JP6822094B2 - 媒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体処理装置に関する。
金融機関や店舗等において、紙幣処理装置(媒体処理装置)が利用されている。紙幣処理装置は、媒体としての紙幣の金種(例えば、一万円札、5千円札等)を鑑別し、紙幣を金種ごとに集積部に集積する。さらに、紙幣処理装置は、同じ金種の紙幣を所定数(施封枚数)ごとに施封して、紙幣束(媒体束)を作成し、作成した紙幣束を排出する。このような紙幣処理装置としては、例えば、下記の特許文献1を挙げることができる。上述のような紙幣処理装置においては、紙幣を集積部に集積する際に同じ金種の複数の紙幣の四隅が互いにそろった状態で重ねられて集積されるように、紙幣を整位する整位部材が設けられている。
特開2014−223957号公報
しかしながら、上述の紙幣処理装置(媒体処理装置)においては、整位部材を設けていても、紙幣の状態等により、正しく整位されて集積されないことがあった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より確実に正しく整位された状態で集積することが可能な、新規かつ改良された媒体処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、落下する媒体を集積方向に沿って集積する集積部と、前記集積部の、前記媒体が前記集積部に進入する進入方向の一端側に設けられ、前記進入方向に沿って移動することが可能な可動部材と、前記集積部に前記媒体を受け入れるに、前記媒体を受け入れる前記集積部内の空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように前記可動部材を移動させ、前記媒体が逆U字型に集積され、所定の枚数の前記媒体が逆U字型に集積された後、前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなるように前記可動部材を移動させることにより、逆U字型に集積された前記所定の枚数の媒体が自由落下して水平状態に広がる、制御部と、を備える、媒体処理装置が提供される。
前記媒体処理装置は、集積した前記媒体の前記進入方向に直交する直交方向を整位する整位部材をさらに備え、前記制御部は、前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くするように位置し、且つ、前記媒体が前記集積部に受け入れられた際には、前記媒体の前記直交方向の一端と当接するように前記整位部材を回転させてもよい。
前記媒体処理装置は、集積した前記媒体の前記進入方向に直交する直交方向を整位する整位部材をさらに備え、前記制御部は、前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように移動させて、前記集積部が所定の枚数の前記媒体を受け入れた後に、前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなるように移動した時に、前記媒体の前記直交方向の一端と当接するように前記整位部材を回転させてもよい。
前記制御部は、前記媒体の種類に応じて前記整位部材の回転角度を制御してもよい。
前記制御部は、前記集積部に集積された前記媒体に対して、前記整位部材による叩き動作と、前記可動部材による叩き動作とを交互に行うように、前記整位部材と前記可動部材とを制御してもよい。
前記媒体処理装置は、前記媒体を、上から叩く羽根車をさらに備え、前記制御部は、前記整位部材による叩き動作及び前記可動部材による叩き動作の間に、前記羽根車が動作するように制御してもよい。
前記媒体処理装置は、前記可動部材を移動させる移動機構をさらに備え、前記移動機構は、前記制御部により回転される駆動モータと、前記駆動モータの回転が伝達されるギアと、前記ギアに設けられた支点と、前記支点に結合されたアームと、前記アームと前記可動部材とを結合する結合部と、前記結合部と係合して、前記結合部の移動を制限する係合穴とを有し、前記係合穴は、前記可動部材を、前記媒体を受け入れる前記集積部内の空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなる位置である第1の位置と、前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなる位置である第2の位置との間を直線的に移動させるための第1の部分と、前記可動部材を上方に移動させるための第2の部分とを有し、前記可動部材は、前記結合部が前記第1の部分を移動するときには、前記第1の位置と前記第2の位置との間を直線的に移動し、前記結合部が前記第2の部分を移動するときには、上方に移動してもよい。
また、前記可動部材が前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように移動するときに、前記集積部に既に媒体が集積されている場合、前記可動部材が前記集積部に既に集積されている媒体に当接し、前記可動部材の上部が前記空間に近づき、前記可動部材の下部が前記空間から離れるように、前記可動部材が傾いてもよい。
以上説明したように本発明によれば、より確実に正しく整位された状態で集積することが可能な媒体処理装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る紙幣処理装置10の構成例を示した説明図である。 第1の実施形態に係る集積部110の構成概要を説明するための説明図(断面図)である。 第1の実施形態に係る集積部110の構成概要を説明するための説明図(上面図)である。 第1の実施形態に係る集積部110の構成の詳細を説明するための説明図(断面図)である。 第1の実施形態に係る移動機構290の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る結合部300の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。 第1の実施形態に係る集積部110の動作を説明するための説明図である。 第2の実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。 第3の実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成または論理的意義を有する複数の構成を、必要に応じてオープンポケット106a及びオープンポケット106bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、オープンポケット106a及びオープンポケット106bを特に区別する必要が無い場合には、単にオープンポケット106と称する。
また、以下の説明で参照される図は、本発明の実施形態の説明とその理解を促すための図であり、わかりやすくするために、図中に示される形状や寸法、比などは実際と異なる場合がある。また、図中に示される装置等は、以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
さらに、以下の説明においては、金融機関や店舗等のバックヤードにおいて、紙幣を鑑別して、計数し、鑑別結果に基づいて紙幣を集積し、集積した紙幣を施封枚数ごとに施封する紙幣処理装置に本発明の実施形態を適用した場合について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、上述のような紙幣処理装置に適用することに限定されるものではない。例えば、金融機関、店舗等で顧客が取引を行う際に用いる自動取引装置のような紙幣処理装置に適用してもよく、もしくは、店舗や公共施設等で、チケット等の紙状媒体をその種類ごとに分類し、整理し、施封する機構を有する媒体処理装置に適用してもよい。従って、以下に説明する実施形態においては、媒体は紙幣に限定されるものではなく、例えばチケット等であってもよく、紙状媒体であれば特に限定されない。
<<紙幣処理装置10の基本構成>>
まずは、本発明の実施形態に係る紙幣処理装置10の基本構成について説明する。紙幣処理装置10は、紙幣処理装置10に投入された紙幣を処理するための装置である。詳細には、紙幣処理装置10は、紙幣処理装置10に投入された紙幣を鑑別し、計数し、得られた鑑別結果に基づいて紙幣を金種ごとに集積し、集積された紙幣を施封枚数ごとに施封して、紙幣束を作成し、作成した紙幣束を排出する。また、紙幣処理装置10は、紙幣を整理して施封する機能だけでなく、紙幣を厳重に保管する金庫としての役割や、紙幣処理装置10内にある紙幣の量を常に把握、管理する役割を果たすこともできる。図1を参照して、紙幣処理装置10の基本構成について説明する。図1は、本実施形態に係る紙幣処理装置10の構成例を示した説明図である。なお、図1においては、紙幣処理装置10の操作者は、紙幣処理装置10の左側に位置するものとする。
