JP6830696B2 - SiCセラミック膜付き電気化学反応電極及びその製造方法 - Google Patents
SiCセラミック膜付き電気化学反応電極及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6830696B2 JP6830696B2 JP2020004833A JP2020004833A JP6830696B2 JP 6830696 B2 JP6830696 B2 JP 6830696B2 JP 2020004833 A JP2020004833 A JP 2020004833A JP 2020004833 A JP2020004833 A JP 2020004833A JP 6830696 B2 JP6830696 B2 JP 6830696B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon carbide
- ceramic film
- manufacturing
- catalyst
- electrochemical reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Description
SiCセラミック膜付き電気化学反応電極であって、その内側から外側へ触媒層と、炭素層と、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスとを順番に備え、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、空隙率が35%より大きく、孔径が0.3−0.5μmである。
炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤、潤滑剤及び水を主原料として、混合させ、反応させ、炭化ケイ素生地を得て、次に、押出成形して乾燥させ、炭化ケイ素の素地を得て、更に、得られた炭化ケイ素の素地を脱バインダー処理を行い、焼結し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得る、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを製造するステップ1)と、
ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール及び水を主原料として、混合させ、撹拌し、ポリカルボシランコロイドを得て、次に、得られたポリカルボシランコロイドを、釉掛けの方法で炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングしてベークし(オーブンで105−120℃、2−4h乾燥させる)、更に、塩素ガスでエッチングし、ポリカルボシランを炭素に転化し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にメッキし、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得る、炭素メッキのステップ2)と、
触媒、セルロースエーテル及び水を主原料として、混合させ、撹拌し、触媒コロイドを得て、次に、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、乾燥(オーブンで105−120℃、3−4.5h乾燥させる)、焼結を順次行って、前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極を得る、触媒担持のステップ3)と、を含む。
本発明の前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極は、外側から内側へ炭化ケイ素セラミック膜マトリックスと、炭素層と、触媒層とを備え、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの強度が25MPa以上に達し、それによって、電極に十分な強度を与えて、炭素層及び触媒層を保護し、炭素層及び触媒層の耐用年数を延長させ、一方、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの空隙率が35%より大きいため、廃水処理プロセスでは、不純物の分離や濾過の役割を果たし、炭素層は、ポリカルボシランの高温反応物を塩素ガスでエッチングすることにより得られるものであり、高温反応には、ポリカルボシランが、まず炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁界面に良好に粘着可能な炭化ケイ素を生成し、且つポリカルボシランから分解される炭化ケイ素の活性がより高く、塩素ガスにより分解されてエッチングされた後、誘導炭素を生成することができ、このような誘導炭素は、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁表面と良好な粘着性を維持できる一方、より良い導電性を有し、したがって、導電作用を果たすことに加えて、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスと良好に粘着し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの高強度の特徴を十分に発揮でき、それを使用するときに耐用年数が長く、電極として炭素を直接使用する場合、損失や崩壊が生じやすいなどの欠点を回避し、触媒層は、焼結により炭素層の表面に良好に付着し、廃水処理プロセスにおける電気化学反応の効率及び安定性を効果的に向上できる。
