JP6831230B2 - 硬化性粘着剤組成物、及び粘着シート - Google Patents

硬化性粘着剤組成物、及び粘着シート Download PDF

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Description

本発明は、硬化性粘着剤組成物、及び硬化性粘着剤組成物からなる粘着シートに関する。
近年、有機EL(エレクトロルミネッセンス)デバイスは、プラスチックフィルムを基板として用いることで、薄型化、軽量化、フレキシブル化等を実現するディスプレイとしても期待されている。しかしながら、有機ELデバイスに用いられている有機素材や電極は極微量の水分で劣化してしまうため,各構成部材には非常に高い水蒸気バリア性が求められる。
その中で貼り合せに使用される接着剤又は粘着剤にも透明性、高い剥離力、水蒸気バリア性が求められている。この様な背景から、例えば、特許文献1には、水添ブロック共重合体と第1の相溶剤と第2の相溶剤とからなる粘着剤組成物が開示され、この粘着剤組成物は、水蒸気バリア性を向上させ、透明性、及び剥離力に優れていると開示されている。しかしながら、開示された粘着組成物から得られる粘着層は架橋していないため、高温下では粘着層の凝集力が低下し、水蒸気バリア性が低下する懸念がある。
要するに、透明性、剥離力、凝集力、水蒸気バリア性を高いレベルで兼ね備えた、優れた粘着シート用組成物が得られていないのが現状である。
特開2016−20402号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記事情に鑑みてなされたものであり、透明性、剥離力、凝集力、水蒸気バリア性に優れる粘着シート用硬化性粘着剤組成物、及びこれを硬化してなる粘着シート、さらに粘着シートを備えたタッチパネル、画像表示装置を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
[1] 重量平均分子量5〜10万のポリオレフィン化合物(A)と、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)とを含有する硬化性粘着剤組成物であって、
前記ポリオレフィン化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量に対して、前記ポリオレフィン化合物(A)の配合量が80〜99.5質量%であり、前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の配合量が0.5〜20質量%であり、
前記ポリオレフィン化合物(A)が(メタ)アクリロイル基を有さないポリオレフィン化合物を90〜100質量%含むことを特徴とする硬化性粘着剤組成物。
[2] 前記ポリオレフィン化合物(A)がポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、またはその水素添加物から選ばれる一種以上であることを特徴とする[1]に記載の硬化性粘着剤組成物。
[3] 前記ポリオレフィン化合物(A)がウレタン結合を含むポリオレフィン系ウレタン樹脂であり、
ポリオレフィン化合物(A)1分子が平均で10〜100個のウレタン結合を含むことを特徴とする[1]又は[2]に記載の硬化性粘着剤組成物。
[4] [1]〜[3]の何れかに記載の硬化性粘着剤組成物を硬化してなる粘着シート。
[5][4]に記載の粘着シートを備えたことを特徴とするタッチパネル。
[6][4]に記載の粘着シートを備えたことを特徴とする画像表示装置。
本発明の硬化性粘着剤組成物によれば、これを硬化させることにより、透明性、剥離力、凝集力、水蒸気バリア性に優れる粘着シートを実現できる。
これにより、本発明の硬化性粘着剤組成物から得られた粘着シートは、光学部材を貼り合わせる用途(光学部材貼り合わせ用)や光学製品の製造用途などに用いられる。例えば、タッチパネルを構成する部材の貼り合わせや、水蒸気バリア性が求められる有機ELディスプレイ等の画像表示装置に使用することができる。
以下、本発明の硬化性粘着剤組成物および粘着シートについて詳細に説明する。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一種を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートから選択される少なくとも一種を意味する。
(硬化性粘着剤組成物)
本発明の硬化性粘着剤組成物(以下、「粘着剤組成物」という場合がある。)は、重量平均分子量5〜10万のポリオレフィン化合物(A)と、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)とを含有し、前記ポリオレフィン化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量に対して、前記ポリオレフィン化合物(A)の配合量が80〜99.5質量%であり、前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の配合量が0.5〜20質量%である。また、ポリオレフィン化合物(A)が(メタ)アクリロイル基を有さないポリオレフィン化合物を90〜100質量%含む。また、本発明の硬化性粘着剤組成物には(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィン化合物は含有しないことが好ましい。
<ポリオレフィン化合物(A)>
本発明のポリオレフィン系化合物(A)は、ポリオレフィン骨格を有し、5〜10万重量平均分子量を有する。
