JP6823700B1 - クロック調整装置、プログラム、及びクロック調整方法 - Google Patents

クロック調整装置、プログラム、及びクロック調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】参照クロックとの時刻同期を精度よく判定することができるクロック調整装置及びプログラムを提供する。【解決手段】タイムサーバ10では、時刻同期判定部28が、前回計算した固有歩度が参照クロックの歩度と一致していることを仮定した上で、前回の時差と、前回計算した前記時差解消歩度と前回計算した固有歩度とを用いて現在の理論時差を計算する。そして、計算した理論時差と現在の時差との差分に基づいて、参照クロックの歩度と一致しているか否かを判定する。【選択図】図4

Description

本発明は、クロック調整装置、プログラム、及びクロック調整方法に係り、特に、自装置のクロックを調整するクロック調整装置、プログラム、及びクロック調整方法に関する。
従来より、参照クロックからの時刻情報を取得して自装置の精密なクロックを合わせ、配下の装置に対して時刻を配信するタイムサーバがある。
タイムサーバは定期的に参照クロックから時刻情報を受信し、自クロックと参照クロックの時差を確認する。通常は時差に基づいた計算によって、自クロックの現在歩度Fを決定する。また、この計算は、参照クロックとの歩度を合わせる部分と時差を解消する部分の加算によって求められる。
また、ネットワーク上のマスタ機器との間で時刻情報を高精度に同期させる時刻制御装置が知られている(特許文献1)。この時刻制御装置は、PTP(プレシジョン・タイム・プロトコル)スレーブに適用される。
また、起動から目標水準の同期精度に達するまでの時間の短縮を図る同期装置が知られている(特許文献2)。
特開2013−83450号公報 特開2018−110326号公報
一般的なPTPスレーブはPTPマスタと時刻同期するに際して、offsetFromMaster値が0となるようにスレーブクロックの値や値の加算速度(歩度)を調整する。
offsetFromMaster値は、PTPスレーブとPTPマスタの各々の内部クロックの時刻差を表している。これが0となるように調整することにより、時刻を同期させる。このとき、数秒〜数十秒で、offsetFromMaster値が、例えば1500ns程度から10ns以下程度にまで収束する。しかし、単純にこの値が10ns以下になったから「時刻同期している」と判断してよいわけではない。その理由を以下に説明する。
まずは一般的な時刻同期のフレームワークについて説明する。offsetFromMaster値を0に維持するための歩度調整には、一般的には図8のようなPID制御器を用いた論理的なフィードバック回路が利用される。この歩度調整では、PID制御器を用いているため、offsetFromMaster値を0に収束させるまでの挙動が限定的ではない。例えば収束までの曲線が、図9のように様々な曲線となる。
曲線Aに対してであれば、offsetFromMaster値が10ns以下になれば「時刻同期している」と判断しても良いが、曲線BやCでは、10ns以下になったか否かの単純判定では“本当に収束”するまでに「時刻同期している」「時刻同期していない」との判定結果を複数回行き来することになる。
このような“時刻同期判定”外れを防ぐために、例えば、offsetFromMaster値が10ns以内に入ったときに、しばらくの時間(例えば30秒とか)10ns以内に居続けることを確認してから、時刻同期したと判断することが考えられるが、実際にはまだ過渡応答の段階であり定常状態でない可能性がある。また、その過渡応答中なのか定常状態なのかの判断もこの方法では不可能である。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、参照クロックとの時刻同期を精度よく判定することができるクロック調整装置、プログラム、及びクロック調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るクロック調整装置は、参照クロックの時刻情報を受信する通信部と、現在の歩度に基づいて決定される時刻情報を出力するクロック部と、前記クロック部が出力する時刻情報と、前記参照クロックの時刻情報との現在の時差に基づいて、前記参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度と、前記参照クロックの速度に合わせるための固有歩度とを計算し、前記時差解消歩度と前記固有歩度とに基づいて、前記クロック部に対する現在の歩度を決定して、前記クロック部の歩度を更新するクロック調整部と、前記現在の時差と理論時差との差分に基づいて、前記参照クロックの歩度と前記クロック部の歩度とが一致しているか否かを判定する時刻同期判定部とを含み、前記理論時差は、前回計算した固有歩度が前記参照クロックの歩度と一致していると仮定して、前回の時差と前回計算した前記時差解消歩度と前回計算した固有歩度とを用いて計算されるクロック調整装置であるものとする。