1)本発明は、炭化ケイ素セラミック膜をマトリックスとして、その内部に炭素層及び触媒を構築するものであり、得られたSiCセラミック膜付き電気化学反応電極は、優れた電気化学反応効果及び安定性を示し、それによって、グラファイト電極の強度が低く、高い電流密度での電極損耗が大きく、電極効率が低く、耐用年数が短いなどの問題を効果的に解決することができる。
以下の実施例では、使用されるポリカルボシランの純度は98%より大きく、グルコースの純度は98%より大きく、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースエーテル又はヒドロキシエチルセルロースエーテルであり、分子量が20000−30000であり、ポリビニルアルコールの分子量は17000〜20000である。
SiCセラミック膜付き電気化学反応電極であって、その構造図を図1に示し、製造方法は、以下のステップを含む。
1)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの製造
A1:原料の選択
炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤(グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物)、潤滑剤(オレイン酸)及び溶剤(脱イオン水)を100:7:3:3:3:14の質量比で秤量し、使用に備える。
A2:原料の混合及び反応
ロールツーロールミキサーで、秤量された各原料を混合し、具体的な混合プロセスは、先ず、炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラックを10min混合し、次に、可塑剤、潤滑剤、溶剤を加え、40min混合し、混合された原料を取り出し、湿度98%、温度18℃の環境で24h反応させ、炭化ケイ素生地を得ることである。
A3:成形及び乾燥
真空スクリュー押出機で、得られた炭化ケイ素生地を押出成形し、シングルチャンネル管状炭化ケイ素の素地を得て、ドライボックスに入れ、先ず、30℃の条件で24h予備乾燥させ、次に、50℃の条件で12h低温乾燥させ、最後に、115℃の条件で2h高温乾燥させ、室温まで自然冷却し、炭化ケイ素の素地を得て、ただし、乾燥プロセスは、空気雰囲気で行われる。
A4:脱バインダー処理及び焼結
得られた炭化ケイ素の素地を管状炉に入れ、脱バインダー処理を行い、具体的な脱バインダー処理プロセスは、窒素ガス雰囲気で、先ず、50minで250℃まで加熱し、30min保温し、次に、25minで360℃まで加熱し、60min保温し、最後に、80minで650℃まで加熱し、20min保温し、常温まで炉冷し、炭化ケイ素のグリーン体を得ることである。
炭化ケイ素のグリーン体を高温炉に入れ、焼結し、具体的な焼結プロセスは、アルゴンガス雰囲気で、先ず、10℃/minの速度で、1600℃まで加熱し、2h保温し、次に、5℃/minの速度で、2100℃まで加熱し、1h保温し、室温まで炉冷し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得ることである。
2)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスへの炭素メッキ
B1:ポリカルボシランコロイドの製造
ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール及び水を100:20:0.03:3:35の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、ポリカルボシランコロイドを得る。
B2:コーティング及び乾燥
得られたポリカルボシランコロイドを、釉掛けの方法で炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、105℃のオーブンに入れ、2h乾燥させる。
B3:塩素ガスによるエッチング
ステップB2で処理された炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを高温管状炉に入れ、塩素ガスでエッチングし、具体的なステップは、アルゴンガス保護で、10℃/minの速度で、1150℃まで加熱し、1h保温し、次に、1000℃まで冷却し、30mL/minの速度で、塩素ガスを導入し、1.5h反応させ、ポリカルボシランを炭素に転化し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁の表面にメッキし、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックス(炭素層の厚さが1.5mmである)を得ることである。
3)触媒の担持
C1:触媒コロイドの製造
触媒、セルロースエーテル、水を100:0.05:30の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、触媒コロイドを得る。
C2:コーティング及び乾燥
得られた触媒コロイドを、釉掛けの方法で、ステップ(2)で得られた炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、105℃のオーブンに入れ、3h乾燥させる。
C3:焼結
ステップC2で処理されたサンプルを管状炉に入れ、窒素ガス雰囲気で、8℃の速度で、900℃まで加熱し、1h保温し、その後、室温まで炉冷し、触媒を炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁に担持させ(触媒層の厚さが0.5mmである)、前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極を得る。