本実施形態に係る紙幣処理装置10は、図1に示すように、取込部100、鑑別部102、リジェクトポケット104、オープンポケット106a、106b、表裏反転部108、集積部110、移送部(担持部)112、施封部114、搬送部116、操作表示部118、操作部120、記憶部122、制御部124及び排出口126を主に有する。以下、紙幣処理装置10の各機能部を説明する。
(取込部100)
取込部100は、操作者と向かい合うように設けられ、操作者によって投入された複数の紙幣を取り込む部位である。取込部100は、例えば、紙幣を収納する収納空間130と、ローラ132と、収納空間130からローラ132へ紙幣をガイドするガイド134と、紙幣をガイド134に押し当てるためのビルプレス136とを含む。収納空間130に投入された紙幣は、ビルプレス136によってガイド134に押し当てられ、ガイド134によってローラ132へ押し出され、ローラ132が回転することによって、搬送部116に一枚ずつ繰り出され、さらに後述する鑑別部102へ搬送される。なお、取込部100は、ビルプレス136の移動量を検知するセンサ(図示省略)等を有することによって、紙幣処理装置10に投入された全ての紙幣の処理の完了(投入完了)を検知することができるように構成してもよい。
(鑑別部102)
鑑別部102には、その内部にOCR(Optical Charcter Recognition)といったイメージセンサや磁気センサといった真偽センサ等の複数種類のセンサ(図示省略)が組み込まれている。そして、鑑別部102は、取込部100に投入され、鑑別部102に搬送された紙幣に対して、例えば紙幣の真偽、金種(紙幣の種類)、正券(例えば、汚れが少ない紙幣)であるか損券(例えば、汚れが多い紙幣)であるかといった紙幣の正損状態、鑑別時における紙幣の表裏の向きを鑑別する。その鑑別結果は、後述する記憶部122及び制御部124に出力される。さらに、鑑別部102は、紙幣に記載された記番号を読み取ることもでき、読み取った記番号と紐づけて、上記鑑別結果を記憶部122及び制御部124に出力してもよい。なお、鑑別部102により鑑別された紙幣は、鑑別部102から排出され、鑑別結果に基づいて搬送先(例えば各集積部110)に搬送される。
(リジェクトポケット104)
リジェクトポケット104は、本実施形態に係る紙幣排出部の一例である。リジェクトポケット104は、鑑別部102により金種不明もしくは受付不能と鑑別された紙幣を格納する部位である。図1に示した例においては、リジェクトポケット104は、紙幣処理装置10内の上方に設けられており、リジェクトポケット104に格納された紙幣を、操作者が容易に回収することが可能である。
(オープンポケット106)
オープンポケット106a、106bは、本実施形態における施封対象外の紙幣の格納部の一例である。鑑別部102による鑑別結果が、リジェクトポケット104への搬送対象外で、且つ、予め紙幣処理装置10における施封対象もしくは後述する集積部110に集積される集積対象と定められている券種に該当しない場合には、紙幣はオープンポケット106に格納される。オープンポケット106に格納される紙幣としては、例えば、予め施封対象と定められている券種が国内紙幣と定められている場合には、海外紙幣がその一例として挙げられる。また、オープンポケット106は、図1に示した例においては、紙幣処理装置10内の上方に設けられており、格納された紙幣を操作者が容易に回収することが可能である。なお、図1においては、オープンポケット106が、オープンポケット106a、106bとして2つ設けられているが、本実施形態においては、オープンポケット106の数が2つに限定されるものではなく、1つ以上あればよい。
(表裏反転部108)
表裏反転部108は、例えば、搬送された紙幣のうち裏面が上になっている紙幣に関して、表裏を反転する部位である。このようにすることで、紙幣は、表面が上になる状態で各集積部110に集積されることができる。なお、本実施形態においては、表裏反転部108は、裏面が上になっている紙幣に対して反転する動作を行うことに限定されるものではなく、逆に、表面が上になっている紙幣に対して反転する動作を行ってもよい。そして、表裏反転部108は、基本的には、搬送先が各集積部110である紙幣だけが搬送される。
(集積部110)
各集積部110は、基本的には、鑑別部102による鑑別結果が予め施封対象と定められている券種に該当する場合に、鑑別部102により鑑別された紙幣が搬送され、かつ、搬送された紙幣を金種ごと及び/又は、正損状態ごとに、集積する部位である。搬送された紙幣は、整位した状態で集積部110に集積される。また、各集積部110は、予め定められた施封枚数(例えば100枚)まで紙幣を集積することが可能である。そして、各集積部110に集積されている紙幣の枚数が施封枚数に達した場合であって、集積された紙幣の券種が施封するように設定された券種である場合には、集積されている紙幣は全て移送部112によって施封部114へ搬送される。例えば、集積部110は、上記操作者とは反対側に位置する移送部受け入れ口110aを持ち、移送部112が当該移送部受け入れ口110aから集積された紙幣を取り出して、移送する。なお、図1の例においては、紙幣処理装置10内の下方に、5個の集積部110が縦一列に設けられているが、本実施形態においては、5個の集積部110に限定されるものではなく、集積部110は、紙幣処理装置10内に少なくとも2個以上設けられていればよい。
また、各集積部110には、集積された紙幣の容量を検知するための集積部用検知部(図示省略)が設けられていてもよい。集積部用検知部は、例えば光学式センサであることができ、集積部110に集積された紙幣によって光が遮られることにより集積された紙幣の容量を検知することができる。なお、集積部110の詳細構成については、後で説明する。
(移送部112)
移送部112は、各集積部110から搬送された施封枚数の紙幣を施封部114へ移送する部位である。図1においては簡略化して示しているが、移送部112は、紙幣処理装置10内に設けられ、紙幣処理装置10の内部を図1の上下方向に集積部110と施封部114との間を移動する。さらに、移送部112は、例えば、集積部110の移送部受け入れ口110aから2枚の可動板からなるクランプ部112aの2枚の可動板を差し入れ、各集積部110から施封枚数の紙幣を当該可動板によって挟み込んで、抜き取り、施封部114に受け渡す。
(施封部114)
施封部114は、紙幣処理装置10内に設けられ、移送部112から移送された施封枚数の紙幣に対して例えばテープ(紙帯)を巻き付けて施封することにより、紙幣束を作成する。さらに、施封部114は、紙幣束を施封部114から、操作者側(図1中では左側)に位置する排出口126へ搬送する。この際、施封部114は、テープに制御部124の指示に従って標識等を印字してもよい。
(搬送部116)
搬送部116は、紙幣を各集積部110等の紙幣処理装置10内の各所へ搬送する。詳細には、搬送部116は、図1中では帯状に示され、取込部100から、鑑別部102及び表裏反転部108を貫き、集積部110等まで連続して設けられ、紙幣が搬送される搬送路(図示省略)と、複数のローラ(図示省略)と、紙幣を案内する複数の切替部(図示省略)とを有する。各ローラは、搬送路を挟んで対向するように配置され、制御部124により制御され各ローラが回転することにより、搬送路が所定の方向に移動し、紙幣を搬送することができる。さらに、搬送路に接して設けられた楔形形状の切替部の傾斜方向を変化させることで、紙幣の搬送方向を切り替えることができる。
(操作表示部118)
操作表示部118は、本実施形態における表示部の一例である。操作表示部118は、図1においては、紙幣処理装置10の上に位置し、操作者と向かい合う。さらに、操作表示部118は、紙幣処理装置10の操作者に対して操作画面等を表示する表示部、及び操作者の操作を受け付ける操作部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。操作表示部118は、後述する制御部124の制御に従って、各種の操作画面、計数結果、紙幣の正損状態等を表示し、さらに、操作者による紙幣処理装置10に対する各種の入力操作(動作モードの設定入力、集積部110に集積する紙幣の種類等の設定入力等)を受け付け、受け付けた内容を記憶部122及び制御部124に出力する。なお、操作表示部118の操作部と表示部とは、上述のように、操作機能と表示機能の両方の機能を包含する操作表示部として構成されることに限定されるものではない。例えば、操作表示部118の操作部と表示部とは、操作部であるキーボードと表示部であるCRTディスプレイ装置との組み合わせのように、別体のものとして構成されていてもよく、さらに、操作機能及び表示機能を有する各部位又は単一の部位が紙幣処理装置10の外部に位置していてもよい。
