JP6825941B2 - 車両用シートパッド - Google Patents
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Description
しかし、こうした発明は、軽量化を目指して下層を大きくし、より多くの体積のビーズ発泡成形体に置き換えようとすると、乗り心地の観点から問題がでる。軟質ポリウレタン発泡体からなる上層のパッド厚みが小さくなり、底付き感を感じてしまうのである。その後、斯かる問題に取り組み、乗り心地が良好にして軽量化を推し進めた発明が提案されている(例えば特許文献1)。
請求項2の発明たる車両用シートパッドは、請求項1で、内芯体の表面寄り外側面に外方へ張り出す鍔部が形成され、且つ前記突抜け穴周りに在る前記外芯体の環状表面上に、前記表層パッドに係る軟質ポリウレタン発泡成形部分を介在させて、前記鍔部が載置するようにしたことを特徴とする。請求項3の発明たる車両用シートパッドは、請求項1で、突抜け穴をつくる前記外芯体の内周面が、裏面側が開口するすり鉢状に形成され、且つ前記内芯体が、その裏面に向け、前記突抜け穴に合わせて錐台状に径が次第に減少していることを特徴とする。請求項4の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜3で、外芯体は、車両取付け具がインサートされて前記主部が成形されていることを特徴とする。請求項5の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜4で、外芯体の裏面に、表皮端部の固定用溝が形成されていることを特徴とする。請求項6の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜5で、内芯体が、前記外芯体に係る主部のビーズ発泡成形体よりも発泡倍率を高くしたビーズ発泡成形体からなることを特徴とする。
(1)実施形態1
図1〜図4は本発明のシートパッドの一形態で、クッションパッドに適用する。図1はシートパッドを裏面側から見た斜視図、図2は図1のII-II線断面図、図3は図2の状態から着座乗員の荷重が加わった際の説明断面図、図4はシートパッドを表面側から見た斜視図を示す。シートパッドの裏面側を表す図1は紙面上方がシートパッドの車両前方になり、図2は車両設置の姿態にしたシートパッドの断面図で、紙面左方が車両前方になる。各図は図面を判り易くするため発明要部を強調図示し、また本発明と直接関係しない部分を簡略化又は省略する。
シートパッド1の成形に先立ち、予め車両取付け具のU字形フック2Bをインサート品にして該主部2Aをビーズ発泡成形し、外芯体2を得る。車両取付け具であるU字形フック2Bがインサートされてビーズ発泡成形体からなる主部2Aが成形されている。U字形フック2Bは、外芯体裏面22の車両前方側に二つ、車両後方側に一つ配され、それぞれの頭部分が露出するようにして主部2Aに埋設一体化する。
さらに、外芯体2の裏面22には、図2のごとく表皮端部91をシートパッド1に係止固定するための固定用溝25が形成される。固定用溝25は、シートパッド1の裏面1bで、図1のごとく外芯体2の裏面側外周縁241に沿って所定間隔で複数設けられる。
内芯体3は当たり面部分41を直接受けるように図2のごとくその真下に配され、内芯体表面31が、表層パッド4の発泡成形で、当たり面部分41の内面4bに当接一体化する。内芯体3の裏面32は、外芯体2の裏面22よりも内芯体3の表面31側に凹んでいる。そのため、外芯体裏面22側の内周面23が露出する(図1)。この外芯体2の該内周面23と内芯体3の裏面32と両者間に介在する軟質ポリウレタン発泡成形部44の裏面とでシートパッド裏面1bが開口の凹所を構成する。そしてこの凹所が空きスペース6をつくる。
尚、外芯体裏面22よりも内芯体裏面32が凹んでいる状態にある図2の高さhは、乗員が着座した時に最悪でも図3の状態の直前で止まり、内芯体裏面32が車両床面に底付きしないように設定するのがより好ましい。
表層パッド4は、シートパッド1の発泡成形型に前記内芯体3及び外芯体2をセットした後、軟質ポリウレタン発泡原料を注入すると共に型閉じし、内芯体3,外芯体2と一体発泡成形されることによって得られる。シートパッド1は、その発泡成形型に外芯体2,内芯体3を保持しておいて、表層パッド4の一体発泡成形でできた複合製品である。表層パッド4の発泡成形過程で、着座乗員の当たり面部分41やパッド側面43の部位等と共に、発泡原料が内芯体3と外芯体2との環状隙間εに浸入して、軟質ポリウレタン発泡成形部44を形成し、軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッド4が内芯体3と外芯体2とを一体化する。
尚、本シートパッド1が出来上がり、車両取付け姿態の図2の状態にすれば、外芯体2に組み込んだ前記U字形フック2Bは、一方が下向きに、他方が水平車両後方に突き出す格好となる(図2,図3)。図中、符号4Aは表層パッド4の乗員が着座するメイン座部、符号4Bはサイド部、符号4Cは補助部、符号49は表層パッド4の吊溝で、符号491は縦溝、符号492は横溝を示す。
本実施形態は図5ごとくのシートパッド1である。実施形態1のシートパッド1を発展させ、底付き防止対策用の鍔部33を内芯体3に設けたものである。内芯体3の表面寄り外側面34で、水平外方へ張り出す鍔部33が外側面34を周回するように隆起形成される。突抜け穴20周りに在る外芯体2の環状表面21上に、表層パッド4に係る軟質ポリウレタン発泡成形部分45を介在させて、内芯体3の該鍔部33が載置するシートパッド1になっている。鍔部33を形成する外周部の裏面322は平らにし、これに対向する外芯体2の表面21も平らにして、該表面21と外周部裏面322との間に介在する軟質ポリウレタン発泡成形部分45の厚みfを外周部裏面322の全域に亘って略同じにする。着座乗員の体重を受けて下方へ動く内芯体3の動作バランスが良くなる。そして、鍔部33が外芯体2の環状表面21に載ることで、内芯体3が下に抜け落ちることを防止する。また軟質ポリウレタン発泡成形部分45の厚みfよりも空きスペース6の高さhを高く設定して、着座乗員による内芯体3の底付き前に、軟質ポリウレタン発泡成形部分45を介して外芯体2の環状表面21上に載る鍔部33が内芯体3の下動を阻止するストッパとして働き、内芯体3の底付きをなくす。尚、本実施形態の内芯体3は、実施形態1と異なり、環状ワイヤ3Cを埋設一体化したブロック状のビーズ発泡成形体になっている。
