JP6826218B2 - 電子衝撃検出器を動作させる方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学装置の分野、より具体的には電子衝撃撮像センサに関する。
本発明の関連出願
本出願は、Ximan他による2014年7月22日出願の米国仮出願第62/027,679号「HIGH RESOLUTION HIGH QUANTUM EFFICIENCY ELECTRON BOMBARDED CCD OR CMOS IMAGING SENSOR」を優先権主張するものであり、本明細書にその全文を引用している。
画像増倍管は、X線またはガンマ線(X線画像増倍管)による材料の蛍光等の微光プロセスを可視的に撮像可能にする、あるいは近赤外線または短波赤外線等の非可視光源を可視光源に変換する光学システムで利用可能な光の強度を高める真空管装置である。
マイクロチャネルプレート(MCP)および近接焦点概念に基づく画像増倍管により、全視野にわたるMCP倍率、低歪曲性、および均一な解像度により高い利得が得られる。しかし、MCP方式の画像増倍管は、多くのクリティカルな用途において解像度が比較的低い傾向がある。また、MCPは光電陰極の直後で光電子を40%程度遮断する場合がある。従って通常、MCP方式の画像増倍管の検出量子効率は低い。
より高い検出量子効率を実現すべく、静電集束レンズまたは複合的な磁気静電集光光学系に基づく増強装置管を利用してもよい。このような画像増倍管は通常、MCP方式の画像増倍管よりも極めて良好な検出量子効率(DQE)および解像度を有している。しかし、非晶質の蛍光閃輝層における電子および光子散乱により依然として最終的な解像度が劣化してしまう。また、蛍光スクリーン上に照射された光をCCDまたはCMOS等の最終段階の撮像素子に伝達するためにファイバプレートまたはリレー光学レンズを必要とする。この結合段階で解像度および利得が更に劣化する恐れがある。可能な限り多くの光を収集しるには高開口数(NA)のリレーレンズが必要な場合がある。高NA且つ大視野(FOV)の光学系は大口径且つ長側面のリレーレンズを必要とする。このようなリレー光学系のコストが増大する恐れがある。このような集光装置における焦点深度が浅いことが別途懸念される。これらの短所は全て、光学系の配置および現場作業の煩雑さを増大させる。
増倍管に基づく検出器における上述の問題を解決すべく、CCDまたはCMOSセンサ等のピクセル画像センサが、光電陰極から放出された光電子を直接収集すべく蛍光スクリーン位置に配置されている。この種の検出器は典型的に、電子衝撃CCD(EBCCD)検出器または電子衝撃CMOS(EBCMOS)検出器と呼ばれる。EBCCDまたはEBCMOS装置は、蛍光スクリーンにおける電子/光子変換ステップ、および蛍光体とCCDまたはCMOSセンサとの間の高価な結合素子を不要にする。
大多数の現行EBCCD/EBCMOS検出器は、設計を簡素化し、電力要求を減らして、検出器を小型化すべく近接焦点法に基づいて設計される。近接焦点EBCCD/EBCMOSは、例えば1994年6月14日発行の米国特許第5,321,334号(Katsuyuki KinoshitaおよびYohsinori Inagaki)、および2001年9月4日発行の米国特許第6,285,018号(Verle W.Aebi他)に開示されている。
近接焦点EBCCDの概念図を図1に示す。光電陰極層101がガラス基板100にコーティングされている。CCD/CMOSチップ104が、光電陰極101に対向するパッケージ基板105に配置されている。パッケージ全体が、真空密閉管を形成すべくポッティング材料103により密閉される。従来のEBCCD/EBCMOS装置における光電陰極は通常、透過モード形式である。これは、入射光子がガラス窓を通過して、ガラス基板との界面層の側の光電陰極層を照射することを意味する。入射光子により照射されたならば、光電子102が光電陰極層の真空側面から放出され、次いで光電陰極層とセンサ表面との間に印加されたバイアス電圧106により加速される。
光電陰極から光電子が放出されたならば、それらの初速は通常、光電陰極面に垂直な成分および光電陰極面に並行な成分を有している。光電陰極面に並行な成分の速度は、光電陰極面上の同一点から発生した電子雲の横方向の拡散を引き起こす。横方向の拡散の範囲は、横方向の初期速度および光電陰極とCCD/CMOSセンサとの間の移動時間に比例する。横方向の拡散を減らすには、横方向の初期速度を下げて移動時間を短縮することが重要である。横方向の初期速度は、入射光子エネルギー、光電陰極の仕事関数、およびバンド間隔構造により決定される。光電陰極とセンサとの間の移動時間は、当該間隔およびこれらの間の加速電圧により決定される。間隔が狭くて加速バイアス電圧が高いほど、移動時間が短くなり、従って解像度が良くなる。しかし、間隔が狭く、且つバイアス電圧が高いほど光電陰極とセンサの間の電場がより高いことを意味する。電場強度が2〜4kV/mmに近づくと、真空圧、表面の滑らかさ、および材料に応じてアーク発生のリスクが大幅に増大する。サブピクセルの解像度を得るために、間隔は、特に背面薄型センサでのCCD/CMOSチップの非平坦性が重要になる程度に小さくなければならない。このような不均一な間隔により、解像度の変動、局所的な歪曲、およびアーク発生のリスクが増大する恐れがある。
