JP6831484B2 - コーティング組成物、コーティング及び物品 - Google Patents

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Description

本発明は、物品のポリマー表面上にコーティングを形成するためのコーティング組成物に関する。
本発明は、さらに、そのようなコーティングに関する。
本発明は、さらに、そのようなコーティングで被覆された物品に関する。
本発明は、さらに、そのような物品のポリマー表面上にそのようなコーティングを形成する方法に関する。
多くの消費者製品が、ポリマー(プラスチック)から作製されており、そのようなものとして、材料は、消費者製品が、例えば射出成形等の成形技術を介して、その所望の形状で容易に形成されることを可能にする。ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等のスチレンベースのポリマーは、容易に成形することができ、優れた機械的特性を有し、光沢及び滑らかさの観点から望ましい表面仕上げを有するため、そのような成形技術に特に適している。
しかし、(ABS等)容易に成形することができるそのようなポリマーのうち多くのポリマーの欠点は、ポリマーが、周知なように植物にその特徴的なエッセンス又は匂いを与える植物ベースの油である、例えば精油及びアセトン等のある種の液体等、攻撃的な化学物質による腐食に影響されやすいことである。このような精油の例としては、ユーカリプトール、メントール、チモール、及びサリチル酸メチルが挙げられる。そのような精油は、例えば、マウスウォッシュ、香水、消臭剤、オードトワレ、及び家庭用洗浄製品等の水又はアルコールベースの溶液に添加され、そのような溶液に好ましいフレッシュな感覚を与えることができる。従って、例えばアセトン又は精油等のそのような攻撃的な化学物質は、例えば水性溶液を保持するための容器等、そのようなポリマーから作製された物品の表面仕上げを劣化させる恐れがあり、そのポリマー表面は、攻撃的な化学物質によって白くなる(腐食される)。そのような物品の特定の例は口腔衛生装置であり、口腔衛生装置においては、装置内のポンプによってユーザの口腔内に水性溶液が噴射される。
同様に、例えばシェーバー等の消費者製品等、一部の物品のポリマー本体には、例えば、アルミニウムフレーク等の金属フレークをそのポリマー本体上のコーティングに含めて、本体に金属外観を与えることによる高光沢又は金属仕上げ等、コーティングをポリマー本体に施すことによって、特定の外観が与えられてもよい。しかし、そのようなコーティングは、そのような攻撃的な化学物質による分解を受ける恐れもあり、これは、コーティングが適用される物品の外観を劣化させ得る。
そのような分解は、美的観点からは望ましくない。なぜなら、ポリマー又はその上のコーティングにダメージを与えることによって、例えばアセトン又は精油等の攻撃的な化学物質により物品の表面仕上げが分解されたときに、その物品が使い古されたように見え始めるからであり、これによって、物品が劣った品質のものであると消費者によって解釈される恐れがあり、消費者がその物品を再び購入することを妨げ得るか、又は、消費者に別の製造業者からその物品を購入させ得る。
この理由から、いわゆる2Kポリウレタン(PU)コーティングが、一般的に、環境悪化に対する耐性を改善するためにポリマー物品に適用される。しかし、そのようなコーティングは、そのような攻撃的な化学物質による攻撃に対する耐性を制限しており、従って、そのようなダメージに対するポリマー物品の保護にはあまり適していない。従って、例えば精油を含有するマウスウォッシュ等の攻撃的な化学物質によるダメージからそのような物品を保護することができるコーティングが必要とされている。
特許文献1は、水性ニトロセルロース組成物及びその作製方法を開示している。
特許文献2は、LED光硬化型インク及びその製造方法を開示している。
特許文献3は、推進剤又は爆薬及びその作製方法を開示している。
US5284885A CN106398387A US4350542A
C.Christodoulatos et al. in Water Environ.Res.2001, Mar−Apr.;73(2),pages 185−191 D.E.Hillman and J.I.Paul in "Characterisation of nitrocellulose by gel permeation chromatography; Part 1; Technique and Calibration"; Materials Quality Assurance Directorate Report No. 262, Royal Arsenal East, Woolwich Arsenal London
本発明は、アセトン又は精油等の特定の攻撃的な化学物質に対するそのような増加した耐性を有するコーティングを形成するために使用することができるコーティング組成物を提供しようとするものである。
本発明は、さらに、そのようなコーティング組成物から形成されたコーティングを提供しようとするものである。
本発明は、さらに、そのようなコーティングで被覆された物品を提供しようとするものである。
本発明は、さらに、そのようなコーティングでそのような物品を被覆する方法を提供しようとするものである。
一態様によると、有機溶媒に溶解した、式1
Figure 0006831484
による化合物及びニトロセルロースを含むコーティング組成物が提供され:
式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、Rは、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を含むアルキル基であり、ニトロセルロースは、10〜14質量%の窒素原子含有量を有し、少なくとも1つの一級又は二級アミン基からの窒素原子のモル当量の数は、ニトロセルロース中の窒素原子に対して0.25〜1.5である。
ニトロセルロースコーティング、特にEグレードのニトロセルロースコーティングは、優れた層形成特性を有し、この特性を活用して、非限定的な例として、ABS表面等のポリマー表面上に所望の表面仕上げを有するコーティングを形成することができる。しかし、ニトロセルロースコーティングは、精油及び特にアセトン等の攻撃的な化学物質によるダメージに影響されやすい。本発明は、ニトロセルロースを式1のアミノシランと架橋させて、望ましいコーティングの表面仕上げを保持しながら、そのようなダメージに対するコーティングの耐性を劇的に増加させることができるという洞察に基づいている。これは、特にコーティングを形成する際に、例えば、ニトロセルロースとアミンとの反応生成物の濁りのために、ニトロセルロースがアミンと不適合であると一般的に仮定されているとすれば、驚くべきことである。理論に縛られるものではないが、増加した耐性は、アミノシランの重縮合反応によって引き起こされ、これは、ニトロセルロースに化学的に(共有結合的に)結合したポリシロキサンネットワークを形成し、その結果、例えばアセトン又は精油による攻撃からそれを保護するということが仮定される。この目的のために、ニトロセルロースは10〜14%の窒素含有量を有し、少なくとも1つのアミン基からの窒素のモル当量の数は、ニトロセルロース中の窒素に対して0.25〜1.5である。言い換えると、この比は、ポリシロキサンとニトロセルロースとの化学結合の程度が、結果として生じるコーティングが所望の耐薬品性を有することを確実にする一方で、コーティングが所望の表面特性を有することも確実にする等、そういうものになることを可能にする。
