JP6822102B2 - 硬貨搬送装置 - Google Patents

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本発明は、硬貨搬送装置に関し、より詳細には、入金された硬貨を金種毎に収納する一方、出金指示により収納する硬貨を払い出す硬貨処理機に適用される硬貨搬送装置に関するものである。
従来、例えば釣銭機として適用される硬貨処理機は、入金口に投入された硬貨の真偽及び金種を識別した後、正貨として識別された硬貨を自動的に取り込んで金種毎に設けられた硬貨収納庫に収納する。また、硬貨処理機は、硬貨収納庫に収納されている硬貨を、外部の装置等からの釣銭払出要求に応じて要求金額の硬貨を釣銭として出金口に払い出す(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−39773号公報
ところで、上記硬貨処理機では、一対のローラに無端状に張設されたベルトを複数設け、上流側のベルトの最下流部位の下方に下流側ベルトの最上流部位が位置するように配置して硬貨の搬送を行っていた。そして、各ベルトにはある程度の搬送長さが必要とされるため、結果的に、装置全体の小型化を図ることが困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みて、硬貨処理機の小型化を図ることができる硬貨搬送装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る硬貨搬送装置は、入金された硬貨を金種毎に収納する一方、出金指示により収納する硬貨を払い出す硬貨処理機に適用される硬貨搬送装置であって、上方に向けて湾曲する態様で延在する上昇部分を有する所定の搬送経路を構成するレール部と、硬貨を1枚ずつ保持することが可能な保持部が無端状に連結されて構成され、前記レール部に沿って一方向に変位することにより前記入金された硬貨を下方から上方に向けて搬送する搬送部と、前記上昇部分にて前記搬送部により上方に搬送される硬貨を前記レール部に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制する姿勢規制部材とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、上記硬貨搬送装置において、前記保持部は、自身に形成された保持凹部に前記レール部に形成されたレール凸部が進入する態様で該レール部に沿って変位することを特徴とする。
また本発明は、上記硬貨搬送装置において、前記搬送経路は、下方に向けて湾曲する態様で延在する下降部分を有しており、前記搬送部が一方向に変位する場合には、前記下降部分を該搬送部により下方に向けて搬送される硬貨が通過することを許容する一方、前記搬送部が逆方向に変位する場合には、該搬送部により搬送される硬貨を前記保持部から離脱させて該硬貨が前記下降部分を通過することを規制する通過規制部材を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、硬貨を1枚ずつ保持することが可能な保持部が無端状に連結されて構成された搬送部が、上方に向けて湾曲する態様で延在する上昇部分を有する所定の搬送経路を構成するレール部に沿って一方向に変位することにより、入金された硬貨を下方から上方に向けて搬送するので、従来のように一対のローラに無端状に張設されたベルトを複数設けて硬貨の搬送を行うのに比して、適用される硬貨処理機の設置面積を低減させることができ、これにより硬貨処理機の小型化を図ることができるという効果を奏する。
しかも、姿勢規制部材が上昇部分にて搬送部により上方に搬送される硬貨をレール部に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制するので、該硬貨が上昇部分を通過途中に離脱してしまうことを防止することができ、これにより、搬送途中に硬貨詰まりが生ずることを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態である硬貨搬送装置が適用された硬貨処理機の内部構造を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態である硬貨搬送装置が適用された硬貨処理機の内部構造を示す斜視図である。 図3は、図1及び図2に示した硬貨検銭装置を示す斜視図である。 図4は、図3に示した硬貨検銭装置の一部の構成要素を省略して示す斜視図である。 図5は、図3及び図4に示した硬貨検銭装置の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。 図6は、図3及び図4に示した硬貨検銭装置の要部を示す平面図である。 図7は、図3及び図4に示した硬貨検銭装置の要部を示す底面図である。 図8は、図3及び図4に示した硬貨検銭装置の要部を示す斜視図である。 図9は、搬送ベルトと押圧搬送部材との取付部位を拡大して示す斜視図である。 図10は、搬送ベルトにより後方に向けて変位される押圧搬送部材を拡大して示す平面図である。 図11は、図3及び図4に示した案内部材とその周辺構造とを拡大して示す説明図である。 図12は、図3及び図4に示した検銭硬貨分離部の主要な構成要素を分離して示す分解斜視図である。 図13は、図12に示した分離本体部の平面図である。 図14は、図12に示した可動フラッパを示す左側面図である。 図15は、図3及び図4に示した鑑別部の縦断面図である。 図16は、図1及び図2に示した硬貨搬送装置を示す斜視図である。 図17は、図16に示した硬貨搬送装置の一部の構成要素を省略して示す斜視図である。 図18は、図16に示した硬貨搬送装置の一部の構成要素を省略して示す平面図である。 図19は、図16及び図17に示した硬貨搬送装置の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。 図20は、図16及び図17に示したレール部を示す斜視図である。 図21は、図16及び図17に示したレール部を示す斜視図である。 図22は、図16に示した硬貨搬送装置を構成する搬送部を示す斜視図である。 図23は、図22に示した保持部の構成要素を分解して示す説明図である。 図24は、第2レール形成部材及び第4レール形成部材の要部を拡大して示す斜視図である。 図25は、第3レール形成部材の湾曲上延部の上端部と、第4レール形成部材の第2左延部の右端部との対向部分を拡大して示す断面図である。 図26は、第1レール形成部材の湾曲下延部と、第2レール形成部材の第1左延部との連続する部分を拡大して示す斜視図である。 