JP6820233B2 - ポリマー、該ポリマーを含有するレジスト組成物及びそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

ポリマー、該ポリマーを含有するレジスト組成物及びそれを用いたデバイスの製造方法 Download PDF

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本発明のいくつかの態様は、レジスト組成物に用いられるポリマーに関する。また、本発明のいくつかの態様は、上記ポリマーを含有するレジスト組成物、及び、該レジスト組成物を用いたデバイスの製造方法に関する。
近年、フォトレジストを用いるフォトリソグラフィ技術を駆使して、液晶ディスプレイ(LCD)及び有機ELディスプレイ(OLED)等の表示装置の製造並びに半導体素子の形成が盛んに行われている。上記の電子部品や電子製品のパッケージ等には、活性エネルギー線として波長365nmのi線、それより長波長のh線(405nm)及びg線(436nm)等の光が広く用いられている。
デバイスの高集積化が進み、リソグラフィ技術の微細化に対する要求が高まっており、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、極短紫外線(EUV、波長13.5nm)及び電子線(EB)のような非常に波長の短い光が露光に使用される傾向にある。これらの波長の短い光、特にEUV又は電子線を用いたリソグラフィ技術はシングルパターニングでの製造が可能であることから、EUV又は電子線等に対し高い感応性を示すレジスト組成物の必要性は、今後更に高まると考えられる。
露光光源の短波長化に伴い、レジスト組成物には、露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性のリソグラフィー特性の向上が求められている。このような要求を満たすレジスト組成物として化学増幅型レジストが知られている(特許文献1)。
しかしながら、従来の化学増幅型レジストにおいては、レジストの解像線幅が微細化するにつれて、レジストパターン倒れ及びラインパターンのラインエッジラフネス(LER)の低減を十分に抑制することは難しい。レジストパターン倒れを抑制するために、ネガ型化学増幅型レジストを用いて架橋により機械的強度を上げる方法がある。架橋剤を用いた化学増幅型のネガ型レジストは酸の存在下に架橋剤と基材樹脂成分とのエステル又はエーテル結合を形成する。その結果、ネガ型のパターンを形成しうるが、露光部分で未架橋のカルボキシル基やフェノール性水酸基が残存するため、これらがアルカリ現像時に膨潤し、ブリッジング等のディフェクト発生や丸みを帯びたレジストパターン形状となるという欠点がある。レジストパターンの倒れやブリッジ形成の防止が強く求められているが、従来のEUV又は電子線等用の化学増幅型レジスト組成物は、EUV又は電子線の吸収が小さく、感度、解像度及びパターン性能の特性を同時に満たすことは難しい。
特開平9−90637号公報 特開2000−206694号公報 SPIEAdvances in Resist Technology and Processing XV 3333,417(1998)
本発明のいくつかの態様は、粒子線又は電磁波、特に電子線又はEUV等の吸収効率が大きく、感度、解像度及びパターン性能の特性に優れたレジスト組成物に用いるポリマーを提供することを課題とする。
本発明のいくつかの態様は、上記ポリマーを含有するレジスト組成物、及び、該レジスト組成物を用いたデバイスの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、オニウム塩構造を有するユニットAと、炭素原子よりもEUV等の電磁波、並びに、電子線及びイオンビーム等の粒子線吸収の高い金属原子又は反金属原子を含む構造を有するユニットBと、を含むポリマーをレジスト組成物のポリマーとして用いることで、上記課題を解決することを見出した。すなわち、上記ポリマーを含むレジスト組成物に粒子線又は電磁波等を照射することにより、ユニットBから2次電子が生じる。そして該2次電子により上記ユニットAのオニウム塩構造が分解することで非イオン性化合物となる極性変換に加えて上記ユニットAからポリマーに結合した共役塩基(以下、「ポリマー型共役塩基」と表記)と水素陽イオンとが対となった状態を生成する。該ポリマー型共役塩基と反応性を有する上記ユニットBとの間で架橋反応が起こることでポリマー主鎖に結合する官能基同士の反応による架橋密度の高いフォトレジストパターンを構築することができ、従来技術より膨潤が少なく高感度化かつパターン倒れの抑制に成功し、本発明のいくつかの態様を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明の一つの態様は、ユニットAとユニットBとを含むポリマーであって、上記ユニットAがアニオン部とカチオン部とを有するオニウム塩構造を有し、粒子線又は電磁波の照射によりポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成するユニットであり、上記オニウム塩構造は直接又は第1スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合しており、
上記ユニットBが金属原子又は半金属原子を含む構造を有し、上記ユニットBの上記構造は直接又は第2スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合又は配位結合しており、
上記ユニットBの上記構造がポリマー鎖に共有結合しているとき、上記ポリマー型共役塩基が上記金属原子若しくは半金属原子に対して付加又は置換反応して酸エステル構造若しくはイオン対を形成するか、又は、
上記ユニットBの上記構造がポリマー鎖に配位結合しているとき、上記ユニットBの上記構造は配位性置換基を有し、上記ポリマー型共役塩基と上記配位性置換基とが配位子交換反応して錯体構造を形成することで架橋構造体を構築する、ことを特徴とするポリマーである。
上記金属又は半金属原子としては、B、Al、Si、As、Ti、Zr、Mo、Se、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po及びAtである。
本発明の一つの態様は、上記ポリマーを含有するレジスト組成物である。
また、本発明の一つの態様は、上記レジスト組成物を用いて基板上レジスト膜を形成する工程と、粒子線又は電磁波を用いて、上記レジスト膜を露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像してフォトレジストパターンを得る工程と、を含むデバイスの製造方法である。
本発明のいくつかの態様に係るポリマーは、レジスト組成物として用いたときに、粒子線又は電磁波等の吸収効率が大きく、感度、解像度及びパターン性能の特性に優れる。
本発明において、「粒子線又は電磁波」とは、電子線及び極端紫外線等を含む。
本発明において、「粒子線又は電磁波照射により」とは、ポリマーの少なくとも一部を粒子線又は電磁波に曝露することである。粒子線又は電磁波にポリマーの一部が曝露されることでポリマーの特定部分が励起又はイオン化され、活性種が生じる。該活性種により上記ユニットの一部が分解するか、該活性種が上記ユニットに付加するか、又は、該活性種により上記ユニットの水素が脱離されるか等の二次反応を起こし、ラジカルが発生する。ここで「活性種」とは、酸、ラジカルカチオン、ラジカル及び電子等のことである。
本発明において、「ポリマー型共役塩基」とは、ポリマー主鎖に直接又はスペーサを介して共有結合した共役塩基であり、スルホン酸のアニオン部及びカルボン酸のアニオン部等が挙げられる。
本発明において、「対になった状態」とは、ポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが解離した場合と結合している場合とがある。解離するのは上記オニウム塩構造が分解して発生する酸が強酸のときであり、具体的には上記オニウム塩構造のアニオン部が例えばスルホネート構造等を有するときである。結合している場合とは、上記オニウム塩構造が分解して発生する酸が弱酸のときであり、上記オニウム塩構造のアニオン部がカルボキシレート構造等を有するときである。
以下、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
<1>ポリマー
本発明のいくつかの態様であるポリマーは、ユニットAとユニットBとを有する。上記ユニットAは、カチオン部とアニオン部とを有するオニウム塩構造を有する、粒子線又は電磁波照射によりポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成するユニットAであり、上記オニウム塩構造は直接又は第1スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合している。
上記ユニットBは、金属原子又は半金属原子を含む構造(以下、「金属含有構造」ともいう)を有し、上記金属含有構造は直接又は第2スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合又は配位結合している。
上記金属含有構造がポリマー鎖に共有結合しているとき、上記ポリマー型共役塩基が上記金属原子若しくは半金属原子に対して付加又は置換反応して酸エステル構造若しくはイオン対を形成するか、又は、上記金属含有構造がポリマー鎖に配位結合しているとき、上記金属含有構造は配位性置換基を有し、上記ポリマー型共役塩基と上記配位性置換基とが配位子交換反応して錯体構造を形成することで架橋構造体を構築する。
上記ユニットA及びユニットBを含むポリマーは、ポリマーの少なくとも一部を粒子線又は電磁波で曝露することで、上記ユニットAの還元によりポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成する。上記ポリマー型共役塩基と上記ユニットBの上記金属含有構造とが反応し、共有結合、イオン結合又は配位結合の形成が起こり、架橋構造体を構築し得る。
(ユニットA)
上記ユニットAは、カチオン部とアニオン部とを有するオニウム塩構造を有し、ポリマーの少なくとも一部が粒子線又は電磁波に曝露することにより上記ポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成するものである。すなわち、ポリマー主鎖とオニウム塩構造のアニオン部とが、直接又は第1スペーサを介して共有結合し、上記オニウム塩構造の還元によりポリマー主鎖に結合したアニオン部由来のポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成させるものであれば特に制限はない。上記オニウム塩構造を有するユニットAとしては具体的に、例えば、下記一般式(1)及び(2)等で示されるものが挙げられる。しかし、これらに限定されない。
上記一般式(1)及び(2)で示されるユニットAにおいて、上記第1スペーサとしてはL及びRが対応する。
上記一般式(1)及び(2)中、Rは、水素原子;フッ素原子;及び直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、R1中の上記アルキル基は置換基を有していてもよい。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びn−ブチル基等の直鎖状アルキル基;
イソプロピル基及びt−ブチル基等の分岐状アルキル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等の環状のアルキル基;等が挙げられる。
が有しても良い置換基(以下、「第1置換基」ともいう)としては、フッ素等のハロゲン原子が挙げられる。
第1置換基としてフッ素を有するとき、Rとしては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
は炭素原子数1〜6が好ましく、1〜2であることがより好ましい。炭素原子数は、Rが第1置換基を有する場合は、第1置換基を含めたものとする。
1中に炭素−炭素一重結合を有するとき、上記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合等の不飽和結合で置換されていてもよい。不飽和結合を有するR1としては、ビニル基及びイソプロペニル基等が挙げられる。
1中にメチレン基を有するとき、上記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよい。2価のヘテロ原子含有基としては、R2において後述する。
は、上記Lを介してポリマー主鎖と上記オニウム塩構造のアニオン部とを結合できれば特に制限はないが、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルキレン基;炭素原子数6〜14のアリーレン基;及び炭素原子数4〜14のヘテロアリーレン基;からなる群から選択されるいずれかであり、R中のアルキレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基は置換基を有していても良い。
の炭素原子数1〜12の直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、n−ウンデシレン基及びn−ドデシレン基等が挙げられる。
の炭素原子数1〜12の分岐状アルキレン基としては、イソプロピレン基、イソブチレン基、tert−ブチレン基、イソペンチレン基、tert−ペンチレン基及び2−エチルへキシレン基等が挙げられる。
の炭素原子数1〜12の環状アルキレン基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基及びシクロヘキシレン基等が挙げられる。
中に炭素−炭素一重結合を有するとき、上記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合等の不飽和結合で置換されていてもよい。
