JP6821613B2 - 導電性部材、電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック - Google Patents

導電性部材、電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック Download PDF

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Description

本明細書に開示される技術は、導電性部材に関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電を行う燃料電池の1つとして、固体酸化物形の燃料電池(以下、「SOFC」という)が知られている。SOFCの構成単位である燃料電池発電単位(以下、「発電単位」という)は、燃料電池単セル(以下、「単セル」という)と、導電性の集電部材とを備える。単セルは、電解質層と、電解質層を挟んで所定の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む。集電部材は、単セルを構成する空気極または燃料極に電気的に接続される。
一般に、単セルの空気極側に配置される集電部材は、導電性の基材と、導電性のコートと、を備える。基材は、ベース部と、該ベース部の表面から空気極に向けて突出する突出部とを含む。導電性のコートは、ベース部の表面および突出部を覆う。基材の突出部の突出方向の先端部は、コートと例えば接合部とを介して単セルの空気極に接合される。また、基材のベース部の表面は、空気極から離間するように配置され、空気極に面する空気室に露出する。コートの形成材料としては、高温で高い導電性を有する材料であるマンガン(Mn)とコバルト(Co)からなる酸化物(例えば、コート成分元素のうち酸素を除く成分元素におけるマンガン濃度(atm%)と、コート成分元素のうち酸素を除く成分元素におけるコバルト濃度(atm%)と、の合計が90atm%以上であるコート)が利用される。
国際公開第2016/152924号
しかし、マンガンとコバルトからなるコート(例えば、コート成分元素のうち酸素を除く成分元素におけるマンガン濃度(atm%)と、コート成分元素のうち酸素を除く成分元素におけるコバルト濃度(atm%)と、の合計が90atm%以上であるコート)では、コートにおけるマンガン濃度(atm%)が高いほど、コートの耐酸素透過性が低い。その結果、接合部に接していることで空気室に露出しない突出部に対し、空気室に露出するベース部の表面では、空気室内の酸素がコートを透過し易いことにより、長期的に基材の酸化を抑制できなくなるという問題が生じる。
なお、このような課題は、水の電気分解反応を利用して水素と酸素とが生成される固体酸化物形の電解セル(以下、「SOEC」ともいう)の構成単位である電解セル単位を構成する集電部材にも共通の課題である。なお、本明細書では、燃料電池発電単位と電解セル単位とをまとめて電気化学反応単位と呼ぶ。また、このような課題は、SOFCやSOECに限らず、他のタイプの電気化学反応単位にも共通の課題である。また、このような課題は、電気化学反応単位を構成する集電部材に限らず、第1の表面を有するベース部と、ベース部の前記第1の表面から突出する突出部と、を含む導電性の基材と、基材のうち、少なくとも、ベース部の第1の表面と突出部とを覆う導電性のコートと、を備える導電性部材一般に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される導電性部材は、第1の表面を有するベース部と、前記ベース部の前記第1の表面から突出する突出部と、を含む導電性の基材と、前記基材のうち、少なくとも、前記ベース部の前記第1の表面と前記突出部とを覆う導電性のコートと、を備える導電性部材において、前記コートは、酸素とマンガンとコバルトとを含んでおり、前記コートの成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるマンガン濃度(atm%)と、前記コートの成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるコバルト濃度(atm%)と、の合計が90atm%以上であり、前記コートのうち、前記ベース部の前記第1の表面を覆う第1のコート部における前記コバルト濃度は、前記コートのうち、前記突出部の突出方向の先端部を覆う第2のコート部における前記コバルト濃度より高い。本導電性部材では、コートのうち、基材のベース部の第1の表面を覆う第1のコート部におけるコバルト濃度は、基材の突出部の突出方向の先端部を覆う第2のコート部におけるコバルト濃度より高い。すなわち、比較的に空気に晒され易い第1のコートの耐酸素透過性は、比較的に空気に晒され難い第2のコートの耐酸素透過性より高い。これにより、導電性部材全体としての耐酸化性を向上させることができる。
(2)上記導電性部材において、さらに、前記コートのうち、前記突出部における前記先端部と前記ベース部との間に位置する側面部を覆う第3のコート部における前記コバルト濃度は、前記第1のコート部における前記コバルト濃度より低く、かつ、前記第2のコート部における前記コバルト濃度より高い構成としてもよい。本導電性部材によれば、突出部の側面部を覆う第3のコート部におけるコバルト濃度が、第1のコート部および第2のコート部のいずれかにおけるコバルト濃度と同じである構成に比べて、コート内における熱膨張率差に起因してクラックが発生することを抑制することができる。
(3)上記導電性部材において、前記第2のコート部の前記コバルト濃度は、45atm%以上、かつ、70atm%以下である構成としてもよい。本導電性部材によれば、第2のコート部のコバルト濃度が45atm%未満である構成や、第2のコート部のコバルト濃度が70atm%より高い構成に比べて、耐酸化性を向上させつつ、高い導電性を維持することができる。
(4)上記導電性部材において、前記第1のコート部における前記コバルト濃度と前記第2のコート部における前記コバルト濃度との差は、2atm%以上である構成としてもよい。本導電性部材によれば、第1のコート部におけるコバルト濃度と第2のコート部におけるコバルト濃度との差が2atm%未満である構成に比べて、より確実に、耐酸化性の向上と導電性の維持との両立を図ることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、集電部材−燃料電池単セル複合体、燃料電池発電単位、複数の燃料電池発電単位を備える燃料電池スタック、燃料電池スタックを備える発電モジュール、発電モジュールを備える燃料電池システム、集電部材−電解セル複合体、電解セル単位、複数の電解セル単位を備える電解セルスタック、電解セルスタックを備える水素生成モジュール、水素生成モジュールを備える水素生成システム等の形態で実現することが可能である。