図27は、リバースローラの上方部分を拡大して示す左側面図である。 図28は、図27に示した姿勢規制部材の模式図である。 図29は、第3レール形成部材の要部の正面図である。 図30は、図26に示した通過規制部材の模式図である。 図31は、図26に示した通過規制部材の模式図である。 図32は、図26に示した通過規制部材の模式図である。 図33は、図16及び図17に示した振分ゲートを示す斜視図である。 図34は、図33に示した振分ゲートの動作を示す模式図である。 図35は、図33に示した振分ゲートの動作を示す模式図である。 図36は、図33に示した振分ゲートの動作を上方から示す模式図である。 図37は、第3レール形成部材での保持押圧部材の作用を示す説明図である。 図38は、第4レール形成部材での保持押圧部材の作用を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る硬貨搬送装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施の形態である硬貨搬送装置が適用された硬貨処理機の内部構造を示す斜視図である。
ここで例示される硬貨処理機1は、例えば釣銭機として適用されるものであり、入金された硬貨を金種毎に収納する一方、出金指示により収納する硬貨を払い出すものである。このような硬貨処理機1は、硬貨検銭装置10a及び硬貨搬送装置10bを備えて構成されている。
<硬貨検銭装置>
図3は、図1及び図2に示した硬貨検銭装置10aを示す斜視図であり、図4は、図3に示した硬貨検銭装置10aの一部の構成要素を省略して示す斜視図であり、図5は、図3及び図4に示した硬貨検銭装置10aの特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。
ここで例示する硬貨検銭装置10aは、入金部2を通じて入金された硬貨の真偽及び金種を鑑別するものである。ここで入金部2は、図1及び図2に示すように、硬貨投入口2aを有しており、硬貨が入金される部分である。
硬貨検銭装置10aは、図3〜図5に示すように、検銭硬貨搬送部(搬送手段)20と、案内部材30と、検銭硬貨分離部40と、鑑別部(鑑別手段)50と、検銭制御部60とを備えて構成されている。
図6及び図7は、それぞれ図3及び図4に示した硬貨検銭装置10aの要部を示すものであり、図6は平面図、図7は底面図である。この図6及び図7に示すように、検銭硬貨搬送部20は、搬送プーリ21と、搬送ベルト22と、押圧搬送部材(搬送部材)23と、送出フラッパ24と、偽貨開口25とを備えて構成されている。
搬送プーリ21は、図8にも示すように、筐体である搬送装置本体20aの内部において前後一対となる態様で設置されている。後方側の搬送プーリ21aは、検銭搬送モータ21cの出力軸に連係ギアユニット21dを介して連係されている。ここで検銭搬送モータ21cは、検銭制御部60から駆動指令が与えられることにより駆動し、該検銭制御部60から駆動停止指令が与えられることにより駆動停止するものである。
上記後方側の搬送プーリ21aは、検銭搬送モータ21cの駆動により、自身の中心軸を軸心としてその軸心回りに回転する駆動プーリである。かかる後方側の搬送プーリ21aは、検銭搬送モータ21cの駆動力が付与されることにより、左方から見て反時計回りの方向に回転する。
搬送ベルト22は、左右一対となるものであり、それぞれ搬送プーリ21間に無端状に張設されている。このような搬送ベルト22は、検銭搬送モータ21cの駆動によって後方側の搬送プーリ21aが回転することにより、その延在方向に沿って変位する。より詳細説明すると、搬送ベルト22は、後方側の搬送プーリ21aが回転することにより、上方部分が後方に向かいつつ下方部分が前方に向かう態様で変位する。
かかる搬送ベルト22を介して後方側の搬送プーリ21aに連係される前方側の搬送プーリ21bは、該後方側の搬送プーリ21aの回転により、自身の中心軸を軸心として左方から見て反時計回りに回転する。つまり、前方側の搬送プーリ21bは、後方側の搬送プーリ21aの回転に応じて回転する従動プーリである。
押圧搬送部材23は、複数設けられており、それぞれが左右一対の搬送ベルト22を跨る態様で、該搬送ベルト22の延在方向に沿って等間隔となる態様で設けられている。このような押圧搬送部材23は、図9に示すように、右端部に設けられた右端凹凸部23aが右側の搬送ベルト22に設けられた右側凹凸部22aに嵌合するとともに、左端部に設けられた左端凹凸部23bが左側の搬送ベルト22に設けられた左側凹凸部22bに嵌合することにより、左右一対の搬送ベルト22を跨る態様で固定されている。これにより、押圧搬送部材23は、搬送ベルト22の変位に応じて該搬送ベルト22の延在方向に沿って変位するものである。尚、押圧搬送部材23は、左右両端部の凹凸部23a,23bが搬送ベルト22の凹凸部22a,22bと嵌合することで固定されているが、該搬送ベルト22に対する左右方向の移動は、搬送装置本体20aの左右両側部20a1により規制されており、搬送ベルト22に対する上方への移動は、搬送装置本体20aの天部20a2により規制され、搬送ベルト22に対する下方への移動は、搬送装置本体20aの底部(図示せず)により規制されている。
かかる押圧搬送部材23は、搬送ベルト22の変位方向の下流側を臨む面23c、すなわち、搬送ベルト22の上方部分では後方を臨む面であり搬送ベルト22の下方部分では前方を臨む面がV字状を成している。つまり、押圧搬送部材23は、図10にも示すように、搬送ベルト22の変位方向の下流側を臨む面23cにおいて、左方に向かうに連れて該変位方向の上流側に傾斜する面と、右方に向かうに連れて該変位方向の上流側に傾斜する面とが中央部分で連続することでV字状を成している。
送出フラッパ24は、図6及び図7に示すように、左右一対の搬送ベルト22間に設けられた搬送基部26に設けられている。より詳細には、送出フラッパ24は、搬送基部26に形成された送出口24aの左側縁部に揺動可能に設けられている。ここで送出口24aは、送出通路に連通する開口であり、自身を通過する硬貨を、送出通路を通じて硬貨搬送装置10bに送出可能なものである。
このような送出フラッパ24は、常態においては、送出口24aを硬貨が通過することを規制する態様で閉成するものである。そして、送出フラッパ駆動機構24bが駆動することにより、送出フラッパ24は、開く方向に揺動して送出口24aを開成するものである。ここで、送出フラッパ駆動機構24bは、検銭制御部60から駆動指令が与えられることにより駆動して送出フラッパ24を開く方向に揺動させ、該検銭制御部60から駆動停止指令が与えられることにより駆動停止して、送出フラッパ24が送出口24aを閉成することを許容するものである。