この発明によれば、前回計算した固有歩度が参照クロックと一致していることを仮定した上で、前回の時差と、前回計算した時差解消歩度と、前回計算した固有歩度を用いて現在の理論時差を計算する。そして、計算した理論時差と現在の時差との差分に基づいて、参照クロックの歩度とクロック部の歩度とが一致しているか否かを判定することにより、参照クロックとの時刻同期を精度よく判定することができる。
ここで、歩度とは、クロックの進み又は遅れの度合いであり、例えば、1秒あたりに速くする又は遅くする長さ(ナノ秒)である。また、参照クロックの速度とは、参照クロックでの1秒の長さ(ナノ秒)である。
また、前記クロック調整装置において、前記時刻同期判定部は、更に、現在の時差の絶対値が閾値未満である場合に、前記参照クロックと時刻が一致していると判定することができる。
また、前記クロック調整装置において、前記時刻同期判定部は、前回得られた時差と、前回時差が得られた時点と今回時差を算出した時点との時間間隔と、前回得られた時差に基づいて計算された前記時差解消歩度及び前記固有歩度とに基づいて、前記理論時差を計算することができる。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、本発明のクロック調整装置の各部として機能させるためのプログラムである。
また、本発明のクロック調整方法は、通信部が、参照クロックの時刻情報を受信し、クロック部が、現在の歩度に基づいて決定される時刻情報を出力し、クロック調整部が、前記クロック部が出力する時刻情報と、前記参照クロックの時刻情報との現在の時差に基づいて、前記参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度と、前記参照クロックの速度に合わせるための固有歩度とを計算し、前記時差解消歩度と前記固有歩度とに基づいて、前記クロック部に対する現在の歩度を決定して、前記クロック部の歩度を更新し、時刻同期判定部が、前記現在の時差と理論時差との差分に基づいて、前記参照クロックの歩度と前記クロック部の歩度とが一致しているか否かを判定することを含み、前記理論時差は、前回計算した固有歩度が前記参照クロックの歩度と一致していると仮定して、前回の時差と前回計算した前記時差解消歩度と前回計算した固有歩度とを用いて計算されるクロック調整方法であるものとする。
本発明によれば、参照クロックとの時刻同期を精度よく判定することができる。
クロック調整方法を説明するための図である。 参照クロックとの時差の収束曲線を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るクロック調整システムの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るタイムサーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るタイムサーバのクロック調整処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態に係るタイムサーバの時刻同期判定処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態に係るタイムサーバの時刻同期判定処理のフローチャートを示す図である。 PTPスレーブにおけるクロック調整方法を説明するための図である。 PTPマスタのクロックとの時差の収束曲線を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<本発明の実施の形態の概要>
まず、本発明の実施の形態の概要を説明する。
本発明の実施の形態では、時差が10ns以下であるか否かという判定だけでは足りない収束判定をより厳密に行い、上記図9の曲線BやCでも“本当に収束”した時に「時刻同期している」と判定する。以下に判定原理について説明する。