実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 発電単位102の構成を概略的に示す説明図(XZ断面図)である。 発電単位102の構成を概略的に示す説明図(YZ断面図)である。 発電単位102の構成を概略的に示す説明図(XY断面図)である。 発電単位102の構成を概略的に示す説明図(XY断面図)である。 性能評価結果を示す説明図である。 集電部材における一部分の酸化状態を拡大して示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.構成:
(燃料電池スタック100の構成)
図1は、本実施形態における燃料電池スタック100の構成を概略的に示す外観斜視図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸を示している。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池スタック100がそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図2以降についても同様である。
燃料電池スタック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向)に並べて配置された複数(本実施形態では7つ)発電単位102と、7つの発電単位102を上下から挟むように配置された一対のエンドプレート104,106とを備える。図1に示す燃料電池スタック100に含まれる発電単位102の個数は、あくまで一例であり、発電単位102の個数は燃料電池スタック100に要求される出力電圧等に応じて適宜決められる。なお、上記配列方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。
燃料電池スタック100のZ方向回りの周縁部には、上側のエンドプレート104から下側のエンドプレート106にわたって上下方向に延びる複数の(本実施形態では8つの)貫通孔108が形成されている。各貫通孔108に挿入されたボルト22とボルト22にはめられたナット24とによって、燃料電池スタック100を構成する各層は締め付けられて固定されている。
各ボルト22の軸部の外径は各貫通孔108の内径より小さい。そのため、各ボルト22の軸部の外周面と各貫通孔108の内周面との間には、空間が確保されている。燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22A)と貫通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から酸化剤ガスOGが導入され、その酸化剤ガスOGを各発電単位102に供給するガス流路である酸化剤ガス導入マニホールド161として機能し、該辺の反対側の辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22B)と貫通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の空気室166から排出されたガスである酸化剤オフガスOOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する酸化剤ガス排出マニホールド162として機能する(図2参照)。また、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における他の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22D)と貫通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から燃料ガスFGが導入され、その燃料ガスFGを各発電単位102に供給する燃料ガス導入マニホールド171として機能し、該辺の反対側の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22E)と貫通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の燃料室176から排出されたガスである燃料オフガスFOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する燃料ガス排出マニホールド172として機能する(図3参照)。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして例えば空気が使用され、燃料ガスFGとして例えば都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、導電性を有し、略矩形の平板形状の部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図2から図5は、発電単位102の構成を概略的に示す説明図である。図2には、図1、図4および図5のII−IIの位置における発電単位102の断面構成を示しており、図3には、図1、図4および図5のIII−IIIの位置における発電単位102の断面構成を示しており、図4には、図2のIV−IVの位置における発電単位102の断面構成を示しており、図5には、図2のV−Vの位置における発電単位102の断面構成を示している。
図2および図3に示すように、発電の最小単位である発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側フレーム130と、空気極側集電体134と、燃料極側フレーム140と、燃料極側集電体144と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備えている。セパレータ120、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、インターコネクタ150におけるZ方向回りの周縁部には、上述したボルト22が挿入される貫通孔108に対応する孔が形成されている。
インターコネクタ150は、導電性を有し、略矩形の平板形状の部材であり、例えばフェライト系ステンレスにより形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、本実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合、1つのインターコネクタ150は、隣接する2つの発電単位102に共有されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えておらず、最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていない。
単セル110は、電解質層112と、電解質層112を挟んで上下方向(発電単位102が並ぶ配列方向)に互いに対向する空気極(カソード)114および燃料極(アノード)116とを備える。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で電解質層112および空気極114を支持する燃料極支持形の単セルである。