ステップ1)では、前記炭化ケイ素粉末は、平均粒子径が25μmであり、純度が99.5%であり、前記シリコン粉末は、平均粒子径が1.5μmであり、純度が96%であり、カーボンブラックは、粒子径が0.1μmであり、炭素含有量が95%であり、前記可塑剤は、グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物であり、両方の純度がいずれも99%であり、潤滑剤は、オレイン酸であり、純度が99%であり、溶剤は、脱イオン水であり、得られた炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、円筒管状であり、長さが0.5mであり、外径が20mmであり、内径が10mmであり、空隙率が37%であり、平均孔径が0.35μmである。
ステップ2)では、前記ポリカルボシランの純度は99%であり、グルコースの純度は99%であり、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースエーテルであり、分子量は21000であり、ポリビニルアルコールの分子量が17200であり、水は、脱イオン水であり、塩素ガスの純度は99.1%である。
ステップ3)では、前記触媒は、RuO2、TiO2の混合物であり、その中でも、TiO2は、50質量%であり、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースエーテルであり、分子量が21000であり、水は脱イオン水である。
SiCセラミック膜付き電気化学反応電極であって、その製造方法は、以下のステップを含む。
1)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの製造
A1:原料の選択
炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤(グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物)、潤滑剤(オレイン酸)及び溶剤(脱イオン水)を100:8:3.5:5:5:17の質量比で秤量し、使用に備える。
A2:原料の混合及び反応
ロールツーロールミキサーで、秤量された各原料を混合し、具体的な混合プロセスは、先ず、炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラックを13min混合し、次に、可塑剤、潤滑剤、溶剤を加え、45min混合し、混合された原料を取り出し、湿度98%、温度20℃の環境で36h反応させ、炭化ケイ素生地を得ることである。
A3:成形及び乾燥
真空スクリュー押出機で、得られた炭化ケイ素生地を押出成形し、シングルチャンネル管状炭化ケイ素の素地を得て、ドライボックスに入れ、先ず、33℃の条件で24h予備乾燥させ、次に、53℃の条件で12h低温乾燥させ、最後に、117℃の条件で2h高温乾燥させ、室温まで自然冷却し、炭化ケイ素の素地を得て、乾燥プロセスは、空気雰囲気で行われる。
A4:脱バインダー処理及び焼結
得られた炭化ケイ素の素地を管状炉に入れ、脱バインダー処理を行い、具体的な脱バインダー処理プロセスは、窒素ガス雰囲気で、先ず、50minで270℃まで加熱し、33min保温し、次に、25minで370℃まで加熱し、65min保温し、最後に、80minで670℃まで加熱し、23min保温し、常温まで炉冷し、炭化ケイ素のグリーン体を得ることである。
炭化ケイ素のグリーン体を高温炉に入れ、焼結し、具体的な焼結プロセスは、アルゴンガス雰囲気で、先ず、11℃/minの速度で、1610℃まで加熱し、2.3h保温し、次に、7℃/minの速度で、2125℃まで加熱し、1.3h保温し、室温まで炉冷し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得ることである。
2)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスへの炭素メッキ
B1:ポリカルボシランコロイドの製造
ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール及び水を100:23:0.06:4:38の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、ポリカルボシランコロイドを得る。
B2:コーティング及び乾燥
得られたポリカルボシランコロイドを、釉掛けの方法で炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、113℃のオーブンに入れ、3h乾燥させる。
B3:塩素ガスによるエッチング
ステップB2で処理された炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを高温管状炉に入れ、塩素ガスでエッチングし、具体的なステップは、アルゴンガス保護で、11℃/minの速度で、1175℃まで加熱し、1.3h保温し、次に、1025℃まで冷却し、33mL/minの速度で、塩素ガスを導入し、1.7h反応させ、ポリカルボシランを炭素に転化し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁の表面にメッキし、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックス(炭素層の厚さが2mmである)を得ることである。
3)触媒の担持
C1:触媒コロイドの製造
触媒、セルロースエーテル、水を100:0.07:35の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、触媒コロイドを得る。
C2:コーティング及び乾燥
