実施形態のシステムは、入退場ゲートに常駐している警備員にスマートフォンやウェアラブル端末などの携帯端末を所持させる。実施形態のシステムは、警備員が携帯端末を操作することで、入退場するために到着した車両のナンバープレートから車両ナンバーを取得する。
実施形態では、工事現場に入場する予定の車両に関する情報を事前にサーバに登録しておく。車両が工事現場に到着した際、サーバは、携帯端末から得られた車両ナンバーと、事前に登録されている値とが一致しているかを判定する。事前に登録された車両である場合、サーバは携帯端末に照合適合の通知を行う。この通知を受けた警備員は、車両の入場を許可する。
以下、各実施形態の態様を図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態では、上記に加え、車両ナンバーが事前に登録されているものと異なる場合、サーバが不適合を示すメッセージを携帯端末に通知する。この通知を受けた警備員は、車両の場内入場を不許可とする。また入場予定のゲートとは異なるゲートから車両が入場しようとしている場合、サーバが正規のゲート番号(ゲートを識別する情報)を携帯端末に通知する。この通知を受けた警備員は、車両を正規のゲートまで案内などする。
図1は、実施形態の車両管理システムの構成例を示す模式図である。車両管理システム100は、車両管理サーバ1、解析サーバ2、携帯端末3、クライアント端末4を有し、これらが有線手段/無線手段で構成されるネットワーク5を介して、データの送受信を行う。尚、サーバや端末の筐体台数などは図1の構成に限定されない。
携帯端末3は、入場ゲートに配置した警備員が所持している端末であり、例えばスマートフォン3A、グラス型のウェアラブル端末3Bである。ゲートが複数ある場合、携帯端末3は、ゲートごとに少なくとも1台用意される。携帯端末3は、現場に到着した車両のナンバーを取得する入力デバイスとして機能し、複数の入力手段を有している。
携帯端末3は、撮像機能を有しており、警備員が所定操作を行うことで、工事用車両のナンバープレートを含めて撮像した画像データを取得する。携帯端末3は、録音機能を有しており、警備員が読み上げた車両ナンバーを集音する。撮像された画像データや集音された音声データは、ネットワーク5を介して解析サーバ2に送信される。また、携帯端末3がスマートフォン3Aの場合は、タッチパネルディスプレイを有し、警備員がタッチパネルを操作することで、車両ナンバーを手動で入力することができる。
解析サーバ2は、携帯端末3で撮像された画像データや集音された音声データを受信する。解析サーバ2は、従前技術を用いて画像データや音声データを解析し、車両ナンバーが描かれた画像データや車両ナンバーを読み上げた音声データから、当該車両ナンバーを抽出してテキストデータに変換する。解析サーバ2は、音声解析サーバ2Aや画像解析サーバ2Bである。音声解析サーバ2Aは、音声を解析してテキストデータに変換する。画像解析サーバ2Bは、例えばOCR技術を応用して画像内の文字列を特定し、当該文字列をテキストデータに変換する。解析サーバ2は、変換後のテキストデータを車両管理サーバ1に送信するとともに、変換元となる画像データや音声データを車両管理サーバ1に送信する。
車両管理サーバ1は、現場に到着した車両の入場照合を行うサーバである。車両管理サーバ1には、入場予定の車両一覧が車両情報600として事前に登録されている。
車両管理サーバ1は、解析サーバ2からのテキストデータ、もしくはスマートフォン3Aのタッチパネルを介して得られる車両ナンバーのテキストデータを受信する。また車両管理サーバ1は、解析サーバ2から変換元となる画像データや音声データを受信し、これら音声データや画像データをテキストデータなどに対応付けて履歴として記憶/蓄積する。車両管理サーバ1は、受信した車両ナンバー(テキストデータ)が事前に車両情報600内に登録されているかを判定する。事前に登録されている場合、車両管理サーバ1は照合適合のメッセージを携帯端末3に送信する。一方、登録されていない場合、車両管理サーバ1は照合不適合のメッセージを携帯端末3に送信する。また車両管理サーバ1は、警備員が最終的に入場を許可/不許可した時刻などを履歴情報700に記録し、これを蓄積する。
クライアント端末4は、例えばノートPC4Aやタブレット型端末4Bなどであり、車両管理サーバ1に車両情報600を登録する。またクライアント端末4は、車両情報600や履歴情報700に基づき照合結果や車両の入場時刻などの履歴を閲覧する。尚、本例では、携帯端末3で撮像した車両ナンバーの画像を閲覧したり、車両ナンバーを読み上げた音声を聴いたりすることも可能とする。
図2は、車両管理サーバ1の内部構成例を示すブロック図である。車両管理サーバ1のハードウェア構成は、現存するコンピュータと同様構成である。すなわち車両管理サーバ1は、例えばCPU(Central processing unit)などの演算処理装置である演算部11、主記憶装置であるメモリ12、HDD(Hard disk drive)などの補助記憶装置であるストレージ13を有する。また車両管理サーバ1は、キーボードやマウスなどの操作部16、ディスプレイなどの表示部15、ネットワークインターフェイスカードを含むネットワーク接続部14を有する。
ストレージ13には、以下に説明する態様を実現するためのコードを含んだプログラム118、およびWEBサーバの機能を提供するWEBサーバプログラム119が記憶されている。またストレージ13には、入場予定の車両に関する情報である車両情報600が記憶され、車両の入場時刻などを蓄積する履歴情報700が記憶される。
