JP6825782B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レールの上を走行する岸壁クレーンや列車等の走行体の逸走を防止するためのブレーキ装置に関し、詳しくはブレーキ力を向上しつつ安定してブレーキ力を発揮できるブレーキ装置に関するものである。
岸壁クレーンの逸走を防止するためのブレーキ装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のブレーキ装置は、一対の爪部を組み合わせて構成されるクランプ機構でレールの頭部の側面を挟み込む構成を有していた。このブレーキ装置は、上下方向に延設される一対の爪部と、この爪部に沿って上下方向に移動可能に構成される支持ブロックとを備えていた。支持ブロックを上下方向に移動させることにより、爪部の下端を開閉する構成を有していた。
クランプ機構でレールを挟み込む力は、支持ブロックを下方に押し下げる力に比例していた。支持ブロックを下方に押し下げるための油圧シリンダ等の大型化には限界があり、ブレーキ力を向上することは困難であった。
レールは摩耗や変形等により上下方向にたわむことがあった。爪部の下端とレールとの高さがずれてクランプ機構でレールを掴めず、ブレーキ力を得られない不具合があった。
特開2013−82534号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的はブレーキ力を向上しつつ安定してブレーキ力を発揮できるブレーキ装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明のブレーキ装置は、レールの上を走行する走行体に固定される本体と、この本体の中に配置されていて前記レールの長手方向を直角に横断する幅方向に沿って開閉して前記レールの頭部の側面を両側から把持可能に構成されるクランプ機構と、このクランプ機構を前記本体に連結する連結機構とを備えるブレーキ装置において、前記クランプ機構の上部と前記連結機構との間に配置されていて前記長手方向に沿って傾動可能な状態に前記クランプ機構を支持する連結部と、前記クランプ機構の下部に下方に凸となる状態で形成されていて前記クランプ機構が前記レールを把持するときに前記レールの上面と接触する載置面と、前記クランプ機構と前記本体との間に配置されるクサビ機構とを備えていて、前記本体に対して前記クランプ機構が前記長手方向に傾動したときに前記クランプ機構に閉方向の締付力を発生させる構成を前記クサビ機構が有していることを特徴とする。
本発明のブレーキ装置によれば連結部と載置面とを備える構成によりクランプ機構はレールの長手方向に傾動することができる。これにともないクサビ機構が設置されている位置における本体に対するクランプ機構の移動距離を増加させて、クサビ機構による締付力を大きくすることができる。ブレーキ装置のブレーキ力を向上するには有利である。
レールが上下方向にたわんでいる場合であっても、クランプ機構の載置面をレールの上面に接触させることで爪部の下端とレールの頭部との高さを合わせることができる。そのためクランプ機構がレールの頭部の側面を掴めない不具合の発生を回避できる。ブレーキ装置に安定したブレーキ力を発揮させるには有利である。
本発明のブレーキ装置を斜視で例示する説明図である。 図1のブレーキ装置の正面を断面で例示する説明図である。 図2のブレーキ装置をA−A断面で例示する説明図である。 図3の一対の爪部を斜視で例示する説明図である。 図4の一対の爪部の変形例を例示する説明図である。 図3のブレーキ装置をB−B断面で例示する説明図である。 図6のクサビ機構の変形例を例示する説明図である。 ブレーキ装置の準備状態を例示する説明図である。 図8のブレーキ装置をC−C断面で例示する説明図である。 ブレーキ装置の作動状態を例示する説明図である。 ブレーキ装置の別の実施形態を例示する説明図である。 図11の伸縮シリンダの長さとブレーキ装置の状態との関係を例示するグラフである。 ブレーキ装置の別の実施形態を例示する説明図である。 図13の締付ボルトの長さとブレーキ装置の状態との関係を例示するグラフである。
以下、本発明のブレーキ装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。なお図中ではレールの長手方向を矢印y、レールの長手方向yを直角に横断する幅方向を矢印x、上下方向を矢印zで示している。
図1に例示するように本発明のブレーキ装置1は、例えば岸壁クレーンや列車などレール2の上を走行する走行体3に連結されている。ブレーキ装置1は、レール2の上方となる位置に配置されている。この実施形態ではブレーキ装置1の側方が、例えば岸壁クレーンの走行装置などの走行体3の側面にフランジを介して複数のボルトで連結されている。ブレーキ装置1はレール2の上方となる位置に設置されていればよく、例えば走行体3の下方に十分な空間が確保できる場合は走行体3とレール2との間となる位置にブレーキ装置1を設置する構成にしてもよい。
