JP6817161B2 - 研削砥石及び研削砥石の製造方法 - Google Patents

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この発明は、研削砥石及び研削砥石の製造方法に関する。
被削材を研削する際に、研削点における被削材表面の温度が高くなることがある。このように被削材表面の温度が高くなることで被削材に変形が生じてしまう可能性が有る。
研削点における被削材温度を低下させる方法として、研削点に向けて注水する方法がある。しかし、砥石表面に形成される連れ回りの空気を突破して十分な水を研削点に供給できない場合がある。
特許文献1には、研削点における冷却効果を高めるために、回転する研削砥石の表面に溝を形成する技術が提案されている。
特開2002−66931号公報
特許文献1に記載の研削砥石の場合、冷却効果の観点からは、溝の深さが深いほど好ましい。しかし、研削砥石の剛性が低下してしまうという課題がある。
その一方で、研削砥石の溝を浅く形成した場合、研削砥石がすり減ってしまうと、直ぐに溝が無くなってしまい、研削砥石の寿命が短くなってしまうという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、冷却効果を確保しつつ剛性および寿命を向上することができる研削砥石及び研削砥石の製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、研削砥石は、軸線を中心にして回転可能な円筒状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線を中心とした径方向で外側を向く外周面となる研削砥石であって、前記軸線を中心とした径方向に積層された円筒状の複数の砥石層を備え、前記砥石層は、前記径方向で隣り合う前記砥石層と異なる方向に延びる複数の溝部をそれぞれ備え、前記砥石層よりも前記径方向の内側に冷媒を収容可能な冷媒空間を備え、前記溝部は、前記径方向の外側から見て、前記軸線に直交する仮想面及び前記軸線に対して傾斜して形成されるとともに、前記砥石層の前記軸線方向における第一縁部から第二縁部に至るように形成され、前記径方向で隣り合う前記砥石層の溝部同士は、前記径方向の外側から見て、互いに交差する部分で前記径方向に連通しており、前記径方向の最も内側に配置された前記砥石層の溝部は、前記冷媒空間に連通している
このように隣り合う砥石層の各溝部が異なる方向に延びることで、隣り合う砥石層で変形し難い方向を異ならせることができる。そのため、単一の砥石層に深い溝を形成する場合や、複数の砥石層に渡る深い溝を形成する場合等と比較して、複数積層された砥石層全体の剛性を向上することができる。
さらに、使用面に近い側の砥石層が研削により摩耗して無くなった場合に、溝部を有した次の砥石層を使用面に露出させて研削を継続することができる。
つまり、溝部による冷却効果を確保しつつ、砥石層の剛性および寿命を向上することができる。
更に、使用面と交差する方向である軸線を中心とした径方向に、複数の砥石層が積層される。そのため、径方向外側を向く外周面に使用面を有する研削砥石においても、溝部による冷却効果確保しつつ、砥石層の剛性および寿命を向上することができる。
また、上述した溝部による冷却効果に加えて、空隙率の低い砥石層に対して、冷媒空間から砥石層の表面に至る冷媒流路が形成される。そのため、冷媒による砥石層の冷却を行うことができる。さらに、砥石層の空隙率を低下させて空隙を介して冷媒を砥石層の表面に供給する場合と比較して、砥石層の砥粒に対してバインダー量が低下し過ぎることを抑制できる。そのため、砥石層の寿命を向上させることができる。
この発明の第態様によれば、軸線を中心にして回転可能な円盤状をなし、被削材に接触する使用面が前記軸線方向の外側を向く側面となる研削砥石であって、前記軸線方向に積層された複数の砥石層を備え、前記砥石層は、前記軸線方向で隣り合う前記砥石層と異なる方向に延びる複数の溝部をそれぞれ備え、前記砥石層よりも前記軸線方向の内側に冷媒を収容可能な冷媒空間を備え、前記軸線方向から見て、前記溝部は、前記円盤状の外縁部の法線に対して傾斜して形成されるとともに、前記砥石層の前記軸線を中心とした径方向の内縁部から外縁部に至るように形成され、前記軸線方向で隣り合う前記砥石層の溝部同士は、前記軸線方向から見て、互いに交差する部分で前記軸線方向に連通しており、前記軸線方向の最も内側に配置された前記砥石層の溝部は、前記冷媒空間に連通している。
この場合、使用面と交差する方向である軸線方向に、複数の砥石層が積層される。そのため、軸線と交差するように広がる側面に使用面を有する研削砥石においても、溝部による冷却効果確保しつつ、砥石層の剛性および寿命を向上することができる。
更に、上述した溝部による冷却効果に加えて、空隙率の低い砥石層に対して、冷媒空間から砥石層の表面に至る冷媒流路が形成される。そのため、冷媒による砥石層の冷却を行うことができる。さらに、砥石層の空隙率を低下させて空隙を介して冷媒を砥石層の表面に供給する場合と比較して、砥石層の砥粒に対してバインダー量が低下し過ぎることを抑制できる。そのため、砥石層の寿命を向上させることができる。
この発明の第態様によれば、第一又は様に係る研削砥石において、前記砥石層は、前記冷媒空間と前記使用面よりも外側の空間とを連通する直線状の貫通孔を備えていてもよい。
このようにすることで、上述した溝部による冷却効果に加えて、空隙率の低い砥石層に対して、冷媒空間から砥石層の表面に至る直線状の冷媒流路を形成して、冷媒による砥石層の冷却を行うことができる。そのため、砥石層の空隙率を低下させて空隙を介して冷媒を砥石層の表面に供給する場合と比較して、円滑に冷媒を流すことができる。さらに、砥石層の砥粒に対してバインダー量が低下し過ぎることを抑制できるため、砥石層の寿命を向上させることができる。さらに、意図した場所に貫通孔を形成できるため、冷媒による砥石層の均一な冷却を行うことができる。
この発明の第態様によれば、研削砥石の製造方法は、軸線を中心に回転する円筒状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線を中心とした径方向で外側を向く外周面となる研削砥石の製造方法であって、前記径方向の外側から見て前記軸線に直交する仮想平面及び前記軸線に対して傾斜して前記軸線方向における第一縁部から該第一縁部とは反対側の第二縁部に至る第一溝部を複数有した第一砥石層を形成する工程と、前記径方向の外側から見て前記仮想平面及び前記軸線に対して傾斜し且つ前記第一溝部と交差する方向に延びる第二溝部を複数有した第二砥石層を前記第一砥石層に積層する工程と、を含む。