(操作部120)
操作部120は、本実施形態における操作部の一例である。操作部120は、図1においては、紙幣処理装置10の上に位置する。操作部120には、例えば、紙幣処理装置10を起動させる機械式ボタン(図示省略)、紙幣処理装置10に障害が生じた場合に紙幣処理装置10を再稼働させる機械式のリセットボタン(図示省略)等を含むことができる。操作部120は、操作者による操作を受け付け、受け付けた内容を記憶部122及び制御部124に出力する。また、操作部120には、紙幣処理装置10の処理状態を示すランプ(図示省略)が取り付けられており、例えば、当該ランプは、後述する制御部124の指示に従い、処理中には緑色に発光し、障害が発生した場合には赤色に発光することができる。なお、これらの操作部120の機能は、上述の操作表示部118によって実現してもよい。
(記憶部122)
記憶部122は、例えば紙幣処理装置10内に設けられ、例えば、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。さらに詳細には、記憶部122は、後述する制御部124により出力された取引内容を記憶したり、事前に設定された検索条件を記憶したり、制御部124等が使用する制御プログラムや各種情報を記憶したりする。ここで取引内容とは、操作者によって上述の操作表示部118を用いて設定された設定内容、鑑別部102による鑑別結果、計数結果および鑑別された紙幣に関する処理状況であり、紙幣処理装置10により取引された各紙幣に対応付けて記憶部122に記憶される。
(制御部124)
制御部124は、例えば紙幣処理装置10内に設けられ、CPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、計数処理等の種々の処理のための制御を行うことができる。制御部124は、操作表示部118からの入力等に基づいて、記憶部122から所定のプログラムを読み出して実行することにより、操作表示部118、鑑別部102等の紙幣処理装置10の各所を制御することができる。例えば、制御部124は、鑑別部102による紙幣の鑑別結果に基づいて、紙幣の金種ごとに紙幣を計数したり、紙幣の搬送先を決定したりすることができる。
<<集積部110及び集積部110周囲の構成の概要>>
さらに、図2及び図3を参照しながら、集積部110及び集積部110周囲の構造の概要について説明する。図2は、本実施形態に係る集積部110の構成概要を説明するための説明図(断面図)であり、詳細には、紙幣の集積方向に沿って集積部110を切断した断面を集積部110の右側から見た場合の断面図である。図3は、本実施形態に係る集積部110の構成概要を説明するための説明図(上面図)であって、詳細には、集積部110を上方から見た場合の上面図である。なお、図3においては、わかりやすくするために、押さえ部材240の図示を省略している。
集積部110は、先に説明したように、搬送された紙幣を集積方向に沿って集積する部位である。詳細には、集積部110は、紙幣を載置する集積ステージ230の載置面230aに対して垂直な方向である集積方向に沿って、複数の紙幣を重ねて集積する。図2及び図3に示すように、集積部110は、搬送部200と、集積ステージ230と、押さえ部材240と、シャッタ(可動部材)250と、後側整位部材260と、左側整位部材270と、右側整位部材280とを主に有する。以下に、集積部110及び集積部110の周囲の各機能部について説明する。
なお、以下の説明においては、集積部110の搬送部200側、すなわち、紙幣が集積部110へ進入する側を集積部110の後側とし、紙幣を搬送するために移送部112が集積部110へ進入する側を集積部の前側とする。また、集積部110の左右の方向は、集積部110の後側と向かいあうように位置する人物を基準として、当該人物から見て右方向を集積部110の右方向、当該人物から見て左方向を集積部110の左方向とする。また、集積部110の上下方向は、後述する集積ステージ230の載置面230aに対して垂直な方向であり、集積方向に沿った方向である。さらに、例えば、集積部110に集積される紙幣は、当該紙幣の長手方向が集積部110の左右方向に一致し、且つ、当該紙幣の短手方向が集積部の前後方向に一致するように整位されて集積されることとする。
(搬送部200)
搬送部200は、紙幣を集積部110に向けて搬送する機構であり、集積部110の後ろ側の紙幣の入口に設けられている。搬送部200は、搬送路202と、搬送ローラ210と、羽根車220とを主に有する。搬送ローラ210は、紙幣を集積部110へ向けて搬送するためのローラである。搬送ローラ210は、搬送ローラ210と連結する回転軸212を中心にして回転し、搬送路202を集積部110に向かって動かすことにより、紙幣を集積部110へ搬送する。当該回転軸212は、後述する羽根車220の回転中心でもある。また、羽根車220は、集積部110に進入した紙幣の後部を上から叩き、紙幣を後述する集積ステージ230へ落とし、紙幣を集積ステージ230の載置面230a上へ誘導する。詳細には、羽根車220は、上述の搬送ローラ210の回転軸212に連結し、回転軸212に対して放射状に取り付けられた複数の舌片222を有し、当該回転軸212を中心に舌片222が回転する。回転する舌片222は、紙幣の後部に当接することにより、紙幣を集積ステージ230の載置面230a上へ叩き落す。なお、舌片222は、紙幣を効率的に叩き落すために、ゴム材料等の柔軟な材料から形成されることが好ましい。
(集積ステージ230)
集積ステージ230は、集積部110内に設けられ、集積部110へ進入した紙幣を集積ステージ230の載置面230a上に載置し、複数の紙幣を集積方向に沿って重ねて集積する。集積ステージ230は、上下動(昇降)可能に構成されている。詳細には、集積ステージ230は、当該集積ステージ230及び当該集積ステージ230上に集積された紙幣の重さに応じて、上下動するように付勢手段を有していてもよい。もしくは、集積ステージ230は、昇降ステッピングモータ等の駆動手段(図示省略)と、駆動を伝達する駆動伝達手段(図示省略)と、集積ステージ230上に集積された最上位の紙幣の位置(高さ)を検知する検知センサ(図示省略)とを有し、当該検知センサによって検知された集積ステージ230上に集積した紙幣の量に応じて、上記駆動手段等により上下動するように構成されてもよい。
(押さえ部材240)
押さえ部材240は、集積ステージ230の上方に、集積ステージ230の載置面230aに対向するように設けられ、上下動(昇降)可能に構成されている。押さえ部材240は、集積ステージ230上に所定の枚数の紙幣が集積された場合、下降して集積された紙幣を上方から押さえつける。さらに、押さえ部材240の下側には、1〜2mm程度の幅を持つ細長い板状の紙幣ガイド242が設けられている。紙幣ガイド242は、付勢部材等により、集積部110の下方に向かって付勢され、紙幣が集積部110へ進入する際には、集積ステージ230の載置面230aに対して傾いており、進入する紙幣の前側と当接して、紙幣を集積部110の下方へ誘導する。また、紙幣ガイド242は、集積部110が所定の枚数の紙幣を集積した際には、上述の押さえ部材240が下降することにより、集積された紙幣の最上位の紙幣と当接し、集積した複数の紙幣を上方から押さえつけて整位する。この際、紙幣ガイド242は、集積された紙幣を強い力で押さえつけて変形させないように、集積部110の上方に退避する。
(シャッタ250)
シャッタ250は、搬送部200と反対側、言い換えると、集積部110の前側に設けられ、上述した移送部112が集積部110に集積された施封枚数の紙幣を保持する際に、移送部112の進入のために、上述の移送部受入れ口110aを開閉する。すなわち、シャッタ250は、集積部110が紙幣を集積する際には、移送部受入れ口110aを閉鎖する閉状態にあり、集積した紙幣を移送部112が移送する際には、移送部受入れ口110aを開放する開状態にある。また、シャッタ250の集積部の内部側(搬送部200側)の表面には後述する前側整位部材252が設けられている。
