JP5209278B2 - 鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法 - Google Patents

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本発明は、基礎梁やフーチングを用いずに、杭部材の杭頭部に設けた中空鋼管内に鉄骨柱を挿入し、当該中空鋼管内にコンクリートを打設することにより杭部材に鉄骨柱を接合するようにした工法に適用される鉄骨柱の構造の簡単化、並びにこの鉄骨柱によって杭との良好な接合品質を確保することが可能な鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法に関する。
基礎梁やフーチングを用いずに、杭部材の杭頭部に設けた中空鋼管内に鉄骨柱を挿入し、当該中空鋼管内にコンクリートを打設することにより、杭部材に鉄骨柱を接合するようにした工法として、特許文献1が知られている。
この特許文献1では、鉄骨柱の下端部の周面に予めアングル材等からなる取付ピースを溶接しておき、その取付ピースに溶接したナットに対してレベル調整ボルトを下向きに螺着しておく。そして、鉄骨柱の柱脚部を支持フレーム内に挿入し、レベル調整ボルトを介して鉄骨柱の重量を支持フレームに預けて仮支持しつつ、水平方向の位置決めおよびレベル調整を行う。しかる後に、接合鋼管内全体にコンクリートを充填するとともに、鉄骨柱の内部にも同レベルまでコンクリートを充填する。この際、ベースプレートに充分な大きさの中心孔を形成しておけば、鉄骨柱の内外のコンクリートの天端が自ずと揃うし、コンクリートの打設時にその浮力が鉄骨柱に作用することを防止できるとしている。
したがって、この工法に適用される鉄骨柱には、取付ピースやナット、レベル調整ボルトが設けられ、鉄骨柱を浮かせた状態で支持フレームに仮支持しつつ、水平方向の位置決めやレベル調整を行うようにしていた。また、鉄骨柱内部へのコンクリート充填を、ベースプレートに形成した中心孔から行うようにしていた。
特開2004−162374号公報(第5頁)
背景技術にあっては、予め鉄骨柱に、取付ピースやナット、レベル調整ボルトなどを取り付けておかなければならず、鉄骨柱を接合鋼管内に挿入してセッティングする際の手間が大変であるという課題があった。また、ベースプレートの中心孔から鉄骨柱内部にコンクリートを充填するようにしていて、流動性の良くないコンクリートの場合には、鉄骨柱内部に十分な量のコンクリートを充填することができないか、あるいは充填までに相当の時間を必要とし、杭部材と鉄骨柱の良好な接合品質の確保が難しかったり、多大な作業時間を要するという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、基礎梁やフーチングを用いずに、杭部材の杭頭部に設けた中空鋼管内に鉄骨柱を挿入し、当該中空鋼管内にコンクリートを打設することにより杭部材に鉄骨柱を接合するようにした工法に適用される鉄骨柱の構造の簡単化、並びにこの鉄骨柱によって杭との良好な接合品質を確保することが可能な鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法を提供することを目的とする。
本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法は、杭部材の杭頭部と接合されて地盤に設置されかつコンクリートが充填される中空鋼管の内方に鉄骨柱の下端部を挿入して、基礎梁やフーチングを用いずに、これら鉄骨柱と杭部材とを連結するようにした鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部の施工法であって、ベースプレートで形成された底面を有する中空ボックス状に形成され、該底面に柱芯出し用孔部が形成されるとともに、側部にコンクリート打設用穴部が形成された鉄骨柱を製作する第1工程と、上記中空鋼管内に、上記柱芯出し用孔部に挿入されて上記鉄骨柱の柱芯を芯出しする芯出し材を設けるとともに、該鉄骨柱の上記底面を仮受けして当該鉄骨柱の高さ位置を位置決めする仮受部を設ける第2工程と、上記中空鋼管の天端に、2つのアングルを互いに直角に接合することで直角な角部を有する直角定規様に形成されて、該中空鋼管の天端レベルで上記鉄骨柱の設置位置を位置決めすると共に、該鉄骨柱の建て方を案内する案内部材を設け、該角部を案内にして該案内部材に沿って該鉄骨柱を降下させて、上記柱芯出し用孔部に上記芯出し材を挿入しつつ、上記仮受部上に仮受けさせる第3工程と、上記中空鋼管に対し、上記鉄骨柱を仮固定部材で仮固定する第4工程と、上記中空鋼管内方および上記コンクリート打設用穴部から上記鉄骨柱内部にコンクリートを打設充填する第5工程とを含むことを特徴とする。