具体例としては、エチレン系炭化水素や;ポリイソプレン系化合物、ポリブタジエン系化合物等の共役ポリエン系化合物が使用できる。エチレン系炭化水素の具体例としては、ポリブテン、水素添加ポリブテン、ポリイソブチレン、水素添加ポリイソブチレン、ポリα−オレフィン、水素添加ポリα−オレフィン等があげられる。共役ポリエン系化合物の具体例としては、ポリイソプレンホモポリマー、イソプレンとスチレンの共重合化合物、イソプレンとブタジエンの共重合化合物、無水マレイン酸変性ポリイソプレン、水素添加されたポリイソプレン、ポリブタジエンホモポリマー、ブタジエンとスチレンの共重合体、無水マレイン酸変性ポリブタジエン、水素添加されたポリブタジエン等があげられる。中でも、剥離力の点で、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン、ポリイソブチレン、水素添加ポリブタジエンが好ましい。これらのポリオレフィン化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリオレフィン化合物中のオレフィン単量体単位の割合は特に限定されないが、50質量%以上であることが好ましい。また、水素化されたポリオレフィンの場合には、水素化される前のポリマー中のオレフィン単量体単位の割合で示すことができ、ポリマー中のオレフィン単量体単位の割合が50質量%以上であることが好ましい。
本発明のポリオレフィン系化合物(A)は、粘着剤組成物を硬化させた際の剥離力、及び保持力のバランスを取るためにポリオレフィン系多価アルコールとポリイソシアネートとを反応させたポリオレフィン系ウレタン樹脂であっても良い。或いは、ポリオレフィン系ポリイソシアネートと多価アルコール化合物とを反応させたポリオレフィン系ウレタン樹脂であっても良い。いずれもイソシアナト基量がヒドロキシ基量より多くなる割合で反応させて、末端イソシアナト基を有するポリオレフィン系ウレタン樹脂とするのが好ましい。さらに、ポリオレフィン系ウレタン樹脂の疎水性を高める(水蒸気バリア性を高める)ために末端イソシアナト基を有するポリオレフィン系ウレタン樹脂のイソシアナト基に、1価のアルコール化合物を反応させることが好ましい。
本発明のポリオレフィン系化合物(A)は、ポリオレフィン系ウレタン樹脂である場合、ポリオレフィン構造(例えば、ポリオレフィン系多価アルコール由来構造)とウレタン構造(例えば、ポリイソシアネート由来構造)との質量比(ポリオレフィン/ウレタン)は、30/1〜5/1であることが好ましく、20/1〜8/1であることがより好ましく、15/1〜10/1であることがさらに好ましい。また、本発明のポリオレフィン系化合物(A)がウレタン結合を含むポリオレフィン系ウレタン樹脂である場合、ポリオレフィン化合物(A)1分子が平均で10〜100個のウレタン結合を含むことが好ましく、20〜60個であることがより好ましく、30〜50個であることがさらに好ましい。
ポリオレフィン系ウレタン樹脂の製造に使用出来るポリオレフィン系多価アルコールとしては、特に制限はないが、ブタジエン、イソプレン、水素添加ポリブタジエン、水素添加ポリイソプレン等の両末端に水酸基を有するものが好ましい。中でも、耐光性、作業性の点で、水素添加ポリブタジエンジオール、水素添加ポリイソプレンジオールが好ましい。
ポリオレフィン系ウレタン樹脂の製造に使用出来るポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、トリレンジイソシアネート及びその水素添加物、キシリレンジイソシアネート及びその水素添加物、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加物、1,5−ナフチレンジイソシアネート及びその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、耐光性、反応性の制御の点から、イソホロンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物が好ましい。
ポリオレフィン系ウレタン樹脂の製造に使用出来るポリオレフィン系ポリイソシアネートとしては、特に制限はないが、ブタジエン、イソプレン、水素添加ポリブタジエン、水素添加ポリイソプレン等のポリイソシアネートが好ましい。中でも、耐光性、作業性の点で、水素添加ポリブタジエンポリイソシアネート、水素添加ポリイソプレンポリイソシアネートが好ましい。
使用できる多価アルコールとしては、特に制限はないが、炭素数が1〜20である脂肪族の多価アルコールが挙げられる。このようなアルコールとして、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価アルコール等が挙げられる。
ポリオレフィン系ウレタン樹脂の製造に末端イソシアナト基を有するポリオレフィン系ウレタン樹脂と反応させる1価のアルコール化合物としては、炭素数が1〜20である脂肪族の1価アルコールが挙げられる。このようなアルコールとして、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソアミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ジヒドロアビエチルアルコール等が挙げられる。反応性と取扱い易さのため、より好ましくは、2−エチルヘキシルアルコールである。粘着剤組成物を硬化させた際の凝集力を上げる目的で、2-ヒドロキシエチルアクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを末端イソシアナト基に反応させることも考えられるが、剥離力や水蒸気透過性の低下を招く恐れがあり好ましくない。
ポリオレフィン系化合物(A)の重量平均分子量は、5〜10万であるが、6〜9万であることが好ましい。ポリオレフィン系化合物(A)の重量平均分子量が5万未満であると、透明粘着シートの凝集力が低下することがある。一方、ポリオレフィン系化合物(A)の重量平均分子量が10万を超えると、取扱いが困難になり作業性悪くなり好ましくない。