上記前側整位部材252は、集積部110に進入した紙幣の前側端と当接し、紙幣の短手方向を整位する。詳細には、前側整位部材252は、整位した紙幣の前側端の位置である前側基準面400に沿って、1つ又は複数設けられている。当該前側整位部材252は、上述のシャッタ250の表面に設置された棒状部材により構成され、例えば、樹脂材料や、金属材料等から形成される。また、当該棒状部材を樹脂材料から形成する場合には、紙幣との摩擦で静電気が生じることを避けるために、当該棒状部材を導電性の樹脂材料から形成することが好ましい。さらに、前側整位部材252の、紙幣と向かい合う面には、凹凸形状を有する凹凸部254が設けられており、当該凹凸部254に紙幣の前側端が係合するようになっていてもよい。なお、本実施形態においては、前側整位部材252は、棒状部材であることに限定されるものではなく、毛足状の部材であるモヘアや、ゴム材料等で構成されていてもよい。しかしながら、モヘア等の部材は劣化しやすいことから、前側整位部材252は、樹脂材料等で形成された棒状部材であることが好ましい。
(後側整位部材260)
後側整位部材260は、集積部110の搬送部200側に設けられ、集積部110に集積された紙幣の後側端と当接して、紙幣の短手方向を整位する。詳細には、後側整位部材260は、集積部110の前後方向、すなわち、集積された紙幣の短手方向において、搬送部200と集積部110との間に位置し、整位した紙幣の後側端の位置である後側基準面402に沿って1個又は複数設けられている。より具体的には、後側整位部材260は、羽根車220が回転して、羽根車220の舌片222が紙幣と当接することを妨げないように、集積部110の左右方向において、舌片222の位置と重ならないように設けられる。また、後側整位部材260は、棒状部材であって、より詳細には、例えば、長手方向が紙幣の集積方向に沿って延びる棒状部材であって、樹脂材料で形成することが好ましい。なお、本実施形態においては、後側整位部材260を樹脂材料で形成することに限定されるものではなく、金属材料等の他の材料で形成されてもよい。また、後側整位部材260を樹脂材料で形成する場合には、紙幣との摩擦で静電気を生じることがないように、後側整位部材260は導電性の樹脂材料から形成することが好ましい。集積部110に進入した紙幣は、上述の前側整位部材252と後側整位部材260とに、集積部110の前後方向(紙幣の短手方向)から挟まれることにより、当該紙幣の短手方向が整位される。なお、前側整位部材252と後側整位部材260とは、紙幣の前後の端面に対して広い面で当接するのではなく、紙幣の短手方向の整位が正確、且つ、効率よく行われるように最適化された広さを持つ狭い面で当接することが好ましい。
さらに、後側整位部材260の、集積された紙幣と向かい合う面、すなわち当該紙幣の後側端と当接する面には、凹凸形状を有する凹凸部264が設けられており、紙幣の後側端と係合するようになっている。なお、本実施形態においては、当該凹凸部264は、棒状部材に設けられた凹凸であることに限定されるものではなく、毛足状の部材であるモヘアや、ゴム材料等で構成されていてもよい。しかしながら、モヘア等の部材は劣化しやすいことから、該凹凸部264は、棒状部材に設けられた凹凸であることが好ましい。紙幣の後側端が当該凹凸部264と噛合うことにより、後側整位部材260と集積ステージ230との間の隙間へ紙幣が入り込むことを防ぐことができる。
(左側整位部材270)
左側整位部材270は、集積部110の左側に設けられ、集積部110に進入した紙幣の左側端と当接して、紙幣の長手方向を整位する。従って、左側整位部材270は、整位した紙幣の左側端の位置である左側基準面404に沿って設けられている。
(右側整位部材280)
右側整位部材(整位部材)280は、集積部110の右側に設けられ、回転して、集積部110に進入した紙幣の右側端(紙幣の長手方向の一端)と当接して、紙幣の長手方向を整位する。詳細には、右側整位部材280は、モータ(図示省略)と、集積部110の右側(紙幣の長手方向の一端側)に設けられた回転軸288と、回転軸288と連結した連結部材284と、連結部材284の端部に設けられた整位部286とを有する。より具体的には、モータ(図示省略)により、回転軸282を中心に連結部材284が回転する。この回転により、連結部材284の一方の端部に設けられた整位部286が集積部110に進入した紙幣の右側端に当接する。さらに、整位部286と当接した紙幣の左側端(紙幣の長手方向の他端)は、右側整位部材280とは反対側に設けられた左側整位部材270に当接することから、紙幣の長手方向が整位される。
上述のような集積部110は、紙幣の集積の際には以下のように動作する。まず、搬送部116により搬送された紙幣は、集積部110へ進入し、紙幣の前側端は、紙幣ガイド242に当接する。そして、紙幣は、紙幣ガイド242の面をその前側端でなぞるように下方に移動することにより、当該前側端は前側整位部材252に到達する。さらに、前側整位部材252に到達した紙幣は、紙幣ガイド242により前側への推進力を失い、自由落下すると同時に、羽根車220が回転して羽根車220の舌片222が紙幣の後側を叩くことにより、当該紙幣は集積ステージ230の載置面230a上へ落下する。この際、上述の前側整位部材252と後側整位部材260とによって集積部110の前後方向(紙幣の短手方向)からガイドされることにより、落下する紙幣の短手方向は所定の方向に沿った状態になり、当該紙幣の短手方向が整位される。そして、所定の枚数(例えば、1枚)の紙幣が落下し、集積部110に集積された後に、右側整位部材280が回転し、集積部110に集積された紙幣の右側端と当接する。さらに、整位部286と当接した紙幣の左側端(紙幣の長手方向の他端)は、右側整位部材280とは反対側に設けられた左側整位部材270に当接することから、紙幣が右側整位部材280と左側整位部材270とに集積部110の左右方向(紙幣の長手方向)から挟まれ、当該紙幣の長手方向が整位される。
<<本発明の実施形態に至る経緯>>
しかしながら、集積部110に集積された紙幣は、紙幣の状態(折り目がついている、紙幣の隅が折れている等)に起因して、集積部110内に正しく整位されて集積されないことがある。例えば、紙幣が集積部110へ落下する際に、前側整位部材252と後側整位部材260とによって集積部110の前後方向からガイドされることにより、紙幣の短手方向が整位される。しかし、この際、当該紙幣と前側整位部材252との間や、当該紙幣と後側整位部材260との間、さらには、当該紙幣と既に集積されている紙幣との間に生じた摩擦により、当該紙幣は、整位されずにずれた状態で集積される場合がある。また、落下する際、上述の舌片222により紙幣は叩かれるが、紙幣と舌片222との間に生じた摩擦により、舌片222に引きずられ、ずれた状態で集積される場合がある。
また、集積部110に新たに集積された紙幣は、既に集積部110に集積された紙幣の整位状態に応じて、正しく整位されて集積されないことがある。例えば、新たに集積される紙幣は、ずれた状態で既に集積された紙幣との間で生じた摩擦等により、右側整位部材280で当接しても正しい位置に移動することができず、ずれた状態で集積されることがある。さらに、このような集積が複数回起きた場合には、紙幣の集積量に応じてずれが大きくなることがある。なお、このような状態で集積された複数の紙幣を施封部114で施封した場合には、束ずれという問題が生じることとなる。
そこで、本発明者は、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。詳細には、本発明の実施形態においては、新たに紙幣を集積する際に、集積部110の前後方向(紙幣の短手方向に沿った方向)の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるようにする。さらに、この状態で紙幣を集積部110に受け入れた後に、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるようにする。このようにすることで、紙幣は、当初、逆U字型に波打った状態で集積部110に受け入れられるが、次に、集積部110の前後方向の幅が広がることからその瞬間に自由落下し、前側整位部材252と後側整位部材260とに沿って広がる。そして、当該紙幣は、集積部110の前後方向の幅が広がる際に、前側整位部材252と後側整位部材260とによって集積部110の前後方向からガイドされ、その短手方向が整位されることにより、正しく整位した状態で集積されることができる。
ところで、本発明者の知る限り、新たに紙幣を集積する際に、上述のように集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるようにし、紙幣を逆U字型の波打った状態にするという試みは、今まで紙幣処理装置等においてなされていなかった。というのも、紙幣を逆U字型に波打った状態にして集積部110に受け入れることは、紙幣のずれを生じる原因になると考えられてきたからである。しかしながら、本発明者は、集積部110における紙幣の集積機構についての検討を重ねる中で、紙幣を逆U字型の波打った状態にした後に、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるようにして当該紙幣を自由落下させることにより、紙幣の短手方向が正しく整位されることを独自に知得した。そして、本発明者は、この独自の知得に基づいて、本発明の実施形態を創作するに至った。以下に、このような本発明の第1の実施形態に係る詳細構成を順次説明する。
