JP6831203B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リシノール酸系重合体であるポリエステルの製造方法に関する。
近年、地球温暖化問題、再生可能エネルギー、資源リサイクル、資源循環などの観点から、石油原料に替わる天然物由来原料をベースとした素材開発が活発化している。
循環型の素材としては、生分解性のポリエステル、とりわけ脂肪族ポリエステルに関する技術が数多く開示されている。例えば、脂肪族ジカルボン酸又はそのエステル、脂肪族ジオール又は脂環式ジオール、天然由来の不飽和脂肪酸又はそのエステルからなる熱可塑性の生分解性脂肪族ポリエステルの開発が知られている。その代表例として、乳酸を含む重縮合体が挙げられる。一方で、ひまし油の加水分解などの方法で得られるリシノール酸またはその誘導体を利用する方法も検討されており、その方法として具体的には、特許文献1〜3に開示された技術を挙げることが出来る。
特許文献1には、リシノール酸、ラクトン、ラクチドの共重縮合や、リシノール酸と乳酸との共重縮合を行った場合、分子量の高い重合体を得にくい傾向があることが開示されている。
また特許文献1には、合成ゼオライトなどの担体にリバーゼなどを担持した担持型酵素を触媒として重縮合を行う方法が開示されている。酵素は、触媒作用が発現する温度範囲が無機系の触媒に比して低い傾向にあり、このことが酵素を用いた技術の工業化をやや困難にする場合があるが、特許文献1には、担持型酵素の担体を特定の担体とすることで、酵素作用が発現する温度範囲を高めることが可能であることが開示されている。
特許文献2、特許文献3には、各々、リシノール酸系重合体をエラストマーや潤滑油の成分として使用する技術が開示されている。
特許文献2、3のリシノール酸を用いた重縮合体の製造例では、酵素が触媒として用いられている。
国際公開2008/029805号パンフレット 特許第5373435号公報 特許第5398708号公報
本発明者らは、公知のチタン系の化合物を触媒として用いたリシノール酸とブタンジオールなどのジオールとセバシン酸などのジカルボン酸とを用いた重縮合の検討を行う中で、重縮合反応が進み難く、得られるポリエステルの分子量が高まりにくいと言う問題点に直面した。この問題点は、天然物由来原料であるリシノール酸の純度の影響の他、従来の金属系触媒をベースとする場合は、リシノール酸に対する反応性が低い、または縮合反応と加水分解反応との速度の差があまり大きくないことに原因があるのではないかと推測した。
これらのことから、本発明は、無機系の触媒を用いても高い重合度のリシノール酸およびその誘導体等の重縮合体を効率よく製造できる方法を見出すことを課題としてなされたものである。
また、特定の構造および好ましくは高い分子量を有するポリエステルを提供することを課題としてなされたものである。
本発明者らは上記の課題を解決するために検討した結果、リシノール酸またはその誘導体を含む化合物を用いて重縮合を行う際に、特定の複数種の金属含有化合物を、特定の割合で組み合わせて使用することにより、工業化に適した高い温度で分子量の高いリシノール由来の構造単位を含む重縮合体を製造可能なことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1] リシノール酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含む原料を重合するポリエステルの製造方法であって、
重合触媒として、チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、周期表第2族および第8〜12族から選ばれる金属の化合物の少なくとも1種とを用い、
前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来する金属の、製造されるポリエステルに対する含有率は、
前記チタン化合物を用いる場合、そのチタン原子の量が、製造されるポリエステルの量に対して1,000〜5,000wtppmであり、
前記ゲルマニウム化合物を用いる場合、そのゲルマニウム原子の量が、製造されるポリエステルの量に対して100〜30,000wtppmであり、
前記アンチモン化合物を用いる場合、そのアンチモン原子の量が、製造されるポリエステルの量に対して100〜30,000wtppmであり、
かつ前記周期表第2族および第8〜12族の金属の化合物に由来する金属原子の総モル数(X)と、前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(X/Y)が0.05〜0.5の範囲にあるポリエステルの製造方法;
[2] 前記製造されたポリエステルに含まれるリシノール酸およびその誘導体由来の構造単位のモル比が、前記製造されたポリエステルに含まれるリシノール酸およびその誘導体由来の構造単位、ジカルボン酸由来の構造単位ならびにジオール由来の構造単位の合計に対し、10〜100モル%である、請求項1に記載のポリエステルの製造方法;
[3] 前記原料が、炭素数2〜12のジカルボン酸および炭素数が2〜12のジオール成分から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載のポリエステルの製造方法;
[4](I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜80モル%、
(II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位10〜45モル%および
(III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位10〜45モル%
(但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
を含むポリエステル;
[5] チタン、ゲルマニウム、アンチモンから選ばれる金属、および周期表2族および8〜12族金属から選ばれる金属を含み、
前記金属として、
前記チタンが含まれる場合、チタンの含有率が1,000〜5,000wtppmであり、
前記ゲルマニウムが含まれる場合、ゲルマニウムの含有率が100〜30,000wtppmであり、
前記アンチモンが含まれる場合、アンチモンの含有率が100〜30,000wtppmであり、