得られた触媒コロイドを、釉掛けの方法で、ステップ(2)で得られた炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、113℃のオーブンに入れ、4h乾燥させる。
C3:焼結
ステップC2で処理されたサンプルを管状炉に入れ、窒素ガス雰囲気で、10℃の速度で、980℃まで加熱し、1.5h保温し、その後、室温まで炉冷し、触媒を炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁に担持させ(触媒層の厚さが1mmである)、前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極を得る。
ステップ1)では、前記炭化ケイ素粉末は、平均粒子径が40μmであり、純度が99.5%であり、前記シリコン粉末は、平均粒子径が3μmであり、純度が98%であり、カーボンブラックは、粒子径が0.3μmであり、炭素含有量が94%であり、前記可塑剤は、グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物であり、両方の純度がいずれも99%であり、潤滑剤は、オレイン酸であり、純度が99%であり、溶剤は、脱イオン水であり、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、円筒管状であり、長さが1mであり、外径が40mmであり、内径が30mmであり、空隙率が39%であり、平均孔径が0.5μmである。
ステップ2)では、前記ポリカルボシランの純度は99.1%であり、グルコースの純度は99%であり、セルロースエーテルは、ヒドロキシエチルセルロースエーテルであり、分子量が30000であり、ポリビニルアルコールの分子量は20000であり、水は脱イオン水であり、塩素ガスの純度は99.3%である。
ステップ3)では、前記触媒は、RuO2、IrO2、SnO2、TiO2からなる混合物(等質量比)であり、その中でも、TiO2は、25質量%であり、セルロースエーテルは、ヒドロキシエチルセルロースエーテルであり、分子量が30000であり、水は脱イオン水である。
SiCセラミック膜付き電気化学反応電極であって、その製造方法は、以下のステップを含む。
1)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの製造
A1:原料の選択
炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤(グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物)、潤滑剤(オレイン酸)及び溶剤(脱イオン水)を100:9:3.9:7:7:20の質量比で秤量し、使用に備える。
A2:原料の混合及び反応
ロールツーロールミキサーで、秤量された各原料を混合し、具体的な混合プロセスは、先ず、炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラックを15min混合し、次に、可塑剤、潤滑剤、溶剤を加え、50min混合し、混合された原料を取り出し、湿度98%、温度22℃の環境で48h反応させ、炭化ケイ素生地を得る。
A3:成形及び乾燥
真空スクリュー押出機で、得られた炭化ケイ素生地を押出成形し、シングルチャンネル管状炭化ケイ素の素地を得て、ドライボックスに入れ、先ず、35℃の条件で24h予備乾燥させ、次に、55℃の条件で12h低温乾燥させ、最後に、120℃の条件で2h高温乾燥させ、室温まで自然冷却し、炭化ケイ素の素地を得て、乾燥プロセスは、空気雰囲気で行われる。
A4:脱バインダー処理及び焼結
得られた炭化ケイ素の素地を管状炉に入れ、脱バインダー処理を行い、具体的な脱バインダー処理プロセスは、窒素ガス雰囲気で、先ず、50minで280℃まで加熱し、35min保温し、次に、25minで380℃まで加熱し、70min保温し、最後に、80minで680℃まで加熱し、25min保温し、常温まで炉冷し、炭化ケイ素のグリーン体を得ることである。
炭化ケイ素のグリーン体を高温炉に入れ、焼結し、具体的な焼結プロセスは、アルゴンガス雰囲気で、先ず、12℃/minの速度で、1620℃まで加熱し、2.5h保温し、次に、8℃/minの速度で、2150℃まで加熱し、1.5h保温し、室温まで炉冷し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得ることである。
2)炭化ケイ素セラミック膜マトリックスへの炭素メッキ
B1:ポリカルボシランコロイドの製造
ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール及び水を100:25:0.08:5:40の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、ポリカルボシランコロイドを得る。
B2:コーティング及び乾燥
得られたポリカルボシランコロイドを、釉掛けの方法で炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、120℃のオーブンに入れ、4h乾燥させる。
B3:塩素ガスによるエッチング
ステップB2で処理された炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを高温管状炉に入れ、塩素ガスでエッチングし、具体的なステップは、アルゴンガス保護で、12℃/minの速度で、1200℃まで加熱し、1.5h保温し、次に、1050℃まで冷却し、35mL/minの速度で、塩素ガスを導入し、2h反応させ、ポリカルボシランを炭素に転化し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁の表面にメッキし、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得る(炭素層の厚さが1−2mmである)ことである。