ここで重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)GPC−101)を用いて、下記条件にて常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出されるものである。
カラム:昭和電工株式会社製、ショウデックス(登録商標)LF−804
カラム温度:40℃
試料:(共)重合体の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI検出器(示差屈折率検出器)
ポリオレフィン系化合物(A)の配合量は、前記ポリオレフィン系化合物(A)および多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量に対し、80〜99.5質量%であり、好ましくは85〜95質量%である。配合量が上記範囲外であると、粘着剤組成物を硬化してなる粘着シートの剥離力、凝集力が不十分である。
ポリオレフィン化合物(A)が(メタ)アクリロイル基を有さないポリオレフィン化合物を90〜100質量%含み、95〜100質量%が好ましく、99〜100質量%がより好ましい。ポリオレフィン化合物(A)が(メタ)アクリロイル基を有さないポリオレフィン化合物を100質量%含むことは特に好ましい。
<多官能(メタ)アクリレート化合物(B)>
本発明に使用される多官能(メタ)アクリレート化合物(B)は(メタ)アクリロイルオキシ基を複数個有する化合物である。多官能(メタ)アクリレート化合物(B)としては、好ましくは多官能(メタ)アクリレートモノマー(B1)及び多官能アクリルオリゴマー類(B2)が挙げられる。多官能(メタ)アクリレート化合物(B)としては、一分子中に2〜20個の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有しているものが好ましく、一分子中に2〜10個の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有しているものがより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートモノマー(B1)の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロメタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ポリオレフィン化合物との相溶性の観点から、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロメタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
多官能アクリルオリゴマー類(B2)の例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等で2〜20個の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能アクリルオリゴマー類を挙げる。
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、多価カルボン酸と多価アルコールとを反応させて得られるポリエステル、具体的には、ポリエチレンテレフタレート等の両末端の水酸基に対して、(メタ)アクリル酸を反応させて得られた樹脂を用いることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、ビニルエステル樹脂とも呼ばれ、エポキシ樹脂に対して(メタ)アクリル酸を反応させて得られたものを用いることができる。前記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びその高分子量同族体、ノボラック型グリシジルエーテル類等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸に代えて一個のヒドロキシ基と一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と多塩基酸無水物との反応物を使用してもよい。
ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリアルキレングリコール等の末端の水酸基に対して、(メタ)アクリル酸を反応させて得られた樹脂を用いることができる。
中でも、ポリオレフィン化合物との相溶性の観点から、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、粘着剤組成物を硬化してなる粘着シートの凝集力に寄与する。多官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、前記ポリオレフィン化合物(A)および多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量に対し、0.5〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜10質量%である。配合量が上記範囲外であると、粘着剤組成物を硬化してなる粘着シートが、剥離時に凝集破壊を起こすなどして、剥離力が不十分となる。
<重合開始剤(C)>
本発明の粘着剤組成物は、重合開始剤(C)を含み、熱、又は光によりラジカルを発生させ、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)を反応させることで粘着剤層を形成する。
重合開始剤(C)としては、特に限定されず、熱重合開始剤、又は光重合開始剤の公知のものが用いられる。