好ましくは、ニトロセルロースは、そのような組成物から形成されたコーティング上に攻撃的な化学物質に対する特に望ましい耐性を与えるために、11.5〜12.5%の窒素含有量を有する。
一実施形態では、有機溶媒は、コーティングを形成するための固形物の溶解性及び組成物の乾燥特徴を確実にするために、メトキシプロパノール又はメトキシプロパノールとキシレンとを含む溶媒混合物である。
〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択されてもよい。存在する場合には、エーテル基の酸素原子は、式Iのケイ素原子に結合した酸素原子に直接結合していない。好ましくは、後者の酸素原子とエーテル基の酸素原子との間に少なくとも1つ又は少なくとも2つの炭素原子が存在する。アルキル基及びエーテル基も、一般に、現在のコーティング組成物に含まれる架橋化学と適合する。好ましくは、R〜Rのうち個々のものは、3未満又は2未満のエーテル基を有する。好ましくは、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される。好ましくは、R〜Rは、4未満の炭素原子又は3未満の炭素原子を有するように個々に選択される。R〜Rは、ニトロセルロースに結合したときのアミノシランの効果的な重縮合を促進するために、エチル又はメチル基であってもよい。好ましくは、R〜Rは、この目的のために、メチル基である。
は、−(CHNH及び−(CHNH(CNH)−(CHNHから選択されてもよく、ここで、nは2から6の整数であり、pは1から3の整数であり、qは0から3の整数であり、rは1から3の整数である。特に、Rが一般式−(CHNH(CNH)−(CHNHを有する場合、コーティングの耐性は、Rが一般式−(CHNHを有する場合、特にコーティングが同一の乾燥条件下で形成される場合と比較してさらに改善されるということがわかった。
コーティング組成物は、有機溶媒に溶解した式2
Figure 0006831484
による化合物をさらに含んでもよく、式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される。エーテル基が存在する場合、好ましくは、エーテル基の酸素と式IIのケイ素原子に結合した酸素原子との間に1つ又は2つの炭素原子が存在する。好ましくは、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される。例えば、式2の化合物は、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)又はオルトケイ酸テトラメチル(TMOS)であり得る。そのような四級アルコキシ置換シランの添加は、特に、コーティング組成物中の式1の化合物と式2の化合物との重量比が1:2から2:1に及ぶ場合に、水の曝露に対するコーティングの耐性をさらに増加させる。理論に縛られるものではないが、そのような四級アルコキシ置換シランを含むことは、ポリシロキサンネットワークの密度を増加させ、その結果、改善された耐性を提供するということが仮定される。
しかし、水によるダメージに対するそのような増加したコーティングの耐性は、同様に、有機溶媒中に溶解した金属アルコキシドをさらに含む組成物であって、ここで、金属は、アルミニウム、ジルコニウム、若しくはチタンから選択される組成物によって、又は、式2の化合物とそのような金属アルコキシドとの混合物を含む固形物によって、又は、有機溶媒中に溶解した式3による有機修飾シラン化合物をさらに含むコーティング組成物であって、ここで、R〜R11は、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R12は、エポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリレート基、若しくはフルオリン基、又は、1つ又は複数のエーテル基で置換されているアルキル基であるコーティング組成物によって、達成されてもよいということが理解されるべきである。R12アルキル基は、好ましくは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基、又は、1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基である。エーテル基は、R〜R基について先に定めたように選ぶことができる。
Figure 0006831484
コーティング組成物は、好ましくは、水を実質的に含まない。「実質的に含まない」という用語は、これに関連して、コーティング組成物中の水の含有量が1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満であるということを意味する。これは、コーティング組成物が表面に適用される前の式1の化合物の望ましくない早発性の加水分解を回避し得る。同様の理由により、組成物のpHは好ましくは7以下である。
コーティング組成物は、コーティング組成物から形成されたコーティングで被覆された表面に、コーティングの耐性特性を保持しながら、金属又はミラー様の外観を与えるために、複数のアルミニウムフレークをさらに含んでもよい。
さらに別の態様によると、コーティング組成物のいずれかから形成されたコーティング、又は、ニトロセルロースと式1の化合物からの反応生成物を含むコーティングが提供される。
コーティングとは、通常、基板と呼ばれる物体の表面に適用されるカバーを意味する。コーティング自体は、基板を完全に覆う全面的なコーティングであってもよく、又は、基板の一部のみを覆ってもよい。
反応生成物は、ニトロセルロースの架橋を発生させ、従って、架橋生成物と呼ぶことができる。このように、反応生成物は、少なくとも式1の化合物を介して多数のニトロセルロース分子間の連結を含む。
理論に縛られるものではないが、そのような反応生成物又は架橋生成物は複数のイミン基を含むということが前提とされる。そのようなイミン基は、ケトン、アルデヒド、又はアルコール基を一時的に提供するためのニトロセルロースの硝酸基の(例えば加水分解等の)反応、及び、ケトン又はアルデヒドと式1の化合物のアミン基との反応によって形成することができる。本明細書において以下に記載されるように、これは、イミン結合を示す反応生成物の13C NMRスペクトルにおける共鳴ピークの形成、及び、反応生成物のFT−IRスペクトルにおけるNO振動の強度の減少から例証的な試験組成物において実証され、これは、ニトロセルロースのNO基の一部がアミノシランとの架橋反応によって消費されたことを示している。従って、コーティングは、イミン基を介して式1のRに結合したニトロセルロースを含んでもよい。イミン基は、ニトロセルロースの炭素原子及びRのアミン基からの窒素原子を有している可能性がある。コーティング(反応生成物)は、ケイ素原子が3つ又は4つの酸素原子を有するシロキサンSi−O−Si基を含むということも前提とされる。3つの酸素原子に連結されたものは、好ましくは、炭素原子(式1、又は、同様に存在する場合には式3の基部)に連結される。これらのシロキサン基は、式1、(コーティング組成物において同様に存在する場合には)おそらく同様に式2、及び/又は、(コーティング組成物において同様に存在する場合には)おそらく同様に式3の2つ以上の分子の縮合から形成されていてもよい。
一実施形態では、コーティングは、ニトロセルロースと式1
Figure 0006831484
の化合物との反応生成物を含み:
式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、Rは、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を含むアルキル基であり、ニトロセルロースは、10〜14%の窒素含有量を有し、少なくとも1つの一級又は二級アミン基からの窒素のモル当量の数は、ニトロセルロース中の窒素に対して0.25〜1.5である。
コーティングにおいて、上記の反応生成物は、複数のイミン基を含む。イミン基は、R置換基のアミン基を介してニトロセルロースを式1に連結することができる。反応生成物は、ケイ素原子を3つ又は4つの酸素原子に結合させた少なくとも1つのシロキサン基を含み得る。複数のそのようなシロキサン基が存在してもよく、好ましくは、ニトロセルロース分子に連結されたポリシロキサンネットワークを形成する。
従って、反応生成物は、異なるニトロセルロース分子を互いに連結する架橋生成物であってもよい。
別の態様によると、本発明のいずれかの実施形態によるコーティングで被覆された表面を含む物品が提供される。そのような物品は、例えばアセトン又は精油等の攻撃的な化学物質からのダメージに対してより多くの耐性を有し、その結果、例えば、液体を含有するための本体及び/又は容器等の表面の表面特性を保護する。
物品は、キッチン用品等の家庭用品、オーラルヘルスケア用品、又は、例えば電気シェーバー等のパーソナルケア用品であってもよい。そのような電化製品は、家庭用品の外観が、本発明の実施形態によるコーティングによって保護されるように、アセトン又は精油等の攻撃的な化学物質と接触することができる。
その表面は、一部の実施形態では、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等のスチレンベースのポリマーを任意的に含むポリマー表面であってもよく、そのようなものとしてポリマーは、例えば射出成形を介して物品を成形するのに特に適している。
さらなる態様によると、表面上にコーティングを形成する方法が提供され、当該方法は、上記の表面上に本明細書において記載される実施形態のうちいずれかのコーティング組成物を堆積させるステップ;及び、そのコーティング組成物を乾燥させてコーティングを形成するステップ;を含む。これによって、コーティングが、例えば数分以内等、迅速且つ単刀直入な様式で形成されるのが可能になり、一方、乾燥ステップは、表面がポリマー表面である場合には、例えば約80℃の温度等、ポリマーの軟化点より下で行うことができる。コーティング組成物は、一部の実施形態では、水を実質的に含まなくてもよく、好ましくは、水を実質的に含まないため、当該方法又は少なくとも堆積させるステップを制御された湿潤環境で行うことが有利であり得る。水は、コーティング内での反応生成物の形成を触媒し得る。これは、例えば、ゾル−ゲル型反応及びイミン形成反応の間に発生し得る。
ほとんどのコーティングプロセスに向けての考察は、コーティングが制御された厚さで適用され、さらに、壁を塗装するためのシンプルなブラシから、電子工業においてコーティングを適用する一部の非常に高価な機械に及ぶ、多くの異なるプロセスが当業者には知られており、この制御を達成するために使用されているということである。「非全面的な」コーティングに向けてのさらなる考察は、コーティングがどこに適用されるべきかについての制御が必要であるということである。
現行の方法では、コーティング組成物の堆積は、湿潤環境においても湿潤環境でなくてもスプレーコーティング若しくはスプレーペインティングを含んでもよく、又は、スプレーコーティング若しくはスプレーペインティングから成ってもよい。これは、適した厚さの基板の良好な全体の適用範囲を与えることができる。湿潤環境は、コーティング形成反応に寄与し得るという点で、コーティングの形成に影響を与えるために使用されてもよい。
コーティングは、本明細書において開示される方法のうちいずれかによって得ることができるコーティングであってもよい。
本明細書において請求されるコーティングは、所望の均一な透明性及び光沢を提供するのに十分滑らかな仕上げを有しながら、本明細書に記載されるような化学物質に対する耐性を増加させることができる。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、より詳細に、非限定的な例として記載されている。
一例となる実施形態によるオーラルヘルスケア製品の概略図である。 本発明の一実施形態によるコーティングの中間生成物の形成に対する提案された反応スキームを示した図である。 本発明の一実施形態によるコーティングの最終生成物の一部の形成に対する提案された反応スキームを示した図である。 本発明の実施形態の代表的なものであるモデルコーティング組成物の反応生成物の13C NMRスペクトルを示した図である。 ニトロセルロースのFT−IRスペクトルにおけるNO振動に対する、本発明の例となるコーティングの形成の影響を示す重ね合わせたFT−IRスペクトルを描いた図である。
図は単なる概略図であり、縮尺通りに描かれていないことが理解されるべきである。また、同じ又は類似の部分を示すために、図を通して同じ参照番号が使用されていることも理解されるべきである。
図1は、本発明の一例となる実施形態による物品10、ここでは、ノズル26を通る水のジェットの生成を介した歯間衛生のためのオーラルヘルスケア用品を概略的に描いており、この水のジェットは、リザーバ22からノズル26を通って水をポンピングするポンプ24によって形成される。リザーバ22は、例えば、リザーバ22を水で再充填するために、ブロック矢印によって示されているように、物品10の本体21から取り外し可能であってもよいが、これは必ずしも必要というわけではない。リザーバ22が、物品10に一体化された充填入口(図示せず)を通して再充填され得る物品10を提供することも同様に実現可能であり、その場合、リザーバ22は、物品10の本体21から取り外し可能でなくてもよい。
物品10は、1つ又は複数のポリマー表面を有する。例えば、物品10の本体21は、(射出)成形によって作製されたポリマー本体であってもよく、物品10は、上述したように歯間洗浄のためのウォータージェットを生成するために、図1において示された例において、水等の流体を含有するためのポリマー容器22を有してもよい。物品10は、必ずしも歯間洗浄装置等のオーラルヘルスケア装置であるというわけではない。物品10は、代替的に、例えば、別のタイプのオーラルヘルスケア用品又は電気シェーバー若しくはトリマー等のグルーミング用品等、いかなる他のタイプの電化製品、或いは、より一般的には、精油を含有する水若しくはアルコールベースの溶液又は水と接触する可能性があるポリマー本体等のポリマー表面を有するいかなる電化製品若しくは他の物品であってもよく、それは、例えば、物品が、そのような流体が一般的に使用されている浴室等で使用される可能性があるため、又は、物品10がそのような精油を含有する洗浄製品で洗浄される可能性があるためである。これに関連して、キッチン用品も、本発明に関連して攻撃的であり得る(野菜の一部等の)食品成分又は(例えば皿洗い用石鹸等の)洗浄材料と接触し得るため、コーティングから利益を得ることができる。同様に、物品10のポリマー表面は、例えばアセトン等の攻撃的な化学物質との(偶発的)接触に曝され得る。
本願に関連して、精油は植物ベースの油であり、例えば、ユーカリプトール、メントール、チモール、リナロール、ボルネオール、サリチル酸メチル、及びテルペン等、その特徴的な香り(エッセンス)をその植物に与えるか又は与えるのに寄与する。
