JP6831607B1 - マスク - Google Patents

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祐典 西澤
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【課題】フィルター効果を向上させたマスクを提供する。【解決手段】マスク10は、マスク本体11と、マスク本体11の両端に設けられ、着用時に耳に掛けられる一対の耳掛け部12A、12Bとを備え、マスク本体11は、顔側に配置される第1編地21と、第1編地21の外側に第1編地21に重ねて配置される第2編地31とを有し、第1編地21及び第2編地31は主糸Mと添糸Sとにより編まれたプレーティング編で形成された熱収縮した編地である。【選択図】図1

Description

本発明は、マスクに関し、詳しくは、少なくとも口を覆うマスクに関するものである。
従来より、様々な機能を有するマスクが提案されている。例えば、特許文献1に記載のマスクは、二枚重ねにしたニット生地からなり、顔側のニット生地の顔側を向く面にブラックシリカの微粉末を含有する鉱物含有ポリエステル繊維がプレーティング編みされたものである。このマスクによれば、顔側を向く面にブラックシリカが含まれているので花粉症などの症状の改善効果が期待できる。
特許第5193075号公報
しかし、特許文献1に記載の発明においては、ニット生地(編地)を用いており、編み目が粗く、埃や塵が糸の間から侵入しやすいという問題がある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、フィルター効果を向上させたマスクを提供することを課題としている。
本発明によるマスクは、マスク本体と、前記マスク本体の両端に設けられ、着用時に耳に掛けられる一対の耳掛け部とを備え、前記マスク本体は、顔側に配置される第1編地と、前記第1編地の外側に前記第1編地に重ねて配置される第2編地とを有し、前記第1編地及び前記第2編地は主糸と添糸とにより編まれたプレーティング編で形成された熱収縮した編地である。
上記の構成によれば、マスクは第1編地及び第2編地により二層に構成され、第1、第2の各編地が熱収縮した編地であり、熱収縮させていない編地に比べて編み目が詰まった状態、すなわち単位面積当たりの編み目の数が熱収縮させていないものよりも大きい状態の編地であるため、埃や塵が進入しにくくなり、フィルター効果を向上させることができる。
好ましい実施形態においては、前記第1編地及び前記第2編地は、中央部分が総針加工され、外周部分が針抜加工されていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地及び前記第2編地の前記添糸は、前記第1編地及び前記第2編地の前記主糸よりも熱収縮率が大きい素材からなっていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地の前記主糸は装着時に顔側を向く面に現れてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地の前記主糸は、天然繊維を含む素材からなっていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地の前記主糸は、防臭、消臭及び抗菌の少なくとも1つの機能を有する素材の少なくとも一つからなっていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第2編地は前記主糸が外側を向く面に現れるよう編まれてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第2編地の前記主糸が現れる面は、前記第2編地の前記添糸が現れる面と異なる色調及び図柄の少なくとも一方を有していてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地及び前記第2編地の間に収容物が収容可能なポケットが形成されていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記第1編地と前記第2編地とは無縫製で連結されていてもよい。
好ましい実施形態においては、前記耳掛け部は筒編みで形成されていてもよい。