不飽和結合を有するRとしては、エチニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基及びデカニレン基等の直鎖状アルケニレン基;
イソプロペニレン基、1−エチルエテニレン基、2−メチルプロペニレン基、2,2−ジメチルブテニレン基、3−メチル−2−ブテニレン基、3−エチル−2−ブテニレン基、2−メチルオクテニレン基及び2,4−ジメチル−2−ブテニレン基等の分岐状アルケニレン基;
シクロプロペニレン基、シクロブテニレン基、シクロペンテニレン基及びシクロヘキセニレン基等の環状アルケニレン基等が挙げられる。
の炭素原子数6〜14のアリーレン基としては、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランセン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピラントレン及びオヴァレン等から二個の水素原子を除いて得られる二価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
の炭素原子数4〜14のヘテロアリーレン基としては、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、キサンテン、カルバゾール、及びアクリジル等のから二個の水素原子を除いて得られる二価の芳香族複素環基が挙げられる。
が有する水素の一部又は全てがフッ素原子に置換されていることが好ましい。
がメチレン基を有するとき、上記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよい。
上記2価のヘテロ原子含有基としては、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−NHCO−、−CONH−、−NH−CO−O−、−O−CO−NH−、−NH−、−N(R)(Rは置換基を有していてもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基である。)、−N(Ar)−(Arは置換基を有していてもよい炭素原子数4〜14のアリール基である。)、−S−、−SO−及び−SO2−等からなる群より選ばれる基等が挙げられる。
上記Rである直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基は、後述のR〜Rで例示するアルキル基と同様のものが挙げられる。
上記Arである炭素原子数1〜12のアリール基は、後述のR〜Rで例示するアリール基と同様のものが挙げられる。
が有しても良い置換基(以下、「第2置換基」ともいう)としては、上記第1置換基に加えて、ヒドロキシ基、シアノ基、メルカプト基、カルボキシ基、アルコキシ基(−OR)、アシル基(−COR)、アルコキシカルボニル基(−COOR)、アリール基(−Ar)、アリールオキシ基(−OAr)、アミノ基、アルキルアミノ基(−NHR)、ジアルキルアミノ基(−N(R)、アリールアミノ基(−NHAr)、ジアリールアミノ基(−N(Ar)、N−アルキル−N−アリールアミノ基(−NRAr)、ホスフィノ基、シリル基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基(−Si−(R)、該トリアルキルシリル基のアルキル基の少なくとも1つがArで置換されたシリル基、アルキルスルファニル基(−SR)及びアリールスルファニル基(−SAr)等を挙げることができるが、これらに制限されない。
上記第2置換基におけるR、Arは上記2価のヘテロ原子含有基におけるR、Arと同様のものが挙げられる。
の炭素原子数は、Rが第2置換基を有する場合は、第2置換基を含めたものとする。
は、Rを介してポリマー主鎖と上記オニウム塩構造のアニオン部とを結合できれば特に制限はないが、例えば、直接結合;カルボニルオキシ基;カルボニルアミノ基;直鎖、分岐又は環状のアルキレンカルボニルオキシ基;直鎖、分岐又は環状のアルキレンカルボニルアミノ基;アリーレンカルボニルオキシ基;及びアリーレンカルボニルアミノ基;からなる群より選択されるいずれかであり、L1中のアミノ基、アルキレン基及びアリーレン基は置換基(以下、「第3置換基」ともいう)を有していてもよい。
なお、L1中のアリーレン基はヘテロアリーレン基であってもよい。
上記第3置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールスルファニルカルボニル基、アリールスルファニル基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリールスルホニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選択されるいずれかである。
がアルキレン基又はアルキレン基を有する基である場合、該アルキレン基として具体的に、後述のRで例示するアルキレン基と同様のものが挙げられる。
がアリーレン基又はアリーレン基を有する基である場合、該アリーレン基として具体的に、後述のRで例示するアリーレン基及びヘテロアリーレン基と同様のものが挙げられる。
が炭素原子を有する場合、第3置換基を含めた炭素原子数は1〜12が好ましい。
上記一般式(1)で表される構造としては、例えば、下記に示されるスルホネートを有する構造が挙げられる。
上記一般式(2)で表される構造としては、例えば、下記に示されるカルボキシラートを有する構造が挙げられる。
は、一般式(3)で示されるスルホニウムカチオン又は一般式(4)で示されるヨードニウムカチオンである。
上記オニウム塩のカチオン部Mの構造としては、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンであり、具体的には、下記一般式(3)及び(4)に示されるもの等が挙げられる。
〜Rはそれぞれ置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基;置換基を有してもいい炭素原子数6〜14のアリール基;置換基を有してもいい炭素原子数4〜14のヘテロアリール基;からなる群より選択されるいずれかである。
及びRは、単結合で直接に、又は、酸素原子、硫黄原子及びメチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、これらが結合するスルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンと共に環構造を形成してもよい。
3〜R5中にメチレン基を有するとき、該メチレン基の少なくとも1つが上記2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよい。
〜Rの炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル、n−オクチル基、n−ノニル、n−デシル基、n−ウンデシル、n−ドデシル等が挙げられる。
〜Rの炭素原子数1〜12の分岐状アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
〜Rの炭素原子数1〜12の環状アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタン−1−イル基、アダマンタン−2−イル基、ノルボルナン−1−イル基及びノルボルナン−2−イル基等が挙げられる。
〜R中に炭素−炭素一重結合を有するとき、上記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合等の不飽和結合で置換されていてもよい。不飽和結合を有するR〜Rとしては、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、1−メチルアリル基、2−メチルアリル基、4−ペンテニル基及び5−ヘキセニル基等の直鎖状アルケニル基;
イソプロペニル基、イソブペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、イソペンテニル基、2−エチル2−ヘキセニル基、ネオペンテニル基、イソヘキセニル基、イソトリデセニル基、イソオクタデセニル基及びイソトリアコンテニル基等の分岐状アルケニル基;
シクロペンテニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基及びシクロヘキセニル基等の環状アルケニル基;等が挙げられる。
〜Rの炭素原子数6〜14のアリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クアテルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基、ペンタレニル基、インデニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、ヘプタレニル基、ナフタセニル基、ピレニル基、クリセニル基及びテトラセニル基等が挙げられる。
〜Rの炭素原子数4〜14のヘテロアリール基としては、フラニル基、チエニル基、ピラニル基、スルファニルピラニル基、ピロリル基、イミダゾイル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾイル基、ピリジル基、ピリミジル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾフラニル基、イソクロメニル基、クロメニル基、ピラジル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、クロメニル基、チアントレニル基、ジベンゾチオフェニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、フェノキサジニル基、フェナジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾイル基、キサンテニル基、アクアジニル基及びカルバゾイル基等が挙げられる。
〜Rは置換基(以下、「第4置換基」ともいう)を有していても良く、上記第4置換基としては、上記第3置換基と同様のものが挙げられる。
〜Rの炭素原子数は、R〜Rが第4置換基を有する場合は、第4置換基を含めたものとする。
上記オニウム塩構造のカチオン部としてのスルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンとしては、例えば下記に示される構造を有するものが挙げられる。
(ユニットB)
上記ユニットBの構造としては、金属原子又は半金属原子を含む構造を有し、該構造が直接又は第2スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合又は配位結合しており、上記構造がポリマー鎖に共有結合しているとき、上記ポリマー型共役塩基が上記金属原子若しくは半金属原子に対して付加又は置換反応して酸エステル構造若しくはイオン対を形成するか、又は、上記構造がポリマー鎖に配位結合しているとき、上記構造は配位性置換基を有し、上記ポリマー型共役塩基と上記配位性置換基とが配位子交換反応して錯体構造を形成することで架橋構造体を構築するのであれば特に制限はない。
なお、上記ユニットAとユニットBとのポリマー中の比率としては、5:95〜95:5であることが好ましい。
上記金属原子又は半金属原子としては、炭素原子よりも粒子線又は電磁波等の吸収が高いものであることが好ましく、炭素原子よりもEUV、電子線又はイオンビームに対して吸収が高いものがより好ましい。そのような金属原子又は半金属原子としては、具体的に例えば、B、Al、Si、As、Ti、Zr、Mo、Se、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po及びAtからなる群より選択される少なくとも1種の原子が好ましく挙げられる。上記金属原子又は半金属原子としてはEUV、電子線又はイオンビームに対して高い吸収を有するものが好ましいが、上記ポリマー型共役塩基と反応して架橋構造体を構築するのであれば上記で例示した以外の金属であってもよい。好ましくは、Sn、Sb、Ge、Bi及びTeからなる群より選択されるいずれかの原子である。
上記ポリマーが上記ユニットBを含有することで、炭素や酸素と比較して比重が大きい原子を含み、電子線等の粒子線又はEUV等の電磁波の吸収が大きい原子を含むため、電磁波の中でも特にEUVを照射した際に2次電子の発生効率を向上させることができる。それにより、レジストの感度を上げることが可能となる。
上記ユニットBの構造としては、下記一般式(5)〜(7)に示される構造の少なくともいずれかである。
上記一般式(5)で示されるユニットBにおいて、上記第2スペーサとしてはL及びRが対応する。
上記一般式(6)及び(7)で示されるユニットBにおいて、上記第2スペーサとしてはL、R及びCが対応する。
上記一般式(5)〜(6)中、R、R及びLはそれぞれ独立に、上記一般式(1)のR、R及びLと同じ選択肢から選択される。
は上記R5と同じ選択肢から選択され、2つ以上のRを有する場合R同士が直接又は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及びメチレン基のいずれかを介して環を形成しても良い。
Xは上記金属原子又は半金属原子である。
hはXの価数−1でかつ0〜3である。
iは1〜6であり、jは0〜5であり且つXの価数並びにC及びCの配位状態により決定されるものである。
kは0〜5であり且つXの価数及びCの配位状態により決定されるものである。
上記一般式(6)及び(7)中の→は配位結合を示す。
上記一般式(5)で示される構造として、粒子線又は電磁波に対して高い吸収を有するアルキルスズ、アリールスズ、アルキルアンチモニー、アリールアンチモニー、アルキルゲルマン、アリールゲルマン、アルキルビスムチン、アリールビスムチン、アルキルテルライト及びアリールテルライトからなる群より選択されるいずれかの構造が該構造のいずれかの位置で下記一般式(15)の*部分に結合したユニットであることが好ましい。
