JP6829738B2 - 把持システムおよび把持方法 - Google Patents
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Description
た際に該指部に対して該袋状対象物から十分な反力が作用するために、該指部と該袋状対象物との間において把持のために十分な摩擦力を確保することが可能となる圧力である。
図1、2は、本実施例に係る把持システムの概略構成を示す図である。把持システム1は、対象物10を把持するためのハンド機構2、アーム機構3、および台座部4を備えている。ここで、把持システム1における、アーム機構3、ハンド機構2、および台座部4の詳細な構成について説明する。
アーム機構3の一端にはハンド機構2が取り付けられている。また、アーム機構3の他端は台座部4に取り付けられている。アーム機構3は、第1アームリンク部31、第2アームリンク部32、第3アームリンク部33、第4アームリンク部34、第5アームリンク部35、および接続部材36を備えている。そして、ハンド機構2のベース部20が、アーム機構3の第1アームリンク部31の一端側に形成された第1関節部30aに接続されている。第1関節部30aには、第1アームリンク部31に対してハンド機構2を該第1アームリンク部31の軸周りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。第1アームリンク部31の他端側は、第2関節部30bで第2アームリンク部32の一端側に接続されている。第1アームリンク部31と第2アームリンク部32とはその中心軸が垂直に交わるように接続されている。そして、第2関節部30bには、第2アームリンク部32に対して、第1アームリンク部31を、その他端側を中心に該第2アームリンク部32の軸周りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。また、第2アームリンク部32の他端側は、第3関節部30cで第3アームリンク部33の一端側に接続されている。第3関節部30cには、第3アームリンク部33に対して第2アームリンク部32を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。
ク部34の一端側に接続されている。また、第4アームリンク部34の他端側は、第5関節部30eで第5アームリンク部35に接続されている。そして、第4関節部30dには、第4アームリンク部34に対して第3アームリンク部33を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。また、第5関節部30eには、第5アームリンク部35に対して第4アームリンク部34を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。さらに、第5アームリンク部35は、台座部4から垂直に配置された接続部材36に第6関節部30fで接続されている。第5アームリンク部35と接続部材36とは、それぞれの中心軸が同軸となるように接続されている。そして、第6関節部30fには、第5アームリンク部35を、該第5アームリンク部35および接続部材36の軸回りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。アーム機構3をこのような構成とすることで、例えば、該アーム機構3を6自由度の自由度を有する機構とすることができる。
次に、ハンド機構2の構成について図3から図6に基づいて説明する。図3はハンド機構2の斜視図である。図4はハンド機構2の上面図である。なお、図4において、矢印は、各指部21の回転可動範囲を示している。ハンド機構2は、アーム機構3に接続されるベース部20と、該ベース部20に設けられた4本の指部21とを備えている。また、図3および図4に示すように、ハンド機構2においては、ベース部20に4本の指部21が、ハンド機構2の長手方向(図4において紙面に垂直な方向)の軸を中心とした円周上に、等角度間隔(すなわち90deg間隔)に配置されている。また、4本の指部21は全て同一の構造を有し且つ同一の長さである。但し、各指部21の動作は、それぞれ独立して制御される。
次に、台座部4に内蔵された、アーム制御装置42およびハンド制御装置43の構成について図7に基づいて説明する。アーム制御装置42は把持システム1のアーム機構3を
制御するための制御装置である。ハンド制御装置43は把持システム1のハンド機構2を制御するための制御装置である。図7は、アーム制御装置42およびハンド制御装置43に含まれる各機能部を示すブロック図である。
1は、モータ状態量取得部432に入力された各モータの状態量に基づいて、複数の指部21によって対象物を把持するように、各指部21における各モータをサーボ制御する。
本実施例に係る把持システム1においては、把持の対象物10が、流体(気体または液体)が封入された袋状対象物である場合がある。気体が封入された袋状対象物10としては、ポテトチップスやポップコーンなどのお菓子が入った袋を例示することができる。また、液体が封入された袋状対象物10としては、漬物が入った袋や、液体洗剤が入った袋を例示することができる。このような、流体が封入された袋状対象物10をハンド機構2によって把持しようとすると、把持に使用する指部21(以下、把持用指部)と称する場合もある。)によって押圧された際に該袋状対象物10の形状が変化し易い。把持用指部の押圧によって袋状対象物10が変形してしまうと、該把持用指部が袋状対象物10から受ける反力が小さくなる。その結果、把持用指部と袋状対象物との間で十分な摩擦力を確保することが困難となると、袋状対象物10が把持用指部によって挟みこまれた状態が維持され難い場合がある。