図2および図3に例示するようにブレーキ装置1は、走行体3に固定されて内部に空洞を有する箱型の本体4と、本体4の内部に配置されてレール2を把持可能に構成されるクランプ機構5と、このクランプ機構5を本体4に連結する連結機構6と、本体4とクランプ機構5との間に配置されるクサビ機構7とを備えている。
本体4は、例えば略直方体形状の箱型に形成されていて内部の空洞にクランプ機構5や連結機構6等が配置されている。本体4は走行体3に固定されていて、走行体3とともにレール2の長手方向yに沿って移動する。本体4の形状は上記に限定されず、クランプ機構5や連結機構6等を内包できる形状であれば任意に選択することができる。
図3に例示するようにこの実施形態の本体4は、レール2の幅方向xに沿って対向配置される一対の側壁部4aを有している。この側壁部4aの下方となる位置には、幅方向xを軸方向とする締付ボルト8が一対の側壁部4aを貫通する状態で配置されている。この
締付ボルト8は一対の側壁部4aの間隔が幅方向xに広がることを防止するために、一対の側壁部4aが互いに接近する方向に軸力を発生させている。図2では説明のため締付ボルト8を破線で示している。
クランプ機構5は、幅方向xに沿って下端部を開閉させてレール2の頭部の側面を幅方向xの両側側方から把持する構成を有している。本明細書においてレール2の頭部とは、レール2の上面の近傍の部分をいう。レール2の頭部は走行体3の車輪の踏面や車輪に形成されているフランジ等と接触する。
図3に例示するようにこの実施形態ではクランプ機構5は、幅方向xに沿って並べて配置される一対の爪部9と、一対の爪部9の上端部の間に連結される一対のアーム10と、一対の爪部9の上端部より下方となる位置で一対の爪部9の間に配置される支点部11とを備えている。支点部11は一対の爪部9の開閉の支点となる。
一対のアーム10の開き角度θの増減に応じて、一対の爪部9は支点部11を中心に傾動する構成を有している。一対のアーム10の開き角度θが増加すると、爪部9の下端部が互いに接近する閉方向に移動してレール2を幅方向xの両側から挟み込む。一対のアーム10の開き角度θが減少すると、爪部9の下端部が互いに離間する開方向に移動してレール2の把持状態を解除する。図3に例示する一対のアーム10の開き角度θは例えば120度となる。
図5に例示するように爪部9は下部に配置され下方に凸となる載置面9aを有している。この実施形態では載置面9aは、長手方向yの中央に形成される頂部とその両側に配置され上方に向かって傾斜する曲面とを有している。載置面9aは下方に凸となる曲面で構成されていて、レール2の上面と接触可能に構成されている。つまり載置面9aは下向きの面であり、レール2の上面と対向する。図2では説明のため載置面9aを破線で示している。
載置面9aの形状は上記に限定されず、長手方向yにおいて中央よりも両端側の方が高い位置であり下方に凸となる面であればよい。図5に例示するように載置面9aは、例えば長手方向yの中央に形成される水平部とその両側に配置され上方に向かって傾斜する傾斜部とを有していてもよい。また載置面9aは両端側に向かって段階的に高い位置となる階段状の面で構成されてもよい。
爪部9の下端部であってレール2の頭部の側面と接触する面には、レール2に対する摩擦抵抗を高めるためのブレーキシュー12を配置してもよい。つまりブレーキシュー12はレール2の頭部の幅方向xの両側に位置する側面と対向する。
クランプ機構5の構成はアーム10や支点部11を有する構成に限定されない。レール2の頭部の側面を幅方向xの両側から把持する爪部9と、この爪部9の下部に形成される載置面9aとを備えていれば他の形状であってもよい。例えば幅方向xに延設されていてその端部に一方の爪部9を固定される水平部材と、この水平部材に設置されてこの延設方向に移動可能に構成される他方の爪部9とでクランプ機構5を構成してもよい。この場合、他方の爪部9を幅方向xに移動させることによりレール2の頭部を幅方向xの両側から挟み込むことができる。
図2に例示するように連結機構6は、本体4の内部に配置されて本体4とクランプ機構5とを連結する構成を有している。この実施形態では連結機構6は、上下方向zに延設されていて下端が連結部13を介してクランプ機構5の上部に連結されるロッド部14と、長手方向yに沿って延設される傾動バー15と、上端を傾動バー15に連結されて上下方
向zに伸縮可能に構成される伸縮シリンダ16と、この伸縮シリンダ16の伸縮を制御する油圧機器17とを備えている。
傾動バー15の一端は、傾動バー15が長手方向yに沿って傾動可能となる状態で本体4に軸支されている。傾動バー15の他端は伸縮シリンダ16の上端に連結されている。傾動バー15の一端と他端との間となる途中部分にはロッド部14の上端が連結されている。そのため伸縮シリンダ16が伸縮にともない傾動バー15の他端が上下に移動すると、ロッド部14に連結されるクランプ機構5が上下に移動する。つまりこの実施形態の連結機構6は、本体4からクランプ機構5を懸吊する構成を有している。
傾動バー15にカウンターウェイト18を設置してもよい。カウンターウェイト18を設置する構成により、緊急時にクランプ機構5を速やかにレール2の上まで降下させることができる。