間隔を狭めることができない場合、解像度を向上させるにはバイアス電圧を増大させなければならない。しかし、センサ内部の電子のエネルギーが高いほど、X線発生が増大し、暗電流の増大、ホットピクセル、および欠陥密度の増大に起因する利得低下によりCCD/CMOSセンサが損傷する。EBCCD/EBCMOSセンサの寿命を延長するには、CCD/CMOSチップへの光電子の入射エネルギーを1または2keV未満に保つ方が良い。従って、近接焦点EBCCD/EBCMOSの寿命の延長と解像度の向上との間には矛盾する要件がある。低い入射電子エネルギーで高利得を実現すべく、酸化物コーティングではなくホウ素コーティングが、背面薄型EBCCD/EBCMOSにコーティングされる。ホウ素コーティングされた背面照射センサが、2013年10月10日公開の米国公開特許出願第2013/0264481号(Jehn−Huar Chen他)に開示されている。
解像度を向上させるべく、静電集束ハイブリッドEBCCD設計が、Katsuyuki Kinoshita他による1994年6月14日発行の米国特許第5,321,334号、およびS.Buontempo他「Nuclear Instruments and Methods A,issue2−3、page 255、August 1998」に発表された研究報告に開示されている。しかし、静電集束真空管では通常、焦点の均一性が悪く、または非平坦な対物/画像平面および高い画像歪曲が生じる。このような短所は、高解像度の時間遅延積分(TDI)撮像センサに用途を限定している。例えば、歪曲はTDIモード撮像センサでぼやけとして処理される。
EBCCD/EBCMOS解像度を向上させる別の試みが、2013年6月13日公開のYung−Ho Alex Chuang他による米国特許公開第2013/0148112A1号に開示されている。開示されている方法は、光電陰極とセンサとの間にマイクロレンズアレイが挟まれた集光プレートを挿入するステップを含んでいる。しかし、光電陰極から放出される多くの光電子は、集光プレート上の閉領域によりブロックされる可能性がある。従って、この方式ではEBCCD/EBCMOS全体の検出量子効率(DQE)が低下する恐れがある。
EBCCD/EBCMOS装置の全般的DQEは、光電陰極の量子効率(QE)によりほぼ決定される。透過モード光電陰極において、光子の大多数は光電陰極の前面で吸収される。従って、光電陰極層内のエネルギー電子は、仕事関数により生じたエネルギー障壁を脱出可能になるには、光電陰極の真空側に拡散する必要がある。エネルギー電子の運動量は、2個の表面間での拡散プロセスの間に失われる恐れがある。反射モード光電陰極において、光子は光電陰極の真空側で吸収される。エネルギー電子は、同じ位置に近い光電陰極から脱出することができる。従って、反射モード光電陰極は通常、顕著に高い量子効率を有している。
反射モード光電陰極が、対応する透過モード光電陰極よりも50%〜100%高い量子効率(QE)を実現可能であることは公知である。例えば、2012年にYoshihiro Ishigami他がProceedings of SPIE vol.8359に発表した研究論文では、反射モードおよび透過モードでのGaN光電陰極のQEを比較した。266nmの光子に対するGaN光電陰極のQEは、反射モードで37%まで上昇し得る。但し、QEは透過モードで17%に低下する。管長を伸ばすことで解像度を大幅に犠牲にすることなく、従来の近接焦点EBCCD/EBCMOSにおける反射モード光電陰極を実装することは殆ど不可能である。解像度および量子効率を向上させる反射モード傾斜磁場集光EBCCD/EBCMOS装置が、1989年にC.B.OpalおよびG.R.CarruthersによりProceedings of SPIE vol.1158 page 96−103で報告されている。このような装置は、加速電場軸に対して傾斜した磁場を有している。傾斜磁場は、法線軸から光電子を偏向させて、法線軸上に置かれていないセンサに集束させることができる。装置全体は嵩張る。傾斜焦点設計における焦点収差および幾何形状の歪みが、半導体欠陥検査装置等の多くの高解像度TDI撮像用途に対して過大になる恐れがある。
米国特許第5,321,334号明細書 米国特許第6,285,018号明細書 米国特許公開第2013/0148112A1号明細書 米国特許出願第13/792,166号明細書 米国特許第7,525,649号明細書 米国特許公開第2014/0009759A1号明細書
S.Buontempo et al.,"Nuclear Instruments and Methods A,issue2−3、page 255、August 1998" Yoshihiro Ishigami,Proceedings of SPIE vol.8359,2012 C.B.Opal and G.R.Carruthers,Proceedings of SPIE vol.1158 page 96−103,1989 Sarubbi et al.,Chemical vapor deposition of a−boron layers on silicon for controlled nanometer−deep p+−n junction formation(J.Electron.Material,vol.39,pp.162−173,2010)
そのため、高い空間解像度、低い入射エネルギー、および高い利得を実現可能なEBCCD/CMOS装置が必要とされている。更に、センサが数十ミクロンまたは約100ミクロンの凹凸を多数含んでいる場合であっても、これらの要件を実現可能なEBCCD/CMOS装置が必要とされている。