かつ前記周期表第2族および第8〜12族の金属総モル数(X)と、前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(X/Y)が0.05〜0.5の範囲にあり、
(I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜100モル%、
(II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位0〜45モル%および
(III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位0〜45モル%
(但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
を含むことを特徴とするポリエステル;
[6](I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜80モル%、
(II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位10〜45モル%および
(III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位10〜45モル%
(但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
を含むことを特徴とする請求項5に記載のポリエステル;
[7] GPC法で測定される重量平均分子量が90、000〜500,000であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のポリエステル
である。
本発明の製造方法を使用すれば、工業化に有利な高い温度環境下において、分子量の高いリシノール酸由来の構造単位を含む相対的に高い分子量の重縮合体を比較的短時間で効率的に得ることが出来る。
本発明のポリエステルは、高い分子量を有し、種々の物質との相互作用が強い傾向があり、粘着性などに優れた性質を示す場合がある。
本発明のポリエステルの製造方法は、リシノール酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種を必須成分とし、必要に応じてジオール、ジカルボン酸またはその誘導体を含む原料を、特定の金属化合物を含む触媒の存在下に重合反応することを特徴とする。
その製造方法、およびこの製造方法で使用するそれぞれの成分について、詳細に説明する。なお、本発明において重合とは、重縮合を含む概念であり、また共重合および共重縮合を含む。
(リシノール酸およびその誘導体)
リシノール酸の誘導体としては、リシノール酸のエステル体、およびリシノール酸を水添して得られる12−ヒドロキシステアリン酸等を挙げることが出来る。これらの化合物は、後述する触媒の存在下でエステル化、またはエステル交換反応で比較的容易に重合することが出来る。
リシノール酸またはその誘導体は、単独で、またはこれら2種以上を組み合わせて用いることが出来るが、ジオール化合物やジカルボン酸化合物などと組み合わせて用いることもできる。この場合、ジオール化合物やジカルボン酸化合物を使用する割合によって、得られる重合体の末端構造や分子量の調節を行うことも可能である。
本発明において、用いる各原料中に含まれる末端ヒドロキシル基の総モル量を(OH)、末端カルボキシル基の総モル量を(COOH)とした場合、それらのモル比(以後、OH/COOH比と称することがある。)の好ましい範囲は1.0〜5.0であり、より好ましくは1.0〜3.0である。OH/COOH比が1.0以上5.0以下である場合、後述するエステル化またはエステル交換反応において調製される低分子のオリゴマーに十分なヒドロキシル基末端が形成され、後述する重縮合時の反応性が向上する傾向がある。一方、OH/COOH比が5.0を超えると、過剰な原料ジオール化合物の一部が樹脂の分解に寄与するため、重縮合時の反応性が低下することがある。
(ジオール化合物)
ジオール化合物としては、公知のジオール化合物を制限なく用いることが出来、好ましくはアルキレンジオール化合物を挙げることが出来る。
アルキレンジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の脂肪族ジオール、2,2−ビス〔4'−(2”−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、4,4'−ビス(2”−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィド、4,4'−ビス(2”−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホン、9,9−ビス〔4'−(2”−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕フルオレン、1,4−ビス(2'−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香族ジヒドロキシ化合物のエチレンオキサイド付加物、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4'―ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(水添ビスフェノールA)等の脂環式ジオールを挙げることができる。
これらのジオール化合物としては一級アルコールが好ましい。ジオール化合物が二級以上のアルコールであると重縮合の反応性が低下する場合がある。
これらの中でも炭素数2〜12のジオール化合物が好ましい。より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは炭素数2〜4のジオール化合物である。ジオール化合物の炭素数が大きくなりすぎると、重縮合の反応性が低下する場合がある。具体的にはエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールが好ましい。より好ましくは炭素数が比較的少ないエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールである。重縮合体の生分解性を期待する場合、好ましいジオール化合物は天然のエステルから入手可能な1,4−ブタンジオールである。