<<第1の実施形態>>
<第1の実施形態に係る集積部110の詳細構成>
以下に、図4から図6を参照して、本発明の第1の実施形態に係る集積部110の詳細構成を説明する。図4は、本実施形態に係る集積部110の構成の詳細を説明するための説明図(断面図)であり、詳細には、紙幣の集積方向に沿って集積部110を切断した断面を集積部110の右側から見た場合の断面図である。図5は、本実施形態に係る移動機構290の動作を説明するための説明図である。図6は、本実施形態に係る結合部300の動作を説明するための説明図である。
本実施形態においては、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるようにし、さらに、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるように、集積部110を動作させる。より詳細には、本実施形態においては、集積部110の前側に設けられたシャッタ250が、集積部110の前後方向に沿って移動することにより、上述の集積部110の動作を実現する。そこで、本実施形態においては、図4に示されるように、集積部110は、シャッタ250を移動させる移動機構290をさらに有する。以下に、当該移動機構290について説明する。なお、本実施形態に係る集積部110の移動機構290以外の各機能部については、先に説明したため、ここでは説明を省略する。
(移動機構290)
移動機構290は、図4に示すように、シャッタ250よりもさらに前側に設けられ、シャッタ250を移動させるための機構である。移動機構290は、例えば、駆動モータ292と、当該駆動モータ292の回転が伝達されるギア294と、当該ギア294に設けられた支点296と、当該支点296に結合されたアーム298と、当該アーム298とシャッタ250とを結合する結合部300と、当該結合部300と係合して、当該結合部300の移動を制限する係合穴302とを主に有する。
詳細には、駆動モータ292は、上述の制御部124により制御されて、回転軸292aを回転中心として回転することができる。また、ギア294は、上記回転軸292aと噛合うことで、駆動モータ292の回転が伝達され、中心294aを中心として、回転することができる。さらに、上記ギア294には支点296が設けられ、当該支点296は、ギア294の回転に伴って、ギア294の中心294aを回転中心として回転する。また、アーム298は、アーム形状の部材であって、上述の支点296と結合し、支点296を支点として振り子のような運動を行うことができる。結合部300は、上述のアーム298とシャッタ250とを結合し、アーム298の運動をシャッタ250に伝達する。さらに、結合部300は、所定の位置に固定された、枠状部品に設けられた係合穴302に係合し、当該係合穴302によって移動の範囲や方向が制限される。すなわち、結合部300の移動範囲や移動方向は、ギア294の運動によって駆動されるアーム298の振り子のような運動と、結合部300の移動範囲等を制限する係合穴302の形状とによって決定される。例えば、当該係合穴302は、直線部302aと、当該直線部302aに結合した曲線部302bとを持つJ字型の形状の開口である。詳細には、係合穴302においては、直線部302aが集積部110の前後方向に沿っており、曲線部302bが直線部302aに比べて上方、且つ、前方に位置するような、横に倒れたJ字型の形状である。なお、本実施形態においては、係合穴302の開口の形状は、図に示されるものに限定されるものではなく、例えば、矩形状であってもよい。また、ギア294と、支点296と、アーム298と、結合部300と、係合穴302を有する枠状部品とは、樹脂材料や金属材料等から形成することができる。
上述のような移動機構290は、図5に示されるように動作することにより、シャッタ250を移動させる。まず、駆動モータ292が回転し、その回転が伝わることによりギア294が回転し、ギア294に支点296を介して結合したアーム298が振り子のように移動する。その結果、移動機構290の結合部300が係合穴302の直線部302aを移動し、結合部300と連結するシャッタ250は、集積部110の前後方向に移動することができる(例えば、図5(a)の状態から図5(b)に示す状態に遷移する)。
より具体的には、移動機構290は、シャッタ250を、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるような第1の位置に、移動させる(図5(a)参照)。この第1の位置は、例えば、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅を紙幣の短手方向に沿った幅に比べて1〜2mm程度狭くするようなシャッタ250の位置である。そして、駆動モータ292が回転してギア294が回転し、アーム298が振り子のように移動する。係合穴302においては、その直線部302aが集積部110の前後方向に沿って延びており、当該係合穴302と係合する結合部300は、係合穴302の形状及び大きさによって移動を制限される。従って、結合部300は、集積部110の前後方向に沿って、集積部110の後ろから前へ移動する。その結果、シャッタ250は、結合部300の動きに応じて集積部110の後ろから前へ移動し、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるような第2の位置にまで移動する(図5(b)参照)。この第2の位置は、例えば、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて1〜2mm程度広くするようなシャッタ250の位置である。
さらに、駆動モータ292がさらに回転し、ギア294がさらに回転することにより、アーム298が振り子のようにさらに移動する。その結果、移動機構290の結合部300が係合穴302の曲線部302bを移動することとなる。従って、シャッタ250は、集積部110の上方に向かって移動し(図5(c)参照)、最終的には、集積部110の前側の移送部受入れ口110aを開放する。なお、本実施形態においては、シャッタ250が、集積部110の上方へ移動し所定の位置にまで到達した場合には、シャッタ250の上部を押して、シャッタ250を跳ね上げて、移送部受入れ口110aを開放する、図示しない機構を設けてもよい。
さらに、結合部300は、図6に示すように、シャッタ250が結合部300を回転中心として小さな回転角度の範囲において回転することが可能な状態で、シャッタ250と結合する。詳細には、図6(a)と図6(b)との遷移に示すように、シャッタ250は、結合部300を中心にして、狭い角度範囲(例えば、5〜10度程度)で、図6中反時計周りの方向に回転することができる。このようにすることで、集積部110における紙幣の集積の状態に応じて、より具体的には、集積ステージ230に集積された複数の紙幣によって押されることにより、シャッタ250が狭い角度範囲で回転し、傾くようになる。そして、シャッタ250が傾くことにより、集積された紙幣と当接するシャッタ250の部分が前方に退避する。その結果、集積された紙幣がシャッタ250によって強い力で押さえつけて変形することを避けることができる。また、集積された紙幣によって押されない限りは、図6(a)に示すような状態にシャッタ250が位置するように、すなわち、シャッタ250が集積ステージ230の載置面230aに対して垂直になる位置に戻るように、シャッタ250は図示しない付勢部材により付勢されていてもよい。
なお、上述した移動機構290の構成や動作は、本実施形態における構成や動作の一例に過ぎず、本実施形態に係る移動機構290は、シャッタ250を所望の範囲や方向に移動させることが可能であれば、上述の構成や動作に限定されるものではない。しかしながら、本実施形態に係る移動機構290の構成は、集積部110の容積を小さくし、且つ、集積部110の製造コストの増加を抑える観点からは、上述したような構成のように、シンプル、且つ、構成部品の数が少ないことが好ましい。
<第1の実施形態に係る集積部110の動作について>