さらに、本願に関連して、物品10において使用されるポリマーは、例えば射出成形等の成形プロセスを介して、ポリマー本体20及び/又はポリマー容器22の製造を容易にするいかなるポリマーであってもよい。そのようなポリマーの例としては、ポリカーボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、及びABS等のスチレンベースのポリマーが挙げられ、そのようなスチレンベースのポリマー、特にABSが、そのようなポリマーは、アセトン及び精油等の攻撃的な化学物質からのダメージに特に影響されやすいため、特に言及されている。事実、例えばわずか0.1重量%等、1重量%未満のそのような精油を含有する水様溶液が、ABSにダメージを与え、ポリマーの白化を引き起こし、その結果、その外観を劣化させることが実証されており、これは、ABS等のポリマーと接触させられるようになった場合のそのような精油の腐食性質の能力を示している。
そのような精油に曝される危険性がある物品10のポリマー表面等の表面を保護するために、そのような表面は、本発明によるコーティング23で被覆される。そのようなコーティング23は、ポリマー本体20の外表面、及び/又は、物品10内に存在する場合には容器22の外表面及び内表面のうち少なくとも1つに塗布することができる。以下においてより詳細に説明されるように、コーティング23は、物品10のそのようなポリマー表面上に、これらの表面にコーティング組成物を塗布し、コーティング組成物を乾燥させてコーティング23を形成することによって形成されてもよい。そのような乾燥ステップは、典型的には、表面にコーティング組成物が塗布されるポリマーの軟化点より低い温度、例えば、50〜100℃の範囲の温度で、1〜10分間行われる。一実施形態において、コーティング組成物を約80℃で1〜5分間乾燥させて、コーティング組成物から溶媒を蒸発させ、さらに、コーティング組成物中の試薬を反応させて、コーティング23を形成する。しかし、疑義を避けるために、本発明の実施形態によるコーティングは、ポリマー表面に塗布されることに限定されるものではなく、上述の攻撃的な化学物質への曝露から保護されることから利益を得る任意の表面に塗布され得るということに留意されたい。物品は、本明細書において、以下のものの一部として又は以下のものとして例証されている。
一実施形態では、コーティング組成物は、有機溶媒に溶解した固形物を含み、固形物は、ニトロセルロース、及び、式1
Figure 0006831484
による化合物を含み、
式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、Rは、一級又は二級アミン基を含むアルキル基である。ニトロセルロースは、好ましくは、10〜14%の窒素含有量を有し、これは、セルロースの(グルコース)単位当たり1.7〜2.9の、硝酸基とのセルロースのヒドロキシル基の平均置換度に相当する。特に適したタイプのセルロースは、いわゆるEグレードのセルロースであり、11.8〜12.3%の窒素含有量及び2.20〜2.35の置換度を有し、Dow Wolff Cellulosics社等のいくつかのサプライヤーから、Walsroder Nitrocelluloseの商標名で市販されているか又はSynthesia社から市販されている。特に、Eグレードのニトロセルロースは、優れた層形成特性を有するコーティングを形成する一方で、Eグレードのニトロセルロースよりも低い窒素含有量を有するAグレード及びAMグレードのニトロセルロースと比較して、例えばアルコールに対する耐性の増加を示すということが分かっている。
化学組成物中の有機溶媒は、その中に溶解される固形物に不活性であり、コーティング23が形成される乾燥温度、例えば50〜100℃の範囲の温度で容易に蒸発するいかなる適した有機溶媒であってもよい。以下に記載される例では、メトキシプロパノールを一次有機溶媒として使用し、コーティング組成物はキシレンでさらに希釈されて、接着特性を改善したが、これは非限定的な例に過ぎないこと、及び、当業者であれば、コーティング組成物の形成に同様に適した代替の有機溶媒を見つけることは何ら困難ではないということが理解されるべきである。ニトロセルロース、特にEグレードのニトロセルロースは、グリコールエーテル及びエーテル等を含む多くの溶媒に溶解することができ、これらの溶媒のいずれも、その揮発性に基づきコーティング組成物における使用が熟考され得ることは、それ自体周知である。
式1によるアルコキシシランは、コーティング組成物の乾燥後、R部分の一級又は二級アミン基が、コーティング組成物中のニトロセルロースの硝酸基と反応する一方で、R〜Rのアルコキシ基を、重縮合反応で加水分解して、ゾルゲル反応と呼ばれることがあるものにおいてポリシロキサンネットワークを形成することができ、この場合、溶液が、そのような重縮合反応によって(強固な)ゲル又は固体に変換されるように、コーティング組成物中に存在する。そのようなポリシロキサンネットワークは、典型的には、その一級又は二級アミン基とニトロセルロースの硝酸基との反応を介してニトロセルロースに共有結合される式1のシラン分子によって、並びに、非結合のシラン分子によって形成される。この様式で、ニトロセルロースがポリシロキサンネットワークに固定されるコーティング23を形成することができ、その結果、例えばニトロセルロースコーティングと比較して、コーティング23の耐薬品性が増す。
次に、コーティング23の化学的性質が、式1のアルコキシシランをニトロセルロースに固定するための反応機構が提案されている図2と、ポリシロキサンネットワークの形成のゾル−ゲルの化学的性質がより詳細に説明されている図3の助けを借りてより詳細に考察される。図2は、ニトロセルロースとアミン官能化アルコキシシランとの反応に対する反応スキームを描いており、これは、例として、アミノプロピル−トリメトキシシラン(式1においてR〜R=CH、R=CHCHCHNH)によって表されている。本明細書において記載される他のアミン官能化アルコキシシランも同様に反応し得る。例えば非特許文献1によって報告されているように、塩基触媒作用下では、ニトロセルロース(1)の硝酸基は、ニトロセルロース(1)からの亜硝酸イオン及び硝酸イオンの放出下で、ケト官能化セルロース(2a)及びセルロース(2b)に同時に加水分解されてもよい。塩基は、式1のアミン官能化アルコキシシランによって提供することができる。その後、式(1)のアミン官能化アルコキシシランのアミン基は、ケト官能化セルロース(2a)と反応して中間生成物(3)を形成することができ、ここで、式1のアミン官能化アルコキシシランのアミン基は、ケト官能化セルロース(2a)のケトン又はアルデヒド基との反応によってイミン基に変換される。これは、この反応後、反応生成物を含む溶液のNMRスペクトルが、イミン炭素原子の共鳴ピーク特徴を有する13C NMRによって、並びに、コーティング形成反応が完了するとNO(伸縮)振動の強度が明らかに減少することを示したFT−IRによって裏付けられてきた。
式1のアミン官能化アルコキシシランの少なくとも1つの一級又は二級アミンは、少なくとも1つの一級又は二級アミンからの窒素原子の量が、ニトロセルロースの窒素原子含有量に基づき0.25〜1.5、好ましくは0.5〜1.5、より好ましくは0.5〜1のモル当量となるような量でコーティング組成物中に存在し、ニトロセルロースの加水分解後にそのようなイミン官能基の形成を達成している。すなわち、例えば、式1の1つのモノアミン官能化アルコキシシラン分子が、コーティング組成物中の全ニトロセルロース含有量の1〜2の硝酸基当たりに存在する。コーティング組成物中の無機画分がこれより高い場合、コーティング23は所望の表面特性を有していない可能性があるが、コーティング組成物中の無機画分がこれより低い場合には、コーティング23はアセトン又は精油等の攻撃的な化学物質に対して所望の耐性を有していない可能性がある。