本発明は、各種の新規の構造および方法論を用いて高解像度電子光学系および低入射エネルギー(例:2keV以下)を実現することにより、高品質の微光撮像を提供し、且つCMOSまたはCCD画像センサの動作寿命を最大化する電子衝撃検出器(例:EBCCDまたはEBCMOS検出器)を目的とする。
低入射エネルギーで高解像度電子光学系を得るために二通りの基本的方式を用いる。いずれの場合も、環状電極を用いて、光電子が光電陰極から放出される際に当該光電子を加速し、磁場発生器を用いて、光電子が光電陰極とセンサの間の真空室を通過する際に当該光電子に対して集束レンズ効果をもたらす。第1の方式は、光電陰極とセンサの距離を、従来の近接EBCCDにおける間隔(通常0.5mm未満)よりも大幅に長く且つ蛍光スクリーンを有する磁気集光画像増倍管(通常40mm超)よりも大幅に短い距離である約10mm〜20mmとすることにより、光電子を比較的低い加速電場で加速して所望の低入射エネルギーを生じさせるものである。この場合、電流が3Amp以下または永久磁石を有するソレノイドにより追加的な磁場が発生して高解像度の電子光学系が得られる。第2の基本的方式では、光電陰極付近の環状電極が漸次増大する電圧を受けることにより光電子が真空管室に沿った短い距離の間にピークエネルギーまで加速し、CCD/CMOSセンサ付近の環状電極が漸次低下する電圧を受けることにより光電子がピークエネルギーから所望の低入射エネルギーまで減速する。
透過モードの実施形態および反射モードの実施形態の両方を開示する。いくつかの反射EB検出器において、偏向電場または偏向磁場を用いて光電子を軸外センサへ偏向させる。いくつかの実施形態において、1個以上の環状電極が、2個以上の電気絶縁された湾曲区画を含む区分化された円形電極構造を含み、各湾曲区画に異なる電圧が印加されて偏向電場を発生させる。他の実施形態において、多極偏向コイルが真空管構造と永久磁石またはソレノイドとの間に配置され、当該多極偏向コイルは偏向磁場を発生させるべく構成されている。広角反射モード用途において、静電偏向器または磁気偏向器を用いて光電子を約30度超の軸外角で偏向させる。
本発明はまた、上述の種類の1個以上のEB(CCDまたはCMOS)検出器を含む暗視野検査システム、および検査対象のサンプルへ光を誘導し、サンプルからの散乱光を収集して、収集された光をEB検出器に誘導すべく構成された光学システムを目的とする。
本発明の上述および他の特徴、態様、並びに利点は、以下の記述、添付の請求項、および添付の図面を参照することにより理解が深まろう。
従来の近接焦点EBCCDを示す側面断面図である。 本発明の一実施形態による、透過モード磁気集光EBCCD/EBCMOSを示す側面断面図である。 一実施形態の加速管の管長に沿った光電子のエネルギーを示す図である。 本発明の一実施形態による、短縮距離構成の透過モード磁気集光EBCCD/EBCMOSを示す側面断面図である。 一実施形態の減速管の管長に沿った光電子のエネルギーを示す説明図である。 本発明の別の実施形態による、静電偏向を伴う反射モードEBCCD/EBCMOSを示す側面断面図である。 双極偏向器および環状電極の両方として動作すべく2個の電極に分割された円形環状電極を示す上面図である。 六極偏向および環状電極の両方として動作すべく6個の部分に分割された円形環状電極を示す上面図である。 本発明の別の実施形態による、磁場偏向を伴うEBCCD/EBCMOSを示す側面断面図である。 大偏向角反射モードEBCCD/EBCMOS設計の模式図である。 本発明の更に他の実施形態による、EBCCD/EBCMOS検出器を含む表面検査装置を示す上面正面透視図である。 本発明の更に他の実施形態による、EBCCD/EBCMOS検出器を含む表面検査装置を示す側面図である。 本発明の別の実施形態による、複数のEBCCD/EBCMOS検出器を含む暗視野ウェーハ検査システムを示す簡略側面図である。
本発明は、微光信号検出用の電子衝撃検出器の改良に関する。以下の記述は、特定の用途および要件に関連して提供する本発明を当業者が実施および利用できるように提示するものである。当業者には好適な実施形態の各種の変更例は自明であり、本明細書で定義する一般的原理は他の実施形態にも適用可能である。従って、本発明は、図示および記述する特定の実施形態に限定されるものではなく、本明細書に開示する原理および新規の特徴と矛盾しない最も広い範囲に包含される。
図2は、EB−CCDまたはEB−CMOS検出器等の電子衝撃検出器(EB検出器)200を示す側面断面図であり、本発明の一実施形態による例示的な透過モード電子衝撃検出器を示している。EB検出器200は一般に、真空管構造201、光電陰極101、センサ104、環状電極E1〜En、磁場発生器210、およびコントローラ220を含んでいる。真空管構造201は、円筒壁202と、円形の第1の終端205−1および対向する円形の第2の終端205−2を有する円筒真空気密管室205を両方で形成(画定)する第1の端壁203および第2の端壁204とを含んでいる。円筒壁202、第1の端壁203および第2の端壁204は、セラミック、シリコン、ガラスまたはプラスチック等、公知の剛性材料を用いて製造されている。図2の透過モード例では、照射ウインドウ206(例:ガラス、光学結晶または透明プラスチック)が第1の端壁203に配置されている。
