JP6829119B2 - 診断装置、診断方法、診断プログラムおよび診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、診断装置、診断方法、診断プログラムおよび診断システムに関する。
空調設備、生産設備、発電用設備等を含む施設では、熱媒の搬送にポンプが用いられる。ポンプに例示される回転機器は、運転時間の経過に伴い、軸受の損傷、機械的不具合等の異常が発生することがある。また、地震等により外力を受けることで、ポンプに接続された配管の支持力が低下し、ポンプを含む設備の耐震性能が劣化する。軸受の損傷、機械的不具合および耐震性能の劣化等を含む異常が発生した回転機器では、正常運転時の振動とは異なる異常振動が発生することが判明している。そこで、異常振動に基づいて回転機器の異常を診断する各種診断装置が提案されている(特許文献1〜3参照)。
特許第5060168号公報 特許第3087470号公報 特許第4437738号公報
回転機器の異常振動を診断する診断装置は、回転機器に設置された振動を検知するセンサーと通信設備によって接続される。回転機器に取り付けられたセンサーは回転機器の振動を常時検知し、検知した振動を診断装置に通知する。診断装置では、周波数解析等によって振動を解析し、異常振動が発生しているか否かを判定する。
このような診断装置を含む診断システムの維持には、センサーと診断装置間に敷設した通信設備の点検、センサーに電力を供給する電源の維持等のメンテナンスコストが発生する。そのため、このような診断システムを採用せず、保守員が定期的に巡回して回転機器の点検を行う施設も多い。
そこで、1つの側面では、本発明は、回転機器の診断にかかるメンテナンスコストを抑制できる診断装置を提供することを課題とする。
1つの側面では、本発明は次のような診断装置によって例示される。本診断装置は、原動機と原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する。本診断装置は、受信部と判定部とを備える。受信部は、原動機と被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えたエネルギーが所定量に達すると蓄えたエネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から信号を受信する。判定部は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、原動機または被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する。
このような発明によれば、診断装置は信号の受信頻度を基に判定するため、不連続に信号を無線送信する無線送信機を回転機器に設置するセンサーとして採用できる。無線送信機は設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーによって信号を無線送信するため、電源が接続されなくともよい。また、信号は無線送信されるため、無線送信機と診断
装置との間に通信ケーブル等を敷設しなくともよい。そのため、このような発明に係る診断装置であれば、電源や敷設した通信設備の維持等に要するメンテナンスコストを抑制できる診断システムを構築できる。また、異常発生個所に近い場所の方が異常発生個所から遠い場所よりも激しく振動すると考えられる。そのため、より異常発生個所から近い場所に設置された無線送信機の方が、信号の送信頻度は高くなると考えられる。診断装置は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度とを比較することで、原動機または被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定できる。
さらに、本発明は次の特徴を有してもよい。判定部は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が増加した場合、原動機側に異常があると判定する。また、本発明は、次の特徴を有してもよい。判定部は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度の変動が無く、かつ、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が減少した場合、被駆動機側に異常があると判定する。これらのような発明によれば、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値を判定に用いることで、例えば、インバーター制御による原動機の回転数の変動を異常として誤検知することを抑制できる。
さらに、本発明は次の特徴を有してもよい。回転機器は架台に固定されており、判定部は、原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなった場合、回転機器を架台に固定する箇所に異常があると判定する。このような発明によれば、回転機器を架台に固定する箇所の異常を検出できる。
さらに、本発明は次の特徴を有してもよい。判定部は、回転機器に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が周期的に変化する場合、回転機器内を流れる流体に脈動が起きていると判定する。このような発明によれば、回転機器内を流れる流体の脈動を容易に検出できる。
さらに、本発明は、診断方法、診断プログラムおよび診断システムとして把握することも可能である。
本診断装置、診断方法、診断プログラムおよび診断システムは、回転機器の診断にかかるメンテナンスコストを抑制できる。
図1は、診断システムの構成の一例を示す図である。 図2は、センサーの概略構成の一例を示す図である。 図3は、センサーによる無線送信のタイミングを例示する図の一例である。 図4は、診断装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図5は、ポンプの一例を示す図である。 図6は、ポンプ軸受において異常振動が発生した場合に検出される振動を例示する図である 図7は、ポンプに設置したセンサーによる無線送信のタイミングを例示する図の一例である。 図8は、実施形態に係るポンプを診断する処理フローの一例を示す図である。 図9は、検出された異常振動と発生した異常の種別との対応関係の一例を示す図である。 図10は、実施形態に係る劣化診断の処理フローの一例を示す第1の図である。 図11は、実施形態に係る劣化診断の処理フローの一例を示す第2の図である。 図12は、ポンプにおける異常振動によってセンサーから送信されたパルス波の診断装置による受信間隔の変動の一例を示す図である。 図13は、余裕時間を算出する処理フローの一例を示す図である。 図14は、図12で例示された受信間隔の変動における呼吸域の開始地点と終了地点との間を曲線で近似した図の一例である。 図15は、ポンプ軸受で異常が発生した場合の判断フローの概略の一例を示す図である。 図16は、モーター軸受で異常が発生した場合の判断フローの概略の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、一実施形態に係るポンプの異常診断を行う診断システムについて説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