ニトロセルロースの窒素原子含有量は、例えば、ASTM D4795−94(2008)を使用して決定することができる。ニトロセルロースの分子量は、例えば非特許文献2によって記載されているように、例えばゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用して決定することができる。当業者には直ちに明らかになるように、例えば、上述のGPC技術からの数平均分子量等、ニトロセルロースの分子量及び窒素原子含有量を知ることによって、ニトロセルロース中の窒素原子のモル数を計算することができる。
少なくとも1つのアミン基からの窒素のモル数は、式1の化合物の質量をその分子量で割って、式1の化合物中の一級又は二級アミン基の数、すなわち、アミン窒素の数を掛けることによって決定することができる。
この情報は、少なくとも1つの一級又は二級アミン基からの窒素のモル当量の数が、ニトロセルロースの窒素に対して0.25〜1.5であるように、ニトロセルロース及び式1の化合物の相対モル量を調整するために使用することができる。
その間に、式1のアミン官能化アルコキシシランのアルコキシ置換基は、図3において概略的に描かれているように、ポリシロキサンネットワークの形成に従事し得る。そのようなポリシロキサンネットワークは、中間のイミン結合生成物(3)並びに式1の非結合のアミン官能化アルコキシシランを含んでもよく、典型的には、これらの分子中のアルコキシ基の一部又は全ての加水分解を含み、その後、水分凝縮反応(4a)又はアルコール凝縮反応(4b)が架橋無機ポリシロキサンネットワークの形成をもたらす。従って、コーティング中の反応生成物又は架橋生成物は、Siが3つ又は4つの酸素原子に結合しているシロキサン(Si−O−Si)基を含んでもよい。3つの酸素原子に結合したSiは、式1に由来してもよく、ここで、Siは、炭素原子に単結合している。4つの酸素原子に結合したSiは、式2又は3の化合物からのものであり得る。架橋の程度は、アルコキシシラン(すなわち、Siに結合した反応性置換基の程度であり;Siに結合した炭素は、一般的に、ゾル−ゲルタイプの化学的性質に関与しないが、酸素又は塩素がSiに結合した置換基は、コーティングの形成中に一部の水が存在する必要がある後者の場合には関与することになるということに留意されたい)、pH、反応温度、水の比率、及び溶剤の適切な選択によって制御することができる。
例えば、式1のアミン官能化アルコキシシランに加えて、コーティング組成物は、式2
Figure 0006831484
によるテトラアルコキシシランをさらに含んでもよく、
式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される。好ましくは、これらの基は、エチル及び/又はメチル基であり、より好ましくはメチル基である。式2の化合物の存在は、水に対するコーティング23の耐性を増加させるということが分かっている。これは、ポリシロキサンネットワークを形成する場合に、式2の化合物が、高密度のそのようなネットワークを容易にするという事実から理解することができ、それは、この化合物が、式1のアミン官能化アルコキシシラン中の3つの加水分解可能なアルコキシ基とは対照的に4つの加水分解可能なアルコキシ基を有し、その結果、この高い耐性が寄与するポリシロキサンネットワーク中でより高い架橋密度が達成され得るという事実のためである。式2のテトラアルコキシシラン化合物が存在する好ましい実施形態では、コーティング組成物の層形成特徴を保持しながら、水に対するコーティング23の所望の耐性を確実にするために、コーティング組成物中の式1の化合物と式2の化合物との重量比は1:2から2:1に及ぶ。
ポリシロキサンネットワークの特性は、式2のシランに加えて又はそれに代わるものとして他のタイプのシランを添加することによって調整することができるということが理解されるべきである。例えば、そのような特性は、例えばグリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(Glymo)等の他のタイプの有機修飾シラン、又は、より一般的には、式3
Figure 0006831484
による有機修飾シランを添加することによって同様に調整することができる。
式3において、R〜R11は、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R12は、エポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリレート基、又はフルオリン基で置換されたアルキル基である。R12アルキル基は、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基、又は、1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基であってもよい。
本開示に関連して、C〜Cのアルキル基は:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル(2,2−ジメチルプロピル)、イソペンチル(3−メチルブチル)、sec−ペンチル(1−メチルブチル)、sec−イソペンチル(1,2−ジメチルプロピル)、3−ペンチル(1−エチルプロピル)、アクチブペンチル(2−メチルブチル)、n−ヘキシル、sec−ヘキシル(例えば1−メチルペンチル等)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、tert−ヘキシル(例えば1,1−ジメチルブチル等)であり得る。本開示に関連して、C〜Cのアルキル基は:メチル、エチル、プロピル、イソプロピルであり得る。
本開示に関連して、アルキル基は、1つ又は複数のエーテル基を含み得る。1つのエーテル基を有するそのような基の例は:2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−プロポキシエチル、及び2−ブトキシ−エチルであり、後者の2つは、直鎖又は分枝鎖の3−メトキシ−プロピル、3−エトキシプロピル、3−メトキシブチル、3−エトキシブチルのいずれかであるアルコキシ部分を有する。2つのエーテル基を有するそのような基の例は:CH−O−(CH−O−(CH−及びCH−CH−O−(CH−O−(CH−である。
或いは、又は、加えて、ポリシロキサンネットワークの架橋密度は、アルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、若しくはチタンアルコキシド、又は、その組み合わせ等、金属アルコキシドのコーティング組成物への添加によって調整することができる。アルコキシドは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルコキシドであってもよい。そのような金属アルコキシドは、その反応性を抑制するためにキレートとしてコーティング組成物に添加することができる。そのようなキレートとシランとの反応は、例えばアルミニウムアルコキシドキレートの場合にはケイ酸アルミニウム等、金属シリケートの形成をもたらす。
コーティング組成物の一部の実施形態では、式1のアミン官能化アルコキシシランは、−(CH2)NH及び−(CHNH(CNH)−(CHNHから選択されたR置換基を含み、ここで、nは2から6の整数であり、pは1から3の整数であり、qは0から3の整数であり、rは1から3の整数である。整数nは、2、3、4、5、又は6であってもよい。整数pは1、2、又は3であってもよく、整数qは0、1、2、又は3であってもよく、整数rは1、2、又は3であってもよく。これらのn、p、q、及びrの離散値のいかなる組み合わせも、本発明の範囲によってカバーされることが意図される。