このようにすることで、互いに溝部の延びる方向が異なる第一砥石層と第二砥石層とを備える研削砥石を容易に製造することができる。
この発明の第態様によれば、第態様に係る研削砥石の製造方法において、前記第一砥石層よりも前記径方向の内側に形成されて冷媒を収容可能な冷媒空間と、被削材に接触する使用面よりも外側の空間と、を連通する直線状の貫通孔をレーザにより形成する工程を更に含んでいてもよい。
このようにレーザによって砥石層に貫通孔を形成することで、冷媒空間と外側の空間とを連通する直線状の貫通孔を容易に形成することができる。また、レーザによって貫通孔を形成することで、所望の位置に貫通孔を容易に形成できるため、例えば、研削砥石を均一に冷却可能なように貫通孔を配置することもできる。
この発明の第態様によれば、研削砥石の製造方法は、軸線を中心に回転する円盤状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線方向の外側を向く側面となる研削砥石の製造方法であって、前記軸線方向から見て前記円盤状の外縁部の法線に対して傾斜して前記軸線を中心とした径方向における内縁部から外縁部に至る第一溝部を複数有した第一砥石層を形成する工程と、前記軸線方向から見て前記法線に対して傾斜し且つ前記第一溝部と交差する方向に延びる第二溝部を複数有した第二砥石層を前記第一砥石層に積層する工程と、を含む。
この発明の第七態様によれば、前記第一砥石よりも前記軸線方向の内側に形成されて冷媒を収容可能な冷媒空間と、被削材に接触する使用面よりも外側の空間と、を連通する直線状の貫通孔をレーザにより形成する工程を含む。
このようにレーザによって砥石層に貫通孔を形成することで、冷媒空間と外側の空間とを連通する直線状の貫通孔を容易に形成することができる。また、レーザによって貫通孔を形成することで、所望の位置に貫通孔を容易に形成できるため、例えば、研削砥石を均一に冷却可能なように貫通孔を配置することもできる。
上記研削砥石及び研削砥石の製造方法によれば、冷却効果を確保しつつ剛性および寿命を向上することができる。
この発明の第一実施形態における研削砥石の斜視図である。 この発明の第一実施形態における第一砥石層の斜視図である。 この発明の第一実施形態における第二砥石層の斜視図である。 図1のIV−IV線に沿う断面図である。 この発明の第一実施形態における砥石部を外周側から見た図である。 この発明の第一実施形態における積層造形装置の概略構成図である。 この発明の第一実施形態における研削砥石の製造方法のフローチャートである。 この発明の第二実施形態における研削砥石の斜視図である。 この発明の第二実施形態における第一砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。 この発明の第二実施形態における第二砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。 この発明の第二実施形態における第三砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。 この発明の第二実施形態の変形例における研削砥石の軸線に沿う断面図である。 この発明の第三実施形態における研削砥石の斜視図である。 この発明の第三実施形態における研削砥石の断面図である。 この発明の第三実施形態における研削砥石の製造方法のフローチャートである。 この発明の第四実施形態における研削砥石の斜視図である。
(第一実施形態)
次に、この発明の第一実施形態における研削砥石及び研削砥石の製造方法を図面に基づき説明する。
図1は、この発明の第一実施形態における研削砥石の斜視図である。
図1に示すように、この第一実施形態における研削砥石100は、台金部10と、砥石部11と、を備えている。
台金部10は、被削材を研削する研削装置(図示せず)の回転軸(図示せず)と共に回転する円盤状に形成されている。この実施形態における台金部10は、金属製であり、その軸線Oが研削装置の回転軸の軸線の延長線上に配置されるようにして、研削装置の回転軸に取り付け可能とされている。台金部10は、その外周面に、砥石部11が固定される砥石固定部12を有している。
砥石部11は、砥粒をバインダー等により固めた、いわゆる人工砥石である。この砥石部11は、上述した台金部10と同心の円筒状に形成され、台金部10の砥石固定部12に固定されている。つまり、砥石部11は、台金部10と共に、軸線を中心にして回転可能となっている。この円筒状の砥石部11は、軸線を中心とした径方向(以下、単に「径方向」と称する場合もある)で外側を向く外周面11aが、研削対象物である被削材(図示せず)に接触する使用面50となっている。
この第一実施形態で例示する砥石部11は、複数の砥石層として、第一砥石層15と、第二砥石層16と、第三砥石層17との三つの砥石層を備えている。これら第一砥石層15と、第二砥石層16と、第三砥石層17とは、使用面50と交差する方向に順次積層されている。これら第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17は、それぞれ同一の粒度、同一厚さの人工砥石で形成されている。
図2は、この発明の第一実施形態における第一砥石層の斜視図である。図3は、この発明の第一実施形態における第二砥石層の斜視図である。図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、この発明の第一実施形態における砥石部を外周側から見た図である。
図2に示すように、第一砥石層15は、台金部10の砥石固定部12に固定されている。第一砥石層15は、複数の溝部20を備えている。これら溝部20は、軸線Oの延びる方向(以下、単に「軸線方向」と称する)における第一砥石層15の第一縁部15aから第二縁部15bに至るように形成されている。言い換えれば溝部20は、軸線Oに直交する仮想平面Kに対して傾斜角度θ1で交差するように傾斜して形成されている。さらに言い換えれば、溝部20は、軸線Oを中心とした周方向に対して交差する方向に延びている。これら溝部20は、それぞれ同一形状とされ、軸線Oを中心とした周方向(以下、単に「周方向」と称する場合もある)に所定の間隔G1をあけて形成されている。これら溝部20は、第一砥石層15を径方向に貫通するように形成されている。
