JP6829738B2 - 把持システムおよび把持方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の指部により対象物を把持する把持システム、および把持方法に関する。
従来、ロボットアーム等に取り付けられ、複数の指部によって対象物を把持するハンド機構が開発されている。例えば、特許文献1には、3本の指部(フィンガー)を備えたハンド機構が開示されている。この特許文献1のハンド機構においては、3本の指部が同一の構造を有している。
特表2015−533669号公報
複数の指部により対象物を把持するハンド機構を備えた把持システムにおいて、その内部に流体(気体または液体)が封入された袋状の物体を対象物とする場合がある。このような袋状対象物は、ハンド機構に把持される際に指部によって押圧されると、その形状が変化しやすい。そのため、変形しにくい対象物と比べて、摩擦力が働きにくく、袋状対象物が複数の指部によって挟みこまれた状態が維持され難い場合がある。
本発明は、上記問題に鑑みてされたものであって、複数の指部により対象物を把持するハンド機構を備えた把持システムにおいて、流体が封入された袋状対象物を安定して把持することが可能な技術を提供することを目的とする。
複数の指部によって対象物を把持するハンド機構と、前記対象物を把持する際に前記ハンド機構を制御する制御装置と、を備える把持システムであって、前記対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合に、前記ハンド機構の前記複数の指部のうち少なくとも1本の指部を押し込み用指部とし、前記ハンド機構における前記押し込み用指部となる指部の先端部に圧力検知部が設けられており、前記対象物が前記袋状対象物である場合に、前記制御装置は、前記ハンド機構の前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込み、その後、1本の前記押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力、または、各押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから、前記複数の指部のうち少なくとも2本の指部によって前記袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態で実行する。
本発明によれば、複数の指部により対象物を把持するハンド機構を備えた把持システムにおいて、流体が封入された袋状対象物を安定して把持することができる。
実施例に係る把持システムの概略構成を示す第1の図である。 実施例に係る把持システムの概略構成を示す第2の図である。 実施例に係るハンド機構の斜視図である。 実施例に係るハンド機構の上面図である。 実施例に係るハンド機構の指部における第2関節部の可動範囲を示す図である。 実施例に係るハンド機構の指部における第1関節部の可動範囲を示す図である。 実施例に係るアーム制御装置、ハンド制御装置に含まれる各機能部を示すブロック図である。 実施例1に係る、押し込み動作を実行する際のハンド機構の形態を示す図である。 実施例1に係る、押し込み動作を実行している際のハンド機構および袋状対象物の様子を示す図である。 実施例1に係る、把持動作を実行した際のハンド機構および袋状対象物の様子を示す図である。 実施例1に係る、袋状対象物の把持を実行する際の把持システムの制御フローを示すフローチャートである。 実施例2に係る押し込み動作および把持動作について説明するための図である。
本発明に係る把持システムは、複数の指部によって対象物を把持するハンド機構と、該ハンド機構を制御する制御装置とを備えている。
そして、本発明に係る把持システムでは、ハンド機構による把持の対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合がある。ここで、袋状対象物に気体や液体などの流体が封入されている場合は、該袋状対象物の内圧が高くなると、外力が加わった際に該袋状対象物が変形し難くなる。そのため、ハンド機構の指部によって袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を行う際に、該袋状対象物の内圧が高い状態となっていれば、該把持動作において指部によって押圧されたときに、該袋状対象物が変形し難い。その結果、袋状対象物を挟み込む指部に対する該袋状対象物からの反力が大きくなる。そのため、袋状対象物を挟み込む指部と該袋状対象物との間の摩擦力を大きくすることが可能となる。
そこで、本発明に係る把持システムにおいては、対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合、ハンド機構の複数の指部のうちの少なくとも1本の指部を押し込み用とする。このとき、ハンド機構における押し込み用指部となる指部の先端部には圧力検知部が設けられている。ここで、圧力検知部は、指部の先端部にかかる圧力を検知するものである。
そして、制御装置は、ハンド機構による把持動作を実行する前に、該ハンド機構の押し込み用指部の先端部を袋状対象物に接触させ該袋状対象物に押し込む(以下、このような動作を「押し込み動作」と称する場合もある。)。この押し込み動作が行われると、袋状対象物が変形することで、その内圧が高くなる。また、押し込み動作における袋状対象物への押し込み用指部の押し込み量が増加するにつれて、該袋状対象物の内圧が上昇する。これに伴い、押し込み用指部の先端部に設けられた圧力検知部によって検知される圧力が上昇する。