光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの光重合開始剤の中でも、透明性の点から、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイドおよび1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの少なくとも一方を用いることが好ましい。これらの光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物や、過酸化水素などの無機過酸化物などが挙げられる。有機過酸化物としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトン等のケトンパーオキサイド類;1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−へキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド類;ジイソブチリルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート等のパーオキシエステル類;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類などが挙げられる。これらの熱重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の粘着剤組成物における重合開始剤(C)の含有量は、反応性の点から、ポリオレフィン系化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量100質量部に対して、0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.08質量部〜4質量部であることがより好ましく、0.1質量部〜3質量部であることがさらに好ましい。
重合開始剤(C)の含有量が0.05質量部以上であれば、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)が十分に反応できるため粘着シートの凝集力が十分となる。一方、重合開始剤(C)の含有量が5質量部以下であれば、得られる粘着シートは十分な耐熱黄変性を発現できる。
本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、得られる粘着シートの接着力を向上させるため、透明性を低下させない範囲で粘着付与樹脂を添加しても良い。粘着付与樹脂の例としては、ロジンやロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9系)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。耐光性の点から不飽和二重結合が少ない水添ロジンや不均化ロジンのエステル化物や、脂肪族や芳香族系石油樹脂、高Tgアクリル樹脂等を粘着シートに添加することが好ましい。粘着付与樹脂の添加量としては、ポリオレフィン系化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量100質量部に対して、0〜10質量部を添加することが好ましい。また、粘着付与樹脂の軟化点は、剥離力の向上の観点から、70〜150℃であることが好ましい。
<添加剤>
また、本発明の粘着剤組成物には、剥離力、透明性、水蒸気バリア性を損なわない範囲で、公知の各種添加剤を必要に応じて添加してもよい。
添加剤としては、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系及びその他の難燃剤、界面活性剤のような帯電防止剤等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物に含まれているポリオレフィン系化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と重合開始剤(C)との含有量合計は、本発明の粘着剤組成物の不揮発成分(例えば、有機溶媒以外の成分)の総量に対して、90質量%〜100%であることが好ましく、95質量%〜100質量%であることがより好ましく、98質量%〜100%であることが更に好ましい。
<有機溶媒>
また、本発明の粘着剤組成物は、塗工時の粘度調整を目的として有機溶媒を用いて希釈してもよい。
有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、n−プロパノール、イソプロパノール、酢酸n−プロピル等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。なお、有機溶媒は塗工後に乾燥除去される。
<粘着剤組成物の製造方法>
本発明の粘着剤組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、上記のポリオレフィン系化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)、必要に応じて添加される添加剤および有機溶媒とを、公知の方法を用いて混合することにより製造できる。
(粘着シート)
本発明の粘着剤組成物は、上記の組成を有しているので、これを光又は熱硬化させることにより、透明性、剥離力、凝集力、水蒸気バリア性に優れた粘着シートを得ることができる。
本発明の粘着シートは、基材を有するものであっても、基材を有さず粘着剤層のみからなる両面粘着シートであってもよい。また、粘着剤層は単一層からなるものであっても複数層が積層されていてもよい。
粘着シートの膜厚は、3〜200μmとすることが好ましく、4〜100μmとすることがより好ましく、5〜50μmとすることがさらに好ましい。粘着シートの膜厚が3μm以上であると、粘着シートの貼り合わせが容易である。粘着シートの膜厚が200μm以下であると、残留溶媒由来の臭気の問題が発生することもなく取扱い良好である。
