JP6825713B2 - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェットヘッドのインク吐出面に設けられたノズルの開口部からインクなどの液体を吐出させて所望の位置に着弾させることで、画像や微小構造などを形成するインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置のインクジェットヘッドは、ノズルに連通するインク貯留部内の圧力を変動させる圧電素子といった動作素子の動作に応じてノズルの開口部からインクを吐出させるインク吐出部を備える。また、インクジェットヘッドは、動作素子を駆動させるための信号の経路に係る構成として、上記のインク吐出部に加え、動作素子に電気的に接続されている回路配線が設けられた配線基板と、当該配線基板の面上に設けられた接続端子を介して上記回路配線に電気的に接続された配線ケーブルとを備えるのが一般的である。配線基板は、通常、インク吐出部のインク吐出面とは反対側においてインク吐出面に交差する方向に沿って設けられる。
インクジェット記録装置では、インクジェットヘッドにインクを供給するインク供給管の付け替え時にインクが飛散したり、ノズルの開口部からのインク吐出に伴って霧状のインク(インクミスト)が発生したりする。このようなインクがインクジェットヘッドの上記接続端子に付着すると、配線基板の回路配線と配線ケーブルとの間の電気的な接続不良が生じ得るという問題がある。
これに対し、特許文献1には、配線基板を筐体及びカバー部材で覆い、カバー部材に設けられた開口部から配線ケーブルを外部に引き出す構成が開示されている。
また、特許文献2には、配線基板の接続端子が設けられた面を覆う筒状部材に、配線基板のインク吐出面とは反対側(上方)から当該配線基板が露出しないようにキャップ部材を被せた構成において、接続端子から上方に延びる配線ケーブルを、当該接続端子が設けられた面の正面近傍で下方に折り曲げて筒状部材とキャップ部材との隙間から外部に引き出す構成が開示されている。
特開2014−004767号公報 特開2016−135560号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、カバー部材の開口部と配線ケーブルとの隙間からカバー部材の内部にインクが流入する場合があり、当該インクが配線ケーブルを伝って接続端子に付着すると電気的な接続不良が生じてしまう。
また、特許文献2の構成では、接続端子へのインクの付着は抑制されるものの、配線ケーブルを小さな曲げ半径で屈曲させる必要があり配線ケーブルに掛かる曲げ負荷が大きく、配線が破断しやすいため、物理的な断線による接続不良が生じやすくなってしまう。
このように、上記従来の構成では、配線基板の回路配線と配線ケーブルとの間や、配線ケーブル内での接続不良の発生を確実に抑制することができないという課題がある。
この発明の目的は、より確実に接続不良の発生を抑制することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェットヘッドの発明は、
インクを吐出するノズルの開口部がインク吐出面に設けられており、前記ノズルの開口部からインクを吐出させるための動作を行う動作素子を有するインク吐出部と、
前記動作素子に電気的に接続された回路配線が設けられており、前記インク吐出部の前記インク吐出面とは反対側において前記インク吐出面に交差する方向に沿って設けられた配線基板と、
前記インク吐出部のうち前記インク吐出面と、前記配線基板の一部とを露出させて前記インク吐出部及び前記配線基板を覆う外装部材と、
前記配線基板の一方の面のうち前記外装部材から露出している範囲内に設けられた接続端子に取り付けられて前記回路配線に電気的に接続される配線ケーブルと、
前記配線基板の前記外装部材から露出している範囲及び前記接続端子を前記配線基板の前記インク吐出部とは反対側から覆うカバー部材と、
を備え、
前記配線ケーブルは、前記カバー部材の内側において、前記配線基板の前記インク吐出部とは反対側の端面と前記カバー部材との間を通り、前記配線基板の前記一方の面とは反対の面の側で前記カバー部材の外側に引き出されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記外装部材及び前記カバー部材は、前記外装部材及び前記カバー部材の一方に設けられた突起部が他方に設けられた孔部又は凹部に篏合されている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記突起部と、前記孔部又は凹部とは、前記外装部材及び前記カバー部材のうち前記配線基板の前記一方の面を覆う範囲内に設けられている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記外装部材と前記カバー部材との間には、前記接続端子よりも前記インク吐出面までの距離が小さい位置で前記配線基板の回りを一周する間隙が設けられている。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記外装部材及び前記カバー部材は、前記インク吐出面に垂直な特定の断面での前記インク吐出面に平行な方向についての前記外装部材と前記カバー部材との間隙が、前記接続端子より前記インク吐出面までの距離が小さい所定の第1位置よりも、前記インク吐出面までの距離が前記接続端子より小さく前記第1位置より大きい所定の第2位置において大きくなるように設けられている。