JP6821273B2 - エアゾール容器のロック機構およびこれを用いたエアゾール容器 - Google Patents

エアゾール容器のロック機構およびこれを用いたエアゾール容器 Download PDF

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Description

本発明は、エアゾール容器の噴射ボタンをロックすることができると共に、エアゾール容器に残留する噴射剤を排出するための残ガス排出機能を備えたエアゾール容器のロック機構およびこれを用いたエアゾール容器に関する。
噴射ボタンを押し下げ操作することで噴射口から内容物を噴出させるように構成したエアゾール容器として様々なものが販売されている。この種のエアゾール容器は、内容物(例えば化粧料や整髪料)をLPGガスなどの噴射剤とともに充填した構成となっている。そして、使用者の噴射ボタン押し下げ操作により容器内に充填された内容物が噴射剤に付勢されて噴射口から外部に噴射される。
そのため、使用する意図が全くないにも拘わらず、噴射ボタンを不用意に押すと内容物が噴出する虞がある。さらに、化粧料等のエアゾール容器には、外出先においても使用できるように携帯性を持たせた小型のものも存在している。このようなエアゾール容器をバッグ等に収納して携行した場合、外部から衝撃を受けたりバッグ内の他の物品と接触したりすることで、噴射ボタンが不用意に押し下げられて内容物が噴出する虞がある。
このような問題を解決するために、噴射ボタンが不用意に押し下げられることを防止するロック機構を備えたエアゾール容器が提案されている(特許文献1)。特許文献1のロック機構は、エアゾール缶のステムに装着される噴射ボタンと、噴射ボタンの周囲を囲んで上下動自在に露出させるように組付けられたキャップと、噴射ボタンの周囲を囲んで上下動自在に挿通させるとともにエアゾール缶の上部に嵌着された肩カバーとから構成されている。特許文献1のロック機構では、キャップは肩カバーの上側に周方向に回動可能に嵌着されており、キャップを肩カバーに対して周方向反時計周り又は周方向時計周りに回動させる操作により、ロック状態およびロック解除状態の切り替えを行うことができる。
また、このようなエアゾール容器では、容器内の内容物が全て使用された後にも噴射剤が容器内に残留しており、エアゾール容器の廃棄前に、容器内に残留した噴射剤を放出させる処理(ガス抜き処理)が必要である。このガス抜き処理は、使用者がエアゾール容器の噴射ボタンを押し続けることでも実施できるが、噴射剤が抜けきるまでには比較的長い時間を要するため、使用者にとって面倒な処理となる。
特許文献2には、噴射ボタンが不用意に押し下げられることを防止するロック機構と、ガス抜き処理を容易に行うための残ガス排出機構とを備えたエアゾール容器が開示されている。特許文献2の残ガス排出機構は、半環状の係止帯を設け、該係止帯によって押し下げ状態の噴出ヘッド(エアゾール缶のステムに装着される噴射ボタン)を係止できるように構成されている。
さらに、特許文献3には、エアゾールキャップに残ガス排出機能を持たせた構成が開示されている。特許文献3のエアゾールキャップは、キャップ本体と蓋体とからなり、ガス抜き処理時には、エアゾール缶からエアゾールキャップを一旦取り外し、キャップ本体と蓋体との組付け状態を変更してから、エアゾールキャップをエアゾール缶に再度取り付ける構成となっている。
特開2011−105342号公報 特開2002−255262号公報 特開2009−179327号公報
特許文献1のロック機構は、噴射ボタン、キャップおよび肩カバーの3つの部材により構成されている。しかしながら、このようなロック機構において部材点数をさらに削減することができれば、部材調達コストの削減や、部材組付け工程の簡略化等のメリットが得られることは言うまでもない。
特許文献2の構成では、残ガス排出機構となる半環状の係止帯は、ロック機構とは別部材として設けられている。したがって、ロック機構とは別に残ガス排出機構を設けることによって部材点数が増加するといった問題がある。