この実施形態で例示する溝部20の幅W1は、隣り合う溝部20の間隔G1よりも小さい場合を例示しているが、間隔G1よりも大きくても良い。ここで、上述した「所定の間隔G1」や「幅W1」は、研削砥石100の研削対象物である被削材(図示せず)の材質、種々の研削条件、必要な冷却効果の大きさ等に応じて決定される。この間隔G1や幅W1は、例えば、シミュレーションや実験等により予め求めることができる。
図3に示すように、第二砥石層16は、第一砥石層15の径方向外側に積層されている。言い換えれば、第二砥石層16は、径方向における第一砥石層15の外周面15cを外側から覆う円筒状に形成されている。この第二砥石層16は、周方向に所定の間隔G1をあけて配置された複数の溝部21を有している。第二砥石層16に形成されたこれらの溝部21は、隣り合う砥石層である第一砥石層15の溝部20とは異なる方向に延びている。言い換えれば、溝部21は、軸線Oを中心とした周方向に対して交差する方向に延びるとともに、溝部20と交差する方向に延びている。
この第一実施形態における溝部21は、第一砥石層15の溝部20と同一の幅W1を有している。さらに、この第一実施形態における溝部21は、上述した仮想平面Kに対して、溝部20と面対称になるように傾斜角度θ2で傾斜している。つまり、傾斜角度θ2と傾斜角度θ1との合計が180度となる。これら溝部21は、第二砥石層16を径方向に貫通するように形成されている。
図1に示すように、第三砥石層17は、第二砥石層16の径方向外側に積層されている。言い換えれば、第三砥石層17は、径方向における第二砥石層16の外周面16aを外側から覆う円筒状に形成されている。この第三砥石層17は、複数の溝部22を有している。第三砥石層17に形成されたこれらの溝部22は、第一砥石層15の溝部20と同様に形成されている。つまり、溝部22は、溝部21と同じ傾斜角度θ1、幅W1で形成されている。さらに、溝部22は、軸線Oを中心とした周方向に対して交差する方向に延びるとともに、溝部21と交差する方向に延びている。また、これら溝部22は、第三砥石層17を径方向に貫通するように形成されている。なお、第三砥石層17は、第一砥石層15よりも直径が大きいため、溝部22の周方向の間隔G2は、溝部20の間隔G1よりも僅かに大きく形成されている。
図4に示すように、第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17が上述したように形成されることで、径方向で隣り合う第一砥石層15の溝部20と第二砥石層16の溝部21とは、径方向の外側から見た場合に溝部20と溝部21とが交差する位置を除き、軸線方向または周方向にずれている。同様に、径方向で隣り合う第二砥石層16の溝部21と第三砥石層17の溝部22とは、径方向の外側から見た場合に溝部21と溝部22とが交差する位置を除き、軸方向または周方向にずれている。つまり、図5に示すように、溝部20、溝部21は、径方向の外側(使用面と交差する方向)から見て互いに交差する部分Bでのみ径方向に連通し、溝部21、溝部22も、径方向の外側から見て互いに交差する部分Bでのみ径方向に連通している。
ここで、図1に示すように、この第一実施形態の研削砥石100の台金部10は、砥石固定部12よりも径方向の内側、すなわち、砥石部11よりも径方向の内側に、冷媒空間Sを備えている。この冷媒空間Sは、空気、水、油等の冷媒を収容可能となっている。この冷媒は、例えば、研削装置の回転軸等を介して冷媒空間Sに供給するようにしてもよい。冷媒空間Sは、第一砥石層15の溝部20と連通している。そして、上述したように、径方向外側(使用面と交差する方向)から見て、これら溝部20は、溝部21と交差する部分Bで、溝部21と連通し、溝部21は、溝部22と交差する部分Bで、溝部22と連通している。そのため、研削砥石100が軸線Oを中心に回転することで、冷媒空間Sに収容された冷媒が、その遠心力により冷媒空間Sから溝部20,21,22を通って使用面50まで流れる。このように冷媒が流れることで、砥石部11と冷媒との間で熱交換され、砥石部11が冷却される。
この第一実施形態における研削砥石100は、上述した構成を備えている。次に、この研削砥石100を製造する装置について図面を参照しながら説明する。この第一実施形態においては、積層造形法によって上述した研削砥石100を形成する積層造形装置について説明する。
図6は、この発明の第一実施形態における積層造形装置の概略構成図である。
積層造形装置60は、円盤状に形成された台金部10の外周面に、第一砥石層15、第二砥石層16、第三砥石層17を径方向の内側から外側に向かって順次積層していくことで、軸線Oを中心とした円盤状に形成された研削砥石100を形成する。
図6に示すように、積層造形装置60は、スピンドル51と、材料供給部52と、膜厚調整部53と、ビーム照射部54と、を備えている。
スピンドル51は、その中心軸Ac回りに回転可能に設けられている。この実施形態のスピンドル51は、水平方向に延びる円柱状に形成されている。スピンドル51は、モーター等のスピンドル駆動部(図示せず)によって中心軸Acまわりに回転駆動される。スピンドル51の径方向の外側には、台金部10が固定可能となっている。なお、スピンドル51の中心軸Acは、水平方向に延びる場合に限られない。例えば、スピンドル51の中心軸Acが水平に対して傾斜していてもよい。
材料供給部52は、スピンドル51の径方向の外側に設けられた台金部10上に砥粒を含む成形材料57を供給する。より具体的には、材料供給部52は、台金部10上に、スピンドル51の外周面の接線方向に第一砥石層15、第二砥石層16、第三砥石層17を形成するように成形材料57を供給する。この第一実施形態の材料供給部52は、貯留タンク55と、タンク移動機構(図示せず)とを備えている。
貯留タンク55は、積層造形法で用いる砥粒を含む成形材料57を貯留する。この第一実施形態においては、成形材料57として、バインダーを含む砥粒を分散媒に分散させて、予め定めた所定範囲内の粘度を有したスラリー状(ペースト状)のものを用いる。ここで、「所定範囲内の粘度」とは、固化される前の成形材料57が回転する台金部10から鉛直方向の下方に脱落しない程度の粘度である。この貯留タンク55は、スピンドル51に近い側に開口部56を有している。貯留タンク55は、例えば、スピンドル51に対して水平方向に相対移動可能に設けられている。