時刻同期のためには時刻と歩度の2つをPTPマスタと合わせる必要がある。時刻だけ合っていても、歩度が違えばPTPマスタとの時差確認の度に0でない時差が確認されてしまう。
一方、歩度だけがあっていたとしても、PTPマスタとの時差が0でないならば、いつまで経っても時差が0になることはない。すなわち、時刻同期のためには、時刻と歩度の両方を合わせる必要がある。
図1は、クロック調整方法を説明するための図である。本実施の形態では、時刻と歩度を合わせるためには、図1にあるようなPID制御器を用いる。このPID制御器により、PTPマスタとの歩度差(固有歩度、あるいは周波数drift値ともいう。単位は、ppb(parts per billion)である。)を計算しつつ時差を解消するための追加の歩度(時差解消歩度ともいう。単位は、ppbである。)も計算する。
この部分を数学的に述べると以下のようになる。
なお、図1におけるr(t)は、時刻t(秒)におけるPTPマスタのクロックの示す時間(ナノ秒)である。y(t)は、時刻t(秒)におけるPTPスレーブのクロックの示す時間(ナノ秒)である。x(t)は、時刻t(秒)におけるPTPスレーブのクロックとPTPマスタのクロックの時差(ナノ秒)であり、x(t)=r(t)−y(t)である。K、K、Kは、予め定められた係数である。f(t)は、時刻t(秒)におけるPID制御器の出力値である。
ここで、

と置くと、
と書ける。P(t)は時差解消歩度である。I(t)は固有歩度である。
さて、ノイズ等がない理想的な環境を想定する。ここで、すべてのt(i=0,1,2,…)に対して、もしもPTPスレーブの歩度を(1+I(t)/10)倍したものが、PTPマスタの歩度と一致しているならば、以下の式[数3]に示すPTPマスタとの理論時差x’(ti+1)は、ti+1時点での実時差x(ti+1)と一致しているはずである。
なお、10は、1秒の長さ=10ナノ秒であることを示す。
このとき、理論上、オーバーシュートしないようにパラメータ設計をしている条件下においては、x(t)とx’(ti+1)の符号が常に等しいと仮定でき、収束曲線も図2のような単調減少あるいは単調増加のグラフとなる。
一方で、この逆が成立することを利用することが本実施形態に係る時刻同期判定のポイントである。
ここで、理論時差と実時差が一致すれば、その時点での固有歩度(周波数drift値)はPTPマスタの歩度と等しい、という命題がある。
具体的には、x’(t)=x(t)ならばPTPスレーブの歩度を(1+I(t)/10)倍したものはPTPマスタの歩度と一致している、という命題がある。
この命題は、以下のように証明される。
PID制御器の定義により、P(ti−1)は推定値でなく実測値から計算できることに注意する。したがって、ti−1時点の正しい固有歩度をF(ti−1)とすると式[数3]により、

と記述できる。これをx’(t)の定義式と比較して、結果的に
を得る。
以上により、x(t)の予測値と実測値が一致していれば、すわなち、理論収束曲線から実測値が外れなければ、PTPスレーブの固有歩度は正しいと言える。
よって、上述した時刻同期の条件に照らし合わせると、ユーザー設定可能な2つの閾値をもって、以下のように時刻同期の判定が可能となる。
定数a、b>0を用いて、
であること(時刻判定)、及び
であること(歩度判定)の両条件を満足することを、時刻と歩度の両方が合っていることの判定条件にすることができる。また、歩度判定の条件のみを満足する時は周波数同期していると言える。
<本発明の実施の形態のシステム構成>
本発明の実施の形態に係るクロック調整システムの構成について説明する。図3に示すように、本発明の実施の形態に係るクロック調整システム100は、タイムサーバ10と、参照クロック発信装置16−1〜16−nと、クライアント端末18−1とを備えており、タイムサーバ10と、クライアント端末18−1とは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク3を介して接続され、タイムサーバ10と参照クロック発信装置16−1〜16−nとは、ネットワーク3とは別のネットワークや専用通信(例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)やTel−JJY(電話回線による標準時提供))を介して接続されている。なお、タイムサーバ10が、クロック調整装置の一例である。