これらの置換基のうち、(CHNH(CNH)−(CHNHが特に好ましく、それは、この置換基を含む式1のアミン官能化アルコキシシランが、R=−(CHNHである式1のアミン官能化アルコキシシランと比較して、物品10のポリマー表面に塗布した後のコーティング組成物のより短い乾燥時間で、コーティング23の所望の耐性を与えるためである。
コーティング組成物は、架橋生成物の形成に加わらないが、そのようなコーティング組成物から形成されるコーティングの外観を変えるために添加され得る添加剤をさらに含んでもよい。例えば、色素、染料、及び/又は充填剤を添加して、コーティングを着色することができる。特定の実施形態では、アルミニウムフレークをコーティング組成物に添加して、結果として生じるコーティングにミラー様又は金属的外観を与えることができる。そのようなアルミニウムフレークは、コーティングの反射率を上げるために、特に薄いフレークを得るよう、例えばPVD等の蒸着技術を介して等、いかなる適した方法でも作製することができる。
次に、本発明は、以下の実施例の助けを借りて、より詳細に説明される。これらの実施例は例示目的のためだけにあり、請求される発明の範囲を限定することを意図していないということが理解されるべきである。
出発物質
30%イソプロピルアルコール(IPA)で減衰したEグレードのニトロセルロース(NC)E34をSynthesiaから得て、定められているように使用した。NC E34は、セルロース中の複数のD−グルコース単位のうち1つのD−グルコース単位当たり平均約2.5のOH基が硝酸基で置換されるように、約12%のNを含有している。
アミノプロピルトリメトキシシラン(Ameo)、[トリメトキシシリルプロピル]エチレンジアミン(Ameo*)、及び[トリメトキシシリルプロピル]ジエチレントリアミン(Ameo**)、並びに、ジエチレントリアミン(DETA)を、Sigma−Aldrichから得て、定められているように使用した。
1−メトキシ−2−プロパノール及びキシレン(異性体の混合物)をSigma Aldrichから得て、定められているように使用した。
テトラメトキシシラン、アルミニウムトリsec−ブトキシド、及びアセト酢酸エチルもSigma Aldrichから得た。
試験に使用したポリマー基板は、Ineos Styrolution(Terblend N)から得たポリアミド(PA)/ABSブレンドから作製した。
調製例
NC E34の保存溶液を、12.5%のメトキシプロパノールにおいて溶解し、保存溶液の全重量に基づき、8.75重量%の固形物(NC)を有する溶液を与えることによって作製した。
試験方法
以下の実施例においてコーティング及び下にあるポリマー基板を、アセトン及び水による分解(溶解)に対する耐性について試験した。アセトンに浸した布で硬化後のコーティングを優しく擦り、さらに、視覚的変化を観察することによって、アセトンに対する耐性を試験した。
水に対する耐性は、被覆した試料を一晩水に浸し、擦ることによる視覚的及び機械的変化を観察することによって行った。
参照例
8.5gの保存溶液を、さらなる8gのメトキシプロパノール及び12gのキシレンで希釈した。PA/ABS基板表面へのコーティング組成物の良好な接着を確実にするためにキシレンを添加した。結果として生じる組成物(ラッカー)を基板表面にスプレーした。スプレーした後、基板表面上のラッカー層をオーブンにおいて80℃で2分間乾燥させて、ポリマー基板上にNCコーティングを形成し、その後、乾燥した層をアセトンに対する耐性について試験した。乾燥した層はアセトンで容易に除去したということが分かった。長時間の乾燥は、アセトンに対するNCコーティングの耐性を改善しなかった。
0.68gのAmeo(0.5当量)を、参照例において記載された希釈した保存溶液に添加して、適宜乾燥させた。結果として生じるコーティングは、アセトンに対する耐性において著しい改善を示したが、依然として除去することができた。希釈した保存溶液におけるAmeoの量を1g(0.75当量)又は1.36g(1当量)に増加させても、この耐性をさらに改善することはなかった。基板表面上のラッカー層の乾燥時間を80℃で4分まで長くすることによって、アセトンに対する耐性は満足なレベルまで増加したということが分かった。一方で、希釈した保存溶液においてAmeoの量を0.34gr(0.25当量)まで少なくすると、ラッカー層を80℃で4分間乾燥させた場合でもアセトン耐性を有するコーティングは得られず、従って、コーティング組成物中のニトロセルロースの窒素含有量に基づく少なくとも0.5当量のアミン官能化アルコキシシランの必要性が実証された。
実施例1を、Ameoの代わりにAmeo*を用いて繰り返した。同じモル量のAmeo*を、Ameoに対して実施例1において使用したように使用した(0.84g/1.26g/1.68gのAmeo*)。0.75及び1当量のAmeo*を含むコーティング組成物については、80℃で2分間乾燥した後に完全なアセトン耐性を得たが、0.5当量のAmeo*実験については、ある程度の耐性を得たということが分かった。しかし、ラッカー層を80℃で4分間乾燥させた場合は、3つの試料全てがアセトン摩擦試験をパスした。これは、式1のアミン官能化アルコキシシランのR基におけるアミン官能性の増加が、コーティング23のアセトン耐性を改善することを示唆しているように思われる。実施例1のように、コーティング組成物におけるAmeo*の量を0.42g(0.25当量)まで少なくすると、ラッカー層を80℃で4分間乾燥させた後に、そのように形成されたコーティングのアセトンに対する耐性は中程度しか示さなかったが、Ameo*含有量を0.21gr(0.125当量)までさらに少なくすると、ラッカー層を80℃で4分間乾燥させた後でさえも、そのように形成されたコーティングのアセトンに対する耐性は全く示さなかった。
実施例1を、Ameoの代わりにAmeo**を用いて繰り返した。同じモル量のAmeo**を、Ameoに対して実施例1において使用したように使用した(1.0g/1.5g/2.0gのAmeo**)。これらのコーティング組成物から形成されたコーティングは全て、ラッカー層を80℃で2分間のみ乾燥させた後、アセトンに対する良好な耐性を示した。この場合、コーティング組成物中のAmeo**含有量を0.25当量(0.5g)まで少なくしても、ラッカー層を80℃で2分間乾燥させた後も4分間乾燥させた後も、アセトンに対するコーティングの良好な耐性を依然として得た。しかし、コーティング組成物中のAmeo**の量を0.25g(0.125当量)までさらに少なくすると、結果として生じるコーティングは、ラッカー層を80℃で2分間乾燥させた後も4分間乾燥させた後もアセトンに対する耐性を示さなかった。
実施例1〜3に記載された全ての試料において、結果として生じるコーティングは、クリア(透明)な外観を有した。2.0gのAmeo**を含む実施例3のコーティング組成物は、コーティング層を一晩水中に浸漬した後の層の軟化によって実証されているように、中程度に吸湿性のコーティングを生じたということに留意されたい。コーティング層の吸湿性質は、以下の実施例により実証されるように、式2のテトラアルコキシシラン又は金属アルコキシドでコーティング組成物の無機画分を増加させることによって抑制され得るということが分かった。
