JP6834883B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、常閉型の接点の開閉状態に対応したレベルを有する接点入力信号を内部回路へと出力する入力回路を備える制御装置に関する。
特許文献1に開示されているように、プログラマブルロジックコントローラなどの制御装置には、その制御対象となる外部機器から与えられる信号を内部回路に取り込むための入力回路が設けられている。なお、以下では、プログラマブルロジックコントローラのことをPLCとも称する。
例えば非常停止スイッチなどの常閉型の接点であるB接点の操作状態を検出するために用いられる入力回路では、B接点が操作されて開放状態になった際、その開放状態に対応したレベル、例えばLowレベルの信号を内部回路であるマイクロコントローラに出力するといった動作が行われるようになっている。
仮に入力回路が故障し、このような動作が行われなくなると、非常停止スイッチが操作されたにもかかわらず対象機器の動作が停止されない、といった事態が生じるおそれがある。そのため、入力回路が正常に動作できるかどうか、つまり入力回路に故障が生じていないかどうかを定期的に診断する機能が必要となる。
このような事情から、従来の制御装置には、入力回路の故障を診断する機能を備えたものがある。この場合、制御装置は、所定の診断周期毎にLowレベルに変化するパルスが含まれる診断信号を出力する診断信号出力部を備えている。そして、制御装置は、B接点を介して診断信号を入力回路にフィードバックし、上記診断周期毎に入力回路の出力信号に上記パルスが含まれるか否かにより入力回路の故障を診断するようになっている。
特開2013−73450号公報
上記従来の構成では、診断信号の伝達経路に外来ノイズなどのノイズが重畳すると、その影響により入力回路の出力信号がLowレベルになることが考えられる。その結果、実際には、入力回路が故障してLowレベルの信号を出力できない故障が生じているにもかかわらず、ノイズの影響によりLowレベルの信号が出力されてしまい、正常であると誤診断されるおそれがある。
診断信号に意図的に含まれるパルスと、ノイズの影響による意図しないパルスとを明確に区別することができれば、上記誤診断の発生を防ぐことができると考えられる。しかし、PLCが設置される環境、PLCに接続される外部機器の有無および種類などにより、上述したノイズの発生状況が変化するため、上記区別についてのルールを一律に定めることは困難である。
そこで、このようなノイズによる誤診断を防止するため、上記した診断を複数の診断周期にわたって実行し、それら複数回実行した診断の結果に基づいて、入力回路の故障を診断する、という手法を採用することが考えられる。しかし、この手法では、入力回路の故障発生から故障検出までに要する時間が延びてしまい、故障検出の応答性が低下するという別の問題が生じてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力回路の故障診断について、故障検出の応答性を良好に維持しつつ、誤診断の発生を防止することができる制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の制御装置は、入力回路、診断信号出力部および診断部を備えている。入力回路は、外部に設けられた常閉型の接点の一方の端子の信号を入力し、接点の開閉状態に対応したレベルを有する接点入力信号を内部回路へと出力する。診断信号出力部は、接点の他方の端子に対し、接点の開放状態に対応したレベルに変化するパルスが所定の診断周期毎に含まれる診断信号を出力する。診断信号出力部から出力される診断信号は、接点を介して入力回路にフィードバックされることになる。そして、入力回路に故障が生じていなければ、入力回路から出力される接点入力信号には、上記診断周期毎に、診断信号に含まれるパルスと同様のパルスが現れることになる。
この点を踏まえ、診断部は、接点入力信号に含まれるパルスに基づいて入力回路の故障を診断する。基本的には、診断部は、接点入力信号に診断信号に含まれるパルスと同様のパルスが含まれていれば、入力回路が正常であると診断し、上記パルスが含まれていなければ、入力回路が故障していると診断することができる。そして、診断部は、外来ノイズによる誤診断の発生を抑制するため、さらに次のような機能を有している。
すなわち、診断部は、パルス幅測定部、統計データ作成部およびパルス幅設定部を備えている。パルス幅測定部は、接点入力信号に含まれるパルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定する。統計データ作成部は、所定の測定期間においてパルス幅測定部により検出されたパルスの検出回数と測定されたパルスの幅とを関連付けた統計データを作成する。パルス幅設定部は、統計データに基づいて診断信号に含まれるパルスの幅である診断パルス幅を設定する。
この場合、統計データには、診断のために意図的に含まれるパルスおよび外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの双方が含まれる。しかし、診断のために意図的に含まれるパルスが測定期間中に何回出力されているか、およびそのパルスの幅は既知である。そのため、接点入力信号に含まれるパルスから、診断のために意図的に含まれたパルスを識別することは容易である。したがって、パルス幅設定部は、統計データに基づいて、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないと考えられるパルス幅を、診断パルス幅に設定することができる。
