JP6826850B2 - ゴミ焼却施設 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴミ焼却施設の排ガスを処理する技術に関する。
従来、ゴミ焼却施設から排出される焼却灰および飛灰は、最終処分場において埋め立て処分されている。また、近年、ゴミ焼却施設からの焼却灰および飛灰は、セメント原料として利用されている。焼却灰および飛灰がセメント原料として利用される際には、灰に含まれる塩素を除去する必要がある。
特許文献1では、焼却灰を水洗することにより、焼却灰中の塩素成分を除去する技術が開示されている。特許文献2では、焼却灰および飛灰を水で洗浄する際に、焼却灰および飛灰の洗浄懸濁液に燃焼炉の排ガスを吹き込んで攪拌することにより、排ガス中の二酸化炭素(CO)を利用して、焼却灰および飛灰に含まれる難水溶性のフリーデル氏塩から塩素イオンを溶出させる技術が開示されている。
特許文献3では、焼却炉とメタン発酵槽とが併設された複合廃棄物処理システムにおいて、メタン発酵槽にて発生した発酵ガスからメタン(CH)ガスと二酸化炭素ガスとを分離回収し、焼却炉から排出された灰を洗浄する水洗装置に二酸化炭素ガスを供給することにより、灰に含まれる難水溶性のフリーデル氏塩から塩素イオンを溶出させる技術が開示されている。
また、ゴミ焼却施設では、二酸化炭素の発生量削減が求められている。特許文献4では、ゴミ焼却施設の燃焼炉からの排ガスを、高温下(例えば、750℃の環境下)にて焼却灰に接触させることにより、排ガス中の二酸化炭素を炭酸塩として固定化する技術が開示されている。
さらに、ゴミ焼却施設では、飛灰中の重金属類の溶出防止が求められている。特許文献5では、アルカリ性飛灰に水および二酸化炭素含有ガスを接触させ、アルカリ性飛灰中の消石灰(水酸化カルシウム:Ca(OH))を中和してpHを9.0〜10.5に下げることにより、鉛(Pb)およびカドミウム(Cd)等の重金属類の溶出を抑制する技術が開示されている。
特許第3962290号公報 特許第3924822号公報 特許第4702715号公報 特開平11−192416号公報 特許第3968998号公報
ところで、特許文献2のように、ゴミ焼却炉からの排ガスを焼却灰および飛灰の洗浄装置に供給すると、排ガス中の煤塵および腐食成分等が洗浄装置に悪影響を及ぼすおそれがある。また、排ガス中の二酸化炭素濃度はあまり高くないため、フリーデル氏塩から塩素イオンを効率良く溶出させることは困難である。
特許文献4においても同様に、ゴミ焼却炉からの排ガスを二酸化炭素固定化反応器に供給すると、排ガス中の煤塵および腐食成分等が二酸化炭素固定化反応器に悪影響を及ぼすおそれがある。また、排ガス中の二酸化炭素濃度はあまり高くないため、二酸化炭素の固定化を効率良く実現することは困難である。
特許文献3では、メタン発酵槽からの発酵ガスから取得された二酸化炭素ガスを灰の水洗装置に供給しているが、メタン発酵槽を併設しているゴミ焼却施設はあまり多くない。一方、ゴミ焼却施設の外部から二酸化炭素ガスを供給すると、ゴミ焼却施設のランニングコストが増大する。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ゴミ焼却炉からの排ガスに含まれる二酸化炭素を灰の処理に効率良く利用することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、ゴミ焼却施設であって、ゴミを焼却するゴミ焼却炉と、前記ゴミ焼却炉から排出された排ガスを冷却するガス冷却部と、前記ガス冷却部を通過した前記排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、前記排ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを生成するガス分離部と、前記ゴミ焼却炉から排出された飛灰を捕集する集塵部と、前記ガス分離部にて生成された前記二酸化炭素濃縮ガスを利用して、前記ゴミ焼却炉から排出された焼却主灰および前記飛灰を処理する灰処理部とを備え、前記灰処理部が、前記焼却灰を、前記二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄して前記焼却灰の塩素除去処理を行う焼却灰洗浄部を含み、前記焼却灰洗浄部が、前記洗浄液に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するガス供給部と、前記二酸化炭素濃縮ガスが供給された前記洗浄液を貯留し、前記洗浄液中に前記焼却灰が投入されて洗浄される洗浄槽と、前記洗浄槽内の前記洗浄液の一部を取り出し、前記洗浄槽へと戻す循環流路部と、前記循環流路部を流れる前記洗浄液を一時的に貯留する一時貯留部とを備え、前記ガス供給部が、前記一時貯留部に一時的に貯留された前記洗浄液に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するものであり、前記焼却灰洗浄部が、前記循環流路部を流れる前記洗浄液から塩素を塩化物として除去する塩化物除去部と、前記塩化物除去部から排出された前記塩化物を搬送して、前記集塵部から排出された前記飛灰に混合する塩化物搬送機構とをさらに備える。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のゴミ焼却施設であって、前記灰処理部が、前記飛灰に前記二酸化炭素濃縮ガスを混合して前記飛灰の炭酸化処理を行う飛灰炭酸化部を含む。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のゴミ焼却施設であって、前記飛灰炭酸化部が、前記飛灰を収容する収容部と、前記収容部内の前記飛灰に液体を供給する液体供給部と、前記収容部内に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するガス充填部と、前記液体が供給された前記飛灰を前記収容部内において撹拌する撹拌部とを備える。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載のゴミ焼却施設であって、前記ガス分離部が、圧力スイング吸着法により二酸化炭素を濃縮する。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載のゴミ焼却施設であって、前記二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が50体積%以上かつ99体積%以下である。
本発明では、ゴミ焼却炉からの排ガスに含まれる二酸化炭素を灰の処理に効率良く利用することができる。
一の実施の形態に係るゴミ焼却施設の構成を示す図である。 第1ガス分離部の構成を示す図である。 第2ガス分離部の構成を示す図である。 焼却灰洗浄部の構成を示す図である。 洗浄前および洗浄後の焼却灰の組成を示す表である。 飛灰炭酸化部の構成を示す図である。 排ガスおよび灰の処理フローを示す図である。 排ガスおよび灰の処理フローを示す図である。 焼却灰の組成を示す表である。 飛灰の炭酸化処理に係る実験結果を示す図である。 飛灰の炭酸化処理に係る実験結果を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るゴミ焼却施設1の構成を示す図である。ゴミ焼却施設1は、ゴミ焼却炉21と、冷却塔22と、集塵部23と、送風機24と、煙突25と、排ガス流路26と、灰処理部3と、排ガス処理装置4とを備える。
ゴミ焼却炉21は、ゴミを加熱して焼却する装置である。ゴミ焼却炉21は、例えば、ストーカ式の焼却炉である。ゴミ焼却炉21にてゴミが焼却されると、焼却灰、飛灰および排ガスがゴミ焼却炉21から炉外に排出される。
ゴミ焼却炉21から排出された排ガスは、排ガス流路26により、冷却塔22、集塵部23および送風機24を通過して煙突25へと導かれる。冷却塔22では、ゴミ焼却炉21からの排ガスが冷却される。冷却塔22では、例えば、排ガスの温度が約800℃から約170℃まで低下する。集塵部23では、冷却塔22を通過した排ガス中の煤塵が捕集される。集塵部23にて捕集された煤塵は、飛灰として灰処理部3の飛灰処理部6へと送出される。飛灰処理部6へと送出される飛灰には、冷却塔22等にて捕集された煤塵も含まれてよい。
集塵部23を通過した排ガスは、誘引式の送風機24により煙突25へと送出され、煙突25から大気中へと放出される。ゴミ焼却施設1では、排ガス流路26が、集塵部23と煙突25との間にて分岐しており、ゴミ焼却炉21からの排ガスの一部が排ガス処理装置4へと導かれる。排ガス処理装置4の詳細については後述する。