上記一般式(5)中、上記R及び複数のRのうち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、これらが結合するXと共に環構造を形成していてもよい。
上記一般式(15)中、R、R及びLは、上記一般式(1)のR、R及びLと同じ選択肢から選択される。
上記ユニットBとして、特に簡便に合成できる点から下記一般式(16)〜(22)に示されるユニットが好ましい。
上記一般式(16)〜(22)中、R、R、R及びLは、上記一般式(5)と同じ選択肢より選ばれる。
ユニットBとして具体的には、4−ビニルフェニル−トリフェニルスズ、4−ビニルフェニル−トリブチルスズ、4−イソプロペニルフェニル−トリフェニルスズ、4−イソプロペニルフェニル−トリメチルスズ、アクリル酸トリメチルスズ、アクリル酸トリブチルスズ、アクリル酸トリフェニルスズ、メタクリル酸トリメチルスズ、メタクリル酸トリブチルスズ、メタクリル酸トリフェニルスズ、4−ビニルフェニル−ジフェニルアンチモニー、4−イソプロペニルフェニル−ジフェニルアンチモニー、4−ビニルフェニル−トリフェニルゲルマン、4−ビニルフェニル−トリブチルゲルマン、4−イソプロペニルフェニル−トリフェニルゲルマン及び4−イソプロペニルフェニル−トリメチルゲルマン、4−ビニルフェニル−トリフェニルシラン、(1−フルオロビニル)メチルジフェニルシラン、4−ビニルフェニルボロン酸1,3−プロパンジオール、4−ビニルフェニルボロン酸カテコール等のモノマーから構成されるユニットが挙げられる。
上記ポリマー型共役塩基とユニットBの反応によって架橋構造体を構築するためには、RのXからの脱離能はポリマー主鎖にLを介して共有結合したRと同様もしくは高いことが望ましい。XからのRの脱離能をRよりも高める方法として、RがRよりも多くの電子供与性基を有すること又はRがRよりも多くの電子吸引性基を有することが好ましい。
が有する電子供与性基としては、アルキル基、アルケニル基並びに、アリール基のオルト位又はパラ位に結合するアルコキシ基(−OR3a)及びアルキルチオ基(−SR3a);等が挙げられ、例えばRがフェニレン基の場合、Rは4−アルキルフェニル基、4−アルコキシフェニル基、4−アルキルスルファニルフェニル基、4−ジアルキルアミノフェニル基等が好ましい。
が有する電子吸引性基としては、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、ニトロ基、ニトロソ基、トリフルオロメチル基、アリール基に対してメタ位に置換されたアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルファニル基及びアリールスルファニル基からなる群より選択されるいずれか等が挙げられる。例えばRがフェニル基の場合、Rは2-アシルフェニレン基、3-シアノフェニレン基、2,3,5,6,−テトラフルオロフェニレン基等が好ましいが、本発明はこれらに限定されない。
上記一般式(6)で示される構造におけるCは、Rに共有結合した単座配位子又は多座配位子であり、配位原子を少なくとも1つ有する1価の有機基である。
は、上記配位性置換基としての独立単座配位子又は独立多座配位子であり、配位原子を少なくとも1つ有する分子である。Cとしては具体的に下記が挙げられる。
の独立単座配位子としては、シアニド、シアネート、チオシアネート、π電子を含む炭化水素化合物等の分子が挙げられる。Cの独立多座配位子としては、上記配位原子を2つ以上有する分子及び下記一般式(23)に示されるもの等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
19−(Y) (23)
上記一般式(23)に示されるものは、そのままの構造で、又は、ヒドロキシ基等の活性プロトンやカルボニル基等の電子吸引性基α位プロトンをs個有する場合、それらがs個脱離して生成するs価のアニオン構造として多座配位子となることができる。sは0〜4の整数である。
π電子を含む炭化水素化合物としては、エチレン、プロピレン等の鎖状オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン及びノルボルネン等の環状オレフィン;
ブタジエン及びイソプレン等の鎖状ジエン;
シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン及びノルボルナジエン等の環状ジエン;
ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサメチルベンゼン、ナフタレン及びインデン等の芳香族炭化水素;等が挙げられる。
上記一般式(23)中、R19は、置換基を有してもよく、且つ少なくとも1つのメチレン基が上記2価のへテロ原子含有基に置換されてもよいk価の有機基であり、Yは、−OH、−COOH、−NCO、−PR 、−P(OR、−P(O)R 、−SOH、−COOR又は−NHRである。Rは、水素原子又は水素原子がフッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜12の1価のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基及び炭素原子数4〜14のヘテロアリール基である。kは、1〜4の整数である。kが2以上の場合、複数のYは同一でも異なっていてもよい。Rは、上記Rと同じ選択肢から選択される。
19が有してもよい置換基は、上記一般式(1)のLの置換基(第3置換基)と同じ選択肢である。
上記k価の炭化水素基としては、例えばメタン、エタン、プロパン及びブタン等のアルカン;
エテン、プロペン、ブテン及びペンテン等のアルケン;
エチン、プロピン、ブチン及びペンチン等のアルキン等の炭素原子数1〜30の鎖状炭化水素;
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン等のシクロアルカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン及びノルボルネン等のシクロアルケン等の炭素原子数3〜30の脂環式炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン及びアントラセン等のアレーン等の炭素原子数6〜30の芳香族炭化水素等の炭化水素;等からk個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記(23)の示すものとしては、例えば、グリコール酸エステル、乳酸エステル、2−ヒドロキシシクロヘキサンー1−カルボン酸エステル、サリチル酸エステル等のヒドロキシエステル類やアセチルアセトン、メチルアセチルアセトン、エチルアセチルアセトン、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン等のβ−ジケトン類、アセト酢酸エステル、α―アルキル置換アセト酢酸エステル、β―ケトペンタン酸エステル、ベンゾイル酢酸エステル、1,3−アセトンジカルボン酸エステル等のβ―ケトエステル類、マロン酸ジエステル、α―置換マロン酸ジエステル、α―シクロアルキル置換マロン酸エステル、α―アリール置換マロン酸エステル等のβ―ジカルボン酸エステル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコールジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のジアルキレングリコール;
シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ノルボルナンジオール、ノルボルナンジメタノール、アダマンタンジオール等のシクロアルキレングリコール;
1,4−ベンゼンジメタノール、2,6−ナフタレンジメタノールカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール等のアルカントリオール;
1,2,4−シクロヘキサントリオール、1,2,4−シクロヘキサントリメタノール等のシクロアルカントリオール;
1,2,4−ベンゼントリメタノール、2,3,6−ナフタレントリメタノール、ピロガロール、2,3,6−ナフタレントリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール等のアルカンテトラオール;
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラオール1,2,4,5−ベンゼンテトラメタノール、1,2,4,5−ベンゼンテトラオール等のポリオール類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の鎖状飽和ジカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、4−シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,2,3−プロペントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、2,3,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタジエンテトラカルボン酸、1,2,5,6−シクロヘキサンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ノルボルナンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸等のカルボン酸類、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,4−ベンゼンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチレントリイソシアネート、1,2,4−シクロヘキサントリイソシアネート、1,2,4− ベンゼントリイソシアネート、テトラメチレンテトライソシアネート、1,2,4,5−シクロヘキサンテトライソシアネート、1,2,4,5−ベンゼンテトライソシアネート等のイソシアネート、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N'−ジメチルエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、N,N'−ジメチルトリメチレンジアミン、テトラメチレン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−ジ( アミノメチル) シクロヘキサン、1,4−ジアミノベンゼン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、トリアミノプロパン、N,N',N"−トリメチルトリアミノプロパンジアミン、N,N'−ジメチルテトラメチレンジアミン、1,2,4−トリアミノシクロヘキサン、1,2,4−トリアミノベンゼン、テトラアミノブタン、1,2,4,5−テトラアミノシクロヘキサン、2,3,5,6−テトラアミノノルボルナン、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン等のアミン類である。
上記一般式(6)で示される構造におけるCとして具体的には、上記一般式(23)のR26から水素原子を1つ取り除いた有機基が好ましく挙げられる。
上記一般式(6)〜(7)で示される構造を構成するモノマーとして、例えば下記が挙げられる。
(ユニットC)
本発明の一つの態様におけるポリマーは、上記のユニットA及びBの他に、酸解離性基を有し、上記オニウム塩構造が分解してする酸の存在下で酸解離性基が脱保護されることでユニットBとの反応性が増大するユニットCをさらに含有しても良い。
上記ユニットCのポリマー中の含有量としては、上記ユニットA及びユニットBの合量に対し、0〜4モル当量であることが好ましい。
上記ユニットCとして具体的には、下記一般式(8)〜(11)で挙げられるものがある。
上記一般式(8)〜(11)中のR1、R及びLは上記一般式(1)中のR、R及びLと同じ選択肢から選択される。
7は置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基である。
及びRはそれぞれ独立に、置換基を有しても良い直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基である。
上記R7、R及びR及びのうち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、環構造を形成してもよい。
10は置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基である。
11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子;及び置換基を有しても良い直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかである。
上記R10、R11及びR12のうち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、環構造を形成してもよい。
13はそれぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルスルファニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基及びハロゲン原子からなる群より選択されるいずれかであり、置換基に炭素を有する場合、これらは置換基を有する。