貯留タンク55は、タンク移動機構(図示せず)によって移動可能とされている。このタンク移動機構は、例えば、貯留タンク55を水平方向に移動させることができる。タンク移動機構は、開口部56をスピンドル51の径方向の外側で、成形材料57を供給すべき材料供給部位P1に押し当てるように貯留タンク55の位置を調整する。
第一実施形態においては、材料供給部52が、開口部56を介して貯留タンク55から材料供給部位P1に対して成形材料57を直接供給する場合を例示した。しかし、材料供給部52はこのような構造に限定されない。材料供給部52は、例えば、貯留タンク55と接続されたブラシやノズル等の他の成形材料57を供給するための部品を備え、貯留タンク55から材料供給部位P1に対して成形材料57を間接的に供給するようにしてもよい。
膜厚調整部53は、台金部10上に供給される成形材料57の膜厚を調整する。この第一実施形態の膜厚調整部53は、調整ブレード58と、ブレード移動機構(図示せず)と、を備えている。
調整ブレード58は、材料供給部52の貯留タンク55の開口部56よりも、スピンドル51の回転方向における前方に配置されている。この実施形態で例示する調整ブレード58は板状に形成されている。この調整ブレード58は、ブレード移動機構(図示せず)によって、スピンドル51の外周面に対して接近及び離間する方向に相対移動可能となっている。これにより、調整ブレード58の下端部58aは、材料供給部位P1に供給された成形材料57に接触可能となっている。
つまり、膜厚調整部53は、材料供給部位P1に供給された成形材料57がスピンドル51と一体に回転する際に、調整ブレード58によって成形材料57の表面を平滑に均すとともに成形材料57の膜厚を調整することが可能となっている。
ビーム照射部54は、材料供給部52によって供給された成形材料57の所定の範囲に、成形材料57に含まれるバインダー等を固化させるレーザ光を照射する。この第一実施形態のビーム照射部54は、ビームノズル59と、ビーム移動機構(図示せず)と、を備えている。
ビームノズル59は、調整ブレード58よりも、スピンドル51の回転方向における前方に配置されている。この第一実施形態で例示するビームノズル59は、スピンドル51の中心軸Acの鉛直方向の上方に配置されている。ビームノズル59は、ビーム源(図示せず)から供給されたレーザ光を、その鉛直方向下方に位置する照射部位P2の成形材料57に照射する。ビームノズル59は、ビーム移動機構(図示せず)によって鉛直方向及び中心軸Acに沿って位置調整可能となっている。ビームノズル59から成形材料57に照射されるレーザ光は、その焦点位置を調整できるようにしても良い。
このようにビーム照射部54が構成されることで、ビームノズル59から成形材料57に対してレーザ光が照射される。成形材料57に含まれるバインダー等は、レーザ光が照射されると固化する。ビーム照射部54は、ビームノズル59を、台金部10の幅方向(言い換えれば、軸線方向)に往復動させながら、例えば、固化させる位置の成形材料57にのみレーザ光を照射する。レーザ光の照射後、成形材料57は固化して砥石層となる。上述したスピンドル51、材料供給部52、膜厚調整部53、及びビーム照射部54は、それぞれ制御部(図示しない)により制御される。この制御部は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置で実行されるコンピュータプログラムによって構成してもよい。
次に、この発明の第一実施形態における研削砥石の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図7は、この発明の第一実施形態における研削砥石の製造方法のフローチャートである。
この第一実施形態における研削砥石の製造方法においては、まず準備工程として、スピンドル51に台金部10を固定する。
次いで、第一砥石層15を形成する工程(ステップS01)を行う。より具体的には、スピンドル51を回転させながら、台金部10の外周面上に材料供給部52により成形材料57を供給する。さらに、成形材料57の膜厚を膜厚調整部53により予め設定された膜厚に調整する。そして、膜厚が調整された成形材料57の所定位置に対して、ビーム照射部54によりレーザ光を照射して、成形材料57の所定位置を固化させる。ここで、所定位置とは、溝部(第一溝部)20が形成される位置を除く位置である。つまり、これにより溝部20を除く部分のみが固化される。
これにより溝部20を有する第一砥石層15が完成する。なお、スピンドル51の回転は、レーザ光の照射中に停止させるようにしても良い。また、第一砥石層15の溝部20に残留した固化していない成形材料57は、第二砥石層16及び第三砥石層17をそれぞれ積層して固化させた後に、これら第二砥石層16の溝部21に残留した固化していない成形材料57及び第三砥石層17の溝部22に残留した固化していない成形材料57と共に除去する。
次に、第二砥石層16を形成する工程(ステップS02)を行う。この第二砥石層16を形成する工程は、基本的に、第一砥石層15を形成する工程と同様である。この第二砥石層16を形成する工程においては、上述した第一砥石層15の外周面に第二砥石層16を積層する点や、溝部(第二溝部)21の延びる方向が溝部20と異なる方向である点でのみ相違する。そのため、第二砥石層16を形成する工程についての詳細説明は省略する。
その後、第三砥石層17を形成する工程(ステップS03)を行う。この第三砥石層17を形成する工程は、基本的に、第一砥石層15を形成する工程と同様である。この第三砥石層17を形成する工程においては、上述した第二砥石層16の外周面に第三砥石層17を積層する点でのみ相違する。そのため、第三砥石層17を形成する工程についての詳細説明も省略する。
したがって、上述した第一実施形態によれば、隣り合う第一砥石層15と第二砥石層16との各溝部20,21が異なる方向に延びている。さらに、隣り合う第二砥石層16と第三砥石層17との各溝部21,22が異なる方向に延びている。これにより、第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17で、それぞれ変形し難い方向を異ならせることができる。そのため、単一の砥石層に深い溝部を形成する場合や、複数の砥石層に渡る深い溝を形成する場合等と比較して、砥石部11全体の剛性を向上することができる。
