「||Φ||」は、順に、特性ベクトルΦ及び特性ベクトルΦのノルム(ベクトルの長さ)の2乗を表す。式3の分子が示す「||Φ Φ||」は、特性ベクトルΦと特性ベクトルΦとの内積の2乗を表す。したがって、MAC(F,I)は、特性ベクトルΦと特性ベクトルΦとの類似度が大きいほど「1」に近づき、当該類似度が小さいほど0に近づく指標である。
算出部12は、生成部11から入力された逆モード形状112と、記憶部14に記憶されている逆モード形状の基準値142とに関して、逆モード形状の類似度122を算出する。本実施形態では、逆モード形状の類似度122を表す指標として、上述したモード信頼性評価基準MACと同様に算出可能なMAC’を定義する。算出部12は、式4に示す通り、MAC’を算出する。
Figure 0006835251
・・・・・・(式4)
但し、式4において、Fは逆モード形状の基準値142を表す符号であり、Iは逆モード形状112を表す符号である。即ち、Φ −1は逆モード形状の基準値142を表す特性ベクトルであり、Φ −1は逆モード形状112を表す特性ベクトルである。式4において、Tはベクトルの転置を表す符号であり、(Φ −1は、Φ −1の転置ベクトルを表す。式4の分母が示す「||Φ −1||」及び「||Φ −1||」は、順に、特性ベクトルΦ −1及び特性ベクトルΦ −1のノルムの2乗を表す。式4の分子が示す「||(Φ −1(Φ −1)||」は、特性ベクトルΦ −1と特性ベクトルΦ −1との内積の2乗を表す。したがって、MAC’(F−1,I−1)は、式3に示すMACと同様に、特性ベクトルΦ −1と特性ベクトルΦ −1との類似度が大きいほど「1」に近づき、当該類似度が小さいほど0に近づく指標である。
算出部12は、算出したモード形状の類似度121(MAC)、及び、逆モード形状の類似度122(MAC')を、診断部13へ入力する。
診断部13は、算出部12から入力されたモード形状の類似度121(MAC)と、逆モード形状の類似度122(MAC')とに基づいて、橋梁20に発生している損傷を診断する。即ち、診断部13は、MACがMACに関する閾値以下であること、及び、MAC'がMAC'に関する閾値以下であることの少なくともいずれかを満たす場合、橋梁20において、注目すべき(対処すべき)損傷が発生していると診断する。診断部13は、MACがMACに関する閾値よりも大きく、且つ、MAC'がMAC'に関する閾値よりも大きい場合、橋梁20において、注目すべき損傷が発生していないと診断する。
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係る損傷診断装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
生成部11は、センサ30−1乃至30−9により得られた測定データに基づいて、橋梁20の固有振動を特定するとともに、橋梁20のモード形状111を生成する(ステップS101)。算出部12は、記憶部14に記憶されているモード形状の基準値141と、生成部11により生成されたモード形状111とについて、モード形状の類似度121を算出する(ステップS102)。
生成部11は、モード形状111に含まれる各要素の振幅の逆数を算出することによって、橋梁20の逆モード形状112を生成する(ステップS103)。算出部12は、記憶部14に記憶されている逆モード形状の基準値142と、生成部11により生成された逆モード形状112とについて、逆モード形状の類似度122を算出する(ステップS104)。
診断部13は、モード形状の類似度121及び逆モード形状の類似度122が、閾値以下であるか否かを判定する(ステップS105)。モード形状の類似度121及び逆モード形状の類似度122の両方が閾値より大きい場合(ステップS106でNo)、診断部13は、橋梁20において、注目すべき損傷は発生していないと診断し(ステップS107)、全体の処理は終了する。モード形状の類似度121及び逆モード形状の類似度122の少なくともいずれかが閾値以下である場合(ステップS106でYes)、診断部13は、橋梁20において、注目すべき損傷が発生していると診断し(ステップS108)、全体の処理は終了する。
本実施形態に係る損傷診断装置10は、支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物に発生した損傷を、より正確に診断することができる。その理由は、損傷診断装置10は、橋梁20に関するモード形状111(第一の振動特性情報)が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む逆モード形状112(第二の振動特性情報)を生成し、橋梁20に発生した損傷によって、モード形状111及び逆モード形状112が、それぞれの基準値から変化した度合いに基づいて、橋梁20に発生した損傷を診断するからである。
以下に、本実施形態に係る損傷診断装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
支持部21あるいは22と、当該支持部によって支持点210あるいは220において支持される被支持部23とを有する、橋梁20のような構造物のモード形状が示す振幅特性は、図7に示す通り、一般的に、支持点付近(節に相当する位置)等では振幅が小さくなり、2つの支持点の間の中央部付近(腹に相当する位置)等では振幅が大きくなることが知られている。橋梁20において発生した損傷を、その損傷による橋梁20のモード形状の変化を検出することによって診断する場合、図8に示すような、橋梁20の被支持部23における中央部付近において発生した損傷に関しては、モード形状の変化量が大きいので損傷の診断は容易である。これに対して、図9に示すような、橋梁20の支持点210付近において発生した損傷に関しては、モード形状の変化量が小さく、誤差やノイズ等による誤判定を回避するためにある程度の大きさの当該変化量をもって損傷を診断する必要があることをふまえると、損傷の発生を見逃す虞がある。即ち、橋梁等の構造物において、モード形状が示す振幅が小さい支持点付近において損傷が発生した場合であっても、当該構造物に発生した損傷を正確に診断することが課題である。