7〜R13中に炭素−炭素一重結合を有するとき、上記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合に置換されていてもよく、
7〜R13中にメチレン基を有するとき、上記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよい。
は1〜2の整数であり、mは、lが1のとき0〜4、lが2のとき0〜6の整数であり、
は、lが1のとき1〜5、lが2のとき1〜7の整数であり、
+nは、lが1のとき1〜5であり、lが2のとき1〜7である。
〜R10としては、上記Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタン−1−イル基、アダマンタン−2−イル基、ノルボルナン−1−イル基及びノルボルナン−2−イル基等のアルキル基等が挙げられる。
11〜R12のアルキル基としては、上記Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。
13の水素原子の一部は、水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基等に置換されていることが好ましい。
具体的には、下記に示す構造が例示できる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
(ユニットD)
本発明の一つの態様におけるポリマーは、上記のユニットA〜Cの他に、増感剤として作用し、粒子線や電磁波に対する感度を高めることができるユニットDを含有することが好ましい。
上記ユニットDのポリマー中の含有量としては、上記ユニットA及びユニットBの合量に対し、0〜1モル当量であることが好ましい。
ユニットDは、下記一般式(12)〜(14)で示される化合物が上記一般式(15)の*の位置でRと結合したものである。
上記一般式(12)〜(14)中、R15、R16及びR17は、それぞれ独立に、水素原子;電子供与性基;及び、電子吸引性基;からなる群より選択されるいずれかであり、
14及びR15のうち少なくとも一つは上記電子供与性基であり、R16のうち少なくとも一つは上記電子供与性基である。
17は、水素原子;及び置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかである。R17のアルキル基はRのアルキル基と同じ選択肢から選択される。
18は、それぞれ独立に、水素原子;及び置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、2つのR18は互いに結合して環構造を形成してもよい。R18のアルキル基はRのアルキル基と同じ選択肢から選択される。
14〜R18中に炭素−炭素一重結合を有するとき、上記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合に置換されていてもよい。
14〜R18中にメチレン基を有するとき、上記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよい。
Eは、直接結合、酸素原子、;硫黄原子及びメチレン基からなる群より選択されるいずれかである。
は、0又は1の整数であり、n及びnは、それぞれ0〜2の整数であり、n+nは2であり、nが1のときnは0〜4の整数であり、nが2のときnは0〜6の整数であり、nが1のときnは0〜4の整数であり、nが2のときnは0〜6の整数であり、nは0〜7の整数であり、nは1又は2であり、nが1のときnは0〜5の整数であり、nが2のときnは0〜7の整数である。
14、R15及びR16の電子供与性基としては、置換基を有してもよい炭素原子数1〜12アルキル基(−R);並びに、水酸基又はアセタール基に対して芳香環のオルト位又はパラ位に結合するアルコキシ基(−OR)及びアルキルチオ基(−SR);等が挙げられる。
上記Rは、上記Rとしてのアルキル基と同じ選択肢から選択される。また、Rのアルキル基が有する水素の1つがトリメチルシリル基、トリエチルシリル基及びジメチルエチルシリル基等のトリアルキルシリル基で置換されたシリル基置換アルキル基;上記アルキル基において、上記化合物(11)〜(13)が有する芳香環に直接結合していない炭素原子が持つ水素原子の少なくとも1つがシアノ基又はフルオロ基等で置換されたアルキル基;等も好ましく挙げられる。
14、R15及びR16の電子吸引性基としては、−C(=O)R;−C(=O)Ar;−C(=O)OR;−SO2;−SO2Ar;ニトロ基;ニトロソ基;トリフルオロメチル基;水酸基又はアセタール基に対してメタ位に置換された−OR;水酸基又はアセタール基に対してメタ位に置換された−OR20(R20は、置換基を有していてもよいアルキルスルファニル基、アリールスルファニル基及びアルキルスルファニルフェニル基からなる群より選択されるいずれか);水酸基又はアセタール基に対してメタ位に置換された−SR;水酸基又はアセタール基に対してメタ位に置換された−SAr;上記−C(=O)R21(R21は水素原子の一部又は全てがフッ素原子に置換されていてもよい炭素原子数1〜20の直鎖、分枝又は環状のアルキル基;置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基;置換基を有してもよい炭素原子数4〜20のヘテロアリール基;である);−C(=O)OR、−SO2及び−SR21中の炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが炭素−炭素二重結合に置換された基又は炭素−炭素三重結合に置換された基;等が挙げられる。
21のアルキル基、アリール基及びヘテロアリール基は、R3と同じ選択肢から選択できる。
上記一般式(12)〜(14)で示される化合物が上記一般式(15)の*でR基と結合したものとしては、例えば具体的に下記に示されるものが挙げられる。
(ユニットE)
本発明の一つの態様におけるポリマーは、上記のユニットA〜Dの他に、ユニットAより発生するポリマー酸が作用することで脱水反応を伴う分解反応によりスルホン酸を生成する酸増殖剤として作用し、粒子線や電磁波に対する感度を高めることができるユニットE(以下、「ユニットE」ともいう)を含有することが好ましい。
ユニットEは、下記一般式(24a)〜(24d)で示される化合物が挙げられる。
上記一般式(24a)〜(24d)のR24〜R26はそれぞれ上記一般式(3)及び(4)で示されるRと同じ選択肢から選択され、R及びRと同様に、R24〜R26は単結合で直接結合に、又は、酸素原子、硫黄原子及びメチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、互いに環構造を形成してもよい。
上記一般式(24a)〜(24d)のR〜R及びR18それぞれ、上記一般式(8)及び(14)のR〜R及びR18と同じ選択肢から選択される。
上記ユニットEとしては、例えば下記に示される構造を有するものが挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
上記ユニットEのポリマー中の含有量としては、上記ユニットA及びユニットBの合量に対し、0〜4モル当量であることが好ましい。
(その他のユニット)
本発明の一つの態様におけるポリマーは、上記ユニットA〜Eの他に、本発明の効果を損なわない範囲で、レジスト組成物として通常用いられるユニットを有していてもよい。
例えば、上記一般式(15)の*部分にエーテル基、ラクトン骨格、スルトン骨格、スルホラン骨格、エステル基、ヒドロキシ基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタニル基等を含有する骨格を有するユニット(以下、「ユニットF」ともいう)が挙げられる。
上記一般式(15)の*部分にラクトン骨格;スルトン骨格;スルホラン骨格を含有するものは下記に示すものが例示できる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
上記一般式(15)の*部分にヒドロキシ基を有する上記ユニットFは、上記ユニットAから上記ポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態が生成する際の水素源となり得、酸発生効率を向上させることができ、高感度となるため好ましい。より好ましくは、上記ユニットBに対する反応性が低く、水素源となり得るものである。
上記一般式(15)の*部分にヒドロキシ基を有する上記ユニットFとしては、下記に示すものが例示できる。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
上記ポリマーに、シロキサンユニットを含むことで、酸素エッチング耐性の高い上記ユニットBと同様に酸素エッチング耐性の高い上記シロキサンユニットを組み込むことでエッチング耐性の異なる多層膜を構築するフォトレジストにおいてスピンオングラス(SoG)層を省略して直接SoC層へとパターンを転写することが容易になるため、スループットの改善ができる。そのため、上記ユニットA〜Fに加えてシロキサンユニットを含むことも好ましい。
上記シロキサンユニットとしては、シルセスシオキサン(POSS)が好ましい。
上記シロセスシロキサンとしては、例えば、アクリロールPOSS、アクリロールイソブチルPOSS、メタクリルイソブチルPOSS、メタクリレートシクロヘキシルPOSS、メタクリレートイソブチルPOSS、メタクリレートエチルPOSS、メタクリルエチルPOSS、メタクリレートイソオクチルPOSS、メタクリルイソオクチルPOSS、メタクリルフェニルPOSS等の化合物が挙げられる。
更に、上記ユニットBに下記一般式(25)に示すようなトリス(トリメチルシリルオキシ)シリル基等のシリルエーテル類を導入することで、酸素プラズマのエッチング耐性を高く維持したうえでユニットAから発生する酸を触媒とした加水分解反応によって架橋させることが出来るためが好ましい。
(各ユニットを構成する化合物の合成方法)
上記ユニットAを構成する化合物は、後述の実施例でいくつか例示する。さらに例えば、特開2009−263487号公報を準処することでも得られる。
上記ユニットBを構成する化合物の合成は、後述の実施例でいくつか例示する。その他の方法として下記が挙げられる。
例えば上記ユニットBが上記一般式(6)で示される場合、上記ユニットBを構成する化合物としては下記一般式(26)に示される構造を有する化合物が挙げられる。下記一般式(26)で示される化合物は、例えば、下記の方法によって合成する。まず、上記金属原子又は半金属原子Xのハロゲン化物と、上記第2スペーサの一部である(L及びR)を介してRを有する重合性基に共有結合したジアミンを溶液中で混合して錯体を得る。次いで、硫酸銀を加えて沈殿した塩化銀をろ別した後にシュウ酸と水酸化ナトリウム水溶液を加えて一晩撹拌する。得られた沈殿物を回収することで下記式(26)に示される化合物を得ることが出来る。
上記ユニットCの合成としては、酸解離性基を有するモノマーの通常の合成方法で得ることができる。例えば、特WO2009/110388号公報を準処すればよい。
上記ユニットDの合成、後述の実施例でいくつか例示する。その他の方法として例えば先WO2016/133073が挙げられる。
上記ユニットEの合成としては、酸増殖剤として作用する構造をを有するモノマーの通常の合成方法で得ることができる。例えば、Journal of Photopolymer sicence and Technology 17 (2004) 427−432を準処すればよい。
上記ユニットFの合成としては、ラクトン及びスルトン骨格等を含有するモノマーの通常の合成方法で得ることができる。例えば、特開2011−184390号公報を準処すればよい。
<2>レジスト組成物
本発明の一つの態様のレジスト組成物は、上記ポリマーを含有することを特徴とする。上記ポリマー以外に、増感化合物、有機金属化合物及び有機金属錯体等の成分を任意に含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
(増感化合物)
本発明の一つの態様のレジスト組成物は、上記ポリマーのみ含有する構成であってもよいが、上記ポリマーに加えて、その他の成分、例えばユニットDに含まれる上記一般式(12)〜(14)で示される化合物をポリマーのユニットしてでなく、単体でさらに含有してもよい。レジスト組成物にこれらを含有することで、増感剤として作用し、粒子線又は電磁波に対する感度を高めることができる。
上記増感化合物のレジスト組成物中の含有量としては、上記ユニットA及びユニットBの合量に対し、0〜1モル当量であることが好ましい。
(有機金属化合物及び有機金属錯体)
本発明の一つの態様のレジスト組成物は、有機金属化合物及び有機金属錯体のいずれかをさらに含有することが好ましい。
上記金属は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、I、Xe、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、At、Rn及びRaからなる群より選択される少なくとも1種であることが、上記ユニットA及び上記ユニットBを増感できることから好ましい。
上記有機金属化合物としては、テトラアリール錫、テトラアルキル錫、ビス(アルキルホスフィン)白金等が挙げられる。
有機金属錯体としては、アクリル酸ハフニウム(IV)、アクリル酸ジルコニウム(IV)、アクリル酸ビスマス(III)、酢酸ビスマス(III)、シュウ酸スズ(II)等が挙げられる。
上記有機金属化合物及び有機金属錯体のレジスト組成物中の配合量は、ユニットAに対して0〜0.5モル当量であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明の一つの態様のレジスト組成物は、いずれの態様においても、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を配合してもよい。配合可能な成分としては、公知の添加剤、例えば、含フッ素はっ水ポリマー、酸拡散制御剤、界面活性剤、充填剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、光安定剤、酸化防止剤、イオン補足剤、有機カルボン酸、溶解抑制剤及び溶剤等から選ばれる少なくとも1つを添加してもよい。