ゴミ焼却炉21から排出された灰(すなわち、焼却灰および飛灰)は、灰処理部3にて処理される。灰処理部3は、焼却灰処理部5と、飛灰処理部6とを備える。飛灰処理部6は、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰を処理する。飛灰処理部6は、飛灰加熱部61と、飛灰炭酸化部62と、飛灰貯留部63,64と、飛灰搬送機構65とを備える。集塵部23等にて捕集された飛灰は、飛灰搬送機構65により、飛灰貯留部63、飛灰加熱部61および飛灰貯留部64を通過して飛灰炭酸化部62へと搬送される。飛灰搬送機構65は、例えば、密閉された搬送空間と、当該搬送空間内にて飛灰を搬送するベルトコンベアとを含む。
飛灰貯留部63は、集塵部23等にて捕集された飛灰を一時的に貯留する。飛灰加熱部61は、飛灰貯留部63から供給された飛灰を低酸素雰囲気下で加熱することにより、飛灰中に含まれるダイオキシン類の熱分解処理(以下、「ダイオキシン分解処理」ともいう。)を行う。飛灰加熱部61は、加熱容器611と、撹拌部612と、モータ613とを備える。加熱容器611は、密閉された内部空間に飛灰を収容する。撹拌部612は、加熱容器611内に配置される。飛灰加熱部61では、モータ613により撹拌部612が回転されることにより、加熱容器611内に収容された飛灰が撹拌されつつ加熱される。
飛灰貯留部64は、飛灰加熱部61にてダイオキシン分解処理が施された飛灰を一時的に貯留する。飛灰炭酸化部62は、飛灰貯留部64から供給された飛灰の炭酸化処理を行う。これにより、飛灰からの重金属類の溶出が防止または抑制される。すなわち、飛灰炭酸化部62は、飛灰からの重金属類の溶出防止処理を行う溶出防止処理部である。飛灰炭酸化部62から排出された飛灰(すなわち、処理済み飛灰)は、例えば、最終処分場において埋め立て処分される。
ゴミ焼却炉21の底部等から排出された焼却灰は、灰処理部3の焼却灰処理部5へと送出される。焼却灰は、ゴミ焼却炉21にて焼却されたゴミの燃えがらのことであり、焼却主灰、炉底灰または炉下灰とも呼ばれる。焼却灰処理部5は、焼却灰洗浄部51と、焼却灰搬送機構52とを備える。ゴミ焼却炉21からの焼却灰は、焼却灰搬送機構52により焼却灰洗浄部51へと搬送される。焼却灰搬送機構52は、例えば、密閉された搬送空間と、当該搬送空間内にて焼却灰を搬送するベルトコンベアとを含む。焼却灰洗浄部51は、ゴミ焼却炉21から排出された焼却灰を洗浄液にて洗浄し、焼却灰に含まれる塩素(Cl)を除去する塩素除去処理を行う。焼却灰洗浄部51にて洗浄された焼却灰(すなわち、洗浄済み焼却灰)は、ゴミ焼却施設1から外部へと排出される。洗浄済み焼却灰は、例えば、セメント原料として利用される。
排ガス処理装置4は、ゴミ焼却施設1の排ガスを処理する装置である。排ガス処理装置4は、ガス冷却部41と、ガス分離部42,43と、ガス圧縮部45とを備える。以下の説明では、ガス分離部42,43をそれぞれ、「第1ガス分離部42」および「第2ガス分離部43」と呼ぶ。第1ガス分離部42は、ガス冷却部41と第2ガス分離部43との間に配置される。ガス冷却部41は、ゴミ焼却炉21から排出されて排ガス流路26から排ガス処理装置4に供給された排ガスを冷却する。ガス冷却部41では、例えば、排ガスの温度が約170℃から約40℃まで低下する。ガス冷却部41では、排ガスが冷却されることにより、排ガス中の水分が凝縮して除去される。すなわち、ガス冷却部41は、排ガスから水を除去する水除去部である。ガス冷却部41において除去された排ガス中の水分は、ドレン水として排ガス処理装置4の外部へと排出される。当該ドレン水は、例えば、冷却塔22に供給され、冷却塔22における排ガスの冷却に利用される。
第1ガス分離部42は、ガス冷却部41を通過した排ガス(すなわち、ガス冷却部41により冷却された排ガス)中の二酸化炭素(CO)を濃縮し、排ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを生成する。第1ガス分離部42により生成される二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は、好ましくは50体積%以上かつ99%体積以下であり、より好ましくは50体積%以上かつ90%体積以下であり、さらに好ましくは50体積%以上かつ80%体積以下である。第1ガス分離部42は、例えば、圧力スイング吸着法(すなわち、PSA(Pressure Swing Adsorption)法)により二酸化炭素を濃縮する。
図2は、第1ガス分離部42の構成を示す図である。第1ガス分離部42は、ブロワ421と、吸着塔422と、真空ポンプ423と、バッファタンク424と、ガス圧縮機425と、ガス貯留タンク426と、複数のバルブ427とを備える。図2に示す例では、第1ガス分離部42は、3つの吸着塔422を備える。
第1ガス分離部42では、複数のバルブ427が切り替えられることにより、排ガス中の二酸化炭素が吸着塔422において吸着され、二酸化炭素濃縮ガスが生成される。二酸化炭素濃縮ガスは、ガス圧縮機425において圧縮された後、ガス貯留タンク426に貯留される。ガス貯留タンク426に貯留された二酸化炭素濃縮ガスは、図1に示すガス圧縮部45へと送出される。
ガス圧縮部45では、二酸化炭素濃縮ガスが圧縮されることにより、二酸化炭素濃縮ガス中の水分が凝縮する。凝縮した水は、ドレン水として排ガス処理装置4の外部へと排出される。換言すれば、ガス圧縮部45は、二酸化炭素濃縮ガスから水を除去する水除去部である。当該ドレン水は、例えば、冷却塔22に供給され、冷却塔22における排ガスの冷却に利用される。
第1ガス分離部42から送出されてガス圧縮部45を通過した二酸化炭素濃縮ガスは、灰処理部3へと導かれ、灰処理部3における灰の処理に利用される。換言すれば、灰処理部3は、第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスを利用して、ゴミ焼却炉21から排出された灰の処理を行う。具体的には、第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスは、焼却灰処理部5の焼却灰洗浄部51、および、飛灰処理部6の飛灰炭酸化部62へと供給される。一方、第1ガス分離部42を通過した排ガス(すなわち、第1ガス分離部42において二酸化炭素濃縮ガスの生成に使用された残りの排ガス)は、第2ガス分離部43へと供給される。
第2ガス分離部43は、ガス冷却部41および第1ガス分離部42を通過した排ガス中の酸素(O)を除去し、当該排ガスよりも酸素濃度が低い低酸素ガスを生成する。低酸素ガスは、当該排ガスよりも不活性ガス濃度が高い。好ましくは、第2ガス分離部43により生成される低酸素ガスの不活性ガス濃度および酸素濃度はそれぞれ、90体積%以上および10体積%以下である。より好ましくは、低酸素ガスの酸素濃度は、1体積%以下である。第2ガス分離部43は、例えば、圧力スイング吸着法(すなわち、PSA法)により、上記排ガス中から酸素を除去する。第2ガス分離部43に供給される排ガスは、第1ガス分離部42により二酸化炭素の含有率が低減されている。このため、第2ガス分離部43における酸素の除去(すなわち、酸素と窒素(N)との分離)を効率良く行うことができる。
図3は、第2ガス分離部43の構成を示す図である。第2ガス分離部43は、ガス圧縮機431と、第1ガス貯留タンク432と、吸着塔433と、第2ガス貯留タンク434と、複数のバルブ435とを備える。図3に示す例では、第2ガス分離部43は、2つの吸着塔433を備える。
第2ガス分離部43では、第1ガス分離部42から供給された排ガスが、ガス圧縮機431において圧縮された後、第1ガス貯留タンク432に貯留される。ガス圧縮機431では、第1ガス分離部42からの排ガスが圧縮されることにより、ガス中の水分が凝縮する。凝縮した水は、ドレン水として排ガス処理装置4の外部へと排出される。換言すれば、ガス圧縮機431は、通過するガスから水を除去する水除去部である。当該ドレン水は、例えば、冷却塔22に供給され、冷却塔22における排ガスの冷却に利用される。
第2ガス分離部43では、複数のバルブ435が切り替えられることにより、排ガス中の酸素が吸着塔433において吸着されて除去され、低酸素ガスが生成される。第2ガス分離部43では、上述のように、ガス圧縮機431により排ガスが圧縮されることにより、吸着塔433おける酸素の吸着が効率良く行われる。また、ガス圧縮機431にて排ガス中から水が除去されることにより、吸着塔433における結露等を防止または抑制することができる。生成された低酸素ガスは、第2ガス貯留タンク434に貯留される。なお、第2ガス分離部43では、吸着塔433においても、吸着剤(例えば、ゼオライトまたはシリカゲル)等による水分の除去が行われてもよい。この場合、吸着塔433も、通過するガスから水を除去する水除去部である。
