JP6832467B1 - 基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、基礎杭設置用テンプレートを用いて、海底地盤に基礎杭を効率的に設置するための技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、設定した基礎杭設置位置に複数の基礎杭を正確に設置(打設)することを目的に、既に設置した基礎杭を基準に順次基礎杭を打設してゆく基礎杭設置技術や基礎杭設置用部材が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
したがって、まず2本の基礎杭を互いの相対的位置を維持して基礎杭設置位置に正確に設置することが必要であり、海底において、互いの相対的位置を維持したうえでそれぞれの基礎杭を正確に設置することは容易ではない。
そもそも、特許文献2に記載の基礎杭設置用部材で海底に基礎杭を打設する場合には、基準となる基礎杭への取り付から基礎杭の設置が完了するまで、あらゆる作業を海中又は海底で行う必要があり海底への基礎杭設置には適していない。
特に、水深が深い海底では、このように、基礎杭設置用部材を順次移動させながら効率的に基礎杭設置作業を実施することは非常に困難である。
例えば、基礎杭が海底の地盤内において下方に向かうにしたがって互いの間隔が大きくなる(すなわち、カタカナの「ハ」の字状に設置されている場合)と、基礎杭用テンプレートを上方に引き上げる際に、基礎杭用テンプレートのガイド部が設置された基礎杭と干渉して引き上げができなくなる場合がある。
また、駆動手段を設けることで、基礎杭用テンプレートが大型化して重量が増大することから、基礎杭用テンプレートの取扱い性が低下して、設置する際の費用が増加する可能性がある。
そこで、構造が簡単で故障することが抑制され、費用の増大を抑制しつつ基礎杭が海底地盤に垂直に打設されていない場合であっても、基礎杭と干渉することなく効率的に引き上げることが可能な基礎杭用テンプレートが望まれる。
請求項1に記載の発明は、海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、を備え、前記ガイド部は、前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成され、前記テンプレート本体は、前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えていることを特徴とする。
このような構成により、基礎杭用テンプレートは、ガイド部をテンプレート本体に取り付けた場合には、ガイド形状部が基礎杭を基礎杭設置位置に案内することが可能となり、ガイド部をテンプレート本体から取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隙を大きく確保することができる。
その結果、基礎杭が傾いて、平面視したときに、基礎杭相互の間隔がガイド部の間隔と異なって設置された場合であっても、ガイド部を取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隔を拡げて、テンプレート本体と基礎杭とが干渉することなく、基礎杭の設置に用いた基礎杭用テンプレート(テンプレート本体)を効率的に引き上げる(基礎杭から取り外す)ことができる。
また、テンプレート本体が、基礎杭設置位置と対応するガイド部を装着するためのガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数のガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えているので、ガイドホルダ部にガイド部を装着することにより、ガイド部をテンプレート本体に効率的に装着することができ、ガイド部を、基礎杭設置位置に対して高い精度で配置することができる。
また、例えば、ガイド部の数、配置は、基礎杭設置位置の数等に応じて任意に設定することが可能である。
また、ガイド形状部の配置についても、基礎杭設置位置や基礎杭の大きさ等に応じて任意に設定することが可能である。
また、設置される基礎杭をガイド形状部に向かっておおまかに案内する部分を「案内部」という場合があるものとする。
また、それぞれのガイド部材がすべて同じ構成とされていてもよいし、いずれかのガイド部が他のガイド部と異なる構成とされてもよい。
また、ガイド部は、設置した基礎杭から引き上げることが可能な範囲で、一部のガイド部(例えば、1つ)をテンプレート本体に固定して、残りのガイド部をテンプレート本体に着脱可能に構成してもよい。すなわち、海底から引き揚げる際に取り外しが必要でないガイド部については、例えば、固定式にして着脱可能にしなくてもよい。また、状況に応じて、ガイド部を、取り付けたままにして回収し、あるいは、基礎杭から後退(例えば、スライドにより)させることにより、取り外さずに回収してもよい。
その結果、基礎杭設置位置を効率的に変更又は調整することができる。
また、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/基礎杭の直径a)が、25以下に設定されているので、ジャケット本体の剛性確保のための補強を少なくして、ジャケット本体のコストが上昇するのを抑制することができる。
なお、基礎杭の直径aは、例えば、1.0m以上5.0m以下とすることが効果を発揮させるうえで好適である。