偽貨開口25は、図6及び図7に示すように、搬送基部26における送出口24aの後方側に形成された矩形状の開口である。かかる偽貨開口25は、硬貨の通過を許容する十分な大きさを有している。この偽貨開口25を通過した硬貨は、搬送装置本体20aの底部に載置される。
案内部材30は、図3及び図4に示すように、搬送装置本体20aの天部20a2における送出口24aの上方部分に設けられている。この案内部材30は、図11に示すように、案内軸部31と案内作用部32とを有している。
案内軸部31は、左右方向に沿って延在する円柱状部材である。案内作用部32は、案内軸部31の径方向外部に向けて、より詳細には、後方に向けて延在する部位である。
このような案内部材30は、案内作用部32が天部20a2に形成された案内開口20a3を通過する態様で、案内軸部31が該天部20a2に設けられた案内支持片20a4に架設されることにより、案内軸部31の中心軸回りに揺動可能に設けられている。
より詳細に説明すると、案内部材30は、案内作用部32の下端部分が検銭硬貨搬送部20により後方に向けて搬送される硬貨の通過領域Aに進退移動する態様で揺動可能に設けられており、常態においては、案内作用部32の下端部分が通過領域Aに進出移動した姿勢となっている。かかる案内部材30は、送出フラッパ24により送出口24aが閉成されている場合には、通過領域Aを通過する硬貨に押圧されて該通過領域Aから退行移動する態様で揺動することにより該硬貨が後方へ通過することを許容する一方、送出フラッパ24により送出口24aが開成されている場合には、該通過領域Aを通過する硬貨に当接して該硬貨を送出口24aに案内するものである。
検銭硬貨分離部40は、入金部2を通じて入金された硬貨を検銭硬貨搬送部20に1枚ずつ分離させた状態で送出するものである。
図12は、図3及び図4に示した検銭硬貨分離部40の主要な構成要素を分離して示す分解斜視図である。この図12に示すように、検銭硬貨分離部40は、分離本体部41と、回転体42と、分離蓋体43とを備えて構成されている。
分離本体部41は、有底円筒状の回転体収納部41aを有しており、硬貨を検銭硬貨搬送部20に供給する供給口41b及び回転体42に回転駆動力を付与するための駆動力付与開口41cが形成されている。この分離本体部41における回転体収納部41aの底面部41a1には、図13に示すように、硬貨を供給口41bに案内するための複数の案内突起41a2が上方に突出する態様で形成されている。
回転体42は、略円板状の形態を成しており、分離本体部41の回転体収納部41aに自身の中心軸回りに回転可能に収納されている。このような回転体42には、中心軸を中心とした同一の円周上に複数(図示の例では4つ)の硬貨通過孔42aが形成されている。
かかる回転体42の側面には、上記駆動力付与開口41cを通じて駆動力伝達ユニット44のギア44aが噛合している。この駆動力伝達ユニット44は、図4に示すように、前方側の搬送プーリ21bと回転体42との間に介在して該搬送プーリ21の回転駆動力を回転体42に伝達するものである。
上述したように、前方側の搬送プーリ21bは、後方側の搬送プーリ21aの回転に応じて回転する従動プーリであるから、回転体42の回転駆動力は、検銭搬送モータ21cにより与えられる。つまり、回転体42の回転と搬送プーリ21の回転とは、共通の駆動源から与えられており、回転体42の回転と搬送ベルト22の変位とは同期が図られている。
分離蓋体43は、分離本体部41の回転体収納部41aを覆う態様で設置されている。この分離蓋体43には、導入口43a及び可動フラッパ45が設けられている。導入口43aは、入金部2で入金された硬貨を回転体収納部41aにおける回転体42に導入するための開口である。
可動フラッパ45は、可動軸部45aと可動作用部45bとを有している。可動軸部45aは、左右方向に沿って延在する円柱状部材である。可動作用部45bは、可動軸部45aの径方向外部に向けて、より詳細には、後方側下方に向けて延在する部位である。
このような可動フラッパ45は、可動作用部45bが導入口43aを通過する態様で、可動軸部45aが該分離蓋体43に設けられた可動支持片43bに架設されることにより、可動軸部45aの中心軸回りに揺動可能に設けられている。より詳細に説明すると、可動フラッパ45は、図14に示すように、可動作用部45bの先端部分の一部が回転体42の上面に接した状態で揺動可能に設けられている。
鑑別部50は、図3及び図4に示すように、検銭硬貨分離部40よりも後方側であって、送出口24aよりも前方側となる個所に設置されている。この鑑別部50は、検銭硬貨搬送部20により後方に向けて搬送される硬貨が所定の鑑別領域を通過する際に、該硬貨の真偽及び金種を鑑別するものである。かかる鑑別部50は、その鑑別結果を鑑別信号として検銭制御部60に与えるものである。更に鑑別部50には、図15に示すように、複数のボールプレッシャ51が設けられている。これらボールプレッシャ51は、後方に通過する硬貨を上方から押圧するためのものである。
検銭制御部60は、メモリ61に記憶されたプログラムやデータにしたがって硬貨検銭装置10aの動作を統括的に制御するものである。かかる検銭制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
以上のような構成を有する硬貨検銭装置10aにおいては、入金部2を通じて複数の硬貨が入金されて、硬貨処理機1の動作を統括的に制御する硬貨処理主制御部200から検銭制御部60に動作指令が与えられることにより、検銭制御部60が検銭搬送モータ21cに対して駆動指令を与える。
これにより検銭搬送モータ21cが駆動し、検銭硬貨搬送部20では、搬送プーリ21が左方から見て反時計回りに回転することにより、搬送ベルト22が延在方向に沿って変位する。また、搬送プーリ21の回転により、駆動力伝達ユニット44を介して検銭硬貨分離部40の回転体42が上方から見て時計回りの方向に回転する。
そして、分離蓋体43の導入口43aを通じて、入金部2で入金された硬貨が回転体42の上面に導入されると、検銭硬貨分離部40は、これらの硬貨をそれぞれの硬貨通過孔42aに横倒姿勢の状態で案内する。上述したように、分離蓋体43には、可動作用部45bの先端部分の一部が回転体42の上面に接した状態で可動フラッパ45が揺動可能に設けられているので、可動フラッパ45の可動作用部45bが回転体42の上面の硬貨を押圧して、該硬貨を横倒姿勢の状態で硬貨通過孔42aに案内する。これにより、硬貨通過孔42aに案内された硬貨は、該硬貨通過孔42aで積層される。