上記含フッ素はっ水ポリマーとしては、液浸露光プロセスに通常用いられるものが挙げられ、上記ポリマーよりもフッ素原子含有率が大きい方が好ましい。それにより、レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する場合に、含フッ素はっ水ポリマーのはっ水性に起因して、レジスト膜表面に上記含フッ素はっ水ポリマーを偏在化させることができる。
上記界面活性剤は、塗布性を向上させるために用いることが好ましい。界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマー等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、レジスト組成物成分100質量部に対して0.0001〜2質量部であることが好ましく、0.0005〜1質量%であることがより好ましい。
上記酸拡散制御剤は、光酸発生剤から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を制御する効果を奏する。そのため、得られるレジスト組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れたレジスト組成物が得られる。
酸拡散制御剤としては、例えば、同一分子内に窒素原子を1個有する化合物、2個有する化合物、窒素原子を3個有する化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。また、酸拡散制御剤として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
酸拡散制御剤として具体的には、特許3577743号、特開2001−215689号、特開2001−166476号、特開2008−102383号、特開2010−243773号、特開2011−37835号及び特開2012−173505号に記載の化合物が挙げられる。
酸拡散制御剤の含有量は、レジスト組成物成分100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましく、0.03〜5質量部であることがより好ましく、0.05〜3質量部であることがさらに好ましい。
上記有機カルボン酸としては、脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸、不飽和脂肪族カルボン酸、オキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ケトカルボン酸、安息香酸誘導体、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸等を挙げることができる。電子線露光を真空化で行う際にはレジスト膜表面より揮発して描画チャンバー内を汚染してしまう恐れがあるので、好ましい有機カルボン酸としては、芳香族有機カルボン酸、その中でも例えば安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸が好適である。
有機カルボン酸の含有量は、レジスト組成物成分100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量部、更により好ましくは0.01〜3質量部である。
有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、酢酸シクロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等が好ましい。これらの有機溶剤は単独又は組み合わせて用いられる。
レジスト組成物成分は、固形分濃度として1〜40質量%で上記溶剤に溶解することが好ましい。より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは3〜20質量%である。このような固形分濃度の範囲とすることで、上記の膜厚を達成できる。
本発明のひとつの態様のレジスト組成物がポリマーを含む場合、ポリマーは、重量平均分子量が2000〜200000であることが好ましく、2000〜50000であることがより好ましく、2000〜15000であることがさらに好ましい。上記ポリマーの好ましい分散度(分子量分布)(Mw/Mn)は、感度の観点から、1.0〜1.7であり、より好ましくは1.0〜1.2である。上記ポリマーの重量平均分子量及び分散度は、GPC測定によるポリスチレン換算値として定義される。
本発明のひとつの態様の組成物は、上記組成物の各成分を混合することにより得られ、混合方法は特に限定されない。
<3>レジスト組成物の調製方法
本発明の一つの態様のレジスト組成物の調製方法は特に制限はなく、上記ポリマー及びその他の任意成分を混合、溶解又は混練する等の公知の方法により調製することができる。
上記ポリマーは、上記ユニットA及びユニットBを構成するモノマー、並びに、必要によりその他のユニットを構成するモノマーを通常の方法により適宜重合して合成できる。しかしながら、本発明に係るポリマーの製造方法はこれに限定されない。
<4>デバイスの製造方法
本発明の1つの形態は、上記レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程と、粒子線又は電磁波を用いて、上記レジスト膜を露光する工程と、上記露光されたレジスト膜を現像してパターンを得る工程と、を含むデバイスの製造方法である。
露光する工程において露光に用いる粒子線又は電磁波としては、それぞれ電子線、EUVが挙げられる。
光の照射量は、レジスト組成物中の各成分の種類及び配合割合、並びに塗膜の膜厚等によって異なるが、1J/cm以下又は1000μC/cm以下であることが好ましい。
上記レジスト組成物は、ポリマー中に増感ユニット(ユニットD)として含むか、又は、増感化合物とし含む場合、粒子線又は電磁波等の第1活性エネルギー線の照射後に、紫外線等で第2活性エネルギー線の照射を行うことも好ましい。
本発明のひとつの形態は、上記組成物を用いて、レジスト膜を形成する工程と第1活性エネルギー線を照射する工程と任意に第2活性エネルギーを照射する工程とパターンを形成する工程とを含み、個片化チップを得る前のパターンを有する基板の製造方法であってもよい。
本発明のひとつの形態は、上記組成物を用いて基板上に塗布膜を形成する工程と、第1活性エネルギー線及び任意に第2活性エネルギー線を用いて、上記塗布膜を露光し、層間絶縁膜を得る工程とを含むデバイスの製造方法であってもよい。
第1活性エネルギー線及び第2活性エネルギー線としては、本発明のいくつかの態様に係るオニウム塩構造が、第2活性エネルギー線に顕著な吸収を持たなければ特に制限はないが、第1活性エネルギー線が粒子線のとき、第2活性エネルギー線は電磁波であることが好ましい。第1活性エネルギー線が電磁波のとき、該第1活性エネルギー線の波長は第2活性エネルギー線の波長よりも短いことが好ましい。下記に各活性エネルギー線を例示する。
第1活性エネルギー線としては、レジスト膜照射後に該レジスト膜中に酸等の活性種を発生させることができれば特に制限はないが、例えば、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、電子線又は極端紫外線(EUV)等が好ましく挙げられる。
第2活性エネルギー線としては、第1活性エネルギー線の照射後にレジスト膜中に発生した酸により、上記一般式(XI)の増感化合物もしくはそれを有するユニットDのアセタール又はチオアセタール部分が脱保護して生成したケトン誘導体を活性化し得る光であればよい。例えば、KrFエキシマレーザ光、UV、可視光線等を意味し、特にUV光のうち365nm(i線)〜436nm(g線)領域の光を用いることが好ましい。
上記基板としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。例えば、シリコン、窒化シリコン、チタン、タンタル、パラジウム、銅、クロム、アルミニウム等の金属製の基板;ガラス基板;等が挙げられる。
本発明のひとつの態様において、LSI作成のための層間絶縁膜等を得るために用いるフォトリソグラフィ工程の露光に用いる活性エネルギー線としては、UV、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、電子線又は極端紫外線(EUV)等が好ましく挙げられる。
本発明のひとつの態様において、上記レジスト組成物により形成されたレジスト膜の膜厚は10〜200nmであることが好ましい。上記レジスト組成物は、スピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の適当な塗布方法により基板上に塗布され、60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間プリベークして薄膜を形成する。この塗布膜の膜厚は5〜200nmであり、10〜100nmであることが好ましい。
本発明のひとつの態様において、上記第1活性エネルギー線照射後及び第2活性エネルギー線照射との間に、上記レジスト組成物により形成された膜を60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間ポストベイクする。
ポストベイクを行うことで、上記第1活性エネルギー線照射後に生成した上記ポリマーに結合した酸とユニットBの架橋反応が進行し、ポリマー鎖の架橋密度を向上させられる。
以下、本発明のいくつかの態様を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。
本発明においてモル吸光係数は、溶媒としてクロロホルムを用い、UV−VIS吸光光度計により測定されたクロロホルム溶媒での365nmにおけるものである。
<ユニットAを構成する化合物A1の合成>
(合成例1)ジベンゾチオフェン−9−オキシドの合成
ジベンゾチオフェン7.0gをギ酸21.0gに溶解して35℃とする。これに35質量%過酸化水素水4.1gを滴下して25℃で5時間撹拌する。冷却後、反応液を純水50gに滴下し固体を析出させる。析出した固体をろ別し、純水20gで2回洗浄した後、アセトンを用いて再結晶する。これをろ過した後に乾燥することでジベンゾチオフェン−9−オキシドを7.6g得る。
(合成例2)9−フェニルジベンゾチオフェニウム−メタンスルホネートの合成
上記合成例1で得たジベンゾチオフェン−9−オキシド7.0gとベンゼン2.7gとをメタンスルホン酸33gに溶解して25℃とする。これに五酸化二リン2.6gを添加して室温で15時間撹拌する。その後純水105gを添加してさらに5分撹拌後、酢酸エチル35gで2回洗浄することで、9−フェニルジベンゾチオフェニウム−メタンスルホンネート水溶液を115g得る。
(合成例3)9−フェニルジベンゾチオフェニウム−パラ−スチレンスルホネート(化合物A1)の合成
上記合成例2で得た9−フェニルジベンゾチオフェニウム−メタンスルホネート水溶液115gとパラ‐スチレンスルホネート5.8gと塩化メチレン220gを混合し、25℃で3時間撹拌する。撹拌後、有機層を回収し、純水100gで3回洗浄した後に、回収した有機層を濃縮し、得られた固体を乾燥させて9−フェニルジベンゾチオフェニウム−パラ‐スチレンスルホネート(化合物A1)を9.9g得る。得られた化合物の365nmのモル吸光係数は1.0×10cm/mol以下である。
<ユニットAを構成する化合物A2の合成>
(合成例4)9−フェニルジベンゾチオフェニウム−4−メタクリルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホネート(化合物A2)の合成
パラ‐スチレンスルホン酸ナトリウムに代えて4−メタクリルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホン酸ナトリウムを用いる以外は上記合成例3と同様の操作を行うことで、9−フェニルジベンゾチオフェニウム−4−メタクリルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホネート(化合物A2)を12g得る。
<ユニットAを構成する化合物A3の合成>
(合成例5)2,3,5,6-テトラフルオロ-4-メタクリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの合成
2,3,5,6-テトラフルオロ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム17.5gとメタクリル酸6.2g、テトラフルオロ酢酸50mlを混合し、0度に冷却後に無水トリフルオロ酢酸22mlを加え30分間撹拌する。その後、ロータリーエバポレーターで揮発性成分を留去し、得られた白色固体をアセトン100mlで洗浄した後に乾燥することで2,3,5,6-テトラフルオロ-4-メタクリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを21g得る。
(合成例6)9−フェニルジベンゾチオフェニウム−2,3,5,6-テトラフルオロ-4-メタクリルオキシベンゼンスルホネート(化合物A3)の合成
パラ‐スチレンスルホン酸ナトリウムに代えて2,3,5,6-テトラフルオロ-4-メタクリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いる以外は上記合成例3と同様の操作を行うことで、9−フェニルジベンゾチオフェニウム−2,3,5,6-テトラフルオロ-4-メタクリルオキシベンゼンスルホネート(化合物A3)を12.8g得る。