すなわち、ガイド部が装着された基礎杭用テンプレートを基礎杭設置位置に応じて海底に設置し、基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置するので、基礎杭を基礎杭設置位置に正確かつ効率的に設置することができる。
また、テンプレート引き上げ工程において、基礎杭用テンプレートを海底から引き上げる前に、ガイド部をテンプレート本体から取り外すので、テンプレート本体と基礎杭との間隙を大きく確保することができ、平面視したときに、基礎杭相互の間隔がガイド部の間隔に対して異なっている場合であっても、基礎杭と干渉することなく、基礎杭用テンプレート(テンプレート本体)を引き上げることができる。
以下、図1〜図12を参照して、本発明の第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートについて説明する。
図1〜図3は、第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する図であり、図1は平面図であり、図2は側面図であり、図3はガイド部の詳細を説明する図1に矢視IIIで示す部分平面図である。また、図4は、基礎杭用テンプレートにおけるガイド形状部の概略を説明する概念図である。なお、以下の図面において、説明の便宜のため、各構成要素の厚さや寸法の比率を適宜調整する場合がある。
また、ガイド部材、ガイドコマ部材、ガイド装着部を基礎杭側から見たときの左右を、左側、右側又は横方向と称して、左側を符号Lにより、右側を符号Rにより示す場合がある。
また、ガイド部材、ガイドコマ部材、ガイド装着部を側面から見たときの基礎杭側を前方側、基礎杭とは反対側を後方側、又これらを総称して前後方向と称し、前方側を符号Aにより、後方側を符号Bにより示す場合がある。
そして、基礎杭用テンプレート100は、例えば、風力発電用設備等の基礎構造をなす複数の基礎杭Sを海底の地盤に設置(打設)するために用いられる。
テンプレート本体110は、平面視したときに、外形形状が基礎杭用テンプレート100と同様に形成されている。
また、第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122、第2ガイド部材装着部(ガイド部装着部)128は、ガイドホルダ枠体121内に配置されている。
なお、図1に示したのは、第1ガイド部材装着部122にガイド部材(ガイド部)140を配置した例であるが、第2ガイド部材装着部128に装着したガイド部材(ガイド部)140に基礎杭Sを配置する場合も同様である。
また、基礎杭Sの直径aは1.0m以上5.0m以下の場合に効果が発揮される点で好適である。
そして、枠本体構造物の外面には、連結部材111が連結されている。
なお、基礎杭Sとガイド形状部150Sの間隔(間隙)L0は、基礎杭設置位置の交差や用途に応じて任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、ガイド形状部150Sと基礎杭Sの間隔L0は、最も小さい(ガイド形状部150Sの下端部)でL0=20mmに設定されている。
なお、ガイドホルダ120の詳細構成については、後述する。
また、4つのガイドホルダ120は、テンプレート本体110の中心Oを挟んで互いに直交する位置(テンプレート本体110の中心Oとする「十」字の端部)に、互いの辺が平行になるように配置されている。
また、ガイドホルダ120の辺は、テンプレート本体110の外形形状がなす略八角形の短辺を構成する。
そして、連結部材111は、隣接するガイドホルダ120の外面同士及び連結部材111同士を連結する。
また、連結部材111における連結は、任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、例えば、溶接により形成されている。
なお、連結部材111における連結として、例えば、ボルト等の締結部材や他のジョイント部材を用いてもよい。
また、外側連結部材112は、図2に示すように、ガイドホルダ120を上下2個所(複数個所)で連結している。
また、内側連結部材113は、図示していないが、外側連結部材112と同様に、ガイドホルダ120を2個所(複数個所)で上下方向に連結する。
また、上側の外側連結部材112と下側の内側連結部材113、上側の内側連結部材113と下側の外側連結部材112を連結していることが好適である。
また、第1補強連結部材115は、外側連結部材112と内側連結部材113のそれぞれの軸方向における連結位置をずらして斜めに連結することにより、たすき掛けのように連結する構成としてもよい。
また、上側の外側連結部材112と下側の内側連結部材113、上側の内側連結部材113と下側の外側連結部材112を斜めに連結することにより、たすき掛けのように連結する構成としてもよい。
また、第2補強連結部材116は、例えば、上側の内側連結部材113の中央部と、隣接配置された下側の内側連結部材113の中央部とを連結してもよい。
また、第1ガイド部材装着部122は、ガイドコマ部材150を装着するための4つのガイドコマ装着部123を備えている。
また、第2ガイド部材装着部128は、ガイドコマ部材150を装着するための4つのガイドコマ装着部129を備えている。
また、ガイドコマ装着部129は、第2基礎杭設置位置P2と対応して、基礎杭Sを挟んでそれぞれ2つずつ対向して配置されている。
また、ガイドコマ装着部123、129は、装着凹部122Uに対して前方側A(基礎杭S側)に配置された前方側支持壁部124と、ガイドコマ部材150の後方側Bに配置された後方側支持壁部125と、ガイドコマ部材150の横方向(左右LR方向)に沿って配置されたサイド支持壁部126と、を備えている。
