JP6830331B2 - 筒状編地 - Google Patents

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本発明は、内部空間に挿入される挿入物に部分的に締付力を付与できる筒状編地に関する。
特許文献1には、土踏まずの部分を締め付けるために、甲と足裏周方向の全周にわたって伸縮素材による締付領域を形成した靴下が開示されている。
特開2002−69701号公報
しかし、周方向の全周にわたって締付領域を形成すると、土踏まず以外の甲部分にも土踏まずの部分と同等の締付力が付与される。また、周方向の全周にわたって締付領域を形成すると、着用していない際の靴下を軸方向に見たとき、締付領域がその他の領域(爪先や踵、脚部を構成する領域)に比較して内方に縮み、外観に影響を及ぼして見栄えが悪くなる。
そこで、本発明の目的の一つは、外観に影響を及ぼし難く、内部空間に挿入される挿入物に部分的に締付力を付与できる筒状編地を提供することにある。
本発明の一態様に係る筒状編地は、筒状の編地本体部と、前記編地本体部に一体的に編成され、前記編地本体部の内部空間をその軸方向と直交する方向に並列される主空間部と副空間部とに区切る応力作用編地部とを備える。前記副空間部は、軸方向両端部に開口部を備える。前記応力作用編地部は、前記主空間部に挿入物が挿入されたとき、前記副空間部側に張り出し、その張り出しに抗して前記挿入物に締付力を作用させる。
上記筒状編地の一形態として、前記応力作用編地部は、編糸に弾性糸を含むことが挙げられる。
上記筒状編地の一形態として、前記編地本体部は、非弾性糸で編成される非弾性領域と、非弾性糸及び弾性糸で編成される弾性領域とを備え、前記弾性領域は、前記応力作用編地部との接合部分から前記主空間部側に延びる領域を備えることが挙げられる。
編地本体部に非弾性領域と弾性領域とを備える上記筒状編地の一形態として、前記弾性領域は、前記弾性糸のコース方向の長さがウエール方向で異なることが挙げられる。
上記筒状編地の一形態として、前記副空間部の軸方向端部で前記編地本体部と前記応力作用編地部とを部分的に繋ぎ、前記開口部に架け渡す渡り糸を備えることが挙げられる。
上記筒状編地によれば、主空間部に挿入物を挿入するだけで、応力作用編地部により挿入物に締付力を付与できる。応力作用編地部は、編地本体部の内部空間を区切るもので、副空間部側への張り出しに抗して挿入物に締付力を作用させるため、筒状編地の周方向の所望の箇所に応力作用編地部を設けることで、挿入物の周方向に部分的に締付力を付与できる。例えば、靴下の場合、土踏まずの部分に対応して応力作用編地部を設けることで、土踏まず以外の甲部分には締付力を付与することなく、土踏まずの部分にのみ締付力を付与できる。また、上記筒状編地によれば、副空間部の軸方向両端部に開口部を備えることで、編地本体部のうち副空間部を構成する領域は、挿入物を挿入する主空間部と独立した状態で存在するため、応力作用編地部の動きが直接的に作用し難い。よって、上記筒状編地は、主空間部内への挿入物の有無に係わらず、筒状編地の外観に影響を及ぼし難く、編地本体部の一部が内方に縮む等して筒状編地の外形が意図しないものとなることによる見栄えの悪化を抑制できる。
応力作用編地部の編糸に弾性糸を含むことで、主空間部に挿入物が挿入されたとき、弾性糸の弾性力によって挿入物への締付力をより強くできる。
編地本体部のうち応力作用編地部との接合部分から主空間部側に延びる領域に弾性領域を備えることで、挿入物の表面形状が複雑な曲面状であっても、応力作用編地部を挿入物の曲面に密着させ易く、かつ弾性領域によっても締付力を付与できるため、曲面に対応して適切な締付力を挿入物に付与できる。この弾性領域は、弾性糸のコース方向の長さをウエール方向で異ならせることで、挿入物の曲面に対応した締付方向や締付力を容易に調整できる。例えば、靴下の場合、土踏まずの全域に亘って締付力を適切に付与できる。
副空間部の開口部に渡り糸を備えることで、副空間部への挿入物の挿入を防止し、主空間部に挿入物を確実に挿入できる。
実施形態に係る筒状編地の一形態として靴下を示し、(A)は靴下の表側の側面図であり、(B)は靴下の裏側の側面図である。 実施形態に係る筒状編地の応力作用編地部の部分での断面図であり、主空間部への挿入物の挿入による応力作用編地部の変化を示す説明図である。 実施形態に係る筒状編地の編成手順を示す説明図である。 実施形態に係る筒状編地の編成手順の前半部分を示す編成工程図である。 実施形態に係る筒状編地の編成手順の後半部分を示す編成工程図である。