連結部13は、クランプ機構5が少なくとも長手方向yに沿って傾動することを許容する構成を有している。つまり幅方向xを中心軸とするクランプ機構5の回転を連結部13は許容する。連結部13は例えば球面軸受で構成することができる。連結部13を球面軸受で構成することにより、クランプ機構5が長手方向yに沿って傾動することに加えて、幅方向xに沿って傾動することも許容できる。そのためレール2が幅方向xに曲がっている場合であってもクランプ機構5が幅方向xに沿って傾いてレール2を把持することができる。連結部13はユニバーサルジョイントで構成してもよい。
連結機構6の構成は上記に限定されない。クランプ機構5の長手方向yに沿う傾動を許容しつつ、本体4から支持できる構成であればよい。例えばロッド部14の上端と傾動バー15との間に連結部13を配置する構成にしてもよい。この場合、クランプ機構5とともにロッド部14が長手方向yに沿って傾動可能な状態となる。また例えば本体4から上下方向zに延設される伸縮シリンダで連結機構6を構成して、この伸縮シリンダの下端に連結部13を介してクランプ機構5を連結する構成でもよい。
図6に例示するようにクサビ機構7は、本体4の側壁部4aの内側と一対の爪部9の幅方向xにおける外側の側面との間に配置されている。この実施形態ではクサビ機構7は、レール2の幅方向xの両側にそれぞれ配置されていて、クサビ機構7はそれぞれ本体4に設置される受け部19とクランプ機構5に設置される接触部20とを備えている。
受け部19は、長手方向yの中央から長手方向yの一方側に向かって徐々にクランプ機構5に接近する第一傾斜面19aと、長手方向yの中央から他方側に向かって徐々にクランプ機構5に接近する第二傾斜面19bとを有している。受け部19は長手方向yと幅方向xとで形成される平面において凹型に形成される。
接触部20は、長手方向yの中央から長手方向yの一方側に向かって徐々に本体4の側壁部4aから離間する第三傾斜面20aと、長手方向yの中央から他方側に向かって徐々に本体4の側壁部4aから離間する第四傾斜面20bとを有している。接触部20は長手方向yと幅方向xとで形成される平面において凸型に形成される。接触部20の第三傾斜面20aおよび第四傾斜面20bは、受け部19のそれぞれ対応する第一傾斜面19aおよび第二傾斜面19bと同じ角度の傾斜に形成されることが望ましい。
本体4の受け部19に対してクランプ機構5の接触部20が長手方向yに相対的に移動すると、受け部19の第一傾斜面19aまたは第二傾斜面19bが接触部20の第三傾斜面20aまたは第四傾斜面20bにより幅方向xに押される。クサビ機構7により、クランプ機構5の一対の爪部9には互いに接近する閉方向の締付力が発生する。
クランプ機構5の傾動にともないクサビ機構7は、一対の爪部9の閉方向に締付力を発生させる。本体4の一対の側壁部4aには、幅方向xにおいて一対の側壁部4aの間隔を広げる方向に締付力の反力が発生する。この反力は、締付ボルト8に発生する軸力により支持される。
図2および図3に例示するように接触部20は、上下方向zにおいてクランプ機構5の支点部11よりも下方に設置されている。そのためクサビ機構7により発生する締付力は、クランプ機構5がレール2の頭部の側面を把持する力を強化する方向に働く。
クサビ機構7の構成は上記に限定されない。本体4に対してクランプ機構5が長手方向yに移動したときに、クランプ機構5に閉方向の締付力を発生させる構成を有していればよい。例えば受け部19を凸型に形成して、接触部20を凹型に形成してもよい。
上記の実施形態では受け部19および接触部20がそれぞれ二つずつ傾斜面を有しているが、それぞれ一つの傾斜面を有する構成にしてもよい。図7に例示するように受け部19が第一傾斜面19aと水平部を有していて、接触部20が第三傾斜面20aを有する構成にしてもよい。
つまり受け部19は長手方向yにおいて一方側から他方側に向かってクランプ機構5に接近する第一傾斜面19aを有している。接触部20は長手方向yにおいて他方側から一方側に向かって本体4の側壁部4aに接近する第三傾斜面20aを有している。
この実施形態では本体4に対してクランプ機構5が長手方向yに相対移動すると、幅方向xにおいて一方の爪部9はクサビ機構7により他方の爪部9に接近する方向の締付力を受ける。他方の爪部9はその位置を維持するので、一対の爪部9は互いに接近する方向の締付力を受けて、レール2を強固に把持する。図7は説明のため移動する爪部9のもとの位置を破線で示している。
レール2の幅方向xの両側にそれぞれ配置されるクサビ機構7は、傾斜面の向きが逆方向になっている。そのため本体4に対してクランプ機構5が移動する方向に応じて、締付力を受ける爪部9とその位置を維持する爪部9とが入れ替わる。
クサビ機構7の構成は上記に限らず、受け部19または接触部20のいずれか一方のみが傾斜面を有さない構成としてもよい。この場合、受け部19または接触部20の傾斜面を有さない一方が、他方の傾斜面と接触しつつ長手方向yに移動することにより爪部9に締付力を発生させる。