そして、前方側支持壁部124は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の前方側Aを支持する。
また、前方側支持壁部124は、基礎杭S側の面に、ガイドコマ部材150を安定して保持するための傾斜部124Tが形成されている。
前方側支持壁部124の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
そして、後方側支持壁部125は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の後方側Bを支持する
後方側支持壁部125の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
そして、サイド支持壁部126は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の横方向を支持する。
なお、サイド支持壁部126の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
また、サイド支持壁部126Aは、この実施形態において、左側Lと右側Rの肩部に傾斜部126Tが形成されている。
また、サイド支持壁部126Bは、この実施形態において、装着凹部122Uが形成される側方部にガイド傾斜部126Tが形成されている。
また、サイド支持壁部126Cは、この実施形態において、両方の肩部にガイド傾斜部126Tが形成されている。
言い換えると、サイド支持壁部126Cの左右方向寸法は、第1基礎杭設置位置P1と第2基礎杭設置位置P2の設置間隔に基づいて設定されている。
図10は、ガイドコマ部材の概略構成を説明する図であり、図10(A)はガイドコマ部材を側面から見た図であり、図10(B)は図10(A)に矢視XB−XBで示したガイドコマ部材の断面図である。
そして、位置決めコマ部(装着凸部)152を、ガイドコマ装着部123(129)の挿入凹部122Uに挿入することにより、ガイドホルダ120に装着することができる。
なお、ガイドコマホルダ120にガイドコマ部材150を装着した後は、例えば、ボルト(ねじ部材)等の取付部材(不図示)を用いて固定することが好適である。
また、取付部材に代えて、例えば、ガイドコマ部材150を溶接等で固定し、ガイドコマ部材150を取り外す際に溶接部分を切断、除去してもよい。
また、ベース部151は、前後方向の長さが、ガイドコマ装着部123(129)の前方側支持壁部124の上面124F及び後方側支持壁部125の上面125Fに載置可能な寸法に形成されている(図6A、図6B参照)。
また、ベース部151は、幅(左右方向寸法)が、隣接するサイド支持壁部126、126の間隔よりもわずかに小さく形成されている。
また、位置決めコマ部(装着凸部)152は、前方側支持壁部124と対向する側の面に、下方に向かうにしたがって前方側支持壁部124から離間して傾斜するテーパ部152Tが形成されている。
また、位置決めコマ部(装着凸部)152は、横方向寸法が、隣接するサイド支持壁部126、126の間隔(装着凹部122Uの幅)よりもわずかに小さく形成されている。
また、基礎杭ガイド部153は、図10(B)に示すように、基礎杭ガイド部153の後方側Bを構成する後方側部材153Aと、後方側部材153Aの前方側Aに接続され基礎杭と対向する前方側部材153Bと、を備えている。
また、下部ガイド部154、上部ガイド部155は、それぞれ後方側部材153A及び前方側部材153Bを備えている。
また、前方側部材153Bの円弧状の外周面は、下部ガイド部154の全長にわたってガイドコマ部材150のガイド形状部150Sを構成している。
すなわち、下部ガイド部154は、上方に向かにしたがって基礎杭(不図示)との間隔が拡大するように形成されている。
下部ガイド部154の傾斜は、後方側部材153Aの後方側Bの面が前方側支持壁部124の傾斜部124Tと相補的に設定されている。
また、下部ガイド部154の前方側部材153Bの前方側Aの外周面はガイド形状部150Sとされている。
なお、図10(A)に示すように、図4で示したガイド形状部150Sと基礎杭Sとの間隔L0は、ガイドコマ部材150の下端部におけるガイド形状部150Sと基礎杭Sの間隔である。
また、上部ガイド部(案内部)155は、上方に向かうにしたがって、下部ガイド部154よりも後方側Bに大きく傾斜している。
そして、上部ガイド部(案内部)155は、基礎杭(不図示)を下方に移動させて設置する際に、基礎杭Sを下部ガイド部154の前面Aに形成されたガイド形状部150Sに向かっておおまかに案内するための案内部である。
図11は、テンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する正面から見た概念図であり、図11(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、図11(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。また、図12は、テンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する側面から見た概念図であり、図12(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、図12(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。
なお、図11、図12は、テンプレート本体110の外方から中心O側に向かって見たときに、基礎杭Sを挟んで左側に位置されるガイドコマ部材装着部123、129を図示したものである。