上記構成によれば、外来ノイズなどの影響により接点入力信号に現れるパルスの幅は、高い確率で、診断パルス幅とは異なる幅となる。そこで、診断部は、接点入力信号に含まれるパルスのうち、パルス幅設定部により設定された診断パルス幅とは異なる幅のパルスを除外して入力回路の故障を診断する。このようにすれば、診断の回数を少なく抑えたとしても、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を低く抑えることができる。したがって、上記構成によれば、入力回路の故障診断について、故障検出の応答性を良好に維持しつつ、誤診断の発生を防止することができるという優れた効果が得られる。
診断信号に重畳する可能性がある外来ノイズなどのノイズの発生状況は、制御装置が設置される環境、制御装置に接続される外部機器の有無、それら外部機器の種類などによって変化する。そこで、請求項2に記載の制御装置では、統計データ作成部による統計データの作成およびパルス幅設定部による診断パルス幅の設定は、装置の起動時に行われるようになっている。このようにすれば、実際の設置環境におけるパルスの検出回数およびパルス幅の測定結果から作成された統計データに基づいて診断パルス幅が設定されるため、実際に生じる可能性が高い外来ノイズなどの影響を受け難い診断を実現することができる。
ただし、ノイズの発生状況は、装置の起動時における状況と同一の状況がそのまま維持されるわけではなく、例えば外部機器の動作状況などに応じて変化する可能性がある。そこで、請求項2に記載の制御装置では、統計データの作成および診断パルス幅の設定は、装置の起動時に行われた後、所定の更新周期毎に行われるようになっている。このようにすれば、外部機器の動作状況などに応じて変化するノイズの発生状況に応じて、診断パルス幅が変更されるため、外来ノイズなどの影響を一層受け難い診断を実現することができる。
請求項3に記載の制御装置では、パルス幅設定部は、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を設定する。統計データにおけるパルスの検出回数は、外来ノイズの発生状況に変化が無い、または変化が小さいと仮定すれば、そのパルスの幅と同様の幅を持つ意図しないパルスが発生する頻度に比例すると考えられる。したがって、上述したように診断パルス幅を設定すれば、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないパルス幅を、診断パルス幅に設定することができ、その結果、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を一層抑制することができる。
前述したように、ノイズの発生状況は、外部機器の動作状態などの周囲環境に応じて変化する。そのため、外部機器の動作状態などが比較的短い周期で変化するような用途に制御装置が用いられる場合には、ノイズの発生状況の変化の周期も短くなる可能性がある。請求項2に記載の制御装置のように、更新周期毎に統計データの作成および診断パルス幅の設定を行えば、このような変化に対応することができると考えられるが、更新周期がノイズの発生状況の変化の周期よりも長くなる場合には、対応が不十分になる可能性がある。なお、想定されるノイズの発生状況の変化の周期よりも更新周期を十分に短く設定すれば、このような問題の発生が解消されると考えられるが、更新周期をむやみに短くすると、統計データの作成回数が増え、その作成に係る処理負荷の増大などの問題が生じる。
そこで、請求項4に記載の制御装置では、診断信号出力部は、診断周期毎に診断パルス幅を持つ1つのパルスが含まれた診断信号を出力する。そして、診断部は、同一の診断周期内の接点入力信号に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれていることを条件として診断信号の診断パルス幅を変更するパルス幅変更部を備えている。つまり、この場合、ノイズの発生状況の変化により、当初設定された診断パルス幅と同様のパルス幅を持つ意図しないパルスが発生するようになると、診断パルス幅が変更されるようになっている。
このように、上記構成では、ノイズの発生状況の変化に応じて、診断パルス幅が動的に変更されるようになっている。このようにすれば、周囲環境が時々刻々と変化するような場合でも、その変化に合わせて、診断パルス幅を、ノイズによる誤診断が生じ難いようなパルス幅へと変更することが可能となる。したがって、上記構成によれば、周囲環境が比較的短い周期で変化する用途に制御装置が用いられる場合でも、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を抑制することができる。
請求項5に記載の制御装置では、パルス幅変更部は、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を変更する。前述したように、統計データにおけるパルスの検出回数は、外来ノイズの発生状況に変化が無い、または変化が小さいと仮定すれば、そのパルスの幅と同様の幅を持つ意図しないパルスが発生する頻度に比例すると考えられる。したがって、上述したように診断パルス幅を変更すれば、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないパルス幅を、診断パルス幅に設定することができ、その結果、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を一層抑制することができる。
請求項6に記載の制御装置では、統計データ作成部は、パルス幅測定部により測定されたパルスの幅を複数のグループに分け、それらグループ毎の検出回数が記録されたものを統計データとして作成するものである。また、この場合、統計データ作成部は、グループ毎のパルス幅の範囲を変更することができるようになっている。外来ノイズの特徴として、同程度のパルス幅のノイズが群発することが挙げられる。そのため、発生頻度が高いパルス幅の群と群との間に、発生頻度が極めて低いパルス幅の群が存在する可能性がある。上述したように、グループ毎のパルス幅の範囲を変更することで、このような発生頻度が低いパルス幅の群を発見することができる可能性がある。このようにすれば、診断パルス幅として、外来ノイズとして発生する頻度が少ないパルス幅に設定することができる。
