JP6817790B2 - 被覆剥ぎ及び磨きコマ - Google Patents

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Description

本願発明は、例えば電柱間等に架設されている架空配電線の間接活線工法に関し、上記架空配電線の絶縁被覆部分を、その導線部分から軸方向に剥離すると共に、露出した導線部分を磨く被覆剥ぎ及び磨きコマに関する。
従来、架空配電線の間接活線工法として、作業員が高所作業用バケットに搭乗し、特許文献1に示すような皮剥ぎ工具の上端に装備した切削刃を電線の中間部または端部において、その電線の周囲を周回させることにより、絶縁被覆を螺旋状に切削して剥離し、任意の長さだけ剥離する工法が採用されている。
そして、被覆を剥離した後、特許文献2に示すような磨き工具を準備し、絶縁被覆が剥がされて露出した導線部分を磨く作業を行っていた。なお、導線部分を磨くのは、導線表面に発生している酸化被膜層を除去するためである。
しかしながら、被覆剥ぎ作業と、露出した導線部分を磨く作業は別々の工程であり、工具を取り替えて作業するのは、非常に煩雑で面倒であった。
特開2011−223875 特開平8−163730
よって、本願発明は、上記問題に鑑み、被覆剥ぎ作業と導線の磨き作業を同時に行うことができる被覆剥ぎ及び磨きコマを提供する。
上記課題を解決するために、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマは、電線の被覆を一方のコマ分割体と他方のコマ分割体とで両側から挟持し、いずれかのコマ分割体に装着された被覆剥取刃で前記被覆を剥ぎ取る被覆剥ぎ及び磨きコマであって、当該被覆剥ぎ及び磨きコマは、外部動力により電線の軸周りに回転させるコマ駆動工具に取り付け可能であり、前記一方のコマ分割体と前記他方のコマ分割体の挟持面により、前記電線を挟持した状態で、前記被覆剥取刃は、前記電線の被覆に臨むように取り付けられており、さらに、いずれかのコマ分割体にブラシコマが取り付けられ、当該ブラシコマは、前記被覆剥取刃によって露出させられた電線の導線に臨むように取り付けられていることを特徴とする。
上記特徴によれば、被覆剥取刃及びブラシコマが取り付けられているため、被覆の剥ぎ取り及び導線の磨きを同時に行うことができ、従来のように工具を取り替えて作業する必要がなくなり、非常に作業性がよくなる。
さらに、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマは、前記ブラシコマは、前記電線から離間した状態から前記電線に近接する状態への切換動作を行う切換部を備えることを特徴とする。
上記特徴によれば、電線から離間した状態から電線に近接する状態への切換動作を行えるので、不用意にブラシコマが電線の被覆に接触することを防止できる。
さらに、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマは 前記切換部は切換作動部を備え、当該切換作動部は前記コマ駆動工具に取り付けられた接触部材と接触可能に構成され、さらに、前記被覆剥ぎ及び磨きコマの回転により、前記切換作動部が前記接触部材に接触することで、前記切換部は前記切換動作を行うように構成されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、被覆剥ぎ及び磨きコマの回転のみによって自動的に切換動作が行われることから利便性が高い。
さらに、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマは、前記ブラシコマ及び前記切換作動部は、前記被覆剥取刃が被覆を剥ぎ取りながら進んでゆく軌跡上において、前記被覆剥取刃の後方に位置していることを特徴とする。
上記特徴によれば、切換作動部が被覆剥取刃の後方に位置しているので、導線が露出した状態で、切換作動部が接触部材に接触して切換動作が行われることになり、ブラシコマが確実に露出した導線に接触して磨くことができるのである
本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマによれば、被覆剥ぎ作業と導線の磨き作業を同時に行うことができる。