図3は、携帯端末3の構成例を示すブロック図である。携帯端末3は、演算部31、メモリ32、ストレージ33、ネットワーク接続部34、表示部35、操作部36を有する。これらのハードウェアは、上記の車両管理サーバ1と同様である。尚、ネットワーク接続部34は、無線通信でネットワーク5と接続可能なインターフェイスであり、近距離無線通信も可能となっている。スマートフォン3Aの場合、表示部35および操作部36でタッチパネルディスプレイ301を構成する。この場合、表示部35を平面型の液晶画面とし、操作部36を液晶画面上に積層配置されるタッチパネルとする。尚、本例ではタッチパネルディスプレイをユーザインターフェイス用の入出力デバイスとしているが、これに限られない。マウスやキーボードなどの入力デバイスやモニタなどの出力デバイスを表示部35、操作部36としてもよい。またウェアラブル端末3Bの場合、表示部35はメガネレンズに映し出されるディスプレイであり、操作部36はメガネのフレームに配置されるセンサとするが、後述のマイク38を用いた音声入力であってもよい。
携帯端末3は、レンズを介して外部の状況を撮像するカメラ37、外部の音声を集音するマイク38、および音声を発するスピーカ39を有する。カメラ37により撮像される画像データは、静止画ファイルとしてストレージ43に記憶される。マイク38で集音される音声データも同様に、ファイル化されストレージ43に記憶される。これらデータは、最終的には車両管理サーバ1に送信され、後に履歴データとして活用される。
またストレージ33には、以降で説明する態様を実現するためのコードを含むプログラム318が事前に記憶されている。またストレージ33には、当該携帯端末が配備されるゲートの番号も予め記憶されている。
図4にクライアント端末4の内部構成例を示す。クライアント端末4も車両管理サーバ1と同様に、演算部41、メモリ42、ストレージ43、ネットワーク接続部44、表示部45、操作部46を有する。ストレージ43には、以下に説明する態様を実現するためのコードを含んだプログラム418や、従前のWEBブラウザプログラム419が事前に記憶されている。
尚、解析サーバ2も、上記の車両管理サーバ1、クライアント端末4と同様の構成である。車両管理サーバ1や解析サーバ2は、負荷分散や冗長化などの観点で複数設けられてもよい。
図5は第1実施形態のシステムの動作例を示す図であり、この図を用いて車両管理システム100の全体動作を説明する。
まずはクライアント端末4が車両管理サーバ1にアクセスし、例えばWEBベースで車両情報600を登録する(S1)。クライアント端末4は、例えば1日1回、現場作業が開始する前に車両情報600を登録する。ここで、事前登録される車両情報600の一例を図6に示す。車両情報600は、入場予定の車両に関する情報であり、少なくとも車両ナンバーを含んだレコードを1つまたは複数有している。車両情報600は、登録内容(レコード)を一意に識別するIDや、地域名、分類番号、判別文字、指定番号を有する(指定番号は4ケタ数字)。地域名、分類番号、判別文字、指定番号は、ナンバープレートに記されており、これらの組み合わせで車両を一意に決定する。尚、本例では、地域名、分類番号、判別文字、指定番号の組を車両ナンバーとするが、例えば4ケタ数字の指定番号のみを車両ナンバーとしてもよい。
車両情報600には、一次受けの業者名(図中の一次業者名)、自社名、当該車両の積載量、車両タイプの各情報を有する。自社名は、当該車両を管理している会社などである。車両タイプは、トラック車や生コン車、トレーラなど、車両の種別を示すものである。また車両情報600には、当該車両の入場予定のゲート番号(図中の許可ゲート)、入場予定の日付や時間帯の各データもIDや車両ナンバーに対応付けて記憶されている。
図5の説明に戻る。現場作業が開始されると、警備員は、入場する車両のナンバーを視認し、携帯端末3を用いてナンバーを入力する(S2)。携帯端末3は、車両ナンバーを読み上げることでの音声入力や、ナンバープレートを撮像することによる画像入力、タッチパネルを操作することによる手入力により、車両ナンバーを取得する。
図7(A)に、スマートフォン3Aの場合の画面表示例を示す。領域301は、ゲート番号を表示する領域であり、領域302は、車両ナンバーを入力するための領域である。手入力操作の場合、警備員は操作部36(本例ではタッチパネル)を介して領域302をタッチ操作することで、文字や数値を入力する。尚、地域名、分類番号、判別文字、指定番号を入力することができるが、4ケタ数字の指定番号のみを入力必須項目とする。警備員は、ボタン303を押下すると、携帯端末3は、領域302に入力された車両ナンバーおよびゲート番号のテキストデータを直接管理サーバ1に送信する。また携帯端末3を識別する情報(IPアドレスなど)も送信される。
撮像ボタン321が押下されると、撮像モードに切り替わり、カメラ37を介して得られた外部映像を映し出す。この表示状態で所定ボタンが押下されると、携帯端末3は静止画を得てファイル化し、解析サーバ2に送信する(図5のS3)。
音声入力ボタン322が押下されると、音声入力モードに切り替わり、携帯端末3は録音開始ボタンや録音終了ボタンを表示する。開始ボタンが押下されると、携帯端末3はマイク38をオンにして外部音声を集音する。警備員は、録音開始ボタンを押下した後に車両ナンバーを読み上げて録音終了ボタンを押下する。これにより携帯端末3は、集音した音声をファイル化し、解析サーバ2に送信する(図5のS3)。
手入力ボタン323が押下されると手入力モードとなり、図7(A)に示す表示となる。
撮像モードにおいて、本例の携帯端末3は、ゲート番号を示すテキスト文字や携帯端末3の識別情報(IPアドレスなど)を示すテキスト文字を、撮像で得た静止画の端部にオーバーレイさせ、静止画にはめ込んでファイル化する。そして携帯端末3は、このオーバーレイ処理後の画像データを解析サーバ2に送信する。このようにすることで、解析サーバ2側で車両ナンバーとゲート番号、および携帯端末の識別情報を対応付けたテキストを作成することができる。音声入力モードの場合、携帯端末3は、車両ナンバーを読み上げた集音データの後部に、事前に用意されている、ゲート番号を発音する音声データおよび携帯端末3の識別情報を発音する音声データを連結してファイル化する。携帯端末3は、この連結処理した音声ファイルを解析サーバ2に送信する。これにより、解析サーバ2は、ゲート番号と車両ナンバー、および携帯端末の識別情報を対応付けたテキストデータを作成することができる。尚、ゲート番号や携帯端末の識別情報と、画像データや音声データとを他の手法で対応付けが可能であれば、このような実装としなくても構わない。