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記カバー部材の外側の面には、当該カバー部材の外側に引き出された前記配線ケーブルの可動範囲を制限する可動範囲制限部が設けられている。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記配線ケーブルは、前記外装部材と前記カバー部材との間隙から前記カバー部材の外側に引き出されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記カバー部材のうち前記配線基板の前記一方の面とは反対の面の側には、貫通孔が設けられており、
前記配線ケーブルは、前記貫通孔を通して前記カバー部材の外側に引き出されている。
また、上記目的を達成するため、請求項9に記載のインクジェット記録装置の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを備える。
本発明に従うと、より確実に接続不良の発生を抑制することができるという効果がある。
インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットの内部構成を示す斜視図である。 インクジェットヘッドの構成を示す断面図である。 ヘッドチップ及びインク供給部の構成を示す拡大模式断面図である。 第2コネクターに配線ケーブルを接続するときの様子を示した斜視図である。 カバー部材の後面側を示す斜視図である。 外装部材とカバー部材との篏合部を拡大して示す斜視図である。 図7Aの篏合部の断面を示す図である。 外装部材及び配線基板の上方からカバー部材を被せるときの様子を示した斜視図である。 インクジェットヘッドの第2コネクターの周辺部分を+Y方向から見た図である。 可動範囲制限部の第1の例を示す斜視図である。 可動範囲制限部の第2の例を示す斜視図である。 変形例1に係るインクジェットヘッドの構成を示す断面図である。 変形例2に係るカバー部材を背面側から見た斜視図である。 変形例2に係るインクジェットヘッドの構成を示す断面図である。
以下、本発明のインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、搬送部10と、ヘッドユニット20などを備える。
搬送部10は、図1のX方向に延びる回転軸を中心に回転する2本の搬送ローラー101,102により内側が支持された輪状の搬送ベルト103を備える。搬送部10は、搬送ベルト103の搬送面上に記録媒体Mが載置された状態で搬送ローラー101が図示略の搬送モーターの動作に応じて回転して搬送ベルト103が周回移動することで記録媒体Mを搬送ベルト103の移動方向(搬送方向;図1のY方向)に搬送する。以下では、+Y方向を前方、−Y方向を後方とも記し、XY平面に垂直な図1の+Z方向を上方、−Z方向を下方とも記す。
記録媒体Mは、一定の寸法に裁断された枚葉紙とすることができる。記録媒体Mは、図示略の給紙装置により搬送ベルト103上に供給され、ヘッドユニット20からインクが吐出されて画像が記録された後に搬送ベルト103から所定の排紙部に排出される。なお、記録媒体Mとしては、ロール紙が用いられてもよい。記録媒体Mとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
ヘッドユニット20は、搬送部10により搬送される記録媒体Mに対して画像データに基づいて適切なタイミングでインクを吐出して画像を記録する。本実施形態のインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット20が記録媒体Mの搬送方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。なお、ヘッドユニット20の数は3つ以下又は5つ以上であってもよい。
図2は、ヘッドユニット20の内部構成を示す斜視図である。
ヘッドユニット20は、保持基板21と、保持基板21に設けられた貫通孔に篏合した状態で固定部材22により保持基板21に固定された複数の(ここでは6つの)インクジェットヘッド30とを有する。
インクジェットヘッド30では、インクを吐出する複数のノズルが記録媒体Mの搬送方向と交差する方向(本実施形態では搬送方向と直交する幅方向、すなわちX方向)に配列されている。また、各インクジェットヘッド30では、X方向に一次元配列されたノズルからなるノズル列が複数(例えば4列)設けられており、当該複数のノズル列は、ノズルの位置が互いにX方向にずれる位置関係で設けられている。
また、インクジェットヘッド30には、インクジェットヘッド30内に供給されるインクが流入するインレット81と、インクジェットヘッド30から排出されるインクが流出するアウトレット82とが設けられている。
各ヘッドユニット20における6つのインクジェットヘッド30は、ノズルのX方向についての配置範囲が、搬送ベルト103上の記録媒体Mのうち画像が記録可能な領域のX方向についての幅をカバーするように千鳥格子状に配置されている。このようにインクジェットヘッド30が配置されることで、インクジェット記録装置1では、ヘッドユニット20を固定した状態でインクジェットヘッド30から画像データに応じた適切なタイミングでインクを吐出することで、搬送される記録媒体M上に画像を記録することができる。すなわち、インクジェット記録装置1は、シングルパス方式で画像を記録する。