次に、第1の実施形態に係る集積部110の動作について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。図8は、本実施形態に係る集積部110の動作を説明するための説明図である。なお、図8においては、わかりやすくするために、主だったステップでの集積部110の状態を示し、一部のステップにおける集積部110の状態についての図示を省略している。図7に示すように、本実施形態に係る集積部110の動作には、ステップS101からステップS117までが含まれる。以下に、本実施形態に係る集積部110の動作の各ステップを説明する。
なお、以下に説明する動作においては、シャッタ250を移動させて、集積部110の前後方向の幅を狭くしたり広くしたりして、紙幣の短手方向を整位するだけでなく、上述の右側整位部材280を用いて、紙幣の長手方向を整位する動作をも組み合わせて、紙幣を正しく整位して集積する。
(ステップS101)
図8(a)に示すように、制御部124は、移動機構290を制御して、シャッタ250を、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くするように、第1の位置に移動させる。
(ステップS103)
図8(b)に示すように、制御部124は、搬送部200を制御して、集積部110に紙幣Bを1枚受け入れる。詳細には、搬送部200の搬送ローラ210により搬送され、集積部110に進入した紙幣Bは、集積部110の紙幣Bを受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣Bの短手方向に沿った幅に比べて狭くなっていることから、横から見ると(集積部110の右側又は左側から見ると)逆U字型に波打った状態となる。
(ステップS105)
制御部124は、右側整位部材280を回転させて、ステップS103で受け入れた紙幣Bの右側端に右側整位部材280を当接させる。このようにすることで、右側整位部材280と当接した紙幣Bの左側端は、右側整位部材280とは反対側に設けられた左側整位部材270に当接し、右側整位部材280と左側整位部材270とによって挟まれることで、紙幣Bの長手方向が整位される。逆U字型に波打った状態にある紙幣Bに対して右側整位部材280を当接させた場合には、紙幣Bの厚さ方向が右側整位部材280の整位部286と垂直に交わることから、平坦な状態にある紙幣Bに対して右側整位部材280を当接させた場合に比べて、右側整位部材280からの力を効果的に伝えることができる。また、当該紙幣Bが集積部110に受け入れる前に既に紙幣が集積されている場合であっても、当該紙幣Bが逆U字型に波打った状態にあることから、既に集積されている紙幣と接触している面積が小さく、既に集積されている紙幣との間で生じる摩擦の影響を受けることが少ない。従って、当該紙幣Bは、右側整位部材280の当接により、正しい位置に移動することができることから、紙幣Bの長手方向もより正しく整位されることとなる。さらに、逆U字型に波打った状態にある紙幣Bは、その形状から横からの力を受けても変形しづらいことから、右側整位部材280の当接による当該紙幣Bの変形を避けることができる。
そして、制御部124は、右側整位部材280を回転させて、右側整位部材280を紙幣の右側端に当接しない位置に移動させる。
(ステップS107)
上述のステップS103と同様に、制御部124は、搬送部200を制御して、集積部110に紙幣Bを1枚受け入れる。
(ステップS109)
上述のステップS105と同様に、制御部124は、右側整位部材280を回転させて、紙幣Bの右側端に対する当接と分離とを行う(以下の説明においては、当接と分離とを連続して実施することを叩き動作と呼ぶ)。
(ステップS111)
上述のステップS103と同様に、制御部124は、搬送部200を制御して、集積部110に紙幣Bをさらに1枚受け入れる。
(ステップS113)
上述のステップS105と同様に、制御部124は、右側整位部材280を回転させて、叩き動作を行う。
(ステップS115)
図8(c)に示すように、制御部124は、移動機構290を制御して、シャッタ250を、集積部110の紙幣Bを受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣Bの短手方向に沿った幅に比べて広くするように、第2の位置に移動させる。この際、集積部110の紙幣Bを受け入れる空間の前後方向の幅が広がることから、紙幣Bはその瞬間に自由落下し、前側整位部材252と後側整位部材260とに沿って広がる。そして、当該紙幣Bが、集積部110の前後方向の幅が広がる際に、前側整位部材252と後側整位部材260とによって集積部110の前後方向からガイドされ、紙幣Bの短手方向が整位される。この際、上述の羽根車220が回転して羽根車220の舌片222が紙幣Bの後側を叩いてもよい。
(ステップS117)
制御部124は、集積部110に所定の枚数(例えば、100枚)の紙幣Bが集積された場合には、集積部110の一連の動作を終了させる。一方、集積部110に所定の枚数の紙幣Bが集積されていない場合には、所定の枚数の紙幣Bを集積するまで、ステップS101からステップS115までの一連の動作を繰り返す。一連の動作の間、シャッタ250の前側整位部材252は、狭い幅の空間で新たに受け入れられた紙幣Bを整位するのと同時に、既に集積されて重ねられた複数の紙幣Bの側面に複数回押し付けられることにより、重ねられた紙幣Bの整位状態をより向上させる。
なお、図7に示す動作フローでは、集積部110の前後方向の幅を狭くして、3枚の紙幣を集積部110に受け入れた後に、集積部110の前後方向の幅を広くしているが、本実施形態においてはこれに限定されるものではない。例えば、集積部110の前後方向の幅を狭くした後に、1枚、2枚、又は4枚以上の紙幣を集積部110に受け入れ、その後に集積部110の前後方向の幅を広くしてもよい。また、集積部110に1枚の紙幣を受け入れるごとに、右側整位部材280による叩き動作を行っていたが、本実施形態においてはこれに限定されるものではなく、例えば、複数枚の紙幣を受け入れるごとに、右側整位部材280による叩き動作を行ってもよい。
また、制御部124は、紙幣の種類に応じて、右側整位部材280の回転角度を制御してもよい。紙幣は、その種類により、紙幣の長手方向の幅は異なることから、紙幣の長手方向の幅、すなわち、紙幣の種類に応じて回転角度を制御する。このようにすることで、紙幣の種類に応じて最適化された状態で、右側整位部材280によって紙幣を叩き、紙幣の姿勢を所望の位置に移動させることができる。
以上のように、本実施形態においては、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるようにし、さらに、紙幣を受け入れた後に集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるようにする。その結果、当初逆U字型に波打った状態である紙幣は、上記空間の前後方向の幅が広がることから自由落下し、前側整位部材252と後側整位部材260とに沿って広がる。そして、この際、当該紙幣が、前側整位部材252と後側整位部材260とによって集積部110の前後方向からガイドされ、紙幣の短手方向が整位される。
さらに、本実施形態においては、逆U字型に波打った状態にある紙幣に対して右側整位部材280による叩き動作を行う。この場合、紙幣の厚さ方向が右側整位部材280の整位部286と垂直に交わることから、平坦な状態にある紙幣に対して右側整位部材280を当接させた場合に比べて、右側整位部材280からの力を効果的に伝えることができる。また、当該紙幣が集積部110に受け入れる前に既に紙幣が集積されている場合であっても、当該紙幣が逆U字型に波打った状態にあることから、既に集積されている紙幣と接触している面積が小さく、既に集積されている紙幣との間で生じる摩擦の影響を受けることが少ない。従って、本実施形態によれば、当該紙幣は、右側整位部材280の当接により、正しい位置に移動することができることから、紙幣の長手方向もより正しく整位されることとなる。
さらに、本実施形態は、従来の集積部110を大幅に変更することなく実現することができることから、集積部110の変更に係るコスト等を抑えることができる。また、複数の紙幣を集積部110に集積する過程において、所定の枚数の紙幣が受け入れられるごとに、シャッタ250や右側整位部材280により整位を繰り返すことにより、すでに集積され重ねられた紙幣がより正しく整位されることとなり、偏った状態で紙幣が集積されることを避けることができる。
<<第2の実施形態>>