そして、制御装置は、各押し込み用指部に設けられた圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから把持動作を開始する。このとき、制御装置は、押し込み用指部を袋状対象物に押し込んだ状態を維持しつつ把持動作を実行する。ここで、所定の圧力は、把持動作においてハンド機構の指部によって袋状対象物が挟み込まれ
た際に該指部に対して該袋状対象物から十分な反力が作用するために、該指部と該袋状対象物との間において把持のために十分な摩擦力を確保することが可能となる圧力である。
上記のように、本発明によれば、把持動作を行う前に押し込み動作を行うことで、袋状対象物の内圧を十分に高めた状態で把持動作を実行することができる。そのため、把持動作において、ハンド機構の指部が袋状対象物に押圧された際に、該指部と該袋状対象物との間で十分な摩擦力が確保されることになる。したがって、袋状対象物が複数の指部によって挟みこまれた状態が維持されやすくなる。その結果、ハンド機構によって袋状対象物を安定して把持することが可能となる。
また、本発明に係る把持システムにおいては、ハンド機構における少なくとも2本の指部を押し込み用指部として使用してもよい。この場合、押し込み用指部同士の先端部間の距離を所定の距離以上空けた状態で押し込み動作を行う。このように複数本の押し込み用指部によって押し込み動作を行うことで、1本の押し込み用指部によって押し込み動作を行う場合に比べて、袋状対象物の内圧を同程度高めるときの該袋状対象物に対する押し込み用指部の押し込み量をより小さくすることができる。このように袋状対象物に対する押し込み用指部の押し込み量が小さくなることで、押し込み動作に伴って該袋状対象物の内容物が破損してしまうことを抑制することができる。また、袋状対象物に対する押し込み用指部の押し込み量が小さくなることで、押し込み動作開始から把持動作開始までにかかる時間を短縮することができる。その結果、袋状対象物の把持に係るタクトタイムを短縮することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1、2は、本実施例に係る把持システムの概略構成を示す図である。把持システム1は、対象物10を把持するためのハンド機構2、アーム機構3、および台座部4を備えている。ここで、把持システム1における、アーム機構3、ハンド機構2、および台座部4の詳細な構成について説明する。
(アーム機構)
アーム機構3の一端にはハンド機構2が取り付けられている。また、アーム機構3の他端は台座部4に取り付けられている。アーム機構3は、第1アームリンク部31、第2アームリンク部32、第3アームリンク部33、第4アームリンク部34、第5アームリンク部35、および接続部材36を備えている。そして、ハンド機構2のベース部20が、アーム機構3の第1アームリンク部31の一端側に形成された第1関節部30aに接続されている。第1関節部30aには、第1アームリンク部31に対してハンド機構2を該第1アームリンク部31の軸周りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。第1アームリンク部31の他端側は、第2関節部30bで第2アームリンク部32の一端側に接続されている。第1アームリンク部31と第2アームリンク部32とはその中心軸が垂直に交わるように接続されている。そして、第2関節部30bには、第2アームリンク部32に対して、第1アームリンク部31を、その他端側を中心に該第2アームリンク部32の軸周りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。また、第2アームリンク部32の他端側は、第3関節部30cで第3アームリンク部33の一端側に接続されている。第3関節部30cには、第3アームリンク部33に対して第2アームリンク部32を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。
同じように、第3アームリンク部33の他端側は、第4関節部30dで第4アームリン
ク部34の一端側に接続されている。また、第4アームリンク部34の他端側は、第5関節部30eで第5アームリンク部35に接続されている。そして、第4関節部30dには、第4アームリンク部34に対して第3アームリンク部33を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。また、第5関節部30eには、第5アームリンク部35に対して第4アームリンク部34を相対的に回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。さらに、第5アームリンク部35は、台座部4から垂直に配置された接続部材36に第6関節部30fで接続されている。第5アームリンク部35と接続部材36とは、それぞれの中心軸が同軸となるように接続されている。そして、第6関節部30fには、第5アームリンク部35を、該第5アームリンク部35および接続部材36の軸回りに回転させるためのモータ(図示略)が設けられている。アーム機構3をこのような構成とすることで、例えば、該アーム機構3を6自由度の自由度を有する機構とすることができる。
(ハンド機構)
次に、ハンド機構2の構成について図3から図6に基づいて説明する。図3はハンド機構2の斜視図である。図4はハンド機構2の上面図である。なお、図4において、矢印は、各指部21の回転可動範囲を示している。ハンド機構2は、アーム機構3に接続されるベース部20と、該ベース部20に設けられた4本の指部21とを備えている。また、図3および図4に示すように、ハンド機構2においては、ベース部20に4本の指部21が、ハンド機構2の長手方向(図4において紙面に垂直な方向)の軸を中心とした円周上に、等角度間隔(すなわち90deg間隔)に配置されている。また、4本の指部21は全て同一の構造を有し且つ同一の長さである。但し、各指部21の動作は、それぞれ独立して制御される。