図3は、インクジェットヘッド30の構成を示す断面図である。図3は、インクジェットヘッド30のX方向についての中央部におけるX方向に垂直な面での断面図である。
インクジェットヘッド30は、インク吐出面31aに設けられたノズルの開口部からインクを吐出するヘッドチップ31(インク吐出部)と、インレット81から流入したインクを貯留するインク貯留部322及び保持基板321を有し、ヘッドチップ31にインクを供給するインク供給部32と、ヘッドチップ31に接続された配線部材33と、配線部材33が第1コネクター34を介して接続されZ方向に沿って設けられた配線基板35と、ヘッドチップ31のインク吐出面31a及び配線基板35における一方の面の一部を露出させてヘッドチップ31及び配線基板35を覆う外装部材36と、配線基板35の外装部材36から露出している面に設けられた第2コネクター381(接続端子)に取り付けられることで配線基板35の回路配線に電気的に接続された配線ケーブル39と、図3の上側から配線基板35と外装部材36の一部とを覆うカバー部材37などを備える。
図4は、ヘッドチップ31及びインク供給部32の構成を示す拡大模式断面図である。図4では、ヘッドチップ31の4つのノズル列にそれぞれ含まれる4つのノズルNを含む断面が示されている。
ヘッドチップ31は、ノズルNからインクを吐出させるための構成であり、複数、ここでは、4枚の板状の基板が積層形成されている。ヘッドチップ31における最下方の基板は、ノズル基板40である。ノズル基板40には複数のノズルNが設けられて、当該ノズルNの開口部からノズル基板40の露出面(インク吐出面31a)に対して略垂直にインクが吐出可能とされる。ノズル基板40のインク吐出面31aとは反対側には、上方に向かって順番に圧力室基板50(チャンバープレート)、スペーサー基板60及び配線形成基板70が接着されて積層されている。以下では、これらノズル基板40、圧力室基板50、スペーサー基板60及び配線形成基板70の各基板を各々又はまとめて積層基板40、50、60、70などとも記す。
これらの積層基板40、50、60、70には、ノズルNに連通するインク流路が設けられており、配線形成基板70の露出される側(上方側)の面で開口されている。この配線形成基板70の露出面上には、全ての開口を覆うように、インク貯留部322により形成された共通インク室322aが設けられている。共通インク室322a内に貯留されるインクは、配線形成基板70の開口から各ノズルNへ供給される。
インク流路の途中には、圧力室51が設けられている。圧力室51は、圧力室基板50を上下方向に貫通して設けられており、圧力室51の上面は、圧力室基板50とスペーサー基板60との間に設けられた振動板52により形成されている。圧力室51内のインクには、振動板52を介して圧力室51と隣り合って設けられている格納部62内の圧電素子61(動作素子)の変位(変形)によって振動板52(圧力室51)が変形することで、圧力変化が付与される。圧力室51内のインクに適切な圧力変化が付与されることで、圧力室51に連通するノズルNからインク流路内のインクが液滴として吐出される。ヘッドチップ31は、アクチュエーターである圧電素子61が内部に形成された基板であることから、アクチュエーター基板とも呼ばれる。
なお、ヘッドチップ31には、インク流路内のインクをアウトレット82に導いて排出するための液体排出流路がさらに設けられているが、図3では記載が省略されている。
保持基板321は、ヘッドチップ31の上面に接合されており、インク貯留部322を保持している。保持基板321には、インク貯留部322の下面の開口とほぼ同じ大きさ及び形状の開口が設けられており、共通インク室322a内のインクは、インク貯留部322の下面の開口、及び保持基板321の開口を通ってヘッドチップ31の上面に供給される。
配線部材33は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits)などであり、配線形成基板70の表面の配線層73に接続されている。この配線層73を介して格納部62内の配線72及び接続部71に伝えられる駆動信号により圧電素子61が変位動作する。配線部材33は、ヘッドチップ31の前方側(+Y方向側)及び後方側(−Y方向側)からそれぞれ1つずつ、保持基板321を貫通して引き出される。図3に示されるように、これらの一対の配線部材33は、配線基板35の前方の面(一方の面)(以下では前面とも記す)及び後方の面(以下では後面とも記す)に各々設けられた第1コネクター34を介して、それぞれ配線基板35の前面の回路配線及び後面の回路配線に接続される。
図3に示されるように、一対の配線部材33の内側(インク供給部32側)の面には、それぞれ駆動部331が実装されている。駆動部331は、インクジェット記録装置1の制御部からの制御信号や、電力供給部からの電力供給などを受けて、各ノズルNからのインク吐出動作や非吐出動作に応じて、圧電素子61の適切な駆動信号を配線部材33上の配線に出力する。駆動部331は、IC(Integrated Circuit)などで構成されている。