本発明によれば、フィルター効果を向上させたマスクを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るマスクの背面図である。 マスクの正面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 図2のC−C線に沿う断面図である。 プレーティング編みの説明図である。 ポケットに収容物を収容する動作を説明する斜視図である。 装着時のマスクを示す斜視図である。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1〜8は本発明の一実施形態のマスク10を示す。マスク10は、図1における上側を上にして、顔の少なくとも口を覆うように着用されるものであり、マスク本体11と、マスク本体11の両端に設けられ、着用時に耳に掛けられる一対の耳掛け部12A、12Bとを備えている。本実施形態のマスク10は、図1に示す第1マスク編地20と図2に示す第2マスク編地30とが無縫製で接合された二層構造を有している。第1マスク編地20及び第2マスク編地30の中央部がマスク本体11を構成し、左右方向側端部が一対の耳掛け部12A、12Bを構成しており、マスク本体11と各耳掛け部12A、12Bとの間に、耳を通すための開口13が上下方向に設けられている。
本実施形態において、図8に示すように、装着時において第2マスク編地30が外側に位置し、第1マスク編地20が顔側に位置する。本明細書において、外側とは顔側と反対側であり、外を向く方向である。
第1マスク編地20及び第2マスク編地30は、図6に示すように、主糸Mと添糸Sとにより編まれたプレーティング編で形成されている。プレーティング編とは、添え糸編とも呼ばれ、主糸Mと添糸Sとを同時に編んで、編地の一方の面には主糸Mが主に現れるとともに添糸Sが見え隠れし、他方の面には添糸Sが主に現れるとともに主糸Mが見え隠れするようにする編み方である。本明細書において、「主糸Mが顔側を向く面(または外側を向く面)に現れる」とは、主糸Mが顔側を向く面(または外側を向く面)に主に現れるとともに添糸Sが顔側を向く面(または外側を向く面)に見え隠れするように現れることを言い、「添糸Sが顔側を向く面(または外側を向く面)に現れる」とは、添糸Sが顔側を向く面(または外側を向く面)に主に現れるとともに主糸Mが顔側を向く面(または外側を向く面)に見え隠れするように現れることを言う。
第1マスク編地20は、プレーティング編における主糸Mがマスク10の装着時に顔側を向く面に現れ、添糸Sが外側を向く面(顔側を向く面と反対側の面)に現れている。
主糸Mは天然繊維を含む素材から構成されている。天然繊維とは、例えば、毛、綿、絹、麻、ジュート、亜麻、または大麻等を素材とする繊維、またはこれらの繊維が混合された繊維であるが、これに限定されない。
本実施形態では、第1マスク編地20の主糸Mを綿又は絹からなる天然繊維を含む素材から構成している。なお、第1マスク編地20の主糸Mは、天然繊維素材に限定されず、添糸Sと同様に熱収縮性を有する後述する化学繊維素材であってもよく、また、防臭、消臭、抗菌及び吸水のうち少なくとも1つの機能を有する繊維素材から構成されていてもよい。
添糸Sは熱収縮性を有し、主糸Mよりも熱収縮率が大きい素材からなり、例えば、化学繊維を含む素材から構成されている。化学繊維には、合成繊維、半合成繊維、再生繊維を含む。合成繊維は、ポリマー繊維であり、例えば、ナイロン、ウーリーナイロン、FIY、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルから作成されたポリ塩化ビニル(PVC)不含繊維、ポリ塩化ビニル(PVC)繊維、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアラミド等からなる繊維またはこれらの繊維が混合された繊維である。半合成繊維とは、セルロースなどの天然の高分子物質を化学的に処理してエステルなどの形に変え、繊維にしたものであり、例えば、アセテート繊維などである。再生繊維は、天然の高分子化合物を溶解して均一な溶液にし、これを再び繊維に形成したものであり、例えば、パルプを原料にした再生セルロース繊維である。なお、添糸Sに用いる化学繊維は上記に限定されない。
