JP6833596B2 - 山留め壁の変形測定装置、変形測定システム、および山留め構造 - Google Patents
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Description
特許文献1には、地下連続壁を構築する際に、掘削溝内に建込むエレメントの鉛直精度を計測する鉛直精度計測装置が示されている。鉛直精度計測装置は、エレメントの鉛直軸と平行に中心軸を位置させてエレメントに取り付けられるものであり、最外周部に位置する保護管と、この保護管内に収納した縦溝を有するガイド管と、縦溝内を上下走行可能なロ−ラ−を有し保護管内に収納した傾斜計と、この傾斜計により計測したデ−タの処理部と、を備える。
しかしながら、以上の特許文献1〜3の方法では、山留め壁の傾きを一目で確認できなかった。
また、変形測定装置は、ピアノ線と平板状またはシート状の計測部とで構成された簡易な構造であり、低コストで簡単に製作できる。
また、コンピュータが警報を発令するため、作業員が各変形測定装置を巡回して目視で測定する必要がなく、山留め壁の管理に必要なコストを低減できる。
具体的には、第1実施形態は、山留め壁の変形測定装置(図1〜図5)であり、第2実施形態は、山留め壁の変形測定システム(図6〜図8)である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態は、山留め壁の倒れ度合いを管理するために、張設されたピアノ線の下方に、目盛りとともに色分け区分された計測板を備えた山留め壁の変形測定装置である。図1は、本発明の第1実施形態に係る変形測定装置20が取り付けられた山留め壁10の平面図であり、図2は、山留め壁10の縦断面図である。図3は、図1の破線Aで囲んだ部分の拡大図である。図4は、図2の破線Bおよび破線Cで囲んだ部分の拡大図である。
変形測定装置20は、図1および図2に示すように、山留め壁10の変形を測定する装置であり、山留め壁10の水平方向両端側の芯材13の頂部同士の間に張設されたピアノ線21と、山留め壁10の所定の芯材13の下端側に設けられたブラケット22と、ブラケット22の上面に設置されてピアノ線21の下方に位置する平板状の計測部としての計測板23と、を備える。
計測板23の上面には、この計測板23を設置した際のピアノ線21の平面上の位置である初期位置23Aと、初期位置23Aを挟んで両側に設けられて山留め壁10の傾きの1次管理目標である1次管理領域23Bと、1次管理領域23Bを挟んで両側に設けられて山留め壁10の傾きの2次管理目標である2次管理領域23Cと、2次管理領域23Cを挟んで両側に設けられたオーバー領域23Dと、が設けられている。1次管理領域23B、2次管理領域23C、およびオーバー領域23Dは、目盛りおよび互いに異なる色で区分されている。
また、計測板23の下面には、磁石231が設けられており、この磁石231により、計測板23は、鋼製のブラケット22の上面に固定される。
例えば、地盤面から床付面までが10m程度の山留め壁では、山留め壁の掘削側への倒れ度合いの1次管理領域は10cm程度の幅であり、2次管理領域は2cm程度の幅であり、オーバー領域は初期位置から12cm以上離れた部分である。また、山留め壁の背面側への傾斜度合いの1次管理領域は10cm程度の幅であり、2次管理領域は10cm程度の幅であり、オーバー領域は初期位置から20cm以上離れた部分である。
まず、図4に示すように、現場の作業員がピアノ線21を真上から見下ろすことで、ピアノ線21の計測板23上の位置を目視で確認し、このピアノ線21の計測板23上の位置を初期位置23Aとする。
その後、定期的に、現場の作業員がピアノ線21を真上から見下ろすことで、ピアノ線21の計測板23上の位置を目視で確認する。
このピアノ線21が所定の領域例えば2次管理領域23Cに位置した場合には、作業員は、警報を発令する。その後、この山留め壁10に適切な補強を行って、ピアノ線21がオーバー領域23Dまで到達するのを防止する。
(1)山留め壁10の両端部同士の間にピアノ線21を張設し、ピアノ線21の下方に山留め壁10の傾きを管理するための1次管理領域23B、2次管理領域23C、およびオーバー領域23Dを設けた計測板23を配置したので、計測板23上のピアノ線21の位置を読み取ることで、山留め壁10の初期位置からの傾きを一目で確認して管理できる。また、変形測定装置20をピアノ線21と板材である計測板23とで構成したので、簡易な構造であり、変形測定装置20を低コストで簡単に製作できる。
本実施形態は、第1実施形態の変形測定装置におけるピアノ線の計測板上の位置を撮影し、この撮影画像に基づいて山留め壁の倒れを管理し、警報を発令する山留め壁の変形測定システムである。
図6は、本発明の第2実施形態に係る変形測定装置20が適用された山留め構造1の構成を示すブロック図である。
本実施形態では、変形測定装置20を作業員が目視で確認するのではなく、監視カメラ40で変形測定装置20を撮影し、この撮影した画像をコンピュータ50で処理する点が、第1実施形態と異なる。
すなわち、山留め構造1は、山留め壁10と、この山留め壁10の変形を測定する複数の変形測定システム30と、を備える。