請求項7に記載の制御装置では、統計データ作成部は、パルス幅測定部により測定されたパルスの幅を複数のグループに分け、それらグループ毎の検出回数が記録されたものを統計データとして作成するものである。また、この場合、統計データ作成部は、グループの少なくとも1つの検出回数がゼロとなるようにグループを設定するようになっている。前述した通り、外来ノイズの特徴として、発生頻度が高いパルス幅の群と群との間に、発生頻度が極めて低いパルス幅の群が存在する可能性がある。上記構成によれば、このような発生頻度が極めて低いパルス幅の群が上記グループの1つとして設定されることになり、その結果、診断パルス幅として、外来ノイズとして発生する頻度が少ないパルス幅に設定することができる。
第1実施形態に係るPLCおよび接点の構成を模式的に示す図 第1実施形態に係る統計データの具体的な一例を示す図 第1実施形態に係る候補データの具体的な一例を示す図 第1実施形態に係る診断部による処理の内容を模式的に示す図 診断パルス幅を更新しない場合における入力回路の故障検出を説明するためのタイミングチャート 第1実施形態に係る診断パルス幅の更新を説明するためのタイミングチャート 第1実施形態に係る入力回路の故障検出を説明するためのタイミングチャート 第2実施形態に係るPLCおよび接点の構成を模式的に示す図 第2実施形態に係る候補データの具体的な一例を示す図 第2実施形態に係る診断部による処理の内容を模式的に示す図
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、制御装置に相当するPLC1には、外部機器2に設けられたN個(ただし、Nは正の整数)の接点が接続される。なお、図1では、PLC1に対し4つの接点C1〜C4が接続される場合を例示しているが、PLC1に接続される接点の数は3つ以下でもよいし、5つ以上でもよい。また、図1には、PLC1の構成のうち、外部機器2との間における信号の入出力を担うI/Oユニットに関連する構成だけが図示されている。
接点C1〜C4は、PLC1に接続される外部機器2に設けられた常閉型の接点、つまりB接点である。したがって、接点C1〜C4は、操作されてない状態では閉鎖状態(Close)となっており、ユーザにより操作されると開放状態(Open)となる。この場合、接点C1〜C4は、例えば対象機器の動作を強制的に停止するための非常停止スイッチとして用いられる。
PLC1は、接点C1〜C4の各一方の端子に接続される端子P1〜P4と、接点C1〜C4の各他方の端子に接続されるP5〜P8とを備えている。端子P1〜P4は、接点C1〜C4の一方の端子の信号を入力するための端子である。端子P5〜P8は、接点C1〜C4の他方の端子に対し、診断信号Sd1〜Sd4を出力するための端子である。詳細は後述するが、診断信号Sd1〜Sd4は、ほとんどの期間、例えば+24VなどのHighレベルとなる信号である。
PLC1は、入力回路3およびマイクロコントローラ4などを備えている。なお、以下では、マイクロコントローラ4のことをマイコン4と称する。入力回路3は、接点C1〜C4の一方の端子の信号を入力し、接点C1〜C4の開閉状態に対応したレベルを有する接点入力信号Si1〜Si4を内部回路であるマイコン4へと出力する。
この場合、入力回路3は、その信号の入出力経路において、絶縁およびレベル変換を行う。そのため、入力回路3から出力される接点入力信号Si1〜Si4は、接点C1〜C4が閉鎖状態である期間には診断信号Sd1〜Sd4と同様のレベル、つまりほぼHighレベルとなり、接点C1〜C4が開放状態である期間には例えば0VなどのLowレベルとなる。ただし、入力回路3が上記レベル変換を行うことにより、接点入力信号Si1〜Si4のHighレベルは、マイコン4のHigh入力電圧(例えば+5V)となる。
したがって、本実施形態では、接点C1〜C4の閉鎖状態に対応したレベルがHighレベルとなり、開放状態に対応したレベルがLowレベルとなる。なお、以下では、HighレベルのことをHレベルと称するとともに、LowレベルのことをLレベルと称する。
マイコン4は、接点入力信号Si1〜Si4のレベルに基づいて接点C1〜C4の操作状態を検出する機能を備えている。具体的には、マイコン4は、接点入力信号Si1〜Si4のうちいずれかがLレベルとなる期間が一定時間以上継続すると、接点C1〜C4のうち、それに対応する接点がユーザにより操作されたことを検出する。マイコン4は、この機能により接点C1〜C4のうちいずれかが操作されたことを検出すると、それに対応した対象機器の動作を強制停止させるための処理を実行する。
このような構成において、入力回路3において信号をLowレベルにする回路が機能しなくなる故障が生じると、接点C1〜C4のいずれかがユーザにより操作されたにもかかわらず、接点入力信号Si1〜Si4のうち、対応する信号がLレベルにならない。このような場合、非常停止スイッチが操作されたにもかかわらず、対象機器の動作が停止されない、といった事態が生じるおそれがある。
そこで、マイコン4は、入力回路3に故障が生じていないかどうかを定期的に診断する機能を備えている。具体的には、マイコン4は、診断信号出力部5および診断部6を備えている。診断信号出力部5は、接点C1〜C4の他方の端子に対し、端子P5〜P8を介して診断信号Sd1〜Sd4を出力する。診断信号Sd1〜Sd4は、前述したように、ほとんどの期間はHレベルとなっているが、所定の診断周期毎に所定期間だけLレベルに変化する。つまり、診断信号Sd1〜Sd4は、HレベルからLレベルに変化する1つのパルスが診断周期毎に含まれるようになっている。
