JP6824782B2 - 積層造形用粉末の製造方法、再生方法、再生装置および3次元造形物の製造装置 - Google Patents

積層造形用粉末の製造方法、再生方法、再生装置および3次元造形物の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、積層造形用粉末の製造方法、再生方法、再生装置および3次元造形物の製造装置に関するものである。
積層造形(Additive Manufacturing)を利用して部品・製品を製造する技術がある。積層造形の具体的な手法として、選択的レーザ焼却方式(Selective Laser Sintering:SLS)などのパウダーベッド方式が含まれる。この方式は、まず、粉末を層状に敷き詰め、コータなどで表面を平坦に形成する。次に、この層の一部をレーザなどで融解、接着する。この融解、接着した層の上に、再度、粉末を敷き詰めた層を形成し、レーザなどで融解、接着する。これを繰り返すことで、部品・製品を製造する。
この積層造形で製造した部品の精度を保つため、材料となる粉末には、気流分級などにより、均一な微細粉末が用いられる。特許文献1に、ふるい網を通過した粉末に対して気流分級を行い、ふるい網を通過する前の粉末と、気流分級により分類した2種類の粉末との3つに分級する方法が開示されている。
また、廃棄する粉末を少なくするため、粉末を敷き詰める際にコータで取り除かれる粉末を集め、利用する方法が開示されている(例えば、特許文献2)。
積層造形では敷き詰めた粉末を選択的にレーザなどで融解、接着するため、敷き詰めた粉末の一部はレーザなどで融解、接着されない。ここで、融解、接着されていない粉末をふるい網で分級し、再利用することが開示されている(例えば、特許文献3)。
特開2001‐79494号公報 特開2007‐307742号公報 特許第4737007号明細書
出願人は、融解、接着されてない粉末をふるい網で分級しても、微細粉末が屑などに付着し、ふるい網を通過しない粉末に相当量含まれることを見出した。この点に着目し、本発明は、積層造形で使用した粉末から、使用可能な積層造形用粉末を効率よく製造する方法を提供することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る積層造形用粉末の製造方法は、積層造形により成形した後に残った粉末(20)を、ふるい網を用いて分級するふるい網分級工程(S12)と、ふるい網分級工程でふるい網に残った粉末(40)を、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級工程(S13、S1303、S1312)と、微細粒子粉末と、ふるい網分級工程でふるい網を通過した粉末(30)と、新しい粉末とを混合する混合工程(S14)とを含む。
前述の気流分級工程は、ふるい網に残った粉末の粒度分布を計測する工程(S1301)と、計測した粒度分布に基づき、分級点を決定する工程(S1302)と、分級点で、前記ふるい網に残った粉末を微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する工程(S1303)とを含んでもよい。
気流分級工程の分級点を、計測した粒度分布の体積比率が極小値(48)を示す粒径に決定してもよい。
前述の混合工程において、混合する新しい粉末の質量を、前記微細粒子粉末と前記ふるい網を通過した粉末(30)との質量に基づき、決定してもよい。
前述の混合工程は、微細粒子粉末と、ふるい網を通過した粉末(30)と、新しい粉末とを撹拌して混合してもよい。
さらに、前記ふるい網に残った粉末を粉砕する粉砕工程(S1311)を含んでもよい。
本発明の第2の態様に係る積層造形用粉末の再生方法は、3次元造形物を成形し残った粉末(20)を、ふるい網を用いて分級するふるい網分級工程(S12)と、ふるい網分級工程でふるい網に残った粉末(40)を、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級工程(S13、S1303、S1312)と、微細粒子粉末と、ふるい網分級工程でふるい網を通過した粉末(30)と、新しい粉末とを混合する混合工程(S14)とを含む。