図5の説明に戻る。解析サーバ2は、携帯端末3から画像データを受信する場合、当該画像データから、ゲート番号、車両ナンバー、携帯端末の識別情報を従前技術を用いて抽出し、これらを対応付けて規定フォーマットのテキストデータに変換する(S4)。また受信したデータが音声データである場合、解析サーバ2は、音声データを解析して、ゲート番号および車両ナンバー、携帯端末の識別情報を対応付けて規定フォーマットのテキストデータに変換する(S4)。
解析サーバ2は、変換後のテキストデータを車両管理サーバ1に送信する(S5)。この際、解析サーバ2は、テキストの抽出元となる画像データや音声データもテキストデータに対応付けて一緒に車両管理サーバ1に送信する。これら送信される画像データや音声データは、履歴として車両管理サーバ1に記憶/蓄積され、必要に応じてクライアント端末4から閲覧、視聴される。車両管理サーバ1は、受信したテキストデータから、車両ナンバー、ゲート番号を取得し、得られた車両ナンバーが図6に示す車両情報600内に登録されているかを照合する(S6)。これに加え、車両管理サーバ1は正規のゲートであるかを照合する。車両管理サーバ1は、受信したテキストデータに含まれる携帯端末の識別情報をもとに、送信先を特定し、当該送信先の携帯端末3に照合結果を送信する(S7)。尚、クライアント端末4を管理者や監督者、オペレータなどが保持している場合、クライアント端末4を送信先としてもよい。
照合結果を受信した携帯端末3は、図7(A)のボタン303上にこの結果を表示する(S8)。車両ナンバー、ゲート番号の双方ともに照合が適合である場合、携帯端末3は図7(B)のように照合結果を表示する。車両ナンバーが登録されていない場合、携帯端末3は図7(C)のように表示し、ゲート番号が異なる場合は図7(D)のように正規のゲート番号を表示する。
また、車両管理サーバ1の照合処理において、検索結果が複数台となる場合、携帯端末3は図7(E)のように該当車両を一覧表示する。車両ナンバーの指定番号(4ケタの番号)のみが入力され、指定番号のみで検索されると、複数台該当する場合がある。本例の携帯端末3は、該当する車両ナンバーの一覧を表示し、一覧の中から警備員に指定させる。
図7(B)の状態でボタン303が警備員により押下されると、携帯端末3は入場を許可したことを示す通知(入場許可通知)を車両管理サーバ1に送信する(S9)。尚、図7(E)の一覧の中から警備員が選択、押下した場合でも、選択した車両ナンバーを含めた入場許可通知を車両管理サーバ1に送信してもよい。また図7(C)、図7(D)の画面表示で押下される場合、入場を不許可にしたことを示す通知を送信する。
この入場許可/不許可通知を受けた車両管理サーバ1は、履歴情報700を追加書き込みして記録する(S10)。この履歴情報700の一例を図8に示す。履歴情報700は、テーブル700A、テーブル700Bの2つのデータテーブルにより構成されている。テーブル700Aは、事前に登録されている車両に関する履歴情報であり、テーブル700Bは、事前登録のなかった車両に関する履歴情報である。
テーブル700Aは、登録内容を特定するID、入場フラグ、この入場処理を行ったゲート番号、および処理を行った日付、時刻のデータを対応付けて記憶する。尚、テーブル700AのIDは、図6に示すIDと同値であり、このIDに基づき、図6の各レコードとも対応づけられる。入場フラグは、入場許可(図中の「適」)した場合のみならず、ゲートが異なっている場合についても履歴として書き込まれる。例えば図6のID00001の車両は、ゲート1に一旦入場しようとしたが、ゲート違いとして扱われてゲート2で入場したことが分かる。このように入場フラグとゲート番号により、再入場したかを判断することができる。また日付、時刻のデータは、例えば図7(B)のボタン303が押下された日時となる。
テーブル700Bは、このレコードを特定するID、入場フラグ、この入場処理を行ったゲート番号、車両ナンバー、処理を行った日付、時刻の各データが対応付けられている。車両ナンバーは、警備員が入力した内容に依拠する。警備員が4ケタの指定番号のみを手動入力/音声入力/画像入力した場合、この指定番号のみが登録される。警備員が地域名、分類番号、判別文字も入力した場合、これらも含めて登録される。日付、時刻のデータは、警備員が図7(C)のボタン303を押下した日時となる。
入場履歴は、クライアント端末4で適宜表示される。クライアント端末4は、WEBブラウザプログラム419を実行して、要求電文を車両管理サーバ1に送信する。車両管理サーバ1のWEBサーバプログラム119は、要求電文に応じてHTML形式で返信する。ここで表示される内容は、IDに紐付けられた図6の車両情報600、図8のテーブル700Aの各データ、およびテーブル700Bのデータである。尚、WEBベースでの閲覧以外にも、SNS(Social networking service)での通知やEメールでの通知など、その他の通知手段を用いても構わない。
尚、上記のステップS7〜S9は、携帯端末3のスピーカ39やマイク38を用いた音声による通知であってもよい。
図9は、携帯端末3の動作例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、演算部31がストレージ33に記憶されているプログラム318をメモリ32に展開し、演算実行することで、各ハードウェアと協働して実現される。また図9のフローチャートはスマートフォン3Aによる動作例としているが、音声入力や音声出力などを適用することで、ウェアラブル端末3Aでも動作させることができる。