診断信号Sd1〜Sd4がLレベルになる上記所定期間、つまり診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスの幅は、診断部6により設定される。以下、このパルスの幅のことを、診断パルス幅と称する。なお、上述した診断パルス幅および診断周期は、接点C1〜C4の操作状態を検出する機能に影響を与えないようにするため、ユーザによる接点C1〜C4の操作時間に対して十分に短い時間に設定される。
上記構成によれば、通常時、つまり接点C1〜C4が操作されておらず閉鎖状態であるとき、診断信号Sd1〜Sd4は、接点C1〜C4を介して入力回路3へとフィードバックされる。ここで、入力回路3に故障が生じておらず正常であれば、接点入力信号Si1〜Si4には、診断周期毎に、診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスと同様の幅のパルスが現れることになる。
このような点を踏まえ、診断部6は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスに基づいて入力回路3の故障を診断する。基本的には、診断部6は、接点入力信号Si1〜Si4に診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスと同様の幅のパルスが含まれていれば、入力回路3が正常であると診断し、上記パルスが含まれていなければ、入力回路3が故障していると診断することができる。そして、診断部6は、外来ノイズによる誤診断の発生を抑制するため、さらに次のような機能を有している。
すなわち、診断部6は、パルス幅測定部7、統計データ作成部8およびパルス幅設定部9を備えている。パルス幅測定部7は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定する。パルス幅の測定は、例えば、信号のエッジを検出して動作するカウンタを用いて行うことができる。この場合、カウンタは、立ち下がりエッジが検出されるとカウント動作を開始し、立ち上がりエッジが検出されるとカウント動作を停止する。このように動作するカウンタのカウント値からパルスの幅を求めることができる。
この場合、パルス幅測定部7は、上述した検出および測定の対象から、診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスと同一のタイミングで発生しているパルス、つまり診断のために意図的に含まれるパルスを除外するようになっている。したがって、パルス幅測定部7は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスのうち、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定する。
なお、上記構成において、パルス幅測定部7は、意図的に含まれるパルスを容易に特定することができる。なぜなら、パルス幅測定部7は、診断信号Sd1〜Sd4を出力する診断信号出力部5と同一のマイコン4に設けられている。したがって、診断信号出力部5から、パルス幅測定部7に対し、診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスが発生するタイミングを伝達することが可能である。このようにすれば、パルス幅測定部7は、診断信号出力部5から伝達されたタイミングで発生するパルスが診断のために意図的に含まれたパルスであると判断し、検出および測定の対象から除外することができる。そのため、この場合、外来ノイズの等の影響による意図しないパルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定することができる。
本実施形態では、パルス幅測定部7は、マイコン4が備えるCPUがROMなどに記憶されたプログラムを実行することにより実現されている、つまりソフトウェアにより実現されている。なお、パルス幅測定部7は、専用回路、つまり専用のハードウェアにより実現することもできる。
統計データ作成部8は、所定の測定期間においてパルス幅測定部7により検出されたパルスの検出回数と測定されたパルスの幅とを関連付けた統計データを作成する。なお、本実施形態では、上記測定期間は、例えば1時間に設定されている。統計データは、具体的には、図2に示すように、測定されたパルス幅をグループ分けし、グループ毎の測定期間あたりの検出回数、つまり発生頻度[回/1時間]が記録されている。
この場合、測定されたパルス幅は、10個のグループG1〜G10に分けられている。グループG1は、パルスの幅が500μs以上且つ550μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「101」となっている。グループG2は、パルスの幅が550μs以上且つ600μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「1059」となっている。
グループG3は、パルスの幅が600μs以上且つ650μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「32」となっている。グループG4は、パルスの幅が650μs以上且つ700μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「2045」となっている。グループG5は、パルスの幅が700μs以上且つ750μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「14」となっている。グループG6は、パルスの幅が750μs以上且つ800μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「4981」となっている。
