JP6822903B2 - 燃料系統保護装置およびこれを備える内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料管を含み内燃機関の燃焼室に燃料を供給するように構成された燃料系統部品を保護するための燃料系統保護装置およびこれを備える内燃機関に関する。
特開2007−239710号公報(特許文献1)には、車両衝突時に燃料噴射弁や燃料配管などの燃料系統部品にエンジンルーム内の部品が衝突するのを防ぐために、燃料系統部品を覆い保護するためのプロテクタを備える燃料系統保護装置が記載されている。
当該燃料系統保護装置では、断面略L字状に凹んだ先端部を有する突出ブロックの当該先端部が、シリンダヘッド側壁に取り付けられたインテークマニホールドのフランジ部に設けた突当座部の角部に対向するように当該突出ブロックをプロテクタの内側に複数のボルトによって固定する構成とすることによって、外部過大入力によりプロテクタが変形した場合に、突出ブロックの先端部をインテークマニホールドの突当座部の角部に当接させて、プロテクタの機関上下方向のずれを良好に抑制している。これにより、プロテクタをインテークマニホールドの所定位置で確実に突き合わせることができるため、燃料系統部品をより確実に保護することができる。
特開2007−239710号公報
しかしながら、上述した公報に記載の燃料系統保護装置では、プロテクタの機関上下方向のずれについては抑制され得るものの、その他の方向、例えば、機関左右方向のずれについては何ら言及されておらず、燃料系統部品の更なる保護性能向上という観点において、なお改良の余地がある。また、上述した公報に記載の燃料系統保護装置では、プロテクタの機関上下方向のずれを抑制するために突出ブロックや突当座部を設ける必要があり、部品点数の増加や重量増加に繋がる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、部品点数の増加や重量増加を招くことなく燃料系統部品の保護性能をより一層向上することが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
本発明の燃料系統保護装置およびこれを備える内燃機関は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る燃料系統保護装置の好ましい形態によれば、燃料管を含み内燃機関の燃焼室に燃料を供給するように構成された燃料系統部品を保護するための燃料系統保護装置が構成される。当該燃料系保護装置は、燃料管の延在方向の一方側から見たときの形状が略アーチ形状となるように形成されたアーチ部を有するプロテクタと、内燃機関を構成する部材を当該内燃機関に締結する締結ボルトと、を備えている。プロテクタは、燃料系統部品の少なくとも一部をアーチ部の内側に収容可能に構成されている。アーチ部は、当該アーチ部の凸方向とは反対方向に向かって延出するように構成された延出部を有している。また、締結ボルトには、頭部に少なくとも四方に壁を有する凹部が形成されている。そして、プロテクタは、内燃機関に取り付けられた際、延出部の先端が凹部に所定距離隔てられた状態で当該凹部に対向するように構成されている。
ここで、本発明における「略アーチ形状」とは、燃料管側が凹部となるような円弧形状を含む湾曲形状が該当するが、燃料管側が凹部となるような折曲形状を好適に包含する。また、本発明における「アーチ部の内側」とは、プロテクタが内燃機関に取り付けられた際に内燃機関が配置された側を向く側がこれに該当する。
本発明によれば、プロテクタのアーチ部に設けた延出部の先端を締結ボルトの頭部に形成した凹部に突き当てるのみの簡易な構成で、外部過大入力によってプロテクタに変形が生じた場合におけるプロテクタの四方、例えば、機関上下方向および機関左右方向のずれを良好に抑制することができる。これにより、プロテクタによる燃料系統部品の保護をより一層確実に実現することができる。ここで、「プロテクタに変形が生じた場合」には、文字通りプロテクタの形状が変形する場合の他、プロテクタの一部が破断する場合を好適に包含する。なお、プロテクタの延出部を突き当てる凹部は、締結ボルトの頭部に形成する構成であるため、プロテクタの機関上下方向および機関左右方向のずれを抑制する目的のみのための部品を別途設ける必要がない。これにより、部品点数の増加や重量増加を招くこともない。なお、締結ボルトとして、頭部を所定形状に成形すると同時に当該頭部に凹み部分が成形された所謂アプセットボルトを用いる構成とすることによって、専用の締結ボルトを用いる場合に比べて部品の管理工数を低減することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、凹部は、締結ボルトの軸線方向の一方側から見た場合に略円形状に構成されている。