第2ガス貯留タンク434に貯留された低酸素ガスは、図1に示す低酸素ガス供給路44により飛灰処理部6へと導かれ、飛灰処理部6に供給される。一方、第2ガス分離部43を通過した排ガス(すなわち、第2ガス分離部43において低酸素ガスの生成に使用された残りの排ガス)は、例えば、排ガス流路26へと導かれ、冷却塔22と集塵部23との間において、排ガス流路26を流れる排ガスに合流する。なお、第2ガス分離部43を通過した排ガスは、例えば、大気放散されてもよい。
第2ガス分離部43から低酸素ガス供給路44により飛灰処理部6へと導かれた低酸素ガスは、例えば、飛灰加熱部61へと供給される。飛灰加熱部61の加熱容器611内に低酸素ガスが充填されることにより、飛灰加熱部61において、ダイオキシン分解処理を行う際の低酸素雰囲気が形成される。ダイオキシン分解処理では、飛灰中のダイオキシン類が、例えば400℃以上に加熱されることにより熱分解されるが、冷却時にダイオキシン類の分解物と酸素とが反応してダイオキシン類が再合成される可能性がある。飛灰加熱部61では、ダイオキシン類の熱分解が低酸素雰囲気にて行われることにより、当該分解物の再合成を防止または抑制することができ、その結果、ダイオキシン類の熱分解を効率良く行うことができる。
第2ガス分離部43から低酸素ガス供給路44により飛灰処理部6へと導かれた低酸素ガスは、例えば、飛灰搬送機構65へと供給される。飛灰搬送機構65で搬送される一般的な飛灰には、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)および鉛(Pb)等の両性金属が含まれており、当該両性金属が、水の存在下で消石灰(水酸化カルシウム:Ca(OH))等のアルカリ成分と反応すると、水素(H)が発生する。ゴミ焼却施設1では、飛灰搬送機構65の搬送空間内に低酸素ガスが供給されることにより、飛灰搬送機構65において水素が発生した場合であっても、当該水素の燃焼を防止または抑制することができる。また、上述のように、第2ガス分離部43では、ガス圧縮機431(図3参照)によりガスから水が除去されているため、飛灰搬送機構65に供給される低酸素ガスの水濃度は低い。したがって、飛灰搬送機構65において、水の存在下における両性金属とアルカリ成分との反応、および、当該反応による水素の発生を防止または抑制することもできる。さらに、当該低酸素ガスの水濃度が低いことにより、飛灰中の塩化カルシウム(CaCl)等が、ガス中の水分により潮解して飛灰搬送機構65に付着することを防止または抑制することもできる。
また、第2ガス分離部43からの低酸素ガスは、例えば、飛灰貯留部63,64へと供給される。飛灰貯留部63,64の密閉された貯留空間に低酸素ガスが供給されることにより、飛灰搬送機構65の場合と同様に、飛灰貯留部63,64において水素が発生した場合であっても、当該水素の燃焼を防止または抑制することができる。また、上述のように、当該低酸素ガスの水濃度が低いため、飛灰貯留部63,64において、水の存在下における両性金属とアルカリ成分との反応、および、当該反応による水素の発生も防止または抑制することができる。さらに、当該低酸素ガスの水濃度が低いことにより、飛灰中の塩化カルシウム等が潮解して、飛灰貯留部63,64に付着することを防止または抑制することもできる。
図4は、焼却灰処理部5の焼却灰洗浄部51の構成を示す図である。図4では、焼却灰搬送機構52の一部も併せて示す。焼却灰洗浄部51には、上述の第1ガス分離部42により生成された二酸化炭素濃縮ガスが供給される。焼却灰洗浄部51は、洗浄槽511と、灰押機構512と、循環流路部513と、一時貯留部514と、ガス供給部515と、分岐流路部516と、塩化物除去部517と、塩化物搬送機構518とを備える。
洗浄槽511は、洗浄液を貯留する。洗浄槽511内の洗浄液が減少すると、図示省略の洗浄液供給部から洗浄槽511に洗浄液が供給される。洗浄液としては、例えば、水が利用される。循環流路部513は、図示省略のポンプ等により洗浄槽511内の洗浄液の一部を取り出し、取り出された洗浄液を流路に循環させた後、洗浄槽511へと戻す。一時貯留部514は、循環流路部513の流路上に設けられ、循環流路部513を流れる洗浄液を一時的に貯留する。ガス供給部515は、洗浄液に二酸化炭素濃縮ガスを供給する。具体的には、ガス供給部515は、一時貯留部514に一時的に貯留される洗浄液に、第1ガス分離部42からの二酸化炭素濃縮ガスを吹き込むことにより、洗浄液に二酸化炭素濃縮ガスを供給する。二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液は、上述のように、循環流路部513により洗浄槽511へと戻される。循環流路部513による洗浄液の循環が継続されることにより、洗浄槽511には、二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液が貯留される。
焼却灰処理部5では、焼却灰搬送機構52によりゴミ焼却炉21から搬送された焼却灰が、洗浄槽511内の洗浄液中に投入されて洗浄される。これにより、焼却灰に含まれる塩素が洗浄液中へと溶出し、焼却灰から除去される。洗浄槽511内の洗浄液には、上述のように、二酸化炭素が含まれているため、焼却灰に含まれる難水溶性のフリーデル氏塩からも、塩素が洗浄液中へと溶出する。また、洗浄液中の二酸化炭素は、焼却灰に含まれる消石灰および酸化カルシウム(CaO)等と反応し、炭酸カルシウム(CaCO)等の炭酸塩として焼却灰中に固定される。洗浄槽511において塩素除去処理が行われた焼却灰は、灰押機構512により圧縮されて(すなわち、絞られて)含有水分が低減され、洗浄済み焼却灰として洗浄槽511から排出される。
図5は、焼却灰洗浄部51による洗浄前および洗浄後の焼却灰の組成を示す表である。図5では、洗浄前後の焼却灰に含まれる各成分の重量割合を示す。図5中の各酸化物の重量割合は、各元素が酸化物状態にあるとしたときの重量割合を蛍光X線分析を利用して求めたものである。塩素の重量割合は、原子吸光分光法により求めた。無機炭素の重量割合は、赤外分光法により求めた。図5に示すように、焼却灰の塩素濃度は、焼却灰洗浄部51による洗浄により、5.5重量%から0.07重量%まで減少する。したがって、焼却灰洗浄部51による洗浄後の焼却灰の塩素濃度は、JIS(日本工業規格)R5214に規定される普通エコセメントの基準である0.1重量%以下を満たす。
焼却灰洗浄部51では、上述のように、洗浄槽511内にて焼却灰の洗浄に利用されることにより、洗浄液の塩素濃度は高くなる。そこで、焼却灰洗浄部51では、洗浄槽511から取り出されて循環流路部513を流れる洗浄液の一部が、分岐流路部516により塩化物除去部517へと導かれる。塩化物除去部517は、当該洗浄液から塩素を塩化物(例えば、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)または塩化カルシウム)として除去する。具体的には、例えば、塩化物除去部517において洗浄液が冷却されることにより、塩化物が結晶化して洗浄液から析出する。結晶化した塩化物は、洗浄液から除去されて塩化物除去部517から排出される。換言すれば、塩化物除去部517では、塩化物の晶析処理が行われる。
塩化物除去部517から排出された塩化物は、塩化物搬送機構518により、飛灰処理部6へと搬送される。塩化物搬送機構518は、例えば、密閉された搬送空間と、当該搬送空間内にて塩化物を搬送するベルトコンベアとを含む。当該密閉空間には、例えば、水分含有率が比較的低いドライエアが供給されている。これにより、塩化物(例えば、塩化カルシウム)が潮解してベルトコンベア等に付着することを防止または抑制することができる。なお、上記ドライエアに代えて、第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスが塩化物搬送機構518に供給されてもよい。
塩化物搬送機構518により飛灰処理部6へと搬送された塩化物は、集塵部23等から排出された飛灰に混合される。具体的には、例えば、塩化物除去部517から排出された塩化物は、図1に示す飛灰処理部6の飛灰貯留部64へと搬送され、飛灰貯留部64に一時的に貯留されている飛灰に混合される。飛灰に混合された塩化物は、飛灰搬送機構65により飛灰と共に飛灰炭酸化部62へと搬送され、飛灰炭酸化部62により炭酸化処理(すなわち、重金属類の溶出防止処理)が施される。なお、塩化物除去部517から排出された塩化物は、集塵部23と飛灰炭酸化部62との間における適切な位置であれば、飛灰貯留部64以外の部位にて飛灰に混合されてもよい。
図4に示すように、塩化物除去部517により塩素が除去された洗浄液は、分岐流路部516により循環流路部513へと導かれ、循環流路部513を流れる洗浄液と共に洗浄槽511へと戻される。このように、塩化物除去部517により洗浄液中の塩素除去が行われることにより、洗浄槽511中の洗浄液の塩素濃度が過剰に高くなることが防止され、洗浄槽511における洗浄液の洗浄能力(すなわち、塩素除去能力)の低下が抑制される。なお、焼却灰洗浄部51では、循環流路部513を流れる洗浄液の全部が塩化物除去部517へと導かれ、当該洗浄液から塩素が除去されてもよい。