また、特許文献3の構成では、ガス抜き処理を実施する時に、エアゾール缶からエアゾールキャップを一旦取り外し、キャップ本体と蓋体との組付け状態を変更して再度取り付けるといった作業が必要となる。この作業は使用者にとって煩雑なものとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、少ない部材点数で構成されるエアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器を提供することを目的とする。さらに、このようなエアゾール容器のロック機構及びこれを用いたエアゾール容器において、簡易な動作でガス抜き処理を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様であるエアゾール容器のロック機構は、エアゾール缶の上部に嵌着される肩カバーと、前記肩カバーに対して周方向に回動可能となるように上側から嵌着されるカバーキャップとからなり、前記肩カバーは、エアゾール缶のステムに装着される前面部に噴射口を備えた噴射ボタンと、その内部で前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第1中央孔部を備えた台座部と、前記噴射ボタンが前記第1中央孔部内で上下移動することを許容する一方、前記噴射ボタンが前記台座部に対して周方向に相対的に回動することを防止するように、前記噴射ボタンを前記台座部に結合するヒンジとを有しており、前記カバーキャップは、前記噴射ボタンを上下動自在に露出させる第2中央孔部を有しており、前記噴射ボタンの外側面の下端部には、リブ状の係合突起が形成され、前記カバーキャップの前記第2中央孔部における内側面の下端部には、リブ状の第1突起が形成され、前記カバーキャップを前記肩カバーに対して相対的に回動させ、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合わない位置とされた場合に前記噴射ボタンが上下動可能であるロック解除状態となり、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合う位置とされた場合に前記噴射ボタンが下動不能であるロック状態となることを特徴としている。
上記の構成によれば、カバーキャップを肩カバーに対して相対的に回動させる簡単な操作により、噴射ボタンに設けられた係合突起とカバーキャップに設けられた第1突起との係合/非係合を切り替えて、エアゾール容器をロック状態またはロック解除状態に変換することができる。また、肩カバーでは、ヒンジによって噴射ボタンを台座部に結合することで、噴射ボタンが上下移動することを許容する一方、噴射ボタンが台座部に対して周方向に相対的に回動することを防止できる。これにより、ロック機構を肩カバーおよびカバーキャップの2つの部材で構成することができる。
また、上記ロック機構は、前記カバーキャップの前記第2中央孔部における内側面の下端部には、リブ状の第2突起がさらに形成され、前記カバーキャップを前記肩カバーに対して一旦外した後、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合う位置で前記カバーキャップを前記肩カバーに組み付けることで前記係合突起が前記第2突起に押し下げられ、前記噴射ボタンが押し下げられた状態で保持されるガス抜き処理状態となる構成とすることができる。
上記の構成によれば、カバーキャップを肩カバーから一旦外した後、向きを変えて再度組み付けるといった簡単な作業のみでロック機構をガス抜き処理状態とすることができる。通常、カバーキャップを肩カバーから取り外すことは容易であり、上記ガス抜き処理は使用者に対して煩雑な作業を要求することはない。さらには、上記ロック機構は、ガス抜き処理のための専用の部材をも必要とせず、ロック機能と残ガス排出機能との両方の機能を備える場合に、部材点数を削減できる。
また、上記ロック機構では、前記係合突起は、前記噴射ボタンに対して前記ヒンジと対向する側に設けられている構成とすることができる。
上記の構成によれば、ロック/ロック解除の切り替え、およびガス抜き処理が良好に行える。
上記の課題を解決するために、本発明の第2の態様であるエアゾール容器は、上記記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴としている。
本発明のエアゾール容器のロック機構およびエアゾール容器は、部材点数の増加を回避でき、かつ、カバーキャップを肩カバーに対して相対的に回動させる簡単な操作により、エアゾール容器をロック状態またはロック解除状態に変換することができるといった効果を奏する。加えて、ロック機構をガス抜き処理状態とすることも、カバーキャップを肩カバーから一旦外した後、向きを変えて再度組み付けるといった簡単な作業のみで行うことができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態を示すものであり、エアゾール容器のロック機構の前面斜視図である。 図1のロック機構における肩カバーを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 図1のロック機構における肩カバーを示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図である。 