演算部31は、まずタッチパネルディスプレイ301を介して警備員に割り振られたユーザIDやパスワードを入力させることで、当該警備員の認証を行う(ACT001)。ユーザIDやパスワードは車両管理サーバ1に送信され、車両管理サーバ1が認証を行う。尚、外部の別サーバがユーザ認証を行ってもよい。
ユーザ認証後、演算部31は、タッチパネルディスプレイ301に図7(A)に示す画面内容を表示させ、車両ナンバーの入力方法を受け付ける(ACT002)。尚、ACT002は、撮像ボタン321、音声入力ボタン322、手入力ボタン323のいずれかが押下選択されるまで待機する。
音声入力ボタン322が押下されると(ACT002−音声入力)、演算部31は規定の録音開始ボタンの押下を検知してマイク38をオンにする(ACT003)。演算部31は、マイク38を介して警備員による車両ナンバーの読み上げを集音し、規定の符号化方式でエンコードして音声データに変換する(ACT004)。演算部31は、音声データをファイルに変換してストレージ33に記録する。
また、ACT002で手入力ボタン323が押下されると(ACT002−手入力)、演算部31はタッチパネルディスプレイ301からの入力を有効にし(ACT005)、図7(A)に示す領域302で入力される項目(テキストデータ)を取得する(ACT006)。
撮像ボタン321が押下されると(ACT007−撮像)、演算部31はカメラ37をオンにして(ACT007)、警備員の規定操作に従い撮像動作を行う。演算部31は、撮像後の画像データをファイル化して、ストレージ33に記録する(ACT008)。
演算部31は、ネットワーク接続部34を動作させて、ACT004、ACT006、ACT008により得られるデータを送信する(ACT010)。音声データや画像データの場合、演算部31は、上記のようにゲート番号、携帯端末の識別情報を各データに組み込み、解析サーバ2に送信する。これらのデータは、上記のように解析サーバ2でテキストデータに変換された後、車両管理サーバ1に送信される。送信データがACT006の手入力により得られたテキストデータの場合、演算部31は、ゲート番号、携帯端末の識別情報をテキストデータに付加して車両管理サーバ1に送信する。
演算部31は、車両管理サーバ1から照合結果を受信するまで待機する(ACT011−Noのループ)。照合結果を受信し(ACT011−Yes)、当該照合結果が不適合を示すメッセージである場合(ACT020−Yes)、演算部31は、タッチパネルディスプレイ301の表示を図7(C)に示すボタン303に切り替え、不適合の通知を警備員に行う(ACT030)。図7(C)に示す表示状態で警備員がボタン303を押下すると、演算部31は入場不許可通知のメッセージを車両管理サーバ1に送信する(ACT031)。
照合結果が不適合を示すメッセージでは無く(ACT020−No)、複数の車両候補を含んだメッセージである場合(ACT021−Yes)、演算部31は、図7(E)に示すように候補の一覧をタッチパネルディスプレイ301に表示する(ACT050)。ここで表示される車両一覧は、ゲートが一致している車両のみであってもよいし、異なるゲートの車両も含めて表示されてもよい。演算部31は、警備員が選択した1台の車両の情報を取得し(ACT051)、当該車両の情報を改めて車両管理サーバ1に送信する(ACT010)。その後、ACT011以降の動作が再度行われることで、選択された車両について再度照合処理が行われる。
照合結果が複数の車両候補を含むメッセージでは無い場合(ACT021−No)、演算部31は、照合結果がゲート違いを示すメッセージであるかを判定する(ACT022)。照合結果がゲート違いを示すメッセージである場合(ACT022−Yes)、演算部31は、照合結果のメッセージに含まれる正規のゲートを、図7(D)に示す形式でタッチパネルディスプレイ301に表示する(ACT040)。図7(D)に示す表示状態で警備員がボタン303を押下すると、演算部31は入場不許可通知のメッセージを車両管理サーバ1に送信する(ACT041)。
照合結果がゲート違いを示すメッセージでは無い場合(ACT022−No)、演算部31は、上記各判定の結果が全て良好であるため、図7(B)に示すように照合適合をタッチパネルディスプレイ301に表示する(ACT023)。図7(B)に示す表示状態で警備員がボタン303を押下すると、演算部31は入場許可通知のメッセージを車両管理サーバ1に送信する(ACT024)。
ACT031、ACT041、ACT024の後、処理はACT002のナンバーの入力方法を取得する動作となるが、継続して同じ入力手法を受け付けて処理を続行してもよい。この場合は、前回の入力方法に従いACT004、ACT006、ACT008のいずれかの動作となる。
図10は、車両管理サーバ1の動作例を示す図である。図10に示すフローチャートは、演算部11がストレージ13に記憶されているプログラム118をメモリ12に展開し、演算実行することで、各ハードウェアと協働して実現される。尚、図10のACT101、ACT102は車両情報600の登録処理であり、ACT110以降は照合処理の動作である。この登録処理と照合処理は非同期で行われてもよい。
演算部11は、クライアント端末4から車両情報600を受信するまで待機する(ACT101−Noのループ)。車両情報600を受信すると(ACT101−Yes)、当該車両情報の各レコードを、例えばデータベースなどに登録する(ACT102)。