これらのジオール化合物は、2種以上を組み合わせて用いることも出来る。また、前述のリシノール酸とのエステル体や低縮合化合物として用いることも可能である。
(ジカルボン酸化合物)
ジカルボン酸化合物としては、公知のジカルボン酸化合物を制限なく用いることが出来、好ましくは脂肪族ジカルボン酸化合物を挙げることが出来る。
脂肪族ジカルボン酸化合物としては、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族ジカルボン酸;及びこれら脂肪族ジカルボン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。
これらの中でも炭素数2〜12のジカルボン酸化合物が好ましい。より好ましくは炭素数6〜10、特に好ましくは炭素数9〜10のジカルボン酸化合物である。ジカルボン酸化合物の炭素数が大きくなりすぎると、重縮合の反応性が低下する場合がある。炭素数9〜10のジカルボン酸化合物としては、リシノール酸に比較的構造の近いセバシン酸、アゼライン酸を例示することができる。
これらのジカルボン酸化合物は、2種以上を組み合わせて用いることも出来る。また、前述のリシノール酸とのエステル体や低縮合化合物として用いることも可能である。
(その他の共重合成分)
本発明のポリエステルは、上述したジカルボン酸化合物及びジオール化合物以外の共重合成分を、本発明の目的を損なわない範囲内で含んでいても良い。共重合成分の具体例としては、グリコール酸、4−ヒドロキシ安息香酸、4−(2'−ヒドロキシエトキシ)安息香酸等のヒドロキシカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分が挙げられる。
(金属化合物)
本発明の製造方法は、触媒として少なくとも2種の金属化合物を組み合わせて用いることを特徴とする。
第1の金属化合物は、チタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。これらの金属化合物としては、従来、ポリエステル用の重合の触媒として好適に用いられることが知られているものを用いることが出来る。好ましくはチタン化合物、アンチモン化合物であり、より好ましくはチタン化合物である。チタン化合物の具体的な例としては、テトラブチルチタネート、テトラ−iso−プロピルチタネート、アセチルトリ-iso-プロピルチタネート等が挙げられる。アンチモン化合物としては、例えば酢酸アンチモン、ゲルマニウム化合物としては、例えば二酸化ゲルマニウムを挙げることができる。チタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物は、それぞれ2種類以上のチタン化合物、2種類以上のアンチモン化合物および2種類以上のゲルマニウム化合物であってもよい。
チタン化合物の使用量は、製造されるポリエステルに対して金属換算、すなわちチタン換算で1,000〜5,000wtppmである。好ましい下限は2,000wtppmであり、より好ましい下限は3,500wtppmである。好ましい上限値は4,500wtppmであり、より好ましい上限は4,000wtppmである。
アンチモン化合物の使用量は、製造されるポリエステルに対して金属換算、すなわちアンチモン換算で100〜30,000wtppmである。好ましい下限は1,000wtppmであり、より好ましい下限は5,000wtppmである。好ましい上限値は20,000wtppmであり、より好ましい上限は15,000wtppmである。
ゲルマニウム化合物の使用量は、製造されるポリエステルに対して金属換算、すなわちゲルマニウム換算で100〜30,000wtppmである。好ましい下限は1,000wtppmであり、より好ましい下限は5,000wtppmである。好ましい上限値は20,000wtppmであり、より好ましい上限は15,000wtppmである。
なお、上記チタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物の使用量、つまりチタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来する金属の、製造されるポリエステルに対する含有率は、使用される第1の金属化合物についてのみに適用されるのは当然のことである。例えば、第1の金属化合物としてチタン化合物のみを使用する場合には、そのチタン化合物の使用量が、上記チタン化合物について示された使用量の範囲内であればよく、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物の使用量は問題にならない。また、第1の金属化合物としてチタン化合物およびゲルマニウム化合物のみを使用する場合には、そのチタン化合物の使用量が、上記チタン化合物について示された使用量の範囲内であり、そのゲルマニウム化合物の使用量が、上記ゲルマニウム化合物について示された使用量の範囲内であればよく、アンチモン化合物の使用量は問題にならない。第1の金属化合物としてチタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物を使用する場合には、そのチタン化合物の使用量が、上記チタン化合物について示された使用量の範囲内であり、そのゲルマニウム化合物の使用量が、上記ゲルマニウム化合物について示された使用量の範囲内であり、そのアンチモン化合物の使用量が、上記アンチモン化合物について示された使用量の範囲内である必要がある。
これら第1の金属化合物としては、チタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物のうちの2種類以上を組みわせて使用してもよい。この場合のチタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物の総量は、製造されるポリエステルに対してそれぞれの金属換算の合計として1,500〜60,000wtppmであることが好ましい。好ましい下限値は2,000wtppmであり、より好ましい下限値は3,000wtppmである。一方、好ましい上限値は30,000wtppmであり、より好ましい上限値は20,000wtppmであり、更に好ましい上限値は15,000wtppmである。
これら第1の金属化合物の、製造されるポリエステルに対する比率を制御する手段としては、下記の様な方法が挙げられる。