本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法にあっては、基礎梁やフーチングを用いずに、杭部材の杭頭部に設けた中空鋼管内に鉄骨柱を挿入し、当該中空鋼管内にコンクリートを打設することにより杭部材に鉄骨柱を接合するようにした工法に適用される鉄骨柱の構造の簡単化、並びにこの鉄骨柱によって杭との良好な接合品質を確保することができる。案内部材の直角な角部を案内にして、案内部材に沿って鉄骨柱を降下させ、柱芯出し用孔部に芯出し材を挿入しつつ、仮受部上に仮受けさせる段階で、鉄骨柱は、ベースプレートレベルおよび中空鋼管天端レベルでの芯出しが完了するとともに、設置高さ位置のセットを完了することができる。
以下に、本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態にかかる鉄骨造建物の杭との連結に用いる鉄骨柱1は基本的には、図1に示すように、杭部材2の杭頭部と接合されて地盤Gに設置されかつコンクリートC1,C2が充填される中空鋼管3の内方に下端部が挿入されて、基礎梁やフーチングを用いずに、杭部材2と連結される鉄骨造建物の杭4との連結に用いる鉄骨柱1であって、底面1aを有する中空ボックス状に形成され、底面1aに柱芯出し用孔部5が形成されるとともに、側部1bにコンクリート打設用穴部6が形成されて構成される。
また、本実施形態にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造は基本的には、図1に示すように、杭部材2の杭頭部と接合されて地盤Gに設置されかつコンクリートC1,C2が充填される中空鋼管3の内方に鉄骨柱1の下端部を挿入して、基礎梁やフーチングを用いずに、これら鉄骨柱1と杭部材2とを連結するようにした鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造であって、上述した鉄骨柱1と、中空鋼管3内に設けられ、柱芯出し用孔部5に挿入されて鉄骨柱1の柱芯を芯出しする芯出し材7と、中空鋼管3内に設けられ、鉄骨柱1の底面1aを仮受けして鉄骨柱1の高さ位置を位置決めする仮受部8と、コンクリート打設用穴部6から鉄骨柱1内部にコンクリートが打設されて形成された柱内コンクリート充填部Cfとを備えて構成される。
図1には、本実施形態にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造の要部拡大側断面図が示されている。鉄骨柱1は、上下端が開口された中空ボックス状の柱本体1cと、柱本体1cの下端に、これを塞いで溶接接合されたベースプレート9とから主に構成される。ベースプレート9は鉄骨柱1の底面1aを形成する。ベースプレート9には、これを貫通して、ロッド状の芯出し材7が挿入される柱芯出し用孔部5が形成される。柱芯出し用孔部5の孔径は、芯出し材7の挿入操作が許容されれば足りる程度に、芯出し材7の外径よりも僅かに大きく形成される。また、鉄骨柱1の側部1bには、建物の1階床レベルよりも高い位置に、鉄骨柱1の中空内部にコンクリートを打設充填するためのコンクリート打設用穴部6が形成される。このような構成を備える鉄骨柱1は、工場または現場で製作され、杭4との連結部構造に適用される。
次に、当該鉄骨柱1と杭4と連結部構造について説明する。地盤Gには、杭頭部に中空鋼管3を接合した中空筒体状の杭部材2が埋設され、これにより杭4が設置される。中空鋼管3は地盤Gに設置され、その上部が地盤Gから上方へ露出される。露出された中空鋼管3の上部周りには、盛土Fが施されるとともに、中空鋼管3の天端周りには、上面平坦に捨てコンSが施工され、また捨てコンSよりも外側には、土間下砕石Rが敷かれる。杭部材2内部には、杭頭部よりも下方位置まで、トレミー管などを用いてセメントミルクCmが充填される。固化したセメントミルクCm上には、中空鋼管3の中途部位置まで、一次コンクリートC1が打設充填される。