図3に示すとおり、各指部21は、第1指リンク部211、第2指リンク部212、および基端部213を有している。そして、指部21の基端部213がベース部20に接続されている。ここで、基端部213は、図4において矢印で示すように、ベース部20に対して指部21の長手方向(図4において紙面に垂直な方向)の軸回りに回転可能に接続されている。また、指部21において、基端部213に第2指リンク部212の一端が接続されている。そして、この第2指リンク部212と基端部213との接続部に第2関節部23が形成されている。ベース部20の内部には、基端部213を回転駆動させるモータ、および、第2指リンク部212を基端部213に対して相対的に回転駆動させるモータが設けられている。このような構成により、基端部213が回転駆動され、それに伴って、図4において矢印で示す範囲で指部21全体が回転駆動される。また、図5に示すように、第2関節部23が屈曲および伸展可能に形成されている。
また、図3、図5、および図6に示すように、指部21においては、第2指リンク部212の他端に第1指リンク部211の一端が接続されている。そして、この第1指リンク部211と第2指リンク部212との接続部に第1関節部22が形成されている。第2指リンク部212の内部には、第1指リンク部211を第2指リンク部212に対して相対的に回転駆動させるモータが設けられている。このような構成により、図6に示すように、第1関節部22は屈曲および伸展可能に形成されている。
また、図3に示すように、本実施例では、指部21の第1指リンク部211の先端側に感圧センサ70が設けられている。感圧センサ70は、第1指リンク部211の先端部に作用する外力(圧力)を検出するセンサである。
(台座部)
次に、台座部4に内蔵された、アーム制御装置42およびハンド制御装置43の構成について図7に基づいて説明する。アーム制御装置42は把持システム1のアーム機構3を
制御するための制御装置である。ハンド制御装置43は把持システム1のハンド機構2を制御するための制御装置である。図7は、アーム制御装置42およびハンド制御装置43に含まれる各機能部を示すブロック図である。
アーム制御装置42は、アーム機構3の各関節部に設けられたモータを駆動するための駆動信号を生成する複数のドライバを含み、各ドライバからの駆動信号が対応する各モータに供給されるように構成される。また、アーム制御装置42は、演算処理装置及びメモリを有するコンピュータを含んでいる。そして、アーム制御装置42は、機能部として、アーム制御部420およびモータ状態量取得部421を有している。これらの機能部は、アーム制御装置42に含まれるコンピュータにおいて所定の制御プログラムが実行されることで形成される。
アーム制御部420は、ハンド制御装置43が有する機能部である後述の対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいて各ドライバから駆動信号を供給することで、アーム機構3の各関節部30a、30b、30c、30d、30e、30fに設けられたモータを制御する。そして、アーム制御部420は、各モータを制御することでアーム機構3を動かし、それによって、ハンド機構2の位置を所望の位置(ハンド機構2によって対象物10を把持することが可能な位置)に移動させる。また、アーム機構3の各関節部30a、30b、30c、30d、30e、30fに設けられたモータには、それぞれの回転状態に関する状態量(モータの回転軸の回転位置や回転速度等)を検出するエンコーダ(図示略)が設けられている。そして、各モータのエンコーダによって検出された各モータの状態量が、アーム制御装置42のモータ状態量取得部421に入力される。そして、アーム制御部420は、モータ状態量取得部421に入力された各モータの状態量に基づいて、ハンド機構2が所望の位置に移動するように各モータをサーボ制御する。
また、ハンド制御装置43は、ハンド機構2に設けられた各モータを駆動するための駆動信号を生成する複数のドライバを含み、各ドライバからの駆動信号が対応する各モータに供給されるように構成される。また、ハンド制御装置43は、演算処理装置及びメモリを有するコンピュータを含んでいる。そして、ハンド制御装置43は、機能部として、対象物情報取得部430、ハンド制御部431、モータ状態量取得部432、およびセンサ情報取得部433を有している。これらの機能部は、ハンド制御装置43に含まれるコンピュータにおいて所定の制御プログラムが実行されることで形成される。
対象物情報取得部430は、ハンド機構2よって把持すべき対象物に関する情報である対象物情報を取得する。ここで、対象物情報には、対象物の種類、形状、寸法、およびその位置に関する情報、並びに、対象物周囲の環境情報(対象物の周囲に存在する該対象物以外の物に関する情報であり、例えば、対象物が収容されている容器の形状や当該容器における対象物の並びに関する情報)等が含まれる。この対象物情報取得部430は、ユーザーによって入力された対象物情報を取得してもよい。また、対象物を含む画像を撮像する視覚センサが設けられている場合、対象物情報取得部430は、該視覚センサによって撮像された画像から対象物情報を取得してもよい。