第2マスク編地30は主糸Mが外側を向く面に現れるよう編まれ、添糸Sが顔側を向く面に現れるように編まれている。第2マスク編地30の主糸Mが現れる面、すなわち外側を向く面は、第2マスク編地30の添糸Sが現れる面、すなわち顔側を向く面と異なる色調を有するが、異なる図柄を有していてもよく、異なる色調及び図柄を有していてもよい。主糸Mに添糸Sよりも明度や彩度の高い色の糸を選択したり、主糸Mを異なる色の複数本の糸から構成することで、外側を向く面に図形や模様を描いたり、顔側を向く面と異なる色調にすることが可能となる。なお、主糸Mが現れる面と添糸Sが現れる面とが同じ色調、図柄であってもよい。第2マスク編地30において、主糸Mは前述した天然繊維であってもよく、添糸Sと同様に熱収縮性を有する化学繊維素材であってもよい。添糸Sは熱収縮性を有し、主糸Mよりも熱収縮率が大きい素材からなり、第1マスク編地20と同じ素材の化学繊維を用いることができる。
第1マスク編地20及び第2マスク編地30は、編み上げ後に加熱装置により約110度以上、約210度以下の温度で加熱処理されることで熱収縮した編地であり、加熱前よりも編み目が詰まった状態の編地、すなわち単位面積当たりの編み目の数が加熱前よりも大きい状態の編地である。加熱処理後の編地は、加熱前の大きさに対して約10%〜40%収縮した大きさとなっている。本実施形態では、特に添糸SとしてSCY(シングルカバードヤーン)と呼ばれる、ポリウレタンの周りに螺旋状にポリエステルやナイロンを巻いた糸を用いている。添糸Sが収縮するが溶融しない温度で編み上がった編地を加熱処理することで、添糸Sが熱収縮して主糸Mが引っ張られ、第1マスク編地20及び第2マスク編地30の編み目が詰まり全体の大きさが縮小し、ハリのある編地となっている。加熱装置として、例えば、電気蒸気アイロン及び蒸気吸引機能を有する仕上げ台が用いられる。
マスク本体11は、顔側に配置される第1編地21と、第1編地21の外側に第1編地21に重ねて配置される第2編地31とを有している。第1編地21は第1マスク編地20の一部をなし、第2編地31は第2マスク編地30の一部をなす。
第1編地21は、図1における背面から見た形状において横長形状に形成されており、上端縁21aは、左右方向の中央部が上側に凸となる湾曲形状に形成され、下端縁21bは、左右方向の中央部が下側に凸となる湾曲形状に形成されている。上端縁21aの左右方向の両端を結んだ線l1に対する上端縁21aの中央部との間の距離を上端縁21aの突出長さL1、下端縁21bの両端を結んだ線l2に対する下端縁21bの中央部との間の距離を下端縁21bの突出長さL2とすると、下端縁21bの突出長さL2は上端縁21aの突出長さL1よりも大きく設定されている。
第1編地21は主として平編みで編まれており、中央部分22が総針加工され、外周部分23は針抜加工されている。総針加工とは、横編機を使用し、編幅内の編針を空き針なく使用する総針配置で編むことを言い、針抜加工とは、横編機を使用して編幅内の編針間に空き針を設ける針抜き配置で編むことを言う。
外周部分23は中央部分22と境界Mで区分けされており、上端部23a及び下端部23b、第1、第2の側端部23c、23dから構成されている。上端部23aは一定の幅L3に設定され、下端部23bは一定の幅L4に設定され、幅L3と幅L4とは同じ長さに設定されている。第1、第2の側端部23c、23dの上下方向の中央部であって、中央部分22と接する部分の幅L5(左右方向の長さ)は一定の幅であって、下端部23b及び上端部23aの幅L3、L4よりも長く設定されている。なお、図面においては、説明のために開口13、24を大きく記載しており、必ずしも幅L5が一定として描かれていない。
第1編地21の中央部分22と第1側端部23cとの境界Mに、上下方向に沿って開口24が設けられている。開口24は、第1側端部23cと中央部分22との左右方向に隣り合う編み目を連結しないことで形成されている。開口24は、第1編地21を第2編地31から離す方向に引っ張った際に第1編地21の中央部分22と第2編地31の中央部分32との間に生じる空間と連通しており、この空間には、ポケットSPとして、埃や花粉などを除去するための例えば不織布からなるフィルター、カイロ、香りや蒸気を発生させる素材等の収容物Oを収容可能である。開口24を形成する中央部分22の開口端部22eは、上下方向にリブ編みにより形成されており、中央部分22の他の部分よりも伸びを大きくして収容物Oの出し入れを容易にしている。なお、必ずしも第1編地21と第2編地31との間に収容物Oを収容する必要はない。また、開口24が設けられていなくてもよい。