硬貨通過孔42aに案内されて積層された硬貨のうち最下位の硬貨は、回転体42の回転により分離本体部41における回転体収納部41aの底面部41a1を摺接する。そして、回転体収納部41aの底面部41a1には、案内突起41a2が形成されているので、図13に示したように、検銭硬貨分離部40は、案内突起41a2に当接した最下位の硬貨を、硬貨通過孔42aから離脱させて、供給口41bを通じて検銭硬貨搬送部20に供給する。つまり、検銭硬貨分離部40は、入金部2を通じて入金された硬貨を検銭硬貨搬送部20に1枚ずつ分離させた状態で送出する。
供給口41bより検銭硬貨搬送部20に供給された硬貨は、搬送基部26の上面に横倒姿勢の状態で載置される。上述したように搬送ベルト22がその延在方向に変位しているので、該搬送ベルト22に固定された押圧搬送部材23が、図6に示すように、搬送基部26の上面に載置された硬貨を後方に向けて押圧して該硬貨を後方に向けて搬送する。
ここで押圧搬送部材23は、搬送ベルト22の変位方向の下流側を臨む面23cがV字状を成しているので、図10に示すように、該下流側を臨む面23cが搬送ベルト22の変位より硬貨を押圧する面となり、硬貨を左右方向の中央部分に寄せた状態で後方に向けて搬送することができる。
このようにして押圧搬送部材23により押圧された状態で硬貨を後方に向けて搬送し、搬送される硬貨が鑑別部50による鑑別領域に至ると、該鑑別部50が該硬貨の真偽及び金種が鑑別する。この鑑別部50は、鑑別結果を鑑別信号として検銭制御部60に送出する。
検銭制御部60は、鑑別部50からの鑑別信号を入力し、その鑑別結果が正貨である場合、送出フラッパ駆動機構24bに対して駆動指令を与える。これにより、送出フラッパ駆動機構24bが駆動し、送出フラッパ24は、開く方向に揺動して送出口24aを開成する。このように送出フラッパ24が送出口24aを開成すると、鑑別領域を通過して押圧搬送部材23により押圧された状態で後方に搬送される硬貨は、案内部材30に当接して姿勢を変化させながら、送出口24aを通過し、硬貨搬送装置10bに送出される。正貨と鑑別された硬貨が送出口24aを通過した後、検銭制御部60は、送出フラッパ駆動機構24bに駆動停止指令を与える。これにより、送出口24aは送出フラッパ24に閉成される。
一方、検銭制御部60は、鑑別部50からの鑑別信号を入力し、その鑑別結果が偽貨である場合、送出フラッパ駆動機構24bに対して駆動指令を与えずに、送出フラッパ24による送出口24aの閉成を維持させる。
これにより、鑑別領域を通過して押圧搬送部材23により押圧された状態で後方に搬送される硬貨は、送出フラッパ24の上面を通過し、偽貨開口25を通過して下方に落下する。このようにして下方に落下した硬貨は、搬送装置本体20aの底部に横倒姿勢で載置される。
ところで、搬送プーリ21の回転により、搬送ベルト22の下方部分は前方に向かって変位している。そのため、検銭硬貨搬送部20の下方では、図7に示すように、搬送ベルト22に固定された押圧搬送部材23が前方に向けて移動しているので、上記底部に載置された硬貨を押圧搬送部材23が前方に向けて押圧した状態で搬送することができる。このとき、押圧搬送部材23は、搬送ベルト22の変位方向の下流側を臨む面23cがV字状を成しているので、硬貨を左右方向の中央部分に寄せた状態で後方に向けて搬送することができる。
このようにして、検銭硬貨搬送部20は、前方に向けて搬送した硬貨(偽貨)を払出ユニット3(図4参照)に送出する。
払出ユニット3は、左右一対の払出プーリ3a間に払出ベルト3bが無端状に張設されて構成されている。この払出ユニット3は、右側の払出プーリ3aが払出モータ3cの駆動により回転することで、自身に払い出された硬貨を出金部4に送出して、該出金部4に設けられた硬貨払出口4aより外部に払い出させるものである。
以上説明したように、硬貨検銭装置10aは、入金部2を通じて入金された硬貨の真偽及び金種を鑑別し、正貨と鑑別された硬貨については、硬貨搬送装置10bに送出する一方、偽貨と鑑別された硬貨については、出金部4を通じて外部に払い出させている。
そして、このような硬貨検銭装置10aによれば、検銭硬貨搬送部20が、後方に向けて搬送して鑑別部50により偽貨と鑑別された硬貨については、偽貨開口25を通過させた後に前方に向けて搬送するので、該検銭硬貨搬送部20の前後方向の長さの短縮化を図ることができ、これにより、硬貨処理機1の小型化を図ることができる。
上記硬貨検銭装置10aによれば、検銭硬貨搬送部20を構成する押圧搬送部材23は、搬送ベルト22の変位により硬貨を押圧する面23cがV字状を成しているので、硬貨を左右方向の中央部分に寄せた状態で搬送することができ、これにより、硬貨の搬送位置を制限した状態で硬貨の搬送を安定的に行うことができるとともに、鑑別部50による鑑別の精度の向上を図ることができる。
<硬貨搬送装置>
図16は、図1及び図2に示した硬貨搬送装置10bを示す斜視図であり、図17は、図16に示した硬貨搬送装置10bの一部の構成要素を省略して示す斜視図であり、図18は、図16に示した硬貨搬送装置10bの一部の構成要素を省略して示す平面図であり、図19は、図16及び図17に示した硬貨搬送装置10bの特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。
ここで例示する硬貨搬送装置10bは、硬貨検銭装置10aで真偽及び金種が鑑別された硬貨を搬送し、その搬送途中で該硬貨の金種を判別するとともに、該硬貨を金種毎に振り分けて硬貨収納部5(図1及び図2参照)に送出するものである。ここで、硬貨収納部5は、硬貨搬送装置10bで振り分けられた硬貨を金種毎に収納するものであり、出金指示が与えられた場合には、該当する硬貨を出金部4に送出して、該出金部4を通じて外部に払い出させるものである。
上記硬貨搬送装置10bは、レール部70と、搬送部80と、リバースローラ90と、規制ユニット100(図26及び図27参照)と、判別部110と、返却部120と、振分部130と、搬送制御部(制御手段)140とを備えて構成されている。
レール部70は、図20にも示すように、第1レール形成部材71、第2レール形成部材72、第3レール形成部材73及び第4レール形成部材74を備えて構成されている。