また、ハンド制御部431は、対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいて各ドライバから駆動信号を供給することで、ハンド機構2の各指部21を駆動させる各モータを制御する。これにより、ハンド機構2の複数の指部21によって対象物10が把持される。また、ハンド機構2の各モータには、それぞれの回転状態に関する状態量(モータの回転軸の回転位置や回転速度等)を検出するエンコーダ(図示略)が設けられている。そして、各モータのエンコーダによって検出された各モータの状態量が、ハンド制御装置43のモータ状態量取得部432に入力される。そして、ハンド制御部43
1は、モータ状態量取得部432に入力された各モータの状態量に基づいて、複数の指部21によって対象物を把持するように、各指部21における各モータをサーボ制御する。
さらに、ハンド制御装置43はセンサ情報取得部433を有している。センサ情報取得部433には、ハンド機構2の各指部21の第1指リンク部211に設けられた感圧センサ70の検出値が入力される。そして、ハンド制御部431は、各感圧センサ70によって、各指部21の対象物への接触が検知された場合に、その検知信号に基づいて各指部21における各モータを制御することもできる。
なお、図7では、把持システムに含まれる制御装置として、アーム制御装置42とハンド制御装置43とが区別して示されているが、別法として、各機能部が、両装置が一体化された一の制御装置内に形成される構成を採用することもできる。また、把持システムに含まれる制御装置が、アーム制御装置42とハンド制御装置43とに区別される場合でも、図7に示す各機能部は、技術的な齟齬が生じない限りにおいて実質的に何れかの制御装置内に形成されればよく、必要に応じてアーム制御装置42とハンド制御装置43との間で適切な情報の授受を行うことができる。また、アーム制御装置42またはハンド制御装置43における各機能部のうちの一部が、アーム制御装置42およびハンド制御装置43とは別体の制御装置内に形成される構成を採用することもできる。
(把持対象物)
本実施例に係る把持システム1においては、把持の対象物10が、流体(気体または液体)が封入された袋状対象物である場合がある。気体が封入された袋状対象物10としては、ポテトチップスやポップコーンなどのお菓子が入った袋を例示することができる。また、液体が封入された袋状対象物10としては、漬物が入った袋や、液体洗剤が入った袋を例示することができる。このような、流体が封入された袋状対象物10をハンド機構2によって把持しようとすると、把持に使用する指部21(以下、把持用指部)と称する場合もある。)によって押圧された際に該袋状対象物10の形状が変化し易い。把持用指部の押圧によって袋状対象物10が変形してしまうと、該把持用指部が袋状対象物10から受ける反力が小さくなる。その結果、把持用指部と袋状対象物との間で十分な摩擦力を確保することが困難となると、袋状対象物10が把持用指部によって挟みこまれた状態が維持され難い場合がある。
(押し込み動作)
そこで、本実施例では、流体が封入された袋状対象物10をハンド機構2によって把持する場合、把持用指部によって袋状対象物を挟み込むための動作である把持動作を実行する前に、ハンド機構2の指部21の先端部を袋状対象物10に接触させて該袋状対象物10に押し込む押し込み動作を実行する。このような押し込み動作を行うと、袋状対象物10が変形するため、該袋状対象物10の内圧を高めることができる。そして、押し込み動作を実行することで袋状対象物10の内圧が十分に上昇している状態であれば、把持動作を行った際に、該袋状対象物10が把持用指部によって押圧されても、その形状が変化し難くなる。その結果、把持用指部に対し袋状対象物10から十分な反力が作用するようになる。そのため、把持用指部と袋状対象物10との間で把持に十分な摩擦力を確保することが可能となる。
以下、本実施例に係る押し込み動作の詳細について図8および図9に基づいて説明する。ここでは、ハンド機構2における4本の指部21のうち2本の指部21A、21Cを押し込み用指部として押し込み動作を実行する。なお、押し込み動作は、アーム制御装置42のアーム制御部420によってアーム機構3が制御されるとともに、ハンド制御装置43のハンド制御部431によってハンド機構2が制御されることで実現される。図8は、指部21A、21Cを使用して押し込み動作を実行する際のハンド機構2の形態を示した
図である。ただし、図8では指部21Bの図示は便宜上省略している。図8中の白抜き矢印は袋状対象物10に対する押し込み方向を図示している。アーム制御部420はアーム機構3を制御して、ハンド機構2を指部21A、21Cによる押し込み動作に好適な位置に移動させる。すなわち、アーム制御部420は、ハンド機構2を押し込み方向に移動させることで指部21A、21Cの先端部を袋状対象物10に接触させることが可能な位置に該ハンド機構2を移動させる。さらに、ハンド制御部431は、押し込み用指部21A、21Cの先端部を袋状対象物10に接触させることができるように、各指部21の形態を制御する。その際の、押し込み用指部21A、21C同士の先端部の間の距離dを所定の距離以上あけた状態とする。
また、本実施例では、図8に示すように、各押し込み用指部21A、21Cの先端部の押し込み方向に垂直な平面に対する高さhを同一とする。これによって、押し込み用指部21A、21Cそれぞれの先端部を袋状対象物10に対して接触させ易くすることができる。また、押し込み用指部21A、21Cそれぞれの先端部を袋状対象物10に対して均等に押し込むことができる。ただし、各押し込み用指部21A、21Cの先端部の押し込み方向に垂直な平面に対する高さは必ずしも同一でなくてもよい。つまり、押し込み動作において、各押し込み用指部21A、21Bの先端部を袋状対象物10に接触させることができるように、それぞれの先端部が配置されていればよい。