中空鋼管3内には、下端部を一次コンクリートC1中に埋設して、上端部を一次コンクリートC1表面から上方へ向かって延出させて、芯出し材7が設けられる。芯出し材7は、設置される鉄骨柱1の柱芯位置に合致させて配置される。芯出し材7は本実施形態にあってはネジ材で構成され、その上端は、鉄骨柱1の柱芯出し用孔部5への挿入を容易にするために、上方へ向かって先細りに形成される。芯出し材7には、鉄骨柱1のベースプレート9設置高さ位置を示すマーカーとして、柱芯出し用孔部5よりも大きな外径のダブルナット10が螺着される。ダブルナット10が芯出し材7に対して締め緩めされ、これによりベースプレート7位置、ひいては鉄骨柱1の設置高さ位置が設定される。
中空鋼管3内には、一次コンクリートC1上に、芯出し材7周囲を取り囲んで、モルタルで饅頭形態に形成した仮受部8が設けられる。仮受部8は、ダブルナット10で位置決めされた高さ位置でベースプレート9を仮受けし、これにより、中空鋼管3内に挿入される鉄骨柱1の設置高さ位置が位置決めされる。中空鋼管3内には、鉄骨柱1の下端部が挿入される。鉄骨柱1は、柱芯出し用孔部5に芯出し材7が挿入され、かつ仮受部8上に仮受けされることにより、中空鋼管3内での柱芯の芯出し、並びに高さ位置調整がなされた状態で中空鋼管3内に配設される。
中空鋼管3内には、一次コンクリートC1上に天端まで、鉄骨柱1周りに二次コンクリートC2が打設充填され、これにより中空鋼管3を介して鉄骨柱1が杭部材2に一体的に連結される。他方、鉄骨柱1の中空内部には、コンクリート打設用穴部6を介して、ベースプレート9からおおよそ一階床レベル上までコンクリートが打設充填されて、柱内コンクリート充填部Cfが形成される。以上により、基礎梁やフーチングを用いずに、コンクリートC1,C2が充填される中空鋼管3を介して、杭4と鉄骨柱1を連結するようにした連結部構造が構成される。
次に、本実施形態にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造の施工法について説明する。本施工法は基本的には、杭部材2の杭頭部と接合されて地盤Gに設置されかつコンクリートC1,C2が充填される中空鋼管3の内方に鉄骨柱1の下端部を挿入して、基礎梁やフーチングを用いずに、これら鉄骨柱1と杭部材2とを連結するようにした鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部の施工法であって、ベースプレート9で形成された底面1aを有する中空ボックス状に形成され、底面1aに柱芯出し用孔部5が形成されるとともに、側部1bにコンクリート打設用穴部6が形成された鉄骨柱1を製作する第1工程と、中空鋼管3内に、柱芯出し用孔部5に挿入されて鉄骨柱1の柱芯を芯出しする芯出し材7を設けるとともに、鉄骨柱1の底面1aを仮受けして当該鉄骨柱1の高さ位置を位置決めする仮受部8を設ける第2工程と、中空鋼管3の天端に、2つのアングル11a,11bを互いに直角に接合することで直角な角部11cを有する直角定規様に形成されて、中空鋼管3の天端レベルで鉄骨柱1の設置位置を位置決めすると共に、鉄骨柱1の建て方を案内する案内部材を設け、角部11cを案内にして案内部材11に沿って鉄骨柱1を降下させて、柱芯出し用孔部5に芯出し材7を挿入しつつ、仮受部8上に仮受けさせる第3工程と、中空鋼管3に対し、鉄骨柱1を仮固定部材12で仮固定する第4工程と、中空鋼管3内方およびコンクリート打設用穴部6から鉄骨柱1内部にコンクリートC2,Cfを打設充填する第5工程とを含む。
図2および図3中の(a)〜(i)にわたって、本実施形態にかかる施工法の工程が、順次示されている。図4は、図2中A部拡大図、図5は、図3中(g)の平面図である。まず、図2(a)に示すように、地盤Gに掘削した杭孔13に、杭頭部に中空鋼管3を接合した杭部材2を挿入設置し、杭部材2内部に、天端よりも低い位置までセメントミルクCmを充填し、固化させる。この際、中空鋼管3の天端周辺が地盤G上に露出するように盛土Fを施す。他方、上述した鉄骨柱1を工場または現場にて製作しておく。中空ボックス状の柱本体1cの側部1bに、コンクリート打設用穴部6を穿設する。そして、柱芯出し用孔部5を形成したベースプレート9を、当該柱芯出し用孔部5が柱芯に合致するようにして、柱本体1cの下端に溶接接合する。
次いで、図2(b)に示すように、杭部材2内部から中空鋼管3内の中途部まで、セメントミルクCm上に一次コンクリートC1を充填する。またこの際、中空鋼管3の天端周囲を取り囲んで、盛土F上に、上面が平坦な捨てコンSを施工する。捨てコンSの施工に際しては図示しないけれども、捨てコンSよりも外側に土間下砕石Rを敷設する。図4に示すように、捨てコンSの上面Saは、雨水や異物が中空鋼管3内に入り込むことを防止するために、中空鋼管3の天端3aより低く形成する。捨てコンSにより、中空鋼管3の天端3aが保護される。また、捨てコンSの平坦な上面Saは、柱芯の墨出しに利用される。