(a)は本願発明の被覆剥ぎコマを取り付けるためのコマ駆動工具の正面図、(b)は当該コマ駆動工具の側面図である。 コマ駆動工具のコマフォルダ周辺を拡大した正面図である。 (a)は本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマの正面図、(b)は当該被覆剥ぎ及び磨きコマの平面図、(c)は当該被覆剥ぎ及び磨きコマの側面図である。 本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマを開いた状態の平面図である。 本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマのブラシコマの構造について説明するもので、(a)はブラシコマを備えたコマ分割体の切換動作前の平面図、(b)は当該コマ分割体の切換動作前の側面図、(c)は当該コマ分割体の切換動作後の平面図、(d)は当該コマ分割体の切換動作後の側面図である。 (a)は本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマをコマ駆動工具に取り付けた状態の正面図、(b)は被覆剥ぎ及び磨きコマをコマ駆動工具に取り付けた状態の側面図である。 (a)は本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマをコマ駆動工具に取り付けた状態で、電線の被覆の剥離を始める様子を示した正面図、(b)は当該様子を示す側面図である。 (a)は本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマをコマ駆動工具に取り付けた状態で、電線の被覆が剥離されて導線が露出した様子を示した正面図、(b)は当該様子を示す側面図である。 (a)は本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマをコマ駆動工具に取り付けた状態で、電線の被覆の剥離を行うと共に、ブラシコマにより導線を磨く様子を示した正面図、(b)は当該様子を示す側面図である。
100 コマ駆動工具
200 コマ分割体
250 被覆剥取刃
300 コマ分割体
400 ブラシコマ
500 被覆剥ぎ及び磨きコマ
W 電線
G 被覆
F 導線

まず、本願発明に係る被覆剥ぎ及び磨きコマを取り付けるためのコマ駆動工具100について説明するが、このコマ駆動工具100は外部動力により電線の軸周りに被覆剥ぎ及び磨きコマを回転させるものであり、コマ駆動工具100自体は既に公知のものであるので(例えば特許文献1にも開示されている)、以下では簡単に説明する。
<コマ駆動工具100について>
図1及び図2に示すように、このコマ駆動工具100は、大別して、駆動部110と、回転駆動部120と、この回転駆動部120に内蔵されているコマフォルダ130とで構成される。駆動部110は、図示しない下方の電動又は手動の正逆転可能な外部動力と連結され、その外部動力からの駆動力を上方の回転駆動部120のコマフォルダ130に伝達するものである。さらに、外部動力と連結される連結軸114が下方に設けられ、その連結軸114の中間部115は、筒状ケーシング116内に装着されたベアリング117によって回転自在に軸支されている。
この回転駆動部120は、連結軸114からの駆動力を受けてコマフォルダ130を正逆方向に回動させるもので、上部の部分傘歯車121と下部の部分傘歯車122とを備え、それぞれの内側端部が枢支ピン123で連結されている。また、下部の部分傘歯車122は、連結軸114と連結しており、連結軸114が回転すると部分傘歯車121と部分傘歯車122は、一体となって筒状ケーシング116の内面を摺動しつつ回動することができる。
さらに、それぞれの部分傘歯車121及び部分傘歯車122は、それぞれの内周面に、図3に示すコマ分割体300を取り付けるためのコマフォルダ分割体131と、図3に示すコマ分割体200を取り付けるためのコマフォルダ分割体132とを保持できるスペースを備えている。そして、コマフォルダ分割体131にコマ分割体300を取り付ける際、コマフォルダ分割体131のフック受けピン133にコマ分割体300の貫通孔(不図示)を嵌め込み、その後に嵌め込みが外れないように、フック134をフック受けピン133に掛けておく。同様に、コマフォルダ分割体132にコマ分割体200を取り付ける際、コマフォルダ分割体132のフック受けピン133にコマ分割体300の貫通孔(不図示)を嵌め込み、その後に嵌め込みが外れないように、フック134をフック受けピン133に掛けておく。
また、図2に示すように、コマフォルダ130は、コマフォルダ分割体131及びコマフォルダ分割体132から構成されており、このコマフォルダ分割体131及びコマフォルダ分割体132は、二つ割りの半円状のもので、それぞれの端部が枢支ピン123で開閉自在に枢支されている。
また、略L字状の接触部材118が、コマ駆動工具100の外面に取り付けられ、その先端がコマフォルダ130の中央に向けて延出している。この接触部材118は、コマフォルダ130とは独立したものであり、コマフォルダ130が回転しても、接触部材118はコマ駆動工具100に固定されたままで移動することはない。