本形態によれば、機関上下方向および機関左右方向のみならず、機関のあらゆる方向にプロテクタがずれることを良好に抑制できる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、アーチ部は、当該アーチ部の剛性を向上する剛性向上部を有している。そして、延出部は、当該剛性向上部の近傍に設けられている。
本形態によれば、アーチ部の剛性を向上するための剛性向上部によって延出部の剛性向上を図る構成であるため、合理的である。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、アーチ部は、内燃機関の気筒配列方向に延在している。そして、剛性向上部は、アーチ部の延在方向の少なくとも一方の縁部をアーチ部の外側に折り返すことにより形成された折曲部として構成されている。ここで、本発明における「アーチ部の外側」とは、プロテクタが内燃機関に取り付けられた際に内燃機関が配置された側とは反対側を向く側がこれに該当する。
本形態によれば、アーチ部の延在方向の少なくとも一方の縁部をアーチ部の外側に折り返すのみの簡易な構成で剛性向上部を確保することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、延出部は、アーチ部の延在方向の中央部よりも折曲部寄りに設けられている。
本形態によれば、剛性向上部としての折曲部により近い位置に延出部を設ける構成であるため、延出部の剛性を効果的に向上することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、折曲部には、当該折曲部よりもさらにアーチ部の外側に向かって突出するように構成された突部が設けられている。
本形態によれば、エンジンルーム内の部品、例えば、ラジエータやラジエータシュラウドなどが車両衝突時に燃料系統保護装置のプロテクタに衝突する際に、突部によってラジエータやラジエータシュラウドなどの部品を破壊することができる。これにより、燃料系統部品にこれらラジエータやラジエータシュラウドなどの部品が衝突することを良好に防止することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、プロテクタは、アーチ部を含む本体部と、当該本体部を内燃機関に締結するべく本体部に一体に接続された取付部と、を有している。そして、本体部は、取付部に対して破断し易い態様で接続されている。
本形態によれば、車両衝突の際に生ずる衝突エネルギーの一部を、本体部と取付部との破断によって吸収することができる。これにより、燃料系統保護装置による燃料系統部品の保護性能をより向上することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、本体部は、車両衝突の際の入力によって取付部に対してせん断破壊するように取付部に対して重合して接合されている。
本形態によれば、本体部を取付部に対して破断し易い態様で取り付ける構造を簡易に確保することができる。
本発明に係る燃料系統保護装置の更なる形態によれば、本体部は、取付部に対してスポット溶接により接合されている。
本形態によれば、本体部を取付部に対して破断し易い態様で取り付ける構造をより簡易に確保することができる。
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、燃焼室を構成するシリンダヘッドと、当該シリンダヘッドの上部に取り付けられたロッカーカバーと、燃料管を含み燃焼室に燃料を供給するよう構成された燃料系統部品と、燃焼室に空気を供給する吸気系部品と、上述したいずれかの態様の本発明に係る燃料系統保護装置と、を備えている。そして、吸気系部品は、燃料系統部品の少なくとも一部を覆うように構成されている。また、燃料系統保護装置は、吸気系部品と燃料系統部品との間に配置されて、アーチ部によって燃料系統部品の少なくとも一部を覆うように構成されている。