なお、開口24の位置は本実施形態に限定されず、例えば、第1編地21の中央部分22と上端部23aとの境界M、または、第1編地21の中央部分22と下端部23bとの境界Mに、左右方向に沿って開口24が設けられていてもよく、第1編地21の中央部分22と第2編地31の中央部分32との間に生じる空間と連通し収容物Oを出し入れできればいずれの位置であってもよい。
第2編地31は第1編地21と略同一形状である。第2編地31には開口24は設けられていない。第2編地31の中央部分32の第1側端部33c側(図2における右側)であって、第1編地21に形成される開口端部22eに対応した位置には、針抜加工された部分32eが上下方向に形成されている。その他の構成については第1編地21と同じであるため、対応する構成に、一の位が第1編地21の符号と同じ数字であって十の位が3である対応する符号を付することで、それぞれの詳細な説明は省略する。
一対の耳掛け部12A、12Bは、顔側に配置される第1耳掛け編地25と、第1耳掛け編地25の外側に第1耳掛け編地25に重ねて配置される第2耳掛け編地35とを有している。第1耳掛け編地25と第2耳掛け編地35とは針抜加工されている。第1耳掛け編地25は第1マスク編地20の一部をなし、第2耳掛け編地35は第2マスク編地30の一部をなす。
第1耳掛け編地25は、上下方向を長手方向とした帯状であり、上下の各端縁25a、25bと、内側側端縁25cと外側側端縁25dとを有する。第1耳掛け編地25は、内側側縁端25cの上下端がそれぞれマスク本体11の第1編地21の第1側端縁21cの上下端及び第2側端縁21dの上下端に連結されており、上端縁25aはマスク本体11の上端縁21aと連続し、下端縁25bはマスク本体11の下端縁21bと連続している。第2耳掛け編地35の構成は第1耳掛け編地25と同一であるため、対応する構成に、一の位が第1耳掛け編地25の符号と同じ数字であって十の位が3である対応する符号を付することで、それぞれの詳細な説明は省略する。
第1マスク編地20と第2マスク編地30とは、その周縁同士が連結されている。すなわち、マスク本体11の第1編地21及び第2編地31の上端縁21a、31a同士、第1耳掛け編地25及び第2耳掛け編地35の上端縁25a、35a同士が連結され、第1編地21及び第2編地31の下端縁21b、31b同士、第1耳掛け編地25及び第2耳掛け編地35の下端縁25b、35b同士が連結され、両側の第1耳掛け編地25及び第2耳掛け編地35の外側側端縁25d、35d同士が連結されている。
マスク本体11は、第1編地21と第2編地31とが中央部分22と外周部分23との境界Mにおいて編み合わされて連結されている。また、開口13を形成する第1編地21及び第2編地31の第1側端縁21c、31cの上下方向の中央部同士が連結され、開口13を形成する第1編地21及び第2編地31の第2側端縁21d、31dの上下方向の中央部同士が連結されている。中央部分22と上端部23a及び下端部23bとの境界Mより少し上下方向中央寄りであって、左右方向中央以外の領域には、それぞれ、第1編地21と第2編地31とを連結する編み目Kが境界Mに沿って複数個略等間隔に設けられている。
耳掛け部12A、12Bは、第1耳掛け編地25及び第2耳掛け編地35の内側側端縁25c、35cの上下方向の中央部同士が連結されて筒編みで形成されている。
本実施形態のマスク10の製造は横編機を使って行われ、例えば株式会社島精機製作所製のホールガーメントコンピュータ横編機(機種名:SWG021N2)などで編成することができる。マスク10の製造は、編成工程と、加熱工程とを含む。
編成工程においては、マスク10は、コンピュータにより予め設計された順序によって編成される。本実施形態では、マスク10は、図2における左下から編み進められる。まず、第1マスク編地20、第2マスク編地30の編み出し及び止め編を行って第1マスク編地20、第2マスク編地30の編地始端を形成する。次に、第1マスク編地20、第2マスク編地30の下部が編まれる。すなわち、第2マスク編地30の耳掛け部12Bの第2耳掛け編地35、マスク本体11の第2側縁部33d、下端部33b、第1側縁部33c、耳掛け部12Aの第2耳掛け編地35を順次編み、第1マスク編地20の耳掛け部12Aの第1耳掛け編地25、マスク本体11の第1側縁部23c、下端部23b、第2側縁部23d、耳掛け部12Bの第1耳掛け編地25を順次編み、これらを一周とする編成を周回状に繰り返して、図2における下から上へ向かう方向に編み進める。