例えば、通常の多価カルボン酸と多価アルコールとの反応による重合反応中であれば、反応容器から所定の少量の反応液を採取し、重合体を分離した後、洗浄等を行って得られる重合体から求められる重合体濃度と、触媒成分の濃度とから、金属成分の重合体中の含有率を算出しながら反応時間を調整したり、原料の多価カルボン酸、多価アルコールを追加する等の方法を挙げることが出来る。
また、エステル化した多価カルボン酸を原料とする重縮合反応の場合は、原料の金属含有率をICP等の手法で確認しておき、反応の仕込み量と、脱離する多価アルコール成分の量を測定し、これらの情報から金属成分の重合体中の含有率を求めることが出来る。
他の方法としては、前記少量抜き出した反応液中の重合体の金属成分含有率を直接、ICP法などで測定しながら、反応を終了するタイミングを確定したり、必要に応じて原料の酸、アルコール化合物を追加する方法もある。
チタン化合物、アンチモン化合物およびゲルマニウム化合物の酸やアルコールに対する比率が低過ぎると、反応速度が低下したり、分子量が十分に高くならないことがある。前記金属化合物の酸やアルコールに対する比率が高過ぎると、やはり反応速度が低下したり、分子量が十分に高くならないことがある。これは、過剰の金属の存在によって、一部加水分解や、後述する副反応を引き起こすからであると考えられる。
第2の金属化合物は、周期表の第2族および第8族〜第12族元素から選ばれる金属の化合物の少なくとも1種である。具体的にはカルシウム、マグネシウム、コバルト、亜鉛等の化合物を挙げることが出来る。好ましくはアルカリ土類金属と呼ばれている周期表の第2族元素の化合物であり、更に好ましくはカルシウムの化合物、マグネシウムの化合物である。カルシウムの化合物としては、例えば酢酸カルシウム、マグネシウムの化合物としては、例えば酢酸マグネシウム、コバルトの化合物としては、例えば酢酸コバルト、亜鉛の化合物としては、例えば酢酸亜鉛を挙げることが出来る。
第1の金属化合物と第2の金属化合物とは特定の比率で組みわせて用いられる。第2の金属化合物に由来する金属原子の総モル数(X)と第1の金属化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(以後、X/Y比と称することがある)は、0.05〜0.5である。X/Y比の好ましい下限値は、0.07であり、より好ましい下限値は0.1である。一方、好ましい上限値は0.4であり、より好ましい上限値は0.3である。
X/Y比の値から明らかなように、本発明の製造方法は、第2の金属化合物を第1の金属化合物に比して比較的少量用いるのが特徴である。この観点から、本発明者らは第2の金属化合物の機能について、下記のような推測を行っている。
第2の金属化合物とチタン化合物等の主触媒である第1の金属化合物との間に相互作用が生じ、主触媒の配位または結合構造が変化する。その結果、反応中に反応原料の分子が主触媒の金属原子と相互作用できるような特定の活性サイトが形成される。
また、第2の金属化合物と主触媒化合物との相互作用により、主触媒の特定の活性サイトの酸または塩基の性質が抑制される。これにより、不要な副反応及びそれに伴う副生物が抑制される。
これらの結果として第2の金属化合物は第1の金属化合物の重縮合反応触媒能を向上させると推察される。
更に下記のような推測も行っている。即ち、第2の金属化合物を過剰に添加した場合には、過剰な触媒活性によりリシノール酸の第2級水酸基の脱水反応などの不要な副反応の進行が促進される。これにより、末端封止化合物等の副生物の生成が過剰となるので、第1の金属化合物は良好な重合活性を示さなくなる。よって第2の金属化合物は第1の金属化合物に比して前記の通りある一定の範囲内で少量用いるのが好ましいと推測している。
(重合工程)
リシノール酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含む原料の重合は、公知の条件で行うことが出来る。具体的には、前段の重合として、リシノール酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて用いられるジオールおよびジカルボン酸等と、触媒である前記複数種の金属化合物とを反応装置に仕込み、加熱しつつ生成する水やアルコールを除去してエステル化反応またはエステル交換反応を進行させ、低分子量のオリゴマーを合成する。その後、後段の重合として、減圧状態にて重縮合反応を進行させ、発生するアルコール化合物を除去することで高分子量化を進行させる。前段の重合であるエステル化反応またはエステル交換反応により低分子量のオリゴマーを合成する際の具体的な好ましい温度範囲は200〜250℃、より好ましくは210〜230℃である。また、後段の重合である重縮合反応の具体的な好ましい温度範囲は220〜250℃、より好ましくは220〜230℃であり、反応装置内の圧力は好ましくは400Pa(3Torr)以下、より好ましくは133Pa(1Torr)以下である。反応装置内の圧力は低い方が好ましいのは自明であるが、生産コストなども考慮すると、前記圧力の下限は好ましくは0.05Torr、より好ましくは0.1Torrである。
前記重合反応は、公知の添加剤の存在下に行うことも勿論可能である。例えば、耐熱安定剤としてリン化合物等を重合反応液中に共存させてもよい。耐熱安定剤の具体例には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート等の酸性リン酸エステルおよび正リン酸、ポリリン酸などの他、フェニルホスホン酸、PEP−36、Irgafos 168、Sumilizer GP、PEP−8、P−EPQ、Irgamod 295、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物が含まれる。
さらに、本発明の特性が損なわれない範囲において、Irganox 1076、Irganox 1010、Irganox 245、Irgamod 3114、Sumilizer GSなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤、テトラテトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのPH調整剤、Irgastab FS 301FFなどのアミン系安定剤、CDA−1、benzotriazole、Irganox MD 1024、ナウガードXL−1などの金属補足剤のほか、オキサゾリン系化合物又はイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、カルボジイミド系化合物、グリシジル系化合物、カプロラクタム系化合物などの鎖延長剤などの共存下に、重合を行ってもよい。