また、押し込み動作に使用しない指部21B、21Dの先端部の押し込み方向に垂直な平面に対する高さは、高さhより高くする。各指部21の先端部をこのように配置することによって、押し込み動作において、押し込み用指部21A、21Cの先端部のみを袋状対象物10に接触させることができる。ただし、押し込み用指部21A、21Cの先端部のみを袋状対象物10に接触させることができる配置であれば、押し込み動作に使用しない指部21Bと指部21Dの先端部の押し込み方向に垂直な平面に対する高さが押し込み用指部21A、21Cの当該高さより低くてもよい。
上記のような押し込み動作のための形態を実現させるための制御は、対象物情報取得部430によって取得された袋状対象物10の対象物の種類、形状、寸法、その位置に関する情報などを含む対象物情報に基づいて実行される。なお、袋状対象物10における押し込み用指部の押し込み位置や、押し込み用指部の押し込み方向はユーザーが適宜決定することもできる。また、これらの押し込み位置や押し込み方向を、対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいてハンド制御部431やアーム制御部420が決定してもよい。また、押し込み用指部は指部21A、21Cに限るわけではなく、他の指部21の組み合わせでもよい。図8に示すようなハンド機構2の位置および形態を実現するための制御が完了した後、アーム制御部420はアーム機構3を制御して、図8記載の白抜き矢印の方向にハンド機構2を移動させることによって、押し込み動作を開始する。
図9は、押し込み用指部21Aおよび21Cによって、袋状対象物10に対して押し込み動作を実行している際のハンド機構2および袋状対象物10の様子を示した図である。なお、図9中の白抜き矢印は袋状対象物10に対する押し込み方向を図示している。押し込み動作が開始されると、先ず、押し込み用指部21A、21Cの先端部が袋状対象物10に接触する。その後、さらに、図9中の白抜き矢印の方向への押し込み動作が継続される。これにより、袋状対象物10が変形し、それに伴い、該袋状対象物10の内圧が高くなる。そして、押し込み動作における袋状対象物10への押し込み用指部21A、21Cの押し込み量が増加するにつれて、該袋状対象物10の内圧が上昇する。ここで、押し込み量は、押し込み動作開始後に袋状対象物10に押し込み用指部21A、21Cの先端部が接触した位置からの、押し込み方向(図9中の白抜き矢印の方向)における該押し込み用指部21A、21Cの先端部の変位量として定義できる。図9中の破線は、押し込み用指部21A、21Cが袋状対象物10に接触した時の袋状対象物10を図示している。図
9では、押し込み動作を実行している際の押し込み用指部21A、21Cの押し込み量をLと記載している。
このとき、押し込み用指部21A、21Cの先端部に設置されている感圧センサ70は、袋状対象物10から受ける圧力を検知する。そのため、袋状対象物10への押し込み用指部21A、21Cの押し込み量の増加に伴い該袋状対象物10の内圧が上昇すると、各押し込み用指部21A、21Cの先端部に設置されている感圧センサ70によって検知される圧力も上昇する。センサ情報取得部433は、各押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力をそれぞれ独立した値として取得する。そして、センサ情報取得部433によって取得された、各押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となったときに、アーム制御部420が、ハンド機構2を図9中の白抜き矢印の方向に移動させるためのアーム機構3の駆動を停止する。これによって、袋状対象物10に対する押し込み動作を停止する。ここで、所定の圧力は、後述の把持動作において、把持に使用される把持用指部と袋状対象物10との間に、該対象物の把持を実現するために十分な摩擦力を確保することができる圧力である。所定の圧力は、ユーザーが実験等に基づき適宜決定することもできる。また、対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいてセンサ情報取得部433が決定してもよい。なお、押し込み動作中においては、ハンド制御部431が、各押し込み用指部21A、21Cの先端部のハンド機構2での位置を変えないように、各押し込み用指部21A、21Cにおける各モータをサーボ制御している。また、本実施例では、感圧センサ70はハンド機構2の全ての指部21に設置されている。しかしながら、押し込み動作を実現させるためには、感圧センサ70は、少なくとも、押し込み用指部となる指部(本実施例では、指部21Aおよび指部21C)の先端部に設置されていればよい。押し込み用指部の先端部に感圧センサ70が設置されていれば、袋状対象物10の内圧が、把持動作が可能な程度まで上昇しているか否かを判断することができる。
(把持動作)