台風の接近など走行体3の逸走を防止すべき状況のときに、ブレーキ装置1の作動準備を行う。まず油圧機器17を作動させて伸縮シリンダ16を収縮させる。図8および図9に例示するように伸縮シリンダ16の収縮にともない傾動バー15が傾動してロッド部14が下方に押し込まれる。
クランプ機構5が降下して爪部9の載置面9aがレール2の上面に接触する。さらにロッド部14が下方に押し込まれると、図9に例示するように一対のアーム10が回動して略水平となる。このとき一対のアーム10の開き角度θは例えば180度となる。
アーム10の傾動にともない一対の爪部9が支点部11を中心に傾動する。一対の爪部9は、下端部を閉じてレール2の頭部の側面を幅方向xの両側から把持する状態となる。クランプ機構5がその下端部に設置されるブレーキシュー12を有している場合には、ブ
レーキシュー12がレール2の頭部の側面と接触する。このときの一対のアーム10の位置を把持位置という。
クランプ機構5は載置面9aを有しているので、載置面9aがレール2の上面に接触した後に一対の爪部9の下端部が閉じる。そのため例えばレール2が上下方向zにたわんでいる場合であっても、一対の爪部9の下端部でレール2の頭部を確実に把持することができる。爪部9の下端部の位置とレール2の頭部の側面の位置とが上下方向zにおいて自動的に位置合わせされる構成であるため、爪部9がレール2を掴み損ねることがない。ブレーキ装置1のブレーキ力を安定して得るには有利である。
図9に例示する状態に対して図3に例示するように開き角度θが例えば120度であり爪部9がレール2を把持していないときの一対のアーム10の位置を解除位置という。連結機構6により、この解除位置と解除位置よりも開き角度θが大きくなる把持位置とに回動する構成を一対のアーム10は有している。
図9に例示するようにクランプ機構5がレール2を把持している状態を、以下ブレーキ装置1の準備状態P1という。これに対して図3に例示するようにクランプ機構5がレール2を把持していない状態を、以下ブレーキ装置1の解除状態P0という。
図3に例示する実施形態では解除状態P0のときは、クランプ機構5がレール2の上方に離間した位置であり、載置面9aがレール2の上面と接触していない。ブレーキ装置1が準備状態P1となるときに、クランプ機構5が降下して載置面9aがレール2の上面とはじめて接触する構成をこの実施形態は有している。
本発明は上記の構成に限定されず解除状態P0のときに載置面9aがレール2の上面と接触している状態としてもよい。つまり載置面9aが常にレール2の上面と接触する構成としてもよい。このときクランプ機構5はレール2を把持していない。この場合、連結機構6はクランプ機構5を上下移動させる機能を有する必要はなく、少なくともクランプ機構5の開閉を制御できる機能を有していればよい。
ブレーキ装置1が準備状態P1のときに走行体3が逸走すると、走行体3に固定されているブレーキ装置1の本体4がレール2の長手方向yに沿って移動する。準備状態P1のときクランプ機構5は下端部でレール2を把持しているので、走行体3が逸走すると図10に例示するようにクランプ機構5はこの下端部を中心に長手方向yに沿って傾く。このときのブレーキ装置1の状態を作動状態P2という。図10では説明のため準備状態P1のクランプ機構5を破線で示している。また作動状態P2のクランプ機構5の載置面9aを破線で示している。
載置面9aは長手方向yの中央の例えば頂部よりもその両側の例えば傾斜する曲面の方が上方に位置するため、クランプ機構5が下端部を中心に傾くことを載置面9aは妨げない。載置面9aは図5に例示するように平面の組み合わせで構成されている場合よりも、図4に例示するように滑らかな曲面で構成されている場合の方が、クランプ機構5が傾く際にレール2の上面により追従しやすくなる。クランプ機構5の傾動を確実に行わせるには図4に例示する曲面で載置面9aを構成する方が有利である。また幅方向xを中心軸として回転可能に構成される連結部13により、クランプ機構5の上端は連結機構6に連結されている。そのためクランプ機構5は連結機構6に対して長手方向yに沿って傾動することができる。本発明のブレーキ装置1は、クランプ機構5の下部に形成される載置面9aとクランプ機構5の上端に配置される連結部13により、クランプ機構5を長手方向yに沿って傾動させることを可能としている。
クランプ機構5はこの傾動により本体4に対して長手方向yに相対的に移動することができる。クサビ機構7を構成する受け部19と接触部20も長手方向yに相対的に移動する。この受け部19に対する接触部20の移動距離に応じて、クランプ機構5の下端部を互いに接近させる方向である閉方向の締付力をクサビ機構7が発生させる。
クサビ機構7の締付力の反力として本体4の側壁部4aを幅方向xに広げようとする力が発生する。この反力は締付ボルト8により支持される。
走行体3が逸走しようとする力がクサビ機構7によりクランプ機構5の締付力に変換されるので、ブレーキ装置1のブレーキ力を向上するには有利である。