光電陰極101とセンサ104は、真空管室205の対向端に配置され、光電陰極101は、微光信号(光子)に反応して光電子を生成すべく配置され、センサ104は、放出された光電子が以下に述べる仕方で真空管室205を通過する間に加速された後で捕捉すべく配置されている。光電陰極101は、第1の端壁203の内面(すなわち、真空管室205の第1の終端205−1)に配置され、前記微光信号に反応して光電子を放出する1個以上の材料を含んでいる。代替的な実施形態において、光電陰極101は、1種類以上のアルカリ性材料、すなわち窒化ガリウム(GaN)、ヒ化ガリウム(GaAs)、またはテルル化セシウム(CsTe)、あるいはこれらの材料のうち2種類以上を含む組合せを含んでいる。センサ104は、真空管室205の第2の終端205−2に配置され、放出された光電子の少なくとも一部を受け取り、受け取った光電子に反応して電気信号Sを生成すべく構成されている。代替的な実施形態において、センサ104は、電荷結合素子(CCD)画像センサまたはCMOS画像センサのいずれかである。一実施形態において、センサ104は、より高速で動作すべく、TDI CCD等の時間遅延積分(TDI)要素を用いて画像情報を生成すべく構成された種類である。一実施形態において、センサ104は、光子から光電子への変換効率をのいずれかである。更に別の実施形態において、低入射電子エネルギーの高い利得を実現し、センサの動作寿命を伸ばすべく、光電陰極101側に向いているセンサ104の表面にホウ素コーティングが施されている。センサのホウ素コーティングに関する詳細事項は、Chern他による2013年3月10日出願の米国特許出願第13/792,166号、およびSarubbi他による「Chemical vapor deposition of a−boron layers on silicon for controlled nanometer−deep p−n junction formation」(J.Electron.Material,vol.39,pp.162−173,2010)に開示されている。これらの文献は共に本明細書で引用している。
環状電極E1〜Enおよび磁場発生器210(例:磁気ソレノイド、永久磁石、またはその両方)は、放出された光電子をセンサ104に向けて加速し、加速された光電子を集束させることにより、生成時のパターンと同様のパターンでセンサ104に到達させるべく構成されている。電極E1、E2、E3 ...Enは各々、コントローラ220から電圧V1、V2、V3...Vnを受けることにより、放出された光電子を電子センサ104に向けて加速するEB検出器200内で加速等電位線(一般に垂直な長い破線で示す)を生成する。コントローラ220は、電圧V1、V2、V3...Vnを生成して電極E1、E2、E3...Enに伝達することにより、光電陰極101(例:電極E1およびE2)に隣接する電極に印加された電圧(例:V1およびV2)が、例えば光電陰極101の付近で極めて強い電場を、続いてセンサ104の付近で比較的弱い電場を生成することにより電子光学収差を補償するように調整されるべく構成されている。このような電場分布は、発散(負)レンズ効果をもたらして磁気集光場により生じた正光学収差を補償する。磁場発生器210は、ソレノイドコイルにより(例えば、コントローラ220により生じたソレノイド制御電流Iに反応して)および/または磁場発生器210を形成する永久磁石により発生した軸対称の磁場
(図2に略水平な細かい破線で示す)にチューブ構造全体が包まれるように、真空管構造201を囲んでいる。図2に示すように、軸対称の磁場
は、管軸から離れた位置から放出された光電子(例:光電子PE2およびPE3)および軸の付近で放出された光電子(例:光電子PE1)が共に、光電陰極101の周囲の電場を調整することによりセンサ104上の同一平面に集束されて発散(負)レンズ効果をもたらして、磁場により生じた正光学収差を補償すべく形成されている。
図2の左側を参照するに、動作中、照射ウインドウ206を通過して受信された微光信号LLS(すなわち照射)が光電陰極101に衝突して、光電陰極101に光電子(例:光電子PE1、PE2およびPE3)を放出させる。光電子が光電陰極101から放出されたならば、電極E1、E2、E3...Enにより発生した電場
により光電陰極101と固体センサ104の間隔を通過する間に加速され、高解像度の電子光学系を維持しながら低入射エネルギーでセンサ104に到達する。本発明の一態様によれば、電子衝撃検出器200は、低入射エネルギーで(すなわち、センサ104に到達する前記光電子が2keV未満の入射エネルギーを有するように)高解像度電子光学系を実現すべく構成されている。対照的に、従来の集光画像増倍管(例えば、米国特許公開出願第2014/0063502A1号に開示されたもの)では、光電子の入射エネルギーは通常、シンチレータスクリーン上で充分な光子を生成すべく20keVよりもかなり高い。このように高い入射エネルギーにより、EBCCD/EBCMOS装置内のCCDまたはCMOSセンサが直ちに損傷する恐れがある。
代替的な実施形態によれば、本発明は2個の基本的方式、すなわち図3A、3Bを参照しながら以下に述べる短縮距離方式、および図4を参照しながら以下に述べる加速/減速方式を用いて低入射エネルギーで高解像度電子光学系を得る。
短縮距離集光方式は、光電陰極面とセンサ面の距離を、光電子が2keV以下の入射エネルギーでセンサ面に到達するように、中間にある加速電場