グループG7は、パルスの幅が800μs以上且つ850μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「302」となっている。グループG8は、パルスの幅が850μs以上且つ900μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「2040」となっている。グループG9は、パルスの幅が900μs以上且つ950μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「10394」となっている。グループG10は、パルスの幅が950μs以上且つ1000μs未満の範囲のグループであり、その発生頻度は「0」となっている。
上述した統計データは、接点入力信号Si1〜Si4毎に、それぞれ作成されるようになっている。パルス幅設定部9は、統計データ作成部8により作成された各統計データに基づいて、対応する診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスの幅である診断パルス幅をそれぞれ設定する。具体的には、パルス幅設定部9は、次のように、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を設定する。
すなわち、パルス幅設定部9は、測定されたパルス幅のグループG1〜G10のうち、発生頻度が少ないものから順に、設定する診断パルス幅の候補を選出する。このような候補を表す候補データは、例えば図3に示すようなものとなる。この場合、第1候補は、最も発生頻度の少ないグループG10のパルス幅の範囲内の値となる。この場合、クロックドリフトなどによる誤差を考慮し、該当するグループのパルス幅の範囲の中心値を、診断パルス幅の候補とするようにしている。したがって、第1候補は、グループG10のパルス幅の範囲の中心値である「975μs」となる。
また、第2候補は、2番目に発生頻度の少ないグループG5のパルス幅の範囲内の値、具体的にはグループG5のパルス幅の範囲の中心値である「725μs」となる。そして、第3候補は、3番目に発生頻度の少ないグループG3のパルス幅の範囲内の値、具体的にはグループG3のパルス幅の範囲の中心値である「625μs」となる。
なお、パルス幅設定部9は、統計データ作成部8により作成された統計データにおいて発生頻度が同じグループが複数存在する場合、パルス幅が短いグループを優先して診断パルス幅の候補として選出するようになっている。このようにすれば、パルス幅測定部7が前述したカウンタを用いた構成である場合、パルス幅を測定するための時間を短く抑えることができる。
上記構成によれば、外来ノイズなどの影響により接点入力信号Si1〜Si4に現れるパルスの幅は、極めて高い確率で、診断パルス幅とは異なる幅となる。そこで、診断部6は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスのうち、パルス幅設定部9により設定された診断パルス幅とは異なる幅を有するパルスを除外して入力回路3の故障を診断するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
PLC1が実際に使用される現場に設置されるとともに接続対象となる外部機器が接続された状態で起動されると、マイコン4が有する診断部6(パルス幅測定部7、統計データ作成部8およびパルス幅設定部9)により図4に示すような内容の処理が実行される。
まず、ステップS100では、接点入力信号Si1〜Si4に含まれる意図しないパルスの検出と、その検出されたパルスの幅の測定が行われる。続いて、ステップS200では、検出されたパルスの検出回数と測定されたパルスの幅との関連付けが行われ、それに基づいて統計データの作成が進められる。その後、ステップS300では、統計データの作成が完了したか否かが判断される。
統計データの作成が完了していない場合、ステップS300で「NO」となり、ステップS100に戻り、意図しないパルスの検出と、その検出されたパルスの幅の測定とが再び行われる。一方、統計データの作成が完了している場合、ステップS300で「YES」となり、ステップS400に進む。ステップS400では、統計データに基づいて診断パルス幅が設定または更新される。なお、本実施形態では、最初にステップS400が実行されるまでの期間、診断パルス幅は、所定の初期値に設定されている。
ステップS400の実行後はステップS500に進み、更新タイミングが到来したか否かが判断される。更新タイミングは、前回の統計データが作成された時点から所定の更新周期が経過した時点に設定されている。なお、本実施形態では、更新周期は例えば1時間に設定されている。更新タイミングが到来すると、ステップS500で「YES」となり、ステップS100に戻る。このように、本実施形態では、統計データの作成および診断パルス幅の設定は、PLC1の起動時に行われた後、更新周期毎に行われるようになっている。
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果が得られる。
本実施形態のPLC1は、入力回路3の故障を診断する診断部6を備えており、その診断部6は、外来ノイズによる誤診断の発生を抑制するために次のような機能を有している。すなわち、診断部6は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれる外来ノイズの影響によるパルスを検出するとともに検出されたパルスの幅を測定するパルス幅測定部7と、測定期間において検出されたパルスの検出回数と測定されたパルスの幅とを関連付けた統計データを作成する統計データ作成部8と、統計データに基づいて診断信号Sd1〜Sd4に含まれるパルスの幅である診断パルス幅を設定するパルス幅設定部9と、を備えている。
この場合、統計データは、外来ノイズの影響による意図しないパルスの幅と、その幅のパルスの発生頻度が記憶されたデータとなっている。したがって、パルス幅設定部9は、その統計データに基づいて、外来ノイズの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないと考えられるパルス幅を、診断パルス幅に設定することができる。