さらに、最初に使用面50となる第三砥石層17が研削により摩耗して無くなった場合に、溝部21を有した次の第二砥石層16を使用面50として露出させて研削を継続することができる。同様に第二砥石層16が摩耗して無くなった場合に、溝部20を有した第一砥石層15を使用面として露出させて研削を継続することができる。その結果、溝部20,21,22による冷却効果を確保しつつ、砥石部11の剛性および寿命を向上することができる。
さらに、使用面50と交差する方向である軸線を中心とした径方向に、第一砥石層15、第二砥石層16、第三砥石層17がそれぞれ積層される。そのため、径方向外側を向く外周面に使用面50を有する研削砥石100において、溝部20,21,22による冷却効果を確保しつつ、砥石部11の剛性および寿命を向上することができる。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図面に基づき説明する。この第二実施形態の研削砥石は、上述した第一実施形態と、被削材と接触する使用面が研削砥石の側面である点でのみ異なる。そのため、同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複する説明を省略する。
図8は、この発明の第二実施形態における研削砥石の斜視図である。図9は、この発明の第二実施形態における第一砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。図10は、この発明の第二実施形態における第二砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。図11は、この発明の第二実施形態における第三砥石層を軸線方向の第一側から見た平面図である。
図8に示すように、この第二実施形態における研削砥石200は、第一実施形態の研削砥石100と同様に、円盤状に形成されている。研削砥石200は、台金部210と砥石部211とを備えている。
台金部210は、研削装置(図示せず)の回転軸(図示せず)と共に回転する円盤状に形成されている。この実施形態における台金部210は、金属製であり、その中心軸が研削装置の回転軸の軸線の延長線上に配置されるようにして研削装置の回転軸に取り付け可能とされている。台金部210は、その側面に、砥石部211が固定される砥石固定部212を有している。
砥石部211は、第一実施形態の砥石部11と同様に、砥粒をバインダー等により固めた、いわゆる人工砥石である。この砥石部211は、上述した台金部210と同径又は台金部210よりも僅かに大径の円盤状に形成され、台金部210の砥石固定部212に固定されている。この円盤状の砥石部211は、軸線方向で砥石固定部212とは反対側を向く側面211aが、研削対象物である被削材(図示せず)に接触する使用面250となっている。この第二実施形態における砥石部211は、軸線方向の両側に配置された台金部210の砥石固定部212にそれぞれ一つずつ固定されている。
この第二実施形態で例示する砥石部211は、複数の砥石層として、第一砥石層215と、第二砥石層216と、第三砥石層217との三つの砥石層を備えている。これら第一砥石層215と、第二砥石層216と、第三砥石層217とは、使用面250と交差する方向に順次積層されている。これら第一砥石層215、第二砥石層216、及び第三砥石層217は、それぞれ同一の粒度、同一厚さとされている。
図9に示すように、第一砥石層215は、台金部210の砥石固定部212に固定されている。第一砥石層215は、複数の溝部220を備えている。これら溝部220は、径方向における第一砥石層215の内縁部215aから外縁部215bに至るように形成されている。言い換えれば溝部220は、第一砥石層215の外縁部215bの法線Hに対して傾斜角度θ3で交差するように傾斜して形成されている。
これら溝部220は、それぞれ同一形状とされ、同一の径方向位置において周方向に所定の間隔G3をあけて配置されるように形成されている。間隔G3は、径方向内側ほど小さくなっている。また、溝部220の幅W3は、径方向の位置に関わらず、一定の寸法とされている。さらに、これら溝部220は、第一砥石層215を軸線方向に貫通するように形成されている。「所定の間隔G3」や溝部220の「幅W3」は、被削材(図示せず)の材質、種々の研削条件、必要な冷却効果の大きさ等に応じて決定される。この間隔G3や幅W3は、第一実施形態と同様に、例えば、シミュレーションや実験等により予め求めることができる。
図10に示すように、第二砥石層216は、第一砥石層215の軸線方向の外側に積層されている。言い換えれば、第二砥石層216は、軸線方向における第一砥石層215の軸線方向外側を向く側面215c(図9参照)を外側から覆う円盤状に形成されている。この第二砥石層216は、複数の溝部221を有している。第二砥石層216に形成されたこれらの溝部221は、隣り合う砥石層である第一砥石層215の溝部220とは異なる方向に延びている。この第二実施形態における溝部221は、第一砥石層215の溝部220と同一の幅W3を有している。さらに、この第二実施形態における溝部221は、上述した法線Hに対して、溝部220と線対称になる傾斜角度θ4で傾斜している。これら傾斜角度θ4と溝部220の傾斜角度θ3との合計が180度となっている。これら溝部221は、第二砥石層216を軸線方向に貫通するように形成されている。
図8、図11に示すように、第三砥石層217は、第二砥石層216の軸線方向の外側に積層されている。言い換えれば、第三砥石層217は、軸線方向における第二砥石層216の側面216aを外側から覆う円盤状に形成されている。この第三砥石層217は、複数の溝部222を有している。第三砥石層217に形成されたこれらの溝部222は、第一砥石層215の溝部220と同様に形成されている。つまり、溝部222は、溝部220と同じ傾斜角度θ3、幅W3で形成されている。また、これら溝部222は、第三砥石層217を軸線方向に貫通するように形成されている。
上述した第二実施形態における研削砥石200の砥石部211は、台金部210の砥石固定部212を上方に向けた状態で、砥石固定部212上に、第一砥石層215、第二砥石層216、第三砥石層217の順で積層することにより造形可能である。この研削砥石200の砥石部211は、例えば、光造形法や粉末焼結法等の三次元積層造型装置(図示せず)により形成することができる。また、第一実施形態と同様の積層造形装置を用いて、台金部210を、軸線Oを中心に回転させながら、径方向内側から第一砥石層215、第二砥石層216、第三砥石層217を順次積層して砥石部211を形成するようにしても良い。