<実施形態>
実施形態では、ポンプの異常診断を行う診断システム200が例示される。図1は、診断システム200の構成の一例を示す図である。診断システム200は、ポンプ10および診断装置20を含む。ポンプ10には、ポンプ10の振動を検知するセンサー30が設置される。
センサー30は、振動を検知するセンサーである。図2は、センサー30の概略構成の一例を示す図である。センサー30は振動発電素子31、キャパシタ32および無線送信部33を備える。振動発電素子31は、振動によって発電する振動発電を行う。キャパシタ32は、振動発電素子31によって発電された電力を蓄電する。無線送信部33は、無線送信部33が無線送信可能な電力がキャパシタ32に蓄電されるとパルス波を無線送信する。すなわち、センサー30は、振動加速度の積分値が所定の値を超えるとパルス波を無線送信する無線送信機という事ができる。ポンプ10で発生する振動の振動加速度はポンプ10の運転状態によって変動し、振動発電素子31の振動発電量は振動加速度が大きいほど向上する。そのため、センサー30による無線送信の間隔は、ポンプ10の運転状態によって変動する。パルス波の形状は、例えば、センサー30毎に異なるようにしてもよい。パルス波の形状をセンサー30毎に異なるようにすることで、診断装置20は受信したパルス波がいずれのセンサー30によって送信されたものであるかを特定できる。無線送信可能な電力は、「所定量」の一例である。
図3は、センサー30による無線送信のタイミングを例示する図の一例である。図3(a)は、キャパシタ32の電圧と無線送信のタイミングを例示する。図3(a)の縦軸はキャパシタ32の電圧を例示し、横軸は時間を例示する。点線80は、無線送信部33が無線送信可能となる電圧の閾値を例示する。振動発電素子31が振動発電によって発電した電力がキャパシタ32に蓄電されることでキャパシタ32の電圧が上昇する(図3(a)の「充電1」)。キャパシタ32の電圧が点線80に例示される閾値に達すると無線送信部33がパルス波を無線送信する。パルス波の無線送信により、キャパシタ32の電圧が下がる(図3(a)の「送信」)。電圧が下がったキャパシタ32には、振動発電素子
31が振動発電によって発電した電力が蓄電される(図3(a)の「充電2」)。センサー30は、図3(a)に例示されるサイクルを繰り返すことで、いわゆる鹿威しのように無線送信を行う。図3(b)は、センサー30によって無線送信されるパルス波を例示する図である。図3(a)および図3(b)を参照すると、キャパシタ32の電圧が閾値に達するとパルス波が無線送信されることがわかる。
ところで、振動発電素子31は、設置された箇所の振動加速度が大きいほど発電量が増加する。図3(c)および図3(d)は、図3(a)および図3(b)よりも設置された箇所の振動加速度が大きい場合の無線送信のタイミングを例示する。図3(a)および図3(b)と図3(c)および図3(d)とを比較するとわかるように、振動発電素子31が設置された箇所の振動加速度が大きいほど、パルス波を無線送信する送信頻度が高くなる。すなわち、振動発電素子31が設置された箇所の振動加速度が大きいほど、パルス波が無線送信される送信間隔が短くなる。
診断装置20は、情報処理装置である。診断装置20は、センサー30から無線送信されたパルス波を受信する。パルス波を受信した診断装置20は、受信した時刻とパルス波を無線送信したセンサー30を特定する情報とを対応付けて記憶する。診断装置20は、パルス波の受信頻度を基にポンプ10が正常であるか否かを判定する。診断装置20は、「診断装置」および「コンピュータ」の一例である。
図4は、診断装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。診断装置20は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、無線通
信部104および接続バスB1を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103および無線通信部104は、接続バスB1によって相互に接続されている。
CPU101は、Microprocessor Unit(MPU)、プロセッサとも呼ばれる。CPU
101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101の少なくとも一部の処理は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101の少なくとも一部の処理は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路で行われても良い。また、CPU101の少なくとも一部の処理は、アナログ回路によって実行されても良い。集積回路は、LSI,Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。
PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101
の少なくとも一部の処理は、プロセッサと集積回路との組み合わせによって実行されても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU),System-on-a-chip(SoC),システムLSI,チップセットなどと呼ばれる。診断装置20では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、診断装置20は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。
主記憶部102および補助記憶部103は、診断装置20が読み取り可能な記録媒体である。主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead Only Memory(ROM)を含む。