(ポリエステル)
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、従来の無機系の触媒を用いた場合に得られるポリエステルに比して高い分子量を有している。本発明の製造方法で得られるポリエステルの分子量は、具体的には、後述のGPC法で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量として、好ましくは30,000〜500,000であり、より好ましくは90,000〜500,000、更に好ましくは100,000〜500,000とすることができる。
本発明の製造方法で得られるポリエステルにおいて、前記のリシノール酸およびその誘導体由来の構造単位の含有割合は10〜100モル%の割合であることが好ましい。前記含有割合の好ましい下限は30モル%、更に好ましい下限は50モル%である。またその好ましい上限は80モル%、更に好ましい上限は70モル%である。
ジカルボン酸化合物由来の構造単位の含有割合は、0〜45モル%であることが好ましい。前記含有割合の好ましい下限は10モル%、更に好ましい下限は15モル%である。またその好ましい上限は35モル%、更に好ましい上限は25モル%である。
ジオール化合物由来の構造単位の含有割合は、0〜45モル%であることが好ましい。前記含有割合の好ましい下限は10モル%、更に好ましい下限は15モル%である。またその好ましい上限は35モル%、更に好ましい上限は25モル%である。
尚、上記のリシノール酸等、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物由来の構造単位の含有割合は、リシノール酸等、ジカルボン酸化合物およびジオール化合物由来の構造単位の合計を100モル%とした場合の数値である。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、例えばリシノール酸由来の構造単位に基づく炭素―炭素二重結合を含む場合がある。本発明の製造方法で得られるポリエステルは、必要に応じて公知の水素添加触媒を用いた水素添加反応を行うことが出来る。
本発明の製造方法を用いれば、分子量の高い重合体を効率よく製造することが出来る。
本発明に係る第1のポリエステルは、
(I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜80モル%、
(II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位10〜45モル%および
(III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位10〜45モル%
(但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
を含むことを特徴とする。各構造単位のより好ましい範囲は、前記の製造方法で得られるポリエステルの説明で記載した範囲と同様である。
本発明の第2のポリエステルは、チタン、ゲルマニウム、アンチモンから選ばれる金属、および周期表2族および8〜12族金属から選ばれる金属を含み、
前記金属として、
前記チタンが含まれる場合、チタンの含有率が1,000〜5,000wtppmであり、
前記ゲルマニウムが含まれる場合、ゲルマニウムの含有率が100〜30,000wtppmであり、
前記アンチモンが含まれる場合、アンチモンの含有率が100〜30,000wtppmであり、
かつ前記周期表第2族および第8〜12族の金属総モル数(X)と、前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(X/Y)が0.05〜0.5の範囲にあり、
(I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜100モル%、
(II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位0〜45モル%および
(III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位0〜45モル%
(但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
を含むことを特徴とする。前記金属の含有率の好ましい範囲は、製造方法の説明で開示した範囲と同様であり、前記構造単位の含有率の好ましい範囲は、前記製造方法で得られるポリエステルの説明で開示した範囲と同様である。また、前記の金属の含有率は、前記の触媒や原料となる酸化合物、ジオール化合物等の仕込み量から算出することが出来る。また、ICP法などの常法を用いて測定することも出来る。
また、本発明の前記、第1のポリエステル及び第2のポリエステルは、好ましくは、GPC法で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量が90、000〜500,000であることを特徴とする。そのより好ましい重量平均分子量の範囲は、前記製造方法で得られるポリエステルの説明で開示した範囲と同様である。
本発明の第1及び第2のポリエステルは、(I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位、(II)ジカルボン酸由来の構造単位、(III)ジオール由来の構造単位を含んでいる。また好ましくは、特定の化合物を特定の含有率の範囲で含む場合がある。このため、分子量が高く、また、種々の物質との相互作用が強い傾向がある。例えば、粘着性などに優れた性質を示す場合がある。またその傾向は、(II)ジカルボン酸、(III)ジオールの炭素数が少ないほど顕著となることがある。
また本発明のポリエステルは、前記製造方法で記載されている三官能以上の多官能成分由来の構造単位を含むことも出来る。
本発明のポリエステルは、好ましく前記の製造方法で製造される。