図6は、飛灰処理部6の飛灰炭酸化部62の構成を示す図である。飛灰炭酸化部62には、上述の第1ガス分離部42により生成された二酸化炭素濃縮ガスが供給される。飛灰炭酸化部62は、第1収容部621と、第1撹拌部622と、第1モータ623と、第1液体供給部624と、ガス充填部625と、第2収容部626と、第2撹拌部627と、第2モータ628と、第2液体供給部629とを備える。
第1収容部621は、飛灰貯留部64から供給される飛灰を収容する。当該飛灰には、上述のように、焼却灰洗浄部51の塩化物除去部517(図4参照)から排出された塩化物も含まれる。第1液体供給部624は、第1収容部621内の飛灰に液体を供給する。図6に示す例では、第1液体供給部624から第1収容部621の内部に、液体がスプレー状に供給される。当該液体は、飛灰の炭酸化処理を促進する促進剤である。第1液体供給部624から供給される液体は、例えば水である。第1液体供給部624からは、水に代えて他の液体(例えば、炭酸水)が供給されてもよく、あるいは、水に加えて様々な種類の液体(例えば、重金属類溶出防止剤)が供給されてもよい。ガス充填部625は、第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスを、第1収容部621内に供給する。
第1撹拌部622は、パドル状の回転部材であり、第1収容部621の内部に配置される。第1モータ623が、第1撹拌部622を回転させることにより、第1液体供給部624からの液体が供給された飛灰が、第1収容部621の内部において撹拌される。これにより、液体が供給された飛灰が、凝集して塊状になることが防止または抑制される。また、凝集した飛灰の塊が第1収容部621の内部に存在する場合、当該飛灰の塊が粒子状に分解される。このため、飛灰と、第1液体供給部624からの液体(上述の例では、水)と、ガス充填部625からの二酸化炭素濃縮ガスとが、効率良く接触する。飛灰は、水および二酸化炭素濃縮ガスと混合されることにより炭酸化される。換言すれば、飛灰中に二酸化炭素が固定される。これにより、飛灰のpHが低下し、重金属類の溶出が防止または抑制される。
第1収容部621にて炭酸化された飛灰は、第1収容部621から第2収容部626へと送出され、第2収容部626内に収容される。第2液体供給部629は、第2収容部626内の飛灰に液体を供給する。第2液体供給部629から供給される液体は、例えば、水および重金属類溶出防止剤である。重金属類溶出防止剤として、例えば、キレート剤または無機系薬剤が利用される。
第2撹拌部627は、スクリュー状の回転部材であり、第2収容部626の内部に配置される。第2モータ628が、第2撹拌部627を回転させることにより、炭酸化された飛灰が、第2収容部626の内部において、第2液体供給部629からの液体と混練される。混練後の飛灰は、処理済み飛灰として飛灰炭酸化部62から排出される。処理済み飛灰のpHは、例えば、9.0以上かつ11.0以下である。これにより、鉛およびカドミウム(Cd)等の重金属類の溶出が抑制される。また、処理済み飛灰には、上述のように重金属類溶出防止剤が含まれているため、重金属類の溶出が防止、または、より一層抑制される。
次に、図1に示すゴミ焼却施設1の運転実績の一例について、図7および図8に示す排ガスおよび灰の処理フローを参照しつつ説明する。ゴミ焼却施設1にて焼却処理するゴミの量が300t/日である場合、ゴミ焼却炉21から発生する焼却灰および飛灰のそれぞれの量は、46.8t/日および7.9t/日であった。また、ゴミ焼却炉21から発生する排ガスの量は2720x10N/日であった。当該排ガス中の窒素濃度、二酸化炭素濃度、酸素濃度および水分濃度はそれぞれ、63.0体積%、7.5体積%、4.5体積%および25.0体積%であった。ゴミ焼却炉21から発生する二酸化炭素の重量は401t/日であった。
ゴミ焼却施設1では、ゴミ焼却炉21から排出された排ガスのうち、37.3x10N/日が排ガス処理装置4へと供給され、ガス冷却部41において約170℃から約40℃まで冷却される(ステップS11)。これにより、排ガス中の水分が凝縮し、8.3t/日のドレン水が発生する。ガス冷却部41から送出される排ガス中の二酸化炭素濃度および水分濃度はそれぞれ、9.6体積%および3.6体積%であった。当該排ガス中の二酸化炭素の重量は、5.5t/日であった。ガス冷却部41から送出された排ガスは、第1ガス分離部42へと供給される。
第1ガス分離部42では、ガス冷却部41を通過した排ガス(すなわち、ステップS11において冷却された排ガス)中の二酸化炭素が、圧力スイング吸着法により濃縮され、3.70x10N/日の二酸化炭素濃縮ガスが生成される(ステップS12)。当該二酸化炭素濃縮ガス中の二酸化炭素濃度および水分濃度はそれぞれ、68.1体積%および28.4体積%であった。
第1ガス分離部42により生成された二酸化炭素濃縮ガスは、ガス圧縮部45により圧縮されることにより、1.0MPaAまで昇圧される。これにより、二酸化炭素濃縮ガス中の水分が凝縮し、ドレン水として二酸化炭素濃縮ガスから除去される。ガス圧縮部45による圧縮により発生するドレン水の重量は、1.0t/日であった。その結果、2.67x10N/日の二酸化炭素濃縮ガスが得られた。当該二酸化炭素濃縮ガス中の二酸化炭素濃度および水分濃度はそれぞれ、94.5体積%および0.7体積%であった。第1ガス分離部42にて排ガスから回収される二酸化炭素の重量は、4.9t/日であった。すなわち、ガス冷却部41から第1ガス分離部42に供給される排ガス中の二酸化炭素の約90重量%が、第1ガス分離部42にて二酸化炭素濃縮ガスとして回収された。第1ガス分離部42における二酸化炭素の回収率をさらに増大することは可能であるが、当該回収率を約90%程度に抑えておくことにより、第1ガス分離部42を小型化することができるとともに、第1ガス分離部42のランニングコストの増大を抑制することができる。第1ガス分離部42における二酸化炭素の上記回収率は、好ましくは、50%以上かつ90%以下である。
第1ガス分離部42により二酸化炭素濃縮ガスが除去された残りの排ガスは、第1ガス分離部42から第2ガス分離部43へと供給される。第2ガス分離部43に供給された排ガスの量は、25.4x10N/日であった。当該排ガス中の窒素濃度、酸素濃度および二酸化炭素濃度はそれぞれ、92.3体積%、6.6体積%および1.1体積%であった。
第2ガス分離部43では、ガス冷却部41および第1ガス分離部42を通過した排ガス(すなわち、ステップS11にて冷却され、ステップS12にて二酸化炭素が除去された排ガス)中の酸素が、圧力スイング吸着法により除去され、9.99x10N/日の低酸素ガスが生成された(ステップS13)。低酸素ガス中の酸素濃度は、1体積%以下であった。ステップS13では、ガス圧縮機431(図3参照)により、第1ガス分離部42からの排ガス(すなわち、酸素除去前の排ガス)が圧縮され、当該排ガスから水が除去される。
ステップS13において第2ガス分離部43により生成された低酸素ガスは、飛灰処理部6に供給される(ステップS14)。ステップS14では、第2ガス分離部43により生成された9.99x10N/日の低酸素ガスのうち、1.0x10N/日の低酸素ガスが、飛灰処理部6の飛灰加熱部61に供給される。飛灰加熱部61には、集塵部23等から7.9t/日の飛灰が供給される。飛灰加熱部61では、第2ガス分離部43からの低酸素ガスが加熱容器611内に供給されている状態(すなわち、低酸素雰囲気下)で飛灰の加熱が行われ、飛灰中に含まれるダイオキシン類の熱分解処理が行われる。飛灰加熱部61における処理後の飛灰中のダイオキシン濃度はN.D.(不検出)であり、ダイオキシン類対策特別措置法に係る煤塵等の管理型最終処分場への埋め立て判定基準値(3ng−TEQ/g)を満足した。
また、ステップS14では、第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスのうち、1.0x10N/日の低酸素ガスが、飛灰処理部6の飛灰貯留部64に供給される。飛灰貯留部64には、飛灰加熱部61にてダイオキシン分解処理が行われた飛灰が一時的に貯留されている。飛灰貯留部64に低酸素ガスを継続的に供給した結果、一週間の実験期間において、飛灰貯留部64における水素ガスの発生は観測されなかった。
さらに、ステップS14では、第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスが、飛灰処理部6の飛灰搬送機構65および飛灰貯留部63にも供給される。飛灰搬送機構65および飛灰貯留部63に低酸素ガスを継続的に供給した結果、一週間の実験期間において、飛灰搬送機構65および飛灰貯留部63における水素ガスの発生は観測されなかった。