本発明によれば、上述した各態様のいずれかの本発明に係る燃料系統保護装置を備えるため、本発明に係る燃料系統保護装置が奏する効果と同様の効果、例えば、プロテクタによる燃料系統部品の保護をより一層確実に実現することができる効果や、部品点数の増加や重量増加を防止できる効果などを奏することができる。また、燃料系統保護装置に加えて吸気系部品によっても燃料系統部品の保護を図ることができる。これにより、内燃機関を搭載した車両の安全性の一層の向上を図ることができる。
本発明によれば、部品点数の増加や重量増加を招くことなく燃料系統部品の保護性能をより一層向上することができる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る内燃機関1を上方から見た平面図である。 シリンダヘッド2を吸気通路3を含む側壁2a側から見た側面図である。 締結ボルト60の外観を示す斜視図である。 締結ボルト60によってインテークマニホールド14がシリンダヘッド2に締結された様子を示す説明図である。 プロテクタ20の構成の概略を示す斜視図である。 プロテクタ20を上方、正面、裏面および側面から見た四面図である。 プロテクタ20を側面から見た拡大図である。 プロテクタ20の折曲部32を拡大して示す拡大斜視図である。 図9の矢印A方向から見た矢視拡大図である。 図9のB部を拡大して示す拡大図である。 図12の矢印C方向から見た拡大図である。 燃料系統部品12がプロテクタ20によって覆われている様子を気筒列方向の一方側から見た説明図である。 燃料系統部品12がプロテクタ20によって覆われている様子を示す斜視図である。 プロテクタ20が変形する前のインテークマニホールド14、ラジエータシュラウド92、プロテクタ20および燃料系統部品12それぞれの状態を示す説明図である。 プロテクタ20が変形した際のインテークマニホールド14、ラジエータシュラウド92、プロテクタ20および燃料系統部品12それぞれの状態を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関1は、図1および図2に示すように、シリンダヘッド2(図2のみに記載)と、当該シリンダヘッド2の上方に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の下方に取り付けられたシリンダブロック6と、当該シリンダブロック6の下方に取り付けられたオイルパン8と、シリンダヘッド2,シリンダブロック6およびオイルパン8の各側壁のうち気筒列方向に直交する一方の側壁を覆うようにシリンダヘッド2,シリンダブロック6およびオイルパン8に締結されたフロントカバー10と、シリンダヘッド2に取り付けられた燃料系統部品12と、当該燃料系統部品12を覆うようにロッカーカバー4に取り付けられたプロテクタ20と、燃料系統部品12およびプロテクタ20を覆うようにシリンダヘッド2に取り付けられたインテークマニホールド14と、を備えている。
なお、本実施の形態に係る内燃機関1は、図3に示すように、車両の前進走行方向(図3における右側)に向かって直交する左右方向(図3における上下方向)に気筒列方向が沿うように、かつ、インテークマニホールド14が車両の前側に配置されるように図示しない車両のエンジンルーム内に搭載される。当該エンジンルーム内のうち内燃機関1の左前方角部には、ラジエータシュラウド92によって覆われたラジエータ90が設置されている。本実施の形態では、便宜上、図1および図2中の上側(ロッカーカバー4側)を、「上方」ないし「上側」として規定し、図1および図2中の下側(オイルパン8側)を、「下方」ないし「下側」として規定する。また、図3中の上側を、「左方」ないし「左側」として規定し、図3中の下側を、「右方」ないし「右側」と規定する。さらに、図3中の右側を、「前方」ないし「前側」と規定し、図3中の左側を、「後方」ないし「後側」と規定する。
シリンダヘッド2は、内燃機関1を構成する主要部品の一つであり、アルミニウム合金を用いたダイカスト製法によって概略ブロック状に構成されている。シリンダヘッド2の下面には、図4に示すように、燃焼室CCを構成する凹部が形成されている。また、シリンダヘッド2の側壁のうち気筒列方向に沿う一方の側壁2aには、空気、あるいは、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料と空気との混合気を燃焼室CCに供給するための吸気通路3が開口されている。