演算部11は、車両ナンバーを含むテキストデータを受信するまで待機する(ACT110)。テキストデータは、解析サーバ2から送信されるか、もしくは携帯端末3から送信される。テキストデータを受信すると(ACT110−Yes)、演算部11は、テキストデータに含まれる車両ナンバーが車両情報600に事前登録されているかを検索する(ACT111)。車両ナンバーが一致したデータが1つも無い場合(ACT112−No)、演算部11は、テキストデータに含まれる携帯端末の識別情報をもとに送信先を決定し、不適合を示すメッセージを携帯端末3に送信する(ACT120)。携帯端末3から入場不許可通知のメッセージを受信すると、処理はACT116に進み、時刻情報などを含めて図8に示す履歴情報700に記録する(ACT116)。
車両ナンバーが一致したデータが登録情報600内にあり(ACT112−Yes)、検索結果が複数である場合(ACT113−Yes)、演算部11は、候補車両として検索結果が一致した車両データを携帯端末3まで送信する(ACT130)。尚、ここではゲートが一致していない車両データも含めて送信してもよいし、ゲートが一致した車両データのみを送信してもよい。
検索結果が1つである場合(ACT113−No)、演算部11は、当該検索結果の車両データのゲート番号が、送信されたテキスト内に含まれるゲート番号と一致するかを判定する(ACT114)。ゲート番号が一致する場合(ACT114−Yes)、照合適合を示すメッセージを携帯端末3まで送信する(ACT115)。携帯端末3から入場許可通知のメッセージを受信すると、時刻情報などを含めて図8に示す履歴情報700に記録する(ACT116)。ACT114で、ゲート番号が一致しない場合(ACT114−No)、演算部11は、登録されている正規のゲート番号を携帯端末3まで送信する(ACT140)。携帯端末3から入場不許可通知のメッセージを受信すると、処理はACT116に進む。
ACT130、ACT116が行われた後、処理はACT110に戻る。
第1実施形態のような構成にすることで、車両の入場管理を容易に行うことができるとともに、ゲート違いの車両や未登録の車両の入場を抑制することができる。また、携帯端末を車両ナンバーの入力デバイスとすることで、据え付けの撮像機では撮像できない状態でも車両ナンバーを入手することができる。
(第2実施形態)
何らかの都合で事前登録されていない車両(工事用車両以外も含む)が急遽工事現場に入場する場合や、車両のメンテナンスなどの理由により代替車両が工事現場に入場する場合がある。第2実施形態では、車両ナンバーが事前に登録されていない場合でも、入場を許可する。この場合、当該車両のナンバーも入場履歴として登録/蓄積される。
図11は、第2実施形態における車両管理システム100の全体動作例を示す図である。図11において、ステップS11の携帯端末3による車両ナンバーの入力、S12の音声データ/撮像画像の送信、S13の音声データ/画像データから車両ナンバーを含んだテキストデータに変換する動作、および解析サーバ2から車両管理サーバ1へのテキストデータの送信については、上記第1実施形態と同様である。尚、携帯端末3は、ここでは未登録の車両ナンバーを入力するものとする。
第2実施形態の車両管理サーバ1は、上記第1実施形態で説明したとおりに車両の照合を行うが、事前登録でない車両であった場合に、当該車両のナンバーを車両情報に登録する(S15)。このときの車両情報の状況を図12に示す。第2実施形態の車両情報601は、実施形態の車両情報600に加え、当該車両が事前登録されているものか否かを示す事前登録カラムを設ける。図12の場合、「00003」のIDの車両が事前登録のなかった車両であり、その他のIDの車両は事前登録がなされていた車両である。事前登録のなかった車両については、日付および携帯端末3から入力された情報のみが登録される。
図11の説明に戻る。登録処理を済ませた車両管理サーバ1は、照合が不適合であったことを示すメッセージおよび登録が完了したことを示すメッセージを携帯端末3に送信する(S16)。これらメッセージを受けた携帯端末3は、図7(C)に示す照合不適合の表示に加え、またはこれに替えて「登録完了」などのメッセージを表示する(S17)。
警備員が図7(C)の領域303を押下して入場を許可すると、入場許可通知が車両管理サーバ1に送信される(S18)。入場許可通知を受信した車両管理サーバ1は、この事前登録されていない車両についても履歴情報に登録する。図13に示す履歴情報701には、事前登録されていない車両の入場時刻の情報が履歴データとして蓄積されている。この場合、入場フラグについては適合を示す値とは異なる値がセットされる。このように登録された履歴情報701を、クライアント端末4から閲覧することができる。尚、履歴情報に登録する処理は、ステップS15で行ってもよい。
図14は、第2実施形態の車両管理サーバ1の動作例を示すフローチャートである。図14に示すACT101〜ACT112までの動作は、第1実施形態で説明した図10の同符号と同様処理となる。ACT112において、受信した車両ナンバーと一致したデータが登録されていない場合(ACT112−No)、演算部11は、当該車両ナンバーを車両情報602に登録し(ACT201)、不適合および登録完了のメッセージを携帯端末3まで送信する(ACT202)。演算部11は、入場許可通知を受信すると、入場時刻などを含めて履歴情報701に登録する(ACT203)。
このACT201、ACT202、ACT203以外の動作は、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
第2実施形態により、工事現場に入場した車両は全て履歴データとして残すことができる。よってトラブルなどが発生しても、この履歴データに基づき状況を検証することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、車両が工事現場から退場する場合にも本システムを適用させ、退場時刻なども履歴として蓄積する。また第3実施形態では、入場および退場の際、車両が積載している土砂などの重量を計測し、その計測値も履歴として登録、蓄積する。第3実施形態では、計測値が許容範囲を超えている場合、その旨のメッセージを携帯端末に通知する。このように計測値を通知することで、例えば過積載を検出することができる。