このような課題に対して、本実施形態に係る損傷診断装置10は、生成部11と、算出部12、診断部13、を備え、例えば図1乃至図3を参照して上述した通り動作する。即ち、生成部11は、支持部21及び22と、それら支持部によって支持点210及び220において支持される被支持部23とを有する構造物(橋梁20)に関する、第一の振動特性情報(モード形状111)が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値(例えば振幅の逆数)を含む第二の振動特性情報(逆モード形状112)を生成する。算出部12は、当該構造物に発生した損傷によって、第一及び第二の振動特性情報が示す値が第一及び第二の振動特性情報に関する基準値(モード形状の基準値141及び逆モード形状の基準値142)から変化した度合いを算出する。そして、診断部13は、当該変化した度合いに基づいて、損傷を診断する。
より具体的には、本実施形態に係る損傷診断装置10は、モード形状111と逆モード形状112という、振幅に関する増加特性が互いに反対である2つの指標を用いて、モード形状111と逆モード形状112に関するそれぞれの基準値から変化した度合い(基準値との類似度)の少なくともいずれかが基準を満たす場合に、橋梁20に注目すべき損傷が発生していると診断する。即ち、損傷診断装置10は、逆モード形状112よりもモード形状111に関する変化した度合いが大きくなる場所(2つの支持点の間の中央部付近等)に発生した損傷については、モード形状111に基づく診断を行なう。損傷診断装置10は、モード形状111よりも逆モード形状112に関する変化した度合いが大きくなる場所(2つの支持点付近等)に発生した損傷については、逆モード形状112に基づく診断を行なう。これにより、本実施形態に係る損傷診断装置10は、支持部と当該支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する、橋梁等の構造物に発生した損傷を、より正確に診断することができる。
また、本実施形態に係る損傷診断装置10は、モード形状111が示す振幅をその逆数に置き換えた指標として逆モード形状112を生成するが、逆モード形状112に含まれる特性値は、モード形状111が示す振幅の逆数に限定されない。逆モード形状112に含まれる特性値は、モード形状111が示す振幅とは反対の増加特性(モード形状111が示す振幅が小さくなるにつれて大きくなる特性)を有するものであればよい。
また、本実施形態に係る損傷診断装置10は、橋梁20に関する振動特性情報として、モード形状とは異なる情報を使用してもよい。損傷診断装置10は、また、MACのようなモード形状に関する類似度に基づく評価基準とは異なる評価基準を用いて、橋梁20に発生した損傷を診断してもよい。損傷診断装置10は、例えば、振幅に関する増加特性が互いに反対である2つの振動特性情報に関して、当該2つの振動特性情報に関する基準値からの変化量(差分)に基づいて、橋梁20に発生した損傷を診断してもよい。
尚、本実施形態に係る損傷診断装置10が、損傷を診断する対象とする構造物は、橋梁に限定されない。当該構造物は、支持部と支持部によって支持点において支持される被支持部とを有すればよい。従って、本実施形態に係る損傷診断装置10は、例えば、建物(ビル)、煙突、プラント等の建築物、あるいは看板等を、損傷を診断する対象としてもよい。
<第2の実施形態>
図4は、本願発明の第2の実施形態に係る損傷診断装置40の構成を概念的に示すブロック図である。
本実施形態に係る損傷診断装置40は、生成部41、算出部42、及び、診断部43を備えている。
生成部41は、支持部51と支持部51によって支持点510において支持される被支持部52とを有する構造物50に関する、第一の振動特性情報411が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報412を生成する。
算出部42は、構造物50に発生した損傷によって、第一の振動特性情報411及び第二の振動特性情報412が示す値が、第一の振動特性情報411及び第二の振動特性情報412に関する基準値から変化した度合い421を算出する。
診断部43は、変化した度合い421に基づいて、当該損傷を診断する。
本実施形態に係る損傷診断装置40は、支持部51と支持部51によって支持点510において支持される被支持部52とを有する、構造物50に発生した損傷を、より正確に診断することができる。その理由は、損傷診断装置10は、構造物50に関する第一の振動特性情報411が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報412を生成し、構造物50に発生した損傷によって、第一の振動特性情報411及び第二の振動特性情報412が、それぞれの基準値から変化した度合いに基づいて、構造物50に発生した損傷を診断するからである。
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図4に示した損傷診断装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図4において、少なくとも、下記構成は、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・生成部11及び41、
・算出部12及び42、