補助記憶部103は、各種のプログラムおよび各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部103は外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部103には、オ
ペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。テーブルは、例えば、診断装置20がパルス波を受信した時刻とパルス波を無線送信したセンサー30を特定する情報とを対応付けたテーブルを含む。外部装置等には、例えば、コンピュータネットワーク等で接続された、他の情報処理装置および外部記憶装置が含まれる。なお、補助記憶部103は、例えば、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドシステムの一部であってもよい。
補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッド
ステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk
Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu-ray(登録商標)Disc(BD)ドライブ装置等である。また、補助記憶部103は、Network Attached Storage(NAS)あるいはStorage Area Network(SAN)によって提供されてもよい。
診断装置20が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、診断装置20から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうち診断装置20から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、診断装置20に固定された記録媒体としてハードディスク、SSDあるいはROM等がある。
無線通信部104は、例えば、センサー30から無線送信されたパルス波を受信する。無線通信部104は、無線中継装置(図示しない)を介して無線送信されるパルス波を受信するように構成しても良い。無線通信部104は、診断装置20とは別体でも良く、例えば、コンピュータネットワークを介して、診断装置20と通信してもよい。無線通信部104は、「受信部」の一例である。
診断装置20は、例えば、ユーザ等からの操作指示等を受け付ける入力部をさらに備えてもよい。このような入力部として、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、あるいは音声入力装置といった入力デバイスを例示できる。
診断装置20は、例えば、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶されるデータを出力する出力部を備えるものとしてもよい。このような、出力部として、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルあるい
はプリンタといった出力デバイスを例示できる。
図5は、ポンプ10の一例を示す図である。ポンプ10は、例えば、横型渦巻ポンプである。ポンプ10は、ポンプ本体15、モーター18および架台11を含む。ポンプ本体15およびモーター18は、架台11上に固定される。以下、図5を参照して、ポンプ10について説明する。
架台11は、ポンプ本体15およびモーター18を下方から支持する土台である。架台11には、ボルト等の固定手段によって、ポンプ本体15およびモーター18が固定される。
モーター18は、原動機である。モーター18は、電力を供給されるとモーター主軸17を回転させ、その回転力をカップリング16aを介してポンプ本体15に供給する。モーター18は、「原動機」の一例である。
ポンプ本体15は、ポンプ本体である。ポンプ本体15は、ケーシング12、ポンプ軸受13およびポンプ主軸14を含む。ケーシング12は、ポンプ本体15を覆う筐体である。ケーシング12は、その内部にインペラ(図示を省略)を有する。インペラは、ポンプ主軸14およびカップリング16aを介してモーター18から供給される回転力によって回転する。ポンプ本体15は、インペラの回転により、流体を送出できる。ポンプ軸受13は、ポンプ主軸14を回転自在に支持する。ポンプ主軸14は、例えば、ポンプ主軸14の回転を容易にするため、ベアリングを含む。ポンプ軸受13のうち、ケーシング12側のポンプ軸受13をポンプ軸受13a、モーター18側のポンプ軸受13をポンプ軸受13bと称する。ポンプ本体15は、「被駆動機」の一例である。
カップリング16aは、ポンプ主軸14およびモーター主軸17を接続する接続部材である。カップリング16aによって接続されることで、モーター18によって発生した回転力が、モーター主軸17、カップリング16aおよびポンプ主軸14を介してケーシング12内のインペラに伝達される。カップリングカバー16bは、カップリング16aを覆うカバーである。
図6は、ポンプ軸受13aにおいて異常振動が発生した場合に検出される振動を例示する図である。図6(a)から図6(c)の縦軸は検出した振動の振動加速度を例示する。図6(a)から図6(c)の横軸は、時間を例示する。図6(a)は、ポンプ軸受13aで検出した振動を例示する図である。図6(b)は、ポンプ軸受13bで検出した振動を例示する図である。図6(c)は、モーター軸受19aで検出した振動を例示する図である。図6を参照すると、図6(a)よりも図6(b)、図6(b)よりも図6(c)と、振動が伝達する時間分だけ異常振動を示す波形が遅れて検出されることがわかる。また、図6(a)と図6(c)とを比較すると、ポンプ軸受13bで検出される異常振動の振動加速度は、ポンプ軸受13aで検出された振動加速度よりも減衰していることがわかる。
図7は、ポンプ10に設置したセンサー30による無線送信のタイミングを例示する図の一例である。図7(a)から図7(c)の縦軸はセンサー30の振動発電素子31が振動発電によって発電した発電量を例示する。図7(a)から図7(c)の横軸は、時間を例示する。図7(a)は、ポンプ軸受13aに設置されたセンサー30による無線送信のタイミングを例示する図である。図7(b)は、ポンプ軸受13bに設置されたセンサー30による無線送信のタイミングを例示する図である。図7(c)は、モーター軸受19aに設置されたセンサー30による無線送信のタイミングを例示する図である。図7(a)から図7(c)のそれぞれは、図6(a)から図6(c)のそれぞれに例示される振動によって行われる無線送信のタイミングが例示される。