載置面9aが下方に凸となる形状を有さず例えば水平な平面で構成されている場合は、長手方向yの両側端部がレール2の上面と接触してしまい長手方向yに沿ったクランプ機構5の傾動を妨げてしまう。クランプ機構5が傾動しない状態では、本体4に対するクランプ機構5の相対移動がほとんど発生しない。この場合、クサビ機構7による締付力をほとんど得ることができない。
また連結部13が長手方向yに沿うクランプ機構5の傾動を許容しない場合は、走行体3の逸走にともない本体4がレール2の長手方向yに移動すると、この本体4とともにクランプ機構5も長手方向yに移動するおそれがある。この場合、本体4とクランプ機構5との間に相対移動が発生しないため、クサビ機構7による締付力を得ることができない。
クランプ機構5が本体4に対して相対的に傾動しながら長手方向yに移動するので、クサビ機構7における受け部19と接触部20との相対移動の距離を大きくするには有利である。爪部9に設置される接触部20は爪部9がレール2を把持する下端部を中心とする円弧上を移動する。そのためクランプ機構5が長手方向yにのみ移動する場合よりも、クサビ機構7における受け部19と接触部20との相対移動の距離を増加させることができる。
クサビ機構7における相対移動の距離が増加するので、クサビ機構7によりクランプ機構5を閉方向に押し込む距離が大きくなる。そのためレール2の頭部が幅方向xに摩耗して細くなっている場合であっても、クサビ機構7がクランプ機構5の爪部9を閉方向に十分に押し込むことができるので、ブレーキ装置1は安定してブレーキ力を得ることができる。
またクサビ機構7が爪部9を閉方向に十分に押し込むことができるので、クサビ機構7の受け部19および接触部20の各傾斜面の傾きを小さくしてもブレーキ装置1はブレーキ力を得ることができる。クサビ機構7の傾斜面の傾きが小さい方が、締付力を得るための相対移動の距離は必要となるが得られる締付力が増大する。ブレーキ装置1のブレーキ力を向上するには有利である。
走行体3が逸走しない限りクサビ機構7による締付力が発生しない。走行体3が逸走しないとき、クランプ機構5はレール2を締め付けることなく把持しているに過ぎないため、爪部9の下端部およびブレーキシュー12やレール2に過大な応力が発生することがない。爪部9およびブレーキシュー12やレール2の疲労や損傷等の発生が抑制されるため、走行体3に逸走が発生してブレーキ力を発生させるべきときに、本発明のブレーキ装置1は安定してブレーキ力を発生させることができる。
岸壁クレーン等の走行体3は、突風等により逸走するとともにレール2から浮き上がる上向きの力を受けることがある。本発明のブレーキ装置1は、レール2の頭部の側面を幅
方向xの両側からクランプ機構5で挟む構成であるため、上向きの力に対しても抵抗力を発揮することができる。走行体3の浮き上がりを抑制することができるので、ブレーキ装置1の安定したブレーキ力を得るには有利である。
台風等が通過した後はブレーキ装置1の復旧作業を行う。ブレーキ装置1の伸縮シリンダ16を伸長させて、ロッド部14を上方に引き上げる。ロッド部14の上昇にともない一対のアーム10が把持位置から解除位置に移動するとともに、クランプ機構5がレール2を把持していた下端部を開きながら上方に移動する。このときクランプ機構5は連結機構6のロッド部14により懸吊される状態となるため、長手方向yに沿った傾きは自重により解消される。
逸走方向と逆方向に走行体3を走行させてクサビ機構7により締付力を減少させた後に、伸縮シリンダ16を伸長させてもよい。クサビ機構7の締付力を解放した後の方が、クランプ機構5を開きながら上方に移動させやすくなる。
図11に例示するように連結機構6が、伸縮シリンダ16に設置されてこの伸縮シリンダ16の長さを検出する検出センサ21と、この検出センサ21に接続されて検出センサ21からの入力に応じて外部に出力する判定部22とを備える構成にすることができる。
検出センサ21は、例えばヴィーデマン効果による磁歪現象を応用した磁歪式変位センサや、絶対位置を検出するアブソリュート式変位センサで構成することができる。検出センサ21は、例えば伸縮シリンダ16のケーシングに対するピストンの下端の位置を検出したり、伸縮シリンダ16の伸縮方向における全長を検出する機能を有していれば上記に限定されない。
判定部22は、検出センサ21と有線または無線の信号線で接続されていて、検出センサ21からの入力に応じて演算結果を外部に出力する構成を有している。図11では説明のため信号線を一点鎖線で示している。例えば走行体3が岸壁クレーンの場合は、岸壁クレーンの運転室のモニタや、岸壁クレーンが配置されるコンテナターミナルの管理画面に判定部22からの出力が表示される構成にすることができる。
ブレーキ装置1が解除状態P0のときに伸縮シリンダ16が伸長してクランプ機構5は上方に持ち上げられた状態となる。そのため図12に例示するように解除状態P0のときに伸縮シリンダ16の長さLxが最も長くなりLx=L0となる。
ブレーキ装置1を準備状態P1とするときには、伸縮シリンダ16が収縮してその長さがLx=L1となる。このときクランプ機構5の載置面9aがレール2の上面に接触して、一対のアーム10が把持位置となり、クランプ機構5がレール2を把持している状態となる。このときクランプ機構5はレール2を締め付けることなく把持しているに過ぎないので、クランプ機構5およびレール2に過大な応力は発生していない。