一方、ステップS12において第1ガス分離部42により生成された二酸化炭素濃縮ガスは、灰処理部3における灰の処理に利用される(ステップS15)。ステップS15では、第1ガス分離部42にて生成された2.67x10N/日の二酸化炭素濃縮ガスのうち、1.41x10N/日の二酸化炭素濃縮ガスが、飛灰処理部6の飛灰炭酸化部62に供給される。飛灰炭酸化部62には、飛灰加熱部61から飛灰貯留部64を経由して、7.9t/日の飛灰が供給される。飛灰炭酸化部62では、当該飛灰に対する割合が20重量%の水が、図6に示す第1液体供給部624から供給され、第1収容部621内にて飛灰および水が上述の二酸化炭素濃縮ガスと共に撹拌されて混合される。これにより、飛灰の炭酸化処理が行われる(ステップS151)。そして、第2収容部626内にて、上記飛灰に対する割合が10重量%の水、および、0.5重量%の重金属類溶出防止剤(例えば、株式会社ポーラーズ研究所製のアッシュワンG)が第2液体供給部629から供給され、炭酸化処理された飛灰、水および重金属類溶出防止剤が混練される。
飛灰炭酸化部62では、集塵部23等から供給された飛灰のうち約90%が炭酸化され、飛灰のpHは12.7から10.8まで低下した。飛灰炭酸化部62から排出されたガス(いわゆる、オフガス)中の二酸化炭素の量は、0.14x10N/日であった。飛灰炭酸化部62では、2.4t/日の二酸化炭素が飛灰中に固定された。飛灰からの鉛および総水銀(T−Hg)の溶出量は、環境庁告示13号に準拠した溶出試験の結果、それぞれ0.1mg/L(ミリグラム/リットル)、および、N.D.(不検出)であり、共に特別管理一般廃棄物の煤塵に係る埋め立ての判定基準値を満足した。なお、当該判定基準値は、鉛で0.3mg/L以下であり、総水銀で0.005mg/L以下である。
また、ステップS15では、第1ガス分離部42により生成された二酸化炭素濃縮ガスのうち、1.25x10N/日の二酸化炭素濃縮ガスが、焼却灰処理部5の焼却灰洗浄部51に供給される。焼却灰洗浄部51には、ゴミ焼却炉21から46.8t/日の焼却灰が供給される。焼却灰洗浄部51では、当該焼却灰が、二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄されることにより、焼却灰の塩素除去処理が行われる(ステップS152)。焼却灰洗浄部51から排出されたガス(いわゆる、オフガス)中の二酸化炭素の量は、0.12x10N/日であった。焼却灰洗浄部51では、2.1t/日の二酸化炭素が焼却灰中に固定された。
ゴミ焼却施設1では、上述のステップS15におけるステップS151およびステップS152は、並行して行われてもよく、いずれか一方が他方よりも先に行われてもよい。また、ステップS14およびステップS15も、並行して行われてもよく、いずれか一方が他方よりも先に行われてもよい。
以上に説明したように、排ガス処理装置4は、ガス冷却部41と、第1ガス分離部42とを備える。ガス冷却部41は、ゴミ焼却炉21から排出された排ガスを冷却する。第1ガス分離部42は、ガス冷却部41を通過した排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、排気ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを生成するガス分離部である。第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスは、ゴミ焼却炉21から排出された灰を処理する灰処理部3へと導かれ、灰処理部3における灰の処理に利用される。これにより、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を、ゴミ焼却炉21から排出される灰の処理に効率良く利用することができる。また、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を当該灰中に固定することにより、ゴミ焼却施設1から排出される二酸化炭素を減量することもできる。
上述のように、灰処理部3は、焼却灰洗浄部51を含む。焼却灰洗浄部51は、ゴミ焼却炉21から排出された焼却灰を、二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄して、焼却灰の塩素除去処理を行う。このように、排気ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを洗浄液に供給することにより、焼却灰に含まれる難水溶性のフリーデル氏塩から塩素を効率良く除去することができる。また、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を、焼却灰中に効率良く固定することもできる。その結果、ゴミ焼却施設1から排出される二酸化炭素を効率良く減量することができる。
二酸化炭素濃縮ガスによる焼却灰の洗浄効果を確認するために、図9に示す組成を有する焼却灰を使用して実験を行った。図9では、洗浄前の焼却灰に含まれる各成分の重量割合を示す。図9中の各成分の重量割合は、各元素が酸化物状態にあるとしたときの重量割合を蛍光X線分析を利用して求めたものである。塩素の重量割合は、原子吸光分光法により求めた。
当該実験では、ガラス製ビーカに焼却灰10gと精製水50mLを加えてスラリー状の混合物(以下、単に「スラリー」と呼ぶ。)にする。続いて、二酸化炭素濃度99体積%の二酸化炭素濃縮ガスをガラス製バブラーにより当該スラリーに供給しつつ、スラリーおよび二酸化炭素濃縮ガスをマグネットスターラにより60分間撹拌した後、二酸化炭素濃縮ガスの供給を停止する。次に、粒子保持能が0.2μm(マイクロメートル)のろ紙により、スラリーを固液分離する。さらに、ろ液の体積が100mLになるまで、ろ紙上の残渣に精製水を供給する。その後、ろ紙上の残渣の残留塩素濃度を蛍光X線分析法により求める。ろ紙上の残渣の残留塩素濃度(すなわち、上述の焼却灰洗浄部51にて二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄された洗浄済み焼却灰の残留塩素濃度に対応する濃度)は、0.1重量%であった。当該残留塩素濃度は、JIS(日本工業規格)R5214に規定される普通エコセメントの基準である0.1重量%以下を満たす。
一方、比較例として、上記スラリーへの二酸化炭素ガスの供給を省略し、他を上述の実験と同条件として、上記焼却灰を精製水のみにて洗浄した。比較例の実験結果では、ろ紙上の残渣の残留塩素濃度は0.8重量%であり、二酸化炭素濃縮ガスをスラリーに供給した場合に比べて、洗浄による塩素除去効果は低くなった。また、比較例の実験結果では、上述のJIS(日本工業規格)R5214に規定される普通エコセメントの基準を満たすことはできなかった。
上述のように、灰処理部3は、飛灰炭酸化部62を含む。飛灰炭酸化部62は、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰に二酸化炭素濃縮ガスを混合して飛灰の炭酸化処理を行う。このように、排気ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを飛灰に混合することにより、飛灰を効率良く炭酸化することができる。その結果、飛灰からの重金属類の溶出を防止、または、好適に抑制することができる。また、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を、飛灰中に効率良く固定することもできる。その結果、ゴミ焼却施設1から排出される二酸化炭素を効率良く減量することができる。
図10および図11は、二酸化炭素濃縮ガスによる飛灰の炭酸化処理による重金属類の溶出防止効果を確認するために行った実験結果を示す図である。図10および図11では、二酸化炭素濃度が99体積%または50体積%の二酸化炭素濃縮ガスを使用した実験の結果を「実施例1〜6」として示す。また、二酸化炭素濃度が10体積%または0体積%の低二酸化炭素ガスを使用した実験の結果を「比較例1〜5」として示す。二酸化炭素濃度が10体積%の低二酸化炭素ガスは、ゴミ焼却炉から排出された直後の排ガスに対応する。二酸化炭素濃度が0体積%の低二酸化炭素ガスは、大気に対応する。
当該実験では、ゴミ焼却施設1の集塵部23から採取した飛灰5gに水1gを霧吹きにて添加して良く混ぜ合わせた後、当該飛灰を、直径40mmの筒状反応器内においてガラスフィルタ上に載置する。続いて、上述の二酸化炭素濃縮ガスまたは低二酸化炭素ガスを、反応器の底部から所定の流量にて供給する。反応器の底部から供給されたガスは、上述のガラスフィルタおよび飛灰を通過して反応器の上部から排出される。そして、二酸化炭素濃縮ガスまたは低二酸化炭素ガスの供給を所定時間だけ継続して飛灰を炭酸化した後、飛灰を反応器から取り出し、当該飛灰の炭酸化率およびpHを測定する。炭酸化率は、実験前の飛灰に含まれていた消石灰が炭酸カルシウムに転化したモル割合である。なお、低二酸化炭素ガスの二酸化炭素濃度が0体積%の場合は、飛灰の炭酸化が生じないことは明らかであるため、飛灰への低二酸化炭素ガスの供給は行わない。