マスク本体11の下端部23bの編成が完了する高さまで編み終わると、次に耳掛け部12Bが開口13の上端の高さまで筒編みで編まれ、耳掛け部12Aが開口13の上端の高さまで筒編みで編まれ、さらに、マスク本体11の第1編地21、第2編地31が周回状に編まれる。そして、耳掛け部12B、耳掛け部12A、マスク本体11が連結される。次に、第1マスク編地20、第2マスク編地30の上部、すなわち、耳掛け部12Aの上部、マスク本体11の第1側縁部23c、33cの上部、上端部23a、33a、第2側縁部23d、33dの上部、耳掛け部12Bの上部が、第1マスク編地20、第2マスク編地30の下部と同様に周回状に編まれる。最後に、第1マスク編地20、第2マスク編地30の上端縁21aの止め編を行う。これにより、マスク10の編成が行われる。
次に、編成工程が完了した編地をアイロン等の加熱装置により添糸Sが収縮するが溶融しない温度に加熱する加熱工程が行われる。この際、アイロン掛けは、編成工程が完了した編地にあて布をしてテカリが出ない程度の圧力で行われる。加熱工程により、第1マスク編地20、第2マスク編地30が熱収縮した編地となる。これらの工程によりマスク10が完成する。
マスク10を装着するには、図8に示すように、耳掛け部12A、12Bを引っ張って開口13を大きくして耳に掛けてマスク本体11で口や鼻を覆う。
上記の構成によれば、第1マスク編地20及び第2マスク編地30はプレーティング編で形成された熱収縮した編地であり、加熱前よりも編み目が詰まった状態の編地、すなわち単位面積当たりの編み目の数が加熱前よりも大きい状態の編地である。このように、編み目が熱収縮前よりも詰まっているため、埃等の侵入を防ぐフィルター効果を向上させることができる。さらに、熱収縮した編地は加熱前の編地よりも編地に強度や弾力がある、いわゆる「ハリ」がある状態となり、装着時に顔にフィットしやすい。また、第1マスク編地20及び第2マスク編地30は熱収縮した編地であるため、引張力を与えると引張力の方向に沿って熱収縮前の大きさ程度にまで伸ばすことができる。このように、第1マスク編地20及び第2マスク編地30は伸縮性を有しているため、装着する際にマスク10を伸ばすことができ装着が容易になる。また、装着時に顔の大きさに合わせてマスク10が伸びるため、マスク10が顔にフィットしやすくなる。
また、第1マスク編地20と第2マスク編地30とは無縫製で連結されている。このため、第1マスク編地20と第2マスク編地30とを連結する手間がなく、簡単にマスク10の製造を行うことができ、生産性が良い。
また、第1マスク編地20の顔側に向かう面に主糸Mが現れており、主糸Mに様々な機能を有する糸を用いることで、機能性マスクを実現することができる。本実施形態では、主糸Mを綿又は絹等の天然繊維素材から構成しているため、マスク10の装着時に肌触りが良い。また、主糸Mに防臭、消臭及び抗菌のうちの少なくとも一つの機能を有する糸を用いることで、これらの機能を有する機能性マスクを実現することができる。
第2マスク編地30の主糸Mが現れる面は外側を向く面である。主糸Mに添糸Sよりも明度や彩度の高い色の糸を選択したり、主糸Mを異なる色の複数本の糸から構成することで、外側を向く面に主糸Mにより図形や模様を描いたり、顔側を向く面と異なる色調にすることができ、マスク10の見栄えを良くし、ファッション性に優れたマスク10とすることができる。主糸Mに天然繊維を含む素材を選択する場合には、視認者にナチュラルな印象を与えることができる。
上述したように、第1マスク編地20及び第2マスク編地30は熱収縮した編地であり埃等の侵入を防ぐフィルター効果を有するが、さらにマスク本体11の中央部分22を総針加工することにより、より編み目が詰まり、埃等の侵入を防ぐフィルター効果を向上させることができる。
さらに、マスク本体11の外周部分23は針抜加工されており、抜針加工による外周部分23は総針加工による中央部分22よりも糸の間の隙間が大きく加熱処理により収縮しやすい。このため、マスク本体11の外周部分23が中央部分22よりも収縮し、マスク10に立体感が出てマスク10の装着時に顔にフィットしやすくなり、埃等の進入を防ぐことができる。