走行体3が逸走するとクランプ機構5が長手方向yに沿って傾いてクサビ機構7による締付力が発生する作動状態P2となる。クランプ機構5が傾くと図11に例示するように上下方向zにおけるクランプ機構5の見かけ上の長さが短くなり、これにともない傾動バー15が下方に移動する。伸縮シリンダ16が更に収縮してその長さがLx<L1となる。
図12に例示するように伸縮シリンダ16の長さLxが準備状態P1のときの長さL1よりも小さくなったとき、ブレーキ装置1が作動状態P2でありブレーキ力を発生させている状態であることがわかる。クランプ機構5の傾きが大きくなるほどクサビ機構7によ
る締付力が増大していき、ブレーキ力が走行体3の逸走する力を上回ったときに走行体3は完全に停止する。これにともない伸縮シリンダ16の収縮が止まる。
判定部22は例えば伸縮シリンダ16の長さLxを外部に出力する構成にすることができる。この構成によればブレーキ装置1が解除状態P0、準備状態P1、作動状態P2のいずれの状態であるかを外部から確認することができる。ブレーキ装置1が作動すべきときに作動しているか否かを外部から確認できるので、安定してブレーキ装置1のブレーキ力を発生させるには有利である。
例えばレール2の上に石などの異物があり、クランプ機構5の載置面9aがレール2の上面と接触していない場合、準備状態P1となるべき状況にもかかわらず伸縮シリンダ16の長さLxがL1まで小さくならない。このときクランプ機構5はレール2を把持できてない状態であり、ブレーキ装置1は走行体3の逸走を防止できない。走行体3の運転手等は、判定部22を介して外部に出力される情報からブレーキ装置1が準備状態P1となっていないことを知ることができる。そのため走行体3を走行させて異物のない位置で再度ブレーキ装置1を解除状態P0から準備状態P1とする操作を行うことができる。安定してブレーキ装置1のブレーキ力を発生させるには有利である。
例えば走行体3の逸走が発生したときに伸縮シリンダ16の長さLxがL1よりも小さくならない場合、クランプ機構5が傾動していない状態であることがわかる。ブレーキシュー12やレール2の摩耗が所定量を超えていて、クランプ機構5の爪部9がレール2を掴めていない状態である可能性がある。ブレーキシュー12やレール2の交換等の対応が可能となる。また連結部13の固着等によりクランプ機構5が傾動できていない可能性がある。連結部13への注油や交換等の対応が可能となる。
例えば伸縮シリンダ16の長さLxがL1よりも小さくなっているにもかかわらず、走行体3の逸走が止まらない場合、クサビ機構7による締付力が得られていない可能性がある。クサビ機構7を構成する受け部19や接触部20の交換等の対応が可能となる。またクサビ機構7の締付力の反力を本体4が支持できていない可能性がある。本体4の側壁部4a等の点検や交換等の対応が可能となる。締付ボルト8の緩みの確認等の対応が可能となる。
判定部22から出力される情報を外部の記憶装置等に記憶しておけば、岸壁クレーン等の走行体3が逸走する事態が発生した後に、その原因を究明するとともに逸走を防止するために対処が可能となる。安定してブレーキ装置1のブレーキ力を得るには有利である。
伸縮シリンダ16の長さLxが準備状態P1より小さくなったときのみブレーキ装置1は作動状態P2である旨を外部に出力する構成を、判定部22が有していてもよい。この場合には磁歪式変位センサやアブソリュート式変位センサの他に、例えば伸縮シリンダ16の長さLxがL1よりも小さくなったときにオンとなる近接センサで検出センサ21を構成してもよい。
またクランプ機構5の傾きを直接測定する傾斜センサ等で検出センサ21を構成して、この検出センサ21からの入力に基づき判定部22がブレーキ装置1の状態を外部に出力する構成にしてもよい。ブレーキ装置1が解除状態P0または準備状態P1のときはクランプ機構5の傾きが検出されず、作動状態P2のときにクランプ機構5の傾きが検出されるため、ブレーキ装置1の状態を外部から知ることができる。
ブレーキ装置1が解除状態P0から準備状態P1となる回数を積算して、この回数が例えば三十回などの所定回数を超えたときに点検を行う構成にしてもよい。判定部22が上
記回数を数えて外部に出力する構成にすることができる。判定部22が上記回数を逐次外部に出力する構成にしてもよく、所定の回数を超えたときにその旨を外部に出力する構成にしてもよい。
例えば岸壁クレーン等の走行体3の運転室において、点検が必要である旨のランプの点灯や上記回数の表示を行う構成にすることができる。コンテナターミナルを管理するコンピュータ等が上記回数を積算して必要に応じて画面等に情報を表示する構成にしてもよい。このときコンピュータ等は判定部22からの出力により上記回数を把握することができる。
ブレーキシュー12はレール2との接触および離間を繰り返すことで、その表面が摩耗することがある。点検等により過度な摩耗がある場合にブレーキシュー12等の交換を行うことができるので、安定してブレーキ装置1のブレーキ力を得やすくなる。