上記構成によれば、外来ノイズなどの影響により接点入力信号Si1〜Si4に現れるパルスの幅は、高い確率で診断パルス幅とは異なる幅となる。そこで、診断部6は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスのうち、パルス幅設定部9により設定された診断パルス幅とは異なる幅のパルスを除外して入力回路3の故障を診断する。このようにすれば、診断の回数を少なく抑えたとしても、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を低く抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、入力回路3の故障診断について、故障検出の応答性を良好に維持しつつ、誤診断の発生を防止することができるという優れた効果が得られる。
診断信号Sd1〜Sd4に重畳する可能性がある外来ノイズなどのノイズの発生状況は、PLC1が設置される環境、PLC1に接続される外部機器の有無、それら外部機器の種類などによって変化する。そこで、本実施形態のPLC1では、統計データ作成部8による統計データの作成およびパルス幅設定部9による診断パルス幅の設定は、PLC1が設置された後の起動時に行われるようになっている。このようにすれば、実際の設置環境におけるパルスの検出回数およびパルス幅の測定結果から作成された統計データに基づいて診断パルス幅が設定されるため、実際に生じる可能性が高い外来ノイズなどの影響を受け難い診断を実現することができる。
ただし、ノイズの発生状況は、PLC1の起動時における状況と同一の状況がそのまま維持されるわけではなく、例えば外部機器の動作状況などに応じて変化する可能性がある。そのため、診断パルス幅を固定の値とした場合には、次のような問題が生じる。例えば、当初はノイズの影響による意図しないパルスの幅と重複し難いパルス幅であるとして診断信号Sd1の診断パルス幅に設定されたパルス幅W1が、その後のノイズの発生状況の変化に伴い、ノイズの影響による意図しないパルスの幅と重複し易くなったとする。
そうすると、図5に示すように、時刻t1において入力回路3に故障が発生して接点入力信号Si1をLレベルにすることができなくなった場合でも、以降の診断周期において、外来ノイズの影響によりパルス幅W1のパルスが現れる可能性が高く、その結果、入力回路3が故障していると診断されるまでの時間が延びてしまう。
そこで、本実施形態のPLC1では、統計データの作成および診断パルス幅の設定は、PLC1の起動時に行われた後、所定の更新周期毎に行われるようになっている。このようにすれば、診断パルス幅は、更新周期毎に、その時点におけるノイズの発生状況に応じて最適なパルス幅に更新されることとなる。例えば、図6に示すように、例えば起動時に設定されたパルス幅W1が、その後のノイズの発生状況の変化に伴い、ノイズの影響による意図しないパルスの幅と重複し易くなったとしても、次の更新タイミングtaにおいて重複し難いパルス幅W10へと変更される。
その結果、図7に示すように、時刻t1において入力回路3に故障が発生して接点入力信号Si1をLレベルにすることができなくなった場合には、次の診断周期において、外来ノイズの影響によりパルス幅W1のパルスが現れたとしても、診断パルス幅W10のパルスが現れないことから、直ちに入力回路3が故障していると診断することができる。つまり、この場合、診断パルス幅の更新を行わない場合に比べ、入力回路3の故障診断に要する時間を短縮することができる。
このように、統計データの作成および診断パルス幅の設定を所定の更新周期毎に行うようにすれば、外部機器の動作状況などに応じて変化する外来ノイズなどのノイズの発生状況に応じて、診断パルス幅が最適な値へと更新されるため、外来ノイズなどの影響を一層受け難い診断を実現することができる。
パルス幅設定部9は、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を設定する。統計データにおけるパルスの検出回数は、外来ノイズの発生状況に変化が無い、または変化が小さいと仮定すれば、そのパルスの幅と同様の幅を持つ意図しないパルスが発生する頻度に比例すると考えられる。したがって、上述したように診断パルス幅を設定すれば、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないパルス幅を、診断パルス幅に設定することができ、その結果、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を一層抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図8〜図10を参照して説明する。
図8に示すように、本実施形態のPLC21が備えるマイコン22は、第1実施形態のマイコン4に対し、診断部6に代えて診断部23を備えている点が異なる。診断部23は、診断部6が備える各構成に加え、設定された診断パルス幅と同じパルス幅を有するノイズに起因するパルスが検出されると診断パルス幅を変更するパルス幅変更部24を備えている。
この場合、診断信号出力部5は、診断周期毎に診断パルス幅を持つ1つのパルスが含まれた診断信号Sd1〜Sd4を出力するようになっている。したがって、診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれている場合、設定された診断パルス幅と同じパルス幅を有するノイズに起因するパルスが重畳していると考えられる。そこで、パルス幅変更部24は、同一の診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれていることを条件として診断信号Sd1〜Sd4の診断パルス幅を変更するようになっている。