本発明の第3の態様に係る積層造形用粉末の再生装置は、3次元造形物を成形し残った粉末(20)を、ふるい網を用いて分級するふるい網分級部(102)と、ふるい網分級部でふるい網に残った粉末(40)を、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級部(104)と、微細粒子粉末と、ふるい網分級部でふるい網を通過した粉末(30)と、新しい粉末とを混合する混合部(106)とを備える。
本発明の第4の態様に係る3次元造形物の製造装置は、前述の積層造形用粉末の再生装置(100)と、3次元造形物を積層造形により成形する成形部(202)と、再生装置で製造した粉末を成形部に注入する粉末注入部(201)とを備える。再生装置は、さらに成形後に残った使用済み粉末(20)を回収する粉末回収部(101)を備える。
本発明によれば、積層造形で使用した粉末から、使用可能な積層造形用の粉末を効率よく製造することができる。
積層造形に使用する前の粉末の模式図である。 積層造形に使用する前の粉末の粒度分布を示すグラフである。 積層造形に使用した後の粉末の模式図である。 積層造形に使用した後の粉末の粒度分布を示すグラフである。 本実施の形態1に係る粉末の製造方法の処理に関するフロー図である。 ふるい網を通過した粉末の模式図である。 ふるい網を通過した粉末の粒度分布を示すグラフである。 ふるい網に残った粉末の模式図である。 ふるい網に残った粉末の粒度分布を示すグラフである。 本実施の形態2に係る粉末の製造方法の処理に関するフロー図である。 本実施の形態3に係る粉末の製造方法の処理に関するフロー図である。 本実施の形態4に係る粉末再生装置の模式図である。 本実施の形態5に係る3Dプリンタの模式図である。 3Dプリンタの概略図である。
積層造形で部品を製造する装置として、3Dプリンタが挙げられる。図10に示すように、パウダーベッド方式の3Dプリンタ1000は、制御部1001と、レーザ照射部1002と、粉末注入部1003と、コータ1004と、ベースプレート1005と、製造用容器1006とを備える。
制御部1001は、レーザ照射部1002のレーザ照射位置、ベースプレート1005の位置、コータ1004の制御、粉末注入部1003による粉末1007の注入などの3Dプリンタ1000の制御を行う。制御部1001はコンピュータ2000で作成された構造データに基づき、3Dプリンタ1000の各部を制御する。この結果、3Dプリンタ1000は積層造形により部品を成形する。
3Dプリンタ1000で3次元造形物を成形する際には、まずベースプレート1005の上、つまり製造用容器1006内に粉末注入部1003から、レーザ照射により融解、接着する粉末1007が注入される。次にコータ1004を制御し、粉末1007の表面を平らにする。続いて、3次元造形物の構造に合わせて、レーザ照射部1002からレーザが照射され、粉末1007を選択的に融解、接着する。この結果、第1層成形部1008が成形される。
次に、第2層成形部1009を融解、接着するため、ベースプレート1005が下げられる。再度、粉末1007が注入される。コータ1004を制御し、粉末1007の表面を平らにする。レーザ照射部1002からレーザが照射され、第2層成形部1009が成形される。
これを繰り返すことで、3Dプリンタ1000は、3次元の造形物を成形する。つまり、3Dプリンタ1000は、製造用容器1006に注入した粉末1007の一部を融解、接着することで、3次元造形物を成形する。結果として、製造用容器1006に注入した粉末1007のうち、一部は融解、接着されずに製造用容器1006内に残る。この製造用容器1006内に残った使用済み粉末から、再度、使用可能な積層造形用の粉末を製造する。
3次元造形物を成形する前の粉末10は、図1Aに示すように、微細粒子11から構成されている。図1Bに示すように、粉末10の粒度分布15は、横軸を粒径の対数で表すと、体積比率が最大値を示す粒径16を中心とし、粒径16から離れるに従い体積比率が減少するような分布になる。本願では、この粒度分布15の体積比率が最大値を示す粒径16を中心粒径という。積層造形用の粉末10の中心粒径16は、例えば、32μmである。
ここで、粒度分布はISO13320:2009、JIS Z8825‐1に準拠するレーザ回析・散乱法に基づき計測する。具体的には、分散された粒子にレーザ光を照射し、粒子からの散乱光強度の角度依存性を測定する。これにより、粒子の粒径に対する分布を計測する。この方式により、1秒の測定を3回実施し、この3回の平均から粒度分布を計測する。ここで、計測された粉末の中心粒径に1%以上誤差がある場合に、再測定を行う。この方法を用いて、粒度分布を計測する。