具体的には、第1基礎杭設置位置P1と対応させる場合には、ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122を構成する4つのガイドコマ装着部123にガイドコマ部材150を装着し、第2基礎杭設置位置P2と対応させる場合には、ガイド部材装着部128を構成する4つのガイドコマ装着部129にガイドコマ部材150を装着する。
ガイドコマ装着部123にガイドコマ部材150を装着する場合は、図11(A)、図12(A)に示すように、ガイドコマ部材150を上方からまっすぐ下降させてガイドコマ装着部123に挿入する。
また、ガイドコマ部材150は、位置決めコマ部(装着凸部)152がガイドコマ装着部123の装着凹部122Uに挿入されることで、前後方向及び左右方向の位置が設定される。
このとき、位置決めコマ部(装着凸部)152は、案内テーパ部152Tによって前後方向の位置が挿入凹部122Uに案内される。
まず、ガイド部装着工程において、例えば、台船上(海面上)において、テンプレート本体110のガイドホルダ120に、ガイド部材140を装着して、基礎杭設置位置と対応する基礎杭用テンプレート100を組み立てる。
また、装着したガイドコマ部材150は、例えば、ボルト等の締結部材(取付部材、不図示)を用いてガイドホルダ120に固定することが好適である。
次に、ガイド部装着工程で準備した基礎杭用テンプレート100を、台船に設けられたクレーン等を用いて海底地盤Gに設置する。
基礎杭用テンプレート100を設置する際には、例えば、海底でダイバーが基礎杭用テンプレート100を所定の基礎杭設置位置に案内しながら設置する。
次いで、図13(A)に示すように、台船クレーンで吊り下げた基礎杭Sを基礎杭用テンプレート100を用いて、順次基礎杭設置位置に設置(打設)する。
基礎杭設置工程は、周知の方法を適用することが可能であり、例えば、バイブロハンマーを用いて基礎杭用テンプレート100に基礎杭Sを建込み、油圧ハンマー打ち止め等を行って、基礎杭を打設する。
基礎杭Sの設置が完了すると、図13(B)に示すように、基礎杭Sが基礎杭用テンプレート100内に収容された状態、言い換えると、ガイドコマ部材150で挟まれた状態で設置される。
基礎杭設置工程における基礎杭Sの打設が完了したら、海面下において、図13(B)で示した基礎杭Sが収容された基礎杭用テンプレート100から、ガイド部材(ガイド部材140を取り外す。具体的には、ガイドコマ部材150をガイドコマホルダ120から取り外す。
ガイドコマ部材150を取り外すことで、テンプレート本体110のガイドホルダ120と設置した基礎杭Sと間に、テンプレート本体110を引き上げる際に互いが干渉しないための間隔を確保する。
ガイドコマ部材150の取り外しは、図11、図12で示した順序と逆の順序で実施する。
ガイド部取り外し工程において、基礎杭用テンプレート100と基礎杭Sの間に間隔を確保したら、例えば、図13(C)に示すように、台船上のクレーン等を用いてテンプレート本体110を海底から引き上げる。
基礎杭Sの相互の位置関係が、カタカナの「ハ」の字状に設置されている場合は、特に、基礎杭用テンプレート100の引き上げが困難である。
したがって、ガイド部材(ガイド部)140をテンプレート本体110に取り付けた場合には、ガイド形状部150Sが基礎杭Sを基礎杭設置位置に案内することができ、ガイド部材(ガイド部)140をテンプレート本体110から取り外した場合には、テンプレート本体110と基礎杭Sとの間隙を大きく確保することができる。
その結果、例えば、基礎杭Sが傾いて設置されていても、テンプレート本体110と基礎杭Sとが干渉することなく、基礎杭用テンプレート100(テンプレート本体110)を引き上げることができる。
また、ガイド部材(ガイド部)140を装着するガイド装着部122、128を選択することにより、ガイド形状部150Sの位置、ひいては基礎杭設置位置の配置を効率的に変更することができる。
また、ガイドコマ部材150の配置等を変更することで、ガイド形状部150Sの位置、ひいては、基礎杭設置位置(基礎杭設置位置の相互の配置)等や、例えば、設置する基礎杭Sの大きさ(外径)を効率的に変更することができる。
また、上記(b/a)が25.0以下に設定されているので、ジャケット本体の剛性確保のための補強を少なくして、ジャケット本体のコストが上昇するのを抑制することができる。
また、テンプレート設置工程(S2)において、基礎杭用テンプレート100を海底地盤Gに設置し、基礎杭設置工程(S3)において、基礎杭用テンプレート100に案内させて海底地盤Gに基礎杭Sを設置するので、基礎杭設置用テンプレート100を用いて、基礎杭Sを効率的に基礎杭設置位置に設置(打設)することができる。
以下、図15〜図19を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する図であり、図15(A)は平面図を、図15(B)は側面図を示している。また、図16は、基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図であり、図17はガイド部を側面から見た概念図であり、図18はガイド部の詳細を説明する側面から見た図である。また、図19は礎杭用テンプレートのガイド部の作用を説明する側面から見た図である。
そして、連結部材211は、隣接するガイドホルダ220の外面同士及び連結部材211同士を連結する。
また、ガイドホルダ本体221は、例えば、上面221Fが平坦な面に形成されている。