図3に示されるように、配線基板35は、ヘッドチップ31のインク吐出面31aと交差する方向に(本実施形態では、インク吐出面31aに垂直な垂直方向、すなわち+Z方向に)沿って設けられるように、ヘッドチップ31及びインク供給部32の上方で外装部材36に対して固定されている。配線基板35は、ガラスエポキシ基板といった絶縁性の基材の表面に金属の回路配線が形成されたリジッド基板である。なお、配線基板35は、外装部材36に対して安定的に固定できる範囲で可撓性を有していても良い。
配線基板35の下端近傍には、上述の第1コネクター34が両面に設けられ、上端近傍の前面には、第2コネクター381が設けられている。配線基板35の後面の第1コネクター34に接続された後面の回路配線は、スルーホール等を介して前面の回路配線に導通され、第2コネクター381に接続される。
外装部材36は、ヘッドチップ31及びインク供給部32が固定された下方部361と、下方部361の上方に設けられ配線基板35が固定された上方部362とが組み合わされて固定された構造を有する。
外装部材36の下方部361は、ヘッドチップ31のインク吐出面31aが下方に露出するようにヘッドチップ31及びインク供給部32の側方を四面で覆う、Z方向に垂直な断面がほぼ矩形の略筒状の部材である。下方部361には、インク供給部32のうち保持基板321が固定されている。したがって、保持基板321の下面に取り付けられているヘッドチップ31は、保持基板321を介して間接的に外装部材36の下方部361に固定されている。なお、ヘッドチップ31を下方部361に直接固定する構成としても良い。
外装部材36の上方部362は、下方部361の上部の開口に接続されるとともに、下方部361から離れるにつれてZ方向に垂直な断面のY方向の幅が小さくなるような形状を有している。より詳しくは、上方部362のうち前面側の部分は、下方部361との接続部近傍から内側に(後方側に)傾斜した第1傾斜部3621と、第1傾斜部3621の上方において略鉛直に延びる前面鉛直部3622と、前面鉛直部3622の上方においてさらに内側に傾斜した第2傾斜部3623とからなる。また、上方部362のうち後面側の部分は、下方部361との接続部近傍から内側に(前方側に)傾斜した第3傾斜部3624と、第3傾斜部3624の上方において、上方に向かうに従ってなだらかに内側に傾斜した後面部3625と、後面部3625の上端から前方に延びて上面を形成する上面部3626とからなる。上方部362の前面側及び後面側の各部は、上方に向かうに従ってなだらかに内側に傾斜した一対の側面に繋がっている。また、前面鉛直部3622の外面には、後述するカバー部材37の孔部37aに篏合する突起部36aが設けられている。
上方部362のうち前面側の部分の上端、すなわち第2傾斜部3623の上方側の端部は、配線基板35の前面に当接して配線基板35を支持している。また、上方部362のうち後面側の部分の上端、すなわち上面部3626の端部は、配線基板35の後面上端部に当接して配線基板35を支持している。ここで、第2傾斜部3623の上端部の位置は、上面部3626の端部よりも低くなっており、配線基板35の前面のうち第2傾斜部3623との当接部よりも上方の範囲は、上方部362から(すなわち外装部材36から)露出している。配線基板35の前面のうち、この露出した範囲内に、第2コネクター381が固定されている。
外装部材36の下方部361及び上方部362の材質は、特には限られないが、例えば機械的強度及びインクに対する耐薬品性に優れたPPS樹脂等の各種樹脂や、金属、合金などを用いることができる。
なお、下方部361及び上方部362は、一体的に形成されていても良い。
外装部材36から露出した第2コネクター381には、補助具382を介して配線ケーブル39が電気的に接続されている。
配線ケーブル39は、絶縁性の樹脂により各々被覆された複数の配線が、当該樹脂によって互いに一体的に結合された構成を有する可撓性のケーブルである。配線ケーブル39には、配線部材33上の駆動部331に供給される制御信号などが外部から供給される。
補助具382は、配線ケーブル39の先端に取り付けられており、第2コネクター381に篏合することで、第2コネクター381の各端子と、配線ケーブル39の各配線との電気的な接続が行われる状態で配線ケーブル39を第2コネクター381に対して固定する。補助具382は、配線ケーブル39が第2コネクター381から上方に延びるような向きで第2コネクター381に固定されるようになっている。
図5は、第2コネクター381に配線ケーブル39を接続するときの様子を示した斜視図である。
この図に示されるように、配線ケーブル39の先端に取り付けられた補助具382を、第2コネクター381の上方から第2コネクター381に取り付けることで、配線ケーブル39と第2コネクター381とが接続される。
図3に示されるように、カバー部材37は、配線基板35の外装部材36から露出している範囲(すなわち、前面の上端部近傍)及び第2コネクター381が外部に露出しないように、配線基板35のヘッドチップ31とは反対側(図3の上端側)から配線基板35と外装部材36の一部とを覆う、下面が開放された略直方体形状を有する部材である。詳しくは、カバー部材37は、インクジェットヘッド30の外部から、配線基板35及び第2コネクター381に直接到達する直線状の経路が生じないように配線基板35と外装部材36の一部とを覆う。