上述の第1の実施形態においては、右側整位部材280による叩き動作を行った後に、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるようにしていた。一方、第2の実施形態においては、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くする際に、同時に、右側整位部材280による叩き動作を行う。本実施形態によれば、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くした際に、紙幣が、一瞬だけ前側整位部材252及び後側整位部材260から離れる状態になることから、前側整位部材252及び後側整位部材260との間の摩擦の影響を受けない時に、右側整位部材280による叩き動作を行う。従って、紙幣が上記摩擦の影響を受けることがない状態にある際の右側整位部材280の当接によって、紙幣は正しい位置に容易に移動することができ、紙幣の長手方向もより正しく整位されることとなる。以下に、本実施形態に係る集積部110の動作について、説明する。
<第2の実施形態に係る集積部110の動作について>
第2の実施形態に係る集積部110の動作について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。図9に示すように、本実施形態に係る集積部110の動作には、ステップS201からステップS207までが含まれる。以下に、本実施形態に係る集積部110の動作の各ステップを説明する。
(ステップS201及びステップS203)
ステップS201及びステップS203は、図7に示される第1の実施形態のステップS101及びステップS103と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS205)
制御部124は、移動機構290を制御して、シャッタ250を、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くするように、第2の位置に移動させる。この際、制御部124は、右側整位部材280を回転させて、叩き動作を行う。紙幣が、上記空間の前後方向の幅が広がることに伴って、一瞬だけ前側整位部材252及び後側整位部材260から離れる状態になることから、紙幣が前側整位部材252及び後側整位部材260との間の摩擦の影響を受けない状態である際に、右側整位部材280による叩き動作を行うことができる。従って、上記摩擦の影響を受けることがないことから、紙幣は正しい位置に容易に移動することができ、紙幣の長手方向もより正しく整位されることとなる。
(ステップS207)
ステップS207は、図7に示される第1の実施形態のステップS117と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上のように、本実施形態においては、集積部110の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くした際に、紙幣が、一瞬だけ前側整位部材252及び後側整位部材260から離れる状態になることから、前側整位部材252及び後側整位部材260との間の摩擦の影響を受けない。紙幣がこのような状態にある際に、右側整位部材280による叩き動作を行う。従って、上記摩擦の影響を受けることがないことから、右側整位部材280の当接によって、紙幣は正しい位置に容易に移動することができ、紙幣の長手方向もより正しく整位することができる。
なお、図9に示す動作フローでは、1枚の紙幣を集積部110に受け入れた後に、集積部110の前後方向の幅を広くし、同時に叩き動作を行っているが、本実施形態においてはこれに限定されるものではない。例えば、複数枚の紙幣を集積部110に受け入れた後に、集積部110の前後方向の幅を広くし、同時に叩き動作を行ってもよい。
<<第3の実施形態>>
上述した第1及び第2の実施形態において、集積部110に所定の枚数の紙幣が集積された際に、集積された紙幣が正確に整位されておらず、小さなずれを生じている場合がある。そこで、より整位の状態を向上させるために、集積の最後に、以下に説明する第3の実施形態を行うことが好ましい。第3の実施形態においては、集積された紙幣に対して、右側整位部材280による叩き動作と、シャッタ250による叩き動作とを交互に行うことにより、整位の状態をより向上させる。
詳細には、複数の紙幣が重ねられて集積された状態においては、紙幣間で生じる摩擦により紙幣がさらに移動することが難しい。従って、一度、紙幣の束からその一部がはみ出した状態で集積された紙幣は、集積の間に右側整位部材280やシャッタ250による整位が行われても、移動して正しい整位状態にすることが難しい。また、このようなはみ出した状態が続くと、はみ出した箇所が右側整位部材280やシャッタ250等により押し曲げられる場合もある。そこで、本実施形態においては、所定の枚数の紙幣が集積された後に、以下の第3の実施形態に係る動作を行うことにより、はみ出した紙幣を正しく整位し、紙幣の整位状態をより向上させる。以下に、本実施形態に係る集積部110の動作について、説明する。
<第3の実施形態に係る集積部110の動作について>
第3の実施形態に係る集積部110の動作について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る集積部110の動作のフローチャートである。図10に示すように、本実施形態に係る集積部110の動作には、ステップS301からステップS317までが含まれる。以下に、本実施形態に係る集積部110の動作の各ステップを説明する。
(ステップS301)
ステップS301は、図7に示される第1の実施形態のステップS101と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS303)
制御部124は、右側整位部材280を回転させて、紙幣の右側端に右側整位部材280を当接させ、右側整位部材280を紙幣に当接した状態に維持する。以下の説明においいては、紙幣に当接させた状態に維持することを押さえ動作と呼ぶ。
このようにして、紙幣に対して、シャッタ250と右側整位部材280とが押しつけられる。これにより、紙幣は整位されるが、先に説明したように、集積された紙幣の間に生じる摩擦により、整位できない紙幣が存在する場合がある。そこで、以下に行うステップにおいては、紙幣をシャッタ250と右側整位部材280とによる押し付けから一度解放し、紙幣の長手方向及び短手方向から交互にシャッタ250と右側整位部材280とによって叩くことにより、整位を行う。
(ステップS305)
制御部124は、右側整位部材280を回転させて、右側整位部材280を紙幣の右側端に当接しない位置に移動させる。
(ステップS307)
ステップS307は、図7に示される第1の実施形態のステップS115と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ステップS307により、集積部110に集積された紙幣は、右側整位部材280及びシャッタ250の当接から離れ、開放状態にある。さらに、この後のステップにおいて、開放状態にある紙幣は、右側整位部材280及びシャッタ250によって叩かれ、整位されることとなる。
(ステップS309)
ステップS309は、図7に示される第1の実施形態のステップS105と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS311)
制御部124は、移動機構290を制御して、シャッタ250を、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くするように、第1の位置に移動させる。さらに、制御部124は、移動機構290を制御して、シャッタ250を、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くするように、第2の位置に移動させる。なお、以下の説明においては、連続して、シャッタ250が第1の位置に移動し、また、第2の位置に移動することを、シャッタ250の叩き動作と呼ぶ。
(ステップS313)
ステップS313は、上述のステップS309と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS313及びステップS315)
ステップS313及びステップS315は、上述のステップS309及びステップS301と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(ステップS317)
ステップS317は、上述のステップS303と同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、ステップS317を行った後に、本実施形態に係る動作を終了する。