ブレーキ装置1が作動状態P2となる回数を積算して、この回数が例えば三回などの所定回数を超えたときに点検を行う構成にしてもよい。作動状態P2となる回数は、準備状態P1となる回数と同様に判定部22を利用して積算され、画面等に表示される構成にすることができる。
作動状態P2のときにブレーキ装置1には大きな力が発生するので、この回数に応じて点検を行いブレーキシュー12の状態の確認や締付ボルト8の増し締め等を行う。この点検の際に必要に応じてブレーキシュー12やクサビ機構7を交換してもよい。安定してブレーキ装置1のブレーキ力を得るには有利である。
作動状態P2とならない限りブレーキ装置1に大きな力が発生することはほとんどないので、作動状態P2の回数にのみ基づいて点検や各部品の交換作業等を行う構成にしてもよい。またブレーキ装置1が準備状態P1となる回数と作動状態P2となる回数の両方をそれぞれ積算する構成にしてもよい。準備状態P1となる回数が所定回数を超えたときこれに対応する所定の点検作業等を行い、作動状態P2となる回数が所定回数を超えたときこれに対応する所定の点検作業等を行う構成にすることができる。またそれぞれが所定回数を超えていない場合であっても、準備状態P1となる回数と作動状態P2となる回数とを合算した値が所定の値を超えたとき、所定の点検作業等を行う構成にしてもよい。
図13に例示するように本体4に設置されていて幅方向xにおける締付ボルト8の軸力を推定する第二検出センサ23と、この第二検出センサ23に接続されていて第二検出センサ23からの入力に応じて外部に出力する第二判定部24とをブレーキ装置1が備える構成にすることができる。
第二検出センサ23は、例えば幅方向xにおける締付ボルト8の両端の近傍にそれぞれ配置されて、締付ボルト8の端部に向かってレーザ光を照射する一対のレーザセンサで構成することができる。締付ボルト8の軸力が増大すると締付ボルト8が軸方向に伸びるので、締付ボルト8の長さを測定することで軸力を推定することができる。
第二検出センサ23は締付ボルト8の軸方向における軸力の大きさを推定できる機能を有していれば上記に限定されない。前述の磁歪式変位センサやアブソリュート式変位センサや近接センサで第二検出センサ23を構成してもよい。また本体4の側壁部4aに締付ボルト8を固定するためのナットと側壁部4aとの間に設置される圧力センサで第二検出センサ23を構成してもよい。締付ボルト8の軸力が増大すると側壁部4aとの間の圧力が増加するので、この圧力を測定することで軸力を推定することができる。
第二判定部24は、第二検出センサ23と有線または無線の信号線で接続されていて、第二検出センサ23からの入力に応じて演算結果を外部に出力する構成を有している。図13では説明のため信号線を一点鎖線で示している。例えば走行体3が岸壁クレーンの場合は、岸壁クレーンの運転室のモニタや、岸壁クレーンが配置されるコンテナターミナルの管理画面に第二判定部24からの出力が表示される構成にすることができる。
締付ボルト8は本体4に対して幅方向xの軸力を発生させている。ブレーキ装置1が解除状態P0および準備状態P1のときは、締付ボルト8の軸力は基本的に変動せず一定となる。そのため図14に例示するように解除状態P0および準備状態P1のとき締付ボルト8の長さが変動することはない。
ブレーキ装置1が作動状態P2のときは、クランプ機構5が傾いてクサビ機構7による締付力が発生している状態となる。この締付力に比例する反力が締付ボルト8を幅方向xに伸ばす方向に発生して、これにより締付ボルト8の長さLyが伸びる。クランプ機構5がレール2を把持していない解除状態P0のときの締付ボルトの長さL2が例えば1000mmとすると、作動状態P2のとき締付ボルト8の長さLyは例えば2mm程度増加する。そのため締付ボルト8の長さLyを測定することにより、クサビ機構7により締付力が発揮されていることを検出できる。
第二判定部24は例えば締付ボルト8の長さLyを外部に出力する構成にすることができる。この構成によればブレーキ装置1が作動状態P2であるか否かを外部から確認する事ができる。ブレーキ装置1が作動すべきときに作動しているか否かを外部から確認できるので、安定してブレーキ装置1のブレーキ力を発生させるには有利である。
締付ボルト8の長さLyが解除状態P0等のときの長さL2より大きくなったときのみブレーキ装置1が作動状態P2である旨を外部に出力する構成を、第二判定部24が有していてもよい。
図11に例示する実施形態と同様に、締付ボルト8の長さLyから作動状態P2となる回数が、第二判定部24を利用して積算され、画面等に表示される構成にすることができる。この回数が例えば3回などの所定回数を超えたときに点検を行う構成にすることができる。
検出センサ21および判定部22と、第二検出センサ23および第二判定部24との両方をブレーキ装置1が備える構成にしてもよい。ブレーキ装置1の状態をより正確に把握することが可能となる。安定してブレーキ装置1のブレーキ力を発生させるには有利である。