カバー部材37の材質は、特には限られないが、外装部材36と同様に、機械的強度及びインクに対する耐薬品性に優れたPPS樹脂等の各種樹脂や、金属、合金などを用いることができる。
カバー部材37の内側では、配線ケーブル39が、配線基板35の上端側(配線基板35のヘッドチップ31とは反対側の端面とカバー部材37との間)を通って第2コネクター381が設けられた面とは反対側(すなわち配線基板35の後面側)に引き回されている。また、配線ケーブル39は、配線基板35の後面側で外装部材36とカバー部材37との隙間からカバー部材37の外側に引き出され、カバー部材37の外部で上方に向かって引き回されている。
図6に示されるように、カバー部材37の後面側には、下端から矩形状の切り欠き部37bが形成されており、配線ケーブル39は、この切り欠き部37bから引き出されるようになっている。このように切り欠き部37bを設けることで、カバー部材37内において配線ケーブル39が引き回される距離を短くすることができる。なお、カバー部材37に切り欠き部37bを設けない構成としても良い。
また、図3に示されるように、カバー部材37の前面の下端近傍には、カバー部材37を貫通する孔部37aが設けられている。図7Aの拡大斜視図、及び図7Bの斜視断面図に示されるように、この孔部37aに外装部材36の突起部36aが篏合することで、スナップフィットにより外装部材36とカバー部材37とが組み合わされて固定されるようになっている。また、突起部36a及び孔部37aからなる篏合部が、外装部材36及びカバー部材37のうち配線基板35の前面を覆う範囲内に設けられていることで、カバー部材37の外側で配線ケーブル39が上方に引っ張られて、カバー部材37の後面側が配線ケーブル39から上方に引き上げられる力を受けた場合にカバー部材37が外装部材36から外れにくいようになっている。
なお、カバー部材37の内面に突起部を設け、外装部材36側に孔部を設けることで篏合部を形成しても良い。また、孔部37aに代えて、カバー部材37(外装部材36)を貫通しない凹部に突起部36aを篏合させる構成としても良い。
図8は、外装部材36及び配線基板35の上方からカバー部材37を被せるときの様子を示した斜視図である。
この図に示されるように、配線ケーブル39が第2コネクター381に取り付けられた状態の配線基板35の上方からカバー部材37を被せ、カバー部材37の孔部37aが外装部材36の突起部36aに篏合する位置までカバー部材37を下方に移動させることで、突起部36aと孔部37aとが篏合して外装部材36にカバー部材37が取り付けられる。
インクジェットヘッド30では、外装部材36とカバー部材37との間には、第2コネクター381よりもインク吐出面31aまでの距離が小さい位置(Z方向について第2コネクター381よりインク吐出面31a側)で配線基板35の回りを一周する間隙d(間隙d1〜d3)が設けられている。具体的には、図3に示されるように、第2コネクター381よりも下方側におけるZ方向についての範囲R内において、配線基板35の前方側では、外装部材36とカバー部材37との間に間隙d1が設けられ、配線基板35の後方側では、外装部材36とカバー部材37との間に間隙d2が設けられている。また、図9に示されるように、範囲R内において、配線基板35の両側方側では、外装部材36とカバー部材37との間に間隙d3が設けられている。なお、図9は、インクジェットヘッド30の第2コネクター381の周辺部分を+Y方向から見た図であり、説明の便宜上、外装部材36及びカバー部材37のうち前方側の部分を透明にして描いている。
また、図3に示されるように、外装部材36及びカバー部材37は、インク吐出面31aに垂直な特定の断面でのインク吐出面31aに平行な方向(図3ではY方向、図9ではX方向)について間隙d(図3では間隙d1、d2、図9では間隙d3)が、第2コネクター381よりインク吐出面31aまでの距離が小さい所定の第1位置p1よりも、インク吐出面31aまでの距離が第2コネクター381より小さく第1位置p1より大きい所定の第2位置p2において大きくなるように設けられている。ここで、第1位置p1は範囲Rの下端の位置であり、第2位置p2は範囲Rの上端の位置である。特に、本実施形態の外装部材36及びカバー部材37は、インク吐出面31aに平行な方向についての外装部材36とカバー部材37との間隙dが、範囲R内で、インク吐出面31aからの距離が増大するに従って逓増するように設けられている。すなわち、配線基板35の前面側の範囲R内では、外装部材36が第2傾斜部3623において内側に傾斜しているため、外装部材36とカバー部材37との間隙d1の幅が、+Z方向に向かうに従って(第1位置p1から第2位置p2に向かうに従って)大きくなっている。また、配線基板35の後面側の範囲R内では、外装部材36が後面部3625においてなだらかに内側に傾斜しているため、外装部材36とカバー部材37との間隙d2の幅が、+Z方向に向かうに従って(第1位置p1から第2位置p2に向かうに従って)大きくなっている。また、図9に示されるように、配線基板35の側面側の範囲R内では、外装部材36の側面がなだらかに内側に傾斜しているため、外装部材36とカバー部材37との間隙d3の幅が、+Z方向に向かうに従って(第1位置p1から第2位置p2に向かうに従って)大きくなっている。