側壁2aには、吸気通路3の開口の周囲を囲うようにインテークマニホールド14(図示せず)を取付けるための取付フランジ部2bと、プロテクタ20(図4には記載せず)を締結するための締結ボス2c,2cと、燃料系統部品12を構成する図示しないインジェクタが挿通される挿通孔を有する挿通ボス部2dと、が設けられている。取付フランジ部2bには、締結ボルト60がネジ係合されるネジ孔SHが形成されている。インテークマニホールド14は、本発明における「吸気系部品」に対応する実施構成の一例である。
締結ボルト60は、図5に示すように、頭部60aの六角形状を成形する際に、同時に当該頭部60aに円形の凹部60bが成形されるフランジ付き六角アプセットボルトとして構成されており、図6に示すように、シリンダヘッド2の取付フランジ部2bに形成されたネジ孔SHにネジ係合されることにより、インテークマニホールド14をシリンダヘッド2に締結する。
燃料系統部品12は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料を吸気通路3内あるいは燃焼室CCに噴射する図示しないインジェクタと、図示しない燃料ポンプから送給される燃料が流れる燃料分配管12aと、から構成されており、図示しないボルトによりシリンダヘッド2の側壁2aに取付固定されている。燃料分配管12aは、本発明における「燃料配管」に対応する実施構成の一例である。
燃料分配管12aは、シリンダヘッド2の気筒列方向に沿って延在しており、図示しないインジェクタのそれぞれに燃料を分配供給するように構成されている。
プロテクタ20は、図1ないし図3に示すように、シリンダヘッド2の気筒列方向に沿って延在しており、同じくシリンダヘッド2の気筒列方向に延在する燃料分配管12aをその延在方向のほぼ全域に亘って覆うように構成されている。プロテクタ20は、図7ないし図9に示すように、当該プロテクタ20の主要部を構成する本体部22と、当該本体部22に一体に接続されロッカーカバー4に締結される一対の取付部24,24と、当該本体部22に一体に接続されシリンダヘッド2に締結される一対の取付部26,26(図8および図9のみに記載)とを備えている。本体部は、本発明における「アーチ部」に対応する実施構成の一例である。
本体部22は、図7ないし図10に示すように、延在方向(図8の左右方向)の一方側から見た場合に、アーチ状(略U字状)に形成されており、図14に示すように、アーチ状(略U字状)の内側に燃料分配管12aを含む燃料系統部品12を収容可能に構成されている。本実施の形態では、当該本体部22によって燃料系統部品12がその延在方向のほぼ全域が覆われる構成とした。なお、本体部22の内側とは、プロテクタ20が内燃機関1に取り付けられた際に、当該内燃機関1が配置される側を向く側として規定される。
本体部22は、図8示すように、折曲部32と、当該折曲部32近傍に設けられた延出部34と、を有している。折曲部32は、図7ないし図10に示すように、本体部22の延在方向の一端側の縁部を、当該本体部22の外側に向かって略90度折り返すことによって構成されている。ここで、本体部22の外側とは、プロテクタ20が内燃機関1に取り付けられた際に、当該内燃機関1が配置される側とは反対側を向く側として規定される。このように、本体部22に折曲部32を設けることによって本体部22の剛性が向上し得る。折曲部32は、本発明における「剛性向上部」に対応する実施構成の一例である。
折曲部32には、本体部22の外側に向かってさらに突出るように構成された突部32aが設けられている。当該突部32aは、アーチ形状の最凸部近傍に設けられており、プロテクタ20が内燃機関1に取り付けられた際に、略水平方向に突出するように構成されている。
延出部34は、図8および図13に示すように、本体部22の延在方向の一端側端部において折曲部32に一体形成されている。延出部34は、図9に示すように、本体部22のアーチ形状の一方(図9の右側)の端部が他の部分よりも延出されることによって構成されており、その延出端部には、図11および図12に示すように、延出部34の延出方向にさらに突出した突片34aが一体形成されている。突片34aの幅寸法w(図11および図13参照)は、締結ボルト60の凹部60bの直径よりも小さくなるように形成されている。突片34aを含む延出部34は、本発明における「延出部」に対応する実施構成の一例である。