電解質層112は、略矩形の平板形状部材であり、少なくともZrを含んでおり、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、CaSZ(カルシア安定化ジルコニア)等の固体酸化物により形成されている。空気極114は、略矩形の平板形状部材であり、例えば、ペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄))により形成されている。燃料極116は、略矩形の平板形状部材であり、例えば、Ni(ニッケル)、Niとセラミック粒子からなるサーメット、Ni基合金等により形成されている。このように、本実施形態の単セル110(発電単位102)は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
セパレータ120は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。セパレータ120における孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたロウ材(例えばAgロウ)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、空気極114に面する空気室166と燃料極116に面する燃料室176とが区画され、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。なお、セパレータ120が接合された単セル110をセパレータ付き単セルともいう。
図2から図4に示すように、空気極側フレーム130は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカ等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130の孔131は、空気極114に面する空気室166を構成する。空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、空気極側フレーム130によって、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス導入マニホールド161と空気室166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、空気室166と酸化剤ガス排出マニホールド162とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。
図2、図3および図5に示すように、燃料極側フレーム140は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140の孔141は、燃料極116に面する燃料室176を構成する。燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス導入マニホールド171と燃料室176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料室176と燃料ガス排出マニホールド172とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。
図2、図3および図5に示すように、燃料極側集電体144は、燃料室176内に配置されている。燃料極側集電体144は、インターコネクタ対向部146と、複数の電極対向部145と、各電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ連接部147とを備えており、例えば、ニッケルやニッケル合金、ステンレス等により形成されている。具体的には、燃料極側集電体144は、方形の平板形部材に切り込みを入れ、複数の方形部分を曲げ起こすように加工することにより製造される。曲げ起こされた方形部分が電極対向部145となり、曲げ起こされた部分以外の穴あき状態の平板部分がインターコネクタ対向部146となり、電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ部分が連接部147となる。なお、図5における部分拡大図では、燃料極側集電体144の製造方法を示すため、複数の方形部分の一部の曲げ起こし加工が完了する前の状態を示している。電極対向部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触しており、インターコネクタ対向部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102におけるインターコネクタ対向部146は、下側のエンドプレート106に接触している。燃料極側集電体144は、このような構成であるため、燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)とを電気的に接続する。なお、電極対向部145とインターコネクタ対向部146との間には、例えばマイカにより形成されたスペーサー149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)との電気的接続が良好に維持される。
図2から図4に示すように、空気極側集電体134は、空気室166内に配置されている。空気極側集電体134は、複数の略四角柱状の集電体要素135から構成されており、例えばフェライト系ステンレス等のCr(クロム)を含む金属により形成されている。ここで、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面を、インターコネクタ150の空気室側表面152という。複数の集電体要素135は、上下方向(Z方向)に直交する面方向(X方向、Y方向)において互いに間隔を空けつつ、空気室側表面152から突出するように形成されている。以下、空気極側集電体134のうち、空気極114側への突出方向の先端部を、空気極側集電体134の先端部135Bという。また、空気極側集電体134のうち、先端部135Bとインターコネクタ150の空気室側表面152とをつなぐ側面部を、空気極側集電体134の側面部135Cという。空気極側集電体134の先端部135Bは、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触している。本実施形態では、インターコネクタ150は、特許請求の範囲におけるベース部に相当し、空気室側表面152は、特許請求の範囲における第1の表面に相当する。また、空気極側集電体134は、特許請求の範囲における突出部に相当し、インターコネクタ150および空気極側集電体134は、特許請求の範囲における基材に相当する。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102における空気極側集電体134は、上側のエンドプレート104に接触している。空気極側集電体134は、このような構成であるため、空気極114とインターコネクタ150(またはエンドプレート104)とを電気的に接続する。この場合、上側のエンドプレート104は、特許請求の範囲におけるベース部に相当し、上側のエンドプレート104における空気極114に対向する側の表面は、特許請求の範囲における第1の表面に相当する。また、上側のエンドプレート104および空気極側集電体134は、特許請求の範囲における基材に相当する。なお、空気極側集電体134とインターコネクタ150とが一体の部材として形成されていてもよい。
図2および図3に示すように、空気極側集電体134の表面(先端部135Bおよび側面部135Cの表面)と、インターコネクタ150の空気室側表面152(上側のエンドプレート104における空気極114に対向する側の表面)とは、導電性のコート136によって覆われている。コート136は、酸素(O)とマンガン(Mn)とコバルト(Co)とを含んでいる。より具体的には、コート136は、マンガンとコバルトとを含むスピネル型酸化物(例えば、Mn1.5Co1.5、MnCo)により形成されている。空気極側集電体134の表面等へのコート136の形成は、例えば、スプレーコート、インクジェット印刷、スピンコート、ディップコート、めっき、スパッタリング、溶射等の周知の方法で実行される。なお、空気極側集電体134に対する熱処理によって酸化クロムの被膜ができることがあるが、その場合には、コート136は、当該被膜ではなく、当該被膜が形成された空気極側集電体134を覆うように形成された層である。以下の説明では、特記しない限り、空気極側集電体134(または集電体要素135)は「コート136に覆われた空気極側集電体134(または集電体要素135)」を意味する。コート136に覆われた空気極側集電体134およびインターコネクタ150(上側のエンドプレート104)は、特許請求の範囲における導電性部材に相当し、以下、「集電部材200」という。コート136の詳細構成は後述する。
空気極114と空気極側集電体134とは、導電性の接合層138により接合されている。接合層138は、Zn(亜鉛)とMnとCoとCu(銅)との少なくとも1つを含むスピネル型酸化物(例えば、Mn1.5Co1.5やMnCo、ZnCo、ZnMnCoO、CuMn)により形成されている。接合層(接合部)138は、例えば、接合層用のペーストが空気極114の表面の内、空気極側集電体134を構成する各集電体要素135の先端部と対向する部分に印刷され、各集電体要素135の先端部がペーストに押し付けられた状態で所定の条件で焼成されることにより形成される。接合層138により、空気極114と空気極側集電体134とが電気的に接続される。先に、空気極側集電体134は空気極114の表面と接触していると述べたが、正確には、(コート136に覆われた)空気極側集電体134と空気極114との間には接合層138が介在している。
A−2.燃料電池スタック100における発電動作:
図2に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161に酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、酸化剤ガス導入マニホールド161から各発電単位102の酸化剤ガス供給連通孔132を経て、空気室166に供給される。また、図3に示すように、燃料ガス導入マニホールド171に燃料ガスFGが供給されると、燃料ガスFGは、燃料ガス導入マニホールド171から各発電単位102の燃料ガス供給連通孔142を経て、燃料室176に供給される。
各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給され、燃料室176に燃料ガスFGが供給されると、単セル110において酸化剤ガスOGおよび燃料ガスFGの電気化学反応による発電が行われる。各発電単位102において、単セル110の空気極114は空気極側集電体134(およびコート136、接合層138)を介して一方のインターコネクタ150に電気的に接続され、燃料極116は燃料極側集電体144を介して他方のインターコネクタ150に電気的に接続されている。また、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102は、直列に接続されている。そのため、燃料電池スタック100の出力端子として機能するエンドプレート104,106から、各発電単位102において生成された電気エネルギーが取り出される。なお、SOFCは、比較的高温(例えば摂氏700度から1000度)で発電が行われることから、起動後、発電により発生する熱で高温が維持できる状態になるまで、燃料電池スタック100が加熱器により加熱されてもよい。
酸化剤オフガスOOG(各発電単位102において発電反応に利用されなかった酸化剤ガス)は、図2に示すように、空気室166から酸化剤ガス排出連通孔133、酸化剤ガス排出マニホールド162を経て、燃料電池スタック100の外部に排出される。また、燃料オフガスFOG(各発電単位102において発電反応に利用されなかった燃料ガス)は、図3に示すように、燃料室176から燃料ガス排出連通孔143、燃料ガス排出マニホールド172を経て、燃料電池スタック100の外部に排出される。
A−3.コート136の詳細構成:
上述したように、集電部材200のコート136は、マンガンとコバルトとを含むスピネル型酸化物により形成されている。また、コート136におけるマンガン濃度とコバルト濃度との合計は90atm%以上である。マンガン濃度は、コート136の成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるマンガンの原子数割合(atm%)を意味する。コバルト濃度は、コート136の成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるコバルトの原子数割合(atm%)を意味する。例えば、コート136がMn1.5Co1.5により形成されている場合、コート136の成分元素のうちの酸素を除く成分元素は、マンガンとコバルトである。
また、図2および図3に示すように、コート136は、ベースコート部136Aと、先端コート部136Bと、側面コート部136Cとを含む。ベースコート部136Aは、インターコネクタ150の空気室側表面152(上側のエンドプレート104における空気極114に対向する側の表面)の全面を覆っている。先端コート部136Bは、集電体要素135の先端部135Bの全面を覆っている。側面コート部136Cは、集電体要素135の側面部135Cの全面を覆っている。ベースコート部136Aおよび側面コート部136Cは、空気室166に露出しているのに対して、先端コート部136Bは、空気室166に露出していない。このため、ベースコート部136Aおよび側面コート部136Cは、先端コート部136Bに比べて、高い耐酸素透過性が要求される。一方、先端コート部136Bは、接合層138を介して空気極114に接合されているのに対して、ベースコート部136Aおよび側面コート部136Cは、空気極114に接合されておらず、離間している。このため、先端コート部136Bは、ベースコート部136Aおよび側面コート部136Cに比べて、高い導電性が要求される。ベースコート部136Aは、特許請求の範囲における第1のコート部に相当し、先端コート部136Bは、特許請求の範囲における第2のコート部に相当し、側面コート部136Cは、特許請求の範囲における第3のコート部に相当する。
ここで、コート136は、コバルト濃度に関し、少なくとも次の第1の要件を満たす。
<第1の要件>
「ベースコート部136Aのコバルト濃度」>「先端コート部136Bのコバルト濃度」
なお、コート136は、さらに、マンガン濃度に関し、次の第1の要件Aを満たすことが好ましい。
<第1の要件A>
「ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度」<「先端コート部136Bにおけるマンガン濃度」
さらに、コート136は、コバルト濃度に関し、次の第2の要件を満たすことが好ましい。
<第2の要件>
「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」>「側面コート部136Cにおけるコバルト濃度」>「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」
なお、コート136は、さらに、マンガン濃度に関し、次の第2の要件Aを満たすことが好ましい。
<第2の要件A>
「ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度」<「側面コート部136Cにおけるマンガン濃度」<「先端コート部136Bにおけるマンガン濃度」
さらに、コート136は、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度に関し、次の第3の要件を満たすことが好ましい。
<第3の要件>
45atm%≦「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≦70atm%
なお、50atm%≦「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≦67atm%であることがより好ましい。
さらに、コート136は、ベースコート部136Aと先端コート部136Bとにおけるコバルト濃度に関し、次の第4の要件を満たすことが好ましい。
<第4の要件>
「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」−「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≧2atm%
なお、「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」−「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≧5atm%であることがより好ましい。
なお、上記第1の要件から第4の要件を満たすコート136を含む集電部材200の作製方法の例としては、次の方法がある。すなわち、例えばインターコネクタ150および空気極側集電体134からなる基材のうちの空気室166側に配置される表面(インターコネクタ150の空気室側表面152、空気極側集電体134の先端部135Bおよび側面部135C)に、マンガンおよびコバルトの合金層をメッキ処理により形成する。次に、メッキ後の基材のうち、空気極側集電体134の先端部135Bに形成された合金層部分だけにマンガンを塗布する。次に、メッキおよびマンガン塗布後の基材に対して、大気雰囲気下において、約950℃の熱処理を施す。これにより、少なくとも第1の要件を満たすコート136を含む集電部材200を作製することができる。また、マンガン塗布の際に、さらに、空気極側集電体134の側面部135Cに、先端部135Bへの塗布量より少ない量だけマンガンを塗布することにより、第2の要件を満たすコート136を含む集電部材200を作製することができる。また、マンガン塗布量を適宜変更することにより、第3の要件や第4の要件を満たすコート136を含む集電部材200を作製することができる。
A−4.本実施形態の効果:
上述したように、本実施形態の集電部材200のコート136は、酸素とマンガンとコバルトとを含んでいる。コート136は、マンガンを含んでいるため、高い導電性を有する。ただし、コート136におけるマンガン濃度(atm%)が高いほど、コート136の耐酸素透過性が低くなり、基材の酸化を抑制できなくなる。ここで、図2および図3に示すように、コート136のベースコート部136Aは、空気室166に露出している。このため、ベースコート部136Aの耐酸素透過性が低いと、空気室166内の空気が、ベースコート部136Aから透過し易くなるため、基材(集電体要素135の側面部135C)の酸化を抑制できなくなる。一方、コート136の先端コート部136Bは、空気室166に露出していない。このため、仮に、先端コート部136Bの耐酸素透過性が低くても、基材の酸化への影響は小さい。
そこで、本実施形態の集電部材200では、コート136は、上述の第1の要件A(「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」>「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」)を満たす。ここで、後述の評価結果から、コート136におけるコバルト濃度が高いほど、コート136の耐酸素透過性が向上することが推察される。このため、本実施形態の集電部材200では、比較的に空気に晒され易いベースコート部136Aの耐酸素透過性が、比較的に空気に晒され難いベースコート部136Aの耐酸素透過性より高くなり、その結果、集電部材200全体としての耐酸化性を向上させることができる。
また、コート136は、上述の第1の要件A(「ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度」<「先端コート部136Bにおけるマンガン濃度」)を満たす場合、耐酸化性の向上と導電性の維持との両立を図ることができる。すなわち、コート136が第1の要件Aを満たすことは、ベースコート部136Aの導電性が先端コート部136Bの導電性より低いことを意味する。ここで、先端コート部136Bは、接合層138を介して空気極114に接合されており、基材と空気極114との間の導電部として機能する。このため、仮に、先端コート部136Bの導電性が低いと、集電部材200全体の導電性が低くなる。一方、ベースコート部136Aは、空気室166を介して空気極114から離間しており、基材と空気極114との間の導通部として機能しない。このため、ベースコート部136Aの導電性が低くても、基材と空気極114との間の導電性への影響は小さい。このため、コート136は、第1の要件に加えて、第1の要件Aを満たすことにより、集電部材200全体として耐酸化性の向上と導電性の維持との両立を図ることができる。