第1レール形成部材71は、硬貨搬送装置10bにおける後方側右部の搬送経路HKを形成するものである。この第1レール形成部材71は、後方に凸となる態様で下方に向けて湾曲する湾曲下延部71aを有している。つまり、第1レール形成部材71は、下方に向けて湾曲する態様で延在する下降部分を構成している。
第2レール形成部材72は、硬貨搬送装置10bにおける下部の搬送経路HKを形成するものである。この第2レール形成部材72は、第1左延部72aと、前延部72bと、第1右延部72cとを有している。
第1左延部72aは、第1レール形成部材71における湾曲下延部71aに連続しており、左方に向けて延在する部分である。前延部72bは、第1左延部72aの延在端部より前方に向けて延在する部分である。第1右延部72cは、前延部72bの延在端部より右方に向けて延在する部分である。かかる第2レール形成部材72には、硬貨検銭装置10aで正貨と鑑別された硬貨が投入される投入口72dが形成されている。
第3レール形成部材73は、硬貨搬送装置10bにおける前方側右部の搬送経路HKを形成するものである。この第3レール形成部材73は、第2レール形成部材72における第1右延部72cに連続し、かつ後方に凸となる態様で上方に向けて湾曲する湾曲上延部73aを有している。つまり、第3レール形成部材73は、上方に向けて湾曲する態様で延在する上昇部分を構成している。
第4レール形成部材74は、硬貨搬送装置10bにおける上部の搬送経路HKを形成するものである。この第4レール形成部材74は、第2左延部74aと、後延部74bと、第2右延部74cとを有している。
第2左延部74aは、左方に向けて延在する部分である。この第2左延部74aは、右端部74a1が第3レール形成部材73の湾曲上延部73aの上端部73a1に対向する態様で湾曲している。後延部74bは、第2左延部74aの延在端部より後方に向けて延在する部分である。第2右延部74cは、後延部74bの延在端部より右方に向けて延在する部分である。この第2右延部74cは、右端部74c1が第1レール形成部材71の湾曲下延部71aの上端部71a1に対向する態様で湾曲している。
このようにレール部70は、第1レール形成部材71、第2レール形成部材72、第3レール形成部材73及び第4レール形成部材74が順次連続して設けられることにより、無端状の搬送経路HKを構成している。
また上記レール部70において、第4レール形成部材74は、第2左延部74aの右端部74a1に形成された第1突部75aが第3レール形成部材73を前後に挟み込む態様で支持する第1支持板76の第1支持孔76aを挿通し、かつ第2右延部74cの右端部74c1に形成された第2突部75bが第1レール形成部材71を前後に挟み込む態様で支持する第2支持板77の第2支持孔(図示せず)を挿通している。ここで第1突部75aと第2突部75bとは、互いの中心軸が一致する態様で設けられている。そのため、第4レール形成部材74は、第1突部75a及び第2突部75bの中心軸を軸心としてその軸心回りに例えば約60°の角度だけ揺動可能である。つまり、第4レール形成部材74は、図21に示すように、第1突部75a及び第2突部75bの中心軸を軸心として、上下方向に揺動することができる。
図22は、図16に示した硬貨搬送装置10bを構成する搬送部80を示す斜視図である。この図22に示すように、搬送部80は、複数の保持部81が無端状に連結されて構成されている。
このような搬送部80は、その一部が駆動搬送プーリ85aび複数(図示の例では3つ)の従動搬送プーリ85bに噛合しており、駆動搬送プーリ85aが搬送駆動モータ83の駆動により回転することにより、搬送経路HKに沿って変位するものである。
ここで搬送駆動モータ83は、搬送制御部140から駆動指令が与えられることにより駆動するもので正逆回転に駆動可能なものである。搬送駆動モータ83が正転方向に駆動する場合には、搬送部80の各保持部81が第1レール形成部材71、第2レール形成部材72、第3レール形成部材73、第4レール形成部材74の順に一方向に移動する態様でレール部70を変位する。
その一方、搬送駆動モータ83が逆転方向に駆動する場合には、搬送部80の各保持部81が第4レール形成部材74、第3レール形成部材73、第2レール形成部材72、第1レール形成部材71の順に逆方向に移動する態様でレール部70を変位する。
そして、搬送部80では、搬送経路HKの形態上、第2レール形成部材72を通過する保持部81と、第4レール形成部材74を通過する保持部81とでは、その姿勢が上下反転している。
上記搬送部80の構成要素である保持部81は、硬貨を1枚ずつ保持するものであり、図23に示すように、保持押圧部材82と保持規制部材83とが保持連結部材84に連結されることにより構成されている。
保持押圧部材82は、搬送経路HKの内側から外側に向けて延在する棒状体である。このような保持押圧部材82は、搬送部80の変位により硬貨を搬送経路HKの下流側に向けて押圧するものであり、搬送経路HKの下流側を臨む押圧面82aが内方から外方に向かうに連れて漸次上流側に傾斜して構成されている。
また保持押圧部材82には、図24〜図26に示すように、第1レール形成部材71に形成されたレール凸部71A、第2レール形成部材72に形成されたレール凸部72A及び第3レール形成部材73に形成されたレール凸部73Aの進入を許容する第1凹部82bと、第4レール形成部材74に形成されたレール凸部74Aの進入を許容する第2凹部82cとが設けられており、第1凹部82bの底部分の押圧面82aには傾斜面82dが形成されている。
保持規制部材83は、保持押圧部材82と同様の形態をなしており、搬送経路HKの内側から外側に向けて延在する棒状体である。このような保持規制部材83は、内方側が保持連結部材84を介して保持押圧部材82に連結しており、搬送部80の一方向への変位により保持押圧部材82に押圧される硬貨が必要以上に該保持押圧部材82から離隔することを規制するものである。尚、保持規制部材83は、当該保持部81の下流側の保持部81を構成する保持押圧部材82と内方側が連結されている。
かかる保持規制部材83は、搬送経路HKの下流側を臨む下流面83aが内方から外方に向かうに連れて漸次上流側に傾斜して構成されている。この保持規制部材83には、第1レール形成部材71に形成されたレール凸部71A、第2レール形成部材72に形成されたレール凸部72A及び第3レール形成部材73に形成されたレール凸部73Aの進入を許容する第3凹部83bと、第4レール形成部材74に形成されたレール凸部74Aの進入を許容する第4凹部83cとが設けられており、第3凹部83bの底部分の下流面83aには傾斜面83dが形成されている。