(合成例7)トリフェニルスルホニウム‐メタンスルホネート
ジベンゾチオフェン−9−オキシドに代えてジフェニルスルホキシドを用いる以外は上記合成例2と同様の操作を行うことで、トリフェニルスルホニウム−メタンスルホネート水溶液を115g得る。
<ユニットAを構成する化合物A4の合成>
(合成例8)N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸の合成
メタクリル酸3.6gとジイソプロピルエチルアミン32.5gをジクロロメタン752gに加え、−30℃に冷却し、シアノリン酸ジエチル13.7gを加えて撹拌する。20分後、−20℃まで昇温し、N―メチルアミノエタンスルホン酸4.9gのジクロロメタン溶液47gを加える。二時間後、1N塩酸水溶液252gを加え、有機層を回収し、濃縮して得た組成物をカラムクロマトグラフィーで精製することでN‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸を5.8g得た。
(合成例9)トリフェニルスルホニウム−N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホネート(化合物A4)の合成
上記合成例8で得たN‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸5.8gと水酸化ナトリウム1.1gを純水30gに溶解させた後、上記合成例7で得たトリフェニルスルホニウム‐メタンスルホネート水溶液125gとジクロロメタン220gを加えて3時間撹拌する。その後、有機層を回収し、純水100gで3回洗浄した後に、回収した有機層を濃縮し、得られた固体を乾燥させて9−フェニルジベンゾチオフェニウム−N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホネート(化合物A4)を11g得る。
<ユニットAを構成する化合物A5の合成>
(合成例10)トリフェニルスルホニウム−4−ビニルベンゾエート(化合物A5)の合成
N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸に代えて4−ビニル安息香酸を用いる以外は上記合成例9と同様の操作を行うことで、トリフェニルスルホニウム−4−ビニルベンゾエート(化合物A5)を2.8g得る。
(合成例11)1‐(4-メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−メタンスルホネートの合成
ジベンゾチオフェン−9−オキシドに代えてテトラメチレンスルホキシドを用い、ベンゼンに代えて1−メトキシナフタレンを用いる以外は上記合成例2と同様の操作を行うことで、1‐(4-メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−メタンスルホネート水溶液を114g得る。
<ユニットAを構成する化合物A6の合成>
(合成例12)2,6−ジフルオロ−4−ビニル安息香酸の合成
4−ビニル−2,6−ジフルオロ−安息香酸8.3gと硫酸マグネシウム8.4g、2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサン・ピリジン錯体4.2g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.44g、炭酸カルシウム7.0gを純水150gと1,2−ジメトキシエタン477gに溶解し、20時間還流させる。その後、酢酸エチル500gを加えて回収した有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、2,6−ジフルオロ−4−ビニル安息香酸を5.2g得た。
(合成例13)1‐(4-メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−2,6−ジフルオロ−4−ビニルベンゾエート(化合物A6)の合成
N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸に代えて2,6−ジフルオロ−4−ビニル安息香酸を用い、トリフェニルスルホニウム−メタンスルホネートに代えて5−ナフチルテトラメチレンスルホニウム―メタンスルホネートを用いる以外は上記合成例9と同様の操作を行うことで、1‐(4-メトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−2,6−ジフルオロ−4−ビニルベンゾエート(化合物A6)を4.4g得る。
<ユニットAを構成する化合物A7の合成>
(合成例14)1−メタクリル−4−ピペリジンカルボン酸メチルの合成
N―メチルエタンスルホン酸に代えて4−ピペリジンカルボン酸メチルを用いる以外は上記合成例8と同様の操作を行うことで、1−メタクリル−4−ピペリジンカルボン酸メチルを5.9g得る。
(合成例15)トリフェニルスルホニウム−1−メタクリル−4−ピペリジンカルボキシレート(化合物A7)の合成
N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸に代えて1−メタクリル−4−ピペリジンカルボン酸メチルを用い、1時間70℃で加熱することで加水分解後に25℃に冷却し、その後トリフェニルスルホニウム−メタンスルホネートを加える以外は上記合成例9と同様の操作を行うことで、トリフェニルスルホニウム−1−メタクリル−4−ピペリジンカルボキシレート(化合物A7)を2.3g得る。
<ユニットAを構成する化合物A8の合成>
(合成例16)ジベンゾチオフェン−2−イル−ジベンゾチオフェニウム−メタンスルホネートの合成
ベンゼンに代えてジベンゾチオフェンを用いる以外は上記合成例2と同様の操作を行うことでジベンゾチオフェン−2−イル−ジベンゾチオフェニウム−メタンスルホネート水溶液を118g得る。
(合成例17)2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−4−(4−ビニルベンゾイル)ブタン酸の合成
4−ブロモスチレン7.1gをテトラヒドロフランの32gに溶解させ、そこに1mol/LメチルマグネシウムブロミドのTHF溶液39mlを5℃以下で滴下する。滴下後、5℃以下で30分撹拌し、4−ビニルフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を得る。2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロペンタン二酸無水物9.5gをTHF15gに溶解した溶液中に、4−メチルチオフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を10℃以下で滴下し、その後25℃で1時間撹拌する。撹拌後、10質量%塩化アンモニウム水溶液50gを20℃以下で添加してさらに10分撹拌し、有機層を酢酸エチル80gで抽出する。これを水で洗浄後に酢酸エチル及びテトラヒドロフランを留去することで得た固体をカラムクロマトグラフィーで精製することで2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−4−(4−ビニルベンゾイル)ブタン酸を9.1g得る。
(合成例18)ジベンゾチオフェン−2−イル−ジベンゾチオフェニウム−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−4−(4−ビニルベンゾイル)ブタネート(化合物A8)の合成
N‐メタクリル‐N‐メチルアミノエタンスルホン酸に代えて2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−4−(4−ビニルベンゾイル)ブタン酸を用い、トリフェニルスルホニウム−メタンスルホネートに代えてジベンゾチオフェン−2−イル−ジベンゾチオフェニウム−メタンスルホネートを用いる以外は上記合成例9と同様の操作を行うことで、9−(2−ジベンゾチオフェニル)ジベンゾチオフェニウム−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−4−(4−ビニルベンゾイル)ブタネート(化合物A8)を11.6g得る。
<ユニットAを構成する化合物A9の合成>
(合成例19)ビス(4−tert−ブチルベンゼン)ヨードニウム−4−メタクリルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホネート(化合物A9)の合成
硫酸36gに1−ヨード−4−tert−ブチルベンゼン9.1gを加え、その後10℃以下で過硫酸カリウム35gを少しずつ加えて30分間撹拌する。撹拌後、t−ブチルベンゼン62.8gを加えて25℃で3時間さらに撹拌する。撹拌後、10℃以下で純水68.2gを加えた後、塩化メチレン90gと4−メタクリロイルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホン酸ナトリウム11.5gを添加して25℃で2時間程度撹拌する。これを分液して水で3回洗浄後に塩化メチレンを留去することで粗体を得る。粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=90/10(体積比))により精製することでビス(4-tert−ブチルベンゼン)ヨードニウム−4−メタクリルオキシ−1,1,2−トリフルオロブタンスルホネート(化合物A9)を18.7g得る。
<ユニットAを構成する化合物A10の合成>
(合成例20)4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノンの合成
塩化アルミニウム3.0gを塩化メチレン28gに添加して0℃とする。これにジフェニルスルフィド4.0gを添加した後に4-ブロモベンゾイルクロリド3.4gを塩化メチレン6.8gに溶解して30分かけて滴下する。滴下後25℃で1時間撹拌し、純水60gを添加してさらに5分撹拌後、トルエン20gで2回洗浄する。これを分液して、得られた有機層を溶媒留去する。得られた残留物をイソプロピルアルコール30g用いた再結晶によって精製することで、4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノンを5.2g得る。
(合成例21)4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノンジメチルアセタールの合成
上記合成例20で得られた4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノン5.0gをメタノール30gに溶解し、これにオルトギ酸トリメチル5.0gと濃硫酸を30mg添加して60℃で4時間撹拌する。撹拌後、3質量%重曹水を150g添加してさらに10分間撹拌して固体を析出させる。析出した固体をろ別し、塩化メチレン30gに再溶解する。これを水で3回洗浄後に塩化メチレンを留去することで4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノンジメチルアセタールを5.0g得る。
(合成例22){4−[ジメトキシ−(4−フェニルスルファニルフェニル)メチル]フェニル}ジフェニルスルホニウム−パラ−スチレンスルホネート(化合物A10)の合成
あらかじめ乾燥させたフラスコにテトラヒドロフラン2.0g、マグネシウム0.4g及び1,2−ジブロモエタンを加えてマグネシウムを活性化させる。活性化したことを確認後、溶液を50℃に昇温し、そこに上記合成例20で得た4−ブロモ−4'−フェニルスルファニルベンゾフェノンジメチルアセタール4.0gをTHF6.0gに溶解させたものを滴下する。滴下後、50℃で5h撹拌し、4−[ジメトキシ−(4−フェニルスルファニルフェニル)メチル]フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を得る。ジフェニルスルホキシド1.9gとトリメチルシリルクロライド1.8gとトリエチルアミン0.8gを塩化メチレン9.5gに溶解した溶液中に、4−[ジメトキシ−(4−フェニルスルファニルフェニル)メチル]フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を10℃以下で滴下し、その後25℃で1時間撹拌する。撹拌後、10質量%塩化アンモニウム水溶液30gを5℃以下で添加してさらに10分撹拌し、イソプロピルエーテル5.0gで2回洗浄する。その後、塩化メチレン40gとパラ−スチレンスルホン酸ナトリウム2.2gを添加して25℃で2時間程度撹拌する。これを分液して水で3回洗浄後に塩化メチレンを留去することで粗結晶を得る。粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=90/10(体積比))により精製することで{4−[ジメトキシ−(4−フェニルスルファニルフェニル)メチル]フェニル}ジフェニルスルホニウム−パラ−スチレンスルホネート(化合物A10)を5.4g得る。得られた化合物の365nmのモル吸光係数は1.0×10cm/mol以下である。
(合成例23)[4−(4−フェニルスルファニルベンゾイル)フェニル]ジフェニルスルホニウム−パラ−スチレンスルホネート(化合物A11)の合成
合成例22で得られた{4−[ジメトキシ−(4−フェニルスルファニルフェニル)メチル]フェニル}ジフェニルスルホニウム−パラ−スチレンスルホネート2.0gをメタノール20gに溶解する。この溶液にメタンスルホン酸0.05gを加えて30℃で2時間撹拌する。撹拌後トリエチルアミン0.1gを添加してから、メタノールを留去する。得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで)[4−(4−フェニルスルファニルベンゾイル)フェニル]ジフェニルスルホニウム−パラ−スチレンスルホネート(化合物A11)を1.3g得る。得られた化合物の365nmのモル吸光係数は7.0×10cm/molである。