図7(a)の測定箇所であるポンプ軸受13aから図7(b)の測定箇所であるポンプ軸受13bまで異常振動が伝達するのに時間τ1だけかかる。そのため、図7(b)で例示される無線送信のタイミングを例示する波形は、時間τ1だけ図7(a)よりも遅れる。図7(b)の測定箇所であるポンプ軸受13bから図7(c)の測定箇所であるモーター軸受19aまで異常振動が伝達するのに時間τ2だけかかる。そのため、図7(c)で例示される無線送信のタイミングを例示する波形は、時間τ2だけ図7(b)よりも遅れる。さらに、モーター軸受19aで検出される振動加速度は、ポンプ軸受13aで検出される振動加速度よりも減衰している。そのため、モーター軸受19aに設置されたセンサー30では、振動発電素子31による振動発電の量がポンプ軸受13a、ポンプ軸受13bに設置されたセンサー30よりも低下する。その結果、図7(c)に例示されるように、無線送信の間隔t2が図7(b)における無線送信の間隔t1よりも長くなる。すなわち、異常振動が発生している箇所から離れるほど、無線送信を開始するタイミングが遅くなるとともに、無線送信の送信間隔が長くなる。
図6および図7を参照して説明したように、異常振動が発生した箇所からの距離に応じて、センサー30による無線送信を開始するタイミングおよび送信頻度が異なる。そこで、実施形態では、ポンプ本体15のポンプ軸受13bとモーター18のモーター軸受19aのそれぞれにセンサー30を設置する。実施形態では、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30とモーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30のそれぞれから無線送信されるパルス波の送信開始タイミングのずれおよび送信間隔の相違に基づいて、異常振動が発生した箇所を特定する。以下、本明細書において、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30をセンサー30aと称し、モーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30をセンサー30bと称する。
<診断処理>
図8は、実施形態に係るポンプ10を診断する処理フローの一例を示す図である。図8の処理の実行主体は診断装置20のCPU101であるが、説明の便宜上、以下の説明では処理主体を診断装置20として説明する。以下、図8を参照して、実施形態に係るポンプ10を監視する処理フローの一例について説明する。
OP11では、診断装置20は、自装置のタイマーを確認して、監視時刻であるか否かを判定する。監視時刻である場合(OP11でY)、処理はOP12に進められる。監視時刻ではない場合(OP11でN)、診断装置20はもう一度OP11の処理を実行する。すなわち、診断装置20は、定期的(例えば10分毎)にOP12以降の処理を実行する。
OP12では、診断装置20はセンサー30から無線送信されたパルス波を受信することでデータ収集を行う。OP13では、診断装置20はフィルタリングを行う。フィルタリングでは、例えば、ポンプ10が停止している間に無線送信されたパルス波の除去等が行われる。診断装置20は、例えば、あらかじめ補助記憶部103に格納されたポンプ10の運転期間を示すタイムテーブルを参照することで、ポンプ10が運転中か否かを判定できる。診断装置20は、フィルタリングによって除去されなかったパルス波を受信した時刻と当該パルス波の送信元であるセンサー30を特定する情報とを対応付けて、補助記憶部103に格納する。
OP14では、診断装置20はポンプ10が運転中か否かを判定する。診断装置20は、例えば、補助記憶部103に格納されたポンプ10の運転期間を示すタイムテーブルを参照することで、ポンプ10が運転中か否かを判定できる。ポンプ10が運転中の場合(OP14でY)、処理はOP15に進められる。ポンプ10が運転中ではない場合(OP14でN)、処理はOP11に進められる。なお、運転中か否かの判定は、タイムテーブルを用いる方法に限られない。診断装置20は、フィルタリングで除去されなかったパルス波のインターバルを測定して判定しても良い。パルス波のインターバルは、例えば、OP13で補助記憶部103に格納されたパルス波を受信した時刻と当該パルス波の送信元であるセンサー30を特定する情報との対応を参照すればよい。例えば、診断システム200の仕様としてパルス波送信インターバルの最長時間が30分とされている場合、診断装置20は、パルス波のインターバルがこの最長時間を超えた場合には運転停止中と判定し、パルス波のインターバルがこの最長時間よりも短い場合には運転中と判定する。
OP15では、診断装置20はポンプ10の劣化診断を行う。劣化診断の詳細については、図10および図11を参照して、後述する。
OP16では、診断装置20はOP15で実行された劣化診断の結果に基づいて、ポンプ10に異常が発生しているか否かを判定する。異常が発生している場合(OP16でY
)、処理はOP17に進められる。異常が発生していない場合(OP16でN)、処理はOP11に進められる。
OP17では、診断装置20はポンプ10が保全を要するレベルになるまでの余裕時間を算出する。余裕時間の算出については、図12および図13を参照して、後述する。
<劣化診断>
実施形態では、診断装置20は、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aとモーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30bとから無線送信されるパルス波に基づいて、ポンプ10の劣化診断を行う。ポンプ10に何らかの異常が発生した際の異常振動には、例えば、以下のような特徴がある。
ポンプ10のポンプ軸受13またはモーター18のモーター軸受19が損傷した場合、損傷個所が周囲と接触する際に高周波成分を含む異常振動が発生する。高周波成分の振動はエネルギーが小さいため、ポンプ軸受13またはモーター軸受19の損傷による異常振動は、損傷個所から離れた箇所には伝搬しにくい。そのため、損傷個所から離れた箇所に設置されたセンサー30では当該異常振動の検出が困難になる一方、損傷個所付近に設置されたセンサー30は当該異常振動の検出は容易である。
架台11とポンプ本体15との固定または架台11とモーター18との固定の緩みを含む機械的不具合が発生した場合、ポンプ主軸14およびモーター主軸17の回転周期の1/2倍から次数倍となる異常振動が発生する。当該異常振動は、数十から百数十Hzの低周波成分を含む振動となる。低周波成分の振動はエネルギーが大きいため、機械的不具合による異常振動はポンプ10全体に伝搬する。そのため、機械的不具合発生による異常振動は、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aとモーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30bの双方で検出される。