一対の取付部24,24は、図7ないし図9に示すように、本体部22のアーチ形状の他方の端部において、当該本体部22に重合させた状態でスポット溶接などによって接合されている。一対の取付部24,24は、図14に示すように、プロテクタ20が内燃機関1に取り付けられた際に、略水平方向に延在するように構成されている。また、一対の取付部26,26は、図8に示すように、本体部22の延在方向の中央部寄りの位置において、当該本体部22に一体に設けられている。一対の取付部26,26は、図9に示すように、本体部22のアーチ形状の一方の端部を一対の取付部24,24と略平行となるように延出させた後、一対の取付部24,24から遠ざかる方向に略90度折り曲げた形状に形成されている。
こうして構成されたプロテクタ20は、図14に示すように、取付部24がロッカーカバー4の上面にボルトB1により締結されると共に、一対の取付部26,26がシリンダヘッド2の締結ボス2c,2c(図5参照)にボルトB2により締結されることによって、インテークマニホールド14の内側(内燃機関1側)において内燃機関1に取り付け固定される。これにより、燃料系統部品12がプロテクタ20に覆われて保護される。なお、プロテクタ20は、図1および図3に示すように、その延在方向の大部分がインテークマニホールド14によって覆われるが、折曲部32を含む一部分はインテークマニホールド14によって覆われていない。
このようにプロテクタ20が内燃機関1に取付けられたときには、プロテクタ20の延出部34の突片34aが、図14に示すように、インテークマニホールド14をシリンダヘッド2に締結する締結ボルト60のうち最も左側(図15の右側)に配置された締結ボルト60の凹部60bから所定距離離れた位置において当該凹部60bに対向した状態となっており、本体部22のアーチ形状の他方の端部は、所定距離離れた位置においてロッカーカバー4に対向した状態となっている。また、折曲部32の突部32aは、図3に示すように、ラジエータシュラウド92の角部近傍に対向した状態となっている。プロテクタ20および締結ボルト60は、本発明における「燃料系統保護装置」に対応する実施構成の一例である。
次に、こうして構成された内燃機関1の動作、特に、当該内燃機関1を搭載した車両が正面から衝突した際に、プロテクタ20によって燃料系統部品12が保護される際の様子について説明する。車両が正面から衝突することによって車両前方側から車両後方側に向かって衝突エネルギーが加わると、燃料系統部品12よりも車両前側に配置された部品、例えば、ラジエータシュラウド92を含むラジエータ90やインテークマニホールド14など(図16参照)が、車両後方側へ移動ないし変形し(図17参照)、当該ラジエータシュラウド92を含むラジエータ90やインテークマニホールド14などを介してプロテクタ20に衝突荷重が入力される。これにより、プロテクタ20が変形する。
まず、ラジエータシュラウド92がプロテクタ20に衝突することによる当該プロテクタ20の変形を考える。ラジエータシュラウド92は、プロテクタ20のうち突部32aを含む折曲部32に衝突する。当該折曲部へのラジエータシュラウド92の衝突に起因するプロテクタ20の変形によって、プロテクタ20の延出部34の突片34aが、図17に示すように、対向する締結ボルト60の頭部60aの凹部60b内に突き当たる。このように、突片34aが凹部60b内に突き当たることによって、プロテクタ20が変形する際に当該プロテクタ20が内燃機関1に対して上下左右方向を含むあらゆる方向にズレることを良好に抑制し得る。また、当該ラジエータシュラウド92が突部32aに衝突する際に、突部32aによって破砕されるため、プロテクタ20に入力される衝突エネルギが良好に吸収され得る。この結果、プロテクタ20の内側に収容された燃料系統部品12が良好に保護され得る。
次に、インテークマニホールド14がプロテクタ20に衝突することによる当該プロテクタ20の変形を考える。インテークマニホールド14がプロテクタ20に衝突することによって、プロテクタ20の本体部22と取付部24との間でせん断破壊が生じる。プロテクタ20の本体部22と取付部24とがせん断破壊されると、本体部22がロッカーカバー4に向かって移動され、図17に示すように、本体部22のアーチ形状の他端部がロッカーカバー4に突き当たる。このように、インテークマニホールド14を介してプロテクタ20に入力される衝撃エネルギを、本体部22と取付部24とをせん断破壊する際に要する破壊エネルギとして吸収させることによって、当該衝突エネルギを良好に低減したうえで本体部22のアーチ形状の他端部をロッカーカバー4に突き当てる構成であるため、プロテクタ20の内側に収容された燃料系統部品12が良好に保護され得る。