2.0gのAmeo**を有する実施例3のコーティング組成物に、0.5gのTMOS(モル比Ameo**/TMOS=2/1)をさらに添加し、その後、実施例3のようにコーティングを調製した。結果として生じるコーティングは、実施例3と同じアセトン耐性を示したが、わずかな軟化が観察されただけで、耐水性を強力に改善した。軟化は、コーティング組成物中のTMOS含有量を1.0g(モル比Ameo**/TMOS=1/1)に増加させることによって除去することができた。
アルミニウムアルコキシド等の金属アルコキシドが、水に対する本発明のコーティングの耐性を増加させることができるかどうかを、例えば、図3の助けを借りて先により詳細に説明したように、コーティングのポリシロキサンネットワークの架橋を促進することによってさらに調査した。そのような金属アルコキシドは、好ましくはキレートとして添加されてその反応性を緩和するように、純な形態において反応性が高い。そのようなキレートは、例えば、アルコキシドをアセト酢酸エチル(EAA)等の化合物と反応させることによって形成することができる。
アルミニウムトリsec−ブトキシドと1当量のアセト酢酸エチルとを混合し、キレート(AlEAA)を形成した。2gのAmeo**を有する実施例3のコーティング組成物に、AlEAAの一滴(0.02g)を添加し、その後、実施例3において記載されているようにコーティングを形成した。結果として生じるコーティングは、優れたアセトン耐性を示し、さらに、耐水性を強力に改善し、一晩水中に浸漬した後のコーティング層の軟化はわずかばかりであった。このわずかな軟化は、コーティング組成物中のAlEAAの量を0.04gに増加させることによって除去することができ、その結果、ポリシロキサンネットワーク中に金属アルコキシドを含めることによって、ポリシロキサンネットワーク中の架橋密度が促進され、その結果、コーティング層の水に対する耐性が改善された(すなわち、吸湿性質が低下した)ということを実証した。
2gのAmeo**を有する実施例3のコーティング組成物に、1滴(0.02g)のAlEAA及び0.5gのTMOSをさらに添加し、その後、実施例3において記載されているようにコーティング層を形成した。結果として生じるコーティングは、優れたアセトン耐性を示し、耐水性もここでは良好であった。これは、高密度で疎水性の(アルミニウム)シリケート、すなわち、ポリシロキサンネットワークを形成することにおける、式2のテトラアルコキシ置換シランとの金属アルコキシド複合体の相乗効果を実証している。
実施例1〜3のコーティングのように、実施例4〜6のコーティングは、クリア(透明)な外観を有した。
実施例1〜6におけるアセトン耐性のコーティングを、Johnson and Johnson Corporationによって製造及び流通されるListerine Original Mouthwashにおいて一晩浸漬した。Listerine Original Mouthwashを、このマウスウォッシュに存在する精油のために選んだ。実施例1〜6におけるアセトン耐性のコーティングは、マウスウォッシュに対して耐性であることが証明される一方で、同時に、下にあるポリマー基板を白化から保護するということが分かった。
比較例1
それぞれ0.25当量及び1当量で、希釈した保存溶液に添加されるAmeoの代わりにDETAを用いて実施例1を繰り返した。80℃でラッカー層を4分間乾燥させた後の結果として生じるコーティングは、1当量の試料に対して、機械的強度のない白い層をもたらし、これも、アセトンによって容易に取り除くことができた。0.25当量の試料においては、コーティング層は不透明であったが、機械的強度は改善された。しかし、結果として生じるコーティング層は、アセトン摩擦試験もパスすることはできなかった。アセトンを、より攻撃性の低い酢酸ブチルに置き換えると、結果として生じるコーティングは酢酸ブチルでの摩擦に対して耐性である一方で、天然のNCは酢酸ブチルにおいて溶解され得るため、DETAが実際に層の耐薬品性を改善したということが示された。
これは、アセトン等の攻撃的な溶媒に対する実施例1〜3のコーティングのさらなる耐性が、これらのコーティング中に形成されたポリシロキサンネットワークによって提供される可能性があり、アミノ官能化シランが、比較例1のコーティングの不透明な外観の原因であると考えられる相分離を、有機アミンをNCと反応させるときにそのような相分離が発生し得ることそれ自体が周知であるため、防ぐということを実証している。
比較例2
本発明のコーティングと2Kポリウレタン(PU)コーティングとを比較するために、以下の実験を行った。参照例1のラッカー層に、Covestro Corporationから得た0.65grのDesmodur N75を添加した。結果として生じる層を80℃で2及び4分間乾燥させた後、結果として生じるコーティングはアセトンによっても酢酸ブチルによっても容易に取り除くことができた。さらなる硬化を可能にするために試料を一晩静置させても、コーティングの耐薬品性は改善されなかった。
類似の結果を、ポリアクリレート及びイソシアネート硬化剤に基づく2Kラッカーでも得た。層は、80℃で2分間乾燥させた後でも依然として湿っており、本発明のコーティング組成物の優れた乾燥速度を示した。2Kラッカーは、80℃での20分間の乾燥後に乾燥したが、アセトンに対する感受性を依然として示した。事実、室温で3日間乾燥させた後、2Kコーティングのアセトン耐性はまずまずであったが、依然としてアセトンに対する一部の感受性はなおも観察された。
13C分光測定実験
NC及びプロピルアミンをd8−THFにおいて溶解した。プロピルアミンは、シランよりもシンプルな分子であり、13C NMRスペクトルが過密になるのを防いでいるため選んだ。13C NMRスペクトルを、NC及びプロピルアミンをd8−THFに溶解した1時間後に300MHz Varian Mercury Spectrometerで記録した。このスペクトルは、図4において示されている。25及び67ppmでのシグナルはd8−THFに寄与することができ、26及び63.8ppmでのシグナルはNCを減衰させるために使用されるイソプロピルアルコールに起因し得る。プロピルアミンの特徴的なシグナルは、10.6、21及び41ppmで見つけることができる。NCに起因し得るシグナルは、70〜105ppmの範囲において見つけることができ、ブラケットで強調されている。矢印で強調された162ppmのピークは、イミン官能基の炭素原子の特色をよく示している。ポリマー化合物に対して予想されるように、これらのシグナルは、ポリマー鎖の緩和自由度がより制限されているため、かなり幅広い。
従って、このことは、NC及びプロピルアミンの反応生成物におけるイミン官能性の形成を明瞭に示唆しており、その結果、提案された図2の反応機構を支持している。
赤外分光分析実験
NCの標準溶液を異なる量のAmeo(NCの硝酸塩含有量に基づき0.25当量、1当量)と混合した。この混合物をガラス板にスプレーし、80℃で乾燥させた。結果として生じるコーティングのFT−IRスペクトルを記録し、その結果は図5において示されている。0.25当量のAmeoを含有するコーティングのIRスペクトルは、1643及び1276cm−1でのFT−IRスペクトルにおけるNCの典型的な硝酸塩バンドのわずかな減少を示しただけであるということが分かる。しかし、Ameoの量を1当量に増加させると、硝酸基は明らかに減少するということが示された。これは、ニトロセルロースの塩基性加水分解が、NCの硝酸基に関連する振動の強度の減少を説明するものであるため、提案された図2の反応機構をさらに支持するものである。