一方、図2Aに示すように、3次元造形物を成形した後に製造用容器1006内に残った使用済み粉末20には、微細粒子21と、レーザにより融解、接着された粗大粒子22とが含まれる。図2Bに示すように、使用済み粉末20の粒度分布25は、微細粒子21から構成される粉末の粒度分布と、粗大粒子22から構成される粉末の粒度分布とを合わせた分布になる。微細粒子21から構成される粉末の中心粒径26は、例えば、32μmなどで、成形前の粉末10に近似する。一方、粗大粒子22から構成される粉末の中心粒径27は、例えば、120μmなどで、成形前の粉末10の中心粒径より大きい。よって、成形前の粉末10を構成する粒子の大きさに近似した粉末を製造するため、使用済み粉末20を微細粒子21から構成される粉末と粗大粒子22から構成される粉末とに分離する。この結果、微細粒子21から構成される粉末を取り出し、再度、使用可能な粉末を製造することができる。
ここで、粉末を分離する方法に気流分級がある。気流分級は、粒子をある高さから気流に乗せて飛ばすことで、粒子の大きさにより、飛び出し位置から床に落ちるまでの距離が変わることを利用する。気流分級には、遠心力場分級、重力場分級、慣性力場分級などが含まれる。また、気流分級は遠心力と空気流による効力を用いた分級も含む。具体的には、粒子を円運動させ、粒子に遠心力を加える。この遠心力場において、遠心力と逆方向、つまり円の外側から中心に向かう気流を発生させる。この気流は粒子に対して遠心力の逆方向の効力を加える。これにより、粒径の大きい粒子は、遠心力が大きいため、遠心力により円の外方向に移動する。一方、粒径の小さい粒子は、遠心力よりも効力が大きいため、効力により円の中心方向に移動する。このようにして、粉末を分離する。この場合、分級点は円運動の回転速度、空気流の流量、材料の比重などにより決定される。
また、粉末を分離する方法に、ふるい網を用いた分級方法がある。ふるい網の開口より大きな粒子は、ふるい網を通過できずに残る。一方、ふるい網の開口より小さい粒子は、ふるい網を通過する。このようにして、粒子の大きさに基づき粉末を分離する。ふるい網を用いた分級方法には、ジャイロシフター、スクエアシフターなど、種々の方法がある。
(実施の形態1)
3Dプリンタを用いて3次元造形物を成形した後に、製造用容器1006内に残った粉末20から、再度、使用可能な粉末の製造方法1を説明する。
まず、図3に示すように、ステップS11において、製造用容器1006内に残った粉末20を回収する。
次に、ステップS12において、粉末20から材料に使用できない粗大粒子22を取り除くため、ふるい網を用いて粉末20を分級する。この分級の分級点、つまりふるい網の開口の大きさは、粉末を使用して製造する積層造形の層の高さなどから予め決定される。例えば、分級点は、100μmなどである。この分級には、ふるい網を用いた任意の方法を選択することができる。
この結果、ふるい網を通過した粉末30と、ふるい網に残った粉末40とに分級できる。ふるい網を通過した粉末30は、図4Aに示すように、微細粒子21から構成されている。図4Bに示すように、ふるい網を通過した粉末30の粒度分布35は、使用前の粉末10の粒度分布15に近似する。
一方、ふるい網に残った粉末40には、図5Aに示すように、粗大粒子22のほか、粗大粒子22に付着している微細粒子21を含む。図5Bに示すように、ふるい網に残った粉末40の粒度分布45は、粗大粒子22から構成される中心粒径47の粉末と、微細粒子21から構成される中心粒径46の粉末とを合わせた分布になる。ここで、微細粒子21から構成される中心粒径46の粉末は、ふるい網に残った粉末40のうち、約15%を占める。
このため、ステップS13において、ふるい網に残った粉末40を気流分級し、微細粒子21から構成される粉末を取り出す。この分級の分級点は、粉末を使用して製造する積層造形の層の高さなどから予め決定される。この結果、ふるい網に残った粉末40から、再利用可能な微細粒子21を取り出すことができる。この分級には、気流分級の任意の方法を選択することができる。