なお、フック140は、コマフォルダ130が正転中(図の矢印方向)に口を開かないようにするものであり、全体がコマフォルダ分割体131側のピン141に枢支され、コマフォルダ130が正転中は、コマフォルダ分割体132側のピン142に先端143が掛け止めされている。
<被覆剥ぎ及び磨きコマについて>
次に、図3を参照して、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500について説明する。この被覆剥ぎ及び磨きコマ500は、金属性のコマ分割体200とコマ分割体300とから構成されている。このコマ分割体200及びコマ分割体300は、いずれも、筒体を中央面Mを境目にして半割り状にした形状である。なお、コマ分割体200及びコマ分割体300は金属製であるが、その他にも、仕様上の強度を満たすものであれば、樹脂等の素材を適宜採用できる。
また、コマ分割体200及びコマ分割体300のそれぞれには、断面が半円形状の挟持面220及び挟持面320が、先端側から後端側まで連続するように形成されている。この挟持面220及び挟持面320は、中央面Mに対して対称な形状をしているので、図3(a)に示すように、コマ分割体200とコマ分割体300とを中央面Mで互いに閉じた状態では、円筒状になる。そして、この円筒状になった挟持面220と挟持面320で、電線の周囲を囲むように挟持することができる。
さらに、コマ分割体200及びコマ分割体300の後端側には、半円状の挿入部240及び挿入部340が形成されている。この挿入部240及び挿入部340のそれぞれの外径は、コマフォルダ130のコマフォルダ分割体131及びコマフォルダ分割体132の内径以下となっており、挿入部240及び挿入部340のそれぞれをコマフォルダ分割体131及びコマフォルダ分割体132の内側に差し込むように、取り付けることができる。
また、コマ分割体200には、平面視略長方形の被覆剥取刃250が取り付けられており、被覆剥取刃250の先端251は、図3(a)に示すように、挟持面220の内側表面から突出している。そのため、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線を挟持した状態では、先端251が電線の被覆に臨むように取り付けられることになり、後述するように、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が回動すれば、先端251が被覆に切り込み、被覆を剥ぎ取ることができるのである。
また、図3(a)に示すように、コマ分割体300の挟持面320の端部323は、コマ分割体200とコマ分割体300が閉じた状態で、被覆剥取刃250の先端251から離間している。そのため、後述するように、被覆剥取刃250により剥ぎ取られた被覆を、先端251と端部323の間を介して、被覆剥取刃250の後方へ送り出すことができる。なお、被覆剥取刃250及びその先端251は、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線を挟持した状態で、当該電線の軸(図7に示す軸Zを参照)と平行になるように配置されている。
また、被覆剥取刃250の後方には、被覆屑巻付棒260が取り付けられている。そして、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の回転と共に被覆剥取刃250によって剥ぎ取られた電線の被覆屑は、被覆剥取刃250の後方に押し出され、元の形状に戻ろうとカールしながら、被覆屑巻付棒260に巻き付きついてゆくので、外部に脱落することはない。
また、コマ分割体300の上面側には、ブラシコマ400が取り付けられている。このブラシコマ400は略半円形状をしており、その内縁側にはブラシ部410が設けられている。また、ブラシコマ400は、回転軸420によってコマ分割体300に固定されており、回転軸420を中心に回動することができる。
また、このブラシ部410は、略半円形状をしており、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線を挟持した状態で、当該電線の軸(図7に示す軸Zを参照)と平行になるように配置されている。そのため、後述するように、ブラシコマ400が電線側に回動すると、ブラシ部410が電線の導線部分に接触してその表面を磨くことが出来る。さらに、ブラシコマ400は回転軸420に取り付けられたバネSによって電線に向けて付勢されているので(図3(a)において、ブラシコマ400は、回転軸420を中心に時計回り方向に付勢されている。)、電線の導線部分にブラシ部410が強く接触して、導線部分の表面を効果的に磨くことができる。なお、ブラシ部410は金属製の細いブラシが多数設けられた構成であるが、その他にも、サンドペーパーのような研磨材など導線部分を磨くことのできる構成を適宜採用することができる。