なお、インテークマニホールド14がプロテクタ20に衝突することによる当該プロテクタ20の変形によっても、プロテクタ20の延出部34の突片34aが、対向する締結ボルト60の頭部60aの凹部60b内に突き当たり、プロテクタ20が変形する際に当該プロテクタ20が内燃機関1に対して上下左右方向を含むあらゆる方向にズレることを良好に抑制し得る。これにより、プロテクタ20の内側に収容された燃料系統部品12の保護性能がより一層向上され得る。
以上説明した本発明の実施の形態に係る内燃機関1によれば、プロテクタ20に突片34aを有する延出部34を設け、プロテクタ20が内燃機関1に取り付けられた際に、当該突片34aが締結ボルト60の凹部60bに対して所定距離離れた位置において当該凹部60bに対向する構成であるため、車両の正面衝突に伴うラジエータシュラウド92やインテークマニホールド14などのプロテクタ20への衝突に起因してプロテクタ20が変形する際に、プロテクタ20の延出部34の突片34aを、対向する締結ボルト60の凹部60b内に突き当てることができる。これにより、プロテクタ20が変形する際に当該プロテクタ20が内燃機関1に対して上下左右方向を含むあらゆる方向にズレることを良好に抑制し得る。しかも、プロテクタ20の突き当て先として、インテークマニホールド14をシリンダヘッド2に締結するためのフランジ付き六角アプセットボルトとして構成された締結ボルト60を用いる構成であるため、部品点数の増加や重量増加、さらには、部品の管理工数増加を招くこともない。
また、本発明の実施の形態に係る内燃機関1によれば、プロテクタ20の折曲部32の突部32aによってラジエータシュラウド92を破砕する構成であるため、車両衝突の際に生ずる衝突エネルギーをラジエータシュラウド92を破砕するために要する破砕エネルギーとして吸収することができ、車両衝突の際に生ずる衝突エネルギーをより一層低減することができる。これにより、プロテクタ20が燃料系統部品12に衝突することを良好に抑制することができ、より確実に燃料系統部品12の保護を図ることができる。
さらに、本発明の実施の形態に係る内燃機関1によれば、インテークマニホールド14がプロテクタ20に衝突した際に、プロテクタ20の本体部22と取付部24との間でせん断破壊させる構成であるため、インテークマニホールド14を介してプロテクタ20に入力される衝撃エネルギを、本体部22と取付部24とをせん断破壊する際に要する破壊エネルギとして吸収することができる。これにより、プロテクタ20が燃料系統部品12に衝突することを良好に抑制することができ、より確実に燃料系統部品12の保護を図ることができる。
本実施の形態では、インテークマニホールド14をシリンダヘッド2に締結するための全ての締結ボルト60にフランジ付き六角アプセットボルトを用いる構成としたが、プロテクタ20の突片34aに対向する位置における締結ボルト60のみにフランジ付き六角アプセットボルトを用いる構成としても良い。また、プロテクタ20の突片34aに対向する位置における締結ボルト60も他の締結ボルト60と同じ凹部60bを有さないフランジ付き六角ボルトを用いる構成とする場合、突片34aに対向する位置における締結ボルト60の頭部60aに凹部60bを設ける構成とすれば良い。
本実施の形態では、締結ボルト60の凹部60bを円形に構成したが、これに限らない。例えば、凹部60bは、三角形や四角形などの多角形に構成しても良い。
本実施の形態では、本体部22の延在方向の一端側の縁部を、当該本体部22の外側に向かって略90度折り返すことによって折曲部32を設ける構成としたが、これに限らない。本体部22の剛性の向上を図ることができれば如何なる構成でも良く、例えば、本体部22の延在方向の一端側の縁部に当該本体部22の外側に向かって突出するリブを設ける構成としても良い。
本実施の形態では、プロテクタ20のうちラジエータシュラウド92が衝突する箇所近傍に延出部34を設ける構成としたが、これに限らない。例えば、プロテクタ20のうちインテークマニホールド14が衝突する箇所にも延出部34を設ける構成としても良い。この場合、当該延出部34の突片34aは、インテークマニホールド14をシリンダヘッド2に締結する締結ボルト60の凹部60bに対向する位置に設ける構成とすれば良い。あるいは、締結ボルト60に限らず、他のボルトの凹部、例えば、燃料系統部品12をシリンダヘッド2に取り付けるためのボルトの凹部に対向する位置に設けても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 内燃機関(内燃機関)
