JP6829119B2 - 診断装置、診断方法、診断プログラムおよび診断システム - Google Patents
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Description
装置との間に通信ケーブル等を敷設しなくともよい。そのため、このような発明に係る診断装置であれば、電源や敷設した通信設備の維持等に要するメンテナンスコストを抑制できる診断システムを構築できる。また、異常発生個所に近い場所の方が異常発生個所から遠い場所よりも激しく振動すると考えられる。そのため、より異常発生個所から近い場所に設置された無線送信機の方が、信号の送信頻度は高くなると考えられる。診断装置は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度とを比較することで、原動機または被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定できる。
実施形態では、ポンプの異常診断を行う診断システム200が例示される。図1は、診断システム200の構成の一例を示す図である。診断システム200は、ポンプ10および診断装置20を含む。ポンプ10には、ポンプ10の振動を検知するセンサー30が設置される。
31が振動発電によって発電した電力が蓄電される(図3(a)の「充電2」)。センサー30は、図3(a)に例示されるサイクルを繰り返すことで、いわゆる鹿威しのように無線送信を行う。図3(b)は、センサー30によって無線送信されるパルス波を例示する図である。図3(a)および図3(b)を参照すると、キャパシタ32の電圧が閾値に達するとパルス波が無線送信されることがわかる。
信部104および接続バスB1を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103および無線通信部104は、接続バスB1によって相互に接続されている。
101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101の少なくとも一部の処理は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101の少なくとも一部の処理は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路で行われても良い。また、CPU101の少なくとも一部の処理は、アナログ回路によって実行されても良い。集積回路は、LSI,Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。
PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101
の少なくとも一部の処理は、プロセッサと集積回路との組み合わせによって実行されても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU),System-on-a-chip(SoC),システムLSI,チップセットなどと呼ばれる。診断装置20では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、診断装置20は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。
ペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。テーブルは、例えば、診断装置20がパルス波を受信した時刻とパルス波を無線送信したセンサー30を特定する情報とを対応付けたテーブルを含む。外部装置等には、例えば、コンピュータネットワーク等で接続された、他の情報処理装置および外部記憶装置が含まれる。なお、補助記憶部103は、例えば、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドシステムの一部であってもよい。
ステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk
Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu-ray(登録商標)Disc(BD)ドライブ装置等である。また、補助記憶部103は、Network Attached Storage(NAS)あるいはStorage Area Network(SAN)によって提供されてもよい。
はプリンタといった出力デバイスを例示できる。
図8は、実施形態に係るポンプ10を診断する処理フローの一例を示す図である。図8の処理の実行主体は診断装置20のCPU101であるが、説明の便宜上、以下の説明では処理主体を診断装置20として説明する。以下、図8を参照して、実施形態に係るポンプ10を監視する処理フローの一例について説明する。
)、処理はOP17に進められる。異常が発生していない場合(OP16でN)、処理はOP11に進められる。
実施形態では、診断装置20は、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aとモーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30bとから無線送信されるパルス波に基づいて、ポンプ10の劣化診断を行う。ポンプ10に何らかの異常が発生した際の異常振動には、例えば、以下のような特徴がある。
および図11の処理の実行主体は診断装置20のCPU101であるが、説明の便宜上、以下の説明では処理主体を診断装置20として説明する。以下、図10および図11を参照して、実施形態に係る劣化診断の処理フローの一例について説明する。
された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が減少した場合、前記被駆動機側に異常があると判定す」る処理の一例である。
DD30でNO)、劣化診断処理は終了する。閾値Aの値は、事前に実施する試験等で脈動の判定に適切な値を決定すればよい。
判定する(DD33)。DD28からDD33までの処理は、「前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が周期的に変化する場合、前記被駆動機内を流れる流体に脈動が起きていると判定す」る処理の一例である。図10および図11に例示された処理を実行するCPU101は、「判定部」の一例である。
は、脈動の判定に適切な値を事前に試験等で決定すればよい。
診断装置20は、過去に受信したパルス波の受信間隔の変動を基に、ポンプ10が保守作業対象となるまでの余裕時間を算出する。図12は、ポンプ10における異常振動によってセンサー30から送信されたパルス波の診断装置20による受信間隔の変動の一例を示す図である。ポンプ10における何らかの異常によって発生する異常振動の発生頻度は、異常の初期段階から異常が発生した箇所の破壊に至るまでの間一様に上昇するものではない。異常振動の発生頻度は、途中でいったん発生頻度が低下する呼吸域と称される期間を繰り返し挿みながら上昇し、いずれは異常が発生した箇所の破壊に至る。したがって、診断装置20が受信するパルス波の受信間隔は、図12に例示されるように、呼吸域を挿みながら徐々に短くなっていく。呼吸域では他の領域とパルス波の受信間隔の変動が異なるため、余裕時間の算出に呼吸域における受信間隔の変動をそのまま含めると、算出結果の誤差が大きくなると考えられる。そこで、診断装置20は、呼吸域の前後を近似曲線で接続した上で余裕時間の算出を行う。