次に、図4には、コマ分割体200とコマ分割体300を開いた状態での平面図を示している。コマ分割体200の軸部210とコマ分割体300の軸部310は、互いに隣接し合う関係にあり、被覆剥ぎ及び磨きコマ500をコマフォルダ130に取り付けた際に、一種の蝶番を構成して、コマ分割体200とコマ分割体300は軸部を中心に開閉できるようになっている。
また、コマ分割体200とコマ分割体300を閉じた状態で、電線を挟持する挟持面の内面に螺旋ネジを形成するために、コマ分割体200の挟持面220及びコマ分割体300の挟持面320には、それぞれ螺旋ネジ部221及び螺旋ネジ部321が、半円周分づつ形成されている。そして、コマ駆動工具100により被覆剥ぎ及び磨きコマ500を回転させると、この螺旋ネジの作用により、コマ駆動工具100が電線の軸(図7に示す軸Zを参照)に沿って前進する推進力が生じる。
では次に、本願発明のブラシコマ400の切換動作について、図5を参照して詳しく説明する。なお、ブラシコマ400は、図5(a)に示すブラシコマ400の位置から図5(c)に示すブラシコマ400の位置の間で、回転軸420を中心に回動することができる。また、図5では、ブラシコマ400の構成を説明する都合上、コマ分割体300のみを示している。
まず、図5(a)に示す状態は、ブラシ部410が挟持面320より外側に後退している状態で、この状態は、ブラシコマ400の切換部440によって保持されている。このブラシコマ400の位置は、後述するように、ブラシコマ400が電線から離間し、ブラシコマ400のブラシ部410が電線の被覆外面に接触しない状態とするものである。
この切換部440は、ブラシコマ400の下面側に形成された係止穴443と、コマ分割体300の上面側に設けられ、上下方向に延びる筒状の縦孔445と、当該縦孔445の内部を上下方向にスライド可能な円柱状のスライド部材441と、当該スライド部材441に固定された棒状の切換作動部442と、コマ分割体300の側面に設けられた変位孔444と、縦孔445の底部に設けられ、スライド部材441を上方に付勢するバネTから構成されている。
そして、図5(b)に示す状態では、係止穴443と縦孔445が上下方向に直線状に整列する位置関係になり、バネTにより上方向に付勢されているスライド部材441の先端側が、ブラシコマ400の係止穴443に入り込んで係止している。一方、スライド部材441の後端側は、コマ分割体300の縦孔445内に留まっている。したがって、スライド部材441が固定部材の役割を果たして、ブラシコマ400は図5(a)に示す位置で固定されることになる。
なお、変位孔444は、逆V字状であると共に、縦孔445と連通している。そして、図5(b)に示すように、縦孔445内のスライド部材441に固定された切換作動部442は、変位孔444から外部に突出すると共に、変位孔444の最上部446に位置している。なお、変位孔444は逆V字状であるが、これに限定されず、スライド部材441に固定された切換作動部442が上下に変位できる形状であれば、上下方向に延びる長方形の形状等、その他の任意の形状を採用することができる。
では次に、図5(a)及び(b)に示す状態から、切換部440の切換動作によりブラシコマ400の位置が切り替わることについて、図5(c)及び(d)を参照して説明する。
まず、この切換動作は、図5(c)及び(d)に示すように、切換作動部442が、外力により押し倒されることで実現されている。具体的には、スライド部材441は縦孔445内で上下方向の軸周りに回動しつつ、上下方向にスライドできるため、スライド部材441に固定された切換作動部442は、変位孔444の最上部446から最下部447へ向けて斜めに移動できる。そのため、切換作動部442が、外力により回転軸420に向けて押し倒されると、切換作動部442が最上部446から最下部447へと斜め下方へ移動する。すると、切換作動部442に連結固定されたスライド部材441も、切換作動部442が下方へ移動したのに伴って、縦孔445内で下方にスライドする。
そして、スライド部材441が下方へスライドすると、ブラシコマ400を固定していたスライド部材441の先端がブラシコマ400の係止穴443から外れ、ブラシコマ400は自由に回動できる状態となる。すると、ブラシコマ400は、バネSの付勢力によって、回転軸420を中心に挟持面320側に向けて回動し、図5(c)に示す状態へと切り替わるのである。この状態では、ブラシ部410が挟持面320より内側に臨むように電線に近接し、電線の導線部分に接触できる。