<実施形態1>
≪筒状編地≫
実施形態1では、筒状編地の一形態として、土踏まず部分に強い締付力を付与できる靴下を説明する。この靴下は、前後方向に互いに対向する一対の針床と、針床間に編糸を給糸する給糸口とを備える横編機を用いて編成されたものである。図1は、実施形態1に係る靴下の概略図であり、(A)がその表側の側面図であり、(B)がその裏側の側面図である。図2は、靴下の土踏まず部分の断面図である。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
靴下100は、図1及び図2に示すように、外観となる筒状の編地本体部10と、編地本体部10の内部空間を区切る応力作用編地部20とを備える。編地本体部10と応力作用編地部20とは、一体的に編成されている。応力作用編地部20は、図2に示すように、編地本体部10の内部空間をその軸方向と直交する方向に並列される主空間部110と副空間部120とに区切る。主空間部110は、挿入物(本例では、足)が挿入される空間であり、その自然状態(非伸長時)の周長が挿入物の外周長よりも短い。副空間部120は、挿入物が挿入されず、その自然状態の周長が主空間部110の周長よりも短い。副空間部120は、挿入物は挿入されないが、軸方向両端部に開口する開口部120A、120B(図1(B))を備える。実施形態1の靴下(筒状編地)100は、主空間部110に足(挿入物)が挿入されたとき、応力作用編地部20が、副空間部120側に張り出し、その張り出しに抗して足の土踏まず部分(挿入物)に締付力を作用させる点を特徴の一つとする。本例では、応力作用編地部20は、靴下100の土踏まず部分に対応して設けられる。そのため、応力作用編地部20は、図1に示すように、編地本体部10(靴下100)の軸方向中間部に配置されている。
・編地本体部
編地本体部10は、非弾性糸で編成される非弾性領域12と、非弾性糸及び弾性糸で編成される弾性領域14(図1(A)の破線で囲む領域)とを備える。非弾性領域12は、非弾性糸による編目で構成されている。弾性領域14は、非弾性糸による編目にタック又はインレイ等により弾性糸が配置されている。
弾性領域14は、後述する応力作用編地部20との接合部分から主空間部110側に延びる第一弾性領域14a,14aと、第一弾性領域14a,14aに連続して副空間部120を構成する第二弾性領域14bとを備える。第一弾性領域14a,14aは、自身の弾性糸の弾性力により、挿入物の大きさの許容範囲を広げることができ、挿入物に更に締付力を付加できる。第一弾性領域14a,14aは、挿入物の表面形状が複雑な曲面形状であっても、その弾性力により応力作用編地部20を挿入物側に引っ張って応力作用編地部20を挿入物の曲面に密着させ易い。第二弾性領域14bは、主空間部110への挿入物の挿入に伴い、応力作用編地部20と共に外方に張り出す場合、その張り出しに抗して自身の弾性糸の弾性力により挿入物に更に締付力を付加できる。
編地本体部10と応力作用編地部20とは、編地本体部10の軸方向(ウエール方向)に沿って二箇所で接合されている(図1(B)及び図2を参照)。本例では、応力作用編地部20を挟んで各接合部分から主空間部110側に延びる各第一弾性領域14a,14aは、ほぼ同じ形状及び大きさに形成されているが、各弾性糸の長さを異ならせ、挿入物の形状に合わせてもよい。また、第一弾性領域14a,14aは、非弾性糸と弾性糸とを配置する割合をウエール方向で異ならせることで、第一弾性領域14a,14aにおける弾性力やその力の作用する方向をウエール方向で異ならせることができる。第一弾性領域14a,14aの弾性力は、挿入物に対する締付力に関わるため、弾性糸の長さや配置する割合は、挿入物に対する締付力やその力の作用する方向に合わせて適宜選択すればよい。
編地本体部10は、弾性領域を備えずに非弾性領域のみで構成してもよいし、第一弾性領域14a,14aを備え、それ以外を非弾性領域で構成してもよい(第二弾性領域14bを備えない)。他に、弾性領域14で使用している弾性糸よりも弾性力が小さい弾性糸を用いて非弾性領域12と示した領域を構成してもよく、この場合、編地本体部10の全体に適度なフィット感が得られる。
・応力作用編地部
応力作用編地部20は、本例では、編地本体部10の弾性領域14と同じ編組織により構成されている。