ステップS14において、ステップS12でふるい網を通過した粉末30と、ステップS13で気流分級して取り出した微細粉末と、新しい粉末10とを混合し、使用可能な粉末を製造する。言い換えると、使用済み粉末20から、ふるい網を通過した粉末30と、気流分級して取り出した粉末とを回収する。この回収した粉末に、新しい粉末10を加えて、使用可能な粉末を製造する。ここで、追加する新しい粉末10の質量は、部品の製造に使用した粉末の質量に、ステップS14の気流分級により取り除いた粉末の質量を加えた値である。つまり、3次元造形物の成形と製造方法1とにより、減少した粉末の質量である。
以上のように、製造用容器1006内に残った粉末20から、使用可能な積層造形用粉末を製造することができる。
実施の形態1は、ふるい網に残った粉末40から気流分級により微細粒子を取り出すため、廃棄する粉末は少ない。よって、廃棄する粉末に対して再利用する粉末の割合、つまり再利用率は高い。
また、ステップS14において新しい粉末を混合することで、材料が金属の場合、部品を製造した後の酸素濃度を減少させる効果を有する。金属は、含まれる酸素濃度が高い場合、引張強度、曲げ疲労強度などが低くなる。よって、新しい粉末を追加することで、最終的に製造される部品の酸素濃度を低くすることができる。このような効果が得られるため、ステップS14において、新しい粉末と使用済み粉末とを撹拌し、各所の粉末の割合が均一に混合することが望ましい。
以上のように、実施の形態1は、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどの金属の場合に、特に有効な製造方法である。
ステップS14で追加する新しい粉末10の質量の一例を示したが、これに限定されない。例えば、回収した粉末の23質量部に対して、2質量部以上の新しい粉末を混合してもよい。つまり、混合した粉末のうち、新しい粉末が8質量%以上になるように混合してもよい。このように、追加する新しい粉末の質量を、回収した粉末の質量に基づき決定することで、製造後の3次元造形物の酸素濃度を制御することができる。特に、この製造方法を用いて、再生粉末を繰り返し製造し使用する場合に、部品の強度を保つ効果を奏する。さらに、回収した粉末の9質量部に対して、1質量部以上の新しい粉末を混合してもよい。言い換えると、混合した粉末のうち、新しい粉末が10質量%以上になるように混合してもよい。
また、図10に示すように、粉末注入部1003から製造用容器1006内に粉末1007を注入した後、コータ1004により粉末1007の表面を平らにする。具体的には、コータ1004を一定の高さで横移動させ、過剰な粉末1007を取り除くことで、粉末1007の表面を平らにする。この取り除いた過剰な粉末1007も加えて、積層造形用の粉末を製造してもよい。ここで、取り除いた粉末には、注入した新しい粉末だけでなく、レーザなどで融解、接着された粉末も含まれる。このため、この融解、接着する前に取り除いた粉末は、製造用容器1006内に残った粉末20と同様に扱うことができる。具体的には、ステップS11において、回収した粉末20に、接着する前に取り除いた粉末を加えて、積層造形用の粉末を製造する。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ステップS13の分級点が予め決定されている例を示した。実施の形態2では、この分級点を粉末の粒度分布に基づき決定する製造方法1Aを説明する。ステップS11、S12、S14については、実施の形態1と同様のため、説明は省略する。
図6に示すように、ステップS1301において、ふるい網に残った粉末40の粒度分布45を計測する。この結果、図5Bに示すように、中心粒径46を有する粉末と、中心粒径47を有する粉末とを合わせたような粒度分布が得られる。
ステップS1302において、計測した粒度分布45から、中心粒径46から中心粒径47までの間で、体積比率が極小値を示す粒径48を算出する。この粒径48は、微細粒子21から構成される粉末と、粗大粒子22から構成される粉末とを分離するのに好適である。
ステップS1303において、ステップS1302で算出した粒径48を分級点として、ふるい網に残った粉末40を気流分級する。この結果、粒径48より小さい粒子、つまり微細粒子21から構成される粉末を取り出すことができる。
ステップS14において、取り出した粉末と、ステップS12でふるい網を通過した粉末と、新しい粉末とを混合する。この結果、使用可能な粉末を製造する。