3)触媒の担持
C1:触媒コロイドの製造
触媒、セルロースエーテル、水を100:0.1:40の質量比で秤量し、撹拌タンクに入れ、十分に撹拌し、触媒コロイドを得る。
C2:コーティング及び乾燥
得られた触媒コロイドを、釉掛けの方法で、ステップ(2)で得られた炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、その後、120℃のオーブンに入れ、4.5h乾燥させる。
C3:焼結
ステップC2で処理されたサンプルを管状炉に入れ、窒素ガス雰囲気で、12℃の速度で、1050℃まで加熱し、2h保温し、その後、室温まで炉冷し、触媒を炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁に担持させ(触媒層の厚さが0.5−1mmである)、前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極を得る。
ステップ1)では、前記炭化ケイ素粉末は、平均粒子径が30μmであり、純度が99.5%であり、前記シリコン粉末は、平均粒子径が2.5μmであり、純度が97%であり、カーボンブラックは、粒子径が0.18μmであり、炭素含有量が96%であり、前記可塑剤は、グリセロールとポリエチレングリコールを1:1質量比で混合した混合物であり、両方の純度がいずれも99%であり、潤滑剤は、オレイン酸であり、純度が99%であり、溶剤は、脱イオン水であり、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、円筒管状であり、長さが0.75mであり、外径が35mmであり、内径が15mmであり、空隙率が39%であり、平均孔径が0.4μmである。
ステップ2)では、前記ポリカルボシランの純度は99%であり、グルコースの純度は99%であり、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースエーテルであり、分子量が25000であり、ポリビニルアルコールの分子量は19000であり、水は脱イオン水であり、塩素ガスの純度は99.4%である。
ステップ3)では、前記触媒は、IrO2、Ta2O5、SnO2、TiO2からなる混合物(等質量比)であり、その中でも、TiO2は、25質量%であり、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースエーテルであり、分子量が25000であり、水は脱イオン水である。
天然グラファイトと粘着剤を混合して成形し、焼成し、従来のグラファイト電極を得て、TiO2触媒をゾルゲル法でグラファイト電極にコーティングして固定する。
実施例1で得られたSiCセラミック膜付き電気化学反応電極と、従来のグラファイト電極(グラファイト電極+触媒層、ここで、触媒層は、等質量比のRuO2とTiO2を複合してゾルゲル法でグラファイト電極の表面にコーティングし固定したものであり、厚さが0.5mmである)とを、それぞれフェノール含有廃水の処理に適用し、廃水の温度25〜35℃、電圧3.5〜4.0V、電流8Aの条件で、異なる期間の処理効果を表1に示す。
多孔質SiCセラミックチューブに炭素層及び触媒層の電極をコーティングし、具体的には、グラファイト及び触媒をゾルゲル法でSiCセラミックチューブに順次コーティングして固定し、電極を形成し、ここで、多孔質SiCセラミックチューブの製造方法は、実施例1のステップ1)と同じであり、触媒層の材料の選択は、実施例1と同じであり、コーティングされたグラファイト層の厚さ及び触媒層の厚さは、それぞれ1.5mm及び0.5mmであり、得られた電極をフェノール含有廃水の処理に適用し、廃水温度25〜35℃、電圧3.5〜4.0V、電流8A条件で、異なる期間の処理効果を表1に示す。
2−炭素層
3−触媒層。
Claims (10)
- SiCセラミック膜付き電気化学反応電極であって、
その内側から外側へ触媒層と、炭素層と、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスとを順番に含み、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、空隙率が35%より大きく、平均孔径が0.3−0.5μmである、
ことを特徴とするSiCセラミック膜付き電気化学反応電極。 - 前記触媒層は、触媒及びセルロースエーテルを主原料として、コロイド化、コーティング、及び焼結により形成され、触媒は、TiO2と活性酸化物との混合物であり、TiO2は、20質量%以上であり、活性酸化物はRuO2、IrO2、SnO2、Ta2O5のうちの1種以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載のSiCセラミック膜付き電気化学反応電極。 - 前記炭化ケイ素セラミック膜マトリックスは、円筒管状を呈する、
ことを特徴とする請求項1に記載のSiCセラミック膜付き電気化学反応電極。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のSiCセラミック膜付き電気化学反応電極の製造方法であって、
炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤、潤滑剤及び水を主原料として、混合させ、反応させ、炭化ケイ素生地を得て、次に、押出成形して乾燥させ、炭化ケイ素の素地を得て、更に、得られた炭化ケイ素の素地を脱バインダー処理を行い、焼結し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得る、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを製造するステップ1)と、
ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール及び水を主原料として、混合させ、撹拌し、ポリカルボシランコロイドを得て、次に、得られたポリカルボシランコロイドを、釉掛けの方法で炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングしてベークし、次に塩素ガスでエッチングし、ポリカルボシランを炭素に転化し、炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にメッキし、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスを得る、炭素メッキのステップ2)と、
触媒、セルロースエーテル及び水を主原料として、混合させ、撹拌し、触媒コロイドを得て、次に、炭素層をメッキした炭化ケイ素セラミック膜マトリックスの内壁にコーティングし、乾燥、焼結を順次行って、前記SiCセラミック膜付き電気化学反応電極を得る、触媒担持のステップ3)と、を含む、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のSiCセラミック膜付き電気化学反応電極の製造方法。 - 前記炭化ケイ素粉末、シリコン粉末、カーボンブラック、可塑剤、潤滑剤及び水の質量比は、100:(7−9):(2.5−4.5):(3−7):(3−7):(14−20)である、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - ステップ1)における前記焼結プロセスは、保護雰囲気で、先ず、10−12℃/minの速度で、1600−1620℃まで加熱し、2−2.5h保温し、次に、5−8℃/minの速度で、2100−2150℃まで加熱し、1−1.5h保温することを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - 前記ポリカルボシラン、グルコース、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、水の質量比は、100:(20〜25):(0.03〜0.08):(3〜5):(35〜40)である、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - 前記塩素ガスによるエッチングプロセスは、先ず、保護雰囲気で、10−12℃/minの速度で、1150−1200℃まで加熱し、1−1.5h保温し、次に、1000−1050℃まで冷却し、30−35mL/minの速度で、塩素ガスを導入し、1.5−2h反応させることを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - 前記触媒、セルロースエーテル及び水の質量比は、100:(0.05−0.1):(30−40)である、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。 - ステップ3)における前記焼結プロセスは、8−12℃/minの速度で、900−1050℃まで加熱し、1−2h保温する、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN201910194755.2A CN109928759A (zh) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 一种SiC陶瓷膜电化学反应电极及其制备方法 |
CN2019101947552 | 2019-03-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020147845A JP2020147845A (ja) | 2020-09-17 |
JP6830696B2 true JP6830696B2 (ja) | 2021-02-17 |
Family
ID=66987134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020004833A Active JP6830696B2 (ja) | 2019-03-14 | 2020-01-16 | SiCセラミック膜付き電気化学反応電極及びその製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6830696B2 (ja) |
CN (1) | CN109928759A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110252401B (zh) * | 2019-07-10 | 2021-11-12 | 扬州大学 | 陶瓷先驱体负载贵金属纳米颗粒的催化剂及其制备方法和应用 |
CN112499612B (zh) * | 2020-12-23 | 2023-01-10 | 北京林业大学 | 一种具备木材多级孔结构的碳化硅陶瓷衍生碳材料及制备方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101992112A (zh) * | 2009-08-27 | 2011-03-30 | 中国科学院金属研究所 | 一种氧化钛涂层/陶瓷结构催化载体及其制备方法 |
CN103301864B (zh) * | 2012-03-12 | 2014-12-31 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种Pd/TiO2-C-SiC催化剂及其制备与应用 |