次に、本実施例に係る把持動作の詳細について図10に基づいて説明する。図10は、押し込み動作において押し込み用指部として使用していた指部21A、21Cを把持用指部として把持動作を実行した際のハンド機構2および袋状対象物10の様子を示した図である。本実施例では、押し込み動作の停止後に把持動作が実行される。このとき、押し込み動作の停止時における押し込み用指部21A、21Cが袋状対象物10に押し込まれた状態を維持しつつ把持動作が実行される。より詳細には、ハンド制御部431が、図10に示すように、押し込み用指部として使用していた指部21A、21Cを把持用指部とし、該把持用指部21A、21Cを袋状対象物10に押し込んだ状態を維持しつつ、それぞれの第1関節部22A、22Cを屈曲させる(図10においては、矢印が、各指部21A、21Cの第1関節部22A、22Cの屈曲の方向を示している。)。このことによって、把持用指部21A、21C同士の先端部間の距離を短くすることで、該把持用指部21A、21Cによって袋状対象物10を挟み込む動作である把持動作を実現する。なお、このとき、ハンド制御部431は、把持用指部21A、21Cそれぞれの第2関節部23A、23Cを屈曲させることで把持動作を実現してもよい。ここで、把持用指部21A、21Cそれぞれの第1関節部22A、22Cおよび/または第2関節部23A、23Cを屈曲させても、押し込み動作停止時点の各指部21A、21Cの先端部の袋状対象物10に対する押し込み量(図9における押し込み量L)は維持されている。そのため、把持用指部21A、21Cには袋状対象物10から十分な反力が作用している。よって、把持用指部21A、21Cと袋状対象物10との間において、該袋状対象物10の把持を実現するのに十分な摩擦力が発生する。したがって、袋状対象物10が把持用指部21A、21Cによって挟みこまれた状態が維持されやすくなる。その結果、ハンド機構2によって袋状対象物10を安定して把持することが可能となる。
<制御フロー>
次に、本実施例に係る、袋状対象物10の把持を実行する際の把持システムの制御フローについて図11に示すフローチャートに基づいて説明する。本制御フローは、アーム制御装置42のアーム制御部420及びハンド制御装置43のハンド制御部431において所定の制御プログラムが実行されることで実現される。
本フローでは、まずS101において、対象物情報取得部430によって取得された袋状対象物10についての対象物情報に基づいて、押し込み動作を実行するためのハンド機構2の位置および形態が決定される。次に、S102において、ハンド機構2の位置および形態が、S101で決定された位置および形態に制御される。これにより、本実施例では、図8で示したような、押し込み動作を実行するためのハンド機構2の位置および形態が実現される。
次に、S103において、押し込み動作が開始される。すなわち、押し込み動作用の形態となっているハンド機構2の押し込み方向(図8および図9における白抜き矢印の方向)への移動が開始される。上述したように、押し込み動作が行われると、ハンド機構2の押し込み用指部21A、21Cの先端部が、袋状対象物10に接触し、その後、該袋状対象物10に押し込まれる。次に、S104において、センサ情報取得部433によって取得される、各押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力P1、P2のいずれかが所定の圧力Pn以上となったか否かが判別される。S104において否定の判定が行われると、該S104の処理が再度実行される。この場合、押し込み動作が継続される。すなわち、ハンド機構2の押し込み方向への移動が継続される。そのため、ハンド機構2の押し込み用指部21A、21Cの先端部の袋状対象物10に対する押し込み量が増加する。
一方で、S104で肯定の判定が行われると、次に、S105において、押し込み動作が停止される。すなわち、ハンド機構2の押し込み方向への移動が停止される。その後、ハンド機構2の位置は、押し込み動作が停止された時点の位置に維持される。S105において押し込み動作が停止されると、S106の処理が実行される。S106では、把持用指部21A、21Cによる把持動作が開始される。これにより、ハンド機構2の指部21A、21Cの先端部が袋状対象物10に押し込まれた状態が維持されつつ、該指部21A、21Cによって該袋状対象物10が挟み込まれる。
なお、本実施例では押し込み用指部21A、21Cによる押し込み動作の停止後に把持用指部21A、21Cによる把持動作を開始している。ただし、押し込み動作により、押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となったときに、押し込み動作を継続しながら把持動作を開始してもよい。
(変形例1)
上記実施例では、押し込み用指部として2本の指部21A、21Cを使用した。しかしながら、押し込み用指部は2本に限られるものではない。つまり、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用してもよい。この場合でも、上記実施例と同様に、各押し込み用指部同士の先端部間は所定の間隔をあけて押し込み動作を実行する。なお、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用する場合でも、少なくとも押し込み用指部として使用される各指部21の先端部に感圧センサ70が設置される。また、ハンド機構2における4本の指部21または3本の指部21を押し込み用指部として使用する場合でも、押し込み用指部として使用した各指部21を把持用指部としても使用して把持動作を行うことができる
。なお、押し込み用指部の数はユーザーが適宜決定することができる。また、押し込み用指部の数は、対象物情報取得部430によって取得された対象物情報に基づいて、ハンド制御部431が決定してもよい。
(変形例2)