ところで、上述したように、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aの上端部73a1と、第4レール形成部材74の第2左延部74aの右端部74a1とは、互いに対向しているので、図25に示すように、かかる部分を通過する保持部81は、保持押圧部材82の第1凹部82bに第3レール形成部材73のレール凸部73Aが進入するとともに、該保持押圧部材82の第2凹部82cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態となる。同様に、保持規制部材83の第3凹部83bに第3レール形成部材73のレール凸部73Aが進入するとともに、該保持規制部材83の第4凹部83cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態となる。
また、上述したように、第1レール形成部材71の湾曲下延部71aの上端部71a1と、第4レール形成部材74の第2右延部74cの右端部74c1とは、互いに対向しているので、図には明示しないが、かかる部分を通過する保持部81は、保持押圧部材82の第1凹部82bに第1レール形成部材71のレール凸部71Aが進入するとともに、該保持押圧部材82の第2凹部82cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態となる。同様に、保持規制部材83の第3凹部83bに第1レール形成部材71のレール凸部71Aが進入するとともに、該保持規制部材83の第4凹部83cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態となる。
リバースローラ90は、図17に示したように、第3レール形成部材73に対向する態様で第1支持板76に回転可能に設けられている。このリバースローラ90は、搬送連係ユニット91を介して搬送駆動モータ83に連係されており、該搬送駆動モータ83の駆動により自身の軸心回りに回転するものである。
規制ユニット100は、姿勢規制部材101及び通過規制部材102を備えている。姿勢規制部材101は、図27に示すように、リバースローラ90の上方域にて、第3レール形成部材73に対向する態様で第1支持板76に取り付けられた姿勢規制支持部103に取り付けられている。かかる姿勢規制部材101は、図28に示すように、姿勢規制軸部101aと、複数の姿勢規制作用部101bとを有している。姿勢規制軸部101aは、前後方向に沿って延在する円柱状部材であり、その両端部が姿勢規制支持部103に支持されている。姿勢規制作用部101bは、姿勢規制軸部101aよりも拡径な円板状部材であり、その中心部分に貫通孔101cが形成されている。これら姿勢規制作用部101bは、姿勢規制軸部101aの延在方向に沿って互いに離隔した状態で、該姿勢規制軸部101aが貫通孔101cを貫通することにより、姿勢規制軸部101aに対して回転可能に設けられている。ここで姿勢規制作用部101bの前後方向の厚みは、保持押圧部材82の第2凹部82c、保持規制部材83の第4凹部83cに進入可能な大きさとされている。
かかる姿勢規制部材101は、図29に示すように、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aにて上方に搬送される硬貨を第3レール形成部材73(レール部70)に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制するものである。
通過規制部材102は、図26に示したように、第1レール形成部材71の湾曲下延部71aと、第2レール形成部材72の第1左延部72aとの連続する部分に対向する態様で、第2支持板77に設けられている。この通過規制部材102は、図30に示すように、通過規制軸部102aと、通過規制作用部102bとが一体的に形成されて構成されている。
通過規制軸部102aは、前後方向に沿って延在する円柱状部材であり、その両端部が第2支持板77により該通過規制軸部102aの中心軸回りに揺動可能に軸支されている。通過規制作用部102bは、前後一対となる態様で2つ設けられており、それぞれが互いに離隔した状態で通過規制軸部102aの中央領域部分より、通過規制軸部102aの径方向外部に向けて延在する部分である。
かかる通過規制部材102は、付勢手段である通過規制スプリング102cにより右方に向けて付勢されており、通過規制作用部102bの先端部が搬送部80により搬送される硬貨の通過域Bに進出している。
このような通過規制部材102は、搬送駆動モータ83が正転方向に駆動することにより搬送部80が一方向に変位する場合には、図31に示すように、第1レール形成部材71を下方に向けて搬送される硬貨に当接されて通過規制スプリング102cの付勢力に抗して左方に向けて揺動することにより、該硬貨が通過することを許容するものである。
その一方、通過規制部材102は、搬送駆動モータ83が逆転方向に駆動することにより搬送部80が逆方向に変位する場合には、図32に示すように、第2レール形成部材72において搬送部80により逆方向に搬送される硬貨を保持部81から離脱させて該硬貨が第1レール形成部材71の湾曲下延部71aを通過することを規制するものである。
判別部110は、第4レール形成部材74に設けられている。この判別部110は、第4レール形成部材74における所定の判別領域において、保持部81の保持押圧部材82に押圧されながら搬送される硬貨の金種を判別するものである。かかる判別部110での判別結果は、搬送制御部140に判別信号として出力される。
返却部120は、第4レール形成部材74により形成される搬送経路HKにおいて、判別部110(判別領域)よりも下流側に設けられており、返却開口121及び返却ゲート122を備えている。
返却開口121は、搬送部80により搬送されるすべての金種の硬貨の通過を許容する大きさを有する開口であり、出金部4に連通している。
返却ゲート122は、常態においては返却開口121を閉成する一方、返却指令が与えられた場合に揺動して返却開口121を開成させるものである。
振分部130は、第4レール形成部材74により形成される搬送経路HKにおいて、返却部120よりも下流側に設けられている。この振分部130は、複数の振分通過口131及び振分ゲート132を備えて構成されている。
複数の振分通過口131は、それぞれが硬貨を通過させるのに十分な大きさを有した開口である。振分ゲート132は、振分通過口131毎に対応して、それぞれが第4レール形成部材74により形成される搬送経路HKを横断する態様で設けられている。より詳細に説明すると、振分ゲート132は、長尺円柱状の振分ゲート軸部132aの先端部に複数の振分ゲート作用片132bが取り付けられて構成されており、振分ゲート軸部132aの中心軸回りに回転可能に支持されている。