本発明の製造方法で得られる前記ポリエステルを含む、本発明に係る第1、第2のポリエステルは、公知の各種添加剤、例えば酸化防止剤、結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、紫外線吸収剤等や他の公知の重合体と組み合わせて、組成物の様な態様などで使用することが出来る。この場合、前記添加剤の含有率は、好ましくは全体の50%未満、より好ましくは20%未満、更に好ましくは5%未満、特に好ましくは1%未満、殊に好ましくは0.3%未満である。他の重合体と本発明の製造方法により得られた重合体との重量比率は、本発明の製造方法により得られた重合体の重量を(A)、他の重合体の重量を(B)とした場合に(A)/(B)として、95/5〜5/95、より好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは70/30〜30/70を例示できる。勿論、適用する用途によって好ましい割合が異なるのは言うまでもない。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは公知の種々の用途に用いることが出来る。具体的には潤滑剤、可塑剤、乳化剤、分散剤、界面活性剤等を挙げることが出来る。好ましい用途としては、特許文献2に記載のエラストマー用途などを例示することが出来る。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各物性の測定方法は以下の通りである。
<重量平均分子量(Mw)>
得られたポリエステルを、クロロホルムとヘキサフルオロイソプロパノールとの容積比1:1の混合溶液に溶解した後、更にクロロホルムで希釈して0.1%(w/v)の溶液を調製し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[Waters社製GPCシステム、検出器:RI(Waters社製2414)、カラム:PLgel 5μ MIXED-D(Polymer Laboratories社製)、カラム温度:40℃、流速:1ml/min、溶媒:クロロホルム]により、ポリスチレン標準サンプルを基準として重量平均分子量を算出した。
<固有粘度(IV)>
得られたポリエステルを、フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの質量比1:1の混合溶媒に溶解させて溶液を調製した。得られた溶液の25℃における流下秒数を、ウベローデ粘度計を使用して測定し、下記式に当てはめて固有粘度を算出した。
[η]=ηSP/[C(1+KηSP)]
[η]:固有粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
K:定数(試料濃度Cの異なるサンプル(3点以上)の比粘度ηSPを下記式に基づいて測定し、横軸に試料濃度C、縦軸にηSP/Cをプロットしたときのグラフの直線の傾き)
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:溶媒の流下秒数(秒)
ηSP=(t−t0)/t0
<ポリエステルの組成>
ポリエステルの組成は、以下の手順で分析した。
1)日本電子(株)製ECA500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒は重水素化クロロホルムを使用した。試料濃度を35mg/0.5mL、測定温度は50℃とした。
観測核は1H(500MHz)、シーケンスはシングルパルス、パルス幅は6.3μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は8.5秒、積算回数は394回とし、テトラメチルシランの水素シグナルをケミカルシフトの基準値として測定した。各ピークは、常法によりアサインした。
2)得られた測定データを解析し、ポリエステルを構成するカルボン酸およびアルコール成分を同定し、それらの構成比率を求めた。
<元素含有量>
得られたポリエステルに硫酸を添加し、さらに加熱しながら硝酸を滴下して有機物を分解した。得られた分解液を純水で定容し、ICP発光分析装置(島津製作所(株)製、ICPS−8100)にて触媒に含まれる各金属元素の含有量を測定した。各金属元素の含有量は、含有量が既知である試料を用いて検量線を作成し、当該検量線と照合して求めた。
<重合反応速度>
エステル化反応終了後の重縮合反応工程での重合反応速度を以下の方法で測定した。
得られたポリエステルの固有粘度(dl/g)を、エステル化反応終了後の重縮合反応に要した時間(h)(規定の重縮合温度に到達した時点から重縮合反応の終了時点までの時間)で除して、重合反応速度((dl/g)/h)を求めた。重縮合反応の終了時点は、攪拌機の撹拌トルクが上昇しなくなる時点とした。
[実施例1]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.26質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラテトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシドを1.36質量部加え、60分かけて重縮合温度である230℃まで昇温させながら圧力を0.133kPa(1Torr)まで減圧し、重縮合反応を行った。定期的に反応物を少量抜出し、粘度を測定した。粘度変化が0.01dl/g以内となった場合を反応の終了とした。反応終了後、10分以内に反応槽から製造されたポリエステルを抜き出した。
[実施例2]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例3]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.88質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例4]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.88質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.88質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例5]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸マグネシウム四水和物を0.05質量部、酢酸コバルト四水和物の20wt%水溶液を0.30質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例6]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部、酢酸亜鉛二水和物の20wt%水溶液を0.24質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例7]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシドを1.36質量部、酢酸アンチモンの5wt%ブタンジオール溶液を4.24質量部加えた。