図1のロック機構におけるカバーキャップを示す図であり、(a)は前面斜視図、(b)は後面斜視図である。 図1のロック機構におけるカバーキャップを示す図であり、(a)は平面図、(b)は底面図である。 ロック機構の平面模式図であり、(a)はロック解除状態、(b)はロック状態を示す。 ロック機構の底面模式図であり、(a)はロック解除状態、(b)はロック状態を示す。 ロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す図であり、(a)は平面模式図、(b)は底面模式図である。 ロック機構の断面模式図であり、(a)はロック解除状態、(b)はロック状態、(c)はガス抜き処理状態を示す。 本発明のロック機構が適用されるエアゾール容器の概略構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明に係るエアゾール容器のロック機構(以下、単にロック機構と称す)の好適な実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るロック機構の一実施形態を示す図であり、ロック機構の前面斜視図(斜め前方から見た斜視図)である。ここでは、エアゾール容器の噴射口が存在する側を前面側(前方)、その反対側を後面側(後方)としている。尚、図1におけるロック機構は、後述するロック解除状態を示している。
本実施の形態に係るロック機構は、肩カバー10およびカバーキャップ20の2つの部材により構成される。肩カバー10は、エアゾール缶50(図10参照)の上部に直接嵌着されるものであり、噴射ボタン12をその一部として備えている。カバーキャップ20は、肩カバー10の上側に周方向に回動可能に嵌着され、噴射ボタン12の周囲を囲んで上下動自在に露出させるように肩カバー10に組み付けられる。以下、これらの構成要素について詳細に説明する。
図2および図3は、図1のロック機構における肩カバー10を示す図であり、図2(a)は前面斜視図、図2(b)は後面斜視図、図3(a)は平面図、図3(b)は底面図である。肩カバー10は、大略的には、台座部11と噴射ボタン12とをヒンジ13により結合し、これらを一体化した構造とされている。
台座部11は、その内部で噴射ボタン12を上下動自在に移動させるべく形成された第1中央孔部111を備えた円筒形状とされている。また、台座部11の外周側面は、下部環状壁部112と、下部環状壁部112の上方に形成される上部環状壁部113とから構成されている。下部環状壁部112の外径は、例えば、エアゾール缶50の外径と同じ寸法とされ、上部環状壁部113の外径は下部環状壁部112よりも僅かに小さい寸法とされる。
上部環状壁部113には、下部環状壁部112の上端から離間する位置に、少なくとも一つの回転用突起114が形成されている。回転用突起114は、下方に向かうにつれて上部環状壁部113の壁面からの突出量が大きくなるようなテーパ面114aを有する突起とされている。
噴射ボタン12は、好適にはその外形が略円柱形状であり、台座部11の第1中央孔部111内に配置され、かつ、周方向の1箇所でヒンジ13を介して台座部11に結合されている。噴射ボタン12は、噴射口121が上部環状壁部113の上端面よりも上方に位置するように配置されている。ヒンジ13は、平板状に形成されており、一端が台座部11に接続され、他の一端が噴射ボタン12に接続されている。
ヒンジ13は、噴射ボタン12が第1中央孔部111内で上下移動することを許容する一方、噴射ボタン12が台座部11に対して周方向に相対的に回動することを防止する。ヒンジ13を用いて噴射ボタン12を台座部11に結合することにより、使用者が噴射ボタン12の上面を指で押し、噴射ボタン12を台座部11に対して相対的に押し下げることが可能である。尚、図2では、ヒンジ13は噴射ボタン12の前面側に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヒンジ13は噴射ボタン12の後面側に設けられていてもよい。
また、噴射ボタン12の後面側下端部には、噴射ボタン12の外側面から外方に突出するようにリブ状の係合突起122が設けられている。尚、図2では、係合突起122は噴射ボタン12の後面側に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、係合突起122は噴射ボタン12の前面側に設けられていてもよい。すなわち、係合突起122は、噴射ボタン12に対してヒンジ13と対向する側に設けられていれば、ロック機構におけるロック/ロック解除の切り替えおよびガス抜き処理が良好に行えるため好ましい。