なお、バネTの上方への付勢力の強さは、切換作動部442が押し倒されてスライド部材441が下方へスライドするのを妨げることがないように設定されている。また、図5(d)に示すように、ブラシコマ400が電線に近接する状態では、係止穴443と縦孔445は、上下方向に直線状に整列しておらず、互いにズレている。そのため、スライド部材441の先端が係止穴443内に勝手に戻ることはない。また、バネSによってブラシコマ400が挟持面320へ向けて強く付勢されているので、図5(d)に示すブラシ部410が電線の導線部分に接触する状態を維持できる。なお、バネSの形態及び配置は、上記実施例に限定されず、ブラシコマ400がバネの付勢力によって挟持面320側に向けて回動可能であれば、適宜任意の形態及び配置を採用できる。
では、次に、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500をコマ駆動工具100に取り付けた状態について、図6を参照して説明し、本被覆剥ぎ及び磨きコマ500によって、電線の被覆を剥ぎ取る共に、電線の導線部分を磨く様子について、図7から図9を参照して説明する。
まず、図6に示すように、被覆剥ぎ及び磨きコマ500をコマ駆動工具100の正面側から取り付ける。具体的には、コマフォルダ130のコマフォルダ分割体132の内面に、コマ分割体200の挿入部240を差し込むようにして、コマ分割体200をコマフォルダ分割体132に固定する。一方、コマフォルダ130のコマフォルダ分割体131の内面に、コマ分割体300の挿入部340を差し込むようにして、コマ分割体300をコマフォルダ分割体131に固定する。これにより、被覆剥ぎ及び磨きコマ500のコマフォルダ130への取付けが完了する。
次に、図6に示すようにコマフォルダ分割体131とコマフォルダ分割体132が開いた状態で、その開口部Oから電線Wを通す。そして、コマフォルダ分割体131とコマフォルダ分割体132を互いに閉じると、コマ分割体200及びコマ分割体300も閉じ、図7に示すように、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの周囲を挟持面220と挟持面320で挟持することができる。なお、図7では、説明の都合上、コマフォルダ130を一点鎖線で表し、詳細な構造を省略している。また、電線Wは中心に金属製の導線Fを備え、その導線Fの周囲を絶縁性の被覆Gが覆う構成となっている。
この状態で、外部動力により、コマ駆動工具100の連結軸114を正転又は逆転させると、その動力がコマフォルダ130に伝わり、コマフォルダ130が電線Wの周方向に正転又は逆転することになる。
そして、図7(a)及び(b)に示すように、外部動力により連結軸114を正転させると、コマフォルダ130が時計回りに回転し、コマフォルダ130に取り付けられた被覆剥ぎ及び磨きコマ500も同様に、電線Wの周囲を時計周りに回転していく。そして、被覆剥取刃250の先端251は挟持面220から突出し、電線Wの被覆Gに接触しているので、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の回転に伴い、被覆Gを剥離していくことができる。なお、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の挟持面に螺旋ネジが形成されているので、電線Wの軸Zに沿って、被覆剥ぎ及び磨きコマ500は回転しながら前進し(前進方向は、図7(b)の矢印Jを参照)、電線の被覆を螺旋状に連続して剥ぎ取っていくことができる。
なお、図7に示す状態は、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の被覆剥取刃250が、電線Wの被覆Gを剥ぎ取り始める状態である。この状態では、電線Wの導線Fが露出していないので、切換部440によって、ブラシコマ400のブラシ部410は、挟持面320の外側に位置するように、電線Wから離間した状態で保持されている。この状態は、図5(a)及び(b)に示すように、ブラシコマ400が回動しないように切換部440が固定部材の役割を果たすことで、維持されている。
次に、図7に示す状態から、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの周囲を時計回りに約1周すると、図8(a)及び(b)に示す状態となる。この図8は、ブラシコマ400の切換作動部442が、コマ駆動工具100に固定された接触部材118に接触する直前の状態を示している。なお、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が回転移動しても、接触部材118はコマ駆動工具100に固定されて移動しない。