応力作用編地部20は、主空間部110に挿入物が挿入されたとき、副空間部120側に張り出すが、その張り出し量が大きいほど挿入物への締付力を大きくできる。よって、挿入物により大きい締付力を付与したい場合、応力作用編地部20を編地本体部10の内部空間の中央領域に配置し、応力作用編地部20の幅方向(コース方向)の長さを長くすればよい。そうすることで、副空間部120の空間を大きくでき、応力作用編地部20の副空間部120側への張り出し量を大きくできる。
主空間部110に挿入物が挿入されたときの応力作用編地部20の作用を、図2に基づいて説明する。図2は、上図が主空間部110に挿入物が挿入されていない状態であり、下図が主空間部110に挿入物が挿入された状態である。主空間部110に挿入物が挿入されていない状態では、図2の上図に示すように、応力作用編地部20は、外力を受けておらず、編地本体部10の内部空間を主空間部110と副空間部120とに区切る機能のみを果たしている。主空間部110に挿入物が挿入されると、主空間部110の周長が挿入物の外周長よりも短いため、図2の下図に示すように、応力作用編地部20は、副空間部120側に張り出す。本例では、筒状編地100の外観となる編地本体部10の周長が挿入物の外周長よりも短いため、応力作用編地部20は、副空間部120が押し潰されるまで副空間部120側に張り出し、さらに編地本体部10の第二弾性領域14bと共に外方に張り出す。応力作用編地部20は、上記張り出しに抗して復元しようとする弾性力が働くことで、挿入物に締付力を作用させる。つまり、主空間部110に挿入物が挿入された状態で、応力作用編地部20は、挿入物を締め付ける機能を果たす。
応力作用編地部20は、編糸に非弾性糸のみを用いて構成されてもよい。応力作用編地部20は、その弾性力(弾性糸の有無等)によって挿入物に作用する締付力が変わる。そのため、応力作用編地部20は、挿入物に付与したい締付力となるように、弾性糸の形態(弾性糸の有無、長さ・太さ等)や、副空間部120側への張り出し量等を考慮して、適宜配置すればよい。
・渡り糸
副空間部120の軸方向端部の開口部120A、120Bのうち、少なくとも主空間部110における挿入口側の開口部120Aに渡り糸40(図1(B))を備えることが好ましい。渡り糸40は、副空間部120の軸方向端部で編地本体部10と応力作用編地部20とを部分的に繋ぐ。渡り糸40で開口部120Aを架け渡すことで、開口部120Aを複数の小開口部に分割でき、副空間部120への挿入物の挿入を防止し、主空間部110に挿入物を確実に挿入できる。副空間部120に開口部120A、120Bを備えることで、編地本体部10のうち副空間部120を構成する領域(第二弾性領域14b)は、主空間部110と独立した状態で存在するため、応力作用編地部20の動きが作用し難い。渡り糸40は、副空間部120への挿入部の挿入を防止できればよく、本例では、開口部120Aに等間隔に架け渡すように4本設けられている。渡り糸40は、開口部120Bに設けてもよい。
≪筒状編地の編成方法≫
上述した筒状編地100は、2枚ベッド横編機や4枚ベッド横編機を用いて編成することができる。以下、2枚ベッド横編機を用いた編成例を、図3の編成手順の説明図と、図4及び図5の編成工程図とに基づいて説明する。
図3は、編地本体部10と応力作用編地部20とを編成する際の編成手順を概略的に示す説明図である。図4及び図5は、筒状の編地本体部10を編成しながら、応力作用編地部20を編み出し、応力作用編地部20を編地本体部10に無縫製で連結し、応力作用編地部20を編み終わるまでの編成ステップを示す編成工程図である。
図4及び図5において、左欄の『S+数字』は編成工程の番号を、右欄は各編成工程における針床の編成状態を示す。右欄において、FBは前針床を、BBは後針床を示し、A〜Z及びA’〜F’の黒点は編針、丸印は編地本体部の編目、星印は応力作用編地部の編目、V字印及び逆V字印はタック目又は掛け目、二重印は重ね目、逆三角形は給糸口を示す。各編成工程で編成動作に関わる部分は太線で示すと共に、当該編成工程で新たに編成された編目は塗り潰して示す。なお、説明の便宜上、使用する針数は実際の編成よりも少なくしている。
図3、図4、図5において、実線は非弾性糸を示し、破線は弾性糸を示す。図3に示す丸数字は、図4に示す編成工程の番号に対応している。図4及び図5において、給糸口9が非弾性糸用の給糸口であり、給糸口8が弾性糸用の給糸口である(以下、非弾性糸用の給糸口9を単に給糸口9、弾性糸用の給糸口8を単に給糸口8と呼ぶ)。