次いで、図2(c)に示すように、例えば下げ振りなどで鉄骨柱1の柱芯位置に合致させて、一次コンクリートC1に、芯出し材7を立設する。芯出し材7には予め、ダブルナット10を螺合させておく。芯出し材7の固定が完了したならば、ダブルナット10を、鉄骨柱1の設置高さ位置で芯出し材7に締め付けてセットする。ダブルナット10は、その後のモルタルによる仮受部8の形成にあたって、当該仮受部8の天端レベルを示す目印にもなる。次いで、図2(d)に示すように、ダブルナット10の上端に合わせて、芯出し材7周囲にモルタルで仮受部8を形成する。
次いで、図2(e)に示すように、中空鋼管3の天端に、捨てコンSに施した墨出しを利用して、鉄骨柱1の建て方を案内する案内部材11を溶接接合する。これにより、鉄骨柱1は、中空鋼管3の天端レベルで設置位置が位置決めされる。案内部材11は図5に示すように、2つのアングル11a,11bを互いに直角に接合することで、直角定規様に形成される。案内部材11は、一方のアングル11aが中空鋼管3を跨ぎ、他方のアングル11bが中空鋼管3に掛止されて、それらの端部が捨てコンS上に張り出す大きさに形成される。
次いで、図3(f)に示すように、案内部材11の直角な角部11cを案内にして、案内部材11に沿って鉄骨柱1を降下させ、柱芯出し用孔部5に芯出し材7を挿入しつつ、仮受部8上に仮受けさせる。この段階で、鉄骨柱1は、ベースプレート9レベルおよび中空鋼管3天端レベルでの芯出しが完了するとともに、設置高さ位置のセットが完了する。
次いで、図3(g)および図5に示すように、案内部材11のアングル11a,11bに反力をとって、中空鋼管3と鉄骨柱1との間に木製キャンバなどの仮固定部材12を取り外し可能に打ち込み、これによって鉄骨柱1の下端部を中空鋼管3に対して仮固定する。このように鉄骨柱1を位置固定すれば、当該鉄骨柱1への鉄骨梁の建て方などを進めることができる。
次いで、図3(h)に示すように、中空鋼管3内方へ鉄骨柱1周りにコンクリートC2を充填するとともに、鉄骨柱1のコンクリート打設用穴部6から鉄骨柱1の中空内部へコンクリートCfを打設充填する。この際、案内部材11および仮固定部材12は、取り付けたままとしても、あるいは取り去っても良い。
最後に、図3(i)に示すように、コンクリート打設用穴部6を、これに閉塞板14を溶接接合して閉塞する。以上の施工法により、基礎梁やフーチングを用いずに、コンクリートC1,C2が充填される中空鋼管3を介して、杭部材2と鉄骨柱1を連結するようにした連結部構造を施工することができる。
以上説明した本実施形態にかかる鉄骨造建物の杭4との連結に用いる鉄骨柱1によれば、中空鋼管3内に挿入されて柱芯位置や設置高さ位置がセッティングされる鉄骨柱1には、柱芯出し用孔部5と、当該孔部5が芯出し材7や仮受部8で塞がれることとの関係で、鉄骨柱1内部へのコンクリートCf充填を確保するコンクリート打設用穴部6を形成するだけで良く、基礎梁やフーチングを用いずに杭4と連結される鉄骨柱1の構造をきわめて簡単化することができ、取扱い数の多い鉄骨柱1を効率よく製作することができる。また、コンクリート打設用穴部6を形成したので、当該穴部6から鉄骨柱1の中空内部へ確実に適量のコンクリートCfを充填することができ、中空鋼管3内に建て込んだ鉄骨柱1の品質を適切に確保することができる。
また、本実施形態にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造の施工法によれば、芯出し材7と案内部材11により、ベースプレート9レベルおよび中空鋼管3天端レベルの上下2か所で鉄骨柱1の芯出しを行うことができ、柱芯の位置精度を向上することができる。また、仮受部8で、鉄骨柱1の底面1aであるベースプレート9を仮受けして、鉄骨柱1の設置高さ位置を設定することができ、背景技術のように鉄骨柱を浮かせた状態でレベル調整するよりも、容易かつ安全に鉄骨柱1の高さ位置をセッティングすることができる。また、鉄骨柱1を降下させる作業だけで、これら芯出し材7と仮受部8により、芯出し作業と高さ位置調整作業を行うことができる。また、芯出し材7と仮受部8をともに中空鋼管3内に設けたので、柱芯出し用孔部5への芯出し材7の挿入操作で仮受部8に鉄骨柱1を仮受けさせることができ、鉄骨柱1の芯出し作業と設置高さ位置調整とを一挙に完了することができる。