図8(b)に示すように、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの周囲を時計回りに約1周すると、電線Wの被覆Gが被覆剥取刃250の刃幅の帯状に剥ぎ取られると共に、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が被覆剥取刃250の刃幅分だけZ軸方向に沿って前進する(進行方向は、図8(b)の矢印Jを参照)。そのため、図8(b)に示すように、被覆剥取刃250が進んだ後の軌跡では、被覆Gが剥ぎ取られ、導線Fが露出しているのがわかる。
次に、図8に示す状態から、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの周囲を時計回りに更に回転し、ブラシコマ400の切換作動部442がコマ駆動工具100に固定された接触部材118に接触すると、図9に示す状態となる。図9に示す状態では、被覆剥ぎ及び磨きコマ500と共に回転移動してきた切換作動部442が、接触部材118に接触して、回転軸420に向けて押し倒されている。すると、図5(c)及び(d)に示すように切換部440の切換動作が実行され、ブラシコマ400が電線Wに向けて回動して、電線Wに近接することで、ブラシ部410が導線Fに接触する状態となる。
そして、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの周囲を時計回りに引き続き回転していくと、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の回転と共に、ブラシ部410が導線Fの周囲を回転するように導線Fの表面を磨いていくことができる。さらに、被覆剥ぎ及び磨きコマ500は電線Wの軸Zに沿って回転しながら前進していくので(進行方向は、図9(b)の矢印Jを参照)、被覆剥取刃250が被覆Gを螺旋状に連続して剥ぎ取っていき、その剥ぎ取られて露出した導線Fを、ブラシ部410が連続して磨いていくのである。
このように本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500によれば、被覆剥取刃250及びブラシコマ400が取り付けられているため、被覆Gの剥ぎ取り及び導線Fの磨きを同時に行うことができ、従来のように工具を取り替えて作業する必要がなくなり、非常に作業性がよくなる。
さらに、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500のブラシコマ400によれば、電線Wから離間した状態から電線Wに近接する状態への切換動作を行う切換部440を備えているので、不用意にブラシコマ400が電線Wの被覆Gに接触することを防止できる。例えば、図7に示すように、被覆剥取刃250の被覆Gの剥ぎ取りの開始時には、ブラシコマ400を電線Wから離間した状態にしておけば、ブラシコマ400が電線Wの被覆Gに不用意に接触することはない。仮に、ブラシコマ400が電線Wの被覆Gに接触すると接触箇所に強い摩擦が生じ、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の回転が妨げられる可能性があり、剥ぎ取り作業が行いにくくなる。そして、被覆Gの剥ぎ取りが行われて導線Fが露出した場合は、ブラシコマ400を電線Wに接近させる状態へと切換え、当該ブラシコマ400が電線Wの導線Fを磨く作業を行えるようにする。
なお、上記実施形態では、切換部440の切換動作を、切換作動部442が接触部材118に接触することで行っていたが、これに限定されず、例えば、被覆剥取刃250により導線Fが露出された後に、任意のタイミングで手動で切換作動部442を押し倒して切換部440の切換動作を行っても良い。
ただ、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500のように、ブラシ部410が切換作動部442を備え、当該切換作動部442はコマ駆動工具100に取り付けられた接触部材118と接触可能に構成することで、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の回転のみによって自動的に切換動作が行われることから利便性が高いのである。