さらに、実施例1,2、および、比較例1〜3では、反応器から取り出された飛灰に対し、環境庁告示13号に準拠した溶出試験を行い、鉛および総水銀の溶出量を測定する。また、実施例2および比較例2,3では、溶出試験を行う前に、反応器から取り出された飛灰に重金属類溶出防止剤および水を所定量だけ添加して良く混ぜ合わせ、pHを測定する。重金属類溶出防止剤としては、株式会社ポーラーズ研究所製のアッシュワンGを使用する。
図10に示すように、実施例1,2では、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は99体積%であり、飛灰への二酸化炭素濃縮ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、20分間および20mL/分である。実施例1,2の飛灰の炭酸化率は90%であり、pHは10.8であった。実施例1の飛灰からの鉛および総水銀の溶出量はそれぞれ、0.1mg/Lおよび0.002mg/Lであった。実施例2では、溶出試験前に添加された重金属類溶出防止剤および水の量はそれぞれ、飛灰の0.5重量%および10重量%である。実施例2では、重金属類溶出防止剤および水の添加後の飛灰のpHは、10.5であった。実施例2の飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は共にN.D.(不検出)であった。実施例1,2では、飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、上述の特別管理一般廃棄物の煤塵に係る埋め立ての判定基準値を満足した。
一方、比較例1〜3では、低二酸化炭素ガスの二酸化炭素濃度は0体積%である。比較例1では、飛灰に対して、重金属類溶出防止剤および水は添加されていない。比較例1の飛灰のpHは、12.4であった。比較例2,3では、溶出試験前に添加された重金属類溶出防止剤の量はそれぞれ、飛灰の0.5重量%および3.0重量%である。また、比較例2,3では、溶出試験前に添加された水の量は共に、飛灰の10重量%である。比較例2,3では、重金属類溶出防止剤および水の添加後の飛灰のpHはそれぞれ、12.0および11.0であった。
比較例1の飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、20.1mg/Lおよび0.01mg/Lであった。比較例2の飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、5.2mg/Lおよび0.006mg/Lであった。比較例3の飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、0.1mg/Lおよび0.003g/Lであった。比較例1,2では、飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、上述の特別管理一般廃棄物の煤塵に係る埋め立ての判定基準値を満足できなかった。比較例3では、飛灰からの鉛および総水銀の溶出量は、上述の特別管理一般廃棄物の煤塵に係る埋め立ての判定基準値を満足したが、多量の重金属類溶出防止剤を使用する必要がある。
図11に示すように、実施例3では、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は99体積%であり、飛灰への二酸化炭素濃縮ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、10分間および20mL/分である。実施例3の飛灰の炭酸化率は52%であり、pHは12.0であった。実施例4では、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は99体積%であり、飛灰への二酸化炭素濃縮ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、10分間および40mL/分である。実施例4の飛灰の炭酸化率は92%であり、pHは10.5であった。
実施例1,3,4を比較すると、飛灰に供給される二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が同じである場合、飛灰の最終的な炭酸化率は、飛灰に対する二酸化炭素濃縮ガスの供給総量(すなわち、二酸化炭素濃縮ガスの供給流量と供給時間との積)におよそ正比例することがわかる。また、飛灰の炭酸化速度は、飛灰に対する二酸化炭素濃縮ガスの供給流量におよそ正比例することがわかる。
また、実施例5では、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は50体積%であり、飛灰への二酸化炭素濃縮ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、20分間および20mL/分である。実施例5の飛灰の炭酸化率は51%であり、pHは12.1であった。実施例6では、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度は50体積%であり、飛灰への二酸化炭素濃縮ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、40分間および20mL/分である。実施例4の飛灰の炭酸化率は92%であり、pHは10.9であった。
実施例1,5,6を比較すると、飛灰に供給される二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が異なる場合、飛灰の最終的な炭酸化率は、飛灰に対する二酸化炭素の供給総量(すなわち、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度と供給流量と供給時間との積)におよそ正比例することがわかる。また、飛灰の炭酸化速度は、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度と飛灰に対する二酸化炭素濃縮ガスの供給流量との積におよそ正比例する。
一方、比較例4では、低二酸化炭素ガスの二酸化炭素濃度は10体積%であり、飛灰への低二酸化炭素ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、20分間および20mL/分である。比較例4の飛灰の炭酸化率は12%であり、pHは12.3であった。比較例5では、低二酸化炭素ガスの二酸化炭素濃度は10体積%であり、飛灰への低二酸化炭素ガスの供給時間および供給流量はそれぞれ、200分間および20mL/分である。比較例5の飛灰の炭酸化率は85%であり、pHは12.2であった。
図11に示すように、排ガス処理装置4では、第1ガス分離部42にて生成される二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が50体積%以上であることにより、飛灰の炭酸化処理において、現実的な時間で所望の炭酸化率を達成することができる。換言すれば、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が50体積%以上であることにより、排ガス中の二酸化炭素を実用的に利用することができる。また、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が99体積%以下であることにより、二酸化炭素濃度が99.99%等の場合に比べて、第1ガス分離部42の小型化や簡素化が実現される可能性がある。さらに、二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が90体積%以下(より好ましくは、80体積%以下)であれば、第1ガス分離部42の更なる小型化や簡素化が実現される可能性がある。
排ガス処理装置4では、第1ガス分離部42は、圧力スイング吸着法により二酸化炭素を濃縮する。このように、圧力スイング吸着法を採用することにより、第1ガス分離部42の起動および停止を迅速に行うことができる。このため、第1ガス分離部42は、間欠運転が行われることが比較的多い飛灰炭酸化部62への二酸化炭素濃縮ガスの供給に特に適している。また、比較的規模が小さいゴミ焼却施設では、昼間に運転して夜間は運転を停止するバッチ運転が行われることが多い。当該バッチ運転が行われる場合、第1ガス分離部42における二酸化炭素の濃縮には、第1ガス分離部42の起動および停止を迅速に行うことができる圧力スイング吸着法が、他の方法(例えば、起動および停止に比較的長時間を要するアミン法)よりも適している。