そこで、本実施例では、流体が封入された袋状対象物10をハンド機構2によって把持する場合、把持用指部によって袋状対象物を挟み込むための動作である把持動作を実行する前に、ハンド機構2の指部21の先端部を袋状対象物10に接触させて該袋状対象物10に押し込む押し込み動作を実行する。このような押し込み動作を行うと、袋状対象物10が変形するため、該袋状対象物10の内圧を高めることができる。そして、押し込み動作を実行することで袋状対象物10の内圧が十分に上昇している状態であれば、把持動作を行った際に、該袋状対象物10が把持用指部によって押圧されても、その形状が変化し難くなる。その結果、把持用指部に対し袋状対象物10から十分な反力が作用するようになる。そのため、把持用指部と袋状対象物10との間で把持に十分な摩擦力を確保することが可能となる。
図である。ただし、図8では指部21Bの図示は便宜上省略している。図8中の白抜き矢印は袋状対象物10に対する押し込み方向を図示している。アーム制御部420はアーム機構3を制御して、ハンド機構2を指部21A、21Cによる押し込み動作に好適な位置に移動させる。すなわち、アーム制御部420は、ハンド機構2を押し込み方向に移動させることで指部21A、21Cの先端部を袋状対象物10に接触させることが可能な位置に該ハンド機構2を移動させる。さらに、ハンド制御部431は、押し込み用指部21A、21Cの先端部を袋状対象物10に接触させることができるように、各指部21の形態を制御する。その際の、押し込み用指部21A、21C同士の先端部の間の距離dを所定の距離以上あけた状態とする。
9では、押し込み動作を実行している際の押し込み用指部21A、21Cの押し込み量をLと記載している。
次に、本実施例に係る把持動作の詳細について図10に基づいて説明する。図10は、押し込み動作において押し込み用指部として使用していた指部21A、21Cを把持用指部として把持動作を実行した際のハンド機構2および袋状対象物10の様子を示した図である。本実施例では、押し込み動作の停止後に把持動作が実行される。このとき、押し込み動作の停止時における押し込み用指部21A、21Cが袋状対象物10に押し込まれた状態を維持しつつ把持動作が実行される。より詳細には、ハンド制御部431が、図10に示すように、押し込み用指部として使用していた指部21A、21Cを把持用指部とし、該把持用指部21A、21Cを袋状対象物10に押し込んだ状態を維持しつつ、それぞれの第1関節部22A、22Cを屈曲させる(図10においては、矢印が、各指部21A、21Cの第1関節部22A、22Cの屈曲の方向を示している。)。このことによって、把持用指部21A、21C同士の先端部間の距離を短くすることで、該把持用指部21A、21Cによって袋状対象物10を挟み込む動作である把持動作を実現する。なお、このとき、ハンド制御部431は、把持用指部21A、21Cそれぞれの第2関節部23A、23Cを屈曲させることで把持動作を実現してもよい。ここで、把持用指部21A、21Cそれぞれの第1関節部22A、22Cおよび/または第2関節部23A、23Cを屈曲させても、押し込み動作停止時点の各指部21A、21Cの先端部の袋状対象物10に対する押し込み量(図9における押し込み量L)は維持されている。そのため、把持用指部21A、21Cには袋状対象物10から十分な反力が作用している。よって、把持用指部21A、21Cと袋状対象物10との間において、該袋状対象物10の把持を実現するのに十分な摩擦力が発生する。したがって、袋状対象物10が把持用指部21A、21Cによって挟みこまれた状態が維持されやすくなる。その結果、ハンド機構2によって袋状対象物10を安定して把持することが可能となる。
次に、本実施例に係る、袋状対象物10の把持を実行する際の把持システムの制御フローについて図11に示すフローチャートに基づいて説明する。本制御フローは、アーム制御装置42のアーム制御部420及びハンド制御装置43のハンド制御部431において所定の制御プログラムが実行されることで実現される。
上記実施例では、押し込み用指部として2本の指部21A、21Cを使用した。しかしながら、押し込み用指部は2本に限られるものではない。つまり、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用してもよい。この場合でも、上記実施例と同様に、各押し込み用指部同士の先端部間は所定の間隔をあけて押し込み動作を実行する。なお、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用する場合でも、少なくとも押し込み用指部として使用される各指部21の先端部に感圧センサ70が設置される。また、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用する場合でも、押し込み用指部として使用した各指部21を把持用指部としても使用して把持動作を行うことができる
。なお、押し込み用指部の数はユーザーが適宜決定することができる。また、押し込み用指部の数は、対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいて、ハンド制御部431が決定してもよい。
また、ハンド機構2における少なくとも2本の指部21を把持動作に使用すれば袋状対象物10を把持することができる。そのため、必ずしも、押し込み用指部として使用した全ての指部21を把持用指部として使用する必要はない。つまり、ハンド機構2における3本の指部21を押し込み用指部として使用した場合に、該3本の押し込み用指部のうちの2本を把持用指部として使用して把持動作を行ってもよい。また、ハンド機構2における4本の指部21を押し込み用指部として使用した場合、該4本の押し込み用指部のうちの2本または3本を把持用指部として使用して把持動作を行ってもよい。ただし、これらの場合でも、複数の押し込み用指部の先端部を袋状対象物10に押し込んだ状態を維持しつつ把持用指部による把持動作を実行する。また、押し込み用指部として使用した指部21とは異なる指部21を把持用指部として使用してもよい。