・診断部13及び43。
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図5を参照して説明する。
図5は、本願発明の各実施形態に係る損傷診断装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図5は、図1、及び、図4に示した損傷診断装置10及び40を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
図5に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・外部装置との通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD−ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・入出力インタフェース909。
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
そして、上述した実施形態を例に説明した本願発明は、図5に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、及び、図4)における上述した構成、或いはフローチャート(図3)の機能である。本願発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD−ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本願発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本願発明を説明した。しかしながら、本願発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本願発明は、本願発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
尚、上述した各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかしながら、上述した各実施形態により例示的に説明した本願発明は、以下には限られない。
(付記1)
支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成する生成手段と、
前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出手段と、
前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する診断手段と、
を備える損傷診断装置。
(付記2)
前記生成手段は、前記第一の振動特性情報が示す振幅の逆数を、前記特性値として算出する、
付記1に記載の損傷診断装置。
(付記3)
前記第一及び第二の振動特性情報は、前記構造物における1以上の観測点ごとの、振動に関する振幅及び位相を表す値を含む特性ベクトルを表す、
付記1または付記2に記載の損傷診断装置。
(付記4)
前記算出手段は、前記第一あるいは第二の振動特性情報及び前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する基準値に関する前記特性ベクトルのノルムと、前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する前記特性ベクトルと前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する基準値に関する前記特性ベクトルとの内積を表す値とに基づいて、前記変化した度合いを示す類似度を算出する、
付記3に記載の損傷診断装置。
(付記5)
前記算出手段は、前記特性ベクトルを表すモード形状に基づいて、前記類似度を表すMAC(Model Assurance Criteria)を算出する、
付記4に記載の損傷診断装置。
(付記6)
前記診断手段は、前記類似度が、閾値以下であるか否かを判定する、
付記4または付記5に記載の損傷診断装置。
(付記7)
前記構造物は橋梁である、
付記6に記載の損傷診断装置。
(付記8)
前記生成手段は、生成した前記第一の振動特性情報と前記第一の振動特性情報に関する基準値とを重ねて表示装置に表示し、生成した前記第二の振動特性情報と前記第二の振動特性情報に関する基準値とを重ねて前記表示装置に表示する、
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の損傷診断装置。
(付記9)
付記1乃至付記8のいずれか一項に記載の損傷診断装置と、
前記生成手段が前記第一及び第二の振動特性情報を生成するのに必要となる情報を、前記構造物から収集するセンサと、
を有する損傷診断システム。
(付記10)
情報処理装置によって、
支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成し、
前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出し、
前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する、
損傷判定方法。
(付記11)
支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物に関する、第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の増加特性を有する特性値を含む第二の振動特性情報を生成する生成処理と、
前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出処理と、