パルス幅変更部24は、統計データ作成部8により作成された各統計データに基づいて、対応する診断信号Sd1〜Sd4の診断パルス幅をそれぞれ変更する。具体的には、パルス幅変更部24は、次のように、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を変更する。
すなわち、パルス幅変更部24は、例えば図2に示した統計データにおけるパルス幅のグループG1〜G10のうち、発生頻度が少ないものから順に、変更する診断パルス幅の候補を選出する。ただし、パルス幅変更部24は、この候補から、現在設定されている診断パルス幅に対応するグループは除外する。この場合の候補データは、例えば図9に示すようなものとなる。
この場合、第1候補は、2番目に発生頻度の少ないグループG5のパルス幅の範囲の中心値である「725μs」となる。また、第2候補は、3番目に発生頻度の少ないグループG3のパルス幅の範囲の中心値である「625μs」となる。そして、第3候補は、4番目に発生頻度の少ないグループG1のパルス幅の範囲の中心値である「525μs」となる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図10に示すように、本実施形態の診断部23が実行する処理は、第1実施形態の診断部6が実行する処理に対し、ステップS600およびS700が追加されている。ステップS600は、診断パルス幅が設定(更新)された後に未だ更新タイミングが到来していない場合、つまりステップS500で「NO」の場合に実行される。
ステップS600では、同一の診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれているか否かに基づいて、診断パルス幅の変更の要否が判断される。同一の診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれている場合、診断パルス幅の変更が必要であることから、ステップS600で「YES」となり、ステップS700に進む。
ステップS700では、統計データに基づいて診断パルス幅が変更される。そして、ステップS700の実行後は、ステップS500に戻る。一方、同一の診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれていない場合、診断パルス幅の変更が不要であることから、ステップS600で「NO」となり、ステップS500に戻る。
前述したように、ノイズの発生状況は、外部機器の動作状態などの周囲環境に応じて変化する。そのため、外部機器の動作状態などが比較的短い周期で変化するような用途にPLC21が用いられる場合には、ノイズの発生状況の変化の周期も短くなる可能性がある。更新周期毎に統計データの作成および診断パルス幅の設定を行えば、このような変化に対応することができると考えられるが、更新周期がノイズの発生状況の変化の周期よりも長くなる場合には、対応が不十分になる可能性がある。なお、想定されるノイズの発生状況の変化の周期よりも更新周期を十分に短く設定すれば、このような問題の発生が解消されると考えられるが、更新周期をむやみに短くすると、統計データの作成回数が増え、その作成に係るマイコン22の処理負荷の増大などの問題が生じる。
そこで、本実施形態のPLC21では、診断部23は、同一の診断周期内の接点入力信号Si1〜Si4に診断パルス幅を持つパルスが複数含まれていることを条件として診断信号Sd1〜Sd4の診断パルス幅を変更するパルス幅変更部24を備えている。つまり、本実施形態では、ノイズの発生状況の変化により、当初設定された診断パルス幅と同様のパルス幅を持つ意図しないパルスが発生するようになると、診断パルス幅が変更されるようになっている。
このように、上記構成では、ノイズの発生状況の変化に応じて、診断パルス幅が動的に変更されるようになっている。このようにすれば、周囲環境が時々刻々と変化するような場合でも、その変化に合わせて、診断パルス幅を、ノイズによる誤診断が生じ難いようなパルス幅へと変更することが可能となる。したがって、上記構成によれば、周囲環境が比較的短い周期で変化する用途にPLC21が用いられる場合でも、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を抑制することができる。つまり、本実施形態によれば、環境変化に対するノイズ耐性が向上するという効果が得られる。
パルス幅変更部24は、統計データにおけるパルスの検出回数に基づいて診断パルス幅を変更する。前述したように、統計データにおけるパルスの検出回数は、外来ノイズの発生状況に変化が無い、または変化が小さいと仮定すれば、そのパルスの幅と同様の幅を持つ意図しないパルスが発生する頻度に比例すると考えられる。したがって、上述したように診断パルス幅を変更すれば、外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの幅と重複しない、または重複する頻度の少ないパルス幅を、診断パルス幅に設定することができ、その結果、外来ノイズなどの影響による誤診断の発生を一層抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
上記各実施形態で示した数値などは例示であり、それに限定されるものではない。
統計データの作成および診断パルス幅の設定を実行するタイミングは、上記各実施形態において示したタイミングに限らずともよく、任意のタイミングで実行してもよい。
上記各実施形態では、統計データ作成部8としての機能をPLC1、21の内部に設けられたマイコン4、22により実現した構成を例示したが、これに限らずともよい。例えば、PLC1、21と通信可能な外部機器により、統計データ作成部8としての機能を実現してもよい。