1 ブレーキ装置
2 レール
3 走行体
4 本体
4a 側壁部
5 クランプ機構
6 連結機構
7 クサビ機構
8 締付ボルト
9 爪部
9a 載置面
10 アーム
11 支点部
12 ブレーキシュー
13 連結部
14 ロッド部
15 傾動バー
16 伸縮シリンダ
17 油圧機器
18 カウンターウェイト
19 受け部
19a 第一傾斜面
19b 第二傾斜面
20 接触部
20a 第三傾斜面
20b 第四傾斜面
21 検出センサ
22 判定部
23 第二検出センサ
24 第二判定部
x 幅方向
y 長手方向
z 上下方向
θ (アームの)開き角度
P0 解除状態
P1 準備状態
P2 作動状態
Lx (伸縮シリンダの)長さ
Ly (締付ボルトの)長さ

Claims (8)

  1. レールの上を走行する走行体に固定される本体と、この本体の中に配置されていて前記レールの長手方向を直角に横断する幅方向に沿って開閉して前記レールの頭部の側面を両側から把持可能に構成されるクランプ機構と、このクランプ機構を前記本体に連結する連結機構とを備えるブレーキ装置において、
    前記クランプ機構の上部と前記連結機構との間に配置されていて前記長手方向に沿って傾動可能な状態に前記クランプ機構を支持する連結部と、前記クランプ機構の下部に下方に凸となる状態で形成されていて前記クランプ機構が前記レールを把持するときに前記レールの上面と接触する載置面と、前記クランプ機構と前記本体との間に配置されるクサビ機構とを備えていて、
    前記本体に対して前記クランプ機構が前記長手方向に傾動したときに前記クランプ機構に閉方向の締付力を発生させる構成を前記クサビ機構が有していることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記連結部が球面軸受で構成されている請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記クサビ機構が、前記本体に設置されていて前記長手方向において一方側から他方側に向かって前記クランプ機構に接近していく傾斜面を有する受け部と、前記クランプ機構に設置されていて前記長手方向において前記他方側から前記一方側に向かって前記本体に接近していく傾斜面を有する接触部とを備える請求項1または2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記クランプ機構が、前記幅方向に並べて配置されていて下端部で前記レールを把持する一対の爪部と、一対の前記爪部の上端部にそれぞれ一端を連結されて前記連結部にそれぞれ他端を連結される一対のアームと、一対の前記爪部の間であり前記爪部の前記上端部より下方となる位置に配置されて一対の前記爪部の開閉の支点となる支点部とを備えていて、
    前記連結機構により、一対の前記アームが所定の開き角度になって一対の前記爪部の前記下端部を閉じて前記レールを把持する把持位置と、この把持位置の開き角度よりも開き角度が小さくて一対の前記爪部の前記下端部を開いて前記レールの把持を解除する解除位置とに回動する構成を有する請求項1〜3のいずれかに記載のブレーキ装置。
  5. 前記連結機構が、上下方向に延設されていて下端が前記連結部を介して前記クランプ機構に連結されるロッド部と、前記長手方向に沿って延設されていて一端を前記本体に軸支されて途中部分に前記ロッド部の上端が連結される傾動バーと、この傾動バーの他端と前記本体との間に連結されていて上下方向に伸縮する伸縮シリンダとを備える請求項4に記載のブレーキ装置。
  6. 前記クランプ機構の前記長手方向に沿う傾きを検出する検出センサと、この検出センサに接続される判定部とを備えていて、
    前記検出センサからの入力に基づき前記判定部が前記ブレーキ装置の状態を外部に出力する構成を有する請求項1〜5のいずれかに記載のブレーキ装置。
  7. 前記連結機構が、前記伸縮シリンダの長さを検出する検出センサと、この検出センサに接続される判定部とを備えていて、
    一対の前記アームが前記把持位置にあるときの前記伸縮シリンダの長さよりも前記伸縮シリンダの長さが短くなったときに、前記検出センサからの入力に基づき前記ブレーキ装置は作動状態である旨を前記判定部が外部に出力する構成を有する請求項5に記載のブレーキ装置。
  8. 前記本体が前記幅方向に沿って対向配置される一対の側壁部と、この側壁部を貫通する状態で配置されて一対の前記側壁部を互いに接近させる方向に軸力を発生させる締付ボルトと、この締付ボルトの前記幅方向の長さを検出する第二検出センサと、この第二検出センサに接続される第二判定部とを備えていて、
    前記クランプ機構が前記レールを把持していないときの前記締付ボルトの長さよりも前記締付ボルトの長さが長くなったときに、前記第二検出センサからの入力に基づき前記ブレーキ装置は作動状態である旨を前記第二判定部が外部に出力する構成を有する請求項4〜7のいずれかに記載のブレーキ装置。
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