上述のように、排ガス処理装置4は、ガス圧縮部45を備える。ガス圧縮部45は、二酸化炭素濃縮ガスから水を除去する水除去部である。これにより、水分濃度が比較的低い二酸化炭素濃縮ガスを容易に生成することができる。
上述のように、排ガス処理装置4は、第2ガス分離部43を備える。第2ガス分離部43は、ガス冷却部41を通過した排ガス中の酸素を除去し、当該排ガスよりも酸素濃度が低い低酸素ガスを生成するガス分離部である。第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスは、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰を処理する飛灰処理部6に供給される。これにより、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる不活性ガス(例えば、窒素)を利用して、飛灰の低酸素雰囲気下における処理、安全な搬送および安全な貯留を好適に実現することができる。例えば、飛灰処理部6において、飛灰中の両性金属とアルカリ成分との反応により水素が発生した場合であっても、当該水素の燃焼を防止または抑制することができる。
飛灰処理部6は、飛灰加熱部61を含む。飛灰加熱部61は、飛灰を低酸素雰囲気下で加熱することにより、当該飛灰中に含まれるダイオキシン類の熱分解処理を行う。上記低酸素ガスは、飛灰加熱部61に供給される。これにより、飛灰加熱部61における低酸素雰囲気を、ゴミ焼却炉21からの排ガスを利用して容易に、かつ、低コストにて実現することができる。
第2ガス分離部43は、ガス圧縮機431を備える。ガス圧縮機431は、通過するガスから水を除去する水除去部である。これにより、低酸素ガスの水濃度が低くなるため、飛灰処理部6において(例えば、飛灰加熱部61、飛灰貯留部63,64または飛灰搬送機構65において)、第2ガス分離部43からの低酸素ガスが飛灰と接触した際に、飛灰中の両性金属とアルカリ成分との水存在下における反応、および、当該反応による水素の発生を防止または抑制することができる。
排ガス処理装置4では、第2ガス分離部43は、圧力スイング吸着法により酸素を除去する。このように、圧力スイング吸着法を採用することにより、第2ガス分離部43の起動および停止を迅速に行うことができる。このため、第2ガス分離部43は、間欠運転が行われることが比較的多い飛灰処理部6(例えば、飛灰搬送機構65)への低酸素ガスの供給に特に適している。また、上述のようなバッチ運転を行うゴミ焼却施設では、第2ガス分離部43における酸素の除去には、第2ガス分離部43の起動および停止を迅速に行うことができる圧力スイング吸着法が、他の方法(例えば、起動および停止に比較的長時間を要するアミン法)よりも適している。バッチ運転を行うゴミ焼却施設では、圧力スイング吸着法を採用することにより、飛灰加熱部61および飛灰搬送機構65の間欠運転を効率良く行うことができる。
排ガス処理装置4では、低酸素ガスの酸素濃度が10体積%以下であることにより、飛灰の低酸素雰囲気下における処理、安全な搬送および安全な貯留を好適に実現することができる。また、低酸素ガスの酸素濃度が1体積%以下であることにより、飛灰加熱部61におけるダイオキシン類の熱分解処理を好適に、かつ、効率良く行うことができる。
上述のように、ゴミ焼却施設1は、ゴミ焼却炉21と、ガス冷却部41と、第1ガス分離部42と、灰処理部3とを備える。ゴミ焼却炉21は、ゴミを焼却する。ガス冷却部41は、ゴミ焼却炉21から排出された排ガスを冷却する。第1ガス分離部42は、ガス冷却部41を通過した排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、排ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを生成するガス分離部である。灰処理部3は、第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスを利用して、ゴミ焼却炉21から排出された灰を処理する。ゴミ焼却施設1では、上記と同様に、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を、ゴミ焼却炉21から排出される灰の処理に効率良く利用することができる。また、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素を当該灰中に固定することにより、ゴミ焼却施設1から排出される二酸化炭素を減量することもできる。
ゴミ焼却施設1では、灰処理部3が焼却灰洗浄部51を含む。焼却灰洗浄部51は、ゴミ焼却炉21から排出された焼却灰を、二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄して焼却灰の塩素除去処理を行う。焼却灰洗浄部51は、ガス供給部515と、洗浄槽511とを備える。ガス供給部515は、洗浄液に二酸化炭素濃縮ガスを供給する。洗浄槽511は、二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液を貯留する。そして、洗浄槽511に貯留された洗浄液中に焼却灰が投入されて洗浄される。これにより、焼却灰に含まれる難水溶性のフリーデル氏塩からの塩素の効率的な除去を、好適に実現することができる。また、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素の焼却灰中への効率的な固定も、好適に実現することができる。
焼却灰洗浄部51は、循環流路部513と、一時貯留部514とをさらに備える。循環流路部513は、洗浄槽511内の洗浄液の一部を取り出し、洗浄槽511へと戻す。一時貯留部514は、循環流路部513を流れる洗浄液を一時的に貯留する。ガス供給部515は、一時貯留部514に一時的に貯留された洗浄液に、二酸化炭素濃縮ガスを供給する。これにより、洗浄液への二酸化炭素濃縮ガスの供給を容易とすることができる。また、洗浄槽511内の洗浄液のpHは、焼却灰との混合により比較的高くなっているため、洗浄槽511から取り出された洗浄液に二酸化炭素濃縮ガスを供給することにより、洗浄液への二酸化炭素の溶解量を増大することができる。これにより、比較的多量の二酸化炭素を洗浄槽511に供給することができる。
また、焼却灰洗浄部51は、塩化物除去部517と、塩化物搬送機構518とをさらに備える。塩化物除去部517は、循環流路部513を流れる洗浄液から塩素を塩化物として除去する。塩化物搬送機構518は、塩化物除去部517から排出された塩化物を搬送して、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰を捕集する集塵部23から排出された飛灰に混合する。焼却灰から除去された塩化物には、重金属類が含まれている可能性があるため、重金属類の溶出防止処理を施してから埋め立て処分する必要がある。一方、飛灰にも、既述のように、重金属類および高濃度の塩化物が含まれており、飛灰の組成と焼却灰から除去された塩化物の組成とは比較的類似している。そこで、上述のように、焼却灰から除去された塩化物を飛灰に混合することにより、当該塩化物専用の溶出防止処理装置を設けることなく、飛灰炭酸化部62により当該塩化物に対する重金属類の溶出防止処理を行うことができる。その結果、焼却灰からの除去塩素の処理を簡素化することができる。また、ゴミ焼却施設1の構造を簡素化することもできる。
ゴミ焼却施設1では、灰処理部3が飛灰炭酸化部62を含む。飛灰炭酸化部62は、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰に二酸化炭素濃縮ガスを混合して飛灰の炭酸化処理を行う。これにより、飛灰の効率的な炭酸化を、好適に実現することができる。その結果、飛灰からの重金属類の溶出を防止、または、好適に抑制することができる。さらに、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる二酸化炭素の飛灰中への効率的な固定も、好適に実現することができる。
飛灰炭酸化部62は、第1収容部621と、第1液体供給部624と、ガス充填部625と、第1撹拌部622とを備える。第1収容部621は、飛灰を収容する収容部である。第1液体供給部624は、第1収容部621内の飛灰に液体を供給する液体供給部である。ガス充填部625は、第1収容部621内に二酸化炭素濃縮ガスを供給する。第1撹拌部622は、上記液体が供給された飛灰を第1収容部621内において撹拌する。これにより、飛灰、上記液体および二酸化炭素濃縮ガスを効率良く接触させることができる。その結果、飛灰の炭酸化処理を容易に、かつ、より効率良く行うことができる。