ポンプ10の配管内を流動する流体の脈動によって発生する異常振動は、脈動に応じて振動が大きくなったり小さくなったりする。すなわち、ポンプ10の配管内を流動する流体の脈動によって発生する異常振動は、振動の大きさが周期的に変動する。すなわち、振動の大きさに揺らぎを伴う。振動の大きさの揺らぎは、インペラに近いポンプ軸受13において顕著に検出される。すなわち、脈動による異常振動は、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aによって検出される。
以上説明した、検出された異常振動と発生した異常の種別との対応についてまとめると、例えば、図9のようになる。図9は、検出された異常振動と発生した異常の種別との対応関係の一例を示す図である。図9では、ポンプ本体15のポンプ軸受13aに設置されたセンサー30aから受信したパルス波の数の1日当たりの平均数をGb、モーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30bから受信したパルス波の数の1日当たりの平均数をGmとしている。また、Gbを基準値としてGmを正規化した値をAmとしている。Amは、具体的には、GmをGbで割ることで算出される。Amを用いることで、モーター18の回転数上昇によるパルス波の送信頻度上昇と異常振動によるパルス波の送信頻度上昇とを区別できる。図9を参照すると、例えば、Gbが増加し、かつAmが減少した場合、ポンプ軸受13側で異常が発生したと判断できる。ここで、ポンプ側軸受の損傷、モーター側軸受の損傷および機械的不具合は、同時には発生しないものとする。なお、流体の脈動を検出する場合、モーター18内は流体が流動しないため、モーター18側軸受(モーター軸受19a)に設置されたセンサー30bからのデータ(Gm)は参照しない。
図10および図11は、実施形態に係る劣化診断の処理フローの一例を示す図である。図10および図11は、図8のOP15の処理をより詳細に例示するものである。図10
および図11の処理の実行主体は診断装置20のCPU101であるが、説明の便宜上、以下の説明では処理主体を診断装置20として説明する。以下、図10および図11を参照して、実施形態に係る劣化診断の処理フローの一例について説明する。
DD1では、診断装置20は、Gbの増減の傾向Gb_tを計算する。直近の傾向を判定する場合、診断装置20は、例えば、Gbの過去の3点のデータの増減の傾向から、Gbが増加傾向であるか否かを計算する。中長期的な傾向を判定する場合、例えば、診断装置20は、Gbの過去の7点のデータの相関係数rを基に増加傾向であるか減少傾向であるかを判定する。診断装置20は、例えば、相関係数rが「0.5」より大きい場合に増加傾向とし、相関係数rが「−0.5」より小さい場合に減少傾向と判定できる。ここで、増加傾向を判定する閾値「0.5」および減少傾向を判定する閾値「−0.5」は、相関係数を求める際に用いるデータ数と危険率5%を参考に定めている。減少傾向の場合(DD2で「減少」)処理はDD3に進められる。一定の場合(DD2で「一定」)、処理はDD4に進められる。増加傾向の場合(DD2で「増加」)、処理はDD5に進められる。
DD3では、診断装置20は、変数Gb_sに「down」を代入する。DD4では、診断装置20は、変数Gb_sに「steady」を代入する。DD5では、診断装置20は、変数Gb_sに「up」を代入する。
DD6では、Gmの傾向Gm_tを計算する。計算方法は、GbをGmに置き換える点を除いてDD1と同様であるため、その説明を省略する。減少傾向の場合(DD7で「減少」)処理はDD8に進められる。一定の場合(DD7で「一定」)、処理はDD9に進められる。増加傾向の場合(DD7で「増加」)、処理はDD10に進められる。
DD8では、診断装置20は、変数Gm_sに「down」を代入する。DD9では、診断装置20は、変数Gm_sに「steady」を代入する。DD10では、診断装置20は、変数Gm_sに「up」を代入する。
DD11では、診断装置20は、Amの傾向Am_tを計算する。計算方法は、GbをAmに置き換える点を除いてDD1と同様であるため、その説明を省略する。減少傾向の場合(DD12で「減少」)処理はDD13に進められる。一定の場合(DD12で「一定」)、処理はDD14に進められる。増加傾向の場合(DD12で「増加」)、処理はDD15に進められる。
DD13では、診断装置20は、変数Am_sに「down」を代入する。DD12では、診断装置20は、変数Am_sに「steady」を代入する。DD13では、診断装置20は、変数Am_sに「up」を代入する。
DD16からDD22では、診断装置20は、DD1からDD15までの処理結果に基づいて、ポンプ軸受13およびモーター軸受19のいずれで異常が発生しているか否かを判定する。
変数Gb_sの値が「up」である場合(DD17で「up」)、処理はDD18に進められる。変数Gb_sの値が「up」ではない場合(DD17でその他)、処理はDD20に進められる。
変数Am_sの値が「down」である場合(DD18で「down」)、診断装置20は、ポンプ軸受13に異常が発生していると判定する(DD19)。DD18からDD19の処理は、「前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度の変動が無く、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置
された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が減少した場合、前記被駆動機側に異常があると判定す」る処理の一例である。
変数Gm_sの値が「up」である場合(DD20で「up」)、処理はDD21に進められる。変数Gm_sの値が「up」ではない場合(DD20でその他)、処理はDD23に進められる。
変数Am_sの値が「up」である場合(DD21で「up」)、診断装置20は、モーター軸受19に異常が発生していると判定する(DD22)。DD21からDD22の処理は、「前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が増加した場合、前記原動機側に異常があると判定す」る処理の一例である。
DD23からDD27では、診断装置20は、DD1からDD15までの処理結果に基づいて、機械的不具合が発生しているか否かを判定する。