また、例えば、側面コート部136Cにおけるコバルト濃度が、第1のコート部および第2のコート部のいずれかにおけるコバルト濃度と同じである構成Xでは、コート136に、コバルト濃度差に起因して熱膨張率差が極端に大きい部分が存在する。この熱膨張率差が極端に大きい部分は、熱応力によってクラックが発生し易い。これに対して、コート136は、上述の第2の要件(「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」>「側面コート部136Cにおけるコバルト濃度」>「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」)を満たす場合、上記構成Xに比べて、コート136において熱膨張率差が極端に大きい部分が存在しないため、コート136内におけるコバルト濃度に起因してクラックが発生することを抑制することができる。なお、コート136は、上述の第2の要件A(「ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度」<「側面コート部136Cにおけるマンガン濃度」<「先端コート部136Bにおけるマンガン濃度」)を満たす場合、コート136内におけるマンガン濃度に起因してクラックが発生することを抑制することができる。
また、コート136は、上述の第3の要件(45atm%≦「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≦70atm%)を満たす場合、先端コート部136Bのコバルト濃度が45atm%未満である構成や、先端コート部136Bのコバルト濃度が70atm%より高い構成に比べて、耐酸化性を向上させつつ、高い導電性を維持することができる。
また、コート136は、上述の第4の要件(「ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度」−「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≧2atm%)を満たす場合、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度と先端コート部136Bにおけるコバルト濃度との差が2atm%未満である構成に比べて、より確実に、耐酸化性の向上と導電性の維持との両立を図ることができる。
A−5.性能評価:
複数の集電部材のサンプルを作製し、作製された複数の集電部材のサンプルを用いて性能評価を行った。図6は、性能評価結果を示す説明図である。
A−5−1.各サンプルについて:
図6に示すように、性能評価は、集電部材のサンプルA〜Lを対象として行った。サンプルA〜Lは、いずれも、上述の基材およびコート136を備えており、コート136におけるマンガン濃度およびコバルト濃度の少なくとも一方の値が互いに異なる。サンプルA〜Lのコート136は、いずれも、コート136におけるマンガン濃度とコバルト濃度との合計が略100atm%である。このため、例えばコート136におけるコバルト濃度がW(atm%)である場合、コート136におけるマンガン濃度は、100−W(atm%)である。
サンプルA,C,F,I,Kは、いずれも、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度とベースコート部136Aにおけるコバルト濃度とが同じ値であり、第1の要件(第1の要件A)を満たさない。また、サンプルA,C,F,I,Kは、先端コート部136Bとベースコート部136Aとにおけるコバルト濃度の値が互いに異なる。
一方、サンプルB,D,E,G,H,J,Lは、いずれも、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度が先端コート部136Bにおけるコバルト濃度より高く、第1の要件(第1の要件A)を満たす。また、サンプルB,D,E,G,H,J,Lは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度とベースコート部136Aにおけるコバルト濃度との少なくとも一方が互いに異なる。また、サンプルD,E,G,H,Jは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度が45atm%以上、かつ、70atm%以下であり、第3の要件を満たし、サンプルB,Lは、第3の要件を満たさない。
A−5−2.評価方法について:
集電部材の各サンプルA〜Lのコートにおけるマンガン濃度およびコバルト濃度は、走査型電子顕微鏡(SEM)に付属されたエネルギー分散型X線分光器(EDS)を用いて元素分析することにより、特定することができる。
図6中の「電気伝導率(S/cm)」は、各サンプルにおけるコート136のベースコート部136Aの800℃における電気伝導率であることを意味する。ベースコート部136Aの電気伝導率は、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度およびマンガン濃度と、コバルトおよびマンガンの各元素の電気伝導率とから算出した。
図6中の酸化被膜の厚さは、ベースコート部136Aに覆われるインターコネクタ150の空気室側表面152に形成される酸化被膜の厚さである。例えば、各サンプルを燃料電池スタック100に組み込んだ状態で、空気室166に酸化剤ガスOGを供給し、800℃、10000時間経過した後、インターコネクタ150の空気室側表面152に酸化被膜が形成される。この酸化被膜の厚さが薄いほど、ベースコート部136Aにおける耐酸素透過性が高いことを意味する。なお、酸化被膜の厚さの具体的な測定方法は次の通りである。
図7は、集電部材における一部分の酸化状態を拡大して示す説明図である。図7には、ベースコート部136Aに覆われたインターコネクタ150の空気室側表面152の近傍部分における上下方向に平行な断面が示されている。インターコネクタ150の空気室側表面152に酸化被膜Sが形成されている。図7中のRは、ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度およびコバルト濃度を特定するためのEDS分析領域R(300μmの面積の矩形領域)である。本評価では、酸化被膜Sのうち、EDS分析領域Rの左右方向(X方向)の両辺の延長線に囲まれる領域P内に位置する膜部分の厚さを測定対象とする。領域P内に位置する膜部分について、酸化被膜Sに沿った方向(X方向)に等間隔に並ぶ15点における上下方向(Z方向)の厚さを測定し、その15点の厚さの平均値を、酸化被膜Sの厚さとした。
A−5−3.評価結果について:
図6に示すように、サンプルAでは、酸化被膜Sの厚さは3.8μmであったのに対して、サンプルBでは、酸化被膜Sの厚さは3.5μmであった。この評価結果から、第1の要件A(「ベースコート部136Aにおけるマンガン濃度」<「先端コート部136Bにおけるマンガン濃度」)を満たすことによって、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。なお、サンプルAとサンプルBとでは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度(マンガン濃度)が同じ値であるため、先端コート部136Bの電気伝導率は同じ値(27S/cm)であった。
また、サンプルCでは、酸化被膜Sの厚さは3.5μmであったのに対して、サンプルDでは、酸化被膜Sの厚さは3.3μmであり、サンプルEでは、酸化被膜Sの厚さは3.0μmであった。この評価結果からも、第1の要件Aを満たすことによって、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。また、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度が高いほど、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。なお、サンプルCとサンプルD,Eとでは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度(マンガン濃度)が同じ値であるため、先端コート部136Bの電気伝導率は同じ値(60S/cm)であった。
また、サンプルFでは、酸化被膜Sの厚さは3.3μmであったのに対して、サンプルGでは、酸化被膜Sの厚さは3.0μmであり、サンプルHでは、酸化被膜Sの厚さは2.8μmであった。この評価結果からも、第1の要件Aを満たすことによって、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。また、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度が高いほど、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。なお、サンプルFとサンプルG,Hとでは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度(マンガン濃度)が同じ値であるため、先端コート部136Bの電気伝導率は同じ値(45S/cm)であった。
また、サンプルIでは、酸化被膜Sの厚さは3.0μmであったのに対して、サンプルJでは、酸化被膜Sの厚さは2.8μmであった。この評価結果からも、第1の要件Aを満たすことによって、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。なお、サンプルIとサンプルJとでは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度(マンガン濃度)は同じ値であるため、先端コート部136Bの電気伝導率は同じ値(67S/cm)であった。
また、サンプルKでは、酸化被膜Sの厚さは2.8μmであったのに対して、サンプルLでは、酸化被膜Sの厚さは2.6μmであった。この評価結果からも、第1の要件Aを満たすことによって、集電部材200全体としての耐酸化性が向上することが分かる。なお、サンプルKとサンプルLとでは、先端コート部136Bにおけるコバルト濃度(マンガン濃度)が同じ値であるため、先端コート部136Bの電気伝導率が同じ値(75S/cm)であった。
さらに、サンプルD,E,G,H,Jでは、サンプルBに比べて、先端コート部136Bの電気伝導率が高い。この評価結果から、第3の要件(45atm%≦「先端コート部136Bにおけるコバルト濃度」≦70atm%)を満たすことによって、耐酸化性を向上させつつ、高い導電性を維持できることが分かる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、集電部材200のコート136は、マンガンとコバルトとを含むスピネル型酸化物により形成されているとしたが、コート136は、酸素とマンガンとコバルトとを含んでいればよく、例えば、スピネル型酸化物以外の酸化物を含むとしてもよい。また、コート136は、さらに、酸素、マンガンおよびコバルト以外の成分元素(例えば、亜鉛(Zn)、銅(Cu))を含んでいてもよい。
また、上記実施形態において、側面コート部136Cは、ベースコート部136A側から先端コート部136B側に向かうに連れて、コバルト濃度が段階的(2段階以上)または連続的に減少するよう構成されているとしてもよい。
また、上記実施形態において、側面コート部136Cにおけるコバルト濃度が、第1のコート部および第2のコート部のいずれかにおけるコバルト濃度と同じである構成としてもよい。また、上記実施形態において、先端コート部136Bのコバルト濃度が45atm%未満である構成や、先端コート部136Bのコバルト濃度が70atm%より高い構成としてもよい。また、上記実施形態において、ベースコート部136Aにおけるコバルト濃度と先端コート部136Bにおけるコバルト濃度との差が2atm%未満である構成としてもよい。
また、上記実施形態では、集電体要素135の横方向(Y軸方向)の幅は、集電体要素135の上下方向の全長にわたって略同一であるとしているが、例えば、集電体要素135の幅が空気極114に近づくにつれて狭くなっているとしてもよい。
また、上記各実施形態において、電解質層112は固体酸化物により形成されているとしているが、電解質層112は固体酸化物の他に他の物質を含んでいてもよい。また、上記各実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。例えば、上記各実施形態では、空気極側集電体134は、Crを含む金属により形成されているが、空気極側集電体134は、コート136により覆われていれば他の材料により形成されていてもよい。また、空気極側集電体134を構成する各集電体要素135の形状は、四角柱状に限らず、インターコネクタ150側から空気極114側に突出するような形状であれば他の形状であってもよい。
また、上記各実施形態において、電解質層112と空気極114との間に、例えばセリアを含む反応防止層を設け、電解質層112内のジルコニウム等と空気極114内のストロンチウム等とが反応することによる電解質層112と空気極114との間の電気抵抗の増大を抑制するとしてもよい。また、上記各実施形態において、空気極側集電体134と、隣接するインターコネクタ150とが別部材であってもよい。また、燃料極側集電体144は、空気極側集電体134と同様の構成であってもよく、燃料極側集電体144と、隣接するインターコネクタ150とが一体部材であってもよい。また、空気極側フレーム130ではなく燃料極側フレーム140が絶縁体であってもよい。また、空気極側フレーム130や燃料極側フレーム140は、多層構成であってもよい。