図15は、第3実施形態のシステム構成例を示す図である。第3実施形態においては、ゲートごとに計測装置6が設置される。計測装置6は、例えば地面に載置されるはかり装置であり、当該装置の上に乗った車両の重量を計測する。本例では、計測装置6はネットワーク5と接続可能なインターフェイス、もしくは近距離無線通信などを用いて携帯端末3と接続可能なインターフェイスを有し、携帯端末3を介して計測データを車両管理サーバ1まで送信する。尚、第3実施形態では、車両は入場したゲートから退場するものとして説明するが、入場ゲート以外のゲートから退場してもよい。また退場用のゲートを別途設け、当該ゲートから退場してもよい。この場合、計測装置6は入場用ゲートおよび退場用ゲートに設置されている。また携帯端末3もゲートごとに用意されている。
図16は、第3実施形態のシステムの動作例を図示しており、特に計測装置6で計測されるデータの動きを示している。システム内のその他の動作は、第1、第2実施形態の動作例を適用させることができる。計測装置6は、車両が入場する際に車両重量(総重量)を計測し、計測データを一旦携帯端末3に送信する(S21)。手入力モードの動作の場合、計測データを受信した携帯端末3は、入力される車両ナンバーなどと計測データとを対応付けて、車両管理サーバ1にテキストデータを送信する。携帯端末3は、第1実施形態のステップS2(図5参照)の車両ナンバーを得た段階で、当該車両ナンバーと対応付けて計測データを送信してもよいし、ステップS9(図5参照)の入場許可通知とともに計測データを送信してもよい。
尚、静止画の場合、携帯端末3が画像データ上に計測データの数値をオーバーレイして画像に組み込み、解析サーバ2に送信する(図5のS3参照)。解析サーバ2は、上記第1、第2実施形態と同様に、画像データを解析して計測データを含めたテキストデータを作成し(図5のS4参照)、車両管理サーバ1に計測データを含めたテキストデータを送信する(図5のS5参照)。
音声データの場合、警備員が車両ナンバーとともに、計測装置6の表示部に表示された計測データを読み上げて、音声データを作成する(図5のS2参照)。音声データは、上記第1、第2実施形態と同様に解析サーバ2に送信され(図5のS3参照)、解析サーバ2がテキストに変換して車両管理サーバ1にテキストデータを送信する(図5のS4、S5参照)。
車両管理サーバ1は、送信されたテキストデータから計測データを抽出し、計測データを一時的に保存する(S22)。
引き続き車両の退場時の動きについて、図16を参照しながら説明する。計測データを含めたテキストデータが車両管理サーバ1まで送信され、計測データが一時保存されるまでの動きは入場時と同様である(S23、S24)。車両管理サーバ1は、入場時の計測データと退場時の計測データとの差分を計算して一時保存する(S25)。車両管理サーバ1は、計測結果(差分値)とともに、計測結果が規定内であるか、すなわち過積載となっていないかの判定結果を携帯端末3まで送信する(S26)。
判定結果を受けた携帯端末3は、退場を許可することを示す通知(退場許可通知)を車両管理サーバ1に送信する(S27)。車両管理サーバ1は、この退場許可通知を受信して、退場時刻とともに入退場時の計測データおよび計測結果(差分値)を履歴情報に登録する(S28)。クライアント端末4は、この履歴情報をWEBベースで閲覧したり、Eメールなどで通知を受けたりすることができる。
図17は、第3実施形態の履歴情報を例示する図である。履歴情報702は、第1実施形態の履歴情報700(テーブル700A)に加え、入場時車両重量、退場ゲート、退場時刻、退場時車両重量、計測差の各カラムを有するデータ構造となっている。入場時車両重量、退場時車両重量、計測差の各カラムには、退場許可通知を受信した際に、一時的に保存された各データが本登録されるものとする。
また第3実施形態の携帯端末3(スマートフォン3A)の例を図18(A)に示す。第3実施形態においては、入場ボタン331、退場ボタン332が選択可能な形式で表示される。入場ボタン331、退場ボタン332は、互いに排他的に選択可能となっており、いずれか一方が押下されると、他方の押下状態が解除される。入場ボタン331が押下されると、車両入場の際の携帯端末3の動作となり、退場ボタン332が押下されると、車両退場の際の携帯端末3の動作となる。
図18(B)は、計測結果が適合である場合に領域303で表示される内容を示している。図18(C)は、計測結果が不適合である場合に領域303で表示される内容を示している。携帯端末3は、計測結果が適合か不適合かを表示し、また積載量を表示する。
第3実施形態の携帯端末3の動作例を図19のフローチャートに基づき説明する。図19において、図9と同符号の処理は第1実施形態で説明した処理と同様であるが、ACT010の送信動作では、車両ナンバーなどのデータに加え、入場/退場の別、計測装置6で計測している場合はその計測データも送信される。尚、乗用車、オートバイ、ブルドーザなど、積載能力を有さない車両の入退場を照合する場合、車両の重量計測は不要である。本例では、計測装置6での計測が無い場合にも適用可能である。この場合、計測データを含まない状態で各データの送受信が行われる。また画像データや音声データの場合は、入退場の別や計測データを組み込んだデータとして解析サーバ2に送信される。
演算部31は、車両管理サーバ1からの照合結果を待つ(ACT011−Noのループ)。照合結果を得た後のACT022の判定で、ゲートが一致している場合(ACT022−No)、第3実施形態の演算部31は、照合結果の中に計測結果(重量の差分値)が含まれているかを判定する(ACT301)。