その後、シャッタ250が移動し、集積部110の移送部受け入れ口110aが開放され、移送部112が当該移送部受け入れ口110aから入り、移送部112のクランプ部112aが集積された紙幣を上下方向から挟み込むようにして紙幣を担持する。クランプ部112aによる担持が行われた後に、制御部124は、右側整位部材280を回転させて、右側整位部材280を紙幣の右側端に当接しない位置に移動させる。さらに、移送部112は、担持した紙幣を施封部114に移送する。
ステップS301からステップS315までの間に、上述の羽根車220を動作させるように制御して、集積させた紙幣に振動を与え、右側整位部材280及びシャッタ250による整位動作をより効果的に行えるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態においては、集積部110に所定の枚数の紙幣が集積された後に、集積された紙幣に対して、右側整位部材280による叩き動作と、シャッタ250による叩き動作とを交互に行う。従って、本実施形態によれば、紙幣の整位の状態をより向上させることができる。特に、集積の間に重ねられた複数の紙幣の束の整位位置からずれてしまった紙幣があった場合でも、当該紙幣を整位することができる。さらに、羽根車220を連動させることにより、羽根車220から紙幣に振動を与え、紙幣間に生じる摩擦の影響を押さえ、整位の効率をより向上させることができる。
なお、図10に示す動作フローでは、ステップS309からステップS315までの間に、集積部110に集積された紙幣に対して、右側整位部材280による叩き動作とシャッタ250による叩き動作とを交互に行う一連の動作を2セット行っているが、本実施形態においてはこれに限定されるものではない。例えば、上述の交互に行う一連の動作を1セット又は3セット以上行ってもよい。
また、本実施形態においては、図10に示すような動作フローに限定されるものではなく、例えば、ステップS305及びステップS307をスキップして、ステップS309以降のステップを実施してもよい。
また、上述の第1から第3の実施形態においては、シャッタ250は、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて狭くなるような第1の位置と、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅に比べて広くなるような第2の位置との2つの位置の間で移動すると説明した。しかしながら、これら実施形態においては、シャッタ250は、このような2つの位置の間で移動することに限定されるものではない。例えば、シャッタ250は、集積部110の紙幣を受け入れる空間の前後方向の幅が紙幣の短手方向に沿った幅と同じになるような第3の位置での静止を経て、上述の第1の位置及び第2の位置に移動してもよい。
<<補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上述した各実施形態の動作フローにおける各ステップは、必ずしも記載された順序に沿って実施しなくてもよく、例えば、各ステップは、適宜順序が変更されてもよい。また、各ステップは、時系列的に実施される代わりに、一部並列的に実施してもよい。
10 紙幣処理装置
100 取込部
102 鑑別部
104 リジェクトポケット
106、106a、106b オープンポケット
108 表裏反転部
110 集積部
110a 移送部受入れ口
112 移送部
112a クランプ部
114 施封部
116、200 搬送部
118 操作表示部
120 操作部
122 記憶部
124 制御部
126 排出口
130 収納空間
132 ローラ
134 ガイド
136 ビルプレス
202 搬送路
210 搬送ローラ
212、288 回転軸
220 羽根車
222 舌片
230 集積ステージ
230a 載置面
240 押さえ部材
242 紙幣ガイド
250 シャッタ
252 前側整位部材
254、264 凹凸部
260 後側整位部材
270 左側整位部材
280 右側整位部材
284 連結部材
286 整位部
290 移動機構
292 駆動モータ
292a 回転軸
294 ギア
294a 中心
296 支点
298 アーム
300 結合部
302 係合穴
302a 直線部
302b 曲線部
400 前側基準面
402 後側基準面
404 左側基準面
B 紙幣

Claims (8)

  1. 落下する媒体を集積方向に沿って集積する集積部と、
    前記集積部の、前記媒体が前記集積部に進入する進入方向の一端側に設けられ、前記進入方向に沿って移動することが可能な可動部材と、
    前記集積部に前記媒体を受け入れるに、前記媒体を受け入れる前記集積部内の空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように前記可動部材を移動させ、前記媒体が逆U字型に集積され、所定の枚数の前記媒体が逆U字型に集積された後、前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなるように前記可動部材を移動させることにより、逆U字型に集積された前記所定の枚数の媒体が自由落下して水平状態に広がる、制御部と、
    を備える、媒体処理装置。
  2. 集積した前記媒体の前記進入方向に直交する直交方向を整位する整位部材をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くするように位置し、且つ、前記媒体が前記集積部に受け入れられた際には、前記媒体の前記直交方向の一端と当接するように前記整位部材を回転させる、
    請求項に記載の媒体処理装置。
  3. 集積した前記媒体の前記進入方向に直交する直交方向を整位する整位部材をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように移動させて、前記集積部が所定の枚数の前記媒体を受け入れた後に、前記可動部材が前記媒体を受け入れる前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなるように移動した時に、前記媒体の前記直交方向の一端と当接するように前記整位部材を回転させる、
    請求項に記載の媒体処理装置。
  4. 前記制御部は、前記媒体の種類に応じて前記整位部材の回転角度を制御する、請求項又はに記載の媒体処理装置。
  5. 前記制御部は、前記集積部に集積された前記媒体に対して、前記整位部材による叩き動作と、前記可動部材による叩き動作とを交互に行うように、前記整位部材と前記可動部材とを制御する、請求項からのいずれか1項に記載の媒体処理装置。
  6. 前記媒体を、上から叩く羽根車をさらに備え、
    前記制御部は、前記整位部材による叩き動作及び前記可動部材による叩き動作の間に、前記羽根車が動作するように制御する、請求項に記載の媒体処理装置。
  7. 前記可動部材を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記移動機構は、
    前記制御部により回転される駆動モータと、
    前記駆動モータの回転が伝達されるギアと、
    前記ギアに設けられた支点と、
    前記支点に結合されたアームと、
    前記アームと前記可動部材とを結合する結合部と、
    前記結合部と係合して、前記結合部の移動を制限する係合穴と、
    を有し、
    前記係合穴は、前記可動部材を、前記媒体を受け入れる前記集積部内の空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなる位置である第1の位置と、前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて広くなる位置である第2の位置との間を直線的に移動させるための第1の部分と、前記可動部材を上方に移動させるための第2の部分とを有し、
    前記可動部材は、前記結合部が前記第1の部分を移動するときには、前記第1の位置と前記第2の位置との間を直線的に移動し、前記結合部が前記第2の部分を移動するときには、上方に移動する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の媒体処理装置。
  8. 前記可動部材が前記空間の前記進入方向の幅が前記媒体の前記進入方向に沿った幅に比べて狭くなるように移動するときに、前記集積部に既に媒体が集積されている場合、前記可動部材が前記集積部に既に集積されている媒体に当接し、前記可動部材の上部が前記空間に近づき、前記可動部材の下部が前記空間から離れるように、前記可動部材が傾く、
    請求項1に記載の媒体処理装置。
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