また、図9(a)に示すように、被覆剥ぎ及び磨きコマ500が電線Wの軸Z周りに時計方向に回転することで、被覆剥取刃250が電線Wの被覆Gを剥ぎ取るように電線Wの周りを回転しながら進んでいくので、その被覆剥取刃250が被覆Gを剥ぎ取りながら進んでゆく軌跡は、被覆剥取刃250が通った跡、すなわち図9(a)に示す軌跡Yとなる。
そして、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマ500では、ブラシコマ400及び切換作動部442は、この軌跡Y上において、被覆剥取刃250の後方に位置している。すると、軌跡Y上において、先ず被覆剥取刃250が被覆Gを剥ぎ取るので、その被覆剥取刃250の後方では導線Fが露出していることになる。そして、切換作動部442が被覆剥取刃250の後方に位置しているので、導線Fが露出した状態で、切換作動部442が接触部材118に接触して切換動作が行われることになり、ブラシコマ400が確実に露出した導線Fに接触して磨くことができるのである。なお、軌跡Y上における被覆剥取刃250の後方とは、軌跡Y上において被覆剥取刃250の先端側とは反対の方向を意味する。
また、上記実施形態では、図7(a)に示すように、被覆剥取刃250が被覆Gを剥ぎ取り始める状態で、切換作動部442が接触部材118の前方に隣接する位置関係となっている。そして、切換作動部442が接触部材118によって押し倒されるのは、図9(a)に示すように、切換作動部442が接触部材118の後方に隣接する位置関係となったときである。そのため、図7から図9の間では、切換作動部442がちょうど電線Wの周囲を約一周したことになる。そして、切換作動部442がちょうど電線Wの周囲を約一周したということは、被覆剥ぎ及び磨きコマ500の被覆剥取刃250も電線Wの周囲を約一周して、電線Wの周囲の約一周分の導線Fが露出されることになる。そして、その状態で、切換作動部442が切換動作を実行するので、ブラシコマ400はより確実に露出された導線Fに接触することができる。
特に、ブラシコマ400は略半円状をしており、導線Fの約半周分を一度に磨くことが出来る形状であるから、上述したように電線Wの周囲の約一周分の導線Fが露出されていれば、ブラシコマ400全体が確実に導線Fに接触することができる。なお、上述した接触部材118の前方とは、図7(a)に示すように、接触部材118の両側のうち、コマフォルダ130の正転方向側(又は、被覆剥取刃250の進行方向側)であり、接触部材118の後方とは、図9(a)に示すように、接触部材118の両側のうち、前方とは反対の側である。
なお、上記実施形態では、被覆剥取刃250が一方のコマ分割体200に取り付けられ、ブラシコマ400が他方のコマ分割体300に取り付けられていたが、これに限定されない。ブラシコマ400は、軌跡Y上において被覆剥取刃250の後方に位置すれば、被覆剥取刃250により露出された導線Fを磨くことができるので、ブラシコマ400は軌跡Y上において被覆剥取刃250の後方の任意の位置に配置でき、例えば、ブラシコマ400はコマ分割体200に取り付けてもよい。
なお、本願発明の被覆剥ぎ及び磨きコマは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims (2)

  1. 電線の被覆を一方のコマ分割体と他方のコマ分割体とで両側から挟持し、いずれかのコマ分割体に装着された被覆剥取刃で前記被覆を剥ぎ取る被覆剥ぎ及び磨きコマであって、
    当該被覆剥ぎ及び磨きコマは、外部動力により電線の軸周りに回転させるコマ駆動工具に取り付け可能であり、
    前記一方のコマ分割体と前記他方のコマ分割体の挟持面により、前記電線を挟持した状態で、前記被覆剥取刃は、前記電線の被覆に臨むように取り付けられており、
    さらに、いずれかのコマ分割体にブラシコマが取り付けられ、当該ブラシコマは、前記被覆剥取刃によって露出させられた電線の導線に臨むように取り付けられており、
    前記ブラシコマは、前記電線から離間した状態から前記電線に近接する状態への切換動作を行う切換部を備え、
    前記切換部は切換作動部を備え、当該切換作動部は前記コマ駆動工具に取り付けられた接触部材と接触可能に構成され、
    さらに、前記被覆剥ぎ及び磨きコマの回転により、前記切換作動部が前記接触部材に接触することで、前記切換部は前記切換動作を行うように構成されていることを特徴とする被覆剥ぎ及び磨きコマ。
  2. 前記ブラシコマ及び前記切換作動部は、前記被覆剥取刃が被覆を剥ぎ取りながら進んでゆく軌跡上において、前記被覆剥取刃の後方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の被覆剥ぎ及び磨きコマ。
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