他の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施形態は図6ごとくのシートパッド1である。実施形態1の突抜け穴20をつくる前記外芯体2の内周面23を裏面側が開口するすり鉢状に形成する。且つ軟質ポリウレタン発泡成形部44が埋まる環状隙間εを確保しながら、すり鉢状になった外芯体2の内周面23に合わせて、内芯体3はその裏面32に向けて錐台状に径が次第に減少するビーズ発泡成形体になっている。そして、外芯体2の内周面23上に、乗員の着座に伴い軟質ポリウレタン発泡成形部44を最大限圧縮変形させて載る内芯体3にあっても、その内芯体3が下に抜け落ちることがない。また、外芯体2の内周面23上に、内芯体3が軟質ポリウレタン発泡成形部44を最大限圧縮変形させて載った場合に、その内芯体裏面32が外芯体裏面22(シートパッド裏面1b)のレベルまでは沈み込まない空きスペース高さhが設定される。空きスペース高さhに関しては、錐台状内芯体3から真下のすり鉢状外芯体2の内周面23までの距離よりも単純に高く設定すれば、乗員着座時に内芯体3が簡便且つ確実に底付きしないようにできる。
他の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
このように構成した車両用シートパッド1は、ビーズ発泡成形体の外芯体2との他に、特許文献1における「表層パッドの裏側中央に下方に膨出する膨出部」の部位にビーズ発泡成形体からなる内芯体3を配するので、シートパッド1のなかで、表層パッド4の占める割合が一段と低くなる。ウレタン発泡体の膨出部がビーズ発泡成形体からなる軽量の内芯体3に置き換わるので、シートパッド1の軽量化が進む。内芯体3の裏面位置が外芯体2の裏面位置より表面1a側に凹んでいることによって空きスペースができ、シートパッド1の軽量化はさらに進む。
また、突抜け穴20をつくる外芯体2の内周面23が、裏面が開口するすり鉢状に形成され、且つ内芯体3が、その裏面32に向け、該内周面23に合わせて錐台状に径が次第に減少している構成にしても、内芯体3が下に抜け落ちることを防止できると共に底付きを簡便になくすことができる。図6で、空きスペース6の高さhを、錐台状内芯体3から真下のすり鉢状外芯体2の内周面23までの距離よりも高く設定すれば、弾性圧縮状態の軟質ポリウレタン発泡成形部44を介して、内芯体3の錐台状外側面34がすり鉢状外芯体2の内周面23によって下動を阻止されるので、乗員の着座によって内芯体3が底付きすることはない。尚、図5,図6で、着座乗員の荷重を受けて、少なくとも圧縮状態が最大になる軟質ポリウレタン発泡成形部分45や軟質ポリウレタン発泡成形部44の厚みが存在するので、この厚み分だけ上述した空きスペース高さhは小さくしても、底付き問題は解消できる。
このように本車両用シートパッド1は、上述した種々の優れた効果を発揮し極めて有益である。
2 外芯体
2A 主部
2B U字形フック
20 突抜け穴
21 表面
23 内周面
25 表皮端部の固定用溝(固定用溝)
3 内芯体
32 裏面
33 鍔部
4 表層パッド
4a 意匠面
41 当たり面部分(着座乗員の当たり面部分)
44 軟質ポリウレタン発泡成形部
6 空きスペース
ε 環状隙間
Claims (6)
- 少なくとも乗員が当接する側の当たり面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体で形成した車両用シートパッドにおいて、
ビーズ発泡成形体の主部を主構成にして、突抜け穴を有する環状に成形されている外芯体と、
ブロック状のビーズ発泡成形体からなり、前記突抜け穴に環状隙間を介在させて配される内芯体と、
前記環状隙間を軟質ポリウレタン発泡成形部で埋め、前記内芯体と前記外芯体とを埋設一体化している軟質ポリウレタン発泡成形体にして、意匠面側に前記当たり面部分を有する表層パッドと、を具備し、
前記外芯体の裏面よりも前記内芯体の裏面がその表面側に凹んで構成され、前記当たり面部分側からの外力で前記内芯体が裏面側に可動するようにしたことを特徴とする車両用シートパッド。 - 前記内芯体の表面寄り外側面に外方へ張り出す鍔部が形成され、且つ前記突抜け穴周りに在る前記外芯体の環状表面上に、前記表層パッドに係る軟質ポリウレタン発泡成形部分を介在させて、前記鍔部が載置するようにした請求項1記載の車両用シートパッド。
- 前記突抜け穴をつくる前記外芯体の内周面が、裏面側が開口するすり鉢状に形成され、且つ前記内芯体が、その裏面に向け、前記突抜け穴に合わせて錐台状に径が次第に減少している請求項1記載の車両用シートパッド。
- 前記外芯体は、車両取付け具がインサートされて前記主部が成形されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
- 前記外芯体の裏面に、表皮端部の固定用溝が形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
- 前記内芯体が、前記外芯体に係る主部のビーズ発泡成形体よりも発泡倍率を高くしたビーズ発泡成形体からなる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
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