図4および図5は、図1のロック機構におけるカバーキャップ20を示す図であり、図4(a)は前面斜視図、図4(b)は後面斜視図、図5(a)は平面図、図5(b)は底面図である。
カバーキャップ20は、噴射ボタン12の周囲を囲んで上下動自在に露出させるべく形成された第2中央孔部21を備えた略円筒状とされている。カバーキャップ20の下端部の外径は、例えば、下部環状壁部112の外径と同じ寸法とされる。
第2中央孔部21の内側面の下端部には、円周方向の互いに異なる位置に、該ロック機構がロック状態とされている時に噴射ボタン12の下動を規制するためのリブ状の第1突起22と、エアゾール缶50のガス抜き処理を行う時に利用されるリブ状の第2突起23とが設けられている。
カバーキャップ20の前面側には噴射ボタン12の噴射口121を臨ませるための円筒形の噴射窓24が水平方向に開設され、噴射窓24の後端は第2中央孔部21の上端開口部に連通している。また、噴射窓24と相対するカバーキャップ20の後方側には、噴射ボタン12の後面部を露出させるための後方凹部25が形成されている。尚、本実施形態では、カバーキャップ20に円筒形の噴射窓24を設けた構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、噴射窓24に代えて、上部が開放されたU字形状の噴射凹部が形成されていてもよい。
カバーキャップ20の周壁下端部の内周面には環状係合突起26が形成されている。この環状係合突起26は、肩カバー10の上側からカバーキャップ20を嵌着したときに肩カバー10の外周面に設けられている回転用突起114に係合してカバーキャップ20の不本意な分離を阻止するとともに、周方向の円滑な相対回動を可能にするガイドの役割を果たす。尚、回転用突起114にはテーパ面114aが形成されているため、カバーキャップ20を肩カバー10に組み付ける際には、カバーキャップ20を上方から押し込むだけで容易に組み付け可能である一方、一旦組み付けられた後は、環状係合突起26と回転用突起114との係合により不本意な分離が阻止される。
続いて、上記構成からなるロック機構におけるロック/ロック解除の切り替え動作について、図1、図6、図7および図9(a),(b)を参照して説明する。図6は、ロック機構の平面模式図であり、(a)はロック解除状態、(b)はロック状態を示す。図7は、ロック機構の底面模式図であり、(a)はロック解除状態、(b)はロック状態を示す。図9は、ロック機構の断面模式図であり、(a)はロック解除状態(図6(a)のA−A断面)、(b)はロック状態(図6(b)のA−A断面)を示す。
本実施の形態に係るロック機構を備えたエアゾール容器を使用する際には、ロック機構は図1,図6(a),図7(a)および図9(a)に示すロック解除状態にある。このロック解除状態では、噴射ボタン12の噴射口121はカバーキャップ20の噴射窓24に臨んでおり(図1参照)、エアゾール容器の使用者は噴射窓24を通して噴射口121を視認することでロック解除状態であることを確認できる。
ロック解除状態では、図6(a)および図7(a)に示すように、噴射ボタン12に設けられた係合突起122が、平面視(上方から見た場合)でカバーキャップ20における第1突起22および第2突起23の何れとも重なり合わない。すなわち、係合突起122の下方には、第1突起22および第2突起23の何れも存在しない(図9(a)参照)。したがって、使用者が噴射ボタン12の上面を指で押し下げた場合に、第1突起22または第2突起23によって噴射ボタン12の下動が規制されることはなく、エアゾール容器の内容物を噴射させることができる。
上述のロック解除状態から、カバーキャップ20を周方向反時計周り(矢印R1参照)に回動させると、図6(b)および図7(b)に示すように、平面視で噴射ボタン12の係合突起122がカバーキャップ20の第1突起22と重なり合う位置に移動する。この時、第1突起22が係合突起122の下に入り込んでロック状態となる(図9(b)参照)。したがって、使用者が噴射ボタン12の上面を指で押し下げた場合に、噴射ボタン12の下動が第1突起22によって規制され、エアゾール容器の内容物を噴射させることができなくなる。
また、ロック機構のロック状態では、噴射ボタン12の噴射口121はカバーキャップ20の噴射窓24に臨まない位置となって、カバーキャップ20により目視不能に隠蔽される。