S1では、給糸口9を用い、紙面左方向に向けてFBの編針F’〜Aの1針置きの編針を用いて編地本体部10の前側編地部の編目を形成し、更に右方向に向けてBBの編針A〜F’の1針置きの編針を用いて編地本体部10の後側編地部の編目を形成した状態が示されている。
S2では、給糸口9を左方向に移動させ、FBの編針F’〜Jの1針置きの編針に係止する編目に対し編地本体部10の前側編地部の途中まで新たな編目を形成すると共に、給糸口8を左方向に移動させ、FBの編針D’〜Jの3針置きの編針を用いて、上記前側編地部の同じ位置までタック編成を行い、タック目を形成する(第二弾性領域14b)。その後、給糸口9及び給糸口8の双方を右方向に蹴り返す。
S3では、給糸口8を左方向に移動させてFBの編針H、Dを用いてタック目を形成し、給糸口8が編針Bを通過した後に右方向に移動させてFBの編針B、Fを用いてタック目を形成する(第一弾性領域14a)。その後、給糸口8及び給糸口9の双方を左方向に蹴り返す。
S4では、給糸口9を右方向に移動させ、BBの空針J、L、N、P、R、T、Vを用いて応力作用編地部20の編出し部として掛け目を形成すると共に、給糸口8を右方向に移動させ、BBの3針置きの編針J、N、R、Vを用いて更にタック編成を行う。
S5では、給糸口9を用い、BBの編針Wにタック目を形成した後、左方向に向けて編針V、T、R、P、N、L、Jに係止された応力作用編地部20の編出し部に続けて編目を形成する。その後、更に給糸口9を左方向にFBの編針H〜Aの1針置きの編針を用いて編地本体部10の前側編地部の編目を形成する(第一弾性領域14a)。
S6では、BBの編針J、L、N、P、R、T、Vに係止された応力作用編地部20の編目をFBの空針K、M、O、Q、S、U、Wに目移しすると共に、右方向に向けてBBの編針A〜Wの1針置きの編針を用いて編地本体部10の後側編地部の途中まで編成する。
S7では、給糸口8を左方向に移動させてBBの編針W、Sを用いてタック目を形成し、給糸口8が編針Qを通過した後に右方向に移動させてBBの編針Q、Uを用いてタック目を形成する(第一弾性領域14a)。
S8では、給糸口9を右方向に移動させ、BBの編針Y〜E’の1針置きの編針に係止する編目に対して新たな編目を形成すると共に、給糸口8を右方向に移動させ、BBの編針Y〜E’の3針置きの編針を用いて更にタック編成を行い、タック目を形成する(第二弾性領域14b)。
S9では、S6でFBの空針K、M、O、Q、S、U、Wに目移しした編目を、元のBBの空針J、L、N、P、R、T、Vに目移しすると共に、左方向にFBの編針F’〜Aの1針置きの編針を用いて編地本体部10の前側編地部の編目を形成する(第二弾性領域14b、第一弾性領域14a)。S10では、S9でBBの空針J、L、N、P、R、T、Vに目移しされた編目を、再度FBの空針K、M、O、Q、S、U、Wに目移しすると共に、右方向にBBの編針A〜F’の1針置きの編針を用いて編地本体部10の後側編地部の編目を形成する。S11では、S10でFBの空針K、M、O、Q、S、U、Wに目移しした編目を、元のBBの空針J、L、N、P、R、T、Vに目移しする。図3で示す編地本体部10の編成に加えてS9及びS10を行うことで、弾性領域14で弾性糸による編成を1コース行うにあたり、非弾性糸で全てのウエール方向に2コース編成することになり、非弾性糸と弾性糸とを配置する割合を変えている。その後、応力作用編地部20の所望の長さに対応してS2〜S11を繰り返す(S12)。ただし、応力作用編地部20の編出しとなる編成を行うS4の繰り返しでは、BBの編針J、L、N、P、R、T、Vを用いて新たな編目を形成すると共に、BBの編針J、N、R、Vを用いてタック目を形成することになる(応力作用編地部20)。
上述した編成工程においては、応力作用編地部20は、ウエール方向に沿った一端部が編地本体部10のうちFBの編針Jで形成される編目によって連結され、ウエール方向に沿った他端部が編地本体部10のうちBBの編針Wで形成される編目によって連結される。
S3及びS7において、弾性糸によるタック目の数を変えることによって、第一弾性領域14aにおける弾性糸のコース方向の長さをウエール方向で異ならせることができる。このS3及びS7は省略することもできる。また、S3及びS7を省略すると共に、S2及びS8において非弾性糸の編成のみを行うことによって、編地本体部10を非弾性領域のみで構成することができる。他に、S3及びS7は行い、S2及びS8において非弾性糸の編成のみを行うことによって、第一弾性領域14aを備え、それ以外を非弾性領域で構成することができる。