以上のように、ふるい網に残った粉末40の粒度分布45に基づき、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに分級することができる。図5Bに示すように、ふるい網に残った粉末40は粒径48より大きな粒子を多く含むが、分級点を粒径48にすることで、微細粒子粉末の中心粒径46を中心とした粉末を取り出すことができる。つまり、実施の形態2で製造した粉末の粒度分布は、実施の形態1で製造した粉末の粒度分布よりも、粒径の大きな粒子を含まない。言い換えると、レーザにより融解、接着した粒子が少ない。このため、この粉末を使用して製造した部品は、酸素濃度を低く保つことができる。
また、ステップS12においても、図2Bに示すように、中心粒径26と中心粒径27との間で、粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径28を分級点として分級してもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1、2では、使用済み粉末20から、粒子の大きさに応じて分級する例を示した。実施の形態3では、ふるい網に残った粉末をボールミルなどで粉砕することで、使用済み粉末20から製造する粉末の量を増加させる製造方法1Bを説明する。
具体的には、図7に示すように、ステップS1311において、ボールミルなどを用いて、ふるい網に残った粉末を粉砕する。これにより、粗大粒子22を砕き、細かな粒子を増加させる。
次に、ステップS1312において、粉砕した粉末に対して気流分級を行う。これにより、ステップS1311で粉砕した粉末から、微細粒子から構成される粉末を取り出す。
ステップS14において、取り出した粉末と、ステップS12でふるい網を通過した粉末と、新しい粉末とを混合する。この結果、使用可能な粉末を製造する。
以上のように、ふるい網に残った粉末を粉砕することで、微細粒子を増加させることができる。つまり、使用済み粉末20から、使用可能な粉末として取り出す粉末が増加する。よって、この製造方法1Bは、製造方法1、1Aよりも再利用率が高い。
また、実施の形態3は、実施の形態2で示した気流分級の分級点を決定する方法を適用してもよい。具体的には、ステップS1312で気流分級する際に、破砕した粉末の粒度分布を計測し、計測した粒度分布から分級点を決定してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態1から3で示した製造方法を用いて粉末を製造する粉末再生装置を説明する。
図8に示すように、粉末再生装置100は、粉末回収部101と、ふるい網分級部102と、粉砕部103と、気流分級部104と、粉末供給部105と、混合部106と、出力部107とを備える。
粉末回収部101は、製造用容器1006内の使用済み粉末20を回収する。つまり、粉末回収部101は、製造方法1、1A、1BのステップS11に相当する処理を行う。具体的には、吸引機などで使用済み粉末20を吸い取り回収する。また、回収用容器を設けて、使用済み粉末20を回収用容器に入れてもよい。
ふるい網分級部102は、粉末回収部101で回収した使用済み粉末20を、ふるい網を用いて分級する。これにより、使用済み粉末20を、微細粒子から構成される粉末と、粗大粒子から構成される粉末とに分離する。つまり、ふるい網分級部102は、製造方法1、1A、1BのステップS12に相当する処理を行う。
粉砕部103は、ふるい網分級部102でふるい網に残った粉末をボールミルなどで粉砕する。製造方法1BのステップS1311に相当する処理を行う。
気流分級部104は、粉砕部103で粉砕された粉末から微細粒子を取り出す。つまり、製造方法1のステップS13と、製造方法1AのステップS1301、S1302、S1303と、製造方法1BのステップS1312とに相当する処理を行う。ここで、ふるい網に残った粉末を粉砕しない場合は、粉砕部103を介さずに、ふるい網分級部102でふるい網に残った粉末を気流分級する。
粉末供給部105は、新しい粉末が格納されており、必要に応じて、混合部106に供給する。
混合部106は、ふるい網分級部102のふるい網を通過した粉末と、気流分級部104で取り出した粉末と、粉末供給部105から供給される新しい粉末とを混合する。製造方法1、1A、1BのステップS14に相当する処理を行う。
出力部107は、混合部106で混合させた粉末を、使用可能な粉末として出力する。