タイムサーバ10は、参照クロックの時刻情報を用いて、自装置のクロックを調整し、時刻情報を、クライアント端末18−1へ配信するサーバである。また、タイムサーバ10は、自装置のクロックを調整し、そのクロックの情報を用いて種々の信号を生成し、測定器18−2、無線装置18−3、映像機器18−4、及び信号受信器18−nに、生成した信号を配信する。例えば図3に示すように、測定器18−2に対して1PPSの位相信号、無線装置18−3に対して10MHzの周波数信号、映像機器18−4に対して、BB/LTC等のアナログ映像同期信号を生成して配信する。
参照クロック発信装置16−1〜16−nは、参照クロックの時刻情報を発信するサーバ装置である。参照クロック発信装置16−1〜16−nの具体的な態様についての説明は省略するが、参照クロック発信装置16−1〜16−nは、参照クロックを有し、参照クロックの時刻情報を、ネットワーク3とは別のネットワークや専用通信を介して配信することも可能である。
本実施の形態におけるタイムサーバ10は、CPUと、RAMと、後述する各種処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。このタイムサーバ10は、機能的には図4に示すように、通信部20と、信号生成・配信部21と、自システムクロック又はハードウエアクロック部22と、時差計算部24と、時刻同期判定部28と、自システムクロック制御部30とを備えている。
通信部20は、ネットワーク3とは別のネットワークや専用通信を介して、参照クロック発信装置16−1〜16−nから参照クロックの時刻情報を受信する。また、信号生成・配信部21は、ネットワーク3を介して、自システムクロック又はハードウエアクロック部22から出力された自クロックの時刻情報を、クライアント端末18−1へ送信する。また、信号生成・配信部21は、1PPSの位相信号を生成して測定器18−2に配信し、10MHzの周波数信号を生成して無線装置18−3に配信し、BB/LTC等のアナログ映像同期信号を生成して映像機器18−4に配信する。
自システムクロック又はハードウエアクロック部22は、現在の歩度に基づいて自クロックの時刻情報を決定して、時差計算部24及び信号生成・配信部21に出力する。なお、自システムクロック又はハードウエアクロック部22は、クロック部の一例である。
時差計算部24は、参照クロックの時刻情報を受信したときに、自クロックの時刻情報と、参照クロックの時刻情報との現在の時差を計算し、計算した現在の時差を自システムクロック制御部30に通知する。時差計算部24は、参照クロックの時刻情報を受信していない間は、現在の時差を計算しない。
自システムクロック制御部30は、自クロック調整部34を備えている。なお、自クロック調整部34が、クロック調整部の一例である。
自クロック調整部34は、時差計算部24によって現在の時差が通知された場合に、現在の時差に基づいて、参照クロックが自クロックに対して進んでいれば、自クロックの歩度を速め、遅れていれば自クロックの歩度を緩めるように、自クロックの歩度を更新する。
具体的には、現在の時差と、前回の時差と、前回との間隔とに基づいて、現在の時差を0に向かわせるように、参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度Pを計算すると共に、参照クロックと自クロックの歩度差を0に向かわせるように、参照クロックの速度に合わせるための固有歩度Iを計算する。そして、時差解消歩度P、及び固有歩度Iに基づいて、以下の式に示すように、自クロックの歩度を更新し、それを用いて自システムクロック又はハードウエアクロック部22は現在時刻y(ti)を計算する。

ただし、fの単位はppb(ns/s)であり、P、Iの単位もppb(ns/s)である。
時刻同期判定部28は、前回計算した固有歩度Iが参照クロックと一致していることを仮定した上で、前回の時差と、前回計算した時差解消歩度Pと、前回計算した固有歩度Iとを用いて現在の理論時差を計算する。
具体的には、時刻同期判定部28は、前回得られた時差と、前回時差が得られた時点との間隔と、前回得られた時差に基づいて計算された時差解消歩度P及び固有歩度Iとに基づいて、上記式[数3]に従って、理論時差を計算する。
時刻同期判定部28は、理論時差と現在の時差との差分が、閾値b未満である場合には、参照クロックの歩度と一致していると判定し、理論時差と現在の時差との差分が、閾値b以上である場合には、参照クロックの歩度と一致していないと判定する。
また、時刻同期判定部28は、現在の時差の絶対値が閾値a未満である場合に、参照クロックと時刻が一致していると判定し、現在の時差の絶対値が閾値a以上である場合に、参照クロックと時刻が一致していないと判定する。