そして、振分ゲート軸部132aの基端部には、図33に拡大して示すように、プランジャ133の先端部に取り付けられた係止爪部134が係止している。ここでプランジャ133は、振分駆動ソレノイド135が非通電状態となる場合には、自身に取り付けられたスプリング136の付勢力により、図34に示すように、振分ゲート作用片132bが硬貨の搬送経路HKから離脱した姿勢にさせるものである。
一方、振分駆動ソレノイド135が、搬送制御部140から駆動指令が与えられることにより通電状態となる場合には、プランジャ133は該振分駆動ソレノイド135により引き込まれ、図35に示すように、振分ゲート132を振分ゲート軸部132aの中心軸回りに回転させて、振分ゲート作用片132bを搬送経路HKに進出させるものである。
このように振分ゲート作用片132bが搬送経路HKに進出すると、図36に示すように、これら振分ゲート作用片132bの端部により振分通過口131に向かうに連れて搬送方向の下流側に傾斜する傾斜部Kが形成され、この傾斜部Kにより搬送経路HKを搬送される硬貨を所定の振分通過口131に案内することができる。
搬送制御部140は、メモリ141に記憶されたプログラムやデータにしたがって硬貨搬送装置10bの動作を統括的に制御するものである。かかる搬送制御部140は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
また搬送制御部140は、上述したように、搬送駆動モータ83に対して駆動指令を与えて該搬送駆動モータ83を正転方向若しくは逆転方向に駆動させるものであるが、搬送駆動モータ83を正転方向に駆動させる場合には、予め決められた搬送力に近似されるようPWM制御により行う。
一方、搬送制御部140は、搬送駆動モータ83を逆転方向に駆動させる場合には、正転方向に駆動させる際の搬送力よりも大きな搬送力となるよう制御する。
つまり、搬送制御部140は、一方向の変位の駆動力が逆方向の変位の駆動力よりも相対的に小さくなる態様で搬送部80を変位させるものである。
以上のような構成を有する硬貨搬送装置10bは、硬貨検銭装置10aから正貨と鑑別された硬貨が送出されて硬貨処理主制御部200から搬送制御部140に動作指令が与えられることにより、次のように動作する。
すなわち、搬送制御部140は、搬送駆動モータ83に対して逆転方向への駆動指令を与えて該搬送駆動モータ83を逆転方向に駆動させ、搬送部80を所定時間逆方向に変位させる。これにより、投入口72dより第2レール規制部材に投入された硬貨は、該第2レール形成部材72において搬送部80により逆方向に搬送される。
ところで、通過規制部材102が、第2レール形成部材72において、搬送部80により逆方向に搬送される硬貨を保持部81から離脱させて該硬貨が第1レール形成部材71の湾曲下延部71aを通過することを規制するので、投入口72dより投入された硬貨を第2レール形成部材72に貯留させることができる。
そして、所定時間が経過した後、搬送制御部140は、搬送駆動モータ83に対して正転方向への駆動指令を与えて該搬送駆動モータ83を正転方向に駆動させ、搬送部80を一方向に変位させる。これにより、第2レール形成部材72で貯留させた硬貨を搬送経路HKに沿って一方向に搬送させることができる。
搬送部80の保持部81は、保持押圧部材82における第1凹部82bの底部分の押圧面82aには傾斜面82dが形成されているので、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aを通過する際に、第1凹部82bに第3レール形成部材73のレール凸部73Aが進入した状態で変位することで傾斜面82dは該レールから離脱した位置となる。
そのため、リバースローラ90の下方域において2枚の硬貨が重なった状態で保持押圧部材82に押圧されて搬送されていても、図37に示すように、傾斜面82dを利用して硬貨を該保持押圧部材82から離脱させることが可能になる。これにより、リバースローラ90と搬送部80との間に2枚の硬貨が挟まって搬送詰まり等が発生することを抑制することができる。
また、リバースローラ90の上方域では、姿勢規制部材101が、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aにて上方に搬送される硬貨を第3レール形成部材73(レール部70)に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制するので、該硬貨が湾曲上延部73aを通過途中に離脱してしまうことを防止することができる。
更に、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aの上端部73a1と、第4レール形成部材74の第2左延部74aの右端部74a1とは、互いに対向しており、かかる部分を通過する保持部81は、保持押圧部材82の第1凹部82bに第3レール形成部材73のレール凸部73Aが進入するとともに、該保持押圧部材82の第2凹部82cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態となるので、かかる保持押圧部材82に押圧される硬貨も湾曲上延部73aの上端部73a1と、第2左延部74aの右端部74a1とに挟まれた状態で搬送され、硬貨が搬送経路HKから離脱してしまう虞れがない。
このようにして第3レール形成部材73を通過した保持部81では、硬貨が1枚保持された状態となる。そして、搬送部80の各保持部81を構成する保持押圧部材82の押圧面82aが傾斜して構成されているので、硬貨を搬送経路HKの外側に寄せた状態で安定的に搬送することができる。
上述したように、搬送部80では、第2レール形成部材72を通過する保持部81と、第4レール形成部材74を通過する保持部81とではその姿勢が上下反転していることにより、第2凹部82cに第4レール形成部材74のレール凸部74Aが進入した状態で変位する場合には、図38に示すように、傾斜面82dは該レール凸部74Aの上端部分より下方に位置することとなり、保持押圧部材82が硬貨を確実に押圧して安定的に搬送することができる。