を維持しながら短縮するものである。図3Aに示すグラフに見られるように、光電子エネルギーは、光電陰極面とセンサ面との間の飛来経路に沿って常に増大する。光電子は、入射エネルギーELEで半導体センサに衝突するまで加速され続ける。軸外光電子(例:図2に示す光電子PE2およびPE3)は、光電陰極領域付近に位置している軸上光電子(例:図2に示す光電子PE1よりも高速になるよう加速される。
図3Bに、短縮距離集光方式の一実装例によるEB検出器200Aを示し、真空管構造201Aは、光電陰極101とセンサ104の距離dよりも大きい半径rを有する円筒管室205Aを画定する短縮長円筒壁202Aを含む。一例示的実施形態において、半径rは20mm、距離dは14mmである。コントローラ220Aは、磁場発生器210Aのソレノイド211A(オプションとして永久磁石212Aも含む)に2.4アンペアの電流Iを印加すると共に、電場
が0.25kV/mm未満であるように各環状電極E1〜E3に適当なバイアス電圧V1〜V3を印加する。従来の近接EBCCD/EBCMOSにおいて、光電陰極とセンサの間隔は0.5mm未満であってよく、合理的な解像度を実現するには電場が2.5kV/mmより高くなければならない。従来の近接EBCCD/EBCMOSと比較して、当該短縮長磁気集光EBCCD/EBCMOS管の解像度は、30倍広い間隔で3倍向上した。例示的な装置における電場は0.086kV/mmに過ぎない。アーク発生のリスクは無視できる程度である。従来の近接EBCCD/EBCMOSと比較して、本出願で開示する磁気集光EBCCD/EBCMOS装置は、高電圧アーク発生のリスクを無くし、はるかに向上した解像度を実現する。このような例示的EBCCD/EBCMOS装置の焦点深度は100umを上回ることができ、これは多くの背面薄型EBCCD/EBCMOS装置の非平坦性に対処するのに充分大きい。背面薄型半導体センサの非平坦性は、従来の近接EBCCD/EBCMOSにおいて狭い間隔(<0.5mm)に起因する重大な問題である。この短縮距離磁気集光方式により、センサ面上の磁場曲率収差を補償することができる。最終的な解像度は、光電陰極面の周囲の電場強度の影響を極めて受け易い。電場強度が高いほど解像度が向上する。しかし、同一バイアス電圧でより高い電場強度を実現するためには短い管長が求められる。管長を短くするには、より強い磁気集光磁場強度が必要である。このためソレノイドまたは永久磁石の直径が増大する恐れがある。利用可能なスペースが限られる用途において、巨大な永久磁石は望ましくない。
図4に、加速/減速方式による例示的な光電子エネルギーを示す。この方式において光電子は、最終入射エネルギーELEよりも大幅に高いピークエネルギーEpeakまで加速され、次いで、センサ面に到達する前に最終入射エネルギーELEまで減速される。例えば、光電子は、10keV以上であり得るピークエネルギーEpeakまで加速され、次いで、入射エネルギーELEが2keV以下になるように減速される。加速/減速方式の一実施形態において、光電陰極に隣接して配置された電極の第1のグループに漸次増大する電圧を印加することにより、解像度を向上させるべく光電陰極の周囲で高い加速電場強度が維持され、センサに隣接して配置された電極の第2のグループに漸次低下する電圧を印加することにより、減速する電場強度がセンサ面の周囲で得られる。例えば図4を参照するに、コントローラ220は、(第1の)電極E1〜E3に各々印加される電圧V1〜V3を、V3>V2>V1となるように生成して、図4に示すグラフの左半分に示すように光電子がピークエネルギーEpeakまで加速されるべく構成されている。コントローラ220はまた、(第2の)電極E4、E5およびEnに各々印加される電圧V4、V5およびVnを、V4>V5>Vnとなるように生成して、図4に示すグラフの右半分に示すように光電子がピークエネルギーEpeakからセンサへの入射エネルギーELEまで減速されるべく構成されている。約10keVのピークエネルギーを生じさせるために、−200V〜−2kVのバイアス電圧が光電陰極に印加され、センサは接地電位に維持され、電極E3に適用されるバイアス電圧V3は+10keV以上である。加速/減速方式を用いる検出器内の光電陰極101からセンサ104までの管の全長は、同じ最終光電子入射エネルギーで同じ解像度能力を有する対応する加速管長の2倍を超えることがある。加速/減速方式を用いる検出器の磁場の焦点長は、加速限定方式(例えば、図3Aに示すものと同様の光電子エネルギー曲線を生成するもの)を用いる検出器の焦点長よりも大幅に長くてよい。長い焦点距離は、必要とされる磁場強度を弱め、従って磁気ソレノイドおよび極磁片のサイズを小さくするのに役立つ。
本発明について、透過モード光電陰極を実装すべく構成された例示的なEB検出器を特に参照しながら説明してきたが、本発明の上述の短焦点距離および加速/減速方式は反射モード光電陰極と合わせて用いてもよい。背景技術の段落で述べたように、反射モード光電陰極を用いるEB検出器では、真空管室に入射する光の光軸から、センサが外れている必要がある。反射モード構成においてセンサが光電陰極101Bから外れているため、光電子を光(法線)軸からセンサ側へ離れる方向に偏向させる偏向電場が必要とされる。限られた管長内で大幅な軸外偏向を実現するには、光電陰極の付近で偏向力を印加する方が良い。しかし、光電陰極領域は、強い軸対称の加速電場に既に包まれている。追加的な金属偏向電極を管真空スペースに挿入することで、軸電場を発生させるために用いた円形電極により発生した電場に対して遮蔽効果が生じるため、軸電場は急激に摂動(変化)する結果、解像度が低下すると共に歪曲性能が悪化する。