本実施例に係る把持システムの概略構成は上記実施例1と同様である。本実施例では、ハンド機構2における4本の指部21のうちの一部を押し込み用指部として使用して押し込み動作を実行する。そして、ハンド機構2における4本の指部21のうち、押し込み用指部として使用されなかった指部21を用いて把持動作を実行する。以下においては、ハンド機構2の指部21のうち、押し込み用指部として2本の指部21A、21Cを使用し、且つ、把持用指部として他の2本の指部21B、21Dを使用する例について、図12に基づいて説明する。図12は、本実施例に係る押し込み動作および把持動作について説明するための図である。
袋状対象物10が把持用指部21B、21Dによって挟み込まれた状態が維持されやすくなる。その結果、ハンド機構2によって袋状対象物10を安定して把持することが可能となる。
ハンド機構2における1本の指部21のみを押し込み用指部として使用して押し込み動作を行うこともできる。この場合、1本の押し込み用指部による押し込み動作の開始後に、該押し込み用指部に設置された感圧センサ70によって検知された圧力が所定の圧力以上となったときに、該押し込み動作が停止される。その後、1本の押し込み用指部が袋状対象物10に押し込まれた状態を維持しつつ、把持用指部による把持動作が実行される。
、30b・・・第2関節部、30c・・・第3関節部、30d・・・第4関節部、30e・・・第5関節部、30f・・・第6関節部、31・・・第1アームリンク部、32・・・第2アームリンク部、33・・・第3アームリンク部、34・・・第4アームリンク部、35・・・第5アームリンク部、36・・・接続部材、4・・・台座部、42・・・アーム制御装置、420・・・アーム制御部、421・・・モータ状態量取得部、43・・・ハンド制御装置、430・・・対象物情報取得部、431・・・ハンド制御部、432・・・モータ状態量取得部、433・・・センサ情報取得部、70・・・感圧センサ
Claims (5)
- 複数の指部によって対象物を把持するハンド機構と、
前記対象物を把持する際に前記ハンド機構を制御する制御装置と、を備える把持システムであって、
前記対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合に、前記ハンド機構の前記複数の指部のうち少なくとも1本の指部を押し込み用指部とし、
前記ハンド機構における前記押し込み用指部となる指部の先端部に圧力検知部が設けられており、
前記対象物が前記袋状対象物である場合に、前記制御装置は、前記ハンド機構の前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込み、その後、1本の前記押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力、または、前記ハンド機構の前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込み、その後、各押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから、前記複数の指部のうち少なくとも2本の指部によって前記袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態で実行する把持システム。 - 前記押し込み用指部が少なくとも2本の指部であって、前記制御装置が、前記押し込み用指部同士の先端部間の距離を所定の距離以上空けた状態で、各押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込む請求項1に記載の把持システム。
- 前記制御装置が、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態を維持しつつ、前記押し込み用指部を用いて前記把持動作を実行する請求項1または2に記載の把持システム。
- 前記押し込み用指部が少なくとも2本の指部である場合に、前記制御装置が、前記押し込み用指部の押し込み方向に垂直な平面に対する前記押し込み用指部の先端部の高さを同一にした状態で、各押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象
物に押し込む請求項1から3のいずれかに記載の把持システム。 - 複数の指部を備えるハンド機構によって対象物を把持する把持方法において、
前記対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合に、前記ハンド機構の前記複数の指部のうち少なくとも1本の指部を押し込み用指部とし、
前記ハンド機構において、前記押し込み用指部となる指部の先端部に圧力検知部が設けられており、
前記対象物が前記袋状対象物である場合に、前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込むステップと、
1本の前記押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力、または、各押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから、前記複数の指部のうち少なくとも2本の指部によって前記袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態で実行するステップと、を有する把持方法。
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