したがって、上述した第二実施形態によれば、第一実施形態と同様に、隣り合う第一砥石層215と第二砥石層216との各溝部220,221が異なる方向に延びている。さらに、隣り合う第二砥石層216と第三砥石層217との各溝部221,222が異なる方向に延びている。これにより、第一砥石層215、第二砥石層216、及び第三砥石層217で、それぞれ変形し難い方向を異ならせることができる。そのため、単一の砥石層に深い溝部を形成する場合や、複数の砥石層に渡る深い溝を形成する場合等と比較して、砥石部211全体の剛性を向上することができる。
さらに、最も外側に配置された第三砥石層217が研削により摩耗して無くなった場合に、溝部221を有した次の第二砥石層216を使用面250として露出させて研削を継続することができる。その結果、溝部220,221,222による冷却効果を確保しつつ、砥石部211の剛性および寿命を向上することができる。
さらに、使用面250と交差する方向である軸線方向に、複数の砥石層である第一砥石層215、第二砥石層216、及び第三砥石層217が積層されている。そのため、軸線と交差するように広がる側面211aに使用面250を有する研削砥石200においても、溝部220,221,222による冷却効果確保しつつ、砥石部211の剛性および寿命を向上することができる。
(第二実施形態の変形例)
図12は、この発明の第二実施形態の変形例における研削砥石の軸線に沿う断面図である。
上述した第二実施形態においては、使用面250が軸線に対して垂直に形成される場合を例示した。しかし、使用面250は、軸線Oに対して垂直なものに限られない。例えば、図12に示す使用面250Aのように、被削材hの傾斜に応じて軸線Oに垂直な面Mに対して傾斜していてもよい。この場合、上述した第一砥石層215、第二砥石層216、第三砥石層217は、それぞれ使用面250と交差する方向に積層すればよい。
(第三実施形態)
次に、この発明の第三実施形態を図面に基づき説明する。
この第三実施形態の研削砥石は、冷却効果を得るために貫通孔を備えている。
図13は、この発明の第三実施形態における研削砥石の斜視図である。図14は、この発明の第三実施形態における研削砥石の断面図である。
図13に示すように、この第三実施形態の研削砥石300は、台金部310と、砥石部311とを備えている。
台金部310は、被削材を研削する研削装置(図示せず)の回転軸(図示せず)と共に回転する円盤状に形成されている。この第三実施形態における台金部310は、第一実施形態の台金部10と同様に金属製であり、その中心軸が研削装置の回転軸の軸線の延長線上に配置されるようにして回転軸に取り付け可能とされている。台金部10は、その外周面に、砥石部311が固定される砥石固定部312を有している。
台金部310は、砥石固定部312よりも径方向の内側に冷媒空間Sを備えている。この冷媒空間Sは、空気、水、油等の冷媒を収容可能となっている。この冷媒は、例えば、研削装置の回転軸等を介して冷媒空間Sに供給するようにしてもよい。
砥石部311は、上述した第一、第二実施形態と同様に、砥粒をバインダー等により固めた、いわゆる人工砥石である。この砥石部311は、上述した台金部310と同心の円筒状に形成され、台金部310の砥石固定部312に固定されている。つまり、砥石部311は、台金部310と共に、軸線Oを中心にして回転可能となっている。この第三実施形態において例示する砥石部311は、単一の砥石層で構成されている。なお、第三実施形態における使用面は、砥石部311の外周面311aと側面311bとの少なくとも一方であればよい。上述した冷媒空間Sは、砥石部311よりも内側に配置されている。
図13、図14に示すように、砥石部311は、冷媒空間Sと使用面よりも外側の外部空間とを連通する直線状の複数の貫通孔h1を備えている。この実施形態における冷媒空間Sは、台金部310の軸線を中心とした円盤状に形成され、台金部310の外周面310a側に開口している。砥石部311は、この開口を塞ぐようにして配置されている。
複数の貫通孔h1は、冷媒空間Sの開口から砥石部311の外周面311aに至るように形成されている。さらに、貫通孔h1は、外周面311aにおいて、冷媒空間Sの開口よりも広い範囲に分散するように配置されている。
この第三実施形態における砥石部311は、軸線方向に直線状に貫通する複数の貫通孔h2を備えている。この実施形態における貫通孔h2は、軸線方向に延びており、これら貫通孔h2の開口が、砥石部311の側面311bに分散配置されている。この実施形態における貫通孔h2の開口は、側面311bの全面における密度が均等となるように分散して配置されている。なお、この貫通孔h2は、貫通孔h1と交差して連通されていても良い。
次に、この発明の第三実施形態における研削砥石の製造方法について図面を参照しながら説明する。図15は、この発明の第三実施形態における研削砥石の製造方法のフローチャートである。
図15に示すように、この第三実施形態における研削砥石300は、まず、台金部310の外周面310aに、所定の厚さで砥石部311を形成する(ステップS11)。この際、上述した第一実施形態の積層造形装置を用いても良い。
次いで、砥石部311の外部から、レーザ加工により、砥石部311の外周面311aから冷媒空間Sに至る複数の直線状の貫通孔h1と、砥石部311の2つの側面311bに開口する複数の直線状の貫通孔h2と、をそれぞれ形成する(ステップS12)。ここで、貫通孔h1と貫通孔h2とを形成する順番はどちらが先でもよく、例えば、同時に行なっても良い。これらにより第三実施形態における研削砥石300が完成する。
したがって、上述した第三実施形態によれば、レーザによって砥石部311に貫通孔h1,h2を形成することができる。そのため、冷媒空間Sと外側の空間とを連通する直線状の貫通孔h1を容易に形成することができる。
また、レーザによって貫通孔h1,h2を形成することで、意図した場所に貫通孔を容易に形成できる。そのため、例えば、砥石部311を均一に冷却可能なように貫通孔h1,h2を配置することもできる。
さらに、空隙率の低い砥石部311に対して、冷媒空間Sから砥石部311の表面に至る直線状の冷媒流路を形成することができる。そのため、砥石部311の空隙率を低下させることで形成される空隙を介して冷媒を砥石部311の表面に供給する場合と比較して、円滑に冷媒を流すことができる。そして、砥石部311の砥粒に対してバインダー量が低下し過ぎることを抑制できるため、砥石部311の寿命を向上することができる。
(第四実施形態)
次に、この発明の第四実施形態を図面に基づき説明する。この第四実施形態の研削砥石は、上述した第一実施形態の砥石部11と、第三実施形態の貫通孔h1とを組み合わせたものである。そのため、この第四実施形態の説明において上述した各実施形態と重複する説明については省略する。
図16は、この発明の第四実施形態における研削砥石の斜視図である。
図16に示すように、この第四実施形態における研削砥石400は、台金部410と、砥石部411と、を備えている。
台金部410は、第一実施形態の台金部10及び第三実施形態の台金部310と同様の構成である。
砥石部411は、砥粒をバインダー等により固めた、いわゆる人工砥石である。この砥石部411は、上述した台金部410と同心の円筒状に形成され、台金部410の砥石固定部412に固定されている。この円筒状の砥石部411は、軸線を中心とした径方向で外側を向くその外周面411aが、研削対象物である被削材(図示せず)に接触する使用面450となっている。
この第四実施形態で例示する砥石部411は、複数の砥石層として、第一砥石層415と、第二砥石層416と、第三砥石層417との三つの砥石層を備えている。これら第一砥石層415と、第二砥石層416と、第三砥石層417とは、使用面450と交差する径方向に順次積層されている。これら第一砥石層415、第二砥石層416、及び第三砥石層417は、それぞれ同一の粒度、同一厚さで形成されている。
第一砥石層415は、複数の溝部420を備えている。第二砥石層416は、複数の溝部421を備えている。第三砥石層417は、複数の溝部422を備えている。これら溝部420,421,422は、上述した第一実施形態の溝部20,21,22と同様の構成である。つまり、径方向の外側から見て、隣り合う第一砥石層415の溝部420と第二砥石層416の溝部421とは、それぞれ異なる方向に延びている。さらに、隣り合う第二砥石層416の溝部421と第三砥石層417の溝部422とは、それぞれ異なる方向に延びている。
この第四実施形態における砥石部411は、第三実施形態と同様に、貫通孔h1を備えている。貫通孔h1は、これらの第一砥石層415、第二砥石層416、及び第三砥石層417が積層された砥石部411の外周面411aから冷媒空間Sに至る直線状に形成されている。なお、径方向の外側から見て、貫通孔h1が、溝部420,421,422の何れかと重なる場合、貫通孔h1は、溝部の配置されていない砥石層にのみ形成される。なお、第三実施形態と同様に、砥石部411に対して軸線方向に貫通する貫通孔h2を設けるようにしても良い。
次に、上述した第四実施形態における研削砥石400の製造方法について説明する。
まず、第一実施形態と同様の方法により、台金部410に対して第一砥石層415、第二砥石層416、及び第三砥石層417を積層造形装置により形成する。
次いで、レーザ加工により、砥石部411の外周面411aから冷媒空間Sに至る複数の直線状の貫通孔h1を形成する。これらにより第四実施形態における研削砥石400が完成する。
したがって、上述した第四実施形態によれば、冷媒空間Sから砥石部411の表面に至る直線状の冷媒流路h1が形成される。そのため、砥石部411の空隙率が低い場合であっても、円滑に冷媒を流すことができる。さらに、砥石部411の空隙率を低下させて空隙を介して冷媒を砥石部411の表面に供給する場合と比較して、砥石部411の砥粒に対してバインダー量が低下し過ぎることを抑制できる。そのため、砥石部411の寿命を向上することができる。さらに、意図した場所に貫通孔h1を形成できるため、冷媒による砥石部411の均一な冷却を行うことができる。
さらに、隣り合う砥石層の各溝部420,421,422が異なる方向に延びることで、隣り合う砥石層で変形し難い方向を異ならせることができる。
そのため、単一の砥石層に深い溝を形成する場合や、複数の砥石層に渡る深い溝を形成する場合等と比較して、複数積層された砥石部411全体の剛性を向上することができる。
さらに、使用面450に近い側の第三砥石層417が研削により摩耗して無くなった場合に、溝部421を有した次の第二砥石層416を使用面450に露出させて研削を継続することができる。つまり、溝部420,421,422による冷却効果を確保しつつ、砥石部411の剛性および寿命を向上することができる。
また、溝部420,421,422の冷却効果と貫通孔h1,h2の冷却効果とにより、より一層、砥石部411全体の冷却効果を向上することができる。
(他の変形例)
この発明は上述した各実施形態及び変形例の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した第一実施形態では、砥石部が三つの砥石層である第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17を有する場合について説明した。しかし、砥石層の数は、三つに限られない。例えば、二つの砥石層(上述した第一砥石層、第二砥石層のみ)を設けたり、四つ以上の砥石層を設けたりしても良い(第二、第四実施形態も同様)。
また、上述した第一実施形態では、第一砥石層15溝部20の傾斜角度θ1と第三砥石層17の溝部22の傾斜角度θ1とが、同一の場合について説明した。しかし、第一砥石層15の溝部20と、第三砥石層17の溝部22とは、第二砥石層16の溝部21と異なる方向に延びていればよく、同一傾斜角度でなくても良い。
さらに、上述した第一実施形態においては、溝部20,21,22がそれぞれ研削砥石100の軸線Oに対して傾斜している場合について説明した。しかし、溝部20,21,22は、軸線に沿って延びるものを含んでいても良い。また、溝部20,21,22が、第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17をそれぞれ展開した場合に、直線状となるように形成される場合を例示したが、この展開した状態で、曲線状に形成されていたり、一部に曲線を含むように形成されていたりしても良い。