本発明の別の態様によれば、図5〜7を参照しながら以下に述べる例示的な実施形態に示すように、反射モードEB検出器は、新規の環状電極構造または新規の磁場発生器を用いて、所望の加速電場に影響を及ぼすことなく偏向磁場を発生させることにより、遮蔽効果問題に対処する。
図5に、各々が複数の区画(図6A、6B参照)に分割された環状電極EB1〜EBnを用いて、光電子をオフセットセンサ104Bに誘導するのに充分な強度を有する偏向電場
および電子がセンサ104Bに到達した際に所望の入射エネルギーまで加速する軸方向電場
の両方を生成する例示的な反射モードEB検出器200Bを示す。上述の透過モードの実施形態と同様に、EB検出器200Bは一般に、真空気密管室205Bを形成する真空管構造201B、管室205Bの第1の終端205−1Bに配置された光電陰極101B、管室205Bの第2の終端205−2Bに配置されたCCDまたはCMOS画像センサ104B、管室205Bの内部に配置され、対応する電圧VB1〜VBn(各環状電極の個々の区画に印加された各電圧は個別に設定または制御可能、図6A、6B、および付随する以下の説明参照)を受けるべくコントローラ220Bに結合された環状電極EB1〜EBn、および対称な磁場
を発生させる磁場発生器210Bを含んでいる。
真空管構造201Bは、円筒真空気密管室205Bを画定すべく構成された円筒壁202B、第1の端壁203Bおよび第2の端壁204Bを含む点で構造201(図2参照)に類似している。真空管構造201Bは、光軸OAに沿って進行する光LLSが管室205Bを通過して反射モード光電陰極201Bへ誘導されるように照射ウインドウ206B(例:ガラス、光学結晶または透明なプラスチック)が第2の端壁204B(すなわち、管室205Bの第2の終端205−2B)に配置されている点、およびセンサ104Bが光軸OAから間隔を空けて(外れて)配置されている(例えば、円筒真空気密管室205Bの中心軸Xの反対側に)点で構造201とは異なる。
環状電極EB1〜EBnは、各々の環状電極EB1〜EBnの各区画に適当な電圧を印加することにより、軸方向加速電場(図5に水平方向成分
で示す)および偏向磁場成分(図5に垂直方向成分
で示す)の両方を生成すべく構成されている。偏向成分
は、1個の環状電極内で個々の区画に印加された電圧の差により生じる。軸方向成分
は、ある環状電極の区画に掛かる電圧と、隣接する電極の区画に掛かる電圧の差により生じる。一実施形態において、環状電極EB1〜EBnの個々の区画に印加された電圧は、図3Aに示すものと同様の仕方で光電子が光電陰極101Bからセンサ104Bに向かって移動するに従い当該光電子を単調に加速させる軸方向成分
を生成するように選択されている。別の実施形態において、環状電極EB1〜EBnの個々の区画に印加された電圧は、図4に示すものと同様の仕方で光電子がセンサ光電陰極101Bから104Bに向かって移動するに従い当該光電子を加速、次いで減速させる軸方向成分
を生成するように選択されている。
図6A、6Bは、例示的な実施形態による、2個以上の電気絶縁された湾曲区画を含む区分化された円形電極構造を示す正面図である。図6Aに、各々が動作中に電圧VB1A−1およびVB1A−2を受ける2個の半円(湾曲)区画EB1A−1およびEB1A−2を含む環状構造EB1Aを示す。コントローラ220B(図5)を、区画EB1A−1およびEB1A−2に異なる電圧(例:VB1A−1=1500V、VB1A−2=1400V)を印加すべく構成することにより、環状構造EB1Aは、矢印で示すように上方に(すなわち、図5のセンサ104Bに向けて)光電子を偏向させるべく動作する偏向磁場成分
を発生させる双極偏向器として機能する。図6Bは、上半円部分を形成するEB1B−11、EB1B−12、およびEB1B−13と、下半円部分を形成するEB1B−21、EB1B−22およびEB1B−23とを含む6個の湾曲区画を含む代替的な区分化された円形電極構造EB1Bを示す。これらの区画は各々、動作中に電圧VB1B−11〜VB1B−23を受ける。各半円部分の中心および側面区画に僅かに異なる電圧を印加することにより(例えば、区画EB1B−12、EB1B−13に印加された電圧VB1B−12、VB1B−13よりも高い正電圧であって、区画EB1B−22、EB1B−23に印加された電圧VB1B−22、VB1B−23よりも高く、更に区画EB1B−21に印加された電圧VB1B−21よりも高い正電圧VB1B−11を区画EB1B−11に印加することにより)、構造EB1Bは、矢印で示すように上方(すなわち、図5のセンサ104Bに向けて)に光電子を偏向させるべく動作する偏向磁場成分
を発生させる六極偏向器として機能する。1個以上の区分化された円形電極構造を上述の電極動作と合わせて用いることにより、区分化された円形電極構造は偏向および環状電極の両方として機能する。
図5〜7に示す反射モードEBセンサは、2または6個の等面積区画に分割された環状電極を用いる方式に限定されない。環状電極を不等面積の区画に分割する、環状電極を4個、8個または他の個数の区画に分割する等の変形例は全て、上述の例示的な実施形態の可能な代替方式である。円形環状電極が6個の区画に分割されていて六極偏向器および環状電極の両方として動作する図6Bに示す環状電極の利点は、図6Aに示すような双極アンテナ設計と比較して、六極偏向設計による偏向磁場