外装部材36とカバー部材37との間の間隙d1〜d3が上記のような態様で設けられていることで、カバー部材37の下端から、外装部材36とカバー部材37との間にインクが流入した場合であっても、当該インクが毛細管現象により上方に流動するのを抑制することができる。この結果、流入したインクが第2コネクター381における配線ケーブル39との接続部に付着して配線基板35の配線と配線ケーブル39との間の電気的な接続不良が生じるのを抑制することができる。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例は、カバー部材37の背面に、配線ケーブル39の可動範囲を制限する可動範囲制限部37cが設けられている点で上記実施形態と異なる。
図10Aは、可動範囲制限部37cの第1の例を示す斜視図である。この可動範囲制限部37cは、カバー部材37の背面に向けて付勢されるようにカバー部材37の背面に固定されたクリップである。
図11は、本変形例に係るインクジェットヘッド30の構成を示す断面図である。図11では、配線ケーブル39を可動範囲制限部37cにより固定した状態のインクジェットヘッド30の断面が示されている。この図のように、カバー部材37の背面と可動範囲制限部37cとの間に配線ケーブル39を通すことで、配線ケーブル39が可動範囲制限部37cによりカバー部材37の背面に付勢されて固定される。これにより、配線ケーブル39のうち固定位置よりも先の部分(第2コネクター381側の部分)に大きな負荷が掛かるのを抑制することができる。
図10Bは、可動範囲制限部37cの第2の例を示す斜視図である。この可動範囲制限部37cは、カバー部材37の背面との間で配線ケーブル39を通す穴部を形成するようにカバー部材37の背面に固定された板状部材からなる。このような可動範囲制限部37cによっても、図11のようにカバー部材37の背面と可動範囲制限部37cとの間に配線ケーブル39を通すことで、配線ケーブル39のうち固定位置よりも先の部分に大きな負荷が掛かるのを抑制することができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例は、上記の変形例1と組み合わされても良い。本変形例は、カバー部材37の構成、及び配線ケーブル39のカバー部材37の外側への引き出し方が上記実施形態と異なる。
図12は、本変形例に係るカバー部材37を背面側から見た斜視図である。
図13は、本変形例に係るインクジェットヘッド30の構成を示す断面図である。
本変形例のカバー部材37の背面には、図12に示されるように、切り欠き部37bに代えて、X方向に延びる横長の貫通孔37dが設けられている。貫通孔37dの形成位置は、インクジェットヘッド30の外部から貫通孔37dを通って配線基板35及び第2コネクター381に直接到達する直線状の経路が生じないような位置とされる。
また、図13に示されるように、カバー部材37の内側で配線基板35の上端側を通って配線基板35の後面側に引き回された配線ケーブル39は、貫通孔37dを通ってカバー部材37の外側に引き出される。このような構成によっても、カバー部材37内において配線ケーブル39が引き回される距離を短くしつつ、カバー部材37の外側に配線ケーブル39を引き出すことができる。
以上のように、本実施形態に係るインクジェットヘッド30は、インクを吐出するノズルNの開口部がインク吐出面31aに設けられており、ノズルNの開口部からインクを吐出させるための動作を行う圧電素子61を有するヘッドチップ31と、圧電素子61に電気的に接続された回路配線が設けられており、ヘッドチップ31のインク吐出面31aとは反対側においてZ方向に沿って設けられた配線基板35と、ヘッドチップ31のうちインク吐出面31aと、配線基板35の一部とを露出させてヘッドチップ31及び配線基板35を覆う外装部材36と、配線基板35の前面のうち外装部材36から露出している範囲内に設けられた第2コネクター381に取り付けられて配線基板35に電気的に接続される配線ケーブル39と、配線基板35の外装部材36から露出している範囲及び第2コネクター381を配線基板35の上端側から覆うカバー部材37と、を備え、配線ケーブル39は、カバー部材37の内側において、配線基板35のヘッドチップ31とは反対側の端面とカバー部材37との間を通り、配線基板35の後面側でカバー部材37の外側に引き出されている。
このような構成によれば、配線ケーブル39は、配線基板35の前面側の第2コネクター381から配線基板35の上端側を通って後面側に引き回され、カバー部材37の下端側から外部に引き出されるため、配線基板のコネクターが設けられた面の正面近傍で下方に折り曲げられて外部に引き出される従来の構成と比較して、配線ケーブル39の最小曲率半径を大きくすることができる。これにより、無理のない配置で配線ケーブル39を引き回して配線ケーブル39に対する曲げ負荷を抑えることができるため、配線が破断したり劣化が速く進んだりする不具合の発生を抑制することができる。
また、外装部材36及びカバー部材37によって配線基板35及び配線基板35上の第2コネクター381が露出しないように覆われるため、インクが第2コネクター381と配線ケーブル39との接続部に付着することに起因する電気的な接続不良の発生を抑制することができる。