また、ストッパ部材223は、ガイドホルダ本体221を構成するそれぞれの断面矩形状部材222の後方側B(外側)の面の長手方向(横方向)における中央部に配置されている。
そして、ストッパ部材223は、上端部が上面221Fよりも上方まで延在した構成とされている。
また、それぞれのストッパ部材223の前方側Aの面には、貫通孔223Hの周囲にナット223Tが取付られている。
そして、取付ねじ本体226Aを後退させると、ガイドホルダ220からガイド部材240を取り外すことが可能とされ、取付ねじ本体226Aを前進させると、ガイド部材240をガイド部材装着部225に装着(載置した状態で取り付け)することが可能とされている。
なお、ガイドプレート242の幅(左右方向寸法)は任意に設定することが可能であり、ベース部241の中央部を含んでその左右両側に延在していてもよい。
また、ガイドプレート242は、上方に向かうにしたがって後方側Bに延在して形成されている。
また、ガイドプレート242の前方側Aの面には、基礎杭をガイド形状部240Sにおおまかに案内する案内部240Gが形成されている。
その結果、例えば、ガイドホルダ220と基礎杭Sとが干渉するのを防止して、基礎杭用テンプレート200(テンプレート本体210)を引き上げることができる。
このように、必要に応じてガイド部材240を取り外すことにより、効率的な基礎杭設置工事を行うことが可能となり、しかも海底(海中)における作業を大幅に削減、効率化することが可能になる。
以下、図20〜図22を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図20は、第3実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図であり、図21は、基礎杭用テンプレートのガイド部の概略を説明する側面から見た縦断面図である。また、図22は、基礎杭用テンプレートにおいてガイド部材を固定するクランプ部材(取付部材)を説明する概略構成図である。
ガイド部材(ガイド部)240は、第2実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
その他は、テンプレート本体210と同様であるので、第2実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施形態におけるガイド部材取付ねじ(取付部材)226を備えるかどうは任意に設定することが可能であるが、必須の鋼製ではなく、第3実施形態では、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226を備えていない。 その他は、第2実施形態と同様であるので、第2実施形態と同じ符号を付して必要な構成のみ説明する。
そして、ガイドホルダ本体221の平坦な上面221Fと、ストッパ部材223で規制されたガイドホルダ220の内方側の領域に、ガイド部材装着部225が形成されている。
また、ガイドホルダ本体221の上部には、フランジ部221Aが形成されている。
また、前述のように、ガイド部材240のベース部241の下部には、フランジ部241Aが形成されている。
そして、固定ねじ367は、頭部367Tを軸線周りに廻すことにより、ねじ穴363Hに沿って進退して、固定部366と協働して、固定ねじ367の先端部と固定部366によりガイドホルダ本体22のフランジ部221Aと、ガイド部材240のベース部241のフランジ部241Aを挟んで固定する構成とされている。
その結果、基礎杭用テンプレート300を効率的に引き上げることができる。
したがって、ガイド装着部250上において、ガイド部材240の位置を容易かつ効率的に調整することができる。
以下、図23、図24を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図23は、第4実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する側面から見た図であり、図24はガイド部の概略構成を説明する平面図である。
図23、図24において、符号400は基礎杭用テンプレートを、符号410はテンプレート本体を、符号411は連結部材を、符号420はガイドホルダを、符号440はガイド部材(ガイド部)を、符号450Sはガイド形状部を示している。また、符号Oは、基礎杭用テンプレートを平面視したときの中心を示している。
基礎杭用テンプレート400は、例えば、平面視したときに、外形形状が略正方形に形成されている。
また、ガイドホルダ420には、外方から内方に向かって貫通するねじ穴(ガイド部材装着部)420Hが形成されている。
ねじ穴(ガイド部材装着部)420Hは、ガイドホルダ本体421にその中心O1の周りに90°間隔に配置されている。
また、ねじ穴(ガイド部材装着部)420Hは、図24に示すように、例えば、上下2段に配列されている。
ガイドボルト(ねじ部材、ガイド部材)441は、ガイドホルダ420に形成されたねじ穴(ガイド部材装着部)420Hに螺合させて、ガイドホルダ420内のガイド穴420Gに対して進退され、ガイドボルト(ねじ部材)441の先端部に形成されたガイド形状部440Sと基礎杭(不図示)との間隔(間隙)を調整可能とされている。
そして、この傾斜部は、上方からガイドコーン422に基礎杭Sを挿入した場合に、下方に移動する基礎杭Sを、ガイド形状部440Sに向かっておおまかに案内する案内部440Gとされている。
なお、ガイドコーン422、リング部材423をガイド部材(ガイド部)440に対して着脱可能とするかどうかは任意に設定することができる。