、Gb(-t)の値以上である場合、呼吸域が終了したと判定する。すなわち、Gb(-t-n)の値がGb(-t-n) ≧ Gb(-t)を満たす場合、Gb(-t-n)の時点を呼吸域の終了地点と判定する。
以上で説明した事項を基に、例えば、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合およびモーター軸受19bで異常が発生した場合の処理フローの概略について説明する。
である。図15では、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合の処理の流れを太い矢印で示している。以下、図15を参照して、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合の判断フローの概略の一例について説明する。なお、以下の説明において、ポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aによる測定を「測定1」、モーター軸受19aに設置されたセンサー30bによる測定を「測定2」と称する。
動の発生原因を判定できる。
実施形態では、ポンプ10の振動によって蓄積されたエネルギーの積分値が所定値を超えた場合にパルス波を無線送信するセンサー30が採用された。そのため、診断装置20は不連続にパルス波を受信する。不連続に受信したパルス波の解析に周波数解析等の従来技術を適用することは困難である。そこで、実施形態に係る診断システム200では、相異なる2か所に設置されたセンサー30a、30bパルス波から受信したパルス波の受信頻度を比較することで、ポンプ10の異常診断を行った。そのため、実施形態に係る診断システム200は、不連続に受信するパルス波に基づいて、ポンプ10の異常診断を実施できる。
の値がともに増加するため、Amの値は変動しない。そのため、実施形態では、診断装置20は、異常の項目を判定する際にAmの値も参照することで、インバーター制御によるモーター18の回転数の変動を異常として誤検知することを抑制できる。
実施形態に係る診断システム200では、センサー30をポンプ軸受13bとモーター軸受19aの2か所に設置したが、センサー30の設置個所は2か所に限定されない。診断システム200は、センサー30を3か所以上に設置してもよい。診断システム200は、より多くのセンサー30をポンプ10に設置することで、より細かく異常振動が発生した箇所を特定できる。また、診断システム200は、センサー30を1か所に設置してもよい。診断システム200は、1か所に設置されたセンサー30から受信するパルス波の受信頻度に基づいて、ポンプ10で異常が発生しているか否かを判定できる。
10:ポンプ
11:架台
12:ケーシング
13、13a、13b:ポンプ軸受
14:ポンプ主軸
15:ポンプ本体
16a:カップリング
16b:カップリングカバー
18:モーター
19、19a、19b:モーター軸受
17:モーター主軸
20:診断装置
30、30a、30b:センサー
31:振動発電素子
32:キャパシタ
33:無線送信部
101:CPU
102:主記憶部
103:補助記憶部
104:無線通信部
Claims (8)
- 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断装置であって、
前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信する受信部と、
前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する判定部と、を備える、
診断装置。 - 前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が増加した場合、前記原動機側に異常があると判定する、
請求項1に記載の診断装置。 - 前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度の変動が無く、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が減少した場合、前記被駆動機側に異常があると判定する、
請求項1または2に記載の診断装置。 - 前記回転機器は架台に固定されており、
前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなった場合、前記回転機器を前記架台に固定する箇所に異常があると判定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の診断装置。 - 前記判定部は、前記回転機器に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が周期的に変化する場合、前記回転機器内を流れる流体に脈動が起きていると判定する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の診断装置。 - 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断方法であって、
前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信し、
前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する、
診断方法。 - 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断プログラムであって、コンピュータに、
前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信させ、
前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設
置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定させる、
診断プログラム。 - 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断システムであって、
前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機と、
前記無線送信機から前記信号を受信し、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する診断装置と、を備える、
診断システム。
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