また、外装部材36及びカバー部材37は、外装部材36に設けられた突起部36aがカバー部材37に設けられた孔部37aに篏合されている。これによれば、簡素な構成により、外装部材36に対してカバー部材37を容易に取り付けたり取り外したりすることができる。
また突起部36aと孔部37aとは、外装部材36及びカバー部材37のうち配線基板35の前面を覆う範囲内に設けられている。これにより、カバー部材37の外側の配線ケーブル39が上方に引っ張られて、配線基板35の後面側でカバー部材37が配線ケーブル39から上方に引き上げられる力を受けた場合に、カバー部材37が外装部材36から外れる不具合を発生しにくくすることができる。
また、外装部材36とカバー部材37との間には、第2コネクター381よりもインク吐出面31aまでの距離が小さい位置で配線基板35の回りを一周する間隙d1〜d3が設けられている。これにより、カバー部材37の下端から、外装部材36とカバー部材37との隙間にインクが流入した場合であっても、当該インクが毛細管現象により上方に流動するのを抑制することができる。この結果、流入したインクが第2コネクター381における配線ケーブル39との接続部に付着して配線基板35の配線と配線ケーブル39との間の電気的な接続不良が生じるのをより確実に抑制することができる。
また、外装部材36及びカバー部材37は、インク吐出面31aに垂直な特定の断面でのインク吐出面31aに平行な方向についての外装部材36とカバー部材37との間隙dが、第2コネクター381よりインク吐出面31aまでの距離が小さい所定の第1位置p1よりも、インク吐出面31aまでの距離が第2コネクター381より小さく第1位置p1より大きい所定の第2位置p2において大きくなるように設けられている。これによれば、外装部材36とカバー部材37との間隙dに流入したインクが上方に向かって第2位置p2まで流動するのを抑えることができるため、電気的な接続不良の発生をより確実に抑制することができる。
また、上記変形例1に係るインクジェットヘッド30では、カバー部材37の外側の面には、当該カバー部材37の外側に引き出された配線ケーブル39の可動範囲を制限する可動範囲制限部37cが設けられている。これにより、配線ケーブル39のうち可動範囲制限部37cによる可動範囲の制限位置よりも第2コネクター381側の部分に大きな負荷が掛かるのを抑制することができる。よって、配線が破断したり劣化が速く進んだりする不具合の発生をより確実に抑制することができる。
また、配線ケーブル39を、外装部材36とカバー部材37との間隙からカバー部材37の外側に引き出すことで、カバー部材37を簡易な構成とすることができる。
また、上記変形例2に係るインクジェットヘッド30では、カバー部材37のうち配線基板35の裏面側には、貫通孔37dが設けられており、配線ケーブル39は、貫通孔37dを通してカバー部材37の外側に引き出されている。このような構成によれば、カバー部材37により外装部材36の裏面側の広い範囲を覆いつつ、カバー部材37の裏面側の所望の位置から配線ケーブル39を外部に引き出すことができる。また、カバー部材37内において配線ケーブル39が引き回される距離を短くすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、上記インクジェットヘッド30を備える。これにより、インクジェットヘッド30において、配線ケーブル39に掛かる負荷を抑えつつ、より確実に接続不良の発生を抑制することができるため、インクジェット記録装置1の故障やインク吐出不良の発生を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、外装部材36及びカバー部材37の形状は、実施形態及び変形例のものに限られない。
外装部材36は、インク吐出面31aが露出するようにヘッドチップ31が取り付けられ、配線基板35のうち第2コネクター381の形成部分が少なくとも露出するように配線基板35の一部を覆うものであれば、任意の形状とすることができる。
また、カバー部材37は、配線基板35の外装部材36から露出している範囲及び第2コネクター381が外部に露出しないように、配線基板35と外装部材36の少なくとも一部とを配線基板35の上端側から覆うものであれば、任意の形状とすることができる。
また、外装部材36とカバー部材37とは、突起部36a及び孔部37aを篏合させたスナップフィットによる方法以外の方法、例えば、ネジ止めや、磁石の吸引力を用いた機構などにより固定されていても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、インク吐出部としてヘッドチップ31を例に挙げて説明したが、インク吐出部の構成はこれに限られず、インク吐出面31aを有し動作素子による動作に応じてノズルNからインクを吐出する任意の構成とすることができる。