さらに、上述した第一実施形態においては、スピンドル51を一周させている間に第一砥石層15を形成する場合について説明した。同様に、スピンドル51を一周させている間に第二砥石層16を形成する場合について説明した。同様に、スピンドル51を一周させている間に第三砥石層17を形成する場合について説明した。しかし、これら第一砥石層15、第二砥石層16、及び第三砥石層17の各砥石層は、それぞれスピンドル51を複数周回させて形成するようにしても良い。言い換えれば、スピンドル51を複数周回させて、徐々に膜厚を大きくすることで所望の膜厚の砥石層を形成するようにしても良い。
さらに、上述した第四実施形態においては、第一実施形態の研削砥石11に、第三実施形態の貫通孔h1を形成する場合について説明した。しかし、この構成に限られず、例えば、第二実施形態の研削砥石211に貫通孔h1,h2を形成するようにしても良い。
また、上述した第三実施形態においては、貫通孔h1,h2の両方を形成する場合について説明したが、しかし、貫通孔h1だけを形成したり、貫通孔h2だけを形成したりしても良い。
さらに、第一、第二実施形態においては、冷媒空間Sから溝部20,21,22を介して冷媒を流すことが可能な場合について説明した。しかし、冷媒空間Sは必要に応じて設ければ良く、第一、第二実施形態の研削砥石100,200においては省略するようにしても良い。
さらに、上述した実施形態では、レーザ光を照射することで固化するバインダーを用いる場合について説明した。しかし、バインダーとして紫外線硬化樹脂を用いるとともに、上述したレーザ光に代えて紫外線を成形材料57に照射することでバインダーを固化させるようにしても良い。
10,210,310,410 台金部
11,211,311,411 砥石部
11a 外周面
12,212,312,412 砥石固定部
15,215,415 第一砥石層
15a 第一縁部
15b 第二縁部
15c 外周面
16,216,416 第二砥石層
16a 外周面
17,217,417 第三砥石層
20、220,420 溝部
21,221,421 溝部
22,222、422 溝部
60 積層造形装置
50,250,250A,450 使用面
51 スピンドル
52 材料供給部
53 膜厚調整部
54 ビーム照射部
55 貯留タンク
56 開口部
57 成形材料
58 調整ブレード
58a 下端部
59 ビームノズル
100,200,300,400 研削砥石
211a 側面
215a 内縁部
215b 外縁部
215c 側面
216a 側面
310a 外周面
311a 外周面
311b 側面
411a 外周面
Ac 中心軸
h 被削材
H 法線
h1 貫通孔
h2 貫通孔
K 仮想平面
M 面
O 軸線
S 冷媒空間

Claims (7)

  1. 軸線を中心にして回転可能な円筒状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線を中心とした径方向で外側を向く外周面となる研削砥石であって、
    前記軸線を中心とした径方向に積層された円筒状の複数の砥石層を備え、
    前記砥石層は、前記径方向で隣り合う前記砥石層と異なる方向に延びる複数の溝部をそれぞれ備え
    前記砥石層よりも前記径方向の内側に冷媒を収容可能な冷媒空間を備え、
    前記溝部は、前記径方向の外側から見て、前記軸線に直交する仮想面及び前記軸線に対して傾斜して形成されるとともに、前記砥石層の前記軸線方向における第一縁部から第二縁部に至るように形成され、
    前記径方向で隣り合う前記砥石層の溝部同士は、前記径方向の外側から見て、互いに交差する部分で前記径方向に連通しており、
    前記径方向の最も内側に配置された前記砥石層の溝部は、前記冷媒空間に連通している研削砥石。
  2. 軸線を中心にして回転可能な円盤状をなし、被削材に接触する使用面が前記軸線方向の外側を向く側面となる研削砥石であって、
    前記軸線方向に積層された複数の砥石層を備え、
    前記砥石層は、前記軸線方向で隣り合う前記砥石層と異なる方向に延びる複数の溝部をそれぞれ備え、
    前記砥石層よりも前記軸線方向の内側に冷媒を収容可能な冷媒空間を備え、
    前記軸線方向から見て、前記溝部は、前記円盤状の外縁部の法線に対して傾斜して形成されるとともに、前記砥石層の前記軸線を中心とした径方向の内縁部から外縁部に至るように形成され、
    前記軸線方向で隣り合う前記砥石層の溝部同士は、前記軸線方向から見て、互いに交差する部分で前記軸線方向に連通しており、
    前記軸線方向の最も内側に配置された前記砥石層の溝部は、前記冷媒空間に連通している研削砥石。
  3. 前記砥石層は、
    前記冷媒空間と前記使用面よりも外側の空間とを連通する直線状の貫通孔を備える請求項1又は2に記載の研削砥石。
  4. 軸線を中心に回転する円筒状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線を中心とした径方向で外側を向く外周面となる研削砥石の製造方法であって、
    前記径方向の外側から見て前記軸線に直交する仮想平面及び前記軸線に対して傾斜して前記軸線方向における第一縁部から該第一縁部とは反対側の第二縁部に至る第一溝部を複数有した第一砥石層を形成する工程と、
    前記径方向の外側から見て前記仮想平面及び前記軸線に対して傾斜し且つ前記第一溝部と交差する方向に延びる第二溝部を複数有した第二砥石層を前記第一砥石層に積層する工程と、を含む研削砥石の製造方法。
  5. 前記第一砥石層よりも前記径方向の内側に形成されて冷媒を収容可能な冷媒空間と、被削材に接触する使用面よりも外側の空間と、を連通する直線状の貫通孔をレーザにより形成する工程を更に含む請求項に記載の研削砥石の製造方法。
  6. 軸線を中心に回転する円盤状をなし、被削材に接触する使用面が、前記軸線方向の外側を向く側面となる研削砥石の製造方法であって、
    前記軸線方向から見て前記円盤状の外縁部の法線に対して傾斜して前記軸線を中心とした径方向における内縁部から外縁部に至る第一溝部を複数有した第一砥石層を形成する工程と、
    前記軸線方向から見て前記法線に対して傾斜し且つ前記第一溝部と交差する方向に延びる第二溝部を複数有した第二砥石層を前記第一砥石層に積層する工程と、を含む研削砥石の製造方法。
  7. 前記第一砥石層よりも前記軸線方向の内側に形成されて冷媒を収容可能な冷媒空間と、被削材に接触する使用面よりも外側の空間と、を連通する直線状の貫通孔をレーザにより形成する工程を更に含む請求項6に記載の研削砥石の製造方法。
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