の方が双極偏向器設計による偏向磁場
よりも均一性が高い点である。より均一な偏向磁場は、ぼやけや歪曲等の画像収差を低減させるのに役立つ。図5に示す環状電極EB1〜EBnの1個以上を複数の区画に分割して偏向磁場を発生させてもよい。異なる区画に掛かる偏向バイアスは、各環状電極電圧に応じて平滑化させることができる。各区画に印加される異なる電圧は別々生成されてよく、または一連のデバイダ抵抗を用いて異なる区画(極磁片)に掛かる異なるバイアス電圧を生じさせてもよい。
図7に、真空管構造201Cと永久磁石212Cの間に配置された多極磁気偏向コイル211Cを用いる例示的な反射モードEB検出器200Cを示し、多極偏向コイル211Cは、センサ104Cに向けて光電子を誘導するのに充分な強度を有する偏向磁場
(図面紙面に対し垂直方向)を発生させるべく構成されている。EB検出器200Cはまた、図5を参照しながら上で述べた構成された光電陰極101C、および図2を参照しながら上で述べたように機能する環状電極E1〜Enを含んでいる。一実施形態(図示せず)において、多極偏向コイル211Cは真空管構造201Cとソレノイドの間に挿入されている。偏向コイル211Cは、面外磁場が生じるように配置されているため、光電陰極101Cから放出された光電子はセンサ104Cに向けて上方に偏向される。従来の傾斜磁場設計と比較して、本設計の磁気ソレノイドは、偏向コイルで包まれた真空管よりも僅かに大きいだけでよい。本設計による磁気極磁片の直径は顕著に小さい。磁気極磁片直径が小さいほど、真空管軸上で同一磁場を発生させるのに必要な全磁束が少なくて済み、従って磁気ソレノイドをより小型化することができる。磁気偏向の設計は、電子光学系分野において公知である。ここでは双極子、四極子、六極子、八極子その他の磁気偏向設計の全てを用いてよい。
図8に、本発明の別の例示的な実施形態による、簡素化された大偏向角反射モードEB検出器200Dを示す。EB検出器200Dは、例えばセンサに取り付けられたカメラ電子部品に充分なスペースを確保するためより大きい偏向角が必要な場合に用いられる。光子照射LLSの下で光電子805が光電陰極101Dから放出されたならば、直ちに高電圧に加速されて電子光学系802により焦光される。電子光学系802は、静電レンズおよび/または磁気レンズ(例えば、図4を参照しながら上で述べたような仕方で環状電極E1〜E3を用いる)を含んでいてよい。磁気または静電偏向器あるいは区間803を用いて、光電子を光電子805の経路に沿って光電陰極104Dに対する法線(光)軸から比較的大きい角度(例:45°以上)で偏向させる。磁気偏向器803の簡単な例示的実装例は、光電子経路の反対側で互いに近接して配置された逆極性を有する2個の永久磁石プレートを含んでいる。一様に強い偏向磁場をその間隔に形成することができる。図8では90°の偏向角を例示的に示しているが、同じ設計を用いて他の角度で偏向させることも可能である。光電子が光軸OAから偏向されたならば、CCD/CMOSセンサ807に入射する前に電子光学系806により集光および減速される。静電および/または磁気レンズを用いて電子光学系806(例えば、図4を参照しながら上で述べた実施形態による電極E4〜Enを用いる)を形成することができる。光電子の経路に沿って単一または複数の中間共役面を有していてもよい。
以下に詳述するように、ウェーハ、網線、およびフォトマスク検査システムは有利な特徴として、高解像度高QE EBCCD/EBCMOS検出器を含んでいてよい。例示的な実施の一実施形態を図9A、9Bに示す。図9Aは、表面911の領域を検査する照射システム901および収集システム910を含む表面検査装置900を示す。図9Aに示すように、レーザーシステム915は、レンズ903を通過する光ビーム902を誘導すべく構成されている。レンズ903は主平面が表面911とほぼ平行になるように向けられており、その結果、レンズ903の焦点面内で照射線905が表面911の上に形成される。また、光ビーム902および集光ビーム904が非直角入射角で表面911へ誘導される。特に、光ビーム902および集光ビーム904は、法線方向から約1度および約85度の範囲の角度で表面911へ誘導することができる。このように、照射線905は、集光ビーム904の概ね入射面内にある。いくつかの実施形態において、照射線の長さは約1、2または数mm、幅は1、2または数μmである。いくつかの実施形態において、照射は線焦点ではなく、一連の離散的な点に集束されてもよい。
収集システム910は、照射線905から散乱した光を収集するレンズ912、およびレンズ912から出射された光を上述の制御装置を含むEBCCD検出器914等の装置に集束させるレンズ913を含んでいる。散乱および回折される光量(およびフィルタの効率)はウェーハのパターンが異なるためウェーハの領域毎に急激に変化し得るため、この種の検査システムではEBCCD検出器914の利得の動的な調整が重要である。