CN103447097B (zh) * | 2012-06-04 | 2016-05-04 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种SiC基的新型纳米碳复合材料的制备方法 |
CN102814188B (zh) * | 2012-08-25 | 2014-02-12 | 中国科学院金属研究所 | 一种活性炭涂层/泡沫碳化硅结构催化剂及其制备方法 |
CN104193395B (zh) * | 2014-08-20 | 2015-08-19 | 武汉工程大学 | 一种孔隙率可控的多孔碳化硅陶瓷的制备方法 |
CN105439563B (zh) * | 2014-08-28 | 2019-08-27 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种整体式多孔碳-碳化硅复合材料及其制备和应用 |
CN106552657B (zh) * | 2015-09-28 | 2019-05-14 | 中国石化扬子石油化工有限公司 | 一种SiC载体限域的铂基催化剂及其制备方法 |
-
2019
- 2019-03-14 CN CN201910194755.2A patent/CN109928759A/zh active Pending
-
2020
- 2020-01-16 JP JP2020004833A patent/JP6830696B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020147845A (ja) | 2020-09-17 |
CN109928759A (zh) | 2019-06-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6830696B2 (ja) | SiCセラミック膜付き電気化学反応電極及びその製造方法 | |
EP1364928B1 (en) | Honeycomb structure | |
CN110922204B (zh) | 一种低温烧结氧化铝陶瓷膜的制备方法 | |
CN108261928A (zh) | 纯碳化硅陶瓷膜元件及其制备方法 | |
CN102807384B (zh) | 高气孔率的碳化硅多孔陶瓷的制备方法 | |
CN101654364B (zh) | 借助复合热塑性介质挤制管式陶瓷制品的方法 | |
WO2009118862A1 (ja) | ハニカム構造体の製造方法 | |
CN113648848B (zh) | 一种中空平板陶瓷膜及其制备方法 | |
CN110354694B (zh) | 一种金属复合多孔膜管的活化烧结制备方法 | |
CN108187507B (zh) | 一种表面改性的反应性电化学膜及其制备方法 | |
CN108341671A (zh) | 多通道碳化硅陶瓷膜元件及其制备方法 | |
CN108264354A (zh) | 多通道碳化硅陶瓷膜支撑体及其制备方法 | |
JP7003042B2 (ja) | 電極支持管状固体酸化物型電気化学セル | |
CN115947614B (zh) | 亚氧化钛陶瓷电极及其制备方法、应用和电设备 | |
CN110885237B (zh) | 一种低温烧结氧化铝陶瓷支撑体的制备方法 | |
CN101049559A (zh) | 薄壁碳纳米笼负载金属铂纳米粒子电极催化剂的制备方法 | |
CN117185802A (zh) | 一种无基体亚氧化钛电极及其制备方法 | |
JP3631923B2 (ja) | 燃料電池用基体管及びその材料 | |
CN110698215A (zh) | 一种耐高温耐腐蚀反应烧结碳化硅膜支撑体及其制备方法 | |
Zhu et al. | Improved electrochemical performance of NiO–La0. 45Ce0. 55O2− δ composite anodes for IT-SOFC through the introduction of a La0. 45Ce0. 55O2− δ interlayer | |
CN117682651B (zh) | 一种亚氧化钛反应性电化学活性膜及其制备方法和应用 | |
JP3346663B2 (ja) | 燃料電池セル | |
JP4721113B2 (ja) | 耐食性に優れたスポンジ状チタン焼結体の製造方法 | |
JP2002114573A (ja) | 導電性カーボン多孔体の作製方法及びその方法で作製した導電性カーボン多孔体 | |
CN106747584A (zh) | 一种污水污泥处理用耐蚀导电陶瓷电极材料及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200120 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20200618 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20200717 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200908 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20201023 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210113 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6830696 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |