JP2014154008A - 媒体集積装置及び媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙葉状の媒体を安定的に集積できるようにする。
【解決手段】紙幣カセット17は、ビルストッパ41の突出部41Aと基部41Bとの間に傾斜部41Cを設けた。これにより紙幣カセット17は、圧縮動作を行う際、載置済紙幣BLAが載置されたステージ23を上方向へ移動させるだけで、載置済紙幣BLAの前側部及びステージ23の前端部23Bによって傾斜部41Cを介してビルストッパ41を定常位置から待避位置へ回動させることができ、当該載置済紙幣BLAを突出部41Aと干渉させること無く天井面21CXに押し付け、圧縮することができる。この結果、紙幣カセット17は、載置済紙幣BLAの高さを抑えて集積空間SCの高さを十分に確保することができ、新たに放出される紙幣BLを載置済紙幣BLA上に集積することができる。
【選択図】図19

Description

本発明は媒体集積装置及び媒体処理装置に関し、例えば紙幣等の媒体を投入して所望の取引を行う現金自動預払機(ATM)等に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される現金自動預払機等においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金するようになされている。
現金自動預払機としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う接客部と、紙幣を搬送する搬送部と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、金種ごとに紙幣を収納する紙幣カセットと、再使用すべきでない紙幣を収納するリジェクトカセットとを有するものが提案されている。
この現金自動預払機は、入金取引において、顧客が接客部に紙幣を投入すると、投入された紙幣を搬送して鑑別部で鑑別し、正常紙幣と鑑別された紙幣を一時保留部へ収納する一方、取引すべきでないと鑑別された紙幣を接客部へ戻して顧客に返却する。
続いて現金自動預払機は、顧客により入金金額が確定されると、一時保留部に収納している紙幣を繰り出してその金種を鑑別部により再鑑別し、鑑別された金種に応じて各紙幣カセットに収納すると共に、損傷の程度が大きいと鑑別された紙幣をリジェクトカセットに収納する。
例えば図31に示すように、従来の紙幣カセット317は、内部に紙幣を集積するための集積空間SCが形成されており、その後側部の上側に設けられた搬送溝31に沿って搬送路が形成されている。
搬送溝31の近傍には、矢印R1方向へ回転駆動される紙幣搬送ローラ35及びこれに追従して矢印R2方向へ回転する紙幣搬送ローラ36等が適宜配置されている。紙幣搬送ローラ35及び36等は、紙幣BLの短手方向を進行方向として搬送溝31に沿って搬送し、集積空間SC内へ放出するようになされている。
放出された紙幣BLは、集積空間SC内を前方へ進行し、前側に設けられたビルストッパ341に衝突する。ビルストッパ341は、回動軸42を中心に回動し得るようになされ、且つ圧縮スプリングでなるスプリング43により弾性支持されており、紙幣BLの衝撃を吸収する。
さらに紙幣BLは、集積空間SCの後側部に設けられ矢印R1方向へ回転する羽根車38の舌片38Tにより、下方へ叩き落とされると共にステージ23上で後方へ引き寄せられる。
また図32に示す紙幣カセット417のように、ビルストッパ441における紙幣BLが衝突する衝突面において、下側の基部441Bに対し上側の突出部441Aを後方に突出させたものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この紙幣カセット417では、突出部441Aにおいて、短手方向の長さが短い紙幣BLの後端部分を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させることができる一方、基部441Bにおいて、ステージ23や当該ステージ23上に載置された紙幣BLとの干渉を回避することができる。すなわち紙幣カセット417は、短手方向の長さが異なる複数種類の紙幣BLに対応し得るようになされている。
特開2008−276485公報(第2図)
ところで、上述した紙幣カセット317では、図33に示すように、ステージ23上に集積した紙幣BLの皺や折り癖等により各紙幣BL間に隙間を生じ、当該ステージ23上に載置された全紙幣BLの厚さ(高さ)が増加してしまうことがある。
この場合、紙幣カセット317では、集積空間SCの高さが本来よりも狭くなってしまい、集積済みの紙幣BLと新たに放出された紙幣BLとが衝突する等、適切に集積できなくなる恐れがあった。
そこで紙幣カセット317では、ステージ23を一時的に上方へ移動させ、集積空間SCの天井面とステージ23との間で紙幣BLを圧縮して厚さを抑え、再びステージ23を元の位置に戻すことにより、集積空間SCを本来の高さに保つようになされている。
しかしながら紙幣カセット417では、ビルストッパ441の突出部441Aが基部441Bよりも後方へ、すなわち集積空間SC内へ突出しているため、ステージ23を上方へ移動させた場合、ビルストッパ441をステージ23や当該ステージ23上の紙幣BLと干渉させてしまう。
このため紙幣カセット417では、ステージ23上の紙幣BLを圧縮できず、結果的に整然と集積することができない、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、紙葉状の媒体を安定的に集積し得る媒体集積装置及び媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体集積装置においては、内部に形成された内部空間に媒体を収容するフレームと、内部空間内に設けられ、載置面上に媒体を載置して集積するステージと、ステージの位置を媒体の載置方向に沿って移動させるステージ移動部と、内部空間のうちステージの載置面側である集積空間内へ媒体を放出する放出部と、集積空間における放出部と対向する位置において、放出部と対向する衝突面に媒体を衝突させるビルストッパと、集積空間におけるビルストッパの位置を、衝突面の少なくとも一部をステージの移動範囲内に位置させた定常位置と、ステージの移動範囲から待避した待避位置とに変位させるビルストッパ変位部とを設けるようにした。
また本発明の媒体処理装置においては、媒体を搬送する搬送部と、内部に形成された内部空間に媒体を収容するフレームと、内部空間内に設けられ、載置面上に媒体を載置して集積するステージと、ステージの位置を媒体の載置方向に沿って移動させるステージ移動部と、搬送部により搬送されてきた媒体を、内部空間のうちステージの載置面側である集積空間内へ放出する放出部と、集積空間における放出部と対向する位置において、放出部と対向する衝突面に媒体を衝突させるビルストッパと、集積空間におけるビルストッパの位置を、衝突面の少なくとも一部をステージの移動範囲内に位置させた定常位置と、ステージの移動範囲から待避した待避位置とに変位させるビルストッパ変位部とを設けるようにした。
これにより本発明では、ステージを集積空間内の上方へ移動させて紙幣を圧縮する際、ビルストッパ変位部によりビルストッパを当該ステージの移動範囲から待避させ、載置面上に載置された紙幣を集積空間の天井面との間で圧縮できるので、集積空間内に新たな紙幣を放出できる十分な空間を確保でき、この新たに放出された紙幣を載置面上の紙幣の上に整然と載置することができる。
本発明によれば、ステージを集積空間内の上方へ移動させて紙幣を圧縮する際、ビルストッパ変位部によりビルストッパを当該ステージの移動範囲から待避させ、載置面上に載置された紙幣を集積空間の天井面との間で圧縮できるので、集積空間内に新たな紙幣を放出できる十分な空間を確保でき、この新たに放出された紙幣を載置面上の紙幣の上に整然と載置することができる。かくして本発明は、紙葉状の媒体を安定的に集積し得る媒体集積装置及び媒体処理装置を実現できる。
現金自動預払機の外観構成を示す略線的斜視図である。 紙幣入出金機の構成を示す略線図である。 第1の実施の形態による紙幣カセットの構成を示す略線図である。 第1の実施の形態による紙幣カセットの構成を示す略線図である。 ステージの構成を示す略線的斜視図である。 ステージの構成を示す略線図である。 ステージ上限検知部の構成を示す略線図である。 ビルストッパに対する紙幣の衝突(1)を示す略線図である。 ビルストッパに対する紙幣の衝突(2)を示す略線図である。 誘導体の構成を示す略線図である。 誘導体の構成を示す略線図である。 ステージの位置制御を示す略線図である。 紙幣の集積(1)を示す略線図である。 紙幣の集積(2)を示す略線図である。 紙幣の集積(3)を示す略線図である。 紙幣の集積(4)を示す略線図である。 紙幣の集積(5)を示す略線図である。 紙幣の圧縮(1)を示す略線図である。 紙幣の圧縮(2)を示す略線図である。 紙幣の圧縮(3)を示す略線図である。 紙幣の圧縮(4)を示す略線図である。 紙幣の移動(1)を示す略線図である。 紙幣の移動(2)を示す略線図である。 紙幣の移動(3)を示す略線図である。 第2の実施の形態による紙幣カセットの構成を示す略線図である。 ビルストッパ駆動部の構成を示す略線的斜視図である。 ビルストッパ駆動部の構成を示す略線図である。 ビルストッパの変位を示す略線図である。 他の実施の形態による紙幣カセットの構成を示す略線図である。 他の実施の形態によるビルストッパ駆動部の構成を示す略線図である。 従来の紙幣カセットの構成(1)を示す略線図である。 従来の紙幣カセットの構成(2)を示す略線図である。 従来の紙幣カセットの構成(3)を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動預払機の全体構成]
図1に外観を示すように、現金自動預払機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行うようになされている。
筐体2は、その前側に顧客が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所、すなわち前面の上部から上面に渡る部分が斜めに切り落とされたような形状となっており、この部分に応対部3が設けられている。
応対部3は、筐体2の前上側部分に設けられており、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになされている。
応対部3には、正面を向くようにカード入出口4及び通帳入出口5が設けられると共に、上方を向くように紙幣入出金口6、硬貨入出金口7及び表示操作部8が設けられている。
カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部が設けられている。
通帳入出口5は、通帳が挿入又は排出される部分である。通帳入出口5の奥側には、通帳に記録された磁気情報の読み取りや取引内容の印字処理等を行う通帳処理部が設けられている。
紙幣入出金口6は、顧客が入金する紙幣が投入されると共に、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。また紙幣入出金口6は、後述するシャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになされている。
硬貨入出金口7は、顧客が入金する硬貨が投入されると共に、顧客へ出金する硬貨が排出される部分である。また硬貨入出金口7は、紙幣入出金口6と同様にシャッタを駆動することにより開放又は閉塞するようになされている。
表示操作部8は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチセンサとが一体化されたタッチパネルとなっている。
以下では、現金自動預払機1のうち顧客が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した顧客から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、現金自動預払機1全体を統括制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機10等が設けられている。
主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金取引や出金取引等の種々の処理を行うようになされている。
また主制御部9は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させるようになされている。
因みに筐体2は、前面側やその後面側等の一部の側面が開閉可能な扉により構成されている。すなわち筐体2は、顧客との間で現金に関する取引を行う取引動作時には、図1に示したように各扉を閉塞することにより、紙幣入出金機10内に収納している紙幣を保護する。一方筐体2は、作業者等が保守作業を行う保守作業時には、必要に応じて各扉を開放することにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得るようになされている。
紙幣入出金機10は、図2に側面図を示すように、内部に紙幣に関する種々の処理を行う複数の部分が組み込まれている。また紙幣入出金機10の各部分は、紙幣制御部11により制御されるようになされている。
紙幣制御部11は、主制御部9と同様、図示しないCPUを中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、紙幣の搬送先を決定する処理等、種々の処理を行うようになされている。
また紙幣制御部11は、内部にRAM及びフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させるようになされている。
紙幣制御部11は、例えば顧客が紙幣を入金する入金取引を行う場合、表示操作部8(図1)を介して所定の操作入力を受け付けた後、シャッタを開いて接客部12内に形成された収容空間12Aへ紙幣を投入させる。
接客部12は、収容空間12Aに紙幣が投入されると、シャッタを閉じて当該収容空間12A内から紙幣を1枚ずつ繰り出し、搬送部13へ受け渡す。搬送部13は、複数のローラやベルト等により構成されており、長方形の紙葉状に構成された紙幣を短辺方向に沿って進行させ、鑑別部14へ搬送する。
鑑別部14は、その内部で紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて当該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等を鑑別し、その鑑別結果を紙幣制御部11へ通知する。これに応じて紙幣制御部11は、取得した鑑別結果に基づいて当該紙幣の搬送先を決定する。
このとき搬送部13は、鑑別部14において正常紙幣と鑑別された紙幣を一時保留部15へ搬送する等して一時的に保留させる一方、取引すべきでないと鑑別された紙幣を接客部12へ搬送して顧客に返却する。
その後紙幣制御部11は、表示操作部8を介して顧客に入金金額を確定させ、一時保留部15に保留している紙幣を搬送部13により鑑別部14へ搬送してその金種及び損傷の程度等を鑑別させ、その鑑別結果を取得する。
そして紙幣制御部11は、紙幣の損傷の程度が大きければ、これを再利用すべきでない紙幣として搬送部13によりリジェクトカセット16へ搬送して収納させ、損傷の程度が小さければ、これを再利用すべき紙幣として搬送部13により搬送させ、その金種に応じた紙幣カセット17に収納させるようになされている。
また紙幣制御部11は、例えば顧客が紙幣を出金する出金取引を行う場合、表示操作部8(図1)を介して所定の操作入力を受け付けた後、出金すべき金額に応じた紙幣を紙幣カセット17から繰り出させ、搬送部13により鑑別部14へ搬送させる。
続いて紙幣制御部11は、この紙幣を鑑別部14により鑑別させた上で、搬送部13により接客部12へ搬送して収容空間12A内に集積させ、紙幣入出金口6(図1)のシャッタを開いて顧客に取り出させる。
因みにリジェクトカセット16及び紙幣カセット17は、筐体2(図1)の後面に設けられた扉が開放され後方へ紙幣入出金機10又はその一部分が引き出された状態において、当該紙幣入出金機10に対し着脱し得るようになされている。
このように紙幣カセット17は、再利用すべきと判断された紙幣が搬送部13により搬送されてくると内部に収納し、また出金すべき紙幣を繰り出して搬送部13に受け渡すようになされている。
[1−2.紙幣カセットの構成]
[1−2−1.各部の構成]
次に、紙幣カセット17の構成について説明する。図3及び図4に示すように、紙幣カセット17は、全体として直方体状に構成されたフレーム21内に複数の部品が取り付けられている。
因みに図3は、紙幣カセット17を左側から見た側面図を表し、図4はそのA1−A2断面を前側から見た断面図の一部を表している。なお説明の都合上、各部品は簡略化されており、さらに一部の部品は省略され、或いは透過されている。
フレーム21(図3)は、内部に直方体状の内部空間21Sが形成されている。内部空間21Sは、その下側、前側及び後側においてそれぞれ下側部21A、後側部21B及び上側部21Cにより囲まれる一方、前側が大きく開放されることにより外部と連通している。
またフレーム21の前側には、前扉22が設けられている。前扉22は、図示しない蝶番を介してフレーム21に取り付けられており、当該フレーム21に対し蝶番を介して回動することにより、内部空間21Sを外部から閉塞し、また外部へ開放するようになされている。
内部空間21S内には、ステージ23が設けられている。ステージ23は、上下方向に薄い板状に形成されており、その上面である載置面23Aに紙幣BLを載置し得るようになされている。またステージ23は、内部空間21Sを上下方向に仕切っており、このうち上側の部分を、紙幣BLを集積すべき空間である集積空間SCとしている。
すなわち集積空間SCは、内部空間21Sのうち上側部21Cの下面である天井面21CXとステージ23の載置面23Aとに挟まれた空間となっている。
このステージ23は、図5及び図6に示すように、左右にステージ支持部24及び25がそれぞれ取り付けられている。ステージ支持部24及び25は、いずれも小さな直方体状に形成されており、さらに上下方向に貫通する貫通孔がそれぞれ穿設されている。
またフレーム21内の左右両端近傍には、上下方向に細長い円柱状に形成されたステージガイド26及び27がそれぞれ設けられている。このステージガイド26及び27は、それぞれステージ支持部24及び25に挿通されている。
さらにフレーム21内には、ステージ23を上下方向へ駆動するためのアクチュエータやギア等でなるステージ駆動部28が設けられている。このステージ駆動部28は、紙幣入出金機10の紙幣制御部11(図2)により制御されるようになされている。
すなわちステージ23は、紙幣制御部11(図2)の制御に基づき、ステージ駆動部28によりステージガイド26及び27に沿って上方向又は下方向へ駆動されるようになされている。
一方、紙幣カセット17の上部後側には、図3に示したように、フレーム21の上面側と内部空間21Sの後側面上部との間を連通させる搬送溝31が形成されている。
搬送溝31は、フレーム21の上面近傍においてほぼ上下方向に沿って形成される一方、内部空間21Sの後側面近傍においてほぼ前後方向に沿って形成されており、両者の接続部分が滑らかに湾曲されている。また搬送溝31は、紙幣BLに合わせて断面形状が形成されており、搬送路W1に沿って当該紙幣BLを進行させ得るようになされている。
また搬送溝31における上寄りの箇所には、搬送路W1を前後から挟むように、紙幣搬送ローラ32及び33が配置されている。紙幣搬送ローラ32及び33は、いずれも左右方向に中心軸を向けた円柱状に形成されている。
紙幣搬送ローラ33は、図示しないアクチュエータから駆動力が伝達されることにより、矢印R2方向へ回転するようになされている。紙幣搬送ローラ32は、自在に回転し得るようになされると共に、紙幣搬送ローラ33に向けて付勢されている。
このため紙幣搬送ローラ32は、駆動力が伝達され矢印R2方向へ回転されると、紙幣搬送ローラ33を矢印R1方向へ回転させる。また紙幣搬送ローラ32は、このとき紙幣BLが搬送路W1上にあれば、当該紙幣BLを紙幣搬送ローラ33との間に挟み込んで下方へ搬送する。
さらに、搬送溝31における下端近傍、すなわち内部空間21Sとの接続箇所の近傍には、搬送路W1を上下から挟むように、紙幣搬送ローラ35及び36が配置されている。
紙幣搬送ローラ35は、図4に示したように糸巻き状に、すなわち左右の両端部分よりも中央部分の外径が小さくなるように形成されており、中心軸を左右方向に向けた回転軸34に挿通されている。因みに回転軸34には、2個の紙幣搬送ローラ35が左右方向に間隔を空けるよう取り付けられている。またこの回転軸34は、図示しないアクチュエータから駆動力が伝達されることにより、矢印R1方向へ回転するようになされている。
紙幣搬送ローラ36は、中心軸を左右方向に向けた円柱状に形成されており、図示しない付勢機構により下方向へ、すなわち紙幣搬送ローラ35に向けて付勢されている。また紙幣カセット17には、2個の紙幣搬送ローラ36が設けられており、それぞれ紙幣搬送ローラ35における中央部分と対向するように配置されている。
このため紙幣搬送ローラ35は、回転軸34に駆動力が伝達されると、矢印R1方向(図3)へ回転され、紙幣搬送ローラ36を矢印R2方向へ回転させる。また紙幣搬送ローラ35は、このとき紙幣BLが搬送路W1上にあれば、当該紙幣BLを紙幣搬送ローラ36をとの間に挟み込んで前方へ送り出し、紙幣搬送ローラ35及び36の当接点である放出点Pから当該紙幣BLを集積空間SC内へ放出する。以下では、紙幣搬送ローラ35及び36を合わせて放出部37と呼ぶ。
因みにこのとき紙幣BLは、紙幣搬送ローラ35の両端部分等により上下方向への曲げ癖が付されるため、放出点Pから放出されるときに上下方向への曲げ強度が高められることになり、集積空間SC内でほぼまっすぐ前方へ、すなわちビルストッパ41(詳しくは後述する)へ向けて進行する。
また回転軸34には、紙幣搬送ローラ35に加えて、叩付部としての羽根車38が挿通されている。羽根車38は、回転軸34に取り付けられた中心部(図示せず)から4枚の舌片38Tを放射状に外方へ延長させている。舌片38Tは、薄く細長い板状に形成されており、可撓性を有すると共に、表面の摩擦力が比較的大きくなっている。
この羽根車38は、回転軸34が回転されると紙幣搬送ローラ35と共に矢印R1方向へ回転される。このとき舌片38Tは、集積空間SC内に放出された紙幣BLが回転軌跡38Rの範囲内にあれば、これを下方へ、すなわちステージ23の上面又は当該ステージ23上に既に載置されている紙幣BLの上面に叩き落とす。さらに舌片38Tは、叩き落とした紙幣BLの上面に密着するように撓み、当該紙幣BLとの間に摩擦力を作用させて後方へ引き寄せることができる。
さらに紙幣カセット17(図3)には、紙幣BLの集積状態を検出する最上面検知部51及び残留検知部52と、ステージ23の位置を検出するステージ上限検知部53とが設けられている。
最上面検知部51は、検知光L1を発光する発光部51Aと、当該検知光L1を受光する受光部51Bとにより構成されている。
発光部51Aは、フレーム21の上側部21C内に取り付けられており、検知光L1を下斜め後方へ向けて発光するようになされている。また受光部51Bは、後側部21B内に取り付けられており、上斜め前方から進行してくる検知光L1を受光するようになされている。
また発光部51A及び受光部51Bは、検知光L1が高さH1にある検知点D1を通過するよう、その取付位置が調整されている。
発光部51Aにより発光された検知光L1は、その光路上で遮られなければ、受光部51Bにより受光される。一方検知光L1は、検知点D1にステージ23又は当該ステージ23上に載置された紙幣BLが位置している場合、これらにより遮光されるため、受光部51Bに到達できない。
すなわち、受光部51Bにおいて検知光L1を受光したことは、ステージ23の上面又は当該ステージ23上に載置された紙幣BLの最上面(以下これを載置最上面と呼ぶ)が高さH1よりも低い位置にあることを表す。また、受光部51Bにおいて検知光L1を受光しなかったことは、載置最上面が高さH1よりも高い位置にあることを表す。
受光部51Bは、検知光L1を受光したか否かを表す最上面検知信号を生成し、これを紙幣制御部11(図2)へ供給する。これに応じて紙幣制御部11は、この最上面検知信号を基に、載置最上面が高さH1よりも高いか否かを認識するようになされている。
残留検知部52は、検知光L2を発光する発光部52Aと、当該検知光L2を受光する受光部52Bとにより構成されている。
発光部52Aは、フレーム21の上側部21C内に取り付けられており、ほぼ真下へ向けて検知光L2を発光する。また受光部52Bは、フレーム21の上側部21C内における発光部52Aの前方に取り付けられており、ほぼ真下から進行してくる検知光L2を受光する。
さらにステージ23内には、発光部52A及び受光部52Bのほぼ真下となる箇所に、検知光L2を反射するミラー23M1及び23M2がそれぞれ組み込まれている。ミラー23M1は、その反射面を上斜め前方向に向けている。またミラー23M2は、その反射面を上斜め後方向に向けている。
ステージ23上に紙幣BLが載置されていない場合、発光部52Aから発光された検知光L2は、ミラー23M1及び23M2により順次反射され、受光部52Bにより受光される。一方、ステージ23上に1枚以上の紙幣BLが載置されている場合、検知光L2は、当該紙幣BLにより遮光されるため、受光部52Bに到達できない。
すなわち、受光部52Bにおいて検知光L2を受光したことは、ステージ23上に紙幣BLが全く載置されていないことを表す。また、受光部52Bにおいて検知光L2を受光しなかったことは、ステージ23上に紙幣BLが1枚以上載置されていること(残留していること)を表す。
受光部52Bは、検知光L2を受光したか否かを表す残留検知信号を生成し、これを紙幣制御部11(図2)へ供給する。これに応じて紙幣制御部11は、この残留検知信号を基に、ステージ23上に紙幣BLが残留しているか否かを認識するようになされている。
ステージ上限検知部53は、フレーム21の後側部21B(図3)における、検知点D1よりも上側に取り付けられている。
またステージ上限検知部53は、図7に示すように、検知光L3を発光する発光部53Aと、当該検知光L3を受光する受光部53Bとにより構成されている。このステージ上限検知部53は、上方からみて略U字状に形成されており、発光部53Aと受光部53Bとの間に所定の間隔を空けて互いに対向させている。
発光部53Aは、右方向へ向けて、すなわち受光部53Bへ向けて検知光L3を発光する。また受光部53Bは、左方向から、すなわち発光部53A側から進行してくる検知光L3を受光する。
一方、ステージ23の上面には、遮光突起23Dが立設されている(図4)。この遮光突起23Dは、ステージ23が移動可能な範囲のうち最も上側の位置(すなわち上限)に移動し、当該ステージ23の載置面23Aを高さH1よりも上側に位置させたときに、図9に示したように発光部53Aと受光部53Bとの間に位置して検知光L3を遮光するようになされている。
すなわち、受光部53Bにおいて検知光L3を受光したことは、ステージ23が移動可能な範囲の上限に達していないことを表す。また、受光部53Bにおいて検知光L2を受光しなかったことは、ステージ23が移動可能な範囲の上限に達したことを表す。
受光部53Bは、検知光L3を受光したか否かを表すステージ上限検知信号を生成し、これを紙幣制御部11(図2)へ供給する。これに応じて紙幣制御部11は、このステージ上限検知信号を基に、ステージ23が移動可能な範囲の上限に達したか否かを認識するようになされている。
[1−2−2.ビルストッパの構成]
一方、紙幣カセット17の上部前側には、ビルストッパ41が設けられている。ビルストッパ41は、全体的に上下方向に細長い直方体状に形成されているものの、放出部37と対向する後側面が平坦でなく凹凸が形成されている。
具体的にビルストッパ41は、下側部分でなる基部41Bと比較して、上側部分でなる突出部41Aが後方に突出している。因みに基部41B及び突出部41Aの後面は、いずれも平坦に形成されている。
また基部41Bと突出部41Aとの間には、互いの後側面同士を傾斜面により接続するビルストッパ変位部としての傾斜部41Cが形成されている。因みに傾斜部41Cの後面である傾斜面41CXは、平坦に形成されている。
ここで基部41Bは、ステージ23の前端部23Bよりも僅かに前方に位置している。すなわち突出部41A及び傾斜部41Cは、それぞれ後側の一部分がステージ23の前端部23Bよりも後方に位置しており、いわばステージ23の移動範囲内に突出した形となっている。以下、このようなビルストッパ41の位置を定常位置と呼ぶ。
またビルストッパ41は、その下端近傍に左右方向に貫通する挿通孔41Dが穿設されており、この挿通孔41Dに回動軸42が挿通されている。この回動軸42には、複数のビルストッパ41が左右方向に所定の間隔を空けるように挿通されている。また回動軸42は、前扉22に取り付けられている。
さらにビルストッパ41の前面と前扉22との間には、圧縮スプリングでなるスプリング43が取り付けられている。因みにビルストッパ41は、図示しない規制部材により、定常位置よりも後方へ回動しないよう、後方への回動範囲が規制されている。
このためビルストッパ41は、集積空間SC内に放出された紙幣BLが後面に衝突すると、スプリング43を圧縮させながら回動軸42を中心に前方へ回動することにより、その衝撃を吸収する。続いてビルストッパ41は、スプリング43の弾性力、すなわち伸長しようとする力により後方へ回動し、後面に当接している紙幣BLに力を加えて後方へ進行させることができる。
ところで紙幣カセット17では、短手方向の長さが最も短い紙幣BL(以下これを最短紙幣BLSと呼ぶ)が放出部37から放出されて衝突した場合、放出されてから衝突するまでの距離が比較的長いため、その勢いが低下する。
このためビルストッパ41は、図8に示すように、その衝撃によっては殆ど回動しない。これによりビルストッパ41は、最短紙幣BLSの後端部分を羽根車38の回転軌跡38R内に留めることができ、舌片38Tにより当該後端部分を叩き落とさせることができる。
一方、紙幣カセット17では、短手方向の長さが最も長い紙幣BL(以下これを最長紙幣BLLと呼ぶ)が放出部37から放出されて衝突した場合、放出されてから衝突するまでの距離が比較的短いため、その勢いが殆ど低下しない。
このためビルストッパ41は、図9に示すように、その衝撃によって前方向へ回動する。最長紙幣BLLは、羽根車38の回転軌跡38R内にある後端部分が舌片38Tにより叩き落とされてステージ23上に載置される。このときビルストッパ41は、後面の下側部分が上側部分よりも前方に位置しているため、ステージ23や載置された最長紙幣BLLとの干渉を回避することができる。
このようにビルストッパ41は、下側の基部41Bよりも上側の突出部41Aが後方へ突出することにより、最短紙幣BLSの後端を羽根車38の回転軌跡38Rの範囲内に留めることと、ステージ23及びこれに載置された最長紙幣BLLとの干渉を回避することとを両立させている。またビルストッパ41は、基部41Bと突出部41Aとの間に傾斜部41Cが形成されている。
[1−2−3.誘導体の構成]
また紙幣カセット17(図3)には、集積空間SC内における上寄りの箇所に、誘導体61が設けられている。
誘導体61は、図10(A)に示すように、薄板状の金属部材が複数箇所において折り曲げられており、左右方向から見たときに、前後に長い楕円の下半分を折れ線により粗く近似したような形状となっている。この折れ線を構成する各線分に相当する各部分は、後側から順に部分61A、61B、61C、61D、61E及び61Fとなっている。
また誘導体61は、図4に示したように、左右方向の幅が比較的狭くなっている。因みに紙幣カセット17には、2個の誘導体61が左右方向に所定の間隔を空けるように設けられている。
一方、図10(A)に示したように、フレーム21の上側部21C内には、取付部材62が設けられている。この取付部材62は、上側部21Cに固定された基部62Aから後方に向けて延長部62Bが延設されており、その後端から下方へ向けて取付部62Cが延設されている。この取付部62Cは、紙幣搬送ローラ36の後側であって、且つ放出点Pよりも上側に位置している。
誘導体61は、この取付部材62に対し、部分61Aの上側において固定されている。このため誘導体61は、何ら外力が加えられていないとき(図10(A))、部分61Bにおいて搬送路W1と交差し、部分61Cを放出点Pのわずか下方から前下方へ向け、部分61Dを前上方へ向け、部分61Eをさらに上方へ向けて、部分61Fを天井面21CXの上側において後方へ折り返させている。因みに天井面21CXには、部分61D及び61Eを挿通させる一方、部分61Fを通過させないような形状の挿通孔が穿設されている。
また誘導体61は、薄板状の金属部材で構成されることにより、一般的な板ばねと同様、可撓性及び弾性を有している。
このため誘導体61は、搬送路W1に紙幣BLが搬送され、その一部が紙幣搬送ローラ35及び36により挟持されたときに、放出点Pよりも後方において、当該紙幣BLによって部分61Bの一部が上方へ持ち上げられる。
このとき誘導体61は、図10(B)に示すように、部分61Aの下側から部分61Bの上側に渡る部分(以下これを変形部61Pと呼ぶ)を変形させ、部分61Cを天井面21CXに近接させる程度まで持ち上げると共に、部分61D及び部分61Eを当該天井面21CXよりも上方に位置させる。
また誘導体61の部分61C、61D及び61Eは、放出部37から放出された紙幣BLがまっすぐ前方へ進行する場合の進行路W2よりも上側に持ち上げられている。以下、このときの誘導体61の状態を持上状態と呼ぶ。
その後誘導体61は、紙幣BLが集積空間SC内へ放出されるなどして当該紙幣BLにより持ち上げられなくなると、変形部61Pの復元力(弾性力)の作用により元の状態、すなわち部分61C、61D及び61Eを進行路W2よりも下側に下降させた状態(以下これを下降状態と呼ぶ)に戻る(図10(A))。
このとき誘導体61は、部分61Fを天井面21CXに当接させる(すなわち引っ掛けさせる)ことにより、部分61Eの上端を集積空間SC内へ落下させないようになされている。
また誘導体61は、弾性力が比較的弱くなるよう調整されており、持上状態において紙幣BLにより持ち上げられなくなった後、徐々に元の状態である下降状態に戻るようになされている。
さらに誘導体61は、図11に示すように、下降状態において、部分61Cの下端近傍、部分61D及び部分61Eの下端近傍でなる当接部61Qを比較的前側に、具体的には羽根車38の回転軌跡38Rよりも外側に位置させている。
一方、載置最上面が高さH2にあり、最短紙幣BLSの先端が当該載置最上面の前端付近に位置しているとき、当該最短紙幣BLSが位置する範囲は、円弧状の曲線C1として描かれる。
この曲線C1と羽根車38の回転軌跡38Rとの関係からわかるように、紙幣カセット17では、特に誘導体61が持上状態にあるときに、最短紙幣BLSの後端が回転軌跡38Rよりも外側に位置する可能性、すなわち舌片38Tにより当該最短紙幣BLSの後端部分を叩き落とせない可能性がある。
しかしながら誘導体61は、持上状態において当接部61Qを最短紙幣BLSの後端よりも上側に位置させており、やがて持上状態から下降状態に遷移していく。これにより誘導体61は、当接部61Qを最短紙幣BLSの後端付近に当接させて下方へ押し下げ、羽根車38の回転軌跡38R内へ誘導することができる。
このように誘導体61は、搬送溝31を搬送される紙幣BLに応じて変形部61Pを変形させることにより、当接部61Qを進行路W2よりも上側に持ち上げた持上状態と、当該当接部61Qを下降させた下降状態とを遷移し得るようになされている。
[1−3.ステージの移動]
次に、ステージ23の移動について、載置最上面の調整、集積動作及び圧縮動作といった場面毎に分けて説明する。
[1−3−1.載置最上面の調整]
まず、紙幣BLの集積前及び集積中における載置最上面の調整について説明する。例えば紙幣制御部11は、電源が投入されると、ステージ上限検知部53(図3)からのステージ上限検知信号を監視しながら、ステージ駆動部28を制御してステージ23を最も上方へ移動させる。
紙幣制御部11は、ステージ上限検知信号を基にステージ23が移動可能な範囲の上限に達したことを認識すると、ステージ23の上方への移動を中止する。
続いて紙幣制御部11は、最上面検知部51からの最上面検知信号を監視しながらステージ23を徐々に下方へ移動させていく。
紙幣制御部11は、ステージ23の載置面23Aが高さH1に達したことを認識すると、ステージ駆動部28を制御することにより、図10(A)に示すように、当該ステージ23を所定の移動距離ΔHだけ下方へ移動させ、その載置面23Aを高さH2に合わせる。
因みに移動距離ΔHは、例えば紙幣BLを10枚重ねたときの厚さに相当する距離となっている。
その後紙幣制御部11は、最上面検知部51からの最上面検知信号を常に監視しながら、紙幣カセット17に順次搬送されてくる紙幣BLについて、放出部37から集積空間SC内への放出及びステージ23上への集積を繰り返す。
やがて紙幣制御部11は、図10(B)に示すように、ステージ23上に載置された紙幣BLの最上面(すなわち載置最上面)が上昇して高さH1を超えたとき、最上面検知部51からの最上面検知信号を基にこのことを認識する。
続いて紙幣制御部11は、ステージ駆動部28を制御することにより、図10(C)に示すように、ステージ23を移動距離ΔHだけ下方へ移動させ、載置最上面を高さH2に合わせる。
これにより紙幣制御部11は、集積空間SCの高さ、すなわちフレーム21の上側部21Cにおける天井面21CXから載置最上面までの距離である集積空間高さHSCを、紙幣BLの放出に必要な距離以上に維持するようになされている。
[1−3−2.集積動作]
次に、紙幣カセット17における紙幣BLの集積動作について説明する。紙幣カセット17は、例えば搬送部13(図2)から紙幣BLが順次搬送されてくる場合、図13に示すように、最初の紙幣BL1を搬送溝31に沿って搬送し、その先端部分を放出部37(すなわち紙幣搬送ローラ35及び36)により挟持する。
このとき誘導体61は、紙幣BL1によって部分61Bの一部が上方へ押し込まれることにより、変形部61Pを変形させながら当接部61Qを上方へ持ち上げた持上状態となる。
続いて紙幣カセット17は、図14に示すように、放出部37により紙幣BL1を順次前方へ送り出して集積空間SC内へ進行させる。このとき紙幣BL1は、上述したように上下方向に関する曲げ強度が高められ、先端を殆ど垂れ下げることなく前進していく。このため誘導体61は、紙幣BL1により当接部61Q及びその周囲が下方から支えられることになり、持上状態を維持する。
またこのとき搬送溝31は、搬送部13(図2)から受け渡された次の紙幣BL2を搬送している。
その後紙幣カセット17は、図15に示すように、放出部37により紙幣BL1を集積空間SC内へ放出する。このとき紙幣BL1は、ほぼまっすぐ前進してビルストッパ41に衝突し、その衝撃が吸収された後、矢印U1により示すように、羽根車38の舌片38Tにより後端部分が叩き落とされると共に後方へ引き寄せられ、ステージ23上に載置される。
またこのとき紙幣カセット17は、次の紙幣BL2の先端部分を放出部37により挟持している。このため誘導体61は、紙幣BL2によって部分61Bの一部が上方へ押し込まれ、引き続き持上状態を維持する。
因みに誘導体61は、最初の紙幣BL1を集積空間SC内へ放出してから次の紙幣BL2により持ち上げられるまでの僅かな間、いずれの紙幣BLにも持ち上げられない状態となるものの、上述したように変形部61Pに作用する弾性力が比較的弱いため、元の形状には殆ど戻らず、持上状態を維持することになる。
その後紙幣カセット17は、図14の状態及び図15の状態を交互に繰り返すことにより、誘導体61を持上状態に維持したまま、紙幣BLを集積空間SC内に順次放出してステージ23上に集積していく。
やがて紙幣カセット17は、最後の紙幣BLを集積空間SC内に放出する。ここで、例えば図16に示すように、最後に放出された紙幣BLが最短紙幣BLSであり、且つその先端部分がステージ23上に落下してしまった場合を想定する。
誘導体61は、最短紙幣BLSが集積空間SC内に放出された直後において、変形部61Pの弾性力が比較的弱いため、誘導体61が持上状態のままとなっている。
このとき最短紙幣BLSは、後端部分が羽根車38の回転軌跡38Rよりも外側に位置しているため、舌片38Tにより下方へ叩き落とされず、集積空間SC内の比較的高い位置に浮き上がった状態となっている。この状態の最短紙幣BLSは、仮に新たな紙幣BLが搬送されて集積空間SC内に放出された場合には、この新たな紙幣BLと衝突する恐れがある。
その後誘導体61は、変形部61Pの弾性力が徐々に作用することにより、当接部61Qを下降させていき、図17に示すように、当該当接部61Qにより最短紙幣BLSの後端部分を押し下げて羽根車38の回転軌跡38R内へ押し込みながら下降状態に戻る。
これにより最短紙幣BLSは、図15における紙幣BL1と同様、羽根車38の舌片38Tにより後端部分が叩き落とされると共に後方へ引き寄せられ、ステージ23上に整然と載置される。
因みに誘導体61は、例えばいわゆるコシが弱い紙幣BLが最後に放出され、放出後に撓んでその後端が羽根車38の回転軌跡38Rよりも外側に位置した場合にも、図16及び図17に示した最短紙幣BLSの場合と同様、下降状態に戻ることにより、その後端部分を押し下げて羽根車38の回転軌跡38R内へ押し込むことができる。
このように紙幣カセット17は、順次搬送されてくる紙幣BLが全て放出された後、最後の紙幣BLの後端が回転軌跡38Rの外に位置していたとしても、誘導体61を持上状態から下降状態に遷移させ、紙幣BLの後端を当該回転軌跡38R内に誘導するようになされている。
[1−3−3.圧縮動作]
次に、紙幣BLを圧縮する動作について説明する。例えば図18に示すように、紙幣カセット17では、ステージ23の載置面23A上に載置された紙幣BL(以下これを載置済紙幣BLAと呼ぶ)が皺や折り癖を有していた場合、平坦にならずに凹凸を形成するため、1枚あたりの見かけ上の厚さが増加する。
このとき紙幣カセット17では、平坦な紙幣BLを集積した場合と比較して、載置済紙幣BLAの高さが増加するため、内部空間21S内に集積可能な紙幣BLの枚数が減少してしまう恐れや、最上面の紙幣BLの一部が集積空間SC内に大きく持ち上がり、新たに放出される紙幣BLと衝突して正しく集積できなくなる恐れがある。
そこで紙幣制御部11は、紙幣カセット17に収納すべき一連の紙幣BL全てを集積空間SC内へ放出した段階で圧縮動作を開始する。具体的に紙幣制御部11は、ステージ駆動部28を制御することにより、ステージ23及び当該ステージ23上に載置された載置済紙幣BLAを上方へ移動させる。因みにこのときビルストッパ41は、突出部41Aの一部をステージ23及び載置済紙幣BLAの移動範囲内に位置させた定常位置にある。
ステージ23は、ビルストッパ41の傾斜部41Cの高さに差し掛かると、図19に示すように、載置済紙幣BLAの前側部分及び前端部23Bを傾斜部41Cの傾斜面41CXに当接させる。
このときステージ23は、ステージ支持部24及び25をステージガイド26及び27に沿って摺動させるため(図6及び図7)、前後方向へは移動せず、上下方向にのみ移動する。また載置済紙幣BLAは、その後端をフレーム21における後側部21Bの前面21BXに当接させているため、これ以上後方へは移動しない。
一方、スプリング43は、弾性力が作用することにより、ビルストッパ41を後方へ付勢する。このためビルストッパ41は、載置済紙幣BLAの前側部分及び前端部23Bに傾斜部41Cに摺動させながら、スプリング43を徐々に圧縮させ、ビルストッパ41全体を前方へ回動させていく。
すなわちビルストッパ41は、ステージ23及び載置済紙幣BLAによりステージ23の移動範囲外へ待避させられていく。このときビルストッパ41は、傾斜部41Cが平坦な傾斜面として形成されているため、載置済紙幣BLAの前側部分及び前端部23Bを傾斜部41Cに引っ掛かることなく、円滑に回動していく。
続いて紙幣制御部11は、引き続きステージ23を上方へ移動させることにより、載置済紙幣BLA及びステージ23とビルストッパ41との当接箇所を徐々に上方へ移動させながら当該ビルストッパ41を徐々に前方へ回動させていく。これによりビルストッパ41は、図20に示すように、突出部41Aを載置済紙幣BLA及びステージ23の移動範囲よりも前方へ待避させることができる。以下、このときのビルストッパ41の位置を待避位置と呼ぶ。
その後ステージ23は、上方へ移動することにより、載置済紙幣BLAの上面を天井面21CXに到達させ、さらに当該天井面21CXとの間で載置済紙幣BLAを圧縮していく。
ここで紙幣制御部11は、ステージ駆動部28を介してステージ23の移動状況を監視している。紙幣制御部11は、ステージ23に対し駆動力を供給しているにも関わらず移動しなくなった場合、図20に示したように載置済紙幣BLAの上面が上側部21Cの天井面21CXに到達し、且つ当該天井面21CXとの間で載置済紙幣BLAを十分に圧縮したものと見なし、上方への移動を停止する。
次に紙幣制御部11は、ステージ23を下方へ移動させていき、図21に示すように、当該ステージ23を定常位置に戻す。このとき待避位置にあったビルストッパ41は、スプリング43の弾性力が作用することにより、傾斜部41Cの傾斜面41CXを載置済紙幣BLA及びステージ23と摺動させながら、徐々に後方へ回動していき、やがて定常位置に戻る。
また載置済紙幣BLAは、圧縮された際に平坦化されて皺や折り癖がある程度解消されるため、圧縮動作の開始前よりも高さが抑えられ、また最上面がより平坦になっている。
このように紙幣カセット17は、紙幣制御部11の制御に基づき載置済紙幣BLAの圧縮動作を行う際、ステージ23を上方へ移動させるだけで、ビルストッパ41を定常位置から待避位置へ遷移させながら、載置済紙幣BLAを圧縮することができる。
[1−3−4.圧縮動作に伴う紙幣の移動]
さらに、載置済紙幣BLAを圧縮する動作に伴う、当該載置済紙幣BLAの移動について説明する。ここでは図22に示すように、紙幣カセット17において、載置済紙幣BLAとして1枚の最短紙幣BLSがステージ23の載置面23A上における最も前方に位置している場合を想定する。
このとき最短紙幣BLSは、前端を前扉22の後面22Xに当接させており、これに伴って後端を羽根車38の回転軌跡38Rの外側に位置させている。このため羽根車38は、舌片38Tを回転させたとしても最短紙幣BLSを後方へ引き寄せることができない。
一方、紙幣制御部11は、上述した紙幣BLの圧縮動作を行うことにより、ステージ23を上方へ移動させていく。
ここでステージ23上の最短紙幣BLSは、図23に示すように、ビルストッパ41の傾斜部41Cにより、その前端がステージ23の前端部23Bよりも僅かに後方に押し込まれ、移動する。
すなわち最短紙幣BLSは、圧縮動作前の位置から、ステージ23と共に上方へ移動され、且つ僅かに後方へ移動される。これにより最短紙幣BLSは、後端を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させることができる。
このとき紙幣制御部11は、羽根車38を回転させ、図24に示すように、最短紙幣BLSを舌片38Tにより後方へ引き寄せることができる。
因みに紙幣制御部11は、圧縮動作における開始直後及び終了直前の所定期間のみ羽根車38を回転させ、それ以外の期間は当該羽根車38を停止させる。これにより紙幣制御部11は、羽根車38の舌片38Tが紙幣BLと天井面21CXとの間に挟まれた状態において羽根車38を無理に回転させた場合に生じ得る、舌片38Tや紙幣BL等の損傷を防止するようになされている。
このように紙幣カセット17は、羽根車38の回転軌跡38Rの外方に位置していた載置済紙幣BLAを、圧縮動作に伴ってステージ23上の僅かに後方へ移動させることにより、回転軌跡38R内に位置させ、舌片38Tにより後方へ引き寄せることができる。
[1−4.動作及び効果]
以上の構成において、第1の実施の形態による紙幣カセット17は、ビルストッパ41の突出部41Aと基部41Bと間に、傾斜面41CXを有する傾斜部41Cを設けた。
紙幣カセット17は、紙幣制御部11の制御の下で圧縮動作を行う際、載置済紙幣BLAが載置されたステージ23を上方向へ移動させることにより、載置済紙幣BLAの前側部及びステージ23の前端部23Bによって傾斜部41Cを介してビルストッパ41を前方向へ回動させ、定常位置から待避位置へ移動させる(図19)。
これにより紙幣カセット17は、載置済紙幣BLA及びステージ23をビルストッパ41の突出部41Aと干渉させることなく、当該載置済紙幣BLAを天井面21CXに押し付け、圧縮することができる(図20)。
この結果、紙幣カセット17は、載置済紙幣BLAの高さを抑えることができ、集積空間SCの高さを十分に確保することができるので、新たに放出される紙幣BLを載置済紙幣BLA上に順次集積していくことができる。
このとき紙幣カセット17は、ステージ23を上昇させるだけでビルストッパ41を前方の待避位置へ待避させることができるので、当該ビルストッパ41を待避させるための機構や動力源を別途設ける必要が無く、構成を複雑化することが無い。
また従来の紙幣カセット317(図31)は、紙幣BLの衝撃を吸収する目的のため、ビルストッパ41について、回動軸42を中心に前方へ回動すると共に、スプリング43により後方へ向けて弾性力(復元力)を作用させていた。
このため紙幣カセット17は、ステージ23や載置済紙幣BLAとの干渉を回避する目的においても、これらを利用することができ、ビルストッパ41を回動させるための機構や後方へ押し付ける部材等も別途設ける必要が無い。
さらに紙幣カセット17は、紙幣BLがステージ23上又は載置最上面において前端に位置し回転軌跡38Rの範囲内に入っていなかったとしても、ビルストッパ41の傾斜部41Cに当接した際に当該紙幣BLを後方へ押し込んで僅かに移動させ(図23)、その後端を回転軌跡38Rの範囲内に押し入れて前方へ引き寄せることができる。
また紙幣カセット17は、従来の紙幣カセット317(図31)と比較して、ビルストッパ41における突出部41Aの基部41Bからの突出量や、当該突出部41Aにおける上下方向の長さを何ら変更していない。
このため紙幣カセット17は、従来の紙幣カセット317と同様、最短紙幣BLSが放出部37から集積空間SC内へ放出され、その前端が突出部41Aに突出した際に、その後端を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させることができる。
以上の構成によれば、第1の実施の形態による紙幣カセット17は、ビルストッパ41の突出部41Aと基部41Bとの間に傾斜部41Cを設けた。これにより紙幣カセット17は、圧縮動作を行う際、載置済紙幣BLAが載置されたステージ23を上方向へ移動させるだけで、載置済紙幣BLAの前側部及びステージ23の前端部23Bによって傾斜部41Cを介してビルストッパ41を定常位置から待避位置へ回動させることができ、当該載置済紙幣BLAを突出部41Aと干渉させること無く天井面21CXに押し付け、圧縮することができる。この結果、紙幣カセット17は、載置済紙幣BLAの高さを抑えて集積空間SCの高さを十分に確保することができ、新たに放出される紙幣BLを載置済紙幣BLA上に集積することができる。
[2.第2の実施の形態]
第2の実施の形態による現金自動預払機101(図1)は、第1の実施の形態による現金自動預払機1と比較して、紙幣入出金機10に代わる紙幣入出金機110を有する点が相違するものの、他の部分については同様に構成されている。
紙幣入出金機110(図2)は、第1の実施の形態における紙幣入出金機10と比較して、紙幣制御部11及び紙幣カセット17に代わる紙幣制御部111及び紙幣カセット117を有する点が相違するものの、他の部分については同様に構成されている。
紙幣制御部111は、第1の実施の形態における紙幣制御部11と同様、図示しないCPUを中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、紙幣の搬送先を決定する処理等、種々の処理を行うようになされている。
[2−1.紙幣カセットの構成]
紙幣カセット117は、図3と対応する図25に示すように、第1の実施の形態による紙幣カセット17と比較して、ビルストッパ41に代わるビルストッパ141を有すると共に、ビルストッパ変位部としてのビルストッパ駆動部170を有する点が相違している。
因みに図25では、最上面検知部51、残留検知部52及びステージ上限検知部53等の一部の部品を省略して示している。
ビルストッパ141は、従来のビルストッパ441(図32)と同様、突出部141Aと基部141Bとの間に段差が形成されており、第1の実施の形態のような傾斜部41C(図3)は形成されていない。
またビルストッパ141の左側面上部には、左方向へ向けて細い円柱状のリンクポスト144が立設されている。
ビルストッパ駆動部170は、前扉22内におけるビルストッパ141の前方に設けられている。このビルストッパ駆動部170は、図26及び図27に示すように、駆動力源としてのアクチュエータ171及び伝達部としての複数のギア等により構成されている。
アクチュエータ171は、右方向に向けて出力軸171Aを突出させており、紙幣制御部111(図2)の制御に基づいて当該出力軸171Aをいずれかの方向へ回転させるようになされている。
出力軸171Aには、ギア172が取り付けられている。ギア172は、平歯車でなり、側面を左右方向に向けている。このギア172には、ギア173が歯合されている。
ギア173は、ギア172と同様、側面を左右方向に向けた平歯車でなり、回転軸173Aを中心に回転し得るようになされている。またギア173の左側面には、細い円柱状のクランクポスト174が左方向へ向けて立設されている。
またクランクポスト174は、リンクアーム175に挿通されている。リンクアーム175は、前後に細長く左右に薄い板状に形成されており、後端近傍及び前端近傍に孔部175A及び175Bがそれぞれ穿設されている。
孔部175Aは、左右方向に貫通された丸孔でなり、その孔径がクランクポスト174の外径よりも僅かに大きくなっている。またこの孔部175Aには、クランクポスト174が挿通されている。
このためリンクアーム175は、クランクポスト174が上下方向又は左右方向へ移動した場合、これに追従して移動することになる。
孔部175Bは、左右方向に貫通された長孔でなり、前後方向に長く形成されている。この孔部175Bには、ビルストッパ141の左側面に立設されたリンクポスト144が挿通されている。
このためリンクアーム175は、上下方向又は左右方向へ外力が加わった場合、リンクポスト144を孔部175B内で可能な限り自由に移動させた後、当該リンクポスト144を孔部175Bの周側部に当接させて外力が加えられた方向へ移動させることになる。
かかる構成においてビルストッパ駆動部170は、ステージ23(図25)上に紙幣BLが集積される際、図28(A)に示すように、クランクポスト174を後寄りに位置させることにより、リンクアーム175全体を回転軸173Aよりも後方に位置させる。
このときリンクポスト144は、リンクアーム175の孔部175B内における後寄りに位置しており、孔部175B内で後方へ移動することが可能となっている。
またビルストッパ141は、第1の実施の形態におけるビルストッパ41と同様、突出部141Aを圧縮動作時におけるステージ23及び載置済紙幣BLAの移動範囲内に位置させており、且つスプリング43の弾性力により後方へ向けて力が加えられている。
このためビルストッパ141は、仮に突出部141Aの後側面に紙幣BLが衝突した場合、第1の実施の形態と同様にスプリング43を弾性変形させながら、回動軸42を中心に前方へ回動することにより、その衝撃を吸収することができる。以下、図28(A)に示したビルストッパ141の位置を定常位置と呼ぶ。
一方、ビルストッパ駆動部170は、紙幣制御部111の制御に基づいてアクチュエータ171の出力軸171Aを矢印R2方向へ駆動した場合、ギア172を矢印R2方向へ回転させることにより、ギア173を矢印R1方向へ回転させることができる。ここでビルストッパ駆動部170は、ギア173を約半回転させることにより、図28(B)に示すように、クランクポスト174を回転軸173Aよりも前方へ移動させることができる。
これに伴ってビルストッパ駆動部170では、クランクポスト174が孔部175Aに挿通されたリンクアーム175を後方へ移動させ、孔部175Bに挿通されたリンクポスト144を介してビルストッパ141を前方へ回動させる。
この結果、ビルストッパ駆動部170は、ビルストッパ141の突出部141Aを、圧縮動作時におけるステージ23及び載置済紙幣BLAの移動範囲から待避させることができる。以下、図28(B)に示したビルストッパ141の位置を待避位置と呼ぶ。
因みにビルストッパ駆動部170は、紙幣制御部111の制御に基づいてアクチュエータ171の出力軸171Aを矢印R1方向へ駆動した場合、リンクアーム175を前方へ移動させてビルストッパ141を前方へ回動させ、元の定常位置に戻すことができる。
このようにビルストッパ駆動部170は、紙幣制御部111の制御に基づき、ビルストッパ141を定常位置又は待避位置へ変位させ得るようになされている。
[2−2.動作及び効果]
以上の構成において、第2の実施の形態による紙幣カセット117は、ビルストッパ141の突出部141Aと基部141Bとの間に傾斜部を設けることなく段差を形成し、且つ当該ビルストッパ141の前方にビルストッパ駆動部170を設けた。
紙幣制御部111は、ビルストッパ駆動部170を制御することにより、ステージ23(図25)上に紙幣BLを集積する際、図28(A)に示したようにビルストッパ141を定常位置に合わせる。
これによりビルストッパ141は、第1の実施の形態と同様、放出部37から最短紙幣BLSが集積空間SC内に放出されたとしても(図8(A))、その先端を突出部141Aに衝突させて衝撃を吸収することにより、その後端を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させて舌片38Tにより叩き落とさせることができる。
一方、紙幣制御部111は、圧縮動作を行う際、まずビルストッパ駆動部170を制御することにより、図28(B)に示したようにビルストッパ141を前方へ回動させて待避位置に合わせる。
続いて紙幣制御部111は、第1の実施の形態と同様に(図22〜図24)、ステージ23を上方へ移動させることにより載置済紙幣BLAを圧縮し、再びステージ23を元の位置に戻す。
その後紙幣制御部111は、ビルストッパ駆動部170を制御することにより、図28(A)に示したようにビルストッパ141を後方へ回動させて定常位置に合わせ、新たな紙幣BLが放出部37から集積空間SC内へ放出されるのを待ち受ける。
この結果、紙幣カセット117は、第1の実施の形態と同様、載置済紙幣BLAの高さを抑えて集積空間SCの高さを十分に確保することができ、新たに放出される紙幣BLを載置済紙幣BLA上に集積することができる。
従って紙幣カセット117は、紙幣制御部111の制御の下で、ビルストッパ駆動部170により、圧縮動作を行うときのみビルストッパ141を定常位置から待避位置へ回動させることができる。
これにより紙幣カセット117は、放出部37から放出された紙幣BLを衝突させてその衝撃を吸収することと、圧縮動作時にステージ23及び載置済紙幣BLAを当該ビルストッパ141と干渉させることなく上下に移動させることとを両立させることができる。
またビルストッパ駆動部170は、リンクアーム175の孔部175Bを長孔とした。これにより紙幣カセット117は、定常位置から待避位置へ遷移する際には孔部175Bからリンクポスト144に前方へ向かう力を伝達して当該ビルストッパ141を前方へ回動させることができる。その一方で紙幣カセット117は、定常位置においてビルストッパ141に紙幣BLが衝突した際には、リンクポスト144を前方へ移動させてビルストッパ141を前方へ回動させてその衝撃を吸収することができる。
さらに紙幣カセット117は、第1の実施の形態と同様、従来の紙幣カセット417(図32)において紙幣BLの衝撃を吸収する目的で設けられた、回動軸42を中心にビルストッパ141を前方へ回動させる機構を、ステージ23や載置済紙幣BLAとの干渉を回避する位置まで待避させる目的でも利用することができ、これらの機構を別途設ける必要が無い。
以上の構成によれば、第2の実施の形態による紙幣カセット117は、ビルストッパ141の突出部141Aと基部141Bとの間に段差を形成し、ビルストッパ駆動部170により、当該ビルストッパ141を定常位置と待避位置との間で遷移させるようにした。これにより紙幣カセット117は、放出部37から紙幣BLが集積空間SC内へ放出された場合には、その先端をビルストッパ141の突出部141Aに衝突させ、その後端を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させて舌片38Tによりを叩き落とさせることができ、圧縮動作を行う場合には、ビルストッパ駆動部170によりビルストッパ141を前方の待避位置に回動させてからステージ23を上方へ移動させて、突出部141Aと干渉することなく載置済紙幣BLAを圧縮することができ、新たに放出される紙幣BLを載置済紙幣BLA上に集積することができる。
[3.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、加えられる外力を基にビルストッパ41を変位させる傾斜部41Cビルストッパ変位部とし、第2の実施の形態においてはアクチュエータ171の駆動力を基にビルストッパ141を変位させるビルストッパ駆動部170をビルストッパ変位部とした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、ステージ23及び載置済紙幣BLAを上昇させる際に、種々の構成でなるビルストッパ変位部によりビルストッパ41又は141に外力を作用させて、定常位置と待避位置との間で変位させるようにしても良い。
また上述した第1の実施の形態においては、ビルストッパ41における傾斜部41Cの傾斜面41CXを平坦に形成するようにした場合について述べた(図3)。
しかしながら本発明はこれに限らず、当該傾斜面41CXを曲面状に形成しても良く、或いは平面と曲面とを組み合わせる等、種々の連続的な面により形成しても良い。この場合、圧縮動作の際に、ステージ23の前端部23B及び載置済紙幣BLAの前側面に対し傾斜面41CXを円滑に摺動させながら、ビルストッパ41を前方へ回動させることができれば良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、ビルストッパ41における突出部41Aの後面、すなわち紙幣BLが衝突する面を、平坦に形成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば当該突出部41Aの後面に、左右方向から見て鋸歯状となるような溝を設け、当該突出部41Aに衝突した紙幣BLの先端を落下させないようにしても良い。この場合も、圧縮動作の際に、ステージ23の前端部23B及び載置済紙幣BLAの前側面に対し突出部41Aを干渉させること無く、傾斜面41CXを円滑に摺動させながら、ビルストッパ41を前方へ回動させることができれば良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、圧縮動作の際、ステージ23の前端部23Bをビルストッパ41における傾斜部41Cの傾斜面41CXに当接・摺動させることにより、当該ビルストッパ41を前方へ回動させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばステージ23における前端部23Bのビルストッパ41と当接する箇所に、左右方向に中心軸を向けた小型のローラを設け、当該ローラを回転させながらビルストッパ41と当接させるようにしても良い。これにより、ステージ23をより円滑に上下方向へ移動させることができる。
さらに上述した第1の実施の形態においては、ステージ23を上昇させる際に、載置面23A上の最も前方に載置された紙幣BLを傾斜部41Cにより後方へ押し込むようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばステージ23の前端部23Bに上述したローラ等を前方へ突出するように設けることにより、傾斜部41Cを載置面23A上の紙幣と当接させないようにしても良い。或いは、これと反対に、ステージ23の前端部23Bにおけるビルストッパ41との当接部分に後方への切り欠かれた溝部を形成しておき、この溝部をビルストッパ41と摺動させることにより、当該ビルストッパ41により載置面23A上の紙幣BLをより積極的に後方へ押し込むようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、ビルストッパ41が定常位置にあり最短紙幣BLSの先端が突出部41Aに衝突したときに、後端を羽根車38の回転軌跡38R内に位置させるよう、基部41Bに対する突出部41Aの突出量を設定するようにした場合について述べた(図8)。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばビルストッパ41が定常位置にあり最短紙幣BLSの先端が突出部41Aに衝突したときに、後端を羽根車38の回転軌跡38Rの範囲外に位置させるようにしても良い。この場合、例えばビルストッパ41が紙幣BLの衝突により前方へ回動し、その後スプリング43の弾性力により後方へ回動する際の勢いにより当該紙幣BLが後方へ進行したときに、その後端が回転軌跡38R内に位置するようにすることが考えられる。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、圧縮動作の開始直後及び終了直前の所定期間に羽根車38を回転させることにより、ステージ23の移動に伴って回転軌跡38R内に後端が位置する用になった紙幣BLを舌片38Tにより後方へ引き寄せるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、当該羽根車38を例えば圧縮動作の開始直後及び終了直前いずれか一方のみ回転させるようにしても良く、或いは圧縮動作中には回転させず、その後に回転させる等、種々のタイミングで回転させるようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、回動軸42を中心にビルストッパ41を回動させることにより、当該ビルストッパ41を定常位置又は待避位置に遷移させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばビルストッパ41を前後方向を向いたレールに沿って前後方向へ移動し得るようにし、当該ビルストッパ41を定常位置から前方へ移動させることにより待避位置に遷移させるようにしても良い。要は、定常位置において突出部41Aをステージ23の移動範囲内に位置させる一方、待避位置において当該突出部41Aをステージ23の移動範囲外へ待避させることができれば良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、圧縮動作において一度上昇したステージ23が下降したときに、スプリング43の弾性力を利用してビルストッパ41を待避位置から定常位置へ戻すようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、スプリング43とは別に所定の付勢機構を設け、当該付勢機構の作用によりビルストッパ41を待避位置から定常位置へ戻すようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、スプリング43を圧縮スプリングにより構成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば板ばねやゴムのような種々の弾性部材によりスプリング43を構成するようにしても良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、誘導体61の位置を特に検知しないようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図29(A)に示すように、他の実施の形態による紙幣カセット217において、誘導体61の位置を検知する誘導体検知部254をフレーム21の上側部21C内に設けてその位置を検知するようにしても良い。この紙幣カセット217は、図29(B)に示すように、誘導体検知部254によって誘導体61の部分61Fを検知したときに、当該誘導体61が持上状態にあることを認識できる。
これにより紙幣カセット217は、例えば集積動作において、紙幣BLが放出部37から実際に放出されていることを認識でき、また圧縮動作において、載置済紙幣BLAの最上面が天井面21CXに当接したことを認識できると共に、ステージ23の高さを基に載置済紙幣BLAの実際の厚さを認識でき、さらにこれを集積空間SC内へ放出した紙幣BLの枚数と比較して当該紙幣BLに皺や折り癖がどの程度つけられているかを判断することも可能となる。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、紙幣カセット17に誘導体61を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、当該誘導体61を省略しても良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第2の実施の形態においては、ギア172及び173並びにリンクアーム175等を組みあわせてビルストッパ駆動部170を構成し、アクチュエータ171の駆動力をリンクポスト144へ伝達することにより、定常位置にあるビルストッパ141に前方へ向かう力を加えて待避位置へ回動させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、各種歯車やラック及びピニオン等、周知の動力伝達機構を適宜組みあわせて伝達部とすることにより、アクチュエータ171の駆動力をリンクポスト144へ伝達するようにしても良い。また、例えばアクチュエータ171を省略すると共にステージ駆動部28に組み込まれたギアやベルト等とギア173とを連動させて伝達部とすることにより、当該ステージ駆動部28のアクチュエータを駆動力源として、その駆動力をリンクポスト144へ伝達して、ビルストッパ141を待避位置へ回動させるようにしても良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、圧縮動作を行う際、ビルストッパ駆動部170によりビルストッパ141を前方へ回動させ待避位置に合わせてからステージ23を上昇させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、圧縮動作を行う際、例えばステージ23を上昇させながら、当該ステージ23や載置済紙幣BLAの上面の位置(高さ)に応じてビルストッパ駆動部170によりビルストッパ141を徐々に前方へ回動させ、最終的に待避位置に合わせるようにしても良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、ビルストッパ駆動部170により、ビルストッパ141を定常位置及び待避位置の2通りの位置に変位させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばビルストッパ駆動部170によりビルストッパ141を定常位置及び待避位置に加えてその中間の中間位置でも停止させることにより、当該ビルストッパ141を定常位置及び待避位置を含めた複数の位置で段階的に変位させるようにしても良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、待避位置にあるビルストッパ141を元の定常位置へ戻す際に、ビルストッパ駆動部170のアクチュエータ171の出力軸171Aを矢印R1方向へ駆動してその駆動力を伝達するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、他の力を利用してビルストッパ141を待避位置から定常位置に戻すようにしても良い。
例えば図30(A)に示すビルストッパ駆動部270は、第2の実施の形態におけるビルストッパ駆動部170と比較して、ギア173に代わるギア273が設けられている。このギア273は、外周の約半分を占める歯合部273Gにのみに歯が立設されており、外周における残りの約半分である周状部273Sから歯が省略され、滑らかな周曲面が形成されている。またビルストッパ駆動部270は、ビルストッパ141が定常位置にあるとき、ギア172をギア273における歯合部273Gと周状部273Sとの境界付近で歯合させる。