使用される用途としては、光学部材を貼り合わせる用途(光学部材貼り合わせ用)や光学製品の製造用途などに用いられる。光学部材としては、光学的特性を有する部材であれば、特に限定されないが、例えば、画像表示装置、タッチパネルを構成する部材又はこれらの機器に用いられる部材が挙げられる。さらには、水蒸気バリア性が求められる有機ELディスプレイ等の画像表示装置にも用いることが出来る。
<粘着シートの製造方法>
本発明の粘着シートは、粘着シート用組成物を溶媒に溶解した溶液を、剥離フィルムに塗布し、塗布した溶液を加熱乾燥して光、又は熱で架橋させることで得ることができる。剥離フィルムとしては、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適である。剥離フィルムとして用いるプラスチックフィルムは、上記した粘着シートを保護し得るものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン等からなるプラスチックフィルムが挙げられる。
本発明の粘着シートを形成する際の塗布(塗工)方法としては、公知のコーティング法を用いることが可能であり、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いてコーティングすることができる。
本発明の粘着剤組成物の重合開始剤(C)が光重合開始剤を含み、本発明の粘着剤組成物を活性エネルギー線で硬化させる場合、光源としてはブラックライト、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。
照射強度としては、粘着剤組成物を充分に硬化させることができればよく、例えば、50〜3000mW/cmが好ましい。照射強度が弱すぎると硬化に時間がかかりすぎ好ましくない。
本発明の粘着剤組成物の重合開始剤(C)が熱重合開始剤を含み、本発明の粘着剤組成物を熱で硬化させる場合には、重合開始剤の1時間半減期温度より高い温度まで加熱することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。本発明は、以下に示す実施例によって何ら限定されるものではない。
(合成例1)
<ポリオレフィン系化合物(A−1)>
温度計、撹拌器、滴下ロート、乾燥管付き冷却管を備えた四つ口フラスコにイソホロンジイソシアネート15モル及び水酸基末端水素添加ポリブタジエン(日本曹達株式会社製、製品名:GI−3000、水酸基価25mgKOH/g)を14モル仕込み、60℃で4時間反応させ、イソシアナト基末端水素添加ポリブタジエンを得た。これに2−エチルヘキシルアルコール2モルを仕込み、70℃まで昇温して2時間反応をさせ、IR測定によりイソシアナト基が消失したことを確認した後、反応を終了しポリオレフィン系化合物(A−1)(重量平均分子量70,000、ウレタン結合数は、平均で30個)を得た。
(合成例2)
<ポリオレフィン系化合物(A−2)>
イソホロンジイソシアネート14モル及び水酸基末端水素添加ポリイソプレン(出光興産株式会社製、製品名:エポール、水酸基価40mgKOH/g)を13モル仕込む以外は合成例1と同様の手順で反応を行い、ポリオレフィン系化合物(A−2)(重量平均分子量80,000、ウレタン結合数は、平均で28個)を得た。
(合成例3)
<ポリオレフィン系化合物(A−3)>
イソホロンジイソシアネート5モル及び水酸基末端水素添加ポリイソプレン(出光興産株式会社製、製品名:エポール、水酸基価40mgKOH/g)を4モル仕込む以外は合成例1と同様の手順で反応を行い、ポリオレフィン系化合物(A−3)(重量平均分子量30,000、ウレタン結合数は、平均で10個)を得た。
(合成例4)
<ポリオレフィン系化合物(A−4)>
イソホロンジイソシアネート15モル及び水酸基末端水素添加ポリブタジエン(日本曹達株式会社製、製品名:GI−3000、水酸基価25mgKOH/g)を14モル仕込んで反応させ、これに2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを仕込む以外は合成例1と同様の手順で反応を行い、(メタ)アクリロイルオキシ基を含有するポリオレフィン系化合物(A−4)(重量平均分子量70,000、ウレタン結合数は、平均で30個)を得た。
(実施例1)
表1に示す組成(数値は質量部)でポリオレフィン系化合物(A)と、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)とを配合し、更に、有機溶媒であるトルエンで(A)〜(C)成分濃度を40質量%に調節し、室温下でディスパーを用いて混合することで硬化性粘着剤組成物溶液を得た。
得られた溶液を、厚さ75μmの剥離処理された剥離PETフィルム上に、乾燥後の厚さが20μmとなるようにアプリケーターで塗布し、110℃で3分間加熱乾燥させ、さらに厚さ50μmの剥離処理された剥離PETフィルムの剥離処理面側を粘着剤側にカバーした。
重合開始剤(C)として光硬化剤であるルシリンTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)を使用したため、次に、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、UV照射装置3kw、高圧水銀ランプ)を用い、照射距離25cm、ランプ移動速度1.0m/分、照射量約1000mJ/cmの条件で紫外線を照射して粘着剤層を光硬化させることで基材無しの両面粘着シートを作製した。
以下の評価方法で評価した結果を表1に示す。
<粘着シートの透明性>