また、ハンド機構2における少なくとも2本の指部21を把持動作に使用すれば袋状対象物10を把持することができる。そのため、必ずしも、押し込み用指部として使用した全ての指部21を把持用指部として使用する必要はない。つまり、ハンド機構2における3本の指部21を押し込み用指部として使用した場合に、該3本の押し込み用指部のうちの2本を把持用指部として使用して把持動作を行ってもよい。また、ハンド機構2における4本の指部21を押し込み用指部として使用した場合、該4本の押し込み用指部のうちの2本または3本を把持用指部として使用して把持動作を行ってもよい。ただし、これらの場合でも、複数の押し込み用指部の先端部を袋状対象物10に押し込んだ状態を維持しつつ把持用指部による把持動作を実行する。また、押し込み用指部として使用した指部21とは異なる指部21を把持用指部として使用してもよい。
<実施例2>
本実施例に係る把持システムの概略構成は上記実施例1と同様である。本実施例では、ハンド機構2における4本の指部21のうちの一部を押し込み用指部として使用して押し込み動作を実行する。そして、ハンド機構2における4本の指部21のうち、押し込み用指部として使用されなかった指部21を用いて把持動作を実行する。以下においては、ハンド機構2の指部21のうち、押し込み用指部として2本の指部21A、21Cを使用し、且つ、把持用指部として他の2本の指部21B、21Dを使用する例について、図12に基づいて説明する。図12は、本実施例に係る押し込み動作および把持動作について説明するための図である。
本実施例では、上記実施例1において図8および図9に示した場合と同様、ハンド機構2における指部21A、21Cを押し込み用指部として使用して押し込み動作が実行される。なお、本実施例においても、押し込み用指部21A、21C同士の先端部の間の距離は所定の距離以上空けた状態となっている。また、図12に示すように、本実施例では、押し込み用指部として使用しない指部21B、21Dは、押し込み動作において袋状対象物10に接触しないように、その形態が制御されている。そして、各押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となったときに押し込み動作が停止される。
押し込み動作が停止されると、押し込み用指部として使用されていない指部21B、21Dを把持用指部として把持動作が実行される。このとき、押し込み動作の停止時における押し込み用指部21A、21Cが袋状対象物10に押し込まれた状態を維持しつつ把持動作が実行される。なお、把持動作は、ハンド制御部431が、把持用指部21B、21Dによって袋状対象物10を挟み込む方向に、各把持用指部21B、21Dそれぞれの関節部を駆動させることで実現される(図12においては、矢印が、各把持用指部21B、21Dの関節部の駆動方向を示している)。なお、把持動作中においては、ハンド制御部431が、押し込み用指部21A、21Cの位置を変えないように、押し込み用指部21A、21Cそれぞれにおける各モータをサーボ制御している。
上記のように、本実施例においては、押し込み用指部21A、21Cの先端部が袋状対象物10に押し込まれた状態が維持されつつ、把持用指部21B、21Dによって該袋状対象物10が挟み込まれる。従って、把持用指部21B、21Dには袋状対象物10から十分な反力が作用している。よって、把持用指部21B、21Dと袋状対象物10との間において、該袋状対象物10の把持を実現するに十分な摩擦力が発生する。したがって、
袋状対象物10が把持用指部21B、21Dによって挟み込まれた状態が維持されやすくなる。その結果、ハンド機構2によって袋状対象物10を安定して把持することが可能となる。
ただし、上記実施例2のように、押し込み用指部21A、21Cとは異なる把持用指部21B、21Dによって把持動作を行う場合、押し込み動作を停止した後に、把持用指部21B、21Dを袋状対象物10に接触させ、その後、該把持用指部21B、21Dによって該袋状対象物10を挟み込むことになる。これに対し、上記実施例1のように、押し込み用指部を把持用指部としても使用して把持動作を行う場合、押し込み動作を停止した時点で、すでに把持用指部が袋状対象物10に接触した状態となっている。そのため、押し込み動作を停止した直後に、把持用指部によって袋状対象物を挟み込むことができる。したがって、上記実施例1のように、押し込み用指部を把持用指部としても使用して把持動作を行う場合、上記実施例2のように、押し込み用指部とは異なる把持用指部によって把持動作を行う場合に比べて、袋状対象物10の把持に係るタクトタイムを短縮することができる。
なお、本実施例は押し込み用指部21A、21Cによる押し込み動作の停止後に把持用指部21B、21Dによる把持動作を開始している。ただし、押し込み動作により、押し込み用指部21A、21Cに設けられた感圧センサ70によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となったときに、押し込み動作を継続しながら把持動作を開始してもよい。また、ハンド機構2において、押し込み用指部として使用している指部と、押し込み用指部以外の指部とを使用して、把持動作を実行することも可能である。ただし、この場合でも、押し込み用指部を袋状対象物10に押し込んだ状態を維持しつつ、把持動作を実行する。
(変形例)
ハンド機構2における1本の指部21のみを押し込み用指部として使用して押し込み動作を行うこともできる。この場合、1本の押し込み用指部による押し込み動作の開始後に、該押し込み用指部に設置された感圧センサ70によって検知された圧力が所定の圧力以上となったときに、該押し込み動作が停止される。その後、1本の押し込み用指部が袋状対象物10に押し込まれた状態を維持しつつ、把持用指部による把持動作が実行される。