また、上記実施形態では、燃料電池スタック100に含まれるすべての発電単位102について、コート136は第1の要件を満たすとしたが、燃料電池スタック100に含まれる少なくとも1つの発電単位102について、そのような構成となっていれば、集電部材200全体としての耐酸化性を向上させることができるという効果を奏する。
また、上記実施形態では、燃料電池スタック100は複数の平板形の単セル110が積層された構成であるが、本発明は、他の構成、例えば国際公開第2012/165409号に記載されているように、複数の略円筒形の燃料電池単セルが直列に接続された構成にも同様に適用可能である。
また、上記実施形態では、燃料ガスに含まれる水素と酸化剤ガスに含まれる酸素との電気化学反応を利用して発電を行うSOFCを対象としているが、本発明は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形の電解セル(SOEC)の最小単位である電解セル単位や、複数の電解セル単位を備える電解セルスタックにも同様に適用可能である。なお、電解セルスタックの構成は、例えば特開2016−81813号公報に記載されているように公知であるためここでは詳述しないが、概略的には上述した実施形態における燃料電池スタック100と同様の構成である。すなわち、上述した実施形態における燃料電池スタック100を電解セルスタックと読み替え、発電単位102を電解セル単位と読み替えればよい。ただし、電解セルスタックの運転の際には、空気極114がプラス(陽極)で燃料極116がマイナス(陰極)となるように両電極間に電圧が印加されると共に、貫通孔108を介して原料ガスとしての水蒸気が供給される。これにより、各電解セル単位において水の電気分解反応が起こり、燃料室176で水素ガスが発生し、貫通孔108を介して電解セルスタックの外部に水素が取り出される。このような構成の電解セル単位および電解セルスタックにおいても、上記実施形態と同様に、コート136は少なくとも第1の要件を満たすという構成を採用すれば、集電部材200全体としての耐酸化性を向上させることができるという効果を奏する。
22:ボルト 24:ナット 100:燃料電池スタック 102:発電単位 104,106:エンドプレート 108:貫通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 121:孔 124:接合部 130:空気極側フレーム 131:孔 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 135:集電体要素 135B:先端部 135C:側面部 136:コート 136A:ベースコート部 136B:先端コート部 136C:側面コート部 138:接合層 140:燃料極側フレーム 141:孔 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極対向部 146:インターコネクタ対向部 147:連接部 149:スペーサー 150:インターコネクタ 152:空気室側表面 161:酸化剤ガス導入マニホールド 162:酸化剤ガス排出マニホールド 166:空気室 171:燃料ガス導入マニホールド 172:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料室 200:集電部材 700:摂氏 FG:燃料ガス FOG:燃料オフガス P:領域 OG:酸化剤ガス OOG:酸化剤オフガス S:酸化被膜

Claims (5)

  1. 第1の表面を有するベース部と、前記ベース部の前記第1の表面から突出する突出部と、を含む導電性の基材と、
    前記基材のうち、少なくとも、前記ベース部の前記第1の表面と前記突出部とを覆う導電性のコートと、を備える導電性部材において、
    前記導電性部材は、固体酸化物を含む電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む電気化学反応単セルの前記空気極側に配置され、前記空気極に電気的に接続される集電部材であり、
    前記コートは、酸素とマンガンとコバルトとを含むスピネル型酸化物により形成されており、
    前記コートの成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるマンガン濃度(atm%)と、前記コートの成分元素のうちの酸素を除く成分元素におけるコバルト濃度(atm%)と、の合計が90atm%以上であり、
    前記コートのうち、前記突出部の突出方向の先端部を覆う第2のコート部における前記コバルト濃度は、50atm%以上、かつ、75atm%以下であり、かつ、前記コートのうち、前記ベース部の前記第1の表面を覆う第1のコート部における前記コバルト濃度より低い、
    ことを特徴とする導電性部材。
  2. 請求項1に記載の導電性部材において、さらに、
    前記コートのうち、前記突出部における前記先端部と前記ベース部との間に位置する側面部を覆う第3のコート部における前記コバルト濃度は、前記第1のコート部における前記コバルト濃度より低く、かつ、前記第2のコート部における前記コバルト濃度より高い、
    ことを特徴とする導電性部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の導電性部材において、
    前記第1のコート部における前記コバルト濃度と前記第2のコート部における前記コバルト濃度との差は、2atm%以上である、
    ことを特徴とする導電性部材。
  4. 固体酸化物を含む電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む電気化学反応単セルと、
    前記電気化学反応単セルの前記空気極側に配置され、前記空気極に電気的に接続される集電部材と、を備える電気化学反応単位であって、
    前記集電部材は、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の導電性部材である、
    ことを特徴とする電気化学反応単位。
  5. 固体酸化物を含む電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む電気化学反応単セルと、前記電気化学反応単セルの前記空気極側に配置され、前記空気極に電気的に接続される集電部材と、を備える複数の電気化学反応単位を備える電気化学反応セルスタックにおいて、
    前記複数の電気化学反応単位の少なくとも1つは、請求項4に記載の電気化学反応単位である、
    ことを特徴とする電気化学反応セルスタック。
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