このように、ロック解除状態では噴射口121が噴射窓24に臨んで目視可能とされる一方、ロック状態では噴射口121が目視不能に隠蔽されるため、エアゾール容器の使用者はロック状態にあることを容易に視認することができ、ロック機構が解除されているにも拘らずロックされているとの誤った判断によって噴射ボタン12を押し下げ操作する誤操作の発生を回避することができる。無論、肩カバー10およびカバーキャップ20において、ロック状態およびロック解除状態のそれぞれの位置を示す指標(例えば、図1の「OPEN/LOCK」のような指標)を設ければ、ロック状態およびロック解除状態の確認がさらに容易となる。上述のロック状態から、カバーキャップ20を周方向時計周り(矢印R2参照)に回動させると、再びロック解除状態となる。
このように、カバーキャップ20を周方向反時計周り(矢印R1参照)又は周方向時計周り(矢印R2参照)に回動させる簡単な操作によりエアゾール容器をロック状態またはロック解除状態に変換することができる。また、ロック機構を構成する専用の部材追加が不要であることで部品点数増加の抑制による構造の簡素化を実現できる。しかも、カバーキャップ20の着脱は不要であるから、使用の都度キャップを取り外し使用後にはキャップを取り付ける面倒な手間が不要になる。
尚、ここでは詳細な説明は省略するが、上述したロック機構では、カバーキャップ20の回動を適正な回動範囲内に規制するストッパー機構や、カバーキャップ20がロック位置やロック解除位置に到達したときにクリックを発生させるクリック発生機構を備えていることが好ましい。このクリックによってエアゾール容器のロック状態またはロック解除状態への変換動作を聴覚と手応えによって確認することができる。
また、本実施の形態に係るロック機構は、エアゾール容器のガス抜き処理を行うための残ガス排出機能を有している。ロック機構におけるガス抜き処理状態について、図8および図9(c)を参照して説明する。図8は、ロック機構がガス抜き処理状態にある場合を示す図であり、(a)は平面模式図、(b)は底面模式図である。図9(c)は、ロック機構の断面模式図であり、ガス抜き処理状態(図8(a)のA−A断面)を示す。
ロック機構をガス抜き処理状態とする場合には、ロック解除状態にあるカバーキャップ20を肩カバー10から一旦取り外し、カバーキャップ20の前後を反転させて(180°回転させて)再び肩カバー10に組み付ける。この時、カバーキャップ20の前後を反転させることで、平面視でカバーキャップ20の第2突起23が噴射ボタン12の係合突起122と重なり合う位置となる。
このように、第2突起23が係合突起122と重なり合う位置でカバーキャップ20を肩カバー10に組み付けると、係合突起122が第2突起23に押されて噴射ボタン12が下動し、ガス抜き処理状態となる(図9(c)参照)。そして、ガス抜き処理状態では、係合突起122と第2突起23との係合によって噴射ボタン12が押し下げられた位置で保持され、噴射ボタン12の上動が規制される。このため、使用者が噴射ボタン12を押し続けること無く、エアゾール容器のガス抜き処理が可能となる。また、このガス抜き処理状態では噴射口121は後方凹部25に臨み、後方凹部25を通じて噴射剤の放出が可能となる。このため、カバーキャップ20は、ガス抜き処理時に噴射剤の放出を阻害することは無い。
上述のようにロック機構をガス抜き処理状態とする場合、カバーキャップ20を肩カバー10から一旦取り外す必要はあるが、肩カバー10をエアゾール缶50から取り外す必要はない。通常、肩カバー10はエアゾール缶50から容易に取り外せない構造となっているが、カバーキャップ20を肩カバー10から取り外すことは容易であり、上記ガス抜き処理は使用者に対して煩雑な作業を要求するものではない。さらには、上記ロック機構は、ガス抜き処理のための専用の部材をも必要とせず、ロック機能と残ガス排出機能との両方の機能を備える場合に、部材点数を削減できる。
尚、図9(a),(c)に示すように、係合突起122の上面は半径方向の内側から外側にかけて高くなるような傾斜面とされ、第2突起23の下面は半径方向の内側から外側にかけて高くなるような傾斜面とされていることが好ましい。このように係合突起122および第2突起23のそれぞれの係合面に傾斜を設けることで、ガス抜き処理時に係合突起122および第2突起23の係合面で半径方向に力が逃げることを防止できる。これにより、ガス抜き処理を確実に行うことができる。
また、ガス抜き処理時において係合突起122が第2突起23の円周方向中央に確実に位置するように、肩カバー10には2枚の案内リブ14(図2(b)、図3(a)参照)を設け、カバーキャップ20には挿入リブ27(図5(b)参照)を設けてもよい。案内リブ14は、肩カバー10の上面において、係合突起122のやや外側に設けられる。挿入リブ27は、カバーキャップ20の下面において、第2突起23のやや外側に設けられる。そして、ガス抜き処理時にカバーキャップ20を肩カバー10に組み付ける際には、挿入リブ27が2枚の案内リブ14の間の溝部に入り込むように案内され、係合突起122を第2突起23の円周方向中央に確実に位置させることができる。