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、例示するものであるということ、及び、当業者は、付随の特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの代替的な実施形態を設計することができるということに留意されたい。特許請求の範囲において、括弧内に記載されたいかなる参照番号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。「含む」という用語は、請求項に列挙されている要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の前にある「a」又は「an」の不定冠詞は、複数のそのような要素の存在を除外しない。本発明は、いくつかの別個の要素を含むハードウェアによって実施することができる。いくつかの手段を列挙する装置クレームにおいては、これらの手段のうちいくつかは、一つの同じハードウェアのアイテムによって具体化することができる。特定の手段が相互に異なる従属クレームに記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に利用することができないということを示すものではない。

Claims (23)

  1. 有機溶媒に溶解した、式1
    Figure 0006831484
    による化合物及びニトロセルロースを含むコーティング組成物であって、
    式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、Rは、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を含むアルキル基であり、前記ニトロセルロースは、10〜14質量%の窒素原子含有量を有し、前記少なくとも1つの一級又は二級アミン基からの窒素原子のモル当量の数は、前記ニトロセルロース中の窒素原子に対して0.5〜1.5である、コーティング組成物。
  2. 前記有機溶媒は、メトキシプロパノール又はメトキシプロパノールとキシレンとを含む溶媒混合物である、請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 〜Rは、エチル基又はメチル基である、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
  4. は、−(CHNH及び−(CHNH(CNH)−(CHNHから選択され、ここで、nは2から6の整数であり、pは1から3の整数であり、qは0から3の整数であり、rは1から3の整数である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  5. 前記有機溶媒に溶解した式2
    Figure 0006831484
    による化合物をさらに含み、式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  6. 前記コーティング組成物中の式1の化合物と式2の化合物との重量比が、1:2から2:1に及ぶ、請求項5に記載のコーティング組成物。
  7. 前記有機溶媒に溶解した金属アルコキシドをさらに含み、前記金属は、アルミニウム、ジルコニウム、又はチタンから選択される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  8. 前記有機溶媒に溶解した式3
    Figure 0006831484
    による有機修飾シラン化合物をさらに含み、式中、R〜R11は、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R12は、エポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリレート基、又はフルオリン基で置換されているか又は置換されていないアルキル基である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  9. 〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される、請求項1に記載のコーティング組成物。
  10. 〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される、請求項5に記載のコーティング組成物。
  11. 〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、R〜R11は、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択される、請求項8に記載のコーティング組成物。
  12. 前記コーティング組成物中の水の含有量は、1重量%未満である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載のコーティング組成物から形成されたコーティングであって、ニトロセルロースと式1の化合物との反応生成物を含むコーティング。
  14. ニトロセルロースと式1
    Figure 0006831484
    の化合物との反応生成物を含むコーティングであって、式中、R〜Rは、C〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基及び1つ又は複数のエーテル基を含むC〜Cの直鎖又は分枝鎖のアルキル基から個々に選択され、Rは、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を含むアルキル基であり、前記ニトロセルロースは、10〜14質量%の窒素原子含有量を有し、前記少なくとも1つの一級又は二級アミン基からの窒素原子のモル当量の数は、前記ニトロセルロース中の窒素原子に対して0.5〜1.5である、コーティング。
  15. 前記反応生成物は、複数のイミン基を含む、請求項13又は14に記載のコーティング。
  16. 前記反応生成物は、シリコン原子を3つ又は4つの酸素原子に結合させた少なくとも1つのシロキサン基を含む、請求項13乃至15のいずれか一項に記載のコーティング。
  17. 前記反応生成物は、異なるニトロセルロース分子を互いに連結する架橋生成物である、請求項13乃至15のいずれか一項に記載のコーティング。
  18. 請求項13乃至17のいずれか一項に記載のコーティングで被覆された表面を含む物品。
  19. 前記表面は、液体を保持するための容器の内表面又は本体の外表面である、請求項18に記載の物品。
  20. 前記表面はポリマー表面であ又は、前記表面は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を含むポリマー表面である、請求項18又は19に記載の物品。
  21. 表面上にコーティングを形成する方法であって、
    − 前記表面上に請求項1乃至12のいずれか一項に記載のコーティング組成物を堆積させるステップと、
    − 堆積させられた前記コーティング組成物を乾燥させて前記コーティングを形成するステップと、
    を含む方法。
  22. 前記コーティング組成物を堆積させるステップは、湿潤環境で行われる、請求項21に記載の方法。
  23. 前記コーティング組成物を堆積させるステップは、スプレーコーティング若しくはスプレーペインティングを含む、又は、スプレーコーティング若しくはスプレーペインティングから成る、請求項21又は22に記載の方法。
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