マスク本体11の下端縁21bの突出長さL2は上端縁21aの突出長さL1よりも大きく設定されている。これにより、装着時に顎までしっかりと覆うことができ、埃等の進入を防ぐことができる。
耳掛け部12A、12Bは針抜加工されて筒編みで形成されており、伸縮性を有している。装着時に耳の形状に沿って耳掛け部12A、12Bが伸びるため、長時間マスク10を装着しても耳に痛みが生じにくい。また、耳掛け部12A、12Bを装着の際に引っ張ることで開口13の面積が大きくなり、耳に掛けやすい。
上記の本実施形態では、横編み機により無縫製で第1マスク編地20と第2マスク編地30を編成することで、耳掛け部12A、12Bはマスク本体11と一体に製造されるが、横編み機によりマスク本体11の第1編地21と第2編地31とを無縫製で編成し、耳掛け部12A、12Bを縫製によりマスク本体11に取付けてもよい。この場合でも、マスク本体11の第1編地21と第2編地31とは無縫製により連結されるため、縫製の手間無く簡単にマスク本体11を製造することができる。
なお、マスク本体11の第1編地21と第2編地31とを縫製により連結し、さらに、耳掛け部12A、12Bを縫製によりマスク本体11に取付けてもよい。また、第1マスク編地20、第2マスク編地30を1枚の編地としてそれぞれ編み、縫製により連結してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 マスク
11 マスク本体
12A、12B 一対の耳掛け部
13 開口
20 第1マスク編地
21 第1編地
25 第1耳掛け編地
30 第2マスク編地
31 第2編地
35 第2耳掛け編地
M 主糸
S 添糸
O 収容物
SP ポケット

Claims (9)

  1. マスク本体と、
    前記マスク本体の両端に設けられ、着用時に耳に掛けられる一対の耳掛け部とを備えたマスクの製造方法であって、
    顔側に配置される第1マスク編地と、前記第1マスク編地の外側に前記第1マスク編地に重ねて配置される第2マスク編地とが無縫製で一体に接合され、
    前記第1マスク編地及び第2マスク編地の中央部が前記マスク本体を構成し、前記第1マスク編地及び前記第2マスク編地の端部が一対の耳掛け部を構成しており、
    前記第1マスク編地及び前記第2マスク編地は主糸と添糸とにより編まれたプレーティング編で形成され、
    前記マスク本体は、顔側に配置される第1編地と、前記第1編地の外側に前記第1編地に重ねて配置される第2編地とを有し、前記第1編地は前記第1マスク編地の一部をなし、前記第2編地は前記第2マスク編地の一部をなし、
    前記第1編地には隣り合う編み目を連結しないことで形成された開口が設けられ、前記開口は、前記第1編地及び前記第2編地の間に設けられる収容物が収容可能なポケットに連通し、
    前記第1マスク編地及び前記第2マスク編地を熱収縮させる加熱工程を有する、マスクの製造方法
  2. 前記第1編地及び前記第2編地は、中央部分が総針加工され、外周部分が針抜加工されている、請求項1に記載のマスクの製造方法
  3. 前記第1編地及び前記第2編地の前記添糸は、前記第1編地及び前記第2編地の前記主糸よりも熱収縮率が大きい素材からなる、請求項1または2に記載のマスクの製造方法
  4. 前記第1編地の前記主糸は装着時に顔側を向く面に現れる、請求項1から3のいずれかに記載のマスクの製造方法
  5. 前記第1編地の前記主糸は、天然繊維を含む素材からなる、請求項1から4のいずれかに記載のマスクの製造方法
  6. 前記第1編地の前記主糸は、防臭、消臭及び抗菌の少なくとも1つの機能を有する素材の少なくとも一つからなる、請求項1から5のいずれかに記載のマスクの製造方法
  7. 前記第2編地は前記主糸が外側を向く面に現れるよう編まれる、請求項1から6のいずれかに記載のマスクの製造方法
  8. 前記第2編地の前記主糸が現れる面は、前記第2編地の前記添糸が現れる面と異なる色調及び図柄の少なくとも一方を有する、請求項7に記載のマスクの製造方法
  9. 前記耳掛け部は筒編みで形成されている、請求項1からのいずれかに記載のマスクの製造方法
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