<ユニットBを構成する化合物B1の合成>
(合成例23)4−ビニルフェニル−トリフェニルスズ(化合物B1)の合成
あらかじめ水分を除去したフラスコにマグネシウム1.2gとTHF6gとを加える。これに、4−ビニルブロモベンゼン 6.0gをTHF12.0gに溶解した溶液を1時間かけて滴下する。滴下後に1時間撹拌した後、得られた4−ビニルフェニルマグネシウムブロミド溶液を別途準備した塩化トリフェニルスズ 7.3gとTHF36gとを加えたフラスコ中に5℃で30分間かけて滴下する。滴下後、30分撹拌した後に1%塩化アンモニウム水溶液600gを加えて、さらに10分間撹拌する。その後、THFを留去し、トルエン60gを用いて抽出する。これを分液し、得られた有機層を純水60gで3回洗浄する。その後、分液して得られた有機層を溶媒留去した後にカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95(体積比))により精製することで、4−ビニルフェニル−トリフェニルスズ(化合物B1)を5.6g得る。
<ユニットBを構成する化合物B2の合成>
(合成例24)4−イソプロペニルフェニル−トリフェニルスズ(化合物B2)の合成
4−ビニルブロモベンゼンに代えて4−イソプロペニルブロモベンゼンを用いる以外は上記合成例23と同様の操作を行うことで、4−イソプロペニルフェニル−トリフェニルスズ(化合物B2)を7.1g得る。
<ユニットBを構成する化合物B3の合成>
(合成例25)4−ビニルフェニル−トリブチルスズ(化合物B3)の合成
塩化トリフェニルスズに代えて塩化トリブチルスズを用いる以外は上記合成例23と同様の操作を行うことで、4−ビニルフェニル−トリブチルスズ(化合物B3)を5.1g得る。
<ユニットBを構成する化合物B4の合成>
(合成例26)4−ビニルフェニル−トリフェニルゲルマン(化合物B4)の合成
塩化トリフェニルスズに代えて塩化トリフェニルゲルマニウムを用いる以外は上記合成例23と同様の操作を行うことで、4−ビニルフェニル−トリブチルゲルマン(化合物B4)を3.1g得る。
<ユニットBを構成する化合物B5の合成>
(合成例27)フェニル−4−スチレニルテルリド(化合物B5)の合成
塩化トリフェニルスズに代えてジフェニルデテルリドを用いる以外は上記合成例23と同様の操作を行うことでフェニル−4−スチレニルテルリド(化合物B5)を8.6g得る。
<ユニットD1を構成する化合物の合成>
(合成例28)4−(2−ビニルオキシ)エチルチオブロモベンゼンの合成
4−ブロモチオフェノール5.0gとクロロエチルビニルエーテル5.7gと炭酸カリウム7.3gとをアセトン20gに溶解して還流温度で3時間撹拌した。その後、室温まで冷却し、純水60gを添加して5分間撹拌した。これにトルエン90gを添加して抽出して水で分液洗浄した。その後トルエンを留去することで、4−(2−ビニルオキシ)エチルチオブロモベンゼン6.4gを得る。
(合成例29)4−(2−ビニルオキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノンの合成
4−(2−ビニルオキシ)エチルチオブロモベンゼン10.2gをテトラヒドロフランの32gに溶解させ、そこに1mol/LメチルマグネシウムブロミドのTHF溶液39mlを5℃以下で滴下する。滴下後、5℃以下で30分撹拌し、4−メチルチオフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を得る。2,4−ジメトキシベンゾイルクロリド8.8gをTHF15gに溶解した溶液中に、4−メチルチオフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を10℃以下で滴下し、その後25℃で1時間撹拌する。撹拌後、10質量%塩化アンモニウム水溶液50gを20℃以下で添加してさらに10分撹拌し、有機層を酢酸エチル80gで抽出する。これを水で洗浄後に酢酸エチル及びテトラヒドロフランを留去することで粗結晶を得る。粗結晶をエタノール120gで再結晶させ、4−(2−ビニルオキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノン)を8.4g得る。
(合成例30)4−(2−ヒドロキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノンの合成
4−(2−ビニルオキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノン5.0gと、純水3.3g、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸0.44gとをアセトン30gに添加して還流温度にて3時間撹拌した。その後室温に冷却し、純水85gを添加して5分間撹拌後に酢酸エチルで抽出した。これを水で分液洗浄後に酢酸エチルを留去することで4−(2−ヒドロキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノン4.6gを得る。
(合成例31)4−(2−メタクリルオキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノンの合成
4−(2−ヒドロキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノン 5gとメタクリル酸無水物2.9gをTHF15gに溶解し、これに20℃以下になるようにトリエチルアミン1.9gを30分で滴下する。滴下後、25℃で3時間撹拌した後に純水40gを加えてさらに10分撹拌する。これを酢酸エチル50gで抽出し、純水で分液洗浄する。その後酢酸エチルを留去することで目的の4−(2−メタクリルオキシ)エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノンを5.1g得る。得られた化合物の365nmのモル吸光係数は1.1×10cm/molである。
(合成例32)4−[(2−メタクリルオキシ)エチルチオ]−フェニル−(2',4'−ジメトキシフェニル)ジメトキシメタン(化合物D1)の合成
4−(2−メタクリルオキシ) エチルチオ−2',4'−ジメトキシベンゾフェノン6.7gと硫酸47mgとオルトギ酸トリメチル13.5gとをメタノール12.5gに溶解し、これを還流温度で3時間攪拌する。その後室温まで冷却し、これに5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液50gを追加した後、10分間さらに撹拌し、析出した結晶をろ過する。結晶を回収して酢酸エチル50gに再溶解後に水で洗浄する。その後、酢酸エチルを留去することで4−[(2−メタクリルオキシ)エチルチオ]−フェニル−(2',4'−ジメトキシフェニル)ジメトキシメタン(化合物D)を2.6g得る。
得られた化合物の365nmのモル吸光係数は1.0×10cm/mol以下である。
<ポリマー1の合成>
(合成例33)ポリマー1の合成
ユニットAを構成する化合物A1を3.6g、ユニットBを構成する化合物B1を5.3g、並びに、重合開始剤としてジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.31gと2−メルカプトエタノール0.06gとを、メタノール9gとγ−ブチロラクトン9g、シクロヘキサノン9gの混合溶液に溶解して脱酸素する。これをあらかじめ70℃に加熱したメタノール3gとγ−ブチロラクトン3g、シクロヘキサノン3gの混合液に4時間かけて滴下する。滴下後に2時間撹拌してその後に冷却する。冷却後に90gのジイソプロピルエーテルに滴下することで再沈殿する。これをろ過し、真空乾燥することで目的のポリマー1を5.4g得る。
上記にポリマーのユニット比の開示があるが、本発明のいくつかの態様のポリマーはこれに限定されない。
<ポリマー2〜28の合成>
(合成例34)ポリマー2〜28の合成
上記合成例33に倣い、ユニットAを構成する上記化合物A1〜A6、ユニットBを構成する上記化合物B1〜B5、ユニットCを構成するモノマーC1〜C5、ユニットDを構成する上記化合物D1、ユニットEを構成するモノマーE1及びユニットFを構成するモノマーF1〜F3、酸に対する反応性が低いモノマーG1でポリマー2〜28を合成した。モノマーC1〜C2、モノマーF1、F3は購入品であり、モノマーE1、F2及びモノマーG1は当該化合物の前駆体となるアルコール体を上記の公報及び文献に倣いエステル化反応することで合成した。下記に構造を示す。
なお、合成した各ポリマーの詳細を表1に示す。
モノマーC1:4−tert-ブトキシスチレン
モノマーC2:1−エトキシエトキシメタクリレート
モノマーE1:2-ヒドロキシピナニル−3−パラスチレンスルホネート
モノマーF1:α−メタクリルオキシ−γ−ブチロラクトン
モノマーF2:2−メタクリロイルオキシ−1,3−プロパンスルトン
モノマーF3:3−ヒドロキシアダマンタン−1−メタクリレート
モノマーG1:トリフェニル−(4−メタクリルオキシフェニル)メタン
添加剤A:(4−メチルチオ)フェニル−(4'−フェニルチオ)フェニル−ジメトキシメタン
<レジスト組成物の調製>
(実施例1〜6及び比較例1のサンプル調製)
上記ポリマーのいずれか400mgをγ−ブチロラクトン4mlとシクロヘキサノン4mlとの混合溶媒に溶解して、実施例1〜6及び比較例1のレジスト組成物サンプルを調製する。実施例5のサンプルに関しては、増感化合物として更に添加剤Aを45mg添加する。サンプルの構成については表2及び表3に記載する。
(比較例2のサンプルの調整)
p−ヒドロキシスチレン(分子量8000)350mgと架橋剤として1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル30mg、酸発生剤としてトリフェニルスルホニウム-ノナフルオロスルホネート20mg及び酸拡散制御剤としてトリオクチルアミン1.5mgをシクロヘキサノン8mlに溶解して比較例2に示すサンプル5を調製する。
<現像液の調製>
上記ポリマー1〜28のうち、感度評価で用いるポリマー1、2、11、13、18及び28に対し、各ポリマーが15質量%溶解するように、純水、メタノール、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(AN)、及びメチルエチルケトン(MEK)をそれぞれ組成が0〜90容量%の範囲になるように配合し、それぞれのポリマーに合わせた現像液を調製する。ポリマー1、2、11、13、18及び28の結果を表2に示す。
<電子線感度評価>
あらかじめヘキサメチレンジシラザンを修飾したシリコンウェハ上に上記レジスト組成物のサンプル1をスピンコートする。これを110℃のホットプレート上に1分間プレベークすることで、厚さ200nmの塗布膜が形成された基板を得る。該基板の塗布膜に対し、電子線描画装置を用いて、30keVの電子線により2μmのラインアンドスペースパターンとなるように描画する。電子線照射後の基板を130℃のホットプレート上に5分間ポストベイクした後、上記現像液を用いて1分間現像し、その後に純水でリンスすることで2μmのラインアンドスペースパターンを得る。このときの照射量をEmax[μC/cm]として電子線照射による感度を求める。また、得られたパターンの形状を観察して矩形パターンが得られているかを評価する。矩形パターンが得られている場合を○、テーパー状のパターン形状となる場合を△、パターンが得られない場合を×として評価する。
実施例1〜3及び比較例1における上記サンプル2〜4に対しては、上記と同様にして感度評価を行い、比較例2におけるサンプル5のみ2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)を用いて現像することで感度評価を行う。
結果を表3に示す。表3においては、実施例1の感度を100として、それに対するサンプル(実施例2、3及び比較例1、2)の評価結果を相対値として算出する。
表3の実施例1〜3は電子線照射後に加熱することで、生成したポリマー酸とユニットBの架橋反応により溶解性が変化し、パターンを得ることが出来る。一方、ユニットBの代わりに金属原子を持たないユニットGを用いた比較例1の場合、実施例1の5倍以上照射してもパターニング出来ない。これはユニットBが加熱により上記ポリマー型共役塩基との間で架橋反応が起こる事で露光部と未露光部の溶解コントラストが生じるためであり、架橋構造体の構築にはポリマーにおいてユニットBが重要であることがわかる。
表3の実施例1と比較例2の比較より、実施例1の結果は比較例2より感度及びパターン形状において優れていることがわかる。実施例1は金属原子又は反金属原子を含む構造(スズ原子を含有する構造)を有するユニットBを導入することで電子線照射による2次電子発生効率が向上する。それにより、ユニットAの分解効率が増加する。そのため電子線照射により発生した僅かな酸の触媒反応を利用する比較例2よりも感度が高く、重合によりポリマー中に均一にユニットA及びBを分散させることで、ポリマー酸が膜中で均一に発生するためにパターン形状が良くなると言える。ユニットBが含有するスズ原子はEUV吸収が高い原子でもあるため、EUVにおいても同様の効果が期待できる。
実施例1と実施例2の比較より、実施例2のポリマー2に導入された化合物A2のようにポリマー主鎖と酸構造の間に柔軟なフルオロアルキル基をスペーサー構造として持つことで露光後の加熱により分子運動し、フェニレン基をスペーサー構造とする化合物A1と比較して架橋反応が起こり易く剛直なり、実施例1のポリマー1より高感度化する。スペーサー構造とは、上記一般式(1)及び(2)のL及びR部分に相当する。