一実施形態において、EBCCD検出器914は、検出器の線形アレイを含んでいてよい。このような場合、EBCCD検出器914内の検出器の線形アレイは、照射線915に平行に向けられていてよい。一実施形態において、複数の収集システムが含まれていてよく、その場合、各々の収集システムは類似要素を含んでいるが、向きが異なっている。例えば、図9Bに、表面検査装置用の収集システム921、922、および923の例示的なアレイを示す(例えば照射システム901に類似の照射システムは説明を簡潔にすべく図示しない)。本明細書で引用している2009年4月8日出願の米国特許第7,525,649号に検査システム901の特定の態様が更に詳しく記述されている。
図10に、複数のEBCCD/EBCMOS検出器を含む別の暗視野ウェーハ検査システム1000を示す。システム1000において、照射光学系1002は、光源1001により放出された光ビーム(群)を受け取る。一実施形態において、照射光学系1002は、屈折光学素子にほぼ平行な出力光ビームを提供する複数のビームスプリッタおよび反射光学素子を含んでいてよい。当該屈折光学素子は次いで、複数の光ビームをサンプル1003に集束させることができる。
散乱光収集器および1個以上の開口部、スプリッタ、偏光要素等の他の要素、並びに反射光学素子を含む集光サブシステム1007は、サンプルから散乱された光を2個の画像検出器1006へ誘導することができる。一実施形態において、集光サブシステム1007は更に、集光サブシステム1007の他の要素が散乱光を画像検出器1006上で結像させるのを支援すべく構成された屈折光学素子1005を含んでいてよい。一実施形態において、少なくとも1個の画像検出器1006は、上述のEBCCD/EBCMOS検出器を含んでいてよい。例えば、一実施形態において、1個の検出器は顕著な光散乱用に最適化されているのに対し、別の検出器は顕著に低い光散乱用に最適化されていてよい。従って、当該光学素子は、走査の途中で、散乱光の一部を顕著な光散乱用に最適化された1個の画像検出器へ誘導し、散乱光の別の異なる部分を微光散乱用に最適化された異なる画像検出器へ誘導すべく構成されていてよい。Guoheng Zhao他による2014年公開の米国特許公開第2014/0009759A1号に暗視野ウェーハ検査システム900がより詳細に記述されている。
上の記述は例示的且つ説明用に過ぎず、本開示を一切限定するものではない点を理解されたい。本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付図面は開示の主題を示す。記述と図面が相まって本開示の原理の説明に資する。

Claims (6)

  1. 微光信号を検出する電子衝撃検出器を動作させる方法であって、前記電子衝撃検出器が、
    第1の終端および対向する第2の終端を有する円筒真空管室を画定する真空管構造と、
    前記真空管室の前記第1の終端に配置され、前記微光信号に反応して光電子を放出する材料を含む光電陰極と、
    前記真空管室の前記第2の終端に配置され、前記放出された光電子の少なくとも一部を受け取り、前記受け取った光電子に反応して電気信号を生成すべく構成されたセンサとを含み、前記方法が、
    前記真空管室内に配置されていて前記真空管室の前記第1の終端に隣接して配置された複数の第1の環状電極に漸次増大する電圧を印加することにより、前記複数の第1の環状電極が、前記放出された光電子を前記真空管室内でピークエネルギーまで加速させる加速電場を発生させるステップと、
    前記真空管室内に配置されていて前記真空管室の前記第2の終端に隣接して配置された複数の第2の環状電極に漸次低下する電圧を印加することにより、前記複数の第2の環状電極が、前記放出された光電子を前記センサに入射する前に前記ピークエネルギーから入射エネルギーまで減速させる減速電場を発生させるステップとを含む方法。
  2. 前記漸次増大する電圧を印加するステップが、前記放出された光電子のエネルギーを10keVを超えるまで増大させるステップを含み、
    前記漸次低下する電圧を印加するステップが、前記放出された光電子の前記エネルギーを2keV未満まで減少させるステップを含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記放出された光電子が前記センサに到達する前に、前記放出された光電子を前記円筒真空管室の法線軸から偏向させるステップを更に含んでいる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記放出された光電子を偏向させるステップが、前記真空管構造に包まれてソレノイド極磁片内に入れられた磁気偏向器を用いて均一な偏向磁場を発生させるステップを含んでいる、請求項3の方法。
  5. 前記電子衝撃検出器が更に、前記円筒真空管室内に配置された1個以上の区分化された円形電極構造を含み、前記1個以上の区分化された円形電極構造の各々が複数の電気的に絶縁された湾曲区画を含んでいて、
    前記放出された光電子を偏向させるステップが、前記1個以上の区分化された円形電極構造の各々の湾曲区画の各々に異なるバイアス電圧を印加するステップを含んでいる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記放出された光電子が前記ピークエネルギーまで加速された後で、および前記光電子が前記ピークエネルギーから前記入射エネルギーまで減速される前に、前記放出された光電子を前記円筒真空管室の光軸から30度以上の角度で偏向させるステップ更に含んでいる、請求項1に記載の方法。
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