変数Gb_sの値が「up」である場合(DD24で「up」)、処理はDD25に進められる。変数Gb_sの値が「up」ではない場合(DD24で「その他」)、処理はDD28に進められる。
変数Gm_sの値が「up」である場合(DD25で「up」)、処理はDD26に進められる。変数Gm_sの値が「up」ではない場合(DD25で「その他」)、処理はDD28に進められる。変数Am_sの値が「steady」である場合(DD26で「steady」)、処理はDD27に進められる。変数Am_sの値が「steady」ではない場合(DD26で「その他」)、処理はDD28に進められる。DD27では、診断装置20は、機械的不具合が発生したと判定する。DD24からDD27までの処理は、「前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなった場合、前記回転機器を前記架台に固定する箇所に異常があると判定す」る処理の一例である。
DD28からDD33では、診断装置20は、DD1からDD15までの処理結果に基づいて、ポンプ10の配管内を流動する流体の脈動が発生しているか否かを判定する。
DD29では、診断装置20は、Gbの揺らぎGb_fを計算する。Gb_fは、例えば、Gbの標準偏差をGbの平均値で割った値である。DD30では、診断装置20は、Amの揺らぎAm_fを計算する。Am_fは、例えば、Amの標準偏差をAmの平均値で割った値である。
DD30では、診断装置20は、Gb_fの値が閾値Aを超えたか否かを判定する。閾値Aを超えた場合(D30でyes)、処理はDD32に進められる。閾値A以下である場合(
DD30でNO)、劣化診断処理は終了する。閾値Aの値は、事前に実施する試験等で脈動の判定に適切な値を決定すればよい。
Am_fが閾値Bを超えた場合(DD32でyes)、診断装置20は脈動が発生していると
判定する(DD33)。DD28からDD33までの処理は、「前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が周期的に変化する場合、前記被駆動機内を流れる流体に脈動が起きていると判定す」る処理の一例である。図10および図11に例示された処理を実行するCPU101は、「判定部」の一例である。
Am_fが閾値B以下である場合(DD32でNO)、劣化診断処理は終了する。閾値Bの値
は、脈動の判定に適切な値を事前に試験等で決定すればよい。
<余裕時間の算出>
診断装置20は、過去に受信したパルス波の受信間隔の変動を基に、ポンプ10が保守作業対象となるまでの余裕時間を算出する。図12は、ポンプ10における異常振動によってセンサー30から送信されたパルス波の診断装置20による受信間隔の変動の一例を示す図である。ポンプ10における何らかの異常によって発生する異常振動の発生頻度は、異常の初期段階から異常が発生した箇所の破壊に至るまでの間一様に上昇するものではない。異常振動の発生頻度は、途中でいったん発生頻度が低下する呼吸域と称される期間を繰り返し挿みながら上昇し、いずれは異常が発生した箇所の破壊に至る。したがって、診断装置20が受信するパルス波の受信間隔は、図12に例示されるように、呼吸域を挿みながら徐々に短くなっていく。呼吸域では他の領域とパルス波の受信間隔の変動が異なるため、余裕時間の算出に呼吸域における受信間隔の変動をそのまま含めると、算出結果の誤差が大きくなると考えられる。そこで、診断装置20は、呼吸域の前後を近似曲線で接続した上で余裕時間の算出を行う。
図13は、余裕時間を算出する処理フローの一例を示す図である。図13では、診断装置20は、現時点から過去に向けて補助記憶部103に格納したデータを遡りつつ、大小比較をしていく。図13に例示される処理は、図8のOP17で実行される処理の一例である。以下、図13を参照して、余裕時間を算出する処理フローの一例について説明する。
K10では、診断装置20は、呼吸域開始地点の判定を行う。診断装置20は、補助記憶部103から過去のデータであるGb(-t)を読み出す。診断装置20は、補助記憶部103からGb(-t)のさらにひとつ過去のデータであるGb(-t-1)を読み出す。診断装置20は、Gb(-t-1)の値が、Gb(-t)の値の95%未満の場合、呼吸域が開始されたと判定する。すなわち、Gb(-t-1)の値がGb(-t-1)< Gb(-t)×0.95を満たす場合、Gb(-t-1)の時点を呼吸域の開始地点と判定する。
K11では、診断装置20は、呼吸域終了地点の判定を行う。診断装置20は、Gb(-t)からnステップ前のデータであるGb(-t-n)を読み出す。診断装置20は、Gb(-t-n)の値が
、Gb(-t)の値以上である場合、呼吸域が終了したと判定する。すなわち、Gb(-t-n)の値がGb(-t-n) ≧ Gb(-t)を満たす場合、Gb(-t-n)の時点を呼吸域の終了地点と判定する。
K12では、K10およびK11で判定した呼吸域に含まれるデータを余裕時間算出対象のデータから削除する。診断装置20は、呼吸域前後のデータ増減の傾きを基に、Gb(-t)とGb(-t-n)との間を曲線で近似する。曲線で近似するアルゴリズムに限定は無い。曲線で近似するアルゴリズムは、公知の様々なアルゴリズムを採用できる。
K13では、K12で近似した曲線を基に現時点から保守作業対象となるまでの余裕時間を算出する。図14は、図12で例示された受信間隔の変動における呼吸域の開始地点と終了地点との間を曲線で近似した図の一例である。診断装置20は、曲線で近似したデータを基に、受信頻度τが保守作業対象となることを示す保全レベルに達するまでの余裕時間を算出する。
<具体例>
以上で説明した事項を基に、例えば、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合およびモーター軸受19bで異常が発生した場合の処理フローの概略について説明する。
図15は、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合の判断フローの概略の一例を示す図
である。図15では、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合の処理の流れを太い矢印で示している。以下、図15を参照して、ポンプ軸受13aで異常が発生した場合の判断フローの概略の一例について説明する。なお、以下の説明において、ポンプ軸受13bに設置されたセンサー30aによる測定を「測定1」、モーター軸受19aに設置されたセンサー30bによる測定を「測定2」と称する。