時刻同期判定部28は、判定結果を出力する。例えば、時刻同期判定の結果がユーザーに分かるように、CLI(Command−Line Interface)やGUI(Graphical User Interface)に表示したり、同期状態を示すLEDランプを点灯させたりする。また、非同期になった場合はSyslogやSNMP(Simple Network Management Protocol)などの手段を用いてユーザーに通知するようにしてもよい。
<本発明の実施の形態の作用>
次に、本発明の実施の形態のタイムサーバ10による処理について図5〜図7を参照して説明する。タイムサーバ10が、参照クロック発信装置16−1〜16−nの何れかから参照クロックの時刻情報を受信し、自クロックの時刻情報と、参照クロックの時刻情報との現在の時差が計算されると、タイムサーバ10は、図5に示すクロック調整処理ルーチンを実行する。クロック調整処理ルーチンは、参照クロックの時刻情報を受信する度に実行される。
まず、ステップS100において、自クロック調整部34は、現在の自クロックの時刻情報と、時差計算部24によって計算された現在の時差とを取得する。
ステップS102では、自クロック調整部34は、現在の時差と、前回の時差と、前回との間隔とに基づいて、現在の時差を0に向かわせるように、参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度Pを計算すると共に、参照クロックと自クロックの歩度差を0に向かわせるように、参照クロックの速度に合わせるための固有歩度Iを計算する。
ステップS104において、自クロック調整部34は、上記ステップS100で取得した時刻情報及び現在の時差と、上記ステップS102で計算された時差解消歩度P及び固有歩度Iとを、メモリ(図示省略)に格納する。
そして、ステップS106において、自クロック調整部34は、時差解消歩度P、及び固有歩度Iに基づいて、自クロックの歩度を更新し、自システムクロック又はハードウエアクロック部22へ出力し、クロック調整処理ルーチンを終了する。
また、タイムサーバ10が、参照クロック発信装置16から参照クロックの時刻情報を受信し、自クロックの時刻情報と、参照クロックの時刻情報との現在の時差が計算されると、タイムサーバ10は、図6に示す時刻同期判定処理ルーチンを実行する。クロック調整処理ルーチンは、参照クロックの時刻情報を受信する度に実行される。
まず、ステップS110において、時刻同期判定部28は、現在の自クロックの時刻情報と、時差計算部24によって計算された現在の時差とを取得する。
そして、ステップS112において、時刻同期判定部28は、メモリに格納された、前回の自クロックの時刻情報と、前回の時差と、前回の時差解消歩度P及び固有歩度Iとを取得する。
ステップS114において、時刻同期判定部28は、時刻同期判定処理を行う。
ステップS116において、時刻同期判定部28は、上記ステップS114の判定結果を出力し、時刻同期判定処理ルーチンを終了する。
このように、現在の時差から、例えば1秒後の時差を予測し記憶するのではなく、1秒前の時差から、予測値としての現在の時差x’(t)を計算し、実測値としての現在の時差x(t)と比較して、時刻同期判定を行うことができる。
上記ステップS114は、図7に示す処理ルーチンにより実現される。
まず、ステップS120において、時刻同期判定部28は、前回得られた時差と、前回時差が得られた時点との間隔と、前回得られた時差に基づいて計算された時差解消歩度P及び固有歩度Iとに基づいて、上記式[数3]に従って、理論時差を計算する。
ステップS122では、時刻同期判定部28は、現在の時差の絶対値が閾値a未満であり、かつ、理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b未満であるか否かを判定する。現在の時差の絶対値が閾値a未満であり、かつ、理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b未満である場合には、参照クロックと時刻同期していると判定する。
一方、現在の時差の絶対値が閾値a以上であるか、又は、理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b以上である場合には、ステップS124へ移行する。