前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する判定処理と、
をコンピュータに実行させるための損傷診断プログラムが格納された記録媒体。
この出願は、2017年11月16日に出願された日本出願特願2017−220893を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 損傷診断システム
10 損傷診断装置
11 生成部
111 モード形状
112 逆モード形状
12 算出部
121 モード形状の類似度
122 逆モード形状の類似度
13 診断部
14 記憶部
141 モード形状の基準値
142 逆モード形状の基準値
15 通信部
20 橋梁
21 支持部
210 支持点
22 支持部
220 支持点
23 被支持部
30−1乃至30−9 センサ
31 測定データ集約器
40 損傷診断装置
41 生成部
411 第一の振動特性情報
412 第二の振動特性情報
42 算出部
421 変化した度合い
43 診断部
50 構造物
51 支持部
52 被支持部
510 支持点
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース

Claims (10)

  1. 支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物における1以上の観測点の空間位置と、前記構造物が振動する際の前記観測点の振幅との関係を表す、第一の振動特性情報を生成するとともに、前記空間位置と、前記第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の前記空間位置に対する増加特性を有する特性値との関係を表す、第二の振動特性情報を生成する生成手段と、
    前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出手段と、
    前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する診断手段と、
    を備える損傷診断装置。
  2. 前記生成手段は、前記第一の振動特性情報が示す振幅の逆数を、前記特性値として算出する、
    請求項1に記載の損傷診断装置。
  3. 前記第一及び第二の振動特性情報は、前記構造物における前記1以上の観測点ごとの、振動に関する振幅及び位相を表す値を含む特性ベクトルを表す、
    請求項1または請求項2に記載の損傷診断装置。
  4. 前記算出手段は、前記第一あるいは第二の振動特性情報及び前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する基準値に関する前記特性ベクトルのノルムと、前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する前記特性ベクトルと前記第一あるいは第二の振動特性情報に関する基準値に関する前記特性ベクトルとの内積を表す値とに基づいて、前記変化した度合いを示す類似度を算出する、
    請求項3に記載の損傷診断装置。
  5. 前記算出手段は、前記特性ベクトルを表すモード形状に基づいて、前記類似度を表すMAC(Model Assurance Criteria)を算出する、
    請求項4に記載の損傷診断装置。
  6. 前記診断手段は、前記類似度が、閾値以下であるか否かを判定する、
    請求項4または請求項5に記載の損傷診断装置。
  7. 前記構造物は橋梁である、
    請求項6に記載の損傷診断装置。
  8. 前記生成手段は、生成した前記第一の振動特性情報と前記第一の振動特性情報に関する基準値とを重ねて表示装置に表示し、生成した前記第二の振動特性情報と前記第二の振動特性情報に関する基準値とを重ねて前記表示装置に表示する、
    請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の損傷診断装置。
  9. 情報処理装置によって、
    支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物における1以上の観測点の空間位置と、前記構造物が振動する際の前記観測点の振幅との関係を表す、第一の振動特性情報を生成するとともに、前記空間位置と、前記第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の前記空間位置に対する増加特性を有する特性値との関係を表す、第二の振動特性情報を生成し、
    前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出し、
    前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する、
    損傷診断方法。
  10. 支持部と前記支持部によって支持点において支持される被支持部とを有する構造物における1以上の観測点の空間位置と、前記構造物が振動する際の前記観測点の振幅との関係を表す、第一の振動特性情報を生成するとともに、前記空間位置と、前記第一の振動特性情報が示す振幅とは反対の前記空間位置に対する増加特性を有する特性値との関係を表す、第二の振動特性情報を生成する生成処理と、
    前記構造物に発生した損傷によって、前記第一及び第二の振動特性情報が示す値が、前記第一及び第二の振動特性情報に関する基準値から変化した度合いを算出する算出処理と、
    前記変化した度合いに基づいて、前記損傷を診断する判定処理と、
    をコンピュータに実行させるための損傷診断プログラム。
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