OP1では、診断装置20は、「測定2」で測定されたパルス波の開始タイミングの遅れτ2を測定する。τ2は、図7を基に説明したように、「測定2」で測定されたパルス波の開始タイミングの、「測定1」で測定されたパルス波の開始タイミングからの遅れである。ポンプ軸受13aは、「測定2」の測定箇所よりも「測定1」の測定箇所に近い。そのため、「測定2」で測定されたパルス波の開始タイミングは、「測定1」で測定されたパルス波の開始タイミングよりも遅れる。そのため、τ2は0より大きくなる。OP1では、診断装置20は、算出したτ2の値に基づいて異常振動の伝達遅れの有無を判定し、判定結果に基づいて異常振動の発生原因を判定する。機械的な原因の場合、ポンプ全体が振動する。このため、センサーの取付位置に係わらず、異常振動がほぼ同時期に検出される。このような場合、異常振動の伝達遅れが生じないため、τ2の値は略0になる。ポンプ軸受の異常が原因の場合、局所的に振動が起きる。このため、センサーの取付位置によって異常振動の検出に時間差が生じる。このため、τ2の値は0以外の値となる。診断装置20は、この時間差の有無をτ2により判断し、異常振動の発生原因を判定できる。
OP2では、診断装置20は、例えば、軸回転周期の半分以上の頻度で衝撃波が発生している場合、衝撃波の連続発生であると判定する。診断装置20は、例えば、軸回転周期の1割以下の頻度で衝撃波が発生している場合、異常振動による衝撃波が1回発生した、いわゆるワンショットであることを判定する。
OP3では、診断装置20は、「測定1」において無線送信されたパルス波の発生頻度F1と「測定2」において無線送信されたパルス波の発生頻度F2とを算出する。発生頻度F1およびF2は、単位時間当たりのパルス波の発生回数ということができる。上述の通り、ポンプ軸受13aは、「測定2」の箇所よりも「測定1」の箇所に近い。そのため、図7を基に説明したように、「測定2」において無線送信されたパルス波の発生頻度F2の方が「測定1」において無線送信されたパルス波の発生頻度F1よりも発生頻度が低くなる。そのため、処理はOP5に進められ(OP4でN)、異常個所は「測定1」サイド、すなわち、モーター18側ではなくポンプ本体15側であると判定される。
OP7では、診断装置20は、OP3で算出した発生頻度F1、F2が高いほど異常の度合いが高いと判定する。さらに、OP2で検知した衝撃波の連続発生か衝撃波のワンショット発生かの違いで異常の度合いを判定する。診断装置20は、OP1で判定した異常振動の発生原因とOP4−OP6で判定した異常個所とOP7で判定した異常の度合いの高さとを、例えばディスプレイに表示する。
図16は、モーター軸受19bで異常が発生した場合の判断フローの概略の一例を示す図である。図16では、モーター軸受19bで異常が発生した場合の処理の流れを太い矢印で示している。以下、図16を参照して、モーター軸受19bで異常が発生した場合の判断フローの概略の一例について説明する。
OP1では、診断装置20は、「測定2」で測定されたパルス波の開始タイミングの遅れτ2を測定する。モーター軸受19bは、「測定1」の測定箇所よりも「測定2」の測定箇所に近い。そのため、「測定1」で測定されたパルス波の開始タイミングは、「測定2」で測定されたパルス波の開始タイミングよりも遅れる。そのため、τ2は0より小さくなる。OP1では、図15のOP1と同様に、診断装置20は、τ2に基づいて異常振
動の発生原因を判定できる。
OP3では、診断装置20は、図15のOP4と同様に発生頻度F1および発生頻度F2を算出する。上述の通り、モーター軸受19bは、「測定1」の箇所よりも「測定2」の箇所に近い。そのため、図7を基に説明したように、発生頻度F1の方が発生頻度F2よりも発生頻度が低くなる。そのため、処理はOP6に進められ(OP4でY)、異常個所は「測定2」サイド、すなわち、ポンプ本体15側ではなくモーター18側であると判定される。OP7の処理は、図15のOP7の処理と同様である。そのため、その説明を省略する。
<実施形態の作用効果>
実施形態では、ポンプ10の振動によって蓄積されたエネルギーの積分値が所定値を超えた場合にパルス波を無線送信するセンサー30が採用された。そのため、診断装置20は不連続にパルス波を受信する。不連続に受信したパルス波の解析に周波数解析等の従来技術を適用することは困難である。そこで、実施形態に係る診断システム200では、相異なる2か所に設置されたセンサー30a、30bパルス波から受信したパルス波の受信頻度を比較することで、ポンプ10の異常診断を行った。そのため、実施形態に係る診断システム200は、不連続に受信するパルス波に基づいて、ポンプ10の異常診断を実施できる。
実施形態に係るセンサー30は、ポンプ10の振動によってキャパシタ32が発電し、キャパシタ32によって発電された電力を用いて無線送信した。そのため、センサー30は、電池を搭載しなくともよくなり、係るセンサー30に対する電池の交換作業等を行わなくて済む。そのため、実施形態によれば、電池を利用するセンサーを採用する場合と比較して、診断システム200のメンテナンスコストを抑制できる。
実施形態では、センサー30をポンプ本体15側およびモーター18側に設置した。異常が発生した箇所から遠いセンサー30よりも異常が発生した箇所に近いセンサー30の方がパルス波を送信する送信頻度が高くなる。そのため、実施形態によれば、センサー30aとセンサー30bから無線送信されるパルス波の送信頻度を比較することで、ポンプ10側とモーター18側のいずれで異常が発生したかを特定できる。また、ポンプ本体15と架台11との固定箇所に機械的不具合が発生した場合、センサー30aから受信したパルス波の受信頻度とセンサー30bから受信したパルス波の受信頻度の双方が増加する。そのため、実施形態では、ポンプ本体15と架台11との固定箇所で発生した機械的不具合を検知できる。
診断システム200は、ポンプ本体15のポンプ軸受13bに設置したセンサー30aとモーター18のモーター軸受19aに設置したセンサー30bとから無線送信されたパルス波の受信頻度に基づいて異常振動の発生個所を特定した。そのため、実施形態に係る診断システム200は、図15および図16を参照して説明したように、センサー30が設置されていない箇所で発生した異常振動も検知し、当該異常振動の発生個所がポンプ本体15側であるかモーター18側であるかを特定できる。
実施形態では、センサー30aから受信したパルス波の受信頻度が周期的に変化する場合、診断装置20はポンプ本体15内を流動する流体の脈動が脈動していると判定した。そのため、実施形態によれば、ポンプ本体15内を流動する流体の脈動を検知できる。
実施形態では、センサー30aから受信したパルス波の数の1日当たりの平均数をGb、センサー30bから受信したパルス波の数の1日当たりの平均数をGm、GmをGbで割った値Amとした。モーター18の回転数がインバーター制御によって変動した場合、GbおよびGm