パルス幅測定部7は、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるすべてのパルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定してもよい。この場合、統計データには、診断のために意図的に含まれるパルスおよび外来ノイズなどの影響による意図しないパルスの双方が含まれる。しかし、診断のために意図的に含まれるパルスが測定期間中に何回出力されているか、およびそのパルスの幅は既知である。そのため、接点入力信号Si1〜Si4に含まれるパルスから、診断のために意図的に含まれたパルスを識別することは容易である。したがって、この場合、作成された統計データから診断のために意図的に含まれるパルスに関するデータを除外すればよい。あるいは、診断のために意図的に含まれるパルスに関するデータを除外して統計データを作成すればよい。
統計データ作成部8は、グループ毎のパルス幅の範囲を変更することができるようにしてもよい。外来ノイズの特徴として、同程度のパルス幅のノイズが群発することが挙げられる。そのため、発生頻度が高いパルス幅の群と群との間に、発生頻度が極めて低いパルス幅の群が存在する可能性がある。上述したように、グループ毎のパルス幅の範囲を変更することで、このような発生頻度が低いパルス幅の群を発見することができる可能性がある。このようにすれば、診断パルス幅として、外来ノイズとして発生する頻度が少ないパルス幅に設定することができる。
上述したグループ毎のパルス幅の範囲は、例えば各グループのパルス幅の範囲を所定値だけシフトするようにすればよい。例えば、上記各実施形態では、グループG1は、500μs〜550μsの範囲であったが、これを「+25μs」だけシフトし、525μ〜575μsの範囲に変更する、といった具合である。
また、統計データ作成部8は、グループの少なくとも1つの検出回数がゼロとなるようにグループを設定するようにしてもよい。前述した通り、外来ノイズの特徴として、発生頻度が高いパルス幅の群と群との間に、発生頻度が極めて低いパルス幅の群が存在する可能性がある。上記構成によれば、このような発生頻度が極めて低いパルス幅の群が上記グループの1つとして設定されることになり、その結果、診断パルス幅として、外来ノイズとして発生する頻度が少ないパルス幅に設定することができる。
1、21…PLC、3…入力回路、5…診断信号出力部、6、23…診断部、7…パルス幅測定部、8…統計データ作成部、9…パルス幅設定部、24…パルス幅変更部、C1〜C4…接点。

Claims (7)

  1. 外部に設けられた常閉型の接点の一方の端子の信号を入力し、前記接点の開閉状態に対応したレベルを有する接点入力信号を内部回路へと出力する入力回路と、
    前記接点の他方の端子に対し、前記接点の開放状態に対応したレベルに変化するパルスが所定の診断周期毎に含まれる診断信号を出力する診断信号出力部と、
    前記接点入力信号に含まれる前記パルスに基づいて前記入力回路の故障を診断する診断部と、
    を備え、
    前記診断部は、
    前記接点入力信号に含まれる前記パルスを検出するとともに、その検出されたパルスの幅を測定するパルス幅測定部と、
    所定の測定期間において前記パルス幅測定部により検出された前記パルスの検出回数と測定された前記パルスの幅とを関連付けた統計データを作成する統計データ作成部と、
    前記統計データに基づいて前記診断信号に含まれる前記パルスの幅である診断パルス幅を設定するパルス幅設定部と、
    を備え、
    前記接点入力信号に含まれる前記パルスのうち前記診断パルス幅とは異なる幅の前記パルスを除外して前記入力回路の故障を診断する制御装置。
  2. 前記統計データ作成部による前記統計データの作成および前記パルス幅設定部による前記診断パルス幅の設定は、装置の起動時に行われるとともに、その後、所定の更新周期毎に行われる請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記パルス幅設定部は、前記統計データにおける前記パルスの検出回数に基づいて前記診断パルス幅を設定する請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記診断信号出力部は、前記診断周期毎に前記診断パルス幅を持つ1つの前記パルスが含まれた前記診断信号を出力し、
    前記診断部は、
    同一の前記診断周期内の前記接点入力信号に前記診断パルス幅を持つ前記パルスが複数含まれていることを条件として前記診断信号の前記診断パルス幅を変更するパルス幅変更部を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記パルス幅変更部は、前記統計データにおける前記パルスの検出回数に基づいて前記診断パルス幅を変更する請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記統計データ作成部は、
    前記パルス幅測定部により測定された前記パルスの幅を複数のグループに分け、それらグループ毎の前記検出回数が記録されたものを前記統計データとして作成するものであり、
    前記グループ毎のパルス幅の範囲を変更することができる請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記統計データ作成部は、
    前記パルス幅測定部により測定された前記パルスの幅を複数のグループに分け、それらグループ毎の前記検出回数が記録されたものを前記統計データとして作成するものであり、
    前記グループの少なくとも1つの前記検出回数がゼロとなるように前記グループを設定する請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
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