ステップS124では、時刻同期判定部28は、理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b未満であるか否かを判定する。理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b未満である場合には、参照クロックと周波数同期している(歩度が合っている)と判定する。一方、理論時差と現在の時差との差分の絶対値が、閾値b以上である場合には、参照クロックと非同期であると判定する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るタイムサーバによれば、前回計算した固有歩度が参照クロックと一致していることを仮定した上で、前回の時差と、前回計算した時差解消歩度と、前回計算した固有歩度を用いて現在の理論時差を計算する。そして、計算した理論時差と現在の時差との差分に基づいて、参照クロックの歩度とクロック部の歩度とが一致しているか否かを判定することにより、参照クロックとの時刻同期を精度よく判定することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
3 ネットワーク
10 タイムサーバ(クロック調整装置)
16 参照クロック発信装置
18 クライアント端末
20 通信部
21 信号生成・配信部
22 自システムクロック又はハードウエアクロック部(クロック部)
24 時差計算部
28 時刻同期判定部
30 自システムクロック制御部
34 自クロック調整部(クロック調整部)
100 クロック調整システム

Claims (5)

  1. 参照クロックの時刻情報を受信する通信部と、
    現在の歩度に基づいて決定される時刻情報を出力するクロック部と、
    前記クロック部が出力する時刻情報と、前記参照クロックの時刻情報との現在の時差に基づいて、前記参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度と、前記参照クロックの速度に合わせるための固有歩度とを計算し、前記時差解消歩度と前記固有歩度とに基づいて、前記クロック部に対する現在の歩度を決定して、前記クロック部の歩度を更新するクロック調整部と、
    前記現在の時差と理論時差との差分に基づいて、前記参照クロックの歩度と前記クロック部の歩度とが一致しているか否かを判定する時刻同期判定部とを含み、
    前記理論時差は、前回計算した固有歩度が前記参照クロックの歩度と一致していると仮定して、前回の時差と前回計算した前記時差解消歩度と前回計算した固有歩度とを用いて計算される
    クロック調整装置。
  2. 前記時刻同期判定部は、更に、現在の時差の絶対値が閾値未満である場合に、前記参照クロックと時刻が一致していると判定する請求項1記載のクロック調整装置。
  3. 前記時刻同期判定部は、前回得られた時差と、前回時差が得られた時点と今回時差を算出した時点との時間間隔と、前回得られた時差に基づいて計算された前記時差解消歩度及び前記固有歩度とに基づいて、前記理論時差を計算する請求項1又は2記載のクロック調整装置。
  4. コンピュータを、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のクロック調整装置の各部として機能させるためのプログラム。
  5. 通信部が、参照クロックの時刻情報を受信し、
    クロック部が、現在の歩度に基づいて決定される時刻情報を出力し、
    クロック調整部が、前記クロック部が出力する時刻情報と、前記参照クロックの時刻情報との現在の時差に基づいて、前記参照クロックとの時差を解消するための時差解消歩度と、前記参照クロックの速度に合わせるための固有歩度とを計算し、前記時差解消歩度と前記固有歩度とに基づいて、前記クロック部に対する現在の歩度を決定して、前記クロック部の歩度を更新し、
    時刻同期判定部が、前記現在の時差と理論時差との差分に基づいて、前記参照クロックの歩度と前記クロック部の歩度とが一致しているか否かを判定することを含み、
    前記理論時差は、前回計算した固有歩度が前記参照クロックの歩度と一致していると仮定して、前回の時差と前回計算した前記時差解消歩度と前回計算した固有歩度とを用いて計算される
    クロック調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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