例えば、監視カメラ40を、ワイヤレスネットワークカメラとすることで、監視カメラ40とコンピュータ50を有線ケーブルで接続する必要がなく、本実施形態の山留め壁の変形測定システム30を容易に構築できる。
監視カメラ40は、ブラケット41を介して芯材13の頂部に固定されている。この監視カメラ40は、計測板23の直上でかつピアノ線21の上方に配置されており、ピアノ線21の計測板23上の位置を撮影して、画像情報として送信するものである。
コンピュータ50は、受信部51、表示部52、および演算処理部53、および記憶部54を備える。
受信部51は、監視カメラ40から送信される画像情報を受信するものである。
表示部52は、受信部51で受信した画像情報や演算処理部53から出力された情報を表示するものであり、例えば、モニタである。
具体的には、演算処理部53は、監視カメラ40で撮影した画像情報に基づいて、ピアノ線21の計測板23上の位置を計測する計測部531と、ピアノ線21が計測板23上の所定の領域例えば2次管理領域23Cあるいはオーバー領域23Dに位置した場合には、警報を発令する警報発令部532と、を備える。
記憶部54は、種々の情報を記憶するものであり、例えばハードディスクである。この記憶部54は、ピアノ線21の計測板23上の位置を計測時刻とともに記憶する。
すなわち、常時、監視カメラ40により計測板23上のピアノ線21の位置を撮影し、コンピュータ50により、この画像情報を解析して、ピアノ線21上の計測板23上の位置を求めて、記憶部54に記憶する。また、コンピュータ50は、ピアノ線21が計測板23上の2次管理領域23Cあるいはオーバー領域23Dに位置した場合には、警報を発令する。
(2)ピアノ線21が1次管理領域23Bから外れた場合、コンピュータ50が警報を発令する。よって、作業員が各変形測定装置を巡回して目視で測定する必要がなく、山留め壁10の管理に必要なコストを低減できる。また、この警報に従って、ピアノ線21が所定の管理領域内に収まるように適切な作業を行うことで、山留め壁10の過大な変形を防止して、山留め壁10の自立性を確保できる。
(3)ピアノ線21の計測板23上の位置をコンピュータ50の記憶部54に記録したので、山留め壁10の経時変化を容易に管理できる。
例えば、第1実施形態では、作業員がピアノ線21の計測板23上の位置を目視で確認したが、これに限らず、ピアノ線と計測板との距離が離れており、ピアノ線の計測板上の位置を目視で確認することが難しい場合には、ピアノ線に下げ振りを取り付けて、下げ振りの下端がピアノ線の計測板上の位置を指すようにしてもよい。
また、第2実施形態では、監視カメラ40で撮影した画像に基づいて、コンピュータ50が山留め壁10を監視したが、これに限らない。すなわち、作業員が、コンピュータ50の表示部52に表示された画像を見ることで、山留め壁10を監視してもよいし、コンピュータ50と作業員とで二重に山留め壁を監視してもよい。
また、上述の各実施形態では、計測板23を山留め壁10の下端側に設置されたが、これに限らず、山留め壁の上端側に設けて、山留め壁の頂部の変形を測定してもよい。この場合、計測板を山留め壁の上端側の腹起し材の上面に設置してもよい(実施図は省略)。
また、上述の各実施形態では、計測部を平板状の計測板23としたが、これに限らず、計測部をシート状の計測シートとしてもよい。
20…変形測定装置 21…ピアノ線 22…ブラケット 23…計測板(計測部)
23A…初期位置 23B…1次管理領域 23C…2次管理領域
23D…オーバー領域
30…変形測定システム 31…通信回線 40…監視カメラ 41…ブラケット
50…コンピュータ 51…受信部 52…表示部 53…演算処理部
54…記憶部 231…磁石 531…計測部 532…警報発令部
Claims (3)
- 山留め壁の変形を測定する装置であって、
山留め壁の水平方向両端部の頂部同士の間に張設されたピアノ線と、
前記山留め壁のうち当該ピアノ線の下方となる位置に設置された平板状またはシート状の計測部と、を備え、
当該計測部の上面には、当該計測部を設置した際の前記ピアノ線の位置である初期位置と、当該初期位置を挟んで両側に設けられた前記山留め壁の傾きの管理目標である管理領域と、当該管理領域を挟んで両側に設けられたオーバー領域と、が設けられ、
前記管理領域および前記オーバー領域は、目盛りおよび/または互いに異なる色で区分されていることを特徴とする山留め壁の変形測定装置。 - 複数の請求項1に記載の山留め壁の変形測定装置と、当該変形測定装置の計測部を撮影する撮影機器と、当該撮影機器で撮影した画像を処理する画像処理装置と、を備え、
当該画像処理装置は、前記撮影機器で撮影した画像に基づいて、前記ピアノ線の前記計測部上の位置を計測し、前記ピアノ線が前記計測部上の所定の領域に位置した場合には、警報を発令することを特徴とする山留め壁の変形測定システム。 - 山留め壁と、当該山留め壁の変形を測定する請求項2に記載の変形測定システムと、を備えることを特徴とする山留め構造。
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