このビルストッパ駆動部270は、ビルストッパ141を定常位置から待避位置へ回動させる際には、第2の実施の形態と同様にアクチュエータ171の出力軸171Aを矢印R2方向へ駆動してギア173を矢印R1方向へ回転させる。このときビルストッパ駆動部270は、図30(B)に示すように、ギア172をギア273における歯合部273Gと周状部273Sとの境界付近に位置させており、またスプリング43を圧縮させている。
一方、ビルストッパ駆動部270は、ビルストッパ141を待避位置から定常位置へ戻す際、アクチュエータ171の出力軸171Aを矢印R2方向へ僅かに駆動してギア173を矢印R1方向へ僅かに回転させ、ギア172をギア273における周状部273Sに当接させる。このときビルストッパ駆動部270は、スプリング43の弾性力によりリンクアーム175を後方へ引っ張り、クランク174を介してギア273に後方へ向かう力を加える。ギア273は、ギア172と当接する周状部273Sが当該ギア172に対して滑るため、クランク174からの後方へ向かう力により矢印R1方向へ回転し、リンクアーム175の後方への移動を許容してビルストッパ141を定常位置へ戻させる。このようにビルストッパ駆動部270は、スプリング43の弾性力によりビルストッパ141を待避位置から定常位置に戻すことができる。
さらに上述した第1の実施の形態においては、紙幣カセット17にビルストッパ41を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば損傷の程度が大きいと判別された紙幣を内部に収納するリジェクトカセット16のように、内部に形成した集積空間SC内に少なくとも紙幣BLを放出して集積する種々の箇所にビルストッパ41を設けるようにしても良い。第2の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、顧客との間で現金に関する取引処理を行う現金自動預払機1において、媒体としての紙幣BLを内部に集積する紙幣カセット17に本発明を適用するようにした場合について述べた。
しかしながらこれに限らず、例えば金融機関等の窓口において窓口担当の職員に使用される紙幣処理装置(いわゆるテラーマシン)等、紙幣BLを取り扱う種々の装置において、内部に紙幣BLを集積する箇所に本発明を適用するようにしても良い。さらには、例えば証券や金券等のような種々の紙葉状の媒体を内部に集積する箇所に本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、フレームとしてのフレーム21と、ステージとしてのステージ23と、ステージ移動部としてのステージ駆動部28と、放出部としての放出部37と、ビルストッパとしてのビルストッパ41と、ビルストッパ変位部としての傾斜部41Cとによって媒体集積装置としての紙幣カセット17を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるフレームと、ステージと、ステージ移動部と、放出部と、ビルストッパと、ビルストッパ変位部とによって媒体集積装置を構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、搬送部としての搬送部13と、フレームとしてのフレーム21と、ステージとしてのステージ23と、ステージ移動部としてのステージ駆動部28と、放出部としての放出部37と、ビルストッパとしてのビルストッパ41と、ビルストッパ変位部としての傾斜部41Cとによって媒体処理装置としての現金自動預払機1を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる搬送部と、フレームと、ステージと、ステージ移動部と、放出部と、ビルストッパと、ビルストッパ変位部とによって媒体処理装置を構成するようにしても良い。
本発明は、紙葉状の媒体を内部の集積空間に放出して集積する種々の装置でも利用できる。
1、101……現金自動預払機、10、110……紙幣入出金機、11、111……紙幣制御部、13……搬送部、17、117……紙幣カセット、21……フレーム、21S……内部空間、21C……上側部、21CX……天井面、23……ステージ、23A……載置面、23B……前端部、28……ステージ駆動部、35、36……紙幣搬送ローラ、37……放出部、38……羽根車、38T……舌片、38R……回転軌跡、41……ビルストッパ、41A……突出部、41B……基部、41C……傾斜部、41CX……傾斜面、42……回動軸、43……スプリング、61……誘導体、144……リンクポスト、170……ビルストッパ駆動部、171……アクチュエータ、172、173……ギア、174……クランクポスト、175……リンクアーム、P……放出点、SC……集積空間、BL……紙幣、BLS……最短紙幣、BLL……最長紙幣。

Claims (13)

  1. 内部に形成された内部空間に媒体を収容するフレームと、
    上記内部空間内に設けられ、載置面上に上記媒体を載置して集積するステージと、
    上記ステージの位置を上記媒体の載置方向に沿って移動させるステージ移動部と、
    上記内部空間のうち上記ステージの上記載置面側である集積空間内へ上記媒体を放出する放出部と、
    上記集積空間における上記放出部と対向する位置において、上記放出部と対向する衝突面に上記媒体を衝突させるビルストッパと、
    上記ビルストッパを、上記衝突面の少なくとも一部を上記ステージの移動範囲内に位置させた定常位置と、上記ステージの移動範囲から待避した待避位置とに変位させるビルストッパ変位部と
    を具えることを特徴とする媒体集積装置。
  2. 上記ビルストッパは、
    上記集積空間の天井面から離れた下側に、上記定常位置において上記ステージの移動範囲から外れる基部を有すると共に、当該基部の上側に、上記定常位置において上記基部よりも上記放出部側に突出した突出部を有し、
    上記ビルストッパ変位部は、
    上記ビルストッパの上記衝突面において上記基部と上記突出部との間を連続する面により接続する傾斜部である
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体集積装置。
  3. 上記傾斜部は、
    上記ステージが上記集積空間の天井面に向けて移動される際、上記ステージ上に載置された上記媒体を上記放出部側へ押し寄せる
    ことを特徴とする請求項2に記載の媒体集積装置。
  4. 上記媒体の一部が上記放出部近傍を中心とした叩付可能範囲内にあるときに、当該媒体の一部を上記ステージの上記載置面又は当該載置面上に裁置された媒体上に叩き付け、上記ステージが移動する際、上記ステージ上に載置された状態で上記傾斜部により押し寄せられ上記叩付可能範囲内に入った上記媒体を上記放出部側に引き寄せる叩付部
    をさらに具えることを特徴とする請求項3に記載の媒体集積装置。
  5. 上記ビルストッパの上記突出部は、
    上記媒体のうち上記放出される方向に関する長さが最も短い最短媒体が衝突した場合に当該最短媒体の末端を上記叩付可能範囲内に位置させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の媒体集積装置。
  6. 上記ビルストッパを上記定常位置に弾性支持する弾性支持部
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載の媒体集積装置。
  7. 上記放出部から上記集積空間内へ放出された上記媒体の一部分を上記叩付可能範囲内へ誘導する誘導体
    をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載の媒体集積装置。
  8. 上記誘導体は、
    上記放出部から上記媒体が放出されるときには上記集積空間内における当該媒体の進行路から待避し、当該媒体が上記放出部から放出され上記ビルストッパに衝突した後に、当該媒体の一部分を上記叩付可能範囲内へ誘導する
    ことを特徴とする請求項7に記載の媒体集積装置。
  9. 上記ビルストッパ変位部は、
    駆動力を発生する駆動力源と、
    上記駆動力源から伝達される駆動力を上記ビルストッパに伝達することにより、当該ビルストッパを変位させる伝達部と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の媒体集積装置。
  10. 上記ビルストッパ変位部は、
    上記ステージ移動部による上記ステージの移動に対応して上記ビルストッパを変位させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の媒体集積装置。
  11. 上記ビルストッパ変位部は、
    上記ビルストッパを複数の位置に段階的に変位させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の媒体集積装置。
  12. 上記ビルストッパ変位部は、
    上記駆動力源から伝達される駆動力により上記ビルストッパを所定方向へ変位させる一方、他の力により上記ビルストッパをその反対方向へ変位させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の媒体集積装置。
  13. 媒体を搬送する搬送部と、
    内部に形成された内部空間に上記媒体を収容するフレームと、
    上記内部空間内に設けられ、載置面上に上記媒体を載置して集積するステージと、
    上記ステージの位置を上記媒体の載置方向に沿って移動させるステージ移動部と、
    上記搬送部により搬送されてきた上記媒体を、上記内部空間のうち上記ステージの上記載置面側である集積空間内へ放出する放出部と、
    上記集積空間における上記放出部と対向する位置において、上記放出部と対向する衝突面に上記媒体を衝突させるビルストッパと、
    上記集積空間における上記ビルストッパの位置を、上記衝突面の少なくとも一部を上記ステージの移動範囲内に位置させた定常位置と、上記ステージの移動範囲から待避した待避位置とに変位させるビルストッパ変位部と
    を具えることを特徴とする媒体処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018084962A (ja) * 2016-11-24 2018-05-31 沖電気工業株式会社 媒体処理装置

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