S13では、S2と同様に、応力作用編地部20を形成する位置まで編成する。S14では、応力作用編地部20を編成する過程で、FBの編針N、Tにそれぞれタック目を形成して、応力作用編地部20と編地本体部10とを繋いで渡り糸40を形成する。渡り糸40を設けない場合は、S14においてFBの編針にタック目の形成を行わない。
S15以降では、伏目処理で解れ止めを行う。S15では、BBの編針Vに係止される編目を隣接するBBの編針Tに係止される編目に重ね合わせて重ね目を形成する。S16では、給糸口9を左方向に移動してS15で形成した重ね目に続いて新たな編目を形成し、その後、給糸口9を右方向に蹴り返す。S17では、S16で形成した新たな編目を隣接するBBの編針Rに係止される編目に重ね合わせて重ね目を形成する。その後、BBの編針Jに係止される編目までS16及びS17と同様の編成を繰り返す(S18)。そうすることで、応力作用編地部20の最終編目列が編針から払われる。
上述した筒状編地の編成方法では、編地本体部10に対して応力作用編地部20が斜めに形成された状態となる(図3を参照)。そこで、編地本体部10における前側編地部の図5におけるFBの右側端部の編目をBBの右側端部の右空針に目移しすると共に、対向するBBの左側端部の編目をFBの左側端部の左空針に目移しを行う反時計回りの回し込みを行うことで、図2に示すように、編地本体部10に対して編地本体部20を前後方向に沿って位置させることができる。このとき、編成時の前側編地部と後側編地部との境界点M及びN(図3)も同様に移動する(図2の上図)。
<変形例>
実施形態1では、筒状編地の一形態として、土踏まず部分に強い締付力を付与できる靴下を説明したが、体の周方向に部分的に強い締付力を付与できるニットウェアに適用することもできる。この場合、応力作用編地部を筒状編地内に二つ設け、副空間部を主空間部の周方向の対向する位置に二つ設けると、例えばウエスト部分に左右から強い締付力を付与することができる。ニットウェアの場合、筒状編地の外観となる筒状編地は、体を挿入していない状態での周長を体の周長よりも長くすることが挙げられる。そうすると、主空間部に体が挿入されたときに、応力作用編地部が副空間部側に張り出すが、この張り出し量を副空間部内に空間が残存する(空間が押し潰されない)ように設定すれば、体のラインを隠しながら、体の締め付けを行うことができる。更に、本発明の筒状編地は、靴下やニットウェア以外に、産業資材に適用することもできる。例えば、主空間部の両側に副空間部を配置し、編地本体部に融着糸を用いて熱融着すれば、編地本体部(筒状編地)の外形を保持した状態で、主空間部に挿入した支柱に締付力を付与することができる。
100 筒状編地(靴下)
10 編地本体部
12 非弾性領域
14 弾性領域
14a,14a 第一弾性領域 14b 第二弾性領域
20 応力作用編地部
110 主空間部
120 副空間部 120A、120B 開口部
40 渡り糸
FB 前針床 BB 後針床
8 弾性糸用の給糸口 9 非弾性糸用の給糸口

Claims (4)

  1. 筒状の編地本体部と、
    前記編地本体部に一体的に編成され、前記編地本体部の内部空間をその軸方向と直交する方向に並列される主空間部と副空間部とに区切る応力作用編地部とを備え、
    前記副空間部は、軸方向全域にわたる単一の空間と、軸方向両端部に開口する開口部を備え、
    前記応力作用編地部は、編糸に弾性糸を含み、前記主空間部に挿入物が挿入されたとき、前記副空間部側に張り出し、その張り出しに抗して前記挿入物に締付力を作用させる筒状編地。
  2. 前記編地本体部は、非弾性糸で編成される非弾性領域と、非弾性糸及び弾性糸で編成される弾性領域とを備え、
    前記弾性領域は、前記応力作用編地部との接合部分から前記主空間部側に延びる領域を備える請求項1に記載の筒状編地。
  3. 前記弾性領域は、前記弾性糸のコース方向の長さがウエール方向で異なる請求項に記載の筒状編地。
  4. 前記副空間部の軸方向端部で前記編地本体部と前記応力作用編地部とを部分的に繋ぎ、前記開口部に架け渡す渡り糸を備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載の筒状編地。
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