制御部108は、各部の処理を制御する。具体的には、制御部108は、ふるい網分級部102に供給する使用済み粉末の量、粉砕部103の粉砕の開始終了、気流分級部104の分級点などを制御する。また、制御部108は、粉末供給部105から混合部106に供給する粉末の量も制御する。
以上のように、粉末再生装置100は、製造方法1、1A、1Bのいずれかの方法により、使用済み粉末から使用可能な粉末を製造することができる。
製造方法1、1Aの方法を用いて粉末を製造する場合、粉末再生装置100は粉砕部103を設けなくてもよい。この場合、ふるい網分級部102でふるい網に残った粉末を直接気流分級部104に供給する。
また、製造方法1Aの方法を用いて粉末を製造する場合、気流分級部104に、粒度分布を計測する計測部を含めてもよい。この場合、粉砕部103で粉砕した粉末を、計測部で粒度分布を計測し、結果を制御部108に送信する。この計測結果に基づき、制御部108が分級点を算出する。制御部108は、算出した分級点に基づき、気流分級部104を制御し、粉砕した粉末を気流分級する。
粉末回収部101は、さらにコータにより取り除かれる粉末を回収してもよい。
(実施の形態5)
図9に示すように、3Dプリンタ200に、実施の形態4の粉末再生装置100を設置することができる。
3Dプリンタ200は、粉末再生装置100と、粉末注入部201と、成形部202と、制御部203とを備える。
粉末再生装置100は、前述のとおり、使用済み粉末から材料として使用できる粉末を製造する。
粉末注入部201は、粉末再生装置100で製造した粉末を蓄える。また、3次元造形物を製造する際に、成形部202に粉末を供給する。具体的には、図10に示すように、3Dプリンタ1000の粉末注入部1003に相当する機能を有する。
成形部202は、粉末注入部201から供給される粉末から3次元構造物を製造する。具体的には、成形部202は、図10に示すように、3Dプリンタ1000のレーザ照射部1002と、コータ1004と、ベースプレート1005と、製造用容器1006とを備える。粉末注入部201から注入される粉末を、レーザなどによる融解、接着し、3次元造形物を成形する。3次元造形物を成形した後に残る使用済み粉末は、粉末再生装置100の粉末回収部101で回収される。
制御部203は、粉末再生装置100、粉末注入部201、成形部202の各機能を制御する。具体的には、図10に示すように、制御部1001を備え、成形部202のレーザ照射部1002、コータ1004などを制御する。また、制御部203は、粉末再生装置100の制御部108の機能を備えていてもよい。
1、1A、1B 製造方法
10 使用前の粉末
11 微細粒子
15 使用前粉末の粒度分布
16 使用前粉末の中心粒径
20 使用後の粉末
21 微細粒子
22 粗大粒子
25 使用後粉末の粒度分布
26 微細粒子粉末の中心粒径
27 粗大粒子粉末の中心粒径
28 極小値を示す粒径
30 ふるい網を通過した粉末
35 ふるい網を通過した粉末の粒度分布
40 ふるい網に残った粉末
45 ふるい網に残った粉末の粒度分布
46 微細粒子粉末の中心粒径
47 粗大粒子粉末の中心粒径
48 極小値を示す粒径
100 粉末再生装置
101 粉末回収部
102 ふるい網分級部
103 粉砕部
104 気流分級部
105 粉末供給部
106 混合部
107 出力部
108 制御部
200 3Dプリンタ
201 粉末注入部
202 成形部
203 制御部
1000 3Dプリンタ
1001 制御部
1002 レーザ照射部
1003 粉末注入部
1004 コータ
1005 ベースプレート
1006 製造用容器
1007 粉末
1008 第1層成形部
1009 第2層成形部
1010 第3層成形部

Claims (7)

  1. 積層造形により成形するために製造用容器に注入された粉末のうち、前記成形した後に前記製造用容器に残った粉末を、第1分級点を用いて、ふるい網を用いて分級するふるい網分級工程と、
    前記ふるい網分級工程でふるい網に残った粉末を、第2分級点を用いて、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級工程と、
    前記微細粒子粉末と、前記ふるい網分級工程でふるい網を通過した粉末と、新しい粉末とを混合する混合工程と
    を含み、
    前記第1分級点は、