の値がともに増加するため、Amの値は変動しない。そのため、実施形態では、診断装置20は、異常の項目を判定する際にAmの値も参照することで、インバーター制御によるモーター18の回転数の変動を異常として誤検知することを抑制できる。
<変形例>
実施形態に係る診断システム200では、センサー30をポンプ軸受13bとモーター軸受19aの2か所に設置したが、センサー30の設置個所は2か所に限定されない。診断システム200は、センサー30を3か所以上に設置してもよい。診断システム200は、より多くのセンサー30をポンプ10に設置することで、より細かく異常振動が発生した箇所を特定できる。また、診断システム200は、センサー30を1か所に設置してもよい。診断システム200は、1か所に設置されたセンサー30から受信するパルス波の受信頻度に基づいて、ポンプ10で異常が発生しているか否かを判定できる。
実施形態に係る診断システム200では、ポンプ本体15のポンプ軸受13aに設置されたセンサー30aからの受信頻度(Gb)を基準値として、モーター18のモーター軸受19aに設置されたセンサー30bからの受信頻度(Gm)を正規化した。しかしながら、基準値は、ポンプ軸受13aに設置されたセンサー30aからの受信頻度に限定されない。基準値は、例えば、架台11、ケーシング12等の外乱による振動強度への影響が少ないと考えられる箇所に設置したセンサー30からの受信頻度を基準値としてもよい。
実施形態に係る診断システム200では、1台のポンプ10を診断対象としたが、診断システム200が診断対象とするポンプ10の台数は1台に限定されない。診断システム200は、複数台のポンプ10を診断対象としてもよい。
実施形態では、異常を検知する対象として横型渦巻ポンプであるポンプ10が例示された。しかしながら、実施形態に係る診断システム200が異常を検知する対象は、横型渦巻ポンプに限定されない。診断システム200は、縦型渦巻ポンプに例示される他の種類のポンプ、送風機および圧縮機等の様々な回転機器の異常診断に適用できる。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
200:診断システム
10:ポンプ
11:架台
12:ケーシング
13、13a、13b:ポンプ軸受
14:ポンプ主軸
15:ポンプ本体
16a:カップリング
16b:カップリングカバー
18:モーター
19、19a、19b:モーター軸受
17:モーター主軸
20:診断装置
30、30a、30b:センサー
31:振動発電素子
32:キャパシタ
33:無線送信部
101:CPU
102:主記憶部
103:補助記憶部
104:無線通信部

Claims (8)

  1. 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断装置であって、
    前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信する受信部と、
    前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する判定部と、を備える、
    診断装置。
  2. 前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が増加した場合、前記原動機側に異常があると判定する、
    請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度の変動が無く、かつ、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度を前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度で割った値が減少した場合、前記被駆動機側に異常があると判定する、
    請求項1または2に記載の診断装置。
  4. 前記回転機器は架台に固定されており、
    前記判定部は、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなり、かつ、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が高くなった場合、前記回転機器を前記架台に固定する箇所に異常があると判定する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の診断装置。
  5. 前記判定部は、前記回転機器に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度が周期的に変化する場合、前記回転機器内を流れる流体に脈動が起きていると判定する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の診断装置。
  6. 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断方法であって、
    前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信し、
    前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する、
    診断方法。
  7. 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断プログラムであって、コンピュータに、
    前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機から前記信号を受信させ、
    前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設
    置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定させる、
    診断プログラム。
  8. 原動機と前記原動機に接続された被駆動機とを含む回転機器の異常を診断する診断システムであって、
    前記原動機と前記被駆動機の各々に設置され、設置された箇所の振動によって供給されるエネルギーを蓄え、蓄えた前記エネルギーが所定量に達すると蓄えた前記エネルギーを用いて信号を無線送信する無線送信機と、
    前記無線送信機から前記信号を受信し、前記原動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度と、前記被駆動機に設置された無線送信機から受信した信号の受信頻度との比較に基づいて、前記原動機または前記被駆動機のいずれで異常が発生しているかを判定する診断装置と、を備える、
    診断システム。
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