仮固定部材12で鉄骨柱1を中空鋼管3に仮固定するようにしたので、中空鋼管3内へのコンクリートC2の充填を待つことなく、鉄骨梁等の建て方を並行して進めることができ、工期を短縮化できる。また、コンクリート打設用穴部6から鉄骨柱1内部へコンクリートCfを打設充填するようにしたので、鉄骨柱1内部へのコンクリートCfの充填を早期にかつ適切に完了することができる。このように鉄骨柱1内部へのコンクリート充填を確保しつつ、二次コンクリートC2により鉄骨柱1の下端部を中空鋼管3に適切に接合することができ、ひいては杭4との接合品質を適切に確保することができる。
さらに、本実施形態にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱1と杭4の連結部構造によれば、芯出し部材7と柱芯出し用孔部5とにより、柱芯位置の精度を容易にかつ高く確保することができる。また、仮受部8により、鉄骨柱1の設置高さ位置精度を高く確保することができる。また、コンクリート打設用穴部6から鉄骨柱1内部にコンクリートを打設充填してコンクリート充填部Cfを形成するようにしたので、適切なコンクリート充填部Cfを得ることができて、鉄骨柱1の構造健全性を高めることができる。また、鉄骨柱1と杭4の連結部構造として、従来と遜色のない構造強度を保持することができる。
芯出し材7の周囲に、鉄骨柱1を仮受けする仮受部8を設けるようにしたので、芯出し材7を基準にして仮受部8を設けることができるとともに、芯出し作業と高さ位置調整作業の一括性を構造的に確保することができる。芯出し材7に、仮受部8の高さ位置を示すダブルナット10を設けたので、仮受部8を適切に形成できるとともに、鉄骨柱1の高さ位置も確実に設定することができる。
本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法で施工した連結部構造の一例を示す要部拡大側断面図である。 本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法の好適な一実施形態を、工程(a)〜(e)にわたって示す説明図である。 本発明にかかる鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法の好適な一実施形態を、工程(f)〜(i)にわたって示す説明図である。 図2中、A部拡大図である。 図3中、(g)の平面図である。
符号の説明
1 鉄骨柱
1a 鉄骨柱の底面
1b 鉄骨柱の側部
2 杭部材
3 中空鋼管
4 杭
5 柱芯出し用孔部
6 コンクリート打設用穴部
7 芯出し材
8 仮受部
11 案内部材
12 仮固定部材
C1 一次コンクリート
C2 二次コンクリート
Cf 柱内コンクリート充填部
G 地盤

Claims (1)

  1. 杭部材の杭頭部と接合されて地盤に設置されかつコンクリートが充填される中空鋼管の内方に鉄骨柱の下端部を挿入して、基礎梁やフーチングを用いずに、これら鉄骨柱と杭部材とを連結するようにした鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部の施工法であって、
    ベースプレートで形成された底面を有する中空ボックス状に形成され、該底面に柱芯出し用孔部が形成されるとともに、側部にコンクリート打設用穴部が形成された鉄骨柱を製作する第1工程と、
    上記中空鋼管内に、上記柱芯出し用孔部に挿入されて上記鉄骨柱の柱芯を芯出しする芯出し材を設けるとともに、該鉄骨柱の上記底面を仮受けして当該鉄骨柱の高さ位置を位置決めする仮受部を設ける第2工程と、
    上記中空鋼管の天端に、2つのアングルを互いに直角に接合することで直角な角部を有する直角定規様に形成されて、該中空鋼管の天端レベルで上記鉄骨柱の設置位置を位置決めすると共に、該鉄骨柱の建て方を案内する案内部材を設け、該角部を案内にして該案内部材に沿って該鉄骨柱を降下させて、上記柱芯出し用孔部に上記芯出し材を挿入しつつ、上記仮受部上に仮受けさせる第3工程と、
    上記中空鋼管に対し、上記鉄骨柱を仮固定部材で仮固定する第4工程と、
    上記中空鋼管内方および上記コンクリート打設用穴部から上記鉄骨柱内部にコンクリートを打設充填する第5工程とを含むことを特徴とする鉄骨造建物の鉄骨柱と杭の連結部構造の施工法。
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