計測結果が照合結果の中に無い場合(ACT301−No)、演算部31は、第1実施形態と同様に、照合適合の通知をタッチパネルディスプレイ301に表示する(ACT023)。尚、計測結果が照合結果の中に無い状態とは、当該動作が入場時の動作である場合や、退場時の際に乗用車などで計測を行わなかった場合である。その後演算部31は、警備員によるボタン操作により、入場許可通知(または退場許可通知)を車両管理サーバ1に送信する(ACT024)。
一方で、計測結果が照合結果の中に含まれている場合(ACT301−Yes)、演算部31は、当該計測結果が不適合を示す値であるかを判定する(ACT302)。不適合を示す値である場合(ACT302−Yes)、演算部31は、照合適合の表示とともに、計測不適合の表示、および計測結果(重量の差分値)を表示するようにタッチパネルディスプレイ301を制御する(ACT303)。計測適合を示す値である場合(ACT302−No)、演算部31は、照合適合の表示とともに、計測適合の表示および計測結果(重量の差分値)を表示するようにタッチパネルディスプレイ304を制御する(ACT303)。そして演算部31は、警備員によるボタン操作により、退場許可通知を車両管理サーバ1に送信する(ACT0305)。
上記以外の動作は、第1実施形態と同様であるため説明を割愛する。尚、ACT031、ACT041は、本例では入場不許可通知もしくは退場不許可通知となる。
図20は、第3実施形態の車両管理サーバ1の動作例を示すフローチャートである。図20において、図10と同符号の処理は第1実施形態で説明した処理と同様であるが、ACT111の検索動作については、受信したテキストデータ内の入場/退場の別に応じて異なる動作となる。ACT111において、入場する際の動作の場合、第1実施形態と同様に車両情報600に対して検索を行う。一方、退場する際の動作の場合、当該検索は、車両情報600に対し車両ナンバーで検索してIDを取得し、このIDが履歴情報702に登録されているかを判定する動作となる。
ACT114において、第3実施形態の演算部11は、ゲートが一致していると判定した場合(ACT114−Yes)、受信したテキストデータ内に計測データが含まれているかを判定する(ACT401)。含まれていない場合(ACT401−No)、演算部11は、第1実施形態と同様に照合適合メッセージを携帯端末3に送信し(ACT115)、入場許可通知(もしくは退場許可通知)を受信した後に、履歴情報702に登録する(ACT116)。
一方、計測データを受信した場合(ACT401−Yes)、当該計測データをIDと対応付けて一時保存する(ACT402)。演算部11は、この動作が車両退場時の動作であるかを、受信したテキストデータ内の入場/退場の別に基づき判定する(ACT403)。入場時の動作である場合(ACT403−No)、第1実施形態と同様に照合適合メッセージを携帯端末3に送信し(ACT115)。入場許可通知を受信した後に履歴情報702に登録する(ACT116)。退場時の動作の場合、ここで退場時刻が登録される。
ACT403において、退場時の動作である場合(ACT403−Yes)、演算部11は、先に保存しておいた入場時の計測データと今回得た退場時の計測データの差分を算出して、計測結果を取得する(ACT404)。この計測結果は、IDと対応付けて一時保存される。そして演算部11は、計測結果が規定の条件を満たすか否かを判定する(ACT405)。本例では、演算部11は、図6に示す事前登録された車両情報600内の積載量のカラムデータと、算出した計測結果とを比較し、過積載となっているか否かを判定する。
規定条件を満たしている場合(ACT405−Yes)、演算部11は照合適合のメッセージとともに、計測結果および計測適合を示すメッセージを携帯端末3に送信する(ACT406)。退場許可通知を受信すると、演算部11は履歴情報702に登録する(ACT407)。ここで登録される情報は、退出時刻、入場時車両重量、退場時車両重量、計測結果(計測差)のデータとなる。一方、規定条件を満たしていない場合(ACT405−No)、演算部11は、照合適合のメッセージとともに、計測結果および計測不適合を示すメッセージを携帯端末3に送信する(ACT408)。
ACT407、ACT408の後は、処理はACT110に戻る。
本例では、土砂などを現場から搬出するものとして説明したが、資材の搬入にも適用させることができる。すなわち、本例では計測結果がプラスの値の場合は搬出を意味し、マイナスの値の場合は搬入を意味する。尚、計測結果がプラスの値の場合は搬入を意味し、マイナスの値の場合は搬出を意味する実装でもよい。
また、本例では、積載重量を計測対象としているが、規定量以上や規定濃度以上を外部へ搬出するのを控えるべき物質(環境に害を与える物質)などを計測する実装でも構わない。この場合、計測装置6は当該物質の量や濃度を計測することができる装置となる。
第3実施形態の説明の最後に、本実施形態を適用させる場合のゲート周辺の外観を図21に示す。図21では、入場および退場を同じゲート(本例では第2ゲート)で行う場合を例示している。図21では、退場の際に現場内で掘削された土砂を搬出する様を示している。また上述のように、計測装置6をゲート付近に配置させて、搬出土砂を積載したトラックの重量を計測している。警備員は、入場/退場する車両のナンバープレートを撮像するため、スマートフォン3Aを保持している(グラス型のウェアラブル端末3Bを装着してもよい)。
上記各実施形態では、携帯端末3を保持する警備員が、携帯端末3を用いて入退場の許可/不許可の認定を行っているが、管理者が行う実装でもよい。例えば車両管理サーバ1がクライアント端末4に照合結果を通知し、クライアント端末4が、図7(B)〜図7(E)に示す画面を車両ナンバーとともに表示する。管理者がこの画面を確認して入退場の許可/不許可を決定し、マウス等を操作してボタン303をクリックする。これにより、入退場の許可/不許可の認定結果が携帯端末3に通知される。警備員は、携帯端末3でこの通知を確認して場内、場外に誘導したりなどを行う。また、車両ナンバーの入力を行った携帯端末3とは異なる別の携帯端末で、入退場の許可/不許可の認定を行ってもよい。この場合、いずれの携帯端末に送信するかの情報を車両管理サーバ1に事前に登録しておく。もしくは、車両ナンバーの入力を行った携帯端末3が、認定する携帯端末の識別情報を車両管理サーバ1に送信し、これを受けて車両管理サーバ1が該当する携帯端末に照合結果を送信する。