また、配線基板35は、インク吐出面31aに交差する方向に沿って設けられていれば良く、Z方向に対して傾斜して設けられていても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、搬送ベルト103を備える搬送部10により記録媒体Mを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、搬送部10は、例えば回転する搬送ドラムの外周面上で記録媒体Mを保持して搬送するものであっても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、シングルパス方式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、ヘッドユニットやインクジェットヘッドを走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、圧電素子61を用いたピエゾ方式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、これに限られず、例えば、加熱によりインクに気泡を生じさせてインクを吐出するサーマル方式のインクジェット記録装置といった他の方式のインクジェット記録装置にも本発明を適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
本発明は、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に利用することができる。
1 インクジェット記録装置
10 搬送部
20 ヘッドユニット
30 インクジェットヘッド
31 ヘッドチップ
31a インク吐出面
32 インク供給部
321 保持基板
322 インク貯留部
322a 共通インク室
33 配線部材
331 駆動部
34 第1コネクター
35 配線基板
36 外装部材
36a 突起部
361 下方部
362 上方部
37 カバー部材
37a 孔部
37b 切り欠き部
37c 可動範囲制限部
37d 貫通孔
381 第2コネクター
382 補助具
39 配線ケーブル
40 ノズル基板
50 圧力室基板
51 圧力室
60 スペーサー基板
61 圧電素子
70 配線形成基板
M 記録媒体
N ノズル

Claims (9)

  1. インクを吐出するノズルの開口部がインク吐出面に設けられており、前記ノズルの開口部からインクを吐出させるための動作を行う動作素子を有するインク吐出部と、
    前記動作素子に電気的に接続された回路配線が設けられており、前記インク吐出部の前記インク吐出面とは反対側において前記インク吐出面に交差する方向に沿って設けられた配線基板と、
    前記インク吐出部のうち前記インク吐出面と、前記配線基板の一部とを露出させて前記インク吐出部及び前記配線基板を覆う外装部材と、
    前記配線基板の一方の面のうち前記外装部材から露出している範囲内に設けられた接続端子に取り付けられて前記回路配線に電気的に接続される配線ケーブルと、
    前記配線基板の前記外装部材から露出している範囲及び前記接続端子を前記配線基板の前記インク吐出部とは反対側から覆うカバー部材と、
    を備え、
    前記配線ケーブルは、前記カバー部材の内側において、前記配線基板の前記インク吐出部とは反対側の端面と前記カバー部材との間を通り、前記配線基板の前記一方の面とは反対の面の側で前記カバー部材の外側に引き出されているインクジェットヘッド。
  2. 前記外装部材及び前記カバー部材は、前記外装部材及び前記カバー部材の一方に設けられた突起部が他方に設けられた孔部又は凹部に篏合されている請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記突起部と、前記孔部又は凹部とは、前記外装部材及び前記カバー部材のうち前記配線基板の前記一方の面を覆う範囲内に設けられている請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記外装部材と前記カバー部材との間には、前記接続端子よりも前記インク吐出面までの距離が小さい位置で前記配線基板の回りを一周する間隙が設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記外装部材及び前記カバー部材は、前記インク吐出面に垂直な特定の断面での前記インク吐出面に平行な方向についての前記外装部材と前記カバー部材との間隙が、前記接続端子より前記インク吐出面までの距離が小さい所定の第1位置よりも、前記インク吐出面までの距離が前記接続端子より小さく前記第1位置より大きい所定の第2位置において大きくなるように設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記カバー部材の外側の面には、当該カバー部材の外側に引き出された前記配線ケーブルの可動範囲を制限する可動範囲制限部が設けられている請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記配線ケーブルは、前記外装部材と前記カバー部材との間隙から前記カバー部材の外側に引き出されている請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記カバー部材のうち前記配線基板の前記一方の面とは反対の面の側には、貫通孔が設けられており、
    前記配線ケーブルは、前記貫通孔を通して前記カバー部材の外側に引き出されている請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置。
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