    製造された積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記製造用容器に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定され、
    前記第2分級点は、
    製造された前記積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記ふるい網に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定される
    積層造形用粉末の製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層造形用粉末の製造方法であって、
    前記混合工程において、前記混合した後の粉末のうち、前記新しい粉末が8質量%以上になるように、前記新しい粉末を混合する
    積層造形用粉末の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の積層造形用粉末の製造方法であって、
    前記混合工程は、前記微細粒子粉末と、前記ふるい網を通過した粉末と、前記新しい粉末とを撹拌して混合する
    積層造形用粉末の製造方法。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の積層造形用粉末の製造方法であって、
    さらに、前記ふるい網に残った粉末を粉砕する粉砕工程を含む
    積層造形用粉末の製造方法。
  5. 積層造形により成形するために製造用容器に注入された粉末のうち、3次元造形物を成形し残った粉末を、第1分級点を用いて、ふるい網を用いて分級するふるい網分級工程と、
    前記ふるい網分級工程でふるい網に残った粉末を、第2分級点を用いて、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級工程と、
    前記微細粒子粉末と、前記ふるい網分級工程でふるい網を通過した粉末と、新しい粉末とを混合する混合工程と
    を含み、
    前記第1分級点は、
    製造された積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記製造用容器に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定され、
    前記第2分級点は、
    製造された前記積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記ふるい網に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定される
    積層造形用粉末の再生方法。
  6. 積層造形により成形するために製造用容器に注入された粉末のうち、3次元造形物を成形し残った粉末を、第1分級点を用いて、ふるい網を用いて分級するふるい網分級部と、
    前記ふるい網分級部でふるい網に残った粉末を、第2分級点を用いて、微細粒子粉末と粗大粒子粉末とに気流分級する気流分級部と、
    前記微細粒子粉末と、前記ふるい網分級部でふるい網を通過した粉末と、新しい粉末とを混合する混合部と
    を備え
    前記第1分級点は、
    製造された積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記製造用容器に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定され、
    前記第2分級点は、
    製造された前記積層造形用粉末を使用して製造する前記積層造形の層の高さに応じて決定されるか、または
    前記ふるい網に残った粉末の粒度分布の体積比率が極小値を示す粒径に決定される
    積層造形用粉末の再生装置。
  7. 請求項に記載の積層造形用粉末の再生装置と、
    3次元造形物を積層造形により成形する成形部と、
    前記再生装置で製造した粉末を前記成形部に注入する粉末注入部と
    を備え、
    前記再生装置は、さらに積層造形により成形するために製造用容器に注入された粉末のうち、成形後に残った使用済み粉末を回収する粉末回収部を備える
    3次元造形物の製造装置。
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