その結果、基礎杭設置位置を効率的に変更又は調整することができる。
例えば、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100がガイド部材(ガイド部)140を装着する4つのガイドホルダ120を備えている場合について説明したが、ガイドホルダ120の数(言い換えると、ガイド部材140の数)は任意に設定することが可能であり、例えば、3つでもよいし、5つ以上の数に設定してもよい。
例えば、上記第2実施形態において、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226の進退量を調整することにより、取付部材としての機能に加えてガイド部材240の位置変更機能を備えた構成としてもよい。
また、上記事項は、基礎杭テンプレート200、300、400についても同様である。
S 基礎杭
100、200、300、400 基礎杭テンプレート
110、210、310、410 テンプレート本体
111、211、411 連結部材
120、220、320、420 ガイドホルダ
122、123 ガイド部材装着部(ガイド部装着部)
122U 装着凹部
140、240 ガイド部材(ガイド部)
150 ガイドコマ部材
150S、240S、440S ガイド形状部
150G、240G、440G 案内部
226 ガイド部材取付ねじ(取付部材)
360 クランプ部材(取付部材)
440 ガイド部材(ガイド部)
441 ガイドボルト(ねじ部材、ガイド部材)441
Claims (12)
- 海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、
基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、
平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成され、
前記テンプレート本体は、
前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、
複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、
を備えている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部は、
前記ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を、
備えていることを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイドホルダ部には、前記ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成され、
前記ガイド部を装着する前記ガイド装着部を選択することにより前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部と前記ガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、
備え、
前記装着凸部を前記装着凹部に挿入することにより前記ガイド部が前記ガイドホルダ部に装着される
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部は、
前記基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部を、前記基礎杭設置位置と対応させて前記テンプレート本体に保持させる取付部材を、
備えることを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
ねじ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
クランプ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部によって設置する前記基礎杭の直径をaとし、隣接する前記ガイド部により設置する前記基礎杭の軸間距離をbとした場合に、
(b/a)が、2.5以上かつ25以下に設定されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置する基礎杭設置方法であって、
海面上において、前記テンプレート本体に前記ガイド部を装着するガイド部装着工程と、
前記基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、
設置した前記基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に前記基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、
前記基礎杭設置工程が完了した後に、海底において前記ガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、
海底から前記基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、
を備えることを特徴とする基礎杭設置方法。 - 請求項11に記載の基礎杭設置方法であって、
前記ガイド部装着工程において、
前記テンプレート本体が複数のガイド装着部を有し、複数のガイド装着部のうち選択した前記ガイド装着部に前記ガイド部を装着する
ことを特徴とする基礎杭設置方法。
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