また、車両管理サーバ1が、照合結果を携帯端末3、クライアント端末4の両方に送信する実装でもよい。この場合、警備員(携帯端末3側)が入退場の許可/不許可を認定するのか、管理者(クライアント端末4側)が認定するのかを、建設現場内の運用ルールに基づき決定しておく。同様に、車両管理サーバ1が、照合結果を複数の携帯端末3に送信する実装でもよい。
このように、上記各実施形態では、照合結果を表示する端末装置(第1端末装置)は、携帯端末3、クライアント端末4のいずれであってもよく、また車両ナンバーを入力した端末とは異なる端末装置であっても構わない。
上記各実施形態では、静止画像や音声データをファイル化し、解析サーバ2に送信するものとして説明したが、リアルタイムの動画やリアルタイムの音声データを送信してもよい。この場合、RTP(Real-time Transport Protocol)などの動画、音声配信に適したプロトコルを用いて送受信する。
クライアント端末4は、Webブラウザを用いて照合条件を指定することで、図6や図8に示す各テーブル内のカラムを指定することができる。例えばユーザが具体的な日付やゲート番号を条件として指定すると、管理サーバ1は、図6や図8の各テーブルに対し、指定された日付やゲート番号で検索し、該当するレコードをクライアント端末4に送信する。クライアント端末4は、Webブラウザ上にこれらレコードを一覧表示する。またユーザの操作により、一覧表示の表示順を、日付やゲート番号、車両ナンバーなどで昇順、降順とすることができる。このようにクライアント端末4は、ユーザが指定した表示条件に従い、車両管理サーバ1で記憶されている車両に関する各情報を一覧表示する。
さらに、利用者がWebブラウザ上で規定ボタンなどを操作することで、車両ナンバーを読み上げた音声データを再生さしたり、車両ナンバーを含んだ画像データを閲覧したりすることができる。
またクライアント端末4は、図8に示すテーブル700Bを用いて入場不許可のリストを閲覧することができる。クライアント端末4は、Webブラウザ上で日付やゲート番号などを指定することで、検索された該当レコードを表示する。また、クライアント端末4は、音声データや画像データがある場合も、これらデータを再生することができ、利用者(管理者)は、入場不可とした車両に関するより詳細な情報を得ることができる。
本実施形態では、退場した際においても、履歴情報を残すものとして説明したが、車両管理サーバ1が退場許可通知を受信した際(すなわち車両が退場した際)に、該当する車両の履歴情報を削除する実装でもよい。
また、車両ナンバーの打ち間違いや、画像、音声が不鮮明である場合など、データ不備による認識不可の場合は、警備員にリトライを促す実装でもよい。図9のフローチャートを例に説明する。またここでは認識不可の場合は不適合として扱うものとする。図9のACT020の判定が不適合である場合(ACT020−Yes)、携帯端末3はACT030の不適合表示を行う。その後携帯端末3は、事前に定義されるカウンタを1増加させ、カウンタ値が規定値(例えば3)に満たない場合はリトライを促すメッセージを表示してACT002に戻る。規定値となった場合にACT031に進んでボタン押下が行えるように制御する。
また、照合適合である場合でも、車両ナンバーの打ち間違いや言い間違い、画像が不鮮明などにより実際の車両ナンバーとは異なって照合適合となってしまう状況もあり得る。この場合は、例えば図7(B)のOKの表示とともに、照合を行った車両ナンバーを表示する(図9のACT023)。また、警備員は、再度この表示された車両ナンバーと実際の車両のナンバーとを視認して比較し、合致している場合はボタンを押下して入場許可通知を送信する(ACT024)。ここで表示された車両ナンバーと実際の車両ナンバーとが一致していない場合、警備員は、不図示の規定操作を行うことで、処理がACT002に戻る。以降の携帯端末3の動作、解析サーバ2や車両管理サーバ1の動作は、上記各実施形態で説明した通りである。このように、照合適合である場合でも照合結果の修正を許容する実装でもよい。尚、照合結果が不適合である場合は、上記のリトライの実装により、照合結果の修正を許容することとなる。
解析サーバ2の機能を車両管理サーバ1や携帯端末2に持たせてもよい。また車両情報や履歴情報を携帯端末3に記憶させ、携帯端末3が照合処理、履歴管理などを行う実装でもよい。すなわち、携帯端末3に車両管理サーバ1の機能を持たせてもよい。
実施形態では、ナンバープレートは、自動車登録番号標など国内法により定義されたプレートとし、車両ナンバーは当該プレートに記される自動車登録番号として説明したが、これに限定されない。例えば工事現場独自で発行、管理しているプレートや番号であってもよい。
履歴情報に記録される時刻は、入場許可通知(または退場許可通知)が送信された時刻とするが、入場許可通知(または退場許可通知)を受信した時刻も概念上含む。
本実施形態では装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしてもよいし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
以上に詳説したように、実施形態の構成により、入退場の管理を容易に行うことができ、また据え付けの撮像機では撮像できない状態でも車両ナンバーを入手することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。