上述のように、ゴミ焼却施設1は、ゴミ焼却炉21と、飛灰処理部6と、ガス冷却部41と、第2ガス分離部43と、低酸素ガス供給路44とを備える。ゴミ焼却炉21は、ゴミを焼却し、ガス冷却部41は、ゴミ焼却炉21から排出された排ガスを冷却する。飛灰処理部6は、ゴミ焼却炉21から排出された飛灰を処理する。第2ガス分離部43は、ガス冷却部41を通過した排ガス中の酸素を除去し、当該排ガスよりも酸素濃度が低い低酸素ガスを生成するガス分離部である。低酸素ガス供給路44は、第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスを飛灰処理部6へと導く。ゴミ焼却施設1では、上記と同様に、ゴミ焼却炉21からの排ガスに含まれる不活性ガス(例えば、窒素)を利用して、飛灰の低酸素雰囲気下における処理、安全な搬送および安全な貯留を好適に実現することができる。
飛灰処理部6は、飛灰加熱部61を含む。飛灰加熱部61は、飛灰を低酸素雰囲気下で加熱することにより、当該飛灰中に含まれるダイオキシン類の熱分解処理を行う。低酸素ガス供給路44により導かれた低酸素ガスは、飛灰加熱部61に供給される。これにより、飛灰加熱部61における低酸素雰囲気を、ゴミ焼却炉21からの排ガスを利用して好適に実現することができる。
第2ガス分離部43は、ガス圧縮機431を備える。ガス圧縮機431は、通過するガスから水を除去する水除去部である。これにより、低酸素ガスの水濃度が低くなるため、上述のように、飛灰処理部6における飛灰中の両性金属とアルカリ成分との水存在下における反応、および、当該反応による水素の発生を防止または抑制することができる。また、飛灰中の塩化カルシウム等が潮解して、飛灰処理部6(例えば、飛灰搬送機構65)に付着することを防止または抑制することもできる。
飛灰処理部6は、飛灰搬送機構65を含む。飛灰搬送機構65は、飛灰を密閉された搬送空間内にて搬送する。低酸素ガス供給路44により導かれた低酸素ガスは、飛灰搬送機構65の搬送空間に供給される。これにより、飛灰搬送機構65において、飛灰中の両性金属とアルカリ成分との水存在下における反応により水素が発生した場合であっても、当該水素の燃焼を防止または抑制することができる。その結果、飛灰の安全な搬送を好適に実現することができる。
上述のゴミ焼却施設1および排ガス処理装置4では、様々な変更が可能である。
例えば、排ガス処理装置4では、第1ガス分離部42における二酸化炭素の濃縮は、圧力スイング吸着法以外の方法により行われてもよい。第2ガス分離部43における低酸素ガスの生成も、圧力スイング吸着法以外の方法により行われてもよい。
排ガス処理装置4では、二酸化炭素濃縮ガスを圧縮することにより二酸化炭素濃縮ガス中の水を除去するガス圧縮部45に代えて、他の方法(例えば、吸着剤による水の吸着)で二酸化炭素濃縮ガス中の水を除去する水除去部が設けられてもよい。
焼却灰洗浄部51では、洗浄液中からの塩素の除去は、塩化物除去部517における塩化物の晶析処理以外の様々な方法により行われてよい。また、本発明の関連技術では、洗浄液への二酸化炭素濃縮ガスの供給は、必ずしも一時貯留部514にて行われる必要はなく、洗浄槽511中の洗浄液に二酸化炭素濃縮ガスが直接的に供給されてもよい。
飛灰処理部6では、飛灰貯留部63が省略され、集塵部23等にて捕集された飛灰が、飛灰搬送機構65により飛灰加熱部61へと直接的に搬送されてもよい。
第1ガス分離部42にて生成された二酸化炭素濃縮ガスは、焼却灰洗浄部51における焼却灰の塩素除去処理のみに利用されてもよい。本発明に関連する技術では、当該二酸化炭素濃縮ガスは、飛灰炭酸化部62における飛灰の炭酸化処理(すなわち、重金属類の溶出防止処理)のみに利用されてもよい。また、二酸化炭素濃縮ガスは、必ずしも当該塩素除去処理および炭酸化処理に利用される必要はなく、ゴミ焼却炉21から排出された灰の様々な処理に利用されてよい。
第2ガス分離部43にて生成された低酸素ガスは、飛灰処理部6において、飛灰加熱部61におけるダイオキシン類の熱分解処理以外の様々な飛灰の処理に利用されてよい。また、低酸素ガスは、焼却灰処理部5に供給されてもよく、焼却灰の様々な処理に利用されてもよい。
排ガス処理装置4では、第2ガス分離部43が省略され、低酸素ガスの生成(ステップS13)が行われなくてもよい。この場合、第1ガス分離部42を通過した排ガス(すなわち、第1ガス分離部42において二酸化炭素濃縮ガスの生成に使用された残りの排ガス)は、例えば、排ガス流路26へと導かれ、冷却塔22と集塵部23との間において、排ガス流路26を流れる排ガスに合流する。なお、第1ガス分離部42を通過した排ガスは、例えば、大気放散されてもよい。
排ガス処理装置4は、上述のゴミ焼却施設1とは構造が異なるゴミ焼却施設に設けられてもよい。例えば、ゴミ焼却炉21は、ストーカ式以外の様々な種類の焼却炉(例えば、流動床式または溶融炉式の焼却炉)であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 ゴミ焼却施設
3 灰処理部
4 排ガス処理装置
5 焼却灰処理部
6 飛灰処理部
21 ゴミ焼却炉
23 集塵部
41 ガス冷却部
42 第1ガス分離部
43 第2ガス分離部
44 低酸素ガス供給路
51 焼却灰洗浄部
61 飛灰加熱部
62 飛灰炭酸化部
65 飛灰搬送機構
431 ガス圧縮機
511 洗浄槽
513 循環流路部
514 一時貯留部
515 ガス供給部
517 塩化物除去部
518 塩化物搬送機構
621 第1収容部
622 第1撹拌部
624 第1液体供給部
625 ガス充填部
S11〜S15,S151,S152 ステップ

Claims (5)

  1. ゴミ焼却施設であって、
    ゴミを焼却するゴミ焼却炉と、
    前記ゴミ焼却炉から排出された排ガスを冷却するガス冷却部と、
    前記ガス冷却部を通過した前記排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、前記排ガスよりも高濃度の二酸化炭素を含む二酸化炭素濃縮ガスを生成するガス分離部と、
    前記ゴミ焼却炉から排出された飛灰を捕集する集塵部と、
    前記ガス分離部にて生成された前記二酸化炭素濃縮ガスを利用して、前記ゴミ焼却炉から排出された焼却主灰および前記飛灰を処理する灰処理部と、
    を備え、
    前記灰処理部が、前記焼却灰を、前記二酸化炭素濃縮ガスが供給された洗浄液にて洗浄して前記焼却灰の塩素除去処理を行う焼却灰洗浄部を含み、
    前記焼却灰洗浄部が、
    前記洗浄液に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するガス供給部と、
    前記二酸化炭素濃縮ガスが供給された前記洗浄液を貯留し、前記洗浄液中に前記焼却灰が投入されて洗浄される洗浄槽と、
    前記洗浄槽内の前記洗浄液の一部を取り出し、前記洗浄槽へと戻す循環流路部と、
    前記循環流路部を流れる前記洗浄液を一時的に貯留する一時貯留部と、
    を備え、
    前記ガス供給部が、前記一時貯留部に一時的に貯留された前記洗浄液に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するものであり、
    記焼却灰洗浄部が、
    前記循環流路部を流れる前記洗浄液から塩素を塩化物として除去する塩化物除去部と、
    前記塩化物除去部から排出された前記塩化物を搬送して、前記集塵部から排出された前記飛灰に混合する塩化物搬送機構と、
    をさらに備えることを特徴とするゴミ焼却施設。
  2. 請求項に記載のゴミ焼却施設であって、
    前記灰処理部が、前記飛灰に前記二酸化炭素濃縮ガスを混合して前記飛灰の炭酸化処理を行う飛灰炭酸化部を含むことを特徴とするゴミ焼却施設。
  3. 請求項に記載のゴミ焼却施設であって、
    前記飛灰炭酸化部が、
    前記飛灰を収容する収容部と、
    前記収容部内の前記飛灰に液体を供給する液体供給部と、
    前記収容部内に前記二酸化炭素濃縮ガスを供給するガス充填部と、
    前記液体が供給された前記飛灰を前記収容部内において撹拌する撹拌部と、
    を備えることを特徴とするゴミ焼却施設。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載のゴミ焼却施設であって、
    前記ガス分離部が、圧力スイング吸着法により二酸化炭素を濃縮することを特徴とするゴミ焼却施設。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載のゴミ焼却施設であって、
    前記二酸化炭素濃縮ガスの二酸化炭素濃度が50体積%以上かつ99体積%以下であることを特徴とするゴミ焼却施設。
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