2 シリンダヘッド(シリンダヘッド)
2a 側壁
2b 取付フランジ部
2c 締結ボス
2d 挿通ボス部
4 ロッカーカバー(ロッカーカバー)
6 シリンダブロック
8 オイルパン
10 フロントカバー
12 燃料系統部品(燃料系統部品)
12a 燃料分配管(燃料管)
14 インテークマニホールド(吸気系部品)
20 プロテクタ(燃料系統保護装置、プロテクタ)
22 本体部(アーチ部、本体部)
24 取付部(取付部)
26 取付部
32 折曲部(剛性向上部、折曲部)
32a 突部(突部)
34 延出部(延出部)
34a 突片(延出部)
60 締結ボルト(締結ボルト、燃料系統保護装置)
60a 頭部
60b 凹部(凹部)
90 ラジエータ
92 ラジエータシュラウド
CC 燃焼室(燃焼室)
SH ネジ孔
B1 ボルト
B2 ボルト

Claims (10)

  1. 燃料管を含み内燃機関の燃焼室に燃料を供給するよう構成された燃料系統部品を保護するための燃料系統保護装置であって、
    前記燃料管の延在方向の一方側から見たときの形状が略アーチ形状となるよう形成されたアーチ部を有し、前記燃料系統部品の少なくとも一部を前記アーチ部の内側に収容可能に構成されたプロテクタと、
    前記内燃機関を構成する部材を該内燃機関に締結する締結ボルトと、
    を備え、
    前記アーチ部は、該アーチ部の凸方向とは反対方向に向かって延出するよう構成された延出部を有しており、
    前記締結ボルトには、頭部に少なくとも四方に壁を有する凹部が形成されており、
    前記プロテクタは、前記内燃機関に取り付けられた際、前記延出部の先端が前記凹部に所定距離隔てられた状態で該凹部に対向するよう構成されている
    燃料系統保護装置。
  2. 前記凹部は、前記締結ボルトの軸線方向の一方側から見た場合に略円形状に構成されている
    請求項1に記載の燃料系統保護装置。
  3. 前記アーチ部は、該アーチ部の剛性を向上する剛性向上部を有しており、
    前記延出部は、該剛性向上部の近傍に設けられている
    請求項1または2に記載の燃料系統保護装置。
  4. 前記アーチ部は、前記内燃機関の気筒配列方向に延在しており、
    前記剛性向上部は、前記アーチ部の延在方向の少なくとも一方の縁部を前記アーチ部の外側に折り返すことにより形成された折曲部として構成されている
    請求項3に記載の燃料系統保護装置。
  5. 前記延出部は、前記アーチ部の延在方向の中央部よりも前記折曲部寄りに設けられている
    請求項4に記載の燃料系統保護装置。
  6. 前記折曲部には、該折曲部よりもさらに前記アーチ部の外側に向かって突出するよう構成された突部が設けられている
    請求項4または5に記載の燃料系統保護装置。
  7. 前記プロテクタは、前記アーチ部を含む本体部と、該本体部を前記内燃機関に締結するべく前記本体部に一体に接続された取付部と、を有しており、
    前記本体部は、前記取付部に対して破断し易い態様で接続されている
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の燃料系統保護装置。
  8. 前記本体部は、車両衝突の際の入力によって前記取付部に対してせん断破壊するよう前記取付部に対して重合して接合されている
    請求項7に記載の燃料系統保護装置。
  9. 前記本体部は、前記取付部に対してスポット溶接により接合されている
    請求項8に記載の燃料系統保護装置。
  10. 燃焼室を構成するシリンダヘッドと、
    該シリンダヘッドの上部に取り付けられたロッカーカバーと、
    燃料管を含み前記燃焼室に燃料を供給するよう構成された燃料系統部品と、
    前記燃焼室に空気を供給する吸気系部品と、
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載の燃料系統保護装置と、
    を備え、
    前記吸気系部品は、前記燃料系統部品の少なくとも一部を覆うよう構成されており、
    前記燃料系統保護装置は、前記吸気系部品と前記燃料系統部品との間に配置されて、前記アーチ部によって前記燃料系統部品の少なくとも一部を覆うよう構成されている
    内燃機関。
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