ただし、押し込み用指部が1本のみの場合、押し込み用指部が複数の場合に比べて、押し込み動作を実行したときの袋状対象物10に対する押し込み用指部の押し込み量が大きくなってしまう。換言すれば、図8、9または図12に例示したように、少なくとも2本の指部を押し込み用指部として使用し、押し込み用指部同士の先端部間の距離を所定の距離以上空けた状態で押し込み動作を行う場合、1本の押し込み用指部によって押し込み動作を行う場合に比べて、袋状対象物10の内圧を同程度高めるときの該袋状対象物10に対する押し込み用指部の押し込み量をより小さくすることができる。すなわち、押し込み動作停止時における袋状対象物10に対する押し込み用指部の押し込み量をより小さくすることができる。このように袋状対象物に対する押し込み用指部の押し込み量が小さくなることで、押し込み動作に伴って該袋状対象物10の内容物が破損してしまうことを抑制することができる。また、袋状対象物10に対する押し込み用指部の押し込み量が小さくなることで、押し込み動作開始から把持動作開始までにかかる時間を短縮することができる。その結果、袋状対象物の把持に係るタクトタイムを短縮することができる。
1・・・把持システム、2・・・ハンド機構、20・・・ベース部、21・・・指部、22・・・第1関節部、23・・・第2関節部、211・・・第1指リンク部、212・・・第2指リンク部、213・・・基端部、3・・・アーム機構、30a・・・第1関節部
、30b・・・第2関節部、30c・・・第3関節部、30d・・・第4関節部、30e・・・第5関節部、30f・・・第6関節部、31・・・第1アームリンク部、32・・・第2アームリンク部、33・・・第3アームリンク部、34・・・第4アームリンク部、35・・・第5アームリンク部、36・・・接続部材、4・・・台座部、42・・・アーム制御装置、420・・・アーム制御部、421・・・モータ状態量取得部、43・・・ハンド制御装置、430・・・対象物情報取得部、431・・・ハンド制御部、432・・・モータ状態量取得部、433・・・センサ情報取得部、70・・・感圧センサ

Claims (5)

  1. 複数の指部によって対象物を把持するハンド機構と、
    前記対象物を把持する際に前記ハンド機構を制御する制御装置と、を備える把持システムであって、
    前記対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合に、前記ハンド機構の前記複数の指部のうち少なくとも1本の指部を押し込み用指部とし、
    前記ハンド機構における前記押し込み用指部となる指部の先端部に圧力検知部が設けられており、
    前記対象物が前記袋状対象物である場合に、前記制御装置は、前記ハンド機構の前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込み、その後、1本の前記押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力、または、前記ハンド機構の前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込み、その後、各押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから、前記複数の指部のうち少なくとも2本の指部によって前記袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態で実行する把持システム。
  2. 前記押し込み用指部が少なくとも2本の指部であって、前記制御装置が、前記押し込み用指部同士の先端部間の距離を所定の距離以上空けた状態で、各押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込む請求項1に記載の把持システム。
  3. 前記制御装置が、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態を維持しつつ、前記押し込み用指部を用いて前記把持動作を実行する請求項1または2に記載の把持システム。
  4. 前記押し込み用指部が少なくとも2本の指部である場合に、前記制御装置が、前記押し込み用指部の押し込み方向に垂直な平面に対する前記押し込み用指部の先端部の高さを同一にした状態で、各押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象
    物に押し込む請求項1から3のいずれかに記載の把持システム。
  5. 複数の指部を備えるハンド機構によって対象物を把持する把持方法において、
    前記対象物が、その内部に流体が封入された袋状対象物である場合に、前記ハンド機構の前記複数の指部のうち少なくとも1本の指部を押し込み用指部とし、
    前記ハンド機構において、前記押し込み用指部となる指部の先端部に圧力検知部が設けられており、
    前記対象物が前記袋状対象物である場合に、前記押し込み用指部の先端部を前記袋状対象物に接触させて前記袋状対象物に押し込むステップと、
    1本の前記押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力、または、各押し込み用指部に設けられた前記圧力検知部によって検知された圧力のいずれかが所定の圧力以上となってから、前記複数の指部のうち少なくとも2本の指部によって前記袋状対象物を挟み込む動作である把持動作を、前記押し込み用指部を前記袋状対象物に押し込んだ状態で実行するステップと、を有する把持方法。
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