上で得られた両面粘着シートを30mm×30mmの大きさに切り取り、粘着シートの両面に存在する剥離PETフィルムのうち50μm厚の剥離PETフィルムを剥がし、ガラス板に貼り合わせた後に75μm厚の剥離PETフィルムを剥がしたものを測定用サンプルとした。測定用サンプルについて、株式会社村上色彩技術研究所製「HR−100型」を使用し、全光線透過率(%)を測定した。ブランクとしてガラス板を用いた。
<粘着シートの剥離力>
上で得られた両面粘着シートを25mm×150mmの大きさに切り取り、両面粘着シートの片面の50μm厚の剥離PETフィルムを剥がし、片面にコロナ処理が施されている厚さ50μmのPETフィルム(東洋紡社製:東洋紡エステルフィルム E5100)を貼り直した後、75μm厚の剥離PETフィルムを剥がし、粘着面(測定面)を試験板に貼付して、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させて、測定用サンプルを作製した。試験板としてガラス板を用いた。得られた測定用サンプルについて、23℃、湿度50%RHの環境下で24時間放置し、JIS K 6854に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、両面粘着シートのガラス板に対する剥離力(N/25mm)を測定した。得られた測定値を剥離力とした。
<粘着シートの保持力>
粘着シートの凝集力を比較するため、以下の方法で粘着シートの保持力の評価を行った。
上で得られた両面粘着シートを25mm×100mmの大きさに切り取り、両面粘着シートの片面の50μm厚の剥離PETフィルムを剥がし、片面にコロナ処理が施されている厚さ50μmのPETフィルム(東洋紡社製:東洋紡エステルフィルム E5100)を貼り直した後、75μm厚の剥離PETフィルムを剥がし、23℃、50%RH(相対湿度)の環境下にて、粘着面を貼付面積25mm×25mmとなるようにステンレス板(SUS304、360番研磨)に貼付した。貼付に際しては、重さ2kgのローラーを用い、1往復させて、被着体に圧着した。貼付後20分間放置した後、温度40℃のオーブン内に移し、1kgの重しを粘着性シートに垂直方向に荷重がかかるよう取り付けて、オーブン内に放置し、24時間後の粘着シートのずれ(mm)を測定した。
(水蒸気透過性)
水蒸気透過率の評価は、JIS Z0208に準じて行った。すなわち、上で得られた両面粘着シートの両面の剥離PETを剥がして200メッシュの金網を粘着シート両面に貼り合わせた後、塩化カルシウム約50gを入れた透湿カップ(内径60mm)の上に、金網で挟んだ評価用粘着シートを被せて周囲を封止した。その後、評価用粘着シートを被せた透湿カップを40℃×90%RH環境下に静置し測定を行った。
Figure 0006831230
(実施例2と3、参考例4)
表1に示す組成で、実施例1と同様に、粘着シート用硬化性組成物溶液を得た。得られた溶液を用いて実施例1と同様に、両面粘着シートを作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
表1に示す組成で、実施例1と同様に、粘着シート用硬化性組成物溶液を得た。得られた溶液を用いて実施例1と同様に、両面粘着シートを作製し、評価した。
実施例5は重合開始剤(C)として、熱ラジカル重合開始剤であるパーオクタO(1,13,3−ペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)を使用したため、光硬化工程がなく、110℃3分間の加熱乾燥が熱硬化工程を兼ねている。評価結果を表1に示す。
(比較例1〜5)
表2に示す組成(数値は質量部)で、実施例1と同様に、比較例の粘着シート用硬化性組成物溶液を得た。得られた溶液を用いて実施例1と同様に、両面粘着シートを作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0006831230
表1に示すように、実施例1〜3、、参考例4は透過率、剥離力、保持力、水蒸気透過性がともに優れた粘着シートが得られた。一方、(A)成分の配合量が少ない比較例1および分子量の低い(A)成分を用いた比較例2は、剥離力や水蒸気透過性が悪かった。また、比較例2については保持力の値も悪かった。分子量の高い(A)成分を用いた比較例3は水蒸気透過性が良好なものの剥離力が低かった。(A)成分として、アクリロイルオキシ基含有のものを用いた比較例4および5については、剥離力、水蒸気透過性が悪い傾向となった。

Claims (4)

  1. 重量平均分子量5〜10万のポリオレフィン化合物(A)と、
    多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、
    重合開始剤(C)と
    を含有する硬化性粘着剤組成物であって、
    前記ポリオレフィン化合物(A)がウレタン結合を含むポリオレフィン系ウレタン樹脂であり、
    ポリオレフィン化合物(A)1分子が平均で10〜100個のウレタン結合を含み、
    前記ポリオレフィン化合物(A)と多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の総量に対して、前記ポリオレフィン化合物(A)の配合量が80〜99.5質量%であり、前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の配合量が0.5〜20質量%であり、
    前記ポリオレフィン化合物(A)が(メタ)アクリロイル基を有さないポリオレフィン化合物を90〜100質量%含む
    ことを特徴とする硬化性粘着剤組成物。
  2. 請求項1に記載の硬化性粘着剤組成物を硬化してなる粘着シート。
  3. 請求項に記載の粘着シートを備えたことを特徴とするタッチパネル。
  4. 請求項に記載の粘着シートを備えたことを特徴とする画像表示装置。
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