続いて、本発明のロック機構が適用されるエアゾール容器の一実施形態を、図10を参照して説明する。図10は、エアゾール容器の概略構成を示す分解斜視図である。
このエアゾール容器は、エアゾール缶50の上部に肩カバー10を嵌着させ、さらに肩カバー10の上部にカバーキャップ20を嵌着させて構成される。また、エアゾール缶50のステム51には、噴射ボタン12が装着される。
ロック機構がロック解除状態である時に、エアゾール容器の使用者が噴射ボタン12を指先で押し下げて下降させると、ステム51はエアゾール缶50内部の弾性部材(図示せず)の付勢力に抗して押し下げられる。これによりエアゾール缶50内の内容物が噴射剤に付勢されて噴射口121から噴射される。このとき、噴射口121はカバーキャップ20の噴射窓24に臨んでいるので、噴射口121から噴射された内容物は噴射窓24を通って外部に噴出する。また、使用者が噴射ボタン12の押し下げを解除すると、ステム51は弾性部材の付勢力により上限位置に復帰すると共にエアゾール缶50の内容物の噴射が終了する。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 肩カバー
11 台座部
111 第1中央孔部
112 下部環状壁部
113 上部環状壁部
114 回転用突起
12 噴射ボタン
121 噴射口
122 係合突起
13 ヒンジ
20 カバーキャップ
21 第2中央孔部
22 第1突起
23 第2突起
24 噴射窓
25 後方凹部
26 環状係合突起
50 エアゾール缶
51 ステム

Claims (4)

  1. エアゾール缶の上部に嵌着される肩カバーと、
    前記肩カバーに対して周方向に回動可能となるように上側から嵌着されるカバーキャップとからなり、
    前記肩カバーは、
    エアゾール缶のステムに装着される前面部に噴射口を備えた噴射ボタンと、
    その内部で前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第1中央孔部を備えた台座部と、
    前記噴射ボタンが前記第1中央孔部内で上下移動することを許容する一方、前記噴射ボタンが前記台座部に対して周方向に相対的に回動することを防止するように、前記噴射ボタンを前記台座部に結合するヒンジとを有しており、
    前記カバーキャップは、前記噴射ボタンを上下動自在に露出させる第2中央孔部を有しており、
    前記噴射ボタンの外側面の下端部には、リブ状の係合突起が形成され、
    前記カバーキャップの前記第2中央孔部における内側面の下端部には、リブ状の第1突起が形成され、
    前記カバーキャップを前記肩カバーに対して相対的に回動させ、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合わない位置とされた場合に前記噴射ボタンが上下動可能であるロック解除状態となり、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合う位置とされた場合に前記噴射ボタンが下動不能であるロック状態となることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  2. 請求項1に記載のエアゾール容器のロック機構であって、
    前記カバーキャップの前記第2中央孔部における内側面の下端部には、リブ状の第2突起がさらに形成され、
    前記カバーキャップを前記肩カバーに対して一旦外した後、平面視で前記第1突起が前記噴射ボタンの前記係合突起と重なり合う位置で前記カバーキャップを前記肩カバーに組み付けることで前記係合突起が前記第2突起に押し下げられ、前記噴射ボタンが押し下げられた状態で保持されるガス抜き処理状態となることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  3. 請求項1または2に記載のエアゾール容器のロック機構であって、
    前記係合突起は、前記噴射ボタンに対して前記ヒンジと対向する側に設けられていることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴とするエアゾール容器。
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