実施例1と実施例3との比較より、実施例3の酸解離性基ユニットであるユニットCを導入することでユニットAから生成するポリマー酸により脱保護されて生じるカルボン酸のポリマー酸が露光後の加熱により、ユニットBと架橋反応する。それにより架橋密度が向上し感度に優位性が生じる。ユニットBは酸と反応性を持つため、ユニットCのような酸触媒によりポリマー酸を生成するユニットを導入しても競争的に酸を失活させることが出来るため、酸拡散制御剤などを添加することなくパターンを形成することが出来る。
<光増感評価>
電子線評価と同様の方法でサンプル6〜8をスピンコート後に2μmのラインアンドスペースパターンとなるように電子線を用いて描画した後に、取り出したウェハーをバンドパスフィフィルターを用いて露光波長が365nm±5nmとなるようにしたブラックライト(FL8BL、日立アプライアンス(株)製)を用いて、ウェハー全面に500mJ/cm照射する。UV照射後の基板を130℃のホットプレート上に5分間ポストベイクした後、上記現像液を用いて1分間現像し、その後に純水でリンスすることで2μmのラインアンドスペースパターンを得る。このときの照射量をEmax[μC/cm]として電子線照射による感度を求める。結果を表4に示す。表4においては、表3の実施例1の感度を100として、それに対するサンプルの評価結果を相対値として算出した。
表4の実施例4〜7との比較より、酸触媒反応により365nmに感光性を持つ化合物を生成しないポリマー1は365nmのモル吸光係数が1.0×10cm/mol以下と小さいため、光照射による高感度化は見られなかった。一方でポリマーにユニットAとして酸触媒反応により化合物A11となる化合物A10や同様に酸触媒反応により365nmの吸収が大きくなる化合物D1及び添加剤Aを加えた場合、365nmの光を吸収して酸発生する若しくは増感剤として働くことで、ユニットAの酸発生を促進することで高感度化できる。
本発明のいくつかの態様により、EUV等の粒子線又は電磁波の吸収効率が大きく、感度、解像度及びパターン性能の特性に優れたポリマー、該ポリマーを含有するレジスト組成物を提供することができる。

Claims (12)

  1. ユニットAとユニットBとを含むポリマーであって、
    前記ユニットAがアニオン部とカチオン部とを有するオニウム塩構造を有し、粒子線又は電磁波の照射によりポリマー型共役塩基と水素陽イオンとが対となった状態を生成するユニットであり、前記オニウム塩構造は直接又は第1スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合しており、
    前記ユニットAが、下記一般式(1)に示される構造であるポリマーであり、

    (前記一般式(1)中、R は、水素原子;フッ素原子;及び直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、R 中の前記アルキル基は置換基を有していてもよく、
    は、炭素原子数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルキレン基;炭素原子数6〜14のアリーレン基;及び炭素原子数4〜14のヘテロアリーレン基;からなる群から選択されるいずれかであり、R 中のアルキレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基は置換基を有していてもよく、
    は、直接結合;カルボニルオキシ基;カルボニルアミノ基;直鎖、分岐又は環状のアルキレンカルボニルオキシ基;直鎖、分岐又は環状のアルキレンカルボニルアミノ基;アリーレンカルボニルオキシ基;及びアリーレンカルボニルアミノ基;からなる群より選択されるいずれかであり、L 中のアミノ基、アルキレン基及びアリーレン基は置換基を有していてもよく、
    、R 及びL 中に炭素−炭素一重結合を有するとき、前記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合で置換されていてもよく、
    、R 及びL 中にメチレン基を有するとき、前記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
    は、下記一般式(3)で示されるスルホニウムカチオン又は下記一般式(4)で示されるヨードニウムカチオンである。)
    (前記一般式(3)及び(4)中、R 〜R はそれぞれ独立に、直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基;炭素原子数6〜14のアリール基;炭素原子数4〜14のヘテロアリール基;からなる群より選択されるいずれかであり、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、
    〜R 中に炭素−炭素一重結合を有するとき、前記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合で置換されていてもよく、
    〜R 中にメチレン基を有するとき、前記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
    及びR は、単結合で直接に、又は、酸素原子、硫黄原子及びメチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、前記アルキル基、前記アリール基及び前記ヘテロアリール基が結合するスルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンと共に環構造を形成してもよい。)
    前記ユニットBが金属原子又は半金属原子を含む構造を有し、前記ユニットBの前記構造は直接又は第2スペーサを介してポリマー主鎖に共有結合しており
    前記ポリマー型共役塩基が前記金属原子若しくは半金属原子に対して付加又は置換反応して酸エステル構造を形成し、
    前記ユニットBが、下記一般式(5)に示される構造である、ポリマー。
    (前記一般式(5)中、R 、R 及びL はそれぞれ独立に、前記一般式(1)のR 、R 及びL と同じ選択肢から選択され、
    は前記一般式(3)のR と同じ選択肢から選択され、
    Xは前記金属原子又は半金属原子であり、
    前記一般式(5)中、上記R 及び複数のR のうち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、前記R 及び前記複数のR のうち2つ以上が結合するXと共に環構造を形成していてもよく、hはXの価数−1でかつ0〜3である。)
  2. 前記金属原子又は半金属原子が、Si、As、Se、Ge、Sn、Sb、Te、Pb、Bi及びPoからなる群より選択される少なくとも1種の原子である請求項1に記載のポリマー。
  3. 前記一般式(5)のXが、Sn、Sb、Ge、Bi及びTeからなる群より選択されるいずれかの原子である請求項1又は2に記載のポリマー。
  4. ユニットCをさらに含有し、前記ユニットCが下記一般式(8)〜(11)で示される構造のいずれかである請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマー。
    (前記一般式(8)〜(11)中のR、R及びLは上記一般式(1)中のR、R及びLと同じ選択肢から選択され、
    は置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基であり、
    及びRはそれぞれ独立に、置換基を有しても良い直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基であり、
    前記R、R及び うち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、環構造を形成してもよく、
    10は置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基であり、
    11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子;及び置換基を有しても良い直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜12のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、
    前記R10、R11及びR12のうち2つ以上が、単結合で直接に、又は、メチレン基からなる群より選択されるいずれかを介して、環構造を形成してもよく、
    13はそれぞれ独立に、アルキル基;ヒドロキシ基;アルコキシ基;アルキルカルボニル基;アルキルスルファニル基;アルキルスルフィニル基;アルキルスルホニル基;アミノ基;シアノ基;ニトロ基;及びハロゲン原子;からなる群より選択されるいずれかであり、 13 におけるアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルスルファニル基、アルキルスルフィニル基及びアルキルスルホニル基は、置換基を有してもよく
    〜R13中に炭素−炭素一重結合を有するとき、前記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合に置換されていてもよく、
    〜R13中にメチレン基を有するとき、前記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
    は1〜2の整数であり、mは、lが1のとき0〜4、lが2のとき0〜6の整数であり、
    は、lが1のとき1〜5、lが2のとき1〜7の整数であり、
    +nは、lが1のとき1〜5であり、lが2のとき1〜7である。)
  5. ユニットDをさらに含有し、前記ユニットDが下記一般式(12)〜(14)で示される化合物のいずれかが下記一般式(15)のR基と結合した構造である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー。
    (前記一般式(12)〜(14)中、
    14、R15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子;電子供与性基;及び電子吸引性基;からなる群より選択されるいずれかであり、
    14及びR15のうち少なくとも一つは前記電子供与性基であり、
    16のうち少なくとも一つは前記電子供与性基であり、
    17は、水素原子;及び置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、
    18は、それぞれ独立に、水素原子;及び置換基を有してもよい直鎖、分岐又は環状の炭素原子数1〜6のアルキル基;からなる群より選択されるいずれかであり、2つのR18は互いに結合して環構造を形成してもよく、
    14〜R18中に炭素−炭素一重結合を有するとき、前記炭素−炭素一重結合の少なくとも1つが、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合に置換されていてもよく、
    14〜R18中にメチレン基を有するとき、前記メチレン基の少なくとも1つが2価のヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
    Eは、直接結合、酸素原子、;硫黄原子及びメチレン基からなる群より選択されるいずれかであり、
    は、0又は1の整数であり、
    及びnは、それぞれ0〜2の整数であり、n+nは2であり、
    が1のときnは0〜4の整数であり、nが2のときnは0〜6の整数であり、nが1のときnは0〜4の整数であり、nが2のときnは0〜6の整数であり、
    は0〜7の整数であり、
    は1又は2であり、nが1のときnは0〜5の整数であり、nが2のときnは0〜7の整数である。)
    (前記一般式(15)中のR、R及びLは、上記一般式(1)中のR、R及びLと同じ選択肢から選択され、
    *は前記一般式(12)〜(14)で示される化合物との結合部位を示す。)
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のポリマーを含有するレジスト組成物。
  7. 請求項に記載のレジスト組成物を用いて基板上レジスト膜を形成する工程と、
    粒子線又は電磁線を用いて前記レジスト膜を露光する工程と、
    前記露光されたレジスト膜を現像してパターンを得る工程と、を含むデバイスの製造方法。
  8. 請求項に記載の組成物を基板上に塗布しレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜に第1活性エネルギー線を照射する工程と、
    前記第1活性エネルギー線照射後のレジスト膜に第2活性エネルギー線を照射する工程と、
    前記第2活性エネルギー線照射後のレジスト膜を現像してパターンを得る工程と、を含み、前記第1活性エネルギー線が、粒子線又は極端紫外線であるデバイスの製造方法。
  9. 前記第1活性エネルギー線が粒子線のとき、前記第2活性エネルギー線は電磁波であり、前記第1活性エネルギー線が極端紫外線のとき、前記第2活性エネルギー線は前記第1活性エネルギー線の前記極端紫外線の波長よりも長い電磁波である、請求項に記載のデバイスの製造方法。
  10. 前記第1活性エネルギー線を照射する工程と、前記第2活性エネルギー線を照射する工程と、の間に、電熱線又はレーザーにより加熱する工程を含む請求項又はに記載のデバイスの製造方法。
  11. 前記第1活性エネルギー線照射によりレジスト膜中で前記組成物から第1活性種を発生させ、
    前記第1活性種により前記ユニットAのオニウム塩を構造変化させ、
    前記第2活性エネルギー線照射により、前記構造変化したオニウム塩から第2活性種を発生させる請求項10のいずれか一項に記載のデバイスの製造方法。
  12. 前記構造変化したオニウム塩がケトン誘導体である請求項11に記載のデバイスの製造方法。
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