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例8]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシドを1.36質量部、二酸化ゲルマニウムの5wt%ブタンジオール溶液を1.98質量部加えた。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例9]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、1,4−ブタンジオール13.3質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例10]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、テレフタル酸16.9質量部、1,4−ブタンジオール29.9質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例11]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、1,6−ヘキサンジオール17.5質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[実施例12]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、エチレングリコール9.2質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.31質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.27質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例1]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.04質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.03質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、そのまま60分かけて230℃まで昇温させながら圧力を0.133kPa(1Torr)まで減圧し、重縮合反応を行った。定期的に反応物を少量抜出し、粘度を測定した。粘度変化が0.01dl/g以内となった場合に反応の終了とした。反応終了後、10分以内に反応槽からポリエステルを抜き出した。
[比較例2]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を0.42質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を0.36質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシド1.95質量部を加え、そのまま60分かけて230℃まで昇温させながら圧力を0.133kPa(1Torr)まで減圧し、重縮合反応を行った。定期的に反応物を少量抜出し、粘度を測定した。粘度変化が0.01dl/g以内となった場合に反応の終了とした。反応終了後、10分以内に反応槽からポリエステルを抜き出した。
[比較例3]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例4]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸カルシウム一水和物の20wt%水溶液を1.23質量部、酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を1.24質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例5]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を1.24質量部、酢酸コバルト四水和物の20wt%水溶液を2.07質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例6]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部に酢酸マグネシウム四水和物の20wt%水溶液を1.24質量部、酢酸亜鉛二水和物の20wt%水溶液を2.07質量部加え、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例7]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシドを1.36質量部、酢酸アンチモンの5wt%ブタンジオール溶液を4.24質量部加えた。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例8]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸40.0質量部、セバシン酸13.6質量部、1,4−ブタンジオール9.7質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。210℃へ到達した後、チタンテトラブトキシドを0.20質量部、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20wt%水溶液を0.03質量部加え、そのまま210℃で5時間保持して、エステル化反応を行った。