そして、判別部110にて判別領域を通過する硬貨の金種が判別されると、搬送制御部140は、かかる判別結果に応じて、該当する振分駆動ソレノイド135に駆動指令を与えて該振分駆動ソレノイド135を通電状態にさせる。この結果、該当する振分ゲート132を振分ゲート軸部132aの中心軸回りに回転させて、振分ゲート作用片132bを搬送経路HKに進出させる。そして、振分ゲート作用片132bにより形成される傾斜部Kにより、硬貨を該当する振分通過口131に案内し、硬貨収納部5に収納させることができる。
ところで、判別部110にて硬貨の金種が判別されなかった場合には、搬送制御部140は、いずれの振分駆動ソレノイド135に対しても駆動指令を与えない。その場合、全ての振分ゲート132は、振分ゲート作用片132bが搬送経路HKから離脱した状態となるため、第4レール形成部材74を通過した硬貨は、そのまま第1レール形成部材71を通過してから第2レール形成部材72に至り、上述した搬送経路HKの通過を繰り返し、再度判別部110にて判別されることになる。
このようにして予め決められた動作時間内に、搬送経路HKを搬送させた全ての硬貨が金種毎に硬貨収納部5に収納された場合に、搬送制御部140は、搬送駆動モータ83に駆動停止指令を与えて該搬送駆動モータ83を駆動停止にさせ、その後に硬貨処理主制御部200に硬貨の搬送が完了した旨の信号を送出する。
その一方、搬送経路HKに硬貨が残った状態で上記動作時間が経過した場合には、搬送制御部140は、返却ゲート122に対して返却指令を与えて、返却開口121を開成させ、搬送経路HKを搬送させている硬貨を返却開口121に案内して出金部4に送出し、該出金部4より外部に払い出させる。
以上説明したように、硬貨搬送装置10bによれば、硬貨を1枚ずつ保持することが可能な保持部81が無端状に連結されて構成された搬送部80が、上方に向けて湾曲する態様で延在する湾曲上延部73a(上昇部分)を有する所定の搬送経路HKを構成するレール部70に沿って一方向に変位することにより、入金された硬貨を下方から上方に向けて搬送するので、従来のように一対のローラに無端状に張設されたベルトを複数設けて硬貨の搬送を行うのに比して、硬貨処理機1の設置面積を低減させることができ、これにより硬貨処理機1の小型化を図ることができる。
しかも、姿勢規制部材101が、第3レール形成部材73の湾曲上延部73aにて上方に搬送される硬貨を第3レール形成部材73(レール部70)に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制するので、該硬貨が湾曲上延部73aを通過途中に離脱してしまうことを防止することができ、これにより、搬送途中に硬貨詰まりが生ずることを抑制することができる。
また、上記硬貨搬送装置10bによれば、搬送制御部140が、搬送部80に対して硬貨が投入された場合には、搬送部80を逆方向に所定時間変位させ、該所定時間の経過後に該一方向に搬送部80を変位させるので、投入口72dより投入された硬貨を第2レール形成部材72に貯留させることができ、硬貨検銭装置10aからより多くの硬貨を受け入れることができる。
更に、上記硬貨搬送装置10bによれば、搬送制御部140は、一方向の変位の駆動力が逆方向の変位の駆動力よりも相対的に小さくなる態様で搬送部80を変位させるので、仮に硬貨を搬送経路HKに沿って一方向に搬送させる際に不具合が生じて硬貨詰まりが生じてしまった場合、搬送駆動モータ83を逆転方向に駆動させて搬送部80を逆方向に変位させることで、硬貨詰まりの解除力が硬貨が詰まったときの力より大きくすることができ、硬貨詰まりの解消を図ることができる。
また更に、上記硬貨搬送装置10bによれば、第4レール形成部材74が、第1突部75a及び第2突部75bの中心軸を軸心として、上下方向に揺動することができるので、第2レール形成部材72等で硬貨詰まりが発生した際に、第4レール形成部材74を上方に揺動させて硬貨詰まりの原因となった硬貨を第2レール形成部材72から容易に取り外すことができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態では、検銭制御部60と搬送制御部140とは、別個に構成されたものであったが、本発明においては、硬貨処理主制御部200とともに同一に構成されてもよい。
上述した実施の形態では、特に説明していないが、本発明においては、第4レール形成部材74の第2左延部74aから後延部74bにかけての湾曲部分や、後延部74bから第2右延部74cにかけて湾曲部分においては、レール凸部74Aが外方に向かうに連れてその突出高さが漸次小さくなるように構成されていてもよい。これによれば、通過する硬貨を搬送経路HKの外側へ寄せることができる。
また本発明においては、第2レール形成部材72の第1左延部72aから前延部72bにかけての湾曲部分や、前延部72bから第1右延部72cにかけての湾曲部分の外側部分に硬貨をためるためのスペースを設けてもよい。
1 硬貨処理機
10a 硬貨検銭装置
10b 硬貨搬送装置
20 検銭硬貨搬送部(搬送手段)
30 案内部材
40 検銭硬貨分離部
50 鑑別部(鑑別手段)
60 検銭制御部
70 レール部
80 搬送部
90 リバースローラ
100 規制ユニット
101 姿勢規制部材
102 通過規制部材
110 判別部
120 返却部
130 振分部
140 搬送制御部(制御手段)
HK 搬送経路

Claims (2)

  1. 入金された硬貨を金種毎に収納する一方、出金指示により収納する硬貨を払い出す硬貨処理機に適用される硬貨搬送装置であって、
    上方に向けて湾曲する態様で延在する上昇部分を有する所定の搬送経路を構成するレール部と、
    硬貨を1枚ずつ保持することが可能な保持部が無端状に連結されて構成され、前記レール部に沿って一方向に変位することにより前記入金された硬貨を下方から上方に向けて搬送する搬送部と、
    前記上昇部分にて前記搬送部により上方に搬送される硬貨を前記レール部に向けて押圧することで該硬貨の姿勢を規制する姿勢規制部材と
    を備え
    前記搬送経路は、下方に向けて湾曲する態様で延在する下降部分を有しており、
    前記搬送部が一方向に変位する場合には、前記下降部分を該搬送部により下方に向けて搬送される硬貨が通過することを許容する一方、前記搬送部が逆方向に変位する場合には、該搬送部により搬送される硬貨を前記保持部から離脱させて該硬貨が前記下降部分を通過することを規制する通過規制部材を備えたことを特徴とする硬貨搬送装置。
  2. 前記保持部は、自身に形成された保持凹部に前記レール部に形成されたレール凸部が進入する態様で該レール部に沿って変位することを特徴とする請求項1に記載の硬貨搬送装置。
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