エステル化反応終了後、チタンテトラブトキシドを1.36質量部、二酸化ゲルマニウムの5wt%ブタンジオール溶液を1.98質量部加えた。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例9]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、1,4−ブタンジオール13.3質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例10]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、テレフタル酸16.9質量部、1,4−ブタンジオール29.9質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例11]
500mlのガラス製重合反応用フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、1,6−ヘキサンジオール17.5質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
[比較例12]
500mlのガラス製重合フラスコにリシノール酸30.5質量部、セバシン酸20.6質量部、エチレングリコール9.2質量部を混合し、30分かけ常温から210℃まで昇温した。以後、実施例1と同様にしてポリエステルを得た。
実施例1〜12の評価結果を表1、表3に、比較例1〜12の評価結果を表2、表4に示す。なお、表1、表2中ではチタン、アンチモンおよびゲルマニウムを主触媒金属(Y)、周期表第2族または第8〜12族から選ばれる金属を助触媒金属(X)と称する。表中、主触媒金属量および助触媒金属量は、製造されたポリエステルに対するこれら触媒金属の使用量を示す。
一方、表3、表4中では、チタン、アンチモンおよびゲルマニウムを金属(Y)、周期表第2族または第8〜12族から選ばれる金属を助触媒金属(X)と称する。表中、金属(Y)量、金属(X)量は、得られたポリエステルをICPで測定して得られたそれぞれの金属の含有率を示す。
Figure 0006831203
Figure 0006831203
Figure 0006831203
Figure 0006831203

Claims (6)

  1. リシノール酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含む原料を重合するポリエステルの製造方法であって、
    重合触媒として、チタン化合物、チタン化合物およびゲルマニウム化合物、または、チタン化合物およびアンチモン化合物と、周期表第2族および第8〜12族から選ばれる金属の化合物の少なくとも1種とを用い、
    前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来する金属の、製造されるポリエステルに対する含有率が、
    前記チタン化合物の量が、製造されるポリエステルの量に対して1,000〜5,000wtppmであり、
    前記ゲルマニウム化合物を用いる場合、そのゲルマニウム原子の量が、製造されるポリエステルの量に対して100〜30,000wtppmであり、
    前記アンチモン化合物を用いる場合、そのアンチモン原子の量が、製造されるポリエステルの量に対して100〜30,000wtppmであり、
    かつ前記周期表第2族および第8〜12族の金属の化合物に由来する金属原子の総モル数(X)と、前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(X/Y)が0.05〜0.5の範囲にあるポリエステルの製造方法。
  2. 前記製造されたポリエステルに含まれるリシノール酸およびその誘導体由来の構造単位のモル比が、前記製造されたポリエステルに含まれるリシノール酸およびその誘導体由来の構造単位、ジカルボン酸由来の構造単位ならびにジオール由来の構造単位の合計に対し、10〜100モル%である、請求項1に記載のポリエステルの製造方法。
  3. 前記原料が、炭素数2〜12のジカルボン酸および炭素数が2〜12のジオール成分から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載のポリエステルの製造方法。
  4. チタン化合物チタン化合物およびゲルマニウム化合物または、チタン化合物およびアンチモン化合物、ならびに周期表2族および8〜12族金属から選ばれる金属の化合物を含み、
    チタンの含有率が1,000〜5,000wtppmであり、
    前記化合物として、
    前記ゲルマニウム化合物が含まれる場合、ゲルマニウムの含有率が100〜30,000wtppmであり、
    前記アンチモン化合物が含まれる場合、アンチモンの含有率が100〜30,000wtppmであり、
    かつ前記周期表第2族および第8〜12族の金属の化合物に由来する金属原子の総モル数(X)と、前記チタン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチモン化合物に由来するチタン原子、ゲルマニウム原子およびアンチモン原子の総モル数(Y)との比(X/Y)が0.05〜0.5の範囲にあり、
    (I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜100モル%、
    (II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位0〜45モル%および
    (III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位0〜45モル%
    (但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
    を含むポリエステル。
  5. (I)リシノール酸およびその誘導体由来の構造単位10〜80モル%、
    (II)炭素数2〜12のジカルボン酸由来の構造単位10〜45モル%および
    (III)炭素数2〜12のジオール由来の構造単位10〜45モル%
    (但し、(I)、(II)、(III)の構造単位の合計を100モル%とする)
    を含む請求項に記載のポリエステル。
  6. GPC法で測定される重量平均分子量が90,000〜500,000である請求項4または5に記載のポリエステル。
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